【モバマスSS】お題は星の数だけ 14夜目 (131)

こんばんは、お久しぶりです
安価で何か書きたいと思います
久しぶりなのでお手柔らかにお願いいたします
エロ、グロはご勘弁してください

それでは最初のお題は>>3を頂戴します

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1507636626

木場さんと一緒にトレーニング(ご褒美あり)

お題を頂けてほっとしています
それでは「木場さんと一緒にトレーニング(ご褒美あり) 」でひとつ
短いかもしれませんがご容赦を
口調等は目をつぶって頂ければ……

うーん、やばい……

何がやばいって?

それはこの脂の乗ったお腹だ

確かに最近接待と言う名の飲みが多かったとは言え、これは流石にやばい

結果をコミットしたほうがいいのだろうか?

しかし、仕事の後にジムなどには通うのはしんどいのだ

「なるほど、それで私を頼ったわけだね」

うんうんと頷く女性

凛とした雰囲気を漂わせ、何故だが嬉しそうにほほ笑んでいる

「はい……トレーナーさんにお願いしようと思ったんですが、その前に木場さんに相談しようと思いまして」

別にトレーナーさんでも良かったのだが、木場さんのほうが話しやすいと思った次第だ

「私を真っ先に、か……」

なにやら震えているようだが大丈夫だろうか?

「あー……すみません、ほかをあた「よし! 私に任せてほしい!!」」

めちゃくちゃ被せて木場さんの返答が帰ってきた

「いつも世話になっているプロデューサー君の頼みだ、断るわけにはいかない」

「ええと……それではお願いします?」

「ああ、大船にのったつもりでいていいよ」

クールを装ってはいるが、子供のようにキラキラと瞳を輝かせている

木場さんは本当にトレーニングが好きなんだなぁ……

先に着替えてトレーニング室で待っていてくれ、と言われてから少し

「すまない、待たせてしまったね」

「いえ、それほどでも」

タンクトップに短パンという恰好で木場さんが現れた

……正直言うと目に毒だ、出るとこが出ていて、きゅっとしているとこはきゅっとしている

「どうしたんだ? 私をまじまじと見て」

こちらを覗き込むようにする木場さん

「っ! い、いえ……別に」

たわわなお山の谷間が見えて、慌てて視線を逸らした

不思議そうに首を傾げる木場さんに、話を無理やりもっていく

「さて! 何をすればいいですか?」

まだ立派な標高のお山のビジョンがちらつくが気にしてはいけない

……忘れることはできないけどね

「そうだね……ビッグ3が手っ取り早いとは思うよ」

「ビッグ3ですか?」

聞きなれない言葉だが、なにやら強そうな語感だ

「スクワット、ベンチプレス、デッドリフトの3種目のことを言うんだ」

「ふうん……なるほど」

うん、さっぱりわからない

「実際やってみせようか、まずはベンチプレスからだ」

くすくすと笑いながら木場さんが何やら細長いベンチに寝そべる

重力に負けじとつんと上を向くお山

……凄いボリュームだ、どれだけGがかかればこのお山を崩せるのだろうか?

「よし、じゃあいくよ」

いつの間にか重りをたくさんつけたバーを握って、木場さんの顔つきが変わった

「ふっ……!」

胸のあたりまでバーを下げ、それから腕を真っすぐ伸ばしていく

バーがお山に当たり、ふるりと震える

はて? このお方のお山にはブラがついていないのだろうか

それほど柔らかそうにふるふるとお山が震えている

しかし、震えるだけで崩れないお山は努力の賜物なのだろう、きっとそうだ

ベンチプレス……お山を堪能するには極上のトレーニングだ

「ふぅ……これがベンチプレスだよ、わからないことはあったかい?」

荒い吐息を吐く木場さんが色っぽい

頬を赤く染め、こちらを潤んだ瞳で見つめてくる

それが違う理由だとしても、胸がどきどきしてしまう

もっと震えるお山が見たいです! とは口が裂けても言えない

しかし、脳裏に刻んだあの柔らかさを俺は決して忘れないだろう

「よし、次はスクワットだ」

メリハリが効いた体を見せびらかすように木場さんが移動する

そして、イメージ通りのスクワット+さっきの重りが付いたバーを木場さんが担ぐ

「では……いくよ」

ふっと息を吐いて、バーを担ぎながら木場さんがスクワットを開始した

ぐうっと膝を曲げてから、それを伸ばしていく

うっすらと脂肪が乗ったしなやかな脚が躍動する

そこには静かな美しさが存在していた

あ~^ 足フェチにはたまらない

トレーニングってこんなに眼福なのか?

