ちひろ「菜々さんとプロデューサーさんがイチャついてます」 (38)

アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。

短め、書き溜めありです。


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プロデューサー(以下P)「菜々さ~ん」

菜々「はい、なんですか?」

P「暑い~」

菜々「そうですねぇ…最近一気に気温が上がりましたね」

P「…そのメイド服暑くない?」

菜々「…慣れてますから!」

P「いやいや、いくらなんでもコレで特に直射日光浴びるのはヤバイって!」

菜々「ダメです~!ナナには気温よりも紫外線の方が敵なんです~!」

P「そんなこと言っても菜々さん顔には出てないけど結構汗かいてるじゃん!」

菜々「えっ、ヤダ…その、匂います?」

P「良い匂いだから大丈夫だよ~(全然?むしろ何もにおわないくらいだよ?)」

菜々「Pさん…本音と建て前がですね…」

P「おっと、つい」

菜々「まったくもう…まぁPさんが良いって言うなら良いですけど…」

P「じゃあそんな暑さに耐える菜々さんを扇いであげよう」パタパタ

菜々「あぁ^~…良いですねぇ…やっぱり風があるだけでかなり違いますねぇ…」

P「だな~」

菜々「あっPさん、もう少しこう服の中に風が入るように…」

P「ほいほい…こんな感じか?」

菜々「はぁ”~…やっぱり服の中で蒸れちゃってましたからねぇ…」

P「お洒落は我慢とか言うけど、それで倒れたりしないようにな~」

菜々「大丈夫です!自分の限界はもう大体わかってますから!」

P「それは頼もしい」

菜々「でも、心配してくれて嬉しいです♪」

P「菜々さんが倒れたら俺も仕事どころじゃなくなるからな~」

菜々「ふふっ、それじゃあ体調にはより気を付けないといけませんね!」

P「そうして~」

菜々「でもPさんもお疲れでしょうし…よし、がんばり屋のPさんはナナが扇いであげちゃいます!」パタパタ

P「はぁ~…涼しい~…」

菜々「ふふっ、癒し効果のあるウサミンウィンドですよ~!」

P「やばい…スタドリなんかよりずっと回復する…」

菜々「愛情こめてますから♪」

P「菜々さんの愛情を受けてちょっと体が火照って来ちゃったな~」

菜々「な、何を言っているんですか!こんな時間から…ノウッ!ですよ!」

P「ちぇ~…じゃあそろそろ良い時間だし、ご飯食べに行こう!」

菜々「あっ、良いですね~!今日はナナのお弁当ですよ、中庭で食べましょう!」

P「わ~い楽しみ~」

(イチャイチャ…バタン)

早苗「ねぇ…何今の?」

瑞樹「わからないわ…」

早苗「他に人が居るのになんであの二人ずっと膝枕でイチャイチャしてんのよ!」

瑞樹「あれでどうして仕事が滞ったりしないのかしら…」

早苗「というか見せつけてるんじゃないわよ…」

瑞樹「付き合い出すまでは色々応援してたけど、まさかこんなにバカップル化するだなんて…わからなかったわ…」

早苗「最初こそ微笑ましかったけど、こうまでイチャイチャされると少し鬱陶しいわね」

ちひろ「ですよね!」

瑞樹「あらちひろちゃん、あなたも大変ねぇ」

ちひろ「そうなんですよ!毎日至近距離であのイチャイチャ見せつけられるのはさすがにこたえます…」

早苗「あたし達はお仕事とかレッスン行ってる間は見ないで済むけど、ちひろちゃんは逃げ場ないもんね~」

ちひろ「菜々さんのケアが完璧過ぎてスタドリも買ってもらえませんし…」

瑞樹「あ~…確かに最近飲んでるの見ないわね」

ちひろ「それに菜々さんがしれっと私のアシスタント業務をこなしちゃうんですよ!このままでは私の立場が!雇用がぁぁぁ!」

早苗「あ~…菜々ちゃん凄く気が付く子だから…」

ちひろ「ですので!あの二人のイチャイチャを少し抑えるようにお願いしましょう!事務所の平穏と、そして何より私の雇用のために!!!」

瑞樹(ここでP君が前にポロッと「ちひろさんがアシスタントしなくてよくなったらいっそアイドルデビューさせても…」とか言ってたのは黙っておきましょう)

早苗「まぁまぁ、アシスタントがダメになったらアイドルやれば良いじゃない!ちひろちゃん可愛いし」

瑞樹(片桐いいいいいいいいい!!!)

