絵里「私たちは」希「二人で1人の」のぞえり「仮面ライダーよ」 (67)


悪魔と相乗りする勇気…ある?

っ…!変身っ!!



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1496394187

注意
・何番煎じかわかりませんが、仮面ライダーWとラブライブのクロスSSです

・世界観はW、キャラはアニメ版ラブライブに準拠

・ストーリーはW本編は参考程度で、オリジナルストーリーになります

・初SSですので大目に見ていただければありがたいです。

・基本書き溜めて投下していく予定です


第一話 Lの交錯/二人で1人の探偵



(久々にこの街の風を感じた。何年ぶりだろうか。この街に戻ってくるのは)

綺麗な黒髪をツインテールにしてサングラスを外せば童顔で可愛らしい少女が風都の街を歩いている。

にこ「ひさしぶりね…確かこの辺だったはずなんだけど……なにこれ?」

今は営業していない『かもめビリヤード』の入り口のそばに、当時からあった『矢澤探偵事務所』の看板がかけられている。
しかし昔とは違い段ボールに書かれた奇妙な売り文句が看板に貼り付けられている。

??「お嬢さん、ウチに用かしら?」

後ろから声をかけられ振り向くと、金髪のポニーテールが風で揺れながら優雅にバイクから降りる美人がいた。




にこ「ココ、あなたの事務所なの?この…『どんな事件もハラショーに解決』ってどういう意味?」

絵里「そのままの意味よ?ハラショーっていうのはロシア語で。すばらしいとか素敵って意味なの

絵里「つまり、クールに賢く事件を解決しちゃうってことよ。立ち話もなんだし中へどうぞ?」

にこ「ふーん…まぁ、なんでもいいわ。とりあえずココから立ち退いてもらうわ。はいこれ権利書」

絵里「えっ?ちょっと…!どういうことよ!そんなの認められないわ!!」

にこ「私はここの大家なのよ。探偵もどきさんには出てってもらわないと…」

絵里「…冗談はやめてよね?ダメよ?小学生が大人のお姉さんをからかっちゃ…」

にこ「しょうがく…っ!あのね!私は20歳!大人のレディよ!!ほら免許だってあるし!」

絵里「あら…あまりにも小さかったから。矢澤…にこ?もしかして貴女、師匠の娘さん…?」

にこ「そうよ。そういえば、パ…お父さんは?」

絵里「師匠は…」





コンコン

??「あの…探偵事務所ってここですか?」

絵里「ええ、依頼かしら?どうぞ座って?名前は?」

ミカ「はい、ミカって言います。その…ヒデコとフミカが…友達が行方不明で探してもらいたいんです!」






(この街には様々な出来事を風がはこんでくる。幸せも不幸もすべて風がはこんでくるのだ。
私はこの街が大好きだ。この街に悲しい風が吹かないように…私は今日も街を駆ける。)


にこ「なにかっこつけてんのよ。正直ちょっと寒いわよ」

絵里「う、うるさいわね…というか、なんでついてきてるのよ」

にこ「貴女の仕事ぶりを審査してあげようとおもってね。あんた名前は?」

絵里「絢瀬絵里よ、絵里でいいわ」

にこ「そう。じゃあ私も、にこでいいわ。それで…何かわかったの?」

絵里「あの子たち、相当仲が良かったみたいね。他の子と遊んでる姿なんか見たことなかったみたいよ。」

絵里「いつも三人でいたみたい。ただ、最近行方不明のうちの一人ヒデコちゃんに恋人が出来たみたいね。」

にこ「ふーん、大して情報集まってないじゃない」

絵里「そんなことないわよ。ミカさんのところに行きましょ。少し詳しい話を聞きたいし」






ミカ「いらっしゃいませ…あ、探偵さん」

2人はミカの働くオープンカフェを訪ねた。風都でもチェーン展開している若者に人気のカフェだ。

絵里「こんにちは、ミカさん。少し話を聞きたいんだけど時間もらえるかしら?」

ミカ「はい、あと少しで上がりなので少し待っていてください」






ミカ「おまたせしました。ヒデコたちの居場所わかったんですか?」

絵里「ごめんなさい、まだわかってないわ。あなたたちの最近について聞きに来たの。なにか最近三人で遊んだりした?」

ミカ「そうですね…2週間前くらいにみんなで動物園にいきました。その時の写メです。」



三人でうさぎを抱えながらピースしている写真だ。
ミカさんは、ハットをかぶってワンピース姿で左手でピースしている。小指にはピンクシルバーのリングがはめられている。

ヒデコさんは、Tシャツにデニムパンツでラフな格好で2人に挟まれて笑っている。ウサギを抱えている右手はネイルがされていて、
中指にシルバーとゴールドのリングをはめている。

フミコさんは、ブラウスにカーディガンを羽織ってロングスカートを着て膝立ちでピースをしている。首からは金のリングネックレスをかけている



絵里「これ…おそろいのリング?」

ミカ「はい、三人とも就職先はバラバラになっちゃって…先月位にみんなで色違いで買ったんです。」

ミカ「ヒデコは元々持ってたお母さんからもらったゴールドのリングもつけてますけどね」

にこ「へぇーステキね。あなたたちホントになかよしなのね」

ミカ「えへへ…だから、二人がこんなに連絡つかないの初めてで…」

絵里「大丈夫よ、私が必ず探し出してあげるから」

ミカ「ありがとうございます…!」

絵里「暗くなってきたわね、そろそろ私たちも帰りましょ。お話聞かせてくれてありがとうね」





キャーーーー!

