ボンッ!
志希「イェーイ♪ 『ドナレナクナール(怒鳴れなくなる)』が完成したよ~♪」
P「フゥー! グレイトベリーナイス!!」
P「さて、いつものように聞こう。それは一体どんな薬なんだい?」
志希「よくぞ聞いてくれました~♪」
志希「『怒鳴る』ーーーだけじゃないけどさ、私たちって大きな声を出すと『!』が語尾に付くでしょ?」
P「付きますねぇ」
志希「しかし、この薬を飲んだ人は『!』が消えます」
P「ほほう」
志希「さらに。オプションとして『///』が付きまーす♪」
P「うん。それはちょっとよくわからない」
志希「例えば、『ファイトー! いっぱーつ!!』って叫ぶとするじゃない」
P「うん」
志希「この薬を飲んだ人は叫ぼうとすると『脇腹をくすぐられて』『耳元を誰かに舐められたようなカンジ』になりまして」
志希「『ファイト…/// いっぱーつ…///』」
志希「って、なるわけさ♪」
志希「つまり。声がかすれて、身体に力が入らなくなるのです」
P「…素晴らしい。いままでのどの薬よりも素晴らしい。何よりエロい」
志希「にゃはは~♪ でっしょ~♪」
志希「ちなみに薬の効果が現れるたびに『くすぐったさ』やら『恥ずかしさ』も感じるから、ポーカーフェイスでなければ赤面もします」
P「ブラボー。ワンダフォー。おまけまでパーフェクトかよ」
志希「はい。じゃ、液体タイプのあげるから。適当な飲み物にでも入れて使ってみてよ♪」
P「Yeah。覚悟しておけよアイドルたち」
志希「レッツゴー♪」
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ケース1.日野茜
トレーニングルーム
ダッダッダッ…!
ダッダッダッ…!
スタッ…
茜「ふぅ…ランニングマシンでの運動は疲れますね…っ!」
茜「…」
茜「…少しハイペースで走りすぎました…けほっ…」
カチャッ…
P「お疲れ様。茜」
茜「お、お疲れ様ですっ! プロデューサー!」
P「うん。お疲れ様。どした。息が切れてるみたいだけど?」
茜「先ほどまでランニングマシンで走っていたんですけど…ついペースを速くしすぎまして…」
P「なるほど。あれ、でも、今日レッスン休みじゃなかったっけ?」
茜「はいっ! だからこそ走っていましたっ!」
P「…ほどほどにな。身体を休めるのも大事だぞ?」
茜「お気遣いありがとうございますっ!」
P「いいよ。それよりほれ、汗かきすぎだ。タオルと飲み物。中身は麦茶だから。よかったらお飲み」
茜「い、いいんですか?」
P「うん。さっきからぜーはーしてるんだし、素直に飲みなさいな」
茜「ありがとうございます…いただきますっ!」
茜「実は…かなり喉は乾いていたんです…」
P「だろうね。汗の量が尋常じゃないもの」
茜「ええ。では…」
ぐびぐびぐびぐび…ぷぅ…
茜「…?」(むらっ)
P「(効き目はすぐに現れると言ってたけど…どうなるかな)」
P「そうだ、茜。後でシャワー浴びてきたら上の休憩室上がってきてくれるか?」
茜「何かあるんですか?」
P「ある。と言っても仕事じゃない。かな子と愛梨がケーキ作ってくれたんだ。食べておいき」
茜「はい…/// ひ゛ゃぅっ…あ、ありがとうございます…///」
P「…?」
茜「…!? っ…なぁ…/// な、なんでもないです…///」
茜「し、失礼します…/// っ…あ、あとで上にいきます…っ…///」
パタンッ
茜「(な、なんでいま、急に力が抜けたんでしょう…?///)」
茜「(ものすごく恥ずかしい声をプロデューサーに聞かせてしまいました…///)」
カァァァァ…///
P「(…効き目。ハンパないな)」
シャァァァ…
キュッ…フキフキ…
茜「ふぅ…シャワーを浴びてスッキリしましたっ…ひっぅ…///」
茜「(な、なんでしょう。語尾に力を入れるたびに感じるこの『くすぐったさ』は…///)」
茜「(まるで石の壁に爪を立てて、軽く引っ掻いたような…嫌なゾクゾク感と脱力感が…っ)」
茜「(力が抜けてしまいますっ…)」
茜「…少し。控えめに話せば大丈夫です、かね?」
茜「あーーー…」(弱めの声)
茜「あーーー」(普通の声)
茜「あっーー…/// う゛ぁ…っ…///」(強めの声)
茜「…こ、これくらいは…アウトみたいです…ね///」(ゾクッ)
茜「げ、原因はわかりませんが…大きな声は出せません…///」
茜「…恥ずかしい声はプロデューサーに聞かれたくありませんし…早めにケーキをいただいて、早めに帰りましょうか」
タッタッタ…
カチャッ!
