絢香「うーん・・・」

純「どうしたの、絢香？なにか悩み？」

絢香「あっ、純ちゃん。えっと、悩みっていうか、ほら、これ」

純「えっと、なになに？」

純「『アイドルプロレスタッグマッチ』この企画は今を時めくアイドル達の血沸き肉躍る熱い戦いを激写するために・・・」

純「ってなにこれ！？」

絢香「今度のお仕事の内容なんだけど」

純「断りなよ！」

絢香「いや、別にやること自体はいいの。魔法使いだし、そうそう負けないわ」

純「いや、それはわかってるけどさ」

絢香「ただね、タッグマッチだから相方が必要で」

純「あたしがやろうか？」

絢香「でも、純ちゃんこの日撮影あったでしょ？」

純「えっ、そうだっけ・・・・・・あ、ほんとだ」

絢香「それで、社長に相談したら」

社長『グリモアの生徒を連れて行けばいいんじゃね？』

絢香「って」

純「適当だなぁ」

絢香「それで、できればメディア露出のある生徒がいいかなって思ってるんだけど」

純「例えば？」

絢香「神凪さんとか、水瀬さんとか、ブライダルの写真を一緒に撮った人たちかな」

純「まあ、割と順当だね」

絢香「冷泉さんと瑠璃川さんはちょっと後が怖いし、我妻さんは一応男の子だし」

純「まあ、一応ね」

絢香「あとは、楠木さん？」

純「体格的に無茶でしょ」

絢香「悪魔の人形ファイター！みたいな感じで」

純「メーーーン！！！」

絢香「早速剃刀の準備しなきゃ」

純「待って、凶器はだめ、凶器は」

純「一応メディア露出といえば、転校生もだけど・・・」

絢香「性別がねぇ」

純「そういえば、転校生って女になれたような」

絢香「そんならんま1/2じゃないんだから」

純「このマキちゃん光線銃を使えば転校生の女の子バージョン、マキちゃんになるって」

絢香「なんで持ってるの！？なんであるの！？」

純「借りて来た」

絢香「なんで！？」

純「ちょっと撮影のポージングを手伝ってもらおうと思って」

絢香「それを引き受ける転校生くんって・・・」

純「いや、楠木にプリン渡してお願いしてもらった」

絢香「賄賂が安い！」

純「Morozoffの」

絢香「高い！」

絢香「でも、セコンドもいるって言われてるから、リングに上がるのは別として転校生くんに来てもらいたいかも」

純「ああ、普段から指示とかも慣れてるしね」

絢香「なんならコーチをしてもらってもいいし」

純「肉体派だからね」

絢香「わざを受けてもらっても」

純「ちょっと酷使しすぎじゃない？」

絢香「・・・・・・だって、最近あんまり構ってくれないし」

純「子供か！かわいいけど！」

絢香「新しい子が来たからってそっちにかかりっきりで・・・」

純「まああいつロリコンだしね」

絢香「あっ、宍戸さんに年齢調整銃を借りてこよう」

純「待って、早まらないで」

純「とりあえず転校生のことはおいとくとして、パートナーの話よ」

絢香「あ、うん。そうだね」

純「ガチで勝ちを狙いに行くなら生天目先輩とかなんだろうけど」

絢香「リングが壊れちゃうかも」

純「それだと相手があぶな・・・え、そっちの心配？」

絢香「え？どうして危ないの？」

純「だって、ほら、生天目先輩だよ？」

絢香「だって戦うのはアイドルだよ？」

純「ごめん、何言ってるかわかんない」

絢香「アイドルはパラシュートがなくてもスカイダイビングをしなきゃならないし」

絢香「ロボになったり巨大化したり世界を救ったりしなきゃなんないんだよ？」

純「私の知ってるアイドルじゃないんだけど」

絢香「とりあえずきらりんビームとかにっこにっこにーを耐えれるレベルじゃないとなぁ」

純「魔法使いだよね、その人って魔法使いだよね？」

絢香「アイドルだよ？」

純「あとにこにーは攻撃じゃないよね？」

絢香「あれ1発で100mは吹き飛ぶよ？」

純「アイドルとは」

絢香「七撫ちゃんにもちょっと声をかけてみたの」

純「ああ、あの子か。いいんじゃない？軍仕込みの技で画面映えするかも」

絢香「これ、特殊魔法隊でやったことあるって言っててね」

純「うんうん、経験者ならいいじゃん」

絢香「その映像を見せてもらったんだけど」

純「あ、いやな予感が」

絢香「全員両手両足拘束状態から全身を使って相手をリングの外に落とすっていう競技で」

純「マリオパーティのミニゲームでありそう」

絢香「リングの外には熱湯が！」

純「バラエティじゃん！」

絢香「で、両手両足拘束されてるから落ちてもすぐに上がれないと」

純「危ないよ！」

絢香「ってことで軽くトラウマ発症してたからやめておいたの」

純「賢明な判断だね・・・てか、どんな訓練なの、それ・・・」

絢香「あとは、今回出るにあたって、必殺技？フィニッシュホールドっていうのかな、それを用意しないといけなくって」

純「へぇ、絢香はどんなのにするの？」

絢香「それも考えないといけないんだよね。純ちゃん、何かいいアイデアない？」

純「うーん、例えば時間を止めてナイフを四方八方から投げるとか」

絢香「私、時間止めれないよ」

純「スマッシュボールをとってギガアヤカに変身して無双するとか」

絢香「スマッシュボールって何？」