当然聞こえた悲鳴のする方を見ると大きな羽を持った怪物がこのカフェに向かってきていた。



にこ「なによあれ!?こうもり?」

絵里「ドーパント…!ひとまずここはにげるわよ!ミカさんも!」

ドーパント「ギャァァァァ!」


絵里は二人を連れてその場から離れるもドーパントは大きな羽を翻して追ってくる。


にこ「ちょ…追ってくるんですけど!」

絵里「っ…!一人なら何とかなるけど…二人を守りながらは…キツイわね」


路地裏を走っていれば西日が目の前を照らしてくる。するとドーパントは三人のほうへ追ってこず通ってきた路地裏の方へ逃げていった。


絵里「追ってこない…?こうもりだから?」

にこ「なんでもいいわよ…なんなのドーパントって…」

絵里「その話はまたあとで…今はミカさんを家まで送るのが先決ね」




その後、ミカさんを無事に家まで送り届けた後、二人は事務所に帰ってきた。


にこ「で…さっきの怪物はなに?この街どうなってんのよ」

絵里「ドーパント…ガイアメモリっていう道具で超人的能力を手に入れた人たちよ。最近こういう事件が多くてね。」

絵里「着いてきて、相棒のところに行くわ」


絵里が帽子のかけられた壁を押すと隠し扉になっており、中は壁一面がホワイトボードで、床は金網、下には大きな車のような物体がある。
奥のソファに長い髪をシュシュで二つおさげのように結んだ女性が立っていた。


希「えりち、お疲れ…その子は?」

絵里「矢澤にこ…師匠の娘さん」

希「そう…なんや」





絵里「希、さっそくだけど『検索』してもらえるかしら」

希「ん、ええよ…」

頷いた希は目を閉じてゆっくり瞑想しているように両手を広げている。

にこ「何してんの?あれ…」

絵里「『検索』よ。彼女は希、『星の本棚』っていう地球のすべてを知ることが出来る場所にアクセスできるのよ」

希「えりち、キーワードを…」

絵里「そうね、一つ目はヒデコ、フミコ、ミカ」

絵里「二つ目は、恋人」

希「うん…そこそこ絞れたけど、まだまだやね」

絵里「三つ目は…おそろいのリング」





絵里「希、さっそくだけど『検索』してもらえるかしら」

希「ん、ええよ…」

頷いた希は目を閉じてゆっくり瞑想しているように両手を広げている。

にこ「何してんの?あれ…」

絵里「『検索』よ。彼女は希、『星の本棚』っていう地球のすべてを知ることが出来る場所にアクセスできるのよ」

希「えりち、キーワードを…」

絵里「そうね、一つ目はヒデコ、フミコ、ミカ」

絵里「二つ目は、恋人」

希「うん…そこそこ絞れたけど、まだまだやね」

絵里「三つ目は…おそろいのリング」





希「…!ビンゴやね、二人の場所はカードが示してるわ」

目を開けた希はどこから持ち出したのかタロットカードを一枚差出した。

希「ウチは『星の本棚』で検索した結果をタロットカードの絵柄に示すことが出来るんよ」

にこ「なんか…便利なのか不便なのかわかんないわね」

希「スピリチュアルやろ?」

絵里「カードは…谷間の月。やっぱりそうみたいね…さて、夜行動するのは得策じゃないし明日ヒデコさんたちのところへ行きましょう」

にこ「え?居場所分かったの?」

絵里「希のおかげでね」





風都の中心にある「音ノ木」という表札の大きなお屋敷に大きなリムジンが止まっている。
そこからオレンジ色の髪でショートカットの黄色の瞳で活発そうな可愛らしい女の子が下りてきた。

凛「ただいまだにゃー」

??「遅いですよ。今日は大事なお話があるといったでしょう?」

屋敷の大広間には大きなテーブルがあり、そこに長い青みがかった髪ですこし鋭い目線で凛を見つめる美しい女性が座っていて

凛「海未ちゃんきびしいにゃー…今日はお仕事が長引いちゃったからしょうがないの」

海未「そんな甘えた理由は許しません。私の会社だったら即刻クビですよ?」

海未「あと、ココでは『お姉さま』でしょう?」





凛「はいはい…わかってるにゃ…そういえば、『お母さま』は?」

海未「『お母さま』は今日も戻られないそうです。

海未「本当は今日二人に紹介するつもりだったのですが、『お母さま』からは凛に先に紹介しておきなさいと言われましたので」

凛「紹介?」

大広間のドアが開くと、明るいオレンジの髪に右上に小さなまげのように髪をくくっている女の子が入ってきた。

海未「はい、私の婚約者の穂乃果です」

凛「婚約かー…ええ!?お姉さまが婚約??」

穂乃果「あ…えっと、高坂穂乃果です!よろしくね!凛ちゃん」





凛「あ、もしかして最近営業成績のいい子がいるって…」

海未「そうです、その方ですよ。私のパートナーとしてふさわしい方です。少しおっちょこちょいなのが珠にきずですがね…」

穂乃果「う…そこはこれから気を付けます…」

凛「んーまあ、凛は別になんでもいいにゃー!穂乃果ちゃん!よろしくね!」

穂乃果「うん!海未ちゃんもこれからよろしくね!『お母さま』にはいつあいさつするの?」

海未「穂乃果もこの家に住んでいいと許可はいただきました。そのうち会えるでしょう」

凛「あ、そういえば、今日バットドーパントが廃墟に入っていくのが見えたよ?あれも穂乃果ちゃんが売ったの?」

穂乃果「うん、バットはデメリットが多いメモリだけど今回はうまいことつかってるみたいだね」

海未「凛も穂乃果も早く食事を片付けてください。」

ほのりん「はーい」





絵里「さて、じゃあ行くわよ。希」

絵里は一人でバイクにまたがって街へと走り出していった。

にこ「え?希、あんたはいかないの?」

希「行くよ?なんたってウチらは二人で1人の探偵やからね」






??「お待たせしました…はぁ、はぁ…!」

絵里は警察署の前である人物を待っていた。警察署から小走りで出てきたのは、ふんわりとした雰囲気で優し気な表情の警察官。
この警察官は小泉花陽。特殊犯罪捜査課の刑事で、ドーパント関連の事件を担当している。
探偵として活動できているのも花陽の協力があってのことだ。

