【ガルパン】取り締まれ!そど子【安価】 (109)

どやどや どやどや

そど子「ちょっとそこ!何よその髪型!鶏かなんかにでもなるつもり!?ちゃんとしなさい!」

不良A「チッ、うっせーな」

そど子「そこぉ!制服はちゃんと着なさい!っていうかあなたこの前も注意したわよね!」

不良B「反省してまーす」

そど子「たく……最近、なんだか校内の風紀が乱れてる気がするわ」

じろじろ……

そど子「心なしか目つき悪く睨みつけられてる気もするし……」

パゾ美「最近不良の多い船底の方と交流するようになった子達がいるらしくて、そのせいかも」

ゴモ代「ワルブームなんだって。クラスの友達が言ってた」

そど子「ブームぅ?ばかばかしい。不良ってそういうんじゃないでしょ。もっとこう、魂の反逆というか、叫びというか……」

そど子「とにかく、見回りを強化してどんどん取り締まらなきゃ」

サド香「そど子!大変!!」

そど子「サド香!どうしたのよ血相変えて」

サド香「>>2さんが不良になっちゃったの!!」

そど子「はぁ!?」

サド香「しかも>>3してるの!!」

そど子「>>2さんがグレるなんて……!とにかく取り締まりよ!!」


このスレは大洗の風紀を安価で正したり乱したりするスレです(のんびり進行)
清く正しい大洗を取り戻せ!そど子!


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丸山

秋山

サド香「丸山さんが不良になっちゃったの!!」

そど子「はぁ!?」

サド香「しかも、秋山してるの!!」

パゾ美「ん?」

そど子「丸山さんがグレるなんて……!とにかく取り締まりよ!!」

パゾ美「ちょちょちょ、ちょっと待って、秋山するって何?」

ゴモ代「話はあとだよ、パゾ美」

そど子「ええ、行くわよ!サド香!案内しなさい!」

サド香「了解!」

~演習場~

サド香「ここよ」

ゴモ代「ここって、演習場……?」

パゾ美「ちょっと読めてきたかも……」

サド香「ええ。丸山さんは4限を無断で休み、唐突に戦車倉庫の鍵を無断で借りていったあと……」

ズゴゴゴゴゴ

パゾ美「うわぁ!危ない!」

ゴモ代「走り回ってるM3リー……まさか」

サド香「ええ、ずーっとあの調子なの」

~演習場~

サド香「ここよ」

ゴモ代「ここって、演習場……?」

パゾ美「ちょっと読めてきたかも……」

サド香「ええ。丸山さんは4限を無断で休み、唐突に戦車倉庫の鍵を無理やり借りていったあと……」

ズゴゴゴゴゴ

パゾ美「うわぁ!危ない!」

ゴモ代「走り回ってるM3リー……まさか」

サド香「ええ、ずーっとあの調子なの」

そど子「なるほど……無断欠席に戦車と演習場の勝手な利用、更に危険運転で役満ね」

パゾ美「でも何で秋山するなの?秋山さんは戦車を見ると半年ぶりに飼い主に再会した犬みたいにはしゃぐけど、あんな危険運転絶対しないと思うよ」

サド香「鍵を許可なくひったくって行く前に、何故か律儀に台帳だけは書いてったんだけど、そこに『昼食』って殴り書いてあったから……」

ゴモ代「……ぼっち飯ってこと?」

パゾ美「ひどい!秋山さん、戦車道初めてからはいつもあんこうチームのみんなと一緒にいるじゃない!」

サド香「あ、ああ、ごめん、元々秋山さんとは同じクラスだったからその、つい……」

そど子「サド香、後であんたきっちり締めるから」

サド香「ひいい、薮蛇……」

ゴモ代「とにかく、今はあの暴走M3リーを止めなきゃだよ」

そど子「そうね。忘れがちだけど戦車は凶器どころか兵器。それが無軌道に暴れてるのは普通に危険事態だわ。早急に手を打つ必要がある」

パゾ「止めるっていっても、私達のルノーは次の試合に備えてオーバーホール中だし、他の戦車の仕様なんて……うひゃあ!」

ズゴゴゴゴゴ

そど子「むむむ……む?あれは>>9じゃない!」

サド香「なんでこんなところに>>9が……」

ゴモ代「でも、これで>>10できるよ!!」

そど子「やったらーーー!!」

私以外私

マークⅣ

そど子「むむむ……む?あれは私以外私じゃない!」

パゾ美「は?」

ゴモ代「ほんとだ!私以外私じゃない人じゃない!」

サド香「なんでこんなところにゲスの極み乙女が……」

ゴモ代「でも、これでマークⅣできるよ!!」

そど子「やったらーーー!!」

パゾ美「えっちょっ、待って!そど子!みんな!何してるの!なんでゲスの極み乙女の方に全力で走っていってるの!?マークⅣってなんなの!?」

ゴモ代「マークⅣ……すなわち風紀委員緊急対策マニュアルマークⅣ!!」

パゾ美「そんなのあるの!?私マークⅢまでも知らないよ!?」

ゴモ代「風緊対は即ち奥義。風紀委員長は一子相伝だからパゾ美が知らないのもわけないよ。(パゾ美「へ?」)まずは学園に潜り込もうとしていたゲスの極みな私以外私じゃない人をひっ捕らえます」

そど子「オラッ、オラッ、奥さんの痛みを知れ、オラッ!!」

げしっげしっ

ゲスの極みな人「報われない気持のせいなんです!報われない気持のせいなんです!!」

パゾ美「うわぁ……ゲスい」

ゴモ代「すると反社会的存在を取り締まったことにより風紀力が増します」

そど子「コォォォォ……!」

サド香「す、すごい……そど子の身体から風紀力が溢れていく……!」

ゴモ代「今のそど子は限りなく風紀の神に近い存在……人の身体の軛を超えて、風紀の概念が形を成して行く……」

ズズズズズ……

パゾ美「そ、そど子!そど子どうしたの!?」

ズゴゴゴゴゴ

パゾ美「ああ!そど子!M3が突っ込んでくる!避けて!」

そど子「対策マニュアルマークⅣ……それは!!」

ピカッ

サド香「うおっ、まぶしっ!」

ゴモ代「そど子……!」

パゾ美「そど子ーーー!!」


M3リーの中

紗希「う…………」

丸山さん……丸山さん……

紗希「!!」キョロキョロ

怯えないで、丸山さん……私よ、園みどり子よ

紗希「…………!」

今私は、あなたの愛するM3リーと一つになって、あなたの心に直接語りかけています……

紗希「………」

何故こんなことを?

