【安価】異次元の終着点 (110)
男「ここは異次元の終着点」
男「...まぁ、華やかなとこじゃないよな」
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ここは異次元の終着点!
時空移動に失敗したり、その他色々な要因で流れ着く
ここは隔離された空間であり、出る事は出来ない
男はこの世界に流れ着いた屋敷で生活している
出る事は出来ない為、男の楽しみは外部からの漂流物や漂流者だ
男「今日も空が暗いぞ」
男「おっ」
大気が振動する
男「これは何か来たな」
男「見に行こう」
この世界は区分けれているが、漂流してくるのは男の住むエリアのみだ
男が住むエリアはそこまで大きくなく、少し界王星より大きいくらいである
下1>>漂流して来た物や生物
下2>>どうやって来たか
宇宙最強「やあ」
男「こんにちは」
宇宙最強「この世にこんな所があるなんてね」
男「碌な所じゃないがな」
男「しかし何故こんな所に?」
宇宙最強「単なる気まぐれさ」
宇宙最強「しかしこの空間は凄いね。出口がない」
男「ああ、住めば都とは良く言ったもんだと_____」
宇宙最強「時間移動」ピシュン
男「あっ、話し相手が」
男「...はぁ、陰鬱な」
男「この気配ッ!」
男「何か来たぞ!本日二回目!」
男「さぁさぁさぁ」
下1>>漂流して来た物や生物
下2>>どうやって来たか
男「...はい?」
大根「ダイコーン」
男「ふむ、確かに大根だね」
大根「ダイダイコーン」
男「ほほう、四足で歩くのか」
男「いい大根だな」
男「因みに、どうやってここに?」
大根「ダイ!コン!リョク!!」
男「大根力か」
男「確かに凄まじい大根力だ」
大根の大根力は恐ろしく大根でその大根さたるや大根の中の大根と言った所だ
男「よし、ペットにしてやろう」
大根「ダイダイ」
大根はペットになった
~屋敷・書庫~
男「ふむ」
大根「ダイコーン?」
男は一冊の本を手に取る
『大根の飼い方』
男「成る程ね」
STEP1:大きめの容器を用意しましょう
男「壺で良いか」
STEP2:土を優しく敷き詰めて下さい
男「...」ポスポス
寝床の完成だ
大根「ダイコーン!!」ズボッ
大根は埋まって寝てしまった
男「良いな...大根って」
男「久し振りに働いたら疲れたな」
男「大根が起きるまでじっとしてるか」
男「...」
ゴッ
男「何か来たな」
下1>>漂流して来た物や生物
下2>>どうやって来たか
最良紳士「おや、ここはどこですかね」
男「ここは異次元の終着点。入れても出る事は叶わない」
最良紳士「ふむ」
最良紳士「ここには他にどんな方が?」
男「分からない。何個かワープゲートがあるがその先は未知だ」
最良紳士「私はここに大根力を感じたのですがご存知ありませんか?」
男「俺のペットですね」
最良紳士「私も大根力の使い手なのですよ」ズッ
男「力を隠すのが上手いですね」
最良紳士「大根力は紳士のたしなみですぞ、なんてな」
男「俺も身に付けようかな」
最良紳士「では、また会う日まで」ギュオオオン
最良紳士はワープゲートに消えて行った
大根「アアアアーイ」
男「起きたか」
大根「ダンダン」
男「腹が減ったのか」
STEP1:バケツを用意しましょう
男「ほい」ゴト
STEP2:半分と少し水に浸しましょう
男「...」ジャー
STEP3:木をブロック状にして入れよう(サイコロステーキを目安に!)
男「...」コロコロ...ジャポン!
STEP4:木のブロックが湿って柔らかくなったら出来上がり
男「よし、待とう」
~~~~~~~~
男「良し、出来たぞ」
大根「ウマアジウマアジ」モシャモシャ
男「良く食えよ」
男「...そろそろ寝るか」
~翌日~
男「んー...」
男「地響きがする」
男「またなんか来たっぽい?」
下1>>漂流して来た物や生物
下2>>どうやって来たか
男「ここらから気配を感じるな...」
銀髪「けほけほ」
男(二人居るっぽいな。身を隠そう)
男(二人居ると面倒なパターンになりやすいからな)
悪男「へへへ...ここに入ったからにはもう出られねぇ」
銀髪「うぅ...」
男(おいおい、何だこの状況)
男(正義のヒーローでも現れてくれないかな)
大根「ダイコーン!」
男を追っていた大根が声を上げる
悪男「ん!?何だぁ!?」
大根「コン?」
男「げっ」
銀髪「あっ...」
男(見れば見るほど幸薄そうな顔してやがんね...)
