朝潮「キス」 (61)
艦これssです
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1511194561
朝潮「みんなで食事会?」
荒潮「そうよぉ。今晩にしようと思うんだけど、いいわよねぇ?」
朝潮「もちろんです。けど、どうしてですか?」
荒潮「どうしてって?」
朝潮「だって、食事はいつもみんなでしてるのに」
荒潮「あらぁ、そういうのじゃないわ。食堂じゃなくて鳳翔さんの店のお座席でやるのよ?」
朝潮「なるほど。今日は豪華ですね! でもあそこは朝潮型の8人だと少し狭くないですか?」
荒潮「八人じゃないわよぉ。四人」
朝潮「四人? あ、そうでした。下の四人はそれぞれ遠征で明日の朝まで帰って来ないから……」
荒潮「そういうこと。私と朝潮ちゃん、大潮ちゃん、満潮ちゃん。ちょうど第八駆で集まれるから、食べて飲んで盛り上がろうって話になったの」
朝潮「それは楽しみですね! でも荒潮、私たちにお酒はまだはやいからダメですよ!」ビシッ
荒潮「もぉ、かたいんだから~」
居酒屋 鳳翔
朝潮「ダメって言ったのに……」
荒潮「あらぁ~うふふふふ」
大潮「アゲアゲです!」
朝潮「鳳翔さん! どうしてお酒を持ってきたのでしょうか!」
鳳翔「ごめんなさい朝潮さん。大潮さんがどうしてもって」ウフフ
朝潮「大潮!」
大潮「いいじゃん! こんなに楽しいよ!」
朝潮「ダメです! 確かに私たち艦娘には普通の法規が適用されないことがあるかもしれません。しかしだからといって――」
大潮「イェーイ!」
朝潮「大潮、聞いてますか?」
鳳翔「うふふ。ゆっくりしていってくださいね」
朝潮「あ、鳳翔さん。ありがとうございました!」
大潮「イェーイ!」
朝潮「さて……大潮、荒潮、そもそも艦娘というものは……」
荒潮「いぇ~い。ふふふ!」
朝潮「むぅ……満潮、あなたからも何か……」
満潮「ん? まあ、いいじゃない。私は飲まないけど、こうやってハメをはずすのもたまには必要よ」
朝潮「そういうものでしょうか……」
満潮「あんたは真面目すぎるのよ。ほら、肩の力をぬいて」
荒潮「そうよ~朝潮ちゃんはかたすぎるのよぉ」
朝潮「むぅ……」
荒潮「だから~こんなの持ってきたわぁ」
大潮「わあ! って何それ、お箸?」
荒潮「そう。王様ゲーム用のね」
満潮「そういうのって、もっと大人数でやるもんなんじゃないの?」
朝潮「王様ゲーム……どういうものなのでしょう」
満潮「あんた変に物知りだったり疎かったりするわよね……」
大潮「大潮知ってる! たしか、くじを引いて決まった王様が何でも命令できるんです!」
朝潮「何でも……!」
大潮「しかも絶対厳守!」
朝潮「絶対……!」
荒潮「あらぁ、そんなに厳しいものだったのねぇ」
満潮「そんなわけないでしょ。ゲームなんだから」
荒潮「うふふ。冗談よ。さあ、みんなくじを取って。そうそう……じゃあいくわよぉ。王様だ~れだ」
朝潮「あ、私です!」
大潮「ほらほら王様! なんなりとご命令を!」
朝潮「しかし命令となると……」
満潮「だからこれはゲームなんだから、テキトーでいいのよテキトーで」
朝潮「それじゃあ……一人ずつ、これからの艦娘がどうあるべきかを言っていきましょう」
大潮「……」
荒潮「……」
満潮「……」
朝潮「…………あれ?」
朝潮「だんだんコツがつかめてきました!」
荒潮「よかったわねぇ。でもこれで最後にしましょ? さすがに眠くなってきちゃったわぁ」
大潮「ええ~! まだまだやりたいのに!」
満潮「ダメよ。もう遅いし……ていうか酒くさっ! あんた飲み過ぎ!」
荒潮「飲みすぎはだめよぉ。まったく大潮ちゃんたらぁ」
満潮「あんたも同罪よ」
荒潮「ふふ~さあいくわよ。くじを取って……王様だ~れだ」
大潮「あっ、やった! 大潮が王様!」
朝潮「さあ大潮、命令してください! どんな命令でも受けて立つ覚悟です!」
満潮「変な命令はやめなさいよ」
大潮「う~ん、それじゃあね~、キス! 1番が3番にキス!」
朝潮「え……」
満潮「私が3番ね……」
荒潮「私が2番。てことは~」
大潮「キス! 朝潮姉さんが満潮にキス~!」
朝潮「え……え、え、でも……満潮はいいんですか……?」
満潮「え? 何が?」
朝潮「だから……キス……」
満潮「別にいいわよ?」
朝潮「えぇ!!?」
満潮(男なら論外だけど……女の子、それも姉妹なら、ほっぺくらい問題ないわよね?)
