男「クリスマスにコミュ症で何が悪い」 (47)
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♪プルル プルル… プ
男「もしもし」
――あ、男? 今さぁ、カラオケにみんな集まってるんだけどさ、男も来ない?
男「…あ。うん…え、俺が行って迷惑じゃないかな…」
――え?ごめ、聞こえねーよ もっと大きな声で…
男「あ、だからその…俺が行ったら、盛り下げたりしちゃわないかな…って」
――なんてー? 来るの? こねぇの?
男「……っ、だ、だから、その」
――もっかーい! おっきな声出してくれ、こっち後ろ うるせぇんだわ!
男「………っ! ご、ごめん!」
――……あ、そ、そか。なんかいや、こっちこそごめん、来ると思ったからさ
男「あ…」
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――まあ年末だし用事あってもおかしくないわな
男「う、うん」
――正月の初詣の話もでてんだわ、初日の出。あー…でもあれか? そっちも来れない系?
男「そ……れは、その」
――あはは、いいよいいよ。カラオケこない時点でそんな予感してた。断るのも気まずいよな、男って気にしぃだしなー?
男「ご、ごめん。でも誘ってくれるの、嬉しいから…」
――あー、いいって。気にすんなよ、田舎かえるやつとかも結構いるし、地元残り組だけだしさ
男「そ、そうなんだ」
――じゃあ またな!
男「うん、楽しんで――」
プチ
男「……」ハァ
男「………く…」
男「クリスマスにコミュ症で何が悪い!」
男「なんだよ、みんなでクリスマスにカラオケとか 超たのしそうじゃん!!」
男「行きたいよ!めっちゃいきたいよ!!」
男「くっそ、あああああ なんでノリよく言えないんだろ!?」
男「気にしぃとか なりたくてなったわけじゃないんだよ!!」
男「でもなんかしんねーけど気付いちゃうから 気になるんだよ!」
男「端の席にいるから、聞き取れなくて会話に入りそびれて愛想笑いだけしかしてない子とか!」
男「飲み物ほしいけど会話が盛り上がってて注文できないでいる子とか!!」
男「帰りたいけどタイミングとれなくて帰れない子とか!!」
男「だからって、直接に声とかかけれねーよ!」
:::::: 回想 ::::::::
男「あ、あのさ…ごめ」
友「なんだよ男ー?
男「トイレいきたいから、道開けてくれるかな」
友「ちょっ、トイレってww めっちゃ盛り上がってるのにトイレ中断かよww」
男「ご、ごめん」チラ
友「あー。ま、いっか。俺もしゃべりすぎて喉いてー。 ドリンクバーいってくるわー」
友「みんなはー? なんかいるー?」
“あ。じゃあ、私も――”
タタタッ
男「あ…よかった。席、立てたんだ…」ホッ
友「……ほんと、男ってよく気付けるよなー…」
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男「俺一人じゃ…気付けても、気遣いはうまくできなくて」
男「いっつも友に助けられて…」ハァ
男「ついでに、株ももってかれんだけどな」
男「まぁ、でも…」
男「代わりに俺が恥かぶるくらいなら…別にいいんだけどさ…」
男「友は分かってくれてるから、俺のこと馬鹿にしたりしないし」
男「いじられキャラみたいになっちゃったけど、おかげで声かけてくれる友達もたくさんいる」
男「俺の居ないとこで、俺の評判あげようって フォローもしてくれるし」
男「……くっそ。友こそ 気にしぃなんだよな。悪意なさすぎ」
男「あーー モヤモヤのやり場がねぇー!!」
男「クリスマスに自宅で一人でまったり…」
男「寂しいだろ」
男「………出掛けよ」
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地元駅
男「とは言え…」
男「カラオケ断るみたいになっちゃった以上、地元で鉢合わせたら気まずいよな」
男「電車で…どっか遠出するか」
男「あ。やべ、suicaいれてるパスケース、忘れた…。しゃぁねぇ、久しぶりに切符かうかぁ…」
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券売機前
男(あ……)
女(えっと…原宿…あれ?乗り換えだから、切符は…あれ…?)