紗希(>>18だから)

m3を売ってパーシングにすると聞いたから

紗希(M3を売ってパーシングにするって聞いたから……)

なんですって……あなたたちのM3を売るですって……!?

紗希「えっ」


~外~


パゾ美「そ、そど子が……そど子がM3リーに食べられちゃった……」

サド香「どど、どういうことだよゴモ代!説明しろ!」

ゴモ代「風緊対マニュアルマークⅣ……聞く耳をまるで持たない危険な者達とこそ、私達はわかり合わなければならない」

パゾ美「え……?」

サド香「それそど子が良く言ってるやつだろ、それが今なんなんだよ!」

ゴモ代「マークⅣは対話の奥義。即ち風紀を乱す者と一体になることで、相手を理解して諭す。今、そど子はM3リーと、そして紗希ちゃんと合体してるんだよ」

……というわけだから、あなたのお喋りな心の中も丸聞こえなのよ、丸山さん

紗希(困るなぁ。めんどくさい……)

そう言わないの。それより、さっきの話、ほんとなの?

紗希(うわぁ、聞こえてる……エッチなこと考えちゃったりしたらどうしよ……ああ!)

大丈夫大丈夫。あなたのちょっと歪んでる性癖は絶対誰にも漏らさないわ。それより、M3のこと。

紗希(ああ~……嫌だ、恥ずかしい)

紗希(……ほんとだよ。だって桃ちゃん先輩が言ってたんだもん)

……というわけだから、あなたのお喋りな心の中も丸聞こえなのよ、丸山さん

紗希(困るなぁ。めんどくさい……)

そう言わないの。それより、さっきの話、ほんとなの?

紗希(うわぁ、聞こえてる……エッチなこと考えちゃったりしたらどうしよ……ああ!)

大丈夫大丈夫。あなたのちょっと歪んでる性癖は絶対誰にも漏らさないわ。それより、M3のこと。

紗希(ああ~……嫌だ、恥ずかしい)

紗希(……ほんとだよ。だって桃ちゃん先輩が言ってたんだもん)

河嶋さんが?

紗希(うん。最近島田流の人からコンタクトがあって、格安でパーシングを売ってあげるって言われてるらしくて。とっても嬉しそうにしてたよ)

……どういうことかしら、なんで島田流が……

紗希(私だって分かんないよ。でも、桃ちゃん先輩は大洗を守りたいんだって。だから一番未来のある一年の私達に第二のあんこうチームになって欲しいんだって。だから、M3を売ってパーシングにしたいらしいよ。強い新生大洗のシンボルとして)

……なんだか不穏な気配がする話ね

紗希(そうかな、よく分かんないけど)

……それで、どうして丸山さんはM3をこんな風に動かし回ったの?

紗希(……分かんなくて)

……分かんない?

紗希(どうしていいか分かんなかったの。M3が売られるって聞いて、私、お腹のあたりがぎゅーってなるくらい嫌だった。でも、私、ほら、言葉がうまく出てこないの。追いつかないの、考えが言葉になって、それから口から出てくるまでがその、ギクシャクしてるから)

……つらいわね

紗希(そうでもないよ。うさぎさんチームのみんなも、他のみんなも、とても良くしてくれるから)

……そう、いい友達ね

紗希(うん。でも、やっぱりこういう時は困っちゃった。だって嫌なことを嫌って伝えられないから)

……それで、M3リーを使って抗議を?

紗希(抗議なんて難しいこと考えてないよ。ただ、もう次の寄港日には業者さんが来て、この子を連れてっちゃうって聞いて、私、いてもたってもいられなくって)

……そう、そうなのね

紗希(……そど子さん)

何?

紗希(私、この子と別れたくない。大好きなの)

紗希(6人乗れるとこが好き。みんなバラバラにならずに乗れるから。砲が二本あるとこが好き。協力してる感じがするから。あんまり強くないところが好き。なんか、私達の戦車道は、変わり者でも許されてるって思えるから)

……………

紗希(でも、大洗を強くしたいって桃ちゃん先輩の気持ちも分かる。学校が無くなりかけた時、みんなとっても辛かった。桂利奈ちゃんも、あやも、昼間はケラケラ笑ってたけど、二人とも夜はいつも泣いてた。私も泣いてた)

……そうね、あれはしんどいわね

紗希(うん。あんな思いはもうしたくないし、私達にそうさせないよう、桃ちゃん先輩がとっても頑張ってくれてることも知ってる)

紗希「……ねぇ、そど子さん」



紗希「私達、どうしたらいいと思う?」

……丸山さん

…………

……>>24するべきよ。私はそう思う

紗希「>>24……わかった」

新しく戦車道履修者を募ってカニさんチームを作り、パーシングに乗ってもらう

あなたに今回の騒動の罰を与えるわ

紗希「………!」

……新しく戦車道履修者を募ってカニさんチームを作り、パーシングに乗ってもらうこと。いい?

紗希「え……?」

返事は?

紗希「は、はいっ」

紗希(でも、お金は……?)

そ、それは風紀委員の予算とかを、こう……、まあ、私達三年が何とかするわよ。後輩がお金だのナマ言ってんじゃないの!

紗希(ご、ごめんなさい)

よろしい。……言っとくけど、人にものを聞かせて、説き伏せて、まとめるのって大変よ。……戦車道は楽しいけど、大変なのもあなたは知ってるでしょう。そこに引きずり込むんだから、責任だって大きいわ。コミュニケーション能力が必要なの

紗希「…………」

あなたにできる?