満潮「ほら、さっさとやって終わらせちゃいましょ」
朝潮「で、でも……!」
満潮「はやくしなさいよ」
朝潮「私には……できません……」
満潮「へ? な、何で?」
朝潮「ごめんなさい……ちょっと……無理です……」
満潮「……」
荒潮「あ、あら~大潮ちゃんがいつのまにか寝ちゃってるわぁ」
朝潮「……」
満潮「……」
大潮「zzz」
荒潮「あ、あの、その、そ、それじゃあ今日は解散~!」
次の日 食堂
霞(一夜明けの遠征任務を終えて、やっと一息つけると思ったら……)
朝潮「……」モグモグ
満潮「……」モグモグ
シーン
霞(何この状況……)
霞「ちょっと荒潮。朝潮と満潮が変よ。何がどうなってんのよ?」コソコソ
荒潮「ん~……昨日、最後に何かまずい空気になったような気がすることくらいしか覚えてないのよねぇ……」コソコソ
霞「は? 意味わかんない。どういう――」
満潮「ごちそうさま」スタスタ
霞「あ、ちょ、ちょっと――行っちゃった……」
朝雲「ねえ、どうしちゃったのよ。喧嘩でもしたの? ねえ朝潮」
朝潮「喧嘩なんてしてません」
朝雲「ウソよ。ずっと満潮と目を合わさなかったじゃない」
朝潮「ごちそうさま」ガタッ
朝雲「あ……」
山雲「行っちゃったわね~」
霞「ちゃんと説明してもらうわよ。昨日何があったの?」
荒潮「昨日は……お酒飲んでぇ、いっぱい話してぇ、王様ゲームしたわぁ」
霞「王様ゲーム? その後は?」
荒潮「さっき言ったとおり、あんまり覚えてないのよねぇ。お酒ってすごいのねぇ」
霞「もう! 大潮は!?」
大潮「うぅ……頭いたい……叫ばないで……」
霞「あなたも飲んだの? 何か覚えてることは?」
大潮「アゲアゲしてたら……気づいたらサゲサゲに……」
霞「けっきょく何もわからないじゃない! ほら、水飲みなさい!」
大潮「ありがとう……」ゴクゴク
霰「ねむい……」
霞「ほら霰も、遠征終わりで疲れてるのはわかるけど、しゃきっとしなさいったら!」
霰「ん……」ゴシゴシ
荒潮「霞ちゃんはしっかりしてるわねぇ」
霞「何それ、あんたたちがぼけっとしてるだけでしょ!」
霞「とにかく! これから二手に分かれるわよ!」
朝雲「二手? 何するのよ」
霞「こういうゴタゴタはさっさと解決したほうがいいの。朝雲、山雲、大潮は満潮を追って話を聞いてきて。私と霰、荒潮は朝潮のほうに行くから」
山雲「今から~?」
霞「そうよ」
山雲「あの~姉さんたちならそのうち仲直りすると思うし~、私は休み――」
霞「……」ギロッ
山雲「……なんでもないわ~」
霞「はあ……」
霰「zzz」
霞「寝ないの! ほら、さっさと食べて行動開始よ!」
満潮「はあ……気まずくて逃げちゃった……昨日のことは忘れて、普通にしてればいいのに……」トボトボ
満潮(でも……)
ちょっと……無理です……
満潮(なにもあんなに嫌がらなくたっていいじゃない……)
満潮「なによ……私は口が悪いし、嫌われてても文句は言えないけど、けど……」グスッ
朝雲「あっ、いた。満潮ー!」
満潮「っ!」グシグシ
山雲「あら~もしかして~泣いて――」
満潮「泣いてないわよ!」
山雲「あら~?」
満潮「それで? 私に何か用?」
朝雲「霞に事情をきいてこいって言われたのよ。荒潮はあまり覚えてないみたいだし、大潮はこんな状態だしね」
大潮「うう~……」
満潮「飲み過ぎね。自業自得よバカ。自業自得……」
朝雲「それで、結局のとこ、どうしたのよ。何で喧嘩したの?」
満潮「……別に喧嘩なんてしてないわよ」
朝雲「はあ? どう見たってしてたじゃない。意地はってないで、はやく仲直りしなさい」