悪男「何だお前?文句あるかァ!?」
男「くっ」
男(これだから団体は嫌いだ)
男(とにかく、この状況...どうする!?)
下2>>男の次の行動
男「む!?」
男の内に秘める大根が語りかける
お前は大根力を使い、大根王を目指せと
男の中で激しく大根力が共鳴する
男「うおおおおおっ!!」
悪男「何だァ!?てめぇ下痢かコラ!」
男「...俺は理解したぞ」
男「大根力とは...いや、大根とはなんであるかを...!!!」
男「大根おろし!!」ズシャ
男の大根力が刃となり、敵をすりおろす
悪男「んなにぃーッ!?」シッ
大根「ンコンコ」
男「ああ、俺は目覚めた」
銀髪「あのー...」
男「うん?」
銀髪「ここは何処なんですか?」
男「異次元の終着点さ。ごみ捨て場みたいな物だよ」
銀髪「出れないんですか?」
男「無理だねぇ。宇宙最強レベルなら行けるかもだけど」
銀髪「えぇ」
男「とりあえず、ここは安全な所だ」
銀髪「そ、そうなんですか」
大根「ダイコココン?」
銀髪「かわいい」
男「あそこにある屋敷に泊まるといい」
男「...つっても今は俺の家だけど」
銀髪「はい」
~屋敷~
男「まぁ適当な部屋で寝てくれ」
銀髪「あ、はい...」
男「おっと、すまない。言い忘れていたが、シャワールームもある」
銀髪「えっ」
男「どうした?何か問題があるのか?」
銀髪「シャワールーム使って良いんですか!?」
男「駄目な訳ないだろ。お前が虐げられる理由はここには無い」
男「...あと、もう一つ」
銀髪「?」
男「お前は誤解しているかも知れないが、恐らくお前が今まで居た場所は安全じゃない」
銀髪「...」
男「傷口に触れたなら怒れ。嫌だったら悲しめ」
男「そして、笑顔は捨てずにいろよ」
男「...以上だ。俺らしくも無い」
銀髪「分かりました」
下2>>銀髪の次の行動
銀髪「...」ムンズ
銀髪は男に後ろからしがみつくようにして、首にくっついた
男「!?」
銀髪「何だか、こうしていたい気分なんです。...駄目ですか?」
男「まぁ気が済むまでやれば良い」
大根「ンコイダ」ピョン
大根はジャンプして、男の頭の上に乗る
男「...俺の前世は、世界樹か何かか?」
男「お」
銀髪「?」
男「また何か流れ着いた」
銀髪「分かるんですか?」
男「入口機構のエネルギーを感じたからな」
銀髪「良く分かりません」
男「別に分からなくても良いんじゃないか?」
銀髪「発進」
男「俺はロボットかよ...見に行くけどさ」
下1>>漂流して来た物や生物
下2>>どうやって来たか
男「...あれ?何も無くね?」
銀髪「確かに...」
大根「ダイ!ダイ!」
男「え?危険な力を感じる?」
男「ふぅむ...ん?」
男は足元に小さな円盤を発見する
男「何これ。UFO?」
大根「コン!コン!」
男「この中から?」
UFO「何者だ!名を名乗れ!」フヨフヨ
その小さな円盤は浮き上がった
UFO「貴様等、大根の回し者だな?」
銀髪「へ?」
男「...俺大根しか知らねぇや。そう言うお前は何なんだ?」
UFO「人参力の使い手さ。ここにも人参力で来た」
男「それは残念だったな。ここからは出られない。そういう空間なんだ」
UFO「なっ、何だと!?」
UFO「そんな...俺の宇宙制服計画が...」
UFO「人参スタイルで統一してやろうと思ったのに...」
大根「イダイ、ダイコン」
UFO「黙っていろ!」
男「帰るか」
銀髪「うん」
大根「ダイン」
男「最近は自爆する奴が多いな」
大根「イ?」
銀髪「そうなんですか」
男「そうだったりする」
