・提督が艦娘に手料理を振る舞います
・キャラ・口調崩壊注意
・安価、コンマあり
ではよろしくお願いします
秘書艦娘安価:下1~2(軽巡・雷巡・練巡よりコンマ高い方で)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1516100745
鹿島「提督、料理とかなさるんですか?」
提督「ガキの頃から両親が共働きで、下の兄弟も多かったからな。お世辞にもプロ並みとは言えんが、簡単なものなら、まあそれなりに食えるものは作れるぞ」
鹿島「そうなんですか、料理できる男の人って憧れちゃいます……(提督の手料理だなんて、これってかなりの役得かも)」キラキラ
提督「えーと、冷蔵庫の中に何があったかな……」
食材安価:下1~3
(ごく普通の家庭の冷蔵庫に入ってるもので。あまりにも不適当そうなものは下にずらします)
提督「とりあえず有り物でなんか作るから座っててくれ」
鹿島「お手伝いしなくていいんですか?」
提督「そうだな、それじゃそっちのコンロでパスタを茹でといてくれ」
鹿島「わかりました(提督の隣でお料理だなんて、なんだか新婚夫婦みたい……///)」
―――
マカジキは小さめのぶつ切りにして、麺つゆに10分くらい漬け込んでおく。
キッチンペーパーで余分な水分を取ったら、胡椒をすり込んだ後、バターソテーする。火の入れすぎに注意。
いったんマカジキは別の皿にあけておいて、シメジと、ベーコンと玉ねぎの細切りをフライパンで炒める。
塩胡椒で軽く味付けし、玉ねぎの歯ごたえがまだ残ってるうちに茹で上がったパスタを投入。
具材とパスタ、油が適当にからんだところに麺つゆをたらたらっと回しかけてパスタに味をからませる。
それぞれ皿に盛り付ければ、ベーコンきのこ玉ねぎパスタと、マカジキのソテーのランチの出来上がり。
飲み物は、やや油っこい食事に合わせて、熱いほうじ茶。
提督「麺つゆマジ万能の調味料。油っこさを抑えたいなら、パスタにおろしポン酢をどっちゃり載せるのもありだ。さあ、召し上がれ」
鹿島「美味しそう、いただきます!」
※すまん、書いてる途中に携帯に仕事のTELかかってきて消えた
ちょっと会社に戻らないといけなくなったので中断
余裕あれば今夜遅くにまた来る
鹿島「パスタに麺つゆってちょっと意外でしたけど、普通に合いますね」
提督「一人暮らししてた若い頃、料理に凝ろうと思っていろいろ調味料そろえたんだけどな、醤油とか酒とかみりんとか、いちいちレシピ通りに計量したり味を調整したりするの面倒でなあ」
鹿島「ああ、判ります」
提督「時間ない時は麺つゆマジ便利だぞ。醤油とかで味付けするのと比べて、少しぐらい目分量で多すぎたり少なすぎたりしても、そこまで味が壊れることないしな」
鹿島「うふふっ、いかにも男の人の発想、って感じですね」クスクス
提督「ははは、鹿島みたいな料理上手な子からしたら、邪道だろうな、不愉快だったらすまん」
鹿島「いいえ、今日は提督さんの手料理をご馳走になることが出来て、私、とっても嬉しかったです。みんなに自慢しちゃいますね、うふふっ♪」
提督「ははは、おだてても何もでないからな? さて、仕事に戻るか」
鹿島「はい、提督さん。ご馳走さまでした♪」
つづく
次の秘書艦娘安価:下1~2(重巡・航巡よりコンマ高い方で)
食材安価:下1~5
(ごく普通の家庭の冷蔵庫に入ってるもので。あまりにも不適当そうなものは下にずらします)
※安価だけ取っていったん中断します。
続きは明日になるかも
バタバタバタバタ……ガチャッ
鈴谷「チーッス!提督、おっはよ~!」ハアハア
提督「……入る時はノックぐらいしろ。だいいち、また遅刻ギリギリだぞ、鈴谷」
鈴谷「あはは、まあまあ、ギリギリセーフなんだから、いーじゃんいーじゃん」
提督「……寝癖。あと服の裾からシャツはみ出てる」
鈴谷「あ……///」
提督「その様子じゃ、夜更かししたあげくにギリギリまで寝過ごして、朝飯も食わずに走ってきたんだろ」
鈴谷「あ、あはは……(汗)」バレテーラ
提督「(……やれやれ)とりあえず洗面所行って、髪と服装整えてこい。その間に、なんか腹に入れるもん用意しといてやる」
鈴谷「えっ、マジでっ? さっすが提督、やっさしぃ~! あ、でも、どうせ用意してくれるなら、うんとお洒落で豪華な朝ご飯がいいな!」
提督「調子に乗んなコラ」
―――
提督「……やれやれ、お洒落な朝飯、だと……? やってやろうじゃないか」
妙な闘志を燃やしながら、薄めの食パンをトースターにかけておく。
提督「さて、まずは……」
はんぺんは対角線で2つの三角形に切り、断面に横から切れ目を入れて中にスライスチーズを挟み込む。
チーズを挟みこんだはんぺんに、小麦粉、溶き卵、パン粉の順番でつけて油で揚げる。切り口からチーズがもれないように 、切り込みを入れた面には卵、パン粉を2度付けするのを忘れないようにする。
キツネ色に揚がったら取り出して余分な油を切っておけば、チーズはんぺんフライの完成。
昨日の秘書艦が足柄で、自家製のパン粉が残ってたのはラッキーだったかな、と思いながら準備を進める。
ゆで卵とピクルスをみじん切りにして、マヨネーズで和える。ライムの絞り汁と、塩とたっぷりの粗挽き黒胡椒で味を整えれば、自家製タルタルソースの完成。
サニーレタスとはんぺんフライを盛り付けた皿に、タルタルソースとケチャップを添えて。
焼きあがったトーストも対角線で三角形に切り分け、耳を切って皿に盛り付ける。
四角ではなく三角に切って、ちょっとずらして盛り付けるだけで、割とお洒落っぽくなるものだ。
パンの耳はカリッと油で揚げて砂糖を振りかければ、立派なおやつになるし、これもちょっとしたサービスでシャンパングラスに挿しておいてやろう。
最後に、熱い紅茶にイチゴジャムを添えて、ロシアンティーに。
かなりカロリー高めな朝食になったが、鈴谷はああ見えて意外と大食いだ。これくらいペロリだろう。
―――
鈴谷「うわっ、何コレ!? すごっ! 提督、やっるじゃーん!」
提督「……今日の秘書艦が、マイペースな上にわがままなお姫様だったもんでな。リクエストに応えてみた」フンス
鈴谷「にっひひっ♪うんうん、誉めてつかわすぞ、余は満足じゃ♪」
提督「それ姫様じゃなくて殿様だろ。……いいから冷めないうちにさっさと食え」
鈴谷「ぶ―、この侍従長、態度わる……あっ、何でもないない! ゲンコツ握るのなし!」
提督「……ったく。……一応ナイフやフォークを添えてあるけど、めんどくさかったらフライ食べる用に、箸も出してやるぞ?」
鈴谷「あ、いーよ、レタスと一緒にパンに挟んで直接かぶりつくから。いっただっきまーす!」
提督「お前な……まあ、いいけどよ(一応その食い方も想定しての事だったし)」
鈴谷「(モグ)あれ?このフライ、トンカツかと思ったら全然違う!これ何のフライ?」
提督「ああ、それ冷蔵庫に眠ってたはんぺんだわ」
鈴谷「ええっ!?」ビックリ
提督「その顔が見たかった」ニヤリ
鈴谷「うわキモっ」
提督「泣くぞこら」
鈴谷「(モグモグ)へー、はんぺんフライかー。あ、でも、食感がむっちり柔らかで、チーズカツサンドとかより、鈴谷、こっちの方が好きかも―♪(ムグムグ)」
提督「……喜んでくれるのはいいんだが、そもそもお前が寝坊したおかげで余計な手間が増やされてんだからな? ちったあ反省しろよ?」
鈴谷「うんうん、分かってる分かってる」
提督「この野郎……」
鈴谷「野郎じゃないです―、鈴谷女の子だも―ん」
提督「……よ―し、今この瞬間から、誉めて伸ばすんじゃなく、叩いて鍛える海軍式教育方針に切り替えることにするわ」
鈴谷「きゃーっ、冗談だってば提督!」
提督「……ったく」
鈴谷(……えっへへ、鈴谷のためだけに提督が作ってくれた朝ご飯……これってちょっち……ううん、すっごく嬉しいかも)
提督「食い終わったらすぐ業務入るぞ。昼飯まで休憩なしだからな」
鈴谷「了解、提督! 鈴谷にお任せ!にっひひひ♪」
つづく
次の秘書艦娘安価:下1~2(水母・軽空母・補給艦よりコンマ高い方で)
食材安価:下1~5
(ごく普通の家庭の冷蔵庫に入ってるもので。あまりにも不適当そうなものは下にずらします)
※安価だけ取っていったん中断します。次回更新は明日か明後日に。
※>>1です。
今仕事終わりました
夜遅くに投下再開します
瑞鳳「マルナナマルマルです。……提督、朝ご飯、作って?」
提督「いきなりだな、おい」
瑞鳳「だってぇ……鹿島さんや鈴谷ちゃんが、提督にご飯作ってもらったのすっごい自慢してて……」
提督「あいつら、知らないとこでどんどん勝手にハードルあげてやがんな」
瑞鳳「この間のMVPのご褒美に、玉子焼きに合う、豪勢な朝ご飯、食べたいなぁ……」
提督(……やめろ、両手の指先だけ合わせて上目づかいでおねだりとかやめろ、その攻撃は俺に効く)
瑞鳳「ねぇ、提督ぅ……瑞鳳のための朝ご飯……作ってく・れ・りゅ?」
提督「つくりゅううううううううううううぅ」
提督「玉子焼きに合う朝食つったら和食系か。とはいったものの……冷蔵庫の中、野菜が全然入ってないんだよなぁ。あるのはネギと大根の切れっぱしとゴボウくらいか」
提督「まあ、あるもので何とかするしかないんだが」
提督「海軍提督の作戦構想能力……発揮する時は今! 見ていろ大井っち!!」
―――
ワタリガニは、まるごと使うと処理や食事に時間がかかりすぎるので、どう考えても朝食には不向き。
今回は、足とはさみの部分だけを使うことにする。
まずはコンロの下についてるグリルで、カニの足とはさみを強火で焼く。少しぐらい表面が黒く焦げても気にせずに。
その間にささみ肉は包丁で叩いてミンチにし、刻んだネギとチューブのおろし生姜、つなぎに少量の小麦粉と混ぜてつみれにしておく。
鍋に湯をはり、沸騰したところに、焦がしたカニのはさみと足を放り込む。カニから美味い出汁が出るので、昆布も鰹節も不要だ。
充分出汁が出たら、いったんカニは鍋から出して、食べやすいよう料理用のはさみで爪の部分を割っておく。
スプーンでささみ肉のつみれを掬っては鍋にひたすだけで、いびつな形の肉団子に。変に成形するより、こっちの方が味が染みて美味い。
つみれ団子に火が通ったら、火を止める寸前に味噌を溶かして、カニを戻して刻んだネギを放り込んで出来上がり。
俺提督流・ささみ団子入りカニの味噌汁の完成である。
鶏のもも肉は黄色い脂肪を取った後、小さく賽の目切りに。
ささがきゴボウと一緒に砂糖、醤油、酒で炒め煮にする。
汁気が多少残ってるくらいでフライパンを火からおろし、炊きたてご飯とまんべんなく混ぜ合わせる。炊飯器にいったん戻して10分ほど蒸らせば簡単鶏めしの出来上がり。
鯖はキッチンペーパーで表面の水気を切った後、包丁で皮に切れ目を入れて、グリルでシンプルに焼き鯖にする。
他の料理のことも考えて、敢えて塩は振らず、酒で薄めたみりんを皮に塗って、焼き色をしっかりつけながらも身の水分が抜け過ぎないよう工夫する。
イクラは大根おろしとまぜてイクラおろしに。敢えて醤油でなくポン酢と合わせる。
提督「……今回、割と濃い目の味付けのものが多いからな。大根おろしなら玉子焼きにも合うだろし……さて、瑞鳳のところに持って行ってやるか」
瑞鳳「うわぁ!うわぁ……これ、わ、私にっ? あ、あ、どうしよう…あ、あぁ、ありが、とう。」
提督(めっちゃ喜んでる……ケッコン指輪でも渡したのかって喜びようだな……嬉しいけどちょっとちょろ過ぎないかこの子)
瑞鳳「い、いただきます! えっと、えっと、何から食べよ……」
提督「慌てなくていいからゆっくり食えよ」
瑞鳳「あ、お味噌汁、美味しい……身体の中からあったまる気がします」
提督「ぶっちゃけ旨みが味噌汁の中に抜けちまってるから、出汁だけ取ってハサミや足はわざわざお椀に入れずにそのまま捨てちゃった方がスマートなんだろうけどな」
瑞鳳「そんなのダメです、勿体ないですよぅ」カニノ身ホジクリ
提督(話し方は子供っぽいけど、箸の使い方めっちゃ綺麗だな)
瑞鳳「あっそうだ、提督、私の新作玉子焼きも食べて下さい♪」
提督「……おっ、今日の玉子焼きは紅生姜入りか。イクラおろしとの相性もなかなかいいな。……うん、いつもの甘くてトロリとした玉子焼きもいいけれど……甘さを控えて少し固めに焼き上げた玉子焼きに、紅生姜の酸味と風味が効いてて、これはこれでめっちゃ美味い」
瑞鳳「えへへ、ありがとうございます!」
提督(しかし、ちっこいのによく食べるな。表情ころころ変わって飽きないけど)
瑞鳳「鶏肉ご飯も美味しいです! 炊き込みご飯にするのと比べるとちょっと油っ気が強いですけど、ゴボウの味と歯ごたえがしっかりしてて、私、こっちの方が好きかも」
提督「炊きたて作りたてならではだな。蒸らさないとすぐべちゃついてくるし。冷めても美味いのはやっぱ炊き込みご飯なんだけどな」
瑞鳳「焼きサバもシンプルだけど、ふっくら焼けてて美味しいです。海の物と山のものが揃うと、なんかご馳走、って感じ!」
提督「ははは、MVPのご褒美としては安上がりで悪いけどな」
瑞鳳「そんなことないです! 提督、今日は朝から、ほんとに素敵な一日ですね! こんな日に、一緒に朝ご飯と玉子焼き食べれて、よかったです!」
つづく
>>1ってもしかして料理関係の職についたことあるのか?あの安価からすげー凝ってるレシピ書いてるし
なにより料理漫画とかにありがちな"高級なもん使ってんだから美味いに決まってるだろ…"
みたいなものじゃなく普通に一般的に作れるものってところが凄い
※遅くなりましたが来ました。投下します
>>71
料理は好きだがそれ関係の仕事は特に経験なし
※カニの味噌汁はまじおすすめ
味付け不要なので水の量が余程多すぎでもしない限り、ある程度味見しながら味噌の量さえ合わせていけば失敗もないです
山風「提督……はい、これ。次は……なにを、すればいいの?」
提督「今日の書類業務は今ので終わりだ。いや、助かったよ。そろそろ切り上げて休憩しよう」
山風「……そっか。……お茶でも、飲む? 淹れよっか」
提督「おっ、いいのか?」
山風「……いや、あたしも飲みたいから。別に……気にしないで。待ってて」パタパタ
提督(……着任当初は小動物みたいに警戒心バリバリで、表情も判りにくかったけど……最近、ちょっとずつ心を開いてくれるようになってきたなあ)シミジミ
ガチャチャッ☆パリーン!☆
山風「ああっ!」
提督「山風っ!どうした!?」
マグカップ(……シレイカン、ホントハネ……タノシ……カッタ……ヨ……)マップタツ
山風「……あ……なんでも……ううん、ごめ、ごめん、なさい……」
提督「無事か?山風! 指とか切ってないか!?」
山風「……え?……あ……うん……でも、カップ……」リボンペッターン
提督「カップなんかどうでもいい! 山風は怪我とかしてないのか?」
山風「あ……うん……だい……じょぶ……」
提督「はぁ……それなら良かった。急に悲鳴あげるから、心配したぞ?」
山風「ん……だいじょぶ、だから……そんなに、構わないで」リボンショボーン
提督「そうはいかんさ。山風は、大事な俺の艦娘だからな」
山風「……」ピコッ
提督「マグカップなんぞいくらでも買い替えできるが、山風の替わりなんてどこにもいないんだからな? 陸上でも気をつけてくれよ?」
山風「構わないで、って、言ってるのに……いい、けど……」ピコピコ
提督(相変わらずの無表情無口クール……けど、リボンがめっちゃピコピコしてる……あれ一体どうなってんだ)
山風「お茶……淹れ直す?」
提督「あ―、それもいいが、ほっとしたら腹が減ってきたな。……なんか作るか。山風も一緒に食うか?」
山風「別にいい…そういうのh」くぅ~♪(←お腹の音)
提督「……」
山風「……なに」
提督「い、いや、何でもない。……それはそれとして、どうせなら食べるの付き合ってくれないか? 俺も一人で食うのは淋しいし、せっかくだから山風と一緒に食べたい」
山風「……別に、いい、けど」アラブルリボンガバッサバッサ♪
提督「よっしゃ、すぐ準備するからちょっと待ってろ!」
提督「とはいったものの……今日は、いつにも増して、ろくな食材が揃ってねえ!」
提督(うーむ……厚揚げと絹豆腐で豆腐がダブってしまったな……とか言ってる場合じゃねえよ。米を炊いてないのはまあいいとしても、酒のつまみならともかく、駆逐艦娘に豆腐尽くしは……)
提督「……待てよ? 確か以前の国営放送で……よし」
―――
厚揚げは、中が冷たいままにならないよう、先にレンジで軽くチンしておく。
フライパンで酒を煮切ってアルコールが飛んだらなめたけを投入し、麺つゆで味を整える。
とろみを補うために水溶き片栗粉を加えて火を止めて、余熱のあるうちに手早くかき混ぜれば、きのこあんかけの出来上がり。
厚揚げはフライパンに油を引かずに、表面がパリッとするまで両面を焼き上げる。
焼きあがったらいったんフライパンからあげて、片面から縦横に2センチ幅くらいに深く切り込みを入れておく。
深く切りすぎて裏側まで完全に切らないよう注意。
片方の厚揚げは、切り込み入れた方を上にして小鉢に盛り付けて、上からきのこあんかけをとろとろっとかける。
もう片方の厚揚げには、マヨネーズに、甜麺醤と醤油とオイスターソースと七味を加えた田楽ダレを混ぜたものを、切り込み入れた方の表面に塗りつけて、再びフライパンに。
とろけるチーズを上から振りかけてフライパンに蓋をして、チーズが溶けるまで弱火で蒸し焼きにしたら出来上がり。
提督「『焼き厚揚げの、俺提督流・和洋二種盛り』ってところだな。さて、残る豆腐だが……」
ふきんに包んで重しをして、水気を切った絹豆腐を、フードプロセッサーに放り込み、なめらかなクリーム状になるまでかき混ぜる。
たったこれだけで、コクと甘み、旨みが数段増すのだから驚きだ。
提督「これで完成。後は……」
提督「待たせてすまない。さあ、山風、一緒に食べよう。まずはこっちの方から。チーズでやけどしないよう気をつけてな」
山風「……ん。いただき……ます」パク
提督「……」ドキドキ
山風「!」ピコピコッ
提督「!」
山風「……おいしい。チーズの下から、ピリッとした、マヨネーズと、おとうふ。これ……嫌いじゃ、ない」モギュモギュピコピコッ
提督(ピコピコしてるピコピコしてる)
山風「こっちの……きのこの方も……優しい、味。これも……嫌いじゃ、ない」ピコーリピコーリ
提督(リボンがふわふわ踊るみたいに揺れてる……いやほんとマジどういう仕組みだあれ)
山風「……おいしい。……あったかい」ピコピコピコーリ
提督(やっべぇ、何だこのこみ上げてくる気持ち……これが……これが、父性か!)