紗希「カニさんチーム……わかった」

紗希(みんなとなら、きっとできる。うさぎさんチームのみんなとなら)

……ほんとにいいチームよね、あなたたち。じゃあ、またね

ピカッ

サド香「うおっ、まぶしっ」

どさっ

そど子「うーん……」

パゾ美「ああっ!そど子!そど子がM3から弾き出された!」

ゴモ代「……結構ヤバ目な角度で落ちたけど大丈夫かな」

パゾ美「そど子ぉ!」

ひしっ

そど子「う、うぐぐ、パ、パゾ美揺らさないで。マークⅣした後は頭がガンガンして仕方ないの」

ゴモ代(頭から落ちたせいじゃないの)

パゾ美「バカバカバカ!バカそど子!」

そど子「な、なによパゾ美、バカってどういうことよ……」

パゾ美「無茶ばっかりするんだから!もう!バカ!受験前にバカになったらどうするの!」

そど子「き、気をつけるから……それより、次は河嶋さんのとこ行くわよ」

ゴモ代「河嶋さん?なんで?」

そど子「口喧嘩しにいくの。可愛い後輩のためにね」

それから

大洗のことを思うあまり独断で突っ走ってしまった河嶋は、そど子からの熱い説得と話を聞きつけたみほからの優しい説教を受け、しょんぼりしながらうさぎさんチームのみんなに謝罪した。
桂利奈やあゆみ、あやなどは複雑そうな顔をしていたが、河嶋に悪気など無かったからと快く許した梓や優季、そして紗希を見て渋々ながらに河嶋を許した。
パーシングの購入については、風紀委員達の予算に自動車部が出た学園艦レースグランプリの優勝賞金を合わせてなんとかなった。本人達曰く「最後の最後に優勝したって事実のが大事」「来年からも予算優遇してね」「ツチヤの速度超過は大目に見てね」ということらしい。根っからのお人好しである彼女らの聖人ぶりに河嶋は泣いて感謝し、そど子はツチヤ含む全員の今までの速度超過の履歴をこっそり消した。


そど子「そして、大洗には新たにチームがひとつ増えた、と……」

パゾ美「そど子ー、報告書終わったー?」

ゴモ代「見回り行こー」

そど子「終わったわよー。……全くあの子達、私はもう相談役だってのに。最近みょーにひっついてくるんだから」

パゾ美・ゴモ代「「はやくーー!」」

そど子「わかってるわよーー!『丸山紗希、M3リー暴走案件』……解決、っと!」

とりあえず一旦ここまでです。

明日また続くかは明日次第ということで。
レスくださった皆様、ありがとうございました。

こんばんは
今日ものんびり進行ですが、お付き合い頂けたら嬉しいです



そど子「今日はわりあい平和ね~」

パゾ美「その割に厳しい顔だね?平和なのはいいことじゃない」

そど子「そうなんだけど、そういう時ほど裏でロクでもないことが進んでたりするもんなのよ。廃校騒ぎ然り、こないだのこと然り」

ゴモ代「前回は大団円だったからいいじゃん」

そど子「まあそうだけど……いつもそうなるとは限らないからこうやって見回ってるんじゃないの」

ふらふら

マゾ恵「そ、そど子……」

そど子「マゾ恵!どうしたのボロボロじゃない!」

マゾ恵「>>32さんが、>>33で……!」

そど子「な、なんですって……>>32さんが!?」

ケイ

酒乱

マゾ恵「ケイさんが、酒乱で……!」

そど子「な、なんですって……ケイさんが!?」

マゾ恵「酔っ払ってる様子で戦車倉庫で手が付けられないくらいに暴れてて、止めに入ったサド香とネロ里も私を逃すことで精一杯で……!」

そど子「ヘタレのサド香はともかく、風紀委員きってのネロ里が!?」

パゾ美「そんな……あのスポーツマンの鏡のような人が飲酒に暴行なんて!」

ゴモ代「てかなんでいるのケイさん」

そど子「と、とにかく急行急行ーー!!」

~戦車倉庫~

バターーン!!

そど子「みんな、大丈夫!?……ってうわぁ……」

ネロ里「」ピクピク

優花里「」ピクピク

ゴモ代「死屍累々……」

パゾ美「あっ、M3の上、見て!あれ!」

ケイ「ヘイヘーーイどうしたのぉ?私の酒が飲めないってのぉ?」

ぐいぐい

サド香「やめてくださいいいパンツ引っ張らないでくださいいいい!!」

ケイ「そんなに飲みたくないってんなら……オゥ!アイハバグッドアィディア!あんたケツから飲みなさい!」

ぐいっぐいっ

サド香「ひいいいい」

ゴモ代「あかーーーーん!!」

パゾ美「ケイさんそれヤバイやつ!!」

そど子「アテンション!!!」

ケイ「oops」

そど子「サンダース大学付属戦車隊隊長ケイ!なんでここにいるのか知らないけど、未成年飲酒と暴行、公序良俗に反する行いで不良行為の役満よ!きっちりカタに嵌めてやるわ!!」

ケイ「アハーン?誰かと思えば……あら?ほんとに誰よあんた達?てかその髪型何?流行ってんの?」

パゾ美「シィット!確かに私達、全国大会の時はまだ戦車道履修して無かったけども!」

ゴモ代「パゾ美、なんかノリが移ってる移ってる」

そど子「大洗の風紀を守る、風紀委員元委員長!園みどり子よ!」

腕章ババッ

ケイ「oh、ポリスドッグってわけね……ひっく」

そど子「そういうこと。分かったら大人しくお縄について、風紀裁判を受けなさい。反省さえすれば私達は悪いようにはしないわ」

パゾ美「お前の人生をめちゃくちゃにしてやる!」

ゴモ代「パゾ美、海外ドラマ好きだよね」

ケイ「いいのかな~、他校から正式に招かれた存在である私を逮捕なんかしちゃってぇ。責任問題よぉ?」

ピラッ

そど子「そ、それは入校許可証……!」

ゴモ代「偽造には……見えないね」

パゾ美「ど、どういうこと……?」

ゴモ代「学園艦自治権だよ。学園艦にはそれぞれのポリシー、文化、公序良俗がある。故に他校の生徒を大洗の風紀条項で勝手に取り締まってはいけない……もちろん、限度はあるけれど」

パゾ美「そ、そんな……!」

そど子「一体誰が、何の為にあんたを呼んだのよ!そしてなんでここで酒盛りなんかしてたのよ!!」

ケイ「私を招いたのは生徒会長のハナだけど、それをお願いしたのは>>39、戦車道のことで悩みがあるってね。酒盛りしてた理由は……言えないなぁ、もし全うな理由じゃないと判断されたらそれを盾に取り締まられちゃうだろうし」

ゴモ代「く、騒ぎの理由を聞き出さないことにはサンダースの文化がどうとかいちゃもんつけられてどうにでも逃げられてしまう……!」

そど子「チッ、>>39さん、面倒なことを……!」

ゆかりん

ケイ「私を招いたのは生徒会長のハナだけど、それをお願いしたのはオッドボール。戦車道のことで悩みがあるってね。酒盛りしてた理由は……言えないなぁ、もし全うな理由じゃないと判断されたらそれを盾に取り締まられちゃうだろうし」