満潮「違うわよ。あれは単に……そう、今までがおかしかったのよ」
朝雲「どういうこと……?」
満潮「嫌いなやつと、わざわざ顔合わせてニコニコおしゃべりなんてしたくないでしょ」
朝雲「え、ちょっと、ふざけないでよ! それって朝潮のこと言ってるの!?」
満潮「っ! うるさい! もうほっといて!」ダッ
朝雲「満潮! まだ話は――」
大潮「うっ!」オエッ
朝雲「え? 大潮、ちょっと大丈夫!?」
山雲「あら~……」
霞「朝潮!」
朝潮「あ、霞。ごめんなさい。先に行ってしまいました」
霞「あやまるくらいなら説明してよ」
朝潮「説明?」
霞「わかってないとは言わせないわよ」
朝潮「……何でもありません」
霞「朝潮!」
朝潮「ただ……」
霞「……ただ?」
朝潮「私は口先ばかりで、覚悟がたりなかったというだけの話です」
霞「……いや、意味わかんないわよ。朝潮らしくないわね……ちゃんと説明してよ」
朝潮「悪いのは私です。満潮は受け入れようとしてくれたのに……」
霞「何を? ちゃんと言って!」
朝潮「……これは私と満潮、二人の問題ですから」
霞「そんなわけないでしょ! さっきの時点でもう私たちはすっかり迷惑してんだから! このまま仲違いした状態の姉妹がいる中ですごせっていうの!?」
朝潮「でも……いえ、ごめんなさい……」
霞「! 仲直りする気はないの……?」
朝潮「もちろん元の関係に戻ることが最良です。ですが難しいでしょうし……最低かもしれませんが、私はこのままほとぼりがさめるまで……」
霞「もういい! 荒潮! 霰! 行くわ……よ……? あれ?」
朝潮「……? 霞一人で来たのでは?」
霞「あいつらぁ!」
荒潮「ごめんなさいねぇ。霰ちゃんが眠そうにしてたから」
霰「zzz」
霞「気持ちよさそうに膝枕で寝てんじゃないわよ……」
荒潮「うふふ~」ナデナデ
霞「はぁ……それで、朝雲たちはどうだったの? というより大潮の姿が見えないけど」
朝雲「話は聞けた……けど、途中で逃げられちゃったわ。でも私たちの方が大変だったわよ! 大潮の状態を思い出して察してほしいわね!」
霞「それはご愁傷様……」
朝雲「それよりあなたこそどうだったのよ。朝潮から話は聞けたんでしょうね?」
霞「……いえ、私もよくわからなかったわ。というより、話たがらなかったというほうが正しいかしら。自分が悪いんだ、とは言ってたけど……」
荒潮「う~ん……朝潮ちゃんが悪いことするとは思えないしぃ、仮にしたとしてもすぐあやまるわよねぇ」
霞「同感よ。あの真面目バカが何かするとは思えない……ってことは満潮が何かやったのかしら? それも考えにくいけど……」
朝雲「あ……そういえば、嫌いなやつと仲良くするのはおかしいとかなんとか……」
霞「何それ、満潮が言ったの?」
朝雲「そうだけど……」
霞「じゃあ満潮は……朝潮が嫌いってこと……? 何で……?」
朝雲「う~ん……」
山雲「でも~満潮姉ぇ、泣いてたわよね~?」
朝雲「あっ、そうよ! 満潮だって何か理由があるのよ!」
霞「だから、その理由がわからなくて困ってるんじゃない!」
朝雲「……」
山雲「……」
霞「……」
荒潮「今日のところはお開きにしましょ? このまま私たちだけで相談してても埒が明かないし……そろそろ出なきゃいけない時間だし……」
霞「でも……」
荒潮「二人ともいい子だからきっと大丈夫よぉ」
霞「……」
荒潮「きっとすぐ仲直りするわぁ」
霞「うん……」
霞(けれど、そうはならなかった……)
霞(復活した大潮、霰も加えて色々試してみたけど……)
霞(結果は全て失敗……)
霞(朝潮は満潮を見ることすら拒み……)
霞(満潮は朝潮に近づくことすら拒んだ……)