男(あー…あの辺、私鉄多いからなぁ…乗り換え切符は買うとき面倒なんだよな…)
女(あ、あれ? 調べてあった価格と違う…な、なんでだろ?)
男(乗り換え駅が違うからだな。横浜からと品川からじゃなぁ…)
男(なんて。思ってても言えない…ああいう子はSuicaつかうべきだな、うん)
女「あ、あの」
男「え?」
女「その…電車…わかりますか…?」
男「えっ…あ、あの 俺…?」
女「す、すみません 迷惑でしたよね… し、しつれいしました…っ」
男(あ……もしかして)
男「……あ、あの」
女「…え?」
男「あの…わかり、ます 」
女「……」
男「……」
女「え、えへへ…」
女「教えてもらえますか…?」
男「は、はい」
それが僕たちの出会いだった
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電車内
ガタンゴトン…
なんとなく、一緒に電車に乗ってしまった
男「……」
女「……」
男(随分…混雑してんな)
女(あ…)
男(通路側に身体をずらしたけど…。自然に出来たかな…)
男「……」
女「……」
女(……)
サッ…グッ
男(ん…? ああ、傘を持ち変えたのか)
男(って。斜めに持ち上げるとか不自然でしょ。なんで…)
女(……)
男(あ…俺の斜めがけのカバン…? スリに合わないように、こうして傘で…取られにくいようにしてる…?)
男(この子…)
女(……)
男「……」
女「……」
♪次は~品川ー…JR線にお乗りかえの方は~…
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品川駅構内
ザワザワ…
女「あの…」
男「あ、えっと…乗り換えは、あっち…です」
女「あ、はい…あの」
男「……」
女「……」
男「……あ、その。じゃあ…」
女「は、はい。さ、さようなら…。ありがとうございました…」
男「い、いえ」
僕たちは小さく手を降り、そこで別れた
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男(とはいえ…)
男(なんか言いかけてたし、無事に行けたか気になるし)
男(なんとなく 構内をうろついちゃったなぁ…)
男(…ちょっと休も)
人混みで邪魔にならなそうな ロッカーの影によりかかると
僕は携帯を出し、暇に任せていじっていた時だった
「「……はぁ」」
男(え?)
男(ため息が…シンクロした…?)
覗きこむようにロッカーの反対をみると… 彼女の姿があった
男「う」
男(……で、でも…まだいるって、なんかおかしいよな)
男(なんか…困ってんのかな…)
<メリークリスマス!
男「」ビクッ
男(あ、なんだ…パン屋のスピーカーかよ…)
男(クリスマス…か)
男(勇気を…出してみようかな)
男「あ、あの」
女「!」ビクッ
女「え… え? あ、あれ!?」
男「あ、あはは…まだ、いたんですね…」
女「そ、その…人混みでやられちゃって…」
男「あー…、わかり、ます」
女「……」
男「……」
彼女のスマホはライトがついたままだった
どうやらマップをみていたらしい
男(いや、やっぱり、もうちょっと…勇気をだそう)
男「もしかして…どっか行きたいとこ、さがしてたりですか?」
女「え… は、はい。 そ、そうです」
男「め、迷惑じゃなければ…その」
女「え…」
男「案内…しましょうか?」
友に、あちこちになにかと連れ回されていたことに、感謝しようと思った
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品川駅 周辺ビル
僕たちは一度、駅から出た
男(人混みに酔っていたようだったからな…やっぱ外気にあたんないと、電車にやられちまうよな…)
屋外にある広いフリースペースにはベンチや樹木がならぶ
綺麗な駅だと思う。休むにも最高だ
男(時間的に…もう昼食でもいいけど…食欲も予算もわからないしなぁ)
男(コンビニはあるけど…)チラ
女「あ…すごい。セブンイレブンだ」
男「え?」
女「2男時間じゃないです。7-11ですね、ほんとに」
男「ああ…営業時間」
女「初めて見ました」
男「テナント店だし…駅かビルの利用客にあわせてあって…」
女「へぇ…」
男「……いく?」
女「…はい」ニコ
男(結局、俺はサンドイッチと肉マンをかった)
男(彼女はカロリーメイドとウィダー)
男(やっぱり食欲はあんまなかったんだな…。 店 はいんなくてよかった)
男(それにしても… あのタイミングで、コンビニの話振ってくれて…助かったな)
一休みしてから、僕達は電車に乗った
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電車内
男「え? イヌーピーショップ…?」
女「原宿駅前の…ありますよね」
男「……いま、ないよ?」
女「え?」
男「あ…。そこにいきたいなら 桜木町いけばよかったかな…」
女「…桜木町にあるんですか?」
男「うん」
女「…今度、いってみますね」
そうして僕たちは それ以上の会話が出来ず…
とりあえず目的地の原宿に降りてしまった
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原宿駅
男「今日は…他にはどこに?」
女「あ… 図書館に」
男(なら 原宿のど真ん中は避けていこう)
男「じゃあ…こっちに」
女(え?)
