アライさん「フェネック、やめるのだ」 (20)



アライさん「フェネック、フェネック」



アライさん「アライさんのしっぽに、ちくちくするタネをくっつけて遊ぶのはやめるのだ」



アライさん「いや、ついてたよー、とってあげるよー、じゃないのだ」


アライさん「歩きながら後ろからぽいぽい投げてるところを、ばっちり見てしまったのだ。げんこうはんなのだ」


アライさん「……まぁ、とってくれるなら、それでいいのだ」





アライさん「とったタネをアライさんのあたまにくっつけるのはやめるのだぁ!!」ブンブン




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……


アライさん「フェネック、フェネック」


アライさん「アライさんのお茶をにが~いのとすり替えるのはやめるのだ」


アライさん「いや、今回は見てなかったけども」


アライさん「でも、アライさんが『ヴェエエ!』って叫んでるのを見て、めっちゃにやにやしてたのだ、フェネック」


アライさん「え?」


アライさん「あれ? なんでなのだ? アライさんが飲んだとき、確かににがいお茶だったのだ。なんでフェネックは同じのを飲んで平気なのだ?」


ゴクッ



アライさん「ヴェエエエ!! やっぱりにがいのだぁあああ!!!」ビタンビタン




……



アライさん「フェネック、フェネック」


アライさん「アライさんが寝てるあいだに」


アライさん「アライさんのふとももの内側を、指でなでるのはやめるのだ」


アライさん「くすぐったくて眠れないのだ」


アライさん「わきばらやおへそも、ふぐっ、ふぅうっ、やめりゅのだっ」



アライさん「……フェネック?」



アライさん「…………まぁ、そのぐらいなら……さわってても大丈夫なのだ」


アライさん「おやすみなのだ……ふぁあ」




……


アライさん「フェネック?」


アライさん「よごれたから洗ってほしい?」


アライさん「まかせるのだ! 洗うのは大得意なのだ!」




アライさん「え?」


アライさん「洗い忘れてる? かんじんなところ?って、どこなのだ??」




……


アライさん「フェネック……フェネック……」


アライさん「そろそろ……アライさんの足が、ぁ……げ、げんかい……なのだぁ……」


アライさん「こぐのをかわってほしいのだ……」


アライさん「いや……サーバルは運転へたくそだからだめなのだ……」


アライさん「ちょっとこがせただけで、あやうく岩にぶつかって、海のもずくになるところだったのだ……」



アライさん「……フェネック?」


アライさん「あ、……アライさんのパンパンになった足をマッサージしてくれるのか? 助かるのだ。ありがとうなのだ」




アライさん「りんぱ? それってなんなのだ?」




……



アライさん「フェネック、フェネック」


アライさん「いや、マッサージは……もういいのだ」


アライさん「え?」


アライさん「き、気持ちよかったけど……」


アライさん「……とにかく、マッサージは……もうじゅうぶんなのだ」


アライさん「おかげで足はもう大丈夫なのだ! かんぜんふっかーつ! なのだ!」



アライさん「それより」



アライさん「アライさんのじゃぱりまんにからいのを詰めるのはやめるのだ」


アライさん「いや、おいしいけども」


アライさん「びっくりしたのだ。ひとこと言ってほしいのだ」


アライさん「……?」


アライさん「うん。おいしいのだ。サーバルもばくばく食べてるのだ」


アライさん「ほら、フェネックも食べてみるのだ?」





ビターーーンッ


アライさん「フェネックぅうう!!??」


アライさん「フェネック!! どうしたのだ!! あぁ! だれか!! フェネックがしろめむいて火吹いてるのだぁあ!! だれかぁあ!! かばんさぁあん!!」




……


フェネック「アラーイさーん」


フェネック「アライさん、アライさん」



フェネック「アライさーん?」


フェネック「なーんでもないよー」


フェネック「用がないのに呼ぶのは、やめたほうがいいかなー?」


フェネック「いいの?」


フェネック「じゃあー……いっぱい呼んじゃうよー」





フェネック「アライさんアライさんアライさんアライさんアライさんアライさんアライさんアライさんアライさんアライさんアライさんアライさんアライさ」



フェネック「……やめるのだ?」




……



アライさん「フェネック、フェネック」


アライさん「やめるのだ」



アライさん「そんなこと言うのはやめるのだ」


アライさん「フェネックはそんなこと気にしなくっていいのだ」



アライさん「アライさんはフェネックのこと、だいすきなのだ!」


アライさん「フェネックもアライさんのことがだいすきなのだ! アライさんはちゃーんと知っているのだ!」


アライさん「だからフェネックがアライさんにいつもいろいろしてくれるのも、アライさんのためだって、ちゃんと分かってるのだ」フンス


アライさん「? どうしたのだ?」



アライさん「フェネック、顔が赤いのだ。熱があったら大変なのだ! アライさんとおでこくっつけ……」


アライさん「いたい! いたいのだ!! なにするのだぁ! フェネックぅ!!」




……


かばん「あの……フェネックさん」


かばん「やめてください」




かばん「このせまいジャパリバス内で四六時中アライさんといちゃつくのはやめてください」








おわりだよー。


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