男「コボコラって知ってる?」
女「なにそれ」
男「読売新聞で漫画家の植田まさし先生が『コボちゃん』って4コマ漫画が連載してるんだけどさ」
女「ああ、知ってる知ってる。男の子が主人公のやつでしょ?」
男「そうそう。で、この漫画自体もアニメ化したりしてて、かなり人気があるんだけど……」
男「ネット上で、この『コボちゃん』を色々改造するってのが流行ってたことがあるんだ」
女「改造?」
男「画像編集ソフトを使って、『コボちゃん』を切ったり貼ったりコラージュするんだ」
男「この改造された『コボちゃん』のことを通称“コボコラ”と呼ぶわけ」
女「へえ~」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1489855951
男「で、コボコラって大量に作られてて、面白いのもいっぱいあるんだ」
女「見てみたい!」
男「そういうと思って、今日はコボコラを10作品紹介するよ」
男「選んだ基準はなんとなく印象に強く残ってるもの、といった程度で」
男「これがベスト10だとかいうつもりはないから、そこはよろしく頼む」
女「分かってるって」
男「じゃあ、一つ目からいこうか」
http://i.imgur.com/caM8v63.jpg
女「アハハハ、なにこれ~」
男「女の子はハナコちゃんっていって、コボちゃんにとってはアイドル的存在なんだけど」
女「サザエさんでいうカオリちゃんや早川さんみたいな子ね」
男「そうそう。で、その女の子がペットのポチを怖がってるのを利用して」
男「自分の尻をさわらせるっていうコボコラだ」
女「いやぁ~、いきなり強烈だね」
女「2コマ目と3コマ目の、コボちゃんの『待ってました!』って感じの顔がいいね」
女「それと4コマ目のワンちゃんの表情……呆れてるというか諦めてるというか……」
男「ポチは原作でも人間に対して結構冷めたツッコミをする犬でね。名犬だよ」
男「さて、強烈なオチというと、次はこのコボコラはどうだろう」
http://i.imgur.com/GF9JG9e.jpg
女「えぇ~!?」
女「おばあちゃん、死んじゃったんだ……」
男「3コマ目で頭を打って、4コマ目で即葬式……このテンポのよさが素晴らしいね」
男「ちなみにコボコラは4コマ目で死亡オチっていうのが結構多いんだけど」
女「ブラックだねえ……」
男「このコラはたしかコボコラ黎明期に作られたやつで」
男「もしかしたら、死亡オチのパイオニア的存在なのかもしれない」
女「なんかそう思って見ると、このコボコラがすごいものに思えてくるかも」
男「何事にも歴史ってものはあるんだ」
男「じゃあ、次にいこうか」
http://i.imgur.com/EpGFiEc.jpg
女「あちゃ~」
女「このタケオおじさんって人を怒らせちゃったんだ」
男「うん、悪気はなかったんだろうけどね」
男「ちなみにこのタケオおじさん、職業は教師で、長年コボちゃんの家に居候をしてたんだけど」
男「花田先生っていう同僚の女性と結婚して、今はコボちゃんの家から出ちゃってる」
女「へぇ~、タケオおじさん、ご結婚おめでとうございます」
男「で、コボコラの話に戻るけど」
男「この話も3コマ目でコボちゃんが失言、からの4コマ目で即犬神家の刑ってテンポがいい」
女「タケオおじさんが無表情なのもいいね。かえって怒りが伝わってくるもん」
男「このように、コボコラは3コマ目まで平穏で4コマ目がぶっ飛んでるって作品が多いんだけど」
男「今度は……ちょっと違うタイプのを紹介しようか」
http://i.imgur.com/x3JZUCq.jpg
女「ぶはっ! 1コマ目からぶっ飛んでるね!」
男「おじいちゃんの生首が何やらわめいてるんだもんね。まさに出オチ」
女「しかも、二人の女の人が平然としてるってのがまたすごい」
女「体返してあげてー! ……っていいたくなる」
男「まあ……俺らには想像もつかないような事情があるんだろうさ」
男「ちなみに2コマ目の女の人はコボちゃんの母親でサナエっていって」
男「さっきも出た3コマ目のおばあちゃんはコボちゃんの祖母でミネっていう。あと猫はミーね」
男「よく覚えておくように」
女「はーい」
男「じゃあ……次はいきなりとっておきを出すか」
女「とっておき?」
http://i.imgur.com/KRkqVsV.jpg
女「……アハハハハハッ、なにこれ!」
男「これは通称“プルプル”の名で知られる、コボコラ界でも特に人気のあるコラだ」
男「大トリにしてもよかったが、あえてここらへんで出してみた」
女「すごいね、これ」
女「プルプルいってるおじいちゃんの顔が、夢に出てきそうだよこれ」
男「それと、まるで他人事のような『うちどころがわるくて……』がいい味出してるよな」
女「うん、コボちゃんのお母さんなんて無表情だしね」
男「全く興味なさそうなのがすごいよな」
男「あと、このおじいちゃん、名前はイワオなんだけど、この人のコラで面白いのをもう一つ」
http://i.imgur.com/bG85C3h.jpg
女「アハハハッ、これもすごいね」
男「2コマ目までは普通の子供同士の会話なんだけど」
男「3コマ目でおじいちゃんが時計ってどういうことだ、と思わせ、4コマ目で落とす」
女「これさ、三時の踊りとか四時の踊りとかもあるのかな」
男「あるんだろうな、きっと」
女「深夜に踊ってるおじいちゃんにうんざりしてる家族の顔が目に浮かぶよ」