ゴモ代「く、騒ぎの理由を聞き出さないことにはサンダースの文化がどうとかいちゃもんつけられてどうにでも逃げられてしまう……!」

そど子「チッ、秋山さん、面倒なことを……!」

優花里「ゲホっ、へぐっ、うう~……すびませぇん……ひっく」

パゾ美「あっ、秋山さん!大丈夫?」

優花里「ああ、金春殿、ありがとうございますぅ……」

ケイ「ヘェーイオッドボール!!復活したぁ?まだ装填できるぅ?」

優花里「あひぃ!け、ケイ殿ぉ!ど、どうか、どうかお慈悲をぉ!」

パゾ美「こ、こらっ!ケイさん!秋山さんを放しなさい!」

ケイ「そうはいかないよ!」

しゅばばっ

優花里「ふげっ!?」

パゾ美「うわわ!」

ゴモ代「あ、秋山さんを担いだままあっという間にM3の上に!?」

そど子「な、なんて膂力と運動神経……とても酔っ払いとは思えない。やっぱり日本一の戦車道マンモス校の隊長は一味違うってわけね」

ケイ「ジョックは身体が資本なのよ。ま、私はクイーンビーでもあるけどね。……ね?ナードちゃん?」

優花里「はううう……スクールカーストなんて嫌いですぅ……うっぷ」

ケイ「そんな時はケツからこいつを装填すりゃいいのよぉ」

ぐいぐい

優花里「あひいいい!やめてくださいいいい!」

そど子「ちょっと!いい加減にしなさい!ほんとに危ないのよそれ!」

ケイ「ノー。私のやることは私が決める。そして私は誰かのケツに酒を装填したくてたまらないの。特にかわいい子のケツにね!」

ぐいっぐいっ

優花里「ちょっ、ほんと、ほんとにやめてください!た、助けて園殿ぉ!」

そど子(くっ、この傍迷惑な人を止めるには腕っぷしじゃ叶わないだろうし、頭も酔ってるワリに自治権を盾にしたりで回るしで厄介ね。だったら……)

そど子「ケイさん!あなたに正々堂々な勝負を申込むわ!私が勝ったら秋山さんを開放して、きっちりお縄につきなさい!」

ピタッ

ケイ「勝負ぅ?なんでそんなことしなきゃならないのよ」

ゴモ代(おっ)

そど子「あら、サンダースの戦車隊隊長は正面から挑まれた勝負から尻尾撒いて逃げるような腰抜けなのね。練習試合でもなんでも快く胸を貸してくれた聖グロの方々と比べて人間がちっさいわねぇ」

ケイ「おん?」ピククッ

パゾ美(ナイスそど子!ジョックは安い挑発に弱いって相場が決まってるものね!)

優花里「おお、そ、園殿ぉ……!」

ケイ「……私が勝負する理由がないわ。勝ったら何をしてくれるわけ?」

そど子「うちの秋山さんのケツを好きにしていいわ」

ケイ「イャスッ!乗った!!」

優花里「園殿ぉ!!?」

そど子「勝負の内容は……>>安価下よ!!」

そど子「勝負の内容は……尻相撲よ!!」

ケイ「へぇ……私に尻相撲を挑むなんてね。面白いじゃない」

優花里「そ、そんなぁ!無茶ですよ!私のお尻の貞操がかかってるんですよ!?ていうかなんで尻相撲なんですか!?」

そど子「風紀委員の勘よ」

優花里「意味不明ですよ!」

パゾ美「そ、そど子、勝ち目がないよ!」

ゴモ代「そ、そうだよ。みなよケイさんのケツを……」

ケツ「どーん」

ゴモ代「がああ!ボリュームが違いすぎる!!」

そど子「………」

ケイ「ふふふ……私のチャームポイントはウェイトトレーニングで鍛えたヒップ。なんでホットパンツを穿いているか考えなかったの?飛び切り自信があるからよ」

そど子「それはこっちも……同じことよ!」

スカートグイッ

優花里「うわわわっ///」

パゾ美「ひゃぁああ!そど子何やってんの!///」

ゴモ代「いや……みなよパゾ美、あのショーツに包まれたケツを」

そどケツ「キュッ」

ゴモ代「ごくり……キュッと上がった尻たぶ!まるで桃みたいだぁ……こいつぁやるかもしれない」

パゾ美「た、確かにキュッってしててかわいいながらに気高いケツだね……もしかしたら勝てるかも……」

優花里「お二人はお尻のソムリエか何かなんですか?」

ザザッ

そど子「さぁ、ルールは簡単、使えるのは互いのケツのみ。この円から少しでも出た方が負けよ。いい?」

ケイ「オーケー」

ケツパシィン!