男(竹下通りを抜けたら…人、きっと すごく多いもんな…)
女「……」
男「……」
僕たちは何事もなく、図書館に辿り着いた
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渋谷図書館
図書館でに着いてすぐに 僕は本を一冊手に取った
男「俺…これ、みてるし ご自由に…」
女「あ…は、はい」
入り口にあったオススメ新刊を やはり入り口にちかい席にすわって読む
小一時間して 彼女が声をかけてきた
小説は 丁度終わるところだった
男「もう、いいの?」
女「はい」
男(……終わるのを待っていたようなタイミングだけど…)
男(もしかしたら 彼女も…?)
外に出ると、雨と雪が混じっていた
僕が折り畳み傘をだすのと同時くらいに、彼女も傘を広げた
並んであるく
だけど、来るときよりも一歩、歩幅を離した
男「……」
女「……」
男(傘…当たらないにしても。滴はねたら、服とか汚れたりするし可哀想だもんな)
歩いていると、ふと目に留まったイベントがあった
女「あれ…なにかのキャンペーン…ですかね…」
男「パントマイムと写真をとれるらしいね…」
女「へぇ…」
男「少し、見てみようか」
近付くと、キャンペーンで呼び込みをしていたスーツのお兄さんは
僕たちをカップルとまちがえて声をかけてきた
――今日の記念に! クリスマスだしね!
男「え」
女「あの」
――ほらほら、どうぞどうぞ!
男「その」
女「あ…」
僕たちは二人揃って結局断りきれなかった
流されるままに 僕のスマホを渡して写真を撮ってもらった
――はい、ピース!
スマホを受け取ると
お辞儀をしてそそくさとその場をあとにした
他の人からの視線が、気になる
こういう場所で写真を取られるのは ひどく緊張した
そうして僕たちは まっすぐに地下鉄の駅に歩いていった
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地下鉄駅構内
男「……」
女「……」
地下鉄に乗る 待ち時間
ふと、さっきのスマホを確認する
彼女が写っているのだから、確認してもらって消したほうがいいかもしれない
万が一、欲しいのなら赤外線でもなんでも送りようはあるし…
そう思い、スマホのピクチャフォルダを開いたときだった
男「ぶっ」
思わず吹き出してしまった
いかにもキメ顔でパントマイムの杖をかっこよくかまえていたはずの彼は
凝り固まった真顔の僕たちの真ん中で ひどい顔をしておどけていた
男(ど、どうしよ。ギャップと 緊張感のせいで妙なツボにはいってしまった…!)
