※ネタバレ やや過激な描写有り クリア後の閲覧を推奨
前スレ 最原「超高校級のラッキースケベ?」天海「そうっす」 ダンガンロンパV3
最原「超高校級のラッキースケベ?」天海「そうっす」 ダンガンロンパV3 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1486302441/)
前スレのあらすじ
コロシアイ学園生活を強要された最原たちだったが、なんやかんやでなんの事件も起きないまま平和な日々を送っていた。
そんななか、天海が忘れていた自分の才能を思い出す。それは、指定した人物(男性)の一日をラッキースケベまみれにしてしまう才能、超高校級のラッキースケベだった!
天海に頼まれて一日実験として彼にその才能を使われた最原は、見事ラッキースケベまみれの一日を過ごしてしまう。何とか疲れながらも一日を終えた最原だったが、その全てをモノクマに見られてしまっていた!
天海の才能を面白がったモノクマは、コロシアイの中止を宣言。最原にこれからも天海の才能を使って日々を送る事を指示し、自分もその為に協力すると申し出てきたのだ。
かくして「皆のコロシアイ新学期」から「ちょっとHな学園ラブコメ」へと方向転換したダンガンロンパV3の中で、最原は女の子たちと時に優しく、時に過激に接する事によってその関係にはさまざまな変化が起きていて……?
詳しくは前スレを読んでネ!姉さんとの約束だヨ!
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1488979466
所持アイテム
春川の奴隷誓約書 所持していると春川のステータスがいつでも確認できる。
春川魔姫のパンツ 所持していると春川との隠しイベントが開放される。
モノクマ「やあやあ!今日もダンガンロンパV3を見に来てくれてありがとう!皆のモノクマだよ!」
モノクマ「これを見ているということは、もう前回までのお話の流れを知っているということで良いかな?無論、ここから見始めたと言う人でも楽しめると思うけど、良ければ前のお話を読んでくれると嬉しいな!きっとこのお話がより楽しめると思うよ!」
モノクマ「さて、早速だけどサブイベントのアンケートを取りたいんだ。といっても、今回はちょっと特殊でね。君たちが最原くんを操作して欲しいんだよ」
モノクマ「ま、詳しくはどこぞのナレーターが説明するだろうから、それを読んで協力してよ。んじゃ、ばーいくま」ピューン!
―――では、説明に移りたいと思います。今回は皆さんに最原くんとなって貰い、彼の10日間を体験して貰いたいと思います。
10日の間、最原くんには一日の中で三回の自由行動があります。それぞれ朝、昼、夜の自由行動です。
皆様にはこの自由行動の際、最原くんがどこに行くかを選択していただきます。誰のところに行くか?ではなく、何処に行くか?です。
選択した場所に誰かいた場合、その人と一緒にすごして時間が経過します。このとき、一緒にすごすのは女子だけとは限りません。
もしも誰もいなかった場合は時間は経過せず、もう一度移動していただくことになります。ですがごく稀にモノクマーズに遭遇することがあります。この場合、時間は経過せずにアイテムをもらうことが出来ます。
更に、カジノに行くことも出来ます。カジノでは一度行くごとに三つまでアイテムを入手する事が出来ます。コインのことは気にしないでください。
この様にして入手したアイテムの中には、女の子にプレゼントすることでイベントが発生するものがございます。イベントが発生した場合、その内容によって女の子の愛情度もしくは狂気度が上昇いたします。
……え?それじゃあ男と過ごしても意味がないんじゃないかって?いえいえ、そんなことはございません。男子の皆様と一緒に過ごすことで、女子の皆さんが何時、何処にいるのかのヒントや、彼女たちがどんなものを欲しているかのヒントを得る事が出来ます。
また、闇雲にプレゼントを渡しても意味がありません。もしもそれが彼女たちに気に入られなかった場合、機嫌が直るまでの間、最原くんと一緒に過ごしてくれなくなる場合もあるのです。
確実にイベントを起こしたいのなら、まずは女子たちと一緒に過ごし、彼女たちがどんなものを欲しているかを調べる事が重要でしょう。
……え?また質問?……もう既に愛情や狂気が高い女の子と過ごしても意味は無いのかって?無論、そんなわけはございません!
一定以上の愛情、もしくは狂気度を持つ女の子には、普通より過激なイベントを用意してあります。さらに皆様が彼女たちのパンツを所持しているならば、もっと過激なイベントが追加で発生するのです!
もちろんこれにもアイテムは必要となりますが……一見の価値はあるでしょう。
長々と説明してまいりましたが、重要な点を纏めさせていただきました。では、こちらをどうぞ
1、10日間、朝昼夜の三回に分けて行く場所のアンケートを取る
2、クラスメイトたちにはそれぞれの生活リズムがある。どの時間に何処にいるのかのヒントは男子と過ごすことによって分かる
3、女子たちと過ごすと彼女たちが欲しがっているアイテムが分かる。それをプレゼントすることによってイベントが発生し、愛情もしくは狂気度が上がる
4、アイテムはカジノ、もしくはモノクマーズとの出会いで入手可能。カジノに行った場合は、一回の移動につき三つまでアイテムを持ち帰れる
5、好感度の高い女の子とはより過激なイベントが発生する。彼女たちのパンツを持っていると、更に過激なイベントが……?
6、行動開始前にほかの生徒からお誘いが来る場合もある。その場合、一緒に過ごしても時間は経過しない
7、ここで入手したアイテムは、10日を過ぎると消滅する
……と言う感じでございます。そして最後に、私からいくつかの注意事項とヒントを……
まず、行く場所については抽象的な言い方は止めてください。外や○○の部屋、などではなく、中庭や赤松さんの私室、研究教室などの場所が特定できる回答をお願いします。
次に、アンケートは基本早いもの順です。場合によっては一人の方が連続して行動の内容を決めることもあると思います。その場合は恨みっこ無しで、ですが、譲り合いの精神を持って回答をしていただけるとありがたく存じます。
無論、私がいない間にみなさんで相談するもの有りです。誰を狙うか、どんなアイテムを入手するかをご相談して、皆さんの意見を合わせて行動するのも楽しみ方の一つでしょう。
そして特大ヒントなのですが……カジノにあるとあるアイテムをとある男子に使うことで、女子たちの行動パターン、もしくはイベントに必要なアイテムを知る事が出来ます。ただし、回数制限つきなのでご利用は計画的に……
……本当にながながと失礼いたしました。これよりサブイベントの一幕目を開始いたします。
一日目の朝、最原くんはどこに行きますか?この下のお答えで決定します。
―――食堂
最原(食堂にやってきたぞ……)
東条「あら、おはよう最原くん。今日は早いのね」
東条「私?私はいつも、この時間には食堂で皆の朝食の支度をしているわよ」
東条「……良ければ手伝って貰えないかしら?食器を並べてくれるだけで構わないから……」
最原(東条さんの手伝いをして過ごした!)
東条「……ありがとう、助かったわ。もうそろそろ皆が来ると思うけれど……それまで、お茶でもどうかしら?」
最原「よろこんで!」
東条さんと過ごしました! 東条さんと少し仲良くなりました!
―――一日目 昼
最原(……さて、どうしようかな?)
この下の回答で決定
―――超高校級のマジシャンの研究教室
最原(夢野さんの研究教室に来たぞ)
夢野「おお、最原ではないか。ウチになにか用か?」
夢野「ん?ウチか?ウチはこの時間帯、ここにいることもあれば、他の場所に行っていることもあるのぉ」
夢野「……どうせお主、暇なのじゃろ?ウチが特別に魔法を見せてやっても良いぞ?」
最原(夢野さんのマジックショーを見て過ごした!)
夢野「……どうじゃ?ウチはすごいじゃろう!もっと称えんか!か~っかっか!」
最原「すごいマジックだったね!」
夢野「んあ~!マジックでは無くて魔法じゃと言っておろうに!」
夢野さんと過ごしました! 夢野さんと少し仲良くなりました!
―――一日目 夜
最原(今日もそろそろ終わりか……寝るまで少し時間が歩けど、どうしようかな?)
この下の回答で決定
―――図書室
最原(図書室に来たぞ)
天海「おや、最原くんじゃないっすか!こんな時間に珍しいっすね!」
天海「俺っすか?俺は基本的にはここに居ますよ。なんか落ち着くんすよね」
天海「せっかくだから話でもしましょうか?最近、色々あって落ち着いて話せなかったっすからね……」
最原(天海くんとおしゃべりをして過ごした!)
天海「……もうこんな時間っすか、最原くんと一緒に居ると時間の流れが早いっすね」
天海「そろそろ寄宿舎に戻りましょう。夜も遅いし……ん?」
天海「……気のせいっすかね?今、AVルームから音がしたような……?」
―――最原の私室
最原(今日はもう寝よう……明日の朝はどこへ行こうかな?)
この下の回答で決定
―――二日目 朝
最原「……アンジーさんの研究教室に来たけど、誰も居ないみたいだ。仕方が無い、他の場所へ行こう」
どこへ行く? 2つ下の回答で決定
―――プール
最原(プールに来たけど、誰も居ないみたいだ。仕方が無い……おや?)
モノファニー「おはっくまー!あたいに会えるなんてラッキーね!特別にプレゼントをあげるわ!」
謎のおむつを手に入れました!
モノファニー「それじゃ、ばーいくま!」
最原「……一応、確認しておくか」
謎のおむつ
かつてモノクマが妹のために用意したおむつ。一応人間も履けるようだが、デザインは悪い
最原「……さて、別の場所に行くか」
どこへ行く? この下の回答で決定
アンジーさんの研究教室は上ですでに出ているので、裏庭を優先します
最原(裏庭に来たぞ)
獄原「あ!最原くん!おはよう!ゴン太は虫さんを探してるんだ!」
獄原「ゴン太は毎朝、ここか中庭で虫さんを探してるんだよ!ゴン太がここに居ないときには誰かが来ているみたいなんだけど……誰だかはわからないんだよね」
獄原「そうだ!最原くんも虫さんを探そうよ!きっと楽しいよ!」
最原(ゴン太くんと一緒に過ごした!)
獄原「う~ん……やっぱり、虫さんいなかったね……残念だよ」
最原「気にしないで、楽しかったよ!」
獄原「うん!ゴン太も楽しかったよ!そろそろ朝ごはんを食べに行こう!」
―――二日目 昼
―――コンコン……
キーボ「こんにちは最原くん!少しお話でもしませんか?」
最原(キーボ君が部屋に来た。話でもしようかな?)
どうする? 時間は過ぎません。この下の回答で決定
最原「良いよ、少し話そうか」
キーボ「ありがとうございます!では、ちょっとした小話を……」
キーボ「……そう言えば、入間さんは昼の間は彼女の研究教室か僕の研究教室に居るみたいですよ。入間さんに用があったらそこを探してみたらどうでしょうか?」
最原(キーボ君から情報を聞いた……)
キーボ「では、僕はこれで……楽しかったです!」
最原「キーボ君は帰ったか、さて、どうしようかな?」
―――カジノ
最原(カジノに来たぞ。せっかくだし、何か景品を貰って行くか)
以下の中から三つ選んでください
世界のイケメン名鑑 トッポッキー
とあるアニメのDVDBOX ジャストサイズトラベルバッグ
塩盛り合わせ トロピカルビキニ
万能包丁セット 竹刀
健康足つぼ押しマシーン すけすけメガネ
マジカルステッキ VRゲームセット
超高校級育成ギプス 運命の赤い糸
可愛いドレス 謎のおむつ
ヒーローなりきりセット ホラー映画のDVD
ティータイムのお菓子 ザ・開発ハンド
この下三つまでの回答で決定
最原「うん、これにしよう。一応どんなものか確認しておこうかな」
トロピカルビキニ
トロピカルカラーのビキニ。やや露出が激しいが、南国ムードも相まってそこまで気にはならない
ザ・開発ハンド
どこかの街で絶対に絶望な少女を幾度となく開発したハンド オマエラも一回はゲームオーバーになったよね?
謎のおむつ(所持数2個)
かつてモノクマが妹のために用意したおむつ。一応人間も履けるようだが、デザインは悪い
最原「こんなところか、さて、帰ろうかな……」
―――二日目 夜
最原「さて、どうしようかな?」
この下の回答で決定
―――アンジーの研究教室
最原「……アンジーさんの研究教室に来てみたけど誰もいないみたいだ。仕方がない、別の場所に行こう」
どうする?下の回答で決定
―――カジノ
最原(カジノに来たぞ。せっかくだし、何か景品を貰って行くか)
以下の中から三つ選んでください
世界のイケメン名鑑 トッポッキー
とあるアニメのDVDBOX ジャストサイズトラベルバッグ
塩盛り合わせ トロピカルビキニ
万能包丁セット 竹刀
健康足つぼ押しマシーン すけすけメガネ
マジカルステッキ VRゲームセット
超高校級育成ギプス 運命の赤い糸
可愛いドレス 謎のおむつ
ヒーローなりきりセット ホラー映画のDVD
ティータイムのお菓子 ザ・開発ハンド
この下三つまでの回答で決定
最原「よし、これにしよう。一応、確認しておくか……」
万能包丁セット
切れ味抜群の包丁セット、使う用途ごとに別の包丁が用意されているほか、砥石もついている。上級者にもこれから料理を始める初心者にもお勧めできる一品
マジカルステッキ
かつてモノクマの妹が所持していたというステッキ。羽が生えているいかにもな可愛い品物
運命の赤い糸
これで結ばれた男女は永遠に離れないといわれるおまじないグッズ。信じるか信じないかはあなたしだい
最原「……こんなところか、さて、帰って眠ろう……」
―――3日目 朝 食堂
東条「おはよう最原くん、今日も早いのね」
東条「悪いのだけれど、もし良ければ準備を手伝って貰えないかしら?」
最原(東条さんの手伝いをして過ごした!)
東条「悪いわね、ちょっと困ったことがあってね……」
東条「……心配しないで、私が解決するから。最原くんはのんびり朝食でもとっていて頂戴」
東条さんと過ごしました! 東条さんと少し仲良くなりました!
最原(さて、この後はどうしようかな?)
次の回答で決定
最原(裏庭に来たぞ……)
王馬「あれ、最原ちゃんじゃん!奇遇だね~!」
王馬「俺?俺はなにか面白い事がないか色々なところを回ってるんだ!だから、俺に会えるのはすごくラッキーなんだよ!」
王馬「ラッキーついでに一緒に遊ぼうよ!嫌とは言わせないからね!」
最原(王馬くんに無理やり付き合わされた……)
王馬「あー、楽しかった!最原ちゃんも楽しかったよね?」
王馬「……そうだ、面白いことを教えてあげるよ。夜になったらAVルームに行ってごらん、きっと面白いものが見れるよ!」
王馬「ちゃんと名前を言えばあけてくれると思うからさ……」
最原(意味深なことを言う王馬くんと別れて部屋に戻った)
―――3日目 夜
最原(……さて、どうしようかな?)
どうする? 3つ下の回答で決定
―――AVルーム
最原(……AVルームに来たけど、鍵がかかってるな。中には誰かが居るんだろうけど……)
最原(あ!そう言えば王馬くんが名前を言えば開けてくれるって言ってたな。よし、試してみるか)
最原「おーい!最原だけど、中に誰か居るの?」
???「……最原?どうしてここに……?ちょっと待ってて」
―――ガチャッ!
春川「……他には誰も居ないみたいだね」
最原「春川さん?ここで何をしてるの?」
春川「とりあえず入って、人に見られるとまずいんだ」
最原「う、うん……」
―――バタン!ガチャッ!
イベント発生! 「春川と○○鑑賞1」
最原「それで春川さん、ここで何をしてたの?」
春川「えっと……その……これを見ようと思って……」
最原「……え?こ、これって……!?」
春川「わ、私が見つけたわけじゃないよ!王馬の奴が『春川ちゃんの好きそうな奴を集めておいたから見てねー!』って言って……」
最原「……見ようと思ったわけだ?」
春川「うぅ……///」
最原(なるほど……王馬くんらしいや)
春川「……ねぇ、最原。これ、一緒に見ない?」
最原「えっ!?」
春川「い、一応、本番は無しのものを集めてるらしいし、お互いの今後のことを考えて参考に出来そうじゃない?だ、だから……」
最原「……い、良いよ。一緒に見ようか」
最原(まさか、女の子と一緒にこんなものを見る日が来ようとは……!)
春川「そ、それじゃあ……さっそく再生しようか」
最原「いくつか種類があるみたいだけど、どれにするの?」
春川「あー……そこは、ご主人様にお任せするよ」
最原「う、うん……それじゃあ……!」
―――どのビデオを見る?
1、犬みたいに扱われて……
2、排泄シーンを……
3、体を拘束されて……
一つ下の回答で決定
春川「……拘束……昔、拘束から抜け出す訓練をした事があるから、多少はなれてるけど……」
春川「……パッケージを見る限り、そんな生易しいものじゃなさそうだね。手錠、縄、拘束台……ありとあらゆる物を使うみたい」
春川「……とりあえず見てみようか?期待せずにさ……」
最原(春川さんと一緒にビデオを見て過ごした……)
春川「凄かった……!あんな風に人の自由を奪うなんて……!」
春川「……裸で拘束されて、一切身動きができなくて……そんな屈辱の姿をひたすら眺められるって、なんだかゾクゾクするね……♡」
春川「なにより、縛られてる女の人たちが綺麗に見えた……おかしいかな?でも、本気でうらやましく思えたんだよね……」
春川「……もしあんたが良ければ、今度同じ事をしてみたいな。……って言っても、無理か」
最原(……出来なくもないかな、ロープと縛り方さえわかれば……!)
最原(誰か知らないかな?そういう事が得意そうな人に聞いてみよう)
春川「……まだビデオはあるから、良ければまた夜にここに来て。一緒に見ようね、ご主人様……♡」
最原(……さて、明日の朝はどうしようかな?)
下の回答で決定
―――四日目 朝 赤松の研究教室
最原「赤松さんの研究教室に来てみたけど、誰も居ないみたいだ。どうやら、朝は研究教室に来ている人は少ないみたいだぞ」
最原「仕方がない。他の場所に行こう」
どこへ行く? 下の回答で決定
―――食堂
東条「おはよう、最原くん。今日もいい天気ね。と言っても、この学園の中では天気は変わらないのだけれども」
東条「……そう言えば今朝、アンジーさんを見たわ。温泉のほうに歩いて行ったのを見たけど、いつも居るとは限らないわね。彼女は自由だから……」
東条「また手伝って貰えるかしら?何度も悪いわね……」
最原(東条さんの手伝いをして過ごした!)
東条「………」
最原(……なんだか東条さんの表情が浮かないな。理由を聞いてみよう)
東条「え……?そう、私ったら、そんなに深刻な顔をしていたかしら?」
東条「実は、いつも料理をしているときに使っている包丁の切れ味が悪くなってしまったのよ。新品の包丁か砥石があればいいのだけれども、倉庫にも見当たらなくて……」
最原(……東条さんは困ってるみたいだ。彼女の悩みを解決できる物は無かったかな?)
何か渡す場合は渡すアイテムを回答 渡さない場合は渡さないと回答してください
安価下
最原(東条さんに万能包丁セットを渡した)
東条「これは……!ありがとう最原くん、とても嬉しいわ。このお礼は毎日の料理でさせて貰うわね」
東条「あら、結構種類があるのね。これなら……」
イベント発生 「料理入門」
東条「最原くん、丁度良い機会だし、あなたも料理を始めてみる気は無いかしら?」
最原「えっ?ぼ、僕が?」
東条「そうよ。近頃は料理が出来る男性も増えてきているみたいだし、覚えておいて損は無いんじゃないかしら?」
最原「う~ん……そうだね。せっかくの機会だし、教えて貰おうかな」
東条「ふふ、なら私が講師役を務めさせて貰うわね。じゃあ、まずは手を洗って厨房に行きましょうか」
―――以下 最原の回想
「……大丈夫、そんなに硬くならないで……リラックスよ……」
「そう、そっと優しく……ふふ、上手ね、最原くん……!」
東条さんの手が僕の手を包む。柔らかく温かいその手の温もりに包まれながら、背中に感じる彼女の胸の感触に背筋を伸ばす。
「あら……駄目じゃない、そんなに力んじゃ……もっとこうよ」
トントンと僕の手を掴んで器用に動かす東条さん。まな板の上では動きに合わせて野菜が綺麗に切られていく。
現在、僕は東条さんに教えて貰いながらサラダを作っているのだが……どうにも、彼女は面倒見が良すぎる。ここまで付きっ切りで料理を教えて貰えるなんて思ってもみなかった。
包丁の動かし方を教えると言って僕を後ろから抱きしめる形になった東条さんは、そのまま僕の手を取ると見事な動きで野菜の切り方を教えてくれていた。それはいいのだが、やっぱり彼女は面倒見が良すぎる。
「……初めてにしてはとても上手よ。きっと素養があるのね……」
耳元で囁きかけられる度に体が硬直する。大人びた彼女の落ち着いた声は、ただ料理をしているだけだと言うのに変な意味にも聞こえてしまうからだ。
他にも、密着する彼女の体の感触だとか、耳元に触れる甘い吐息だとか理由はあるのだが……僕がこうなってしまうことは簡単に予想がつくだろう。
「ほら、また固くなってる……!大丈夫よ、私に任せておけば……ね?」
その囁きにまた心臓をときめかせながら、僕と東条さんの料理教室は続いていったのであった。
―――回想終了
昼はどこに行く? 2つ下の回答で決定
―――昼 暗示ーの研究教室
最原(アンジーさんの研究教室に来たぞ)
夢野「んあー、最原ではないか。お主もアンジーに用があって来たのか?残念じゃが、アンジーは留守のようじゃぞ」
夢野「そもそもアンジーは自由じゃからいつどこにいるのかまったく見当がつかん……そういえば、夜は星が見たいと言っておったから外にいるのかもしれんが、確実とは言えんのぉ……」
夢野「仕方がない。アンジーが帰ってくる事を期待しながら一緒に待つか。暇つぶしにウチの魔法を見せてやろう」
最原(夢野さんのマジックショーを見て過ごした!)
夢野「か~っかっか!やっぱりウチの魔法はすごいじゃろ?もっと拍手をするが良い!」
最原「何回見てもすごいね!夢野さんのマジック!」
夢野「んあー!じゃから魔法だと言っているじゃろうが!もう怒った!次こそはお主に魔法を認めさせてやるぞい!」
夢野さんと過ごしました! 夢野さんと仲良くなりました!
最原(……さて、夜はどうしようかな?)
どうする? 下の回答で決定
―――夜 茶柱の研究教室
最原(茶柱さんの研究教室に来たぞ)
茶柱「最原さん!どうしてここに?転子は丁度修行を終えて今からお風呂に入ろうとしていたところだったのですが……」
茶柱「はっ!ま、まさか、汗だくになった転子の臭いを嗅ぎに来たんですか!?これだから男死は!」
最原(茶柱さんの誤解を解いて過ごした……)
茶柱「まったく……今回は納得しますけど、もしも夢野さんにいやらしいことをしようとしたら遠慮なく投げますからね!」
茶柱「転子は夢野さんの研究教室によく遊びに行くのですが、そう言うときに限って夢野さんはお留守なんですよね……うう、なんだか悲しくなってきました。お風呂に入ってすっきりしてきます!」
茶柱さんと過ごしました! 茶柱さんと仲良くなりました!
最原(明日で五日目か……明日の朝はどうしようかな?)
どうする? 2つ下の回答で決定
―――五日目 朝 入間の研究教室
最原「……入間さんの研究教室に来たけど誰もいないみたいだ。仕方がない、ほかの場所に行くか」
どこへ行く?下の回答で決定
―――プール
最原「……プールに来たけど、誰もいないな。仕方がない、他の場所に行くか」
どこへ行く?下の回答で決定
最原「……駄目だ、まだ眠ってるみたいだな。仕方がない、他の場所へ行こう」
どこへ行く? 2つ下の回答で決定
―――温泉
最原(……温泉に来たぞ)
星「……最原じゃねぇか、珍しいな。お前も朝風呂か?」
星「俺は結構な頻度でここに風呂を浴びに来るぜ、と言っても奇数日の朝だけなんだけどな」
星「……偶数の日の朝にはアンジーが来るんだよ。あいつが居るとうるさくてかなわん、だから俺は、あいつの居ない日にここに来てるんだ」
星「お前も風呂だろ?どうせなら一緒に入るか。お前なら騒がしくすることも無いだろうしな……」
最原(星くんと一緒に温泉で話した!)
星「……そう言えばお前、カジノに行ったことはあるか?あそこの景品で一つ場違いなものがあるよな?」
星「あんなもん、女がもらっても嬉しくないだろうよ……まったく、あれは何のためにあるのかね?」
最原(星くんとカジノの気になる景品について話した。どうやら一つ場違いなものがあるらしいけど、何なんだろう?)
昼はどこへ行く? 下の回答で決定
―――中庭
最原(中庭に来たぞ)
赤松「あ、最原くん!最原君もお散歩?」
赤松「私?私はいつもは自分の研究教室にいるんだけど、なんだか今日はお日様に当たりたい気分になってさ!」
赤松「よければ一緒に歩かない?お話なんかしながら一緒に過ごそうよ!」
最原(赤松さんと一緒に過ごした!)
赤松「……やっぱり最原くんと一緒に過ごすのは楽しいね。……あ、別に変な意味じゃないから!」
赤松「……そういえば最原くん、なにかつまめる物もってないかな?食いしん坊みたいで恥ずかしいけど、お菓子みたいなものがないかな~って……」
最原(赤松さんはお菓子が食べたいみたいだ。何か渡せる物はあったかな?)
現在の所持アイテム 謎のおむつ×2 ザ・開発ハンド マジカルステッキ 運命の赤い糸 トロピカルビキニ
何か渡す場合はアイテムを回答 何も渡さない場合はそう回答
下の回答で決定
最原(赤松さんの謎のおむつを渡した)
赤松「……最原くん、これはどういうつもりなのかな?」
赤松「あんまり言いたくないけど、贈り物をする時は相手の事を考えた方が良いと思うよ」
最原(しまった、かなり怒らせてしまったみたいだぞ……)
赤松「……じゃあね」
最原(赤松さんと別れて部屋に戻った……)
―――夜
最原(さて、どうしようかな?)
下の回答で決定
―――カジノ
最原(カジノに来たぞ。せっかくだし、何か景品を貰って行くか)
以下の中から三つ選んでください
世界のイケメン名鑑 トッポッキー
とあるアニメのDVDBOX ジャストサイズトラベルバッグ
塩盛り合わせ トロピカルビキニ
万能包丁セット 竹刀
健康足つぼ押しマシーン すけすけメガネ
マジカルステッキ VRゲームセット
超高校級育成ギプス 運命の赤い糸
可愛いドレス 謎のおむつ
ヒーローなりきりセット ホラー映画のDVD
ティータイムのお菓子 ザ・開発ハンド
この下三つまでの回答で決定
最原「良し、これにしよう。一応、確認しておくかな……」
トッポッキー
最初から最後までチョコがたっぷり塗られたお菓子。チョコが塗られていない場所がないので若干食べにくい
すけすけメガネ
全男性が待ち望んだスーパーメガネ。これさえあれば女の子の服の下が見えちゃうかも……!?
ティータイムのお菓子
のんびりと優雅な午後を過ごしたいならばこれ。紅茶と共に食べれば気分はまさにセレブ
最原「……こんな所かな。さて、帰って眠ろう……」
翌日の朝はどこへ行く? 下の回答で決定
―――六日目 朝 温泉
最原(温泉に来たぞ……)
夜長「やっはー!終一もお風呂入りに来たの~?アンジーもここには良く来るんだ!」
夜長「ねぇねぇ、一緒に入ろうよ~!……他に誰も居ないし、別に良いでしょ?」
最原(一緒に温泉に入りたがるアンジーさんを止めて過ごした……)
夜長「む~、終一のケチ~!でも、神様が許してやれって言ってるから許してあげるよ~!」
夜長「そう言えばね。アンジーは刺激が欲しいんだよ~!何か神った刺激を受ければ、神様も大喜びだと思うんだけど……終一、何か持ってない?」
最原(アンジーさんは刺激が欲しいみたいだ。何か彼女を満足させるアイテムはなかったかな?)
現在の所持アイテム 謎のおむつ ザ・開発ハンド マジカルステッキ 運命の赤い糸 トロピカルビキニ トッポッキー すけすけメガネ ティータイムのお菓子
何か渡す場合はアイテムを回答 何も渡さない場合はそう回答
最原(アンジーさんにトロピカルビキニを渡した)
夜長「お~っ!これ、すっごく嬉しいよ~!終一、神様もすごく喜んでるよ~!」
夜長「……でも、今欲しい物では無いんだよね~……でもでも~、アンジーは大喜びなのだ~!」
最原(とても喜んでくれたみたいだけれど……今欲しい物では無かったみたいだな)
夜長「う~ん……どこかにアンジーのツボを刺激してくれる神ったアイテムはないのかな~?」
最原(残念がるアンジーさんと別れて部屋に戻った)
あ、昼の行動をこの下で回答お願いします
―――赤松の研究教室
最原(赤松さんの研究教室に来たぞ……)
赤松「………」プイッ…
最原「あっ……」
最原(……この間のことをまだ怒ってるみたいだ……仕方が無い、別の場所へ行こう……)
どこへ行く? 下の回答で決定
>>122 あるヨ。特定の男子にとあるアイテムを渡すと、指定した人物のイベントやそれに必要なアイテムを教えてくれるイベントが発生するヨ
それが誰なのか、なんのアイテムを渡せば良いのかは自分で考えて欲しいな。でも、ヒントはいつでも君たちの前にいるんだからネ?
―――真宮寺の研究教室
最原(真宮寺くんの研究教室に来たぞ……)
真宮寺「やぁ、最原くん。僕に何か用かい?」
真宮寺「僕は昼と夜はここに、朝は自分の部屋にいるヨ。用があったら会いに来てくれると嬉しいな」
真宮寺「そうだ、面白い話をしてあげるヨ。さぁ、座って座って……!」
最原(真宮寺くんの話を聞いて過ごした)
真宮寺「……どうだい?つまらなくは無かったでしョ?……おや?まだ何か聞きたい事があるのかい?」
真宮寺「……人の縛り方?なんとも奇妙な事を聞くものだネ。まぁ、知らないわけじゃないけどサ……!」
最原(真宮寺くんから人の縛り方を教えて貰った……!)
真宮寺「……意外と簡単でしョ?あとは、これを渡しておくネ」
なめされたジュード縄を手に入れた!
真宮寺「……それは人を縛る為の縄サ。荒縄なんかだと簡単に抜け出せちゃう上に表面が毛羽立っていて縛られる人間が痛い思いをすることになるんだヨ。専用の道具を使わないと、拘束って上手くいかないんだよネ」
真宮寺「……え?なんで僕がそんなものを持っているのかって?……それは、君が誰を縛るのかを聞かないことで相殺としようじゃないか」
真宮寺「ククク……たっぷりと愛情を持って苛めてあげると良いヨ……!人間って良いよネ……!」
最原(恍惚とした表情の真宮寺くんを放って部屋に帰った)
夜はどうしようかな? この下の回答で決定
時間が解決することを祈るしかないネ……
―――AVルーム
最原「……最原だけど……春川さん、いる?」
春川「……待ってたよ。さぁ、中に入って……」
春川「それで、今日はどのビデオを見るの?ご主人様に任せるよ……」
最原(……そう言えば、この前春川さんは自分を縛って欲しいって言ってたな。今ならそのお願いをかなえてあげられるけど……)
どうする?
1、犬の格好で……のビデオを見る
2、排泄シーンを……のビデオを見る
3、春川さんで遊ぶ
下3つまでの回答で決定
最原(よし、春川さんで遊ぼう!そうと決まれば……!)
最原(春川さんになめされたジュード縄を渡した)
春川「え……?こ、これって……?」
最原「魔姫、この間言ってたよね?縛られてみたいってさ。だから、その願いを叶えてあげようと思ってね」
春川「えっ……!?」
最原「ほら、早く服を脱いで。服の上からだとあのビデオみたいにできないでしょ?」
春川「あ、う……///」
最原「……嫌だなんて言わないよね?だって魔姫は僕の奴隷だもんね?」
春川「~~~~っっ♡♡」
最原「わかったらほら……服を脱ぐんだ、魔姫」
春川「はぁっ……♡は、はい……ご主人様……っ♡」
―――以下 春川の回想
「綺麗だよ……とっても可愛いよ、魔姫……!」
「は、あぁ……っ♡」
拘束された私をご主人様がビデオカメラで撮影している。その映像はプロジェクターからスクリーンに映し出され、しっかりと私の目にも映し出されていた。
亀甲縛り、と言うやつなのだろう。縄で飾られる様にして縛られた私の体は、いやらしい部分が強調された姿になっている。
胸の谷間を縫う様にして伸びた縄。それは、私の上乳と下乳をぐるぐると縛って下へと伸びている。あたかも無い胸を無理やり押し出すかの様にして縛られているみたいで、それを見た私の口からは甘い吐息が漏れた。
体中をぎちぎちと縛られ窮屈な感じを覚えると言うのに不思議と不快感は無い。むしろ喜ばしいだけだ。自分がかなりの変態になってしまった事に悲しみと喜びが入り混じった感情を覚えながら、私はそのままスクリーンを見続ける。
わき腹、腹部、腰……そのまま下へ下へと伸びる縄が私の一番弱い部分で折り曲げられる。私の後ろ側に回りこんだご主人様の手によって、私の見えない部分の映像が映し出された。
「あはぁっ……♡ や、ばっ……♡」
お尻の間を縫って伸びる縄は、丁度私の尾てい骨の部分で結ばれていた。背中もまた縄の結びによって彩られており、自分が情けない奴隷である事を示すその映像に胸が高鳴り続けている。
「あっ……♡」
私の後ろに回りこんだご主人様が縄を引っ張り上げる。ぎりりと縄が股に食い込む感触に声を上げて仰け反る。その時、私の口からは今まで自分でも聞いた事の無いようなエッチな声がした。
「そのまま力を抜いて、僕に体を預けるんだ」
「はい、ご主人様……♡」
私は言われるがままに体をご主人様に預ける。次はどんな事をしてくれるのだろうか?従順な奴隷にご褒美をくれるのだろうか?それとも、やらしい願望を持つ奴隷におしおきをしてくれるのだろうか?
そんな期待に染まった表情をしていた私だったが、ご主人様の行動を目にして驚きの声を上げた。
「えっ……!?」
なんとご主人様は私に服を着せてしまったのだ。せっかくいやらしい姿になったのに、その姿を撮影しただけでおしまいだなんてあんまりだ。
もっと苛めて欲しいのに。もっと弄って、あなたの色に染めて、あなただけのモノにして欲しいのに……そんな不満げな考えを思い浮かべた私だったが、後ろから顎を掴まれ、驚きながらも顔の向きを固定されてしまった。
「あ……!」
くいっと動かされた顔の先、視線は再びスクリーンへと向けられる。そこには、先ほどのいやらしい姿をした私の姿が映っていた。
「……ね、想像してごらん?一見普通の服装をしている魔姫だけど、この下ではあんなにもやらしい格好をしているんだよ?」
「う、あ……♡」
「……それを知っているのは僕だけ……ご主人様である僕と、その奴隷である魔姫だけが知っている秘密だよ。そう考えると、なんだかゾクゾクするでしょ?」
「う、ん……♡」
心臓がドクドクとうるさい。高鳴る鼓動にあわせて、体もかーっと熱くなってくる。
じわじわと塗り替えられる感覚。ゆっくりと、でも確実に私は奴隷への道を歩まされている。
しっかりと丁寧に嬲られて、とっても大事に愛されて、頭の天辺から足の爪先、指の一本まで体全部を調べつくされて、心の奥底の全てを暴かれて……私は、そうやって終一の為の女の子に仕立て上げられるのだ。
「……体、熱くなってるね。嬉しいんでしょ?」
「うん……♡うんっ♡」
いつの間にか両手は縛られていた。部屋の電気を消され、ゲームルームに続くドアを開けられた後、奴隷に必要な最後のアイテムを私は取り付けられた。
「……首輪、似合うようになってきたね」
褒め言葉と共に軽く背中を押されて部屋の外に押し出される。とんとんと二、三歩進んだ私の体は、首輪と繋がっているリードを引っ張られることで静止した。
「さぁ、今日もお散歩の時間だよ。今日はいつもより念入りに、色んな場所を回ろうね……!」
頭の中に響く終一の声、びりびりと体を甘く痺れさせるその声に体は正直な反応を示していた。
(……あぁ、私、もう駄目なんだ……♡)
普通の人なら嫌がることを喜んで受け入れている。恐怖や苦しみを感じるはずの行為に快感を感じ始めている。
なにより、自分自身を作り変えられると言う感覚に幸せを感じていた。奴隷である「春川魔姫」を作り上げようとする終一の手から逃れるどころか、むしろ喜んで迎え入れているのだ。
(愛してるよ、ご主人様……♡)
もはや幸せ以外の感情が無くなった心のまま彼に身を預ける。今日もまた楽しいお散歩が始まるから、幸せな一時がすごせるから、彼の言いなりになろう。そう、願わくばこれから先の一生も彼に捧げよう……!
もうこれは倒錯では無い、贖罪でもない。単純明快な私の意志、快感を得たいが為に身を投げ出す奴隷としての私の意志だ。
じっとりと汗ばみ始めた熱い体を抱きしめられながら、私は今日も校舎内を一匹の雌犬として歩いて行った……
―――回想終了
春川「……私のお願いを叶えてくれてありがとう。……え?ご主人様として当然の事をしたまでだって?ふふ、なにそれ?やっぱ滅茶苦茶だよ♡」
春川「じゃあ、今度は私の番だね。私で遊びたい事があったら言ってね。奴隷として、ご主人様のしたい事を全力で叶えるからさ……♡」
最原(……僕のしたいこと、か……ちょうど前からやってみたかった事があるんだよな……)
最原(必要な道具は、「おむつ」と「ちょうど良いサイズのバッグ」か……道具が揃ったら春川さんの所に行ってみよう)
最原(……さて、明日の朝はどうしようかな?)
明日の朝の行動を決めてください。この下の回答で決定
―――七日目 朝
最原「おーい!赤松さん、起きてる?」コンコン…
最原「……駄目だ、まだ眠ってるのかな?仕方が無い、他の場所へ行こうかな」
どこへ行きますか?下の回答で決定
―――カジノ
最原(カジノに来たぞ。せっかくだし、何か景品を貰って行くか)
以下の中から三つ選んでください
世界のイケメン名鑑 トッポッキー
とあるアニメのDVDBOX ジャストサイズトラベルバッグ
塩盛り合わせ トロピカルビキニ
万能包丁セット 竹刀
健康足つぼ押しマシーン すけすけメガネ
マジカルステッキ VRゲームセット
超高校級育成ギプス 運命の赤い糸
可愛いドレス 謎のおむつ
ヒーローなりきりセット ホラー映画のDVD
ティータイムのお菓子 ザ・開発ハンド
この下三つまでの回答で決定
―――七日目 朝
最原「おーい!赤松さん、起きてる?」コンコン…
最原「……駄目だ、まだ眠ってるのかな?仕方が無い、他の場所へ行こうかな」
どこへ行きますか?下の回答で決定
最原「……良し、これにしよう。一応、確認しておくか……」
健康足つぼ押しマシーン
全自動であなたの体の異変をチェック、対応する足ツボを押してくれるすごいマシーン。でも、機械だから力の調節はできないぞ!
ジャストサイズトラベルバッグ
短期間の旅行に最適のキャリーバッグ、小さく見えて色々入る優れもの。色は赤、黒、白の三パターンを用意
ティータイムのお菓子
のんびりと優雅な午後を過ごしたいならばこれ。紅茶と共に食べれば気分はまさにセレブ
最原「……こんなところか。さて、部屋に帰ろう」
昼の行動をこの下の回答で決定
<<151 明言は避けますが、彼女のステータスを見れば判断できるのではないでしょうか?
―――体育館
最原(体育館に来たけど、誰も居ないや……おや?)
モノタロウ「おはっくま~!オイラに会えるなんてラッキーだね!プレゼントをあげるよ!」
モノタロウからVRゲームセットをもらいました!
VRゲームセット
次世代ゲームの可能性、仮想現実を体感できるセット。ソフトは海底探索のヴィジュアルゲームがついている。
モノタロウ「それじゃ、ばーいくま!」
最原「驚いたな……さて、他の場所に行こうかな」
どこへ行きますか? 下の回答で決定
―――図書室
最原(図書室に来たぞ)
天海「おや、最原くんじゃないっすか。もしかして俺に会いに来てくれたんすかね?」
天海「まぁ、それはともかく……最近、赤松さんを怒らせたんじゃないっすか?」
天海「……フォローしておくんで、何をしてしまったのか教えてくださいよ」
最原(天海くんに赤松さんを怒らせてしまったときの事を教えて過ごした……)
天海「それじゃあすぐに行ってくるんで、たぶん明日には普通に過ごせる様になると思いますよ」
天海「でも、気をつけて下さいね?フォローが得意とは言え、物事には限度があるんすから……」
最原(天海くんにお礼を言ってから帰った……)
夜はどうしますか? 下の回答で決定
―――中庭
最原(中庭に来たぞ……)
茶柱「あ、最原さんではないですか!こんな夜に外で何を?」
茶柱「……そういえば、最原さんは夜にトレーニングをしているんでしたっけ?今日もそうだったんですか?」
茶柱「転子も修行が終わった所で、今からお風呂なんです。よければ一緒に温泉まで行きませんか?」
最原(茶柱さんと話しながら温泉に向かった……)
茶柱「……それでですね、最近修行が……あ、もうついてしまいましたか、ではここでお別れですね。また明日お会いしましょう!」
最原(茶柱さんと別れ、お風呂に入ってから部屋に戻った)
茶柱さんと過ごしました! 茶柱さんと仲良くなりました!
翌朝の行動はどうしますか? この下の回答で決定
―――八日目 朝 赤松の研究教室
最原「……赤松さんの研究教室に来たけど、誰も居ないみたいだ。仕方が無い、他の場所に行くか」
どうしますか? 下の回答で決定
―――温泉
最原(温泉に来たぞ)
夜長「やっはー!終一、おはよ~!」
夜長「今日もアンジーに会いに来たの~?にゃはは~!終一は甘えんぼさんだね~!」
最原(アンジーさんと仲良く話して過ごした……)
夜長「そういえば終一、こないだの話覚えてる?アンジーに刺激を与える方法、考えてくれた?」
最原(アンジーさんは刺激が欲しいみたいだ。何か彼女を満足させるアイテムは無かったかな?)
現在の所持アイテム
謎のおむつ ザ・開発ハンド マジカルステッキ 運命の赤い糸 トッポッキー すけすけメガネ ティータイムのお菓子×2
VRゲームセット 健康足つぼ押しマシーン ジャストサイズトラベルバッグ
何か渡す場合はアイテムを回答 何も渡さない場合はそう回答
最原(アンジーさんに健康足つぼ押しマシーンを渡した)
夜長「お~、これは……にゃはは~!良い刺激になりそうだよ~!」
夜長「じゃあ、さっそく……ふぎゃ~!いちゃい~!にゃはは~!でもキモチイイね~!」
最原(良かった。満足してくれてるみたいだ!)
イベント発生 「イタキモ新快感!」
―――数分後……
夜長「お~……終一、すごかったよ~!」
最原「はは、良かった!心なしか健康そうな顔をしてるね」
夜長「うん!これは新境地だね~、神様もそう言ってるよ~!」
最原「アンジーさんの創作活動の役に立てたなら良かったよ!」
夜長「にゃはは!終一は良い子だね~!神様も喜んでるよ~!」
最原「そういえば、結構痛そうだったけど大丈夫なの?」
夜長「ん~……確かに痛かったけど、気持ちよくもあったよ~!イタキモって奴だね~!」
最原「なるほど……柔軟体操の時に感じるっていう奴か……でも、僕は良く分からないんだよね」
夜長「あら、そうなの?」
最原「まぁ、あんまり縁の無い話だしね」
夜長「そっか~……なら、体験してみよっか!」
最原「え……?」
―――以下 最原の回想
「あつっっ……!?」
ガリッと音がした。鋭い痛みと共に聞こえた音の正体を探るため、僕は痛みの感じる場所に目を向ける。
ちょうど肩と首の境目、服の襟周りのその部分を見てみれば、アンジーさんがかぷりと前歯をつき立てているのが見えた。
「アンジーさん……?な、何を……?」
「ん~?これじゃ痛いだけかな~?」
僕の問いかけに小さく呟いたアンジーさんは、噛み付く力を少し緩めた。甘噛みの緩い刺激が僕を貫き、先ほどとは違った意味で顔をしかめる。
「……んふふ♡終一、キモチイイ?」
僕の首筋から口を離したアンジーさんの声、彼女が噛み付いていた場所には小さな歯形と、唾液と血液の混合液が残されていた。
「……ごめんね終一。アンジー、やりすぎちゃったね……」
ぺろりと舌を出したアンジーさんがそれを舐める。彼女の舌が傷口に触れ、ちくりとした痛みを僕に与える。しかし、僕はそれと同時にこそばゆい感覚も覚えていた。
上目遣いのアンジーさんが可愛い子猫の様に僕を舐める……なんともそそる視覚の効果も相まって、痛みとこそばゆい快感が強く感じられていく。
(これがイタキモ……なのかな?)
