小林「実際トールと人間が戦ったらどっちが勝つと思う?」トール「?」 (64)

トール「ドラゴンに決まってるじゃないですか。いきなりどうしたんですか?ひょっとして人類に嫌気がさしたんですか?それじゃあ今からでも……」

小林「ち、違うって!そんなんじゃない!

トール「じゃあどうして?」

小林「この前、ファフニールさんに『お前ら人間などすぐにでも滅ぼせるぞ』みたいなこと言われてちょっと疑問に思っただけなんだけど、実際トールが人間と全面戦争になったらどっちが勝つんだろうな~っていうちょっとした好奇心だよ」

トール「そんなのドラゴンに決まってるじゃないですか」

カンナ「トール様無敵、誰にも負けない」

小林「そりゃあ、個人で戦ったらトールに勝てる人間なんていないけどさ、極端な話、核兵器とか喰らったらどうなるのかなって思って」

トール「核兵器?まあよくわかりませんがたかが人間が作り出した兵器ごときで私にかなうわけないじゃないですか」

小林「いや核兵器はすごい威力だしトールでも受け切れないんじゃないかなって思うんだけど……」

トール「いくら小林さんでも聞き捨てなりません!!ドラゴンの矜持を傷つけられました!!」



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トール「それじゃあその核兵器とやらをここに持ってきてください!無傷で生還して見せますから!!」

小林「無理だよ」

トール「小林さん!いくらなんでも私を舐めすぎじゃありませんか!?」

小林「そうじゃなくて核兵器をここに持ってくるのが不可能なんだよ」

トール「それじゃあ核兵器とやらがある場所を教えてください!そこに飛んで行ってちょっと試してきます!!」

小林「それ大騒ぎになるからダメ」

トール「う~!」

小林「まあ、変なこと言った私が悪かったよ。今の話は忘れてくれ」

トール「ということがありまして」

ルコア「興味深いね。実際君が人類と戦ったらどうなるか、か」

ファフニール「下らん、ドラゴンが人間に後れを取るはずがない」

ルコア「確かにこの世界はマナの純度が低くて魔法がすごく使いづらいけど、その分神々の影響も少ないから前の世界と違ってあっさり侵略できるかもね」

トール「でしょう!それなの小林さんは!!」

ルコア「でも小林君はトールのすごさを理解してるわけだからそれでもそういうってことはその核兵器?にとても自信を持ってるんだと思うよ」

ファフニール「奴が人間を過大評価してるだけだろう」

ルコア「まあ自分の種族を色眼鏡でみてるっていうのはあるかもしれないね。でもそれは僕たちにも言えるんじゃないかな?」

ファフニール「ほう?貴様は我々ドラゴンが人間に負けるというのか?」

ルコア「かもしれないね。実際試してみないとわからないかな~とは思ってるよ」

ファフニール「面白い、ならばその核兵器とやらを試してみればいい」

トール「だめですよ、大騒ぎになるって小林さんに止められてますから」

ファフニール「知ったことか」

ルコア「少なくともここにはいられなくなるんじゃないかな?それはファフニール君も困るでしょ」

ファフニール「ふん、ではこうしよう」

~小林宅~

小林「それでどうするの?」

ファフニール「異空間を作りその中にトールの精神を入れてそこで核兵器とやらを再現したものを使う」

小林「シミュレーションしてみるってことか」

カンナ「しみゅれーしょん?何それ」

小林「う~ん、実際にそれが起きたらどうなるのか試してみるってことかな?」

カンナ「ふ~ん」

ファフニール「この中なら何をやっても問題ない」

小林「一応聞くけどその中で死んじゃったりしたらどうなるの?」

ファフニール「この中で死んだらこちらに戻るようになっている。……まあ必要ないとは思うがな」

ルコア「核兵器の情報は僕が入れたよ」

トール「ふふ、見ていてください小林さん!人間の武器なんて軽くいなしてやりますよ!」

小林(それフラグじゃないかな……)

~精神世界~

小林『私たちこの世界に入れるんだ』

ファフニール『実体をもっているのはトールだけだがな。結果を見れなくては余興にならんだろ』

ルコア『どんな結果になるか楽しみだね』

小林『ルコアさんはわかってるんじゃないですか?』

ルコア『僕は適当な本から取り出して情報入れただけだから。どうなるかわかっちゃたらつまらないし中身はあんまり見てないんだよね~とりあえず現存してる核兵器は全部入ってると思うよ?』

小林『え?』

トール「お、来ましたねあれが核兵器とやらですか」

トール「まあそこそこの大きさですね。確かにあれでつぶされたら人間はたまったものじゃないでしょう。でも私達ドラゴンには無意味……」

(コン ピカーッ

トール「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああ」

カンナ『トール様ぁぁぁ!!』

ファフニール『……これは』

小林『ちょ、ちょっとあれ大丈夫なの!』

ファフニール『痛覚はある程度再現してあるが問題ない。死にそうになるレベルなら自動で戻るようになっている』

小林『よかった……』

ルコア『……驚いたね。まさかここまでの威力とは』

小林『直径二キロの火球ができて半径60キロメートルを焼野原に変えるらしいからね』

ルコア『60キロ……僕たちのブレスより威力が大きいね』

小林『それが50年位前のもので今はもっと進歩してるみたいだね』

ファフニール『ふん、詳しいな』

小林『あんなこと言った手前ですし、ちょっと調べたんですよ』

トール「ふう、ふう、なかなかやりますね人間、でも耐えきりましたよ!」

ファフニール『魔法を使った再生と防御か、だがこの世界は魔法をうまく使えん。二発目は持つまい』

ルコア『トール、一発じゃないから気を付けて』

トール「ふん、威力さえわかっていればあんなもの私にあたる前に一発残らず落としてやりま……なんですかあの量」

カンナ『1、2、3』

トール(10、20、100、1000いえそれ以上。数えるのがばからしくなってきます!!)

トール「ブゥゥーー」(ピカ!

ボンボンボンボン!