絵里「そんなに急いできたの?」

花陽「いえ…今回もドーパント事件だし、そりゃ急ぎますよ。絵里ちゃんは犯人の場所知ってるの?」

絵里「ええ、とりあえず花陽は外で待機していて?行きましょ?」





風谷地区の郊外にある廃墟に絵里がたどり着けば、辺りは雑木林でうっそうとしている。
廃墟にゆっくりと警戒しながら入っていく。すると奥の部屋に拘束されたヒデコを発見した。

絵里「ヒデコさん!今助けるわ…」

ヒデコ「はあ…!ありがとう…」

絵里「お礼はいいわ、歩けるかしら?とりあえず外に刑事さんを待たせてるから行きましょう。」

ヒデコを外で待機していた花陽に保護してもらえば再び廃墟の中に向かう絵里。

花陽「絵里ちゃん…気を付けてね?」

絵里「ありがとう、安心してちょうだい。ヒデコさんをよろしくね」






絵里「フミコさん、ここにいたのね…ミカさんが心配してるわ、帰りましょう?」

フミコ「…ミカが?へぇ…あなたがヒデコをさらったのね?ミカの差し金で」

フミコは絵里を鋭い目つきでキッとにらめば懐から『Bat』のメモリを出せば首のコネクタにメモリを差し込む。
すると体が黒い霧に包まれ叫び声とともにバットドーパントが表れる。






絵里「やっぱり貴女がドーパントなのね…仕方ないわね、少し我慢して頂戴」

機械のようなバックルを取り出せば腰に当て、バックルからベルトが自動的に体に装着される。

絵里「行くわよ…希!」

懐から黒いメモリを取り出してボタンを押す。

ジョーカー!

希「うん。いくで、えりち」

事務所にいた希の体にも絵里のベルトと同じものが装着され、緑色のメモリを取りボタンを押す。

サイクロン!

バックルの右のスロットにメモリを差し込めばメモリが転送され、希は気を失う。

にこ「え?ちょっと!…さっきのガイアメモリ?てか大丈夫なの??」

絵里のバックルに転送されたサイクロンメモリを押し込み、自身のジョーカーメモリを左側のスロットに差し込む

絵里「変身!」

腕を交差させてスロットを左右に開く絵里

サイクロン! ジョーカー!

風が吹きすさび絵里の体を包み込めば、右半身が緑色、左半身が黒色の仮面ライダーが現れる。





のぞえり「「さあ…あなたの罪を数えなさい!」」

バット「ギャァァッ!!」

素早い動きでバットがWとの距離を詰めてくる。
そのままカウンターの要領で回し蹴りをバットの脇腹に入れる。
よろけたところにそのままパンチを繰り出していく。

バット「グァッ…!ッ…ギャァァァァァ!!!」

ダメージを受ければ後ずさりするバット。
そのままよろめきながらも高音の叫び声をあげる。

絵里「ッ!…なにこれ…ッ!」

希「超音波やね…わざと聞こえるくらいの周波数にしてるんや」

絵里「なら…!」

青いメモリを取り出せばボタンを押してジョーカーメモリの入っていたスロットに差し替える

トリガー!

サイクロン! トリガー!

Wの体は左半身が黒から青色にかわり、手には青色のトリガーマグナムが握られている






絵里「ちょっと…静かにしてもらえるかしらっ!」

バット「ギャ…ッ!ぐ…」

引き金を引くと風をまとった弾丸がバットの体に命中
ひるんだすきに超音波がやめば再びトリガーマグナムから何発も弾丸を打ち出す

バット「ガッ…クゥ…ッ!」

バットは翼を広げて旋回しながら再び超音波を発する。

絵里「っ…しつこいわね…」

希「こりゃ…超音波をふせぐには耳栓くらいしかないかもなぁ」

絵里「…まだ方法はあるわ…」

そのまま上にマグナムを向けて弾丸を打ち込めば、バットはひらりとよける
しかし、弾丸は天井を破壊して外の太陽の光が中に差し込んだ。

バット「グァァァ!!」

日の光が目に入ったバットはそのまま飛ぶこともままならず床に墜落する。





絵里「とどめよ…」

トリガーメモリをジョーカーに差し替えてそのままジョーカーメモリを腰のスロットに差し込む

ジョーカー! マキシマムドライブ!