絶対に違うと思う。そう考えていた僕だったが、そんな僕に対してアンジーさんが声をかけてきた。
「終一、血を出させちゃってごめんね……イタキモ、わかった?」
「あ、う、うん……」
「そっか……それじゃあ、今度はアンジーの番だね。終一もアンジーに血を出させても良いから、イタキモを教えてよ」
「えっ!?」
純真な眼差しで僕を見るアンジーさん、でも、彼女の言うことってつまり、僕に今と同じ事をしろって意味で、それはまずいと言うか……
「……だいじょぶだよ終一。アンジーと同じ事をしろって言ってる訳じゃないんだよ」
クスリとアンジーさんが笑う。その言葉には僕を安心させると言うよりかは、僕を追い詰めるような感情がこもっていた。
「……アンジーから血が出るキモチイイこと、終一には分かるよね?大丈夫だよ、今度は終一は痛くないからさ……!」
「~~~っ!?」
僕の体に絡みつくようにアンジーさんの腕が回る。舌を出して僕の喉を舐めながら、アンジーさんは言葉を続けた。
「……どこでも良いよ。ここでも、お風呂の中でも……終一が好きな場所へ連れてってよ。そこで、楽しいことをしようよ……!」
得体の知れない恐怖を感じる。底抜けの愛しさも感じる。相反する感情を抱えながら僕は思う。
アンジーさんはとても危険だ。そう、彼女には悪意が無い。
悪意も邪気も無く、人を狂わせる行動をする。人を病み付きにして離さない魅力を彼女は持っている……
僕にできるのはそれに抗うことだけだった。必死になってアンジーさんを引き剥がすと、僕は何とか寄宿舎まで逃げ帰ったのであった。
―――回想終了
今日はここまでにするヨ。この下の回答で八日目昼の行動を確認して次回はそこから始めるネ。
本日もお付き合いありがとう、またよろしく頼むヨ
―――入間の研究教室
最原(入間さんの研究教室に来たぞ)
入間「ひゃっはー!ダサイ原じゃねぇか!俺様に会いに来たんだろ?」
入間「美人過ぎる俺様に会いたかったら、昼はここかキーボの研究教室に来るんだな!」
最原(入間さんと話しながら過ごした!)
入間「ダサイ原にしては楽しませてくれたじゃねぇか!お前も俺様と過ごせて幸せだっただろ?」
入間「さてと、俺様は行くぜ!天才は忙しいんだ!」
最原(入間さんと別れて部屋に戻った……)
夜はどうする? この下の回答で決定
―――寄宿舎 赤松の個室
最原「赤松さん、居る?」コンコン…
―――ガチャ
赤松「どうかしたの最原くん?なにかあった?」
最原「いや、ちょっと話したいなって思ってさ」
赤松「へぇ……うん、良いよ!私も話したい気分だったからさ!」
最原「ありがとう!」
最原(赤松さんと一緒に楽しく過ごした!)
赤松「……こんな夜に食べたら駄目だって言うのは分かってるんだけど、なにかお菓子があると良いよね。お喋りも盛り上がりそう!」
最原(赤松さんはお菓子が食べたいみたいだ。何か持ってたっけな?)
現在の所持アイテム
謎のおむつ ザ・開発ハンド マジカルステッキ 運命の赤い糸 トッポッキー すけすけメガネ ティータイムのお菓子×2
VRゲームセット ジャストサイズトラベルバッグ
何か渡す場合はアイテムを回答 何も渡さない場合はそう回答
最原(赤松さんにトッポッキーを渡した)
赤松「あ!これこれ!おしゃべりする時にはこれ位のお菓子がちょうど良いよね!」
最原(良かった。欲しかったものを渡せたみたいだ)
イベント発生 「ドキドキのトッポッキーゲーム」
赤松「それにしても……これ、全部チョコが塗ってあって食べにくいね」
最原「ご、ごめん。女の子は手が汚れるの気になるよね?」
赤松「あ、べ、別に文句を言ったわけじゃないんだよ!ただちょっと思った事を言ってしまったというか、ふと思いついたと言うか……」
最原「べ、別に気にして無いから赤松さんが謝る事は無いって!」
赤松「あう~……ごめんね、せっかくくれたのにさ……」
最原「だ、大丈夫だよ……」
最原(……うう、若干気まずくなってしまった。どうしようかな……?)
赤松「……あ、あのさ……」
最原「え?」
赤松「そ、その……やっぱり手が汚れるのが気になるから、最原くんが食べさせてくれないかな?」
最原「え、ええっ!?」
赤松「……だめ?」
最原(ううっ!こんなに可愛い表情で言われたら、断れるはずがない!)
最原「だ、大丈夫!むしろ喜んで!」
赤松「えへへ……ありがとう!それじゃあ……あ、あ~ん……///」
最原(うわ……っ!)ドキドキ…
赤松「んっ……もぐ、もぐ……ちゅっ……♡」
最原(あ、赤松さんの唇が僕の指に!う、うわ~!うわ~っ!)
赤松「……えへへ、美味しかったよ!それじゃあ、今度は私が最原くんに食べさせてあげるね!」
最原「え、で、でも……」
赤松「良いから!ほら、あ~ん……」
最原「あ、あ~ん……///」パクッ
最原(う、うう……まさか赤松さんにあ~んをして貰えるなんて……僕は幸せだなぁ!)
赤松「……えいっ!」
最原「えっ!?」
―――以下 最原の回想
チョコが塗られたスナック菓子、長さはおよそ15cmほど。その端と端を男女が咥え、徐々にその距離を縮めて行くと言う遊びがあることは知っていた。
だが、まさか自分がそれをする事になるとは思いもしなかった。さほど離れた距離では無い場所にある赤松さんの顔を見つめながら、僕は完全に固まってしまっていた。
「んふふ……♡」
サクサクと小気味良いスナック菓子を齧る音と共に近づく赤松さんの顔……悪戯っぽい笑みを浮かべた彼女を見ながら僕は思う。
いったいどこまで近づいて来るつもりなのだろうか?もしかして、赤松さんは本気で僕と……!
「あっ……!」
そんな甘い妄想を繰り広げていた僕だったが、赤松さんはお菓子の半分まで食べたところでそれを折り、口を離してしまった。その行動に声を上げた僕の口からトッポッキーが零れ落ちる。
床に落ちるトッポッキー、赤松さんはそれを拾うと、口を開いてお菓子を口の中に放り込んだ。
「あ……」
それは僕が咥えていた部分があって、と言うことはつまり間接キスで……そう考えて固まっていた僕だったが、次の赤松さんの言葉でその全てが吹き飛んだ。
「最原くんの意気地なし~!」
「むっ……!」
王馬くんの様な言い方で僕をからかう赤松さん。彼女の言うことは正しい、僕は確かに赤松さんの行動に固まって何も出来なかったのだから
だが……僕も男だ。ここまでされて黙っているわけにはいかない。僕は袋から新しいお菓子を取り出すと赤松さんに言った。
「……今度は僕の番だね。ほら、口を開けて」
「え……?あ、あ~ん……」
僕の言うことを素直に聞いた赤松さんはお菓子を咥える。それを見た僕は彼女の肩を掴むと……そのまま床に押し倒した。
「んんっ!?」
困惑する赤松さんを優しく押さえつけて僕もお菓子の反対側を咥える。そのまま一気に半分、もう一口で更にその半分を食べ切って赤松さんの顔を見つめる。
「……んぅ……っ」
ほんの数センチの所まで近づいた赤松さんの顔は真っ赤だった。少しだけ涙目になった彼女の瞳を見つめ、先ほどの彼女と同じ様に笑った僕はそのまま最後の一口を食べる為に唇を前に進めた。
「んっ……!」
ふにゅりと柔らかい感触が唇にぶつかる。ぷっくりしている赤松さんの唇の感触を楽しみながら彼女を押さえつける手の力を少しだけ緩める。
「んっ、んんっ……!」
赤松さんとのキスは甘いチョコの味がした。小刻みに震える体に触れながら、だんだんと熱くなるその体温を手で感じる。
「ぷはぁ……」
長い口付けの後、唇を離した赤松さんの顔は赤く染まり、息も荒く胸は上気していた。未だに彼女に有利な体勢を取りながら僕は彼女に問いかける。
「どう?これでもまだ意気地なしかな?」
「~~~~っっ!」
驚きと恥ずかしさを感じているであろう赤松さんの瞳が少し細まる。その表情に僕が満足していると……
「……今度は私の番だもんね!」
「うわっ!」
一瞬の隙を突かれて体勢を入れ替えられる。僕の上に跨る赤松さんは新しいお菓子を咥えると、そのまま僕の口にそれを挟ませた。
「んんっ!」
今度は悪戯でもなんでもない彼女からのキス。またも甘いチョコの味を感じていた僕の口の中にスナック菓子とは違う柔らかい感触がした。
「んっ……ちゅっ……!」
僕の口の中に進入して来たそれを感じた途端、僕の意識は急速に覚醒していった。再び彼女と体勢を入れ替えると、そのまま唇を彼女から離す。
「あ……」
僕と赤松さんを結ぶ銀色の橋、僕の舌から垂れるそれがゆっくりと重力に従い、赤松さんの口の中に落ちていく……
「んっ……!」
自分の口の中に入ってきたそれを赤松さんが喉を鳴らして飲み込む。熱に浮かされた瞳をした僕たちの間に妙な緊張感が走る。
「……意気地なしじゃない最原くん、次はどうするのかな?」
「~~~~っっ!!」
もう知らない。後のことなど知ったことか。もうどうなったって良い。だから、このまま赤松さんを好きにしてしまいたい。
彼女の着るセーターに手をかける。やや乱暴ながらもそれを掴むと、一気に彼女から剥ぎ取った。
「……もう、止まれないからね?」
「うん……覚悟してるよ……」
薄いワイシャツの下、赤く染まった赤松さんの綺麗な肌がそこにある。ゆっくりとワイシャツの一番上のボタンを外して胸元を広げると赤松さんが小さく喘いだ。
「あっ……♡」
男心をくすぐるその声を聴いた瞬間、僕の中の何かが切れた。その興奮のままに乱暴な手つきでワイシャツを破こうとする。
我慢なんてするものか、僕を舐めた赤松さんが悪いんだ。そう考えながら彼女のワイシャツを剥ぎ取ろうとした時だった。
「……おーい赤松、いるかー?」
「なっ?!」
扉をノックする音と共に聞こえてきたのは百田くんの声だった。それを聞いた瞬間、僕と赤松さんの中から熱狂が消えていくことを感じられた。
「あっ、わっ、わわっ!?」
「えっ、あっ、ひぃっ!?」
先ほどまでの過激な行動を省みて距離を取る僕たち。急いで彼女にセーターを着せるとお互いに弁解を始める。
「あの、その、あれは、冷静じゃなかったといいますか……」
「わ、私も同じくで、むしろ申し訳ないといいますか……」
カクカク、バタバタ……もう訳が分からないほどに混乱した頭で必死に謝り、相手に詫びる。
いったい僕たちは何をしていたんだ!? 自分が自分じゃなくなっていた感覚を覚えながらもじたばたする僕たちのことなど知ったことでは無いと言うように、ドアの向こう側では百田くんがノックを繰り返していたのであった。
―――回想終了
最原(……さて、明日の朝はどうしようかな?)
どうする? この下の回答で決定
―――9日目 朝 温泉
最原(温泉に来たぞ……)
星「おう、最原じゃねえか。お前も朝風呂か?なら、一緒に入るとするか」
星「……ここでの生活も慣れて来たな。コロシアイなんて物騒なものがなけりゃあ、案外ここは悪い場所じゃないのかもしれないな」
最原(星くんと一緒に朝風呂を楽しんだ!)
星「そう言えばお前、アンジーに足つぼ押しをプレゼントしたらしいな。俺も使わせて貰ってるぜ」
星「……もしあいつを狙ってんのならデートでも誘ったらどうだ?それらしい理由とプレゼントをつけりゃあ、お前の誘いは断らねぇと思うがな」
最原(星くんと一緒に食堂に向かった……)
昼はどうしますか? この下の回答で決定
―――昼 キーボの研究教室
最原(キーボくんの研究教室に来たぞ)
キーボ「あ、最原くん!もしかして僕に会いに来てくれたんですか?」
キーボ「よければお話しましょう!僕の新しい機能を説明しますよ!」
最原(入間さんから取り付けられた微妙な新機能の話しを聞いて過ごした……)
キーボ「入間さんは色々開発をしているので、夜は徹夜で自分の研究教室で過ごしているんじゃないですかね?」
キーボ「もしくは部屋に引きこもってるとか……まぁ、全部僕の推測なんですけどね」
最原(キーボくんと別れて部屋に戻った)
夜はどうする? 下の回答で決定
―――入間の研究教室
最原(入間さんの研究教室に来たぞ)
入間「あん?なにか童貞くさいと思ったらクサイ原じゃねぇか!ひゃ~っはは、まさか溢れる性欲を我慢できずに俺様で童貞卒業しにきたのか!?」
入間「……ち、違うよね?私、そう言う事したことないから恐いんだけど……」
最原(入間さんの誤解を解いて過ごした……)
入間「ひゃ~っはっは!もう安心だぜ、よく考えてみれば童貞丸出しのダサイ原にそんな度胸があるわけないもんな!」
入間「えっ……?『そう言う事言ってると本当に襲われる』……?う、嘘だよ!俺様の小粋なジョークだから襲わないでくれよぉ……!」
最原(涙目の入間さんを放って部屋に帰った……)
最原(……明日で10日目か、朝はどうしようかな?)
どうする?この下の回答で決定
―――10日目 朝 食堂
最原(食堂に来たぞ……)
東条「おはよう最原くん、今日も早いのね」
東条「朝食、一緒に作ってみる?この間の包丁さばきを見る限り、サラダつくりは任せても問題ないと思うし、もし良ければ別の料理も教えましょうか?」
最原(東条さんと一緒に皆の朝食を作って過ごした!)
東条「うふふ……たまには誰かと一緒に料理するのも悪くないわね。楽しかったわ」
東条「のんびりしたいところだけど、そろそろ皆が来るわね。また今度お話しましょう」
最原(東条さんと一緒に作った朝食を食べてから部屋に戻った)
最原(さて、昼はどうしようかな?)
どうする? 下の回答で決定
―――春川の研究教室
最原(春川さんの研究教室に来たぞ……)
百田「おう、終一じゃねえか!お前もハルマキに用事があって来たのか?」
百田「俺も最近特訓に来ないあいつをとっちめてやろうと思って来たんだが……どうやら留守みたいだな」
百田「……そういや終一も最近顔出してないよな?なにか隠してんじゃねぇだろうな?」
最原(疑う百田くんをごまかして過ごした……)
百田「まぁ、別に自由参加だし、強制じゃねぇから良いんだけどよ……」
百田「夜、ハルマキのやつがどこに行ってるかわかったら教えてくれよな!」
最原(絶対に無理だと思いながら部屋に帰った……)
夜はどうする? 下の回答で決定
―――温泉
最原「温泉に来たけど、だれもいないみたいだ。仕方がない、ほかの場所へ行こう」
どうする? 下の回答で決定
―――AVルーム
最原(AVルームに来たぞ……)
春川「……いらっしゃい。それで、今日はどうするの?」
最原(……謎のおむつとジャストサイズトラベルバッグがあるからやってみたかったことが出来るな。春川さんに協力して貰うのもありか)
春川「見てないビデオでも見る?あんたの好きにしてくれてかまわないよ」
どうする?
1、犬の格好で……のビデオを見る
2、排泄シーンを……のビデオを見る
3、春川さんで遊ぶ
下3つまでの回答で決定
最原「えっと……このビデオが見たいかな」
春川「……ま、マニアックなものがあるんだね。うわ、こんなの作る奴の気がしれないよ……」
最原「……でも、見るんでしょ?」
春川「……うん」
春川さんとビデオを見ました……
春川「……わかってはいたけど、あんな姿を見られるのってすごく恥ずかしいんだろうね……」
春川「体を拘束されて泣きじゃくりながら見られてた人もいたし、逆に嬉しそうにしてた人もいた……あんなに汚いシーンでも、やっぱり男ってみたいものなの?」
春川「……ねぇ、今からトイレ行くんだけど……ついて来る?どんなに汚い姿を見ても、私のことを見放さないでくれる……?」
最原(……春川さんと一緒に過ごした)
―――深夜 最原の私室
最原「ふぅ……なんだか最近色々あったなぁ……。でも、そのおかげで皆と仲良くなれた気がするぞ」
最原「皆とたくさん話したけど、特に思い出に残っているのは……」
最原「……赤松さん、アンジーさん、東条さん、春川さんと過ごしたことだな。この人たちとは特に仲良くなれた気がするぞ!」
最原「さて、もう眠ろうかな……明日も良い一日になるといいな……」
―――11日目 天海の部屋
天海「……この間は俺の才能のせいで最原くんや皆に迷惑をかけてしまったっす。もうこんなことはないようにしなければ……!」
天海「そうだ、今日は女子の皆が最原くんをどう思ってるか調べてみるっす!悪い感情を持っている人がいたら最原くんに伝えておくっす!」
天海「そうと決まれば行動っす!今日は三人くらいまでなら調査できるけど、誰にするっすかね?」
誰のことを調べますか? 下三名の女子を調査しに行きます
アウトか……以後気をつけるヨ。不快な思いをさせたら本当にごめんネ
大丈夫、赤ちゃんプレイをするつもりは無いからサ。流石にそれは完全アウトな気しかしないヨ
あと、一部の女子のアイテムイベントがなぜ発動しなかったかと言うと、軽いネタバレだけど好感度が足りなかったからなんだよ。
―――朝
天海「あ、いたいた!茶柱さん、ちょっと良いっすか?」
茶柱「むっ!天海さん、どうかしたんですか?転子には男死と話している時間は無いのですが……」
天海「ちょっと聞きたい事があるだけっすよ。茶柱さんは最原くんのことをどう思ってるっすかね?」
茶柱「最原さんをですか?……もしかして天海さん、この間の一件を心配しているんですか?」
天海「まぁ、そんなところっす。で、答えは?」
茶柱「……悪い人では無いと思いますが、所詮は男死。転子は油断せず見張っていこうと思っています」
天海「なるほど、わかりました。ご協力ありがとうございます」
茶柱「では、転子はこれで……」スタスタ…
天海「……どうやら茶柱さんは最原くんに特別な感情を抱いているわけでは無いみたいっすね。ラブロマンスも無い代わりに問題も起きない、と……」
天海「良し、では次に行くっす!」
―――昼
東条「最原くんのこと?」
天海「ええ、もうあんなことの無い様に聞いておこうと思って……」
東条「そうね……本当に申し訳ないことをしたと思っているわ。良く考えれば、彼がそんなことをするわけは無いのに」
東条「私は彼を信用しているわ。人を思いやれる良い人だってね……」
天海「……なるほど、ありがとうございます」
東条「ごめんなさい、掃除があるからもう行くわね。調査、頑張って……」スタスタ…
天海「……東条さんは多少は最原くんのことを好意的に見ているみたいっすね。でも、あまり高くはないかな……?」
天海「良し、最後行くっす!」
―――夜
天海「あ、アンジーさん!ちょっといいっすか?」
夜長「ん~?お~、蘭太郎~!どした~?神様を信じる気になった~?」
天海「い、いえ、そうじゃなくって……最原くんのことを聞こうと思って……」
夜長「およよ?終一のこと?」
天海「はい。アンジーさんは最原くんのことをどう思っているのかなと……」
夜長「……終一はアンジーのものだよ」
天海「え……?」
夜長「他の誰にも渡さないよ……。終一はアンジーのもの、アンジーだけのものなんだから……!」
天海「………」ゴクッ…
夜長「ねぇ、蘭太郎。他の女の子が終一を自分の物だって言ってたりしたらすぐに教えてね。ちゃ~んと教えておかないといけないからさ……」スタスタ…
天海「……アンジーさんは変わってると思ってましたが、これはそんなレベルじゃ無いっす!最原くん、一体何をしたんすか!?」
天海「……いや、逆っすね。何もしなかったからこうなってるんす。とにかく、最原くんには気をつけるように言わないと……」
天海「もう、今日は時間が無いっすね。帰って報告を纏めないと……」
天海「できれば明日も調べたいっすけど、モノクマもそろそろ行動を起こす気がするっす。最原くん、どうかお気をつけて……」
―――???
モノクマ「はい!天海君の言うとおり、明日からはレベル4が始まってしまうのです!行動するのが遅すぎたね、うぷぷ!」
モノクマ「と言うわけなんだけれども、レベル4でもオマエラの力が必要になるよ!今回とはまた違った方法で協力してね!」
モノクマ「ではまた次回お会いしましょう!ばいば~い!」
第四章「モノクマ 参戦!」
モノクマ「うぷぷ……というわけで始まったレベル4!今回も最原くんがいろえろな目に遭っちゃうんだけど、今回はいつもと一味違うんだよね!」
モノクマ「なんとなんと!まさかのボク参戦!どう?驚いた?びっくりした!?」
モノクマ「まぁ、いきなりこんな事いわれても訳がわからないだろうから説明入れるよ。んじゃ、よろしくね~!」
―――では、説明でございます。これから皆様には前回同様に最原くんの行動を指定していただくのですが……今回、指定するのは彼だけではございません。
今回は最原くんとモノクマの行動を指示していただきます。二人が誰に会いに行くのかを回答していただく訳ですね。
ですが、いくつかルールがございます。少し長くなりますが目を通しておいてください。
1つ、最原くんが選択した女の子はそこから先、どちらも選べなくなります。一番最初に赤松さんを選んだ場合、それ以降二人は赤松さんを選択することができなくなるわけです。ただし、モノクマが選択した場合は問題ありません。その次の回答でその女の子を選択することはどちらも可能です。
2つ、モノクマが会いに行った女の子は、その後最原くんと出会った時にイベントが過激になります。モノクマが会いに行った回数分、イベントの過激度が上がると思ってください。
3つ、上記のイベント過激化ですが、その女の子の愛情度と狂気度の高い方が上限値となります。愛情度3 狂気度2の女の子の場合、より高い方の愛情度3が上限で、その回数分までモノクマが会いにいけると思ってください。逆に愛情、狂気ともに0の場合、モノクマが行っても何の影響もありません。
つまり、最原くんは最初に愛情、狂気度が低い女の子に会いに行き、その間モノクマを別の女の子に会わせる事によって後々のイベントをより過激にできるというわけなのです。
もうお分かりだと思いますが、この章で最も大切なのはモノクマの行動になります。モノクマをどう動かすかによって、イベントの内容が変わってくるわけですからね。
全員に満遍なく会わせれば大体の女の子がやや過激なイベントを起こすようになります。一人に会わせれば他の女の子のイベントを犠牲にとても過激なイベントを楽しめるようになります。
ただし愛情や狂気度が低い女の子に何回もモノクマを会わせても何の意味もありません。女の子たちの感情の見極めにはご注意ください。
やや難解かもしれませんが、皆さまのやることは単純明快。二人にどの女の子を会わせるかをお答えいただければ良いわけです。
では、早速はじめましょう。この下一つが最原くんの会いに行く女性、その下がモノクマが会いに行く女性でお願いします。
一回目の行動は最原くんが夢野さん、モノクマが赤松さんで確認したヨ。続きは明日投稿するネ
またお付き合いを頼むヨ
一日目 side最原
最原「今日は夢野さんに会いに行こう。どこに居るかな……?」
―――中庭
最原「あ、いたいた!おーい、夢野さーん!」
茶柱「サーチ&デストロイっ!」ギュンッ!
最原「え……?うわぁぁっ!?」
―――ドンガラガッシャーン!
最原「あいたたた……な、なにするんだよ茶柱さん!」
茶柱「だまらっしゃい!おねむな夢野さんにいけないイタズラをしようと近寄ってきたくせにっ!」
最原「え……?」
夢野「んあー……んあー……」ウツラウツラ…
最原「はぁ……夢野さんったらまたこんなところで眠ろうとして……」
茶柱「ですが今回は大丈夫です!なぜなら転子が夢野さんの快適な睡眠をバッチリガードするからです!近寄ってきた男死は全員投げ飛ばしますよー!」
最原(なんてはた迷惑な存在なんだ……)
茶柱「と言うわけで最原さん!大人しく転子に投げられた後、極められてボロボロになってください!」
最原「い、嫌だよ!だったら僕は何処かに行く……」
夢野「んあー……転子、うるさい……」
茶柱「え、ええっ!?」
夢野「静かにせんか、マナの摂取に集中できんではないか……」
茶柱「も、もうしわけありませんっ!しかし、最原さんが……」
最原「茶柱さん、そういうところがうるさいって言われてるんだと思うよ」
茶柱「!?」ガーン!
夢野「んあ……?おお、最原がおるのか、丁度良い」
最原「え?丁度良い?」
夢野「……近う寄れ、ウチの傍に寝転がってくれ」
最原「え、あ、うん……」コロリ…
夢野「ん……」ギュッ
最原「えっ!?ゆ、夢野さん!?なにしてるの!?」
夢野「抱き枕じゃ……最原の体は抱きやすくて丁度良いのぉ……」
茶柱「ゆ、夢野さん!抱き枕なら転子が……」
夢野「転子はこの間やったら煩かったから無しじゃ。と言うよりなんか恐い」
茶柱「なぬぅぅっ!?」ガガーン!
最原「え、えっと……?」
夢野「……一緒にお昼寝じゃ、こんな温かい日はまったりするに限るからのぉ」
最原「う、うん……」
茶柱「殺す……!最原殺す……っ!」
―――以下 最原の回想
物騒な言葉が茶柱さんの方から聞こえるが、僕はそれを聞こえない振りをして無視していた。というより、構っている余裕が無かった。
「ん……あ……」
すやすやと寝息を立てている夢野さん。小さい体を僕に擦り寄らせてしっかりと抱きついてきている。僕が抱きしめ返せば腕の中にすっぽりと納まってしまうであろう彼女はとても愛くるしかった。
「触れたら殺す……!触ったら絞め殺す……!」
僕がそれを行動に移せないのは後ろから聞こえる呪詛にも近い茶柱さんの声があるからだ。彼女が居なければたぶん、僕は夢野さんを抱きしめて一緒に眠っていただろう。
(ほんと、無防備と言うか無邪気と言うか……)
やや呆れながらもそこが彼女の良い所なんだろうなと納得してしまう。可愛い妹の様な彼女に抱きしめられながら、僕も目を閉じてまどろみに身を任せる。
「しゃい、はら……んんむ……」
寝ぼけながらも僕の名を呼ぶ夢野さんに軽くキュンとしながら、僕もまた彼女との一時の休息に身を投じたのであった。
―――回想終了
一方その頃 sideモノクマ
モノクマ「うぷぷ!今日は赤松さんに会ってこよ~っと!煽ったらどんな反応をするのかな~っ?」ピューン!
―――赤松の研究教室
赤松「………」
モノクマ「あ、いたいた!おーい、赤松さん!」
赤松「えっ、も、モノクマ!?何?何の用!?」
モノクマ「そんな身構えないでよ!ボクだって学園長として可愛い生徒である皆とお話したい時だってあるんだって!」
赤松「………」
モノクマ「あ、そう言えばさ、赤松さんって最原くんと仲良いよね!もしかして付き合ってるの!?」
赤松「そ、そんなのあなたには関係ないでしょ!」
モノクマ「いやいや、ボクは学園長だよ?生徒たちの性の乱れには気をつけなくっちゃね!で、そこんとこどうなの?」
赤松「……付き合ってません。ほら、これで満足でしょ?」
モノクマ「……ふ~ん、そっか。なら良いんだ。うん、わかったよ」
赤松「………ちょっと待って、納得するのが早すぎない?」
モノクマ「え?そうかな?」
赤松「いつものあなただったらもっと面倒くさい追及が入るはずだよ。なにか怪しいな……」
モノクマ「ああ、そういう事ね。ごめんごめん、ボクが納得したのには理由があってね。ここに来る前に最原くんを見たからなんだよ」
赤松「え……?」
モノクマ「いや~、他の女の子と仲良くすごしてたから声はかけなかったけど、さっき言ったとおりボクは最原くんと赤松さんは付き合ってるんじゃないかな~とおもってたから、もしかして浮気なのかもしれないと思ってね。確認に来たんだよ!」
赤松「………」
モノクマ「もしも浮気してたら最原くんにおしおきしなきゃだったけど、そうじゃないなら別に良いよね!赤松さんも時間を取らせて悪かったね。それじゃ、ばーははーい!」ピューン…
赤松「……最原くんが他の女の子と……?なんだろう、そんな立場じゃないのにムカムカする……」
モノクマ「……うぷぷ、上手く行った上手く行った……!ほんと、赤松さんって最原くんが関わるとチョロいよね!」
赤松さんの過激レベルが一つ上がりました!
最原「さて、明日は誰の所に行こうかな?」
モノクマ「うぷぷ……この調子で女の子を煽っちゃうぞ~っ!」
二人が翌日会う女の子を選択してください。(夢野さんを除く)
一つ下がモノクマ その下が最原くんです。
―――翌日 side最原
最原「今日は茶柱さんに会いに行こう。そうと決まれば行動だ!」
―――中庭
最原「あ、茶柱さんだ!おーい、茶柱さーん!」
茶柱「……あぁ、最原さんでは無いですか……」
最原「あれ?どうしたの?なんだか元気がないみたいだけれど……」
茶柱「……ちょっとこっちに来て下さい」
最原「え……?」
―――茶柱の研究教室 以下 最原の回想
世の中には「どうしてこうなった?」という言葉がある。理解不能の状況に追いやられた時に使う言葉だが、今まさに僕はこの言葉を使うべき状況に陥っていた。
「あ、あの……なんでこんなことを?」
「黙ってください。あと、動かないでください」
「あ、はい……」
後頭部に柔らかい茶柱さんの膝の感触を感じながら返事をする。今、僕はなぜか茶柱さんに膝枕をされていた。
(ど、どうしてこうなった……?)
硬く目を瞑りながら考える。ちなみにこんなことをするように指示した張本人は、「目を開くな、動くな、約束を破ったら殴る」とのたまってきた。
大体そんなことを言う位ならばこんなことをしなければ良いのに……大方、夢野さんに何か言われたからこんな事をしているのだろうが、僕からしてみればありがた迷惑だ。
確かに茶柱さんの様な女の子に膝枕をして貰えるだなんて男冥利に尽きるというものなのだろう。しかし、少しでも動いたりする度に殴られる恐怖と戦うことと引き換えにしても楽しみたいものでは無いことも確かだ。
おまけに目を閉じているから彼女の表情も見えない。今、茶柱さんがどんな感情を抱いているのか表情で察することもできないのだ。
(は、早く終わってくれ……!)
柔らかい茶柱さんの膝の感触を忘れてしまうほどの恐怖を感じながら、僕はそっと神に祈り続けたのであった。
―――回想終了
一方その頃、sideモノクマ
モノクマ「うぷぷ、今日も赤松さんを煽りに行ーこうっと!」ピューン!
―――赤松の研究教室
赤松「………」ポロンポロン…
モノクマ「やあ、赤松さん!暇してるの?そしたらボクと遊ぼうよ!」
赤松「……今、演奏中なの。見てわからない?」
モノクマ「あっそ、それじゃあボクは一人で話してるね。……最原くん、今日も女の子と過ごしてたよ。それも、昨日と違う子とね」
赤松「………!」ピタッ
モノクマ「案外もてるのかもね~!今は草食系男子がきてるって噂だからね!肉食のクマであるボクには向かい風だよ~」
赤松「………」
モノクマ「最原くんみたいな男の子って押されるとコロッと落ちちゃうんだよね~!女慣れしてないウブさがたまりませんな!」
赤松「………」
モノクマ「……ま、そんなところだよ。最原くんがコロッと落ちてなきゃ良いけどさ……今頃、他の女の子に言い寄られてるかもしれないよね?」
赤松「……出てってよ。演奏に集中出来ないじゃん」
モノクマ「ああ、ゴメンゴメン!それじゃあボクは行くよ。ばーいくまー!」ピューン…
赤松「……押す、か……いやいや、私のキャラじゃないよね?」
赤松「……そう言うギャップも武器になるのかな?……あはは、まさかね……?」
モノクマ「うぷぷ……チョロいチョロい!まさにチョロ松さんだよ!……あれ?なんかもうすでにそんなキャラクターが居そうな気がするなぁ……」
―――赤松さんの過激レベルが一つ上がりました
モノクマ「さてさて、次は誰の所に行こうかな?」
最原「ふぅ……明日も誰かに会わなきゃいけないんだよな。誰の所に行こうかな……?」
どうする? 三つ下が最原くん、その三つ下がモノクマが会いに行く人になります。
―――翌日 side最原
最原「今日はアンジーさんに会いに行こう。どこに居るかな?」
―――夜長の研究教室
夜長「……あ、終一だ!おーい、終一~っ!」ダキッ!
最原「わっ!?……よ、よく僕が来るってわかったね?」
夜長「神様が言ってたからね~!終一、アンジーと遊びに来たんでしょ?」
最原「う、うん、そうだよ……」
夜長「わ~い!終一と二人っきりだ~!……それじゃ、早速遊ぼうか……!」
最原「う、うわっ!?」
―――以下 最原の回想
「終一、頑張ってね~!」
「ちょ、ちょっと!?」
僕の背中におぶさる様にして抱きつくアンジーさん。僕はとっさにバランスを取って彼女の体を支える。
「あ、危ないよアンジーさん!」
「ん~?アンジーの体、重いの?」
「いや、そうじゃなくってあんないきなり飛びつかれたら……っ!?」
アンジーさんを諌める僕の言葉はそこで途切れた。何故なら、彼女が思い切り強く僕の背中に抱きついてきたからだ。
ふにゅりと背中に当たる柔らかい二つの丸みとすべすべとした太股の感触に顔を赤くしている僕をアンジーさんが笑いながら見つめる。
「終一、今日はアンジーのお馬さんになってよ!このまま学校中をお散歩するのだ~っ!」
「え、ええっ!?ちょ、僕は……」
流石にそれは大変だし恥ずかしい。そう言って断ろうとした僕だったが、その言葉は口から出ることはなかった。
「……やってくれるよね?終一……!」
ぐっ、と力を込めて僕の喉に触れるアンジーさんの手。そこを潰してしまうのではないかと思わせるその迫力に逆らえなかった僕は息を飲み込むとその言葉に頷くことで了承の意を示した。
「わ~い!終一は優しいね~!きっと神様も褒めてくれるよ~!」
不気味な迫力から一転、いつもの底抜けに明るい雰囲気に戻ったアンジーさんは大喜びしながら僕の背中に強く抱きつく。そのままゆっくりと耳元に唇を近づけると、小さく呟いた。
「……報酬は先払いだよ。ほら……ちゅっ♡」
耳に触れるアンジーさんの唇の温度に顔を赤くした僕は急いでこの辱めを終わらせようと前に歩き出す。背中のアンジーさんがどんな顔をしているかはわからないが、どうせ楽しそうな顔をしているのだろうとは予想がついた。
「……終一はアンジーのものだって皆にちゃんと教えておかないといけないよね、誰にも勘違いされないようにさ……!」
最後にかすかにそう聞き取れた言葉を耳にしながら、僕は彼女の言いつけ通りに学校を散歩していったのであった。
―――回想終了
―――一方その頃、sideモノクマ
モノクマ「今日は東条さんを煽りに行こうっと!」ピューン!
―――食堂
東条「………」トントントン…
モノクマ「いたいた!おーい、東条さーん!」
東条「……モノクマ?どういう風の吹き回しかしら?」
モノクマ「そんなひどいこと言わないでよ。ボクだってたまには普通にお話したい時だってあるんだからさ!」
東条「……用件はなにかしら?あいにく暇では無いのよ」
モノクマ「いやさ、東条さんは皆と遊ばないのかな~?って思ってさ!」
東条「……私にはメイドとしての使命があるわ。皆と遊ぶ暇なんて無いの」
モノクマ「ふ~ん……まぁ、確かに東条さんと一緒に居ても息が詰まりそうだよね」
東条「………」
モノクマ「メイドとしては完璧だけど、友人とか恋人にはしたくないタイプだよね。一緒に過ごしても面白くなさそうだしね!」
東条「……話はそれだけかしら?」
モノクマ「あ、傷ついた?ごめんね、別に悪意はないんだけどさぁ……」
東条「そう、そういうことを悪意無く言える方が質が悪いってこと、理解しているかしら?」
モノクマ「ひゃ~、恐い恐い!これ以上東条さんを怒らせる前に退散するとしますか!ばーいくま!」ピューン…
東条「……別にかまわないでしょう。今までそうしてきたんだから……」
東条「でも……彼もそう思っているのかしら?……駄目ね、こんな事考えていると仕事に支障が出るわ。忘れましょう……」スタスタ…
モノクマ「うぷぷ!上手く行ったぞ~!ああいう手合いは案外責めに弱かったりするんだよね!」
東条さんの過激レベルが一つ上がりました。
モノクマ「さ~てと、オマエラ、今日も投票頼むよ!」
明日はどうする? 五つ下がモノクマ その三つ下が最原くんの会いに行く相手になります。(夢野 茶柱 夜長は不可)
―――翌日 side最原
最原「今日は東条さんに会いに行こう。この時間なら食堂に居るはずだ!」
―――食堂
最原(東条さんに会いに食堂に来たんだけど……)
東条「……はい、最原くん。紅茶が入ったわよ」
最原「あ、ありがとう……」
東条「………」
最原(なんか、いつもよりよそよそしい様な……。僕、なにかしちゃったかな?)
東条「……ねぇ、最原くん。あなたは私と一緒にいて楽しい?」
最原「え……?うん、楽しいけど……」
東条「……本当に?息が詰まったりはしないかしら?」
最原「ほ、本当だよ!なんでそんなことを聞くの?」
東条「……ちょっと不安になってね。やっぱり、私って滅私奉公が信条だからそれ故に人が接しにくい雰囲気をまとってると思うのよ」
最原「そうかなぁ?僕はそう思わないけど……」
東条「え……?」
最原「東条さんってなんだかお母さんみたいだなって思うんだよね。失礼かもしれないけどさ……」
東条「お母さん?私が?」
最原「うん。身の回りの世話をしてくれたり、包容力があるところなんかそれっぽいと思うんだよね……って、やっぱり失礼かな?」
東条「………」
最原「……東条さん、もしかして怒った?」
東条「いいえ……。でも、そうね……あなたがそう言うのなら……」ゴソゴソ…
最原「東条さん?僕の隣に座って、何を……?」
東条「んっ、んん……終一、こっちへ来なさい」
最原「へ……?」
―――以下 最原の回想
「へ……?わぷっ!?」
そっと伸ばされた東条さんの手によって僕の頭は彼女の胸の中へと導かれた。ふわりと柔らかく僕を包む東条さんのその行動に驚きを隠せない僕に対して、東条さんが優しい声で囁く。
「……終一、いつも頑張ってるわね……。今日は、お母さんにたくさん甘えて良いのよ?」
「お、お母さん……?」
それはひょっとしてギャグで言っているのだろうか?判断がつかずに混乱する僕だったが、温かい東条さんの体温に包まれていると何だか心が落ち着いてくるのを感じた。
「良い子……良い子ね……」
体の力を抜いて東条さんに身を委ねる。頭はもっと強く彼女の胸に沈んで行くと言うのに、東条さんは嫌な顔一つせずに僕を受け入れてくれた。
「……終一がすごく頑張ってる事はよく知ってるから、今日はゆっくり休みなさい……もっと甘えても良いから……ね?」
後頭部と顔の側面に触れる東条さんの手、頭全体をそっと包みこむ様にして伸ばされたその手には力がまったく篭っていないと言うのに、僕は更に彼女の胸の中へと引き寄せられた。
(これは……まずい……)
この包容力は犯罪だ、一度味わったら病み付きになる。柔らかい胸の感触を顔で楽しみながら全てを包み込まれる幸福感を得られる。それなのにまったくいやらしい気持ちが湧き上がらないから不思議だ。
ゆったりとまわされた腕にはどんな拘束よりも強い力あった。もしもこの腕の中で一生過ごして下さいと言われたら僕は喜んでそうするだろう。
「んっ……ふぁ……」
この学園に閉じ込められてから長らく感じていなかった安心感に気が緩む。ずぶずぶと眠気に意識を遠のかせる中で、僕は東条さんに全てを預けた。
「……眠たいのね。いいわよ、ぐっすりお休みなさい。お母さんが抱きしめててあげるから……」
温かい東条さんの手で頭を撫でられ、苦しくなくそれでいて体勢を崩さない絶妙な力加減で抱きしめられる。ふっくらとした彼女の胸を枕代わりにして眠りに落ちる寸前、僕は東条さんの優しい言葉を耳にした。
「あなたが望むならいつでもこうしてあげるわ……。これはメイドとしてでなく、私個人の感情よ……」
その言葉の意味を完全に理解する前に、僕は心地よいまどろみの中へと沈んでいったのであった……
―――回想終了
一方その頃 モノクマは……
モノクマ「うぷぷ!今日は春川さんを煽っちゃうぞ~!どこにいるのかな~?」ピューン!
―――図書室
春川「………」ペラペラ…
モノクマ「うぷぷ、居た居た……!本なんて読んじゃってのんきだなぁ……ん?」
春川「………」ペラペラ…
モノクマ「あれ~?おかしいなぁ……。春川さんが読んでるあの本、僕の見間違いじゃなければエッチな本だよね……?」
春川「……ふぅ」トントン…ペラッ…
モノクマ「あ、他の本を読み始めたぞ……。『犬の感情表現一覧』……?あれ~、春川さんって犬が好きなのかなぁ……?」
春川「……耳と目、舌は問題ないとして、問題は尻尾か……さい……ご主人様に開発して貰うしかないかな……」
モノクマ「」
春川「……ここ、案外役に立つ本が揃ってたんだ……見てみるもんだね」ペラペラ…
モノクマ「……何も見てない。ボクは何も見てない……エロ本読みながら『開発して貰う』なんて言ってた春川さんなんて見てない!」
モノクマ「……あいつやべぇよ。頭のネジが二、三本吹っ飛んでるよ……!」
春川さんの過激レベルが一つ上がりました
モノクマ「……気を取り直して明日の行動を聞こう。オマエラ、いつもどおりよろしく!」
明日は誰に会いに行きますか? 赤松 春川 入間 白銀 の四名の中からお選びください。
三つ下が最原くん、そこから更に五つ下がモノクマが会いに行く女子になります
次回の行動は最原くんが入間さん、モノクマが春川さんで確認したヨ。続きはまた明日貼らせてもらうネ
参考がてら今回のアンケート結果を含む過激レベルの推移を見てみると……
赤松+2 春川+2 白銀+0となっているヨ。ここからどうするかは皆の意見次第だから、良く話し合った方が良いと思うヨ
気がつけばこのssも終盤、ちょっとずつエンディングが近づいてきたネ。残り少ない時間をみんなで楽しめたらいいな……
では、また明日あおうネ。今日も楽しかったヨ、ありがとう
たくさん乙をもらっておいてなんだけど、要望のあったM姫ちゃんのステータスを張って本当に今日は終わりにさせて貰うヨ。攻略の役に立ててネ
春川魔姫のステータス(第四章現在時点)
愛情度 5 狂気度 1
運動能力S 知力A 交渉力C
関わりの深い女子 特に居ない
最原への感情 ご主人様 大切な人
不安 無い
備考 露出趣味が最原に露見したことによってある意味吹っ切れた様子。玩具扱い及び奴隷扱いはむしろご褒美
当然ながら自分の趣味はバラされたくないので、皆に最原と深く関わっているとは思われたくない……と、思っていたのだが、最近それをバラされるのも悪くないかと思ってきた。全てはご主人様しだいである。
上記の通り普段はストイックだが、二人きりになった途端彼女は従順な奴隷と化す。この状態ならばどんな命令にでも嬉々として応じるだろう。
仲の良い女子が居ないため、誰にも影響を与えず、影響を与えられない。彼女に関しては、しっかりと向き合ってあげて、彼女を受け止めてあげれば何も心配することはない。
例え最原が他の女子を選んだところで嫉妬せず、自分を選んだ事によって生まれた他の女子の悪感情は自分で始末する。奴隷はご主人様に迷惑をかけてはいけないのである。
総じて非常に扱いやすく、御しやすい女の子。他の女の子を攻略する時の遊びにしても良し、本格的に可愛がっても良しの初心者キャラである。
最原との約束を経て、改めて彼の奴隷になる事を決意した。より従順に、より開放的になった彼女だが、精神面を最原に支えて貰っている分の余裕が出てきている。
『程よく壊れたM奴隷』と化しつつある彼女は、上記の通りそれでも他の女の子に影響を与えず、与えられない様に振舞っている。最原に対する恭順の意を示しているのであろう。
目指すは『最原専用奴隷』。彼好みの雌になるべく、今日も彼女はご主人様の命令に従う。これからも健全に変態的なプレイで楽しく遊んであげれば、きっとあなたを退屈させることはないでしょう。
「ねぇ、なんて呼ばれたい? 終一?ご主人様?……私の体も、振る舞いも、心も……全部あなた好みの奴隷になるよ……♡」
―――翌日 side最原
最原「今日は入間さんに会いに行こう。どこにいるかな?」
―――入間の研究教室
最原「やっぱりここに居たな。入間さんはわかりやすくて良いや」
入間「なんか今、すごく馬鹿にされた気がするんだけどぉ……?」
最原「気にしないでよ。ただ遊びに来ただけだからさ!」
入間「何だよ、ダサイ原も美人過ぎる俺様と過ごしたくなっちまったってわけか!流石俺様、罪な女だぜーっ!」
最原「いや、違うけど……」
入間「ぐひぃっ!?そ、即否定……?」
最原「あはははは……」
入間「ま、前々から思ってたけど……お前は俺様に魅力を感じないってのか?」
最原「え?」
入間「だってそうじゃないか!俺様だけなんか対応が雑だし、そっけないだろ!?」
最原「そ、そうかなぁ……?」
入間「む、無自覚だとぉ……?こ、こうなりゃあ……!」
最原「う、うわっ!?」
―――以下 最原の回想
「どうだ最原~~?俺様の魅惑のボディにイチコロだろ?」
「ちょ、止めてよ入間さん!」
「止めて欲しければ俺様の魅力を認めろよ~!」
ぐいぐいと体を僕にひっつける入間さん。そこまで僕に塩対応をされた事が悔しかったのだろうか、大胆な彼女の性格も相まって遠慮なく僕に抱きついてくる。
(うっ……!?)
そして僕は気がつく。自分の胸に押し当てられている柔らかい物体に……!
