モバP「茜ェ!結婚しろオォ!!」ボカーン (14)

P(うーん)

P「…まぁ、こんな感じでしょ」

ちひろ「ちょっと待ってください」

P「はい?あ、ちひろさんいたんですか」

ちひろ「えぇ最初から。なんですか今のスパークルやら音玉やらを派手に使った演出は。どっから持ってきたんですか」

P「ライブの残り物をちょこっと拝借してきました」クイッ

ちひろ「ばかやろう」ニッコリ

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P「ギブ…ギブ…!」パンパン

ちひろ「ライブ用機材を勝手に持ち出した挙句事務所ん中で火遊びするプロデューサーさんの頭なんてこのまま引きちぎってあげます」

P「ち、違うんです…これにはちゃんと理由があって…」

ちひろ「…一応、聞きましょうか」スッ

P「茜に……言いたい事がありまして」ゲホゲホ

ちひろ「そういえばさっきなんか言ってましたね。血痕でしたっけ?」

P「どういう勘違いですか。結婚ですよ結婚。俺は彼女を娶る!!!!」ドーン!

ちひろ「…」ニッコリ



P「ギブ…ギブアップ…」プルプル

茜「おっはようございまーーーーす!!!!」バーン

P「たしけて…」ピクピク

ちひろ「はい、おはようございます」

茜「おはようございます!楽しそうですね何をしているんですか!!」

ちひろ「プロレスの真似ですよ」ニッコリ

茜「なるほど!楽しそうですね!!」

P「くっ……ぐおぉぉおおぉ!!!」バッ

ちひろ「ちぃっ!」

P「はぁ、はぁ、…お、おはよう茜…」ゼイゼイ

茜「おはようございます!!!!」

P「早速だがお前に伝えたい事がある」

茜「はい!!!」

P「俺はお前『のプロデューサーだ』…!?!?」

茜「そうですよね!!!」

ちひろ「…フフフ」

P「こ、声真似だと…?なんて無茶で頭の悪そうな邪魔の仕方なんだ!」

茜「??」

P(そして茜はそれすら気付いていない!くそ!キョトンとしている!可愛い!!)

ちひろ「させませんよ…新人アイドルにスキャンダルなんて…!」ユラリ

P「お、俺はそんなつもりじゃ…スキャンダルなんて!」

ちひろ(……)

ちひろ「茜ちゃん。この後のレッスンなんですけど、折角ならスタジオまでは走った方がトレーニングになりますよね?」

茜「そうですよね!!!!行ってきます!!」ボンバー!

P「あ、茜ェ!」


ちひろ「さぁ。スーパーお説教タイムです」

P「ひっ…」




P「石畳なんて…本でしか読んだ事なかったのに…くっ、殺せ!」ギリギリ

ちひろ「はい」スッ

P「あ、嘘です殺さないでください許してください」

ちひろ「私の目が黒いうちはウチのアイドルに手を出そうなんて甘いですよ」

P「手を出そうなんてしてないですよ!ただ、…………結婚したいなって。茜と幸せな家庭を築きたいなーって」

ちひろ「やかましいです。仕事してください」

P「えぇ…ひどい」

ちひろ「そもそも昨日までそんなそぶりなかったじゃないですか…どうしたんです突然。頭のネジ飛んだんですか?」ハァ

P「ようやく話を広げられそうですね。えぇ、それは昨日の夜の出来事でした…」

ちひろ「長くなるならいいです」

P「短く纏めるので!聞いて!!」


ちひろ「三行で」

P「夜中に茜のポスターを眺めながら
彼女の今後をどうするか考え始めて
幸せな家庭を築きたい」

ちひろ「今までお疲れ様でした。後任のプロデューサーは他社から引き抜いてくるので安心してください」カキカキ

P「え、いや待ってくださいなんですかその紙は」

ちひろ「退職願です。プロデューサーさんの筆跡を真似て書いてます」

P「ちょぉおい!私文書偽造ですよ!!」

ちひろ「私が 法 です」

P「何者ですか?!」

ちひろ「とにかくそんな危険思想の持ち主はウチには要らないので消しますね」

P「言い方が怖い!」

ちひろ「今までお世話しました」

P「お世話になりましたじゃないんですね。てか辞めませんよ!」

ちひろ「辞めますよ。きっと」

P「無駄に意味を含んだ言い方するのやめてください。分かった!分かりました!!茜に告白するのやめますからぁ!」

ちひろ「分かればいいんです」ニッコリ

P「…職と茜への接点を無くすよりは幾分かマシですから」シクシク

ちひろ「気をつけてくださいね。もし、そういう事案が見受けられたら…」クイッ

P「」ゾワッ

ちひろ「お願いします、ね?」








茜「ちひろさん!なんだか、昨日からプロデューサーのことが頭から離れません!!」カァァ

ちひろ「」

茜「私はいったいどうしてしまったんでしょうかっっ!!!!!」ガターン

ちひろ「」

ちひろ(悪夢…)

茜「プロデューサー…!」

ちひろ「いいですか?それは、風邪です」ガシッ

茜「風邪ですかっ!」

ちひろ「えぇ。風邪です。酷くならないうちに今日は家に帰ってゆっくり休んでくださいね」ニッコリ

茜「なるほど!そうですよね!」

ちひろ「えぇ。お疲れ様でした」

茜「はい!!」




ちひろ「」

茜「プロデューサーの事を考えるとなんだかドキドキしてきます!!これも風邪でしょうか!!!」バァーン

ちひろ「」

茜「うぅぅぅぅっっ!!!」カァァ

ちひろ「…ど、どうしてプロデューサーさんの事を考えるようになったんですか?」

茜「わかりません!私とした事が、数日前に事務所でちひろさんとプロレスごっこをしていたプロデューサーさんを見てから、特に気になっていましたぁっ!!!」

ちひろ(どういう事なの)

ちひろ「プロデューサーさんも沢山のアイドルを見なければならない人ですから、風邪が治るまでは近付かない方がいいかもしれませんね。安心してください、お仕事の取次は私がやりますから、えぇ」

茜「そうですよね!!!プロデューサーに風邪をうつしてしまったら大変ですからね!!!!」

ちひろ「その通りです。ちょこっとだけ、ほんのちょこっとだけ寂しいかもしれないでけれど我慢してくださいね」

茜「大丈夫です!!!!!早く治しますから!!!!」

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