トール(ブレスで何発か撃ち落とせましたが間に合わな……)

コン ピカーッ

~小林宅~

トール「生意気なこと言ってごめんなさい」(土下座

小林「いや、いいってそんなの」(アセアセ

トール「しかし人類への認識を改めなくてはなりませんね。愚かで下等(小林除く)だと思っていましたが、まさかあんなものを作れるなんて」

ファフニール「それにしてもあれほどの威力、いったい何のために作られたんだ?」

トール「まさかこの世界にあれが必要なほどの強力な生物がいるんですか?」

小林「いるわけないでしょ」

カンナ「じゃあ何のため?」

小林「それは、その……普通に人間同士の戦争だよ」

トール「いやいやいや!そっちの方が変ですよ!なんで人間同士であんなの使う必要あるんですか!オーバーキルですよ!ひょっとしてバカなんですか!」

小林「だよね……」

ルコア「まあまあ、私達ドラゴンも同族同士で戦ってるわけだしさ」

トール「そうですけど……それにしてもルコアさんあれはさすがにやりすぎですよ。いったい何発あったんですか?」

ルコア「ごめんねぇ、まああんまり見なかったからね現存しているのを集めたらああなっちゃったみたい」

小林「今世界にあるのは1万5千個位だったかな」

ファフニール「愚かすぎる」

ルコア「まだこの世界が原型保っているのが不思議だね」

トール「前言撤回です!!人間って愚かで下等(小林除く)です!!」

小林「……」(←否定できない

トール「はあ、それにしても人間に負けるとは……」

小林「ま、まあ実際あんなに簡単には使えないから」

カンナ「どうして?」

小林「威力そのものもそうだけど、あれって爆発すると放射能っていう毒みたいなものをだしてそこに住む人間皆死んじゃうからね……しかも土や水も汚染しちゃうからそこに住めなくなっちゃうし」

トール「敵勢力のためにそこまでするとは。……なんというか驚きを通り越してあきれてきました。その労力をもっとましなことに使えないんですか?」

小林「いやいやこれはあの兵器使う工程でそうしなきゃいけなかっただけだって。ま、まあそんなわけであの兵器使っちゃうと人間も大体死んじゃうから引き分けってことでいいんじゃないかな?」

トール「いいえ!このままというのはドラゴンとしてのプライドが許しません!!ちょっとあの兵器への対策考えます!!」

~数時間後~

トール「ふふふ」

小林「あれその感じからするとひょっとして対策見つけたの?」

トール「はい!ちょっと調べたんですけど、あの兵器って実際に使うことはできないみたいですね!」

小林「……」

トール「つまり!実際どれだけ威力があろうと使えないのであれば絵に描いた餅です!つまり実際戦いとなればドラゴンは人間に負けません!」

小林「う、うん。まあ、そうだね」

小林(なんか釈然としないけど……まあ私の疑問は大体解消されたし、トールがいいならそれでいいか)

ファフニール「待て、実際トールがこの世界にでてもうどうしようもない状態なったらなりふり構わず使ってくるのではないか?」

トール「う、で、でも実戦ならそんなことさせる前に人間を倒して見せます!」

ルコア「実戦を考慮するなら核兵器以外の有効な兵器とかあるかもしれないし、それらを考慮せず実戦云々言ってごまかすのは卑怯だね」

カンナ「トール様、卑怯」

トール「うう、カンナまで……」

小林「で、でもそんなこといったら切りがないし、想像しようがないんじゃないですか」

トール「小林さん!」パァァ

ファフニール「ふん」

<ギー

小林「あれ、帰るんですか?」

ファフニール「今日のところはな。少し時間をくれ」

~数日後・小林宅~

ファフニール「できたぞ」

トール「これはなんですか?見たところメガネに似たような物体ですが、その割には前が見通せませんし」

カンナ「かっこいい」

小林「VRゲームだね」

ファフニール「この前、異世界にお前の精神を飛ばしただろ。その上位版を行うものだ。見た目をこれにしたのは感覚としては滝谷に借りたPSVRとやらが近かったので、参考にしただけだ。大した意味はない」

トール「なるほど、つまりこの前の異世界で疑似的に世界侵略を行ってみるということですね」

ファフニール「そうだ、今回は人・建物・星・宇宙、それらをひっくるめた世界そのものをそっくりそのままコピーした。お前の行う行動に対する人間の反応も再現されている」

トール「それは……すごいですね」

小林「トールから見てもそうなんだ。私なんかはもう感覚が麻痺してきてるけど」

トール「ファフニールさんやルコアさんの力だけではとてもつくれません。力を補助する秘宝をふんだんに使わないとこんなの作れませんよ」

ファフニール「それだけ俺も本気ということだ。人間に負けたままでは黙っておれん」

ルコア「ちなみにその人間は人格がないから遠慮なく倒しちゃっていいよ」

小林「ルコアさんも手伝ってくれたんですか?」

ルコア「人間なり星なりの情報を入れたのは僕だからね。しかもそこから君と滝谷君としょうた君抜かないといけなかったから大変だったよ。」

小林「どうしてそんなことを?」

ルコア「人形みたいなものとはいえ君たちがいたら僕らが本気をだせないからね。でもこれ砂場から砂粒一つを見つけるようなものだからね。こんなに頑張ったのは久しぶりだし、結構疲れちゃったよ」

トール「でも意外ですね。ルコアさんがこんなに付き合うなんて。戦いとかあんまり好きじゃないのに」

ルコア「まあ僕も君やファフニール君ほどじゃないけどドラゴンのプライドはあるからね。人類がどうなっていくのか気になるし」

ファフニール「今回は俺たちも実体付きで入れるようになっている」

ルコア「トールの援護だよ」

トール「余計なお世話ですよ」

ルコア「そうはいっても向こうにはエルマ君がいるからね。その上あの兵器もあるから、いくら君でも厳しいんじゃない?」

トール「え、エルマもいるんですか?」

ルコア「丸ごとコピーしたって言ったでしょ。エルマ君はこの世界に居るからね」

トール「抜いてくださいよ!」

ルコア「そんな微調整無理だよ。それにエルマ君はたとえ異世界に居ても君が侵略活動をしたら来るだろうしむしろ忠実に再現されているといってもいいんじゃないかな?」

トール「う、わかりました」

ファフニール「安心しろ、最初はお前ひとりにやらせてやる。無理そうなら俺たちが入るだけだ」

カンナ「私は?」

ルコア「君も当然入れるよ」

カンナ(っグ

小林「学校は行かなくていいの?」

カンナ「あ、……でもやりたい」

トール「まあ学校帰ってからやらせてあげますから」

カンナ「やったー」

小林(完全にゲーム感覚だな……すごいことやってるのに)

