女「恋人はサンタクロース♪」 (13)

女「本当のサンタクロース♪」

男「!?!?!?」

女「あれ?どうしたの男ー?」

男「お、お前……何で……」

女「んー?」

男「何で俺がサンタクロースってわかったんだ!!」

女「!?」




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女「そんな……ウソでしょ……!!」

男「……嘘だっていいたいさ、でも!!」

女「いや……嘘よ……嘘よおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」ダダダダダダ!!

男「ま、まて!!待ってくれ!!話し合おう!!おい!!」

女「いやよ!!放して!!」

男「待てって言ってんだろがオラアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」グチャアアア!!

女「ぎゃあああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーー!!」

男「ま、まただ……またやっちまった……」

男「どうして俺はいつも……恋人をこの手にかけてしまうんだ……!!」

男「この血塗られた真っ赤な服は全て返り血……」

男「ただサンタクロースと言うだけで……クリスマスの夜に子供たちにプレゼントを渡すオジサンと言うだけで……」

男「何故俺はこんな不幸を背負わなくてはならなかったんだーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」


ジジイ「ホッホッホ」

男「その声は!!ジジイか!!」

ジジイ「戸惑っておるようじゃのう孫よ」

男「教えてくれジジイ!!この悲しみの連鎖から俺を解き放つ方法を!!」

ジジイ「そんなものありゃせんわい」

男「だったらどうやって俺は生まれてきた!!男女つがいにならねば子を成すことなど出来ぬ!!ジジイも妻を持ったハズぞ!!」

ジジイ「お前の婆さんはな……立派じゃった。アレはまだお互いに15の時じゃったな……」



―――
――――――

「アナタ……愛しています」

ジジイ「ああ、ワシもじゃ……」

「聖夜を二人で過ごしましょう、そしてベッドでしっぽりと……」

ジジイ「む、いかん!こうしちゃおれん!世界の子供たちにプレゼントを配ってこねば!!」

「!!ダメよ!!私と過ごすって約束したじゃない!!」

ジジイ「ダメじゃダメじゃ!!ワシは使命がある。世の子供たちの笑顔を守る為に戦わねばならん!!分かってくれ佳世子……」

「いいえ!どこぞの顔も知らないような子供たちを取る事より私の事を優先したください!!アナタ!!」


ジジイ「それでもワシは!!覚えている!!彼らの微笑む顔が!!忘れられはしなかった!!」

「アナタは一体どれだけの子供たちにプレゼントを渡してきたというのですか!!」

ジジイ「聞きたいかね?昨日までの時点で99822人だ」

「なん…だと……?」

ジジイ「ああ、今日配る子供たちの人数をリストアップしておかねば」

「アナタって人はああああああああああああああああああああああ!!」


「分かりました、私はこの身体を張ってアナタを止めます。アナタもここから先に進みたければ私を殺してお行きなさい」

ジジイ「佳世子……」

「キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエイ!!」

ジジイ「許せッ!!私とて子供たちを守らねばならんのだ!!」

「ウボゴェアアアアアアアアアアアアアアアア!?」ザシュッ!!

ジジイ「死ねええええええええええええええええええええええええええええ!!」グシャアアアア!!

ジジイ「フハハハハハハ!!ワシに逆らうからこうなるのだ!!哀れな女よ!!」


――――――
―――



ジジイ「……あれは悲しい事故だった。ワシの貫手は確かに彼女の急所を外したハズだった。だが彼女は自らその心の臓を差し出すように突き進んだのだ」

ジジイ「もしかしたら……彼女の意志で望んでそうなったのかもしれん……その身をもってワシに命の尊さを教えるために……」

男「婆さん……」

ジジイ「その後、関係の無い所でお前の父が産まれた。いうなれば彼女はお前の心の祖母じゃ」

男「俺、忘れないよ……心の中の婆さんが居た事を」

ジジイ「さぁプレゼントを配りに行くぞ。今日も夜は冷える、その血浴びた服を着替えて来い」

男「……いや、俺はこのままでいいよ。この血の証が、彼女の生きていた証だから」

ジジイ「お前……」


男「忘れねぇ、彼女が居た事を。そして、俺も孫が出来たら話をするんだ。立派な婆さんが居たんだって」

ジジイ「うむ、その美しき心を忘れるでないぞ!」

男「ああ!」

ジジイ「これで、お前を出産する時に命尽きたお前の父も報われるじゃろう……」

男「父さんは俺を産むときに陣痛での痛みで死んだ……だからこそ!俺も同じ痛みを味わって子供を作るんだ!!」

ジジイ「そんなお前にクリスマスプレゼントじゃ」

男「こ、これは!!」

ジジイ「同性婚が許されている国への永住権じゃ、これで心置きなく意中の男子の子を産めるぞ」

男「ジジイ……」

ジジイ「孫にしてやれる最後のプレゼントじゃ……受け取ってくれるな?」

男「ああ!!」


こうしてクリスマスの夜は更けていった

数年後、男は人工授精により自らの胎内に愛する男の子を宿し、彼もまた尿管結石の如く耐え難き痛みの陣痛で亡くなった

彼の意志は受け継がれていく、それは赤き鮮血に染まったサンタクロースという宿命の下に

そして忘れないで欲しい

この世に男と男がいる限り

決して潰えぬ愛があるという事を……





男「恋人はサンタクロース♂」





書き終わった後に言うのもアレだけどゴメン、ちょっと頭変になってたわコレ
でも例えクソSSでも生まれるのに理由なんて無いと思うから、つまりアレだ忘れてほしい


もしお付き合いしていただいた方がいましたら、どうもありがとうございました

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