風の力で宙に浮かび上がり体が半分に割れてバットドーパントに向かって蹴りを放つ

のぞえり「「ジョーカーエクストリーム!!」」

バットドーパントはそのまま爆発
フミコがそのまま倒れ首のコネクタからメモリが排出されメモリが割れる





その後フミコは花陽に連れられて警察へ連行された。ヒデコは犯人がフミコだとは気づいてなかったらしい
後日、ミカとヒデコが事務所を訪れてお礼を言いに来た。

ミカ「ありがとうございました。でも、フミコがあんな怪人になったなんて…」

絵里「メモリは人の憎悪を増幅させてしまうの。メモリのせいでドーパントになることへの依存性もあるみたいだし」

ヒデコ「そうなんですね…でも、フミコはどうして私を?」

絵里「あぁ、それは…貴女のことが好きだったから…でしょうね」

絵里「ヒデコさんの元々持っていたゴールドと同じ色のリングを買って大事そうに首にかけてたしね」

絵里「それと、あなたたち二人付き合っているんでしょう?」

にこ「え?そうだったの??」

ミカ「…はい、そうですけど…どうして?」





絵里「ミカさんの左の小指のリング、恋人を大事にするって意味でしょう?ヒデコさんに恋人ができたって話は聞いてたから」

にこ「ちょっと待って…でも、なんで二人を結び付けられたの?仲が良かったとはいえ、女の子同士だし…いきなりそんな発想になる?」

絵里「あぁ…ヒデコさんの中指のダブルリング、レズビアンの意味というか目印になるのよ。もちろん全員してるわけではないけどね」

絵里「きっとフミコさんも二人のことに気づいてしまい、どうしようかと悩んでいたところでメモリに心をむしばまれてしまったんでしょうね」

ヒデコ「そうだったんだ…私全然気づかなかった。」

絵里「女の子同士の恋だし、隠してたんでしょうね…」

ミカ「フミコが戻ってきたら三人ではなそ?これからのこと!私二人とも大事だよ」

ヒデコ「うん…そうだね」






今回の事件は三人の友情がきっと解決してくれるだろう
その友情を壊す可能性のあったメモリ…これをばらまいている人たちがいる
私はこの街を汚す人たちを許せない…必ず黒幕を暴いてみせるわ

絵里「で…にこはなにしてるの?」

にこ「んー?じゃーん!!見なさい!!私がこの探偵事務所の所長になってあげるわ!」

絵里「うわぁぁ!!なんか看板がピンクに…!!!」

希「可愛らしいというか、いかがわしいというか…にこっちらしいわ」

にこ「さて!これからは三人で事件を『にっこにっこにー』で解決するわよ!!」

絵里「そんなかっこ悪くて、語呂もよくない決め台詞はイヤーーー!!」

希「楽しくなりそうやね~」






音ノ木家の屋敷

タブー「『お母さま』…こちらが高坂穂乃果です」

クレイドール「中々ベルトも似合ってるにゃ~」

テラー「音ノ木家のものにしか使えない特別なメモリです。死ぬ可能性もありますが…覚悟はありますか?」

穂乃果「安心してください…『お義母さま』自慢の義娘になります」

ナスカァ...


第一話  完






第二話は来週の月曜以降になると思います。

大体の話の流れとかは考えてますが各話の細かい話は全く考えておりません

とりあえず完走できるように頑張りたいと思います




これから第二話投下していきます

基本的にWの本編を知っている前提で話は進めていきますが、知らない人でも楽しめるようにしたいと思います。

拙い文ですが、読んでいただければ嬉しいです。





にこ(私が風都に来てから2か月ほどたった)

にこ(絵里と希についてだいぶわかってきたことがある)

にこ(絵里は思ったより普通の女の子、普段は犬猫の捜索の依頼が多いんだけど)

絵里『私ペット探しは自信があるの!』

にこ(と息巻いて出て行ってから夜に半べそかきながら、何もわからなかったと帰ってきたときは年上なのか疑ったわ)

にこ(希は基本的にこの事務所から出ることはないみたい)

にこ(時々タロットカードで占いをしてるんだけど、何を占ってるのか教えてくれないのよね)

にこ(あと、日課なのが『凛ちゃんのりんがべーラジオ』を聞くこと)

希『うーん…凛ちゃんのラジオはやっぱええね』

にこ(占いしててもこのラジオだけは聞きに来るくらい好きみたい)





にこ(あとは、W…)

にこ(絵里と希で3本ずつメモリを持っていて状況に応じて使い分けているみたい)

にこ(絵里はジョーカー、メタル、トリガーの三本、ジョーカーが使いやすいんだって)

にこ(希はサイクロン、ヒート、ルナ。この9つのフォームの組み合わせでいろんなドーパントと戦ったわ)

にこ(変なカジノに潜入したり、凛ちゃんの護衛みたいな依頼もあったわね)

にこ(希と凛は波長があうのが最近は連絡とってるみたい)