今、この学園の中に居る女子たち全員を凌駕する大きさのバスト。正確な大きさはわからないが、そこらのグラビアアイドル顔負けの大きさを誇るそれが僕に押し当てられているのだ。
今まで女子たちと触れ合う中でこういったラッキースケベは多々あった。その時の感触を思い出しながら判断しても、入間さんの大きさに勝てる女子はどこにも居ないだろう。
「ほら~、最原~……どうなんだよ、言ってみろよ~!」
「ぐっ……!」
大きい、文句無しに大きい。谷間も見える服のデザインのおかげで入間さんの胸はばっちりと強調されてしまっている。
これ以上はまずい……そう判断した僕が何とか入間さんを納得させる言葉を口にしようとしたその時だった。
「……何やってるのかな~?美兎……?」
―――回想終了
入間「うひゃいっ!?」
夜長「なにやってるのか聞いてるんだよ~?終一と楽しそうなことしてるね~?」
最原「あ、アンジーさん!?」
夜長「質問に答えなよ~!さもないと、神様へのイケニエにしちゃうよ~……」
入間「ひ、ひぃぃっ……!」ダダダ…
夜長「……逃げるってことは後ろめたい事があるんだね?じゃあ、追いかけっこの始まりだよ~……」スタスタ…
最原「……助かった、のか?」
―――一方その頃 sideモノクマ
モノクマ「……今回は春川さんの様子を見よう。直接会いに行くんじゃなくて、モニタールームから映像で様子を見る事にしよう……」
―――図書室の春川……
春川「………」ペラペラ…
モノクマ「……やべぇ、やべえよ……!あいつ、マジでやべぇよ……!」ゴクリ…
春川「………」ペラペラ…
モノクマ「あいつなんて本読んでんだよ!?ヤバ過ぎてタイトル言えねぇよ!」
春川「……やっぱ綺麗にしとかなきゃいけないか……購買にそれ用の道具って売ってるかな?」
モノクマ「売ってるわけないでしょ!いや、うごくこけしとか置いててなんだけど、そこまでマニアックなものはおいてないからね!?」
春川「まあ、最悪大きめの注射器みたいなものとたらいがあればなんとかなるか……」
モノクマ「あ、モノスケ?今から言う物を即刻売り物から撤去して!」
春川「……飛び跳ねたとき用のブルーシートも必要かな?あ、でもぬるま湯も必要だからユニットバスでやれば問題ないかな?」
モノクマ「お前の頭の中に問題があるんだよ!」
春川「ふふふ……なんか楽しみになってきた……!さいは……ご主人様も喜んでくれるかな?『自主規制』開発ってどんな感じなんだろう……?」
モノクマ「……おい、嘘だろ?これで過激レベル2ってどうなってんだよ!?白銀!お前、ライトの設定ミスってないよな!?」
春川「ふふふ……あはははは……あははははははは!」
モノクマ「……もう、やだ……!昔の冷酷なアサシンガールに戻ってよ、春川さん……!」
春川さんの過激レベルが一つ上がりました。
最原「さて、明日は誰の所に行こうかな?」
モノクマ「も、もうやだ……!」
どうする? 三つ下が最原くん その五つ下がモノクマの会いに行く女の子になります。
―――翌日 side最原
最原「今日は春川さんに会いに行こう。どこにいるかな?」
―――寄宿舎 春川の私室
最原「春川さーん、遊びに来たよー!」コンコン
―――ガチャ
春川「ん、いらっしゃい。中に入って」
最原「ありがとう。おじゃましま~す……」
春川「まぁ、ちょっと散らかってるけど気にしないでよ」
最原「うん、わかったよ。でも意外だね、春川さんってものを散らかすようには見えないんだけど……ん?」
春川「……どうしたの?」
最原「え~っと……僕の見違いかな?そこに置いてあるのはえっちな本の様な気が……?」
春川「見間違いじゃないよ。私が図書室から借りてきたんだもの」
最原「……それ、内容が過激なやつじゃない?」
春川「読んだ事あるんだ?最原って意外とむっつりなんだね」
最原「……今の魔姫には言われたくないなぁ……」
春川「ふふ……スイッチ入った?」ギュッ…
―――以下 最原の回想
「ふふ……やっぱこうしてると安心するな……」
座る僕に抱きついた春川さんが呟く。腕を僕の背中に回して甘える様に抱きつく彼女を僕も同じ様にして抱きしめ返した。
「……ああ言う事に興味があるの?」
「う~ん……どうなんだろう?無いと言えば嘘になりそうだし、あると言っても同じかな?」
あまり要領を得ない魔姫の返答にも苛立たずに彼女を見つめる。魔姫はちょっと回りくどいが、素直になればちゃんと自分のことを話してくれる子だ。だから、僕は彼女がそうしてくれるのを待った。
「……最近、色々と考えるんだよね。『変えられる』って幸せなのかなって……」
「僕がご主人様って言うのは嫌?」
「ううん、むしろ大歓迎。一緒に壊れてくれるし、遊んでくれるし、こうやって甘えさせてくれるし……終一のこと、好きだよ」
ぽふっと僕の胸に顔を埋める魔姫、その頭を優しく撫でながら僕は言う。
「不安な気持ちは分かるよ。僕だって慣れてるわけじゃないし……って、慣れててもそれはそれで嫌だな」
「あはは、そうだね。……うん、やっぱりちょっと恐いかも。でも、それでも幸せだって気持ちは変わらないよ?」
「そっか……わかった。それじゃ魔姫、顔を上げて」
「ん……っ」
顎を支えて魔姫の顔を持ち上げる。僕を見上げる彼女の可愛らしい唇に自分の唇を押し当てると、そのまましばしキスを楽しむ。
でも、今日はそれだけじゃ終わらない。僕はゆっくりと舌を出して魔姫の唇を押し割ると、彼女の口内へと舌を侵入させた。
「んっ、んんっ……♡」
ゆっくり、丁寧に魔姫の口の中を責める。歯の裏側や頬を舐め、彼女の小さな舌を絡め取って蹂躙する。僕の一つ一つの挙動に魔姫は小さく喘ぎ声を漏らした。
「……ぷはっ、はっ、はっ……♡」
唇を離せば幸せそうな荒い息を上げて魔姫が僕を見ていた。♡マークが浮かぶその瞳を見つめ返した後、そっと彼女に耳打ちする。
「……キスは楽しかった?魔姫の口の中は、もう僕のものだからね……」
「っぅ~~~~♡♡」
「こうやって一つずつ僕のものにしていくから……魔姫をちょっとずつ変えて行って、最後には完全に僕のものにしちゃうよ。嫌なら急いで逃げれば良いけど……どうする?」
そう言った後で彼女を抱きしめる腕を開く。いつでも逃げられるよと言う意味を込めた笑みを魔姫に向ければ、ぷくっと頬を膨らませた彼女に詰られてしまった。
「……意地悪。答えなんて分かってるくせに……♡」
ぎゅうっと力を込めて抱きしめられる。魔姫の可愛い降伏宣言を受けた僕は再び彼女を抱きしめてよしよしと頭を撫でてあげた。
「……最近気がついたんだけど、私、前より身体つきが女の子らしくなってきたかも。胸もお尻も丸くなって、大きくなってきたんだ……」
そんなこと、もうとっくに知っている。何度彼女を抱きしめたか分からないほど触れ合っているのだ。彼女の体の変化などすぐに気がつくに決まっているではないか。
「……今まで捨ててきた女の子らしさが、こんな形で戻ってきたのかもね……。これから少しずつ、アンタに染められていくんだよね……?」
「そうだよ……。今は真っ白な魔姫の体を僕が染め上げるんだ……綺麗になるかも汚くなるかも僕次第、すごく楽しみだよ……!」
「あはは……!そっか、楽しみなんだ……?私で楽しんでくれるんだ……!」
そっと触れる唇、今度は魔姫からのキス。たっぷりと口付けを交わした後、とろんと蕩けた瞳の魔姫は幸せそうに囁いた。
「終一……。私、もう恐くないよ。あなた色に染まることが楽しみで、あなたの手で変えられることを幸せに思うんだ。こんな壊れちゃった女の子で良ければ、これからもよろしくね……♡」
YESの返事の代わりにキスを。交わって、溶けて、絡み合って……抱きしめあいながら僕たちは思う。
目の前の相手と一緒ならどこまでも堕ちて行ける。何も恐いものは無い。破滅すらも楽しめるときが来ると……
黒く幸せな感覚を共有しながら、僕と魔姫は幸せな一時を過ごしたのであった……
―――回想終了
―――その頃、モノクマは……
モノクマ「……なんでボクがオマエをここに呼び出したか分かってるよね?」
白銀「は、はい……」ガタブル…
モノクマ「自分がどれだけ使えない奴かも理解してるよね?」
白銀「す、すいません……」ガタブル…
モノクマ「謝罪の言葉は要らないよ。そもそもオマエみたいな使えない奴をメンバーに選んじゃったボクたちにも非があるわけだしさ……でも、本当に危なかったことだけは理解しておいてね?」
白銀「は、はいっ……!」ガタガタ…
モノクマ「……じゃあ、これからは頑張ってね。せいぜい視聴者を満足させられる様に頑張ってよ。オマエは見た目以外に良い所は何もないんだからさ……」
白銀「う、うぅ……」ブルブル…
モノクマ「……返事は?」
白銀「は、はいっ!」
モノクマ「……それじゃ、ボクは帰るけど……覚えておいてね、オマエはまだ許されたわけじゃないんだよ?もしもこのチャンスをふいにしてダンガンロンパV3がコケた時には……相応の責任は取って貰うからね?」
白銀「あ、あうぁ……!」ビクッ…
モノクマ「頑張りなよ。君の運命は最原くんと視聴者が握ってるんだからね?」ピューン…
白銀「……い、だ……」
白銀「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ……!」
白銀「なんとかしなきゃ……!なんとかしないと、私は……!」
白銀さんの過激レベルが五つ上がりました。
明日はどうしますか? 赤松さんと白銀さん、下五つまでの回答で多かった方に最原くんが会いに行きます。
―――翌日 side最原
最原「今日は赤松さんに会いに行こう。どこにいるかな……?」
―――ピンポーン
最原「あれ?お客さんかな?はーい!今でまーす」ガチャ!
赤松「はい、どーん!最原くん、おじゃま~!」
最原「!?」
赤松「えへへ~!最原くんの部屋だ~!良い匂い~……グテーン…
最原「あ、赤松さん!?どうしたの急に……うわっ、お酒臭い!」
赤松「あ~……ご覧のとおり、あかまちゅかえれ、酔っております!ひっく!」
最原「え、ええっ!?」
赤松「いや~……初めて酔っ払ったけど、良い気分らね~……!」ヒック!
最原「ちょ、ちょっと!この学園内にお酒なんて置いてあったの!?」
赤松「消毒用アルコールのジュース割であります!」ビシッ!
最原「それ飲む物じゃないよっ!大体なんでそんなことを……?」
赤松「……えいっ!」ピョンッ!
最原「う、うわっ!?」ドターン!
―――以下 最原の回想
「あ、赤松さん!重いよっ!」
赤松さんに押し倒されて思いっきり頭を床にぶつけた僕が慌てながら叫ぶ。痛みで涙を滲ませる僕に対して膨れっ面になった赤松さんは、僕を押さえつけながら言った。
「む~……女の子に重いだなんて最原くんは失礼だぞ~!そんな人にはこうだ~っ!」
「えっ!?」
徐々に近づく赤松さんの顔。酔っているせいか赤く、そしてどこか大人びた色気を感じさせるその表情に僕が鼓動を高鳴らせた瞬間、彼女の唇が僕の唇に触れた。
「んっ……!」
たっぷり、じっくりと口付けを交わす。一度離れた後、すぐさまもう一度唇を落としてきた赤松さんになすがままにされながら、僕は目を白黒させていた。
「んふふ~……最原くんの唇、柔らかいね~……」
「んっ、んんっ……」
三度、四度、五度……もう回数なんて分からなくなるほどに唇を重ねる。僕はまるで自分が赤松さんに食べられているかの様な錯覚を感じていた。
「……ねぇ、最原くん……。最原くんは、こんなことする女の子は嫌い?」
「えっ……?」
「私のこと嫌いになった……?嫌な女の子だって、そう思った?」
ぽたぽたと温かいしずくが僕の頬に落ちてきた。それが赤松さんの涙だと分かったのは、彼女が泣いていることを見て取れた後であった。
酔っ払っているから感情も変に上下してしまっているのだろう。みるみるうちに泣き顔になった赤松さんは、大声を上げて泣き始めた。
「さ、最原くんに嫌われた~~っ!わ~ん、わ~~ん!」
「お、落ち着いてよ赤松さん!そんなこと無いから!大丈夫だから!」
「……本当?」
「本当だよ。僕が君の事を嫌いになるわけないじゃないか」
「……じゃあ、私のこと、好き?」
「えっ……!?」
ストレートに聞かれると流石に返答に困る。友人としての好意か、それとも女性としての好意を答えれば良いのか判断に迷うからだ。
この場合はほぼ間違いなく後者なのだろうが……そう考えて口ごもる僕を見た赤松さんは、もう一度大粒の涙を流しながら泣き叫んでしまった。
「や、やっぱり私のことが嫌いなんだね!?うわ~~~ん!」
「あ、ああっ!そんなことないよ!好き!好きだからっ!」
「……それ、本当?」
「本当だから!泣かないでよ!ねっ?」
「……そっか~、最原くんは私の事が好きなのか~……!両思いだね~!」
「ぐえっ!?」
ずしーん、と音を立てるレベルで赤松さんが僕にのしかかってきた。なんだかすごいことを言われた気がするのだが、よく聞き取れなかったのが残念だ。
「しゃいはらきゅ~ん……!」
(……もう、どうにでもしてくれ……)
酔っ払いの赤松さんの相手をするのも疲れてきた。若干面倒くさいが、どうやら彼女も落ち着いて来たようだし、もう問題は無いだろう。
幸せそうに体を擦り寄らせてくる赤松さんの頭を時折撫でてあげながら、僕は彼女が眠りこけるまで相手をして過ごしたのであった。
―――回想終了
モノクマ「ふんふふ~ん!白銀のやつは昨日あれだけ煽ったから行かなくても良いでしょ!ま、あいつの番が楽しみだよね!」
最原「……さて、明日は残った女の子に会いに行くかな……」
―――回想終了
モノクマ「ふんふふ~ん!白銀のやつは昨日あれだけ煽ったから行かなくても良いでしょ!ま、あいつの番が楽しみだよね!」
最原「……さて、明日は残った女の子に会いに行くかな……」
―――翌日 side最原 白銀の私室
白銀「……ふふ、ふふふ……ふふふふふ……!」
最原「う、うぅ……」
白銀「ごめんね最原くん……本当にごめんねぇ……!」
最原「しろがね、さん……どうして、こんな……?」
白銀「あーあー、あんまり動かないほうが良いよ?まだお薬効いてるでしょ?無理すると余計に気分が悪くなるよ?」
最原「答えてよ……どうして僕をこんな目に……?」
白銀「……どうして君に薬入りのお茶を飲ませて、ここまで連れて来たのかって?それを聞いたら静かにしてくれる?」
最原「っっ!?」
白銀「……仕方が無いんだよ。もっとこのゲームを……ダンガンロンパを盛り上げないと、私の身が……っ!」
最原「ど、どういう意味……?」
白銀「……これ以上、君が知る必要は無いんだよ。さぁ、始めようか?」
最原「は、始める……?始めるって、何を……!?」
白銀「うふふ……わかってるくせにぃ……!……とっても楽しい事だよ……!」
―――以下 最原の回想
僕の目の前では白銀さんが怪しく笑みを浮かべていた。今まで見てきた彼女とはまったく違う表情を見せる白銀さんを見ている僕の背中に薄ら寒いものを感じる。
「……えい」
短くそう呟き……白銀さんは一息にシャツとスカートを脱ぎ捨てた。あまりにも早すぎるその行動に対して、薬のせいで思考の鈍っている僕は対応が追いつかなかった。
「ほ~ら最原くん、これが女の子のおっぱいだよ~……って、君はそんなこともう知ってるか」
「や、やめっ……!」
黒い上下の下着を見せつけながら白銀さんが僕に迫る。彼女は僕の手を取るとそれを自らの胸にあてがい、触らせ始めた。
「柔らかいでしょ~?温かいでしょ~?……直に触ったことはあるのかな~?」
白銀さんは僕の手をブラジャーの下へと迎え入れた。柔らかさの中にある硬い感触を手の中に感じた僕だったが、そんな事を気にしなくなるほどに目の前の白銀さんへの恐怖が膨れ上がっていた。
「も、もう止めてよ……!こんなの、嫌だよ……!」
「こらこら、嘘はつかないの……!最原くんのココ、期待して大きくなってるよ……!」
「うぁっ……」
ぎゅっ、と起立した自分の分身を掴まれる感触に僕は呻いた。荒い呼吸を繰り返す僕を見た白銀さんは満足そうに頷く。
「大丈夫だよ、最原く~ん……私も初めてだけど、きっと楽しめるって!ほら、もう少しでお薬が完全に回って何も考えられなくなるからさ……!」
「あう……あ……」
―――以下 最原の回想
僕の目の前では白銀さんが怪しく笑みを浮かべていた。今まで見てきた彼女とはまったく違う表情を見せる白銀さんを見ている僕の背中に薄ら寒いものを感じる。
「……えい」
短くそう呟き……白銀さんは一息にシャツとスカートを脱ぎ捨てた。あまりにも早すぎるその行動に対して、薬のせいで思考の鈍っている僕は対応が追いつかなかった。
「ほ~ら最原くん、これが女の子のおっぱいだよ~……って、君はそんなこともう知ってるか」
「や、やめっ……!」
黒い上下の下着を見せつけながら白銀さんが僕に迫る。彼女は僕の手を取るとそれを自らの胸にあてがい、触らせ始めた。
「柔らかいでしょ~?温かいでしょ~?……直に触ったことはあるのかな~?」
白銀さんは僕の手をブラジャーの下へと迎え入れた。柔らかさの中にある硬い感触を手の中に感じた僕だったが、そんな事を気にしなくなるほどに目の前の白銀さんへの恐怖が膨れ上がっていた。
「も、もう止めてよ……!こんなの、嫌だよ……!」
「こらこら、嘘はつかないの……!最原くんのココ、期待して大きくなってるよ……!」
「うぁっ……」
ぎゅっ、と起立した自分の分身を掴まれる感触に僕は呻いた。荒い呼吸を繰り返す僕を見た白銀さんは満足そうに頷く。
「大丈夫だよ、最原く~ん……私も初めてだけど、きっと楽しめるって!ほら、もう少しでお薬が完全に回って何も考えられなくなるからさ……!」
「あう……あ……」
「そうだ、感覚が無くなる前に女の子の一番大事な部分に触っとこっか!それ位のサービスはしてあげるよ!」
「い、や、だ……」
僕の体はまったく動かなくなった。そんな僕の手を再び取った白銀さんは、今度は自分の下半身へとその手を持っていく。
彼女が何をしようとしているかは鈍った思考でもすぐに分かった。抵抗を試みようとしたが、僕の体はまったく動いてくれない。
「……きっと皆大喜びだよ……!こんなところで、最原くんの童貞喪失を見れるんだもんね……!」
「あ、あぁ……」
器用な手つきで僕の服を脱がして行く白銀さん。あっという間に上半身を裸にされた後、彼女は僕の目の前でニンマリと笑った。
「本当にごめんね……。初体験の相手が、こんな地味な私でさ……!」
邪悪な笑みだった。口ぶりに反して罪悪感など一切感じていない上辺だけの謝罪だった。
もうどうしようもない。このまま僕は彼女になすがままにされてしまうのだろう。だが、それでも祈らざるを得なかった。
(誰か……助けて……っ!)
―――回想終了
ドンッ!ガンッ!バキッ!
白銀「えっ!?」
ドガンッ!
春川「最原っ!無事っ!?」
白銀「なっ!?は、春川っ!?どうしてここに!?」
春川「あんたが最原を連れてこの部屋に入って行く所を見たんだよ。増援を呼んでから来たから遅くなったけど……」チラッ…
最原「あう、あう……」
春川「……ギリセーフ、って所かな?危なかったみたいだね」
白銀「ぐ、うっ……!邪魔しないでよ……こうなったら、アンタには死んでもらうしか……!」
春川「……命の心配をするのはそっちの方じゃないの?私の才能の事は知ってるよね?それに……言わなかったっけ?増援を連れて来たって……」
白銀「増、援……?」
赤松「最原くん!しっかりしてっ!」
最原「あ、あ……」
赤松「私が分かる!?赤松だよ!」
最原「あか、まつ……さん……?」
赤松「良かった……!命に別状は無いみたいだよ!」
白銀「赤松……!?いつの間に……」
赤松「……答えてよ白銀さん。最原くんに何をしようとしたの?事と次第によっては、私……!」
白銀「くうっ……!」
夜長「……つむぎは自分が何をしたか分かってるのかな~?」
白銀「!?」
夜長「死にたいの?アンジーに殺されたいの?終一に手を出すってことは、そういう事なんだよ?それを理解した上でこんな事したって言うなら……望み通りに殺してあげるよ……!」
白銀「ぐぐぐ……!」
春川「……答えなよ。なんでこんな真似をしたの?」
赤松「白銀さん……!」
夜長「アンジーの終一に手を出したんだから、つむぎには見せしめになって貰うよ~……せいぜい苦しんで死んでね……!」
白銀「う、うぅ……うわぁぁぁぁぁっ!」ダッ!
夜長「わ~!下着姿のまま逃げ出しちゃったよ~!そんなに死にたくなかったんだね~!……もう、手遅れだけどね」スタスタ…
春川「……最原、しっかりして!」
赤松「すぐに解毒剤をもってくるから!」
最原「あ、り、がとう……みんな……」
最原(……こうして僕は助かった。皆と仲良くしていたお陰で僕の危機に駆けつけてくれる人がいてくれたみたいだ。今回は本当に危ないところだった……!)
モノクマ「……あのさ白銀さん。そろそろボクも怒るよ?」
白銀「………」ガタガタ…
モノクマ「今回の騒動は何とか記憶改竄ライトでどうにかしたけど、なんでボクがお前の不始末を処理しなくちゃならないのさ?普通は逆でしょ?」
白銀「す、すいませんでした……」ガタガタ…
モノクマ「……言っとくけど、もうこれで最後だからね?」
白銀「は、はい。もう二度とお手を煩わせることは……」
モノクマ「違う違う、そうじゃなくって……オマエのミスを見逃すのは、これで最後ってことだから」
白銀「………」ガタガタガタ…
モノクマ「……脅しじゃないよ。ガチの警告だよ。んじゃ、ばーいくま」
白銀「………」ガタガタガタ…
―――最原の私室
モノクマ「やぁ最原くん!今回もお疲れ様でした!」
最原「……今回も大変だったな……。一体何時までこんな事を続けるつもりなんだよ?」
モノクマ「……終わりにしたい?」
最原「終わりにしたらコロシアイが始まる……だったら、このままの方が……」
モノクマ「そうじゃなくってさ……この学園から出たいかって聞いてるの?」
最原「えっ!?」
モノクマ「……出してあげようか?君たちにはずいぶんと世話になったし、そろそろご褒美をあげても良いだろうしね」
最原「ほ、本気なのか……?本気で僕たちをここから……」
モノクマ「うん、本気だよ!……最原くんと天海くん、それと、君が選んだ女の子一人をここから出してあげるよ!」
最原「……え?」
第四章「モノクマ 参戦」完 生き残り人数16名 脱出可能人数 3名
最原「ぼ、僕と天海くんと……もう一人だけ?そ、そんな……全員じゃないのか!?」
モノクマ「当然でしょ?なんでそこまでサービスしなきゃいけないのさ?」
最原「だ、だって!そんなんじゃ意味が無いじゃないか!皆でここから出るのが僕たちの……」
モノクマ「……じゃあ、このチャンスを捨てるの?確実に好きな女の子を助けられるんだよ?」
最原「!?」
モノクマ「皆を助けたいって言うその思いは立派だよ。でも、もしこのチャンスをふいにして、コロシアイが起きた時にさ……最原くんの好きな子が生き残るって言う確信はあるの?」
最原「そ、それは……」
モノクマ「まだ殺される側なら良いよね。でも、外に出たいがばっかりに誰かを殺したら?それがバレて、処刑されることになったら?……ここでその子を連れて逃げた方が良かったって、後悔しない?」
最原「………」
モノクマ「想像してごらんよ。君が意地を張らずに一人だけ選んで外に脱出すれば、間違いなく一つの命は助かるんだよ?これがボクのできる最大限のお礼さ!」
最原「………」
モノクマ「ま、悩むのも無理ないよね。だからそんな最原くんのためにこんなものを用意しました~!」つライト
最原「これは……?」
モノクマ「これは『正直ライト』さ!これの光を浴びた人は君の質問に正直に答える様になるんだよ!もちろんその間の記憶はありません!」
最原「これを使ってどうしろと?」
モノクマ「そんなもん決まってるじゃん!女の子たちに質問してくればいいんだよ。自分のことをどう思ってるとか、外に出たいかとかさ……」
最原「………」
モノクマ「とは言っても実は問題があってね。そのライト、全員に使えないかもしれないんだよ」
最原「えっ!?」
モノクマ「この前野暮用で使っちゃってさ……電池が足りてるかわからないんだよね!」
最原「え、ええっ!?」
モノクマ「なんかい使えるか調べてみるよ、ちょっと待っててね……」
下のレスの一番下のコンマが使える回数 0~9まで
モノクマ「あ、あと二回は使えそうだね!」
最原「に、二回!?たったそれだけなの!?」
モノクマ「二回使えれば十分でしょ!さ、これを使って女の子の素直な気持ちを確認してきなよ!」
最原「あ、ちょ、まっ……!」
モノクマ「それじゃ、ばーいくま!」ピューン!
最原「ああっ……!そんな……いきなりこんな事を言われても……」
最原(誰か一人だけ?僕と天海くんと、もう一人だけしか脱出できない……?そんなの嫌だ!で、でも……)
最原(これが本当に最後のチャンスなのかもしれない……僕が決断を下せば、誰か一人は助けられるんだ……でも、誰を選べば良いんだ……?)
最原「……ライト、使ってみよう。今は少しでも判断材料が欲しい……」
女の子の中から二人選んでください。下二つまでの回答で決定します。
最原(春川さん……この学園生活の中で、僕と彼女の関係性は大きく変化した……まさかこんな事になるだなんて、誰が想像しただろう?)
最原(僕は彼女のことを大切に思ってる。でも、春川さんはどうなんだろう?ただの都合の良い相手としか思ってない可能性だってある)
最原(……知りたい、彼女のことを……。そして、僕をどう思っているのかを……!)
―――コンコン
春川「最原、何の用?急に呼び出したりして……」
最原「……ごめん、春川さん」
―――ピカッ!
春川「………」ボーッ…
最原「……春川さん、僕の声が聞こえる?」
春川「うん、聞こえてるよ」
最原「正直に答えてね……僕のこと、どう思ってる?」
春川「どう……?って聞かれると、ちょっと難しいかな」
最原「………」
春川「……終一は、私を受け入れてくれた。暗殺者で、変態で、どうすれば良いか自分でもわからなかった私を支えて、導いてくれた……それで、これからも一緒にいてくれるって約束してくれた……」
春川「変な意味でもあるけど、あなたのことを知りたい。そして、私のことを知って欲しい……そう思ってる」
春川「ありていに言っちゃうとさ……大好きだよ。傍にいて欲しい、抱きしめて欲しい……二人きりになる度にそう考えてる自分がいるんだ。こんな女に言われても迷惑かもしれないけどさ……」
最原「………」
春川「……ねえ、終一は私のことをどう思ってる?やっぱり、気持ち悪いと思っちゃう?」
最原「……そんなこと無いよ。僕は、君の事を大切に思ってる。でも、君みたいに大好きだってはっきり言えるわけじゃないんだ……」
春川「……私にはそれで十分だよ。私は、終一が他の女の子を選んでも嫉妬しない、終一の幸せを願って身を引くよ。それでも良いって思えるくらい、あなたの事が好きなんだ……」
最原「うっ……うぅ……!」
春川「……私は幸せだよ。初めて女の子として誰かを好きになれた。初めての恋は叶わなくても、幸せな恋だったって胸を張って言えるから……!」
最原「……わかった、ありがとう。……今日はもう、部屋に帰って休むと良いよ」
春川「うん……ねえ、終一。もしも何か悩んでるんだったら話してみてね。力になるからさ……」バタン…
最原(……春川さんは一途に僕を思ってくれていた。普段はクールな彼女が、そんな風に僕を思ってくれていたなんて……)
最原(もしも僕が春川さん以外の女の子を選べば、彼女はずっとこの学園の中で生きるか……ここで死ぬかもしれない。僕は、彼女の思いを裏切りたくない)
最原「でも、それだと他の皆を裏切る事になる……!僕は、どうすれば良いんだ?」
最原(赤松さん……この学園にいる誰よりも優しくて強い人。僕も彼女の優しさに救われたこともあった)
最原(彼女は皆でここを出て、皆で友達になろうと言った。その気持ちは僕も同じだ、でも……)
最原(……僕が彼女に生きて欲しいと願うのは罪なのだろうか?他の皆を犠牲にしても彼女と生きて行きたいと願ってしまうのは、間違いなのだろうか?)
―――コンコン
赤松「最原くん、私に用事ってなにを……」
最原「……それを確かめなくっちゃならないんだ」
―――ピカッ!
赤松「………」ボーッ…
最原「……赤松さん、僕と一緒にここから出て行きたいかい?」
赤松「もちろんだよ!皆一緒にこの学園から脱出しようね!」
最原「……皆じゃなくって、僕とだけだとしたら?」
赤松「え……?」
最原「僕と二人だけならここから出られるって言ったら、君はどうする?僕と一緒に逃げる?それとも……」
最原「……それで?」
赤松「最原くん、君が気がついてるかどうかはわからないけど、私は君の事が好きだよ。男の子として君が好き」
赤松「そんな君と一緒に外に出て、友達になって、恋人になって……色んなことをしてみたいな~っていうのが私の今の夢なんだ」
赤松「デートして、一緒にピアノ弾いて、最原くんの好きな場所にも行って……そんな風に君と過ごしてみたいな」
最原「……他の皆を犠牲にしても?」
赤松「……ううん、そうは思わない。きっとそれは最原くんも同じでしょ?君は優しいから、皆を捨てて私だけを選ぶなんてことはしないよね」
赤松「だからさ……今言ったことは、皆でここを出てからやることだって考えておくよ!皆で一緒にここから出て、それで……」
最原「………」
赤松「って、先走っちゃ駄目だよね。最原くんがどう思ってるかを聞いてないもん!……でも、覚えておいてね。今の言葉は私の本心だからさ……」
最原「……うん、わかったよ。変なことを聞いてごめん。今日はもう帰って休んでよ」
赤松「うん!……おやすみ、最原くん」バタン…
最原「……こんなこと、聞かなくてもわかってたじゃないか。赤松さんがそんなこと望むはずが無いって……」
最原「でも、でも……僕は君に生きていて欲しいんだ!僕も君の事が好きだから……死んで欲しくないから……!」
最原「どうすれば良いんだ?僕は、どうすれば……?」
ご指摘ありがとう。張りなおさせて貰うネ
最原(赤松さん……この学園にいる誰よりも優しくて強い人。僕も彼女の優しさに救われたこともあった)
最原(彼女は皆でここを出て、皆で友達になろうと言った。その気持ちは僕も同じだ、でも……)
最原(……僕が彼女に生きて欲しいと願うのは罪なのだろうか?他の皆を犠牲にしても彼女と生きて行きたいと願ってしまうのは、間違いなのだろうか?)
―――コンコン
赤松「最原くん、私に用事ってなにを……」
最原「……それを確かめなくっちゃならないんだ」
―――ピカッ!
赤松「………」ボーッ…
最原「……赤松さん、僕と一緒にここから出て行きたいかい?」
赤松「もちろんだよ!皆一緒にこの学園から脱出しようね!」
最原「……皆じゃなくって、僕とだけだとしたら?」
赤松「え……?」
最原「僕と二人だけならここから出られるって言ったら、君はどうする?僕と一緒に逃げる?それとも……」
赤松「……すごく悩むと思うよ。皆のことは大事だし、それと同じ位最原くんも大事だからさ」
赤松「最原くんが私と一緒に二人だけで逃げようって言ってくれて嬉しくないって言ったら嘘になる。でも、皆を見捨てて逃げることを選びたくないって言う気持ちもほんとなんだ」
最原「……それで?」
赤松「最原くん、君が気がついてるかどうかはわからないけど、私は君の事が好きだよ。男の子として君が好き」
赤松「そんな君と一緒に外に出て、友達になって、恋人になって……色んなことをしてみたいな~っていうのが私の今の夢なんだ」
赤松「デートして、一緒にピアノ弾いて、最原くんの好きな場所にも行って……そんな風に君と過ごしてみたいな」
最原「……他の皆を犠牲にしても?」
赤松「……ううん、そうは思わない。きっとそれは最原くんも同じでしょ?君は優しいから、皆を捨てて私だけを選ぶなんてことはしないよね」
赤松「だからさ……今言ったことは、皆でここを出てからやることだって考えておくよ!皆で一緒にここから出て、それで……」
最原「………」
赤松「って、先走っちゃ駄目だよね。最原くんがどう思ってるかを聞いてないもん!……でも、覚えておいてね。今の言葉は私の本心だからさ……」
最原「……うん、わかったよ。変なことを聞いてごめん。今日はもう帰って休んでよ」
赤松「うん!……おやすみ、最原くん」バタン…
最原「……こんなこと、聞かなくてもわかってたじゃないか。赤松さんがそんなこと望むはずが無いって……」
最原「でも、でも……僕は君に生きていて欲しいんだ!僕も君の事が好きだから……死んで欲しくないから……!」
最原「どうすれば良いんだ?僕は、どうすれば……?」
―――数時間後
モノクマ「うぷぷ……。どう?誰にするか決めた?」
最原「……出来るわけないだろ」
最原「皆、皆……大切な友達なんだ!僕は皆が大好きなんだ……!女子も男子も、見捨てて逃げることなんて出来ない……!」
モノクマ「ふ~ん……じゃあ、このチャンスを逃すってことかな?」
最原「そうだよ。僕はお前の提案には乗らない!皆で揃ってこの学園から抜け出してみせる!だから……」
モノクマ「うぷぷ、馬鹿だねぇ……。でも、ボクは嫌いじゃないよ!だから最原くんに取って置きのチャンスを上げちゃおっかな~!」
最原「な、なんだ!?とっておきだって?」
モノクマ「……このゲームもそろそろ幕引きさ、だから、君にはエンディングを迎えて貰うつもりだよ」
最原「え、エンディング……?」
モノクマ「……誰でも良いよ。最原君が女の子に告白して、OKがもらえたら……ハッピーエンドってことで、この学園から出してあげるよ!」
最原「えっ!?」
モノクマ「出て行くのも残るのも自由!残ってても出て行きたくなったら出て行って良いし、外に出てもここが恋しくなったら戻ってきてOK!そういうゆる~いルールで外への扉を開放してあげるよ!」
最原「ほ、本気なのか……!?だって、そんな……」
モノクマ「君たちに都合が良すぎるって?良いじゃない!これで最原くんが困ることなんか何もないんだからさ!それに、バッドエンドよりもハッピーエンド!世界は絶望よりも希望を求めているんだよ!だからオールOKってことで!」
最原「は、は……?」
モノクマ「……でもね、もし告白に失敗して女の子に振られたら……もうラッキースケベ編はお終い。次の日からはコロシアイに戻って貰うよ」
最原「!?」
モノクマ「それと女の子にこのことを伝えるのもナシね!そんなことしたら皆OKするに決まってるじゃん!」
最原「つ、つまり……僕の告白が成功すれば全員脱出。失敗したら、コロシアイの幕開けってことか……」
モノクマ「大せいかーい!……もうわかったでしょ?君は皆の命を背負った、文字通りの命がけの告白をするんだよ!」
最原「う、う……」
モノクマ「……明日から3日の猶予をあげる。それが君に与えられた最後の自由時間だと思ってね。あと、3日目の夜には僕がプレゼントを私に来るから、そのつもりでいてね!」
最原「……告白は4日目に行うってことか」
モノクマ「ピンポーン!……この3日間が最後の勝負さ。誰に会って、何をするかをよく考えて過ごすんだよ。それじゃ、ばーいくま」ピューン
最原「……これが最後の勝負だ。皆と一緒に脱出か、それともコロシアイか……全ては僕の今までの行動と今日からの三日間にかかってる!」
最原「やるぞ!絶対に皆と脱出するんだ!」
第5章 「僕の初恋を君に捧ぐ」
―――ルールは単純です。一日につき一人、女の子を選んで過ごしていただきます。三日間で3人まで選べるわけですね。
ただし、連続して同じ女子を選ぶことは出来ません。一日目に選んだ女子は、二日目には選べません。ただし、三日目には選ぶ事が出来ます。
これが最後のチャンスです。この三日間で最原君たちの運命が決まります。皆さんが誰とどう過ごすかを選び、最原くんを導いてあげてください。
では、最初の安価です。一日目は誰と過ごしますか? ここから下5つまでの回答で決定。
―――一日目 食堂
最原「赤松さん!ちょっと付き合って欲しいんだけど、時間良いかな?」
赤松「え?あ、うん。大丈夫だよ」
最原「ありがとう!それじゃ、二人で遊びに行こう」
赤松「うん!それで、どこに行くの?」
1 AVルーム
2 図書室
3 ラブアパート
下5つまでの回答で決定
―――ラブアパート前
赤松「え……?こ、ここって……!?」
最原「……あ、しまった。ここって夜しか開いてないんだった」
赤松「さ、最原くん!?じょ、冗談だよね?こ、ここって、その、そう言う事をする場所じゃ……?」
最原「……うん、そうだね。でも、何か問題がある?」
赤松「!?」
最原「開いて居なかったから中には入れないけど……嫌だったら、逃げても良いんだよ?無理やり襲うなんて事、僕はしないからさ」
赤松「え?え?だ、だって、私たち、その……付き合っても居ないわけだし……」
最原「でも、キスはしたよ?抱きしめ合いもした。もう殆ど恋人みたいなものじゃない?」
赤松「あ、あ……」
最原「……もう一度言うけど、嫌なら逃げても良いんだよ?逃げられるんだったらの話だけどね」ドンッ!
赤松(か、壁ドンっ!?こんなに大胆なことをするなんて、め、目の前に居るのは本当に最原くんなのっ!?)
最原「……赤松さんは嫌?僕と、そう言うことするの……」
赤松「え、あ……///」
最原「答えてよ。聞きたいんだ……君が僕の事をどう考えてるのかをさ……」
赤松「わ、私、は……///」
最原「……私は?」
赤松「わ、私は、最原くんと、その……」
最原「……ちゃんと言って、楓、君の気持ちが知りたいんだ」
赤松「は、うぁ……うあぁ……!む、無理~~っ!ごめん、無理だよ~~~っ!」ダッ!
最原「……逃げられちゃったか、ちょっと焦りすぎたかな?でも、十分に僕の気持ちは伝えられたはずだ」
最原「……絶対に皆で脱出するんだ、その為に僕は……!」
赤松「……はぁ、はぁ……に、逃げ切れた?さ、最原くんがあんな事を……!?」
赤松「本気だったのかな?何かの冗談?罰ゲームとか?あ、あんなの、いつもの最原くんじゃなかったよね……?」
赤松「……でも、本気だとしたら……その、えっと……ああ、どうすれば良いの!?」
赤松「あれって告白みたいなものだよね!?あんな大胆な真似、まさかするなんて……いやでも、私も相当前から大胆な事をしていたわけだし……」
赤松「……さっきの最原くん、格好良かったなぁ……壁ドン、またやって欲しいなぁ……あ!」
赤松「か、楓って……名前で呼ばれちゃったよ!うわ~、うわ~!……あ!」
赤松「……私、逃げて来ちゃった……ど、どうしよう?最原くん、嫌だったら逃げてくれって言ってたから、私が嫌がってるって取っちゃったかも!?」
赤松「て、訂正に行く?いやでも、それでもう一度捕まったら今度こそ食べられちゃう……///」
赤松「……それでも良いんだけどさ」ボソッ
赤松「あ~~っ!どうすれば良いの~~~!?」
キーボ「赤松さん、今日は騒がしいなぁ……内なる声があの赤松さんを良く見とけって言ってるから見てますけど、なんであんなふうになってるんでしょうか?」
最原「残り二日……明日は誰と過ごそうか……?」
誰にする? この下5個までの回答で決定
―――2日目 最原の私室
春川「んっ……むぅっ……ぷはぁっ」
最原「んっ……んうっ……」
春川「はぁっ……ふふ、なんか今日、強引だね……?」
最原「……嫌?」
春川「ううん、求められてる気がするから好きだよ。ほら、好きにしていいから……」
最原「うん、それじゃ……」
―――以下 最原の回想
「んっ……じゅぅ……」
舌と舌を絡めあわせながら僕は魔姫の舌を自分の口の中へと誘導する。僕の領域に誘い込んだ後、ゆっくりと料理してやる。
絡ませながら甘噛みして、逃がさない様に押さえつけて、これでもかと愛してあげる。
息ができなくて苦しくもなるが、それでもこの口付けを終わらせたくない……僕はギリギリまで魔姫とのキスを楽しんだ。
「ぷはぁ……はぁっ……はぁぁ……っ♡」
やがて限界を迎えた僕が唇を離すと、魔姫は上気して紅潮した頬のままに荒い呼吸を繰り返した。
(我ながら、キスが上手くなったもんだな……)
目の前で蕩けた表情をする魔姫を見ながら思う。いつもはクールで無表情で、感情を表に出すことが少ない彼女がこんな淫らな表情を見せるなんて相当のことだろう。
じわじわと彼女を蝕んだ快楽と言う名の毒を利用して魔姫を支配する事に罪悪感はあまり感じない。それはきっと、魔姫自身がこの状況を望んでいるからだと僕は思った。
「……ねぇ、あんたってさ……その、欲情しないの?」
「……ん?」
頭を優しく撫でながら聞き返す。本当はちゃんと聞き取れていたけど、恥ずかしがる魔姫の表情を見たかったから意地悪してしまった。
「い、今まで、キスしたり裸を見せたり、結構大胆なことをしてきたけど……私に手を出そうとはしないじゃん」
「キスはしてるよ?手は出してるとは思うけど?」
「……そうじゃなくって、だから、その……」
モジモジと恥ずかしがる魔姫は本当に可愛い。こんな姿、僕にだけにしか見せないで欲しい。
軽く歪んだ欲求を抱きながら最後の意地悪、そっと彼女の耳元に顔を近づけると、低い声で囁いた。
「……えっちなこと、して欲しいの?」
「……っっ」
間違いなく図星。恥ずかしがって顔を真っ赤にした魔姫に追い討ちをかける様にして顔を持ち上げるとまっすぐに瞳を覗きこむ。そして、ペットを躾けるかのようにして彼女に言った。
「答えて魔姫、どうして欲しいの?ちゃんと言わなきゃ、してあげないよ?」
「っっ……あ、う……」
追い詰めて、逃げ場なんか無くして、目を逸らす事も許さないで……僕は魔姫の言葉を待つ。ぱくぱくと口をあけたり閉めたりを繰り返していた魔姫だったが、やがて小さく搾り出すようにして願いを口にし始めた。
「……触れて欲しい、見て欲しい。私の弱い所見つけ出して、暴いて欲しい……全部纏めてぐちゃぐちゃにして、支配して欲しい……」
「醜い部分も綺麗な部分もひっくるめて受け止めて欲しい。それで、あんたにお礼がしたい……私で気持ちよくなって欲しい……」
「回りくどい言い方だけど、その……私を抱いて欲しい、です……」
顔を赤らめて、体をプルプルと震わせて、恥ずかしさに必死に耐えながら魔姫は言い切った。そんな彼女を抱きしめて、頭をまた撫でる。
「だ~め」
「えっ!?な、なんで……ちゃんと言ったじゃん……」
「時間がかかりすぎ、すぐ言わないから気が変わっちゃったよ。だから、今日はだ~め!今度はすぐ言えるようにしてね」
「うぅ……わかったよ、ご主人様……」
残念そうに呟く魔姫を抱きしめてそっと腰に手を回す。その時、ぴくんと彼女の体が跳ね上がったのを僕は見逃さなかった。
「……覚悟してね魔姫、その時が来たら遠慮なんかしないからね?君の弱い部分を全部見つけ出して、責めて上げる。僕には絶対に敵わないんだって思い知らせて、心も体も完璧に躾けてあげるから……!」
「はぁ……う……っ」
「……そうして欲しいんでしょ?僕に全部を差し出して、僕の物になりたいんでしょ?違うの?」
「~~~~~~っっ♡♡♡」
抱きしめている魔姫の体が急に強張る。跳ね上がり、蹲った彼女の体からはやがて力が抜けて行った。
これが女の子が達する姿なのかと妙に感心しながら追い討ちをかける。耳元で囁いて、彼女を責める。
「……こんな事で気持ちよくなっちゃうなんて、魔姫は本当に苛められるのが大好きなんだね」
「ち、がぁ……う」
「違うの?苛められるの好きじゃないの?じゃあ、僕もう苛めてあげないよ?」
「やらぁ……苛めて欲しい……♡」
「でも、苛められるの嫌なんでしょ?」
「ちがうから……私が好きなのは苛められることじゃなくって……終一に苛めて貰うことだからぁ……♡」
艶っぽくゾクリと背筋に震えが走る魔姫の声、赤く火照った顔となんとも言えない色っぽい表情が合わさって僕の官能を刺激する。
「こんな姿、ほかの誰にも見せないから……っ!あなただけだから……!」
「だからお願い終一………私をあなたの物にして下さい。玩具でも奴隷でも何でも良いから、その時が来たら、必ず……んんっ!」
おねだりをする口を塞いでキスを落とす。最初と同じ舌を絡めたキス、最初よりも長くて熱い深いキスを……
(……魔姫、君は気がついていないだけで、もうとっくに僕の物なんだよ?でも、君はその証が欲しいんだよね?だったら……)
今は駄目だ、いつかここを出たらにしよう。その時には、必ず……
(ちゃんと僕の物にしてあげる。君の望むことをしてあげるから……!)