提督「やっ、山風っ! 実はもうひと品あるんだよ! ほら、スプーン使え!」
山風「……何? これ?……ヨーグルト?」
提督「まずは食べてみてのお楽しみだ。これかけて食べてみろ」
山風「きな粉と……すりごま……?」
提督「ああ、あとは砂糖だな」
山風「食べて……みる」パク
提督「……」ワクワク
山風「!!!!」ピコピコピコピコッ
提督「!!!!」(心の中でガッツポーズ)
山風「これも……おとうふ……でも、こんなの、はじめて……」ピコリンピコリン
提督「以前にテレビでやってた国営放送の番組で知ってな。フードプロセッサーでとろとろになるまで混ぜるだけで、こんな感じになるんだよ。驚いただろ?」
山風「びっくり、した……。これ、少し、好き……」ピコピコ
提督「うんうん、気に入ってくれたなら俺も嬉しいよ」
山風「……」ピコピコ
山風「……」ピコ…
山風「……」
山風「……」
山風「……あ……あのね、提督。……あの……」
提督「ん? どした?」
山風「カップ……割って……ごめん、なさい……」
提督「……まだ気にしてたのか。さっきも言ったろ。大丈夫、怒ってないぞ」
山風「……でも……」リボンショボーン
提督「……」
山風「……」ショボーン
提督「……よし、じゃあ、こうしよう。マグカップ割った罰だ。……今度の休み、ちょっと付き合ってくれ」
山風「え……?」
提督「一緒に、新しいマグカップ買いに行こう。山風が選んでくれ」
山風「え……あ……そんなの……あたし……」
提督「いやか?」
山風「いやじゃ、ない……ない、けど……提督、は、それで、いい、の……?」
提督「……いい。それがいい。それでなきゃ嫌なんだ。……山風、お前が選んでくれ」
山風「……う……うん……」ピコッピコッ
提督「さてと。この話はこれで解決だ。山風、お前も同じカップ買えよ?」
山風「……え」ピ
提督「俺とお揃いのカップだ。これは罰なんだからな。嫌だなんて言わせないぞ」
山風「……提督」
提督「何だ? 抗議は受け付けないぞ?」
山風「……あ、あのね、提督、あたし、嫌いじゃ……じゃなくて、少し……ううん、少し、でも、なくて」
提督「?」
山風「……好き」
つづく
※ちなみに同じ白露型駆逐艦でも、涼風は厚揚げ料理だったら雪虎と竹虎がお好みとのこと。
(網で焼いて縞に焼き目をつけた厚揚げを虎に見立てて、大根おろしをぶっかけたら雪虎、刻みネギをぶっかけたら竹虎。江戸の庶民の人気のつまみだったそうな)
秘書艦娘安価:下1~2(正規空母より。コンマ高い方で)
※秘書艦は飛龍で
食材安価:下1~5
(ごく普通の家庭の冷蔵庫に入ってるもので。あまりにも不適当そうなものは下にずらします)
※安価だけ取っていったん中断します。
※台本形式ひさびさでな、すまない
飛龍編、投下していきます
飛龍「ただいま午後の演習より戻りまし……ん? あれ? 提督、なんか部屋の中、いい香りしない?」
提督「おう、飛龍、お帰り。いや、それだよそれ」
飛龍「籠にいっぱいの野菜……じゃなくて、ハーブ?」
提督「おう、山雲のやつが家庭菜園で虫除け兼ねて育ててたらしいんだがな。手伝ってた朝雲が、ミントを地面に直播きしたせいで、大繁殖しかけたらしい」
飛龍「ミントってそんなに増えるの?」
提督「ああ、手をかけなくても勝手に育つのはいいんだが、下手な雑草よりよっぽど強烈にはびこるもんで、鉢植えか地面に埋め込んだプランターで育てるようにしないと、隣の庭まであっという間に浸食してご近所トラブルになりかねない代物だ」
飛龍「うわぁ……」
提督「まあ幸い気づいたのが早かったんで、事なきを得たらしいんだがな。大量に収穫したミントの処理に困って、ここにも持って来たってわけだ」
飛龍「へえー。え、じゃあさ、じゃあさ。今日の晩ご飯はそれを使って提督が作ってくれるの? そういえば美味しいって瑞鳳も言ってたし」
提督「ああ、というか、今日はもとからそのつもりだったしな。昨日からスペアリブの煮込みを仕込んでたんだが……ただ、ちょっとタイミング悪くてな。醤油味で煮込んでたもんだから、ここからミントを合わせるのはちょっと難しい」
飛龍「なーんだ、残念」
提督「……ただまあ、せっかくだからな。適当にミント使った品も考えて、品数増やしてやるよ」
飛龍「やったあ! 楽しみ!」
―――
スペアリブは洗った後、骨に沿って包丁で切れ目を入れ、肉の端の方には何カ所か隠し包丁を入れておく。
表面にはフォークを繰り返し繰り返しぶっ刺して、味がしみ込みやすいように。
塩と胡椒をよくすり込んだ後、フライパンで焼き色をつけておく。
圧力鍋に水とたっぷり(水と同量くらい)の酒を注ぎ、砂糖と麺つゆ、スライスした生姜、刻んだ玉ねぎを入れてスペアリブを煮込む。煮汁はかなり味が薄いかな?くらいで充分。玉ねぎから尋常じゃない甘みが出るので、砂糖は控えめに。
シュンシュンいったら火を止めて、冷めたら再び加熱して、を繰り返す。
3回くらい繰り返したら火を止めて完全に冷まし、鍋ごと冷蔵庫に。(冷蔵庫が小さければ小分けして)
半日もすれば白い脂が鍋の上の方に蝋みたいに固まるので、しっかり取り除く。
後は食べるときに、鷹の爪とローリエ1枚を加えて再度加熱すれば、スペアリブの煮込みの完成だ。
トマトは完熟前の固めのものをスライスして、平たい皿かバットで麺つゆに漬けて、冷蔵庫でしっかり冷やしておく。
ミントの葉を細かく刻んでオリーブオイルに漬けたものに、塩と砂糖と黒胡椒、レモン汁を加えて、麺つゆに漬けておいたトマトの上から回しかける。
最後に小さめのミントの葉をぱらぱらと振りまけば、麺つゆトマトのミントサラダが完成。
提督「……あとは食後のデザートだな」
牛乳にミントの葉を入れ、沸騰しない程度に加熱する。途中で砂糖を加え、砂糖が完全に溶けたらミントの葉は取り出して、少量のお湯で溶かしたゼラチンを加えてよく混ぜる。
容器に入れてあら熱が取れたら冷蔵庫でよく冷やせば出来上がり。飾りのミントを添えて、ミントミルクプリンの出来上がり。
一般的なレシピより牛乳を多めにして、少しゆるめのとろとろプリンにしてみた。
提督「あとは変わったところで……こいつを使ってみるか」
辛子明太子は少量の水の入ったボウルの中にしごき出すようにして、中身を水でほぐす。
とろけるチーズを1~2センチ角程度にカットし、オーブンシートに載せて、ほぐれた明太子を薄くのばすようにチーズの上に塗りつける。
電子レンジ600Wで2~3分加熱すれば、パリパリ明太チーズせんべいのできあがり。
提督「さて、飛龍も待ちかねてるだろうし、持って行ってやるか」
飛龍「うわぁ、なんか、本格的……! 提督、それ大和ホテル並みじゃない! 美味しそ~!」
提督「ははは、それはさすがに誉めすぎだろうがな。米はたっぷり炊いといたから、遠慮せずに食え」
飛龍「いっただきまーすぅ! (モグモグ)提督ぅ、これ……おっいしぃ~! 量もあるし、サイッコー!」パクパク
提督「うん、スペアリブもとろっとろに柔らかくなってるな」
飛龍「ご飯がすすむね! 提督、お代わりお願い!……あ、トマトのサラダも美味しい! ミントの香りも効いてるし……あれ? でも、見た目完全に洋風なのに、なんか和風な感じもする?」
提督「ああ、あらかじめ麺つゆに漬け込んでたからだな」
飛龍「えっ、麺つゆ?」
提督「トマトの旨みは昆布とかと同じグルタミン酸。麺つゆの鰹だしに含まれてるのはイノシン酸。二つが合わさればその相乗効果で旨味はさらに倍率ドンだ。青じそドレッシングとか、トマトに良く合うだろ?」
飛龍「光と闇が両方備わって最強に見える、みたいな? あ、提督、ご飯もう一杯おかわり!」
提督「……ほんとお前ら、どこでそういう知識仕入れてくんの?」
飛龍「ふわぁ……食べた食べたぁ……。でも、太っちゃう……。多聞丸に怒られちゃうかなぁ」プハー
提督「実はまだデザートが控えてるんだが……今日はやめとくか?」
飛龍「空母戦は先手必勝! どんな苦境でも反撃してみせます!」キリッ
提督「ほれ、ミントミルクプリンと明太チーズ煎餅な」
飛龍「わ~い!」
提督(しっかし、ほんと美味っそうに食うよなぁ。……つられて俺も少し食い過ぎた)ゲプ
飛龍「うわぁ、プリン、とろっぷるだぁ……ん……あっ……ほのかな甘さとミントのすっきりした香りと風味が効いてて、口の中に風が吹き抜けてくみたい……あっ、だけどこっちの煎餅、明太子のピリッとした辛みと、焼いたチーズの香ばしさと塩っ気、パリパリした食感がまた……」
提督(幸せそうだなぁ)
飛龍「……あっ、提督っ……、これ、ヤバいかもっ……。甘いのとしょっぱいの、爽やかなのと香ばしくてピリッとするの、柔らかいのとパリパリしたの……。これ、交互に食べてると、ダメ、止まんない。あ~どうしよ、ダメ、ヤバいよこれ、多聞丸に怒られるぅ、でも止まんな~い!」
提督(……可愛い)
つづく
秘書艦娘安価:下1~2(戦艦・航戦よりコンマ高い方で)
食材安価:下1~5
(ごく普通の家庭の冷蔵庫に入ってるもので。あまりにも不適当そうなものは下にずらします)
※安価だけ取っていったん中断します。
続きは明日か明後日になるかも
※チーズ続くなあw
ちなみにミントだけじゃなくシソも繁殖力凄いです
実家で母がやらかしました
麺つゆトマトは超簡単でおすすめ
スライスした玉ねぎどっちゃり乗せても美味い
俺は玉ねぎ辛いの好みだけど、苦手な人はスライス玉ねぎレンジでチンして冷蔵庫で冷やせば辛みが甘みに変わる
水にさらしてもいいけど旨みが一緒に抜けるので
遅い時間で申し訳ない
投下していきます
提督「……俺に料理を?……いやいや大和、料理でお前に俺が教えられることなんて、今さら有るわけねーだろ」
大和「ですが……」
提督「……ふむ、料理を教えて欲しいと言ってきた駆逐艦達が、揃って2回目からはお前の烹炊所に来なくなる、と」
大和「……ええ。頼って貰えて嬉しかったですし、張り切って教えたつもりなんですが……全力でやればやるほど、最初はキラキラしてた駆逐艦の子たちの目がどんどん曇ってきて、次からは誘っても引きつった表情で断りを……」
提督「……ちょっと待て。全力、だと?」
大和「はい」
提督「お前の、全力?」
大和「はい、大和型戦艦の誇りにかけて、生半可なことはできませんから」
提督「……質問。ちなみに、最近だと、どんな料理を教えてやろうとした?」
大和「まずは、身近なところでパスタ料理を教えて欲しい、ということだったので、ソース・アメリケーヌの作り方を……」
提督「ほ、ほう……ちなみに作り方の手順は?」
大和「はい、まずはオマール海老か伊勢エビを用意して」
提督「……続けろ」
大和「海老の頭や殻をオーブンで」
提督「……もういい、だいたいわかった。……ていっ」チョップ☆
大和「え? あの……」
提督「お前なあ……オマール海老とか伊勢エビとか、駆逐艦の子たちがそんな食材、いきなり扱いきれるわけねーだろ。まずはあいつらが普段から使ってる……もしくはちょっと背伸びしたら扱えそうな食材から教えてやれよ。お前ギア上げすぎ。そりゃビビるわ」
大和「あ」
提督「だいいちな? あいつらの寮の部屋に、オーブンだのなんだの、そんな大層なもんはない。結局自分では作れないような料理を全力で教えてもらって、あいつらにどうしろと?」
大和「あう……」
提督「お前に悪気は欠片もないだけに、あいつらも困ったろうな」
大和「あ……あの……提督、私、どうすれば……」
提督「(……ちょっとキツく言い過ぎたか)まあ、真面目で全力なのがお前のいいところだ。今回はちょっとそれが空回っちまっただけなんだからさ。もっぺん同じ料理教えてやれよ」
大和「……え? ですが……」
提督「この世で大事なものは、タイミングにC調に無責任、ってな。お前に足りないのは『適当さ』だ。」
提督「……さあ大和、一緒に作ろうぜ。あいつらにも作れるような、適当で大ざっぱで、ご機嫌な料理をさ」
―――
海老は足を料理鋏で切り取った後、背中から竹串でワタを抜き、殻を剥いて尾びれと頭を外す。
頭に残った海老ミソは、指で掻き出して別にとっておく。少しくらいなら頭に残ってても気にしない。
大和「あの、割と雑に作業されてますが、いいんでしょうか……海老の身に小麦粉はたいてぬめりが無くなるまで水洗いしたり、隠し包丁入れたりとかは……」
提督「そんなもん、水洗いした後キッチンペーパーで水気を拭うだけで充分充分」
頭や殻の部分を、オリーブオイルを引いたフライパンで強火で炒める。
色が変わってパリパリになってきたら準備OK。
大和「オーブンはともかく、グリルで焼いたりとかは……」
提督「いちいちそんな手間かけてられるか、フライパンで充分」
炒めた海老の頭や殻はフードプロセッサーでガーッと粉砕。
大和「あの、普通は炒めながら木べらで砕いたりとか……」
提督「やだよ、めんどくさい」
オリーブオイルでニンニクを弱火で炒め、香りが立ったら細切り玉ねぎと薄切り人参を炒める。
野菜がしっとりして甘みが出て来たら砕いた海老の頭と殻を追加。
ブランデーを振りかけて、アルコールが飛ぶまでガシガシ炒める。
水分が足りなくなってきたらトマトピューレを放り込み、酸味を飛ばすよう火を弱めてさらに炒める。
大和「ここで薄力粉と白ワイン投入ですね?」
提督「あ、白ワインねーや。ま、いいだろ日本酒で」
再びアルコールを飛ばした後、
大和「あの、フュメドポワソンを加えたりは……」
提督「んなもんあるか、水だ水。市販のブーケガルニのパックと……あ、いりこダシのパックがあったな、ついでだ、放り込んどけ」
薄力粉や野菜のガラが底で焦げないようにだけ気をつけて、鍋底をしゃもじでこそぎながら沸かしていく。