ケイ「オッドボール、ケツを洗って待ってなさい……ひっく!ぶちこんでやるわよぉ」

優花里「あうう、なんなんですか!なんなんですかもう!!私は、私はケイさんにちゃんとあのことを相談したかっただけなのにぃ!!」

そど子「秋山さん!あのことって?」

優花里「そ、そそ、それは……!」

ケイ「ヘイ!あんたが勝ったらそいつも教えたげるよ!」

優花里「やめてぇ!」

そど子「上等じゃないの……ゴモ代!行司!手心無用よ。公平にね!」

グイッ

ゴモ代「分かった。尻合って尻合って……」

そど子・ケイ「「………」」

ゴモ代「ハッケヨーイ、……残った!」

そど子「オラァ!!」

ケイ「ダァーイ!!」


安価下コンマが奇数……そど子の勝ち
安価下コンマが偶数……ケイの勝ち

奇数……そど子の勝ち

パゾ美「そど子ぉ!」

優花里「お願い……!」

そど子「むぐぐ……おりゃーー!」

ケイ「ワッツ!?これは奥義、無明ケツ流れ……!」

ドテーーン

パゾ美「ああ!」

優花里「や、やった……!」

ゴモ代「勝負あり!勝者!そど子ぉーー!」

ケイ「ぐ、グレート……」

そど子「よっしゃああ!確保!確保ーー!」

ケイ「あー……シット、まだ頭がガンガンするよ……」

そど子「ビールの空き缶が8本も……ったく、よくまぁこんなに持ち込んだわね。勝負に負けたからには、向こうの艦にも連絡してきっちり更生してもらうからね」

ケイ「オーライオーライ……分かってるって」

優花里「あ、あの、園殿、わ、私とケイ殿が飲酒してしまったのはワザとじゃなくて、そもそも私が……」

そど子「ん……?」

ケイ「ヘェーーイおかっぱガール!さっさと行こうよ!お酒飲んだらなんだかカツ丼食べたい気分なの。ね?」

パゾ美「言われなくても、きっちり取り調べしたげるから!」

ゴモ代「もちろん、秋山さんからもね」

優花里「あうう……はいい……」

ケイ「オッドボールには私が無理やり飲ませたんだっつーの、ねぇ?」

そど子「ケイさん、あなたさっき、勝ったらこんなことになった理由も教えてくれるって言ったわよね」

ケイ「……言ったっけ?」

そど子「とぼけないで。確かに言ったわよ」

ケイ「あー、それはそのー……」

優花里「……ごめんなさい、ケイ殿、私は大丈夫です」

ケイ「ユ、ユカリ、でも……」

そど子「んん……?」

優花里「その……私、実は、ケイ殿とは>>52って関係なんです」

ペットとご主人様

優花里「……ごめんなさい、ケイ殿、私は大丈夫です」

ケイ「ユ、ユカリ、でも……」

そど子「んん……?」

優花里「その……私、実はケイ殿とはペットとご主人様って関係なんです」

パゾ美「な!」

ゴモ代「ええ!?」

ケイ「……………」

そど子「ま、待ちなさいよ、い、一体なんでそうなったの?いつ頃からそうなの?」

優花里「じ、実はサンダースの偵察に行った時から。……あの時、ほんとは私、追ってから逃げきれなくて普通に捕まっちゃって……それから、そのぅ……」

ケイ「……まぁ、色々あったのよ」

ゴモ代・パゾ美「「ごくり」」

そど子「てことは……半年くらい前からずっと!?」

優花里「はいい……///」

半端なところですが、一旦切りたいと思います

お付き合い頂いた方々、ほんとにありがとうございます

パゾ美「そ、そんな……秋山さんが犬系女子として西住さんや五十鈴さんから毎日もふもふ可愛がられる傍ら、サンダース高に潜入調査の名目で潜り込んではケイさんに夜な夜なワンワン鳴かされるような人だったなんて……」

優花里「そっ、そんなこと!な、な……」

ケイ「まぁそれは事実よね」

優花里「うぅ……」

パゾ美「くわしく」

ゴモ代「なんでそんなことになったんですか?」

優花里「き、聞かないでください……!///」

パゾ美(ムラッ)

ゴモ代(ムララッ)

そど子「こ、こらあなたたち、風紀委員の名に恥じるような振る舞いをしちゃダメなんだから」

ゴモ代「といいつつ興味津々なそど子……」

そど子「うるさい!」

ケイ「まぁ私達の捕虜を丁重に扱う姿勢は本物だし、オッドボールの忠誠心も本物だしで、結構大変だったのよ。それで可愛いドギーが大好きな私と、二重スパイと情報のリークだけはしたくないユカリの妥協点がこの関係だったってワケ」

優花里「うう……」

パゾ美「に、二重スパイ!?」

ゴモ代「秋山さんを……!?」

ケイ「そ。もちろん大洗と、それからプラウダ、黒森峰辺りへのね。ウチの諜報部の連中は強いとこには大体面が割れてるからね……って何よその目。言っとくけど、ルールの穴を突いたような行為と違って、試合前の諜報戦は全然アリよ?常識でしょ?」

そど子「尋問とか言って人道に悖るようなことしてないでしょうね!?」

ケイ「ヘイ、私がやったのは簡単な捕虜の持ち物チェックだけよ。痛めつけたりなんて絶対してないし、傷つけるようなこともしてない……ハズ。ま、その時は変なもの持ち込んでないかちょこっと確認しただけだって。ね?ユカリ?」

優花里「………///」コクコク

パゾ美(99.9%クロなんだけど……)

ゴモ代(先にスパイ活動したのはこっちだし、そう言い張られるとどうしようもない……)

そど子「……秋山さん、ほんとに辛かったこととかないの。脅されてたりしたら正直に言って。私も五十鈴さんも角谷さんも、全力であなたを守るわ」

優花里「そ、そんなことは!ごしゅ……ケイ殿にはそのぅ、……いろいろされましたけど、少なくとも私がほんとに嫌がるようなことは決してしませんでしたし、むしろ、その……すごく、思いやり深かったんです」

そど子「……そう。嘘は言ってないみたいね」

ケイ「ええ。ユカリみたいな可愛い子の性癖を歪めるのはとってもエキサイティンだったわ」

パゾ美「やっぱクロだわ」

ゴモ代「風紀裁判なんてすっ飛ばしてさっさと隊長か現生徒会長あたりに差し出そう」

そど子「そうしたいのはやまやまだけど、当の本人に訴える意思も無ければ、何かコトがあった証拠もないでしょ。疑わしきは罰せずよ。……まぁウチの副会長の不純同性交友については後できっちり指導するとして、なんでその交際関係がこの事態を招くことになるのよ」

優花里「あ、あのぅ、その、それは、その……」

ケイ「……別れ話を切り出されたのよ、私が」

そど子「別れ話ぃ?」

優花里「ご、ご主人さま……」

ケイ「フー……もういいから、ユカリ。まったく、飼い犬に手を噛まれるのがこんなに痛かったのは初めてよ」

優花里「しゅ、しゅみましぇん……」

パゾ美「と、ということは秋山さんには今好きな人が別に……?」

優花里「う、あの……はい」

パゾ美「くっ!」

ゴモ代「詳しく!」

そど子「ちょっと二人とも!それでヤケ酒してたっての?よその、それも学校で?」

ケイ「そゆこと。今度の大洗とウチとの練習試合の打ち合わせだけちゃんと済ませて、二人でお別れ会って名目でね。ただ、まさかこれがガチのビールだったなんてね。予想外よ」

缶(カラカラ、カラン)

そど子「白々しい。分かってたでしょうに」

優花里「そっ、それはほんとになんです!きっとケイ殿はお酒を飲むごっこをしたかったというか、そういうごっこ遊びが好きで、その延長線上のそれであって、本物のお酒を飲むつもりなんて絶対なかったんです!」