小林「それじゃ私は会社行ってくるね」

カンナ「行ってきます」

>>15 修正
ルコア「そんな微調整無理だよ」

ルコア「そういう微調整は大変だって言ったでしょ」

~会社~

小林「ということがあってね」

滝谷「ファフ君、最近ネトゲもゲームしないと思ってたらそんな面白そうな事やってたんだ」

小林「面白そうかな?確かにトールたちは完全にゲーム感覚だったけど」

滝谷「実際ゲームみたいなものじゃないかな?スケールは大きいけどね」

小林「まあ、本人たちが楽しんでるならそれでいいのかな?」

エルマ「良くない!」

小林「エルマさん。どうしたの?」

エルマ「どうしたもこうしたもありませんよ、小林先輩!そんな混沌勢の暴挙を見逃すなんて何をやってるですか!」

小林「いや、良心的だと思うけど、だれかが死ぬわけじゃないし」

小林(最初は実物の核兵器で試そうとしてたくらいだし)

エルマ「いやいや、話を聞く限りトールが仲間の竜を使って綿密な侵略計画を立てようとしているとしか思えない!」

小林「考えすぎじゃない?」

エルマ「なんでそう言い切れる!トールへの信頼か!?」

小林「それもあるけど、トールが戦うってときにわざわざ計画たてると思う?」

エルマ「う、では百歩、いや千歩譲って先輩の言う通りだとしても、これで侵略できると確信したトールが侵略に打って出る可能性が無いと言い切れるのか!その仲間は!」

滝谷「ファフ君はそんなことしないでヤンす!」

小林「素が出てるよ」

滝谷「あ、」

小林「私も滝谷君と同意見かな。元々侵略できると思ってたのに今までしなかったんだからそんなことしないでしょ」

エルマ「そ、それもそうか。いや、でもしかし実際できるとわかって態度を変える可能性も……ええい、しょうがない!この仕事が終わったら先輩の家に行かせてもらうぞ!」

小林「あ、うん」(仕事はするんだ。いや、してもらわなきゃ困るけど)

~小林宅~

小林「エルマ、トールとけんかしちゃだめだよ。様子を見るだけだからね」

エルマ「わ、わかっている。先輩には迷惑はかけん」

滝谷「僕はゲームやってみたいでヤンす!」

小林「確かに私もちょっと気になってきた、一緒に頼んでみようか?」

滝谷「でヤンす!」

ドア<ギー

小林「ただいま」 

トール「この○▽×~※がぁぁぁ!」

(ガシャン

小林「と、トールどうしたの!そのゲーム機貴重な物なんでしょ!地面にたたきつけちゃだめだよ」

トール「す、すいません小林さん」

小林「謝る相手が違うでしょ。折角作ってくれたファフニールさんとルコアさんに申し訳ないと思わないの?」

ファフニール「かまわん。その程度で壊れるようにはできてないし……気持ちはわかる」

ルコア「……だよね」

小林(何があったんだ……ルコアさん死んだ目になってるし)

カンナ「ふえぇぇぇ、ふえぇぇぇ」

小林「よ~しよ~し」(カンナちゃんは泣いてるし)

滝谷「ふぁ、ファフ君の目から光が消えてるでヤンす!」

小林「ごめん、それはよくわからない」

小林「トール何があったの?」

トール「……クリアできないんです」

小林「え?」

トール「だからこのゲーム何回やってもクリアできないですよ!もう百回近くやってるのに!」」

小林(あ、やっぱりゲームだったんだ)

トール「こういう時なんていえばいいんですかね」

滝谷「糞ゲーでヤンす!」

トール「そう、糞ゲーですよこれ!」

滝谷「そもそも小林殿が仕事に行って帰ってくるまでのに百回もできたでヤンすか?」

ファフニール「中である程度時間を操れるようにしたからな。そうしなければ検証までに何年かかるかわからんしな」

滝谷「なるほどでヤンす」

小林「でもトールたちが居て百回近くやってそれで一回も侵略できないなんて……」

エルマ「ふ、理由は簡単だ。おそらく中にいる私がこいつらの侵略を止めたのだろう!さすが私だ!」

トール「エルマ……」

エルマ「な、なんだやる気か!」

トール(ポン

エルマ「え」

トール「いつまでも、そのままのあなたでいてください」

エルマ「き、気持ち悪い。気持ち悪いぞトール!!」

トール「いえ、そのなんというか……なかのエルマがあまりに不憫で」

エルマ「な、中の私はどうなったのだ」

トール「えっと基本的に私たちの侵略を阻む調和勢として出てくるんですけど、その……七割がた私たちを倒したあとに人間に殺されました」

エルマ「ええええええ!!」

トール「ちなみに大半の殺され方はクリームパンに爆薬でした」

エルマ「えぇぇぇぇぇ……」

小林「で、でも7割ってことは残りは大丈夫だったんでしょ?」

トール「いえ、のこりも『調和を乱しているのはむしろ人間じゃないか!』と私たちの味方をしたのがその中の大半だったんですが……」

滝谷「ゲームの王道展開でヤンす!」

トール「しかし、その場合も結局私達……というか私を守って死にました」

小林「うわ、」

エルマ<チーン

トール「ま、まあわずかながら人間と友情を築いたり、そもそも私たちに気付かなかくて生き残ったこともありましたので元気を出してください」

小林(トールがエルマに気を使う日が来るなんて)