アク取りも割と適当だ。
提督「雑味も風味。どうせ漉すんだし、後で改めてアク取りするから構わん構わん」
トマトピューレに火が入ったら目の細かい網で漉す。俺はキッチンの三角コーナーに生ゴミの水切りするためにかぶせるような感じの網を2重にして使ってる。
漉したソースに、最初にとっておいた海老ミソを加えてかき混ぜながら再度加熱して、塩と黒胡椒で味を整える。
後は好みの味になるまで煮詰めれば、俺提督流・適当なんちゃってアメリケーヌソースもどきの完成である。
提督「ほれ大和、味見」
大和「……驚きました、これは……充分に、ソース・アメリケーヌですね」
提督「だろ? そりゃ、全力でお前が作ったソースなら、これより美味いに決まってる。けどな、あいつらは別に客にだすような料理の作り方を知りたかった訳じゃないんだよ」
提督「お前とワイワイやりながら、楽しく料理教えてもらって、自分で作って好きな仲間と食べさせ合って、美味いだろって自慢したり、美味しいねって笑いあったりしたかっただけなんだよ。だから……これで充分なんだ」
大和「そうですね……私、しっかりしなきゃ、一生懸命やらなきゃ、全力で教えてあげなきゃって、そればっかりで……大事な事を見落としてました」
提督「それが解ったんなら、もうお前は大丈夫さ。……さてと、このソースはパスタにからめるとして……あ、そうだ大和、ラムネ1本もらえるか?」
粉末寒天をグラスに入れてお湯で溶かしながら、大和に声をかける。
大和「あ、はい」
大和から受け取ったラムネをひと口飲んで喉の渇きを癒やす。
残りはそのまま2つのグラスに目分量で注いでかき混ぜる。
大和「あ……」
あとはあら熱をとった後冷蔵庫で冷やせば、適当サイダーゼリーのできあがりだ。
大和「あ、それ、そのまま注いだら、ある意味かんせつキ……あ、いえ、完成ですね」
提督「……? おう。さて、後はパスタを茹でて……と」
鍋に麺を放り込み、ゼリーに使わなかった残りのサイダーを飲み干す。
ばい貝を洗って適当な大きさにぶつ切りし、椎茸も石突きを取った後、適当な大きさに切り分ける。
ばい貝、椎茸、海老のむき身と、秘密兵器のスライスチーズを何枚か用意すれば、準備は完了だ。
提督「……さてと、カセットコンロ用意しといてくれ、大和。飯の時間だ」
フライパンにオリーブオイルをとぷとぷと注ぎ、弱火で温める。厚めにスライスしたニンニクと、種を取った鷹の爪を投入。
ニンニクの周りがぷつぷつ泡立ち始めれば準備完了だ。
まずはエビ、それから貝、椎茸の順にニンニクオイルで煮ていく。
提督「さあ、食おうぜ、大和!」
大和「あ、はい、いただきます! それにしても……こたつにカセットコンロで、アヒージョですか。確かに油で煮込む鍋料理と言えなくはないですが、なんだか違和感が凄いです」
提督「いいんだよ、言ったろ? 適当でいいんだ、って」
大和「エビに椎茸、貝……確かに向いてる食材ですね」
提督「だろ? 火と油の始末さえ気をつければ、駆逐艦たちでも大した失敗せずに作れそうだしな」
大和「そこまで考えての事だったんですね……私、自分の未熟さが恥ずかしいです」
提督「あー、もうそういうのなし。お前、だいたい真面目過ぎんだよ。もっと気楽にぶわぁ~っと行け、ぶわぁ~っと」
大和「はあ……なんだか、悩んでたのが馬鹿馬鹿しくなるような……でも、それが何だか気持ちいいような、少し晴れがましい気持ちです」クスッ
提督「そうそう、そうやって笑ってろ。……うん、ばい貝コリコリして美味い。」
大和「アメリケーノのパスタも美味しいです」
提督「椎茸が最高に美味いな。……どれ、俺もパスタの方いってみるか」
大和「あ、じゃあ、私も、アヒージョの方いただきますね」
提督「……あっ、お前! そのエビ俺が育ててたのに!」
大和「うふふ、早い者勝ちです。……って、何だか、ほんとにお鍋つついてるみたい」クスクス
提督「楽しいだろ?」
大和「はい。……本当に」
提督「よし、それじゃそろそろ秘密兵器投入するか」
大和「おたま……ですか?」
提督「ああ、これをアヒージョオイルに浸して温めて、それからこのとろけるチーズを……」
おたまの中でチーズがみるみるうちにとろけていく。
提督「胡椒と七味を振れば、アヒージョの鍋の中に、即席ミニチーズフォンデュ鍋の出来上がり、っと。ほら大和、エビでも貝でも漬けて食ってみ。おたまは俺が持っとくから」
大和「いいんですか、大和もいただいて? すみません。ありがとうございます。いただきますね?」
大和「ちょ、提督、おたま揺らさないで下さいったら!」
提督「んな事言っても、この体勢、結構腕が疲れるんだよ! 俺もそろそろ食いたいし!」
大和「じゃあ、大和が、『あ~ん』して差し上げます♪」
提督「止めろ、それは流石に恥ずかしい!」
大和「あら、気楽に、適当に、じゃなかったんですか?」クスクス
提督「学習早えな畜生!」
大和「……ご馳走様でした。提督、今日は色々ありがとう御座います。勉強になったのはもちろんですけど、凄く美味しくて……何より、楽しかったです」
提督「お粗末さま。俺も楽しかったよ。片付けありがとな。お前も、ちょっとお茶でも飲んでくつろいだらいい」
大和「はい、紅茶入れますね。……ラジオでも付けますか?」
提督「ああ、そうだな、頼む」
カチ
~♪~~
大和「あら、この曲……」
♪銭のな~いやつぁ俺んとこへ来~い♪
♪俺もな~いけど 心配すんな♪
♪見~ろよ 青い空~ 白い雲~♪
♪そ~のうち何とか な~るだ~ろうぉ~~♪
大和「……凄くいい加減で適当な歌詞ですけど……。底抜けに明るくて、陽気で……。何だか、元気が湧いてくる曲ですね」クスクス
提督「ああ、名曲だ」
大和「なんて曲名なんですか?」
提督「……『だまって俺について来い』」
大和「……はい。ついて行きます。大和は……ずっと提督の、あなたの側で、頑張ります」
つづく
次の秘書艦娘安価:下1~2(潜水艦・工作艦・海防艦よりコンマ高い方で)
※はっちゃん把握
食材安価:下1~5
(ごく普通の家庭の冷蔵庫に入ってるもので。あまりにも不適当そうなものは下にずらします)
※安価だけ取っていったん中断します。
明日の更新は難しいかも
やべ、アヒージョに塩加える描写忘れてた
読み直したら他にもちょこちょこ直したいとこあったけど、適当に脳内修正・補完してよろしく
はっちゃん編は多分今夜に。多分な。
※夜と言ったな、あれは嘘だ
仕事休憩中に書けたので今から投下する
伊8「……提督、今日はわざわざ業務の後に、はっちゃんの買い物のために夜まで付き合って下さって、Dankeでした。6巻までは持ってたんですけど~、7巻が近くの本屋でみんな売り切れてて……」
提督「8巻が来月発売だったっけ?それまでに手に入れて読んどきたいって気持ちは、まあ解るからな」
伊8「そうなんですよね~。7巻読んでないまま8巻だけ買っても扱いに困っちゃいますし……」
提督「俺も持ってるから、貸してやっても良かったんだけどな」
伊8「お気に入りのシリーズ作品なら、やっぱり自分で買って読みたいじゃないですか~。提督、わかってない……」
提督「あ~、そう言われてみれば確かにそうか」
提督(……口では文句言ってるが、上機嫌そうだな。本の包みを、両手で抱きしめるみたいに大事そうに抱えて……本当に本が好きなんだな)
伊8「……提督、どうかしました~? さっきからこっちの方じろじろ見て……」
提督「いや、私服似合ってんなーと思って」
伊8「なっ……///」カァ
提督(今日は鎮守府外での買い物ってことで、ハチも私服だが……実際新鮮だよな。ベレー帽に合わせた白いコートに、ピンクのマフラー。マフラーに合わせた薄いピンクのミニスカートに……白いニーソックスはいつものか。何だろう、いつもスク水ニーソで歩き回ってるの見てるはずなのに、露出少ない今日の方が、太ももがまぶしく見える)
伊8「なんか提督……視線がエッチ……///」
提督「おっと、すまんすまん。次からはこっそり見ることにするわ」
伊8「もぉ~、提督ぅ!///」
提督「……と、冗談はこれくらいにして、どっかでメシ食って帰るか?」
伊8「いいんですか?……あっ、と、その、ダメです~、はっちゃん、今日は……その……」
提督「今日は特に夜番の勤務も入ってなかったはずだが……」
伊8「はっちゃん、外のお店じゃなくて、鎮守府でご飯食べたいかなぁ……って……」
提督「今から鎮守府戻ったとこで、寮の食堂も閉まってるだろ。鳳翔さんのとこは今夜は空母勢が貸し切りにしてるし……」
伊8「あ……。ど……どうしよ……」オロオロ
提督「……なんか訳ありみたいだな。しゃーねえ、面倒見てやる。……ただ、流石に時間も遅いし、簡単なもんしか出さんぞ?」
伊8「……えっ、提督が作ってくれるの? ホントに? ……Danke!」
―――
提督「10分か15分もあれば出来るから、ちょっと待ってろ」
魚肉ソーセージを斜めにスライスして、半分に切る。軽く下茹でした糸こんにゃくと、あらかじめあく抜きして醤油漬けにしておいた実山椒と一緒にごま油で炒める。
醤油と一味でピリ辛に味つけして白ごまをふりかければ、糸こんにゃくと魚肉ソーセージの山椒きんぴらの完成。
提督「ちょっと味見……うん、いけるいける。言ってみれば、ちくわのきんぴらみたいなもんだしな」
ちなみに、魚肉ソーセージスライスのうち数枚は、きんぴらには使わず両面をフライパンで焼いておく。
青唐辛子と、同量のゆず皮をおろし金でおろし、塩と一緒に混ぜ合わせれば、即席ゆずこしょうのできあがり。
麺つゆをお湯で割って小鍋で火にかけて温め、なめこを投入したら煮立つ前に火を止める。
茹でたあと冷水でしめたうどんをどんぶりに入れ、上からなめこいりのつゆを注ぐ。
かまぼこ代わりに焼いた魚肉ソーセージスライスをうどんに載せ、ゆずこしょうを添えれば、俺提督流・なめこうどんの完成である。
提督「……何だ、コートも脱がずに突っ立って。ほれ、うどん出来たぞ」
伊8「うん……その、提督、はっちゃんね、あのね……?」
提督「麺がのびるし、うどんの汁が跳ねるとアレだからさ、コート脱いで、早く座れよ」
伊8「う、うん……」ヌギッ
提督「変な奴だな……って……ぶぅぅっ!? おっ、お前、何だその格好!?」
伊8「あ、ごめんなさい、やっぱ、水着にスカートって、おかしいよね? すぐ、スカート脱ぐね?」ヌギヌギ
提督「おかしいのはそこじゃねえよ! えっ、何、お前、今日1日ずっとその格好だったの? 馬鹿なの? 死ぬの?」
伊8「だってぇ、提督指定の水着、防寒機能もばっちりだから……シャツまで重ね着すると暑くって……」
提督「そういう問題じゃねえよ!……ああ、そりゃそうだよな! そのまま外の店でコート脱ぐことになったら大変だよな! そりゃ外食できねえよ! どんなマニアックなレベルのプレイだよ、って思われるわ! このイク以上の猥褻物!」
伊8「イクちゃん以上だなんて、ひどい! そこまで言わなくてもいいじゃない! 外でもいざという時提督を護衛出来るように、わざわざ暑いの我慢してコートの下に着てたのに!」
提督「物理的に守れても社会的に死ぬわ、この痴女! お前なんかハチじゃない、ハ痴女だ!」
伊8「Verpisst(この小便野郎)……もう、許さない。持ち帰った、20mm連装機銃が火を噴くわよ」
提督「……おう、やれるもんならやってみろや。そのメガネ粉々に砕いて、ごま油で掻き揚げにしてやんよ」
伊8「Fuck! 糞が!」
※この後めちゃくちゃケンカした
※そんでその後仲直りして、のびかけたうどん一緒に食った
つづく
※キャラ崩壊は仕様
安価はまた夜に取りに来ます
※安価とるよー
一応ざっと一巡したから、
秘書艦娘安価:下1~2(軽巡・雷巡よりコンマ高い方で)
※安価とるよー
一応ざっと一巡したから、
秘書艦娘安価:下1~2(軽巡・雷巡よりコンマ高い方で)
名取把握
食材安価:下1~5
(ごく普通の家庭の冷蔵庫に入ってるもので。あまりにも不適当そうなものは下にずらします)
※食材把握
今仕事からお家ついた……
次回更新はちょっと間が空くかも
とりあえず遅くとも週末にはなんとか
※名取編投下するよー
提督「……五十鈴と鬼怒、阿武隈がオーバーワーク気味?」
名取「はい……。最近、球磨型の皆さんとの模擬戦で負けが込んでいたらしく、トレーニングに熱を入れるのは良いのですが……最近、ちょっとやり過ぎ傾向というか……」
提督「あ―、あいつら負けず嫌いだもんなー……」
提督(軽巡勢の中でも、長良型と球磨型は戦果争いの最大のライバル)
提督(明朗快活健康優良児の長良や、おっとりマイペースな由良はともかく、プライドの高い五十鈴や単純おバカな鬼怒、すぐムキになる阿武隈は煽られると弱いんだよなあ)
名取「最近、疲労やイライラで肌や髪も荒れ気味でしたし……。この間も走り込みしながら鬼怒ちゃん、『日に30時間の鍛錬という矛盾のみを条件に存在する肉体ッッ……』とかブツブツ呟いてまして……」
提督(……アカン)
名取「あっ、あの、ただ、その件はもう、解決したんです」
提督「というと?」
名取「長良姉さんからは、『運動したらその分食べて休息しないと筋肉にならないでしょ!』とゲンコツでお仕置きを」
提督(……怒るポイントが脳筋過ぎる。アスリートかよ)
名取「あと、由良ちゃんからの『肌とか髪とか荒れてたら、提督さんに嫌われちゃうかもよ?』の一言が効いたみたいで」
提督「ははは、それは別に関係ないだろう。意外に、名取も冗談言うんだな」
名取「えっ?」
提督「えっ?」
名取「……え、え―っと、それで、肌とか髪とか、美容にいい料理がないか、せっかく今日の秘書艦がわたしだったので、提督さんにもお聞きできたらと思って……」