僕の体の下で震えることしか出来ない魔姫。僕だけの可愛い奴隷……
そんな彼女の主人として彼女にしてあげられることを考えながら、僕は魔姫と幸せな時間を過ごしたのであった。
―――回想終了
最原「……明日で3日目、最終日……確か夜にはモノクマが何かを渡しにくるって言ってたな」
最原「その時間までには部屋に居なきゃいけないけど……それまで、誰と過ごそうかな?」
どうしますか? 下5つまでの回答で決定
最原「……明日で3日目、最終日……確か夜にはモノクマが何かを渡しにくるって言ってたな」
最原「その時間までには部屋に居なきゃいけないけど……それまで、誰と過ごそうかな?」
どうしますか? 下5つまでの回答で決定
―――3日目(最終日)
最原「あ、居た!おーい、アンジーさーん!」
夜長「お~!終一~!どうしたの~?」
最原「今日、僕に付き合って貰っていいかな?」
夜長「もっちもち~!終一と一緒なら大歓迎だよ~!」
最原「良かった!それじゃあ、遊びに行こう!」
どこに行く?
1、アンジーの研究教室
2、地下プール
3、ラブアパート
下五つまでの回答で決定
―――ラブアパート前
夜長「……ふ~ん」
最原「……しまった。ここは夜にしか開いてないんだった……」
夜長「にゃはははは~!終一、残念そうな顔してるね~!アンジーとエッチしたかったんだ?」
最原「う……ま、まぁ、そうなるかな……」
夜長「お~!正直なのは良い事だよ~!神様も正直者と終一は好きだって言ってるし、これはダブルで好感度アップだね~!」
最原「……アンジーさんはどう?僕のこと、嫌いになった?それとも……」
夜長「……変わんないよ。アンジーにとって終一は終一、アンジーのものだってことは何も変わらないもの……」
最原「………」
夜長「でもでも~、チャンスをモノにできなかったってことは、神様が今日は止めとけって言ってるんだね~!残念だけど、アンジーは帰るよ~!」
最原「あっ……」
夜長「と言うわけで、ぐっばいなら~!」スタタ…
最原「……失敗、かな……?何も影響を及ぼせなかったみたいだ……」
―――深夜 最原の私室
モノクマ「うぷぷ!とうとう運命の時が迫ってきたね!ボクももう胸がドキドキして張り裂けそうだよ~!」
最原「……そんなことを言う為だけに来たわけじゃないだろ?何の用だよ?」
モノクマ「つれないなぁ……せっかく君に最後のご褒美を上げに来たって言うのにさ……」
最原「……何か渡すならさっさとしろよ。僕は今、真剣に悩んでるんだ」
モノクマ「……んじゃ、そうするよ。ほいっ」つ鍵
最原「これは……?鍵?」
モノクマ「……ラブアパートの鍵、それも特別製さ!今から女の子を一人誘ってラブアパートに行ってご覧よ。そうすると、いつもと違うことがおきるからさ」
最原「いつもと違うこと?」
モノクマ「普通の愛の鍵では、その人が理想と思う最原くんとの関係を演じる事になってたでしょ?この真・愛の鍵を使うと、今、その人が最原くんに抱えている感情のままに動き出すのさ!」
最原「そ、それって……これを使えば、その人が僕の事をどれだけ好いてるかわかるってことなのか!?」
モノクマ「その通りだよ。でも、起きた事は夢だと思われるのは普通の愛の鍵と一緒だから選ばれた人の好感度は一切変化しないからね!」
最原「えっと……確認用のアイテムってこと?」
モノクマ「……そういう使い方をするのもアリだね。でも、ボクとしてはご褒美のつもりなんだよな~」
最原「???」
モノクマ「……君のおかげでだいぶ数字は取れた。あとは無事にハッピーエンドで締めて貰えれば、ダンガンロンパV3は伝説になれるってわけ!ま、それよりもご褒美の意味なんだけどね……」
モノクマ「君はよくやってくれたよ。一時はどうなるかと思ったこの番組を盛り上げてくれたんだからね……。この鍵はその仕事振りに対するご褒美ってわけ!」
モノクマ「どうせ一夜の夢、相手はなにも覚えちゃいないよ!なら、好きな女の子としっちゃかめっちゃかすごしても良いわけでしょ?もちろん、一途に愛を貫いて、想い人との甘い一夜を過ごしても良いわけだ」
最原「………」
モノクマ「好きに使いなよ。確認でも覚悟を決めるためにでも、単純な趣味にでも……これは君に与えられた最後のご褒美なんだからね!」
最原「……わかった。使わせて貰うよ」
モノクマ「うぷぷ……ならば良し!大事なことだからもう一度言うけど、選ばれた人は今夜の記憶を失うから好感度に変化はありません!その事をよーく確認して、女の子をラブアパートに連れ込んでね!」
最原「………」
誰と一緒にラブアパートに行く? 下10ヶまでの回答で決定
―――ラブアパート内部
最原「……さ、入って」ガチャッ
春川「う、え、あ、う……うん……っ!」
最原(……今まで何回も入ったことはあるけど、女の子と一緒に入るだなんて初めてだぞ……)
春川「う、うわ……ベット、大きい……!あ、あはは……なんか、現実味が無い空間だね……」ソワソワ…
最原「………」
最原(……もう鍵の効果は発動してるはずだ。となると、その内……)
春川「……終、一……。ここってさ、その、そう言うことをする場所、だよね……?」
最原「……うん」
春川「って事はさ……わ、私と、そう言うことをするためにここに来たんだよね……?」
最原「……そうだよ」
春川「う……うぁ……や、やばい……かも……」
最原「……どうしたの、魔姫?」
春川「あ、頭の中が、ぐ、ぐちゃぐちゃなんだ……こんな日が早く来て欲しいって思って、ずっと勉強してきた。あんたに満足して欲しくて、出来る限りの事を知っておこうって思って、そうしてきたのに……全部、ふっとんじゃったよ」
春川「終一に求められてすごく嬉しいのに、すごく恐いんだ……なんだろう?変だよ、私……」
最原「……止める?」
春川「それは嫌!こんな機会、今日を逃したらいつくるかわからない……だから、私っ!」
最原「……それなら、君のすることは簡単だよ」
春川「え……?」
―――――――――――――――
「力を抜いて……そう、そのままリラックス……」
「う、うん……」
魔姫に命じて体を脱力させる。そのまま彼女のセーラー服に手を伸ばした僕は、丁寧な手つきでそれを脱がした。
「あっ……!」
「……次はワイシャツを脱がせるよ。準備が整ったら言ってね?」
「は、はい……!」
魔姫がごくりと唾を飲み込んだのがわかる。僕はそっと彼女のシャツの襟元のボタンに手を伸ばすと、それを指にかけた。
「……魔姫、一つ目を外すよ。良い?」
「……はい」
返事と同時にボタンを外す。彼女の首周りがほんの少しだけ開放される。
「……魔姫、次はきっと下着が見えちゃうよ。それでも良い?」
「は、はい……」
息が荒くなってきた魔姫をちらりと見ながら二つ目のボタンを外す。胸元が開放され、以前僕が彼女の為に購入した赤色の下着が姿を現した。
「……ちゃんと着てたんだね。えらいえらい……」
「わ、ふぅ……♡」
褒め言葉と共に頭を撫でてやれば魔姫は嬉しそうに目を細めた。恍惚とした表情を浮かべる魔姫に笑顔を見せながら三つ目のボタンを外す。
「……魔姫、前より胸が大きくなったね」
「ち、小さい方が良かった……?」
「ううん、そんなこと無いよ」
「あはぁ……♡良かったぁ……」
完全に露出した胸を見ながらの会話。前より膨らみを増した魔姫の胸をじっくりと観察すれば、顔を赤くした魔姫がぷいっとそっぽを向いてしまった。
「……これから僕好みの大きさにしちゃうけど、良いよね?」
「うん、お願いします……♡」
「大きさだけじゃないよ。もっと敏感にしてあげる。それでも良いの?」
「あ、はは……むしろ大歓迎だよ……♡」
四つ、五つ、六つ……ぷちぷちとボタンを外す度に魔姫の口からは卑猥な宣言が飛び出す。それを誘導しているのは僕だが、あまりにも躊躇いのないその返答に驚いてしまっているのもまた事実だ。
「あっ……♡」
そうして最後のボタンを外した僕は魔姫の体からワイシャツを剥ぎ取った。細く綺麗な魔姫の上半身を隠すものは赤のブラジャーしか無い。お腹の中心にある可愛いおへそをくりくりと弄くってあげれば、魔姫の口からは嬉しそうな吐息が漏れた。
「……次、行くよ」
「うん……っ♡」
上が終わったら次は下だ。僕はシャツの時とは逆にスカートをすぐに脱がせてしまう。ひらひらと落ちてきたスカートは魔姫の足元でくしゃりとしわになっていた。
「わ、私の体、変じゃない?汚くない……?」
「大丈夫だよ、魔姫。すごく綺麗だ……」
不安がる魔姫を宥めつつ体を反転させる。白くて綺麗な背中を見た僕は、彼女の身に纏うブラジャーのホックに指をかけた。
「っっ……!!!」
それが外れた時、魔姫の体がわずかに震えた。ほんのわずかな震えが彼女の体を走りぬけ、その余韻が消え去ったとき……彼女の足元に、赤いブラジャーが落ちた。
もう一度体を反転させて魔姫の顔を見る。真っ赤に染まった彼女の顔には、ありありと羞恥の色が浮かんでいた。
「……凄くドキドキしてるね。魔姫の心臓……」
「あっ……」
目の前の柔らかな膨らみに耳を当て、その奥にある心臓の鼓動を聞く。背中側からも手を置き、挟み込む様にして魔姫の生の鼓動を楽しんだ。
「恥ずかしい?恐い?なんで魔姫はこんなにドキドキしてるの?」
「……あなたに、触れられてるから……あなたに、もっと触れて貰いたくて、期待してるから……っ♡」
「そっか……じゃあ、その期待に応えて上げないとね……」
胸から顔を離して三度彼女の体を反転させる。しゃがみこんだ僕は彼女の腰に手を回して……最後の砦に手をかけた。
「……終、いちぃ……っ♡」
指示もしていないのに脚を広げて僕がショーツを脱がしやすい様にする魔姫。従順に僕の為の行動をする奴隷は期待に満ちた目で僕を見つめている。
「あ、あぁ……くあぁぁぁぁ……♡」
ゆっくり、丁寧に、楽しみながら彼女の纏う最後の衣服を剥ぎ取る僕。魔姫は脚を降りていくショーツの感触に幸せそうな喘ぎ声を上げていた。
これで全部……文字通り、生まれたままの姿となった魔姫はそれを隠すことなく直立している。それをじっくりと見る事が出来るのは彼女のご主人様であるこの僕だけの特権だ。
僕は目の前にある魔姫の白桃の様なお尻を見つめる。こちらもまたその豊かさを増して、魔姫の魅力を引き立てていた。
可愛くて綺麗な魔姫のお尻を見ていたらなんだか意地悪をしたくなってしまった。僕は魔姫のお尻の割れ目にそってふぅ、と息を吹きかける。
「ひんっ……♡」
「ふふふ……息を吹きかけられただけでそんな声を上げちゃうんだ?そんな調子で大丈夫?これから直に触るんだよ?」
「さわる……?そんなの、がまんできないよ……」
「そう?なら我慢しなくて良いよ。……ほら」
「ひゃぁぁぁっ♡♡♡」
悲鳴にも近い魔姫の嬌声、それを耳にしながら僕は彼女の臀部に唇を落とす。
一度、二度、三度……優しく口付けをすると共に魔姫の口からは甲高い悲鳴が上がり、その体からは力が抜けていく。
そうして沢山のキスマークをつけられた魔姫のお尻を撫でてあげれば、ぐったりと床に横たわった彼女の体が力なく痙攣した。
「あーあ……魔姫のお尻、僕の物だって印でいっぱいだよ?もう、僕に征服されちゃったね?」
「あ、はあっ……せい、ふく……?」
「魔姫が我慢出来なかったからだね?この調子だと、全身くまなく僕に躾けられちゃうよ?良いの?」
「あ、あはは……そう、なの?……あは、あはは……なにそれ、無茶苦茶だよ……♡」
抵抗する力が無くなった魔姫の体を後ろから抱きかかえる。もとより彼女には抵抗するなんて選択肢は無いのだろう。それでも、形式上のトドメを刺して上げなくてはならない。
どうせこれは夢なのだ。なら、彼女を完全に捕らえてやろう。快楽と言う名の檻に捕らえ、身動き出来なくして、縛り付けてやるのだ。
「んふっ……ふぅぅ……っ♡」
魔姫の顔を掴んで横を向かせる。そのまま強引に唇を奪い、舌を絡ませる。
いつも以上に深く熱いキスを交わした後唇を離せば、魔姫はとろりと蕩けた表情で熱に浮かされた様にして僕を見ていた。
「魔姫、この間言ったよね?もう魔姫の唇は僕の物だって……覚えてるよね?」
「うん……覚えてるよ……♡」
その返答に満足感を覚えながら手を彼女の両胸に向かわせる。確かな膨らみを持つその部分に触れながら、僕は再度彼女に尋ねた。
「じゃあ、この部分も僕の物で良いよね?じっくり弄くって、僕の好きな様にして良いんだよね?」
「あは……っ♡もちろん、だよ……♡」
「お尻は?僕に征服されたまんまだよ?ぶたれたり揉まれたりして、玩具みたいに扱われちゃって良いの?」
「そう……してっ!もう、私はあなたの……終一の物だから……っ!全部全部、あなたの望むままにしてください……!」
「……はい、良く言えました。なら、その証を貰うね……」
「あっ……っっ♡」
そっと、その部分に触れる。女の子の一番弱い部分、魔姫の一番大切な所……
そこに触れながら魔姫を抱きしめる。そして、震えている彼女の耳元で囁いた。
「……魔姫が今日まで守ってきた物、僕が貰っちゃうね?魔姫の一番弱くて大切な部分を征服して、完全に僕の物になるんだよ。良いね?」
「あ、ああっ……♡」
カクン、と魔姫の頭が落ちた。項垂れ、ぐったりとした魔姫が次に顔を上げた時、彼女はとても幸せそうな表情をしていた。
望みが叶う喜び、心に染み渡る快楽、深い愛情、止まらぬ欲求……その全てが入り混じった表情を浮かべながら魔姫は頷く、自分自身の願いを叶える為に、自分自身の全てを僕へと差し出した。
「はい、ご主人様……♡」
溶けて、混ざって、揺らめいて……重なって、交わって、一つになって……夢の中で僕たちは一秒を惜しんで愛し合った。お互いを求めて絡み合った。
そして気がつくと……いつもの部屋のベットの上に居た。あれは夢だったのだと言い聞かせながら僕は思う。
昨日の夜、魔姫と僕は全てを曝け出して、お互いの全てを受け止め合った。それが夢だったとしても、嘘偽りは無いはずだ。
もし僕が望むなら、きっとあの光景はすぐにでも現実になる……いや、もしかしたら既に現実になっているのかもしれない。
腕の中に残る確かな温もりを感じながら、僕は目を閉じて今見た夢を思い返し始めたのであった。
―――――――――――――――――
最終章 「これでお終いラッキースケベ」
―――運命の日
最原(……とうとうこの日がやってきてしまった。僕たちが脱出できるかどうかは、今日で決まるんだ……!)
最原(ここに閉じ込められてから色んな事があった。でも、天海くんの才能がこんな事態を引き起こすなんて誰が想像しただろう?)
最原(……色んな事があった。楽しい事も、厳しい事も、沢山あった。でも、僕たちはみんな生きている。16人全員で生きているんだ……!)
最原(そして……僕にも、この生活の中で芽生えた感情がある。不純な始まりだったけど、今ではとても大切な感情なんだ)
最原(……伝えよう、この気持ちを……僕が一番大切だと思うあの人に!)
誰に告白しますか? 失敗の場合は特にイベントはありません。コロシアイが始まるバッドエンドです。
現在、八人中三人の女の子がエンディング候補です。どうか後悔の無い決断を……
明日の0時を過ぎた段階で一番回答の多かった女の子に決定します。
どうも塩だヨ。たくさんの投票をありがとうネ
どうやら告白相手は春川さんで決まりそうだネ。でも、赤松さんのENDを見たい人もちらほらいるのかな?
……じゃあ、見せようか?もう全ENDは書き終わってるし、今回のEND候補の中に赤松さんも居るから、ここまで付き合ってくれた皆への感謝の証として先に赤松さんEDを投稿させてもらうヨ
では、ごゆっくりどうぞ……!
最原(赤松さん……優しくて、誰よりもここから皆で出ることを望んでいる彼女に僕は救われた。彼女の温かさのおかげで、僕はもう一度前を向ける様になったんだ)
最原(たくさん回り道もしたけど……おかげでようやく自分の気持ちに気がつくことができた。僕は、赤松さんが好きだ!)
最原「……伝えよう、この気持ちを……しっかりと、彼女に伝えるんだ!」
最原「そうと決まれば赤松さんを呼び出そう。場所はどこがいいかな……ん?」
最原「……扉の隙間に何かが……?これは、手紙?赤松さんからだ!」
赤松『最原くんへ、君に伝えたい事があります。朝食の前にあなたの研究教室で待っています。赤松楓より』
最原「……もしかして、赤松さんも同じ気持ちで……?こうしちゃ居られない、急いで研究教室に向かおう!」
―――最原の研究教室
最原「あ、赤松さん!」ガチャッ!
赤松「……来てくれたんだね、最原くん」
最原「う、うん……それで、僕に話したいことってなに?」
赤松「……ここでの生活もなんだかんだで長く続いてるよね。その中で、色々な出来事があって……沢山の変化もあった」
赤松「……最近ね、君のことばっかり考えるんだ。何してるんだろうとか、明日はどう一緒に過ごそうかとか……ずっと、最原くんのことを考えてるんだよ」
最原「赤松、さん……!」
赤松「……だから、ちゃんと言っておこうと思ってさ。もし、明日またコロシアイが始まったら伝えられなくなっちゃうかもしれないから、だから……っ!」
最原「……待って、赤松さん。ここからは僕に言わせてもらえないかな?」
赤松「え……?」
最原「……僕もそうなんだ、気がつくといつも君の事を考えてる。一緒に居て楽しかった事とか、どうしたらもっと喜んで貰えるかとか……とにかく、赤松さんの事を考えちゃうんだ」
赤松「……うそ」
最原「本当だよ。ずっとずっと悩んで、迷ってたけど……僕も後悔したくないから……言うね」
最原「赤松楓さん、僕はあなたの事が好きです。僕と……付き合ってくれませんか?」
赤松「……本当、なの?最原くんは、私の事を……?」
最原「本気だよ、冗談じゃこんな事言わないよ!……ドッキリでもなんでもない、僕の本心なんだ……!」
赤松「……そっか、最原くんは、私の事を……!」
最原「………」
最原(……伝えたい事は伝えた。これで赤松さんがなんと答えようと後悔はしない……イエスでもノーでも、僕は受け止めるだけだ!)
赤松「……最原くん」
最原「……はい!」
赤松「……なんで、私以外の女の子を選んだの?」
最原「……え?」
―――――――――――――――――――――――
理解出来なかった。彼女の言っている事は、あまりにも僕の予想をかけ離れていた。
僕は赤松さんに告白したはずだ。でも、なぜか彼女は自分以外の女の子を選んだと言っている。
目の前に居るのは赤松さんのはずだ。そう自分で確認しなおした時……僕は気がついた。
「ふふふ……はは、うふふふふふふ……!」
目の前に居るのは赤松さんだ、それは間違いない。でも、今の彼女は僕が知っている彼女では無い。
浮かべている笑顔も、雰囲気も、全てがいつもの赤松さんのものとは違う……何か、狂気じみたものを感じるのだ。
「な、何言ってるの赤松さん?僕は、君の事を……」
「ふ、ふふふ……あはははは!最原くん、私が何も知らないと思ってるの?」
「え……?」
ゾクリと背中に冷たい何かが走る。いつもの温かな光が消え、ぐるぐると混沌が渦巻いている赤松さんの瞳には確かな悲しみと絶望が映っていた。
「……知ってるんだよ、最原くん……君が昨日、他の女の子とラブアパートに行ったことをさ」
「あっ……!?」
「……見てたんだよ。君が建物の中に女の子と一緒に入っていくのをさ……全部全部、見てたんだよ!」
赤松さんの瞳からは涙が溢れだしていた。彼女に対する罪悪感で何も言えないでいる僕に対して、彼女は喚く様に、だが淡々と言葉を続ける。
「……見間違いだって思いたかった……でも、君とあの子の部屋を尋ねても誰も居なくて、ずっと建物の前で待ってたんだよ?」
「最原くんにわかる?信じたくないって思いながらずっと立ち尽くしてた私の気持ちが……好きな人が、私を選んでくれなかったって言う絶望が、わかるの!?」
僕は何も言えなかった。赤松さんを裏切ってしまった事実はそれほどまでに重かったのだ。
与えられたチャンスを彼女の為に使っていればこんな事にはならなかったと言うのに……後悔しても後の祭り、全てが遅すぎた。
「……でも、しょうがないって思ったんだ。最原くんが誰を好きになろうともそれを私に責める事は出来ない……そう考えて諦めようとしたのに、なのに、君は……っ!」
「私の事が好き?他の女の子に手を出しておいて、そんな事を言うの?ねぇ、それは君の本心なの?それとも、都合の良い女を手放したくないって言う嘘なの?」
「違う……違うんだ!僕は……!」
「……もう、良いよ。大丈夫、君の事はよくわかってる。だからね……もう君の言葉を聞くのは止めにするよ」
「えっ……!?」
赤松さんが僕にあるものを見せ付ける。ドクロのマークが描かれた小瓶、それを何度か振ってみせると、赤松さんは貼り付けた様な笑みを見せた。
「……私の事が本気で好きなら、行動で信じさせてみせてよ。じゃあ、一応言っておくね……バイバイ、最原くん」
「だ、駄目だ赤松さ……っ!」
僕の制止の声も虚しく、赤松さんは毒の入った小瓶を傾けるとその中身を一気に飲み干して……そのまま倒れた。
「あ、赤松さん……?赤松さんっ!」
ぐったりと動かない赤松さんの体を揺らしながら僕は必死に叫ぶ。
「あ、赤松さん!目を開けてよ、赤松さん!」
こんなの嫌だ。ようやく自分の気持ちに気がつけたのに、なのに、こんな……
後悔と自分自身への怒りが心の中に渦巻く、もっと赤松さんを大事にしてあげれば良かったと涙を流しながら悔やんでいた僕だったが、彼女の言葉を思い出した。
「……私の事が本気で好きなら、行動で信じさせてみせてよ」
くるりと振り返り、研究室内にある毒の揃った棚を見る。急いでそこに駆け寄ると、一心不乱に解毒剤の入った容器を探し始めた。
(あるはずだ、必ず……解毒剤はあるはずだ!)
赤松さんの持っていた小瓶を見直しながら対応する解毒剤を必死に探す。時間はあまり無い、急がなくてはならない。
焦り、悲しみ、恐怖……ぐちゃぐちゃになった心のままに棚を漁っていた僕だったが、ついに目当ての物を見つけ出してそれを掴んだ。
「赤松さん、これを!」
キャップを開けて解毒剤の入った容器を赤松さんの唇に当てる。しかし、意識を失っている彼女はその中身を飲む事は出来なかった。
「……だったらっ!」
意を決した僕は解毒剤を自分の口の中に含んだ、そして、そのまま彼女に口付けし、口の中に解毒剤を流し込む。
悲しいキスだった。消えようとしている赤松さんの温もりを取り戻すためのキス。愛情はあれど、喜びも幸せも無い口付けに自然と僕の目からは涙が零れ落ちて行った。
「……お願いだよ。目を開けてよ……僕が、僕が悪かったよ……次があるなら、君の事を大切にするから……だから……!」
「……それ、本当?」
「っっ!?」
「……他の誰よりも私を大切にする?本気でそう言える?」
「うん……うんっ!約束するよ、だから、だから……」
「……じゃあ、抱きしめてよ。私が良いって言うまで……」
返事はせず、代わりに僕は思い切り赤松さんの体を抱きしめた。温もりが戻ってきた彼女の体を抱きしめながら僕は決心する。
今度こそ彼女を大切にするんだ。もう二度と、こんな事を引き起こさないように……
「……3」
僕の腕の中、目を瞑っている赤松さんが何かをつぶやく。それがカウントダウンだと言うことに気がついたのは、彼女の腕が僕の背中を掴んだ時だった。
「……2」
キリキリと首を動かして彼女の表情を見ようとする。しかし、俯いたままの赤松さんの顔を見る事は叶わなかった。
「……1」
このカウントダウンが終わった時、何が起こるのか?それは僕にもわからない。だが、何か恐ろしい事が起きる予感はしていた。
そして……
「……0」
カウントの終わりを告げる赤松さんの声と共に僕は彼女に床へと押し倒された。強かに打ちつけた後頭部の痛みを感じた僕だったが、それと同時にすさまじい衝撃と音を五感で感じ取っていた。
「い、今のは……?」
「……ここに来る前にね、食堂に爆弾を仕掛けたんだ。それが爆発したんだろうね」
「……え?」
「頑張ったんだよ。君がラブアパートから出てくるのを待つ間、頑張って作ったんだからね……!ずっとずっと、涙を流しながら作った、私の絶望がたっぷり詰まった爆弾なんだよ……!」
「あ、あ……」
「……きっと皆、木っ端微塵だね!もう生き残りは私たちだけだよ!……でも、良いよね?最原くんは私を選んでくれたんだもんね?」
「も、百田くん……天海くん……春川さん……み、皆……!」
「大丈夫だよ、きっと皆天国で仲良く友達になれてるって!だから、私たちも仲良くしようね!」
ニコニコと笑う赤松さん、その笑顔は温かく慈愛に溢れ、そして、狂っていた。
もう僕は何も考えられなかった。何が悪かったのかも、どうすれば良かったのかもわからなかった。
ただ、皆がいなくなってしまった事と、その原因を作ったのは僕だと言うことだけは痛いほどに理解していた。
「……二人きりだね、最原くん……!なんだかドキドキしちゃうね……!」
優しかった赤松さん、そんな彼女を狂わせたのも僕なのだ。これはきっと、僕に与えられた罰なのだ……
「……ああ、そっか。最原くんは急に二人きりになったから寂しいんだね?大丈夫、しばらく二人きりの時間を満喫したら、すぐに数を増やそうよ」
「……ねぇ、最初の一人目は男の子と女の子、どっちが良いかな?……どっちでも良いか。数なんか数えられなくなるくらい、沢山の子供を作ろうね、終一くん……♡」
――――――――――――――――――――
それからどれくらいの時間が経ったのかはわからない。外がどうなったのかも、このコロシアイがどうなってしまったのかもわからない。
唯一つ言える事は、僕は生きている。皆を殺した憎むべき彼女、誰よりも愛している彼女と……
「……ほら、もう少しで産まれるよ……!名前を考えないとね?」
「男の子だったらカイトかランタロウ、女の子だったらマキかヒミコにしようか?皆の名前を借りれば、もう寂しくないよね!」
狂ってしまった赤松さんを見るたびに胸が痛む。もっと良い方法がどこかにあったはずなのだ。
本当の意味でここから皆で抜け出して、皆一緒に友達になって……彼女と幸せに過ごす未来が、あったはずなのだ……
「ずっと一緒だよ、終一くん……!絶対に逃がさないからね……!」
きっと僕はこの学園から抜け出せないのだろう。ここで生きて赤松さんと子を作り、そうやって死んでいくのだ。
これが僕への罰……言うなれば、僕へのオシオキだ。逃げる事は許されない。そう、許されてはいけないのだ……
「……大好きだよ、終一くん……♡君もそうだよね?そうに決まってるよね……!」
赤松楓 狂気END『裏切りの代償』
……僕は言ったヨ?『愛の鍵を使われた人はその日の記憶を失う』ってサ……つまり言い換えれば、鍵を使われた人以外は記憶を失わないってことだヨ?
まさか大事なのは好感度が上下しないことだと思ったのかい?駄目だなぁ、使われた人以外が記憶を失うとは言って無いんだから、目撃されたかもと考えなきゃいけないヨ
おかげで一つ賢くなったネ。みんなの成長を促せて、僕はとても嬉しいヨ……!
さて、また機会を改めて本命の春川さんENDを投稿させてもらうネ。では、またネ……!
待たせてごめんヨ。さて、本命のENDを投稿させてもらうネ
君たちと一緒に紡いできた物語もこれで一度終幕、寂しいけど何事にも終わりがありからにはしょうがないことだよネ
泣き言は後にしようか、では、始めるヨ……
最原「……ここに閉じ込められてから、色んな事があったなぁ、って思ってさ」
春川「え……?ま、まぁ、確かに、色々あったね……」
最原「笑える事もあったし、その逆の事もあった。それで、僕たちにも色々と変化があったと思うんだ」
春川「……私とあんたの関係みたいに?」
最原「うん……今でも何でこうなっちゃったんだろうって思うことはあるよ。後悔はしてないけどね」
春川「……あのさ」
最原「ん?」
春川「……私との関係を終わらせたいって言う話なら、別にかまわないよ。自分でも付き合いきれなくなってもしょうがないって思うもの」
最原「………」
春川「……あんたは良い奴さ、こんな私を見放さないでくれた。望みを叶えようとしてくれた。だから、あんたは自分と同じ位良い女の子と一緒に過ごすべきだよ」
最原「………」
春川「赤松なんかどう?優しいし、良い子だよ。もしあんたが望むなら、今度は私が協力して……」
最原「……春川さんの言う僕と君の関係って言うのが『ご主人様と奴隷』を示すなら、僕は確かにそれを終わらせたいと思ってるんだと思う」
春川「……うん、やっぱりそうだよね。こんな女なんて……」
最原「僕は……君ともっと別の関係で付き合っていきたいって思ってるんだ」
春川「……え?」
最原「……最初は友達だと思ってたんだ。春川さんを友達として守りたいって思ってた。君が苦しんでるなら、何とかして助けてあげたいって……それだけだと思ってたんだ」
最原「でも……多分違ったんだ。僕も君と同じ、前を向く事に怯えていた人間だから……だから、なんとなく君に同じものを感じて、気にかけていたんだと思う」
春川「………」
最原「……こんな風に変な関係を続けてきた僕たちだけど、それでも僕は君の事を見てきた。僕だけしか知らない、君の本当の姿を見てきたよ」
最原「いつしか僕は、君の事を大切な人だと思い始めてたんだ。ご主人様としてじゃなく、一人の男として、君が好きになってた」
春川「……え?それって、どういう……?」
最原「言葉通りの意味だよ。……僕は君が好きだ、これからも傍にいて欲しい。奴隷としてじゃなく僕の大切な人として、傍にいて欲しいんだ」
春川「……は?え?なに、言って……?」
最原「……ごめん、迷惑かもしれないけど、ちゃんと伝えたかったから……」
春川「………」
最原(……ちゃんと言いたい事は言った。僕の正直な気持ちも伝えた。もしこれで彼女が僕を受け入れてくれなくても、後悔はしない……僕は、自分の気持ちに向き合えたからそれで十分なんだ)
春川「……冗談、だよね?何かの間違いとか、もしかしてドッキリ?」
最原「………」
春川「そんな……そんなわけ無いよね?ちょ、ちょっと本気にしかけたけど、でも……」
最原「……ごめん、やっぱり迷惑だったよね」
春川「!?」
最原「……今の話、忘れて貰って構わないよ。本当にごめん……」スタスタ…
最原(……だよね。そうなるよね。うん、そうなるに決まってた。でも、どうしても伝えたかったから……皆、ごめんね……)
春川「……まっ、て……!」ギュッ…
最原「え……?」
春川「……本気、なの?だって私、私は……」
春川「あ、暗殺者だよ?今までたくさんの人を殺してきた、人殺しなんだよ?」
春川「それに自分の欲求を抑えられない変態で、あんたに迷惑をかけるのは間違いないんだよ?」
春川「無愛想で可愛げも無くて、別段スタイルも良くないし……他にもっと良い女の子なんて沢山……」
最原「……君が良いんだ」
春川「っっ……!?」
最原「例え君が今言った事実があろうと、僕が今まで見てきた君もまた事実なんだ。例え君にそんな過去があったって、この学園の中で見てきた君の事を僕は好きになったんだ」
最原「他の女の子じゃない、君が良いんだ。君が……魔姫が好きなんだ!今、君が言った事なんて吹き飛ばせる位の君の好きな所を僕は沢山知ってる!だから、だから……っ!」
春川「う、うぅ……あぁぁぁ……っ」ポロポロ…
最原「ま、魔姫……?」
春川「ぜ、絶対に、叶わないって思ってたから……私なんかが、あんたと釣り合うわけが無いって思ってたから……っ!」
最原「え……?」
春川「わ、私も……最初はこんな自分を受け入れてくれたあんたに感謝してた。良い友達を持ったって思ってた……!」
春川「でも……一緒に過ごしていく内にどんどん気持ちが膨れ上がって……ずっと傍に居て欲しいって思う様になったんだ……」
春川「そんなこと言ったら迷惑がられると思ったから、こんな私を好きになってくれるはず無いと思ったから……だから、今度こそ自分の気持ちを封じ込めて、我慢しなきゃって思ってた……でも、でもっ!」
最原「……聞かせて貰える?君の気持ちを……ちゃんと聞きたいんだ、魔姫の思いを……!」
春川「……うん、うんっ!私も言うから!あんたがしてくれた様に、私も、自分の正直な気持ちを伝えるからっ……!」
最原「………」
春川「終一……私もあなたの事が好きだよ。ずっとずっと……あなたの傍に居たいよ……っ!」
最原「はい……僕も同じ気持ちです。こんな僕で良ければ、ずっと一緒に居てください!」
春川「……ふふ、あはは……!なんだ、両思いだったんだ……。なんだよ、ずっと悩んでた私が馬鹿みたいじゃん……」
最原「ごめん……僕がもっと早く気持ちを伝えていれば……」
春川「……ねえ、もし本当に悪いと思ってるならさ……キスしてよ」
最原「え……?」
春川「……出来ないの?」
最原「ふふ……いいや、君が望むならそうしてあげるよ……」
春川「……ん♡」
―――ちゅっ♡
春川「……ふふふ、駄目だ、なんかニヤけちゃうな……」
最原「僕もだよ。……ねえ、もう一回しても良い?」
春川「ふ、ふふふ……!はい、ご主人様。あなたが望むならそうしてください……♡」
最原「ありがとう。それじゃあ……」
―――ちゅっ♡
春川「ん……ふぅっ……♡」
最原「んんっ……ぷはぁ……」
春川「……長かったね」
最原「だって、魔姫が可愛いから離すのが惜しくなっちゃったんだもの……あのさ、ずっと一緒に居てくれるって言ったけど、それって、ここを出てからもかな?」
春川「今更なに言ってんのよ。殺されたいの?……そうに決まってるじゃん」
最原「ふ、あはは……っ!ねえ、魔姫!」
春川「キスなら大歓迎、むしろ私から良い?終一」
最原「うん、喜んで!」
――――――――――――――――――――
それから程なくして、モノクマは外の世界に続く扉を開いた。事情を知っている僕以外の人たちは困惑していたけど、先頭に立って進む僕に続いて外に出る事を決めたんだ。
そして……僕たちは知ってしまった。自分たちが自ら望んでこのダンガンロンパに参加していた事や自分たちがフィクションの存在と化してしまった事、そして、今までの学園生活が全て見世物にされていた事を……
それを知った時、最初はどうすれば良いのかわからなかった。今までの記憶が全否定されて、もう戻ることも出来なくなってしまったのだから当然だろう。でも、考えようにしては悪くないこともある。
植えつけられた才能は個人の適正にもよるが基本的には本物だ。超高校級の才能を持つことになった僕たち16人は、あえてこの運命を受け入れて生きていく事を決心したのだ。
幸いにも番組の出演料と言う事で莫大な報酬を受け取ることが出来た。チームダンガンロンパは僕たちのこれからの進路も保障してくれた。
彼らのコネを使って自分の才能を活かせる舞台を得た僕たちは、それぞれの道を歩む事になった。ばらばらの道を歩む事になった僕たちだけど、固い絆で結ばれていることは確かだ。何かあったらすぐに皆で駆けつける。そう、必ずだ……!
……では、ここからは僕の話をしよう。正確には、僕と彼女のそれからの話だ……
――――――――――――――――――――
「………」
コツコツと革靴の足音を響かせながら僕は歩く。そう大きく無いスーツケースを片手に、硬いアスファルトを足の裏で感じながら、僕は目的地へと向かっていた。
僕たちがダンガンロンパに出演してから数年の月日が経った。僕はその時に得た『超高校級の探偵』としての才能を活かして他の探偵の下で修行を積み、一年後にはその全てを吸収して自分の探偵事務所を立ち上げた。
別段商売としてやっているわけではない。ダンガンロンパの出演料で一生遊べるだけのお金は手に入った。僕が探偵をやっているのは、ひとえに困っている人を助けたいからだ。
どんな些細な事でも良い、誰かの助けになる事をしようと決心して立ち上げた事務所にはそれなりの依頼が舞い込んで来ている。それを一つ一つ丁寧に解決しながら、僕は色んなところを飛び回っていた。
そして……魔姫もまた、そんな僕に着いて来てくれていた。助手兼ボディーガードと言う立場で僕と一緒に活躍する彼女はとても力になってくれている。
「暗殺者の才能なんてまともに活かす方法は限られてるでしょ?」……彼女は皆にそう言いながら僕に着いて来てくれた。確かにまぁ、僕たちの中で数少ない犯罪系の才能を開花させた彼女の居場所にぴったりなのかもしれない。
だがまぁ、そんなのはただの建前で魔姫が僕と一緒に居たいだけだと言う事は十分にわかっている。僕も同じ気持ちだし、傍に居るとの約束を守るためにお互いが必要なのだ。
もうほとんど結婚している様なものなのだが、あくまで僕たちは仕事のパートナー兼周囲に秘密の恋人同士である。そんな回想を繰り広げていた所、僕は自分が目的地の前にたどり着いていることにはたと気がついた。
そこまで豪華では無く、されど質素すぎない普通のホテル。自動ドアを通りフロントに行くと、愛想の良い笑顔を浮かべたホテルマンが僕を迎えてくれた。
「予約をしていたサイハラですが……」
「はい、お待ちしておりました。もう荷物はお部屋にお届けしております。こちらが部屋の鍵になります」
「ありがとうございます」
053とナンバーが銘打たれた鍵を見て苦笑をこぼす。こんなところでもこの数字にまとわりつかれるのかと思いながら、僕は先払いでホテルの料金を支払った。
「……あの、お客様?お客様がご予約されたのはお一人用のお部屋でよろしかったでしょうか?」
「はい、そうですけど……」
「ですが、その……今、受け取った代金は二人分なのですが……?」
「あ、ああ……」
ホテルマンの返答に僕はやや困った表情になる。珍しいことだ、『知らない人』がいるなんて……
「ああ、お前、その方は良いんだよ。それで良いんだ」
どう説明しようかと悩んでいた僕だったが、若いホテルマンの後ろから少し歳を重ねた別のホテルマンが現れ、適当に説明をしてくれた。どうやら彼は『知っている人』の様だ。
「は、はぁ……?」
知らない人である彼もやや納得は出来ない表情ではあるが、先輩にそう言われて従う事にした様だ。フロントから出て僕のスーツケースを持とうとする彼を押しとどめると、僕は笑顔で彼に礼を言ってから部屋へと向かう。
「……良いんだよお前。あの人はサイハラシュイチだろう?」
「え、ええ……有名な探偵である事は知っていますが……」
「……そうか、お前、ダンガンロンパV3を見てないのか、そうかそうか……」
そんなホテルマンたちの会話を耳にしながら、僕はエレベーターへと乗り込んで自分に宛がわれた部屋へと向かった。
静かな5階には僕たち以外には人の泊まって居る気配が感じられない。どうやらホテル側が気を利かせてくれた様だ。
その事に感謝しながら部屋に入る。届けられた荷物を確認し、上着を脱いだ後……僕は、持参したスーツケースを開いた。
「わっ……!?」
「ふふ……あはは……やっぱ楽しいね……♡」
瞬間、その中から飛び出してきた肌色の物体に押し倒され、僕は床へと転がった。飛び出してきた何かは僕の胸に擦り寄って満足そうな表情をしている。
「もう……危ないんだから少しは遠慮してよ」
「そう言わないでよ、こっちは一日中この狭いスーツケースの中に入ってたんだからさ」
「了承したのは魔姫でしょ?」
「ふふ……こんな楽しそうな事、私が断ると思う?」
笑顔を浮かべた魔姫の顔が近づく。僕はその動きに応えて唇を重ね合わせながらそっと彼女の頭と臀部を撫でた。
「……体、冷たくなってるよ。寒かったんじゃない?」
「少しだけね」
「まったく、服は着ておけば良かったのに……」
「そっちの方がドキドキするんだもん。それに、出てすぐヤれるじゃない?」
「魔姫、節操の無い子に育ったね……」
「そう言う女に開発したのは終一でしょ?」
赤く興奮した表情のまま笑う魔姫と二回目のキス。そのまま僕のシャツを脱がそうとしてきた彼女の手を掴んで止める。
僕のその行動に不満げな表情を見せた魔姫だったが、強めに抱きしめてあげると機嫌は直った様だ。幸せそうな表情を見せる彼女を見ながら、僕は僕たちに起きた奇妙な現象の事を思い出していた。
先ほども言った通り、僕たちの学園生活ダンガンロンパV3は余すことなく全世界に放送されていた。世界中の大半が僕たちの事を見ていたわけだ。
で、だ……その放送された内容の中には僕と魔姫のそう言った事も含まれて居たわけで……つまりまぁ、全世界が魔姫と僕の関係性を知ってしまったわけである。
ここでとても奇妙な現象が起きた。ご主人様と奴隷兼恋人同士と言う僕と魔姫の関係性を顔を見たことも無く、名前も知らない人々は知っている。だが、あの学園生活を共に過ごしたとても大切な仲間たちは知らないのだ。
全世界に露出趣味とドがつくレベルのMであると言う自分の性癖がバレたと知った時の魔姫はもうひどく落ち込んでいた。とんでもない公開処刑を自分の知らない間に行われていたのだから当然だろう。
しかし……その事実もまた僕は利用した。急ぎチームダンガンロンパに頼んで、世界中に魔姫の情報の戒厳令を出したのである。つまり、魔姫の性癖を知らない人には絶対に何も教えるなと言うことだ。
これによって王馬くんと僕を除く他13名のメンバーが魔姫の性癖を知る可能性は限りなく低くなった。ついでに何らかの事情があって53回目のダンガンロンパを見て居なかった人たちも魔姫の事を知らないままになったわけである。
こうして全世界には露見しているが大切な友人たちは何も知らないと言う奇妙な関係性を作り上げた僕たち。それは魔姫にとってある意味では理想が現実になったと言うわけでもあった。
だってそうだろう?世界はもう魔姫の秘密を知って彼女をそう言うキャラクターとして受け入れている。例え全裸で愛する人の持つスーツケースの中に入って、一日中つれまわされたところで咎める人はどこにも居ないのだ。
全世界が彼女の理解者になった。そして、僕と言うご主人様との関係性を認めている。こうなればもう、魔姫に恐いものは無しだ。
他人に迷惑をかけないようにしながら自分の欲求を現実にしていく。僕が事前にリサーチして、問題が無いと判断したらどんな変態的な事だって出来るのだ。だって彼女の真の姿は世界中が知っているのだから……
「今日はお散歩の日だよね?早く準備しようよっ♡」
そんな日々を過ごしていたら、こんなにも節操の無い女の子に育ってしまった。僕が甘やかし過ぎたのか、それとも抑圧しすぎていた本性が爆発してしまったのかはわからないが、こんな魔姫も大好きだから僕には関係ないのだ。
彼女のおねだりに応えて僕は魔姫に散歩の為の準備を施す。頭には彼女の髪の色と同じ黒い犬耳のついたカチューシャをつけ、両手両脚には肌の保護を兼ねた毛皮付きの手袋とソックスを、細い首には長年愛用している赤い首輪をつけてやる。
そして、魔姫の丸みを増したお尻からは可愛い尻尾を生やしてあげる。自分の体には無い器官を生やされた魔姫は、体を震わせながら恍惚の声を漏らした。
「くぅ、あ……この感覚、クセになってるかも……♡」
「だいぶ慣れて来たよね、尻尾。最初の頃は結構時間がかかったのにさ……」
「ふふ……♡終一の開発の賜物だね……♡」
ふりふりとお尻を振って尻尾を揺らす魔姫。彼女なりの『嬉しい』の感情表現だ
そんな魔姫の頭を撫でながら首輪にリードを取り付けた僕は、部屋の扉を開けて外へと魔姫を連れ出した。
「さぁ、楽しいお散歩の時間だよ。下には魔姫の事を知らない人が居るみたいだから、ちゃんと教えてあげないとね?」
「あはっ……♡久しぶりだね……そっか、それは楽しみだね……♡」
エレベーターを待つ間、そっと魔姫を抱きかかえる。幸せそうな笑みを浮かべる魔姫に僕は問いかけた。
「……ねえ、僕で良いのかな?僕はその、あんまり頼りないと言うか、なんと言うか……んっ!?」
唇で唇を塞ぐ、もうそれ以上は言わせないぞと言わんばかりのキスをする。
じっくり、たっぷりと楽しんだ後、私は目の前の彼に言った。
「……そんなこと言わないで、私は終一の全部が好きだよ。あんた以外の男の人を好きになんかならないし、終一以外の男の傍に居ようとも思わないんだ」
そう、私は幸せだ。恋は盲目と言うが、この人以上の男など思いつかないくらいだ。
目の前に居るのは私の一番好きな人。私を受け入れ、傍に居てくれる大切な人
あなたの幸せが私の幸せ。あなたの笑顔が私の喜び。そしてあなたの隣が私の居場所なのだから……
「約束したでしょ?傍に居てくれるってさ……今更無しにするなんて許さないから」
「……うん、僕も約束を破る気は無いよ」
「ん、なら良し。それじゃ、今日も楽しもうか?」
やってきたエレベーターに乗り込む。リードを握られ、支配される感覚に酔いしれながらも心は興奮で高鳴っている。
ちょっぴり肌寒いけれども、きっと戻ってきたら彼が暖めてくれるだろう。それは後のお楽しみに取っておいて、今は今を全力で楽しむだけだ。
エレベーターの扉が開いて、その先に一歩足を……訂正、前足を伸ばしたら今日も楽しい事が始まる。
ホテルの従業員の驚きと歓喜に溢れた声を聞きながら、私は笑顔で彼と共に宴へと身を投じたのであった。
願わくば、こんな日々が一生続いて欲しい。いや、続くのだろう。そんな確信がどこかにある。
もう一度言うが……私は幸せだ。この結末は私にとって最上のもので、そこから続く人生は喜びに満ちたものであるのだから……
春川魔姫 愛情END「幸運な少女の日々」
……これが皆と紡いできた物語の終わりだヨ。どう?満足できたかな?