ちひろ「嫌ですよ!私はあくまで裏方です!そんな表舞台に立つなんて…」

瑞樹「まあそれはさておき!問題はあのバカップルをどうするかよ!」

ちひろ「それなんですけど、他にもこの状況に耐えきれない子が居るので色々と…」

早苗「ほほ~…でもそんなので効くかしら?」

ちひろ「お二人とも基本的には奥手ですから、少しだけ周囲からの目を意識すれば大人しくなるかと」

瑞樹「だと良いわねぇ…」

ちひろ「ちょうど今頃あの二人が仕掛けているはずですね」

(同時刻、中庭)

菜々「さっ、お弁当食べましょう♪今日は色々試したいものも作って来ちゃいました!Pさん苦手なものはありますか?」

P「自慢じゃないけど何でも食べるし、それに俺の好物は菜々さんの手料理だから!」

菜々「ふふっ、頼もしいです!それじゃあ…」

???「あら、Pちゃまではありませんか」

???「こんな所でお昼ですか?」

菜々「あら、桃華ちゃんにありすちゃん!」

P「二人ともどうしたんだ?レッスンには少し早いぞ?」

桃華「ありすさんと少しお話をしておりましたの」

ありす「お二人こそこんな所で何を?」

菜々「ナナ達は…えへへ、二人でお弁当を」

P「二人はもうご飯食べたのか?」

桃華「いいえ?これからカフェテリアに二人で行こうと思っていましたの」

菜々「それでしたら一緒にお弁当食べませんか?少し多めに作ってきましたし!」

ありす(しめた!)

ありす「良いんですか?」

P「良いぞ~、それじゃあそこに座ってくれ」

桃華「それでは、失礼いたしますわね」ストン

ありす「…」ストン

P「あ~…お二人さん?」

桃華「なんでしょう?」

P「なんで俺の両隣を固めるの?」

ありす「嫌ですか?」

P「いやべつに嫌とは…」

桃華「じゃあ良いですわね」

P「…はい」

菜々「ふふっ、Pさんは皆に慕われていますね!そんなPさんだからナナも…」

P「菜々さん…」

桃華「んん”っ!こほん、お二人とも?」

菜々「はい?どうかしましたか?」

ありす「お二人がおつ…おつき…よく一緒に居るようになってから、その…人目もはばからずイチャイチャし過ぎじゃありませんか?」

桃華「そうですわ!特に菜々さんは売れっ子ですし、どこに目が光っているか…」

P「あ~…それは大丈夫、ちゃんと事務所内とか部外者の目がない所を選んでやっているから」

桃華「だからといって…!」

菜々「それに…皆さんがナナたちの事を応援してくれましたから」

P「そうだな…早苗さん達にもやれ『遠慮するな!』とか『好きって気持ちをストレートにぶつけろ!』とか色々言われたしな」

桃華(早苗さん!!!なんてことを言ってらっしゃるんですか!!!)

桃華「そ、そうなんですの…」

菜々「はぁとちゃんとかも『ナナセンパイはこれまで頑張ってきたんですから!幸せになる権利と義務があるんです!』とか力説してくれましたねぇ…」

ありす(おい佐藤ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!)

心(はぁとって呼べよ☆)

ありす「!?」

桃華「…皆さんから凄く応援されたのですわね」

P「ああ、だから…」

P・菜々「「遠慮した方が皆に失礼だと思って」」

ももあり(限度ってものがあるでしょう!!!!!!!)