これで体を鍛えられるなんて最高じゃないか

「久しぶりだから結構くるな……では最後のデッドリフトだよ」

鼓動が早くなってきている俺に、木場さんが最後のトレーニング方法を教えてくれるようだ

汗ばむ木場さんをずっとみていたいと思う反面、次のトレーニングが楽しみの自分がいる

それは自分の体のため、そして、新しい木場さんを目に焼き付けるため

ああ、俺の全てはこの時間のためにあったのかもしれない

「ちょっと待っててくれ」

何やら硬そうなベルトを腰に巻く木場さん

そして、マットに置いたバーを掴む姿勢をとる

手を開いてはいるが、大根を抜くような姿勢だなと思った

「バーを掴んだ腕は伸ばしたまま、そしてそのまま状態を起こす」

ぐうっとバーが上がる、そうすると背筋が浮かび上がった

バランスよく鍛えられた木場さんのスタイルはよだれが出るほどに美しい

それは女性らしさも持ち合わせていて、艶やかでもあった

「ふぅ……これでビッグ3の説明は終わりだ」

「ありがとうございます」

木場さんにタオルとドリンクを渡しながら礼を言う

「今から君にこれをやってもらうわけだが……」

ドリンクを一口飲んだ木場さんの目がまるで猛獣のようにギラつく

「私の体を舐めるように見ていた君には罰が必要なようだ」

いつもは見せない獰猛な笑みで木場さんが言う

ずいっと木場さんが一歩踏み込む

「木場さん、木場さんといつまでも他人行儀だし」

俺は雰囲気に呑まれ、後ずさることしかできない

「そのくせ、鼻の下を伸ばして私の体を凝視している」

ずりずりと追いやられ、背後の壁にぶつかるのに長い時間はかからなかった

にやりと笑う木場さん

そして……轟音

「今から私のことは名前でよぶこと」

壁ドンならぬ壁ドカンをして木場……真奈美さんがほほ笑む

俺と真奈美さんの距離は数cmしかない

「真奈美さん……?」

恐る恐る名前を呼んでみる

「……ふふ、君に初めて名前を呼ばれたね」

真奈美さんが嬉しそうに言うと同時に、がしりと肩を掴まれた

「さぁ、トレーニングを始めようか! 私と君の二人きりの!!」

「あっ、はい」

何だか目がぐるぐるしてる真奈美さんの勢いに負けて返事をする

逃れようとしても逃げられなさそうだ

……逃げるつもりは全くないのだが

「よろしくお願いします」

不安と期待のなか、大きな声で挨拶をする

きっと大丈夫、そう自分に言い聞かせながら真奈美さんと視線を合わせる

「ああ、私に任せてくれ」

まだ真奈美さんの目がぐるぐるしてるが、きっと大丈夫……




おしまい

読んでくれた方に感謝を
そして、お題ありがとうございました
ちょっと飲みすぎたので次のお題は明日にさせて頂きます

お待たせしました
それでは再開したいと思います
次のお題は>>33を頂戴します       

早耶がPに下着を選んでもらう話

それでは「早耶がPに下着を選んでもらう話」でひとつ
短いかもしれませんがご容赦を
口調等は目をつぶって頂ければ……

「プロデューサーさんにお願いがあるんですぅ」

早耶がこちらを上目遣いで覗き込んでくる

「いいよ、変なことじゃなければ」

「さすがプロデューサーさん♪ それじゃ行きましょうかぁ」

にっこりとほほ笑む早耶に、強引に腕を組まれる

「引っ張るな、それと変装しっかりな」

「はぁい」

いったいどこに連れていかれるのやら……

「お、おい……マジか」

「マジですぅ♪」

マジでここ入るの? ここって男子禁制とかじゃないの?