にこ「しかし…暇ね…絵里はどこ行ったのよ」

希「えりちなら…そこに」

テレビ『こんにちわ!今日は風都タワー5周年イベントに来ています。』

テレビ『今日はふうとくんと握手するイベントにたくさんの子供たちが…』

にこ「ちょっと!なにしてんのよアイツ!…子供の中に混じって…」






絵里「はぁ…ふうとくん可愛かったわ…しかもこのイベント限定のキーホルダーもゲットしたし…いい日になりそうね」

??「あれ?お姉さんもふうとくんに会いに来た人??」

絵里「そうだけど…あなたは?」

穂乃果「私は穂乃果!じつはこのふうとくん…私がデザインしたのだー!」

絵里「ハラショー!…もしかしてマスコットキャラ応募でふうとくんを考えたあの穂乃果さんなの!?」

穂乃果「うん!お姉さんもかなりの風都好きみたいだね」

絵里「もちろんよ!私は絵里よ、私たち仲良くなれそうね」

穂乃果「絵里ちゃんかー、うん!よろしくね!あ…やば、海未ちゃんのとこ行かなきゃ…ごめんね!またお話しよーね!!」

絵里「そうね、走ると危ないわよー?」

穂乃果はこっちを向きながら大きく手を振って走っていった。元気で不思議な子だったなぁと絵里は思いながら、事務所へ戻る。






にこ「あんたそういうキャラもの好きだったのね…ちょっと意外だわ」

絵里「ふうとくんは特別よ…いやー今日はいい日になりそうね~」

希「えりちご機嫌やなぁ…」

コンコン

??「おねぇちゃん!!助けて…!」

絵里「え…亜里沙?」



今日も風が事件を運んでくる…



第二話  Mの開放/進化のメモリ






突然ドアを開けて入ってきた少女は絢瀬亜里沙。絵里の妹だ。
今は大学生で知り合いの宝石店でバイトしているらしい
その宝石店に予告状が届いたらしい

絵里「金曜日に宝石をいただきに参上致す…ね」

希「これって最近話題の宝石泥棒やん?」

亜里沙「はい…近くの宝石店も被害にあってるみたいで…」

にこ「警察には?」

亜里沙「もう伝えてます。でも…不安で、おねぇちゃんがいてくれれば心強いなって…」

絵里「亜里沙…ええ、引き受けるわ。大丈夫よ亜里沙には指一本触れさせないわ」

にこ「いや…守るのは亜里沙ちゃんじゃなくて宝石よ?」





絵里は事件について聞くために花陽のもとを訪れていた

花陽「宝石泥棒の事件ですか?んー、犯人とかは全く目星がついてませんね…宝石店に共通項もなくて」

絵里「盗む手口は?」

花陽「方法もバラバラです。前回は停電、その前は近くで車の事故が発生してその隙に…って感じです」

絵里「そう…手掛かりはないのね」

絵里「もしかしてドーパント?」

花陽「なくはないですね。金曜日は私も行くのでよろしくお願いします」






音ノ木家のお屋敷

凛「あれ?穂乃果ちゃんは?」

海未「穂乃果は営業に行っていますよ。この前売ったマシーンのメモリの使用者から接触があったみたいよ」

凛「へぇー…宝石泥棒さんだっけ?」

海未「なかなか頭が切れるみたいですよ。少なくとも凛よりは頭いいんじゃないですか?」

凛「なにそれー!それ凛がバカみたいじゃんー!」

海未「そう言ったんですよ。」

凛「失礼だにゃ~…」

海未「凛ももう少ししっかりしてください。『ミュージアム』の一員としての自覚をですね…」

凛「あーもうわかってるって!あ、凛急用思い出したにゃ!じゃ~ね~!!」

海未「凛!…全く、まあ仕方ないでしょう。まだあの子はなにも知らないのですから…」

海未「『お母さま』からも新たなメモリの開発を急ぐようと言われていますしね…」

海未「穂乃果もいることです…そろそろ『お姉様』を迎えに行きましょうか」






金曜日

風都の中心街にある宝石店『Classy Vie』今日は物々しい警戒態勢が敷かれている

亜里沙「おねぇちゃん!来てくれたのね…」

絵里「もちろんよ?さて、泥棒さんはどこからくるのかしら…」

にこ「これなんて読むの?」

希「クラッシーヴィ…やないかな?」

花陽「絵里ちゃん、ちょっといいかな?」

絵里「どうしたの?花陽…」

花陽「今回、もしかしたら模倣犯の可能性もあるみたいなの…あんまり無茶はしないでね?」

絵里「大丈夫よ、今回は妹からの依頼を受けた、ただの探偵だから…ね?」

キャァ!!

絵里が声のする方を向けば亜里沙がしりもちをついて傍のガラスにボウガンが刺さっていた






絵里「亜里沙!!」

希「えりち!あそこのビルからや」

絵里「花陽!亜里沙を奥に連れてってあげて!私ちょっと行ってくる…!」

花陽「はい!」

絵里はバイクにまたがればボウガンが放たれたと思われるビルへと向かう

絵里「あんな距離からボウガンを放てるものかしら…」

ビルの屋上にたどり着いた絵里。周りを見渡せば矢のセットされた大掛かりな機械が設置されていた。

絵里「…遠隔操作?ってことはこっちは囮ってこと?」

ピリリリリ・・・

希『えりち!ドーパントや…ッ!』

絵里「わかった!今向かうわ!!」

再びバイクに乗って『Classy vie』に向かう。





希「っ…こんな堂々とでてきて何するつもりや!」

ドーパント「あまり近づかないでもらおうか…傷つけたいわけではないからね」

警官「う…撃て…!」

警官隊がドーパントに向かって拳銃を構えて発砲するが、金属製の体に傷一つつかない

ドーパント「意味ないよそんな鉛玉…さて、じゃあ宝石はいただいていくよ」

希「させへん!」

希はドーパントへ体当たりするが、そのまま腕を振って希の身体は吹き飛ばされる

にこ「希!大丈夫?」

ドーパント「邪魔するなら容赦しないよ?少し今日はイライラしてるからね…」

希「…く…ぅ」

グギャァァ!

どこからか現れた恐竜のようなガジェットが叫びながらドーパントにかみつく






ドーパント「なんだ…?このっ…!」

ドーパントはその恐竜をつかめば手を光らせる

希「ファング…!」

絵里「希!大丈夫?」

ドーパント「…ただの機械じゃないみたいね…」

ドーパントはその恐竜を無理やり引きはがして投げ捨てる

絵里「希…行くわよ?」

希「うん…ファングありがとう…でも、もう大丈夫やから…あっち行ってて…」

絵里と希はお互いにメモリを取り出す。絵里がバックルを装着して、二人はメモリを起動させる

サイクロン!

