みほ「強化改造案、ですか?」 (19)
杏「うん、うちの戦車をもうちょっと強化できないかと思ってねー」
桃「わが校の車輌は性能に不安のあるものも多いからな。
今年は皆の努力のおかげで勝利できたが、後輩たちには少しでも楽をさせてやりたい」
柚子「そういうわけで、今保有している車輌にどれくらい強化の余地があるか検討しようと思うの」
みほ「それで皆を集めたんですね」
※作者はvip初投稿
※キャラ不安定
※独自設定アリ
※戦車の知識はグーグル先生頼り
※WoTはwikiしか見てない
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1491990491
みほ「でも、強化なら別に改造にこだわらなくてもいいんじゃないんですか?今ある戦車で使いづらい、
例えばポルシェティーガーを売ってその代わりに」
優花里「なんてこと言うんですか西住殿!」バッ
みほ「顔が近いよ優花里さん」
優花里「ポルシェティーガーは大洗の宝ですよ!?
このマニア垂涎のレア戦車を看板にして宣伝すれば是非とも一目見ようと大洗を目指す新入生が続々と」
沙織「来ないと思う」
麻子「まだ沙織に春が来る方が可能性は高そうだな」
沙織「どういう意味よ」
華「喜ぶのは優花里さんだけではないでしょうか……」
みほ「うん、難しいんじゃないかな」
優花里「そんなぁ」ショボーン
杏「実際、自動車部の上三人が抜けたらポルシェティーガーは売らないといけないかもだねー」
※作者は自動車部部員4名説を採用しています
ナカジマ「ツチヤが優秀な新入生を引っ張ってこられりゃ話は別なんだけどな」
スズキ「頼むぞツチヤ、頑張らないと自動車部の歴史も大洗の戦車道もお前の代で詰むからな」
ホシノ「なんとか新入生をだまくらかして引っ張りこむんだ。大丈夫、お前の人畜無害なオーラならやれるって」
ツチヤ「だまくらかすとかしれっと何言ってるんのホシノ先輩……」
華「とりあえず、新年度になってからの状況次第ということで、今のところは保留でよろしいのでは?」
杏「ん、そだね。よろしく頼むよ。まあ検討ってことで、今は手元にある戦車を強化する方向で考えてみよっか」
杏「まずはアヒルさんチームの八九式。改造の余地は――」
優花里「無いですね。あったら旧軍がやってます」キッパリ
みほ「九七式なら砲戦車に改造という手もありますけど、八九式は余裕が少ないですから……」
桃「それなら売った方がマシだな」
典子「異議あり!」
忍「バレー部の五人目のメンバーをそんな簡単に売るだなんて」
あけび「鬼!悪魔!生徒会!!」
妙子「いくら事実だからって、そんな大きな声で言わなくても……」
桃「貴様らぁあああ生徒会を何だと思って」ウガー
柚子「桃ちゃん落ち着いて」「桃ちゃん言うなー!」
杏「まあ今回は改装の話だからねー。買い替えとかの話はまた今度ってことで」
みほ「実際、アヒルさんチームは今までも十分活躍してくれてますから。無理に買い替える必要はないと思います」
杏「そだね、んじゃ次ー」
柚子「次は……私たちのヘッツァーですね」
桃「改造の余地というか、既に改造済みだな」
優花里「そもそも38(t)からヘッツァーへの改造自体がわりと無理筋ですしねえ……本当は足回りも車台も互換性無いですし」
杏「秋山ちゃんそれ以上いけない。まあ、これ以上と言っても難しいものはありそうだよねー」
エルヴィン「いっそE-10仕様にでもするか?ヘッツァーの愛称はもともとあっちのだし」
左衛門佐「車体も足回りもエンジンも別物だろう」
おりょう「同じなのは主砲ぐらい……元の38(t)の要素が残ってないのを改造と呼ぶのは少々キツいぜよ」
カエサル「テセウスの船だな」「「「それだ!」」」
杏「んじゃあたしはアテネの英雄か、照れるねー。まあ、ヘッツァーはとりあえず保留にしよっか」
みほ「今のままでも火力は十分ですしね」
ちょっと席を外す
再開
柚子「次は……私たちのヘッツァーですね」
桃「改造の余地というか、既に改造済みだな」
優花里「そもそも38(t)からヘッツァーへの改造自体がわりと無理筋ですしねえ……本当は足回りも車台も互換性無いですし」
杏「秋山ちゃんそれ以上いけない。まあ、これ以上と言っても難しいものはありそうだよねー」
エルヴィン「いっそE-10仕様にでもするか?ヘッツァーの愛称はもともとあっちのだし」
左衛門佐「車体も足回りもエンジンも別物だろう」
おりょう「同じなのは主砲ぐらい……元の38(t)の要素が残ってないのを改造と呼ぶのは少々キツいぜよ」
カエサル「テセウスの船だな」「「「それだ!」」」