「なぁ早耶、俺どこかで時間潰してるからさ、ね?」

決して店のほうを見ないように、顔を逸らしながらお願いをしてみる

「んー……駄目です」

それはそれは楽しそうな声が帰ってきた

「そうか、ちょっと覚悟決めるから待ってて」

なんでこんなことになってしまったのだろう

さっきのカフェで終わってればよかったのに……

社用車で向かってほしいと頼まれたのは近くのショッピングモール

なにやらここに入っているカフェが美味しいとのことだ

「藍子ちゃんに教えてもらってぇ」

藍子のお墨付きなら間違いはないだろう

俺には縁がない場所ではあるが、こういう雰囲気も嫌いじゃない

「こんなお願いなら、いつでも大歓迎だよ」

「違いますよぉ? お願いはこれからですから」

きょとんとした顔の早耶

「それじゃ、行きましょうかぁ」

また強引に腕を組まれた、しかも先ほどよりも強い力で

まるで、俺が逃げないように捕まえているみたいに

はい、回想終わりっと

「プロデューサーさん?」

年頃の女の子とこんなところに入れないだろ

「プロデューサーさん? 聞いてますかぁ?」

警備員さんに捕まったりしないだろうか

「もう、プロデューサーさんってばぁ!」

頬にしっとりとした指の感触、そして景色が流れる

無理やり顔の方向を変えられたのだと気づいた

目の前にはふくれっ面の早耶、色とりどりの布

「時間切れです、さぁ行きますよぉ」

「俺も男だ、行ってやろうじゃないか!」



「むーりぃー!」

店内に入るとそれはもう凄かった

「駄目ですぅ、しっかり選んでもらいますからねぇ♪」

もう帰りたいんですけど、こんなところにいられないんですけど!

ああ、森久保、俺を助けてくれ……

「衣装を選ぶような感覚でいいんです」

衣装……そうか、早耶にあう衣装だと思えば……

薄目を開けてみると、レースが付いた下着とこんにちはした

「それ、早耶に似合いそうですかぁ?」

これを早耶に……? こんな大人っぽいのを?

……いけない想像をしてしまいそうで、慌てて首を振った

煩悩退散、悪霊退散、ちひ……いつも笑顔の同僚が頭の中に浮かんだ

「もっとこう、シンプルなのがいいんじゃないか?」

「そうですかぁ……例えばこんなのだったり?」

早耶が手に取ったのは小さなリボンがアクセントの薄桃色の下着

シンプルだけど、生地の質はとてもよさそうだ

「どうですかぁ?」

「……いいんじゃないかな」

大丈夫かな、俺、鼻の下とか伸びてないかな

にやにやしてたりしたら最悪だよな……

「あ、これも可愛いかも」

アイドルに下着を選ぶとかどんなご褒美なんだ

「これ、どうですぅ?」

次に持ってきたのは、白い生地に黒いレースで花を誂えたもの

…色のせいか、大胆すぎないし、背伸びしてる女の子には良さそうだ

「あ、あの……プロデューサーさん」

「どうした?」

感覚が麻痺してきたのか、この空間が平気になってきた

先ほど早耶が言ったように、衣装を選ぶ感覚に近い

何だかプロデューサーの力量を試されているような気がしてきて燃えてきた

「今度は……早耶に似合うのを……プロデューサーさんから選んでほしいんです」

その声は今にも消えてしまいそうで、羞恥をたっぷりと含んでいた

「早耶?」

俯いた早耶の顔は赤くなり、目が潤んでいた

「早耶だって恥ずかしいんですよぉ、こんなことお願いするの」

はにかんで顔を赤らめながら早耶が続ける

「でも……貴方が選んでくれたものは、きっと特別だから」

俺だけが恥ずかしいと思っていたのは勘違いだった

よく考えたらわかるはずなのに、俺は自分のことしか見えていなかったのだ

償いなんてものじゃないが、今は早耶に……

恥ずかしそうにする小さな少女のお願いに、真摯に向かい合わなければいけない

どれだ……どれが早耶に似合うんだ

これでもない、あれでもない

膨大な量の下着を早耶のイメージに重ね合わせていく

しかし、どれもピンとくるものがない

くそっ! 俺の力はこんなものなのか

少女のお願い一つ叶えてやることができないのか?