ジョーカー!

のぞえり「「変身!!」」

サイクロン! ジョーカー!

強い突風が巻き起こり仮面ライダーWが姿を現す





絵里「にこ、希の身体をおねがい」

にこ「分かってるわよ…っく…重いのよぉ、特にこの無駄な脂肪!」

希『重いって失礼やない??あぁ…にこっちにはないもんなぁ…』

にこ「っ…アンタあとで覚えときなさいよ!」

絵里「さて、泥棒さん…あなたの罪を数えなさい!」

ドーパント「今更数えられないね!」

そのままドーパントはWと殴る蹴るの攻防を繰り広げる。

希『かなり硬いボディやね…ヒートメタルでいこ!』

絵里「オッケー!」

バックルを戻し赤と銀色のメモリを起動させ、スロットにはめ込む。

ヒート! メタル!

Wのボディが赤と銀のフォルムに変わる。そしてメタルシャフトを構えてドーパントに連打していく






ドーパント「っ…!く…そ…」

絵里「効いてるみたいね…!」

ドーパントも蹴りを放つもメタルシャフトによって防がれてしまう

絵里「とどめよ…」

メタルメモリをメタルシャフトに差し込みマキシマムドライブを発動出せようとした瞬間

??「そうはさせないよ…!」

新たなドーパントが剣を振りかざして切りかかる。
青い身体に薄い羽根のようなものが背中から生えており、体には奇妙な模様が描かれている

絵里「くっ…!?あんたまた…!」

ナスカ「あんたって酷いなぁ…仮面ライダーさん…今のうちに逃げて?」

ドーパント「恩に着る…!」

絵里「待ちなさい!…ッ!」





このナスカドーパントとは何度か遭遇していた。しかし、はっきりと決着はついておらず、お互いがお互いを危険視している状況だった。

ナスカ「顧客のアフターサポートも大事にしていかないといけないからね」

絵里「毎回邪魔ばかりしてきて…いい加減倒してあげる!」

ナスカ「できるならね!」

メタルシャフトとナスカの剣がぶつかる。お互いの武器を弾きながら硬直状態が続く

絵里「キリがないわね…マキシマムドライブで一気に行くわ!」

再びメタルシャフトにメモリを差し込む

メタル! マキシマムドライブ!