必死に笑いを堪えてみるが、我慢しようとするほどにツボが深まる気がする
とりあえず、彼女にスマホを渡して、写真を確認して欲しい旨を伝える
……正直、言葉にならなかったような気もするが、意図を察してくれたらしい
そして
女「ふぁ!?」
男「ぶは」
素っ頓狂な声で写真を見て驚く彼女の声に、さらに噴出してしまった
そんな彼女も 写真と、笑いを必死にこらえる俺を見ているうちに
妙なツボにハマってしまったらしい
時折、違う、コレが… などと 言葉にならない弁解を繰り返すが
笑いを必死に堪えている様子は 余計にツボを刺激するだけだった
そうして、なるべく沈黙を保とうとする中で
二人でにやけるのを我慢している。肩を震わせながら。
我慢している様子が、なおさらおかしい
そうこうしていると地下鉄のアナウンスがはいった
僕たちは電車に乗り、彼女が先に品川で降りた
僕は、友に聞いて知っていたので
桜木町の初売りのセールがあることを教えてあげた
女「行ってみます」
電車のドアが閉まり、その向こうで
彼女はにっこりと笑って小さく手を振った
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男の自宅 自室
男(名前も聞かなかったし まともに喋った会話も数える程度…)
男(でも… なんだか いいクリスマスだったな)
男(…桜木町… 初売りのセールにいけば あの子に会えるかな)
男(でも…さすがに男一人で初売りセール? はずかしい…無理だろ)
男(っと。あ、そうだ。めっちゃノリ気でいきそうなやつがいるじゃん)
友に電話して 付き合わないか打診する
地元にいるなら初詣にも付き合えよ、といわれた
男「友… こいつ、本当にいいヤツだな コンチクショウ」
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元日
友「初詣にーー きたーーーーーー!!!」
友人「なんだよそれww」
男「はは…」
僕たちは、出店で林檎飴を買ったり、御籤を引いたりした
朝早い時間から集まったのもあり、11時を回るころにはすっかり疲れていた
今日はそれぞれ、親と親戚の家に行ったり
見たい特番があるとかで、そのまま解散することになった
そして、みんながバラバラに帰るのを 僕は鳥居で見届けた
大体こういうときは、最後の一人になるのが僕だ
なんとなく、誰かと一緒に帰ろうとか 思わない
全員居なくなってからでないと、一息つけないのだ
男「さて…と」
周囲を見渡す
どこもかしこも、人だらけだった
きっとこの時間に電車に乗っても混んでいる
近くの喫茶店などは開いていないかもしれないし
開いているところはきっと混んでいるだろう
男「んじゃ… まあ」
僕は人混みを避け、社務所の脇をすり抜けて行った
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社務所裏 小さなベンチ
男「お。大正解…」
休憩を取るのには最適なスポットを見つけ出した
持っていたペットボトルを飲みながら、ベンチに腰掛ける
しばらくそうしていたが
たまに宮司さんがくるくらいで他には誰も来る気配がない
男(まさに、穴場だね)
こういうのを探すのは得意だ
はじめての場所でもだいたいすぐにわかる
なんとなく、人気のない 開けた場所というのがわかるんだ
だけど…
男「あ」
女「あ」
知らない人に会う確立ですら低い場所で
まさか、知った顔が現れるとは 思わなかった
…これはどうやら、やはり
女「ふ、ふふふ」
男「はは… やっぱ、そうなのかな」
女「うん… 」
男・女「「コミュ症です」」
僕たちの声が揃った
その指先は、それぞれ自分を指差している
まるで鏡のように、見事にシンクロした
ありえない内容で、ありえないシンクロに
僕たちはまた肩を震わせて 笑いを堪えるのに必死だった
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
お互いにベンチに腰掛けて、ぼんやりとしていた時だった
女「卒業…したいな」
男「今、三年?」
女「ううん。 二年」
男「同じだ」
女「……」
男「……」
男「……あのさ。じゃあ、なんの卒業?」
女「えへへ… それはやっぱ、コミュ症?」
男「あはは… 確かに。 僕も、同じだ」
女「……」
男「……」
女・男「「あの」」
女「……」
男「……」
女・男「「名前」」
女「……」
男「あはは… な、なんだろうね。シンクロ率がやばいね…」