提督「そういうのは、鳳翔さんとか間宮さんとかの方が適任なんだが……」
名取「す、すみません、ずうずうしくて……」
提督「……まあ、今日はたまたま仕込んでた晩飯がぴったりの食材だったからな。参考になるかどうか判らんが、食わせてやるよ」
名取「あっ……ありがとうございます!」
―――
ハツは、脂身を切り取って縦半分に切ったものを軽く下茹でして水洗いする。
酒で2/3くらいに薄めたウスターソースに、ハツと細切りにした生姜を入れて、中火~弱火で15分~20分程煮込む。
あとは煮汁代わりのウスターソースにそのまま一晩冷蔵庫で漬け込むだけ。
余計な味つけも臭み抜きも不要で、充分おいしい常備菜になる。鶏のレバーと一緒に煮ても美味い。ウスターソースの酸味が気になる場合はみりんで甘さを加えて調整。
牛すじは洗った後に水から茹でる。大量のアクが出るが気にしなくてOK。表面に赤い部分が無くなってきたら、火を止めてお湯を捨てる。
水洗いして表面のアクを洗い流したら、再び水から茹でる。これを合計3回繰り返して、水洗いした後、食べやすい大きさにぶつ切りすれば、下ごしらえ完了。
みじん切りした玉ねぎとレンコンを照りが出るまで炒めたものを、ぶつ切りした牛すじと一緒に水から煮込んでいき、いい出汁が出て来たらこの時点でスープを少し(玉ねぎやレンコンと一緒に)取り分けておく。
酒に砂糖、みりんと麺つゆでスープに味つけし、赤味噌もしくは市販のデミグラスソースを加えて、あとは弱火でひたすら煮込んでいくだけ。
デミグラ使う場合は焦げ付きに注意。
圧力鍋使う場合にはシュンシュンいったら火を止めて冷ましてまた火をつけてを繰り返す。
煮込み時間が長くて水分が足りなくなってきたら水または酒を加えて、最終的に好みの柔らかさになるまで煮込んでいけば、牛すじ煮込みの完成である。
途中で取り分けたスープには、火にかけて鶏ガラスープの素(味覇)を溶かす。必要に応じて塩を加えて味を調整し、沸騰する前に火を止めて、溶き卵に水溶き片栗粉を加えたものを流し入れてかき混ぜる。ゆし豆腐と刻みネギを放り込めば、牛すじと鶏ガラの豆腐&玉子スープの完成。
おからには少量、牛すじ煮込みの煮汁を加える。みじん切りにして炒めた玉ねぎとレンコンは冷ましてから、粗めにマッシュしたジャガイモやおからと一緒に混ぜ合わせる。崩れやすい時には牛乳に浸したパン粉を加えてつなぎにすればOK。
コロッケのタネが冷めたら空気を抜きながら成形し、小麦粉・卵・パン粉をつけてカラッと揚げる。
タネの一部はマヨネーズを混ぜてポテトサラダに。
同じタネから、おから入りコロッケとおから入りポテトサラダの完成である。
名取「美味しそう! いただきます!……あ、玉子とゆし豆腐が、ちょっぴりとろみのついたスープとよく合って……美味しいです♪」
提督「今度はお酢を混ぜてから、こっちのラー油をちょっぴり垂らしてみろ」
名取「うわぁ、全然印象が違いますね!」
提督「そのまま飲んでもよし、こんな風に酸辣湯(サンラータン)風味にしてもよし、だ。お酢には疲労回復や基礎代謝アップ、ラー油のカプサイシンにも血行促進とかいろいろ効果があるからな」
名取「このスープ……カレーを作っても美味しそうですね!」
提督「ご明察。牛すじ煮込みの次の日には残りの牛すじと煮汁やスープでカレー作るのが俺のジャスティス」
名取「ハツにも全然臭みがなくて……コリッというか、ザクッとした食感が気持ちいいです。それに、ご飯にもお酒にも合いそう! コロッケも、ソースもケチャップもないのにしっかり味がついてて」
提督「煮込みの煮汁をタネに加えたからな。タネの半分近くはおからだが、違和感ないだら?」
名取「ええ。コロッケのジャガイモも、多少ごろごろしたジャガイモの塊が残ってて、ほっくりしてます!」
提督「なめらかにしたいならバターを入れてもっと潰すのもいいけどな。それだとサラダにするにはちょっと重たくなる」
名取「わたしはこっちの方が好きですね!」
提督「さて、メインの牛すじ煮込みのお味は……と」
由良「うわぁ、お箸でつまみ上げた煮込みが、今にも千切れそうにぷるぷる震えてる……ん……はむっ……」
名取(提督さんの好みかしら、わたしの口にはちょっとだけ大きめのサイズに切り分けられた牛すじ肉……。唇を通り過ぎた先、舌の上で感じる感触が、お肉と思えない。ぬるんとした、滑らかな舌触り……)
名取(噛み締めると意外にしっかりとした弾力……あっ、でも、ぶつりと肉の繊維を噛み切る感触の後は、しみ込んだお出汁のお汁が、じゅわぁって!じゅわぁって!)
名取(……何? 何これ? ひと口噛み締めるたびに、口のなかで、ぷるりとした弾力と、柔らかく舌の上でほどける肉の繊維の食感! その奥から染み出て……ううん、溢れ出してくる旨みのジュース……! こんなの……! こんなのされたらわたし……!!)
名取(提督さんに……提督さんに、とろとろにされちゃう~~~っ!!!)パアンッ!!
提督「――てな訳で、食物繊維たっぷりのレンコンやおからに、良質なタンパク質の豆腐、コラーゲンたっぷりの牛すじに鉄分たっぷりのハツと揃えてみたわけだが……ん? おい、名取? どうかしたか?」
名取「はっ……あっ……? はい……。はぁっ……だ、大丈夫です……(な、何だったのかしら今の……? 身も心も服も、一気に弾けちゃったような気がしたんだけど……でも我に返ってみたら、服も身体も、別になんともなってない……?)」
提督(……何だろう、なんだか凄くいけない事をしてしまったような気がする……)
※ちなみに次の日行われた模擬戦では、髪の毛サラサラ、お肌つやつや、唇ぷるぷるの名取が大活躍して長良型が球磨型に完全大勝利したそうな。
球磨「球磨たちにもドーピング牛すじスープと煮込みを寄越すクマー!」ヴォーッ
多摩「長良型だけひいきするなんてズルいニャ―!」フシャーッ
大井「……ねえ……私、裏切ったら沈めるって言ったでしょ? ねえ、言ったわよねえ……?」ジャキッ
北上「……提督? どした?……震えてんの? らしくないじゃん、大丈夫だって」ジャコッ
木曾「ぐすっ……お前に最高の勝利を与えてやるつもりだったのに……こんなの、酷すぎるっ! なあ? なあ―!!」 メソメソ
提督(……アカン)
つづく
※ゾロ目コンマで安価採用された艦娘はギャグキャラ化する隠しルールの罠
次の秘書艦娘安価
(下1~4、駆逐艦より2名。「雪風&島風」みたいに2名のペアで募集、コンマ高い方採用)
※浦風&浜風把握
食材安価:下1~5
(ごく普通の家庭の冷蔵庫に入ってるもので。あまりにも不適当そうなものは下にずらします)
※安価だけ取っていったん中断します。
※食材把握
次回更新は筆が進めば週末にしたいが、用事入ったら週明けになるかも
今日実際にアヒージョ作ってみたわ
残ったオイルはパスタに絡めてみたけど簡単でうまかった
一緒に食ったの全員男だったけど
※今日は来ました
浜風&浦風編投下するよー
※>>201
おお、作ってみた報告はテンション上がります
一緒に「男を」食ったのかと一瞬ビビったのは秘密
浜風「作戦終了。ただ今戻りました」ドサッ
浦風「いや~、ぶち疲れたわ」ドサッ
提督「お疲れ。……なんだ、凄い荷物だな」
浜風「哨戒任務の際にイ級に襲われている漁船を救助しまして……牡蠣の養殖場の漁師さんからお礼にと、大量の牡蠣を」
浦風「こっちは近所の農家のお婆ちゃんから、虫食いでスーパーに引き取って貰えなかった処分品じゃけぇ、って、キャベツを大量に。腐らせるのも勿体ないけぇ、是非提督さんや艦娘の皆さんに、って言われちゃあ、断り切れんかったんよ」
提督「厳密に言えば、そういうのを受け取るのは規則違反なんだがな……」
浜風「……あの……まずかったでしょうか……」
提督「……世の中には、非常にいい言葉があってだな」
浜風「?」
提督「……『バレなきゃ問題ない』」
浜風「あの、それは、『いい言葉』ではなく『都合のいい言葉』と言うのでは……」
浦風「提督さん、悪い人じゃねぇ」クスクス
提督「まあ、それは冗談。なに、近隣住民との交流や良好な関係作りも俺たちの大事な仕事だ。後で正式な寄付として感謝状を送ることにして、有り難く戴いとこう」
浜風「大部分は、間宮食堂と鳳翔さんのところにお渡し済みです」
浦風「こっちも同じじゃ。あ、あと、これは鳳翔さんから提督さんに持ってけって言われたんじゃけど」
提督「おっ、食用菊か、珍しいな」
浜風「食べられるんですか?」
提督「刺身の上にタンポポみたいなの載ってるの見たことあるだろ?あれも食用菊だ。これはまた種類が違うけどな。……にしても、キャベツは結構量があるな」
浦風「大丈夫じゃ、キャベツの使い道なら、うちに任しとき!」
提督「おっ、浦風でキャベツと言えば……やっぱりあれか?」
浦風「そうじゃ、キャベツと言えば、広島風お好み焼きじゃろ?……まさか提督さん、関西風が好みとか言わんじゃろうな?」
提督「その辺の話題は、きのこたけのこ並みに戦争になるからパス。みんな違ってみんな良い、ってことで。まあ、今日の晩飯は、せっかくだから広島風で『かきおこ』といこうか」
浜風「お手伝いします」
提督「んじゃ、浜風は牡蠣の身を殻から外して、塩をまぶしてくれ。柔らかく揉んでると黒っぽい汚れが出てくるから、水で洗い流してな」
浦風「じゃあ、その間に、うちはキャベツ刻んどくけぇ。あ~、楽しみじゃ!」
―――
食用菊は花びらの部分を使う。沸騰した湯に花びらが色抜けしないように酢を加えたものに、花びらを入れて、軽くゆがく。30秒くらいしたら湯からあげ、氷水に入れて完全に熱を取る。軽く絞って水気を切って、麺つゆをかければ、菊のおひたし完成。
浜風「綺麗なものですね」
提督「ザクザクした食感に、ほんのり甘い香りと苦みが効いて美味いぞ。……さて、お次はお好み焼きだな」
まずは小麦粉と、同量の水、半量の牛乳を混ぜて生地を作る。
浦風「……うんうん、提督さん、よぉ知っとるねえ。牛乳がポイントなんよねぇ」
浜風「牛乳、ですか?」
浦風「広島風の生地は最初にクレープみたいに薄く広げるのが肝心なんじゃが……水だけの生地だと、すぐ固まって薄く広がらんのんよ。かと言って、水を多くするとムラだらけですぐ破れたりして、しっかりした生地にならんけぇね」
油を引いたホットプレートを170度に温めて、流し込んだ生地をおたまの裏を使って円状に広げていく。
提督「牛乳を生地に混ぜると、小麦粉のグルテンを全体に広げてくれるから、勝手に固まらず、均等に薄い生地が焼けるんだよ。牛乳なしでも、3時間くらい寝かせれば何とかなるが」
浜風「なるほど」
ホットプレートの半面で牡蛎を焼く。後で熱を入れ直すので表面を焼く程度でもOK。
生地の上にもやし、鰹節粉、天かす、キャベツを乗せる。キャベツは山盛り。
浜風「こ、こんなに山盛りでいいんですか?」
浦風「キャベツはドカ盛りするんが広島風じゃけぇ。お好みは、粉を食うんじゃのぉて、野菜を美味しゅう食うもんなんよ♪」
キャベツの上に表面を焼いた牡蛎を載せ、全体を覆うように豚バラスライスを載せていく。最後につなぎとして、生地を回しかける。
下の生地がパリッとしてきたら、いよいよ全体をひっくり返す番だ。
提督「この瞬間がお好み焼き最大の見せ場だが……ここは本職に譲るか」
浦風「任しとき!うちの、プロのコテさばき、見せちゃるけえ!」
浜風「……? 本職? プロ? 浦風の本職も、私と同じ艦娘ではないのですか?」
提督「……おい浦風、こいつ天然ピュアっ娘だぞ」ヒソヒソ
浦風「……ぶち可愛ええじゃろ?」ヒソヒソ
提督「……うん」ヒソヒソ
浜風(何でしょう……二人の視線から、とても生暖かいものを感じます……)
生地は大胆かつ豪快に、一気にひっくり返す。
浦風「いやあっ!……ありゃあ、ちぃと失敗……!」
多少散らばった野菜も、生地の下に押し込んで整えれば問題なし。
鉄板の温度をここで220度に上げる。
浜風「待ちきれないです! 早く焼きましょう!」
浦風「こら! 何触っとるんじゃ!?」クワッ
浜風「!?」ビクッ
提督「お好み焼きで上から押さえるのはダメ、ゼッタイ。上下の生地の間で自身の水分で蒸される事で、キャベツが一気に甘くなるからな。押さえつけて、蒸気を抜いたら台無しだ」
お好み焼きの位置をずらして、空いたスペースで焼きそばを焼いて、お好み焼きの大きさに広げる。
8分たったら焼きそばの上にお好み焼きをスライドさせ、今度は空いたスペースに卵を割って、黄身を崩して焼き広げる。
浜風「スペースを流れ作業みたいに無駄なく使ってて、見てて楽しいです!」キラキラ
提督「浜風、よだれよだれ」
浦風「あぁもぉ、子供みたいじゃねぇ。ほら浜風、こっち向きんさいや」フキフキ
提督(……尊い)
卵の上にお好み焼きを乗せて、すぐに返したら出来上がり。
ソースは当然おたふくソース。
浦風「うちはマヨネーズ抜きで、鰹節たっぷり」
浜風「あ、私はマヨネーズもお願いします」
提督「了解。まずは二人で半分こして先に食っててくれ。俺はもう一品作ってくるわ」
浦風「じゃあ、その間に、うちが提督さんのぶん、焼いといちゃろうかねぇ♪」
浜風「いえ、それは私が」
浦風「ほぉ……うちと張り合おうっちゅうん? 怒らんけぇ言うてみ? ん? んー?」ヒソヒソ
浜風「どうしてもと主張するなら、代わりに浜風は、提督に『あーん』する権利を要求します」ヒソヒソ
浦風「おどりゃぁ……。……なら、交代で、っちゅうんはどうじゃ?」ヒソヒソ
浜風「……」
浦風「……」
浜風・浦風「♪」ガシッ
提督(……何であいつら握手してんだろ?)