そうだった人も、そうじゃない人も、ここまで僕のSSを読み、そして協力してくれた事に感謝するヨ
一ヶ月近く書いてきたこのSSもこれでお終い。やっぱり寂しいものはあるネ。でも、また皆と会えると信じているヨ
またこのスレの二週目をやるのか、別の作品を書くかは未定だけど、きっとまた会えるからサヨナラはいわないでおくネ
……本当にありがとう。とてもとても楽しかったヨ。やっぱり、SSって良いよネ……!
携帯からでごめんネ。ヤバイエンディングと聞かれると返答に困るなぁ……
人的被害ならダントツの赤松さんだネ。所謂全滅エンドだし。逆に白銀さんはそうでもないかもしれないヨ?うん、多分だけどネ
じゃあ、誰のエンディングをかを伏せてタイトルだけ貼ってみようかな?エンディング名はネ…
「裏切りの代償」
「因果応報の結末」
「それはきっと呪い」
「居場所の無い少女」
「僕だけの女神様」
「修復不能の彼女」
「負け犬志望」
「狂気の忠義」
だヨ、あ、全部狂気エンドだからネ
もしあの選択肢で皆に言うを選んでいたら……(没エンド)
最原「……ごめん、春川さん。君がなんと言おうと僕の決意は変わらない、皆にこの事を言うよ」
春川「う、ううっ……」
最原「本当にごめん、でも、こうするしかないんだ……それじゃあ、僕はこれで……ぐうっ!?」ダンッ!
春川「………っ!」グググ…
最原「はる、かわさんっ、な、なにを……!?」
春川「……しかない」
最原「え……?」
春川「バラされたくない……友達を失いたくない……ならもう、アンタを殺すしかないじゃないか……!」グググ…
最原「!?」
春川「アンタが黙っていてくれるって言えば良かったんだ……そうすれば、こんなことしなくて済んだのに……」
最原「あ、ぐあ……っ」
最原(苦しい……息が、できな……)
春川「……さよなら最原、悪いとは思ってるよ。でも……」グッ!
最原「あ……う……」
最原(もう、だめ、だ……)
王馬「そこまでだよ、春川ちゃん」
春川「えっ!?」パッ
最原「がはっ!ごほっ、げほっ!」
王馬「にしし……!間一髪だったね、最原ちゃん!俺のおかげで死ななくて済んだんだから感謝してよ~!」
春川「お、王馬……?アンタ、どうしてここに……!?」
王馬「どうして?それはこっちの台詞だよ。春川ちゃんはなんで最原ちゃんを殺そうとしたわけ?」
春川「ぐっ……!」
王馬「……まあ、予想はつくけどさ……まさか、本気で人殺しをしようとするなんて思ってもみなかったな~!」
春川「……だから何?アンタにそんなことを話す必要は無いね」
王馬「俺も殺すから?」
春川「そうだよ。今の現場を見られたからにはアンタも殺すしかない。もう私は後戻りできないんだ!」
王馬「……ふ~ん、そう。そうなんだ……春川ちゃんは本気で俺と最原ちゃんを殺すつもりなんだね?」
春川「ああ、そうだよ!だから……」
王馬「……だってさ、皆」
春川「……え?み、皆……?」
百田「は、ハルマキ……?お前、何言ってんだよ……?」
春川「も、百田……!?なんで、アンタが……!?」
赤松「う、嘘だよね?何かの冗談だよね?春川さんが最原くんを殺そうとするわけないよね!?」
春川「あ、赤松……?うそ、うそ……!?」
王馬「……二人だけじゃないよ。皆ここにいるんだ。そう、皆ね……」
春川「あ、ああ……あぁぁぁぁ……」ガクッ…
百田「答えてくれハルマキ!なんでこんな真似をしたんだ!?なんで終一を殺そうと……」
王馬「……馬鹿だなぁ百田ちゃん。それが話せたら春川ちゃんも殺人なんかしようとしないよ。まぁ、相当秘密にしたい事があるのは確かだけどね」
最原「ぐっ……」
最原(最悪だ……最悪のタイミングで全てが露見してしまった……まさか、あのカメラはもうとっくにこの教室の中に仕掛けられていたのか?その映像を見て王馬くんは様子を伺ってたんだ、だから異変にも気がついた……抜かった、僕のミスだ……)
王馬「……でもこれでわかったでしょ?春川ちゃんの本性がさぁ……!彼女は、自分の為なら人なんか平気で殺せる人間なんだよ!」
春川「あ、あぁ……ちが、ちがう……」ガタガタ…
王馬「違う?この後に及んで嘘をつくの?そんなの俺でもしないね」
春川「……い、嫌だ……嫌だよ……」
(春川さん、そんな人だったんだ……)
(人殺しだなんて近づきたくないな)
(やっぱり暗殺者だね、殺しには慣れてるんだ……)
春川「……ないで……見ないでよ……!」
(殺人者!人殺し!最低の人間だね!)
(二度と俺たちに顔を見せるな!)
(お前なんかいなくなれば良いんだ!)
春川「お願いだから……お願いだよ……っ!」
(お前なんかもう、友達じゃない)
春川「お願いだから、そんな目で私を見ないでよぉぉっ!」ダッ!
最原「は、春川さんっ!」
春川「うわぁぁぁぁぁっ!」
―――ドスッ!
最原「あ、ああっ!?」
春川「う、あ……」ドサッ
王馬「ひゅ~!心臓を一突き、見事な自殺だね!まさに鮮やかなお手並みだよ!」
百田「は、ハルマキーーっ!」
赤松「春川さん!そんなっ!?」
最原「は、春川さん!しっかりするんだ!」
春川「さい、はら……どこ……?」
最原「春川さん!僕はここだよ!しっかりするんだ!」
春川「ごめん……ね。アンタは私のために、頑張ってくれたのに……それなのに、私は……」
最原「そんなの良いんだよ!だから……っ!」
春川「寒い、よ……寂しいよ……一人ぼっちは、恐いよぉ……」
最原「は、春川さんっ!!!」
春川「わた、しは……だれかに、うけいれてほし、かった……だけ……」ガクッ…
最原「春川さん……?春川さんっ!」
王馬「……無駄だよ最原ちゃん。もう死んでるって」
最原「そ、んな……こんな事って……!」
赤松「春川さん!どうしてこんな……こんな……ううっ……」
百田「ば、馬鹿野郎っ!死んじまったら何にもならねぇだろうが!どうしてそんな簡単に死ねるんだよ……っ!」
王馬「ま、これで俺たちの中の不穏分子は消えたんだからさ、明日から安心して暮らせるよ!やったね!」
百田「お、王馬……っ!てめぇっ!」
赤松「二人とも、やめてっ!」
最原「………」
最原(僕のせいだ……僕がもっと春川さんのことを理解してあげられてたら……彼女を受け入れてあげられてたらこんな事にはならなかったんだ……)
最原(ごめん、春川さん……本当に、ごめんよ……)
BAD END
最原「……モノクマ、聞きたい事があるんだ」
モノクマ「はいはい!どうかしたのかな?最原くん」
最原「……この事件の黒幕についての推理を聞いて欲しい。その上で、君の意見を聞きたいんだ」
モノクマ「……うぷぷ!良いよ!早速聞かせてよ!」
最原「……うん、それじゃあ……」
――――――――――――――――――――
「……あ、あの……これは、どういうことですか……?」
薄暗い部屋の中で椅子に縛られ拘束されている彼女の姿が見える。別室でそれをモニターしながら、僕は成り行きを見守っていた。
「私、頑張りましたよね……?ダンガンロンパV3は成功でしたよね?な、なら……」
「……オマエ、何を勘違いしてるの?確かにダンガンロンパV3は大成功したよ。でも、それはオマエのおかげじゃない。むしろオマエは足を引っ張った存在なんだよ?」
「ひいっ!?」
突然目の前に現れたモノクマの姿に彼女の表情が恐怖に歪む。モノクマは無機質で淡々とした口調で彼女を責めた。
「白銀つむぎさん……君は今までで最低最悪のゲームマスターだったよ。なにせ、何一つとして事件を起こせなかったって言うのに、黒幕だって暴かれてしまったんだからね」
「え……?」
「……最原くんは君が黒幕だって気がついていたんだよ?だから君に告白したんだ……だってそうでしょ?君が僕ら側の人間なら、この告白を断る理由がない。ダンガンロンパV3を大団円で終わらせられるんだからね」
「そ、そんな……」
白銀さんの顔色が青く、そして白くなっていく。動揺と恐怖に彩られた彼女は、今にも倒れてしまいそうなほどに弱りきっていた。
「……さて、役立たずの上に黒幕だとバレてしまったオマエには僕らからのオシオキを受けて貰いましょう!せめてそれ位は役に立ってよね!」
「い、嫌……そんな、やめて……!」
「え~、ただいま視聴者の皆様には、『もう一度みたいおしおきベスト10』と題したアンケートをお答えいただいております!ランクインしたおしおきは全て白銀さんが受けてくれますので、奮ってご応募くださーい!」
「嫌だっ!だ、誰か!誰か助けてよっ!」
泣き叫び助けを求める白銀さん。だが、そんな彼女に救いの手が伸ばされるわけもない。
彼女が今受けようとしている罰は正当なものだ。だって、もしかしたらそのおしおきは僕たちの内誰かが受けるものだったのかもしれないのだ。
僕たちは幸運だった。誰も死なずに外に出られた。だが、だからと言って彼女の罪が消えることは無い。
これは彼女へのおしおきだ。無能な彼女へのチームダンガンロンパからのおしおき。首謀者である彼女へのコロシアイが見れなかった視聴者からのおしおき。そして、僕たちを裏切って騙していたことへのおしおきだ。
「……はい、集計結果が出ましたー!ほほう、これはなかなかエグいのが出ましたね!」
「嫌だ!嫌だ嫌だ嫌だ!」
「ただいま準備中です!もう少しお待ちを!」
「嫌だよ!誰か助けて!お願いだから助けてよ!」
絶望に染まる白銀さんを見る僕の口元には自然と笑みが浮かんでいた。僕は湧き上がる感情のままに小さく呟く。
「ざまあみろ……!」
僕たちは今までの人生を失った。もしかしたら彼女を責めるのはお門違いなのかもしれない。
だが、恨まずにはいられなかった。危うくコロシアイゲームをやらされそうになったのだからこの感情は正当なものだろう。
でも、やっぱり彼女は仲間だ。だから僕は白銀さんを殺すことなどできなかった。
だから僕は委ねたのだ。彼女の大好きな視聴者に、彼女自身の運命を委ねた。この投票にはちゃんとおしおき無しの選択肢も用意してあった。もしもそれがランクインしたら彼女は助かる予定だったのだが……
「……残念だったね白銀さん。君が助かることを望む人は一人も居ないみたいだよ?」
その回答への投票数は0……つまり、彼女は何よりも大切な視聴者に殺されるのだ。ならば彼女も本望だろう。
そう考えた僕の耳には絶え間なく狂ったように泣き叫ぶ白銀さんの声が届いていた。
「助けて、助けて、助けてっ!」
「お願いします!もう一度チャンスをくださいっ!今度こそちゃんとしますからっ!」
「こ、殺すならせめてもっと楽な方法にしてください……お願いですから!」
必死の形相で喉も枯らさんとばかりに叫ぶ白銀さん。しかし、そんな彼女の叫びに耳を傾けるものなどどこにも居ない。
皆が期待している。彼女の無残な死に様を……彼女に罰が下るのを楽しみにしているのだ。
「……準備が整ったみたいです!では、早速行ってみましょう!今回は役立たずの黒幕である白銀さんの為に、スペシャルなおしおきを用意しましたーっ!」
「あ、ああ……止めて!止めてぇぇぇぇぇっ!!!」
「では、張り切って行ってみましょう!おしおきターイム!」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」
機械の起動音が聞こえる。それに掻き消されそうになっている白銀さんの叫び声もだ。
絶望に染まった彼女の全てを見届けた僕はモニタールームから出た。後はすべて彼らに任せてしまおう。
「さよなら、白銀さん……」
ちょっとだけ好きだったよ。その言葉を胸の中にしまいながら、僕は当然の終わりを迎えた彼女に背を向けて歩き出す。
僕の後ろでは、断末魔の悲鳴という言葉では表しきれないほどの叫びを上げる白銀さんの絶望的なおしおきが繰り広げられていた。
白銀つむぎ 狂気END『因果応報の結末』
最原(夢野さん……彼女の僕への依存心を利用すれば、みんなでここを出る事だって簡単なはずだ)
最原(彼女は僕の言う事には逆らわない。心苦しいけど、彼女の気持ちを利用すれば皆助かるんだ。なら、僕は彼女を利用してやる!)
最原「……夢野さんのところへ行こう。脅しに近いけど、彼女に僕の告白を認めさせるんだ……!」
――――――――――――――――――――
果たして、僕の告白は上手く行った。僕と離れたくないと言う夢野さんの心を上手く誘導し、告白を成功させたのだ。おかげで外へと続く扉は開いた、だが……
「……夢野さん、皆待ってるよ。ほら、僕と一緒に外に出よう?」
「………」
彼女は……夢野さんだけは外に出たがらなかった。理由は単純だ、外に出たら皆離れ離れになってしまうから。仲の良い友人が自分の元から離れて行く事に彼女は耐えられないのだ。
「……ウチはここに居たい。皆と一緒にこのままここで暮らしたい……」
「そんなの駄目だよ。皆、家族が外で待ってるんだ。それは夢野さんも一緒でしょ?」
「良い、良いんじゃ……皆と離れ離れになるくらいなら、ウチはもうママにもパパにも会えなくて良い……だから……!」
搾り出すような声で呟いた夢野さんは、目の前のマグカップを手に取ると中に入ったお茶を飲み干した。僕も釣られてお茶を飲む。
温くなったお茶を飲みながら僕は後悔した。夢野さんをこうしたのは僕だ、僕が彼女の心を解きほぐしてあげればこうはならなかったと言うのに……
「……最原よ、お主はウチと一緒に居てくれるか?」
「え……?」
「ウチとずっと一緒に居てくれるかと聞いておるんじゃ」
「う、うん……もちろんだよ」
だから一緒に外に出よう……そう続けて言おうとした言葉は僕の口から出てこなかった。何故か力が抜けた僕の体が、後ろに倒れこんだからだ。
「あ、れ……?」
体が上手く動かない。痺れている様な、ふわふわしている様な感覚が全身を支配している。一体僕はどうしてしまったのだろう?その答えを探している僕の前で夢野さんが椅子から立ち上がった。
「……ウチはもう、口約束だけでは我慢できん……だから、ウチは魔法を使うことにした」
「ゆ、め、の、さん……?」
「……転子も、アンジーも……他の皆は諦めても良い。じゃが、お主だけは……終一だけは、諦めとう無い!」
被っている帽子を取ったのを皮切りに夢野さんは次々と服を脱いで行く。彼女の小さな手は震え、上手くボタンを外せずにもたついていたが、それでも彼女は自分の目的を果たすことが出来た。
「……見てくれ、最原……魔法を使うためにはそれが必要じゃ」
生まれたままの姿になった夢野さんは僕にその姿を見せ付ける。そのままゆっくりと僕に近づき、下半身に手を伸ばす。
「な、にを……?」
「あ、安心せい……この魔法はお主に害は無い、むしろ気持ち良いと聞いておる。ウチは痛いらしいがの……」
カチャカチャと夢野さんが震える手で僕のズボンのベルトを外そうとしている音が聞こえる。彼女が何をしようとしているか理解した僕は、動かない体で必死に抵抗しようとした。
「だ、めだ……!そんなの、駄目だよ……!」
「……嫌じゃ、離れとうない!この魔法は一生に一度しか使えん、しかし……これさえすれば、ウチは終一と離れなくてすむんじゃ!」
瞳に涙を浮かべながら夢野さんが叫ぶ。その泣き顔を見た僕の心に暗く重い感情が芽吹いた。
マジックで皆の笑顔を生み出していた夢野さん。そんな彼女から輝く笑顔を奪ったのは僕だ。今、彼女にこんな表情を刺せているのは、他ならぬこの僕なのだ……
後悔に包まれ、悲しみが僕を襲う。僕は彼女を利用した、だが、僕が彼女を好きだと言う気持ちに嘘はなかった。
一緒に色んな場所に行きたかった。もっと夢野さんの笑顔を見たかった……それは僕の本心だったのに、僕はそれと真逆のことをしてしまっていた。
この行為ももっと幸せに満ちた中で行いたかった。こんな……こんな泣き顔をした夢野さんに無理をさせることなどしたくなかった。
「ああ……い、痛い……痛いぃっ……!」
純潔を散らした夢野さんの泣き声を聞く、流れる赤い血を見る……それは、僕の胸を締め付けるのに十分な威力を持っていた。
こんな結末を望んだわけじゃなかった。僕もただ、彼女と一緒に居たかっただけなのに……
「……これでずっと一緒じゃ……ウチの魔法は絶対じゃからな……!」
痛みに耐えながら僕の胸に顔を押し付ける夢野さんの呟きに同意しながら、それを否定する。
確かにもう、僕は彼女と離れられないのだろう。どんなことがあっても、この胸の痛みが僕を彼女から離れることを許してはくれない。
だが、これは魔法なんかではなかった。彼女の魔法は人の笑顔を作るものだ、決してこんな悲しみと涙を作るものでは無い。
そう、これに名前をつけるのならば、きっと……
夢野秘密子 狂気END『それはきっと呪い』
以上、春川さんのBADエンドと白銀、夢野さんの狂気エンドでした。
ちなみに、最初から狂気度5はたくさんの人が予想していた通り白銀さんだヨ。立場的には仕方がないよネ?
さて、ちょっと出かけるから帰ってきてからほかの女の子のエンディングを貼らせて貰うヨ。皆さん、しばしお待ちを……
最原「告白の相手……?そんなの考えるまでも無いじゃないか」
最原「アンジーさんが良いに決まってる!アンジーさん以外の女の子なんて目に入らないよ!」
最原「そうさ、僕はそうすべきなんだ。きっと彼女の言う神様もそう言ってるに違いない」
最原「ふふふ……アンジーさん、アンジーさん……アンジーサンアンジーサンアンジーサンアンジーサン……!」
――――――――――――――――――――
「アンジーさん……アンジーさん……!」
「ふふふ……終一は甘えんぼさんだね~。ほら、こっちにおいで……!」
優しく温かいアンジーさんの腕の中に身を預けた僕は、安堵の息を吐いた。温もりと幸せが僕を包み、緩やかな時が流れる。
「終一……アンジーを選んでくれて嬉しいよ……これからはアンジーがずっと終一の傍で見守ってあげるからね……!」
優しい声で囁かれ、僕は嬉しさで笑みを浮かべる。僕は今、とても幸せだ。
ほかの皆がどうなったかは分からない。ここがどこなのかも分からない。どれ位の時が流れ、あの学園生活がどうなったのかも僕は分からなかった。
だが、そんなことどうだって良いのだ。だって僕の傍にはアンジーさんがいる。僕の人生はそれだけで十分だ。
アンジーさんの為に生き、アンジーさんの言う事に従って、アンジーさんに褒めて貰い、抱きしめて貰う。なんて素晴らしい人生だろう!
「終一……神様もその生き方で良いって言ってるよ~!……そうだよ、終一はずっとここでアンジーと一緒に生きるんだよ……誰にも邪魔されずにね……!」
僕を抱きしめるアンジーさんの力が強くなる。そのせいで少し息苦しくなってしまった僕は、小さくむせこんだ。
「ああ、ごめんね終一、苦しかったね?もっと優しく抱きしめてあげないとね……」
腕の力が緩む。丁度良い力加減で抱きしめられた僕は心地よいまどろみへと誘われた。
「……終一のことは大事に大事にしてあげるね……!だって終一はアンジーのとっても大切な人だからさ……!」
「だから終一、終一もアンジーを裏切っちゃ駄目だよ?そんなことしたら、神様のばちが当たるんだからね?」
そんなこと考えるものか、この幸せを失うくらいなら死んだ方がましだ。
アンジーさんの傍が一番だ、アンジーさんと過ごす時間が一番だ、アンジーさんが一番だ……!
「よしよし……終一は良い子だね……!」
優しく僕の頭を撫でてくれるアンジーさんの声がほんの少しだけ恐く聞こえてしまった。ああ、僕はなんて駄目なやつなんだ、こんなに素敵なアンジーさんに怯えるだなんて……
「だいじょぶだよ~。終一はアンジーのもの、これからもアンジーと一緒に幸せに暮らすんだからね。神様もそう言ってるよ」
暖かい。柔らかい。幸せだ。幸せだ、しあわせだ、シアワセダ、シアワセダシアワセダシアワセダ……!
「……お眠り終一。目が覚めたら、もっと幸せな明日がやってくるからね……!」
二人でベッドに横になる。温かな彼女の体温を感じながら目を閉じる。
きっと僕は世界一の幸せ者だ……そんな風に考えながら、僕はアンジーさんに言われるがままに眠りに落ちて行った。
夜長アンジー 狂気エンド『僕だけの女神様』
最原「春川さん……言い方さえ変えれば彼女は僕の要求を呑む筈だ……でも、本当にそれで良いのか?」
最原「……いや、もう手遅れなんだ。なら、徹底的に利用してやればいいじゃないか。そうさ、皆のために心を鬼にすれば良いんだ……!」
――――――――――――――――――――
「……最原、次はどうするの?焼く?刺す?抉る?……好きな様にしてよ……」
物騒な言葉を口にしながら春川さんが微笑む。一糸纏わぬ裸体を見せつけながら自ら手足を拘束した彼女のその笑みは、文字通り狂っていた。
「……あんたのすることなら何でも受け入れるよ……。それが私に与えられた罰なんだから……」
そう呟く彼女の体には痛々しい跡が幾つも残っていた。打たれた跡、火傷の跡、切り裂かれた跡……尋常では無い数の傷跡が春川さんの美しい体を汚していた。
この全ては僕がやったことだ。彼女の望むがままに鞭を振るい、火で炙り、ナイフで傷つけた。春川さんはその度に痛みで悲鳴を上げながら、どこか安心した表情を浮かべていた事を思い出す。
「皆、皆……私に会いに来なくなっちゃった。当然だよね、こんな私に会いたい奴なんているわけないもんね……」
そう言って春川さんは自嘲気味に笑うと、寂しそうに涙を流した。本心からの涙をこぼしながら、すがる様に僕に語りかける。
「ねぇ、最原……もう、あんたしかいないんだ……私が殺そうとしたあんたに罰を与えて貰える事でしか、私は生きている事を実感出来ないんだよ……」
「だからさ、最原……あなたが飽きるまでで良いから、私を罰して。そして付き合いきれなくなったら……私を置いて、ここから出て行ってよ……」
その言葉に胸を痛めながら、僕は手にした乗馬用の鞭を振るう。手応えと共に春川さんの悲鳴が響き、鮮血が舞った。
そうさ、わかってる。こんな事、僕も望んじゃいなかった。でも……もう彼女の居場所を作れるのは僕しかいないのだ。
外に出て行った皆は思い出しライトを使われて記憶を改竄されてしまった。もう、僕の事も春川さんの事も覚えていないのだ。
そして、春川さんの痛々しい姿を見続ける視聴者も外の世界にはいない。皆、あっという間に彼女の事を過去の人物にしてしまっているのだ。
春川さんには居場所がない。外に出ても彼女を受け入れてくれる人は居ないのだ。だから、ここに残り続けると決めた。そして、罪を償うために今日も僕の手で罰を受け続けている。
「痛い、苦しい、辛い……私は、アンタにこんな事をしようとしてたんだね……?ひどい奴だね、私は……」
荒い呼吸を整えながら春川さんが言う。痛みと悲しみで涙を浮かべながら彼女は僕に懇願した。
「……お願い最原、私を殺して……あなたが居なくなれば、私は生きる意味がなくなるから……だから、いつか私に最大の罰を与えて……お前の居場所はもうどこにも無いんだって吐き捨てて、ここに私を置いていってよ……!」
その言葉を聞いた僕は、歯を食いしばりながら再び鞭を振るった。春川さんの悲鳴を聞く度に、僕の心にも傷が増えていく。
ああ、そうさ、わかっている。これが僕への罰なんだろう?いつまでもこうして、望まない嗜虐を与える続ける事が僕に課せられた罰なのだ。
「さい、はらぁ……!」
痛みを求める春川さんの声が聞こえる。最初に狂ったのは僕か、それとも君か?そんな事、もうどうだって良いのだ。
いつか君が事切れるまで、僕はこうして生きていこう。一生、ずっと、永遠に……
この広くて狭い檻の中が唯一の君の居場所、ここから出て行く事が出来ない君のために、僕は君を傷つけ続ける。
罰を与えているのは誰で、与えられているのは誰なのかも、僕にとってはどうでも良い事だった。
春川魔姫 狂気END『居場所の無い少女』
最原(入間さん……やっと、やっと彼女を救うことが出来る!もう、怯える必要は無いんだって言えるんだ!)
最原(すぐに告白しに行こう!二人で出られるよ、入間さん!)
――――――――――――――――――――
「入間さん!僕、君に伝えたい事があるんだっ!」
勢い良く彼女の研究教室のドアを開けた僕は、その勢いのまま彼女に叫んだ。伝えたい思いを伝えるために、一緒にこの学園から出て行く為に……
だが、彼女の姿は部屋の何処にも見つからなかった。いつもならこの時間帯はここに居るはずなのに、そう思いながら僕は彼女の姿を探した。
「入間さん?何処に居るの?」
二歩、三歩……明かりの消えた教室の中を歩いていた僕はあるものを見つけた。それは、大きな机の上に置かれた白い封筒だった。
嫌な予感がする……唾を飲み込み、その封筒を手に取った僕は一度入り口に戻って部屋の電気を付ける。そして、封筒の中にあった手紙を読み始めた。
『最原へ……俺様は、お前に謝らなきゃいけない。これを読んでいるって事は、全てが終わった後だと思うから詳細は書かないけど、どうか俺様の気持ちを知って欲しくてこれを書く』
意外と綺麗な字で、それは書かれていた。所々ぐちゃぐちゃになっているその手紙を僕は読み進める。
『お前はいつも俺様を励ましてくれた。きっと外に出られると、そう言って希望を持たせてくれた。その事を俺様はすごく感謝してる』
『でも……私は恐かったんだ。どんなに希望を持っても、それが全部消えていく気がしてならなかった。助けなんか来なくて、一生このままなんじゃないかってずっと怯えてたんだ』
『ここに閉じ込められた他の奴らを好きになればなるほど、その恐怖は大きくなっていった。もしかしたら明日コロシアイが再開されて、こいつらとデスゲームをする事になるんじゃ無いかって恐かったんだ』
『大好きなお前が私を殺しに来るかもしれない。逆に、大好きなお前を私が殺すかもしれない……そんな考えを否定出来ないでいた俺様をどうか許してくれ、最原』
『私はもうこの恐怖に耐えられない……どんなに虚勢を張った所で、私は弱い人間なんだ。だからもう、この生活から抜け出すことにしたよ』
『本当にごめん、最原。皆にも謝っておいてくれ、美人過ぎる俺様からの最後のお願いを聞く事になるなんて、お前は幸せ者だな!』
『……本当にごめん。それと、好きだった。こんな事書いても迷惑だろうけど、どうか覚えておいて欲しい』
『さよなら、入間美兎より』
涙が勝手に溢れて来ていた。手は震え、膝からは力が抜けて行く。
振り返りたくない。そうすれば、全てを知ってしまう。もう、入間さんがどこにも居なくなってしまったと言う事を現実だと認識してしまう……
だから僕は振り返れなかった。立ち上がることも出来なかった。
僕の後ろではただひたすらに、天井から伸びた縄にぶら下がって冷たくなった入間さんの体がゆらゆらと揺れていたのであった……
入間美兎 狂気END『修復不能の彼女』
「嬉しいわ最原くん……やっぱりあなたは私を選んでくれたのね……!」
「東条、さん……」
「これからは私があなたの為になんでもしてあげるわ!そう、何でもね……!」
ニコニコと笑って僕の手を取る東条さんを見つめ返す。その笑顔を見ながら、僕は彼女を刺激しないようにしつつ願いを述べた。
「じゃ、じゃあ……僕を、ここから出してくれないかな?」
「それは駄目よ!」
瞬間、東条さんの笑顔が消え、必死の形相になる。鬼気迫る表情になった彼女は、僕を抱きしめながら言い聞かせるようにして語り始めた。
「ああ、駄目よ最原くん……あなたは優しいわ、そしてとても素晴らしい人よ。だから、私の傍から離れてはいけないの……!」
「なぜなら皆があなたを狙ってるから……私にはわかるの、皆、あなたを殺そうと躍起になっているわ。無防備にここから出たら、あなたは瞬く間に殺されてしまうわよ!」
「そ、そんなこと……」
「いいから、私の言う事を聞きなさいっ!」
怒気を孕ませた声で叫ぶ東条さんに恐怖を感じる僕。そんな僕の怯えを見て取ったのか、彼女は泣きそうな表情になると必死に詫び始めた。
「ああ、ごめんなさい……恐かったわね、私は酷い人間ね……。でもお願い、分かって欲しいの……!」
「私はあなたの為ならなんでもしてあげる。食事も洗濯も、あなたが望むのならば性欲の処理も喜んでさせて貰うわ。でも、この部屋から出て行く事だけは駄目よ」
「ほんの少し、少しだけの我慢だから……きっと外の皆はすぐにでもコロシアイを始めるわ。学園の外に出たいが為に醜いコロシアイをするに決まってる。それが終わるまでの我慢よ……」
「私と最原くんが最後の二人になったら、一緒にこの学園から出ましょう?そして、新しい人生を歩むの。そう、二人でね……!」
そう言って東条さんは僕を抱きしめた。心地よい幸せな感覚を覚えながら、同時にすさまじい恐怖も感じる。
僕は東条さんにとって何よりも大切な存在だ。だからこそ、こうして椅子に縛られ、身動きを封じ、厳重に保管されているのだろう。
「……大丈夫よ。私があなたを守ってあげる……私はあなたのメイドだもの、あなただけに仕えるメイドよ……!」
もう、僕は外の皆を信じるしかない。この厳重な警備を突破して、僕を彼女の手から救い出してくれることを期待するしかないのだ。
だが、それは不可能な気がしてならない。幾重にも張り巡らされた警備網を見る度にそう思う。そして、目の前の東条さんに言い聞かされるのだ。
「……あなたはここにいれば良いの。私と一緒に、私のご主人様で居てくれれば良いのよ……!」
東条さんの瞳には僕しか映っていない。僕以外のものは何も映っていない。
行き過ぎた忠誠心が巻き起こす恐怖を、僕はこの身をもって知る事になった……
東条斬美 狂気END『狂気の忠義』
―――告白から数日後
茶柱「きええっ!さぁ、どうですか最原さん!?ギブアップしますか!?」
最原「あいだだだだ!も、もうやめっ……」
茶柱「きこえませ~ん!転子の耳には男死の声なんて聞こえないで~す!」
最原「そんな、あいだだだだだっ!」
夢野「んあ~、なんだか最近転子も元気を取り戻したみたいでよかったのお」
天海「ええ、少し前までは変な感じだったっすけど、今は大分立ち直ったみたいっすね」
夢野「まぁ、そのせいで最原があんな目に遭っているんじゃがのぉ」
最原「れ、冷静に分析してないで助けてよっ!」
天海「え~と……俺は死にたくないのでパスするっす」
夢野「んあ~、めんどいからパスじゃ」
最原「そそそ、そんなぁっ!?」
夢野「転子よ、最原をあまりいじめるでは無いぞ」スタスタ
天海「それじゃあ俺たちはこの辺で失礼するっす」スタスタ
最原「あ、ちょ、まっ……!」
夢野「最原よ、強く生きるんじゃぞ~……」
茶柱「はい!また後でお会いしましょう!……さて最原さん、続きを……ぐえっ!!!」
――――――――――――――――――――
無防備な転子の腹部に拳を叩き込み、僕はゆっくりと立ち上がる。そうした後、床に倒れこむ転子を蹴り飛ばした僕は彼女の腹をぐりぐりと踏みつけた。
「……痛かったんだけど」
「す、すみませ……」
「負け犬の声なんか僕には聞こえな~い」
「ぐっ、あ、あぁぁっ……!」
ずん、と足を転子の腹に沈める。苦しそうな呻き声をあげながら、彼女は一切の抵抗の様子を見せなかった。
「ひぎっ、ぎっ、ああぁぁぁっ!」
もう一度転子を蹴り飛ばして仰向けにさせると、僕は彼女の腕と肩を掴んだ。そして、彼女から習ったとおりに力を加える。するとどうだろう、いとも簡単に転子の肩の関節は外れ、大きな悲鳴が道場内に響いた。
「……うるさい」
「もうしわけ、ありませんっ……」
僕の一声に震えながら返事をした転子はやっと静かになった。うん、躾が行き届いている証拠だ。
「ほら転子、おしおきの時間だよ。いつもどおりの格好をとりなさい」
「は、はい……」
僕の言葉を受けた転子が肩を押さえながら僕の元までやって来る。土下座の様な格好からお尻を高く上げた彼女は肩の痛みに耐えながらそのままの状態で固まった。
「はい、それじゃあ行くよー」
「ひぐっっ!」
高く掲げられた転子のお尻、僕はそこ目掛けて思い切り張り手を繰り出す。張りのある大きな彼女の臀部に張り手が炸裂する度に乾いた良い音が響いた。
「なに?反省してないの?転子は痛いって泣き喚くだけなの?」
「す、すいませんっ!転子は、負け犬の癖に最原さんに暴力を振るった犬畜生にも劣る存在です!最原さんの手で躾けて貰えて、とても嬉しいですっ!」
「もう二度と調子に乗りませんからっ!許してくださいっっ!」
「ふ~ん……じゃあ、夢野さんに今の転子の姿を見て貰おうか?心から反省したなら出来るよね?」
「そ、それは……っ!」
「……出来ないんだ?やっぱり口先だけなんだね。転子は悪い子だね。もっとおしおきしてあげなくちゃ……!」
「あ……ああっ!くっ、うあぁぁっ……!」
バシン、バシンと尻を張る。悲鳴を上げて泣き叫ぶ茶柱さんを見る僕はとても愉快な気分になった。
強くて凛々しくて、男に媚びない茶柱さん。そんな彼女が僕に対して涙目になりながらお尻をぶたれているなんて誰が想像するだろうか?
僕だけが知る惨めな彼女の姿に興奮を覚えながら、二度、三度と彼女を蹴り飛ばす。道場の隅に転がされた転子は、小さく呻いていた。
「……転子、汚い君を蹴ったせいで足が汚れちゃったよ。どうすれば良いか、わかるよね?」
「は、はい……っ!」
差し出した僕の足に顔を近づけた転子は、チロチロと舌をだしてそれを舐め始めた。こそばゆい感触と愉快なその光景に笑みを浮かべながら僕は転子の頭を撫でる。
「……転子、君は一体なんなのかな?」
「て、転子は、転子は……ただの負け犬です。ずっとずっと、誰かに負かされたくて合気道を続けてきた負け犬志望者なんです……」
「負かされて、ぼろぼろにされて、惨めになりたくて……その為にずっと生きてきたんです。転子は、こんな風になりたかったんです!」
その答えに僕はにんまりと笑った。そして、もう一つの質問をする。
「転子、これから君はどうするの?望みが叶ったんだよね?じゃあ、もうお終い?」
「いいえ……いいえ!転子は、もっと惨めになりたいです!もっともっと情けなくて恥ずかしい負け犬になって、色んな人の笑いものになりたいです!」
「ふ~ん、そう?それで、君はその為にどうするの?」
「お、お願いします最原さん!どうか転子を躾けて下さいっ!もっと惨めで、情けない負け犬にして下さい!その為なら、転子はなんでもします!尊厳も自由も全て最原さんに差し出します!だから、転子を立派な負け犬にして下さいっ!」
「く、くく……あははははははは!」
愉快で堪らなかった。笑いが止まらなかった。あの茶柱さんがこんな風に僕に屈服するなんて誰が想像しただろう?愉快な気持ちのままに彼女の髪を掴んだ僕は、そのまま彼女の顔を畳の床に叩きつける。
「ぶっ!」
「……良いよ、転子。君を立派な負け犬にしてあげる。惨めで、情けなくて、何処に出しても恥ずかしい負け犬に育て上げて、君の願いを叶えてあげるよ……!」
「ひゃ、ひゃいっ……!」
転子の顔を掴んで持ち上げる。ぼーっとした瞳をした彼女の目を覗きこみ、言い聞かせるようにして僕は言った。
「もう君には茶柱転子なんて立派な名前は必要ない。君は今からただの負け犬さ、良いね?」
「はい……!私はただの負け犬です……!」
「これから毎日、自分の名前も特技も誇りも忘れる様に躾けてあげるからね。嬉しいでしょ?」
「はいっ……身に余る光栄です。てん……私は、とても幸せです……!」
僕は壊れきった茶柱さんを見ながら愉悦さに浸る。お互いに壊れてしまったが、僕はしっかりと自分を保つことが出来ている。対して転子はもう駄目だ、壊れきって手の施しようが無い。
「負け犬……私は負け犬。もう転子ですらない、ただの負け犬……っ!」
転子の体を押さえつけ、僕の方が上位の存在であることを彼女に教えながら彼女の呟きを聞く。そして勝利の喜びに酔いながら満足げに笑った。
茶柱転子 狂気END『負け犬志望』
さて、これで全員分書き終わったかな?ということは、今度こそ本当おしまいだネ
稚拙な僕の文に励ましや感想の言葉をくれて本当にありがとう。一つ一つの言葉が本当に励みになったヨ
次に何を書くかはわからないし、また書くかも決めてないけど、それでもこのssでこうやって作品を書けたことが楽しかったのは確かだヨ
願わくばまた皆とは会いたいな。そう、また別のスレで会おうヨ
その時はまた、皆が楽しめるようなお話を書きたいな。うん、書いてみたいネ……
長々と別れの言葉を紡いできたけど、終わりが来るのは何事も同じサ。そこに納得は必要ない、だから僕は最後にこの言葉だけを残すことにするヨ
また会おうネ……!
なら、最後に一人だけ愛情エンドを、書いて終わりにしようか?誰がいいかな?
全員分を書くと1000まで行っちゃいそうなんだよネ。書けたら全員行くけど、取り敢えずアンケート取って要望が多い人から書いていくヨ。
最原(赤松さん……ずっと僕に優しくしてくれた人。僕にもう一度前を向く勇気をくれた人……彼女の優しさに僕は救われたんだ)
最原(きっと、もうずっと前から僕は彼女のことを想ってたんだ。でも、彼女に思いを伝える事に怯えていた……もし彼女に振られたら、もう二度と同じ関係に戻れないんじゃないかって恐がってたんだ)
最原(でももう逃げない!例えどんな結末を迎えようとも僕は赤松さんにこの思いを伝えるんだ!)
最原「……赤松さんを呼び出そう。場所は僕の研究教室で良いかな……」
―――最原の研究教室
最原「………そろそろかな」
―――ガチャッ
赤松「最原くん、お待たせ!それで、話って何かな?」
最原「……君に伝えたいことがあるんだ」
赤松「え……?」
最原「ここに来たばかりの頃、僕は昔のことを引き摺って下を向いて生きていた。誰かと目を合わせるのが恐くて、逃げていたんだ」
最原「でも……赤松さんと出会って、励まして貰って、僕は変われた……もう一度前を向いて歩いていける様になったんだ」
赤松「そ、そんなの、私は大したことはしてないよ!最原くんがもともと強かっただけで……」
最原「ううん、僕は弱い人間だよ。だからちゃんと自分の気持ちと向き合うのにも時間がかかっちゃった。そう、こんなにも長い時間がね……」
赤松「最原くん……?」
最原「……本当は恐いんだ。これを言ったらもう後戻り出来なくなりそうで恐い……でも、ここで言わなきゃ絶対に後悔するから、だから……勇気を振り絞って君に伝えるよ」
赤松「……!?」
最原「赤松楓さん……僕は、君のことが好きです。これからもどうか、僕の傍に居てくれないでしょうか!」
赤松「え、ええっ!?こ、これって、その……」
最原「……臆病な僕の精一杯の告白だよ。ロマンチックでは無いだろうけど、これが僕の精一杯さ」
赤松「こ、告白、だなんて……」
最原「………」
最原(伝えたいことは伝えた。これで良かったんだ。彼女の答えがなんであろうと、僕は後悔しない……ちゃんと前を向くことが出来たから!)
赤松「……本気、なんだね?最原くんは、勇気を出して告白してくれたんだよね……?」
最原「……うん、そうだよ」
赤松「そっか……あのね、最原くん。私も君に伝えたいことがあるんだ」
最原「え……?」
赤松「最初はね、君の事ちょっと頼りないなって思ってたんだよ。俯きがちでネガティブだし、どうにも覇気が無いなって思ってたんだ」
最原「ははは……手厳しいね」
赤松「……でもね、君と一緒に過ごすにつれて、その気持ちは消えて行ったんだ。君は優しくて、皆の為に一生懸命な男の人だって分かって、どんどん君の事を知りたくなって行った……」
赤松「気がつけば私は君のことを探して、君と一緒に居たいなって思うようになってたんだよ。君と一緒に笑ってたいなって思ってるんだ……!」
最原「そ、それって……」
赤松「……最原くん、君はすごく素敵な男の子だよ。だって、一生懸命勇気を出して私に思いを伝えてくれた……それがどんなに困難なことなのか、私には分かるよ」
赤松「だから今度は私の番、君のその勇気に私が応える番なんだ。だから……私の思いを聞いてください」
最原「………」
赤松「最原終一くん、私は、あなたが好きです。どうかこれからもあなたと一緒に居させて下さい」
最原「……うん……うんっ!もちろんだよ!僕も君と一緒に居たいんだ!」
赤松「私も……君のこと、ずっと好きだったよ。だから、こうして心を繋がせられた事がとても嬉しいんだ……!」
最原「僕だって!君の事が好きで好きで……ずっとずっと前から、君の事が……っ!」
赤松「……ん、そんな話は後にしようよ。今は、すべき事があるんじゃない?」
最原「えっ……?」
赤松「……もう一度勇気を出して欲しいな、終一くん」
最原「あっ……!う、うん。その……楓、目を瞑って……」
赤松「……はい」
―――ちゅっ♡
最原「んっ……」
赤松「ふふっ……!恋人になってから初めてのキスだね?」
最原「あ、うん……恋人、かぁ……!」
赤松「……ねえ、最原くん」
最原「な、何?赤松さん?」
赤松「……必ずここから出ようね。皆揃って、一緒にここから出よう。約束だよ?」
最原「……うん、出来るよ。必ず出来る。そんな気がするんだ……!」
――――――――――――――――――――
それから程なくして、モノクマは外の世界に続く扉を開いた。事情を知っている僕以外の人たちは困惑していたけど、先頭に立って進む僕に続いて外に出る事を決めたんだ。
そして……僕たちは知ってしまった。自分たちが自ら望んでこのダンガンロンパに参加していた事や自分たちがフィクションの存在と化してしまった事、そして、今までの学園生活が全て見世物にされていた事を……
それを知った時、最初はどうすれば良いのかわからなかった。今までの記憶が全否定されて、もう戻ることも出来なくなってしまったのだから当然だろう。でも、考えようにしては悪くないこともある。
植えつけられた才能は個人の適正にもよるが基本的には本物だ。超高校級の才能を持つことになった僕たち16人は、あえてこの運命を受け入れて生きていく事を決心したのだ。
幸いにも番組の出演料と言う事で莫大な報酬を受け取ることが出来た。チームダンガンロンパは僕たちのこれからの進路も保障してくれた。
彼らのコネを使って自分の才能を活かせる舞台を得た僕たちは、それぞれの道を歩む事になった。ばらばらの道を歩む事になった僕たちだけど、固い絆で結ばれていることは確かだ。何かあったらすぐに皆で駆けつける。そう、必ずだ……!