流星の如き光明を放たんばかりの音が鳴る
男「...また何か来たよ」
下1>>漂流して来た物や生物
下2>>どうやって来たか
お嬢「うーっ...ここは一体何処なのよ?」
お嬢「何か少し寒いし、野外の癖にこんなに薄暗いなんて」
男「おや?」
お嬢「あっ、貴方何者!?ここは何処か答えなさい!」
男「ここは異次元の終着点。そして、ここからは出れない」
銀髪「...」
大根「イン、ダイ、イン」
お嬢「嘘でしょう?」
男「嘘ではない。少なくとも君も含め俺達にはな」
お嬢「じゃあ、私はもう...」
男「とりあえず、此処に来た経緯を教えてくれ」
お嬢「...私は喧嘩して家出したのよ」
お嬢「そしたら、家に泊めてくれるって言う人が現れたの」
お嬢「私は喜んでついて行ったわ。研究所みたいな...いや、研究所だったわ」
お嬢「そして恐らく装置か何かで飛ばされてここに来たの」
お嬢の涙腺は決壊寸前だ
男「そうか、となると...」
男「...」ポン
男はお嬢の頭に優しく手を置く
思わず、涙が溢れてしまう
お嬢「えっ」ポロ
男「...?」ポンポン
男「...あった」ガシッ
男はお嬢の体から発信器を外す
男「くそっ」グシャ
男「慣れてない所で不安が強いだろう。俺の住んでる屋敷に泊まるか?」
男「...まぁ、お前をここに飛ばした張本人もそんな事を言ったらしいが」
お嬢「うぅぅぅ...」
男「しょうがねぇか。これをやる」スッ
お嬢「これは...?」
男「屋敷の合鍵だ。無くすなよ」
男「嫌だったら壊してくれ。じゃあな」
男「ふぅーん」
男「もう寝るか」
銀髪「私も一緒に」
男「流石に倫理的にアウト」
銀髪「こんな世界の外れで...」
男「とにかく、俺はもう寝る。おやすみ」
お嬢「はぁ」
お嬢「なんて狭い世界」
お嬢「こんな所で生活するのね...」
下2>>お嬢の行動
お嬢「はぁ」
ハムスター「キュ?」
お嬢の服の懐に居たハムスターが鳴く
お嬢「あ、ハムスターちゃん」
ハムスター「?」
お嬢「ふふ、可愛いわね」ツンツン
ハムスター「キュン!」
ハムスターは驚いている
~~~~~~~~~~~~~
ハムスター「...」スースー
お嬢「...寝ちゃったね」
お嬢は再び懐にハムスターをしまう
お嬢「私も寝床を探さなければ...」
下2>>お嬢の今日の寝床
お嬢「あれは...」
そこにあったのは、相当年季が入ったであろうゴザだ
お嬢「どうにか寝れそうなサイズではあるわね」
お嬢「この際贅沢は言ってられないわ。寝ようかしら」
お嬢は床についた
男「あぁ、良く寝た」
男「ここ最近で一気に生命活動を行う生き物が増えたな」
男「そろそろ何か飛来してくるんじゃないかな」
空を切る音が聞こえる
男「勘が発達したようだ」
下1>>漂流して来た物や生物
下2>>どうやって来たか
男「なんだなんだ?」
外では、風を切り裂く音が聞こえる
燕「イェァ!ここは何処だァ!?」
男「...くそっ、良く見えねぇ。燕か?」
燕「俺が見えるのか?そうともさ!俺はTUBAME!」
男「危険だからどっかに止まれ!」
燕「俺はあくまで止まらねぇ!俺を止めてみせろ!」
男(ソニックブームかよあれ)
男「あぁもうめんどくさい奴だな」
燕「HAHAHA!切り裂かれない内に逃げるんだな!」ヒュヒュヒュン
男「絶対止めてみせる...」
男「撃ち落としてでもなッ!」
下2>>どうやって止める?
男「はっ!」ピョイーン
男は飛び上がる
男「大根刀!!」ブォン
燕「うおっ!?てめぇどっから刀を!?」ピュン
燕「だが、距離を間違えたようだな!」
男の刀は命中しなかった。が...