茜「お疲れ様で…しゅ…/// プロデューサー。いま、戻りました」
P「うん。冷蔵庫にケーキあるよ」
茜「はい。いただきます」
P「…なんか顔赤くない?」
茜「し、シャワーを浴びすぎてしまいましたかね?」
P「そっか。今の時期は水分補給に気をつけなさいよ」
茜「はい」
茜「(…~/// 最初の挨拶でついうっかり勢いよく声を出そうとしてしまいました…///)」
茜「(恥ずかしい。恥ずかしいです…///)」
茜「(へ、変な声を出したことを、プロデューサーが気にしてなければいいんですが…)」(チラッ)
P「(恥ずかしがってるのか、こっちをめっちゃ見てきてる…可愛いぞ…)」
茜「(気にしてないみたいです…)」(ほっ)
もぐもぐ…
P「ケーキ。どう?」
茜「美味しいですねぇ…」
ズズズ…
茜「コーヒーがよく合います…」
P「お茶じゃなくていいの?」
茜「ケーキにはコーヒーでしょう」
P「まあね」
P「…なんか。茜。今日、声小さくない?」
茜「そ、そうですか?」
茜「気のせいデスヨ…」(小声)
ズズズ…
茜「(バレてはいけません…おっきな声は厳禁です…っ)」
P「いや。いつもよりしっとりしてて可愛いなって思ったんだけど…気のせいか」
茜「か、可愛いって…///」
茜「やめて…ください…ひゃぅ…///」
カァァァァ…///
茜「(ぁぁぁ…駄目ですっ…否定しようとして大きな声を出したら…っ…力が抜けて…顔が真っ赤に…///)」
カァァァァ…///
P「…なんか顔。赤くなってない?」
茜「…ナンデモナイ、です///」
P「…」
スッ…すとっ
茜「…!? な、なんで隣にすわっ…てぇ…///」
P「いや。熱ないかと思って。おでこ触るぞ」
ピトッ…
茜「や、な、な…///」
プシュゥゥ…///
P「…熱っ!」
茜「…あ、あわわ…///」
P「だ、大丈夫か? ずいぶんあわあわしてるけど…」
茜「だっ…だい、だい…///」
へたっ…
茜「…ぅぅ…///」
茜「(ち、力が入りません…っ…な、なんで…)」
P「…」
ぎゅっ…
茜「…!?!?」
茜「…な、な、なぜ、は、ハグを…///」
P「疲れてるんだろ? 少し落ち着け」
P「ゆっくりでいいからな。しばらく何も言わなくて大丈夫だ」
ぎゅっ…
茜「…///」
茜「(…恥ずかしいのと…嬉しいのとで…頭がぐちゃぐちゃです…///)」
きゅっ…
茜「(…顔の赤さが引くまで…甘え、ます…///)」
もそもそ…
P「(胸に顔を埋めてきたな…)」
P「(てか、シャンプーの匂いがやばい…めちゃめちゃいい匂いする…)」
茜「…///」
10分後
茜「…」
ぎゅっ
P「落ち着いた?」
茜「…少し」
P「そっか」
茜「…でも。今日、私。調子が悪いみたいです…も、もう少しだけ…その…」
ぎゅっ…
P「うん。いいぞ」
茜「…ありがとうございます」
P「(茜が強めに抱きついてくるの…いいなぁ…)」
P「(志希先生…ありがとうございますっ…素晴らしい薬です…っ!)」
P「…あ。ちょっと机の上のコーヒー取るからな」
P「茜はそのままでいいぞ」
茜「…」(こくん)
P「よっ…うぬぬ…少し遠いっ…せいっ!」
ぐらっ…
P「おっ…お…バランスが…」
茜「わ…ちょ…」
ごろっ…どさっ…
P「わっ」
茜「う…わっ…///」
P「いてて、ご、ごめん。茜」
茜「い、いぇ…///」
P「(やべえ…茜を上から覆いかぶさるような体勢になっちった…)」
P「(茜の顔真っ赤だし…こんなところ誰かに見られてたら誤解されーーー)」
カチャ…
藍子「おはようございます♪ ケーキがあるって聞いてーーー」
P「あ」
茜「…あ、藍子ちゃん…/// ひゃぅ…こ、これは違うんです…///」
藍子「…」
藍子「し、失礼します…」
パタン
P「違うんだ!」
茜「…違うん…です…なぅっ…///」(へたっ)
P「ちょいちょい。茜。立って、藍子を追いかけないと…」