女「……お……」
男「……え?」
女「…女、です」
男「あ…… 男…です」
女「……」
男「……」
女「あの… ありがとう」
男「え…」
女「駅で…困ってるのみて… 焦らせないように 並ばないでいてくれましたよね」
男(あ)
男「ばれてたんだ」
女「そ、そういうの… すぐ、気づいちゃうほうで」
男「…女さんも、さ」
女「え…?」
男「…僕が 悩んでる女さんを気にしてるの…知ってて。券売機、待たせないように 聞いた方がはやいって…聞いてくれたんだよね」
女「え… ばれてましたか…?」
男「はは… 僕も…そういうの、すぐ気づいちゃうほうだから…」
女「……ふふ」
男「はは…」
女「電車で… 人混みの影になるように してくれたり」
男「傘で、カバンをスリから守ってくれたり」
男・女「「言いかけたのが気になって なんとなく離れられずにいたり?」」
女「…あはは」
男「考えることまで、似てるのかぁ」ハハ
女「コミュ症なんで、毎回 似たような行動しか取れないんですよね」フフ
男「わかる」
女「ロッカーのときも、そうだったけど。こうして…人ごみを離れて、隠れるような場所までおなじなんて」
男「そうだね、ちょっと… さすがに、奇跡的」
女「……奇跡…ですか」
男「うん… でも わかってくれるって 嬉しい」
女「私も……気付いてくれて…嬉しいですから」
男「……」
女「……」
きっと ずっと
言い出せないんだろうとはおもう
でも わかってくれる、気付いてくれる
この想いも きっと
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
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数年後
結婚式場
友「よう、男!! おめでとうな!! あと、メリクリ!ヒャッハーーー!」
男「はは…そっちかよ」
友「冗談だw それにしても… まさか 男が仲間内で一番に結婚とはなー」
男「はは… びっくりだよね」
友「なぁなぁ、プロポーズは? なんていったの? やっぱ“結婚してください!!”?」
男「あ…」
友「なんだよー? 教えろよ、このこのっ」
男「まだ…言ってないんだ… ハハ…」
友「え?」
男「結婚しよう…みたいなこと。っていうか…」
男「好き、みたいなことも… 言った事、ない…かな」ハハ
友「」
友「はぁぁああああああああぁ!?」
男「はは… び、びっくり だよね」
さすがに 僕も
まさか 本当にずっと言えずにいる自分には驚くんだ
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チャペル
神父「汝は 病める時も健やかなる時も…
友(おいおい、マジで…? どういうことよ…? どうやって結婚までこじつけたんだよ…?)ジィィィ
男(な、なんか… 変な視線感じるなぁ)
神父「…~~~ 誓いますか?」
男「……」チラ
女「……」チラ
男「誓います――」
女「」ピク
神父「ではー 新婦――~~~…誓いますか?」
女「……」チラ
男「……」チラ
女「誓います――」
男「」ピク
神父「ではー…
式は、順調に執り行われた
ふたりして 並んで肩を震わせているのには
泣いていると勘違いした人も きっといるんだろう
でもぼくたちは こんなに厳かな式の最中
黙って二人で、ツボにはまっていた
ここまでこなきゃ、どれだけ言いたくても言えなかった自分たちに
そんな最愛の人の、その止められきれてない ニヤケ顔を必死に抑える姿をチラ見する度に
にやけるのを我慢して、幸せそうに 満足そうに笑っている姿をみて…
たまらなく、ツボにはいっていた
そんな人が 人生の伴侶になってくれるんだったら…
参加者「「「ハッピーウェディング! & メリークリスマス! 男!女!!」
クリスマスにコミュ症で、何が悪い?
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おわり
死にたくなった
(´・ω・`)とおもうらんらんであった
傷をなめあうスレかと思ったら致命傷を負った
※全体に コミュ「障」と コミュ「症」で 打ち間違えてます
>>41 thx! 生きてください
なんかなける
html化前に一言
スレタイ提供してくれた 某SNSの貼り師さんにも thx!
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