エルマ<チーン

小林「まあいくらトールでも核兵器とエルマはきつかったか」

トール「い、いえ、そのなんというか……結局あいつら核兵器一回も使わなかったんですよ!」

ルコア「そこは僕としてはむしろ良かったけどね」

ファフニール「舐められるにもほどがある」

小林「……人類に何があったの?そんなに強かったの人類?」

トール「では振り返っていきましょう」

~回想~

~精神世界~

トール「よし、張り切って侵略を……って行きたいところですが実際どうすればいいんでしょう?」

ルコア『そうだね。侵略って言っても何を基準にすればいいか明確じゃないとね。それじゃあ全人類に対して支配体系を築く、ていうのはどうかな?』

ファフニール『くだらん。人間など全て皆殺しにしてしまえばいい。それで我々の勝利だ』

ルコア『物騒な……って言いたいけどそれも勝利といえば勝利だね。それじゃこれら二つのどっちかを満たしたらクリアってことでいいかな?』

トール「わかりました。しかしどちらも面倒ですね支配体系を作るのはもちろん面倒ですが一人残らず駆逐となると……」

ルコア『手伝おうか?』

トール「いえ、とりあえず手当たり次第ぶっ放してみます!」

ドラゴン化&ブレス(ガアアアア

人「ああああ」

人「だれか、だれか助けて!」

トール「ははは人がごみの様ですね!」(ガアアア

トール「楽ちん楽ちん!ふ、やはり人間など恐るるに足らずですね」

エルマ「トォォォールゥゥゥ!」

トール「ああ、そういえばエルマが居るって言ってましたね。いいでしょう仮想とはいえここであなたとの決着をつけるのも一興です!」

エルマ「混沌勢と話をしようとしたのが間違いだった!貴様は今ここで殺す!!」

~精神世界内・数か月後~

トール「ふう、エルマあなたもいい加減しつこいですね。ですがこれで終わりです!」

エルマ「く!」

軍人「血液凝固剤!打てええええ」

放水車<ぶおおおおおお

トール「ふ、全くこんな時に水遊びとは。人間もつくづく愚かですね……あれ、体が動かな、く」

トール「な、なるほど毒ですか少しは頭が回るようですが。しかし私には解毒魔法が!」

トール(く、人類側に魔法使いの類がいますね。そいつらが私の魔法を妨害していますね。というかそもそもこの毒なんか解毒魔法が効きづらいですし)

トール「ふん、それならブレスでそいつらごと一網打尽にしてやりますよ!」

トール<ガアアアアア

エルマ「させん!!」

トール「く、あなたもこの毒を喰らっているはずなのにまだ動けるんですか、いいでしょうまずはあなたから消し炭に、あれ、体が熱い……溶け」<ジュゥゥゥゥ

トール(く、体がどんどん熱くなっていく魔法で冷却しているのに間に合わない!)

トール「うおおおおおお!まけるかあああああ!超冷却魔法!!」

トール<コチン コチン

トール(しまった!やりすぎました!全然動けません!)

ルコア『トール君動ける?』

トール(精神)『いえちょっと、100年単位で動けそうにないですね』

ルコア『う~ん、これはトール君の負けかな』

トール(精神)『悔しいですが……認めざるを得ないですね、100年使えば何とかなるかもしれませんがそこまで悠長に待たされてる時点で敗北だと思います。かといって、あれより遅いスピードで凍らせても溶けてたと思いますし。しかしどういうことなんでしょう?』

ルコア『ちょっと調べてみるね。……なるほど。君の、というか僕たち全員がたぶんそうなんだろうけど僕たちはブレスを使うとき血液の循環を使って体温を調整していたみたいなんだ』

トール『そんなの初耳なんですけど』

ルコア『僕も初めて知ったよ。君とエルマ君の戦いを見てた人間が研究を重ねたんだと思うよ。もとは薬だから解毒魔法も効き辛いっていうのは魔法使いの人から聞いたんだろうね』

ファフニール『ふん、貴様はドラゴンとの戦いに時間を稼がれすぎたのだ。だからこんなことになる』

トール『う、返す言葉もないですね。まあエルマはウザすぎました。まあ人類からすれば英雄みたいなものですね』

エルマ「やった!トールを封印できた!何でかわからないけど自滅したみたいだ!人間の皆、ありが」

軍人「第一対象沈黙!続いて第二対象への攻撃を開始する!うてえええ」

放水車<ブシャアアア

エルマ「うわ!何をするんだ!」

トール『あれ、なんでエルマが攻撃を受けてるんですか?』

ルコア『まあ人間からしてみれば二匹の竜が暴れていたという状態だからね。どちらも攻撃対象になるのは変ではないかな?』

エルマ「ど、どうして!私は人間のために……」

トール『いくらエルマでも……ちょっとかわいそうですね』

エルマ「そ、そうだ人間の姿になれば私が敵でないとわかるはず」人化

エルマ「おい、攻撃をやめてくれ!」

魔法使い「騙されてはなりませんぞ。竜は人間に化けることができますのじゃ」

エルマ「たのむ攻撃をやめてく、れ」

魔法使い「よし、相当弱っている今なら倒せるはずじゃ!」

軍人「よし食料のなかに爆薬をいれて体内から吹き飛ばす」(コソコソ

エルマ「あ、れこれはクリームパン、おいしい。ありがとう人間ってやっぱり優しい……」(ボカン!

トール『……哀れな』

~現在~
トール「といった感じで一回目は終わりました」

滝谷「人間の科学力も大したものでヤンすね!」

エルマ(チーン

小林(……そっとしておこう)

小林「でも時間操れるとは聞いたけど三か月も居たの?」

トール「いえ、そこは体感時間も圧縮したので大体一時間半くらいに感じていました」

小林「まあそうしないと厳しいもんね」

トール「まあそれで何回か一人でやったんですけど、ほとんど同じ結末でした」

小林「その薬ってトールは克服できなかったの?」

トール「いえ、冷却用の魔力を残しておいたりそもそもブレスを使わなかったりもしたんですけど、あいつら物変え品変え私たちの弱点を突いてくるもんですから、いたちごっこでして」