のぞえり「「メタルブランディング!!」」

メタルシャフトの先端から炎を噴き出しながらナスカに突進していく






ナスカ「く…ぅ!」

絵里「どう…?」

ナスカ「中々やるね…でも、まだ力が足りないかな…」

希『まだ立てるんか…』

ナスカ「さて、反撃開始といくよ…!」

希『ここは退こう!今相手してる場合やない!』

絵里「そうね…」

ナスカ「逃がすと思う?」

スタッグフォンを操作すし、リボルギャリーを呼び出すも直後にナスカが切りかかってくる

絵里「…くッ!」

店の裏手に出ればリボルギャリーが迎えにきて、ナスカを跳ね飛ばせばそのまま乗り込みこの場から離れていく

ナスカ「逃がしちゃった…でも、次は逃がさないよ…」

ナスカドーパントが変身を解けばメモリをベルトから抜いて

穂乃果「仮面ライダーさん…」









にこ「手当するから!ほらこっちきなさい!」

絵里「いてて…それより、希。ドーパントの能力を検索してもらえる?」

希「えりち…わかった。」

絵里「キーワードは、車、ボウガン射出機、金属製の身体」

希「…今回はマシーンのメモリやね」

希「マシーンの名前の通り、機械を自在に操ることが出来るみたいや」

希「ただ、メモリ関係の機械は例外みたい…ファングを操ることはできんかったみたいやから」

にこ「そういえばそのファングって何なの?メモリ?」

絵里「Wの7本目もメモリよ。ただ動き回っていて普段は出てこないわ、時々出てくるメモリよ」

希「ファングはウチと適合率がかなり高いんよ…ただ、高すぎてウチも制御できんくなってしまうんよ…」

絵里「一度だけ変身したんだけど…希がおびえちゃってね」

希「ファングにはもう変身せんよ…あれはウチがウチじゃなくなってまう…」






ラブアローコーポレーション

海未「あら…どうかされましたか?宝石泥棒さん」

亜里沙「ごまかさないでください、おねぇちゃんが仮面ライダーなんて聞いてなかったです」

海未「言ってませんでしたか?それは申し訳ありません。でも、貴女の計画に不都合はないでしょう?」

亜里沙「…そうですね、貴女に利用されているのが気にくわないですけど…」

海未「お互い利得があるんですからいいでしょう?」

亜里沙「それで…準備はできてるんですか?」

海未「もちろんです。貴女にぴったりの場所を用意しておきました。これで大丈夫でしょう」






次の日

希「うーん…マシーンドーパントの足取りがつかめんな…」

絵里「犯人も分かってないから仕方ないわ…」

にこ「絵里!あんたまだ怪我してんだから安静にしてなさいよ!」

絵里「じっとしてるの苦手なのよ…ん、亜里沙から電話?もしもし?」

??『絢瀬亜里沙を預かった。返してほしくば絢瀬絵里、一人で廃工場に来い』

絵里「っ…!」ガタッ

希「えりち…!」

絵里「亜里沙は無事なんでしょうね!!ねぇ!!」

ツーツーツー・・・

絵里「私行ってくるわ…」

にこ「ちょっ…!無理よそんな身体じゃ!」

絵里「亜里沙があぶないのよ!」

希「えりち!冷静になるんや!これは敵の罠や!」

希「敵の正体も狙いもわからんまま突っ込むのは無謀すぎる…!」




絵里「分かってるわ…でも私はいくわ…」

希「えりち!」

絵里「大丈夫よ…ベルトはあらかじめつけておけば希と連携できるし変身もできるでしょ?」

絵里「敵の正体とか狙いなんて行ってから考えるわ…今は亜里沙を助けるのが先決よ」






指定された廃工場についた絵里。慎重にあたりを警戒しながら中に侵入すれば中央の柱に縛り付けられた亜里沙を見つける

絵里「亜里沙!」

亜里沙「おねぇちゃん…!」

絵里「今助けるわ…!」

亜里沙に駆け寄周りを警戒しながら拘束する縄を外して

亜里沙「ありがとう…おねぇちゃん一人なの?」

絵里「そうよ、ここは私に任せて…今のうちに逃げて」

希『えりち…気を付けてここは機械だらけ…相手のテリトリーや』

亜里沙「…よかった。これでやっとおねぇちゃんが私のものになる…!」

亜里沙はMのメモリを取り出す

絵里「亜里沙…貴女…!」

亜里沙「驚いた?私がドーパントだったことに…」

絵里「…今すぐメモリを渡して」

亜里沙「…嫌って言ったら?」

絵里「戦うしかないわね…お願い、目を覚まして!メモリに飲まれちゃダメ!」

亜里沙「……わかった…おねぇちゃん」

絵里「いい子ね…メモリを渡して?」

ゆっくりと亜里沙に近づく絵里。メモリを渡そうと手を伸ばす亜里沙。





マシーン...

絵里「っ…!希!」

希『うん!』

ジョーカー!

メモリを起動させて脇腹のコネクタに差し込みドーパントへと変身する。絵里も警戒は完全にといていなかったのかそのままジョーカーを取り出してすとっさに差し込む

マシーン「変身はさせないよ…!」

絵里「…希?…ねぇ!希!!…聞こえない…?変身できないの!?」

マシーン「甘いよ…おねぇちゃんは…この力とってもハラショーなんだよ?」

マシーン「メモリはそのもの自体が特別だから私が干渉することはできない。でもこのバックル自体はただの機械…簡単に不良品にできちゃうの」

マシーン「この力があれば何でも好きなものが手に入るんだもの…!宝石も、おねぇちゃんも!」

絵里「っ…!どうするつもり?」

マシーン「どうするもないよ?おねぇちゃんは私の傍にいてくれるだけでいいからね?」

マシーン「あー…でもその前にやらなきゃいけないことがあるんだった…」







希「えりち…!!えりち!!聞こえへん…なんで!!」

にこ「ちょっと!おちついて!希!」

希「バックルが…動作不良をおこしてるんや…うちのサイクロンが転送されない…」

にこ「なにそれ…じゃあ絵里は…」

希「つかまってしまった…」

にこ「じゃあ助けに行かなきゃ…!」

希「でも…うちの力じゃ…なにも…」

ピリリリリ

希「えりち!?…もしもし」

マシーン『こんにちは、おねぇちゃんの相棒さん…えっとおねぇちゃん助けたいんですよね?』

希「亜里沙ちゃん…」

マシーン『私はもう貴女とおねぇちゃんを会わせたくはないんですけど…こっちの都合もあるのでこっちにきてください』

絵里『希!だめ!!絶対に来ちゃダメ!!私は大丈夫だから…!ぐぁっ…!』

マシーン『なに勝手にしゃべってるの?…希さん、来ないとおねぇちゃんにはもう会えないと思ってください…それでは』






希「えりち!?…えりち!!……」

にこ「なにしてんのよ!早く助けに行かなきゃ!」

希「でも…ウチが行っても…何も…」

にこ「何もできないって?バカじゃないの?あんたたち相棒なんでしょ?」

にこ「そんな簡単に絵里を見捨てるっていうの?」

希「見捨てるなんてできん!…でも…これは敵の罠や…」

にこ「そんなの私だってわかるわよ!でもそんなのどうでもいい!」

にこ「あんたは絵里を助けたいの?助けたくないの?どっち?」

希「うちは…えりちを助けたい!」

にこ「なら行くわよ…!助ける方法なんて行ってから考えりゃいいのよ!」

希「にこっち…そうやね、にこっちはすごいわ…行こう!えりちを助けに!」






廃工場

希「えりち!」

絵里「希!?それに、にこまで…どうしてきたの!?」

希「うちがえりちを助けたかったから…!」

マシーン「思ったより早いですね…まあ、いいでしょう。おとなしくしててくださいね」

希「にこっちは下がってて…ファング!」

ギャオオオオ!

希「えりち!うちらは相棒や…地獄の底まで悪魔と相乗りしてもらうで…!」

絵里「希!?まさか…!」

マシーン「無駄ですよ…変身の機能もすでにバグを埋め込んでいますから」

希「えりちは確かに変身できんやろね…でも、ファングには変身できる!」

ファングメモリは希の手のひらに乗る。そして変形させ、ベルトの右のスロットに差し込みガジェットをバックルにはめ込む
すると、絵里のジョーカーメモリは希のバックルに転送され、左のスロットに差し込みバックルを開く

ファング!

ジョーカー!

希「変身!」

絵里は気を失い、希の身体が包み込まれ白と黒のいつもよりも攻撃的なスタイルなWが現れる。






W「ウガァァァァァァ!!!!」

マシーン「な…!なにあのWは…!」

にこ「希の身体で…変身した!?」

W「ウ…アァ!!」

雄たけびを上げたWは異常な速度でマシーンドーパントとの距離を詰める。
不意を付かれたマシーンは慌てて防御するも間に合わず徐々に押され始める

マシーン「…ッ!…ここは…!」

マシーンは片腕の機械を操作する。すると工場内の重機が動き出す
鉄骨をひっかけたクレーンがWへ襲い掛かる

W「ウガァァァ!!!」

Wはファングメモリのレバーを押す

アームファング!