茜「ち、力が入らないんです…/// 起き上がらせてください…///」
カァァァァ…///
茜「…すみません…それからもうちょっと…」
P「もうちょっと?」
茜「…も、もうちょっとだけ…ぎゅってしててくれませんか…?///」(小声)
P「…おぅ」
P「(あー…もういいや。とにかく、この子可愛い…)」
【この後、藍子に話を聞かされたちひろさんにしばかれました】
ケース1.日野茜 end
休憩します。
薬シリーズ第9弾くらい目ですね。『怒鳴れなくなる』では美優さん、みくにゃん、ふみふみを予定してます。他のアイドルを書くかどうかはまだ未定です。気まぐれに書いていきますがお付き合いいただけると嬉しいです。
それでは柚を置いておきますね。癒されろ
https://i.imgur.com/PUW47q8.png
ケース2. 三船美優
【事務所】
美優「結婚会場で…ウエディングドレスの撮影ですか…」
P「そ。前に響子たちがやったやつより、少し大人向けの特集な」
美優「わかりました…でも、どうして私が選ばれたんですか?」
P「元・OLって点と大人っぽいってとこが選考で評価されたみたい」
美優「はぁ」
P「基準については深く考えても仕方ないさ」
P「ほいこれ。撮影のスケジュールとドレスのカタログ置いておくから、目を通しておいてくれるか?」
美優「はい。ありがとうございます」
P「じゃ。俺は次の仕事があるから。また連絡いれるよ」
パタン…
美優「…」
美優「結婚式…ドレス…かぁ」
ペラッ…ペラッ…
美優「あ、プロデューサーさんとの撮影もあるですね…」
美優「腕組みに…指輪交換まで…」
美優「…ふふ♪」
P「さて。仕事の時は『ドナレナクナール』に用はないな」
P「アイドルたちが仕事前に飲んだりしたら大変だから…注意書きをしておこうか」
コトッ…
キュッ、キュッ、キュッ…
P「『触るな』と書いたし、これでひと安心だろう。これを冷蔵庫にしまって…と」
P「ふりがなも書いたし。これで誰かが飲むこともあるまい」
パタン
P「さて。明日の撮影の前に、もうひと仕事…と」
(次の日の朝)
カチャッ…
美優「おはようございます」
美優「…」
チラッ
美優「早く来すぎちゃったみたい…」
キョロキョロ…
美優「朝なのに暑い…喉乾いちゃいました…何か…飲み物を…」
カチャッ…
美優「(今日の撮影。本当にウエディングドレスが着れちゃうんですね…)」(ぼーっ)
美優「(指環まではめてもらえて…まるで本物の結婚みたい…)」(ぼーっ)
美優「(そのまま流れでプロデューサーさんからのプロポーズ…なんて…///)」(ぼーっ)
美優「(…あはは…夢見すぎ、ですね)」(ぼーっ)
ガサゴソ…キュッ…キュッ…
【ドナレナクナール】
コポコポコポコポ…
美優「(腕組み…お姫様抱っこ…恥ずかしいですけど嬉しいです)」(ぼーっ)
美優「(あ…でも、汗かいてたりしたら…どうしましょう…)」(ぼーっ)
美優「(撮影現場…暑くなければいいんですけど…密着するみたいですし…)」(ぼーっ)
ごくっ…ごくっ…ごくっ…
美優「ぷぅ…」
美優「…あれ? この飲み物…何か外柄のラベルに書いてあります…」
【触るな。飲むな】
美優「…」
こそっ…カチャッ…パタン…
美優「私は何も飲んでません。私は何も…」
カチャッ…
P「おはよう」
美優「…」(びくっ)
美優「お、おはようございます」
P「うん。車待たせてあるから。行こうか」
美優「は、はいっ…みゃっ…ぅ…/// そ、そうですね…///」
P「…? なんか顔赤くない?」
美優「…き、今日は暑いですから…///」
P「?」
P「そだ。これペットボトルの水。こまめに水分補給してね」
美優「ありがとう…ございます」
美優「(…な、何なんでしょうか。さっき感じた変な感覚は…声が思わずかすれて…///)」
美優「(み、耳を舐められたような…くすぐったさが…///)」