「ぶちうまぁ!」とか「キャベツが甘いです!」とか騒いでる二人の声を背中で聞きながら、蓋付き鍋に牡蠣と少量の酒を入れて、強火で2分、弱火で5分。最後に強火で余分な水分を飛ばしたら、フードプロセッサーでペースト状に潰す。
鍋にだし汁と白味噌で具無しの味噌汁を作り、そこに牡蠣ペーストを溶かせば完成である。
「ほれ、出来たぞ、牡蠣のすり流し汁だ。ほんとは、すり鉢で潰した方が粒が不揃いになって味の面白さが出るんだがな」
浦風「(…ズズ)うまっ!」
浜風「(…ズズ)お椀の中が、まるごと牡蠣です!」
提督「そうだろそうだろ」
浦風「……んじゃ提督さん、うちが丹精こめたお好みも、食べてみてや。ほれ、早よぉ」ニコ
浜風「その次は私です」キリッ
提督「……お、おう(食いきれるかな……)」
※なお、提督と浦風が満腹になった後も、浜風は「あの…あの、次のお好み焼きはまだですか?」と食べ続け、二人を戦慄させた模様
つづく
※今回はちょっとしたおまけあり
安価とってから投下する
※次の秘書艦娘安価:下1~2(重巡・航巡よりコンマ高い方で)
※食材安価:下1~5
(ごく普通の家庭の冷蔵庫に入ってるもので。あまりにも不適当そうなものは下にずらします)
※もがみん&食材把握
おまけも投下するねー
※おまけ※
提督「……浜風、こたつに潜り込んで寝ちまったな」
浦風「……ほんまこの子は……。しっかりしとるようで、子供なんじゃけぇ」
提督「疲れたんだろ、寝かしとけ寝かしとけ。……にしても、浦風はお姉ちゃんしてるな」
浦風「当然じゃろ? 浜風は大事な妹じゃけぇ。提督さんも、あんま浜風のことエッチぃ目で見たらいけんよ?」
提督「こら、からかうんじゃない」
浦風「まあ、提督さんも男の子じゃけぇね。おっぱい好きなんはしょうがないか」ニコニコ
提督(……否定できない)
浦風「……にしても、今日はお腹いっぱい食べたけぇ苦しいわ」ノビー
提督(……胸を反らすな、目の毒過ぎる)
浦風「……あっ、それとも、今日食べたお好みのせいで、胸がキツぅなったんじゃろか?……ほら、牡蠣とかキャベツとか牛乳とか、おっぱい大きゅうなるって言うし」ニヤニヤ
提督「だから、からかうなっての……。さっき食った飯でいきなり育つわけねーだろが」
浦風「そうじゃねぇ、そうじゃねぇ」クスクス
提督(……くそ、駆逐艦なのに、どうもいいようにあしらわれるな)
浦風「……まあ、艦娘のおっぱいは、鎮守府の戦力と同じじゃけえね」
提督「……その心は?」
浦風「……耳貸して、提督さん」チョイチョイ
提督(……うわ、髪の毛頬に触れる腕に胸が当たってるめっちゃいい匂いするやめて耳元に息吹きかけないで)
浦風「……『艦娘のおっぱい』も、『鎮守府の戦力』も……。どっちも、『すったもんだで、大きゅうなる』んよ♪」
提督(ダメ―! これ以上ムリ―! 起きて―! 浜風起きて―! ヘループ! ヘループ!)
浦風(……提督さん、ぶち可愛ええなぁ♪)クスクス
おまけ
『からかい上手の浦風さん』
おしまい
※最上編は今夜仕事終わってから書く
更新は今夜遅くか明日に
※最上編投下、はっじまっるよー
最上「今戻ったよ、提督!」
提督「おう、お帰り最上。わざわざありがとうな」
最上「まったくもう! 提督ってば、鳳翔さんのところに帽子忘れちゃうなんて、うっかりさんだよね!」
提督「すまんすまん(後で自分で取りに行くって言ったんだがな……)」
最上「おかげでボク、朝ごはんも食べ損ねちゃったし…ぷんぷん!」
提督「(うっかりさんとかぷんぷんって、きょうび聞かねえな……。まあ、可愛いからいいけど)……いやだから、後で自分で行くからいいって言ったろ?」
最上「そうはいかないよ! ほら、提督、ちょっと屈んで?」
提督「お、おう」
最上「提督、ちょっと動かないでね……」
提督(今まであんまり意識してなかったけど……。近くで見ると唇つやつやで柔らかそう……実はさり気なく、リップとか使ってんだろか……。うおっ、うなじ細っせえ……。やだこの子、無防備なくせに、ところどころ妙にエロいわ)
最上「……ほら、帽子はこうした方がかっこいいよ!」ニコッ
提督「お、おう、ありがとな」
最上「? どうかした?」
提督「い、いや、なんでも……いやー、それにしても、ずいぶん温かくなってきたな」
最上「そうだね! 鎮守府の脇の出撃桜も綺麗だった!……あっ、そういえば提督、鳳翔さんからこれ! 朝堀りの山菜だって」
提督「おっ、たらの芽にヨモギに……生のきくらげか、珍しいな」
最上「へえ、ボク、きのこの旬って秋かと思ってたよ!」
提督「きくらげは春から夏にかけてが旬なんだ。食べ方はいろいろあるが、そうだな、まずは……」
提督「……こうやって、沸かしたお湯によく洗って石突きを取ったきくらげを入れて、30秒くらいしたら引き上げる。水にさらし、ざるで水気を切る」
最上「これだけ?」
提督「そう、これだけで熱処理完了だ。これを色んな料理に使うんだが……取りあえずそぎ切りにして、わさび醤油を用意して、と。……ほれ」
最上「ん……(モグモグ)何これ、美味しい!」
提督「きくらげの刺身だ。味は大して無いが、微かな香りと、貝とかそれこそクラゲみたいな、独特の食感が面白いだろ?」
最上「うう、美味しいけど、なんだか余計にお腹空いてきちゃったじゃないか! もぉ、提督! お昼、いっぱいごちそうしてもらうからね!」
提督「ははは、わかったわかった、ちょっと待ってろ」
―――
水に鶏ガラスープの素(味覇)を溶かし、醤油、酒、みりんを加えて煮汁を作る。
豚こまはおろし生姜と一緒にごま油で軽く炒めておく。
椎茸はあらかじめ水で戻しておいて、きくらげと一緒に粗めのみじん切りに。
にんじんとヨモギ、生姜を細く刻んでおく。
米と米の半分の量のもち米に、先ほどの煮汁と椎茸の戻し汁を注いで、よく混ぜる。
椎茸、きくらげ、豚こま炒め、にんじんとヨモギと生姜、それに缶詰めのひじきを米の上に平らに敷く。
ヨモギは生のままのものを、少し取り分けておき、あとは普通に炊き込みご飯の要領で炊き上げる。
炊き上がったら生のヨモギを散らし、米や具材を潰さないよう良く混ぜれば出来上がり。
卵は以前瑞鳳からレシピを教えてもらった紅生姜入りの玉子焼きに。
きくらげ、椎茸、ヨモギの残りは天ぷらに。ヨモギはそのまま、椎茸ときくらげはひと口大に切り、きくらげは醤油に浸した後、紅生姜と一緒にかきあげ風に仕上げる。
あとは大根おろし入りの麺つゆと、抹茶塩を添えれば準備完了だ。
提督「できたぞ、さあ、飯にしよう!」
最上「いただきまーす!……へえ、いい香り……! うん、ちょっと苦みがあるけど、それがまた風味になってて。春を食べてる感じがする! 美味しいけど、炊き込みご飯にヨモギって珍しいね?」
提督「そこは敢えて、炊き込みご飯じゃなくジューシーと呼ばせてもらいたい」
最上「ジューシー?」
提督「沖縄風炊き込みご飯だ。向こうじゃヨモギの事をフーチバーって言ってな。割と普通に使われる食材なんだ」
最上「提督って、沖縄でも勤務してたんだ」
提督「ああ、若い時はかなりやんちゃでな。あちこち飛ばされた」
最上「何やったのさ……」
提督「秘密だ」
最上「ふうん、そうなのか……。あ、玉子焼き美味しい」
提督「安定の瑞鳳レシピだからな。……まあ、あっちでは下茹でした豚バラのブロックを賽の目切りにして入れてたがな。今回は豚こまで代用だ」
最上「天ぷらサクサクで美味しいね!」
提督「きくらげと紅生姜のかき揚げ、ちょっとチャレンジしてみたけどいけるな」
最上「……ねえ、提督。沖縄でも、やっぱり仲良くなった艦娘とかいたの?」
提督「ああ、いたぞ。中にはいまだに時々手紙送ってくる奴もいる」
最上「ふうん……。そういう時ってさ、懐かしいとか思ったりするの?」
提督「そりゃ、まあな」
最上「……戻りたいとかって、思ったりする?」
提督「しないよ」
最上「……ほんとに?」
提督「ああ、無い。懐かしいとは思っても、戻りたいとは思わない。……お前たちのいるこの場所が、俺の居場所で、帰る場所だ」
最上「ふ、ふーん、そっか。……そっかあ……えへへ」
提督「……やれやれ、全く最上は、寂しがり屋の甘えん坊さんだなあ」
最上「なっ、何でさっ!? そんな事ないよ! さみしがりやの甘えん坊さんは提督の方だもん!」
提督「……ああ、そうだな。その通り。だから、俺はずっとここに居るよ。だからさ。……お前らも、沈んだりせずに、いつでもちゃんと帰って来いよ?……お前らが傍に居てくれないと、寂しいからさ」
最上「……うん」
最上(……「お前ら」かぁ……。うーん、提督の言葉は嬉しかったけど……ちょっぴり残念に思っちゃったのは……)
最上(……「そう」なんだろなぁ……)
最上(……寂しがり屋で甘えん坊なのは……)
最上(……やっぱり、ボクの方かも知んないや)
つづく
※季節は今後前後することあるかもだが気にするな
安価は家に日付変わる頃、着いてからにする
また後ほど
※次の秘書艦娘安価
(下1~4、水母・軽空母・補給艦より2名。「隼鷹&飛鷹」みたいに2名のペアで募集、コンマ高い方採用)
秋津州&コマちゃん編、投下していくかも
/
コンコン
\
提督(……誰だ、こんな時間に私室に訪ねてくるなんて?)
提督(那智や隼鷹が飲みに誘いに来たくらいなら、一杯つきあってもいいが……)
提督(……金剛や足柄辺りなら……貞操を守りきるために銃を用意しとくべきか……? こんな豆鉄砲、気休めにもならんが)チャキ
提督「……開いてるから、勝手に入っていいぞー」ゴクリ
カチャ
秋津州「失礼するかも……」
提督「なんだ、秋津州か。……こんな時間にどうした? 秘書艦勤務は明日の朝からだろ?」
秋津州「実は……明日のコマちゃんとの勤務の前に、提督に相談したいことがあるかも!」
提督「なんだ突然……。まあ、入れよ」
提督「……テストと、もっと仲良くなりたい?」
秋津州「あのクレーンには、親近感を感じるかも! コマちゃんとなら、千年不敗の秋津州流戦闘航海術の歴史に、新たな1ページを刻むことができるかも!」
提督「どこの圓明流だよ……。だいいち、秋津州流戦闘航海術って、それただの回避技じゃねーか」
秋津州「ううう、うるさいかも! 細かいことはいいかも!……けど、コマちゃん、うちに来て結構経つけど、ご飯一緒に食べようって誘っても、断られちゃうことが多いかも……」
提督「……あれ? あいつ、前に、お前に食わせてもらったロールキャベツ、絶賛してたぞ?」
秋津州「うん、その時は、美味しい美味しいって言ってくれてたかも。……けど、それから後は、うどんとかそばとか、鳳翔さんのお店とか誘っても、やんわり断られちゃって……悲しいかも」
提督(言われてみれば……。確かにあいつ、間宮の洋食は喜んでたけど、それ以外は自炊してること多い気がするな……。あ、多分、これは……)
秋津州「ひょっとしたら……。コマちゃんは、あたしと違って戦闘でもちゃんと役に立てる子だから……。あたしなんかと仲良くなってもしょうがないって思われちゃったのかも……」
提督「……秋津州」ニコリ
秋津州「……?」
提督「鉄拳制裁!」ゴッツン☆
秋津州「あいたぁっ!…… な、何するかも!」
提督「何するかも、じゃねえんだよ、コラ。――俺の大事な艦娘を、2人も侮辱しやがって」
秋津州「……え?」
提督「1人は当然、テストのことだ。あいつはそんな事で誰かを差別するような奴じゃない」
秋津州「う……」
提督「それとも、何か? お前には、テストが本気でそんな事思うような奴に見えたのか?」
秋津州「ち、ちが! かもじゃなくて、違います! あ、でも……あれ? 2人、って……?」
提督「もう1人はな――お前自身だよ、秋津州」
秋津州「え……」
提督「艤装の性能の違いが戦力の決定的差ではないってことくらい、赤い人に教えてもらうまでもなく知ってるわ、舐めんなコラ」
秋津州「……提督」
提督「……お前は、秋津州『なんか』じゃない。秋津州だ。他の誰にも替わりなんか効かない、たった1人の、俺の大事な艦娘だ。そのお前を侮辱する奴は、絶対に許さん。――それがたとえ、お前自身だったとしてもな」
秋津州「で……でいどぐぅ……」ウルウル
提督「……ただし、だ」ニヤリ
提督「俺の大事な艦娘を侮辱したからには……まさかゲンコツ1発くらいで済まされるとは、思っとらんよなぁ?」
秋津州「て、提督?」
提督「はっはっは。……おいおい、まさかこのまま帰れるとでも?……甘いなぁ、秋津州くぅん?」ギロリ
秋津州「……ヒッ」
提督「オラァ、正座だ正座! ちゃっちゃか動けや、この萌えるゴミがぁ! こっから2時間説教コースだ、ひくつしまァ!! その腐った根性、叩き直したらぁ!」
秋津州「ひ~ん! 助けて~、二式大挺ちゃ~ん!!」
※2時間後
提督「……とまあ、説教はここまでだ。……骨身にしみたか?」
秋津州「……あい、ずびばぜんでじだ」
秋津州(……あれから2時間、ほんとにみっちり罵倒され続けたかも……。この人絶対、本性はドSかも……)グッタリ
提督「……よし、なら、明日は楽しみにしとけ」
秋津州「え、まだお説教の続きがあるかも……?」ビクビク
提督「? バーカ、何言ってんだお前。……テストと仲良くなりたいって言ってたの、お前だろ?」
秋津州「……え?」
提督「明日、テストと一緒に、昼飯食おうぜ。俺と、お前と、3人でな」
秋津州「……え?」
提督「大丈夫、断られたりしねーよ。俺の想像が正しけりゃな」
秋津州「……え?」
提督「そん時に、お前の勘違いも正してやる」
秋津州「……え?」
提督「後はそうだな……。てるてる坊主でも作って、明日晴れることを祈っとくのがいいんじゃないか?」
秋津州「……え?」
秋津州「……え?」
―――
まずは自家製のカリカリ梅と梅の甘露煮を用意する。
作り方は、どちらも時間はかかるが作業自体は単純。
ひと晩水に浸けてあく抜きした後、爪楊枝でへたを取り、水気を拭き取った梅のうち、小粒のものはカリカリ梅に使う。
薄口醤油に漬け込んで、時々ひっくり返したりしながら冷蔵庫で一週間。これだけで青梅のカリカリ醤油漬けのできあがりだ。
同様に、あく抜きしてへたをとったもののうち、大粒のものは、爪楊枝で表面に穴を開け、ジップロックで冷凍庫に入れて凍らせる。
小鍋で水と砂糖を火にかけて熱いシロップを作り、凍ったままの青梅を炊飯器に入れて熱いシロップをひたひたに注ぐ。
あとは炊飯器を12時間保温にして、時々中身をかき混ぜるだけ。
あら熱をとった後、ガラス容器に入れて冷蔵庫で数日保管すれば、酸味の角が取れ、青梅の甘露煮が完成する。
カリカリ梅は荒く刻み、梅の甘露煮は種を抜いておく。
提督「ワインは……そういや、ボジョレーがあったっけ」
赤ワインに甘露煮のシロップを注ぎ、沸かしたお湯にゼラチンを溶かしたものとよく混ぜる。容器に注ぎ、種を抜いた梅の甘露煮を沈める。
提督「あとは冷蔵庫で冷やせば、梅のワインゼリーの出来上がり、っと。見栄え的には種入りの方がいいんだろうが……まあ、食べやすさ優先ってことで」
豚バラは表面に塩胡椒をすり込んだ後、キャベツを底に敷いた圧力鍋に入れて酒を振りかけてから加熱して、蒸し豚に。
ラム肉は薄切りにして、すりおろした玉ねぎとおろし生姜、おろしニンニクと醤油を混ぜ合わせた漬けダレに1時間程漬け込んだ後、フライパンで焼く。
蒸し豚はサイコロ状に切り、ラムの焼き肉も小さく刻む。
干しオキアミは細かく刻んだ塩昆布と一緒にフライパンで炒る。
パチパチ音がしてきたら酒と醤油、みりん、砂糖、鰹節、白ごまを加え、パラパラになるまで炒めれば、ぱっと見高級っぽい、エビ風味(エビじゃないけど)のふりかけが完成だ。
提督「さてと、もうひと頑張り。俺の考えが間違ってなければ……後はあいつら次第、だな」
テスト「お昼ご飯……ですか? でしたらMamiyaにでも……」
提督「いや、今日は天気がいいからな。秋津州と一緒に、出撃桜のところの芝生で、花見と洒落込もうぜ。実は弁当も三人ぶん作っちまったんだ」
テスト「Oui(ウィ)……でスが、ワタクシは……」
秋津州(……コマちゃん、やっぱり表情が暗いかも……無理に誘うんじゃなかったかも……)
提督「何、心配するな。お前……なんだろ?」ヒソヒソ
テスト「Pourqui(プルコワ)!?……なぜ、ご存知なのでスか?」
秋津州(……え? よく聞こえなかったかも……今、提督、何て?)