……では、ここからは僕の話をしよう。正確には、僕と彼女のそれからの話だ……
――――――――――――――――――――
「た、タクシー!止まってくれよっ!」
交通量の多い町の中で息を切らせながら手をあげる僕。しかし、目当ての車はなかなか止まってくれず、焦りが募るばかりだ。
「ああ、もう!なんでこんな時に限って運が悪いんだよ!?」
苛立ち紛れに叫ぶ僕、もう目的地まで走って行ってしまおうかと考えていると……
「……まったく、君らしく無いっすよ、最原くん」
「えっ!?」
聞き覚えのある声に驚いて顔を上げると、そこには黒い車が止まっていた。その後部座席に座っている人物の顔を見た僕は驚きと喜びで叫んだ。
「天海くん!?どうしてここに……?」
「そんなの決まってるじゃないっすか。でも、そんな話は車の中でしましょう。さ、乗ってくださいっす」
「あ、ありがとう!」
彼の好意に感謝しつつ車に乗り込む。天海くんの隣に座った僕は、さっそく彼との話に花を咲かせ始めた。
「何年ぶりかな?天海くんも僕も忙しくってほとんど顔を合わせて無かったからね」
「活躍は聞いてますよ。天才探偵最原終一……数々の事件を解決に導いてるそうじゃないっすか」
「やめてよ。僕の方こそ君の活躍はよく目にしてるんだ。なにせ人の死なないダンガンロンパの仕掛け人だからね」
お互いの活躍を称え合う僕たち、そう、あの学園生活からとても長い月日が経っていた。
ダンガンロンパV3で得た才能を活かす道を歩き出した僕たちは、それぞれ別の道を歩き始めた。僕は探偵の道を、天海くんはチームダンガンロンパに就職し、自身の超高校級のラッキースケベの才能を活かして人の死なないダンガンロンパをプロデュースし始めたのだ。
天海くんの功績は絶大で、今までのコロシアイ学園生活よりも多くの収益を上げつつ視聴者の過激な欲求に応える番組を作れているらしい。この10年近く、人の死ぬダンガンロンパは手がけられていない。それも彼のおかげだ。
「いや~、天海くんのおかげで私も首を切られずにすんだしね~!地味に足を向けて寝られないよ~!」
「あ、白銀さん!君が運転手だったの!?」
「うん!私、天海くんの部下だからね!」
運転席でハンドルを握る白銀さんはそう言って僕にウインクしてきた。彼女もまた色々とあったが、今では僕たちと和解して友人として付き合っている。
一時は本当に処刑されてしまったのでは無いかと噂されていたが、こうして元気な姿を見られて何よりだ。
「その節は本当にご迷惑をおかけしました。今は地味に頑張ってるから安心してね!」
「うん、白銀さんも元気そうで良かったよ」
昔と変わらぬ笑顔を見せた白銀さんから視線を逸らし、外の巨大モニターを見る僕。そこにも顔見知りの姿を見かけた僕は少し呆れた微笑を浮かべた。
『あ~、全世界の悪党の皆~!今日、なんか悪いことをされると俺の友達が困っちゃうんだよね~!』
『だから今日は大人しくしててくれない?もしどうしても黙ってられないって言うなら俺たちが相手になるよ!徹底的にぐちゃぐちゃになるまで相手してあげるから、覚悟の出来たやつだけ悪事を働いてね!』
モニターでは王馬くんが無邪気であくどい笑顔を浮かべながら全世界の悪人へと宣戦布告をしていた。彼なりの気遣いに感謝しつつ現在進行形でライバルである彼のことを思う。
笑える犯罪をモットーに世界で活躍する悪の組織『DICE』を本当に作り上げてしまった彼は、時折僕につまらなくない事件を起こして挑戦してくる。人的被害は無いがなんとも厄介な事件を起こすので僕も毎回困ってしまうものだ
『最原ちゃ~ん!今日は俺が最原ちゃんの代わりに正義の味方をやってあげるからさ!最原ちゃんは安心して赤松ちゃんの所に行ってあげてよね!』
「……ありがとう、王馬くん」
小さく彼への感謝の言葉を呟く僕を乗せた車は、目的地へとひたすらに走って行ったのであった。
「んあ~!遅いぞ最原!待ちくたびれたぞい!」
「そう言ってやるなよ。終一だって大急ぎで来たんだからよ」
「皆……来てくれたんだ!」
目的地である病院に着いた僕を出迎えたのはあの学園生活を共に過ごした仲間たちだった。王馬くんの姿は見えないが、彼は僕の代わりを努めてくれているのだから仕方が無いだろう。それにしても皆が集まってくれるなんて本当に驚きだ
「終一、何も心配要らないよ~!神様も安心しろって言ってるもん!」
「どうやら東条たちが付き添ってやってたらしいな。あいつらが一緒だったんならなんの心配もいらねえだろ」
「最原さん、楓さんは一生懸命戦ってます。だから、あなたも励ましてあげてください」
「……うん、ありがとう、皆……!」
皆の励ましと温もりに目頭が熱くなる。涙をこぼしそうになっている僕に対して、春川さんが呆れた表情で声をかけた。
「まだ泣くのは早いって、それはあかま……じゃなくって、楓を迎えた時に流してやりなよ」
「うん、そうするよ……!」
その言葉に頷いて涙を拭う。そうだ、まだ泣くのは早い。僕が泣くのは楓が戻ってきてからだ。そう、僕が考えた時だった。
「すいません!旦那さんはいらっしゃいますか!?」
「は、はい!僕です!」
「急いで中に!もうじきですよ!」
「は、はいっ!」
看護師さんの言葉に従って部屋の中に入る準備をする僕。後ろからは皆の励ましの声が聞こえてくる。
「最原くん、頑張ってね!ゴン太も一生懸命応援してるから!」
「……大丈夫だヨ。胸を張って自分と楓さんを信じてあげてネ」
「ダサイ原!じゃ、無くって、その……が、頑張れ!」
「入間さん、せめてもう少し何か無かったの?」
その言葉を聞いていたらほんの少しだけ緊張が解れた。落ち着きを取り戻しながら部屋に入った僕は、案内をしてくれた看護師さんに従って楓の傍に寄り添う。
「終一、くん……!?」
「楓、頑張って!皆が応援してくれてる、僕も傍に居るから!」
「うん……!頑張るよ!この子を早く皆に会わせてあげたいもの……!」
苦しそうな表情を浮かべながら、それでも楓は笑った。僕の大好きな彼女のその笑顔を見ると、何も心配ない様に思えてくるから不思議だ。
「さぁ、君も頑張ろうね……!お母さんもお父さんも、私たちの友達も、君の事を待ってるんだよ……!」
楓が必死になっていきむ。時折聞こえる苦しそうな声を耳にしながら、僕は彼女から目を逸らさずに励まし続ける。
「頑張れ……頑張るんだっ!」
……この世界は時に残酷だ。理不尽な絶望が僕たちを襲うかもしれない。
でも、そんな絶望の中にも確かに希望はある。あの学園生活の中で僕がかけがえの無い友達と何よりも大切な女性を見つけた様に、希望は必ずそこにあるのだ。
「ほぎゃぁぁぁっ!ほぎゃぁぁぁっ!」
「あ……!!!」
部屋の中に産声が響く。新たな希望がこの世界に生まれた時の福音は、確かにこの耳に届いた。
「おめでとうございます!元気な男の子ですよ!」
「はい……はいっ……!」
看護師さんの言葉に頷きながら楓の手を強く握る。長い戦いを終えた彼女は、疲れ切った体で僕の手を強く握り返してくれた。
「ありがとう、楓……!本当に、良く頑張ったね……!」
「えへへ……!うん、頑張ったよ……。やっと会えたね、私たちの赤ちゃん……!」
生まれたばかりの僕たちの子供を楓が抱きしめる。新たな家族の誕生に僕の目からはとめどなく涙が溢れた。
今、誰かに幸せかと聞かれたら僕は即答しよう。幸せに決まっていると、不幸であるはずがないと……!
「今日からパパだよ終一くん。新米だけど、一緒に頑張って行こうね」
「ああ……頑張ろう!これからもずっと一緒だよ……っ!」
優しく二人を抱きしめる。僕の幸せと希望の結晶、何物にも代え難い大切な存在を抱きしめる僕に楓が囁いた。
「うん……!これからは三人で幸せになろうね、終一くん……♡」
赤松楓 愛情END『三代目超高校級の夫婦』
最原(茶柱さん……僕だけじゃない、男子全員を忌み嫌っていた彼女とここまで分かりあえる日が来るなんて思ってもみなかった。今の僕たちには確かな絆がある。でも、僕はこれを友情で終わらせたくは無いんだ……!)
最原(僕は女の子としての茶柱さんが好きだ。彼女は……茶柱さんは、僕のことをどう思っているのだろうか?)
最原(知りたい、彼女の気持ちを……そして伝えたい、僕の思いを……!)
最原「茶柱さんを呼び出そう。場所は僕の研究教室で良いかな……」
―――最原の研究教室
最原「……そろそろかな」
―――ガチャッ
茶柱「お待たせしました最原さん、転子にお話とは何でしょうか?」
最原「……君に、伝えたい事があって……」
茶柱「伝えたいこと……???むむっ!さては二人きりになって転子にいやらしいことをするつもりですね!?」
最原「………」
茶柱「図星を突かれて何も言えないみたいですね!こうなれば転子のネオ合気道でその性根を叩き直して……」
最原「……茶柱さん、お願いだ。どうか僕の話を聞いてくれないかな?」
茶柱「え……へ……?」
最原「……とても大切な事なんだ。だから、どうか黙って聞いて欲しい。頼むよ……」
茶柱「え、あの、その……さ、最原さんがそこまで言うのなら、転子は黙ってお話を聞かせて頂きます……」
最原「……ありがとう、茶柱さん」
茶柱「それで、その……お話とは、なんでしょう?」
最原「……茶柱さんは、男の人が嫌いなんだよね?」
茶柱「当然です!男死は皆ケダモノ!好きになんかなるわけが無いじゃないですか!」
最原「………」
茶柱「……でもまぁ、その……最原さんのおかげで良い男死も居ると言うことが分かりました。全員が全員、ケダモノでは無いと知る事が出来たのは転子にとって非常に重大な発見です」
最原「……うん」
茶柱「ですがまぁ、所詮男死は男死!完全に信用出来るわけが無いんですけどね!あはははははは!」
最原「……僕の事もかな?」
茶柱「……へ?」
最原「茶柱さんは僕の事も嫌いで、信用してくれて無いのかな?」
茶柱「そ、それは……その……」
最原「……僕は確かにすごく良い男子ってわけじゃない。頼りなくって情け無い、茶柱さんが嫌いな部類の男なんだろうね」
最原「でも……それでも、僕は君に伝えたい事があるんだ」
茶柱「あ、あう……」
最原「僕、茶柱さんの事、最初は恐くて近寄りにくい人だと思ってた。でも、一度仲良くなったらその印象は変わったよ」
最原「優しくて強くて……とても真っ直ぐな人だと思った。僕もこんな風になりたいって思ったんだ」
茶柱「ま、って、くださ……」
最原「一緒に過ごして、君の良い所を沢山知って、もっと近づきたいって思った。こんな僕だけど、勇気を持って君にぶつかろうって思ったんだ」
茶柱「そ、それ以上は……!」
最原「だから言うよ。これは僕の勝負だから……当たって砕けてしまっても構わない!だから、ちゃんと言うんだ!」
茶柱「それ以上は言わないでくださいっ!!!」
最原「!?」
茶柱「待ってください……そ、それ以上は、だ、駄目なんです……」
最原「茶柱さん……」
茶柱「ご、ごめんなさい、最原さん。でも、転子は、転子は……」
最原「……うん、わかったよ。こんな事に付き合わせてごめんね」
茶柱「!!!」
最原(……分かってたことじゃないか。茶柱さんが男を、それも僕みたいな奴を好きになる訳が無い……彼女にとっても迷惑な話だ、僕は間違っていたんだ……)
最原「……ごめん、茶柱さん。この話は忘れて……」
茶柱「待ってください最原さん!違うんです!そうじゃないんです!」
最原「え……?」
茶柱「転子……最近、変なんです。時々胸が痛くなったり、なんだか苦しくなったり……今まで感じた事の無い感情が転子に生まれて、どうすれば良いのか分からないんです……」
茶柱「転子にとって男死は天敵のはずです。声はおろか姿も見たくない相手のはず、なのに……転子は、ある男死ともっとお話したり、一緒に居たいと思うようになってしまいました」
茶柱「その人と一緒に居ると楽しくて、時間が過ぎるのが早くて、その人と離れると胸がズキズキ痛むんです……もっと一緒に居たいって、そう思っちゃうんです!」
最原「………」
茶柱「転子のなかのその気持ちはだんだん大きくなって、もう一緒に過ごすだけじゃ足りなくなって来てるんです!手を繋いで、抱きしめ合って、触れ合って……もっともっと、近くに感じたいって思う様になっちゃってるんですよ!」
最原「それ、って……?」
茶柱「……この感情の名前に心当たりはあるんです。でも、それを認めてしまうのが恐いんです……それを認めてしまったら、転子が転子じゃなくなってしまう気がして、とても恐いんです……」
茶柱「なのに……あなたにそんな事を言われたら、もう取り返しがつかなくなってしまいます!他でも無いあなたに言われてしまったら……もう、後戻りが出来なくなってしまう……それが、恐くて堪らないんですよ……!」
最原「茶柱、さん……」
茶柱「う、うう……ごめん、な、さい……」
最原「……ううん、良いんだ。僕は、君にそんな顔をして欲しくないんだ」
茶柱「え……!?」
最原「……気持ちをちゃんと伝えたいとは思うよ。でも、そのせいで茶柱さんが苦しんだり、悲しんだりするなら、僕はそんなことしなくて良い。僕は、茶柱さんに笑っていて欲しいんだ」
茶柱「………!!!」
最原「だから……この話はお終いにしよう。それで良いんだ……!」
茶柱「最原さん……」
最原「本当に変な話をしちゃってごめん。茶柱さんも今日のことは忘れて……」
茶柱「きえぇぇぇぇぇっ!!!」
最原「うわぁっ!?」
茶柱「はぁ……はぁ……ふう、ちょっとすっきりしました!」
最原「ちゃ、茶柱さん?急に叫んでどうかしたの……?」
茶柱「……最原さん、さっきまでの転子はいくじなしでした。自分の中に生まれた感情から目を背けて、逃げて、なかったことにしようとする弱い女子でした」
茶柱「でも……勇気をだして一歩踏み出した最原さんのおかげでそれじゃ駄目なんだって気がつけたんです。だって、そんなことをしたら、本当に転子は転子じゃなくなってしまいます。さっきまでの転子は、転子自身が大嫌いな軟弱な男死そのものでした」
茶柱「転子は自分と向き合いました。どんな感情が生まれても転子は転子……新しい自分を受け入れてこそ成長があるんです!そのことを教えてくれて、ありがとうございます!」
最原「茶柱、さん……!」
茶柱「……だから言って下さい、最原さん。あなたの思いを転子にぶつけてください、転子も全力で受け止めますから!」
最原「……うん、わかったよ!じゃあ、改めて君に伝えさせて貰います」
茶柱「はいっ!……覚悟は出来ました、かかって来なさい!」
最原「……茶柱転子さん、僕はあなたに恋をしています!僕のこの思い、受け止めて下さいっ!」
茶柱「……はい。あなたの思い、確かに転子は受け止めました!」
最原(……伝えられた。他ならぬ彼女のおかげで、僕は自分の思いを伝えることが出来た……もう、悔いは無い。後は、彼女の答えを待つだけだ!)
茶柱「……最原さん、転子は……転子は今、ようやく本当の意味であなたと向き合えました。あなたに思いをぶつけてもらって、それを受け止めて、本心から向き合えていると思えます」
茶柱「すごく……すごく、不思議な気持ちです。胸がじんじんと熱くて、それでいてぽかぽかしていて……とても幸せなんです」
最原「………」
茶柱「……最原終一さん、どうか聞いてください。これが、あなたの思いに対する転子の答えです!」
茶柱「……私、茶柱転子も、あなたに恋をしています……!転子も、あなたのことが大好きですっ!」
最原「やっ……たぁっ!やった、やったぞ!ばんざーい!」
茶柱「そ、そんなに喜ばないで下さいよ……ま、まだ、転子も恥ずかしいんですから……」
最原「……ありがとう、茶柱さん。こんな僕の思いを受け止めてくれて……!」
茶柱「う~……まさか転子が男死に心を奪われるなんて……これはきっと修行が足りない証拠です!で、あるならば……!」ギュッ!
最原「え……?うわっ!?」
茶柱「こ、ここ、これから、恋人としての修行をしますから……さ、最原さんにも付き合ってもらいますからね!嫌だとは言わせませんから!」
最原「ふふふ……嫌だなんて言う訳ないでしょ?それよりも、僕は茶柱さんが僕のことを恋人だって言ってくれたことが嬉しいな!」
茶柱「!?!?!?」
最原「……隙ありっ!」
―――ちゅっ♡
茶柱「!?!?!?!!?!?!!?!?」
最原「……ははっ、僕の先制攻撃はどう?なーんちゃ、って……?」
茶柱「はう、あ、ふぅ……っうぅ、はぁっ……♡」
最原「ちゃ、茶柱さん?か、顔が真っ赤だけど、だいじょう……」
茶柱「ま……参りましたぁ……♡♡♡」ガクッ
最原「えっ!?茶柱さんっ!?きゅ、急に気を失わないでよ!ちょっと!茶柱さーん!?」
――――――――――――――――――――
それから程なくして、モノクマは外の世界に続く扉を開いた。事情を知っている僕以外の人たちは困惑していたけど、先頭に立って進む僕に続いて外に出る事を決めたんだ。
そして……僕たちは知ってしまった。自分たちが自ら望んでこのダンガンロンパに参加していた事や自分たちがフィクションの存在と化してしまった事、そして、今までの学園生活が全て見世物にされていた事を……
それを知った時、最初はどうすれば良いのかわからなかった。今までの記憶が全否定されて、もう戻ることも出来なくなってしまったのだから当然だろう。でも、考えようにしては悪くないこともある。
植えつけられた才能は個人の適正にもよるが基本的には本物だ。超高校級の才能を持つことになった僕たち16人は、あえてこの運命を受け入れて生きていく事を決心したのだ。
幸いにも番組の出演料と言う事で莫大な報酬を受け取ることが出来た。チームダンガンロンパは僕たちのこれからの進路も保障してくれた。
彼らのコネを使って自分の才能を活かせる舞台を得た僕たちは、それぞれの道を歩む事になった。ばらばらの道を歩む事になった僕たちだけど、固い絆で結ばれていることは確かだ。何かあったらすぐに皆で駆けつける。そう、必ずだ……!
……では、ここからは僕の話をしよう。正確には、僕と彼女のそれからの話だ……
――――――――――――――――――――
「い、良いですか終一さん、やらしい真似をしたらぶん投げますからね!」
「ああ、うん。わかってるよ……」
「で、では……勝負、開始ですっ!」
転子の言葉を合図に僕たちはお互いを抱きしめ合った。何の変哲もないハグをする僕たちだが、転子にとってこれは相当な難題の様で……
「ぬ、ぐぅ……っ!ま、まだまだぁっ……!」
すでに顔は真っ赤だし、汗も大量に流している。まぁ、これでも最初に比べればましになった方だ。一番最初に手を繋いだだけで腕の関節を極められたことを思い返しながら僕はもう少しだけ転子の体を強く抱きしめた。
「はひいっ!!!」
転子の口から甲高い悲鳴にも似た声が漏れる。その様子がおかしくてつい笑ってしまった僕を転子が鋭い目つきで睨んできた。
「終一さ~ん……!いやらしい真似をしたら投げると転子は宣言しましたよね……?」
「ごめんごめん、転子が可愛いからつい抱きしめたくなっちゃってさ」
「……は、はひ……?」
可愛い、の一言に過敏に反応した転子の顔が更に真っ赤になる。ゆでだこみたいになった彼女に僕はさらに追い討ちをかけた。
「大好きな恋人を抱きしめたくなっちゃうのってそんなに駄目なことかな?僕はもっと転子と近づきたいな……」
「そ、そんなこと言って、て、転子を辱めようったってそうは……」
「……転子、顔が真っ赤だよ。恥ずかしいのに僕の為に頑張ってくれて、すごく嬉しいな……!」
「っっ~~~~~!!!」
もはや顔から湯気が出てもおかしくないほどに赤くなった転子を抱き寄せて押し倒す。まだそう言うことはしたことがないが……それでも、この状況は中々にそそるものがある。
「い、いけませんよ!寝技の修行はまだ早いです!」
「わかってるよ……でも、僕もいつまでも我慢できるわけじゃないから、早く心の準備を決めてね?」
「うぅ……。やはり男死は皆ケダモノです……!何で転子は、こんな人を好きになってしまったんでしょう……」
顔を真っ赤にしてモジモジと指を絡める今の転子の姿は乙女そのものだ、普段の凛々しさが溶けて無くなってしまった彼女のこんな姿を見られるのは僕だけなのだと思うと、自然と口元に笑みがこぼれた。
「転子……目、瞑って……!」
ビクリと体を強張らせた転子の緊張を解す様に頭を撫でながら僕は彼女の唇に自分の唇を重ね合わせる。温かい彼女の体温が唇から伝わり、甘い一時が流れた。
「ぷ、はぁ……♡」
「ふふっ……今の転子、すごく可愛い顔をしてるよ。トロトロに蕩けて、食べちゃいたいくらいだ……」
「やあ……っ♡だめ、です……♡」
駄目じゃない癖に……その言葉を飲み込みながらもう一度唇を重ね合わせる。二回目のキスを彼女も待ち望んでいたようで、たっぷりとお互いを求め合う口付けになった。
「……はぁっ、っっはぁ……♡」
「……そんな顔されたら、本気で我慢出来なくなるよ?僕、これでも結構辛抱してるんだからさ……」
熱を帯びた瞳の転子を見ながら僕は正直な本心を吐露する。男女の付き合いに対して潔癖症な転子のためにそう言ったことは必死に我慢しているが僕だって男、欲が無いと言えば嘘になる。
それでも必死にその欲望を抑えているのは転子への愛情があってのことだ。愛する人が望んでいないことを無理にするわけにはいかない。だから僕は必死に我慢しているのだ。
でも……時々こうやってその欲望を伝える事ぐらいは許されても良いだろう?大好きな彼女に素直な欲求を伝えられるのも、彼氏の特権では無いか
「……せん」
「え……?」
そんなことを考えていた僕だったが、床に倒れている転子が何かを呟いた事を聞き取り、彼女の口元へと耳を近づける。転子はそんな僕に対して、熱を帯びた色っぽい声で囁いた。
「……構いません……よ?いつまでも待って貰おうだなんて考えるほど、転子は恥知らずではありませんから……」
「っっ!?」
「終一さんが今まで我慢してくれた事はわかってます……だから、そろそろ……転子も覚悟を決めるとします……」
「……本気で言ってるの?後悔しない?」
「はい……で、でも、その……優しくしてくれると、嬉しい、です……♡」
顔を赤らめて、潤んだ瞳で僕を見上げる転子……それを見たとき、僕の中の何かが切れた。
と言うよりもあれだ、愛する彼女のこんな表情を見て理性が保つ男が居るのなら教えて欲しい。少なくとも僕には無理だ。
「え、いや、終一さんっ!?」
転子をひょいとお姫様抱っこで抱え上げ歩き出す。目的地は寝室、お布団のある場所だ。
「ま、待ってください!お風呂!お風呂に入らせてください!今の転子、体中汗まみれなんですよーっ!」
「無理、もう我慢出来ない」
「そういう変な所で男らしさを発揮しないでくださいよ!ああもう、本当に一生のお願いですから!」
転子の涙交じりの懇願に何とか理性を回復させると、僕は目的地を浴室へと変更した。その事を察知した転子が安堵の息を漏らす。
「……あ、お風呂は一緒に入るからね?」
「え……?えぇぇぇぇぇっ!?」
「……嫌なの?だったら……」
「わ、わわっ!?わかりましたよ!一緒に入れば良いんでしょう!」
「よろしい」
なにやら不満げな転子だが、もうこれ以上は譲れない。僕だって我慢の限界なのだ。
これでも結構譲歩しているのだ、彼女を愛しているからこそ必死に欲求を我慢しているし、抑えられるのだ。
転子風に言わせれば、この恋の勝負は相手をより惚れさせた方が勝ちらしい。なんとも馬鹿らしいが、同時に彼女らしいとも思う。
彼女が望むならその勝負に乗ってあげよう。そして、絶対に勝ってみせる。取りあえず今の所は互角だが……まぁ、これから先の一生で決着はつくだろう。
「きょ、今日の所は負けを認めてあげます!でも、明日は必ず勝ちますからね!」
「へぇ……じゃあ、今日は勝者としてたっぷり楽しませてもらおうかな?」
ニコニコ笑いながら僕たちはお互いを見る。温かくて楽しくて幸せなこの勝負の相手はとんでもない強敵だ。
だからこそ勝ちたくなる。でもまぁ、負けても幸せなのだけれども、勝負と言うからには負けたくないのだ。
「明日は転子の事、もっと好きにさせてみせます!いつか必ず終一さんに参ったと言わせて見せますからね!」
自信ありげに転子が笑う。僕も彼女に笑い返す。まぁ取りあえずこの後転子には思いっきり喘いで貰おうと思いながら、僕は彼女を抱えて浴室へと入って行ったのであった。
茶柱転子 愛情END『愛情いっぱい勝負の毎日』
このスレ塩が書いてるんだよな。ということは画面の向こうで、
是清「…………」カタカタカタッターン!
是清「…………」←真剣に感想読んでる
是清「姉さん、またみんながたくさん感想くれたヨ」ニコニコ
姉「まあ、それは良かったわね」ニコニコ
こんな感じになってると想像すると凄く微笑ましいw
こんばんは
あともう少ししたら要望が多かった入間さんと東条さんのエンディングを投稿するヨ。
その後で、白銀さん、アンジーさん、夢野さんの順番で貼らせてもらうネ。
本当はいっぺんに貼りたいんだけど、PCの調子が悪くて長い間起動出来ないんだよネ……
許して欲しいヨ。
最原(入間さん……とても臆病で弱い人、でも、実は優しくて他人を思う心を持っている人……外に出たいとずっと泣き言を言っていた彼女はだいぶ強くなった。それには僕が関係していると考えるのは自惚れだろうか?)
最原(願わくば彼女とずっと一緒に居たい。これから先も彼女を支えて、一緒に生きて行きたい……僕はそう願っている)
最原「入間さんを呼び出そう。場所は僕の研究教室で良いかな……」
―――最原の研究教室
最原「……そろそろかな」
―――ガチャッ
入間「……よう」
最原「入間さん、来てくれてありがとう。実は、君に伝えたいことが……」
入間「……ちょっと待てよ。最原」
最原「え……?」
入間「こ、この美人過ぎる天才発明家である入間美兎様に時間取らせたいって言うんだ、ま、まずは俺様の言う事を聞くのが筋ってもんだろう?」
最原「え……?あ、ああ、入間さんが望むのならもちろんそれでかまわないよ」
入間「よ、よし……良い心がけじゃねえか。最原にしては物分りが良いな!」
最原「ははは……。それで、僕は何をすればいいの?」
入間「……俺様は、お前に言いたいことがあるんだよ」
最原「僕に……?」
入間「お、俺様は……正直恐かった。ここから出られないんじゃないかって考える度に恐くって、絶望しそうになって……ずっとずっと、恐かった」
入間「正直、今でも恐い……もう一生このままなんじゃないかって考えて眠れない時だってある。でも、そんな時、いつもお前のことを思い浮かべるんだ」
最原「僕のことを……?」
入間「……私が恐くて震えている時、お前はいつも慰めて、励ましてくれた……絶望に押し潰されそうになった時も駆けつけてくれた……恐くて恐くて堪らない時も、お前のことを思い浮かべると明るい気持ちになれるんだ」
最原「………」
入間「今、私がこうしていられるのもお前のお陰なんだ。優しいお前が居てくれたから、私はこうして生きていられる……お前は、私にとってかけがえのない存在なんだ……」
最原「入間、さん……!」
入間「だ、だから、その、お、俺様、じゃなくって私様、でもなくって……ああ、う、上手く言葉がでてこないよぉ……」
最原「……ぷ、くく……あはははは!」
入間「わ、笑うなよぉ!人が一生懸命だって言うのにぃ……」
最原「ごめんごめん!けど、嬉しくってつい、ね……」
入間「へ……?」
最原「……僕も同じなんだ。不安な時、辛い時、楽しい時、嬉しい時……そんな時間を入間さんと過ごして一緒に居る内に君のことが大切な存在になってた。僕は入間さんのことをかけがえのない人だと思っているよ」
入間「ほ、ほんとう……?」
最原「うん……だから、その言葉の先は僕に言わせて下さい」
入間「う、うん……っ!」
最原「……入間美兎さん、僕は君のことが大切です。僕と一緒にここで過ごして、ここを出てからも一緒に居てくれないでしょうか?」
入間「……く、くく……た、確かにな。うん、笑っちまうな……!お前の気持ちがわかったぜ!」
最原「それはなによりだよ。それで?返事を聞かせてくれるかな?」
入間「ひゃーっはーっ!良いぜ!耳をかっぽじって良く聞きな!お前は世界で一番の幸せ者だ!」
入間「……私も終一のことが大切だよ。あなたとずっと、一緒に居たいな……!」
――――――――――――――――――――
それから程なくして、モノクマは外の世界に続く扉を開いた。事情を知っている僕以外の人たちは困惑していたけど、先頭に立って進む僕に続いて外に出る事を決めたんだ。
そして……僕たちは知ってしまった。自分たちが自ら望んでこのダンガンロンパに参加していた事や自分たちがフィクションの存在と化してしまった事、そして、今までの学園生活が全て見世物にされていた事を……
それを知った時、最初はどうすれば良いのかわからなかった。今までの記憶が全否定されて、もう戻ることも出来なくなってしまったのだから当然だろう。でも、考えようにしては悪くないこともある。
植えつけられた才能は個人の適正にもよるが基本的には本物だ。超高校級の才能を持つことになった僕たち16人は、あえてこの運命を受け入れて生きていく事を決心したのだ。
幸いにも番組の出演料と言う事で莫大な報酬を受け取ることが出来た。チームダンガンロンパは僕たちのこれからの進路も保障してくれた。
彼らのコネを使って自分の才能を活かせる舞台を得た僕たちは、それぞれの道を歩む事になった。ばらばらの道を歩む事になった僕たちだけど、固い絆で結ばれていることは確かだ。何かあったらすぐに皆で駆けつける。そう、必ずだ……!
……では、ここからは僕の話をしよう。正確には、僕と彼女のそれからの話だ……
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「……なあ、良いだろ終一ぃ……?そろそろ、な?」
ベッドの上で寝転がる美兎が扇情的なポーズで僕を誘う。胸元を大胆に広げた服を着る彼女は、いつにも増してセクシーだ。
「お前だって溜まってるだろぉ……?我慢する必要なんて無いんだぜ……?」
ゆらりと妖しく笑いながら僕に語りかける美兎。僕は彼女のその言葉に微笑みを浮かべると……
「駄目に決まってるでしょうが!」
「いだーーーっっっ!!!」
彼女の頭に思いっきり拳を振り下ろした。
「な、なにすんだよぉ!?これはDVだぞ!」
「毎回毎回、口をすっぱくして言ってるよね?君のそのだらけた生活習慣が治るまでは赤ちゃんは作らないって!」
「ううっ!……い、良いじゃねえかよぉ……金なら腐るほどあるし、生活には困らねえんだからよ……」
涙目になりながら僕に抗議する美兎。僕はそんな彼女を睨みながら強い口調で言い聞かせる。
「そういう問題じゃ無いでしょ?そんなだらけた生活をしてたら、赤ちゃんが出来て困るのは君なんだよ?」
「うぅ……そこはほら、子供が出来たら意識を変えると言うか……」
「美兎のことだから、赤ちゃんが出来たらそれを理由に動かなくなるつもりでしょ?僕をこき使って生活するんじゃないの?」
「うっ……」
図星を突かれた美兎が顔を青くする。その様子に溜め息をつきながら僕は最終的な結論を彼女に告げた。
「とにかく今は赤ちゃんは作りません!どうしても欲しかったらまずは君が努力してください!」
「うぅ……なんだよぉ……。終一は俺様との愛の結晶が欲しく無いって言うのかよぉ……?」
なおも涙目のまま納得していない視線を僕に送る美兎。僕はそんな彼女にもう一度大きく溜め息をつくと……正直な思いを告白した。
「欲しいに決まってるでしょ?だからこうして君に言ってるんじゃないか」
「へ……?」
「……ちゃんとした知識と生活習慣が無いと出産はとても危険なんだよ?産まれてくる赤ちゃんも、美兎も危険なの、分かる?」
「う、うん……」
「何か問題があったら、文字通り命取りになるの。美兎や赤ちゃんに何かあったら、僕は……」
「あ、あああ……ご、ごめん、終一!私が悪かったよぉ……!」
「……本当に分かってくれた?」
「あ、ああ!もちろんだぜ!……そうだよな、いくら美人過ぎる上に天才の俺様でも、赤ちゃんは一人じゃ作れないもんな……」
「そうだよ。僕たち二人でちゃんと考えて準備して、その上で努力しなくちゃいけないんだからね?」
「ああ、わかったぜ!」
美兎がようやく納得してくれた事に笑う僕。美兎も僕に笑顔を向けてくれる。
そう、赤ちゃんだけでは無い。これから先の未来も一人だけでは作れない。僕と美兎、二人で共に幸せな未来を作り上げていくのだ。
「よし!そうと決まれば新しい発明を作らなきゃな!名づけて、『寝ながら運動不足を解消できるマシーン』だ!」
「……君は何も分かってないみたいだね?これはお説教コースかな?」
「えっ……!?」
結構本気でショックを受けている美兎の表情を見た僕は頭を抱える。だがまぁ、これはこれで幸せだ。こう言う意見のすり合わせも新婚生活の楽しみだろう。
「……ま、良いか。たまにはのんびり話そうよ。二人でごろごろ寝ながらさ……」
「お……おう!流石は終一、俺様が惚れた男なだけあって話がわかるじゃねえか!ひゃーっはっは!」
大声で笑う美兎の笑顔を見ながら、僕は二人で作り上げてきた幸せを実感していたのであった。
入間美兎 愛情END『今までは一人で、これからは二人で』
最原(東条さん……色々と皆の世話を焼いてくれた超高校級のメイド、僕は彼女を完璧な人間だと思っていた。でも、本当はそうじゃなかったんだ)
最原(彼女と関わって、その内面を知る内にそのことが分かってきた……東条さんも一人の女の子で、ただの人間なんだ)
最原(……僕は今、彼女に傍に居て欲しいと思ってる。メイドとしてじゃなく、一人の女の子として傍に居て欲しいんだ……)
最原「……この気持ちを東条さんに伝えよう。僕の研究教室に呼び出すんだ……!」
―――最原の研究教室
東条「………」
最原「……思ったより早かったね、東条さん。来てくれてありがとう」
東条「………」
最原「……僕は、君に伝えたいことが……」
東条「それ以上は駄目よ。最原くん」
最原「えっ……!?」
東条「……私はメイドよ。人の感情を読み取ることなんて些細なこと、あなたがなぜここに私を呼び出したのかなんて分かっているわ」
最原「じゃ、じゃあ……」
東条「でも……いいえ、だからこそ、その先を聞くわけにはいかないの」
最原「な、なんで……どうしてさ!?」
東条「……私はメイド、不特定多数の人々に仕える存在よ。そんな私が、たった一人の特別な存在を作るわけにはいかないの」
東条「それをしてしまったら最後、私は超高校級のメイドではなくなるの……だってそうでしょう?主以外の人間に全てを捧げるなんてこと、メイドはしてはいけないのよ」
最原「………」
東条「……最原くん、あなたの気持ちはすごく嬉しい、これは本当よ。でも……これ以上は駄目、私たちはこのままの関係で居ましょう?あなたが望むなら、そう言った依頼も特別に受けて……」
最原「……そんなの、間違ってるよ」
東条「え……?」
最原「おかしいよ。そんなのおかしい……だって東条さんはメイドである前に一人の女の子で……人間じゃないか!」
東条「……!?」
最原「東条さんにも幸せになる権利はあるよ!僕じゃなくてもかまわない!誰か素敵な人と結婚して、家庭を持って、母親になる……そんな普通の幸せを掴む権利はあるはずなんだ!」
東条「わ、私の幸せは誰かに仕えることなの……それで良いのよ!」
最原「なら、僕に告白されても困らないじゃないか!自分の幸せはメイドであることだからと言って断れば良い!そうしないで告白される前に釘を刺すのは、君だって迷っているからじゃないの?」
東条「っっ……!」
最原「……こう考えるのは僕の自惚れなのかもしれない。でも、君が生き方を縛られる理由なんてどこにも無いんだ!だから、東条さん……」
東条「もう、やめてっ!」
最原「!!!」
東条「……最原くん、もう止めて頂戴……!私だって辛いのよ……!」
東条「もしここであなたに好意を告げられたら、きっと私はその思いに応えたくなる……そうしたらもう、二度とメイドの私には戻れないわ。同時に二人以上の主を持つことなんてメイドとしてあってはならないことなのだから!」
東条「だから……だから……っ!」
最原「……なら、何も問題いらないよ」
東条「……え?」
最原「僕は……東条さんの主になりたいわけじゃないんだ。だって、僕が傍に居て欲しいのは『超高校級のメイド』としての東条さんじゃなくって、『ただの女の子』としての東条斬美なんだから……」
東条「あ……!?」
最原「敬わられて、奉仕される主としてじゃなく、対等なパートナーとして君の傍に居たい。君に傍に居て欲しい……僕は、そう思うよ」
東条「最、原くん……!」
最原「……僕のこの思いが迷惑なら振って貰って構わない。だから、どうか聞いて欲しいんだ、僕の思いを……」
最原「東条斬美さん……僕は、あなたが好きです。メイドとしてではなく、恋人として僕の傍に居てくれませんか?」
東条「………」
最原(……この思いが彼女の重荷になるのかもしれないと言うことは分かってる。でも、東条さんに自分の生き方を縛って欲しくない……どうか届いてくれ、この思い!)
東条「……ずるいわよ、最原くん……!」
最原「……!」
東条「ずっと自分の心に蓋をして、押し殺して、この思いを封じてきたのに……あなたにそんなこと言われたらもう我慢出来ないじゃない。ただの女の子としての私が出てきちゃうじゃないの……!」
最原「東条さん……!」
東条「でも……それで良いのよね?あなたの傍でならそれを許されるのよね?あなたが望むのはそんな私なんだからね……」
最原「うん、そうだよ。だから……」
東条「分かってるわ……私も、ちゃんと言葉にしてあなたに伝える。私自身の気持ちを……!」
最原「………」
東条「……私もあなたの傍に居たい。メイドとしてではなく、ただの女として、あなたの傍に居たいわ……これが始めてのわがままだから、どうか受け止めて、最原くん……!」
最原「……もちろんさ。君が望むなら、どんなわがままも受け止めるよ」
東条「ふふ……ありがとう、最原くん……。それじゃあ、抱きしめて貰っても構わないかしら?」
最原「うん、喜んで……」ギュッ…
東条「……ああ……温かいわ……。女の子としての幸せってこんなにも甘くて温かいのね……」
最原「……そう、感じて貰えて嬉しいよ」
東条「ええ……ねえ、最原くん。あなた今、したいことがあるんじゃなくて?」
最原「えっ……!?」
東条「メイドだもの、わかるわよ。……あなたが私を受け止めてくれたんだから、今度は私が受け止める番……あなたのしたいこと、どうか私にして頂戴。ね?」
最原「……うん、それじゃあ……」
―――ちゅっ♡
最原「んっ……ぷはぁ……」
東条「ふふ……胸の中がもっと温かくなった……不思議ね、なんでこんな幸せから逃げようとしていたのかしら?」
最原「……たぶん、変わることが恐かったんだと思うよ。でも、人は変わっていく生き物だから……誰かと過ごすことで変わって、誰かの傍で生きていくのが人間なんだよ」
東条「……ええ、そうね。私も変わったわ、最原くんのおかげでね……きっとこれは、良い変化なのよね?」
最原「きっとそうだよ。うん、そうに違いないさ……!」
東条「ええ!……ねえ、もう少しこのままで良いかしら?この温もりをもう少しだけ感じて居たいから……」
最原「……少しと言わず東条さんが満足するまでこうしていようよ。僕もそうしたいからさ」
東条「そうね……!二人でもっと、こうしていましょう……」
――――――――――――――――――――
それから程なくして、モノクマは外の世界に続く扉を開いた。事情を知っている僕以外の人たちは困惑していたけど、先頭に立って進む僕に続いて外に出る事を決めたんだ。
そして……僕たちは知ってしまった。自分たちが自ら望んでこのダンガンロンパに参加していた事や自分たちがフィクションの存在と化してしまった事、そして、今までの学園生活が全て見世物にされていた事を……
それを知った時、最初はどうすれば良いのかわからなかった。今までの記憶が全否定されて、もう戻ることも出来なくなってしまったのだから当然だろう。でも、考えようにしては悪くないこともある。
植えつけられた才能は個人の適正にもよるが基本的には本物だ。超高校級の才能を持つことになった僕たち16人は、あえてこの運命を受け入れて生きていく事を決心したのだ。
幸いにも番組の出演料と言う事で莫大な報酬を受け取ることが出来た。チームダンガンロンパは僕たちのこれからの進路も保障してくれた。
彼らのコネを使って自分の才能を活かせる舞台を得た僕たちは、それぞれの道を歩む事になった。ばらばらの道を歩む事になった僕たちだけど、固い絆で結ばれていることは確かだ。何かあったらすぐに皆で駆けつける。そう、必ずだ……!
……では、ここからは僕の話をしよう。正確には、僕と彼女のそれからの話だ……
――――――――――――――――――――
「……おはようございます、ご主人様。朝食の準備は整っております」
「うん、ありがとう」
いつもと変わらぬ朝、目覚めた僕は身なりを整えると朝食を食べに居間に向かった。もうすでに東条さんは僕の起きて来る時間を見計らって朝食を作ってくれていたらしい。
「この後、10時には依頼者が参ります。まだお時間には余裕がありますので、ゆっくりと食事をお楽しみください」
「うん、そうだね。今日の依頼人はその人だけかな?」
「そのように記憶しています。無論、飛び入りで依頼が入ってくることも考えられますが……」
「そっか、ありがとう」
僕が笑顔を向けると東条さんは恭しく礼をした。この探偵事務所を開業してから幾度と無く繰り返されたこの行為にも親しみを覚える。
才囚学園を脱出した後、僕は与えられた探偵の才能を活かして探偵業を始めた。無論、最初は他の探偵事務所に修行に出て、勉強をこなしてからだ。
その後、自分の探偵事務所を設立した僕は、毎日仕事の忙しい日々を送っている。そんな僕を公私共に支えてくれているのは東条さんだ。
彼女は僕の仕事のスケジュールの調整から毎日の生活の世話まで面倒を見てくれている。忙しい毎日を無理なく送れるのは間違いなく彼女のお陰だ。
「……あの、ご主人様?まだ何かご不明な点がおありですか?」
「いや、特には」
「では、なぜ朝食に手をつけないので?」
「ああ、それね。それはやっぱり、メイドと一緒に食事は嫌かなーって」
僕はそう言うと悪戯っぽく笑った。その笑顔を見た東条さんはしばらく目を瞑っていたが、諦めた様に笑うと僕の反対側の席に腰掛ける。
「そうね……なら、ここからは恋人として一緒に食事をするとしましょうか?」
「うん!……でも、斬美は真面目だよね。仕事とプライベートは分けなきゃ駄目だ!って言って、普段はメイドとしてきっちりしてるんだもん」
「当然よ。私はメイドとしても恋人としても完璧にすることを選んだの。どちらか一つを不完全に行うことなんて許さないわよ」
自分で作った食事を口に運びながら斬美が言う。器用な様で不器用な彼女の生き方に苦笑しながらも、それが彼女らしいなと僕は思った。
「……僕は幸せ者だな。こんなに美味しい食事を毎日斬美に作って貰えるんだもの」
「当然でしょう?だって私は……」
「超高校級のメイドだから?」
「……いいえ、違うわ」
僕の言葉を短く否定した斬美はカップを手に取りコーヒーを啜った。そして、ふわりと優しい笑みを浮かべながら答える。
「……あなたの恋人なのだから、ね」
優しい微笑み、彼女の、斬美の僕だけしか知らない穏やかな表情に胸がときめく。
まるでコーヒーにミルクと砂糖を溶かした様な甘い日々。とても幸せな恋人との生活を思いながら、僕たちはいつも通りの穏やかな朝を過ごしていったのであった。
東条斬美 愛情END『ある穏やかな朝、恋人としての二人』
最原(アンジーさん……最初は彼女が何を考えているかわからなくて不気味に思っていたけど、一緒に過ごして行く内に彼女のことがわかってきた。アンジーさんは、皆のことが大好きなんだ)
最原(大好きだから傍に居たいと思う。大好きだから一緒に居ようと思う……彼女は、ただひたすらに純粋な人だったんだ)
最原(僕も……彼女とは同じ気持ちだ。だから、ちゃんと言葉にして伝えよう。僕自身の気持ちとして、アンジーさんに伝えるんだ)
最原「アンジーさんを呼び出そう。場所は、僕の研究教室でいいかな」
―――最原の研究教室
最原「……そろそろかな」
―――ガチャッ
夜長「やっはー!終一、アンジーにお話って何かなー?」
最原「……アンジーさんに伝えたいことがあってさ」
夜長「おー!なにかな?なにかなー!?」
最原「……僕はアンジーさんが好きだって、伝えたかったんだ」
夜長「……んー、わかったよ~。……それで?終一はアンジーのどこが好きなのかな~?」
最原「……たくさんあるよ。たとえば、今みたいに無邪気に笑う所とか、皆のことが大好きで、構って欲しくて色々しちゃう所とか……」
夜長「んふふ~……あとはあとは~?」
最原「知りたいことがあると目をキラキラさせる所とか、元気いっぱいの笑顔とか、悲しんだり苦しんだりしてる人に寄り添える優しい所とか……まだまだ、いっぱいあるんだ」
最原「君の事をここまで好きになったのは、神様のおかげじゃないよ?僕がアンジーさんを見てきて、僕自身がそう思ったんだ。誰かに言われたからじゃなくて、僕の本心から君が好きなんだよ」
夜長「……ふふふ!終一ってば面白い告白をするね~?でもでも~、アンジーも終一のそういう所が好きだよ~!」
最原「………」
夜長「アンジーにたくさん構って遊んでくれる所も、アンジーの事を気遣ってくれる所も好き。アンジーとくっついた時に恥ずかしがってもちゃんと応えてくれる所も好きだよ」
夜長「アンジーの頭を撫でてくれる手が好き、アンジーの事を抱きしめてくれる腕が好き、アンジーの声を聞いてくれる耳が好き、アンジーの事をまっすぐ見てくれる瞳が好き………アンジーは、終一の全部が大、大、大好きなのだーっ!」
最原「………」
夜長「……だからね、神様と相談して、終一をアンジーのものにしちゃおうって思ってたんだ。大好きな終一をアンジーのものにしちゃえば、ずっとずっと一緒に居られる……とっても素敵だって考えてたんだよ。でもね……」
夜長「それじゃ駄目だって気がついたんだ。だって、終一はものじゃないもん。自分で考えて、どうするか決められる人だもん。だから、アンジーの勝手で終一を縛っちゃいけないって思ったんだ」
夜長「神様はそんなこと無いって言ってたけど……それでも、アンジーは自分の考えに正直になったよ。初めて神様に逆らって、自分の思いを押し通した。きっと、ばちがあたって終一はアンジーの事を好きになってくれないって思ってたけど、それでも良いって思ったんだ……」
夜長「だから、だからね……今、終一がアンジーの事を好きって言ってくれて凄く嬉しいんだ!涙が出てくる位に嬉しいよ!大好きな終一が、アンジーの事を選んでくれて凄く幸せなんだ!」
最原「……うん、僕は君を選ぶよ。いつも笑顔で居てくれる君が好きだから。傍に居たいと思うから……!」
夜長「ありがとう、終一……ねえ、一つ約束してくれる?」ギュッ…
最原「え……?」
夜長「アンジーとずっと一緒に居てくれるって、傍に居てくれるって約束して……そうすれば、もう何も恐くないから……」
最原「……んっ」
夜長「あっ……!?」
―――ちゅっ♡
最原「……今のキスが約束代わりだよ。僕は君の傍に居る……きっと、ずっと、傍に居続けるからね……!」
夜長「……うん!じゃあ、代わりにアンジーも終一の傍に居てあげるね!終一の神様みたいに傍に居続けるって約束するのだ~!」
最原「……ずっと一緒だよ。アンジーさん……!」
夜長「もっちもち~!約束を破ったら、ばちが当たるからね~!」
最原「あはは!それは恐いなぁ……それじゃ、しっかり傍に居続けないとね!」
夜長「そうだよ~!絶対だからね~!……終一、大好きだよ。神様と同じくらい……ううん、きっと神様よりも好きだからね……♡」
――――――――――――――――――――
それから程なくして、モノクマは外の世界に続く扉を開いた。事情を知っている僕以外の人たちは困惑していたけど、先頭に立って進む僕に続いて外に出る事を決めたんだ。
そして……僕たちは知ってしまった。自分たちが自ら望んでこのダンガンロンパに参加していた事や自分たちがフィクションの存在と化してしまった事、そして、今までの学園生活が全て見世物にされていた事を……
それを知った時、最初はどうすれば良いのかわからなかった。今までの記憶が全否定されて、もう戻ることも出来なくなってしまったのだから当然だろう。でも、考えようにしては悪くないこともある。
植えつけられた才能は個人の適正にもよるが基本的には本物だ。超高校級の才能を持つことになった僕たち16人は、あえてこの運命を受け入れて生きていく事を決心したのだ。
幸いにも番組の出演料と言う事で莫大な報酬を受け取ることが出来た。チームダンガンロンパは僕たちのこれからの進路も保障してくれた。
彼らのコネを使って自分の才能を活かせる舞台を得た僕たちは、それぞれの道を歩む事になった。ばらばらの道を歩む事になった僕たちだけど、固い絆で結ばれていることは確かだ。何かあったらすぐに皆で駆けつける。そう、必ずだ……!
