【ガルパン最終章】まほ「妹を返してもらおう」お銀「なら勝負だ!」 (23)

まほ「うーむ、入学手続きや式典の出席のために一時帰国して、ついでにみほの顔を見ていこう
と思ったらみほが艦底に巣食う不良どもに囚われていたとは…」

エリカ「隊長、ものすごい説明台詞ですね」

まほ「やかましい」

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まほ「それにエリカ、もう『隊長』はよせ。今はお前が隊長なんだから」

エリカ「じゃあなんてお呼びすれば…」

まほ「まあ『ご主人様』とか、『お姉様』とか」

エリカ「…じゃあ『西住先輩』で…」

まほ「…」

エリカ「なんで不満気なんですか」

まほ「それにしても荒れた場所だな、『大洗のヨハネスブルク』とはよく言ったものだ」

エリカ「黒森峰では考えられませんよね、やっぱり風紀委員の人に同行してもらった方がよかったんじゃ…」

まほ「ん?なんだ?」

エリカ「鉄条網でバリ封してありますね」

エリカ「引き返しましょう、これは道具がないと無理ですよ」

まほ「まあ待て、しゃぁぁぁぁっ!」

ズバァァッ!

まほ「これでよし、先を急ぐぞ」

エリカ「あ、あの…、今のは…」

まほ「西住流南斗水鳥拳だ」

エリカ「ええ…」

まほ「ちなみにみほは南斗白鷺拳、お母さまは南斗鳳凰拳の使い手だ」

エリカ「家元って心臓が右側にあったんですか…」

まほ「お父さまは北斗神拳の使い手でな、お母さまはいつも『常夫さんは拳法家時代の私が
敵わなかったただ一人の男性なの♡」って…」

エリカ「はあ…(眉に唾をつけながら)」

まほ「みほが叱られた腹いせにお父さまのために撮られたお母さまのコスプレ写真をばらまいたことがあってな、
お母さまは、『これじゃ南斗暴露拳だわ、トホホ…』って…」

エリカ「誰が上手いこと言えって言いましたか。ていうか何やってんだこの変態ファミリー」

まほ「ちなみにお母さまがコスプレしてたのはキルラキルの鬼龍院皐月だ」

エリカ「うわっすげえ似合いそう」

まほ「エリカ、お前も黒森峰の隊長になったからには、そろそろ南斗人間砲弾の修行を…」

エリカ「なんでやねん」

まほ「そうこうしてるうちに着いたな」

エリカ「『BARどん底』…、ここですね」

まほ「邪魔するぞ」

フリント「吐いて~♪吐いて吐いて吐いて~♪…誰?」

ラム「うほっ、また余所者が来やがったぜ」

ムラカミ「なんだぁ?他校の制服着てるじゃねえか」

カトラス「いらっしゃい、何にする?」

まほ「ミルク…と、言いたいところだがつまらん小芝居をしてる暇はないんでな、妹を返してもらおう」

カトラス「妹?ああ、戦車の隊長だったらそこで掃除してるよ」

みほ「あっ、お姉ちゃん、逸見さん!どうしてここに!」

エリカ「あんた何やってんのよ…」

みほ「いや、サメさんチームに用があって艦底に降りたらなんか捕まって掃除させられることに…」

まほ「みほ、帰るぞ」

フリント「待ちな、ただで帰すわけにはいかねえな。あたいらと勝負しな」

まほ「お前らのことは武部さんや秋山さんから聞いている。言っておくが私は西住流宗家の長女で黒森峰の前隊長だ、ロープワークも
手旗信号も指相撲も格闘技もお前らなど相手にならんぞ」