提督「ま、それは置いとくとして、だ。……ほら、これなら大丈夫だろ?」パカッ
テスト「Tres bien(トレ・ビヤン)! これ、素晴らしいです! ワタクシ、是非、アキツシマと一緒にお食事したいでス!!」パァァァ
秋津州「え? え? え?(急にコマちゃんの顔が明るく……ど、どんな豪華なお弁当だったんだろ?)」
提督「……よし、そんじゃあ、ボナペティ、アンド召し上がれ、ってことで」
秋津州「……おにぎり?」
提督「昨日は誰かさんのせいで夜遅かったんでなぁ。……不満なら食わなくてもいいぞ?」
秋津州「たっ、食べるかも!(……パク)あ、振りかけご飯の中に入ってるの……お肉? 濃いめの味つけがご飯にもしみこんでて、美味しいかも!」
テスト「(モグモグ)こちらのporc(ポーク)は味付け自体はあっさりしていて……でも、お米の中に混ぜられたprune(プリュネ)のピクルスの酸味と、コリコリした食感が味を引き立てていて……実にTres bienでス!」
提督「食い終わったら、クーラーボックスの中にデザートのゼリーもあるからな―(ほんとは酒が欲しいところだが……)」
テスト「今日は綺麗な桜を見ながらアキツシマと一緒にお食事ができて、ワタクシ、本当に嬉しいです。……Merci(メルシー)、提督」
提督「おう」
秋津州「……あ、あの、なんで? なんでコマちゃん、いつもは嫌がってたのに、今日は一緒にご飯……」
テスト「Oui? 私、嫌がったりなんて……あっ」
提督「ああ、それな。テストの奴、実はな」
テスト「Non(ノン)! ダメです、提督、その先は……!!」
秋津州「……お箸、が、苦手?」
テスト「Oui.……お恥ずかしい話でスが……ワタクシ、いまだに、おハシの使い方が苦手で……。アキツシマや皆さんに、みっともないところを見せて、嫌われたくないと……」
秋津州「え、じゃあ、あたし、嫌われてた訳じゃなかったんだ……」
テスト「Non! この艦隊は、素敵な方が多くって、嬉しいでス!」
秋津州「あは、あはは、なんだ、そうだったんだぁ……」
提督「やれやれだよな、全く。……お前ら、充分似たもの同士のいいコンビだっての。……テスト、お前もせっかくだ、この機会に、ちゃんと箸の使い方、練習しとけよ?」
テスト「Oui.申し訳ありません……」
秋津州「じゃあさ、コマちゃん、あたしがお箸の使い方、教えてあげるかも!」
テスト「本当ですか?」
秋津州「もちろんかも! お箸の使い方上手になったら、一緒に牛丼食べに行こ! いい店知ってるかも!」
提督(……なか○か。な○卯だな)
テスト「Gyu-don、ですか……。とても楽しみです。頑張って上達しますから、少しだけ待ってて下さいね!」
秋津州「うん!」
※なお、その数ヶ月後、演習にて
テスト「――アキツシマ流戦闘航海術、三の型 『MidareZakura』!!」ズドドドド
瑞穂「……なっ!? クレーンを鎖鎌のように振り回すことで、艦載機の攻撃を全て防ぎきるだなんて!?」
日向「……瑞雲もなしに、あんな防御を!?」
テスト「……アキツシマの薫陶によって、飛んでいる蝿でさえお箸で捕まえられるようになった今のワタクシに――もはや、その程度の攻撃は通じません!!」
提督「お箸凄ぇええええええ!!」
秋津州「秋津州流戦闘航海術凄ぇええええええええええええ!!!!」
つづく
※最初酔っ払った挙げ句にメモしてたネタは、
秋津州「モカカカカ―ッ! 料理は勝負! 秋津州の料理は、魔法だ! かも!」
テスト「おフランス仕込みのワタクシのヌーベルキュイジーヌ……見せてやるザマス!」
とかいうものだったが、次の朝見てあまりの酷さと提督が完全に空気だったことから全ボツにしたのは内緒
次回安価は夜にとりにきます
最終回安価、はっじまっるよー
今回はちょっと変則
艦娘は自由(これまでに1度安価で取られてる子もOK)
下1~5の中から、メインの艦娘は>>1が独断で選ぶ
最終艦娘候補は?↓下1~5
鳳翔さん
※艦娘把握
>>267
8秒って……予測変換に入ってたにしても速すぎないか? 怖えよw
食材安価:下1~5
(ごく普通の家庭の冷蔵庫に入ってるもので。あまりにも不適当そうなものは下にずらします)
※食材把握
候補の艦娘がどれも惹かれる点あって迷う……
更新は気長に待っててねー
今日はきました
ちょこちょこ修正しながらなので投下速度一定しないかも
ツッコミ、雑談ご自由にどうぞ
(※暗闇の中、響くナレーション)
『【人】を【良】くする、と書いて【食】――――』
『――古来より、人はこの世で、生きるために喰らい、喰らうためにまたこの世に生まれ落ちてきました――――』
『――喰らうことは生きること。よく喰らうことはすなわちよく生きること――――ならば、そこより導き出される真理はひとつ――――』
『強くなりたくば、食らえ!!!』
『朝も昼もなく喰らえッッッッ! 食前食後にさらにその飯を喰らえッッ! 飽くまで喰らえッッ! 飽き果てるまで喰らえッッ! 喰らって喰らって喰らい尽くせッッ!』
『飽き果てるまで喰らいつつも――――なお【足りぬ】戦士であれ!!!』
『戦士たちよ――――お前たちの飢えを満たす【食】は――ここにあるッッ!!!』
カッ!(全照明点灯)
観客席「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおォォッッ!!!」
青葉『観客席の諸君! 腹は、減ってるか――っ!』
\ウオオオオォォォォォォォォォォォォォォ/
青葉『体重計は、怖くないか――っ!』
\ウオオオオォォォォイヤーッ ヤメテーッ/
青葉『天高く、馬も人も艦娘も肥ゆる秋! 鎮守府体育館に設けられた特設ステージの観客席には、熱気と食欲に溢れた大勢の人が詰めかけております!』
青葉『今年の鎮守府祭の目玉イベント、【~愛の烹炊所~食戟の鉄人決定戦・鳳翔VS提督】いよいよ開幕! 司会はわたくし、清く正しい青葉がつとめさせていただきます!』
青葉『ではさっそく、選手入場と参りましょう! まずは青龍の方角!』
青葉『立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花! 良妻賢母ここにあり! 皆さんご存知、鎮守府のお艦! 【居酒屋鳳翔】若女将、鳳翔選手の入場だァ――ッッ!! 一礼してから壇上に向かう割烹着姿は、まさに大和撫子! 日本女性の鑑! 実際奥ゆかしい!』
鳳翔(……は……恥ずかしい……! 青葉ちゃん、もうやめてェ……!///)
青葉『皆さん、盛大な拍手と声援、ありがとうございました!』
『……続きましては、白虎の方角! 当鎮守府を率いて深海棲艦との飽くなき闘争に挑み、暁の水平線に数々の奇跡とさえ言える勝利を刻みつけた、我らが司令官! 深海棲艦の天敵にして、人界の守護者――提督選手の入場です!』
青葉『日本各地の鎮守府を渡り歩いて幾歳月! 殴った上司とついた異名は数知れず! 【横須賀の凶人】【呉の人虎】【佐世保の壊し屋】【舞鶴の人間棲鬼】【パラオの夜叉】【鹿屋の悪魔】【慶良間のマジムン】【泊地喰い】……』
提督「……ちょっと待てや、コラ青葉ァ! 途中からなんか紹介の仕方がおかし過ぎんだろがァ!? だいたい何だ、その物騒な仇名の数々!? 俺自身、聞いたことねえぞ!?」
青葉『そりゃ、各地の皆さん面と向かっては呼べないですからね―。部屋の隅でガタガタ震えながら、こっそり呼んでただけだそうです』
提督「だったらそのまま部屋の隅っこに留めとけよ! 何こんな舞台で大っぴらにしてんの? んな事実、一生知らないままでいれた方が幸せだったわ!」
青葉『情報提供して下さった各鎮守府・泊地の皆さんより伝言です――【今後のご活躍とご健康、ご多幸を心よりお祈りしています――ただし遠くからに限る】』
提督「そんな最悪のお祈りメール要るかァ! お前ほんと、何してくれてんの?」
青葉『大丈夫、周囲が何と言おうとも――――青葉は、提督の味方ですから』
提督「この仕打ちの後でキメ顔で言われても信じられねェよ!!」
青葉『……っと、恐縮です、司令官! 時間がおしてますんで、ちゃっちゃと所定の位置に着いてくださーい』
提督「……お前絶対、あとで泣かすからな、覚えとけよ」
青葉『さてさて、両選手が揃ったところで、続きましては、厳正なるジャッジを下す、審査員の紹介と参りましょう!』
青葉『まずは初期艦にしてツンデレ代表、駆逐艦・叢雲審査員! 歯に衣着せぬ辛口の評価が期待できそうです!』
叢雲「誰がツンデレよ! ぶっ飛ばすわよアンタ!」
青葉『おおっと、さっそくのご褒美、恐縮です! 続きましては、綺麗な花には毒の棘! とろける口調と氷の微笑がたまらないと評判! 軽巡洋艦・龍田審査員!』
龍田「あらあら~、随分な言われようだわ~。その舌……落ちても知らないですよ~? うふふ♪」
青葉『あっ……ちょ、ちょおっと深入りしすぎたようです! 続いては審査員の癒やし枠! 貴重なボクっ娘! 少年と少女が同居する危うい魅力にハマる女性ファン多し! 航空巡洋艦・もがみん審査員!』
最上「ちょっと青葉! 少年って何さ! ボク、ちゃんとした女の子なのに!」
青葉『なお、女性ファンの比率としては、【お姉さま・お兄さまとしてめちゃくちゃに敬いたい派】より【妹・弟としてぐちゃめちゃに堕とし……ゲフンゲフン、愛でたい派】が圧倒的な模様!』
最上「だから、お兄さまとか弟とかって何なんだよ、もぉ! ……じゃなくて、ちょ、青葉! 今なんか、さらっと、凄く怖いこと言わなかった!?」
青葉『そしてラストは鎮守府の飢えた狼、重巡洋艦・足柄審査員! 今回は意外にも高いその女子力ではなく、飢えた野獣のごときその食欲と、ベテランガヤ芸人にも匹敵する賑やかし枠としての実力を買われての起用です!』
足柄「へえ……そう……。どうやら私の能力を本当にちゃんと引き出せるのは……あなたが……そう、あなたが二番目になりそうね……!」ジャキッ
青葉『い、以上、審査員の皆さんのご紹介でしたー!』
青葉『ではいよいよ皆さまお待ちかねの、食戟本番に移りましょう!』
青葉『ルールは単純、決められたテーマ食材を使った料理をそれぞれの選手が作り、それを実食の上審査するのみです!』
青葉『あらかじめ観客の皆さんからは、使用するテーマ食材を募集させていただきました!』
青葉『厳正なる抽選の結果、今回テーマ食材として選ばれたのは……【ブルーチーズ】【納豆】【ボラ】【あけび】【ちくわ】の5品!』
青葉『匂いの強いブルーチーズや納豆はもちろんですが……。穫れる場所にもよりますがやはり臭みのあることで知られるボラ……。料理にも使えるものの、皮に苦みがあり扱いの難しいあけび……』
青葉『はっきり言って観客の皆さん、ドSにもほどがあるでしょう! ちくわの存在に安心感より違和感を覚えるって、どんな状況ですかこれ!?』
\ワハハハハハハハハハハハハ/
青葉『ただ、食材に関しては両選手の手腕に期待するとして、ここでひとつ問題が』
青葉『本来ならば調理も含めてこの場で全て行われるべき食戟なのですが……それをやるとあまりにも時間がかかりすぎる上に、衛生面でも問題が生じる可能性があると、保健所からのご指摘がありました』
青葉『そのため、今回はあらかじめテーマ食材を用いた料理を鳳翔・提督両選手に別の厨房で作っていただき、それをこの場に持ち込んで実食・審査する方式に変更させていただいております!』
龍田「あら~、じゃあ料理自体はこの時点で既に出来上がってるって事ぉ? でもぉ、それじゃあ、料理なんて、とっくに冷めちゃってるんじゃないの~?」
青葉『問題ありません! 作った料理は、妖精さんの謎技術によって、完成した瞬間の状態のまま時間を停止されているため、味の劣化や腐敗の心配は一切ありません! ご安心下さい!』
審査員・観客一堂(……大丈夫なのかそれ?)