ルコア「そんなこんなで、とうとう一人は無理だと考えたトールは僕たちに援軍を頼んだってわけさ」

~回想・精神世界~

トール「うう、ショックです」

ルコア「まあ人間も中々やるってことだね」

ファフニール「ふん、トールの奴が腑抜けただけだ」

トール「ですが!お二人の力を借りれば百人力です!もう人間どもなんてエルマごとけちょんけちょんにしてやります!」

ファフニール「待て」

トール「?どうしたんです、ファフニールさん」

ファフニール「今までトールのやることを黙って見ていたんだ。これからは俺たちが主導でやらせてもらう」

トール「ええ~」

ルコア「まあ正論だね。それじゃあ僕から先にやらせてよ」

ファフニール「なぜだ?そこはこれを作った俺から先にやるのが普通だろ」

ルコア「いやいや、僕も協力したしお相子でしょ」

ファフニール「ほう、やるか?」

トール「ああもう、戦う前から戦力削り合うとかやめてください。ここは公平にジャンケンで決めましょう」

~~~~~

ルコア「ふっふ~♪」

ファフニール「まあいい。お手並み拝見といこう」

ルコア「まず、トールは考えなしに暴れすぎなんだよ」

トール「ええ~、そうですか?」

ルコア「僕は殲滅とかあんまり好きじゃないから征服方面でやらせてもらうよ。まずは、そうだね~この一番大きいアメリカって国から攻めようか」

トール『ルコアさん手腕は素晴らしいものでした』

トール『力や脅迫だけでなく洗脳や人身掌握術や認識阻害を駆使して』

トール『瞬く間に、アメリカを占領しました。それも誰にも気づかれることなく……』

トール『いえ気づかれてはいたんでしょう。でなければ奴らはきませんでしたから』

トール「いやあ、さすがですねルコアさん」

ルコア「まあね。気づかれなければエルマも来ないでしょ?それに余計な軍隊とも戦わなくて済むし」

ファフニール「くだらん。人間どもなど我々の力で屠ればいいものを。が、なかなか手腕だったのは認めてやろう」

トール「おお、あのファフニールさんがこんなことを言うとは、このままいけば……」

ルコア「そうだねぇ、全世界にまで僕の支配の手が広がるのも時間の問題かな?」

トール「はい!これで我々の勝利ですよ!」

ルコア「それじゃあ君たちにはカナダとメキシコまで行ってくれる」

ファフニール「なぜおれが貴様の命令など受けねばならん」

ルコア「今回は僕が主導なんだから許してよ」

ファフニール「チッ」

トール「わかりました!それじゃあさっそく行ってきますね!」

トール『そう、奴らは待っていたんです。我々が離れて行動する瞬間を』

???「流星群<ドラゴンダイブ>!!」

ルコア「……これは」

???「お初にお目にかかるのう」

ルコア「まさか人間に気付かれるなんて思わなかったなあ。でもわずか二人で突撃してくるなんて無謀じゃないかな?それとも仲間がいるのかい?」

???「さあ、どうかのう?」

ルコア「君は何者なのかな?」

???「そうじゃのう……ハンターとだけ言っておこうかのう」

~現在~

小林「それでルコアさん負けたんですか!?」

ルコア「本当に強かったよ。相手の攻撃は威力は低いんだけどとにかく早くてこっちが攻撃する隙がなかったよ。それに十発、百発とあてられると結構痛くてさ」

滝谷「攻撃は最強の防御でヤンす」

ルコア「まあそれでも最終的に戦いそのものには僕が勝ったんだけど、自爆されちゃって相打ちだったな~」

トール「私達も助けに行きたかったんですが、エルマとその仲間に妨害されていけず、私は人間の助力を得たエルマに倒されてしまいました。」

小林「あれ、エルマさんって気づいてなかったんじゃなかったの?」

トール「気づいてないふりをして機会をうかがっていただけみたいでした。あ、ちなみにこの時は珍しくエルマと人類の友情エンドでした」

エルマ「ふ、ふん、どうだ見たかトール!やはり私はお前なぞに負けんのだ!正義はかならず勝つのだ!」

トール「はいはい、そうですねと。それで私達二人を失ったファフニールさんがやる気をなくして終わりました」

ルコア「意外と優しいよね」

ファフニール「くだらん、貴様が途中まで進めたデータでクリアしても意味がなかろう。次は俺の番だったしな」

~回想・精神世界~

ルコア「やれやれ、あそこまで強い人間がいるとは驚いたね」

トール「そうですね。神の加護なくあそこまで人間がいるとは思いませんでしたよ」

ファフニール「貴様らが貧弱なのだ」

ルコア「そういう君はこれからどうするのさ?」

ファフニール「ふん、簡単な事だ。人類を殲滅する」

トール「でもそれ、いままでと同じになっちゃいませんか?」

ファフニール「我々三体でやって負けるはずが無かろう。秘宝もふんだんに使ってやる」

トール『まあこんな感じで秘宝効果もあって結構楽に進行できると思ったんですよ。でもまさか始まって3時間もしないうちに負けるとは思いませんでした。……しかもあんな負け方をするなんて』

???「おい」

ファフニール「なんだ貴様」

???「デュエルしろよ」

ファフニール「なんだと?」

???「もし俺が勝ったらこの世界から手を引いてもらうぜ」

トール「はあ?何言ってるんですか、このもみじ頭。そんなの通るわけ……」

ファフニール「いいだろう。ただし負けたら貴様の命をもらう」

トール「え!いいんですか!!」

ファフニール「構わん。ゲームであろうと俺達ドラゴンが人間に負けるわけがない」

???「そいつはどうかな?」

ファフニール・???「「デュエル!!」」

~~~~

???「やれ、ブラックマジシャン!ブラックマジック!!」

ファフニール「うあああああああ!!」LP2500→0

???「さあ約束だ。この世界から帰ってもらうぜ!」

ファフニール「ふん、仕方あるまい。だが俺はまた戻ってくる。その時はまた戦おう。今度は……一人の決闘者として」

???「ああ、その時を楽しみにしてるぜ!」

トール「まったく、ファフニールさんは。まああんな決闘見せられたらしょうがないですね!」

ルコア「そうだね!今回は帰ろうか!」

~小林宅~

トール「ちなみに数少ないエルマが何も気づかないエンドでした」

エルマ「え?ちょっと待ってくれ。本当に帰ったのか?デュエルで負けただけで?」

ファフニール「当然だろう」

トール「なんか変ですかね?」

滝谷「デュエリストなら当たり前でヤンす」

ルコア「エルマ、疲れてるんじゃない、大丈夫?」

エルマ「わたしか?私が変なのか?小林先輩!」

小林「う、う~ん。これは人間に勝てるかどうかを見るためのゲームだからね。人間に負けちゃったら止めたんだと思うよ。まあ実際、侵略するとなったら話は別だと思うよ」

トール「??そうなんですか??」

小林(……わかんなくなってきた)