ありす「そ…それでもですね」

菜々「あっ、もうそんなお昼休みないですよ!早く食べないと!」

P「それはいけない!菜々さんのご飯を食べられないとまたあのスタドリのお世話にならないといけなくなる!」

菜々「でも、急いで食べちゃダメですからね?よく噛んでください!」

P「もちろん!折角菜々が作ってくれた弁当だし味わって食べるさ!」

菜々「ふふっ、さあ召し上がれ…あ、お二人も遠慮しないで食べちゃってくださいね!」

ありす「…はい」

桃華「いただきますわ…」

ありす「この卵焼き…凄く甘いですね」

菜々「そうですか?Pさんがしょっぱい方が好きだと言うのでしょっぱいはずですけど」

ありす「いえ、甘いです、狂おしいほどに」

菜々「???」

桃華「このお味…ああ…」ハラハラ

ありす「桃華さん!?」

菜々「ええっ!?桃華ちゃんどうしました!?何か嫌いなものでも入っていましたか?」

桃華「いいえ…いいえ…このお料理…お母さまが作って下さったはずはありませんのに…どうしてでしょう、凄く心にしみますわ…」

P「あ~、菜々の料理はなんというか『ザ・おふくろの味』って感じなんだよな、毎日食べても飽きない感じ」

菜々「毎日だなんて…もう!Pさんさえよければいつだって作ってあげちゃいますよ!きゃはっ!」

桃華「本当に…お母さまが恋しいですわ…」

菜々「桃華ちゃん…そうですよね、親元から離れてこちらでアイドルしているんですもんね」

P「…菜々」

菜々「はい!桃華ちゃん、こちらへどうぞ!」グイッ

桃華「あ…あらっ」ポフッ

菜々「桃華ちゃんは一人でこちらに来て頑張っているんですもんね…たまには誰かに甘えたくもなりますよね…」ナデナデ

桃華「あっ…ふわぁ…」トローン

ありす「桃華さんが今まで見たこと無いような陶酔した表情を!?」

P「菜々の膝枕はヤバイからなぁ…ただひたすら全てを菜々に委ねたくなるぞ」

菜々「ナナでは役者が不足していると思いますけど、今日だけでも頑張っている桃華ちゃんをねぎらわせてください」ナデナデ

桃華「あっ…はぁっ…菜々…ちゃま…おかあさま…」

菜々「はい、おかあさまですよ~♪桃華ちゃんは偉いですね~…」ナデナデ

桃華「あっ…あっ…わたくし…わたくしぃ…」

ありす「も、桃華さん!一度撤退です!それ以上は引き返せなくなりますよ!」グイグイ

桃華「…はっ!?…あっ、ありすさん!お待ちになって!」

菜々「あんまり急いで転ばないでくださいね~」

桃華「はい、おか…菜々ちゃま!」

ありす「桃華さん!」

菜々「年少組の子達は元気があって良いですねぇ…ナナももしかしたらあのくらいの子が居たかも知れないんですね」

P「今さらたらればを言っても仕方ないさ」

菜々「そうですけど…」

P「いつか菜々が満足した時に…な?」

菜々「それって…あっ…はい」///

P「さ、お弁当食べちゃおう!」

(事務所)

ちひろ「そろそろかしら」

早苗「あの二人のアレはちょっとやそっとでどうにかなるものじゃないと思うけどねぇ」

瑞樹「長いことお互いに告白したいのに出来ないって状況があった上での今だし」

(prr…prr…)

ちひろ「おっ、噂をすればですね…はい千川です、ありすちゃん状況は?」

ありす『橘です!桃華さんがやられました!』

ちひろ「なんですって!?」

ありす『桃華さんは…もうダメです!』

ちひろ「ありすちゃん落ち着いて!桃華ちゃんの状況は!?」

ありす『橘です、桃華さんは…桃華さんは…あっ、ちょっと桃華さん電話取らない…』

桃華『もしもしちひろちゃま!?お二人のお邪魔をするのはもうおやめなさいな!』

ちひろ「くっ…桃華ちゃん…」

桃華『お二人の幸せはわたくしが責任をもって後押しさせていただきます!』

ありす『…聞いての通りです』

ちひろ『わかりました、ありすちゃんはなんとかこちらに合流してください』

ありす『はい、それと橘です』

(ピッ)