杏「んじゃあたしはアテネの英雄か、照れるねー。まあ、ヘッツァーはとりあえず保留にしよっか」
みほ「今のままでも火力は十分ですしね」
みほ「それで、さっきも話が出たレオポンさんチームのポルシェティーガーですが」
優花里「西住殿、後生ですう」スガリツキー
みほ「売らないから安心して優花里さん……戦車としての発展は難しいですね。
可能性があるのはエレファントへの改造ですが「あんまりです西住殿!せっかくのポルシェなのに!」優花里さん落ち着いて」
ナカジマ「んー、やめとこうかな。縁起悪そうだし」
杏「というと?」
ナカジマ「ほら、ウサギさんチームの」
梓「ああ、『戦略大作戦』……」
杏「確かに、エレファントに乗ってて相手に同じことされたらキツいだろうねー」
スズキ「水冷エンジンになるのだけは魅力的なんだけど、重量も増えるし固定砲塔で足回りの負担が増えるから、
扱いの難しさは変わらないだろうしね」
ホシノ「そういうわけだから気張れよツチヤ」
ツチヤ「勘弁してくださいよーそうやって荷を重くするの」
杏「さて、我らが西住ちゃんの乗車ことあんこうチームのIV号だね」
みほ「と言っても、これも強化は難しいと思います」
エルヴィン「既にH型相当まで改造済みだからなあ」
優花里「この先となると、各部が簡略化されただけで実質的にH型と大差のないJ型しか無いですよ。
金網シュルツェンの軽さは魅力ですけど」
桃「いっそラングにでも改造するか?うちの38tみたいに」
カエサル「エルヴィン、確かうちのIII突の派生でIV号突撃砲ってのもあったよな」
エルヴィン「ああ、IV号の車体にIII突の上部構造物を無理矢理乗せたやつだな。
と言っても火力はIV号と変わらないから車高以外にあまりメリットも無いが……」
沙織「火力ならさ、ブルムクマーも車体はIV号なんだよね?改造できそうじゃない?」
華「曲射だと当てるのが難しくなりそうですね」
ねこにゃー「そ、そういえばIV号ならナースホルン仕様にもできるんじゃないかな……
ほら、オープントップ車輌でも改造で戦闘室を密閉すれば審査通るみたいだし」
ももがー「変速機はIII号とかツッコミどころはあるけど、38(t)がヘッツァーになるんだから無問題ナリ」
ぴよたん「華さんに長砲身88mmで鬼に金棒ぞな」
みほ「火力は魅力的ですけど、戦術的な柔軟さは必要なので回転砲塔は残したいですね。
IV号のままだと装甲の薄さが難点ですけど……」
優花里「ドイツの戦車兵もそれで苦労して、大戦中は適当な屑鉄を貼りつけて補おうとしてたくらいですしね」
杏「装甲の強化かー。現状でもシュルツェンは装備済みだし難しそうだねい……うん?ナカジマちゃん、何その雑誌」
ナカジマ「いやあ、この改造案が使えるんじゃないかと思いまして。みんなちょっと見てもらえます?」
みほ「はい。……えっと、何ですかこれ。『○崎駿の○想ノート』……?」
華「豚さんがお……可愛いですね」
優花里「前面の垂直部分を削って砲塔を小型化しつつ装甲厚増加、キューポラも変更って……
こんなのIV号じゃないですう」ワタシノヨンゴウガー
麻子「車体前面はシュルツェンで覆って操縦手はペリスコープで外を見ろ?合理的ではあるが、言うは易しというやつだな」
沙織「てかゆかりん、実際にこんな案「無いです、聞いたこともありません」だよねー。みぽりん、これって審査通るの?」
みほ「そこは(連盟との交渉の)戦術と腕……と言いたいところだけど、厳しいと思うな」
華「あのう、それ以前に一つ気になるのですが」
ナカジマ「何かな?」
華「これをわたくしたちが使うというのは、著作権的な意味で大変マズいのでは」
優季「○デルグラフィックスさんとかぁ、あちこちから訴えられちゃいそうですよね~」
あや「炎上ものだよねー」
全員「「……」」
杏「よし、ナカジマちゃんは何も出さなかった。いいね?」「「アッハイ」」
カエサル「発展性でいうと、我々のIII突はどうなんだ」
エルヴィン「現状がF型だから、改造するとすればG型なんだがな」
左衛門佐「また車体が微妙に違うのか……ドイツ人も面倒なことをしてくれる」
おりょう「F型の車体はIII号戦車F型、G型の車体はIII号戦車J型。装甲厚も車体サイズも違うぜよ」
杏「まーそこは自動車部がなんとかしてくれるでしょ。ていうかこの防盾、面白い形してるねえ」
優花里「ザウコップ防盾ですね!避弾経始に優れたデザインで、III号突撃砲ではG型の後期から導入された装備です。
ザウコップというのは『豚の頭』という意味なんですよ。ちなみに――」
