スネ夫「悪いな、のび太……」 (53)

スネ夫「悪いな、のび太……」

のび太「そんな……なんで、こんなこと……」

ジャイアン「俺たちはもう引き返せないとこまで来ちまったのさ……スネ夫、1.2.3でやっちまおうぜ」

スネ夫「了解、ジャイアン」

ジャイアン「それじゃ、行くぞ……1…2…3」

そして、轟く銃声ーー

1レス目だけ思いついた勢いでたてました。

どんな展開にしても大丈夫なようにRのほうにしました。

なのでこれならRじゃなくてもいいよと思われてしまうかもですがご容赦ください。

駄文ですが、よろしくお願いします。

ーー警視庁・特殊犯罪対策課ーー

A「だから、Bはもっと上官に対する態度をだな……」

B「えー。そんな堅苦しいのめんどくさいっすよー。みんな楽しく、でよくないすか?」

C「確かに、あんたの態度は目に余ることがあるわね。すこーし締めればよくなるかしら?」

B「え? Cさんはなんだかんだいっつも俺のこと許してくれてたじゃないですかー」

部下たちが談笑している部屋に、僕は軽く手を上げ、挨拶しながら部屋に入った。

のび太「みんな、おはよう」

A「おはようございます」

B「おはざいまーす」

C「おはようございまーす」

たった3人しかいない部下が挨拶を返してくる。

警察庁警察官・野比のび太警部ー警視庁特殊犯罪対策課課長

それが今の僕の肩書きだ。
特殊犯罪対策課ーー配属当初こそ、かっこいい名前の部署だと思ったものだ。けれど、実態は警視庁内で厄介物扱いされている事件を、これまた厄介者扱いされている人材に体良く押し付ける為の部署だった。

だが、僕の目的を達成する為には、この上ない部署だ。

のび太「昨日の電子ドラッグの音声データ、解析終わってるか?」

B「課長がどーしても今日までって言うから、徹夜でやりましたよ! 大変だったんすから、今度駅前の牛丼、おごってくださいよー」

のび太「ああ、この事件に肩がついたら、牛丼でもなんでも連れてってやる。全員な」

C「ほんとですか!? 野比さん、太っ腹ー!」

A「だが、その前に目の前の事件だ。ですよね、警部」

のび太「そうだ。全員、気を引き締めて行こう」

ABC「はい!」

のび太「よし。じゃあB、解析の結果を頼む」

事件の発端は一人の男が起こした交通事故だった。
深夜の道路での逆走。それだけ聞けばまあよくある事故の一つで片付けられる。だが、男は突然道路のど真ん中でUターンをして逆走をしていたのだ。

男の身元はなぜか不明。被害者もこの男のみで、この件はすでに運転者のミスによる事故でカタがついているが、どうしても気になった僕はこの事件をもう少し調べてみることにした。
調べを進めると、男の破損した音楽プレイヤーが事故現場近くから見つかり、データを復元すると電子ドラッグと思われる音声データが見つかった。

電子ドラッグとは、極めて中毒性の高い音声データや映像データの事だ。一度見聞きするだけで、その快楽の虜になり、抜け出すのは困難と言われている。
2020年に電子麻薬取締法が制定され、所持や製造などが全て禁止された。

B「それが……従来の電子ドラッグデータには当てはまる物がなくて……つか、こんな複雑な奴、見たことないっすよ」

のび太「元組対のBが見たことのない電子ドラッグか……掘ってみる価値はあるな」

A「しかし警部……この男はもう死んでますし……手掛かりがありませんよ」

のび太「……一人、情報をもってそうな奴に心当たりがある。連絡してみよう。少し外す」

ーー地下駐車場ーー
僕は携帯電話を取り出して、小学生時代からの旧友、出木杉英才を呼び出した。

出木杉『出木杉です』

のび太『……俺だ』

出木杉『野比君か。……なんの用だい?』

のび太『俺たちのチームが新型の電子ドラッグを発見した。……お前がマークしてる奴らで、心当たりがある奴はいないか?』

出木杉『君は僕が公安の管理官だと知っているはずだ。君も知っての通り、公安の捜査情報は……』

のび太『公安の捜査情報は外部に漏らせない。もちろん知ってる。だが、それを知っての頼みだ』

出木杉『そういう麻薬系の捜査情報は組織犯罪対策部にきいたらどうだい』

のび太『……交通事故で死んだ男……』

出木杉『なんだって?』

のび太『道路逆走で死んだ男、公安の関係者だろ』

出木杉『……なんでそんな事が言える』

のび太『このご時世、身元不明の奴が車を乗り回すのは簡単なことじゃない。手を回して男を殺し、データを消したのはお前だろ』

出木杉『だったらなんだと言うんだい?』

のび太『……お前がやってることは殺人だぞ』

出木杉『この国の平和と、安全と、秩序を保つためさ。多少の犠牲は犠牲の内に入らない』

のび太『……もういい。で、情報はくれるのか?』

出木杉『そこまで知られてるなら仕方ない。覚悟を決めよう。……そのドラッグを扱ってるのは、とあるアジア系のテロ組織だ。おそらく資金集めの為だろうが、本当の目的はまだわからない。奴らの電子ドラッグ取引は手渡しのみだ』