……では、ここからは僕の話をしよう。正確には、僕と彼女のそれからの話だ……
――――――――――――――――――――
「ここには~、これを置きたいな~!」
「うん、じゃあもっとスペースを広げて、こうして……」
「お~!流石は終一!やるね~!」
学園の見取り図を見ながら僕はアンジーさんと話し合う。この才囚学園をどう改造しようかを話す僕たちの話が尽きる事は無い。もっともっと楽しい場所にしようと考えて、実行中だ。
僕はここから出ないことにした。外の世界に出られる切符を放棄し、この学園の中で一生を過ごす事に決めたのだ。無論、それはアンジーさんも一緒だ。
当初の彼女の考えどおり、この学園を楽しい世界にして住み続けると言う案を取った僕たちは外に出て行く皆を見送ってから早速行動を開始した。二人だけの作業は大変だと思ったが、なぜかモノクマーズも手を貸してくれたおかげでだいぶ捗っている。
「いつか逆に外の世界の人たちがここで過ごしたいって思うような天国にしちゃうよ~!」
そう言って張り切るアンジーさんと付き合いながら僕は生きている。彼女が作ったオブジェクトを学園の至る所に配置し、構造を考えるのは僕の役目だ。
考えるのは娯楽だけでは無い。食料や水、いざと言うときのライフラインは自分たちで賄っておかなければならない。そう言ったことを二人で考えていると、なんだか生きている実感がするのだ。
新しい世界を作る作業……そこで生きていく為に知恵をしぼり、行動し、明日につなぐ。愛する人と生きると言う幸せを胸いっぱいに感じながら、僕は今日もこうして過ごしている。
「ねえ、終一。本当はね、アンジーは恐くて寂しかったんだよ?ここから出られないことが恐くて、島の皆に会えないって考えると寂しかったんだ」
そっと、指を絡ませながらアンジーさんは僕に言った。その言葉の先を促すようにして彼女の頭を撫でてあげれば、アンジーさんは僕の大好きな輝く笑顔を見せてくれた。
「でもね!終一が一緒に居てくれるならもう何も恐くないよ!寂しくもない!アンジーは、世界で一番大好きな終一と一緒に居られて幸せなのだー!」
「うん!僕も世界で一番大好きなアンジーさんと居られて幸せだよ!だから、もっと幸せになろう!二人で一緒にさ!」
「もっちもち~!アンジーと終一なら、外の世界の誰よりも幸せになれるよ!」
小さくて可愛いアンジーさんの体をたくさんの幸せと一緒に抱きしめる。どんなことがあっても僕たちは幸せだ。きっとそれは、神様だって覆せやしないのだろう。
「……終一、アンジーが思う終一の好きな所、もう一つあったよ」
「ん?なあに?」
「んとね~……アンジーにキスしてくれる、この唇!」
アンジーさんの人差し指がぷにっと僕の唇に触れる。悪戯っぽい笑みを浮かべた彼女に強請られるまま、その小さい唇に僕の唇を重ね合わせる。
甘く蕩ける幸せの味、温かくて太陽みたいな彼女の体温、愛しい人と過ごすこの瞬間………それはきっと永遠に続くのだろう。そんな確信がある。
何回だってキスをして、何度だって抱きしめあって、呆れるほどに愛を叫んで……僕たちはまた、新しい幸せを見つけて行く。
ここは僕と彼女だけの幸せの国。たった一つの望むものである『愛しい人』が居る僕たちの天国だ。
きつく抱きしめ合いながら笑う僕たちは、溢れんばかりの幸せと愛情を感じながら空を見上げ、また笑ったのであった。
夜長アンジー 愛情END『僕たちだけの天国』
最原(白銀さん……いつも通りに見えていたけど、ある日を境に彼女は何かが変わった。それが何かはわからないけど、本当の彼女を見せてくれている気がしたんだ)
最原(素の彼女……普通の女の子って言っていいのかはわからないけど、何かの皮を被っていた白銀さんは消え去って、本当の彼女を見ていたんだと僕は思う)
最原(僕はそんな彼女が好きだ。僕の見てきた嘘の無い白銀つむぎさんが大好きなんだ。だから、ちゃんとこの思いを伝えよう)
最原「……白銀さんを僕の研究教室に呼び出そう。そこで話をするんだ……」
―――最原の研究教室
最原「……そろそろ、かな」
―――ガチャッ
白銀「……最原、くん」
最原「白銀さん、来てくれてありがとう。嬉しい、よ……?」
白銀「………」
最原(なんだ?白銀さんの顔色がおかしいぞ、なにかあったのか?)
白銀「あ、ああ、ごめんね!ちょっとぼーっとしちゃってさ!お話があるんでしょ?何の話かな?」
最原「え?あ、うん……君に話したいことがあってさ……」
白銀「……!?」ビクッ
最原「……今まで君を見てきて、僕は思うことがあったんだ。だから、ちゃんとそれを君に伝えたくてさ……」
白銀「あ、あぁ……っ」ビクビク…
最原「白銀つむぎさん、僕は、君のことが……」
白銀「……なさい」
最原「えっ……?」
白銀「ごめんなさい、ごめんなさい……ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ!」
最原「し、白銀さん!?どうしたの!?」
白銀「わ、私は、許されないことをしました……今更謝っても許してはもらえないだろうけど、それでも、謝らなきゃ……そうしなきゃ、私は……!」
最原「白銀さん、落ち着くんだ!一体君はなにを……?」
白銀「……思い出したんだよ、昨日……全部を思い出したの……」
最原「思い出した……?一体、何を思い出したの?」
白銀「……私は、黒幕の一人だったんだよ……私は、皆を殺し合わせようとした黒幕の仲間だったんだよ!」
最原「!?」
白銀「何でこの事を忘れていたのかもわからない……でも、間違いないんだ。私は、皆をここに集めた黒幕の仲間だったんだよ……」
最原「そん、な……そんなことって……」
白銀「……最原君もその事に気がついたんでしょ?だから私をここに呼び出して問い詰めようと……」
最原「ち、違う!僕は、僕はっ!」
白銀「……僕は?」
最原「君が好きなんだ
最原「君が好きなんだ!そう伝えたかったんだよ!僕は、白銀さんが好きだって言いたかっただけなんだ……」
白銀「……う、うぅ……うぅぅ……なんで、このタイミングなの……?」
白銀「あと一日早ければ、その告白を喜んで受け入れられた……何も知らないまま、幸せを受け入れられたのに……」
白銀「そして、あともう一日遅ければ、私はこの世に居なかったはずなのに……この罪の意識を抱えたまま、死を選んだって言うのに……!」
最原「そ、そんな、駄目だよ白銀さん!自殺なんか……」
白銀「でももう耐えられないんだよ!苦しいんだよ!逃げ出したいんだよぉっ!」
最原「!?」
白銀「……このダンガンロンパでコロシアイが起きなかったのは、だた私が無能だったからに過ぎないの……なにか一つでも歯車が噛み合っていたらコロシアイは普通に行われていた。私は、大好きな皆を死なせる役目を担っていたはずなんだよ!」
最原「し、白銀さん……!?」
白銀「私にとって皆は、ただのゲームの駒に過ぎなかった……このコロシアイを盛り上げる駒として見てて、それだけだったはずなのに……」
白銀「黒幕だってことを忘れた私は、普通の女の子として皆と過ごして、皆を好きになってた……大切な友達として、大好きな皆と一緒にここから出ようって、昨日まで本気で思ってた!なのに……なのに!」
白銀「私は裏切り者だったんだよ……大好きな皆を死なせようとした悪魔、人でなしの最悪の存在……私は、皆から友達だって思って貰える様な人間じゃないんだよ!」
最原「………」
白銀「ごめんねぇ、最原くん……こんな女だって知って幻滅したでしょ?もっと早く全てを思い出していれば、君にそんなつらい思いをさせずにすんだのに……本当に、ごめんね……!」ポロポロ…
最原「……ふざけるなよ……っ!」
白銀「……そうだよね。そう思うよね……。怒って当然だよ、私は、皆を……」
最原「……僕たちのことを甘く見ないでよ……!僕たちは、君の事をそんな風に思ったりなんかしないよ……!」
白銀「……え?」
最原「確かに白銀さんは黒幕の仲間だったのかもしれない。僕たちを裏切っていたのかもしれない……でも、ここで過ごしたあの日々はなんの嘘も無いはずさ!」
最原「全てを忘れていたからこそ、僕たちは本当の白銀さんを見ることが出来た。僕たちが友達になったのは黒幕としての君じゃない。正真正銘、なんの飾り気も無い白銀つむぎって言う女の子なんだよ!」
最原「そしてもちろん、僕が好きになったのは本当の君だ!そこになんの嘘も隠し事も無い!たとえどんな過去があろうとも、僕は君が好きなんだよ!」
白銀「で、でも……私は……!」
最原「……もし君が全てを思い出した時に何も感じないで黒幕の側に戻る様な人だったら、僕は君のことを好きにならなかった……でも、そうじゃないでしょ?今、白銀さんが感じている苦しみも、流している涙も全部本物だ……縁起なんかじゃないんでしょ?」
最原「だとしたら、僕は君を許すよ。そして、皆も君を許すに決まってる……君の事を友達だと思ってる僕たちは、本気で自分の過ちを後悔する人を見放す人間なんかじゃない!だから、僕たちを甘く見るなよ!」
白銀「さい、はらくんっ……!」
最原「それに……僕も隠していることがあるんだ。皆には言えないでいることがある。だから、一緒に全てを話しに行こう?そして、皆に許して貰うんだ」
白銀「……許して貰えるかな?私、とてもひどいことを……」
最原「……信じてよ。僕たちのことを……君が大好きになった友達のことを、どうか信じて欲しい。そして、新しい一歩を踏み出そうよ」
白銀「……うん、分かったよ。恐いけど、この秘密を抱えたまま死を選んだりなんかしたら、それこそ皆への本当の裏切りだよね……信じてみるよ、皆と、最原くんのことをさ……!」
最原「……行こう。皆に全てを告白するんだ!」
――――――――――――――――――――
そうして、僕たちは全てを皆に告白した。白銀さんの知る全ての情報と、僕と天海くんが行っていたラッキースケベの数々を包み隠さずに皆に話した。
皆は突きつけられた真実に驚愕し、動揺した。まさか自分たちの中に裏切り者がいるだなんて考えても見なかったのだろう。そして、自分たちがフィクションの存在になってしまったことにもショックを受けていた。
でも……最後には笑顔を見せてくれた。今まで隠し事をしていた僕たちを笑って許して、大切な友達だと言ってくれたんだ。
怒られたり、悲しまれたりすると思っていた。でも、そんなことは一切無くて、皆普通に僕たちを受け入れてくれた……僕たち16人はこの日、本当の意味で友達になれたんだ。
これから先、どうすれば良いかは分からない。でも、皆で一緒に居られたら何も恐くないと思える。そう、大丈夫だ、この絆さえあれば……!
――――――――――――――――――――
「……皆に許して貰えちゃった……なんか、まだ実感が無いな……」
夜、中庭のベンチに座りながら星空を見上げていた僕の隣で白銀さんが呟く。やや無気力で、だがどこか嬉しそうなその声に僕は微笑んだ。
「言ったでしょ?皆、君を許すに決まってるって」
「うん……!私、良い友達を持ったんだね……」
しみじみと感慨深そうに呟いた白銀さんは、空に向けて手を伸ばした。まるで星を掴むかの様に開いた手を握り締め、自分の掌を見る。
「……私、ダンガンロンパの社員って言う立場は失っちゃった。けど、それより大切なものを掴めたよ……だから、後悔は無いんだ」
「……白銀さんがそう思えるのなら、それで良いんだよ。今までよりもこれから、過去よりも未来のことを考えて行こうね!」
「うんっ!」
僕たちは顔を合わせて笑いあった。ゆっくりと流れる穏やかな時間に幸せを感じていた僕だったが、不意に顔を赤くした白銀さんが立ち上がったのを見て、視線を移す。
「……そういえば、私まだちゃんと返事して無かったね、最原くんの告白に、さ……」
一歩、二歩とベンチから離れて歩みを進める白銀さん。その背中を見つめながら僕は息を呑んだ。
「……改めて、ちゃんと返事をさせて貰うね。最原くん……!」
振り返った彼女は恥ずかしそうな表情で笑っていた。頬を染め、まっすぐに僕を見ながら口を開く。
「……最原終一くん、私は……」
……人は、時に間違える。その事を悔やんだりして、俯いてしまうこともある。
でも、人はいつでもやり直せる。前を向く勇気と、支えてくれる誰かが居れば、いつでもやり直すことが出来るのだ。
これは彼女にとっての第一歩、前を向いた白銀さんが、自分の意思を僕に伝えて、歩き出すと言う出発の合図だ。
これからは僕が彼女を支えよう。そして、一緒に歩いていこう。そう心に決めながら、僕は白銀さんに優しく微笑んだのであった。
白銀つむぎ 愛情END『あなたと歩いていきたい』
最原(夢野さん……孤独を恐れ、何かにすがろうとしていた彼女も今では普通に笑えるようになった。優しくて明るい女の子として、僕を笑顔にしてくれている……)
最原(きっと、あの笑顔があったから僕も強くなれたんだ。夢野さんを守ろうって、ずっと一緒にいようって思える強さを僕は彼女から貰ったんだ)
最原(だから……ちゃんと届けなきゃいけない。僕の感謝の気持ちと、正直な思いをちゃんと伝えるんだ!)
最原「夢野さんを呼び出そう。場所は、僕の研究教室で良いかな……」
―――最原の研究教室
最原「……そろそろかな」
―――ガチャッ
夢野「んあー……ウチが来てやったぞ、最原。して、何の用じゃ?」
最原「………」
夢野「もしかしてウチと遊びたいのか?よかろう、ウチも暇じゃったし、特別に魔法を見せてやっても良いぞ!」
最原「………」
夢野「それとものんびりとお昼寝でもするか?まったりと過ごすのも悪くはないじゃろうて……」
最原「………」
夢野「……んあー!なんじゃ黙りこくって!ウチに用があったのではないのか!?」
最原「あ、ああ、ごめんごめん!どう話を切り出そうか迷っちゃってさ……」
夢野「……やめんか、お主に嫌われてしまったかと思って心細くなってしまったではないか」
最原「えっ……!?」
夢野「……お主には感謝しておる。ウチはお主から繋がりの大切さを教えて貰った。例え皆と離れても、心は繋がっている……そんなことを教えて貰ったから、ウチは皆と離れることが恐くなくなったんじゃ。その事を教えてくれた最原には感謝しておるんじゃぞ」
最原「夢野さん……!」
夢野「じゃから……お主に嫌われてしまったら、ウチはとても辛いんじゃ。胸がチクチクして、涙が出てきてしまう……これは、ウチの魔法でもどうしようもないんじゃぞ……」ポロポロ…
最原「………」
夢野「ふ、不安にさせるでない……ウチは、ウチは……わっ!?」ギュッ!
最原「……本当にごめん。そんなつもりじゃ無かったんだ」ギュッ…
夢野「さ、最原……?」
最原「僕が夢野さんのことを嫌いになるだなんてこと、ありえる訳が無いよ。そう、ありえないさ……!」
夢野「そ、そうなのか……?」
最原「うん。僕ね、夢野さんの笑った顔が大好きだよ。見てるとぽかぽかして、幸せな気分になる……もっとずっと、この笑顔を見ていたいって思うんだ……」
夢野「え……?」
最原「……君が大好きだよ、夢野さん。僕は、その事を伝えようと思ったんだ。なのに、君の事を泣かせちゃってごめんね」
夢野「……ウチのことが、好き?最原が、ウチの事を……?」
最原「そうだよ。だから泣かないで……夢野さんが泣いてると僕も悲しくなるんだ。どうか、僕の大好きな笑顔を見せて欲しいな」
夢野「………」
最原(……夢野さんの体、震えてる……温かくて小さなこの女の子に僕の思いが届くと良いな……)
夢野「……不思議じゃの、とても不思議じゃ」
最原「……何が?」
夢野「さっきまでウチの心はざわついて、悲しい気分だったんじゃ。でも、最原に抱きしめられて思いを伝えられたら、たちまちそんな気分はどこかに吹き飛んでしまった……お主、ウチに魔法を使ったのか?」
最原「あはは!僕は夢野さんみたいに魔法は使えないよ!……でも、そうだね。夢野さんみたいに誰かの笑顔を作ることは出来るかな」
夢野「そうじゃのう……うん、ウチもそう思うぞ!最原よ、お主は魔法は使えんが、ウチの笑顔を作ることは出来る!これはウチを笑顔にした褒美じゃ、よ~く聞くが良い!」
夢野「……大好きじゃぞ、最原!ウチもお主が大好きじゃ!」
最原「……うん。やっぱり夢野さんの笑顔は素敵だよ。僕も心が温かくなってきた」
夢野「か~っかっか!当然じゃ!何せウチは魔法使い!誰かを笑顔にする事が大得意じゃからの!」
最原「ふふふ……うん、そうだね。夢野さんの笑顔があれば、誰だって笑顔に出来るよ!」
夢野「んあー、褒めても何も出んぞ……。でも、嬉しいのぉ……」
最原「……あの、さ……その、夢野さん……」
夢野「……わかっておる。そ、その、ウチはこう言う事は初めてじゃから、優しくするのじゃぞ?」
最原「うん……それじゃあ……!」
―――ちゅっ♡
夢野「……んっ」
最原「……はぁっ」
夢野「……すごく幸せな気分じゃ。胸の中が温かくって、ぽかぽかする……!」
最原「……僕もだよ。これ、なんて言う魔法かな?」
夢野「……ウチにも分からん。じゃから、何度かしてみて調べてみんか?」
最原「あはは、賛成……!それじゃ、二回目行くよ……」
夢野「ん……っ♡」
――――――――――――――――――――
それから程なくして、モノクマは外の世界に続く扉を開いた。事情を知っている僕以外の人たちは困惑していたけど、先頭に立って進む僕に続いて外に出る事を決めたんだ。
そして……僕たちは知ってしまった。自分たちが自ら望んでこのダンガンロンパに参加していた事や自分たちがフィクションの存在と化してしまった事、そして、今までの学園生活が全て見世物にされていた事を……
それを知った時、最初はどうすれば良いのかわからなかった。今までの記憶が全否定されて、もう戻ることも出来なくなってしまったのだから当然だろう。でも、考えようにしては悪くないこともある。
植えつけられた才能は個人の適正にもよるが基本的には本物だ。超高校級の才能を持つことになった僕たち16人は、あえてこの運命を受け入れて生きていく事を決心したのだ。
幸いにも番組の出演料と言う事で莫大な報酬を受け取ることが出来た。チームダンガンロンパは僕たちのこれからの進路も保障してくれた。
彼らのコネを使って自分の才能を活かせる舞台を得た僕たちは、それぞれの道を歩む事になった。ばらばらの道を歩む事になった僕たちだけど、固い絆で結ばれていることは確かだ。何かあったらすぐに皆で駆けつける。そう、必ずだ……!
……では、ここからは僕の話をしよう。正確には、僕と彼女のそれからの話だ……
――――――――――――――――――――
「秘密子、今百田くんから返事があって、必ず出席するからって言ってたよ!」
「そうか!アンジーと転子も来ると言っておったわい!これでまた全員出席じゃな!」
愉快そうに秘密子が笑う。とても嬉しそうなその笑顔を見ていた僕の口元にも自然に笑みが零れ、幸せな気分になった。
あれから数年、僕たちはそれぞれの道を選んでバラバラになってしまった。あるものは宇宙へ、あるものは海の向こう側へ、またあるものは日本を拠点に腰を据えて……と言う様に、顔を合わせる事がめっきり減ってしまったのだ。
お互いの活躍はメディアを通して目にすることもある。だが、やっぱり皆で顔を合わせる事は難しい。そんな時、その問題を解決しようと動いたのは秘密子だった。
「年に一度、大きな大きなショーを開く!そこで皆が顔を合わせれば良いんじゃ!」
皆が一同に集まれる機会を作る……そんな目標を掲げて立ち上がった秘密子を僕は懸命にサポートした。スポンサーを集め、人々を説得し、興行としての宣伝を行う。その甲斐があって、第一回目のマジックショーは無事に開催され、その場で久しぶりに皆と会うことが出来た。
そうして開かれる夢野さん主催のショーもこれで四回目だ。二回目からは他の皆もショーに協力してくれている。赤松さんがピアノの演奏を披露したり、アンジーさんが自分の作品を展示したりと、皆思い思いの形でショーを盛り上げようとしてくれているのだ。
「……終一よ、また今回もお主に頼ってしまうことになるが……疲れてはおらぬか?」
「大丈夫だよ。皆と会う為、なにより秘密子の為だもん!」
「んあー……そうか、でもやっぱり悪いのぉ……」
少しだけしょんぼりした秘密子が俯く。やや暗い雰囲気を放つ彼女を見た僕は、わざとっぽく溜息をついた。
「んー……やっぱり疲れてきたかも?あー、疲れちゃったなぁ……」
「んあっ!?だ、大丈夫か終一!?」
「あ~……駄目かもしれないなぁ……誰か、僕を魔法で癒してくれないかなぁ~?」
「……お主、それが目的じゃろ?」
「……ふふふ、何のこと?」
くすくすと笑う僕に恨みがましい視線を向けた後、秘密子は咳払いをすると……
「……ほれ、ウチの魔法じゃ。思う存分回復するが良い」
ちゅっ、と可愛いキスを僕の頬に落として
ちゅっ、と可愛いキスを僕の頬に落としてくれた。温かい秘密子の唇の感触に笑みを浮かべた僕は、そのまま彼女を抱きしめる。
「んあーっ!こ、これ、放さんかーっ!」
「やーだよーっ!あはは、やっぱり秘密子は可愛いなぁ!」
じたばたともがく秘密子だが、本気で嫌がっている様子は見受けられない。ただの恥ずかしさから来る抵抗だと理解している僕は、そのまま何度か彼女にキスをした。
「むー……まったく、ウチにちゅっちゅっと気安くキスをしおって……」
「……秘密子は僕とキスするの、嫌?」
「誰もそんな事は言っておらん、ほれ、もっとするが良い!」
照れと幸せが入り混じった秘密子の笑顔。とても眩しくて僕の大好きなその笑顔を見る度に僕の心には温かなものが生まれる。
この笑顔を見るだけで疲れなんて吹っ飛ぶし、この笑顔があれば何だって出来る気がする。秘密子の笑顔の為なら、どんな不可能だって可能にしてやろうと思える。
そして何より……僕は、この笑顔には逆らえないのだ。光り輝く秘密子の笑顔を見ながら僕はやっぱり彼女は魔法使いだったのだと思い、笑顔を浮かべると……彼女の望み通り、キスの雨を降らせてあげたのであった。
夢野秘密子 愛情END『その笑顔は魔法』
これでお終い……だと思ったかしら?
まだラッキースケベは続くわ、どうかこの子にもう少しだけ付き合ってあげてネ……
―――朝
最原「……う~ん」
―――昼
最原「う~ん、う~ん……」
―――夜
最原「う~ん、ううう~ん……」
―――深夜
最原「UUNNNNNN……」
モノクマ「あ~もう!なにやってんのさ、最原くん!」
最原「うわっ!? な、なんだよ人が必死に悩んでるのに……って、あれ? もうこんな時間なの!?」
モノクマ「そうだよ! 人がせっかく与えてあげた脱出のチャンスを不意にして! 何で今日、告白しなかったのさ!?」
最原「し、仕方がないだろう……誰か一人に告白なんて、出来やしないよ!」
モノクマ「まったく、チキンだなぁ……」
最原「違うって!誰か一人を選ぶことが出来ないんだよ!僕は皆が好きなんだ!」
モノクマ「……はぁ?」
最原「赤松さんも春川さんもアンジーさんも夢野さんも入間さんも茶柱さんも東条さんも白銀さんも好きなんだよ!誰か一人だけなんて選べやしないって!」
モノクマ「は、はぁ?つまり最原くんは、告白する勇気がなかったんじゃなくて、誰に告白するかで延々悩んでたってこと!?」
最原「そうだよ!皆可愛いんだもの!一人だけを選ぶなんて僕には無理だよ!」
モノクマ「はぁ~……なんだか予想の斜め上を行く答えに驚いちゃったな~……まあ、そういうことならもう一日だけ猶予をあげるけど……どうするつもり?」
最原「無理だ!僕には一人だけなんて選べない!皆のことを同じ位好きなんだもの!」
モノクマ「……そこまで言うなら皆に告白しちゃえば?」
最原「……は?」
モノクマ「皆に告っちゃえばって言ってんの!皆のことを同じ位好きなんだったら、それが一番いいんじゃない?」
最原「……モノクマ」
モノクマ「あー、はいはい。わかってますよ。冗談冗談、そんなことするわけが……」
最原「それだ!」
モノクマ「……は?」
最原「なんでこんなに簡単な事に気がつかなかったんだろう!?そうだよ、皆に告白すれば良かったんだ!」
モノクマ「ちょ、最原くん?正気!?」
最原「ありがとうモノクマ!さっそく明日、皆を呼び出して告白するよ!さ~て、そうと決まったら寝~ようっと!」バタンッ!
モノクマ「……マジかよ。最原くんってあんなに馬鹿だったっけ?」
モノクマ「まあ、良いや!そんな告白が上手く行く訳が無いし、皆にこっぴどく振られて終わりでしょ!視聴者も面白いものが見れるし、コロシアイが再開されることは確定的だし……万々歳、だよね!」
―――翌日 最原の研究教室
最原「……と言うわけで皆!僕と付き合って欲しいんだ!」
赤松「……え、ええっと……?」
東条「と言うわけで、と言われても……」
夢野「脈絡もなくそう言われてもよく分からんわい」
白銀「あ、良かった。最原くんの言っていることが分からない人って、私だけじゃ無かったんだね」
入間「天才の俺様でも何を言ってるのかわからねえよ……」
春川「………」
最原「あ、ごめんごめん。分かりやすく言うとね……僕は皆が好きだから、僕と付き合って欲しいんだ!」
赤松「ご、ごめん最原くん……余計に分からなくなったんだけど……」
白銀「つ、つまり、最原くんは私たちでハーレムを作りたいってこと?」
茶柱「な、なんて破廉恥なっ!これだから男死は!」
最原「えっ!?ぼ、僕はそんなつもりは無いよ!ただ皆と付き合いたいだけなんだ!」
夢野「んあー……それがそうじゃと言っておるんじゃがのぉ……」
春川「………」
赤松「真面目に考えてみようよ最原くん、それって八股だよ?そんな事に付き合う女の子がいると思う?」
最原「だ、駄目なの……?」
茶柱「駄目に決まってるじゃないですか!浮気を認める女子なんてそうはいませんよ!」
最原「う、浮気だなんて……僕はただ、皆のことが大好きなだけなのに……」
春川「………」
東条「最原くん、あなたがどう思おうと勝手だけれど、私たちもそんな風に扱われれば傷つくわ。この話は聞かなかったことにしてあげるから、もうそんな馬鹿な考えは捨てて頂戴」
最原「ううう……」ショボン…
茶柱「……まったく、こんな人を信用していたのかと思うと虫唾が走ります。やっぱり男死は信用なりません!」
赤松「じゃあ、話も終わったみたいだし、私たちは行くね?ばいばい、最原くん……」
夜長「うんうん!楓、皆、ぐっばいなら~!」
白銀「……ん?」
東条「あ、アンジーさん?あなたも一緒に行くのよ?」
夜長「え~?なんで~?アンジーはここに残って終一とお話しするよ~!だって、アンジーと終一は恋人同士だもんね!」
夢野「んあっ!?」
赤松「え?え?どういうこと!?」
夜長「どういうことも何も、そういうことだよ~!アンジーは、終一の提案に乗って、終一の彼女になるのだ~!」
入間「え……えぇぇぇぇぇぇぇっ!?」
茶柱「あ、アンジーさんは浮気を認めるおつもりですか!?そんなの不潔です!」
夜長「え~?そうなの~?でもでも~、アンジーの島ではそんなの普通だったよ~?」
茶柱「な、なんですと……!?」
白銀「それってもしかして、一夫多妻制ってこと?」
夜長「うん!アンジーの島では男の人一人に何人もの女の人がついて、ハーレムみたいになってたのだ~!」
赤松「え、ええっと……つまりアンジーさんは、今の最原くんの提案にそこまで拒否感は無いってこと?」
夜長「そこまでどころか全然無いよ~!むしろ大歓迎だよ~!」
夢野「ほ、本気かっ!?本気なのか、アンジー!?」
夜長「……むしろなんで皆が拒否するのかわからないよ。だって皆仲良く終一といられるんだよ?どこに不満があるって言うの?」
白銀「え、ええ……?」
最原「わーい!アンジーさんは僕の提案に賛成してくれるんだね!」
夜長「もっちもち~!終一、ほかの皆は残念だけど、アンジーは終一の恋人になるよ!やったね~!」
赤松「……むぅ」
茶柱「……ま、まあ、アンジーさんは我々と違った常識を持った方と言うわけで納得して、我々は退散を……」
東条「……言われてみればそうね」
茶柱「!?」
東条「ここがどこだか分からない以上、私たちの知る法律は適用されないと考えるべきね。だとすればこの場でのルールは唯一つ……私たちが納得するかどうかよ」
白銀「……私たちが納得すれば、最原くんがハーレムを作っても問題ないってこと?」
茶柱「そ、そんなの駄目です!破廉恥すぎます!」
東条「……ごめんなさい、皆。私は気が変わったわ、私も最原くんの恋人になる!」
入間「え、ええっ!?」
東条「……この道を選べば、普段は皆に仕えるメイドとして過ごし、最原くんに求められた時に恋人になると言う私の理想の生活が送れるの!独占しないと言うことはメリットにもなるわね」
茶柱「と、東条さんまで……!?ばんなそかなっ!?」ガビーン!
白銀「……じゃあ、私もなっちゃおうかな?ハーレム要員……」
茶柱「し、白銀さん!?常識人のあなたまで、なぜっ!?」
白銀「……なんかね、そっちの方が幸せだって気がするんだよ……こう言うときの私の勘って、三割の確立で当たるんだ!」
茶柱「そ、そんな不安定なもので決めないでくださいよ~!」
白銀「それに……最原くんのことは地味に好きだし、ハーレムだなんて二次元でしか体験出来ないじゃない?いい機会だと思うんだよね!」
茶柱「そそそ、そんなぁ~……」
最原「わーい!東条さんと白銀さんも恋人になってくれた!二人の事も大事にするからね!」
東条「……ええ、よろしくお願いね」
白銀「ハーレム計画、大成功だね!リトくんもびっくりだよ!」
夜長「にゃはは~!斬美、つむぎ、仲良くしようね~!」
茶柱「はわ、はわわわわ……!」
春川「………」
入間「な、なんだよこの状況……お、お前ら、頭おかしいんじゃねえのかよ!?」
夜長「……あっそ、じゃあ美兎は終一の恋人にはならないんだね?」
入間「……え?」
東条「残念ね……仲良くなれると思ったのに……」
入間「え、え……?」
白銀「まあ、拒否する人もいて当然だよね……仕方が無いよ」
入間「え、え、え……!?」
最原「……僕、入間さんと一緒に過ごしたかったな……グスン」
入間「ちょ、ちょっと待てよ……なにも俺様はそこまで……」
夜長「じゃあね美兎、ぐっばいなら~!」
東条「私たちは最原くんと幸せになるわ」
白銀「地味に残念だよ~……」
入間「う、うう……待てよ~!俺様を除け者にするなよ~!」
入間「わ、私だって終一と一緒に居たいよ~!終一の恋人にならせてよ~!」
最原「うん、もちろんだよ!ぜひ僕の恋人になって、入間さん!」
入間「あ、ああ!まあ、ハーレムに俺様みたいな超絶美人がいれば、最原の格も上がるってもんだからな!ひゃーっはっは!」
夜長(ちょろいよ~)
東条(ちょろいわね)
白銀(ちょろいな~)
茶柱「は、半分の女子が最原さんに誑かされてしまうなんて……なんて悪夢!恐ろしすぎます!残っている皆さんは転子の後ろに!どんなことがあろうとも転子がきっちりとお守り……」
赤松「……ねえ、最原くん。一つ聞いても良い?」
最原「なあに、赤松さん?」
赤松「……もし、ここにいる皆が最原くんの恋人になったとして……最原くんは、皆を平等に愛してあげられる?誰一人として、後悔させたりなんかしないって約束できる?」
最原「……うん、もちろんだよ!僕は皆が大好きなんだ!だから、その皆を悲しませる様な事は絶対にしない!約束するよ!」
赤松「……そっか、言い切れちゃうんだ。そっかぁ……」
茶柱「……あ、赤松さん?ま、まさか……」
赤松「……うん、決めた!私、最原くんの恋人になるよ!ちゃんと約束を守って、皆一緒に愛してね!」
茶柱「き、きえぇぇぇぇぇっ!?!?!?」
最原「赤松さん……!うん、やるよ!僕、皆を大事にする!約束だよ!」
茶柱「そ、そんな……!?赤松さんまでもがこんな馬鹿みたいな提案に乗るなんて、そんな……!?」
夢野「……本気で馬鹿だと思うか?転子よ……」
茶柱「!?」
夢野「ウチは……そうは思わん。最初はふざけていると思ったが、よくよく考えてみればこれは良い話なのではないか?」
茶柱「ゆ、夢野さん……?」
夢野「だってこの話に乗れば、ウチはアンジーや転子を悲しませないで済む。ウチが最原を取ってしまっても、悲しむ人がいなくて済むんじゃ!」
白銀「あ、地味に夢野さんが選ばれることは前提なんだね」
夢野「のぉ、転子……お主も本当は良いと思っておるのでは無いか?」
茶柱「そ、それは……」
夢野「正直になってみよ、誰も笑いはせんわい」
茶柱「うぅ………わかりましたよぉ」
茶柱「本当は……転子も良いんじゃないかって思ってますよ。夢野さんとも最原さんを取り合わずに済みますし、一緒に仲良く好きな人と居られるんですからね……」
最原「そ、それじゃあ!」
夢野「ウチらも最原の恋人にならせてもらうぞい!良かったの、最原!」
茶柱「でも!もしも誰かを悲しませたら許しませんからね!ネオ合気道の餌食にしてやりますとも!」
最原「そんなことしないよ!僕は皆を幸せにしてみせる!必ずさ!」
茶柱「……そこまで堂々と言えるのなら大丈夫でしょう。その気合を信じて上げます」
最原「ありがとう、茶柱さん!」
東条「……さて、これで7人ね。残るは……」
春川「………」
赤松「は、春川さん……」
白銀「うぅ、最後にラスボスが残っちゃったよ……!」
茶柱「さっきから何も喋っていませんし、相当怒っているのでは無いでしょうか……?」
夢野「んあー……こ、恐いぞ……」
春川「………」
入間「な、なあ、春川の奴、終一の事を殺したりしないよな?」
東条「ありえない、と言い切れないのが恐いわね……」
夜長「ん~……残念だけど、魔姫は諦めた方が良いかもね~!」
春川「……ふふふ、ふふふふふ……!」
女子「!?」
春川「ふふふふふ……!あはははは!あははははははは!」
入間「ひ、ひぃぃぃっ!急に笑い出しやがった!」
夢野「恐い!恐いぞぉっ!」
夜長「もしかして~、あんまりにも怒りすぎて、壊れちゃった?」
赤松「え、ええっ!?」
白銀「なにその恐怖設定!?」
春川「ひ~っひっひ!あはは、あは、あはははははは!」
茶柱「ま、不味いです!これは不味いですよ!」
東条「最原くん、私の後ろに下がって!」
最原「あ、大丈夫だよ。問題ないから」
赤松「え……?」
最原「……大丈夫だよね、魔姫?」
春川「ああ、うん……ごめんごめん、あんまりにも嬉しくて笑いが止まんなくなっちゃってさ……」
白銀「え?え?」
最原「気持ちは分かるよ。で、魔姫はどうするの?他の皆は納得してくれたみたいだけど……」
春川「ふふふ……そんなの決まってるじゃん」ポフッ
春川「……私がアンタに逆らうわけ無い……そうでしょ?ご主人様……♡」
女子「え、えぇぇぇぇぇぇぇっっ!?」
最原「あはは!やっぱり魔姫は可愛いなぁ!」ナデナデ
春川「わふぅ……♡」ビクンビクン…
茶柱「え?魔姫?ご主人様……?あの、それって一体……?」
赤松「も、もしかして、二人は元々恋人同士、とか……?」
春川「違う、奴隷とご主人様」
夢野「んあー!もっといかがわしい関係じゃった!」
東条「ね、念のために聞くけど、そのご主人様ってメイドとかそう言う意味でのものでは無いのよね……?」
春川「んふぅ……♡だから言ったじゃん、奴隷だって」
夜長「……どっちが奴隷なのかな~?」
春川「は?私に決まってんじゃん、殺されたいの?」
入間「つ、つまり貧乳春川は、最原の雌豚ってことなのぉ……?」
春川「違う、雌犬!もしくは玩具!」
白銀「春川さんはなんでそこまで胸を張ってそんな事を言えるのさ!?」
春川「だって、ちゃんと事実を伝えないとご主人様の品位に傷がつくじゃん……」
白銀「いや、春川さんを奴隷にしてる時点で品位もなにもあったもんじゃ……」
春川「ちーがーう!私が奴隷にさせてもらったの!むしろ喜んで奴隷になったの!」
茶柱「だ、駄目です……頭がくらくらしてきました……」
夜長「ん~……まあ、知らなきゃいけないことは一つだよね~!ねえ、魔姫~!」
春川「ふあっ……♡ふぅ……なに?」
夜長「終一とえっちしたの?」
女子「!?」
春川「……ふふっ、して無いよ。えっちな事はたくさんしたけど、えっち自体はしてない。これは断言できる」
夜長「お~!なら全部だいじょぶだよ~!魔姫は良い子だね~!」
最原「うん!魔姫は良い子!」ナデナデ
春川「はぁっ……♡ふ、うぅっ……♡」ビクンッ
赤松「……なるほどね。なら、問題ないか」
夜長「うん、そだね~!……それじゃ終一、さっそく行こっか?」
最原「え?行くって、どこへ?」
春川「……ふふふ、決まってるじゃん。凄く楽しい事をする場所だよ……!」
―――黒幕の部屋
モノクマ「……嘘でしょ?成功しちゃったよ……最原ハーレム、これにて完成だよ……マジで!?」
モノクマ「……ま、良いか!視聴者の反響も上々だし、コロシアイが起きた時よりも視聴率は良いし、収益も上がった!最原くんには感謝しないとね!」
モノクマ「さーてと……そいじゃ皆さん、最後のお楽しみタイムと行きましょうか!張り切って行ってみよーう!」
―――ラブアパートの一室 以下 最原の回想
ピンク色の壁、いかがわしい内装、大きくていやらしい雰囲気のするベッド……その上に放り投げられた僕の前では、この世の天国とも言える光景が広がっていた。
「終一~!初めてはアンジーが良いって神様も言ってるよ!今ならポイント10倍……いや、100倍サービス中だよ~!」
いつものパーカーとスカートを脱ぎ、完全に水着姿になったアンジーさんが僕に抱きついてくる。その豊かな胸を押し付け、小動物の様に僕に甘えて擦り寄ってくる。
「んあー!ずるいぞアンジー!抜け駆けは無しじゃ!こういうのは背の順って決まっておるんじゃぞ!」
そんなアンジーさんを押しのけて近づいて来た夢野さんは、いつぞやに買ったあの白い勝負下着を身に着けていた。可憐な彼女に合ったデザインと、そんな彼女に似つかわしくない淫秘な雰囲気が見事に調和し、僕の興奮を誘う。
「お二人とも、下がってください!男の欲望は果てがありません、転子がそれを受け止め、最原さんを落ち着かせます!」
夢野さんとアンジーさんを抱きかかえて後ろに下がり、代わりに前に出てきたのは茶柱さんだ。紫色のスポーツブラとショーツを纏った彼女は、顔を真っ赤にしながらもそれを隠す事無く僕に見せ付けてきている。
「お、俺様の事も見ろよ~!こんな姿、終一にだけしか見せないからさぁ……!」
そんな茶柱さんに並んで姿を現したのは入間さんだ。黒いブラジャーとショーツは大人な雰囲気を醸し出し、この中で一番スタイルが良い彼女の体を見事に引き立てていた。
「まったく、二人とも恥ずかしいのなら無理はしちゃ駄目よ……。最原くん、まずは私がリードするから、そこで女の子の扱いを覚えたらどうかしら?」
恭しく頭を下げながら東条さんが僕にそう提案して来た。大人な彼女の雰囲気に似合った紫の下着は、高貴さと色気を同時に振りまき、僕を興奮させてくる。
「最初はスタンダートに裸だよね!最原くん、二回目からは好きなコスプレで相手をしてあげるから、楽しみにしててね!」
ぐいっと僕に自分の胸の谷間を見せつけながら顔を近づけるのは白銀さんだ。地味な彼女の積極的なアプローチは効果抜群で、彼女の大きな胸に僕の視線は吸い寄せられてしまった。
「……私は何番目でも良いよ。最初でも最後でも、ご主人様の望むままにして……♡」
荒い息を吐きながらうっとりとした声を出す魔姫。幸せそうな表情をしている彼女に僕が触れると、嬉しそうに体を震わせた。
「……さあ、最原くん……残った服は、君が脱がせてね……」
頬を赤く染め、上目遣いになった赤松さんが僕に言う。今の彼女の表情は非常にそそるなと思いながら、僕は彼女の言葉に頷いた。
「それじゃあ、早速……私からお願いね、最原くん……!」
赤松さんのその言葉を聞いた僕はゴクリとつばを飲み込んだ。そのまま彼女の言うことに従ってブラジャーのホックに手を伸ばす僕。
カチャリと音がした気がした。同時に赤松さんが恥ずかしそうに顔を伏せる。ドキドキと鳴る胸の鼓動を感じながら僕は、そのまま彼女たちの下着を外して行き……そして、見た。
赤松さんのたわわに実った大きな胸を見た。
春川さんの最近の行為で育ってきた胸を見た。
白銀さんの地味に大きい柔らかな胸を見た。
東条さんの包容力溢れる素敵な胸を見た。
入間さんの抜群の大きさを誇る胸を見た。
茶柱さんの女性らしさ溢れる胸を見た。
夢野さんの小ぶりながら整った形の胸を見た。
アンジーさんの褐色の胸を見た。
そして……彼女たちの女性を司る部分を見て、正真正銘、彼女たちの生まれたままの姿をこの目に焼き付けた。
「あはは……良かったね最原くん、こんなにたくさんの女の子たちの裸が見れるなんて、幸せ者だね……♡」
「でもでも~……見るだけじゃ終わらないよ~……♡」
僕を取り囲む女子たちの輪が縮まって行く。美しい裸体を晒す彼女たちが、その体を見せ付ける様にして僕に近づいてくる……
「た、たくさん触ってくださいね……転子たちは、その為にこうしているんですから……っ♡」
「恥ずかしいが、同時に心地良くもある……ウチらは幸せじゃぞ、最原……♡」
彼女たちがベッドに乗る。手を伸ばせば届く距離に皆の体がある……
「まずは私たちに身を任せて頂戴……大丈夫よ、思う存分気持ち良くしてあげるわ……♡」
「け、経験は無いけど、俺様たち、頑張るから……♡」
艶やかな唇が、揺れる胸が、そして淫らな光を湛えた彼女たちの瞳が、僕の官能を刺激する。もう、僕自身も自分の欲望を抑えることが出来なくなってきていた。
「ご主人様……私たちの事、たくさん愛してね……私たちもご主人様の事をたくさん幸せにするからさ……♡」
「……さあ、スタートの合図は君が出すんだよ?沢山楽しもうね、終一くん……♡」
四方八方を囲まれる。裸の美少女たちに囲まれる。男の夢を現実にしたこの部屋の中で、僕は欲望を解き放った。
目の前の少女の体に手を伸ばし、唇を奪う。それが合図だったかの様に、全員が僕に襲い掛かった。
8人の美少女が僕に体を寄せてくる。丁寧に、優しく、自分の体の感触と温もりを僕に教えるかの様に裸体を押し付けてくる。
僕は皆を平等に扱った。同じ様に時間をかけ、同じ様に愛する。不平等無く彼女たちを抱きしめ、キスをする。
「しゅう、いちっ♡ すごい、よぉっ♡」
「あはぁっ♡ こんなハーレムエンドもありなんだねっ♡」
「そんなっ♡ そんなに優しくされたら、転子は、転子はぁっ♡」
「んあぁ……♡ 終一の温もりが、ウチの、中にぃっ……♡」
「ああっ♡ 駄目よ終一くん、奉仕するのは私の方……ああぁっ♡」
「ひぃぃぃっ♡ なんだよ、これぇ……? 体が、もう、訳分かんないぃっ♡」
「んはぁ……もっと♡ もっとして、ご主人様ぁ……♡」
「温かいよぉ……気持ち良いよぉ……♡ 大好きだよぉ、終一くん……♡」
皆の喘ぐ声が聞こえる。不思議と、どんなに頑張っても疲れる事は無かった。
当然だ。僕は皆が大好きなのだから、皆が喜んでくれる事に疲れを感じるはずが無い。温かい彼女たちの体を抱き寄せれば、ビクッと可愛く震えてくれる。そんな彼女たちを愛おしく思いながら、僕はキスの雨を降らせた。
「ひやぁぁぁ……っ♡ 終一、だいしゅきっ♡ 大好きだよっ♡」
僕もだよ、と囁きながらアンジーを抱きしめる。とても素直に快感を表してくれる彼女が愛おしい。
「あっはぁ……♡ ああ、もう、何も考えられないよ……♡ 終一くんの事だけ考えてれば良いかなぁ……♡」
それで良いよ、とつむぎを肯定しながら体に触れる。その行動に笑顔で応えてくれる彼女が愛おしい。
「て、転子のっ♡ てんこの負けれすっ……♡ もう、終一さんの好きにしてくらはい……♡」
お望みならば、と転子を組み敷く。負けてしまったと言うのに幸せそうな表情を浮かべる彼女が愛おしい。
「ん、あぁぁっ♡ 凄い、凄いっ♡ こんなに気持ちよくなれる魔法、ウチはしらないっ♡」
なら教えてあげる、と秘密子に快感を叩き込む。とろとろに蕩けながらも、可愛い笑みを見せてくれる彼女が愛おしい。
「ふ、あぁ……♡ これが、奉仕される悦び……♡ こんなにも、幸せだったなんて……♡」
感謝の気持ちだよ、と斬美に精一杯の奉仕をする。いつもの凛々しい表情を崩して、素の表情を見せてくれる彼女が愛おしい。
「しゅう、いちぃ……♡ ぎゅっ、って♡ してくれよぉ……♡」
もちろんだよ、と美兎の望みに応える。甘える様に体を摺り寄せる彼女が愛おしい。
「ご主人様っ♡ 終一っ♡ 私の事、ずっと可愛がってくれるよねっ♡」
当たり前じゃないか、と魔姫の頭を撫でる。僕に頭を撫でられる度に目を細めてうっとりとする彼女が愛おしい。
「あぁ……♡ 終一くん……♡ 愛してるからね。とってもとっても、愛してるから……♡」
ありがとう、と楓にキスをする。舌を絡ませ、体を重ね合って体温を感じさせてくれる彼女が愛おしい。
皆が愛おしい。皆が大好きだ。一生、ずっと、幸せにしてみせる!