腕からアームセイバーが伸び鉄骨を切り裂きながら暴れまわる

絵里『希!落ち着いて!希!!』

W「ウグァァァア!」

絵里『これが希が恐れていた状態…!?』

マシーン「なに…!?この力…!!…っ!」

マシーンはファングの力に驚きながら逃げる、そしてにこを見つければ、人質にとってWを脅す

マシーン「止まって…!この人がどうなっても…!?」

W「ウァァァ!ウガァァ!!!」

にこ「…っ!」






Wはアームセイバーを構えたままにこの事など気にすることもなく突進する

絵里『希!!止まって!お願い!!希!!!』

絵里『希ぃ!!!!」

絵里「……!…ここは…『星の本棚?』」

不思議な空間に本棚が無数に存在しているだけの空間それが『星の本棚』そこに絵里はいた。
しかし、そこは希の叫び声が反響し一面炎に包まれ本棚が無残に崩れ落ちひどいありさまだった。


絵里「いや…違う…これは希の意識の中!?」

絵里「希は今…自分の知識と理性が全て燃え上がる恐怖に襲われている…?」

絵里「希!!希…!返事して、どこにいるの!」

絵里は燃え盛る炎の中を希を呼びながら探し回る。すると本の山の中に希のシュシュを見つける

絵里「希!?…!今助けるから!!」

希「…えりち、信じてたよ…えりちなら必ず助けてくれるって…」

絵里「当たり前でしょ…?私たちはなに?」

希「…せやったね…うちらは…」

「二人で1人の仮面ライダーや!!」
「二人で1人の仮面ライダーよ!!」

二人は光に包まれ、気づくと希の意識は真っ白な空間に本棚が並ぶ通常の状態に戻っていた。






にこ「…信じてたわよ…希」

希「ごめんな…ちょっと遅くなって…でももう大丈夫や」

アームセイバーはにこにあたる直前でとまりそのままマシーンを殴り倒す

のぞえり「「さぁ…貴女の罪を数えなさい!」」

マシーン「う…ぁぁ…!」

マシーンはそのままこの場から逃げていく

ショルダーファング!

Wはファングのレバーを二回押し、ショルダーセイバーを外し投げつければ大きく切り裂きマシーンは倒れる

絵里『亜里沙…少し我慢しててね…!メモリブレイクよ!』

希「いくで…えりち!」

ファングのレバーを三回押す

ファング! マキシマムドライブ!

姿勢を低く構えれば右足にファングセイバーが現れ、ジャンプする
そのまま体を回転させてマシーンの身体を切り裂きながら回転蹴りを放つ
マシーンドーパントにFの残光が残り爆発して、少しやつれた亜里沙と割れたMのメモリが落ちていた

絵里「亜里沙!」

希「大丈夫、気を失ってるだけや…」

バックルを戻して変身を解除すれば絵里は亜里沙に駆け寄り抱きかかえる
そしてファングはガジェットの状態に戻れば再びどこかへ姿を消した

希「ありがとう…ファング…」

にこ「これで無事解決ね」





??「おめでとうございます、希」

突然の声に皆が振り向けば工場の出入り口にロングヘア―をなびかせながら佇む女性がいた

希「…!…誰!?」

海未「あぁ…記憶がないんでしたね…まあいいでしょう」

海未「しかし…完全に制御したファングがあれほどとは…予想以上でしたよ」

海未「でも…そっちの雑魚に手間取ってくれて助かりました。これでもう希は私たちのものです」

海未「帰りましょう…『ミュージアム』へ」

絵里「ミュージアム…!?希に手出しさせないわ!…ッ!」

海未「そんなボロボロの身体で何が出来るんです?でも…抵抗するなら容赦しませんよ…」

タブー...

絵里「あの時の…!ドーパント!」

タブー「希を渡してください。痛い目にあいたくなければ…」

希「…!もう一度ファングに…!」

タブー「させるわけないでしょう…!」

タブーは光弾を二人に向かって投げつける





??「やっと尻尾をだしたわね…」

アクセル!

当然現れた真っ赤なバイクが絵里たちとタブーの間に割って入り光弾をはじく。バイクが変形し赤い仮面ライダーがタブーを指さす。

アクセル「ミュージアム幹部、園田海未。ここで貴女の悪事も終わりよ…!」

タブー「…誰ですか?貴女は?」

アクセル「私に質問しないで…!」

アクセルはエンジンブレードを構えてタブーへと切りかかっていく

??「海未ちゃん!」

アクセルのエンジンブレードを受けようとしたタブーの前に現れたのはナスカ
ナスカの剣がエンジンブレードを受け止める

タブー「…!どうしてここに!」

ナスカ「事情は後で説明するね…!とにかくここは離れよう…!警察が集まってる!」

タブー「…今捕まるわけにはいきませんね…希、また迎えに来ます…!」

ナスカとタブーは廃工場の天井を突き破り逃げていった。





アクセル「逃がしたか…まあ、いいわ…あなた達は大丈夫?」

絵里「貴女は…?」

アクセル「あぁ…自己紹介してなかったわね」

アクセルが変身を解くと赤いくせっ毛を指でクルクルといじりながら彼女は話す。

真姫「西木野真姫…刑事よ」




第二話  完



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