男「大根力!燕返し!!」ブオン
燕「何ィーッ!?」ズシャ
男「ふん、大根力の前ではこの程度か」
燕「ち、畜SHOW...」
燕「俺は逃げるぜ!あばよとっつぁん!」ピシューン
男「!?」
燕は空間を引き裂いて逃げていった
男「何だったんだアイツ...」
男「はぁ疲れた」
男は肘掛け付きの椅子の背もたれに寄り掛かって脱力している
男「あれで割れないとかこの屋敷の窓凄い頑丈だな」
大根「イイン」
銀髪「お疲れなら肩でも揉みましょうか?」
男「いや、別にいいよ」
銀髪「むぅ」
男「...」スースー
銀髪「結局あのまま寝ちゃったね」
大根「コン」
銀髪「折角だし散歩でもしようか」
銀髪は男の服のポケットから鍵を抜き取る
大根「ダゴン」
銀髪「れっつごー!」
下1、2>>散歩の途中で見つけた物
~汚染地帯~
そこにある看板には、こう書いてあった
『放射性廃棄物があります!これ以上近づかないで下さい!』
銀髪「放射性廃棄物?ってなんだろう」
大根「イイダイイダ」
銀髪「えっ、危険なの?」
看板には写真も載っていて、廃棄物を収容する箱が写っている
ロボット「...」ガガガッ
そこには、壊れたロボットがあった
銀髪「うーん...外見的に問題は無さそうだけど...」
大根「コンダイ」
銀髪「持って帰ってみようか」
~~~~~~~~~~~
銀髪「...という訳なんです」
男「ふぅん...じゃあちょっと修理してみようかね」
男「その代わりに頼みがあるんだが」
大根「インイン!」
男「ああ、さっきまた漂流してきたみたいだ。それを見てきてくれ」
下1>>漂流して来た物や生物
下2>>どうやって来たか
銀髪「うっ...なんか空気がピリピリしてる」
メカニック「よう」
大根「イン!?」
銀髪「うわっ!」
メカニック「おい娘さん。そんなビビんなくても良いだろう。おじさん悲しんじゃうよ?」
銀髪「あ...す、すみません」
メカニック「まぁいいや、ここどこ?」
銀髪「えーっと...異次元の終着点って言うらしいです」
メカニック「終着点?」
銀髪「脱出不可能だから...らしいです」
メカニック「そりゃ参ったなぁ。でも多分出れるぞ」
銀髪「何故ですか?」
メカニック「だってここまで空間を切り開いて来たんだからね」
銀髪「...ちょっと皆を呼んで来ます」
メカニック「ここには、他にも誰かいるのかい?」
銀髪「ええ」
~~~~~~~~~~~~
男「出れるのか...」
ロボット「私には良くわかりませんが、きっと嬉しいのでしょう」
お嬢「ふぃー...」
銀髪「じゃあ、お願いします」
メカニック「はぁぁ...」ゴゴゴゴゴ
メカニック「むんっ!」ビカーン
下2>>出れる?
ぐにょぉぉん...
次元に穴が空いた!
男「...こいつぁすげぇや」
銀髪「私達は元の世界に帰れるんだね」
お嬢「...これじゃ只の予定より長い家出ね」
メカニック「さぁ、帰りましょう」
~次元の狭間~
メカニック「みんな、何処の世界から来たのか分かるかな?」
お嬢「私は科学世界」
銀髪「...分かんない」
メカニック「見た感じ中世世界の人っぽいしなー」
銀髪「別に、どこでもいいんですけどねぇ。元々の扱いが酷かったですからね」
ロボット「私は所有者と共に」
男「...」
メカニック「君はどの世界から?」
下2>>男の居るべき世界
男「うぐっ!」ドサッ
男はまるで雷に打たれたかのようにして倒れた
一同「!?」
男「...ふぅ」スクッ
男「心配をかけてすまなかったな。...全て思い出したよ」
メカニック「思い出した、とは?」
男「俺は終着点の管理者」
男「どこにも居るべきじゃないんだ」
銀髪「それはいくらなんでも可哀想です」
男「んな事言われたってもなぁ。使命は使命だからな」
お嬢「しょうがないわね。でもいつか____」
男「何か勘違いをしているな?」
お嬢「!?」
男「異次元の終着点はゴミ溜めみたいな物だ」
男「皆は運悪く飛ばされたり連れてこられたりしただけ」
男「だから元の生活な戻ってくれ」
男「こんな所の事なんかさっさと忘れてしまった方が良い」
男「未来のある人間を潰したくないんだ」
男「...んじゃ、さらばだ」ピシュン
男は異次元の終着点に再び転送された
それからと言うもの。退屈で慣れた日常を過ごしている
強いて変わった事があるとすれば...
大根が増えた事
...今日も退屈に待ち人生活か
END
それでは、安価に付き合って戴き、ありがとうございました
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