俺の心が折れそうになった時、ようやくそれが見つかった

「これだ……これなら早耶に……」

まるで首級をあげた武将のように俺は吠えた

「早耶! 待たせたな」

「おかえりなさい、プロデューサーさん」

俺は意気揚々に早耶にそれを渡す

「これが俺の答えだ、早耶」

「これが……嬉しいですぅ」

両手で大切そうに抱きしめる早耶

まるで壊れ物を扱うように優しい手つきだ

そして、手の中のクマさんがプリントされた下着を早耶が眺める

「……プロデューサーさん?」

スナップが良くきいたびんたを食らった




おしまい

読んでくれた方に感謝を
そして、お題ありがとうございました
休憩を頂きます

お待たせしました
それでは再開したいと思います
次のお題は>>54を頂戴します

フリスク崩壊の日(3日ぶり10回目)

それでは「フリスク崩壊の日(3日ぶり10回目)」でひとつ
短いかもしれませんがご容赦を
口調等は目をつぶって頂ければ……

穂乃香「きゃあああ!」

忍「ど、どうしたの!?」

穂乃香「私のぴにゃこら太が……」

忍「あれ? 何だか瓶みたいな形に……って瓶だ!」

穂乃香「ピニャコラーダって書いてあります……」

忍「語感は確かに似てるけど、本物はどこ行っちゃったのかな」

柚「おつかれーってどうしたの?」

あずき「お疲れ様です、何かの大作戦中?」

忍「穂乃香ちゃんのぴにゃこら太がなくなっちゃったの」

柚「ぴにゃが? そこにある瓶はなーに?」

あずき「どれどれ……ピニャコラーダって書いてある」

柚「あははっ! ちょっと似てるねー」

忍「もう……笑ってないで探すの手伝ってよ」

柚「どうせ誰かのイタズラだよ、そのうち返ってくるよー」

忍「そうかもしれないけど、探そうって気はないの?」

穂乃香「あ……2人とも喧嘩しないで」

あずき「そうそう! 喧嘩してもぴにゃは見つからないよ」

柚「ふーん、あずきちゃんの大作戦かと思ったけど違ったのかー」

あずき「えっ? 私そんなことしないよ!」

穂乃香「あっ、あの……」

あずき「そんなこと言うなら忍ちゃんも怪しいと思うなっ」

忍「ちょっと待って! そこでこっちに振らないで」

柚「さっきまで一緒ならいつでも隠せるよねー」

忍「信じられない……もういい、フリスク解散だよっ!」

穂乃香「えっ? ま、待って……私がきちんとしてないからいけなかったの、だから」

柚「いちぬーけたっ、じゃあねー」

あずき「解散大作戦かあ……今回で何回目かな」

穂乃香「あずきちゃんはいなくなったり、しないよね?」

あずき「んー、ちょっと考えてくる」

穂乃香「待って! 忍ちゃんも止めて?」

忍「ごめん、無理」

穂乃香「そんな……あずきちゃん、あずきちゃんっ」

忍「私もちょっと出てくるね」

穂乃香「みんな戻ってきてよぉ……」

柚「あーあー、みんな熱くなっちゃてさー」

柚「事務所のうちの誰かが隠しただけ、うん……」

柚「でもそれって酷いことだよね、穂乃香ちゃん泣きそうだったもん」