華「ではG型に改造したら、カバさんチームではなくブタさんチームに改名でしょうか」グキュルルル
カエサル「嫌だそんな名前!」
エルヴィン「断固拒否する!」
左衛門佐「……」ニヤニヤ
おりょう「何でこっち見るぜよ」
沙織「華、さすがに女子高生にその名前は無いと思うよ……お腹減ってるからって胃袋で考えるのやめようよ」
優花里「――『ザウコップ』という呼称は実は戦後になってから生まれたもので、当時のドイツ軍ではトップブレンデ、
『釜の頭』という名前で呼んで……ううう」
みほ「大丈夫だよ、聞いてるから」ナデナデ
優花里「西住殿ぉー」エグエグ
優花里「気を取り直して行きましょう。次はカモさんチームのB1bisですね」
エルヴィン「と言っても……正直あまり無くないか?ドイツでの鹵獲運用型ぐらいしかバリエーションが思いつかないが」
そど子「オープントップの榴弾砲に……火炎放射型?何なのよこれ、全然戦車として使ってないじゃない」
麻子「火炎放射型か……そど子、ちょっと『ヒャッハー』って叫んでみてくれるか」
そど子「そんな世紀末っぽい叫び方できるわけないでしょ!あとその呼び方やめなさいよ」
麻子「どこに行ってもそど子で通じるから問題ないだろう、このssの作者もそど子って呼んでるくらいだからな」
そど子「何よそれ」
杏「で、他に無いの秋山ちゃん」
優花里「B1terというのがあるそうですよ。ちなみにterというのは『3番目の』を意味するそうです。bisが2番目ですね」
桃「御託はいい、具体的にはどういう車輌なんだ」
優花里「bisの改良型で、装甲厚が最大70mmまで強化されたこと、車体形状がより避弾経始を重視したものに変更されたことが
特徴ですね。見た目でわかりやすいのは車体側面板にジグザグの傾斜が付けられたこと、履帯上面が覆われたことでしょうか」
みほ「エンジンもbisの250馬力から350馬力に強化されてるね。攻撃力は変わらないけど、主砲が左右旋回できるようになります」
柚子「試作車も一応作られてるそうですから、レギュレーションの問題は無いですね」
杏「んじゃ、予算次第でter仕様に改造ってことでよろしくね。あ、干し芋食べる?」モッチャモッチャ
華「ありがたく頂戴いたします。ではそのように」モチャモチャモチャ
みほ「アリクイさんチームの三式中戦車はどうかな?」
優花里「足回りが実質的にチハから殆ど進歩してないので、装甲は現状が限界ですね。
強化するとしたら火力ですが、幸い史実で五式七糎半戦車砲の搭載計画がありますのでこれが使えます」
華「七糎半……というと、75mmでしょうか。あら?今の三式中戦車の主砲も75mmだったと思いますけど」モチャモチャモチャ
ねこにゃー「た、確か同じ75mmでも貫通力が違うんだよね。ゲームで両方出てきたけど全然別物で」
優花里「その通りですねこにゃー殿!三式七糎半戦車砲II型が九〇式野砲を原型とするのに対し、五式七糎半戦車砲は
四式七糎半高射砲を元に改良されているんです!ちなみにこの四式――」
杏「んじゃ、それ買おっか。ときに五十鈴ちゃん、涼しい顔して袋にあった干し芋九割方食べたよね」モッチャモッチャ
華「申し訳ありません、美味しかったので……。
主砲の買い替えだけで済みそうですし、ある意味一番楽かもしれませんね」ゴチソウサマデシタ
優花里「――七糎半高射砲はスウェーデンのボフォース社が開発した75mm高射砲のコピーなんですが、
実はこのコピーはクルップ社が原設計を担当したもので、のちにティーガーの88mmの原型となるあの名高射砲
8.8cmFlaK18を設計するにあたっての習作としての意味合いも……ううう」
ねこにゃー「だ、大丈夫だよ秋山さん……ボクたちちゃんと聞いてるから」
ももがー「オタクは辛いナリね」
ぴよたん「元気出すっちゃ」つハンカチ
優花里「あ、ありがとうございます……」グシグシ
梓「西住先輩、私たちのM3には何か無いんですか?」
みほ「うーん……M3は色々改造はされたんだけど、大半がオープントップの自走砲だから、あんまり戦車道向きじゃないかな」
あや「優花里先輩、このラム巡航戦車って何ですか?調べたら出てきたんですけど」
優花里「カナダ軍がM3の車体設計を流用して開発した戦車だね。6ポンド砲の貫徹力はM3の75mmとそんなに変わらないけど、
砲塔に乗ってるから旋回できるのが利点だよ」
桂利奈「M4みたいでつまんないなー」
ねこにゃー「あ、秋山さん……改造するならラムよりこっちの方がいいんじゃないかな」
優花里「えーと、オーストラリアのセンチネル巡航戦車ですか?