トール「それでその次はですね……ああ、あれですね」

ルコア「……あれは僕にとってもトラウマだから思い出したくないな」

~~~

ファフニール「はあぁぁ……」

トール「うわ、ファフニールさんのここまで大きい溜息、初めて聞きましたよ」

ルコア「デュエルで人間に1VS1で負けちゃったのが、よっぽどショックだったんだろうね」

トール「しょうがありません。今回はファフニールさんのために、気分転換で、あそこでやってる……ええとテニス?をやってみましょう!」

ルコア「人間相手にそれは卑怯じゃない?」

トール「まあ人間たちに苦渋を舐めさせられてきたんです。これくらいのストレス発散はさせてください!体をつかうゲームなら人間になんて負けません!!」

トール『そんなことを思ってた時期が私にもありました』

ルコア「あれ、目が見えない。音も聞こえない。感覚もない……翔太く、ん」

???「君の負けだよ……もう聞こえてないだろうけどね」

ファフニール「よし、これで終わりだ!」

???「残念だったな」

観客「あいつ、あらかじめブラックホールを置いてボールを止めやがった!」

トール「私達が、こんなゲームで負けるはずがない!」

???「まだまだだね」

トール「な、どうしてこの人の体、光ってるんですか!?」

???「だって、テニスって楽しいじゃん」

~小林宅~

トール「普通に負けました。やる気がなくなって帰りました」

小林「……私が知ってるテニスと違うような」

滝谷「まあ、プロ同士の試合は技を打ち消し合ってるでヤンす。プロはオーラをだせるようになってようやくスタートラインの厳しい世界でヤンす」

小林(私の中の常識というものがどんどん崩れていくんだけど)

エルマ「そ、その人たちはそんな能力を持ちながら、何でテニスなんてしているんだ……」

トール「そんなもの」

トール「楽しいからに決まってます」
エルマ「楽しいからに決まってるよ」
ファフニール「楽しいからに決まっている」

小林(突っ込みたいけど、なんか納得してしまった)

トール「まあそんな感じで、なんかもう正直あきらめてきたんですけど、そんな時帰ってきたのがカンナでした」

~回想~

トール「……なんかもう、人類に勝てない気がしてきました」

エルマ「……」

ファフニール「……」

カンナ「ただいま」

トール「あ、カンナお帰りなさい」

カンナ「トール様、まだあれできる?」

トール「ええっとできますけど……」

カンナ「じゃあ、やっていい?」

トール「やってもいいですけど、その、あんまりお勧めしませんよ」

カンナ「なんで?」

トール「まあ、その、やってみればわかりますよ」

~精神世界~

トール「カンナが入ってきましたしどうしましょう」

トール「それじゃあカンナが自由にやっていいですよ。」

カンナ「それじゃあ、思いっきり遊びたい」

トール『とりあえず先の事は考えず思いっきり暴れました』

トール『そんなこんなをしていると例のごとく敵が現れました』

カンナ「なに、あのもじゃもじゃ?」

トール『それでなぜか倒されました』
???「展開はやぇぇぇぇ!」

???「鼻毛神拳奥義!学校に忘れてきたなんか……そうあれ!!」
???「結局なんだよ!!」

トール・ルコア・ファフニール・カンナ「うわああああ」
???「倒し方むちゃ雑!!」

エルマ「ありがとう!正直いろいろ複雑だが……君たちのおかげで悪は滅びた!」

???「こっちこそ、お前には助けられた。仲間にしてよかったおまえからはソフトンと同じ感じがしたからな。(頭部にう○こつけてる的な意味で)」
???「失礼にもほどがある!!」

???「お礼にところてんをやろう」
???「仲間売りやがった!」

エルマ「本当か!なにからなにまですま、まずぅぅ!!!」<泡ブクブク
???「死んじゃったよォォォ」