「皆……これからもずっと、僕の恋人でいてくれる?」
僕のその言葉に皆はぐったりとしながらも頷いてくれた。その事を喜ぶ僕は、更に興奮してしまう。
でもどうしよう?皆疲れているのにこれ以上相手をして貰うのは申し訳ない。僕がそう考えていると……
「……終一、なに遠慮してるのかな~?」
「私たちは終一くんの恋人だよ?なんにも遠慮する事は無いんだよ?」
「愛してくれるのならば、どんな苦難も乗り越えられます……だから、終一さんが迷う必要なんて無いんですよ?」
「んあー……終一よ、お主はしたいようにすれば良いんじゃ」
「終一くんの欲求を受け止めるのが私たちの役目……恋人としての、私たちの役目よ」
「躊躇うなよ終一……そっちの方が俺様たちには堪えるんだぜ?」
「好きな様に扱ってよ、終一……少なくとも私はそうして貰えると嬉しいよ……!」
「さあ、終一くん……もう一度、愛し合おうか?」
爛々と目を輝かせた彼女たちの言葉に深い感動を覚える。僕が彼女たちを愛している様に、彼女たちも僕の事を愛してくれているのだ。
なら、僕も彼女たちの愛に応えなければならない……僕が皆を好きだと言う気持ちを、もっともっと知って貰わねばならない。
高鳴る胸の鼓動のまま立ち上がる。そして、彼女たちの傍に行く。
愛しい笑顔を向けてくれる彼女たちに愛を伝える為、僕はそっと彼女たちを抱き寄せた。
ダンガンロンパV3 ハーレムEND『超高校級のラッキースケベ』
……これで、本当にこのssはお終い。ここまで付き合ってくれた皆、本当にありがとうネ
楽しかったヨ、掛け値なしに。嬉しかったヨ、たくさんの感想が。それは僕も姉さんも同じ気持ちサ
このssで書きたかったことは全部書けた。だから、僕にはもう未練はないヨ
……さて、名残惜しいけどお別れの時間だネ。僕は少しだけ眠るとするヨ。
また、どこかのスレで出会うことがあったら、その時はまた楽しい話を聞かせることを約束するヨ
本当に楽しい一ヶ月だったヨ。それじゃあ、また会おうネ……!
乙。本当に最後まで全部書き切ったな、恐れ入る
しかし塩はやはり塩なんだネ
このハーレムエンド、行動安価を取った数で見たら絶対に実現不可能
いわば「バグでも使わないと見れなかったデータ」なんだヨ
安価的にはM姫ちゃんを完成させて、その後に協力プレイで
後1人ギリギリ落とせたぐらい?二股エンドまでが実現可能レベルだったのかナ?
でもそういう茶目っ気も好きよ
次スレでもそれとなく「あ、こいつ塩だ」と分かるようにしておいてくれ
絶対読みに行くから
女子5番、北野雪子。女子6番、日下友美子。以上だ――!』
女子1番・相原香枝(あいはら・かえ)
陸上部。元文化委員長。
お人よしのために他人に押されている感じがある。
実月裕太(男子18番)とは幼馴染。
以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。
ペア:
実月裕太(男子18番)
支給武器:
釣り糸&軍手
kill:
実月裕太(男子18番)
killed:
都竹航(男子11番)
死亡話数:
44話
凶器:
シグ・ザウエルSP2340
E=07エリアに裕太と潜伏していたが、裕太の冷たい態度に激怒。自分が殺されると考え、裕太を絞殺。スタンガン入手。
これ以上誰も殺さずに生き残る事を決意。
C=05エリアに潜伏していたが、隣の家から銃声が聞こえ、逃げ出した。それが原因で航に見つかり、頭部に被弾し死亡した。
この子もうちょっと引っ張るべきだったかも・・・
お人よしだったか?とかいうツッコミはご遠慮願います(をい
実はこの子も女子委員長だったんですけど、優ちんに譲りました(苦笑
(by あいすくろー様)
女子10番・天道千夏(てんどう・ちなつ)
テニス部。女子主流派グループ。
有力議員の父と有名デザイナーの母を持つお嬢様。
内気だが温厚な優しい性格。
身長/156cm
愛称/千夏、千夏ちゃん、ちなっちゃん
能力値
知力:
体力:
精神力:
敏捷性:
攻撃性:
決断力:
★★★★☆
★★★★☆
★★☆☆☆
★★★★☆
★☆☆☆☆
★★☆☆☆
以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。
支給武器:
ドッヂボール
kill:
なし
killed:
上田昌美(女子2番)
死亡話数:
45話
凶器:
小刀
校舎を出てすぐに滝川渉(男子8番)に襲われ右足負傷。相模晶(女子6番)に救われる。死を覚悟して瀬戸口北斗(男子6番)の仇を討とうとする晶を止め、共に行動する。<6・7話>
↓
F=05エリアで浜本謙太(男子14番)と合流。謙太の探し人が見つかるまで行動を共にすることに。<20話>
↓
G=04エリアで沼井千尋(女子14番)の死を目撃、悲鳴を上げた為に渉に発見される。晶の攻撃、謙太の機転により逃走成功。ブローニング・ベビー入手。その後手塚直樹(男子10番)、加賀光留(女子3番)、幸田真菜(女子5番)と会い、謙太と別れる。<24~25話>
↓
偶然親友たちが殺し合う様を見、I=05エリアで夏生初音(女子13番)の最期を看取る。死を望むが、晶に叱られ立ち直る。1人になった隙に上田昌美(女子2番)の襲撃を受け、胸部を刺され死亡。<43~45話>
改稿前よりはしっかり書けたかな、と思います、ちなっちゃん。
晶の途中までのサポート役として、頑張ってくれたと思います。
男子一番/総合一番 秋庭俊人(あきば・としひと)
身長 162cm
体重 53kg
誕生日 11月11日
血液型 O
部活動 テニス部
友人 来栖生馬・酒井真澄
佐藤史季・関本春海
(男子主流派グループ)
愛称 アキちゃん・トシ
能力値
知力:
体力:
精神力:
敏捷性:
攻撃性:
決断力:
★☆☆☆☆
★★★★★
★★★☆☆
★★★★☆
★★★☆☆
★★★☆☆
男子体育委員。
明るくて人懐こい、クラスのムードメイカー的存在。
じっとしていることが苦手で、しばしば授業を妨害することもある。
宗和歩とは恋仲。
以下ネタバレです。白黒反転すると読めます。
支給武器:
グロック26
kill:
なし
killed:
酒井真澄(男子六番)
死亡話数:
第59話
凶器:
コルト・ガバメント
宗和歩(女子八番)とI=09エリアにて潜伏。酒井真澄(男子六番)に発見されるが、友人なので気を許す。ところが、真澄に銃を向けられ、俊人をかばって歩が撃たれる。泣き叫んでいたところを真澄に撃たれ、頭部被弾、死亡。<59話>
クラス1やかましい子、なんですがあまりそういうのを出せませんでした。
学習障害みたいな感じなんでしょうね。今でいうところの。
でも、好きな人に好きと言える素直さをもった、良い子なんだと思います。
お誕生日が命日になってしまいました・・・
女子一番/総合三番 磯田匡子(いそだ・きょうこ)
身長 159cm
体重 44kg
誕生日 6月1日
血液型 B
部活動 陸上部
友人 三枝妃・相模夕姫
(妃グループ)
愛称 匡子・キョーちゃん
能力値
知力:
体力:
精神力:
敏捷性:
攻撃性:
決断力:
★★★☆☆
★★★★★
★★★★★
★★★★☆
★★☆☆☆
★★☆☆☆
弱い者イジメが嫌いで、そういう人には厳しく接する。陸上部で長距離選手をしているからか、精神的にタフ。
一方で、物の考え方はネガティブ。過去にイジメを受けていた経験があり、やや人間不信。
池埜多丞とは一応付き合っている。
以下ネタバレです。白黒反転すると読めます。
支給武器:
制汗スプレー
kill:
なし
killed:
政井威光(男子十六番)
死亡話数:
第73話
凶器:
USSR マカロフ
池埜多丞(男子二番)と合流。疎遠になっていたが、和解。<22話>
↓
木下亘(特別参加者)・相模夕姫(女子七番)に遭遇。一触即発の雰囲気になるが、和解。夕姫に別れを告げた。<57話>
↓
多丞との出会いは1年生の頃、イジメから助けてくれた。
休憩していたところに、政井威光(男子十六番)が現れる。威光の表情から異常を察知、発砲。それが威光の逆鱗に触れ暴力を奮われるが、多丞に救われる。多丞を「弱い」と言う威光に対し反論、多丞を抱きしめたところを威光に撃たれ、頭部に被弾し死亡した。<72・73話>
キャラを掴み切れなかった匡子ちゃんでした、ごめんよぅ。
人間不信なところは少し表わせたかな、ということにしておきます。
でも、多丞のことはなんだかんだで信じ続けてたんです、だって匡子のヒーローだから。
女子五番/総合九番 久瀬ゆかり(くぜ・ゆかり)
身長 161cm
体重 51kg
誕生日 4月21日
血液型 A
部活動 テニス部
友人 宗和歩・辻莉津子
寺内紅緒・時岡千波
藤原奈央・堀内尚子
前川染香・水無瀬繭子
山崎雛子
(女子主流派グループ)
愛称 ゆかり
能力値
知力:
体力:
精神力:
敏捷性:
攻撃性:
決断力:
★★★★☆
★★★★☆
★★★☆☆
★★★★☆
★☆☆☆☆
★★☆☆☆
女子保健委員。
穏やかで優しい性格の持ち主。いつも穏やかな笑顔で友だちを見守っている、グループの母親的存在。
大人しく、クラス内やグループ内ではあまり目立たない。物事がはっきり言えない優柔不断な面もある。
以下ネタバレです。白黒反転すると読めます。
支給武器:
なし
kill:
なし
killed:
芝崎務(担任)
死亡話数:
第11話
凶器:
銃
芝崎務(担任)が東海林至(男子十番)に発砲したことにより、植本邦幸(男子三番)が錯乱。芝崎が、逃げ出そうとした邦幸に向けて発砲したが、その弾が頭部を直撃。死亡した。<11話>
というわけで、一度もセリフのないままに退場してしまったゆかりさん。
芝崎の酷さを出そうとした結果の犠牲になってしまいました。ごめんね、ゆかりさん。
女子八番/総合十九番 宗和歩(そうわ・あゆみ)
身長 154cm
体重 46kg
誕生日 5月14日
血液型 A
部活動 バドミントン部
友人 久瀬ゆかり・辻莉津子
寺内紅緒・時岡千波
藤原奈央・堀内尚子
前川染香・水無瀬繭子
山崎雛子
(女子主流派グループ)
愛称 歩・あーちゃん
能力値
知力:
体力:
精神力:
敏捷性:
攻撃性:
決断力:
★★★☆☆
★★★☆☆
★★★☆☆
★★☆☆☆
★☆☆☆☆
★★☆☆☆
女子文化委員。
マイペースでおっとりとしている。ほんわかとした癒し系。
運動部員ながら、運動能力はそれほど高くない。自分で何かを考えるのは苦手で、誰かに頼りたがる。
秋庭俊人と付き合っている。
以下ネタバレです。白黒反転すると読めます。
支給武器:
ロープ
kill:
なし
killed:
酒井真澄(男子六番)
死亡話数:
第59話
凶器:
コルト・ガバメント
出発後、学校の外で隠れているところを田村光貴(男子十一番)に発見される。より安全な場所へ誘導される。<18話>
↓
秋庭俊人(男子一番)と合流。I=09エリアにて潜伏。酒井真澄(男子六番)に発見される。俊人を庇って胸部に被弾。俊人に遺言を告げるが、再び真澄が発砲。俊人を貫通した弾を胸部に受け死亡。<59話>
出番が少ないわ、直前まで掘り下げないわで申し訳なかったあーちゃん。
活発じゃないけど運動部員ってあまり書かないなぁと思って書いた子でした。
もっとトシとのあれこれを書きたかったな。
女子四番/総合七番 川西亜由子(かわにし・あゆこ)
身長 159cm
体重 47kg
誕生日 10月9日
血液型 B
部活動 軽音楽部
友人 北修司・東海林至
江南佳菜彩
(NEWS)
愛称 亜由子・アユ・ニシ
能力値
知力:
体力:
精神力:
敏捷性:
攻撃性:
決断力:
★★★★☆
★★★★☆
★★★☆☆
★★★★☆
★★★☆☆
★★★☆☆
常に冷静で、周りを見て動くことができる、グループのまとめ役。。
表情が乏しく、いつも怒っているような顔をしている。無口で、自分の意見を言うことは少ない。
軽音楽部内バンド“NEWS”のギタリストで、退廃音楽に傾倒している。
以下ネタバレです。白黒反転すると読めます。
支給武器:
コルト・ロウマン
kill:
なし
killed:
北修司(男子四番)
死亡話数:
第76話
凶器:
毒薬
教室内で、プログラムに対して東海林至(男子十番)が反論。芝崎務(担任)が銃を取り出し危険に晒されるが、道下未来(男子十七番)に守られ事なきを得た。<11話>
↓
城龍慶(男子九番)につっかかる北修司(男子四番)を止める。“NEWS”のメンバーと行動を共にする。<17話>
↓
G=04エリアの民家に篭城。至と揉めた修司を宥めた。修司に恋心を抱いているが、修司の気持ちも知っている。<31話>
↓
民家を訪れた篠宮未琴(特別参加者)を招き入れることに反対したが、至・佳菜彩に押されて招き入れる。未琴を警戒している模様。<58話>
↓
うろつく未琴を牽制、居間から出ることを禁止する。<64話>
↓
自分たちの情報を持っている未琴を訝しむ。何者かが訪ねてきて、無警戒に招き入れようとする至を牽制するも、受け入れられなかった。結果、二階堂哉多(男子十三番)・二階堂悠(女子十三番)の襲撃を受けるが、未琴に救われる。僅かに警戒を解いた模様<70・71話>
↓
気分転換と空腹を満たすために料理をする。接していくうちに未琴への警戒心を解いていく。料理を食べた直後苦しみ始め、吐血して息絶えた。修司が未琴を殺害するために毒を盛った料理を手違いで食べていた。<76話>
冷静だったので、NEWS内では1番書きやすかったです。
この子がいなかったら、NEWSはもっと早くに崩壊していたかもしれません。
NEWS内の1番の功労者はアユでしょう。
せ、相模夕姫(女子七番)は溜息を吐いた。
「なんかさぁ…誰にも会わないもんだね」
夕姫は立ち止まり、足の筋肉を揉み解しながら後ろに声を掛けた。
夕姫の視線の先にいた佐藤史季(男子七番)は、詰襟の袖から出ているグレーのパーカーのゆるゆるに伸びた袖で額の汗を拭いながら、夕姫に追いついてきた。
探している。
夕姫は来栖生馬(男子五番)を、史季は辻莉津子(女子九番)――それぞれにとっての幼馴染である。
代表である評議委員の酒井真澄(男子六番)に襲われたので、成り行きで一緒に逃げた。
そんな縁と、お互いがやる気ではないという確認ができたこと、それぞれ人探しをしようとしていることから、行動を共にしている。
そういえばヒガシこと東海林至(男子十番)も制服のあちこちにピンを付けていたような気がする。
アキちゃんこと秋庭俊人(男子一番)もズボンの裾を捲り上げてピンで留めているが、至の入れ知恵だったのか。
『それでは、亡くなった順番に、戦死した生徒の名前を発表します。
女子五番・久瀬ゆかりさん…は知っていますね。
男子二番・植本邦幸君…も知っているのではないでしょうか。
男子十五番・林一紀君。
女子十二番・中垣芽衣子さん。
男子五番・来栖生馬君…以上5名です』
『まずは、亡くなった順に戦死者の発表を行います。
男子七番・佐藤史季君。
女子九番・辻莉津子さん。
男子十九番・楪静眞君、以上3名です。
少しペースが悪いですね、皆さん頑張って戦ってください』
クラスメイト、浦原舞(女子二番)を刺した感触が。
舞の攻撃を防いでいた時に手が滑ってしまった事故ではあったが、故意であれ事故であれ、妃が舞を殺してしまった事実に変わりはない。
その衝撃は、早々拭えるもので
名前を読み上げます。
男子一番・秋庭俊人君。
女子八番・宗和歩さん。
男子十一番・関本春海君。
以上3名です。
やはり日が出てからの方が、皆さん積極的なようですね。
ここからまた頑張ってください』
あ、哀先生と言えば。
以前N.enu.の管理人のナオさんとお話させていただいた時に、担当教官の年齢とプログラム開催年度を照らし合わせた結果、「あれ、哀さんと柏木先生って同級生じゃね?」ってことが判明し、更に他の人に聞いたところ、Grand Guignolのフーガさん、Life goes onのナツイチさん・フユヒトさんも同年代だということが判明し、飲み仲間設定が内々で生まれておりました(笑)
というわけで、読者様方からすれば唐突に他のサイトさんの担当教官が出てきて「???」ってなったかもしれないですが、すみません私の中では唐突ではないどころか最後は柏木さんを出すと決めてました。
ちなみに何故柏木さんかというと、他の3人は喋り方に特徴ありすぎて書けないからですというか4人もいて1人しか普通に喋らないってどういうことですか(笑)
女子十四番/総合二十九番 藤原奈央(ふじわら・なお)
身長 163cm
体重 52kg
誕生日 3月11日
血液型 A
部活動 バレーボール部
友人 久瀬ゆかり・宗和歩
辻莉津子・寺内紅緒
時岡千波・堀内尚子
前川染香・水無瀬繭子
山崎雛子
(女子主流派グループ)
愛称 奈央さん・奈央姉
能力値
知力:
体力:
精神力:
敏捷性:
攻撃性:
決断力:
★★★★☆
★★★★☆
★★★☆☆
★★★★☆
★☆☆☆☆
★★☆☆☆
女子美化委員。
落ち着いた物腰で大人びている。名前が似ている堀内尚子と比べて、「奈央姉」と呼ばれる。
やや控えめな性格で、胸の内に思いを秘めることが多い。
他のクラスに彼氏がいる。
以下ネタバレです。白黒反転すると読めます。
支給武器:
コルト・パイソン
kill:
なし
killed:
水無瀬繭子(女子十七番)
死亡話数:
第95話
凶器:
コルト・パイソン
D=02エリアの倉庫に、寺内紅緒(女子十番)・時岡千波(女子十一番)・水無瀬繭子(女子十七番)と共に篭城。<55話>
↓
外に偵察に出た際に、気絶している相模夕姫(女子七番)を発見、連れて帰る。夕姫の話で辻莉津子(女子九番)の最期を知る。倉庫に木下亘(男子特別参加者)が来る。亘とただならぬ関係の夕姫に説得され、亘を信用する。突如酒井真澄(男子六番)の襲撃を受け、千波を失う。夕姫・亘に逃がされる。<88~90話>
↓
D=03エリアの池の畔で林一紀(男子十四番)の遺体を発見。戦場にいることを痛感。恋人の中村陽介への想いが一層膨らみ、再び会うためには隙を見て紅緒・繭子を殺害するしかないと思い立つ。Vz61スコーピオンで発砲するが当たらず、混乱状態になったところ、繭子に胸部を撃たれ死亡した。<95話>
実は千波はこの時奈央に殺される予定でした。
急に現実が見えてきて(クラスメイトに襲われるということも、人数が半分切ったことも)こういう行動に出てしまう…これまであまり書いた記憶がないタイプの子だったような。
今まで静かにしていた未琴が、まだ幼さの残る声を上げた。
滝川が目を向けると、未琴は楽しそうに笑みを浮かべて頬杖をついていた。
「…何かしら、篠宮さん」
ADGI神奈川支部のリーダーを務める大槻正樹(ADGI神奈川支部)から受け取った、今年度の11月に行われるという戦闘実験――通称プログラムに関する極秘資料である。
書類のコピーと、密会の場に居合わせた部下・清原凌(ADGI東京支部)の「信用しない方が良いのではないか」
『人狼ゲーム』(じんろうゲーム)は、川上亮による日本のホラー小説。およびそれを原作とした日本映画のシリーズ作品。
人狼ゲームを題材としたサスペンス・ホラー作品。続編として
『人狼ゲーム BEAST SIDE』(じんろうゲーム ビースト・サイド)
『人狼ゲーム CRAZY LIKE A FOX』(じんろうゲーム クレイジー・ライク・ア・フォックス)
『人狼ゲーム PRISON BREAK』(じんろうゲーム プリズン・ブレイク)
『人狼ゲーム LOVERS』(じんろうゲーム ラヴァーズ)
がある。それぞれ設定や登場人物は異なるが、全て女子高校生が主人公の物語である。
高校2年生の愛梨は、アルバイトの帰りに何者かに拉致される。同じ場所には男女10人の高校生が集められ、部屋のモニターから何者かに「この場で起きていることは撮影され、中継されています」と告げられ、「人狼ゲーム」を強制的に開始させられる。ゲームを進めると、そのルールに従って決めた処刑対象者が実際に殺されていく。
動物戦隊ジュウオウジャー 第16話 - 最終話(2016年5月29日 - 2017年2月5日、テレビ朝日)- 門藤操 / ジュウオウザワールド(声) 役
28代目:【仮面ライダー】蓋閉めスレ【電王】
女子2番:大野 椛
所属部:美術部
支給武器:縄
被害者:なし
加害者:水瀬雫(女子13番)
死因:銃殺
備考:不良系。柴崎実倶瑠(女子9番)のグループ。やると決めたことは変えない。
流下夏乃(女子11番)と合流、その後、すぐに田中裕羅(女子10番)と合流し、
いつものように水瀬雫(女子13番)に声をかけたが、復讐という理由で殺される。
女子3番:折本 泉
所属部:バレー部
支給武器:グロック 19 9ミリ
被害者:なし
加害者:田中裕羅(女子10番)
死因:窒息死
備考:気が強く、責任感は多少ともある。
自分がまだやるべきことをしていないと思い
田中相手に立ち向かうが撃沈。
女子4番:金井 優
所属部:帰宅部
支給武器:吹き矢(毒入り)
被害者:池了(男子3番)辻龍也(男子10番)水本かける(男子8番)
加害者:小本小雪(女子8番)
死因:刺殺
備考:詩をよく書く。被害妄想が強い。
女子1番:大島 加奈絵
所属部:茶道部
支給武器:スタンガン
被害者:中瀬礼也(男子12番)森本彩菜(女子14番)成美美奈(女子12番)伎元拓哉(男子6番)
加害者:
死因:
備考:おっとりとして、いつもにこにこしている。
苗木「んー、聞いた感じ希望がなさそうだけど」
江ノ島「例えば、私が残姉のことを考えながらこのボタンを押すと、残姉は私のことが嫌いになるの」
苗木「戦刃さんが江ノ島さんのことを……!? 想像できないや」
江ノ島「で、これが元どおりスイッチ。これを押すと変化した嫌われスイッチの効果がなくなって、元に戻る」
江ノ島「……記憶を残したままな!ヒャーッハッハッハ!!」
苗木「な、なんだって!?なんて恐ろしい希望のスイッチなんだ!そんなもの世にのさばらせる訳にはいかない!貸してください!」
江ノ島「本音、本音」
苗木「おっとと……」
江ノ島「ちょっと試してみようか、今から苗木のこと考えて押すね」カチ
苗木「……はぁ、ったく、やれやれだよ、こんな女と今さっきまで仲良く会話してたなんて、考えたくもないよね……」
苗木「早く部屋から出てってよ、絶望くさくなるからさ」
江ノ島「が、学友にここまで貶されるなんて、絶望的ィ……!」ゾクゾク
江ノ島「んでもって、ほいっ」カチッ
苗木「ハッ!……成る程、これはスゴイ、罪悪感でいっぱいだ、ごめん江ノ島さん」
江ノ島「全然心がこもってなーーい!絶望的ーーーー!!!!」
苗木「で、これを僕に押せ、と」
江ノ島「そう!ギャルゲー体質の苗木ならさぞ絶望的な状況を作ってくれそうでさ!」
苗木「な、なんて酷いことを!喜んで押すよ!元に戻したときどれほどの希望が見られるのか、今からゾクゾクするヨ!」ゾクゾクゾク!
江ノ島「さっすが苗木!話がわかる!で、誰のこと考えて押すの?」
苗木「そりゃ当然……」
苗木「全員さ!!」
江ノ島「素敵ーーー!!絶望的ーーー!!!」
江ノ島「あ、でも一つだけ条件があるの」
苗木「え?なに?」
江ノ島「この私様だけはその全員からはずしてほしいんだよね」
苗木「なんでまた?」
江ノ島「そのほうがより大きな絶望が見られそうだからかな☆」
苗木「うわぁ!ビンタしたいその笑顔!わかった!そういうことなら従うよ!全てはより大きな希望のため!」
江ノ島「いっけぇー!なえぎーーーーー!!!」
苗木「うおおおおおおおお!!!」カチッ!
苗木「まぁこの場には僕らしかいないから特に変化はないよね」
江ノ島「確かに……もう夜だし、私帰るねー、あー!明日から楽しみ!」
苗木「うん、じゃあまた明日!」
モノクマ「朝です!」
苗木「んー!清々しい朝だな!今日も一日頑張ろう!!」ガチャッ
舞園「ひっ」
苗木「あ、おはよう舞園さん」
舞園「ウワッ……お、おはようございますっ」タタッ
苗木「……」
苗木「すごいよぉ……」ゾクゾク
桑田「」スタスタ
苗木「あ!桑田君おはよう!」
桑田「……チッ」
苗木(ああああぁぁぁぁたまらないよぉぉぉぉぉ!!)
食堂
苗木(当然のようにぼっち飯!普段はみんなと食べてたからギャップがすごい!)キラキラ
戦刃「……」ガラガラッ
苗木「」モグモグ
戦刃「」スタスタ、ストン
戦刃「……」モグモグ
苗木(五席離された!!うっはぁぁ!!)ガツガツ
戦刃(近寄りたくない……)モグモグ
苗木(しかしこのスイッチ少し難しいよなぁ……好き嫌いを戻しても記憶が残るってのがミソなんだけど、僕があまりに不自然に『皆に接触』してヘイトを高めると、記憶が戻った後に違和感を残すかも)
苗木(いかに自然に皆に接触して、ヘイトを高めるか……)
不二咲「……」トコトコ ポトッ
苗木「ん?」ヒョイ
苗木「不二咲さん」
不二咲「わっ!え、えぇー……と」
苗木「これ、落し物だよ」ニコッ
不二咲「え、う、あ……あり、がと……」オズオズ
苗木(うっひゃあ、あの不二咲さんまで嫌悪感隠し切れてないや、すげぇや!)
「おいコラ」
苗木「ん?」
大和田「っのヤロ!」ゴキンッ!
苗木「ぐっ!」
大和田「なぁーに不二咲困らせてんだ、オォ!?」ガスッ
苗木「痛たた、や、やめてよ」
不二咲「お、大和田君、今のは別にそんな……」
大和田「不二咲、なにもされてねえか?」
不二咲「え、えと……うん」チラッ
大和田「そうか……おい、あんまでしゃばってんじゃねえぞコラ。いこうぜ不二咲」
不二咲「う、うん……」
苗木「……」
苗木「いいね」ニタァ
苗木(そう、これはいけるぞ……僕はあくまでごく普通に何かしらの親切をするんだ)
苗木(たぶん対応に困れど、親切された本人は僕に対してそこまで敵意を向けない、でも周りは別だ)
苗木(今の僕に対するヘイトは尋常ならざるものだ。これで周りに対して勘違い、ないしは『理解した上での』誤解の暴言暴力を発生させる)
苗木(ただこれは周りのミスを待たなきゃいけないからな、もっと能動的な方法は……)
江ノ島「おーっす苗木ー!」ギュッ
苗木「わっ!江ノ島さん?」
周り「!?!?」
江ノ島「なーに難しい顔してんのにあわないなー」
苗木「アハハ、さっきの授業で難しいところがあってね」
江ノ島「なら私様が教えて差し上げよう……」ニタァ
苗木「!! うん、ぜひお願いするよ」
苗木(そうかわかったぞ!江ノ島さんが自分だけ効果の対象外にした理由が!!目的は僕へのサポートだ!!)
苗木(そう、江ノ島さんの本性を知っているのは、僕と戦刃さんだけ……それ以外の人はおそらく、『コミュ力の高いクラスの人気者』と、捉えているはずだ)
苗木(当然そんな僕がそんな人と仲良く会話すれば……あまつさえ、大切な妹が『ゴミ屑』と仲良くしているとなれば、さ……)
桑田「……」ギロ
朝日奈「……」イラッ
戦刃「……」
苗木(っぁ……やっば、ドライオーガズムに達しちゃったよ)ビクンビクン
江ノ島「じゃあ昼休みはこの私がみっちり指導して差し上げます、なにでつまづいたのかをまず……」
桑田「いやいやいや江ノ島ちゃん!苗木は昼休み俺と野球する約束してたんだよ!なぁ苗木」
苗木「え?そうだっけ」
江ノ島「えーマジで?」
桑田「そうそう!さぁいこうぜ苗木!!」
苗木「わっちょっ……」
苗木「(°ω°)b」グッ
江ノ島「('・ω・)b」グッ
バゴッ
バゴッ
苗木「ぐっ……かはっ……」
桑田「おいおい、キャッチャーがそんなんでどーすんだよ」ピシュッ
苗木「うっ……」バゴッ
桑田「死なねーくらいには手加減してんだ、ろっ!!」ピシュッ
苗木「ぁっ……」バシッ
苗木(流石だな桑田君、顔以外を的確に狙ってくるやっぱり大和田くんみたいに顔をまっすぐ狙ってくるのは少数なんだなぁ)
キーンコーンカーンコーン……
桑田「チッ、予鈴かよ……これに懲りたらもう江ノ島ちゃんと仲良くしてんじゃねーぞ、お前片付けとけよ」スタスタ
苗木「……いったか」
苗木「まいったな、少し休まないと立てそうにないぞ、遅刻確定か……」
戦刃「……」スタスタ
苗木「ん?」
戦刃「……」スッ
バキッ!!
苗木「っぁ……!!」
戦刃「盾子ちゃんに近づくな……」ボソッ
苗木「!!」ゾクゾクッ
戦刃「ふんっ」スタスッ
苗木「うわぁ、軍人すごい、関節外され
ちゃった」
最原(とうとう明日で10日目……突然こんな場所に閉じ込められて、最初はどうなるかと思った…)
最原(それから色々あったけど、みんなと仲良くなれて良かったな。そういう意味では、モノクマにも感謝していいのかもしれないな)
最原(この学園を出たところでみんなとの絆が無くなる訳じゃないけど…何だか寂しくなってしまう自分もいる)
最原「明日で最後か…」
モノクマ「それは違うぞ!」
最原「うわっビックリした!急に出てくるなよ!」
モノクマ「それは違うぞ!」
最原「それはもう聞いたよ!て言うか何が違うんだよ!」
モノクマ「実は急に出てきたのではなくずっと部屋でスタンバってたのです」
最原「プライバシーも何もあったものじゃないな…」
モノクマ「うぷぷぷぷ。今頃気づいちゃったかな?」
最原「むっ……でも明日でお前達ともお別れなんだ。今更何を言われた所で…」
モノクマ「それは違うぞ!」
最原「またかよ!人のセリフを取るな!」
モノクマ「実は明日で最後じゃないんだなぁ、これが」
最原「……は?」
神奈川県平沢市立菊谷中学校
3年A組クラス名簿
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students' profile→■
男子1番 和泉直正
(いずみ・なおまさ) 女子1番 麻生咲
(あそう・さき)
男子2番 井上稔
(いのうえ・みのる) 女子2番 斎藍
(いつき・らん)
男子3番 尾花哲也
(おばな・てつや) 女子3番 川上理映子
(かわかみ・りえこ)
男子4番 門脇吉孝
(かどわき・よしたか) 女子4番 国本弘美
(くにもと・ひろみ)
男子5番 坂出慎
(さかいで・しん) 女子5番 黒沢星子
(くろさわ・せいこ)
男子6番 閑谷邦康
(しずたに・くにやす) 女子6番 佐久間佳江
(さくま・かえ)
男子7番 鈴木明也
(すずき・あきや) 女子7番 仙道桜子
(せんどう・さくらこ)
男子8番 勢多翼
(せた・つばさ) 女子8番 高田なつみ
(たかだ・なつみ)
男子9番 高橋良太
(たかはし・りょうた) 女子9番 津川麻保
(つがわ・まほ)
男子10番 堤良樹
(つつみ・よしき) 女子10番 土井雫
(どい・しずく)
男子11番 富田宗
(とみだ・そう) 女子11番 徳永礼子
(とくなが・れいこ)
男子12番 仲山行人
(なかやま・ゆきと) 女子12番 内藤真依子
(ないとう・まいこ)
男子13番 野口素明
(のぐち・もとあき) 女子13番 中野尋代
(なかの・ひろよ)
男子14番 廣岡誠
(ひろおか・まこと) 女子14番 西智美
(にし・ともみ)
男子15番 藤岡照昌
(ふじおか・てるまさ) 女子15番 能勢杏奈
(のせ・あんな)
男子16番 皆川玉樹
(みながわ・たまき) 女子16番 原田千秋
(はらだ・ちあき)
男子17番 美祢達哉
(みね・たつや) 女子17番 日生吹雪
(ひなせ・ふぶき)
男子18番 村山晋一郎
(むらやま・しんいちろう) 女子18番 緑沢風美
(みどりさわ・かざみ)
男子19番 吉井英
(よしい・すぐる) 女子19番 武藤萌
(むとう・もえ)
男子20番 和田純直
(わだ・すみなお) 女子20番 矢矧彩乃
(やはぎ・あやの)
以上40名
女子10番:田中 裕羅
所属部:帰宅部
支給武器:糸(裁縫で使うようなもの)
被害者:折本泉(女子3番)
加害者:水瀬雫(女子13番)
死因:額を撃たれ死亡。
備考:じわじわと人の心を平気で痛めつける。クラス一悪女。
折本泉(女子3番)を殺害し、流下夏乃(女子11番)と大野椛(女子2番)
に声をかけられる。一回目の放送後、水瀬雫(女子13番)に声をかけて
いつものように痛めつけようとしたが、夏乃達の死に驚かされ、自分までも
復讐された。
女子2番・有馬怜江(ありま・さとえ)
卓球部。女子運動部グループ。
臆病で、1人でいることを嫌う。
特に志摩早智子(女子11番)になついている。
身長/146cm
愛称/怜江、怜江ちゃん
能力値
知力:
体力:
精神力:
敏捷性:
攻撃性:
決断力:
★★★★☆
★★★☆☆
★☆☆☆☆
★★★☆☆
★☆☆☆☆
★☆☆☆☆
以下ネタバレです。白黒反転させると読めます。
支給武器:
USSR マカロフ
kill:
なし
killed:
出雲淑仁(男子1番)
死亡話数:
49話
凶器:
ワルサーPPK
早智子に近づく人に殺意を抱く。
E=09エリアに潜伏していたが、出雲淑仁(男子1番)に発見される。早智子を探すために手を組むが、内心殺意を抱いている。<42話>
↓
D=04エリアで早智子・北王子馨(男子5番)に会う。発砲。2人に説得されていたが、その後ろから淑仁に撃たれ、胸部に被弾し死亡。<48~49話>
中盤戦ラストを締める出来事の引き金となった怜江ちゃんでした。
ルール上2人が残るのは不可能だけど、そんなことは関係なく、ただ親友の側にいたかったという望みの結果が、こんなことに。書きにくい子でした。
セイバー (私は……一体……――――)
言峰綺礼 「ああ……それも、悪くは、ないのかもしれん――」
針目縫 「─────皐月ィィィィィィィィィィィィ!!!!!!」
紅林遊月 「花代さん……………ありがっ…………」
;~-~)あ、もう1つ御座います!
最終作のGraduationなのですが、最後の改稿入りました。とはいえ前のバージョンを残したままだったりします。展開はほぼ一緒ながら設定を変えて色々工夫してたりしますがそれはともかく。
51話まで読めるのにその前が更新とか表紙ではなるわけで困窮されるかと思いまして、こちら、表紙の更新話数を反映して頂けますでしょうか?
備考欄に”最終改稿版”とか銘打って頂けますと幸いです。
Gland Guignol OBR3 13話
「いっそ、一思いに死んどけば?」
笑華がもう一度、包丁を手に取った。瞬間、一喜の目の前が真っ赤に染まった。
ぱん、とビニール袋が破裂したような音が台所に響き、それから少し遅れて自分が笑華を平手打ちしたという実感が一喜の頭に降って来た。
オセロ堂 OBR 18話
「いっそのこと、これで一思いにやっちゃうか」
春生がこれまで食べ物を切っていた包丁を布由に差し向ける。それを聞いた途端、佳耶の視界が真っ赤に染まった。
ぱん、とビニール袋が破裂したような高音が耳に飛び込み、遅れて、自分が小田春生を平手打ちしたという実感が佳耶の頭に降ってきた。
メンテ
あるように見えるのだが、まあそれは置いておこう。
「……今日、なんだろ?」
佑也を纏う空気が変わる。
先程までの穏やかな雰囲気から一転して、深刻な表情を浮かべた。
「ええ、これからよ。
偉い人に囲まれるから、緊張しちゃうわね」
「そういう問題じゃないだろ。
あれだけ色んなことやらかして…無事に終わるのか、事情聴取」
そう、今日は今回のプ
二階堂一成であり、二階堂は情報を得るためならあらゆる拷問も辞さない男だということは軍や防衛庁に関わっている者なら誰でも知っている。
もちろん、女である愛も例外にはならない。
しかし、愛の覚悟は既に決まっている。
反政府組織ADGIに協力を依頼することを決めた時から心の準備はしていた。
自分でも驚くほどに、心は凪いでいた。
愛は先程ポケットに入れた携帯電話を取り出すと、佑也の手に握らせた。
怪訝な表情を浮かべる佑也に、愛はこれまで幾人もの政府の高官たちを虜にしてきたものから毒気を抜いた笑みを向けた。
電話を凝視していた佑也だったが、愛の意図するところを理解したのだろう、大きく目を見開いて愛を見た。
「木下、お前、まさか――」
「ここだけの話、さっき、亨君から電話があったの。
今ね、とても心が晴れやかなの、まるでこの空みたい」
「おい、それって…!!」
「ねえ、柏木さん」
何か言いたげな佑也の言葉を、悉く愛は遮った。
もちろん、佑也が言わんとしている内容は容易に理解できるが、聞きたくなかった。
とうに固まったはずの覚悟が、佑也の一声で揺らいでしまってはいけないので。
対して真っ直ぐな姿勢は、少し野田浩毅に似ており、野田の最期の姿が頭に思い浮かび、息が詰まった。
エレベーターは最上階で停止した。
少し、心臓の鼓動が早まる。
軍人たちに促され、愛は最奥にある長官室へと向かった。
右隣にいた軍人が長官室の扉をノックすると、中から「入れ」と無機質な声が僅かに聞こえ、軍人は恭しく扉を開いた。
愛はとりあえず一礼し、中へ足を踏み入れた。
真正面の桐製の机を挟んだ向こうには防衛庁長官の二階堂一成が深々と椅子に腰掛けており、周りには上層部の官僚たちがずらりと並んでいた。
中にはかつて愛が情事を重ねた相手もいるのだが、誰もがそんなことに覚えがないかのように一様に冷ややかな視線を愛に向けていた。
これだから、誰も信用できなかったのよね。
全てが敵だと思うのも、当然のことでしょう?
心の中で独りごち、愛は小さく息を吐いた。
「木下愛」
くる藤原奈央(女子十四番)を待っている途中に、叫び声や茂みをガサガサと揺らす音が聞こえた(姿はよく見えなかったらしいが、影と声からそれが城龍慶(男子十番)・田村光貴(男子十二番)・橋川新(男子十四番)を二階堂哉多(男子十三番)・二階堂悠(女子十三番)が襲ったものだとわかったらしい)。
その後合流した奈央にそのことを話した結果、様子を目撃していない奈
寺内紅緒(女子十番)と水無瀬繭子(女子十七番)は慎重に歩き続け、住宅地に辿り着いた。
地図で言うなら、F=03エリアあたりとなる。
気付けばかなり南の方まで下ってきたようだ。
「まばらだけど家があるね。
誰か、隠れてるってことはないかなぁ?」
紅緒が肩か
げているVz61スコーピオンのストラップの位置を直し、声をひそめながら言うと、近くにある家の玄関先に向かった。
繭子もコルト・パイソンを辺りの色々な方面に向けて警戒しながら後を追う。
武器を手にして辺りを気にするという状況が当たり前になっている現状に、繭子は自嘲の笑みを浮かべた。
周りを疑ってかかって
放送で、いつも一緒にいた仲間の一人・山崎雛子(女子二十番)の名前が呼ばれたことを紅緒は思い出しているのだろうし、繭子もそうだ。
雛子は見た目も素行もいたって真面目だが、話してみるとユーモアのセンスがあってとても楽しい、場を盛り上げるメンバーの1人だった。
しかし、一度も会うことなく、永遠の別れとなってしまった。
まだ残っている堀内尚子(女子十五番)と前川染香(女子十六番)とは、そんな悲しい別れをしたくない。
放送で、いつも一緒にいた仲間の一人・山崎雛子(女子二十番)の名前が呼ばれたことを紅緒は思い出しているのだろうし、繭子もそうだ。
雛子は見た目も素行もいたって真面目だが、話してみるとユーモアのセンスがあってとても楽しい、場を盛り上げるメンバーの1人だった。
しかし、一度も会うことなく、永遠の別れとなってしまった。
まだ残っている堀内尚子(女子十五番)と前川染香(女子十六番)とは、そんな悲しい別れをしたくない。
が仲間と合流することを望めば、先に出た宗和歩(女子八番)・辻莉津子(女子九番)以外とは合流できる可能性があったはずだった。
教室を出発した紅緒は、それが当然というように2分後に外に出てきた時岡千波(女子十一番)に声を掛け、千波も当然のようにそれに答えたという。
12分後に出てくる藤原奈央(女子十四番)を待っている途中に、叫び声や茂みをガサガサと揺らす音
女子十番・寺内紅緒
女子十七番・水無瀬繭子 退場
軍人用ナイフを抜いた。
思っていたよりも、簡単に抜けた。
ずるっという感覚が、気持ち悪かった。
「……舞…舞、悪くないし……
この馬鹿が、悪いのよ……
先程声を掛けてきた江南佳菜彩(女子三番)の悲鳴
このSSまとめへのコメント
面白いwwwww
これは良い最春だった
なぁにこれぇ