柚「同じグループの仲間だし、助けてあげないといけないよね」

柚「よし! 悩むの止め! ちょっと本気だしちゃうよー」

あずき「穂乃香ちゃん、泣きそうだった」

あずき「でも、疑われるの嫌だったなぁ……」

あずき「うーん……でも、このままはもっと嫌かも」

あずき「仲直り大作戦しようかな……」

あずき「うん、そうしよう!」

忍「みんな自分勝手だよ……」

忍「でも、その中に自分も含まれてるんだよね」

忍「あーあ、何かもやもやして嫌な気分」

忍「みんなも同じ気分なんだろうな……」

忍「ふぅ、きちんと話してぴにゃ探さなきゃね」

忍「なにしてるの?」

柚「わぁっ! 忍ちゃん!?」

あずき「ドアの隙間から事務所覗いてるなんて怪しいー」

柚「2人とも見てみてよ」

忍「穂乃香ちゃんとプロデューサー?」

あずき「あっ! ぴにゃこら太が戻ってる」

柚「そうなんだ、どうなってるかはわからないけどねー」

忍「あ、そんなに押されるとバランスがっ」

柚「耐えて忍ちゃん、これはまずいよ」

あずき「このまま倒れちゃうよ!? 突入大作戦しちゃう」

忍「もう限界……」

柚「わあー!」

あずき「きゃあっ」

忍「いたた……」

柚「あー見つかっちゃった」

あずき「あはは、お疲れ様です」

穂乃香「みんな戻ってきてくれたんだね」

P「お疲れさま、それと凄い登場の仕方だな」

忍「これは柚ちゃんが」

柚「ううん、あずきちゃんだよー」

あずき「ええっ! 忍ちゃんじゃないの」

穂乃香「あっ……また」

忍「なんてね」

柚「あははっ! おっかしーの」

あずき「穂乃香ちゃんのびっくりした顔面白かったよ♪」

穂乃香「もう……三人のほうが面白いよ」

P「雨降ってなんとやらかな、穂乃香から話は聞いたよ。犯人も捕まえておいた」

穂乃香「プロデューサーさん……」

P「あいつも反省していたから、この件は水に流してほしい」

穂乃香「ね、どうかな? これ以上誰かを責めたり嫌な気持ちになりたくないの」

忍「穂乃香ちゃん……」

柚「もう答えは出てるよー」

あずき「そうだね、みんあ仲良し大作戦だよ」

穂乃香「ありがとう、みんな」

P「よし、じゃあ飯でも行くか。まだ食べてないだろう?」

忍「そういえば」

柚「お腹ぺこぺこ」

あずき「おごってもらう大作戦ー♪」

穂乃香「みんなでご飯……良いですね」






おしまい

読んでくれた方に感謝を
そして、お題ありがとうございました
次のお題は明日の夜に頂戴したいと思います
それでは良い夜を……

こんばんは
それでは再開したいと思います
次のお題は>>99を頂戴します

モバP「音葉が何をどんな音に認識してるか分析して音を再現できたら、音葉のすべてを支配できるのでは?」泉「音声編集ソフト作ったけど使う?」

それでは「モバP「音葉が何をどんな音に認識してるか分析して音を再現できたら、音葉のすべてを支配できるのでは?」泉「音声編集ソフト作ったけど使う?」」でひとつ
短いかもしれませんがご容赦を
口調等は目をつぶって頂ければ……