霞(みんなもどうしていいかわからず、暗くなってる……)
霞(このままじゃ朝潮型は……)
霞「…………」
数日後
満潮「はあ……せっかくの休みだと思ったのに、倉庫の片付けだなんて……」
霞「……」
満潮「他にも艦娘はいっぱいいるのに、何で私とあんただけなのかしら?」
霞「さあ……あんたがいっつもあいつに嫌味言ってるからじゃない?」
満潮「うるさいわねぇ! そんなのあんたも同じ……って、本当にそれが理由……? ふんっ、小さい男!」
霞「……」
満潮「さあ着いたわ。さっさと終わらせるわよ」ギィ
朝潮「あ、霞、やっと来ま――!」
満潮「なっ!?」
霞「……」ドンッ
満潮「きゃあっ!」
ガチャ
満潮「ちょ、ちょっと! 霞! こら! 開けなさい!」ドンドン
霞『イヤよ』
満潮「はあ!? いやって……」
朝潮「え? え?」
霞『あんたたちが仲良くするまで出さないわ』
満潮「何言ってんのよ……」
朝潮「か、霞! 出してください! 私はもう少ししたら出撃の予定があります!」
霞『ないわよ』
朝潮「へ?」
霞『これはあいつに相談してやったことだもの。少なくとも今日一日は閉じ込められるわ』
朝潮「そんな……」
満潮「ちょっと! ご飯とかトイレとか――」
霞『そんなものないわ』
満潮「いっ、いい加減にしなさいよ霞! はやく出して!」
霞『仲直りすれば出すって言ったでしょ! 何!? そんなに難しいこと!?』
満潮「か――」
霞『私たちがどれだけ心配してるかもわかってないくせに!』
朝潮「……」
霞『お願いだから……仲直りしてよぉ……』グスッ
満潮「……」
霞『みんなで朝潮型でしょぉ……姉さんたちが仲良しじゃないとやだぁ……』ポロポロ
満潮「……はぁ……わかったわよ。朝潮と仲良くすればいいんでしょ?」
霞『ちゃんと話し合って……』グスッ
満潮「はいはい。ほら朝潮、奥に行きましょ」
朝潮「ええ……」
満潮「さてと……末妹を泣かせておくわけにもいかないし……まずはあやまらなきゃね……ごめ――」
朝潮「ごめんなさい……」
満潮「……」
朝潮「……」
満潮「いやいや、逆。あやまるのはこっちでしょ」
朝潮「え? どうしてですか?」
満潮「だって……私が嫌われるようなことしたから……」
朝潮「へ? そ、そんなわけないです! 満潮はいい子です!」
満潮「で、でも……」
朝潮「私が満潮を嫌いになるわけありません!」
満潮「本当……?」
朝潮「もちろんです! むしろ、どうしてそう思ったんですか?」
満潮「だって、あのとき、キスするの嫌がったじゃない……」
朝潮「っ……! そ、それは……」
満潮「私、朝潮にあんなふうに拒絶されるとは思ってなくて……」
朝潮「ち、違います! たしかにキスはできなかったけど……でもだからって嫌いってことではありません!」
満潮「っ!」
満潮(そっか……私の勘違いだ……たかがキスって軽く考えてたけど、朝潮みたいな子は抵抗あってもおかしくないわよね……それなのに私は……)
満潮「ごめんなさい……私、かってに嫌われてるって思い込んでた。朝潮の気持ちも考えないで……」グスッ
朝潮「そ、そんなことないです! 私に覚悟が足りないばかりに……」
満潮「覚悟……?」
朝潮「満潮、聞きたいことがあります」
満潮「……何?」
朝潮「まだ、私にキスしてほしいという気持ちは持ってますか?」
満潮「え? ええ……」
朝潮「そうですか……私はここ最近ずっと考えてました。どうすればよかったのか、どうすべきなのか」
満潮「……」
朝潮「そして……やっと気持ちをかためました。覚悟を決めました」
満潮「朝潮……」