青葉『さあ、果たして、鳳翔・提督の両選手は、いかにこの難題に応え、いかなる料理を創り上げたのでしょうか!? 青葉、楽しみでたまりません!』
※いったんここまで
という訳で、最終話のメインヒロインは鳳翔さんです
なぜかここまでは青葉無双だけど
切りのいいとこまで仕上がったらまた来ます
※ちくしょう、噛んだ
低温じゃねえ、低音だよ……
※では、続き投下していきます
例によって編集しながらなので投稿速度はお察し下さい
青葉『それではさっそく、完成した料理を見せていただきましょう!』
青葉『まずは鳳翔さんの料理からです! 鳳翔さん、料理の紹介をお願いします!』
鳳翔『はい、今回お出しする献立は――』
・稲庭うどんの納豆と梅肉とシソの和風冷製すぱげってぃ仕立て
・ボラの龍田揚げ
・チーズ入りちくわとあけびの皮の磯辺揚げ
・あけびのシャーベット』
『――の四品です』
青葉『おおっと! てっきり純和食の献立でくるのかと思いきや、見た目だけならむしろ洋食寄り!? 鳳翔選手、意外にも攻めてきました! では鳳翔さん、背後のモニターで調理の様子をダイジェストで流しながら、料理の説明をお願いしたいと思います!』
―――
まずはあけびの果肉を、皮の割れたところからスプーンで掬い出します。
黒い種が大量に含まれていますが、種はそのまま食べるとお腹を壊す原因になるので、裏ごしする要領でざるを使って取り除きます。
果肉はそのまま凍らせるだけでシャーベット状に。
種の処理はかなり面倒ですが、途中でかき混ぜたりしなくても完全に凍りつかず、シャーベットになってくれるのはありがたいです。
あけびの皮の部分は薄く削ぎ切りにし、水にさらしてアクを抜いておきます。
次に梅干しを包丁で叩いてペースト状の練り梅を作ります。これは青じそドレッシングに混ぜ合わせておきましょう。
納豆にも梅肉入り青じそドレッシングを加えてよくかき混ぜ、粘りと匂いを抑えつつ、とろみと旨みを足しておきます。
ボラは生だと新鮮なものでも独特の匂いがする場合があるので、おろし生姜ポン酢に漬けたあと、七味を擦り込み、片栗粉をまぶして龍田揚げに。
ブルーチーズはちゃんと熱を通せば、強烈過ぎる匂いが、一転、落ち着いた芳醇な香りに変わります。
細切りにしたものをちくわの穴に詰めて天ぷらに。衣には青海苔を混ぜて磯辺揚げに仕上げました。
チーズに塩気があるので何も付けなくても召し上がっていただけますが、わさびマヨネーズをご用意いたしました。お好みでどうぞ。
先ほどからあく抜きしていたあけびの皮も、水気をよく拭き取ってから衣を付けて、同様に揚げます。こちらは大根おろしと麺つゆで。
揚げ物の油を切っている間に、稲庭うどんも茹であがりました。
冷水で締めて水気を切ったうどんに梅じそドレッシングを絡めます。
極細に刻んだシソの葉ともみ海苔を振りかけ、とろりとした梅肉入り納豆(青じそドレッシング入り)を上からかければ、和風すぱうどんの完成です。お好みでおろし醤油もどうぞ。
揚げ物をお皿に盛り付け、冷凍庫からシャーベットを取り出せば準備完了です。
鳳翔『さあ、どうぞ、召し上がれ♪』
叢雲「へえ……これはちょっと意外ね」
最上「うどんっていうより、完全に見た目パスタだよこれ!」
足柄「さ~あ、実食よ、食戟よ!! 戦場が、料理が私を呼んでいるわ!!」
龍田「ちょっと~、足柄ちゃん、はしゃぎ過ぎよ~? お食事中に騒ぐのって、良くないと思うの~?」
足柄「そんな事言っても、落ち着いてられないわよ!! これはすごいわ、みなぎってきたわー!!」
鳳翔『……あの、足柄ちゃん? 敵と違って料理は逃げたりしないから、落ち着いて召し上がって下さいね?』
足柄「アッハイ、ごめんなさい、いただきます」
青葉『(さすがお母さん……。テンション上がった足柄が一発で大人しくなった……)さ、さーて、皆さん、お味の方はいかかでしょうか!?』
足柄「シソの香りと梅の酸味がさっぱりしてて……。これはまさに、主食にして前菜!! 食べてるうちに、逆にますます食欲が湧いてくるわ!!」
龍田「納豆パスタって~、嫌いじゃないけど、唇がべたべたするのが気になること多かったのよね~。これはドレッシングと丁寧に混ぜ合わせたおかげかしら、粘りというよりとろみに変わってて、悪くないわ~♪」
叢雲「それだけじゃなくて、納豆にも麺の味付けにも同じドレッシングを使うことで、癖のある食材にも関わらず、上手に味の統一感を持たせているわ」
最上「うん、美味しい! これならボク、幾らでも食べられるよ!」
青葉『おおっと、いきなりの高評価! 個人的には青葉、パスタを【すぱげってぃ】って呼んじゃうお母さんがとっても可愛いと思います! 続いては龍田揚げと天ぷらの揚げ物類!』
龍田「鶏の龍田揚げなら自信あったんだけど~。お魚の扱いではやっぱりかなわないわねえ~。後で作り方教えてもらって天龍ちゃんに食べさせてあげなきゃ~」
足柄「揚げ物ならトンカツ!! と思ってたけど、これは美味しいわ!! 力が、力がみなぎってきちゃう!!」
叢雲「さっきからうるさいわよ、そこの飢えた駄犬。――それにしても、このちくわの磯辺揚げ、いけるわね。衣をかじると、爆発するみたいに熱々のチーズの香りと甘みが口の中に押し寄せてきて……ビールが欲しくなるわ」
最上「えっと……叢雲? 公の場で駆逐艦がその発言は、ボクちょっとどうかと思うな?……だけど、うん、美味しい! あけびもちょっと苦みがあるけど、大人の味って感じだね!」
青葉『これも好評! 賞賛! 絶賛の嵐ィ!! 揚げ物には妥協を許さない、龍田・足柄の両艦娘を審査員に迎えながら、なお真正面からそこをチョイスするお母さん、素敵です!!』
鳳翔(またお母さんって……。私、みんなと同世代のはずなんだけどなぁ……)
青葉『そしてシメを飾るのは……あけびのシャーベット! 素材をそのまま活かした、鳳翔さんらしいひと品! 正直言って、青葉も食べたいです!!』
最上「口の中で溶けた後は、ぷるっとした感触とほんのりした甘みが感じられて……優しい味」
龍田「氷菓子というより、どこか水菓子をいただいてる感覚だわぁ~。 味は……ラ・フランス? 洋梨にちょっと似てるかも~」
足柄「口に残ってた油を洗い流した後は、微かな甘みだけが余韻を残して……戦いの後の疲れも溶かしてくれそう!!」
叢雲「うーん、私、こういうデザート系はちょっと……え!? な、なにこれ!? 美味ひい! えぇっ!?」
青葉『おおっと、これは珍しい、叢雲初期艦の可愛らしい驚きの表情!? 青葉、ばっちり見ちゃいました! 今の表情、パソコンの壁紙サイズに加工して、全世界に拡散したい気持ちで一杯です!』
叢雲「ア、アンタねぇっ……!! ///(絶対後でシメる)」
青葉『さて、まずは鳳翔さんのお料理の実食が終了いたしました!』
青葉『続いては、司令官に手番が移ります! とはいえ、これだけの料理を食した後! 当然審査員のハードルは上がっていることでしょう! 果たして、実食を控えた提督選手の心境やいかに!!』
提督(……青葉のやつ、いきいきしてんなあ)
※いったんここまで
続きは夜かな?
※投下再開するでち
青葉『それでは! 提督選手の料理の紹介です!!』
提督『へいへい、俺のはまあ――こんな感じだ』
・炊きたてほかほかご飯・ボラの刺身のユッケ仕立て
・ペンネの二種盛り(チーズソース&納豆クリームソース)
・あけびの皮とちくわのピリ辛納豆肉味噌炒め
・あけびのヨーグルトプリン
『以上、5品だ』
青葉『これはまた、何とも無国籍というか無手勝流というか節操がないというか……』
提督『うっせえぞ、アオバワレェ……。まあ、ぶっちゃけ俺が食いたいと思ったもんを詰め込んだだけだからな』
青葉『ぶっちゃけ過ぎですよ……青葉、引いちゃいます』
提督『まあ一応、飯にも酒にも合うようには作ったつもりだ。美味いぞ』
青葉『では司令官、料理の説明をお願いします!』
―――
ボラは、ひと口味見してみたところかなり水が綺麗なところで釣れたものらしく、ほとんど臭いは気にならなかった。
とはいえ、刺身でいただくにはちょっと手を加えた方がいいだろう。
塩を強めに効かせた氷水に漬けてボラの身を締めた後、キッチンペーパーで水気を拭き取る。
日本酒、砂糖、コチュジャン、醤油、オイスターソース、みじん切りにした長ネギ、おろし生姜。
以上を混ぜ合わせたものにごま油を加え、細造りにしたボラの刺身を入れてよく和える。
ボラの刺身の真ん中をくぼませて、ウズラの卵を割り入れれば、ボラの刺身のユッケ仕立ての完成。
ペンネはたっぷりの湯であらかじめ茹で、ゴルゴンゾーラとパルミジャーノチーズを小さく刻んでおく。
フライパンでベーコンを炒め、チーズと生クリームを加えてチーズを溶かし、黒胡椒を加えればチーズとベーコンのソースが出来上がる。
次は、塩と黒胡椒をひとつまみずつ加えてホイップした生クリームに、ひき割り納豆、卵黄、隠し味に麺つゆをちょっぴり加えてかき混ぜれば、とろふわ納豆クリームソースの出来上がり。
ブルーチーズソースと納豆のクリームソースをペンネに絡めて盛り付けて、刻んだパセリを振りかければ、ペンネの二種盛りの完成である。
次はごま油で豚の挽き肉をじっくり炒める。
肉から大量の油がしみ出してくるので、その油でみじん切りにしたニンニクと生姜、鷹の爪を炒め、あけびの皮と厚めにそぎ切りしたちくわを投入して、全体に油が回るまでさらに炒める。
別のフライパンで少しの水と鶏ガラスープの素を火にかけ、納豆を入れてほぐす。
炒めたあけびの皮とちくわと挽き肉に、納豆とスープを加え、水分が飛ぶまでよく炒める。
酒と醤油、砂糖と味噌を加えて味付けし、砕いたミックスナッツを放り込んだら、水溶き片栗粉でとろみをつける。あけびの皮とちくわの納豆肉味噌炒め完成。
あけびの果肉は、飲むヨーグルトを加えて裏ごしすれば簡単に種を取り除ける。
種が取り除けたら、果肉入りの飲むヨーグルトに、レモン果汁と、温めた牛乳で溶かしたゼラチンを加えて、よくかき混ぜる。
容器に入れて冷蔵庫で固め、出来上がったプリンにあけびの果肉を載せればデザートも完成である。
提督「料理は時を移さず食うのが基本。さあ――おあがりよ!」
最上「……あ、これ凄い! ユッケってお肉のしか食べたこと無かったけど、お魚の方がボク好きかも!」
龍田「これは……このひと品だけでご飯がいけちゃうわね~。確かに、お酒にも合いそうだわ~♪」
足柄「ちょっと、青葉!! ビール持ってきてビール!!」
青葉『ダメに決まってんじゃないですか』
足柄「んにゃあ―!! つらい、つらいわ!! 美味しいんだけど、だからこそつらいわ―!!」
叢雲「ほんっとうるさいわねえ、駄犬改めこの駄猫。……けど、確かにこれはお酒が欲しくなるわね……」
龍田「あら~、こっちのペンネのふわとろのソース、納豆が入ってるのね、面白いわ~。さっきの鳳翔さんとはまた違った方法で、納豆のべたつきを抑えてるのね~」
最上「こっちのチーズが絡んだ方も美味しいよ! すっごく香りも味も濃厚なんだけど、量はそれ程ある訳じゃないから、主食というよりは完全におかずだね」
提督『ぶっちゃけ日本人にとって、ショートパスタはおかずとか酒のあての扱いだからな』
叢雲「炭水化物に炭水化物を合わせるのは、正直ちょっと気になるんだけど……」
足柄「焼きそば弁当とかお好み焼き定食とかうどんに稲荷ずしとか、その辺を気にしはじめたらキリがないわよ。美味しければ問題なし!!」
叢雲「それもそうね。……とは言え……」
最上「あー、もう無理、我慢出来ない! 提督、白いご飯もう一杯ちょうだい!」
足柄「あ、わたしも!! ご飯お代わりお願いするわ!!」
提督『……ふっふっふ、白いご飯と肉味噌炒めの罠に嵌ったな』
最上「ズルいよ提督! 甘辛い濃いめの味付けのピリ辛の肉味噌にあけびの皮の苦みなんて! こんなの、白いご飯が欲しくなってしょうがないじゃないか! あけびの皮の、茄子みたいなとろっとした食感や、ちくわのむちっとした食感を味わってる最中に、不意打ちでカリッとナッツの歯ごたえとか効いてくるし!」
青葉(……あ、これダメなやつです。青葉知ってます。絶対お代わりしたくなるパターンのやつです)
叢雲「……あんたって、本気で勝ちを狙ってくると、ほんっと、えげつないわよねえ」
提督『初期艦殿からのお誉めの言葉、光栄の極み』
叢雲「誉め言葉じゃなくて呆れてんのよ」
青葉『……さーて、提督選手の実食も大詰め! 各審査員、デザートの実食に入っております』
龍田「デザートは……ヨーグルトとレモンのさっぱりとした酸味が、あけびの甘みを引き立ててるわね~♪」
足柄「あけび単体の甘みだけだと、ユッケやチーズソース、肉味噌炒めの強烈な味や香りにかき消されそうだけど、ヨーグルトの風味の効いたプリンと合わせることで口の中がリセットされるわね!!」
最上「あ、プリンと生のあけび、一緒に掬って食べると、鳳翔さんのシャーベットとはまた違った感覚で美味しい……」
叢雲「この味はまぁ、嫌いじゃないっていうか。別にまた食べてあげても、いいかなって……何よ! べ、別にそんな意味じゃないし! ……でも、まあ……少しは褒めてあげてもいいわ? ……少しだけ、ね」
提督(ツンデレ乙)
青葉(ツンデレ乙)
観客(((((ツンデレ乙)))))
青葉『以上をもちまして、実食時間は終了です! 鳳翔選手、提督選手、双方の料理ともに完食されました! これより審査に移ります! 果たして、各審査員は、どんな判断を下すのでしょうか!』
青葉『自身の持ち味である【和】のテイストを活かしつつ、意外性を打ち出してきた鳳翔選手か!?』
青葉『はたまた、【たまの休日にお父さんが張り切りすぎちゃった】みたいな攻撃的な献立をぶちかましてきた提督選手に軍配が上がるのか!?』
提督(どーゆー喩えだよ……まあ、解らんでもないが)
青葉『運命の審判が、今、下されるゥ――ッッ!!』
◆参考◆
☆鳳翔☆
・稲庭うどんの納豆と梅肉とシソの和風冷製すぱげってぃ仕立て
・ボラの龍田揚げ
・チーズ入りちくわとあけびの皮の磯辺揚げ
・あけびのシャーベット
☆提督☆
・炊きたてほかほかご飯
・ボラの刺身のユッケ仕立て
・ペンネの二種盛り(チーズソース&納豆クリームソース)
・あけびの皮とちくわのピリ辛納豆肉味噌炒め
・あけびのヨーグルトプリン
↓安価下1~4
『鳳翔』『提督』『引き分け』のいずれかで
※結果把握
続きは後日
青葉『それでは、審査員の皆さんに、判定結果の発表をお願いしましょう!』
青葉『まずは足柄審査員! 判定は――――引き分け!』
青葉『続いて最上審査員! 判定は――――引き分け!』
青葉『次いで龍田審査員! 判定は――――引き分け!』
青葉『なんとなんと! ここまでの判定は、引き分けが3つ並びました! まさに、ギリギリの好勝負! 決着は、最後の審査員、叢雲初期艦の判定に全てが託されました!! 果たして勝者は鳳翔さんか!? 提督か!? それとも引き分けに終わるのか!? さあ、運命の選択は――』
叢雲『あ、あ、あー、マイク入ってる? 入ってんのね? ……あー、盛り上がってるところ申し訳ないんだけど、判定の前に、ちょっと確認いいかしら?』
青葉『は!? は、はあ、何でしょう?』
提督(……すげえ、あのタイミングで話ぶった切りやがった)
鳳翔(……あらあら、叢雲ちゃんったら)
叢雲『今回の勝負――料理を出す順番は、2人が調理開始する前から決まってたのよね?』
青葉『は、はい。ジャンケンで勝った鳳翔さんが先攻ということで。まあ、艦娘の食欲を考えれば、後攻になったとしても、お腹いっぱいで食べられないとかの問題は特にないですし』
叢雲『了解したわ。――そして、あたしの判定はこっち』ポチッ
青葉『(い、いきなりですか!? もう少し勿体ぶるとか盛り上げるとか……!)お、お―っと、叢雲審査員! 選択したのは鳳翔選手! ……と、言うことは! ポイントは1対0、ドロー3! よって勝者は――――鳳翔選手です!!』
観客席「うおおおおおおおおおおっ!!!」
\ワアアアアァァァァパチパチパチパチ/
鳳翔「まぁ……うふふ、皆さん、どうもありがとうございます!」
提督「あー、マジかぁぁ!!」
青葉『審査員4名中、3名が引き分けを選ぶという、白熱した勝負でした! それでは、決め手となる判定を下した叢雲審査員に、お話を伺ってみましょう!』
叢雲『えー、面倒くさいからパスしたいんだけど』
青葉『お願いですから空気読んでください』
叢雲『はぁ……しょうがないわね。まず最初に言っておくと……。両者とも、味については申し分なく美味しかったわ』
青葉『おお、意外にも素直な賛辞』
叢雲『どーゆー意味よ、全く。……そうね、いわゆる六味――甘み、酸味、辛み、苦み、塩味、旨みに関しても、双方きちんと盛り込んでいたし、そこは高評価ね』
最上「うん、どっちもすごく美味しかったよ!」
叢雲『見た目でいうと、ちょっと提督のは色合いが寂しかったけど、決定的な差と言えるほどではなかったわ』
龍田「そうねえ~。鳳翔さんの冷製うどんは、梅の赤にシソの緑に海苔の黒と、色合い的にも華やかで、見た目も楽しかったわぁ~♪ それに比べると、提督の料理は、茶色っぽい肉味噌炒めの他のメニューが、ご飯にクリームパスタにヨーグルトゼリーと白っぽい見た目のものが多くて、ちょっと寂しかったかも~。まあ、どっちもすっごく美味しかったけどねぇ~♪」
足柄「私は見た目なんてほとんど気にならなかったわ!! 美味しければ大正義よ!! 口に入れれば一緒だもの!!」
叢雲『意外と高いと見せかけてやっぱり低かった女子力と恥を、それ以上晒したくなかったら黙ってなさい、この駄犬』
足柄「ぬぁんですって―!!」
叢雲『あーもう、話を進めるわよ。……今回の勝負、味のインパクトという点だけでいうなら、むしろ司令官の方が若干上をいってたかもね。――ただ、私が判断を決めたのは、まさにその点なのよ』
提督(どういう事だ?)
青葉『どういう事でしょう?』
叢雲『確かに、今回の料理は、どれも美味しかったわ。…………だけどね。もし、提督の料理が鳳翔の料理より先に出されていたとしたら――――私たちは、今日と同じように、両方の料理を楽しめていたかしら?』
提督(……!!!!)