男「ちなみにイワオさんの名誉のためにいっておくと」
男「原作では頑固だけどちょっとマヌケな愛すべきおじいちゃんです! ボケてません!」
男「まあ、たまにコボコラも裸足で逃げ出すような奇行をかましたりするけど……ゴホンゴホン」
男「さてどんどんいこうか」
http://i.imgur.com/HZtPImv.jpg
女「こりゃまた……ダイレクトにお下品だね」
男「ああ、この鍋に入ってるカレーってのは、アレなんだろうな」
女「アレなんだろうね」
女「それにしても、味でカレーじゃないって気づかないもんかね」
男「案外味はよかったりしてな」
女「ちょっと、やめてよ!」
男「ハハハ、悪い悪い」
女「しかもこのコボコラでも、ネタの中核を担ってるのがおじいちゃんだし」
男「おじいちゃんは原作でも登場頻度高いし、使いやすいんだろうな」
男「コボコラで活躍度ナンバーワンのキャラは、間違いなくおじいちゃんだと思う」
女「本人嬉しくもなんともないだろうけどね」
男「さて、カレーを題材にしたコボコラで秀逸なのがもう一つあるんだ」
http://i.imgur.com/yUUsAog.jpg
女「ほほぉ~う、なるほど」
男「究極の二択『うんこ味のカレーVSカレー味のうんこ』に決着をつけた作品といえるだろう」
女「二択っていうか、四択になってるけどね」
男「まあな」
男「カレー味のカレーもできる、と確認してからのこの4コマ目よ」
女「3コマ目でかいてた汗もなくなってるし、どんな心境の変化があったんだろうね」
男「きっとなにか悟りを開いたんだろうな……」
男「このサラリーマンはコボちゃんのお父さんでコウジっていうんだけど」
男「コウジさん関連のコラで好きなのをもう一つ」
http://i.imgur.com/enQ2hcI.jpg
女「飛んでる! 飛んでるよ!」
男「このコラもなかなかの出オチっぷりだよな」
女「うん……スマブラのルイージを思わせる飛びっぷりだよ!」
男「ああ、たしかにルイージロケットっぽいかも」
女「喜ぶコボちゃん。そして、2コマ目のおじいちゃんたちの反応もいいね」
女「『ンモ~、バカモノ』だって」
男「きっとうかつに使っちゃいけない技だったんだろうな」
男「そして、最後の自己嫌悪……」
女「はしゃぎすぎた……って感じがグーだね」
男「じゃあいよいよラスト、10作品目!」
http://i.imgur.com/P64xX7M.jpg
女「……」
男「……」
女「えーと……これはなに?」
男「ゴヌーチョだよ」
女「いやだから、ゴヌーチョってなに?」
男「10人でやるスポーツだよ」
女「どうやって勝敗を決めるの?」
男「分からない。そもそも勝敗があるようなスポーツなのかも分からない」
女「いやー……コボコラって奥が深いね」
男「だろ?」
男「とまぁ、こんな感じだな。少しはコボコラを楽しんでくれたか?」
女「うん、楽しかった!」
女「分かりやすく面白いのから、わけ分からないけど面白いのまで、楽しめたよ!」
男「せっかくの機会だし、他にももっと色々紹介したかったんだけどな」
男「コボコラ初期の『異次元コボちゃん』と呼ばれる作品群とか」
男「感動系の名作『ゴースト』とか、スタンドが登場する『ジョジョちゃん』……」
男「猫のミーが活躍する『ミーさんシリーズ』……などなど。まあキリがないわ」
女「色んなのがあるんだねー」
男「もし興味があったら、『コボコラ』でググってみれば大量に出てくると思うよ」
女「うん、後でやってみる」
男「一度に大量に見ると胸焼けするから、ちょっとずつ見た方がいいかもしんない」
女「アドバイスどうもー」
男「――さて」
女「ん、まだあるの?」
男「実はな」
男「すでにある作品を紹介するだけじゃ、人様の力に乗っかっただけだし」
男「もうちょいなにかやりたいなと思って、俺もコボコラを作ってみた」
女「へぇ~ヒマなヤロ――じゃなくって、やるじゃん!」
男「紹介した10作品に比べると出来は悪いと思うが、期待せず見てくれ」
女「はいはい」
男「どう?」
女「まあ、悪くはないかな……ってちょっと待って」
女「これさ……こないだのホワイトデーでの私の反応に対するあてつけだよね」
男「!」ギクッ
女「やっぱり! 私、『しょぼっ!』なんていってないじゃん!」
男「でも、俺のプレゼントに対して『しょぼいんだけど』とはいっただろ!」
女「だって、あんまりじゃない!」
女「私はちゃんと手間暇かけた手作りチョコをあげたのに、お返しがノド飴一個だなんて!」
女「このコラみたいにちゃんとしたキャンディーなら私だって喜んだよ!」
男「贈り物なんてのはな、気持ちだよ、気持ち!」
女「気持ちなんてこもってないでしょ! 家に残ってたノド飴渡しただけでしょ!」
男「うるっせーなー……文句あんのかよ!」
女「あるよ!」
男「俺だったら、好きな異性からもらうプレゼントならたとえゴミでも嬉しいけどな」
男「あーあ、これだからイヤなんだよ、女は」
女「ひっどーい!」
女「このバカ!」
バチンッ!
女「あ、結構いいのが入っちゃった……」
男「……」
女「ちょ、ちょっと……大丈夫?」
男「プルプルプルプルプル」
女「……」
男「プルプルプルプルプル」
女「打ちどころが悪かったか……」
男「プルプルプルプルプルプルプルプルプルプル……」
<終わり>
以上で終わりです
ありがとうございました!
このSSまとめへのコメント
うーん低クオリティ