「マジかよ泉は天才か?」

「天才かはわからないけど、よくできたと思うよ」

言葉は遠慮がちだが、どこか嬉しそうな顔をして泉が答える

誇らしげに胸を張ると、隠しきれないボリュームの胸が主張している

「……それで、どんな仕様なんだ?」

視線を奪われそうになり、慌てて話題をふった

「スマートフォンのキーボードを打つとプロデューサーの音声がでるアプリを改良したものだよ」

「へぇ、そんなものがあるのか」

俺の音声アプリなんて誰が得するのかわからないが、変わった物があるもんだなぁ

「うん、もちろんその音声は音葉さんを支配……というか、その気にさせる効果があるよ」

「やっぱり泉は天才だ! 今度言う事聞いてやるからな」

「スマートフォンのキーボードを打つとプロデューサーの音声がでるアプリを改良したものだよ」

「へぇ、そんなものがあるのか」

俺の音声アプリなんて誰が得するのかわからないが、変わった物があるもんだなぁ

「うん、もちろんその音声は音葉さんを支配……というか、その気にさせる効果があるよ」

「やっぱり泉は天才だ! 今度言う事聞いてやるからな」

「プロデューサーがそこまで言うなら、それでいいけど……」

C言語を魅了するアイドルは、その笑顔で俺まで魅了する気かと思った

「ちょっと試してみて良いか?」

「うん、どうぞ」

アプリのアイコンをタップすると、『プロデューサーボイス(Ver 泉)』と出てきた

可愛らしく、デフォルメされた泉のアイコン付きとなっている

「どれどれ、泉ありがとうっと」

一文字ずつ文字をフリック入力していく

『泉ありがとう』

おお、滑らかな声が聞こえてきた

「うん……どういたしまして」

俺(偽)からのお礼に頬を染める泉に、少し嫉妬と恥ずかしさを覚えた

「よし、早速音葉にためしてくるぞ!」

「応援してる、頑張ってね」

手を振る泉を後にして、音葉が戻ってくる事務所へと向かう



「今度は私用の作ろうかな……」

「お疲れ様です、戻りました」

大きな挨拶をして事務所へ、音葉は……いた

「お疲れ様……とても嬉しそうな声みたいだけれど」

それはもう、と言いたいところだが、声に出すわけにはいかない

「強いて言うならそうだな、音葉に会えたことかな」

歯が浮くようなセリフだ、普段の俺なら間違いなく言う事はないだろう

「珍しいセリフね……悪い気はしないけれど」

少し驚いたような、でも、満更でもなさそうにほほ笑む音葉

このまま世間話をしたい気持ちもあるが、せっかく泉が用意してくれたコレを試してみたい

「そうそう、珍しいスマホのアプリを見つけたんだ」

「スマホのアプリ……私、そういうのに敏感じゃなくて」

予想通り、この手にうとい音葉は全く不信感を抱いていない

「俺の声が出るっていう需要がないアプリなんだ」

さっきも思ったけれど、本当に需要がなさそうだ

むしろ喜ぶやつがいたら見てみたいものだが……

「それは面白そう……難しくなければ」

音葉の反応は予想と違い、好感触だ

「どういうものなのか……見せてもらっても良い?」

「ああ、もちろんだよ」

話が上手くいきすぎているような気がするが、この流れのままいくしかない

「じゃあ、まずはこんな感じかな」

手始めに簡単なものを入力してみる

『音葉の歌が聞きたい』

機械音声とは思えないほど、人間じみた声が聞こえてきて

「……」

音葉の方を向いてみると、ぼーっとしたような、何かが抜けてしまったような雰囲気

「いつも歌っているつもりだけど……変なプロデューサー」

くすくすと笑う音葉、いつも通りのような気もするが、その瞳は見たことがない光を湛えている

「いつでも聞きたいから、頼むよ」

「貴方のために歌うのは……嫌いじゃないわ」

こほんと咳払いをすると、ゆっくりと瞳を閉じてから音葉が歌を

陳腐な表現ではあるが、透き通るような声で歌詞を紡いでいく

それは無機質な事務所の中で躍動し、まるで鼓動を内包しているような勢いを感じる

「ふぅ、気持ちを込めて歌ってみたけど……どう?」

不安そうな顔でこちらを覗き込んでくる音葉

正直に言うと、歌に夢中になってしまい、終わったことに気付いていなかった

「音葉の歌はいつ聞いてもいいもんだな」

「なら良かった……あ、たまには小さい子にしてあげるみたいに……」

すすっとこちらに寄ってきて、綺麗な髪を揺らしながら、頭を下げた

これは撫でろってことで良いんだよな?

恐る恐る音葉の頭に手を置いてみる

綺麗な髪は手触りもとても良くて、早く撫でてみたいと思わせるほどだ

「じゃあ、いくぞ」

「はい……」

ごくりとつばを飲み、ゆっくりと手を滑らせていく

びくりと、音葉の体が反応するがそれも最初だけ

後は撫でられることに、集中するかのようにおとなしくなった

「んっ……小さいころを思い出すわ」

気持ちよさそうな声を上げて、上機嫌のようだ

大人びているけれど、音葉はまだ未成年の少女

たまにはこういうコミュニケーションも必要だと感じた

「そうか、今度からたまには撫でてやるからな」

「子供扱いは嫌だけど……こういうのなら嬉しい、です」

年相応の笑顔を見て、何だか撫でている俺の手が暖かなった

すみません、眠気に負けそうなので続きはまた明日ということで……
近頃筆が遅くて申し訳ないです

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