【撮影現場】
カメラマン「三船さん。幸せそうに微笑んで…はい。にっこり」
美優「…」(にっこり)
カシャッ、カシャッ
カメラマン「いいねー。ドレス似合ってるよー」
美優「ありがとうございます…♪」
カシャッ、カシャッ
P「俺は立っていればいいんですね」
カメラマン「はい。顔は映さないので、胸を張って堂々と。柱になったつもりでお願いします」
P「了解です」
カメラマン「では三船さんはプロデューサーさんと腕組みをして、それからもたれかかってください」
美優「は、はい///」
ガシッ…ぎゅっ…
カメラマン「いいですねー。幸せそうな表情が上手ですねー」
カメラマン「そのままいきますよー」
カシャッ、カシャッ…
美優「…♪」(にこっ)
ぎゅー…
P「(胸が手の甲に当たってるんだけど…あかん…柔らかい…)」
美優「(ふふふ…プロデューサーさんにもたれかかるの…いいな…♪)」
美優「(毎日、こうしていられたらいいのに…)」
カメラマン「色っぽいですよー。『より幸福になりたいっ!』って感情が出てますよー」
カシャッ、カシャッ…
今日は寝ます。おやすみなさい柚
https://i.imgur.com/NvEdzde.png
カメラマン「では。指輪をはめるところでストップしてくださーい」
P「美優。手、出して」
美優「は、はいっ…///」
スッ…
美優「…///」
美優「(薬指に指輪…本当の結婚じゃないけど…胸がすごく温かくなって…幸せな気持ちです…)」
美優「(このままで…いられませんかね…)」
カメラマン「三船さん。指輪をじっと見てる姿もいいですけど、カメラ目線もお願いしますー」
美優「す、すみません…///」
カメラマン「では、最後です。プロデューサーさん。お姫様抱っこをお願いしますー」
P「わかりました。美優。行くぞ」
ぎゅっ
美優「はっ、ひゃぃ…っ///」(びくんっ)
P「…」
カメラマン「…」
美優「…///」
カメラマン「プロデューサーさん。触る場所は、その…気をつけてくださいね」
P「へ、変なところを触ったつもりはないんですけど」
美優「(…な、なんででしょう…声を出したら…くすぐったく…)」
美優「(…大きな声…を出そうとするとなるんでしょうか…)」
P「美優。もう一度な」
ぎゅっ…ひょいっ
美優「…わっ」
P「動くなよ。危ないからな」
美優「は…はい…♪」
美優「(…プロデューサーさんのお姫様抱っこ…すごく…安心します…♪)」
美優「(抱っこされてると何もできなくて…少し恥ずかしいですけど…///)」
ぎゅっ…
カメラマン「では三船さん。こちらを向いてくださーい」
美優「はい…♪」
カシャッ…カシャッ…
カメラマン「いい笑顔ですねー。次はプロデューサーさんの首に腕を絡めてみてくださーい」
美優「え…は、はいっ…///」
すっ…ぎゅっ…
美優「…///」
カメラマン「ちょっと顔赤いですねー。恥ずかしがってます?」
美優「そ、そんなこと…///」
カメラマン「その表情もいいですから。このまま撮っちゃいますねー」
カシャッ…カシャッ…
美優「(…恥ずかしい)」
チラッ…チラッ…
P「(顔赤っ。可愛っ)」
美優「…///」
美優「…ぷ、プロデューサーさん…ちらちら見ないでくださ…ぃ…ひゃっ…///」(ぴくっ)
P「…おぅ…ご、ごめん?」
P「(なんだ今の声…エロい…)」
カメラマン「(あの人…めっちゃエロい…)」
美優「(わぁぁ…は、恥ずかしい…早く取り終わって欲しい…です…!)」
ぎゅー…
P「ちょい。美優。首苦しい。強く抱き締めすぎ」
ぎゅー…
P「タンマ…ちょ…タン…」
(撮影後)
P「まさか…あのまま絞め落とされるとは思わなかったぜ」
美優「す、すみません…」(カァァァァ)
P「…」
P「聞きたいんだけど。もしかして冷蔵庫の中にあった飲み物、飲んだ?」