~~~

~~~
カンナ「ぐす、ぐす」

トール「カンナ、実は私たちも何回もやってるんですけど、その、私達今のところ全敗でして……正直あきらめようかなって思ってたところなんです」

カンナ「ぐす、トール様あきらめちゃだめ」

トール「でも、」

カンナ「ドラゴンの誇りはどこに行ったの?」

トール「ッ、そうですよね。こんなところで負けを認めるわけにはいきません!なぜなら私たちはドラゴンなんですから!」

ファフニール「こんな子供に教えられるとはな」

ルコア「まだまだあきらめきれないね!」

~現在~

小林(なんだかどんどんエルマの扱いがひどくなってるのは、気のせいだろうか?)

エルマ「わ、わたしの角、その、本当にあれに見えるのか!?」

小林「わ、私はかわいいと思うよ」

トール「それからは……本当に地獄でした」

カンナ「霊界探偵、ぐす、ていうよくわかんないの、来た。ぐす」

ファフニール「狸だか猫だかよくわからん未来からきたとかいう機械にやられた」

ルコア「カエル型宇宙人が来たときは、さすがの僕も驚いたね」

トール「謎を食べる魔人とやらは私たちを超えるインチキぶりでしたね」

ルコア「顔がアンパンでできた生物が出てきたときは何かのホラーかと思ったよ」

ファフニール「錬金術を使うやつらもいたな。あの術少し興味深かったぞ」

小林「ねえ、その人たち本当にいるの?私の生きてる世界ってそんなわけわからない人たちがいっぱいいるの?」

トール「そんなこんなで」

~回想・精神世界~

トール「しょうがありません。もう最終手段に出ましょう」

ファフニール「なんだ?」

トール「認識阻害を使って時間をかけて人を減らしていくんです。……正直、人間から逃げるみたいにコソコソするのは嫌でしたが。それに根気がいりますし」

カンナ「頑張る!」

ルコア「でも、エルマにはばれるんじゃないかな?」

トール「エルマは先にこちらの味方になってもらいましょう。まあ、いままでの傾向でエルマ闇落ちルートは大体わかってますからね!」

~精神世界・5時間後~

エルマ「人間とはなんと愚かで邪悪な生き物だ!根絶やしにしてやる!」

トール(ちょろい)

ルコア「それじゃあこれからどうする?固まって行動する?」

ファフニール「それでは時間がかかりすぎる」

トール「そうですね。人間に時間を与えすぎるのはよくないですね。それじゃあ私は北を回りますので、ファフニールさんは南、ルコアさんは西、エルマは東をお願いします。カンナは認識阻害を使えないので私とまわりますか」

~~一年後~~

トール『そんな感じで何とか人類の9割位までは減らせました。ちなみに体感時間で6時間くらいですね』

トール「あともうちょっとですね」

カンナ「頑張った」

ルコア「そうだねぇ。でもここからが勝負だよ」

トール「そうですね。いつもだとこういう、うまくいってる時に限って妨害が……」

???「おめえたち!」

トール「ほ~らきた」

???「罪のない人間たちを何人も殺しやがって、おら、絶対許さねえ!」

トール(ああ、それ言われるとちょっと罪悪感がわいちゃいますね)

エルマ「ふん、人間など死んで当然の生き物だ。生きている時点で罪なのだ!罪のない人間などいない!」

トール(あなたは染まりすぎです)

???「なんだと、オラおめえらのこと絶対ゆるさねえ!」

ファフニール(ピク

トール(この人間のちから、私たちを超えているかもしれませんね)

ルコア(いままでも強い人間と戦ったことはあったけど……これは別格だね)

エルマ「ふ、ふん、金髪になってかっこつけたところで所詮は人間!ドラゴンの敵ではな、」

「ファイナル・フラッシュ!」

エルマ「トール!危ない!」

トール「エルマァァァァ!」

トール(あなた味方にするといつも私をかばって死にますよね!ツンデレなんですか!本当は私のこと大好きなんですか!)

???「ベジータ!不意打ちは卑怯だぞ!」

???「ふん、カカロット。だから貴様は甘いのだ!」

ファフニール(こいつクラスがもう一人か……)

ルコア(悔しいけど、ここは引くしかないかな)

トール「ルコアさん、ファフニールさん」

ファフニール・ルコア「??」

トール「このエルマは仮想上で、しかもエルマは本来は敵ですから死んでも問題なくて、ゲームクリアを目指すならここは逃げた方がいいのはわかっています」

カンナ「トール様……」

トール「ですが、私は逃げるわけには行けません。
だって、エルマは私の友ですから」

ルコア「……ふふ、まあしょうがないよね。それじゃあ、超本気モードで行こうか!」

ファフニール「ふん、好きにしろ。もとより俺は人間を前にして逃げるなどという選択肢は最初からない」

カンナ「全力全開!」

トール『そんなわけで私たちは全力で戦いました』

トール『しかし四人がかりでも結局彼らをたおすことはできず、私たちは倒されてしまいました』
トール(精神体)『負けちゃいましたね』

ファフニール(精神体)『まさかあそこまで別格の人間がいるとはな』

カンナ(精神体)『でもいままで一番人間倒せた』

トール『そうです!私達頑張りましたよ!たった五人でここまで減らせたんです!ドラゴンは私たち以外にもたくさんいるんです!もうこれはドラゴンは人類に勝利した!といっても過言ではないんじゃないでしょうか!』

ルコア(精神体)『そうだね。初期目標は達成できなかったけどせめてドラゴンの威厳はしめせたかな?』

???「いでよ神龍、そして願いをかなえたまえ!」

トール『ぷ、なんですかその神とかいう名前を恥ずかしげもなく使う竜は』

神龍「願いを言え」

???「ドラゴンにやられた地球をもとに戻してくれ!」

トール『はあ、そんなのできるわけな』

神龍「わかった」<シュンシュンシュン

トール『はああああああああああああああああああああああああああ!!!』

神龍「次の願いを言え」

???「あのドラゴンに殺された奴ら全員生き返らせてくれ!」

トール『いやいや何言ってるんですか、そんなのできるわけ』

神龍「わかった」<シュンシュンシュン

トール『はあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!』

~小林宅~

ルコア「……」

ファフニール「……」

カンナ「ふえぇぇぇぇ、ふえぇぇぇぇぇ」

トール「このこの○▽×~※がぁぁぁ!」

~現在~

トール「というわけで、私たちの努力は全部無駄になりました」

小林「うん、これは糞ゲーだね」

滝谷「間違いなしでヤンす」

エルマ「と、友だと。わ、私はちょっと恥ずかしいぞ」

トール「何赤くなってるんですか。気持ち悪いですね」

エルマ(ガーン)「わ、私、もう帰る!!」

トール「まあ、エルマじゃありませんが、今日はもう遅いですし解散しますか。ほらカンナも寝ますよ」

ルコア「そうだね。それじゃあ僕も帰ろうかな」

ファフニール「そうだな」

~寝室~

小林(はあ、私のちょっとした疑問から始まったけどなんかトールたちに悪いことしちゃったな)

扉<ギー

小林「トール?」

トール「小林さん、ちょっといいですか?」

小林「どうしたの、私もう寝たいんだけど」

トール「すいません、散歩に行きませんか?」

小林「え~嫌だよ。明日仕事早いのに」

トール「そこを何とか!できれば今日中に終わらせたい案件なんです」

小林(トールがこんなに食い下がるなんて珍しいな、……何か理由があるのかな?)

小林「まあいいよ」

~天空~

小林「やっぱりトールの上は気持ちいいね」

トール「……そうですか、よかったです」

小林(元気ないな)「でもさエルマに説明してたみたいなのは、思ったより少なかったね」