ゴモ代「……どう思う?」

そど子「……この目が演技なら、秋山さんは天性のスパイでしょうね」

ケイ「ま、天性のスパイっていうにはリトルビットお間抜けだよね、ユカリはさ。ていうかまさか学園最寄りのコンビニにお酒がふっつーに置いてあるなんて思わないじゃない。どんだけ緩いのよ大洗」

そど子「規律もしっかりしてるし、学生がビールを好む習慣も無いのよ、ウチはね」

ケイ「オーライ、そういうことにしといたげる。……で、練習試合の打ち合わせのあと、まさかユカリの家でやるわけにもいかないし、誰も来ない個室ってことで戦車の中で飲もうってなったのよ」

パゾ美「……まぁ、筋は通ってるかな」

ゴモ代「個室って言って戦車を使われるのは何となく抵抗あるけどね」

そど子「……どうなの、秋山さん」

優花里(コクコク)

そど子「ふむ……」

ケイ「それで飲み始めたら、ふわふわするし楽しいしで止まらなくて、そんでまぁ、その場の勢いでヨリを戻そうとして拒否されて、私がヤケになって暴れ出して……ってのが事の顛末よ」

そど子「なるほどね……よーく分かったわ」

ケイ「迷惑かけて悪かったわね。反省してる」

そど子「ほんとよ。ウチの子にまでアルハラしようとするし、たまったものじゃないわ」

ケイ「ソゥソーリィ……」

優花里「あっ、あの、園殿、私の罰はちゃんと受けますから、け、ケイ殿の罰はその、軽いのにしてください。私が悪いんです。ケイ殿の気持ちを裏切ってしまった私が」

ケイ「ノーウェイ。お人好しすぎ。事の始まりを思い出してからそういうこと言いなさいな。ハァ、ほんと心配……やっぱ首輪、付けときたいわね全く」

パゾ美「なんだか複雑……」

ゴモ代「風紀の乱れここに極まれりって感じだね」

そど子「量刑を決めるのはあなた達じゃないわ。風紀裁判よ」

優花里「というかその、風紀裁判っていったい……」

そど子「判決!!被告、ケイに酒乱と痴情の縺れで風紀を乱した罪で>>63の刑!!被告、秋山優花里に不純同性交友の罪で>>65の刑を言い渡す!!」

ケイ「ワッツ!?」

優花里「えええっ!?い、いきなり!?」

しまった、安価ズレてしまった

それぞれ
ケイ>>安価下
優花里>>安価下3
でおなしゃす

そど子「判決!!被告、ケイに酒乱と痴情の縺れで風紀を乱した罪でアンコウ踊り3時間の刑!!被告、秋山優花里に不純同性交友の罪でケイとの馴れ初めを漫画化するの刑を言い渡す!!」

ケイ「ワッツ!?」

優花里「えええっ!?い、いきなり!?……っていうかそんな、私とご主人様の、ええ!?」

ケイ「ヘイ!弁護士は!?検事は!?というか裁判っていえないわよこれじゃ!」

そど子「訴訟大国はこれだから困るわ。いい?大洗では風紀委員こそがルール。風紀のの規範であり体現者なのよ」

ケイ「ジーザス……」

優花里「ま、待って待って待って!!お願い!!ダメ!!そんなのほんとにダメだから!!死んじゃう!!社会的に死んじゃうからぁ!!」

パゾ美「ごくり……」

ゴモ代「い、いったいどんな辱めを……」もんもんもん

そど子「勘違いしないで。これは罰とカウンセリングを兼ねてるの。あなたの受けた精神的苦痛と実際の状況を被害者であるあなたの立場から知り、今後のケアに活かしたいという純粋な心から言ってるの。決してでばがめ根性ではないの」

優花里「せめて目を見てくださいよぉ!!」

ケイ「……ねぇ、ユカリ」こしょこしょ

優花里(ぴくっ)

ケイ「間接的に見せつけてるみたいで興奮しない?」こしょこしょ

優花里「だっ、ダメ!ダメです!!なにか間違ったらあの人も見るかもしれないし!!ていうか見せるでしょ絶対!!そんな漫画なんて無理ですよぉ!!」

そど子「嫌って言っても描くのよ漫画を!なんなら腕のいいアシスタントもつけるわ!」

優花里「やらぁぁぁ!!」

そど子「あなたも!3時間完璧に踊り続けてもらうから!」

ケイ「あら、バスケ部兼野球部兼バレー部兼陸上部兼ボクシング部兼サッカー部兼テニス部兼将棋部兼ダンス部のエースの私にとってみればそれくらい楽勝だけど?」

そど子「このスーツ着て、校門の前でね」ピラッ

ケイ「……ワッタヘル……」

そど子「とにかく風紀裁判は絶対よ!!分かった!?」

ケイ「はぁ……覚悟を決めるか」

優花里「ひぃぃん……絶対嫌われる……もう終わりです……」

パゾ美「ね、ねぇ秋山さん」

優花里「ぐすっ……な、なんですか」

ゴモ代「好きな人って、誰?」

優花里「い……言いませんよそんなもの!!ばか!!」

そど子「……>>74さんとか?」

優花里「!!な、なんでぇ……?」

ケイ「……あぁ、やれやれね」

そど子「風紀委員の勘よ」

エルヴィン

そど子「……エルヴィンさんとか?」

優花里「!!な、なんでぇ……?」

ケイ「ふぅ……あぁ、やれやれね」

そど子「風紀委員の勘よ」

パゾ美「ふわわわわわ!」

ゴモ代「なるほどなぁ、なぁるほどなぁ……」

優花里「絶対言わないでくださいね!絶対言わないでくださいね!!」

そど子「それよりほら、早く!あなたはあんこう踊りの練習!!あなたは漫画のネーム!!監視もきっちりつけるからね!!」

ひいいいい……

それから

ケイの3時間耐久あんこう踊りは、予想外の感動を大洗に齎した。

最初は密かにガチレズのファンの多い優花里に「よく知らないけどひどいことした女」として心無い罵倒や生卵を投げつけられたり干し魚を投げつけられたりしたが、
天に恥じらうものはないと言わんばかりの毅然とした表情と圧倒的な身体のキレが損なわれることはなく、罵倒は次第に感心の溜息に、そして残り30分を切る頃には声援に変わっていった。

敵をもあっという間に味方に取り込む姿は、日本一の戦車道マンモス校のトップの恐ろしさをありありと示していた。

真っ赤な顔で震えながら提出された優花里の漫画は、嫌々ながらも本人の凝り性ぶりが遺憾無く発揮されており、その繊細なタッチで描かれた内容は公序良俗に反するどころかモラルを破壊しつくしていた。