美優「え…ひゃぃ…ぅ///」(びくっ)
美優「の、飲んでません…よ…?///」
P「…そっか」
美優「(ま、また変な声を…///)」
P「(これ絶対嘘じゃん…)」
美優「あの…撮影では迷惑をかけてすみませんでした…」
P「気にしなくていい。今日のドレス綺麗だったよ。似合ってた」
美優「そ、そうですか…」
P「カメラマンさんも褒めてたよ。表情も素敵だったって」
美優「…よかったです♪」
美優「…」
美優「あの」
P「うん?」
美優「い、いえ…またこういう撮影があったら…プロデューサーさんにも見てほしいな…って…」
美優「今日はたまたまプロデューサーさんも一緒でしたけど…毎回というわけではなので…」
P「うん。見るよ」
美優「本当ですか…?」
P「もちろん」
美優「…ありがとうございますっ♪」(にっこり)
ぎゅっ…
P「…なんでまた腕組み?」
美優「あっ…ひゃぅ…/// そ、その撮影の時の気分が…残って…」(びくっ)
P「…ま。いいや。このまま帰ろう」
ぎゅっ…
美優「…い、いいんですか…?///」
P「今日だけな」
美優「…はい♪」
ケース2.三船美優 end
ケース3.前川みく
ガチャ…ガチャ…ガチャ…
P「ふぅ。冷蔵庫の整理も大変だな…」
P「大型最新型なことをいいことに、ドーナツやら、パンやら、生野菜やら、牛乳やら、ジュースやら、釣り用の餌やらを遠慮なくぶち込んでくるからな…あいつら…」
ヒョイ。ぽいっ
ヒョイ。ぽいっ
P「要る。要らない。要る。要らない…」
P「ドナレナクナール…は、とりあえず外に出しておいて…と」
P「これは要る…要らない…」
ひょこ
みく「おはよー。Pチャン。何してるの?」
P「おはよう。みく。見ての通り冷蔵庫の整理だ」
みく「あー…最近、物が多すぎて、中のものが取り出し辛くなっちゃってたモンね…」
P「みくの私物はないのか?」
みく「ないにゃ。たまにお水とかお茶とかを冷やしたりしてるけど、その日のうちに飲んじゃうし」
P「いい子だなぁ…みんなみくを見習えばいいのに」
スッ…なでなで…
みく「うにゃ~♪ 朝から褒められて頭撫でられると嬉しいにゃ…♪」(ゴロゴロ)
P「はっはっは。さらにご褒美をあげよう。このマドレーヌをお食べ」
スッ
みく「Pチャン…多分コレ『在庫処理(冷蔵庫で期限切れが近いものを食べてもらうことの意)』でしょ」
P「ばれたか。賞味期限が明日までなんだ」
みく「…好きだからいいけど…なんか釈然としなーい…」
P「まあまあ。後で埋め合わせするよ」
みく「じゃあ今度のオフにデートに連れて行って欲しいにゃ♪」
P「いいよ」
みく「ホントっ? やったにゃ~♪」
P「うん。その辺にある飲み物も飲んでいいから、よろしく頼むよ」
みく「オッケー。マドレーヌの2つや3つくらい余裕だよ♪」
みく「えっと…飲み物は…」
キョロキョロ…
みく「…この麦茶でいいかな」
ヒョイ…キュキュ…コポコポ…
みく「いただきまーす」
もぐもぐ…もぐもぐ…
くぴくぴ…
P「…ふぅ。ひと通り整理は終わった…と」
P「…あれ? ドナレナクナールが…って」
P「みくっ!? それ飲んだのかっ!?」
みく「…にゃ?」
くぴくぴ…ゴクリ…
みく「この麦茶の話?」
P「その『薬入り』の麦茶の話」
みく「…お薬?」
P「うん。飲むと『大きな声が出せなくなる』薬なんだよね」
みく「…えー…なんなのそのヘンテコな薬は…」
P「志希発明の薬」
みく「それはなんとなくわかるにゃ」
P「放置してた俺が悪いな。ごめんよ」
みく「いや謝られても、実害が出てないからよくわかんないよ」
P「試しに大きな声を出そうとしてみればわかるよ」
みく「大きな声かー」
スゥ…
みく「前川みくだ…ふに゛ゃっ…///」(びくっ)
P「ほれみろ」
みく「…ぃ…っ…///」(カァァァァ)
P「気分はいかが?」