のび太『手渡し?電子ドラッグを?』

出木杉『そうだ。必ず手渡しだ。……アジトは横浜にある。奴らと取引したければ、『シャドウ・エッセンス』というバーのマスターにこう言うんだ。『道は開かれた』とね。』

のび太『……わかった。協力感謝する』

出木杉『こっちは覚悟を決めたんだ。そっちも覚悟を決めて事にあたれよ。僕がどういうやり方をするか、君はもう知ってるだろう。こちらの邪魔をするなら……』

のび太『……ああ。わかってるよ。じゃあな』

そう言って僕は携帯電話を切り、ポケットに滑りこませた。

ーー夜・横浜ーー


のび太『こちらP(ポインター)、各員、聞こえるか』

A『こちらα、問題ありません』

B『β、問題ないでーす』

C『γ、問題ありません』

のび太『よし、では軽く作戦を確認するぞ。α、γが目標と接触。βと俺は車両で外を張る。いいな?』

ABC『了解』

ーー潜入捜査サイドーー

~バー・シャドウエッセンス~

細く、暗くてジメジメした階段を一段一段降りていく。まるで地獄への階段を降りているような、そんな気分。
私はそんな考えを振り払うように頭を振って、バーの扉を押し開けた。
今この瞬間から、私は電子ドラッグ中毒者だ。

A「ほら、c子、こっちだ」

C「う、うん……」


私とAさんは兄妹という設定だ。Aさんは中毒者の妹のために薬を買いに来た優しい兄、というわけだ。

店のなかにいた2.3人の客に怪訝な顔を向けらるが、しかしそいつらには目もくれず、Aさんは私をカウンターまで引っ張っていく。

マスター「……お客さん、見ない顔ですね。今日は観光ですか」

A「ああ、まあそんなところだ」

C「兄さん……おくすりは…?」

マスター「……妹さんはとても健康とはいえないようですな。今日は早くホテルに帰って、休まれてはいかがでしょう」

A「いや、そうもいかない。道は開かれた。俺たちは先に進まなきゃいけないんでね」

マスター「……なるほど。では、ご案内します。廊下の突き当たりのドアを、例の方法でお開けください」


例の方法? 例の方法ってなに? 野比さんからそんな物は聞かされていない。この状況はまずい。引き返すこともできなければ、進むこともできない。

A「……例の方法とは?」

マスター「……ご存じない? ということは、直接のご紹介ではないのですね?」

A「ああ。ある売人から、ここにはいいヤクがあると聞いてきてみたんだ」

マスター「左様ですか……。でしたら扉の前で、パイオニアだ、とお伝えください」

A「……わかった。助かったよマスター」


なんとかなったようだ……。私は内心で胸を撫で下ろした。

店の奥のベールをくぐると、廊下の入り口にたどり着いた。かなり長い廊下だ。豪華な絨毯が敷かれ、天井にはかなり綺麗な装飾が施された灯りが取り付けられている。
これから会う人物はかなり大物に違いない。

一つ深呼吸をして、私たちは廊下へ足を踏み出した。

ーー張り込みサイドーー

車両内

B「AさんとCさん、うまくやってますかねぇ」

のび太「あの二人ならうまくやってくれるよ。心配するな。……僕らは僕らでやるべきことをやろう」

B「……課長って、テンパってるとき、自分のこと『僕』って言いますよね」

のび太「俺が自分をなんて呼ぼうがどうでもいいだろ?」

B「そっすね……」

僕らが乗っている車を沈黙が包み込む。いつもひっきりなしに喋るBだが、流石に今夜は緊張しているのか口数が少ない。
僕はタバコに火をつけた。静香の妊娠をきっかけに家では吸わないようにしていたが、今夜のような夜はどうしてもタバコに手が伸びる。

しばらくして、Bが静寂を破った。

B「あの……こんな時に何なんっすけど、課長ってなんでサツチョウはいったんすか? 一般職受かったなら、他の選択も沢山ありますよね?」

のび太「……射撃しか取り柄がなかったからだよ」


Bにそう返して、肺に吸い込んだ煙を一気に吐き出した。
頭の中では、あの日の出来事が目の前の煙のように揺らめいていた。

今日はここまでです。ご指摘の通り、戦闘機みて思いつきました。

でもなんか思ってたより変な方向に向かってしまった。勢いって怖い。

3日以内に更新するつもりです。

本日、SSvipの制作者総合スレ90にて自分のした質問が原因となりスレが荒れ、このスレも荒らされてしまいました。

自分のSSを見ていた方には申し訳ないのですが、このスレはもう落とそうと考えています。

本当にごめんなさい。


お前はなんも悪くないぞ。スレ荒らされて大変だっただろうけど、すごくおもしろかったよ
また気が向いたら書いてくれ

>>42
励まし有り難うございます。本当にうれしいです。
製作者スレでは酷評されてしまいましたが、見てくれた方のためにいつか何らかの形で完結させたいと思います。
いつになるかは分からない上叩かれてしまうかもしれませんが、そのときはどうか自分のスレに足を運んでください。

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