早苗「…なに今の」

ちひろ「あの二人に挑んだ戦士が一人散ったということです…」

瑞樹「説明になってないんだけど」

ちひろ「つまり菜々さんに甘えさせてもらったりして、あちらを応援する側に回ったということです」

早苗「あ~…はぁとちゃんみたいな感じね」

ちひろ「あの二人が幸せになることに異論はないんですよ…後はもう少し控えめにやってもらえたらそれで」

早苗「そうねぇ、でも色々焚きつけた手前私達が直接言うのもあれだし」

瑞樹「もうしばらく様子を見てあげましょう」

早苗「そうね、ある程度好きに燃え上がったら勝手に鎮静化するでしょ」

ちひろ「そんなぁ!」

早苗「…瑞樹ちゃん、今日はさっさと上がって飲みに行かない?」

瑞樹「あら、良いわね~」

楓「それなら良いお店を開拓したんですよ」

ちひろ「ちょっと!私を見捨てないで下さいよ~!」

瑞樹「ちひろちゃん、ガンバ☆」

ちひろ「『ガンバ☆』じゃな~い!こら、逃げるな~!戦え~!」

早苗「あ~…やってらんないわ…これはもう飲むしかないわね」

瑞樹「じゃあ、まずはレッスンで汗を流してからね」

楓「限界まで喉が渇いた状態で飲むビールは格別ですね」

(バタン)

ちひろ「くっ…このままで済むと思うなよおおおおおお!!!」

ちひろ「って…えっ、楓さんいつの間に!?」

(夜)

早苗「へ~、楓ちゃんまた良いお店開拓したじゃない!」

瑞樹「お店の雰囲気も良いし、お料理もおいしそうね!」

楓「ええ、ここは芸能関係者御用達のお店なので、少しくらい乱れても大丈夫なのが良いんですよ」

???「あれっ?どうしたんですか皆さんお揃いで!」

早苗「えっ!?」

楓「あら、Pさんに菜々さん、こんばんは」

P「どうも、丁度同じタイミングだったんですね」

菜々「こんな所で皆さんにお会い出来るだなんて嬉しいです~!」

瑞樹「は、はぁい、二人も同じお店だったのね」

P「ここなら菜々と少しくらいイチャついても問題はないですから」

菜々「イチャつくだなんて…Pさんったら♪」

早苗・瑞樹(少し…?)

楓「そうだ、良かったら私達とご一緒しませんか?」

瑞樹「楓ちゃん、二人のお邪魔じゃ…」

菜々「良いんですか?それでしたら遠慮なく!」

楓「ふふっ、幸せそうな菜々さんを見ているとそれだけで幸せな気持ちになりますから是非」

早苗「えっ、菜々ちゃん良いの?P君と二人きりの方が良いんじゃない?」

菜々「そういうのはいつでも出来ますから!皆さんとお話しするのもナナにとっては大切です!」

P「それじゃあ席の変更を伝えてきますね、菜々さんは先に座ってて」

菜々「はい!」

瑞樹(早苗ちゃん)コソッ

早苗(…良いタイミングだしね、言ってあげる?)

瑞樹(そうした方が良いと思うわ)

早苗(オッケー)

早苗「…ねえ菜々ちゃん」

瑞樹「ちょっといいかしら?」

菜々「なんですか?」

(数日後)

ちひろ「瑞樹さあああああああん!早苗さあああああああん!」

瑞樹「あ、あらちひろちゃん、血相変えてどうしたの?」

早苗「P君たちなら落ち着いたでしょ?」

ちひろ「そうですけど…あれを見てもそんなことが言えますか!?」

P「ん…」

菜々「はいPさん、お茶をどうぞ!」

P「ありがとう、丁度欲しいタイミングだったよ」

菜々「Pさんのお望みならなんだってわかっちゃいますよ!あ、それとこれ、さっきPさんが探していた資料です」

P「おお…助かるよ」

菜々「遠慮しないでどんどんナナを頼って下さいね!」

P「本業のアイドルに支障が出ないようにね」

菜々「大丈夫です!今のナナは絶対無敵ですから!」

ちひろ「どうするんですか!確かにおおっぴらにイチャつかなくはなりましたけど、前にもましてPさんにべったりじゃないですか!」

ちひろ「Pさんの業務補佐までほぼ完ぺきにやっちゃいますしぃ!私の存在意義があああああ!」

早苗「まあほら、イチャイチャ自体は減ったんだから良いじゃない!」

瑞樹「そうよ、それに全部の問題を一度に解決するだなんて無理よ?」

ちひろ「そうかも知れませんけどぉ…」

早苗「まああれね、とりあえず…」

ちひろ「とりあえず…なんです?」

瑞樹・早苗「おねシンは完璧にしておいたら?」

おわりです、お付き合いいただきありがとうございました。

マスコミ「安部菜々さんそろそろ(寿)引退か…?」
ファン一同「祝儀用意しとかなきゃ」

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