刺激が強すぎるとしてそど子と秘密を守れる関係者だけで回し読みした後、禁書として金庫の中に厳重に封印される運びとなり、金庫を開く際は生徒会長と風紀委員相談役の許可が必要なため事実上の絶版となった。
(パゾ美とゴモ代曰く、「罪悪感で頭がおかしくなるかと思った」「でもすんごく使えた」らしい)

一部の風紀委員と、生徒会役員と、戦車道の隊長から時折やたら優しくされる度、優花里は全うな関係を心に誓うのだった。

~サンダース高、隊長室~

ケイ「ああ~……まだ身体中が筋肉痛だわ……」

ナオミ「まさか、ケイがフられた上に身体を使った勝負にも負けるなんてね」

ケイ「ええ。私も参ったわよマジで。……ま、今思えばあんな弱みにつけ込むようなやり方、らしくなかったしね。まったく色々ヤキが回ったわ」

ガチャ

アリサ「ちょっとケイ、なんか大洗からのファンレター?っぽいのがやたら来てるんだけど……なにこれ?」

ケイ「ワッツ?マジで?まさかあのあんこう踊りが……?」

ナオミ「ダサいスーツじゃ、ウチのダイヤの輝きは誤魔化せないってかね」

アリサ「??」

ケイ「私はダイヤってガラじゃないでしょ。ま!それはそれとして、ちょうどちょっち寂しいし、新しいガールフレンドでも探そうかな!……お、この子情熱的。……この子は堅そうだなぁ……」

ナオミ「……遊びはいいけど、すぐに本気になるのはケイの悪いとこだよ」

ケイ「分かってる分かってる!」

ナオミ「分かってるのかなぁ……」

~大洗、戦車倉庫前~

みほ「それでは、今日の訓練を終了します。お疲れ様でした!」

お疲れ様でしたー!!

優花里「……ふぅ……」

???「グデーリアンッ!」

ガシッ

優花里「あわわわわわっわ!え、エルヴィン殿!お、お、脅かさないでくださいよ!」

エルヴィン「ははは、すまんすまん。なんだか思い悩んでいるように見受けたんでな」

優花里「は、はは……」

エルヴィン「……よし、元気がないならひとつ、我らの戦場に赴くか!」

優花里「わ!戦車倶楽部ですね!ぜひ!」

きっさまっとおーれーとーーはーー
どーうきーのさーくーらーー

沙織「最近ゆかりんとエルヴィンさん、仲良いねー」

みほ「う、うん。エルヴィンさんなら大丈夫だよね……」

沙織「へっ?」

華「ええ、少なくとも友情のままにせよ恋愛に転ぶにせよ、色々全うな関係性を築いてくれるでしょう。……ただまぁ、ケイさんもある意味あの優花里さんの独特のこう、いじめてオーラに惑わされた感がありますし……」

みほ・華「「うーん……」」

沙織「??二人とも何の話……?」

麻子「よく分からんが、まあ多分、タチ同士通じるものがあるんだろうな」

沙織「????」

そど子「サンダース高のケイについては以後厳重に注意しつつ、これ以上の訴追はしないものとする。当校副会長の秋山優花里に関しても同様の処分とする……と」

そど子「我ながら甘いけど、二人とも迷惑かけたことについては十分反省もしてるみたいだし、あとは当人の問題よね」

パゾ美「そ、そど子、このウィッグ、どうかな……」

そど子「んん?……あなた、何それ、ブロンドのつもり?それつけたまま外でたりしたら普通に取り締まるわよ」

パゾ美「わ、分かってるよぉ。あのケイさんのあんこう踊り見てたら、多分ほんとは真摯な人なんだってのが伝わってきて、しかもこの人が秋山さんにあんなことやこんなことしたんだと思うとファンになっちゃってさ……」