トール「……あんまり笑えないようなのは、説明しませんでしたから」

小林(聞かない方がいいのかな)「そ、それで、これからどこいくの?」

トール「ちょっと……エルマ闇落ちルートまで」

~~5時間後~~

小林「人間なんて滅びればいいんだ」

トール「やめてくださいよ、私がそういうこと思わないように小林さんを連れてきたんですから……」

小林(一言でいって人間たちの所業は最悪だった)

小林(人間が人間と動物を混ぜて楽しんでいた)

小林(人間が異界の住人を切り売りしていた)

小林(人間が人間を生産していた)

小林(人間を滅ぼそうとしたエルマの気持ちが……ちょっとわかった)

トール「……まあこんなの悪党の中でも一部だっていうことはわかってはいるんですが、見ちゃった以上放っておけなくて。付き合わせてすいません」

小林「いや、気にしなくていいよ。こっちこそ、ありがとうトール。人間ためにやってくれて」

トール「……次で最後です」

???「君たち!もう許さないぞ!」

トール「あれ?先客がいますね」

人「てめえなんだこの化け物」

人「やっちまえ!!」

???「アンパンチ!!」

人々「うわああああ」

異界の住人「こわかったよおおおおお!」

???「もう大丈夫だからね。僕の顔をお食べ」

トール「……帰りましょうか」

小林「そうだね」

~滝谷宅~

滝谷「ファフ君遅かったでヤンすね。どこ行ってたでヤンす?」

ファフニール「トールの手伝いで『掃除』をしていた」

滝谷「ファフ君がそういうことするの珍しいでヤンすね」

ファフニール「ふん、俺として放っておいてもよかったが……ゲームは気持ちよくやりたいからな」

~翔太宅~

翔太「おかえり遅かったね」

ルコア「ちょっと『掃除』しててね」

翔太「へえ、そうなんだ」

ルコア(翔太君もひょっとしたらいつかあんな感じになっちゃうのかな)

ルコア「もし将来翔太君がロリコン禿デブ鬼畜親父になっても僕はついていくかね~!!」

翔太「な、何言ってるの!!」

~居酒屋~

小林「ぷはあ!」

トール「おお、いい飲みっぷりですね!小林さん」

小林「まあ嫌なことは飲んで忘れるのが一番だからね」

トール「それにしても……あのように腐った人種も居るかと思えば、小林さんや、その、先ほどあげた神の奴に頼らない英雄の様な人もいて、核兵器のようなものを作ったかと思えば結局自分達の危機に瀕しても使わなかったり人間はよくわかりません。人間ってなんなんですか?」

小林「う~ん、人間は良い人もいれば悪い人もいる。さらに言えば個人でだって優しい面と怒りを感じる面、楽しい面悲しい面、いろいろな面があるんだ。一方だけが人間の姿じゃない……て感じかな?」

トール「そんなもんですか?」

小林「人間ていう種族でくくっちゃうとわかりづらくなるけどドラゴンだってそうでしょ?」

トール「……確かにドラゴンだって調和勢と混沌勢で争っていますし、それら全部を『ドラゴン』でいっしょくたにされると怒っちゃいますね」

トール(それに私自身、昔は人間の事を塵芥程度にしか考えていませんでした。が、今は……)

小林「?」

トール「そうですよね。なのにエルマはまじめすぎるんですよね!」

小林「真面目な人は極端から極端に走っちゃうことがあるからね。まあ、エルマの気持ちもわかるけどね」

トール(そうか、昔は塵芥位にしか考えていなかった人間をこうも愛おしく感じている時点で)

トール「あ、それ霊界探偵とやらも言ってました」

小林「へえ、そうなんだ」

トール(小林さんに会った時点で、私は人間に負けていたのかもしれませんね♡) 終わり?

トール「さあ、小林さんぐいっと一杯行っちゃってください!」

小林「そう急かさないでよ」<ゴクゴクゴク

トール(ふ、計画通り)

トール(今のお酒には媚薬が入っているのです)

トール(ここで小林さんを押し倒せば私達ドラゴンは人間に勝利できる(性的な意味で)例えDLR(ドラゴンレズレ○プ)でも、媚薬でお互い楽しめば合法です)

トール(このまま人間に負けっぱなしでは後味が悪いですので、最後にドラゴンの名誉挽回させてもらいますよ)

トール(……いいえ嘘つきました、すいません)

トール(本当は私がDLRしたいだけなのです)

小林<ビク(ムラムラ

トール(お、来ましたね)

トール「おっと小林さんそろそろ限界ですか?大将!お勘定」

扉<ガラガラ ぴしゃ

トール「ああ、でもこのままじゃ家まで持ちそうにない、おっとちょうど真ん前にいいホテルが。さあさあ、小林さんあそこで休憩……もとい明日に備えて寝ましょう!」

トール(まあ眠らせる気なんてありませんがね!)

小林「おいトール?」

トール「はい?」

小林「誘ってんのか?」(ギラリ

トール「え」

トール『あそこは私がDLRする流れだと思ったんですよ、はい』

トール『でも私は最後まで人間を舐めていたようです』

トール『まさか媚薬で理性を失った小林さんにDGLR(ドラゴン逆レズレ○プ)されるなんて』

トール『小林さんの言っていた通り人間には色々な面があるものですね』

トール『でも悔いはありません。私が最善を尽くした結果なのですから』

トール『え、私が人間に勝てるかですって?勝てるわけないじゃない』

トール「だって♡こんなに気持ちいいんだもん♡」(あへあへ

(朝になって冷静になった)小林「………………………………………………死にたい」 終わり

~おまけ~

小林「……………………はあぁぁぁ」

トール「小林さん元気出してください!あれは私が原因なんですから」

ルコア「そうだよ。それに話を聞く限りトールの自業自得」

トール「さあ、わかったら私を思いっきりDGLRしてください!」

ルコア「……にすらなってないね」

トール「そ、そうだ気分転換にゲームでもしませんか?」

小林「それじゃあ……そうだ、あれやらせて。世界征服のやつ」

トール「え、う~ん、まあいいですよ」

小林「ありがとう」

トール「でもあれ気晴らしになりますかね?」

ルコア「さあね。でも人間がドラゴンの力を使えるっていうのは爽快かもね」

~1時間後~

トール「おつかれさまでした小林さん」

小林「……」

トール「あんまり気晴らしにならなかったかもしれませんが、まあそれ糞ゲーですから気にせず」

小林「クリアした」

トール「へ?」

小林「だからクリアしたんだって」

トール「えええええええええええええええええええええ!!」

ルコア「さ、参考までにどうやってやったのか聞いていいかな?」

小林「いや、アメリカから核兵器ぱくった後で適当に全世界ばら撒いたんだよ。そしたら核兵器の打ち合いが始まっちゃって。そのあと異空間で80年位待ったら人間が住める星じゃなくなってた」

ルコア「に、人間の兵器を使って自滅に追い込む、か。僕たちにはない発想だったね」

トール「ま、全くこれだから愚かな人間どもは!あれ、でも、あの神の名を持つ忌々しい竜は?」

小林「先に殺しといた」

ルコア「……」

トール(人間って……恐ろしい)

~おまけ2~

小林「でもなんかこのゲームこのまま腐らせちゃったらもったいないな」

~~~~

小林「こうこうこういうゲームなんですが」

地獄巡「わかりました!商品化しましょう!」

~~~~

小林「そのゲームはバカ売れした」

カンナ「このゲーム面白い」

トール「カンナ次は私ですよ!」

小林「いや本物やれよ」

終わり

一番好きなドラゴンはエルマ
依頼出してきます

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