キノ「しつこい国」 (11)
木漏れ日が差し込む林の中を、一台のモトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)が走っていた。
そのモトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)の運転手は黒いジャケットを着て、腰をベルトで締めて、
右腿と背中にはハンド・パ-スエイダー(注・パースエイダーは銃器。この場合は拳銃)のホルスターを装備していた。
「ねえキノ」
モトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)が運転手に話しかける。
「なんだい」
キノと呼ばれた運転手がパースエイダー(注・パースエイダーは銃器。この場合は拳銃)を触りながら返事をした。
「もっとスピード出してよ」
モトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)が思わず不満を漏らした。
キノ「こんな所でスピード出したらすぐにこけてしまうよ。
それに警戒して走らないと盗賊の餌食だ」
キノはモトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)と走りながらしきりにパースエイダー(注・パースエイダーは銃器。この場合は拳銃)
を触っている。盗賊が出てきた時、すぐにパースエイダー(注・パースエイダーは銃器。この場合は拳銃)を使うシミュレーションをしているのだろう。
「その時は盗賊に運転してもらうよ」
キノ「盗賊が使ったら数日で廃車確定だね」
モトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)とキノは冗談を言い合いながらゆっくりと林の中を進んだ。
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