みく「…にゃ、にゃんか…コンクリートの壁で爪を研いだような『嫌な感覚』と、耳を猫ちゃんに舐められた時のような『くすぐったい感覚』が混ざって…力が抜けちゃう…にゃ…///」
P「ほー、的確」
みく「な、なんなのこれっ…ぁぅ…っ…///」(ぴくっ)
P「怒鳴ったり大声を出そうとしちゃ駄目だっての」
みく「うぅ…/// 静かにしなきゃダメってこと?」
P「そ。12時間で効果はきれるよ」
みく「…地味に長いんだね///」
P「長い。だから仕事がある時に飲むべきじゃないんだけど…」
みく「…こ、この後…お仕事あるね」
P「休む?」
みく「嫌にゃっ…ぅぁ…///」(ビクッ)
P「だから大声厳禁だっての」
みく「お、お仕事に穴は開けられない…にゃ…///」
みく「…せっかく人気出てきたんだもん。こんなところで休んでられないよ」
P「頑張り屋さんだな。よしよし」
わしゃわしゃ…
みく「むぅ…撫でかたが雑じゃない?♪」
P「あごの下がお好みか?」
スリスリ…
みく「…ぅー、あごの下をよしよしされるのは、なんか思ったより気持ちよくない」
P「本物の猫じゃないからな」
みく「みくは猫だモっ…に゛ゃぅ…っ…///」
P「学習しなさいよ…」
みく「Pチャーン…この薬、すっごくみくと相性悪いにゃー…///」
P「相性のいいアイドルなんていないと思うけどね」
【握手会】
みく「いつもみくを応援してくれてありがとにや♪」
みく「猫耳付けてきてくれて、みくも幸せだよ♪」
みく「…ね、猫耳は外さないよ…っ」
みく「うわぁ…みくのストラップ…♪ 作ってきてくれたのかにゃ?♪ ありがとう♪」
みく「ねぇ。なんでりーなチャンが来てるの?」(素)
りーな「たまたま近くに寄ったから」
ガヤガヤ…
(休憩中)
みく「うにゃぁ…おっきな声が出さないようにするのは、神経使うにゃ…」
P「お疲れ様。この後の撮影は大丈夫?」
みく「うん。みく。やるにゃ」
P「よーしよしよし。偉いぞー」
なでなでなで
みく「ゴロゴロ…♪ うにゃぁ…元気100倍だにゃぁ…♪」
みく「よし。この後も頑張っちゃぅ…ひゃに…ゅ…っ…よ…///」(びくっ)
P「油断するとすぐこれだ」
みく「ぐにゃぁ…この感覚キライー…」
P「移動するけど立てる?」
みく「…」
みく「ムリ。だからPチャン。おんぶして?」
P「…致し方ない」
みく「♪」
ヒョイ…スッ…
みく「じゃあ。出発進行にゃ♪」
P「背中に乗った途端、元気になったな?」
みく「気のせい、気のせい♪」
みく「ていうか、みくの調子が悪いのはPチャンのせいでもあるんだからね♪」
みく「今日はおんぶでの移動を要求するー♪」(ジタバタ)
ぎゅー
P「はいはい。その代わり子猫みたいに足をジタバタさせんでおくれ」
みく「はいにゃ♪」
P「(あー、可愛い)」
(撮影現場)
カシャッ…カシャッ…
みく「セクシーキャットポーズにゃ~…♪」
みく「色っぽく…キメるにゃ♪」
みく「ちょっと流し目で…♪」
みく「前屈みっ…う゛にゃ…っぅ///」(びくっ)
みく「真面目なポーズ」
みく「ピース♪」
みく「にっこり♪」
(休憩所)
みく「…何回か変な声出して恥かいちゃった…///」
P「問題ない。声は撮らないし」
みく「カメラマンさんに変に思われちゃったカモ…」
P「美優さんの前例があるから大丈夫だと思うぞ」(ぼそっ)
みく「何の話?」
P「いいえ。何も」
P「それより疲れたろ。帰り。何か甘いものでも食べていくか?」
みく「…ご褒美?」
P「うん」
みく「甘いものはいいや」
P「そうか?」
みく「その代わり…♪」
だきっ。ぎゅー
P「…おぅ」
みく「疲れたから甘えさせて欲しいにゃー…♪」
ケース3. 前川みく end
ケース4.鷺沢文香
こくっ…こくっ…
文香「…ふぅ」
P「(よしよし。文香が飲み終えたぜ)」
P「(これで文香の『ひゃぃ…///』だの『うわぅっ…///』だの恥ずかしい声が聞けるぜ。ひゃっはぁっ!!)」