エリカ「そうよ!特に格闘技は謎の中国拳法の使い手なんだから!」

みほ「お姉ちゃん、人前で使うなってお母さんに言われてるのに…。あ、そうだ、逸見さん新隊長就任おめでとう」

エリカ「あ、ありがとね」

みほ「それで、南斗人間砲弾の修行はいつから…」

エリカ「だからなんであんたら姉妹は私を大砲に詰めて撃ち出そうとするのよ!」

お銀「待て、そいつはただ者じゃねえ。お前らが束になってかかっても歯の立つ相手じゃねえぞ」

ラム「あっ親分!」

まほ「ようやく話のできるやつが現れたか」

お銀「妹を返して欲しけりゃあたしと勝負しな」

まほ「いいだろう、方法は?」

お銀「ハバネロクラブの呑みくらべといきたいが、昨日生徒会長が『先日のアレ、とても美味しかったです♪』って
全部買占めてったからな、別の勝負だ」

みほ「華さん、どういう内臓をしてるの…」

お銀「勝負はこれだ!」

まほ「ほう、人生ゲームか、受けて立つぞ」

エリカ「だからなんでやねん」

みほ「時間かかりそうだね…」

お銀「最初の職業が…あたしは『自称YоuTubeの人』か」

まほ「こっちは『エロ同人誌の転売屋』だな」

エリカ「どっちもロクなもんじゃないわね…」

~2時間後~


お銀「うーむ、揃って貧乏農場送りとは…」

まほ「引き分けだな」

エリカ「何やってんだこいつら…」

みほ「本当に何やってんだろうね…」

お銀「フリント!マイクを寄越せ!今度はカラオケで勝負だ!」

まほ「望むところだ、訓練の成果を見せてやる」

みほ「お姉ちゃん!カラオケで勝負って…!」

エリカ「ねえ、隊長が歌ってるとこ見たことないんだけどどうなの?」

みほ「…」

エリカ「あっ…(察し)」

まほ「あなたとぉぉぉぉ、越えたいぃぃぃぃっ天城ぃ越ぉぉえええっ♪(変な裏声)」

ピッ♪ 100/18点

まほ「よし、特訓の成果が出たな。前回よりも3点上がったぞ」

みほ「…」

エリカ「…」

ラム「親分!こいつは楽勝っすよ!」

フリント「いや、お前は聞いたことないかもしれんが、親分の歌も…」

ラム「え?」

ムラカミ「…」

カトラス「…」

お銀「ただぁ一つのぉぉぉ憧れだけぇぇぇはぁどこの誰にもぉ消せやしぃぃぃないぃぃぃさぁぁぁっ♪(やっぱり変な裏声)」

ピッ♪ 100/18点

お銀「また互角か…」

まほ「なかなかやるな…」

みほ「掃除終わったから帰っていいかな?」

エリカ「ちょっと!あんたのために来たのよ!私を一人にする気!?」

~18時間後~

カトラス「女騎士はオークの集団に囲まれた。『くっ、殺せ!』ダイスを振って12が出たらオークのナニを絞り尽くして勝利、
それ以外なら『チ○ポには勝てなかったよ…』で、出た目の2倍の数値をHPから引いてください」

お銀「よーし、12出ろ12出ろ…ああっ8かあ、HPごっそり削られたなあ」

まほ「ふっふっふ、形勢逆転のようだな」

エリカ「ねえ、なんで私らTRPGなんてやってるのよ…?」

みほ「なんでだろうね…」

まほ「仕方ないだろう、UNOでもモノポリーでもマリオカートでもスマブラでもスプラトゥーンでも洗濯バサミ乳首綱引きでも
決着がつかなかったんだから」

お銀「これが済んだらエアホッケーとツイスターゲームで勝負だ!」

まほ「望むところだ」

みほ「お姉ちゃん、ただ遊びたいだけでしょ?」

ヴーッヴーッ

みほ「お姉ちゃん、電話鳴ってるよ」

まほ「ええい、いいところなのに…、お母さまからだな。あ、もしもしお母さま?申し訳ありませんが今取り込み中で…、
いや、大事な勝負が…、手続きや式典すっぽかして何やってんだって…」

みほ「お姉ちゃん…」

エリカ「何やってんだこいつ…」

まほ「いや、だから大事な勝負があって…え?入学取り消し?どういうことですか!?ちょっと!もしもーし!もしもーし!」

みほ「あーあ…」

エリカ「いや、本当に何やってんだこのバカ」

無限軌道杯1回戦当日…

まほ「大洗女子学園・西住まほ、短期転校の手続きは済ませてきた」

みほ「えーっと…、今回の戦いは河嶋先輩だけじゃなくて、お姉ちゃんのAO入試も賭けた戦いになりました。甚だ
公私混同ではありますが皆さんのご理解とご協力をお願いします…」

一同「…」

みほ「というわけで、今回カメさんチームは河嶋先輩が車長なのでお姉ちゃんは装填手としてヘッツァーに…」

まほ「よろしく頼む」

桃「お、おう」

杏「ちょっと、なんなのこれ…」

柚子「なんだかなあ…」


                             終

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