フレデリカ「キャンプごっこ」 (19)


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フレデリカ「フンフンフフーン、ファイヤー!」

杏「え、キャンプでも行くの?」

肇「流石に今月は2日以上の連休はありませんし、厳しくありませんか?」

文香「…そう、ですね…来月になれば、そこそこ休みはありますが…」

杏「まぁありがたい事でしょ、仕事が無いよりはいいよ」

肇「……」

文香「……」

フレデリカ「…杏ちゃん最近ちゃんと休めてるー?」

杏「張り倒すぞ特に肇ちゃん」




フレデリカ「じゃーそんな杏ちゃんの為に!事務所でキャンプしよっかー」

杏「唐突過ぎるでしょ、色々準備しないと出来ないからね」

文香「テントと食用野草集でしたら、たまたま持ってきていますが…」

杏「なんでさ」

肇「お米、飯盒、七輪でしたらありますが…」

杏「なんでだよ」

フレデリカ「それじゃー屋上でキャンプごっこしよっかー!」

みんな「おー!!」




杏「…屋上、使用禁止になってたね」

肇「…じーざす」

文香「どうして…以前は解放してあったのに…」

フレデリカ「前に無断で焼き芋やった人がいるから暫くは入っちゃダメなんだってさー」

文香「…ど、どこの誰がそんな事を…」

肇「…文香さん…」

杏「まぁ八月になってからキャンプ行けばいいでしょ」

フレデリカ「やだー!いまもうフレちゃんはキャンプモードなのー!」

肇「私も今より、キャンプの修羅となります」

文香「…カレー…バーベキュー…」

杏「文香ちゃんはそれが目当てなだけでしょ」




フレデリカ「仕方ないねー…」

杏「諦めるか妥協案考えるしかないさ」

フレデリカ「部屋でやろっかー」

杏「妥協し過ぎじゃない?」

肇「雰囲気出す為に冷房消して窓開けますね」

文香「蚊取り線香、焚きましょうか…」

杏「二人とも順応はやいよ」

文香「…ここをキャンプ場と仮定した場合、ここでバーベキューをするのは当たり前の事ではないでしょうか…?」

杏「仮定がおかしい事に気付いて」



フレデリカ「肇ちゃんそっちにテント建てて貰っていーい?」

肇「了解です。フレデリカさんはバーベキューセットの組み立てをお願いします」

文香「…食材は私が責任を持って用意します。杏さんは何か言われた場合の言い訳と謝罪の用意を」

杏「暑くて頭回らないから無理、って言うかもう頭使いたくない」

フレデリカ「文香ちゃん何処で食べ物用意するのー?」

文香「…確か、近くに渓流がありましたので…そこに、罠を仕掛けます」

杏「って言いながら冷蔵庫に食材募集の張り紙貼るんじゃない。冷蔵庫は渓流じゃないし誰もお肉持って来てないよ」

文香「…冷蔵庫は渓流ではない、と…一体誰が決めたのですか?」

杏「…肉のHANAMASA行ってくるね」

肇「あ、でしたら私も付き合いますよ」




~肉のHANAMASA~

肇「ふふっ、みんなでキャンプなんて楽しみですね」

杏「いや、あれキャンプって呼んだら世界中のキャンプ愛好家から石投げられるって」

肇「キャンプ、楽しみですね。ね」

杏「あー…うん」

肇「お肉はどのくらい買いますか?」

杏「適当に一回で食べきれる量ね。あと杏はてきとーにお菓子買ってこっかな」

肇「おやつは一人300円までですからね?」

杏「小学生の遠足かよ…まぁいいや、規定の金額ピッタリになる様に組み合わせ考えるの楽しいから」

肇「文香さんはネルネル2つでいいでしょうか」

杏「あ、激辛チップス発見!これフレデリカちゃんの分にしよっかな」

肇「南極ラーメンもありますね、これもいいかもしれません」

杏「んじゃあデスソースも買ってこ」

肇「唐辛子はおやつに含まれますか?」

杏「含まれませーん!」

肇「やった!」



杏「…ねぇ、肇ちゃん。買い物袋の半分が辛味系で埋め尽くされてる気がするんだけど」

肇「…暑い日にこそ、辛いものって欲しくなりませんか?」

杏「限度がある」

肇「大丈夫です、みんなで集まって辛いものを食べて沢山汗をかいて」

杏「いいよね、杏は嫌だけど」