……そうか、これも車体はM3の流用だった!なるほどこれなら」キラキラ
あゆみ「これ、センチネルって言うんですか?変な戦車ですね」
優季「なんかタコみた~い」
あや「聖グロのクルセイダーにちょっと似てますけど、これのどこがいいんですか?」
優花里「センチネルには幾つか派生型が試作されたんだけど、その中のACIV型は17ポンド砲を搭載してるんだよ!
にしてもねこにゃー殿よく知ってましたね、こんなマニアックなネタ」
ねこにゃー「こ、これもゲームで出てきたから……課金戦車だからあんまり使う人いないけど」
桂利奈「17ポンド砲……ってどんなのだっけ?」
あや「ほら、サンダースのファイアフライとか……ってええ!?」
梓「確か、愛里寿ちゃんのセンチュリオンも……?」
みほ「うん、愛里寿ちゃんが乗ってたのは17ポンド砲装備の初期型だから」
杏「17ポンド砲って、確か貫通力なら88mm並なんだっけか。
ウサギちゃんたちがいきなりレオポンと並ぶ火力の切り札になるねえ」
みほ「ただ、手数が減るのでこれまでのM3のような運用は難しくなるのが難点ですね。
今までのウサギさんチームは2門の主砲を活かしての活躍が多かったので……」
華「性格が変わるなら、変わったなりの役割があると思います。活け花と同じですわ。
それより、このセンチネルという戦車は5人乗りのようですけど」
沙織「そっか、1人余っちゃうんだね」
優花里「定員割れで動かしてる戦車も何輌かありますから、そこに入ってもらうしかないですね」
あゆみ「そっかー……お別れになっちゃうのか」
ウサギさんチーム「「……」」シンミリ
ナカジマ「ま、まあ別に改造するって決まったわけじゃないから!」
スズキ「私らが卒業したらこんな大改造できるかも怪しいしな」
ホシノ「ツチヤーお前が頼りだぞー」ウリウリ
ツチヤ「さっきから何なんですか怒りますよ」
桃「というわけで、大体まとまったな」
柚子「改造案としてはこんな感じですね」
①III号突撃砲F型→III号突撃砲G型
②B1bis→B1ter
③三式中戦車→三式中戦車改
④M3リー→センチネルACIV型
みほ「優先順位としては③が最上位ですね。砲の置き換えだけで対応できますし、効果も大きいですから」
優花里「最終的な戦力としては④も捨てがたいんですけど、いかんせん改造が大掛かりになりますからねえ」
杏「あとは予算かー。そういうことでよろしく頼むよ、次期生徒会長さん」
華「全力でもぎとってまいりますのでご心配無く、前会長」
【翌年】
沙織「……で、もぎとった予算をどうしたのかな、うちの生徒会長さんは?」ピキピキ
華「申し訳ありません、誘惑に勝てず食堂の拡大費用と干し芋の購入費用に……」モッチャ…モッチャ…
優花里「何てことしてくれたんですか五十鈴殿!
折角ポルシェティーガーのデモ走行で無事新入生も集まって、いよいよ幻のチヌ改を現実にできるチャンスだったのに!!」
沙織「全費用を何のためらいも無く戦車道にぶっこもうとした後先考えない駄犬は黙ってて?」ニッコリ
優花里「アッハイスミマセンデシタ」
みほ「……沙織さんって、意外と結婚したらかかあ天下になりそうだよね」
麻子「想像するだに恐ろしいな……」
おわり
完了したのでHTML化依頼出してきます。
地味に初ガルパンSSでもあったり。
本当はイスラエルばりに魔改造オリジナル車輌とかやりたいんだ……
けどそこまですると収拾付かなくなるのが見えてるので、とりあえず史実に絞って。
乙です
確か八九式は長砲身の37mm戦車砲(一式37mm戦車砲を基に開発したもの)に換装する計画があり、実際に試験もしたという話がありますよ
>>18
情報ありがとうございます。うーん、我ながらまだまだリサーチが甘いなあ……
折角いただいたので、いずれ何かの形で活かしてみたいと思います。
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