純「殺意の波動に目覚めるとか！」

絢香「アイドルだから殺気だしすぎるのはちょっと・・・」

純「じゃあもう画面を暗転させてSEだけだして暗転が終わったら立ってるのは絢香だけって状態にするとか」

絢香「一回格ゲーから離れよっか」

絢香「アイドル的にはやっぱ画面映えが大事だよね」

純「まあね」

絢香「なんとかアイドルとしてのイメージを残しつつ、勝負を決める感じの」

純「うーん、なんかキラキラした感じがいいのかな」

絢香「それで、できればタッグマッチだから二人で合体技とか！」

純「うんうん」

絢香「つまり、Ｗメテオだね」

純「さっきリングの心配してたよね？」

絢香「つまり、相方は西原さん？」

純「戦う前から負けそうなんだけど」

絢香「転校生くんをセコンドに置けば魔力も回復してもらえるし」

純「転校生の不正利用は禁止！」

絢香「まあそれは冗談として」

純「あ、冗談なんだ」

絢香「やっぱド派手にかわいく美しく！ってのが理想だけど、中々難しいよね」

純「そうだよねー。やっぱ魔法使いのイメージは残しつつ・・・あ、今更だけど魔法使って大丈夫なの？」

絢香「むしろ使わないとただのハンデだよ」

純「やっぱりアイドル界って魔境だよね」

絢香「よく言われるよ」

純「なんだかなぁ・・・」

絢香「あっ、そうだ。適任がいるじゃない」

純「適任？」

絢香「立華さん。あの子なら魔法も派手だし見た目もいいし耐久力も高い！」

純「でも、魔力がなくなると駄目なんでしょ？」

絢香「そこはセコンドの転校生くんに」

純「転校生の不正利用は禁止！」

絢香「うーん・・・あっ、いいこと思いついた！」

純「なになに？」

絢香「まず、立華さんが出ると仮定して」

純「うんうん」

絢香「その純ちゃんが借りた転校生くんを女の子にする銃で転校生くんを女の子にする銃？それを使います」

純「それでそれで？」

絢香「そこで立華さんと転校生くんがリングにあがれば魔力の不正利用はなし！」

純「おお！」

絢香「転校生くんの魔力があれば魔法の威力も派手さもあがるし、一石二鳥！」

純「さっすが！」

［通りすがり］七撫「それだと、絢香ちゃんがリングに立たないんじゃ？」ﾋｮｺｯ

絢香「あっ」

純「あっ」

七撫「えっ？」

絢香「うーん、なんかテンション上がりすぎてまともな思考ができてなかった・・・ありがとう、七撫ちゃん」

七撫「うん、それはいいんだけど。その放送日っていつなの？」

純「生放送って書いてるから、再来週の水曜日だね」

絢香「そうだね。それまでに技とかを仕上げないと」

七撫「このプロレスっていうのは、どんな服を着てやるの？前みたいなやつ？」

絢香「いや、今回は動きやすくて破れにくい服がちゃんと用意されるから、それを・・・」

prrrrr

純「あっ、ごめん。電話だわ」

純「はい、もしもし、社長ですか？・・・・・・ええっ！？」

純「そんな、自分で言ってくださいよ！あ、こら、逃げるな！もー・・・」

絢香「どうしたの？」

純「絢香の衣装の製作を頼んでいた会社が夜逃げして、衣装が間に合わないって・・・」

七撫「そんな！」

絢香「流石に学生服を使うわけにもいかないし・・・・・・」

七撫「あわわわわ、それじゃあ、絢香ちゃん出演できなかったり・・・」

絢香「・・・よしっ！ちょっと街に行きましょう」

純「今から作ってもらえるとこ探すの？間に合うかなぁ」

絢香「いや、そうじゃなくて」

絢香「ちょっとMorozoffのプリンでも買おうかなって」

純「ああっ。じゃあ付き合うよ」

七撫「プリンでなんとかなるの！？」

メノコ「きゅきゅっ！？」

おまけ

ありす「・・・・・・」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

転校生「いやー、なんか最近多いね」

クレプリ「みんなこぞってMorozoffのプリン渡してくるんさね」

クレプリ「物贈るにしてもゲームのキャラクターじゃないんだから」

転校生「でも僕もイベントごとに大量のお菓子とかマイクとか人力車とか渡してるし」

ありす「・・・・・・！？」

クレプリ「人力車を大量に渡すってまたすげーことを・・・」

転校生「まあ多分システムの都合上そう見えてるだけで、実際は乗せてえっさほいさしてるだけなんだろうけど」

ありす「ぁ・・・まり、無理しちゃ・・・めっ・・・」

転校生「まあ僕もあの頃はとにかく身体を動かしたかったのさ。また時間があればありすも乗る？」

ありす「・・・こぅせ、さんと・・・・・・ぃっしょに、のりたぃ、ぇす」

転校生「おーけーおーけー。それじゃあまた暇を見つけて浅草に行こう」

ここまで！結局タッグは決まらなかったので七撫が一緒に出ました。
ジェンニちゃんがこれからカード化するのかどうか・・・私、気になります。
茉理ちゃん梅さん枠なのか、エミリア小蓮明鈴の留学生枠なのか。
時の異邦人のストーリーみてて、やっぱり同年代ってつえーわって思いました。
大人だと警戒されるけど子供同士だと警戒されにくいのって便利だよね。
明日からは
イヴ「捨てノエル？」
を開始します。大体1～2週間ぐらいでやるつもりです。
ありすありあり（合言葉）