文香「…」
ペラッ…ペラッ…
P「…」
文香「…」
P「文香。その本面白い?」
文香「…えぇ。最近ありすちゃんに勧められてミステリ系を読んでいるのですが…いいものですね…」
文香「エラリー・クィーン…古典的名作ですが…やはり面白いものです…主人公はシェークスピアに心酔する老獪な方なのですが…」
文香「~…~…」
ペラペラペラペラ
P「うんうん」
2時間後
文香「ホームズ以降の作品と違うのは…ロジックが本格的に『実現可能』かつ『自然科学』に基づいたものが多くなったことでしょうか…」
文香「それでもやはり…小説作品の常と言いますか…必ずしもリアリティが求められるわけではなく…劇的な展開や…『ありえない』ような要素が作品の魅力を引き上げることもありまして…」
ペラペラペラペラ…
文香「~…~…」
P「ほーほー」
5時間後
文香「ですので。ミステリ作品というのは幅広く…もはや『ひとつのジャンル』というより他のジャンルとの複合的なものになっているのです…」
文香「恋愛…ヒューマンドラマ…コメディ…あらゆる作品の垣根を超えて…融合し…いまも息づいているのです…」
文香「~…~…」
ペラペラペラペラ
P「なるほど、なるほど…」
(しばらくして)
文香「…つい長く話しすぎてしまいましたね…すみません…」
P「いや。楽しかったよ」
文香「お付き合いいただき…ありがとうございます…では…そろそろ私は…」
P「ああ。気をつけておかえり」
文香「…」(ぺこり)
パタン…
P「…」
P「あ。薬のこと…完全に忘れてた…」
P「てか、文香にぜんっぜん効果ねぇ…」
ちひろ「何の話です?」
にゅっ
P「ひえっ、ち、ちひろさん」
ちひろ「なにやら最近アイドルの子たちが『妙な被害』を被っているそうですが…」
ちひろ「何か関係しているのであれば…ぜひ、話を聞かせてくださいね…♪」(にっこり)
P「ひぇぇん」
ケース4.鷺沢文香 end
以上、終わりです。お読みいただきありがとうございました。薬シリーズはまた気が向いたら書きます。その時はまたお付き合いいただけると嬉しいです( ^ω^ )ノ~→→→)^o^)グェー
以下、過去作品です
『【デレマス】P「ひたすら柚とイチャコラする話」
【デレマス】P「柚とひたすらイチャコラしていく話」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1493564376/)
『【デレマス】元・クールPと堀裕子の話』
【デレマス】元・クールPと堀裕子の話 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1498792752/)
未央「私がプロデューサーに全力で甘える日?」
未央「私がプロデューサーに全力で甘える日?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1501033738/)
凛「私がプロデューサーに全力で甘える日?」
凛「私がプロデューサーに全力で甘える日?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1502323068/)
【モバマスSS・速水奏】《Home》
【モバマスSS・速水奏】《Home》 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1501313901/)
奈緒「罰ゲームは…『Pさんと添い寝』だぁ!?!?」
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志希「んふふ…♪ 『サビシクナール(寂しくなる)』を開発したよー…♪」
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