そど子「あ、あんたね……」

ゴモ代「ど、どうしようそど子、秋山さんのことを考えると悶々として夜も眠れない……ま、まさかこれが恋……!」

そど子「あんたのそれはただの性欲よ。我慢して寝なさい」

ゴモ代「そんなぁ」

そど子「とにかく、なんとかまとまって良かったわ。『サンダース高ケイ、秋山優花里、痴情の縺れ乱痴気案件』……解決ね!」

とりあえず今回はここまでです

お付き合い頂けた方々、ありがとうございました

馴れ初めを漫画化って安価のセンスにビビりました
悪魔の発想すぎる……面白かったです

麻子「ささささむい……なななんで私までみ見回りなんて……」

そど子「仕方ないでしょう、ゴモ代もパゾ美も風邪引いて寝込んじゃってるんだから。それにあなたもちゃんと手伝えば遅刻一日分免除したげるって言ってるでしょ」

麻子「や焼け石にみ水だ……そそれにどうせな何もないだろううちみたいなへへ平和な学校……」

そど子「やけっぱちにならないの!正しい振る舞いは積み重ねが大事なんだから。ほら、何か飲み物買ってあげるから頑張りなさい。何にする?」

麻子「んみみミルクセーキ……」

そど子「はいはい」

ピッ
ガコン

そど子「ほら。それ飲んで頑張るのよ」

麻子「おおおおお……」

カキュッ、ゴクゴク

麻子「ほあああ……」

そど子「美味しい?」

麻子「うん」

そど子「そ」

華「園さん、麻子さん、ここにいらしたんですね」

そど子「あら会長、お疲れ様です」

麻子「おつかれ」

そど子「私達のこと探してたみたいですけど、何か御用でも?」

華「はい。>>86さんが>>87してて……今他の風紀委員の方々が捕まえようとしてはくれてるのですが、大変なんです」

麻子「なにやってるんだ>>86は……」

そど子「分かった。すぐに応援に行くわ!」

半裸でウロウロ

華「はい。澤さんが半裸でウロウロしてて……今他の風紀委員の方々が捕まえようとしてはくれてるのですが、大変なんです」

麻子「なにやってるんだ澤は……」

そど子「分かった。すぐに応援に行くわ!」



~演習場、監視塔~

梓「war war 争いはstop it. war war 愚かさ消え去りし」

そど子「さ、澤さんがショーツ一枚で監視塔に……」

麻子「いやほんとに何してるんだ……!?」

桂利奈「梓ーー!カムバーーック!!」

あや「梓ーー!風邪引くよ梓ーーッ!!」

そど子「あなたたち!他の風紀委員は!?」

桂利奈「あっ、そど子先輩!」

あや「あの、なぜか半裸でうろついてた梓を止めようとしてくれたんですけど、逃げる梓を追いかけて学園中走り回っているうちにみんなバテちゃったみたいで……」

そど子「なっさけない!あと私の名前は園みどり子よ!園先輩!わかった!?」

麻子「そんなことよりそど子、とにかくここ登るぞ」

そど子「そんなこととは何よ!ていうか最近なあなあだけど、冷泉さんも人の名前はちゃんと呼びなさいよ!」

麻子「わかった、わかったからあれ見ろ」

梓「war war 憎しみはstop it. war war 愛には勝てぬから」

麻子「早く澤を正気に戻さないと、澤の評判が危ない。このままじゃかなりのアレ扱いになる」

そど子「わ、分かってるわよ!」

梓「!来ないで!」

麻子「うおっ」

そど子「どうしたの澤さん!危ないから降りてらっしゃいな」にこっ

カツン、カツン

梓「来ないでください!それ以上近づいたら、私ここから飛び降りますから!」

桂利奈・あや「「ひいいいい!」」

そど子「ちょ……わかった!わかったわよ!わかったから馬鹿な真似だけはやめなさい!」

麻子「あの生真面目で温厚な澤がこんな……一体何があったんだ」

すみません、ちょい間が空きます

れま子って1年生でも~さん呼びじゃない?

>>93
あれ?全編通してそんな描写ありましたっけ
ドラマCDは全部は追えてないからそこかな
とりあえず呼称はこのままいきます




そど子「さ、澤さん、一体どうしたの?何があったっていうの?」

梓「………war war 惑星がbroken」

麻子「答える気はなさそうだな」

桂利奈「ねえ、お願い梓ちゃん!何があったか教えてよ!」

あや「うちらみんなでうさぎさんチームなんじゃん!嬉しいことは人数分、困ったことは六分の一って決めたじゃん!」

そど子「ふむ……」

麻子「……二人の言葉は澤に届いてるみたいだな」

梓「………引かない!?」

桂利奈「引かないよ!」

あや「絶対!」

梓「……>>95……!」

カチューシャさんを参考にしたのに…!

梓「……カチューシャさんを参考にしたのに………!」

桂利奈・あや「「へ?」」

そど子「……ど、どういうこと?」

麻子「さあ……」

そど子「ご、ごめんなさい澤さん、話が全く見えないの!このままだと情状酌量もアドバイスもできないわ!」

梓「……私、>>97について悩んでたんです。でも、そんなこと身近な人になんか言えないじゃないですか。それで、ライン友達のノンナさんに聞いたら『半裸でウロついてみればきっと分かります』『偉大なる先輩カチューシャもおなじような悩みをお持ちだった時、それで解決の糸口が見つかりましたよ』って……!」

麻子「な、なるほど……」

ズレてしまった
安価下でお願いします

梓「……私、背が伸びないことについて悩んでたんです。でも、そんなこと身近な人になんか言えないじゃないですか。それで、ライン友達のノンナさんに聞いたら『半裸でウロついてみればきっと分かります』『偉大なる先輩カチューシャもおなじような悩みをお持ちだった時、それで解決の糸口が見つかりましたよ』って……!」

麻子「な、なるほど……」

桂利奈「み、見つかってないからカチューシャさん、今もすっごいちっちゃいままなんじゃ……」

梓「!?」

あや「えっ何その愕然とした顔」

梓「も、もしかして私、騙されて……?」

そど子「だ、騙されたかどうかはともかくとして、なんでそこまでして背を伸ばしたかったの?」

梓「……見下ろされたくないんです」

そど子「は……?」

梓「……この前、西住先輩から来年の副隊長候補に私が入ってるってお話をされたんです」

桂利奈「おお、すごい!」

あや「やったじゃん梓ちゃん!一歩前進じゃん!」

梓「そんなんじゃない!!」

桂利奈・あや(ビクッ)

梓「私、気も小さいし、見た目も迫力ないし、磯辺先輩ほどの観察眼も根性も無ければ、カエサルさんやエルヴィンさんほどの冷静さもはったりもない。もちろん戦車道の腕もない!見下ろされて、教えられてばかり!そんなの全然上に立つ人っぽくない!」

梓「だからせめて、背丈くらいは他の人を見下ろせるくらい大きくならなきゃいけないの!」

そど子「澤さん……」

桂利奈「カエサル先輩とエルヴィン先輩はともかく、磯辺先輩って全然ちっちゃいと思うけど……」

あや「そういうことじゃないんでしょ、梓ちゃんにとっては」

梓「いずれ、わ、私はいずれ、大洗を背負ってたた……たたか……ふぇーーーっくし!!」

桂利奈「あっ!ほら、梓ちゃん!風邪引くってば!ガタガタ震えてるじゃない!」

梓「嫌!降りない!」

桂利奈「なんで!」

梓「……このままじゃ脱ぎ損だもん!伸びる!絶対これで背は伸びるよ!ノンナさんもきっとこうやって背を伸ばしたんだよきっと!伸びるまで降りない!」

麻子「引っ込みつかなくなってるぞ」

そど子「意外にいじっぱりなのね、澤さん……」

あや「バカ梓!そんな早く伸びるもんか!とにかく降りて来なよ!」

梓「ばっ、バカはあやもでしょ!」

あや「こっ、こらーー!!バカにバカって言っちゃいけないんだぞ!!」

桂利奈「ていうかさぁ!そういう悩みごとは私達にも言ってよ!なんで一人でうじうじそんなこと気にしてんの!」

梓「う、うじうじって……」

あや「してるよ、うじうじ!!ねぇ梓ちゃんはさ、バカな私達にもいつも優しく勉強教えてくれるでしょ!?」

桂利奈「散々呆れつつだけども!!」

あや「そう!呆れつつ!!でも、絶対見捨たり途中で寝たりしないもん!そんな梓ちゃんだから、私達も梓ちゃんの悩みを解決する助けになりたいの!私達がさぁ、いつもテストの前にしてもらってるみたいに!!」

桂利奈「私達友達じゃん!!」

あや「そんで、同じチームの仲間だよ!!」

梓「あ、あや……桂利奈ちゃん……うう……」

すみません、今日は一旦ここまで

付き合ってくださった皆様、ありがとうございます

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