肇「それって、素敵な青春だと思いませんか?」

杏「いいよね、杏はやんないけど」

肇「私、夢だったんです。みんなで辛いもの食べて」

杏「いいよね、杏は遠慮しとくけど」

肇「辛いもの大量に食べたって項目でギネスに載るの」

杏「だから限度」





~事務所の部屋~

杏「ただいまー…なんだこれ」

肇「…扉を開けたらキャンプ場が…」

文香「頑張って、建物中の観葉植物を運んで参りました…」

フレデリカ「レジャーシートとプチプラネタリウムセットも借りてきたよー」

文香「…残念ながら、バーベキューは禁止だそうです…」

杏「…よくよく考えなくても当たり前だよね」

肇「あと、外より部屋の方が暑いんですけど…」

フレデリカ「暖房いれてみたんだー。フレちゃん本格思考だから!」

杏「クソ暑い、切って」





杏「しょーがない、買ってきたお肉は普通にガスコンロで焼こっか」

肇「飲み物、皆さんお茶で大丈夫ですよね?」

文香「…あの、炎天下の中買って来て下さったのはありがたいのですが…半分が辛味系なのは…」

肇「ギネスの為です」

杏「ところで事務所に泊まってって大丈夫なの?」

フレデリカ「ダメだってさー」

杏「…なんでプチプラネタリウムセット借りてきたのさ」

文香「…太陽が出ているからと言って、そこに星が無い訳ではありませんから…」

肇「見えなければ意味ありませんよ?」

文香「はい、残念でしたね肇さん…地球も星です、んふっ」

肇「デスソース飲みます?」

杏「お前らお肉焼くの手伝えよ」



フレデリカ「周りに森、テント、渓流…これはもう完璧にキャンプだよねー」

杏「いやギャグでしかないでしょ」

肇「あ、これもう焼けてますね。文香さんどうぞ」

文香「流石の私も、トウモロコシの芯は…」

杏「…これさ、ちょっとシュールな普通の焼肉してるだけじゃない?」

フレデリカ「じゃープラネタリウム付けよっか!」

ポチッ

杏「…何も見えない」

フレデリカ「まぁまだ日中だもんねー。カーテンも閉めてないし」

文香「…!見て下さい、肇さん…大きな赤い星が見えます…!」

肇「何処ですか…?っっ眩しいっ!太陽!太陽ですあれ!!」

文香「ふふっ…っっ!辛い…っ!誰ですか、私のお肉にデスソースを…っ!!」

杏「普通の焼肉よりデンジャラスだったね」





杏「ふぅ、ご馳走様でした」

フレデリカ「さてさてー、バーベキューの後のイベントと言えばー?」

肇「…っ?!」

文香「…キャンプ……ファイヤー……っ!」

杏「いややるなよ?普通に危ないから」

文香「…なにか、代用出来そうなものは…」

肇「あ、停電時用の非常用ロウソクならあった筈ですよ」

杏「非常用ロウソク」

フレデリカ「それじゃーカーテン閉めて電気消そっか」

パチンッ



シュボッ……

杏「……」

フレデリカ「……燃ーえろよ燃えろーよー…」

文香「…楽しいですね…楽しいですね…」

杏「自分に言い聞かせないで」

肇「わぁ、私夢だったんです。みんなでキャンプファイヤーをして、こうやって踊るの!」

杏「肇ちゃん帰ってきて」

肇「大丈夫ですよ、杏ちゃん。夢は必ず叶いますから。もっと強く思い込みましょう!いっそ私がキャンプファイヤーになりたいです!ずっと昔から私の夢でした!」

杏「だから限度」

文香「…あぁ、暖かそうな部屋に美味しそうな料理が見えます…もう十本くらいなら…」

杏「マッチ売りの少女強欲過ぎるでしょ」

フレデリカ「十本と言わずもう一本!」

杏「減ってるよ」




ガチャ

朋「さっきあたし達の部屋からロウソク持ってってたけど、何してるのよ」

フレデリカ「燃ーえろよ…燃えろーよー…炎よー……」

文香「…もう一本だけなら…もう一本だけ……」

肇「私の夢です、私の夢でした、私の夢だったんです、夢…」

杏「暑い…あっつ…暖房いれなきゃ…あ、だめだここキャンプ場だから無いや…」

朋「なんの儀式よ!!」



キャンプに行きたいです
人のお金でバーベキューしたい
お付き合い、ありがとうございました

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