青葉『それは……』
叢雲『逆に言えばこういう事ね。【もし、鳳翔が司令官と同じような、インパクトの強い料理を先に出していたとしたら――果たして、司令官の料理を、さっきと同じように楽しめていたかしら?】』
最上「それは……無理だったかも」
龍田「そうねぇ~。鳳翔さんのお料理は、ひとつひとつ丁寧に美味しく作られてはいたけれど、料理法そのものは普通というか、身近なありふれたものだったから、提督のお料理のインパクトが強く感じられたけど……」
最上「先攻の鳳翔さんが、提督と同じようにインパクトの強い料理ばかりを出してたとしたら……。うーん、ちょっとうんざりしちゃってたかも知れないね」
足柄(私は別にそれでも、ガンガン来なさいって感じで全然構わないんだけど……)
青葉『そ、そうしますと、鳳翔選手は、後に控える提督選手の料理のことも考えて、敢えておとなしめの料理をチョイスしたと?』
鳳翔「……うーん、私は別に、提督に気を遣ったとか、手を抜いたとかいう訳じゃないんですよ? ただ、せっかく食べて貰うのなら、私の料理も提督のお料理も、どちらも美味しく食べて貰いたかったので」ニコニコ
提督「……マジか」
叢雲『司令官。あんた、言ってたわよね? 【単に自分が食いたいと思ったものを詰め込んだ】って。確かに美味しかったわ。それは認めてあげる。けど――』
叢雲『ただ単に【美味しい料理】を作ったあんたに対し、【後に控えるあんたの料理まで含めて、食べる人に楽しんでもらえる献立】を考えた鳳翔――その違いは解るわよね?』
提督「ああ……完敗だな。というより、実は勝負にすらなってなかったってことだ。……いや……。それどころか、多分鳳翔さんは、勝負とさえ考えてなかったんだろうな」
鳳翔「うふふ、料理は、作る人と食べる人が楽しめれば、それで充分ですからね。勝ち負けを持ち込んだこと自体、無粋だったのかも知れません」
青葉『えええ……』
最上(ここにきて、イベント自体の全否定発言!?)
足柄(一番空気読まない人がここに居たわね……)
龍田(あらあら~……。でも、鳳翔さんらしいと言えば、らしいかもぉ……うふふ)
提督「何はともあれ、結果は結果だ。……鳳翔さん、勉強になりました。やっぱり、いつまで経ってもあなたにはかなわないですよ」
叢雲「全くだわ。まだまだ教育が必要ね。せいぜい精進なさい」
提督「なんでお前がそんなに偉そうなんだよ……」
鳳翔「うふふ、提督も叢雲ちゃん達も、お疲れさまでした」
青葉『……と、ともかく! 特別企画【~愛の烹炊所~食戟の鉄人決定戦・鳳翔VS提督】――――これにて決着です! 両選手ならびに審査員の皆さんに、声援と、盛大な拍手を!!』
観客席「うおおおおおおおおおおっ!!!」
\パチパチパチパチブラボーッ/
青葉『ご来場下さった観客席の皆さま、まことにありがとうございました!』
観客席「うおおおおおおおおおおっ!!!」
青葉『――なお、今回の料理のうち、【鳳翔さんの冷製パスタ風うどん】と【司令官の肉味噌炒め丼】を、明日の間宮食堂の昼営業より、鎮守府祭の期間中、再現・販売させていただく予定です! 皆さま、明日以降の鎮守府祭にも、是非ご来場下さい!』
観客席「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!!」
提督(……いつの間に、そんな手はずを……大淀か霧島あたりの差し金か? ……間宮さん、伊良湖、ごめん。明日以降、デスマーチ確定だわ)
青葉『それでは皆さま、引き続き、鎮守府祭をお楽しみ下さい! 20分の休憩を挟んで、艦娘有志による、ライブステージを開催いたします! 軽巡・那珂、正規空母・加賀も登場! ご期待下さい!』
観客席「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!!」
\ナーカチャン! ナーカチャン! ナーカチャン! ナーカチャン!/
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
※鳳翔編・戦果Resultがあがったヨー!
WINNER:鳳翔
決まり手:貫禄勝ち
※もうちょっとだけ続くんじゃ
ちょっと時間をもらって最終更新で鳳翔編エピローグ書かせてもらう
>>1的にはむしろこのエピローグこそが鳳翔編本編
更新は遅くてもこの週末までにはなんとかしたい
※鳳翔編エピローグ投下していきます
なお、今回がこの作品の最終エピソードになります
編集しながらの投下につき投下速度はお察し下さい
ツッコミ・感想ご自由にどうぞ
鳳翔「……ええ、お疲れさま。……足元が暗いから気をつけてね。……そうそう、風邪を引かないように、お風呂入ってから、あったかくして寝るのよ。…………はい、おやすみなさい。……ええ、また是非いらしてね」
\オヤスミナサーイ/\ゴチソウサマデシター/
鳳翔「…………さて、と」
鳳翔(えーと……。のれんと立て看板は、少し前に仕舞った後だったから問題なし……と)
カラカラカラ……パタン
鳳翔(……明日の営業はお休みだから、仕込みも要らないわね)パタパタ
鳳翔(……洗い物も、みんながお手伝いしてくれたから、ほとんど片付いてるし……本当、いい子達ばかりで助かったわ)
鳳翔(後は、出来るだけ静かに残りの洗い物を片付けて……)
鳳翔(……あっと、いけない。その前に、椅子を並べ直さなきゃ)
鳳翔(静かに……そーっとね)カタン……コトッ……
鳳翔「ふんふん……ふふ~ん……ふふっ♪」
鳳翔(……やだ、私ったら、鼻歌なんて……)
鳳翔(ちょっと……浮かれてるのかしら)
鳳翔(…………いいわよね…………ちょっとくらい♪)
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・
提督「……ん…………(あれ、俺、いつの間にか寝ちまってたのか……)」ウトウト
提督(……確か、鎮守府祭の打ち上げでさんざん飲まされて……)ウツラウツラ
提督(……青葉が4人がかりで飲み潰されてたのと、脱ぎ始めたポーラがザラに引きずり出されて行ったとこまでは覚えてるんだが……)ウトウト
提督(あー……目を開けるのめんどい。このまま朝まで二度寝したい)ウツラウツラ
提督(……体に伝わる感触からして、多分、鳳翔さんのお店の座敷席に、座布団を並べた上に寝かされて、毛布を掛けてもらってるようだが……)ウトウト
提督(枕がすんげー気持ちいい……ちょっと高さが有り過ぎる気はするけど、ふんわりと頭の重みを受け止めながら、沈み込み過ぎることもなくて……)ウツラウツラ
提督(……ほのかに温かさを感じるのは、明石かが開発した新素材か何かかな? この温もりと感触がまた素晴らしい……)サワサワ
「きゃっ」
提督(…………)サワサワ
提督(…………きゃ?)サワサワ
提督「…………」パチリ
鳳翔「……お、お目覚めでしょうか、提督?///」
提督「」
鳳翔「……///」ニコニコ
提督「……えっと……ほ、鳳翔さん? その……何を?」ダラダラ
鳳翔「そ、その……凄くお疲れだったようで、ぐっすり眠っていらっしゃったので、その、膝枕、などを……///」カアア
提督「……えっと、その、ずっと?」ダラッダラ
鳳翔「…………はい、その、ずっと///」
提督「」ダラダラダラダラ
鳳翔「寝顔……可愛らしかったですよ♪」ニコッ♪
提督「うわあああああああっ!! (ガバアッ) ……すみませんすみません! 鳳翔さんごめんなさい!! 本ッ当に申し訳ありませんでしたぁッ!!!」
(※この後、提督が土下座しながら全力で平謝りし、それをなだめる鳳翔とのやりとりが十数分続くが、割愛)
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・
提督「いや、その……本当に申し訳ありませんでした」
鳳翔「うふふ、そんなにお気になさらなくても」ニコニコ
提督「……面目ないです。すっかりご迷惑をおかけしてしまって」
鳳翔「はいはい、提督。謝るのはもう、そのくらいで。……正直、私は、悪い気はしてなかったんですよ? ……あんな風に提督を独り占めさせていただけるなんて、役得ですもの」
提督「いやもう、そのくらいで、ほんと勘弁して下さい……///」
鳳翔「あらあら」クスクス
提督(気まずいどころの騒ぎじゃねえ……。こりゃもう一生、この人には頭上がんねえな……)
鳳翔「……それで、提督? この後は……どうなさいますか?」
提督「え?」
鳳翔「すぐに自室にお戻りになりますか? もしくは、何かもう少しお食べになりますか? それとも……」
鳳翔「このまま朝まで……こちらでお過ごしになりますか?///」
提督「え」
鳳翔「……///」
提督(……え、何? マジ? え、嘘? ドッキリ? 青葉の罠? いや鳳翔さんそんな事する人じゃないし、あっでも意外に茶目っ気もある人だったりするしいや待て早まるんじゃない真に受けて冗談だったりしたら取り返しつかないぞでもこんなチャンス逃せるのか俺はいったいどうすればどうするのが正解で何をどうすれば間違いでそうだいっそこのまま勢いに任せていや駄目だ思考を放棄するな考えろ考えろ落ち着け俺冷静に考えるんだまずは素数だ素数を数えるんだ素数がひとつ素数がふたついや違う違うそうじゃない考えろ考えろ俺は俺は俺は)
鳳翔「……ふふっ♪……冗談ですよ」
提督「あ、あは、あはは、や、やだなー、鳳翔さん、冗談がキツいですよー。あっははははは」
鳳翔「うふふ、ごめんなさい、提督。私も今夜は、ちょっとだけお酒が過ぎたみたいで……申し訳ありませんでした」
提督「あ、いえ」
鳳翔「お帰りになるのでしたら、コートお持ちしますね?」パタパタ
提督「あ、は、はい! ありがとうございます!」
提督(あっっ……ぶねえ~~っ!!! ヤバかった! 今ほんっっと~~にヤバかった!! 思わず抱きしめて、ちゅーしちゃいそうになってたもん!!! 踏みとどまった俺、正解!! ……っていうか、ヘタレてた俺、大正解!!!)
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・
鳳翔「――提督、今日はお疲れ様でした。忘れ物はなさってませんか?」
提督「大丈夫ですよ。そう何度も何度も帽子を忘れたりしませんから」
鳳翔「……うふふ、次の日に最上ちゃんが取りに来た事もありましたね」
提督「……その節はご迷惑お掛けしました」
鳳翔「いえいえ、お気になさらないで下さい。…………あっ、提督。 お帰りの前にその……少し、少しだけお待ちください」
提督「はい?」
鳳翔「実はその……提督が眠ってしまった後、ある艦娘がちょっとだけお顔に悪ふざけを」
提督「え?……ひょっとして、俺、今、顔に落書きでもされてますか?」
鳳翔「は、はい、実はその通りでして……。お伝えするのが遅くなって申し訳ありません。今お拭きしますから」
提督「いや、それくらいの事なら別に……」
鳳翔「駄目ですよ。うっかり服の袖で擦ったりして、色が移ったりしたら大変ですもの。……すぐ済みますので、ちょっと屈んで下さいますか?」フキフキ
提督「最後の最後まで、今日はほんとにすいません……」
提督(……あ……。鳳翔さんの手から、石鹸の匂いがする……。何か、母親に世話焼かれてるみたいで、妙に気恥ずかしい……)
鳳翔「――はい、綺麗に取れましたよ。……あの、悪ふざけした艦娘の事は……」
提督「……大丈夫、鳳翔さんにその子のことを告げ口しろとは言いませんよ。これくらい、むしろ甘えられてる証明みたいなものですからね。怒ったりもしてません」
鳳翔「それを聞いて安心しました。……では提督、今日は遅くまでありがとうございました。ゆっくり、お休みになってくださいね」
提督「こちらこそ遅くまでありがとうございました。鳳翔さんも、鎮守府祭の間はずっと間宮食堂の手伝いに駆り出されて、その上、今夜の打ち上げの手配まで……。ずいぶんとお疲れでしょう? 今夜と明日は、ゆっくり休んで下さい」
鳳翔「そうですね。私が無茶しては、ダメですものね。……お言葉に甘えて、明日はゆっくりお休みさせていただきます」
提督「はい。……では、失礼します」
鳳翔「おやすみなさい、提督。足元に気をつけてお帰り下さいね」
提督「おやすみなさい、鳳翔さん」
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・
カラカラカラ……パタン
鳳翔「…………はぁ……」
鳳翔「…………別に、泊まっていって下さっても……良かったんですよ?」
鳳翔「…………」
鳳翔(……提督。ごめんなさい)
鳳翔(……以前あなたがここで酔って、帰りに帽子を忘れて行った時のこと)
鳳翔……(私はあの夜、帽子の事を気付いていたのに、それをあなたに黙っていました)
鳳翔(……そうすれば、次の日にあなたがまた来てくれるのではないかと、そう期待して)
鳳翔(……帽子は結局、次の日に、最上ちゃんが受け取りに来てしまった訳ですから――まったく、浅はかな事をしてしまったものです)
鳳翔(これを知ったら…………あなたは私を、馬鹿な女と笑うのでしょうか)
鳳翔(馬鹿な女の、馬鹿な想いに…………気付いてくれるのでしょうか)
鳳翔(…………)
鳳翔「ふふっ……なーんて、ね。……今夜は本当、どうしちゃったのかしら、私」
鳳翔「……やっぱり、少し酔ってるのかしらね……。提督にも言われましたし、早く休みましょうか」
鳳翔(……ねえ、提督)
鳳翔(私には、夢があるんです)
鳳翔(ささやかだけど、大事な夢)
鳳翔(頑張って、頑張って頑張って……いつか平和な海を取り戻せたら)
鳳翔(……その時は、あなたと2人、旅がしたい)
鳳翔(いつか…いつか2人でのんびりと、船旅を楽しみたい)
鳳翔(平和な世界で、いつか2人で、小さなお店でも開きたい)
鳳翔(……そこには私がいて、あなたがいて、みんながお客さんとして来てくれて……)
鳳翔(毎日が騒々しくて、慌ただしくて……でもみんな、楽しそうに笑ってる)
鳳翔(いつか、いつか本当にそんな日が来てくれるのなら……)
鳳翔「……その日まで、私をずっと、あなたの側に居させて下さい。……提督」
そう呟いて。
女は切なげに握りしめたハンカチに、
愛おしげな視線を向ける。
先刻、愛しい男の頬の汚れを拭ったはずの、そのハンカチ。
ハンカチに付いた、その汚れは――――
――――何故か、女の唇を彩る口紅と、同じ色をしていた。
鳳翔編エピローグ:FIN.
※投下終了
以上を持ちまして完結とさせていただきます
初の安価スレでしたが、楽しく書かせていただきました
機会があればまたよろしくお願いいたします
HTML依頼までは多少日を空けますので、作ってみた報告とか雑談等ご自由にどうぞ
お粗末さまでした
完走乙です
鳳翔編も素晴らしかった
御馳走様でした!
おつかれさまでした
>>1の他の作品も知りたいのですが、検索ってどうやったらいいのでしょうか?
※>>346->>349
コメントありがとうございます
一応過去にスレ立てた完結作品貼っておきますね
ガラケーからの投稿なのでURL間違ってたらごめんなさい
【艦これ】ハイパーズ と こたつ。
【艦これ】ハイパーズ と こたつ。 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1422850179/)
【艦これ】天龍「龍田のオサレポエムのノートを見つけちまった」【短編】
【艦これ】天龍「龍田のオサレポエムのノートを見つけちまった」【短編】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1434803418/)
【艦これ】北上さまの悪戯~ターゲットは阿武隈~【短編】
【艦これ】北上さまの悪戯~ターゲットは阿武隈~【短編】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1492521586/)
【艦これ】北上さまとの温泉旅行
(※R-18なのでURLは省略)
※>>349
ひょっとして、SS速報VIPやこういう掲示板に慣れてない方でしょうか?
一応そうだと仮定して。
一般的に、同じ作者の作品を探したい時は、作者のコメントのコメント番号の横にある文字列(トリップ=通称「酉」)(この>>1の場合なら◆axPwtNeSoU)で検索をかけると見つかる可能性が高いです
ただ、作品ごとに酉を変える作者や途中から酉を変える作者もいますのでそのあたりはご注意を
※あと、ご存知かどうかは判りませんが、このSS速報VIPでは、作者以外がメール欄に【sage】や【sage saga】を付けずにコメントするのは嫌がられる場合が多いです
>>1は特に気にしませんが、スレによっては荒れる原因や荒らし認定される原因にもなるのでご注意を
長文失礼しました
このSSまとめへのコメント
見てると腹減ってくるな…美味そう
ええやんええやん
最終回お艦の強キャラっぷりと可愛さが出てて好き
飯テロォォォオ! 面白かったけど見てて腹減ったわ