朝潮「今こそ、王様の命令を果たし、満潮の気持ちに応えようと思います! 満潮!!」
満潮「は、はい!」
朝潮「あなたを一生幸せにします! 結婚しましょう!」
満潮「……」
朝潮「……」
満潮「……」
朝潮「……」
満潮「……はあ!?」
朝潮「さあ満潮、誓いのキスを……」
満潮「ちょ、ちょ、ちょっと待って! いろいろおかしいわよ!」
朝潮「何がですか」
満潮「何がって……キスをするってだけでしょ!? 何で結婚まで話が飛躍すんのよ!?」
朝潮「……? だってキスというのは……」
満潮「……」
朝潮「結婚した二人がするものでしょう?」
満潮「はああぁぁぁ…………」ゲンナリ
朝潮「満潮?」
満潮「いい? キスっていうのは……」
朝潮「そんな……!」
満潮「まったく……ここ数日の気まずさは何だったのかしら……」
朝潮「私の勘違いで……」
満潮「いいえ……お互いに誤解してたのよ。でもその誤解も解けたことだし、霞を安心させてあげましょ」
朝潮「…………いえ、まだです」
満潮「? まだって……何が?」
朝潮「私の気持ちはどうなるんですか?」
満潮「…………へ?」
朝潮「私はもう満潮と結婚するつもりでした。その気持ちはどうすればいいんですか?」
満潮「そ、そんなこと言われたって……」
朝潮「満潮」
満潮「……」
朝潮「キスしてもいいですか?」
満潮「そ、その……どういう意味で?」
朝潮「私が勘違いしていた意味で、です」
満潮「……」
朝潮「……」
満潮「本気……?」
朝潮「本気です」
満潮「……」
朝潮「……」
満潮「か……考えさせて……」
朝潮「!」
満潮「い、今はとにかく、倉庫の前にいる霞や、他のみんなに安心させてあやまるのが筋ってもんでしょ!」
朝潮「そうですね……」
夜
荒潮「それじゃあ、朝潮ちゃんと満潮ちゃんの仲直りを祝して~」
「「かんぱ~い!」」
大潮「いやーよかった! やっぱり朝潮型はこうでないと!」
霰「ん……」ゴクゴク
朝雲「ほんとよまったく。私たち、特に霞はすっごく気に病んでたんだから。二人とも感謝しなさいよね」
朝潮「ええ、もちろんです! ありがとうございます霞!」
霞「べ、別に……」
満潮「ま、あんなに泣かれるとは思わなかったわ。私も一応感謝しといてあげる」
霞「泣いてないわよ!」
山雲「でも~二人が喧嘩した理由はまだ知らないわ~」
朝潮「……」
満潮「そ、それはまあいいじゃない!」
荒潮「そうよ~そんなことよりゲームでもしてぇ、遊ばない?」
朝雲「そのくじ……王様ゲーム?」
大潮「わあ! やろう、やろう!」
朝潮「……」
荒潮「それじゃあ引いてねぇ。王様だ~れだ」
大潮「あっ、やったー! 大潮が王様だ!」
満潮「……」
霞「変な命令しないでよ?」
大潮「そうだな~じゃあねー、1番が3番にキス!」
満潮「ちょっ……」
荒潮「私は2番ねぇ」
朝雲「4番よ」
山雲「6番~」
霰「5……」モグモグ
霞「7番ね。てことは……」
朝潮「私が3番です……」
満潮「……」
朝潮「満潮……無理しなくても……」
満潮「朝潮!」
朝潮「! は、はい……」
満潮「結婚するわよ!」ガバッ
朝潮「!? み、ん~!?」バタバタ
大潮「え? え?」ポカーン
荒潮「」
朝雲「なっ!?」
山雲「あ、あら~?」
霰「……」ジー
霞「ちょ!? な、ななな何やって……!」
霞「あ、あんたたち……」
朝潮「み、満潮!」ガバッ
満潮「朝潮……んぅ!」
荒潮「な、仲良くなってよかったわぁ」
霞「いや仲良くなりすぎでしょ!?」
おしまい
ありがとうございました
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません