【ガルパン】アンチョビ「2人暮らし」 (372)
ジリリリリリリリリリ
アンチョビ「zzz....」
ジリリリリリリリリリ
アンチョビ「....ぅ」
アンチョビ「んむぅ....」ノソノソ
アンチョビ「....うるさい」カチッ
アンチョビ「zzz....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「っ!?」チラ
アンチョビ「9、9時ぃ~!?」
アンチョビ「マズいマズいぞ~!?もう講義始まってるじゃないか!!!」
アンチョビ「早く用意しないと....」チラ
アンチョビ「....」
アンチョビ「そ、そうだった....」
アンチョビ「前期はもう終わったんだった....」ヘナヘナ
アンチョビ「これじゃ驚き損だ....」
私はアンチョビ、今年の3月に高校を卒業し大学に入学したばかりの女子大生だ。
高校時代はドゥーチェ・アンチョビとして日本中に名を轟かせた私も今はただの大学1年生。
しかしそれが嫌だとかつまらないとかそういうことは全くなく、むしろ自由気ままな1人暮らしを楽しんでいる。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1486917570
アンチョビ「誰だ休みなのに目覚ましなんてかけたやつは!!!」プンスカ
アンチョビ「私だぁ~....」
アンチョビ「『夏休み初日からだらけるわけにはいかない!!!』って思ったんだけどなあ....」
高校時代と比べれば大学の講義開始は遅い、そして時間割も自由だ。
結果、講義のある日でもかなりゆとりのある朝を過ごしている。過ごしているのだが、
アンチョビ「いざ起きてみるとなんというかその....」
アンチョビ「もったいない気分....」
アンチョビ「でももう完全に目、覚めちゃったなぁ....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「しばらく布団でグダグダして
ピンポーン
アンチョビ「....」
アンチョビ「宅配便なんて頼んだ覚えはないしそれ以外の訪問者なんてあるはずはない」
アンチョビ「つまりこのチャイムはセールスかなにか
ピンポーンピンポーン
アンチョビ「....正解だから鳴ったってわけじゃないよな?」
アンチョビ「....」
ピンポーンピンポーンピンポーン
アンチョビ「....」
アンチョビ「....わかったわかった出る、出ればいいんだろ!」
アンチョビ「ったく、せっかく無為な時間を過ごそうと思ったのに....」
アンチョビ「はいはいどなたですか~」ガチャリ
???「うげっ!?」バタン
アンチョビ「ん?」
???「ちょっと何するんスか姐さん!!いきなり開けないでくださいよ!!!」
アンチョビ「いやそれは朝っぱらからチャイムを連打された私のセリフだ!」
???「朝っぱらって....、太陽の位置見てくださいよ」ユビサシ
アンチョビ「おぉ~高いなぁ~」
アンチョビ「それはさておき、なんでお前がここにいるんだ?」
アンチョビ「ペパロニ」ジロ
ペパロニ「お久しぶりッス!」ビシッ
アンチョビ「あのなぁ....」
アンチョビ「ろくに連絡もしてこないのになんでいきなり....」
ペパロニ「いやぁ~まあまあ込み入った話は上がってからにしましょう!ささ、入って入って!」テクテク
アンチョビ「家主は私だ!!!っていうか勝手に入るんじゃない!!!」
ペパロニ「姐さんの部屋なんて半分、いや8割方私の部屋みたいなもんじゃないッスか~」
アンチョビ「どういう理屈でそうなるんだ!」
アンチョビ「....」
アンチョビ「(まあ見られて困るものなんてないしかまわないか....)」
アンチョビ「それにしてもうちに来るなら連絡くらいしてくれ、そしたら私も準備してだな
ペパロニ「お、これ私たちの写真じゃないッスかぁ~!!」
アンチョビ「ばっ!?お前、それは違うからっ!?」バシィ
ペパロニ「何スか姐さ~ん、もしかして1人暮らし寂しいんスかぁ~?」ニヤニヤ
アンチョビ「違う!!!これは、この写真はだな....」
アンチョビ「ま、毎日お前らを呪うために使ってたんだ!!!!」
ペパロニ「へ~....」
ペパロニ「その割にはずいぶん綺麗に飾ってありますね~」ニヤニヤ
ペパロニ「最近の呪いは小洒落たコルクボードに写真を貼るんスねぇ~、やっぱ女子大生は違うな~うん!」ニヤニヤ
アンチョビ「っ....///」
アンチョビ「もういい!!お前帰れ!!!!」ペシペシ
ペパロニ「そんな~困るッスよ~」
ペパロニ「この荷物見てくださいよこ・れ!」クルリ
アンチョビ「なんで遊びに来るだけなのにこんな大荷物なんだ....」
ペパロニ「それがですねぇ」
アンチョビ「お前のことだからどうせ余計なものばっかり持ってきたんだろ?」
ペパロニ「酷いな~姐さんは、この中には必要なものしか入ってないんスよ?」
ペパロニ「着替え、パジャマ、歯ブラシ、タオル、お財布....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「ん?」
ペパロニ「どうかしました?」
アンチョビ「いや、気のせいならいいんだが....」
アンチョビ「な、なんだか旅行みたいな荷物のような
ペパロニ「そりゃそうッスよ」
アンチョビ「は?」
ペパロニ「私しばらくここに泊まるんで、よろしくお願いしま~す!」ペコリ
アンチョビ「....」
アンチョビ「はああああああああああああああああああああ!?!?!?!??!?!?」
・ガルパンSSです
・アンチョビとペパロニがこんな調子で日常を過ごすだけです
・特に事件や問題が発生することはありません
よろしければお付き合い下さい
アンチョビ「....」プンスカ
ペパロニ「姐さ~ん、そんな顔しないでくださいよ~」
アンチョビ「....」プンスカ
ペパロニ「せっかく大好きな後輩が会いに来たんですから素直に喜んで
アンチョビ「な ん だ っ て ?」プンスカ
ペパロニ「なんでもないッス....」シオシオ
アンチョビ「....」
アンチョビ「....はぁ」
アンチョビ「まあ来てしまったものはどうしようもないな」ヤレヤレ
アンチョビ「私1人用の部屋だから2人じゃ狭いかもしれないが我慢してくれ」
ペパロニ「さっすが姐さん!」ギュー
アンチョビ「やめろ!午前中から汗かきたくないんだ!!」グイグイ
ペパロニ「まあまあそう遠慮しないで!!!」ギュウギュウ
アンチョビ「あっつい!!!!」グイグイ
ペパロニ「あっつ....」ダラダラ
アンチョビ「だから言っただろ....」ダラダラ
ペパロニ「なんか冷たいものないッスか~?」ダラダラ
アンチョビ「ほら、自業自得なんだからこれで我慢してくれ」ゴト
ペパロニ「麦茶....」
ペパロニ「もっとこう、女子大生らしいものとかないんスかぁ~しみるっ!」ゴクゴク
アンチョビ「せっかく人が出してやったのに....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「女子大生らしい冷たいものって何だ?」
ペパロニ「私女子高生なんで知らないッス」
アンチョビ「....」
アンチョビ「しかしなんでまた突然うちに泊まりに来たんだ?」
ペパロニ「なんかこの前カルパッチョが姐さんそろそろ夏休みかもねーって言っててー」
アンチョビ「ふむ」
ペパロニ「それで来たんスよ!」ピース
アンチョビ「思考するとかそういう概念はないのか....」
ペパロニ「ガイネン?」
アンチョビ「....まあいい」
アンチョビ「大体お前3年生だろ、夏は忙しいんじゃないのか?」
ペパロニ「やだなあ姐さん、戦車道はもう引退ッスよ?大学に入って半年なのにもう忘れちゃったんスか?」ニヤニヤ
アンチョビ「世間の高3は受験勉強が忙しいんだ!」
ペパロニ「あぁ、そのことッスか....」ウツムキ
アンチョビ「(あのペパロニがシュンってなってる....何かあったのか?)」
ペパロニ「....私は大学に行けないんスよ、弟たちもいますしお金はかけられないッス」ウツムキ
アンチョビ「そうだったのか....」
ペパロニ「はい....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「....ん?」
アンチョビ「1つ確認なんだが」
アンチョビ「お前進学するほどの頭あったか?」
ペパロニ「ないッス!」ペカー
ペパロニ「そもそも進学なんて考えたこともないッス!!」ペカー
アンチョビ「(この野郎....)」
アンチョビ「お前が深刻そうな顔するから何かあったのかと思っただろ!」プンプン
ペパロニ「私そんな顔してたッスか?お腹すいたなーくらいしか考えてなかったんスけど」
アンチョビ「お前が憂いを帯びた顔するのはそれくらいしかなかったなそういえば....」
アンチョビ「でももうこんな時間か、お前のせいで朝も食べ損ねたし」
アンチョビ「早めの昼食作るか!」
ペパロニ「いっえ~い!」
ペパロニ「そうだ、材料あるなら私に任せて欲しいッス!」マクリー
アンチョビ「お、いいのか!だったらお言葉に甘えておこうじゃないか!」
ペパロニ「成長した私に腰抜かさないでもらいたいッスね~」ニヤリ
アンチョビ「....言うようになったじゃないか」フフン
アンチョビ「いやー腰が抜けた抜けた」
ペパロニ「本当っスよ、もう抜けるどころかぶっ飛んでったッス」
アンチョビ「確かになー」
ペパロニ「まさか冷蔵庫の中が空っぽとは夢にも思わなかったッスよ」ジロリ
アンチョビ「有言実行するとはお前も成長したんだな、うん」ウンウン
ペパロニ「私の成長関係ないッス姐さん」
ペパロニ「どっちかって言うと姐さんが退化してるような....」
アンチョビ「たっ、たまたまだって言ってるだろ!」
アンチョビ「大体お前が連絡してれば買い物ぐらい行ってたんだ!」
ペパロニ「本当ッスかぁ~?」ニヤ
アンチョビ「本当だ!」ビシ
ペパロニ「にしても何もなさ過ぎッスよ?冷蔵庫どころか家じゅう空っぽじゃないっスか~」
ペパロニ「パスタくらい置いててくださいよ~」
アンチョビ「あのなあ、私は夏休みに入った直後なんだぞ?」
アンチョビ「つい昨日まで試験で忙しかったんだ、家のことなんてしてる暇あるわけないだろ....」
ペパロニ「大学生って遊んでるだけじゃないんスね....ますます行く気が失せました」
アンチョビ「0がマイナスになっただけだろ....」
ペパロニ「にしても缶詰1個は酷いッス!」
アンチョビ「....まあそれは認める」
ペパロニ「しかもイタリアとか全く関係ないサバの味噌煮!アンツィオ魂はどこに行ったんスか!?」
ペパロニ「そんなの食べる女子大生姐さんくらいッスよ!」
アンチョビ「お前が女子大生の何を知ってるっていうんだ!」
アンチョビ「女子大生だってサバの味噌煮やサンマのかば焼きの缶詰食べるんだよ!」
ペパロニ「....」ジー
アンチョビ「....たぶん」メソラシ
ペパロニ「はぁ~、今んとこ姐さんの女子力私らの写真を大切に貼ってるとこでしか発揮されてないッス」
アンチョビ「それはもういいだろ!」
ペパロニ「ま、夕食は何か買いに行くってことで」
アンチョビ「さすがにこれじゃ何も出来ないからな....」
アンチョビ「そういえばお前、戦車道の方はもういいのか?」
ペパロニ「え?さっき引退したって言ったじゃないスか」
アンチョビ「いや、一応元隊長だろ?まだ後輩たちも勝手が分かってないだろうし」
アンチョビ「引退直後の夏休みくらいはサポートしてやるのかと思ったんだが....」
ペパロニ「....」ポケー
アンチョビ「それともそんな必要ないくらいしっかりしてるのかあいつらは?」
ペパロニ「うーん....」ポチ
ペパロニ「うぉっ!?なんかとんでもない量の着信が来てるッス!?」
アンチョビ「やっぱりな....」ヤレヤレ
ペパロニ「でも姐さん、私はもう引退した身....」
ペパロニ「いつまでもあいつらを甘やかすわけには
プルルルルルルルル
アンチョビ「鳴ってるぞ?」
ペパロニ「....」
ペパロニ「まったく、仕方ない後輩たちッスね~」ニコニコ
アンチョビ「(この上なく嬉しそうだ)」
ポチ
ペパロニ「もしもし、早くも私が恋しく
カルパッチョ『やっと出た!ペパロニあなた戦車庫の鍵はどこにやったんですか!!!』
ペパロニ「へ?カルパッチョ?」
カルパッチョ『いつもの場所に鍵がないから練習ができなくて困ってるってさっき呼ばれたんです!!!』
ペパロニ「へぇ~そりゃ災難だったな夏休みに」
カルパッチョ『最後の練習の時に鍵片づけたのあなたでしょう!!!!』
ペパロニ「私?」
カルパッチョ『はい』
ペパロニ「....」
ペパロニ「忘れてた、たぶん私の部屋にあるから勝手に入って持ってってくれ~」
カルパッチョ『....』
ペパロニ「ごめんごめん~」
カルパッチョ『....帰ってきたら覚悟しておきなさい』ブチッ
ペパロニ「....」ビクッ
アンチョビ「なんだったんだ?」
ペパロニ「あ、うーん、簡単に言うと」
ペパロニ「ここに泊まる日数が増えたって感じッスかね?」アハハ
アンチョビ「....どうしてそうなるんだ」
ペパロニ「元隊長には色々事情があるんスよ....」ウツムキ
アンチョビ「私も一応元隊長なんだが....」
アンチョビ「そもそもお前、いつまでいるつもりだったんだ?」
ペパロニ「姐さん、旅行でホテルに泊まるときは予約を取る、当り前のことッス」
アンチョビ「そりゃあホテルの部屋が埋まってたら泊まるところがないからな」
ペパロニ「でも姐さんの部屋は埋まらないんスよ」
ペパロニ「だから予約なしでいくらでも泊まれる」
ペパロニ「つまり計画なんか立てなくても問題なしッス!」
アンチョビ「よくこれで隊長が出来てたな....」
ペパロニ「姐さ~ん」
アンチョビ「....なんだ~」
ペパロニ「この部屋暑くないッスか~?」
アンチョビ「....気のせいだ」
ペパロニ「私も最初はそう思ってたんスけど」
ペパロニ「....そこの室温計30度超えてないッスか?」
アンチョビ「....」
アンチョビ「故障中だ」
ペパロニ「....」キョロキョロ
アンチョビ「....」
アンチョビ「なんだ」
ペパロニ「いや、別になんでもないッス」キョロキョロ
アンチョビ「....」
アンチョビ「気のせいならいいんだが」
アンチョビ「お前が探してるのはこれだったりするか?」ヒョイ
ペパロニ「....探してるってわけじゃないッスけど一応聞いときます」
ペパロニ「それはエアコンのリモコンッスか」ニコ
アンチョビ「正解」ニコ
ペパロニ「へ~最近のリモコンはこう、なんていうかあれッスね~、あれ」アハハ
アンチョビ「何の変哲もないただのリモコンだけどな~」アハハ
ペパロニ「もうちょ~っとだけ近くで見せてもらってもいいッスか~?」アハハ
アンチョビ「狭い部屋の中だ、十分近いじゃないか~」アハハ
ペパロニ「それもそうっスね~」アハハ
ペパロニ「....」ダラダラ
アンチョビ「....」ダラダラ
ペパロニ「よこせ!!!!」バッ
アンチョビ「させるか!!!!」ヒョイ
ペパロニ「チッ....」
アンチョビ「....やっぱり狙ってたか」ニヤリ
ペパロニ「姐さん、今夏真っ盛りの午後2時ッス」
アンチョビ「知ってる」
ペパロニ「この部屋、エアコンついてるッス」
アンチョビ「私の部屋だ、それも知ってる」
ペパロニ「なんで付けないンスか!?これじゃ戦車の中と変わんないッスよ~....」ダラダラ
アンチョビ「麦茶と塩は出しといたから熱中症対策は万全だ!」グッ
ペパロニ「そういう問題じゃないッスよ~....」ダラダラ
ペパロニ「姐さん暑くないンスかぁ~?」ダラダラ
アンチョビ「あのなあペパロニ....」
アンチョビ「暑いに決まってるだろ!!!私の口から言わせるな!!!余計暑くなるんだ!!!」ダラダラ
ペパロニ「まあ姐さんの顔みりゃ分かりますけど....」
アンチョビ「じゃあ聞くなよ....大声出したらますます暑い....」ダラダラ
ペパロニ「普段より人口密度高くなってるんだからおとなしくつけましょうよ~」ダラダラ
アンチョビ「真夏とはいえまだ7月だぞ?」
アンチョビ「この時期の昼間から付け始めたら夏終わるまで延々付ける羽目になるんだ....」
アンチョビ「そんなことしたら電気代が....」
アンチョビ「だから我慢してくれ....せめて夜までは....」
ペパロニ「そんな顔されたらこの暑さに対する怒りのやり場がないんスけど....」
ペパロニ「しっかしその髪型暑そうッスね~、大学に入ってもま~だウィッグ付けてるんスか?」
アンチョビ「これは地毛だ....」グデー
ペパロニ「ツッコミに覇気がない、これは重傷ッスね....」
ペパロニ「こんなんで普段どうやって過ごしてるんスか~」
アンチョビ「大学がある日は大抵この時間部屋にいないし」
アンチョビ「いても静かに太陽をやり過ごしてるんだ」
ペパロニ「そうなんッスか?」
アンチョビ「ああ、そうだ」
アンチョビ「理不尽な暑さをから逃げる方法なんて存在しない」
アンチョビ「じっとして耐え忍ぶしかないんだ....」
ペパロニ「なるほど~」
アンチョビ「なのにお前が来て騒ぐから私まで体力消耗しちゃったんだ....」
ペパロニ「それは申し訳ないッス....」
アンチョビ「わかればいいんだわかれば、お前だって嫌でもこの状況に対応しなきゃいけないんだからな....」ハハ
ペパロニ「まあ、そうッスね....」
ペパロニ「(帰ってカルパッチョに怒られるよりは姐さんと暑さ我慢してる方がマシか....)」
ペパロニ「....」
アンチョビ「....」
ペパロニ「....姐さん」
アンチョビ「....なんだ?」
ペパロニ「暇ッスね」
アンチョビ「まあな」
ペパロニ「....」
アンチョビ「....」
ペパロニ「普段この部屋で何してるんスか?」
アンチョビ「勉強したりパソコン触ったり」
アンチョビ「あとは本読んだり戦車道について考えたりって感じだな」
ペパロニ「へー」
アンチョビ「....」
アンチョビ「なんだよ」
ペパロニ「いやー高校の頃と何も変わってないなーと思って」
アンチョビ「悪かったな成長がなくて」
ペパロニ「なんでそういうひねた受け取り方するんスかぁ~」
アンチョビ「....そういう意味で言ったんだろどうせ」
ペパロニ「違いますよ~、姐さんはやっぱり姐さんだな~って」
アンチョビ「....そうか」
ペパロニ「そうッス!」ニコ
アンチョビ「近い!」グイグイ
ペパロニ「私らの距離なんて前からこんなもんッスよぉ~」ペタペタ
アンチョビ「暑苦しいからや~め~ろ~!」グイグイ
ペパロニ「夏の暑い日でも冬の寒い日でも私らこうしてたじゃないッスかぁ~」ペタペタ
ペパロニ「久しぶりに姐さんの温もり肌で感じさせてくださいよ~」ペタペタ
アンチョビ「せめてエアコンつけてからにしろ....はっ!?」
アンチョビ「お前さては、私を暑がらせてエアコンを....」ギロリ
ペパロニ「?」
アンチョビ「素かぁ~....」
ペパロニ「何がッスか?」
アンチョビ「いやー、うん、なんでもない、ただ近づくな」
ペパロニ「も~姐さん冷たいッス!」
アンチョビ「本当に冷たいならどれだけよかったか....」
ペパロニ「姐さん、私の言った冷たいってのは心の冷たさであってそれで部屋は涼しくならないッスよ?」
アンチョビ「冗談だよ冗談!」
ペパロニ「しかし本当姐さん変わんないッスね、半年のブランクが全く感じられないッス」
アンチョビ「まだたった半年だからな、進学するだけでそんなに変わることもないだろ」
ペパロニ「大学卒業するころには面影ないくらい変わってるつもりッスか?」
アンチョビ「うーん....」
アンチョビ「うーん?」
ペパロニ「自分でも思い浮かべられないんスか....」
アンチョビ「私はな!先のことなんて考えないんだ!」
ペパロニ「どういうことッスか?」
アンチョビ「来るべき時に迅速な判断さえできれば、予測や予定なんてものいらないんだよ!」
ペパロニ「おぉ~、よくわかんないけどなんかすごいッス姐さん!」
ペパロニ「これでこそアンツィオのドゥーチェって感じッスね!」
アンチョビ「わかってくれるか!それでこそペパロニだ!」
アンチョビ「(ペパロニ相手なら困った時でも言葉に勢いさえつければ誤魔化せるから楽だ)」
アンチョビ「(カルパッチョ相手ならこうはいかないからな....)」
ペパロニ「よし!私も姐さんを見習ってその日以降の予定は全て立てずに生きるッス!」
アンチョビ「いやそれは立ててくれ頼むから....」
アンチョビ「....」
ペパロニ「zzz....」スヤスヤ
アンチョビ「....」
アンチョビ「....」ユサユサ
ペパロニ「ぅぅ....」スヤスヤ
アンチョビ「....」
アンチョビ「....起きろ」ギュッ
ペパロニ「んっ....」パカッ
ペパロニ「zzz....」スヤスヤ
アンチョビ「(口を開けたか、賢いじゃないかペパロニ)」ニヤリ
アンチョビ「それじゃあ当然」グイッ
ペパロニ「zzz....んぐっ....!?」
ペパロニ「ぅっ!?」バッ
アンチョビ「おお」
ペパロニ「んぷはぁっ!?!?!?」
アンチョビ「おはようペパロニ」ニヤニヤ
ペパロニ「ハーッ!ハーッ!」ゼエゼエ
ペパロニ「おはようございまッス!姐さん!」ペカー
アンチョビ「....」
ペパロニ「暑くても意外と眠れるもんッスね~」
アンチョビ「そ、そうだな!」
ペパロニ「さて、晩ご飯の買い物でも行きましょう!」スック
アンチョビ「そうだな」
ペパロニ「フンフ~ン♪」テクテク
アンチョビ「....」
アンチョビ「(気づけよ!?)」
アンチョビ「(これじゃ私が本気で殺しにかかってたみたいじゃないか!?)」
ペパロニ「姐さ~ん?早くしてくださいよ~」
アンチョビ「あぁ、今行く!」テクテク
アンチョビ「それで?今日は何を作ってくれるんだ?」
ペパロニ「姐さん、それを今言っちゃったらつまらないッスよ~」
アンチョビ「確かにそうだな、じゃあお前が手に取っていくもので当てて見せよう!」
ペパロニ「私はこの半年間でそ~と~成長してるんスよ」
ペパロニ「いくら長い付き合いの姐さんでも当てられるかはわからないッス!」
アンチョビ「そこまで言われたら当てるしかないな!」
ペパロニ「望むところッスよ!」
ペパロニ「一応姐さんの家で調味料の類は確認して来たんスけど」
ペパロニ「あれなら買うのは材料だけで大丈夫だと思うッス」
アンチョビ「おぉ、やるじゃないか!」
ペパロニ「インスタントとか出来合いの総菜とかしか食べてないであろう姐さんが久々に食べる手料理ッスからね!」
アンチョビ「だからあれはたまたま空っぽだっただけだって言ってるだろ!
アンチョビ「私だって毎日そんなの食べてるわけじゃない!」プンスカ
ペパロニ「の割には調味料があんまり減ってなかったような~?」ニヤニヤ
アンチョビ「ぐっ、偶然だ!」
ペパロニ「へぇ~」ニヤニヤ
アンチョビ「も~!早く買い物を始めてくれ!」
ペパロニ「は~い」
アンチョビ「まずは野菜コーナーだな」
ペパロニ「ここでは....」
ペパロニ「これとこれッスね」ヒョイヒョイ
アンチョビ「玉ねぎとピーマンか、ふむふむ....」
アンチョビ「普通だな」
ペパロニ「普通ッス!」
アンチョビ「次は肉コーナーか」
ペパロニ「ここじゃこれだけッス」ヒョイ
アンチョビ「ソーセージ....」
アンチョビ「そして....、麺コーナー?」
ペパロニ「あとはこれッス!」
アンチョビ「パスタ....」
ペパロニ「こんな感じで買い物は終わりッス」
アンチョビ「へ?これで終わりか?」
ペパロニ「そうッスよ?じゃあ私は会計してくるんで!」
アンチョビ「おぉ、いってらっしゃい」
ペパロニ「姐さんはその間に、これらを使って何を作るか!」
ペパロニ「考えながら待っててください!」
アンチョビ「わかったから早く並ぼうなペパロニ、人多いんだし....」
ペパロニ「了解ッス!」ビシッ
アンチョビ「....」
アンチョビ「(この材料であれ以外が出て来たらそりゃ驚くんだが....)」
アンチョビ「(あいつのことだからどうせ....)」
本日はここまで
ペパロニ「ふんふ~ん♪」カチャカチャ
アンチョビ「....」チラ
ペパロニ「ふ~ん♪」チャキチャキ
アンチョビ「....」スック
アンチョビ「....」ノソノソ
ペパロニ「ん、どうしたんスか姐さん?」
アンチョビ「いや、私もなんか手伝おうかと思って....」
ペパロニ「も~いいッスよ、泊めてもらうんだからこれくらいしないと申し訳ないッス!」
アンチョビ「そうか?」
ペパロニ「何遠慮してるんスかぁ~、私らの仲っスよ?」
アンチョビ「それはそうだがお前はもう少し遠慮を覚えような!」ニヤリ
ペパロニ「したしきなかにも....何でしたっけ?」
アンチョビ「じゃ、私はお言葉に甘えておとなしく待ってるからな~」スタスタ
ペパロニ「したしき....したきし....したじき....?」ブツブツ
アンチョビ「ふぅ....」ポス
アンチョビ「....」
アンチョビ「(さっき偵察に行ったときのペパロニはピーマン、玉ねぎ、ソーセージを食べやすい大きさに切っていた)」
アンチョビ「(そして今)」
ペパロニ「ふふふ~ん♪」ジュージュー
アンチョビ「(おそらくあいつはそれらをフライパンで炒めている)」
アンチョビ「(部屋中にケチャップの香りが広がっていく)」
ペパロニ「お待たせしました姐さ~ん!」テクテク
ペパロニ「これがペパロニ特製~」ゴトッ
アンチョビ「(うーん....)」
アンチョビ「(私の予想は当たってしまったか....)」
ペパロニ「ナポリタンッス!」
アンチョビ「だろうな!」
ペパロニ「え?分かってたんスかぁ!?」
アンチョビ「買ったもの見ればすぐわかるわ!!」
ペパロニ「えぇ~!?姐さんそんなところが成長してたんスねぇ~!!」
アンチョビ「高校時代でも絶対わかる自身があるぞ....」
ペパロニ「どうッスかね~?」
ペパロニ「他の戦車道生にもよく振る舞ってるんスけど」
ペパロニ「あいつら口に入れるまで分かってないこともあるッスよ?」
アンチョビ「それはあいつらがおかしいんだ!」
ペパロニ「そうだったんスかぁ~!」
アンチョビ「(相変わらずアンツィオはアホばっかりだな....)」
アンチョビ「(それの親玉がこいつなんだが....)」
ペパロニ「まあまあ姐さん、冷めないうちに食べちゃってください!たっぷりあるんで!」
アンチョビ「....そうだな」
ペパロニ「それじゃあ!」
二人「いただきま~す!」
アンチョビ「(高校時代に飽きるほど食べたんだが....)」パクリ
アンチョビ「....」モグモグ
アンチョビ「(うまいんだよなぁ....)」モグモグ
ペパロニ「どうッスか?」ニコニコ
アンチョビ「....」
アンチョビ「....うまい」
ペパロニ「でっしょ~!いや~そう言ってもらえると作った甲斐があるッス!」
ペパロニ「たくさんあるんで存分に味わってください!」ガツガツ
アンチョビ「ああ!任せろ!」ガツガツ
アンチョビ「....」モグモグ
アンチョビ「うん、うまい!」
ペパロニ「宿代代わりにじゃんじゃん食べてください!」
アンチョビ「たっぷり食べなきゃ割に合わないからな!」
ペパロニ「私の分まで食べちゃダメッスよ!?」
アンチョビ「気を付けた方がいいぞ~!」ケラケラ
ペパロニ「も~姐さん!」ケラケラ
アンチョビ「....」モグ
ペパロニ「....」モグ
アンチョビ「なあペパロニ?」
ペパロニ「何スか?」
アンチョビ「このナポリタンが一向に減らないのは、私が少食になったからじゃないよな?」
ペパロニ「違うと思うッス」
アンチョビ「じゃあどうしてだ?」
ペパロニ「それは....」
ペパロニ「久々に姐さんに食べてもらえるってことでテンションの上がった私が」
ペパロニ「ついいつもの感じで大量に作っちゃったからッス!」アハハ
アンチョビ「早く食べようが食べまいがどっちみち冷める運命だったんだな....」ゲンナリ
ペパロニ「夏場でも何日かは持つと思うんで残りは明日に回しましょう....」ゲンナリ
アンチョビ「....ちなみにどのくらい残ってるんだ?」オソルオソル
ペパロニ「そうッスね~....」
ペパロニ「明後日くらいまで毎食食べれば....」
アンチョビ「やけに麺を買うなぁとは思ったんだよ....」
ペパロニ「言ってくださいよ....」
アンチョビ「まーでも」
アンチョビ「久しぶりにあったかいご飯が食べられたのはよかったかな」ニコ
ペパロニ「姐さん....!」
アンチョビ「私は明日もお前のあったかいご飯が食べたい、だからナポリタンの残りは....」
ペパロニ「電子レンジ使えば明日もあったかいッス」
アンチョビ「くそぅ....」ギリリ
ペパロニ「文明の利器があってよかったッスね~」
アンチョビ「こんな時ばっかり気づきやがって....」
ペパロニ「姐さんと私は一心同体、ついでに食事も同じってことで絆が深まるんスよたぶん」
アンチョビ「そんな絆いらん!」
アンチョビ「しかしよく食べたな....」
ペパロニ「本当ッスね....」
アンチョビ「こんなに腹一杯食べたのも久々だ....」
ペパロニ「喜んでもらえて私も嬉しいッス」ニッコリ
アンチョビ「あの量は有難迷惑なんだが....」
ペパロニ「それは....申し訳ないッス....」シュン
アンチョビ「....」
アンチョビ「作っちゃったものはしょうがないからな」ニコ
アンチョビ「お前も悪気はないんだし別にいいさ」
ペパロニ「姐さん....!」
アンチョビ「そして何よりあれはうまいからな」ニコニコ
ペパロニ「ね、姐さんっ!」ガバッ
アンチョビ「コラコラペパロニ、そんな抱きついて....」ニコニコ
ペパロニ「....」スポン
アンチョビ「夜とはいえまだ暑いんだから密着したら....ってなんでシャツを脱がせようとするんだ!」
ペパロニ「姐さん!」バサッ
アンチョビ「ちょっ!?いきなりズボンを下ろすな!お前は小学生か!」
ペパロニ「姐さん!」ガバッ
アンチョビ「下着まで!?」
ペパロニ「姐さん!姐さん!」バサバサ
アンチョビ「や....やめろって////」スッパダカ
ペパロニ「....」ヌギヌギ
アンチョビ「私たち女同士だぞ....////」アセアセ
ペパロニ「....」スッパダカ
アンチョビ「それにこういうことはお互いがもっと
ペパロニ「さ、姐さんお風呂はいりましょう!」ペカー
アンチョビ「....」
アンチョビ「は?」
ペパロニ「私、今日一日だけでも姐さんにいっぱい助けられたッス....」
アンチョビ「知ってる」
ペパロニ「だから今から....」
ペパロニ「お背中を流させてもらうッス!!!」
アンチョビ「....」
アンチョビ「にしてももうちょっとやり方ってものがあるだろ....」ヤレヤレ
ペパロニ「だってこうでもしないと姐さん絶対断るじゃないスかぁ~」
アンチョビ「当り前だ....1人部屋の風呂は狭いんだぞ....」
ペパロニ「それでも私は姐さんの背中を流したいんス....今日一日の恩返しッス....」
アンチョビ「その気持ちは嬉しいんだがお前明日以降もここに泊まるんだろ?」
ペパロニ「そうッスよ?」
アンチョビ「だったら毎日恩返しすることになるぞ?」
ペパロニ「当り前じゃないッスか!泊めてもらう代わりに毎日ご飯作って背中流すんス!」
アンチョビ「えぇ....」
アンチョビ「(でもよく考えたら意外と魅力的だなこれ、背中流しはさておき....)」
ペパロニ「さ!早速行きましょ!」ピュー
アンチョビ「はぁ....」
アンチョビ「ったく....」スタスタ
カポーン
アンチョビ「....」
ペパロニ「....」ゴシゴシ
アンチョビ「....」
アンチョビ「....なあ」
ペパロニ「....なんスか?」ゴシゴシ
アンチョビ「狭くないか?」
ペパロニ「....いえいえ」ゴシゴシ
アンチョビ「....」
アンチョビ「しょーじきに言ってみろ」
ペパロニ「....」ピタ
ペパロニ「めちゃくちゃ狭いッス」
アンチョビ「だろ~?」
アンチョビ「私散々言ったじゃないかぁ~」
ペパロニ「1人暮らしのアパートってここまで狭いんスね....」
ペパロニ「私たちのドゥーチェだった姐さんも今じゃこんな暮らしを....」
アンチョビ「憐みの視線を向けるな!」
チャプン
アンチョビ「はぁ~....」
ペパロニ「....」
ペパロニ「姐さん」
アンチョビ「ん?」
ペパロニ「私ら姐さんがいるときは戦車道のみんなでよく風呂入ってたじゃないスか~」
アンチョビ「んー、そうだな」
ペパロニ「その時はなんとも思わなかったんスけど」
ペパロニ「こう、狭い風呂で二人くっついて入ってると」
ペパロニ「なんか恥ずかしいッスね////」
アンチョビ「あらためて言うと余計恥ずかしくなるからやめてくれ....」
ペパロニ「それもこれも姐さんの風呂が狭いのが悪いんスよ!」
アンチョビ「私が止めたのにお前が無理やり入ってきたんだろ!」
ペパロニ「姐さんが!」ムニ
アンチョビ「ペパロニが!」ムニ
2人「....」
ペパロニ「ま、まあ入っちゃったもんは仕方ないッスね....」
アンチョビ「そ、そうだな....」
2人「////」
アンチョビ「そろそろあがるか....////」
ペパロニ「賛成ッス....////」
アンチョビ「これでわかっただろ?」
ペパロニ「何がッスか?」
アンチョビ「うちの風呂は2人で入るのには適してないってことだ」
ペパロニ「姐さん私をバカにしてるんスか?そのくらいさすがにわかってるッスよ!」
アンチョビ「じゃあ明日以降は
ペパロニ「姐さん、私を嘘付きにする気ッスか?」
アンチョビ「お前この期に及んで何言ってるんだ....」
アンチョビ「風呂はゆっくりして一日の疲れを癒す場のはずなのに狭くてそれどころじゃなかっただろ?」
アンチョビ「それに....その、あれだ」
ペパロニ「恥ずかしいんスか?」
アンチョビ「そうそう....////」
ペパロニ「むぅ....」
アンチョビ「恩返しなんていいから明日以降は2人別々に....」
ペパロニ「姐さん」
ペパロニ「きっと慣れるッス!」ニッコリ
アンチョビ「」
ペパロニ「安心して欲しいッス!羞恥心に負けず明日からも頑張るんで!」
アンチョビ「そうじゃないんだ....」
ペパロニ「私は一度した約束は守る女ッスよ!見くびらないでください!」エッヘン
アンチョビ「お前は変なところで頑固なんだよなぁ....」
ペパロニ「あ!そういえばもうエアコンつけていいんスよね?」
アンチョビ「あぁ、あんまり温度下げるなよ~」
ペパロニ「了解ッス!!」スタスタ
アンチョビ「はぁ....これじゃなおさら疲れるなぁ....」
ペパロニ「ふぁ~~~~!!!!す~ずしぃ~~~~~~!!!!」
ペパロニ「姐さんもそんなところいないで早く浴びましょうよ~!!!」
アンチョビ「あいつはなんであんなに元気なんだ....」
ペパロニ「はぁ~やっぱエアコンいいっスね~!」キャッキャ
アンチョビ「涼しくなって嬉しいのはわかるがそんなにはしゃぐとまた汗かくぞ~」
ペパロニ「昼間の間溜めといた欲望を一気に開放してるんスよ!」キャッキャ
アンチョビ「そんな大層なもんじゃないだろ....」
ペパロニ「この欲望を完全に解き放つには....」
アンチョビ「には?」
ペパロニ「風呂上がりのデザートとかないんスか?」
アンチョビ「あるわけないだろ~」
ペパロニ「ですよね~」
アンチョビ「お前も昼間に見ただろ?うちの冷蔵庫の惨状を」
ペパロニ「いや~あの時は冷蔵庫だけ見てあまりの酷さに閉じちゃったんで」
ペパロニ「未確認の冷凍庫には奇跡的に何かあるかな~って思ったんスよ~」
アンチョビ「残念ながら奇跡は起こらないんだ....」
アンチョビ「あるとしたら....」パカッ
ペパロニ「?」
アンチョビ「ペパロニ、口」
ペパロニ「あ~」アーン
アンチョビ「ほいっ」ポイ
ペパロニ「ぁっ!」
アンチョビ「ハハッ!こんな時だけ一人前に女の子しやがって~」
ペパロニ「えぇはんほれあんふは?(姐さんこれ何スか?)」フガフガ
アンチョビ「氷だよ氷」アハハ
ペパロニ「ほぉぃ?」
アンチョビ「味はしないが冷たいからまあいいだろ」
ペパロニ「....」ガリッ
ペパロニ「....」ボリッ
ペパロニ「....これは」
ペパロニ「デザートではないッスね」
アンチョビ「さすがにわかるか」
ペパロニ「私を何だと思ってるんスか!」プンスカ
アンチョビ「え~?アホ」
ペパロニ「うぅ....悔しいけどそれは正解ッス....」
アンチョビ「悔しいんならもっと勉強しろ」
ペパロニ「出来ればしてるッス!」
アンチョビ「嘘つけ」
ペパロニ「勉強しようと机に向かうじゃないスか~」
アンチョビ「そうだな」
ペパロニ「そして教科書広げるじゃないスか~」
アンチョビ「そこまでいけばもうすぐだろ?」
ペパロニ「その後瞬きするんスよ」
ペパロニ「次目を開けたら朝ッス」
アンチョビ「それはお前のやる気の問題じゃないのか?」
ペパロニ「しかも椅子の上にあったはずの体は布団の中ッス!」
アンチョビ「ガッツリ寝てるじゃないか!お前それ勉強する気0だろ絶対!」
ペパロニ「私は怪奇現象じゃないかと疑ってるんスよ....!」
アンチョビ「....その犯人ははっきり写真に映るだろうし何なら今私の前にいるぞ」
ペパロニ「この部屋幽霊出るんスか!?」
アンチョビ「お前だって言ってるんだ!!!」
ペパロニ「やっぱそうッスよね~」
アンチョビ「お前の学習意欲のなさは筋金入りだからな....」
ペパロニ「つーかアンツィオ生なんて大体そんなもんじゃないッスかぁ~?」
アンチョビ「特に戦車道生はな....」
本日はここまで
ペパロニ「私姐さんの後継いでついこの前までアンツィオを率いてたんスけど」
アンチョビ「知ってる」
ペパロニ「集団の上に立つのって大変なんスね~」
アンチョビ「どうしたいきなり?」
ペパロニ「いや~これ最後の戦車道大会の前の話なんスけど」
ペパロニ「最後くらいは練習しとこうと思ってあいつらに」
ペパロニ「『合宿するか!!』って言ったんスよ」
ペパロニ「そしたらみんなすっげーやる気になっちゃって」
アンチョビ「アホだがそういうとこはあいつらの強みだな」ニコ
ペパロニ「練習そっちのけでみんなで計画立ててたら」
ペパロニ「いつの間にか大会当日になってたんスよ!」
アンチョビ「ぶっ!!!!」
アンチョビ「強みが弱みになってるじゃないかぁ!」アハハッ
ペパロニ「いやーあん時はビックリしたッスよ~」
ペパロニ「カレンダーみたら2日前なんスもん」
アンチョビ「ふふっ....ふぐっ....」クスクス
ペパロニ「誰か確認しろって話ッスよね~」アハハ
アンチョビ「まず隊長のお前がっ....ふっ....確認しろっ!!!」ゲラゲラ
ペパロニ「私どころか珍しくカルパッチョも気づいてなかったッスからね~」アハハ
アンチョビ「お前らと長くいすぎたせいかもな....」
ペパロニ「まあ何が言いたいかっていうと」
ペパロニ「こんだけアホなあたしらを率いてた姐さんって」
ペパロニ「すごかったんだな~って」
アンチョビ「....」
アンチョビ「....ペパロニ」
ペパロニ「はい?」
アンチョビ「....」
アンチョビ「....お前も」
アンチョビ「や~~~~っと分かってくれたか!」ガシッ
アンチョビ「そうだよ!そうなんだよ!!!」ユサユサ
ペパロニ「うぉっ!?」ガクガク
アンチョビ「大変だったんだよ!!!!」ユサユサ
ペパロニ「ちょっ!?姐さんっ!?酔う!!酔うッス!!!」ガクガク
アンチョビ「おぉ、すまんすまん、つい当時のことを思いだしちゃってな」
ペパロニ「(よっぽどキツかったんスね....)」
アンチョビ「私も1年近くお前らを率いてたわけだが....」
アンチョビ「めちゃくちゃ大変だったんだ!!!」
ペパロニ「あの頃は迷惑いっぱいかけたッス....」
アンチョビ「そもそもな、リーダーってのはどんな集団でも大変な仕事なんだ」
ペパロニ「そりゃあそうッスね」
アンチョビ「で、お前らはどうだ?」
ペパロニ「うーん....」
ペパロニ「あほッス!」
アンチョビ「そうなんだよ....」
アンチョビ「まあ自分で言うのもなんだが私はそこそこ常識はあったし頭も回る方だったと思う」
アンチョビ「少なくともアンツィオの中ではな」
ペパロニ「それを否定するやつはいないッスよ!」
アンチョビ「しかし、隊長の次はもうお前だったんだよ....」
ペパロニ「あはは~!」
アンチョビ「隊長の次がもうアホって!」
ペパロニ「しかも姐さんの後はその私が隊長ッスからね~!」
ペパロニ「我ながらよく務まったと思うッス!」
アンチョビ「務まってたのか本当に....」
ペパロニ「ま~私は頭よくないし、アホなんでとても姐さんみたいにうまくはいかなかったッスけど」
ペパロニ「みんな楽しんでくれてたっぽいんで最低限は出来てたんじゃないッスか?」アハハ
アンチョビ「....なるほどな」
アンチョビ「(私が卒業してからの半年間のことはほとんど知らないが)」
アンチョビ「(ずいぶん隊長らしい顔になったじゃないか)」フフッ
アンチョビ「....少しは成長したのかもしれないな、お前も」ニコニコ
ペパロニ「マジッスか!私大人になりました!?」
ペパロニ「いや~姐さんにそう言ってもらえると嬉しいッス!」
ペパロニ「そっか~私成長したかぁ~ま~隊長だったしな~し当たり前かぁ~」ニヤニヤ
アンチョビ「台無しだ....」
ペパロニ「も~姐さん厳しいッス!でもそれがいい!」
アンチョビ「ったく....」
ペパロニ「あはははっ!」ケラケラ
アンチョビ「....」ニコニコ
アンチョビ「(....しかし)」
アンチョビ「(大学に行かないってことは戦車道も続けないんだよなぁ....)」
アンチョビ「(せっかくの成長を生かせないのは....)」
アンチョビ「うーん....」
ペパロニ「何スか?」
アンチョビ「ん?あーいや、なんでもない」
アンチョビ「そういえばさっき言ってた合宿はどうなったんだ?」
ペパロニ「それはッスね~」
ペパロニ「かなりの時間をかけて作った合宿計画は」
ペパロニ「私たちが作ったとは思えないほど完璧なやつができたんスよ」
アンチョビ「どんだけ時間かけたんだよ....」
ペパロニ「でも大会終わっちゃったし私らも引退なんでお蔵入り寸前だったんス」
アンチョビ「そりゃそうだろうな」
ペパロニ「そしたらあいつらが気ぃ利かせて」
ペパロニ「私らの送別会を合宿とくっつけちゃったんスよ~」
アンチョビ「えぇ....」
ペパロニ「私ら引退したはずなのになぜか戦車道の練習させられまくりの送別会だったッス....」
ペパロニ「しかも完璧な計画だったんでもうきつくてきつくて....」
アンチョビ「お前が音を上げるレベルってどれだけ過酷なんだ....」
ペパロニ「しかも2泊3日ッスよ?」
アンチョビ「ぶふっ!そんな長い送別会聞いたことないわっ!!!」ゲラゲラ
ペパロニ「まー自業自得なんスけどね、楽しかったし別にいいッス!」
アンチョビ「幸せな頭してんなー」
ペパロニ「どうもッス!」
アンチョビ「褒めてないぞー」
本日はここまで
アンチョビ「さて、もういい時間だな」
ペパロニ「久しぶりなんでいくらでも話せちゃうッス!」
アンチョビ「まあ確かにな」
アンチョビ「でも焦らなくても明日以降もいるんだろ?」
ペパロニ「もちろんッス!」
アンチョビ「じゃあそろそろ寝るか」ニコ
ペパロニ「了解ッス」ビシ
アンチョビ「で、その寝場所についてなんだが....」チラ
ペパロニ「ベッド、は....」
アンチョビ「お察しの通り私にシングル以上の大きさは必要ないからな....」
ペパロニ「どこからどう見てもおひとりさま用ッスね....」
アンチョビ「1人暮らしだからもちろん予備の布団なんてものはない」
ペパロニ「つまり....」
ペパロニ「どちらかは雑魚寝ってことッスね....」ゴクリ
アンチョビ「....ああ」
アンチョビ「....」
アンチョビ「いやちょっと待て、なんで『どちらか』なんだ?」
アンチョビ「ここ私の部屋だぞ?普通私がベッドだろ!」
ペパロニ「何言ってるんスか?客を堅い床の上に寝かせるって言うんスか!」
アンチョビ「お前は勝手に押しかけてきたのであって私は招待したわけじゃない」
アンチョビ「よってお前は客ではない!居候だ!居候は床だ!!!」
ペパロニ「なんてこと言ってくれるんスか!せっかく姐さんを慕ってわざわざこんな遠くまで来たのに!!!」
アンチョビ「だーめーだー!!!」
アンチョビ「泊めてやってるだけでもありがたいと思え!」
ペパロニ「そんなぁ~....」
アンチョビ「よっこいせ」スック
アンチョビ「ほら」ポイ
ペパロニ「これは?」
アンチョビ「枕」
ペパロニ「うへー、姐さんのお尻の温もりが」
アンチョビ「このタオルケットはいらないのか?ん?」
ペパロニ「あー心地よい手触り!これならいい夢が見られそうッス!」サワサワ
アンチョビ「調子いいやつだなぁ」フフッ
ペパロニ「姐さんの脅迫のせいッス」ボソボソ
アンチョビ「んん~?」ニヤリ
ペパロニ「あー姐さんのお尻最高!チュッチュ!」チュッ
アンチョビ「うぇ....」
ペパロニ「姐さんがやらせたんスよ!」
アンチョビ「真っ暗でいいか?」
ペパロニ「いいっスよ」
アンチョビ「あいあい」
アンチョビ「じゃ、消すぞー」カチッ
ペパロニ「....」
アンチョビ「....」
ペパロニ「姐さん」
アンチョビ「お前なあ、そういうのは電気消してもうちょい時間経ってから」
アンチョビ「『姐さん、起きてる?』って感じで話し始めるもんだろ~?」
ペパロニ「だって時間経ってからだと姐さん答えてくれるんスかぁ~?」
アンチョビ「まあ寝たふりして無視だな」
ペパロニ「ほら~予想通りじゃないッスかぁ~!」
アンチョビ「そんな普段通りの調子で喋ってたら電気消した意味なくなるだろ!」
アンチョビ「せめて寝る前なんだからもうちょっと声落とせ!」
ペパロニ「姐さんの方が騒いでるじゃないスか~」
アンチョビ「っ....」
本日はここまで
アンチョビ「....それで?」
ペパロニ「?」
アンチョビ「何か話があるんじゃないのか?」
ペパロニ「姐さんやっぱり話し足りないんじゃないッスかぁ~♪」
アンチョビ「お前が話しかけてきたんだろ!」
アンチョビ「何もないならもう寝るぞ!」
ペパロニ「ごめんなさいって姐さ~ん!」
アンチョビ「うるさい!寝ろ!」
ペパロニ「も~」
アンチョビ「ったく....」
ペパロニ「....ふふっ」
アンチョビ「....」
ペパロニ「楽しいっス」
アンチョビ「....」
アンチョビ「....そうか」
ペパロニ「久しぶりに姐さんと過ごして」
ペパロニ「いっぱい喋って」
アンチョビ「....」
ペパロニ「こんなこと毎日やってたんスね、去年は」
ペパロニ「退屈しないはずッスよ」
アンチョビ「....まあな」
ペパロニ「まだ1日しか経ってないのにすごく長く感じたッス」
ペパロニ「楽しい時間は早く過ぎるなんて嘘っぱちッスね」
アンチョビ「....」
アンチョビ「....そうだな」
ペパロニ「なんだ~!」
ペパロニ「姐さんもなんだかんだ言ってやっぱり楽しかったんスね~!」
ペパロニ「素直じゃないな~も~!」
アンチョビ「ちっ....////」
アンチョビ「は、早く寝るぞっ....////」
アンチョビ「明日も早いんだ!」
ペパロニ「え~休みなのにぃ~?」
アンチョビ「お・や・す・み!」
ペパロニ「ふふっ」
アンチョビ「なんだよ!」
ペパロニ「なんでもないッス~、おやすみなさ~い」
アンチョビ「....」
チッ チッ チッ チッ
アンチョビ「....」パチリ
アンチョビ「....」チラ
アンチョビ「ペパロニ」
アンチョビ「ここに来た本当の理由はなんなんだ?」
ペパロニ「....」
ペパロニ「....」スウスウ
アンチョビ「....」
アンチョビ「....もう寝たのか」
アンチョビ「....」フフッ
アンチョビ「....」
アンチョビ「(あのペパロニが訳あって来るはずないよな)」
アンチョビ「(まったく、気まぐれに付き合わされるこっちの身にもなってほしい)」
アンチョビ「....」
アンチョビ「....zzz」スウ
ペパロニ「....」チラ
ペパロニ「....」
本日はここまで
ここまでで半月以上かかりましたが一応初日なのでご容赦ください....
今後はもう少しサクサク進めます
アンチョビ「zzz....」グーグー
アンチョビ「zzz....」グーグー
アンチョビ「zzz....んが」パチリ
アンチョビ「....」
アンチョビ「朝か....」
アンチョビ「おーいペパロニー朝だぞー」チラ
アンチョビ「ん?」
アンチョビ「....」バサッ
アンチョビ「....いない」
アンチョビ「....」
アンチョビ「こんな朝っぱらからどこいったんだ....?」
アンチョビ「....」ムム
アンチョビ「ま、そのうち帰ってくるだろ」チラ
アンチョビ「って荷物もない!?」
アンチョビ「....」
アンチョビ「あんなこと言ってたのにもう帰ったのか....」
アンチョビ「そうか....」シュン
アンチョビ「....」
アンチョビ「もうちょっといると思ってたからちょっと寂
ガチャリ
ペパロニ「おー姐さんやっと起きたんスか~!」
アンチョビ「ペパロニぃ!?」
アンチョビ「お、お前こんな時間からどこ行ってたんだ!」
ペパロニ「朝の散歩ッスよ~、この辺全然知らないんで見ときたくて」ニカ
アンチョビ「あー、なるほどな....」
ペパロニ「あれ?姐さんなんで私の寝てたとこに座ってるんスか?」
アンチョビ「うぇっ!?いや、これはだな!」
アンチョビ「おおお前が散らかしっぱなしでどっか行くから片づけてやろうと思ったんだ!!」
ペパロニ「な~るほど~!さすが姐さん!後輩の面倒見がいいッス!」
アンチョビ「お前らのせいでよくなったようなもんだ....」
ペパロニ「あ、充電しとかないと....」ガサゴソ
アンチョビ「あっ!!!」
ペパロニ「ちょ、いきなり大声出してなんスか!?」
アンチョビ「え、ああ、お前の荷物クローゼットにあったんだなって....」
ペパロニ「いる間ずっと床に出しっぱなしってわけにもいかないんでいれさせてもらったッス!」
アンチョビ「そかそか」
ペパロニ「何かまずかったッスか?」
アンチョビ「いやーそんなことはないぞー」
アンチョビ「(そんなところに隠してたのか....)」
ペパロニ「?」
アンチョビ「まーあれだ、どっか行くときはなるべく言ってくれ」
ペパロニ「了解ッス!」ビシ
アンチョビ「....」ニコ
ペパロニ「....!」
ペパロニ「あ、もしかして心配
アンチョビ「さー朝飯だ作るぞー!」
アンチョビ「(またバカにされるのは勘弁だ!)」
ペパロニ「あ~姐さん!朝飯はもちろん昨日の残り食べてくださいよ~!」
アンチョビ「忘れてた....」
アンチョビ「(賑やかな朝だ....1人暮らしには堪える....)」
1週間休んだので再開しました
ペパロニ「爽やかな朝ッス!」
アンチョビ「そして安定のケチャップ味」
ペパロニ「これぞアンツィオの朝食っスね」
ペパロニ「懐かしさで箸がもっと進んでもいいんスよ?」
アンチョビ「別にアンツィオ時代も朝これ食べてたわけじゃないだろ....」
ペパロニ「....まあそうッスね」テヘ
アンチョビ「ま、朝からこんだけ食べてればそんなに時間はかからないだろ多分」
アンチョビ「昼は適当にアレンジしてくれないか?」
ペパロニ「私にお任せッス!」
アンチョビ「おお、頼れるな!」
ペパロニ「一応アンツィオの前隊長っスからね!」フフン
アンチョビ「よく言う」フフッ
ペパロニ「そういや私、ここらへん散歩してきたじゃないスか~」
アンチョビ「らしいな」
アンチョビ「どうだ?この辺は」
ペパロニ「う~ん....」
ペパロニ「一言で表すなら....」
アンチョビ「うむ」
ペパロニ「これといって魅力のない街って感じッスかね」ペカー
アンチョビ「お前人が住んでる街に対して容赦ないな....」
ペパロニ「私も歩いて回れる範囲をチラッと見てきただけッスから細かいことはわかんないッスよ?」
アンチョビ「それは....確かにそうかもしれないが....」
ペパロニ「だったら姐さんが教えてくださいよ、ここら辺の魅力」
ペパロニ「もう半年近く住んでるんだし何かあるんですよね、あんなこと言うなら~」
アンチョビ「ん、ん~....」
アンチョビ「コンビニとスーパーがある!」
ペパロニ「一つ目からそんなのが出て来るってことはやっぱり何もないんじゃないスかぁ~」ニヤニヤ
アンチョビ「そうだよ!そんなこととっくに知ってるわ!」
アンチョビ「大学に入る前の部屋の下見の段階で薄々気づいてたわ!」
ペパロニ「まあ私も昨日ここに来る段階で気づいてたッス」ニッコリ
アンチョビ「(わざわざ早起きして散歩する必要あったのか?)」
アンチョビ「特に何もない街だがこれでいいんだこれでさ」
アンチョビ「私は勉強やら戦車道やらをするためにここに来たんだからな」
アンチョビ「この集中できる環境はむしろ恵まれていると言える!」フンス
ペパロニ「にしても海の上のはずの学園艦より何もないのはどうなんスか....?」
アンチョビ「....日本の闇だ、触れるな」ハァ
ペパロニ「世知辛い世の中ッスね....」ハァ
本日はここまで
ペパロニ「....」ポケー
ペパロニ「....」
ペパロニ「ん....」ゴロン
アンチョビ「....おい」
アンチョビ「まだ午前中だぞ」
ペパロニ「んーふわぁ」
ペパロニ「早起きしちゃったんで眠いんス」ネムネム
アンチョビ「早起きしてそれじゃ世話ないな」
ペパロニ「だってこの部屋何もないんスもん~」ゴロゴロ
アンチョビ「小説ならそこにあるぞ?」
ペパロニ「今そんなの読んだら余計寝ちゃうッスよ~」ゴロゴロ
ペパロニ「そもそも私本読まないし~」
アンチョビ「知ってるが一応勧めてみただけだ」
アンチョビ「テレビでも見るか?」
ペパロニ「平日の午前中なんて大した番組やってないんじゃないスかぁ~ふわぁ~」ネムネム
アンチョビ「たぶんそうだろうなー」ピッ
アンチョビ「通販」ピッ
ペパロニ「時代劇」ピッ
アンチョビ「ワイドショー」ピッ
2人「....」
ペパロニ「やっぱりぃ~」
ペパロニ「これで心置きなく寝られるッス」ゴロゴロ
アンチョビ「まあ....仕方ないな」
ペパロニ「姐さんも諦めて寝ましょ~」ゴロゴロ
アンチョビ「え~私はたっぷり寝たから眠くないぞ?」
ペパロニ「どうせ暇なんスから英気を養って夜に備えるんスよ~」ゴロゴロ
アンチョビ「お前は夜に何をするつもりだ」
ペパロニ「ささ、隣どうぞ」ゴロン
アンチョビ「ったく怠けやがって....」ゴロン
ペパロニ「おやすみなさいッス」
アンチョビ「おはようの時間帯だぞ....」
ペパロニ「zzz....」グー
アンチョビ「はやっ!?どんだけ眠かったんだ....」
アンチョビ「(まーこいつの言う通り暇なのは間違いないしな)」
アンチョビ「(私に付き合わせて無理に起こす必要もないか)」
アンチョビ「ぐー」スヤスヤ
ペパロニ「zzz....」スヤスヤ
本日はここまで
アンチョビ「んがー」スヤスヤ
アンチョビ「ぐわー」スヤスヤ
アンチョビ「ふがっ」パチリ
アンチョビ「んぅ....」ゴシゴシ
アンチョビ「....」
アンチョビ「....」チラ
アンチョビ「2時!?」
ペパロニ「あー姐さん遅いッスよ~」
ペパロニ「早く一緒にこれ消費してください!」
アンチョビ「すまんすまん~」
ペパロニ「はい姐さんの分」スッ
アンチョビ「おーサンキュー」
アンチョビ「....」
アンチョビ「アレンジとかは....」
ペパロニ「食べてのお楽しみッス!」
アンチョビ「そ、そうか」
アンチョビ「じゃあいただきます」ペコリ
ペパロニ「いただきます!」ペコリ
アンチョビ「あむっ」
アンチョビ「....」モグモグ
アンチョビ「ほう、これは....」
アンチョビ「....粉チーズだな」
ペパロニ「正直何かをナポリタン風にするならまだしも」
ペパロニ「これを別の料理にするのは難しいッス」
アンチョビ「まあケチャップドバドバの麺料理だしそこまで大きく味は変えられないか....」
ペパロニ「結局粉チーズかけるだけに落ち着きました....」
ペパロニ「私の腕が及ばず申し訳ないッス....」
アンチョビ「お前ができないなら誰にもできないだろ?」
ペパロニ「そんなことないっすよ!」ヘヘ
アンチョビ「いやいや絶対そうだろ、お前の料理は本当に美味いんだ」
ペパロニ「えっ、あ、ありがとうございます....////」カァー
アンチョビ「どうしたんだ?いきなり黙って」
ペパロニ「だって姐さんがいきなり....////」
アンチョビ「?」
アンチョビ「そういえばなんで先に食べてなかったんだ?」
ペパロニ「え?せっかく2人でいるのに一緒に食べないのはなんか寂しいじゃないッスか~」
ペパロニ「一緒に食べた方がおいしいに決まってるッス!」
アンチョビ「なんだなんだ~?夫婦みたいなこといいやがって~」ツンツン
ペパロニ「ふ、夫婦....////」カァー
アンチョビ「ちょ、本気で照れるのやめろ!」
アンチョビ「こっこっちまで恥ずかしくなるだろ////」カァー
ペパロニ「姐さんのせいッスよぉ....////」
アンチョビ「ったく....////」
ペパロニ「....////」
アンチョビ「もー!洗い物するぞ洗い物!」
ペパロニ「....」
ペパロニ「了解ッス////」ポッ
アンチョビ「なんだその間は~!!!」
ペパロニ「満腹満腹~」
アンチョビ「なんだかんだ口に入れれば美味いな~」
ペパロニ「私の料理ッスからね」エッヘン
ペパロニ「さってっと....」
ペパロニ「....」
ペパロニ「あぁ~~~~」ゴロン
アンチョビ「あのなあ、お前さっきまで寝てたのにまだ寝るのか?」
ペパロニ「う~~~~ん....」パチリ
ペパロニ「....」
ペパロニ「眠くないッスね!」
アンチョビ「じゃあなんで寝転んだんだよ....」
ペパロニ「姐さんって、この部屋に半年近く住んでるわけじゃないッスかぁ」
アンチョビ「そうだが?」
ペパロニ「ぶっちゃけ暇な時って何してるんスか?」
アンチョビ「なんでだ?」
ペパロニ「いや私、ここに来てまだ1日半ッスけど」
ペパロニ「すげー暇ッス」
ペパロニ「姐さんがいるから辛うじて意識保ててますけど」
ペパロニ「ここにずっと1人とか失神する自信あるッスよ?」
アンチョビ「うーん....」
アンチョビ「一応言っとくが私だって四六時中暇なわけじゃないんだぞ?」
アンチョビ「今は夏休みだから割と暇に見えたかもしれないが」
アンチョビ「普段は大学に戦車道にバイトに色々あるから」
アンチョビ「ずーっと家でダラダラしてるわけじゃない」
アンチョビ「家にいても勉強とか何かしらすることがあるしな」
ペパロニ「へ~、大学生のことは私にはわかんないッスねぇ~」ポケー
アンチョビ「まーそうだろうな~」ポケー
ペパロニ「....」ポケー
アンチョビ「....」ポケー
ペパロニ「....あれ?」
ペパロニ「姐さん今なんて言いました?」
アンチョビ「あ?『まーそうだろうな~』って言った」
アンチョビ「戦車の乗り過ぎで耳遠くなったか?」
ペパロニ「その前ッスよその前の前!」
アンチョビ「『普段は大学に戦車道にバイトに色々あるから』」
ペパロニ「バイトしてたんスか!?」
アンチョビ「何驚いてるんだ?大学生なんてみんなしてるぞ」
ペパロニ「いやこっち来てから一切そんな素振りなかったじゃないスか!」
アンチョビ「たまたまシフト入ってなかっただけだ」
ペパロニ「へーあの姐さんがバイト....」
アンチョビ「アンツィオにいた頃も似たようなことしてたろ....」
ペパロニ「いやー姐さんも大人になったんだなーと思って」
アンチョビ「何目線だよ」
ペパロニ「それで、どこでしてるんスか?」
アンチョビ「あーそれはカ」ハッ
アンチョビ「....」
ペパロニ「カ?」
アンチョビ「カ、カラオケだ!」
ペパロニ「カラオケボックス?そんな店この辺にはなかったような....」
アンチョビ「うん、お前は来たばっかりだからな!しょうがない!わかりにくい所にあるんだ!」
ペパロニ「じゃああとで連れてってくださいよ!」
アンチョビ「まかせろまかせろ!暇なときにな!うん!今度行こうな!」
ペパロニ「今暇ッスよ?」
アンチョビ「ふわぁ眠くなってきた一緒に昼寝しようそうしようおやすみ!」バタリ
ペパロニ「?」
ペパロニ「まあ姐さんがそう言うなら....」ゴロン
アンチョビ「.....」
アンチョビ「(こいつに知られたら....)」
アンチョビ「(知られたら....!)」
本日はここまで
ペパロニ「逆転の発想ってあるじゃないッスか」
アンチョビ「....」
ペパロニ「姐さん?」
アンチョビ「お前からそんなに知的な言葉が出るとは思わなかったから驚いてたんだ」
ペパロニ「逆転の発想ってそんな難しい言葉ッスか?」
アンチョビ「小学生レベルだろうな」
ペパロニ「私小学生以下!?」
ペパロニ「さすがに酷いッスよぉ~....」
アンチョビ「ふふっ....冗談だよ」クスリ
アンチョビ「それで?」
ペパロニ「はえ?」
アンチョビ「逆転の発想の話!」
ペパロニ「あ~忘れてたッス!」ケラケラ
アンチョビ「やっぱり小学生以下じゃないか....」
ペパロニ「この部屋は暑い」
ペパロニ「それは昨日も散々議論したッス」
アンチョビ「またその話か?」
ペパロニ「部屋の壁にある白い箱のスイッチさえ姐さんが押してくれればすべては解決するんス」
ペパロニ「でもなぜか姐さんはそれを良しとしない」
アンチョビ「電気代って言ってるだろ」ハァ
ペパロニ「だから私はこう考えたんス」
ペパロニ「部屋が暑いならば」
ペパロニ「部屋から出ればいいんじゃないかと!」バーン
アンチョビ「....」
アンチョビ「それ逆転の発想って言うのか....?」ジー
ペパロニ「よくわかんないけどそれっぽいから言っただけッス」ペカー
アンチョビ「ああ、なんとなく分かってた....」
アンチョビ「一応言っとくけどな」
アンチョビ「部屋が暑いってことはお前、外ももちろん暑いぞ?」
ペパロニ「ちっちっち、それがそうとも限らないんスよ!」
アンチョビ「?」
ペパロニ「この狭いアパートの一室」
アンチョビ「狭くて悪かったな」
ペパロニ「熱気がこもってるッス!」ビシッ
アンチョビ「....」
アンチョビ「窓は開けてるぞ?」
ペパロニ「この小さい窓じゃ不十分なんスよ!」
アンチョビ「小さくて悪かったな」
ペパロニ「ってことでお散歩行きましょ!散歩!」
アンチョビ「お前、朝も行ったんだろ....よく飽きないな....」
ペパロニ「この部屋にいる方が飽きるんスよぉ....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「....」チラ
ミーンミーンミーンミーン
アンチョビ「....絶対暑いだろこれ」
ペパロニ「....姐さん」ギロリ
ペパロニ「忘れてしまったんスか!」
アンチョビ「はぁ?」
ペパロニ「ノリと勢いッス!」
アンチョビ「そんなこともう忘れた」ニッコリ
ペパロニ「物は試しッスよ!」
アンチョビ「卒業から半年も経ってすっかり
ペパロニ「ささ、行きましょ!」ズリズリズリズリ
アンチョビ「ひっ引きずるなぁ~!!!尻が!尻が破れる!!!」ズリズリ
ジージージージー
ペパロニ「いやーカラッと晴れた青い空!」
ペパロニ「でっかい入道雲とのコントラストが綺麗ッス!」
ペパロニ「耳に入る蝉の声!」
ペパロニ「熱で揺らめくアスファルト!」
ペパロニ「これぞ日本の夏!」
ペパロニ「万歳!」
ミーンミーンミーンミーン
アンチョビ「....」ダラダラ
アンチョビ「意地張るな」ダラダラ
ペパロニ「....」
ペパロニ「こう天気が良いと空と同じく気分も晴れるッス!」ダラダラ
ペパロニ「部屋に籠ってるなんてもったいないッスよ!」ダラダラ
シーシーシーシー
アンチョビ「....」ダラダラ
アンチョビ「タオル使うか?」ダラダラ
ペパロニ「感謝します」フキフキ
ペパロニ「....」フキフキ
ペパロニ「....」フキフキ
ペパロニ「だぁ~~~~止まんないッス!!!!!!」ダラダラ
ペパロニ「暑っっっっっい!!!!!」
アンチョビ「当り前だ」
ペパロニ「いやーわかってはいたんスけどねー」
アンチョビ「....はぁ」
アンチョビ「まあ部屋にいても暇だから外に出るってのはわかるんだが」
アンチョビ「何度も言ってるようにこの辺何もないからな」
ペパロニ「....」ダラダラ
ペパロニ「コンビニ行きましょ」ニッコリ
アンチョビ「特に用もないのにこの暑さの中
ペパロニ「私たちは」
ペパロニ「コンビニに行くために」
ペパロニ「外に出たんス」
アンチョビ「(初耳)」
ペパロニ「よぉ~っし!コンビニまで競争ッス!!」
アンチョビ「....」
アンチョビ「私もう女子高生じゃないから
ペパロニ「....」グイグイ
アンチョビ「....」
ペパロニ「....」グイグイ
アンチョビ「真顔で手を引くな」
ペパロニ「....」グイグイ
アンチョビ「手汗、お互い手汗凄いからやめろ」
ペパロニ「....」グイグイ
アンチョビ「分かったから、真顔から泣きそうな顔になるのもやめろ」
ペパロニ「....!」パァッ
アンチョビ「その代わり歩きな、後先考えずに体力使うとコンビニから帰ってこられなくなるぞ」ニコ
ペパロニ「イェーイ!!!!」
ジージージージー
2人「....」ダラダラダラダラ
アンチョビ「....ちょっと急ぐか」
ペパロニ「....そうしましょう」
ミーンミーンミーンミーン
お待たせしてしまい申し訳ありません
ネタのストックはまだまだあるのでもうしばらくお付き合いください
書いてほしいネタなども随時募集中です
ウィーン
アンチョビ「....」タラリ
ペパロニ「....」タラリ
ペパロニ「一度クーラー効いたとこ入っちゃうとあとが辛いッスね~....」
アンチョビ「これで分かっただろ」
アンチョビ「クーラーは悪、よって昼間からクーラーは付けない」
アンチョビ「証明終了だ」
ペパロニ「ショウメイとかなんとか難しい言葉使って私を混乱させるのはズルいッス!」
アンチョビ「お前本当に高校生か....?」
アンチョビ「ってお前のアホに付き合ってる場合じゃないんだった!」
アンチョビ「早く食べないと溶けるぞ!」
ペパロニ「おっとそうだったッス!」
ペパロニ「カァーッ!」
ペパロニ「夏はやっぱこれッスねぇ~」ガジガジ
アンチョビ「アイス食べて出す声じゃないな....」ガジガジ
アンチョビ「ん~冷たい!」
アンチョビ「味のない氷より味付いた氷の方がいいな」
ペパロニ「当り前じゃないッスか、味ない方取る人なんていないッスよ?」
アンチョビ「い、いるかもしれないだろ!」
ペパロニ「私アホなんでわかんないッス~、姐さん教えてください~」ニヤニヤ
アンチョビ「ほら、あれだ!」
アンチョビ「糖尿病の人とかだ!」
ペパロニ「あー溶ける溶ける」ガジガジ
アンチョビ「砂糖とかあんまり取らない方がいいからきっとそうだろ!」
ペパロニ「姐さん溶けちゃいますよ?」
アンチョビ「....ぶー」ガジガジ
ペパロニ「エネルギーチャージ完了!」
アンチョビ「気持ち涼しくなったな」
ペパロニ「つーことでさっきやれなかった競争を....」
アンチョビ「やらんでいいっ!」ペシッ
ペパロニ「あいてっ」
アンチョビ「ことあるごとに走ろう走ろうってお前は小学生か!」
ペパロニ「一応女子高生やってるッス」
アンチョビ「ならもうちょっと肩書きにふさわしい振る舞いをだな....」
ペパロニ「んなこと言ってる姐さんだって女子大生っぽい振る舞いとは言えないッス!」
アンチョビ「あん?」
ペパロニ「第一私たち、真夏の真っ昼間から棒アイス齧りながら歩いてるんスよ?」
ペパロニ「どう考えても女子大生じゃなくて小学生寄りの夏休みッス!」
アンチョビ「本当だ....気づかないうちに私までペパロニと同レベルまで堕ちてたのか....」
アンチョビ「お前の知能は伝染するのかもしれない....」
ペパロニ「伝染....」ゴクリ
ペパロニ「なんかカッケ―ッスね!」ペカー
ペパロニ「テンション上がったんで走って帰るッス!」ダッ
アンチョビ「えぇ....」アゼン
テクテク
アンチョビ「ったく....曲がり角くらい止まって確認し クルリ
ペパロニ「ぁ....」ゼーハー
アンチョビ「....」
ペパロニ「姐さん....おんぶ....」ゼーハー
アンチョビ「....」
アンチョビ「....帰るぞ~」テクテク
ペパロニ「夏を....思う存分....体感....できました....」ゼーハー
アンチョビ「体張り過ぎだろ....」
ペパロニ「私肉体派なんで....」ゼーハー
アンチョビ「走り出した場所からこの曲がり角まで大した距離ないぞ」
ペパロニ「....寄る年波には勝てないんス」ゼーハー
アンチョビ「おい女子高生」
本日はここまで
2か月書き続けまだ2日目、筆が遅くてすみません
ガチャリ
ペパロニ「....」
ペパロニ「私らどのくらい家空けてましたっけ」
アンチョビ「一応寄り道はしてないがノロノロ歩いていったからな~」
アンチョビ「3、40分ってとこじゃないか?」
ペパロニ「....」
ペパロニ「まあ短時間でも部屋閉め切って放置してればこうなるッスね」
アンチョビ「うわ....」
アンチョビ「もぁってするなぁ....」
ペパロニ「もぁってしますねぇ....」
2人「....」
ペパロニ「時に姐さん」
アンチョビ「ん?」
ペパロニ「今何時ッスか?」
アンチョビ「ん~っと....」チラ
アンチョビ「4時半」
ペパロニ「なるほど」
ペパロニ「姐さん、あちらをご覧ください」スッ
アンチョビ「窓がどうした」
ペパロニ「閉まってるんスよ」
アンチョビ「そりゃあ戸締りしたからな、だから蒸し風呂になってるんだろ」
ペパロニ「姐さん、私の背中を触ってみて欲しいッス」
アンチョビ「やだよ、どうせ汗だくだろ?私だってそうだ」
ペパロニ「....」
ペパロニ「聡明な姐さんならもうわかったはずッス」ニヤリ
アンチョビ「....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「暑いからっていつまでも玄関先にいてもしょうがないぞ~」テクテク
ペパロニ「あ゛っ!ちょっと最後まで聞いてくださいよ~」タッタッ
ペパロニ「私が言いたいのは」
ペパロニ「早めに風呂入ってそのまま快適なクーラー生活を送りましょうってことッス!」ドヤ
ペパロニ「既に窓も閉まってますし、何より私ら汗だくッス!」
ペパロニ「さっさとサッパリしちゃいましょう!」ウズウズ
アンチョビ「なんでこんな時だけ回りくどい言い方するんだよ....」
アンチョビ「というかな、元からそのつもりだ!」
アンチョビ「私だってもう限界だ!暑い!!!ほら早く脱げ!!!!」ヌギヌギ
ペパロニ「了解ッス!」スポーン
カポーン
ペパロニ「痒い所はございませんか~」ゴシゴシ
アンチョビ「それは頭洗う時に言うことだろ~」
ペパロニ「そうでしたっけ~」ゴシゴシ
アンチョビ「そうだぞ~」
ペパロニ「汗いっぱいかいたんで念入りに洗っときますね~」ゴシゴシ
アンチョビ「お~う頼む~」
アンチョビ「私が終わったら交代してやるからな~」
ペパロニ「ありがとうございます~」ゴシゴシ
チャプン
ペパロニ「あれ?そういえば姐さん」
ペパロニ「今日は一緒に入るの何も言わなかったッスね」
ペパロニ「むしろ姐さんから誘ってきたような....」
アンチョビ「....」
ペパロニ「もしかして私の肌が恋しくなっちゃったんスか!?」
アンチョビ「違うわ!!!」
ペパロニ「え~じゃあなんでなんスかぁ」
アンチョビ「昨日の感じからして、別々に入ろうって言ってもどうせ聞かないだろ」
ペパロニ「そりゃあペパロニに二言はありませんから!!!」ドヤァ
アンチョビ「入る入らないで無駄な時間使うより2人ですぐ入った方がお互い得だと思ったんだ」
ペパロニ「あの短時間でそんなこと考えてたんスかぁ~!」キラキラ
アンチョビ「ああ!」
ペパロニ「やっぱり姐さんは凄いッスね!!!」ズイ
アンチョビ「ふふんそうだろうそうだろう!」
ペパロニ「よっ!アンツィオの誇り!」ズイ
アンチョビ「あんまり寄るなただでさえ狭い浴槽がなおさら狭い狭い狭い狭い」ギチギチ
ペパロニ「あ゛ぁ~すずじ~」
アンチョビ「さっきのサウナとは大違いだぁ~」
ペパロニ「あ、風呂上がりといえば牛乳飲んでいいッスか!」
アンチョビ「いいぞ~」
ペパロニ「やったぁ!」
アンチョビ「ただあとのことはよく考えてから飲めよ」
ペパロニ「?」
アンチョビ「牛乳飲んだせいで腹が膨れたから晩飯食べられないとか言ったら」
アンチョビ「ここから叩き出す」ニッコリ
ペパロニ「今日も水が美味い!」プハーッ
アンチョビ「よろしい」
本日はここまでです
基本的に1回で1エピソードを心がけていますが今日は多めでした
ペパロニ「やっと食べ終わったっすね~」スリスリ
アンチョビ「思いのほか早かったな~」スリスリ
ペパロニ「まあ2人がかりで毎食詰め込んだッスからね~」
アンチョビ「そう考えれば当然か~」
ペパロニ「そうッスね~」
アンチョビ「....」
ペパロニ「....」
ペパロニ「相変わらず暇ッスね」
アンチョビ「お前うちに来てから」
アンチョビ「『暑い~』か『暇~』しか言ってないだろ」
ペパロニ「まあ~」
ペパロニ「そうかもしれないッスね~」ゴロン
アンチョビ「おいおいおいおい!床に寝転ぶな!」
ペパロニ「んぇ?なんスかいきなり?」
アンチョビ「お前今の自分を見てみろ」
ペパロニ「....」チラリ
ペパロニ「このパジャマ可愛いッスね」ニコ
アンチョビ「そりゃ私が選んだからな、本当は人に貸す用じゃないんだぞ」
ペパロニ「ありがとうございます~」
アンチョビ「じゃなくて!」
アンチョビ「入浴後、ポカポカ心地よい体温」
アンチョビ「食後すぐ、満腹」
ペパロニ「そりゃあそうなるッスよ」
アンチョビ「それで転がったら絶対そのまま寝ちゃうだろ?」
ペパロニ「いや~今楽しくお喋りしてるとこじゃないッスか~....」
アンチョビ「片目閉じてるぞ....」
ペパロニ「私も女子高生ッスからねぇ~、色気を出すためのウィンクってやつッスよ~....」ムニャムニャ
アンチョビ「馬鹿なこと言ってないでほら、立って」ヨイショ
ペパロニ「む~」スック
アンチョビ「なんですぐ隣にベッドがあるのにわざわざ床で寝るんだよ....」ンショ
ペパロニ「冷たいんで~....気持ち良いんスよ~....」ムニャ
アンチョビ「はいはい、ベッドで寝ような~」
ペパロニ「了解ッス....」ゴロン
ペパロニ「あ~床より柔らかい....」ムニャ
アンチョビ「何をいまさら....」
アンチョビ「んじゃ私はもうちょっと」
グイ
アンチョビ「ん?」チラ
ペパロニ「姐さんも....」ギュッ
アンチョビ「....」
アンチョビ「....は~」
アンチョビ「明日もあるし、早めに寝とくか~」ゴロン
ペパロニ「んふ」ニコ
アンチョビ「なんだよ」
ペパロニ「んふふ」ピタ
アンチョビ「さっきは冷たいのがいいとか言っといてなんでくっつくんだこいつは....」
ペパロニ「zzz....」ニコニコ
アンチョビ「....」
アンチョビ「おやすみ」ナデ
カチリ
遅くなってしまい申し訳ありません
ペースが落ちているのでこちらで暇潰しなんていかがでしょうか?(宣伝)
【ガルパンSS】杏「私の想いは罪になる」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1490425283/)
日付が変わった頃に投稿します
ペパロニ「zzz....」グーグー
ペパロニ「zzz....」パチリ
ペパロニ「ん....」
ペパロニ「んー....」ムニャ
ペパロニ「何時ぃ....」チラ
ペパロニ「....」ジー
ペパロニ「11時かぁ~....」ムニャ
ペパロニ「....」
ペパロニ「....」グー
ペパロニ「腹減った....」
ペパロニ「ねぇさぁ~ん....」
ペパロニ「昼どうします~?」
ペパロニ「?」
ペパロニ「姐さん~」キョロキョロ
ペパロニ「あれ~?」
ペパロニ「この狭い部屋で見落とすわけないし....」
ペパロニ「いないみたいっスね....」
ペパロニ「何か用事でもあったのか?」
ペパロニ「昨日はそんなこと言ってなかったような気がするけどなぁ」ポリポリ
ペパロニ「....」
ペパロニ「何か適当に作るかぁ....」ヨイショ
ペパロニ「ん?なんだこの紙....って」
ペパロニ「姐さんからの伝言?」
アンチョビ『バイトに行ってくる』
ペパロニ「バイトか~、そういえば言ってたな~」
ペパロニ「でも今日朝からなら教えてくれてもいいのに!」プンスカ
ペパロニ「はぁ~....」
ペパロニ「....」
ペパロニ「こうなったらっ」スック
ペパロニ「行くしかないッスね!」
ペパロニ「後輩として姐さんの雄姿を見ないわけにはいかないッス!」
ペパロニ「決して働く姐さんをイジってやりたいとかそういうわけじゃないッス!」
ペパロニ「....」
ペパロニ「....応援ッス」ニタァ
ペパロニ「そして姐さんにたっぷり接待してもらうッスよ!」
ペパロニ「待ってろ姐さん!」
ガチャリ
ペパロニ「行ってきます!」
ミーンミーン
ペパロニ「....」ダラダラ
ペパロニ「肝心のバイト先がわからない....」ダラダラ
ペパロニ「んもー!カラオケなんてどこにもないッスよ!」
ミーンミーン
ペパロニ「だーうるさいっ!!!」ダラダラ
ペパロニ「でも姐さん車どころか自転車すら持ってないっぽいし....」
ペパロニ「ここら辺であるのは間違いないはず....」
ペパロニ「それとも電車かなんかで遠くまで行ってる可能性も....」
ペパロニ「....」ムムム
ミーンミーン
ペパロニ「....」ムムム
ミーンミーン
ペパロニ「....」
ペパロニ「わかんねー!」ポケー
ペパロニ「だいたい私ここに来てまだ何日かしか経ってないしわかるわけないッス!」
ペパロニ「こんなことならあの時詳しく聞いとくべきだったぁ~....」
ペパロニ「は~....」
ペパロニ「ま」
ペパロニ「適当に歩いてればそのうち見つかるッスね!たぶん!」ポケー
ペパロニ「そうと決まれば捜索再開!レッツゴー!」
ミーンミーン
ペパロニ「あづい....」ダラダラ
ペパロニ「なんで私毎日真夏の昼間から外出てるんだろ....」ダラダラ
ペパロニ「....」グー
ペパロニ「そういや結局何も食べずに出てきたんだった....」
ペパロニ「もう帰ろっかな....」
ペパロニ「....」トボトボ
ペパロニ「ん?ここのカフェ....」
ペパロニ「ナポリタンがあるじゃないッスかぁ~!」キラキラ
ペパロニ「この私にナポリタン勝負を挑むとはいい度胸ッスねぇ!」
ペパロニ「確かに私はここ数日、散々ナポリタンを食べてきたッス....」
ペパロニ「しかし、目の前にそれを出されて、食わないアンツィオ生なんて....」
ペパロニ「どこにもいない!!!!」
カランコロン
アンチョビ「いらっしゃいませ~」ペコリ
ペパロニ「....」
アンチョビ「....!」ピク
ペパロニ「....」ニヤリ
ペパロニ「随分と」
ペパロニ「可愛らしい店員さんッスねぇ....」ニタァ
アンチョビ「」
ペパロニ「このお店にはもったいないくらいッスよ~」
ペパロニ「姐さん」ニッコリ
アンチョビ「」
アンチョビ「....」ゴトン
ペパロニ「店員さ~ん!水置くにしても無言はあんまりじゃないッスかぁ~」ニッコリ
アンチョビ「....」ピキピキ
アンチョビ「....なんで」
アンチョビ「なんでお前がここにいるんだよ!!!!」コソコソ
アンチョビ「どうやって見つけた!」コソコソ
ペパロニ「ふっふ~ん」
ペパロニ「私の推理力舐めないで欲しいッス!」フンス
アンチョビ「偶然か」
ペパロニ「偶然ッス」
ペパロニ「しっかしなんで正直に言わなかったんスか?」
アンチョビ「本当のこと言ったらお前が茶化しに来るのは目に見えてたからな....」
ペパロニ「あーそれで」
>>108~
ペパロニ『それで、どこでしてるんスか?』
アンチョビ『あーそれはカ』ハッ
アンチョビ『....』
ペパロニ『カ?』
アンチョビ『カ、カラオケだ!』
ペパロニ「あの時答えに一瞬詰まったんスね~」
アンチョビ「まあ誤魔化しの甲斐なくお前は茶化しに来たわけだが....」ゲンナリ
ペパロニ「別にそのくらいいーじゃないスか~」
ペパロニ「この店暇そうだし」
ペパロニ「実際こうやって私と喋ってるくらい暇ッスよね?」
アンチョビ「それは....」ギュッ
ペパロニ「....」ジー
ペパロニ「もしかして、その恰好が恥ずかしかったから私に来て欲しくなかったんスか?」
アンチョビ「っ....////」
アンチョビ「あぁそうだよ!」
アンチョビ「こんな寂れた店で制服だけフリフリのど派手っておかしいだろ!」
アンチョビ「余計恥ずかしいんだ!」
ペパロニ「ちょっ、姐さん!店長っぽい人が悲しんでますよ!」
アンチョビ「おっと」
ペパロニ「しかしここ、カフェっていうより喫茶店ッスね」
アンチョビ「寂れた、な」
ペパロニ「店長さんの前でバイト先のこと悪く言うのやめてくださいよ....」
アンチョビ「ついつい」
ペパロニ「なんでここでバイトしてるんスか?」
アンチョビ「店長が戦車道ファンらしくてな」
アンチョビ「時給もそこそこ良いし、客も来ないし」
アンチョビ「この制服を補って余りあるんだよここ」
ペパロニ「知り合いが来ないの前提なら良いかもしれないッスね~」
アンチョビ「あぁ、大誤算だ....」
ペパロニ「あ、注文いいッスか?」
アンチョビ「聞いてないし....」
ペパロニ「ナポリタン1つ」
アンツィオ「暑さでおかしくなったか?」
アンツィオ「それとも食べ過ぎでナポリタン中毒に?」
ペパロニ「?」ポケー
アンツィオ「(ただのナポリタンバカだな....)」
アンチョビ「どんだけ好きなんだよお前....」アゼン
ペパロニ「私はアンツィオの隊長ッスから!」エッヘン
アンチョビ「アンツィオの隊長に変なイメージ植え付けるのやめろ」
アンチョビ「おまたせ」
ペパロニ「本当ッスよも~」
アンチョビ「別に待っててくれなくてよかったんだぞ」
ペパロニ「姐さんと帰りたかったんスよ」ニコ
アンチョビ「うれしいこと言ってくれるな~」ニコニコ
ペパロニ「どうせ席は空いてますし」
アンチョビ「確かに」
ペパロニ「冷房効いてますし」
アンチョビ「それが狙いか」
ペパロニ「姐さんさすがッスね....」ゴクリ
アンチョビ「アホでもわかるわ!」
ペパロニ「あ、あとナポリタン美味かったッスよ」
アンチョビ「へー」
ペパロニ「興味なさそうッスね」
アンチョビ「いや私は昨日の今日で平然とナポリタンの評価をするお前が恐ろしい」
アンチョビ「正直私はあれをしばらく見たくもないぞ....」
アンチョビ「お前に持っていくときブン投げてやろうかと思ったくらいだ」
ペパロニ「心に傷負い過ぎッスよ....」
ペパロニ「まあ」
ペパロニ「なんてったって私は」
ペパロニ「アンツィオの
アンチョビ「はいはい早く帰ろうな~」テクテク
ペパロニ「酷い!」
本日はここまでです
遅くて申し訳ないです
カポーン
2人「あ゛ぁ~......」チャプン
ペパロニ「なんでなんスかねぇ....」
アンチョビ「ん?」
ペパロニ「あれだけ暑い暑い言っておきながら私ら」
ペパロニ「自分から気温より暑いお湯に使ってるんスよ」
アンチョビ「あー確かにな」
ペパロニ「でもこれがいい」
アンチョビ「まあ風呂上がりはうだるような暑さに加えて火照った体だしなおさら暑いんだけどな~....」
ペパロニ「今が気持ち良ければそれでいいんスよ~」ハー
アンチョビ「お前らしいな....だが」
アンチョビ「一理ある」ハー
ペパロニ「そういやもう一緒に風呂入るの普通になってきたッスね」
アンチョビ「もう3日目だからな」
アンチョビ「慣れた」
ペパロニ「そりゃあよかったッス~」
アンチョビ「だからといって」
アンチョビ「浴槽まで一緒に入る気はないんだが?」ギッチリ
ペパロニ「これにもじき慣れるッスよ~」ギッチリ
アンチョビ「どっちかが洗い場にいればいいだけなんだが....」
ペパロニ「こっちの方が一緒に入ってる感強くていいじゃないスかぁ」
アンチョビ「一緒に入ってる感別にいらないだろ!」
ペパロニ「でもこれがいい」
アンチョビ「なわけあるかっ!」
ペパロニ「....」トントン
アンチョビ「....」ジー
ペパロニ「....」トントン
アンチョビ「....」ジー
ペパロニ「....」クルリ
ペパロニ「なんスか?」
アンチョビ「いや、お前って基本的に頼りがい皆無だけどさ」
ペパロニ「え、なんで私いきなりディスられてるんスか」
アンチョビ「そうやって料理してる時の背中だけすごく頼もしいぞ」
ペパロニ「マジッスか!」
アンチョビ「なんなら戦車道してるときよりずっと隊長っぽい」
ペパロニ「その例えは素直に喜べないような....」
アンチョビ「普段のお前は女子高生にはとても見えない」
ペパロニ「というと?」
アンチョビ「小中学生にレベルってことだ」
ペパロニ「うちの弟たちと同レベルって言いたいんスか!?さすがに失礼ッスよ!」
アンチョビ「(むしろあいつらの方が....)」
アンチョビ「でも料理中のお前は女子高生通り越してもう主婦の貫禄がある」
ペパロニ「褒めるにしてももうちょい言葉のチョイスってもんをしてくださいよ姐さん」
アンチョビ「要約するとお腹すいた」
ペパロニ「もうすぐ出来るんで待っててください♪」ニッコリ
アンチョビ「はーい」
アンチョビ「これは....」
アンチョビ「主婦すら飛び越えてもうおばあちゃんだな....」
ペパロニ「喜んでもらえたようでなによりッス」
アンチョビ「そういやさっきスマホ鳴ってたぞ」
ペパロニ「え゛っ!?」タラリ
ペパロニ「あ、あぁー....そうッスかー」
ペパロニ「まあどうせ大した用事じゃないんで大丈夫ッスよー」
アンチョビ「....」
アンチョビ「それっ」ヒョイ
ペパロニ「あぁっ!?」
ペパロニ「ダメッスよ勝手に見ちゃ!!!」
ペパロニ「か、返して下さい姐さん!」
アンチョビ「なんだ~?見られたくないものでもあるのか~?」ニヤリ
ペパロニ「いや、そ、そんなものはなにも....」
アンチョビ「じゃあいいな、それ!」
ペパロニ「あぁ!!」
アンチョビ「ん?着信履歴?」
ペパロニ「....」メソラシー
アンチョビ「ってカルパッチョからじゃないか!」
アンチョビ「別にこんなの隠す必要も....」シュッ
ペパロニ「....」
アンチョビ「うぇっ!?」
ペパロニ「....」ハー
アンチョビ「こ、これいったい何件貯まってるんだ....」
ペパロニ「いやー、私言わずむこう出てきちゃったんでそれで結構....」
アンチョビ「お前なあ....」
ペパロニ「まあ」
ペパロニ「たぶん大丈夫ッス!」ポケー
アンチョビ「私は知らないからな....」
アンチョビ「(カルパッチョ怒ると怖いからなあ....気持ちはわかるぞ、ペパロニ....)」
本日はここまでです
カチリ
アンチョビ「....」
ペパロニ「....」
アンチョビ「....z」ウト
ペパロニ「姐さん」
アンチョビ「んん....なんだよ....」
アンチョビ「色々あって疲れたからもう寝たい....」ムニャ
ペパロニ「ひとつ聞きたいことがあるんス」
アンチョビ「....!」
アンチョビ「....それは真面目な話か?」
ペパロニ「....」
ペパロニ「はい」キッパリ
アンチョビ「....」
アンチョビ「分かった、話してみろ」
ペパロニ「すみません、寝る前に」
アンチョビ「いいんだ私は」
アンチョビ「それに、このままじゃお前が眠れないだろ」ニコ
ペパロニ「姐さん....」
アンチョビ「て言ってももういい時間だ、できるだけ手短に頼む」
ペパロニ「了解ッス」
アンチョビ「それで、聞きたいことってのは?」
ペパロニ「....」
ペパロニ「....それは」
アンチョビ「....」
ペパロニ「姐さんなんでバイト始めたんスか?」ポケー
アンチョビ「おやすみ」ゴロン
ペパロニ「姐さん姐さ~ん!!!!」ユサユサ
アンチョビ「お前、さっき真面目な話って言ったよな!」プンスカ
ペパロニ「これ聞かなきゃ眠れないんスよぉ~」ユサユサ
ペパロニ「私の顔に濃ぉ~いクマが出来ちゃっても良いって言うんスか!」
アンチョビ「おやすみ」ゴロン
ペパロニ「姐さぁ~~~~~~んっ!!!!」
アンチョビ「眠れないのに私まで巻き込むなよ!!!」
ペパロニ「もう本当めちゃくちゃ簡単でいいんでお願いしますよぉ~」ユサユサ
アンチョビ「....」グー
ペパロニ「姐さん姐さん姐さぁんっ」ユサユサ
アンチョビ「....」ギリギリ
アンチョビ「う・る・さ・い!!!!」ガバッ
ペパロニ「あっ、起きた!」パァッ
アンチョビ「無駄な押し問答続けるよりさっさと答えた方が早く寝られそうだからな....」
ペパロニ「ふむふむ、計算通りッスね」キラン
アンチョビ「はいはい」
アンチョビ「私がバイト始めた理由なんてそんなに珍しいもんでもないぞ?」
ペパロニ「というと?」
アンチョビ「小遣い欲しさと社会経験」
ペパロニ「なるほど~」
ペパロニ「それでわざわざ」
ペパロニ「あの可愛らしい~、女の子~な制服のカフェを選んだと」
アンチョビ「っ....」ギクリ
アンチョビ「昼に言っただろ」
アンチョビ「時給がそこそこ良くて、客も来ないからあの制服でも補って余りあるって」
ペパロニ「それは本心ッスかぁ?」ニヤリ
アンチョビ「あん?」
ペパロニ「姐さん本当は、あの服着てみたかっただけでしょ」ニヤリ
アンチョビ「そそそそそんなわけないだろ!!!」
ペパロニ「普段自分では買わないような服を着られて」
ペパロニ「しかも客は来ないから知り合いに見られる心配もない」
ペパロニ「案外ノリノリで着てたんじゃないんスかぁ~?」ニヤニヤ
アンチョビ「....」
ペパロニ「姐さ~ん?素直になりましょうよ~」ニヤニヤ
アンチョビ「....」
アンチョビ「ぐぅ」
ペパロニ「....」
アンチョビ「ぐぅ」
ペパロニ「姐さん卑怯ッスよ」
アンチョビ「ぐぅぐぅ」
ペパロニ「はぁ~~~~~」
ペパロニ「姐さんの乙女心なんてとっくにばれてるんスから別にいいじゃないスかぁ」ヤレヤレ
アンチョビ「....」
アンチョビ「ぐぅ////」
ペパロニ「狸寝入りするか頬赤らめるかどっちかにしましょうよ....」
アンチョビ「ほれ」スッ
ペパロニ「真夏の夜中にホットの紅茶ッスか?」
アンチョビ「貰いもんだ、たまにはいいだろ」
ペパロニ「へぇ~、洒落たもん送る人がいるんスね~」ゴクゴク
ペパロニ「ぷはぁ~!!!茶ッスね茶!!!」
アンチョビ「それ一杯でナポリタンたっぷり食えるらしいぞ」
ペパロニ「....マジッスか?」タラー
アンチョビ「だからなんとなく飲めなくてな....」
アンチョビ「こういう時でもないと減らないんだ....」
ペパロニ「随分気前の良い人なんスねえ....」
アンチョビ「気前がいいというか....んー....」ズズズ
アンチョビ「ん、やっぱりあいつのとこで淹れたやつの方が美味いな」
ペパロニ「?」
ペパロニ「てかなんでいきなり夜のお茶会ッスか?」
アンチョビ「お前のせいで寝る気分じゃなくなったんだよ!」
ペパロニ「ってことは?」
アンチョビ「....」
アンチョビ「....はぁ」
アンチョビ「なんでこんなことばかりお前の頭は回るんだよ....」ズズズ
ペパロニ「私も成長したってことッスよ!」
アンチョビ「30×30」
ペパロニ「2桁の掛け算はズルいッスよぉ~」
アンチョビ「安心した」
ペパロニ「....」ズズズ
ペパロニ「はぁ~」
アンチョビ「....」
アンチョビ「たまにはこういうのも悪くないだろ?」ニィ
ペパロニ「そッスね~」
ペパロニ「夜の静かな感じと意外にあうッス」
アンチョビ「お前にしては珍しく詩的で素敵なこと言うじゃないか」
ペパロニ「はは、深夜テンションってやつッスよ」
アンチョビ「ああ、そうかもな」
ペパロニ「まあ....」
ペパロニ「お高い紅茶に興奮して眠りからはなおさら遠ざかった気がしないでもないッス」
アンチョビ「....」
アンチョビ「....そろそろ布団に戻るか」
このあとめちゃくちゃ眼が冴えた
本日はここまでです
暇のあるうちにペースを上げます
アンチョビ「....」ガサゴソ
ペパロニ「zzz....」スピー
アンチョビ「....」
ペパロニ「zzz....」
ペパロニ「むにゃ....」パチリ
アンチョビ「お」
ペパロニ「んっ....」ノビ
ペパロニ「姐さんおはようございまッス」
アンチョビ「おはよう」
アンチョビ「しかしお前、人んちだってのに毎日よく寝てるな~」
アンチョビ「少しは遠慮とかないのか」
ペパロニ「3日も住めばもうほとんど私んちみたいなもんスよ~」
アンチョビ「いや1日目から既に熟睡してただろ」
ペパロニ「私だって誰の家でもこんなってわけじゃないッス」
アンチョビ「まったくもって信用できん」
ペパロニ「なんて言えばいいんスかね~」
ペパロニ「この部屋は間違いなく自分の部屋ではないんスけど」
ペパロニ「姐さんがいるともう自分の部屋以上に安心できるっていうか~」
アンチョビ「そ、そうか....////」
ペパロニ「そうッス!」ペカー
ペパロニ「てか姐さんこんな朝早くから着替えてどうしたんスか?」
アンチョビ「私が毎日昼まで寝間着で過ごしてるような言い方はやめろ」
ペパロニ「実際私が来てからは2/3そうだったし....」
アンチョビ「たったまたまだっ!」
アンチョビ「それで質問の答えだが....」
アンチョビ「この格好みてわからないか?」
ペパロニ「ジャージッスよね?」
ペパロニ「着替えたって言っても寝間着と大して変わらなくないッスか?」
アンチョビ「服装なんてどうでも良いんだよ!」
アンチョビ「動きやすければ、な」ニヤ
ペパロニ「?」
アンチョビ「私は今から大学に行って」
アンチョビ「戦車に乗ってくる」ニヤリ
ペパロニ「....」
ペパロニ「....」ヌギヌギ
アンチョビ「何でいきなり脱ぐんだ」
ペパロニ「へ?」
ペパロニ「そりゃ着いて行くからに決まってるじゃないスか?」
アンチョビ「....」
アンチョビ「それじゃ私は」ガシッ
ペパロニ「もうちょっとで終わるんで」ニコ
アンチョビ「....」
アンチョビ「お前なあ、何の予定もなしに高校生が参加出来るわけ
ペパロニ「さ、行きましょ!」
アンチョビ「....」
本日はここまでです
~大学~
ペパロニ「はぁ~......」
ペパロニ「やっぱ大きいッスね~......」
アンチョビ「(結局連れてきてしまった....)」
アンチョビ「(まあでもさすがにこいつも初めての場所でハメ外したりは....)」チラ
アンチョビ「っていない!?」
ペパロニ「なーにしてんスか姐さん、早く行きましょうよ~」
アンチョビ「お前....迷子になっても知らないぞ!」
ペパロニ「たとえ迷子になっても、野生の勘で戦車までたどり着いてみせるッス!」
アンチョビ「お前の場合ないとも言い切れないのが厄介だ....」
ペパロニ「お褒めにあずかり光栄ッス!」
アンチョビ「半分皮肉だ」
ペパロニ「?」キョトン
~練習場~
アンチョビ「いいか、くれぐれも勝手なことするんじゃないぞ!」
ペパロニ「了解ッス!」
アンチョビ「一応言っとくが、ここじゃ私は最下級生なんだ」
アンチョビ「変に目立ったりしたらあと3年半やりづらくなるかもしれない」
ペパロニ「任せて欲しいッス!」
アンチョビ「(心配だ....)」
アンチョビ「本当、頼むぞ....」
ペパロニ「姐さん」ニコ
ペパロニ「私が姐さんの信頼を裏切ったことがありました?」ニッコリ
アンチョビ「足の指まで入れてもまだ足りないくらいなんだが?」ニッコリ
ペパロニ「さ、行きましょ~!」タッ
アンチョビ「あっおい!ちょっと待て!」
アンチョビ「お疲れさまです!」
同級生A「お疲れ~」
同級生B「お疲れさま~、ん?」
先輩A「千代美、その子は?」
アンチョビ「あ、こいつは私の後輩の
ペパロニ「こんにちは!今姐さんと一緒に住んでるペパロニッス!」
先輩B「『姐さん』....?」
同級生C「『同棲』....?」
先輩C「彼女同伴....?」
同級生D「大胆っ....////」
ザワ ザワ ザワ ザワ
アンチョビ「」
ペパロニ「?」
短いんですが本日はここまでです
アンチョビ「」
ペパロニ「....ぇさん!」
アンチョビ「」
ペパロニ「姐さん!!」ユサユサ
アンチョビ「ハッ!?」
ペパロニ「何ボーっとしてるんスか」
アンチョビ「なんだ夢かぁ~、あんまりリアルだから恥ずか死するところだったぞ」
ペパロニ「は?何言ってんスか?」
同級生A「そうだよ『姐さん』?」ニヤ
アンチョビ「」ブクブク
同級生B「ペパロニちゃ~んまた遊びに来てね~」フリフリ
ペパロニ「もちろんッス~!そん時は特製ナポリタン御馳走するッスよ~!」ピョコピョコ
先輩A「来年後輩として君に会うのを楽しみにしてるよ」ニコ
ペパロニ「....」
ペパロニ「....いやぁ~、それはまだわかんないッスね~」
先輩B「どうして?」
ペパロニ「私バカなんで!」
同級生C「確かに!」
ペパロニ「ちょ、同意早すぎッス~」
同級生A「あははっ」ケラケラ
アンチョビ「(こいつ馴染みすぎだろ)」
先輩A「千代美」クイクイ
アンチョビ「なんです?」
先輩A「いい後輩じゃん」ニコ
アンチョビ「そうですかね~?」
先輩A「素直じゃないな~、お前後輩可愛いオーラダダ漏れだったぞ」ニヤリ
アンチョビ「そっ、そんなことないですよ////!」
先輩A「頑張れ、アンチョビ姐さんっ」ニヤニヤ
アンチョビ「せんぱいぃ~....」
ペパロニ「姐さんそろそろ帰りましょ~、そろそろスーパーの特売ッスよ~」
アンチョビ「あっ!そうだった!」
アンチョビ「すみません、お先に」ペコリ
ペパロニ「ありがとうございました」ペコリ
ペパロニ「よっしゃ飛ばしましょ!」ダッ
アンチョビ「飛ばすってただ走るだけだろ....」
ペパロニ「そうッスけど?」
アンチョビ「練習丸丸参加したのに相変わらず元気だな~....」
ペパロニ「取柄ッスから!」ペカー
一同「....」
先輩A「....」
先輩A「あいつらどう思う?」
一同「....」
一同「「「「「「夫婦」」」」」」
先輩A「だよなぁ」
同級生B「それも熟年の」
先輩A「ほんとだよ」
短いんですが本日はここまでです
アンチョビ「おっも....」
ペパロニ「そうッスか?」
アンチョビ「そうだよ....」
アンチョビ「大体練習終わりだってのに買い込みすぎなんだ!」
ペパロニ「いやー姐さん疲れたっていってたんで今日はうまいもの作ろうと思って!」
アンチョビ「(そのために余計疲れたら本末転倒のような....)」
ペパロニ「へへっ」ニカー
アンチョビ「(....まあいいか)」フフッ
アンチョビ「早く帰ろう」ニコ
ペパロニ「はーい!」
ペパロニ「あ、持ちましょうか?」
アンチョビ「んー、じゃあ頼む」
ペパロニ「お安い御用ッス!」グイ
アンチョビ「....」ボー
アンチョビ「元気だなー....」
ペパロニ「まだ若いんスよ私!」
アンチョビ「1年しか変わらないだろ!」
ペパロニ「だって~姐さんがあんまり疲れた疲れた言うから~」
ペパロニ「実は歳誤魔化してるんじゃないッスかぁ~?」ニタニタ
アンチョビ「んだと~!?ほら!学生証見ろ!!!保険証もあるぞ!!!!」
ペパロニ「ッハハハハ!わかってるッスよぉ~」
ペパロニ「もー姐さん、遊んでないで早く帰りましょうよ~」
アンチョビ「誰のためにこれ出してやったと....」
ガチャリ
アンチョビ「あっつぅ....」
ペパロニ「姐さん!」
アンチョビ「なんだよ、玄関で止まるな、早くエアコンいれさせてくれ」
ペパロニ「お風呂にする?ご飯にする?」
ペパロニ「それとも....」
アンチョビ「どっちでもいいからどいてくれ....」
ペパロニ「じゃあわ・た
アンチョビ「あー風呂風呂!!!!!風呂がいい!!!」
ペパロニ「はーい洗っときまーす」
アンチョビ「風呂にしろご飯にしろどうせ今から準備だろ....」
カポーン
アンチョビ「っだぁ~~~~~~....」ノビー
ペパロニ「ほら、そのおっさんみたいな声、やっぱ歳誤魔化してるんじゃないッスか?」
アンチョビ「そんなに言うならお前も入ってみろ」
ペパロニ「はぁ....私は姐さんと違って華の女子高生なんでかわいぶやぁ~~~~~~~~~~!!!」
アンチョビ「アハハハハハハハハハハッ!!!!!」バシャバシャ
アンチョブ「ぶやぁ~~~~て!!!ぶやぁ~~~~てなんだよっ!!!!」バシャバシャ
ペパロニ「久しぶりに体動かしたあとの風呂はやっぱ気持ちいいッスね~....」
アンチョビ「ぶやぁ~~~~は卑怯だろっ....くっふ....」バシャバシャ
ペパロニ「姐さんが楽しそうで何よりっす~....」
アンチョビ「くふふうぇっほ!」ズッ
ペパロニ「どうしたんスか?」
アンチョビ「笑い過ぎて鼻にお湯入った....痛い....」ズピー
ペパロニ「リアクション芸のために女捨て過ぎッスよ....」
アンチョビ「けほけほ....」
ペパロニ「風呂に入ってるとたまに思うんスけど」
アンチョビ「?」
ペパロニ「風呂って疲れをとるために入るって言うじゃないスか」
アンチョビ「そうだな」
ペパロニ「真夏の暑い日にわざわざ暑いお湯入って汗だくになるって」
ペパロニ「本当に疲れとれるんスかね?」
アンチョビ「うーん....」
アンチョビ「わからん!」ペカー
ペパロニ「姐さん私と暮らしたせいでキャラうつってきてません?」
アンチョビ「もー疲れて頭回んないだよー」
ペパロニ「はぁ....」
アンチョビ「しかしペパロニのくせに無駄なこと考えてるな、のぼせるぞ」
ペパロニ「普段は人のことバカにするくせに....」
アンチョビ「ま、気持ちいいからいいんだよ~....」チャプ
ペパロニ「それもそうッスね~....」チャプ
アンチョビ「....」
ペパロニ「....」
ペパロニ「ぶやぁ~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!」
アンチョビ「ぶふっ!!!!」ゴボゴボ
ペパロニ「あはははっ!」バシャバシャ
ペパロニ「はーいちーんしてくださーい」
アンチョビ「自分でできるわ!」パシッ
ペパロニ「せっかく介護してあげようと思ったのに~」
アンチョビ「....」チーン
アンチョビ「まだなんかお湯残ってる感じがする....」
ペパロニ「はーいちーんしてくださーい」
アンチョビ「んなこといいから飯!」
ペパロニ「亭主関白ッスねぇ....」
アンチョビ「泊めてやってるんだからむしろ感謝してもらいたいくらいだ!」
ペパロニ「とかいって~、本当は満更でもないんじゃないッスかぁ~?」ニヤニヤ
アンチョビ「ふん!」
ペパロニ「フリフリの服着たい願望といい素直じゃないッスね~」ニヤニヤ
アンチョビ「口じゃなくて手を動かせ手を!」
ペパロニ「あ~い」
ペパロニ「あ、姐さんこれやっといてくれます?」
アンチョビ「りょうか~い」
ペパロニ「(やっぱり満更でもなさそう)」
ペパロニ「(っていったら手止めちゃいそうだし黙っとこ)」ニヤリ
アンチョビ「?」
アンチョビ「はぁ~お前がいるとだめだ~」
ペパロニ「なんでです?」
アンチョビ「料理が美味すぎて太る」
ペパロニ「姐さん細いしちょうどいいくらいッスよ」
アンチョビ「当たり障りのないこといいやがって....」
ペパロニ「本心ッスよ本心」
アンチョビ「お前はお前で全然太らないしなー」
ペパロニ「なんでなんスかね?」
アンチョビ「無駄に動き回ってるからじゃないか?」
ペパロニ「なるほど~」
ペパロニ「....」
ペパロニ「馬鹿にしてます?」
アンチョビ「うん」
ペパロニ「も~!」
アンチョビ「単純な皮肉にタイムラグがあるってどういうことだよ....」
ペパロニ「何度にします?」
アンチョビ「ん~26」
ペパロニ「了解ッス」ピッ
ペパロニ「はぁ~....」ゴロン
アンチョビ「はぁ~....」ゴロン
ペパロニ「....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「うちの戦車道はどうだった?」
ペパロニ「そうッスね....」
ペパロニ「すっっっげー楽しかったッス!!!!」
アンチョビ「そうか!!!そりゃ連れていった甲斐があった!!!」
ペパロニ「本当ありがとうございました!」
アンチョビ「おう!」
ペパロニ「....」
ペパロニ「....あと」
アンチョビ「?」
ペパロニ「....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「....なんだ?」
ペパロニ「....」
ペパロニ「....その」
ペパロニ「....」
アンチョビ「?」
ペパロニ「....」
ペパロニ「楽しかったってのは、面白くて優しい先輩方と一緒に出来たってのがあるんス」
アンチョビ「ん?まあそうだろうな」
ペパロニ「....」
ペパロニ「....あるんスけど」
アンチョビ「?」
ペパロニ「....」
ペパロニ「....姐さんと」
ペパロニ「姐さんと久しぶりに戦車に乗れたのが」
ペパロニ「一番楽しかったッス」ニコ
アンチョビ「....」
アンチョビ「....そうか」ニコ
ペパロニ「はい....」
ペパロニ「....」
ペパロニ「なんかすっごい恥ずかしいッス....////」
アンチョビ「私も....////」
アンチョビ「お。お前、寝る直前になんちゅーこと言うんだよ....////」
ペパロニ「だ、だって~....本当にそう思ったんスもん....////」
アンチョビ「....」
アンチョビ「お前は馬鹿正直だからな~」フフッ
ペパロニ「それもバカにしてるんスかぁ?」
アンチョビ「....褒めてるんだよ」
ペパロニ「....」
ペパロニ「そりゃあ、どうもッス」
アンチョビ「....」
ペパロニ「....」
アンチョビ「寝るか」
ペパロニ「そうッスね」
アンチョビ「....」
ペパロニ「....」
2人「(寝れない)」
本日はここまでです
2月から書き始めたのにもう夏ですね....本当申し訳ないです....
最近なかなか時間が取れず更新速度が落ちているのでネタを使い切らず終わらせにいこうと思っています
もうしばらくお付き合いいただければ幸いです
アンチョビ「zzz....」
アンチョビ「zz....!」パチリ
アンチョビ「....」チラ
ペパロニ「んがぁ....」シロメ
アンチョビ「ぶっ....!」
ペパロニ「zzz....」シロメ
アンチョビ「ひっどい寝顔だなこいつ....」
アンチョビ「でもまあ今日は起きないみたいだし1人で行くか」
アンチョビ「さすがに2日連続で連れてって練習に支障が出てもいけないしな」
ガサゴソ
アンチョビ「....よし」ガチャ
アンチョビ「いってきまーす(小声)」
ガチャリ
ペパロニ「んがー....」シロメ
ペパロニ「んがっ....?」グルン
ペパロニ「....」パチパチ
ペパロニ「姐さんいない....」
ペパロニ「....」
ペパロニ「今日は朝から練習かー....」
ペパロニ「んー....」
ペパロニ「することもないし布団の中で待っとこーかな....」
ペパロニ「....」ゴロゴロ
ペパロニ「....んご」スヤリ
ガチャリ
アンチョビ「ただいまー」
シーン
アンチョビ「?」
アンチョビ「ペパロニー?」
シーン
アンチョビ「(どっか行ってるのか?)」キョロキョロ
モニョ
アンチョビ「ん?」
アンチョビ「....」メクリ
ペパロニ「zzz....」シロメ
アンチョビ「ぶふっ!!!!」
アンチョビ「くふっふっふっ....朝と同じ顔っ....!」
アンチョビ「ってそうじゃなくて!!!」バシバシ
アンチョビ「お前いつまで寝てるんだ!」バシバシ
ペパロニ「んん....あと5分....」ムニャ
アンチョビ「あと5分したら2時だ!!!」
ペパロニ「ちょうどいいじゃないッスかぁ~....」
アンチョビ「平日の昼間っからこいつは....」
ペパロニ「おはようございます姐さん」ペコリ
アンチョビ「世間はもうこんにちはだ」
ペパロニ「こんにちは姐さん」ペコリ
アンチョビ「はいこんにちは」ペコリ
アンチョビ「....」
ペパロニ「まー夏休みですしいいじゃないッスか~」
アンチョビ「こんな生活続けてたら新学期始まった時辛くなるぞ?」
ペパロニ「んー確かに....」
アンチョビ「それが嫌ならもう少し規則正しい生活をだな....」
ペパロニ「そんなことしてもどうせ起きられないッス!」
アンチョビ「確かに」
ペパロニ「毎朝モーニングコールでもしてくださいよ~」
アンチョビ「いっとくが私は大学生だからな」
アンチョビ「こんなこと言っててなんだがお前より普段はお前より起きる時間が遅い!」
アンチョビ「だから無理だ!!!」ドヤ
ペパロニ「かぁ~いい御身分ッスねぇ~大学生は!!!」
アンチョビ「悔しかったらお前もなってみろ!!!」アッハッハ!
ペパロニ「....」
ペパロニ「....も」
ペパロニ「も~姐さん!絶対無理って分かってて言ってるッスね!?」
アンチョビ「イヤーワタシオマエナラデキルオモテルヨー」
ペパロニ「突然日本語忘れないでくださいよ~」
アンチョビ「ふふっ、まあ私がいない時でももうちょっと早起きしような」
ペパロニ「その心は?」
アンチョビ「帰ってきたらすぐ昼飯食べたい」
ペパロニ「姐さんこそ私が帰った後自炊生活に頭抱えてそうッス」
アンチョビ「....」
アンチョビ「今が楽しけりゃそれでいいんだよ!!!」バーン!
ペパロニ「なるほど!!!」ドーン!
グー!
ペパロニ「あ、今作るッス」
アンチョビ「お、おう....////」
ペパロニ「....」トントン
ザッ
ペパロニ「....」カチ
ペパロニ「....」ジュー
ペパロニ「....」
ペパロニ「....学かぁ」
アンチョビ「どした?ボーっとして?」
ペパロニ「うわっ!?いきなり後ろ立たないでくださいよ!」
アンチョビ「いや、なんか手伝おうと思って」
ペパロニ「あ、あー、それじゃ....あ、もうやること残ってないッス」
アンチョビ「なんだよ~」
ペパロニ「もうちょっとでできるんで~」
アンチョビ「りょうか~い」
ペパロニ「....」ニコニコ
ペパロニ「....」
ペパロニ「....」
本日はここまでです
スローペースで続けます
アンチョビ「ごちそうさまでした」ペコリ
ペパロニ「おそまつさまでした」ペコリ
アンチョビ「....」
ペパロニ「....」
ペパロニ「姐さん今日は朝から練習だったんスか?」
アンチョビ「もちろん」
アンチョビ「うちの大学は強豪ってわけじゃないが、高校ほどじゃないにしろそれなりに練習はあるんだ」
ペパロニ「へ~」
ペパロニ「(アンツィオもそんなに練習量多くないような)」
ペパロニ「結構緩めなんスね」
アンチョビ「まあな....」
ペパロニ「って言ってもやっぱ朝早くからじゃ疲れるッスよねー」
アンチョビ「そりゃ練習自体はしっかりやってるからな」
アンチョビ「(頻度は低いけど)」
アンチョビ「少なくとも昼過ぎまで布団に転がってるよりはずっと疲れたぞ」ニヤリ
ペパロニ「ちっちっち」ニヤニヤ
アンチョビ「?」
ペパロニ「姐さん、眠るって行為は意外と体力使うんスよ!」バーン
アンチョビ「はぁ?」
ペパロニ「あ!全くこれっぽっちも信じてない顔してるッス!」
ペパロニ「それどころか呆れ返ってる顔ッスねそれは!」
アンチョビ「なんでそんなことまで分かるんだよ」
ペパロニ「愛故、ッスかね....」ヘヘン
アンチョビ「そう....」
アンチョビ「まあお前の言うことなんて毎回話半分どころか話八分くらいで聞いてるわ」
ペパロニ「ハナシ?ハンブン?」ポケー
ペパロニ「も~ちゃんと全部聞いててくださいよ~」
アンチョビ「....」
アンチョビ「話半分ってのはその話を半分くらいしか信用してないってことだ」
ペパロニ「....」
ペパロニ「!?」
ペパロニ「なぁっんてこと言ってくれるんスか!?」
アンチョビ「お前アホだからな」
ペパロニ「普段はそうかもしれないッスけどこれはテレビで言ってたから本当ッスよぉ~」
アンチョビ「人の信用度ってのはそれまでの実績に対して決められるもんだ」
ペパロニ「そんなぁ~....」
アンチョビ「そもそも」
ペパロニ「?」
アンチョビ「仮にそれが合ってたとしても昼間で寝て良い理由にはならん!!!」バーン
アンチョビ「というか私は早起きしてるのに居候が昼間で寝てるのが気に入らん!!!起きろ!!!」
ペパロニ「八つ当たりじゃないッスか....」
本日はここまでです
遅れてしまい申し訳ありません
アンチョビ「ぷわぁ~~~~~....」ゴロン
ペパロニ「....」
アンチョビ「....」パチパチ
アンチョビ「んー....」パチ
ペパロニ「あぁ~~~!!!」
アンチョビ「....なんだよ」
ペパロニ「さっきあんなに昼まで寝てた私を叩いてたのに自分は昼から寝ようとしてるぅ~~~!!!」
アンチョビ「なんだと?」
アンチョビ「私はお前と違って早起きしたんだ!」
アンチョビ「しかもお前が寝てる間はずっっっっっっと炎天下で戦車の中蒸し焼きになってたんだぞ!?」
アンチョビ「眠くなって当然だろ!!!!」
ペパロニ「冗談っすよ冗談」エヘヘ
アンチョビ「ったく....」
アンチョビ「じゃあ私はちょっと昼寝するからうるさくするなよ?」
ペパロニ「いくら私でも1人でうるさくしろって方が無理ッス!」ペカー
アンチョビ「(普通の人ならそうなんだがこいつだとそれも怪しいんだよなあ....)」
アンチョビ「外にでも遊びに行ったらどうだ?」
ペパロニ「嫌ッスよこんなあっつい中~」
ペパロニ「自分で言ってたじゃないスかぁ~」
アンチョビ「ま、まあそうなんだが....」
ペパロニ「姐さんもしかして....」
アンチョビ「っ....」ゴクリ
ペパロニ「快適な睡眠を摂るためにうるさい私を追い出そうとしてるんスか!?」
アンチョビ「こんな時だけ勘が良いっ!!!」
ペパロニ「酷いッスよぉ~姐さぁん~」スリスリ
ペパロニ「無防備な私を外に放り出したら死んじゃうッス~」スリスリ
アンチョビ「いや外に出るときはもうちょっとまともな格好しろよ!」
ペパロニ「....」
ペパロニ「しょうがないから私も一緒に寝るッス!」ペカー
アンチョビ「....お前ついさっきまで散々寝てたのに寝られるのか?」
ペパロニ「そこは任せて欲しいッスよ」
アンチョビ「何か秘策でもあるのか?」
ペパロニ「姐さん、大学で使ってる教科書、なんでもいいんで一冊貸して下さい」
アンチョビ「ん、これでいいか?」
ペパロニ「どうもッス、それじゃあ適当に開いて....」
アンチョビ「お前何して
ペパロニ「zzz....」スピー
アンチョビ「....なるほど」
アンチョビ「(こいつがどうしてもうっとおしい時は活字を押し付ければいいのか....)」
アンチョビ「(勉強になるな)」
本日はここまでです
なんとか続きます
アンチョビ「はっ!?」パチリ
ペパロニ「どうしたんですか千代美さん?」
アンチョビ「あ、いやなんか寝てるときにいきなり落ちていくみたいな感覚になることないか?」
ペパロニ「あーあるある!びっくりして思わず目が覚めちゃうんですよね~」ケラケラ
アンチョビ「そうそう、私も今そんな感じになって....」
アンチョビ「....ん?」
ペパロニ「どうしました?」
アンチョビ「お前、ふざけてるのか?」
ペパロニ「?」キョトン
アンチョビ「なんで私がちょっと寝てる間に髪がロングになってるんだよ!」アハハ
ペパロニ「なんでって....千代美さんも知ってますよね?私が大学に入ったころから髪伸ばしてるの」
アンチョビ「は?」
アンチョビ「大学ってお前まだ高校生だろ?なんだ、そういう設定か?」
ペパロニ「設定....?」キョトン
アンチョビ「このウィッグもわざわざ寝てる間に買いに行ったのか?やーご苦労ご苦労!」グイッ
ペパロニ「いたっ!」
アンチョビ「んな、随分しっかり固定してるな....このっ!」グイグイ
ペパロニ「痛い痛い痛い!!!いきなりどうしたんですか千代美さん!」
アンチョビ「は、はぁ....?」
アンチョビ「だいたいさっきからそのかしこまった喋り方なんなんだ?お前といえば敬ってるようで敬ってないあの感じだろ!」
アンチョビ「あと名前呼びやめろ!お前にそう呼ばれるのくすぐったいんだよ!」
ペパロニ「?」
ペパロニ「やめろって....千代美さんがそう呼べって言ったんじゃないですか」
アンチョビ「そんなこと言うわけないだろ?いつだ?いつ私が言ったって言うんだよ」
ペパロニ「そんなの、同居を始めたときに決まってるでしょう?忘れちゃったんですか?」ケラケラ
アンチョビ「同居ぉ?そりゃ確かに今は同居みたいなものかもしれないが....」キョロキョロ
アンチョビ「ってここどこだ!?私の安アパートじゃないぞ!?!?!??!」
ペパロニ「あら、それってもしかして千代美さんが大学生の頃住んでたあの部屋のことですか?」
アンチョビ「なんだそのあの頃の思い出みたいな言い方....」
ペパロニ「だってもう大分前のことですし....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「(なんなんだこれは....)」
アンチョビ「(ドッキリにしては手が込みすぎてるんじゃ....)」
アンチョビ「(ペパロニだけでこんなしっかりした設定まで練ることは出来ないだろうし....)」
アンチョビ「....」
アンチョビ「....なるほど」ニヤリ
ペパロニ「?」
アンチョビ「....」スック
アンチョビ「おりゃっ!!!」ガサゴソ
ペパロニ「ひゃっ////」
アンチョビ「その穴のない受け答え、イヤホンかなにかでカルパッチョが入れ知恵してるんだろ!!!」サワサワ
ペパロニ「あっ////そこはっ////」
アンチョビ「うっとおしいウィッグの下の耳を見せろ!!!」サワサワ
ペパロニ「ああっ!!!!」
アンチョビ「む、ない」
ペパロニ「そこは弱いって知ってるくせに....千代美さんのいじわる////」
アンチョビ「何赤くなってるんだよ....」
ペパロニ「だって....今日の千代美さんいつになく積極的だから....////」デーン
アンチョビ「(何が何だかさっぱりだ....)」
アンチョビ「ってデカっ!?!!??」
アンチョビ「ウィッグだけじゃなくてこんなところにまで仕掛けがあるのか....」ジー
ペパロニ「....////」
ペパロニ「そんな胸ばっかり見ないでください....////」モジ
アンチョビ「んだと~?一丁前な反応しやがって~....」
アンチョビ「そういうのはきちんと自前の巨乳を身に着けてからしろ!!その詰め物取れ!!!」バイーン
ペパロニ「あんっ!」
アンチョビ「....?」
アンチョビ「このっ!」バイーン
ペパロニ「んんっ!!!」
アンチョビ「....」
アンチョビ「....ちょっと失礼」ガサゴソ
ペパロニ「あっ....////」
アンチョビ「....」バサッ
ペパロニ「....やん////」デーン
アンチョビ「....」
アンチョビ「(付いてる)」
ペパロニ「....さて」
ペパロニ「本番はあとに取っておいて、そろそろご飯にしましょ?」
アンチョビ「ん?そうするか」
ペパロニ「はーい」テクテク
アンチョビ「....」
アンチョビ「(....本番?)」
アンチョビ「....」モグモグ
アンチョビ「んーうまい!」
ペパロニ「よかった♪」ニッコリ
アンチョビ「(しかしまたこれか....)」
ペパロニ「さっき千代美さんがあの頃の話してたでしょ?だから私も久しぶりに作りたくなっちゃって....」モグモグ
ペパロニ「懐かしい味....」モグ
アンチョビ「(懐かしいというかついこの前食べたというか....ん?)」
アンチョビ「これなんかいつもと味が違うような....」
ペパロニ「....」プクー
アンチョビ「な、なんだよ」アセ
ペパロニ「忘れちゃったんですか~?」
アンチョビ「えぇ?」
ペパロニ「も~~~っ!!!」プクー
アンチョビ「ちょっ!?なんだよ!?」
ペパロニ「あの時はちゃんと当ててくれたのにぃ~!」プンプン
アンチョビ「?」
ペパロニ「ナポリタンの隠し味は....」
ペパロニ「じゃあわたしもお風呂入ってきますね」ンショ
アンチョビ「あーい」
アンチョビ「....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「(ネタバラシは!?!?!?!?)」
アンチョビ「(いつまで引っ張るんだよ!!!!いい加減しんどいぞ!!!!)」
アンチョビ「(そもそもあのペパロニの設定何なんだよ!!!)」
アンチョビ「(なんか物腰やわらかだし髪長くなってるし胸デカくなってるしいい匂いするし....)」
アンチョビ「(大和撫子かっ!!!!!)」ジタバタ
アンチョビ「(何年経ってもああなるわけないだろっっっ!!!!)」ジタバタ
アンチョビ「(なんなんだこの現実離れした....)」
アンチョビ「....」
アンチョビ「(はっ!!!)」
アンチョビ「(夢か....なるほど....)」
アンチョビ「(あーなんかそう考えると全部合点がいくな~)」アハハー
アンチョビ「(そりゃそうだ、ついさっきまでボロアパートで寝てたのに目が覚めたら突然....なんてあるわけないか!)」
アンチョビ「(やーっと謎が解けてすっきりだぁ....)」
アンチョビ「(ん、スッキリしたら一気に眠気が....)」
アンチョビ「(あー、変な夢だけど....)」ウト
アンチョビ「(案外こういう未来も....)」ウトウト
アンチョビ「zzz....」
ペパロニ「ふぅ~気持ち良かった~」
ペパロニ「お待たせしましたっ!」
ペパロニ「さ、今日はどっちが....」
アンチョビ「zzz....」
ペパロニ「寝てるっ!?!?!?!??!?」
トントントントン
アンチョビ「zzz....」
アンチョビ「んんぅ....」パチリ
アンチョビ「....」
ペパロニ「ふんふん~ふん~」
アンチョビ「....」スック
ペパロニ「あ、姐さん起きたんスか」
アンチョビ「....」
アンチョビ「それ」ムンズ
ペパロニ「ひぁっ!」
アンチョビ「んん....」モミモミ
ペパロニ「ちょっ....////姐さん包丁....////」
アンチョビ「....ふむ」
アンチョビ「うん、あるにはあるがそんなにないな!!!」バーン
ペパロニ「....」
ペパロニ「いきなり人の揉んどいてそれってセクハラっスよ?」
アンチョビ「いや普通揉むだけでもセクハラだぞ」
ペパロニ「まあそうッスけど....」
ペパロニ「てかいきなりどうしたんスか?」
アンチョビ「あー、いや、なんか変な夢見ちゃってな」
ペパロニ「変な夢見た後いきなり胸を....」
ペパロニ「それって....////」ポッ
アンチョビ「違う違う違う絶対お前が思ってるような夢じゃないから!!!!」
ペパロニ「えー、だってそうじゃなきゃ寝起きですぐこんなことしないッスよねぇ~???」ニヤニヤ
アンチョビ「ちぃがうって!!!!」
ペパロニ「エッチな恋愛小説ばっか読んでるからそんな夢見るんスよぉ~~~~????」ニヤニヤ
アンチョビ「そそそそそそそそんなの読んでないわっ!!!!!」
ペパロニ「怪しいッスねぇ~~~」ニヤニヤ
アンチョビ「うううるさいっ!!!そんなことどうでもいいから早く飯を作れ!!!」アセアセ
ペパロニ「はぁ~~~い」ニヤニヤ
アンチョビ「....」モグモグ
アンチョビ「....うまい」
ペパロニ「どうもッス!」ペカー
アンチョビ「(ついさっき食べた気がするんだが....)」
アンチョビ「しかしなんでまたナポリタンを....」
ペパロニ「いやーちょっと試してみたいことがあって」
アンチョビ「?」
ペパロニ「今日のナポリタン、ちょっと違うんスよ!わかります?」
アンチョビ「ああ、いつもよりコクがあるな」
ペパロニ「そ~~~なんスよぉ!なんと今日は....」
アンチョビ「味噌、だろ?」
ペパロニ「」
ペパロニ「....な」
ペパロニ「な~~~んで隠し味が分かったんスかぁ!?!?!???!?」
アンチョビ「そりゃあお前....」
ペパロニ『ナポリタンの隠し味はお味噌です!』
アンチョビ「(....夢でお前に聞いたからとは言えないか)」フフッ
アンチョビ「....あんだけナポリタン食べてりゃ嫌でも気づく」
ペパロニ「そりゃ申し訳ないッス」テヘ
アンチョビ「分かってるならもうちょっと間隔空けてくれ....」
ペパロニ「すんませ~ん、洗い物やってもらっちゃって~」ゴロゴロ
アンチョビ「まー飯作ってもらってるからな~、これくらいはな~」ゴシゴシ
アンチョビ「....」ゴシゴシ
アンチョビ「あ」
ペパロニ「どうしたんスか?」
アンチョビ「....いや、なんでもない」
アンチョビ「....」ジャブジャブ
アンチョビ「(さっきの夢と一緒だな....)」
アンチョビ「....」ゴシゴシ
アンチョビ「(....もしかしてあれは本当の
ペパロニ「あははははははははっ!!!!ひーーーっ!!!ひっ!!ひぃっ!!!」ゲラゲラ
アンチョビ「....」
アンチョビ「....なわけないか」
ペパロニ「ちょっと姐さ~~~ん!!!!」
アンチョビ「なんだよ、私今手が離せないん
ペパロニ「引き出しの中恋愛小説だらけじゃないッスかぁ!!!!」ゲラゲラ
アンチョビ「勝手に見るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
本日はここまでです
昨日がペパロニの誕生日ということを先ほど急いで書きました
本文はギリギリ間に合ってよかったです
チュンチュン
アンチョビ「....」パチリ
アンチョビ「ぅ....」
アンチョビ「....?」クンクン
ペパロニ「あ、姐さんおはようございます!」
アンチョビ「!?」
アンチョビ「私は一体何時間寝てたんだ....?」アセ
ペパロニ「まだ8時ッスよ!」
アンチョビ「....」
アンチョビ「何が目的だ!」
ペパロニ「私が早起きするのそんなにおかしいッスか!?」
アンチョビ「普段でもおかしいのに昨日の今日で早起きとか雪でも降るんじゃないか?」
ペパロニ「むしろ昨日の今日だからッスよ!」
アンチョビ「はぁ?」
ペパロニ「昼まで寝た後さらに昼寝したんで睡眠時間が普段より短くて済んだんスよ」
アンチョビ「なるほど....」
アンチョビ「じゃあもう毎日昼寝しろ」
ペパロニ「それもいいかもしれないッスね~♪」フンフーン
チン!
ペパロニ「はーい朝ごはんッス~」
アンチョビ「お、早いな」
アンチョビ「(....朝起きたら飯ができてるのはいいな)」
アンチョビ「お前このままここに住めば?」
ペパロニ「いや私まだ高校生なんで....」
アンチョビ「いいじゃないか、どうせ行っても行かなくても卒業できるだろアンツィオなら」
アンチョビ「いただきます」
ペパロニ「いただきます」
ペパロニ「仮にも去年までのドゥーチェがそんなこと言っちゃっていいんスかぁ....?」モグ
アンチョビ「私はもうドゥーチェじゃないからな!」バーン
ペパロニ「その言い方だと前ドゥーチェの私も引退した身だから何してもいいんスかね?」モグ
アンチョビ「まーお前はドゥーチェって言ってもドゥーチェじゃないようなもんだったからなー」モグモグ
ペパロニ「えーそれ酷くないッスか?」モグ
アンチョビ「お前だけじゃなく私もそうだったしな」モグモグ
ペパロニ「そうでしたっけ?」モグ
ペパロニ「十分アンツィオ戦車道のトップとして活躍してたじゃないスか」
アンチョビ「そ、そうか////」エヘヘ
ペパロニ「統率できてたかどうかはさておき」
アンチョビ「私に次ぐ立場のお前があの調子じゃな!」
ペパロニ「そんなぁ////」テレ
アンチョビ「褒めてねえよ」
ペパロニ「ちぇー」
アンチョビ「そもそもあいつらを自分の手足のように動かせるやつなんかいると思うか?」
ペパロニ「少なくとも私には無理だったッスね....」グヌヌ
アンチョビ「(そりゃお前は統率者ってよりどちらかというと向こう側だからな!)」
アンチョビ「私の勝手な予想だが....」
アンチョビ「去年全国優勝したり大学選抜倒したあの軍神でも無理だと思うぞ」
ペパロニ「えーそれじゃ誰にもできないじゃないスか!」
アンチョビ「私はそう思ってるが」モグモグ
ペパロニ「ふふふ....」ニヤリ
アンチョビ「なんだよ」
ペパロニ「私はそんなことないって思うッス」
アンチョビ「?」
アンチョビ「誰かいるのか?」
ペパロニ「誰かってわけじゃないッスけど....」
ペパロニ「めちゃくちゃ美味い料理を3食全員分用意できるやつとかならみんな餌付けされるッスよ!」
アンチョビ「どんな大金持ちだよそれ」シラー
ペパロニ「もしもの話ッス、もしも!」
アンチョビ「まあそんだけすりゃあいつらも戦車道に集中するかもしれないな....」
ペパロニ「どうッスかこの案!」ドヤ
アンチョビ「そんな富豪はまずアンツィオに来ないな」
ペパロニ「ッスよね~....」
ペパロニ「....」モグ
アンチョビ「....」モグモグ
アンチョビ「....ん」モグ
アンチョビ「どうでもいい話してて忘れてたけど」
ペパロニ「どうでもいい話」
アンチョビ「このパン何挟んでるんだ?」
ペパロニ「そりゃナポリタンッスよ、一晩でなくなるわけないじゃないッスか」
アンチョビ「炭水化物に炭水化物って食べ盛りか!!!」
ペパロニ「うまいからいいじゃないッスか~」モグ
アンチョビ「朝8時に食うもんじゃないだろ....」
ペパロニ「うまうま」モグモグ
アンチョビ「(ただナポリタンを挟むだけじゃなくパンにはバターを塗りチーズも乗っけてあるのが心憎い....)」
アンチョビ「(なんで料理に関してだけこんなに気が利くんだか....)」チラ
ペパロニ「うぇっ!?めっちゃ伸びるッス!!!姐さん姐さん写真写真!!!!」キャッキャッ
アンチョビ「ったく食べ物で遊ぶな」ガサゴソ
ペパロニ「(満面の笑み)」ピース
アンチョビ「あーいチーズ」パシャリ
ペパロニ「ぷふっ!チーズにチーズ被せるなんて姐さんさすがッスね~」ニヤニヤ
アンチョビ「別に意識していったわけじゃない!!!」
ペパロニ「へーごちそうさまでした」ペコ
アンチョビ「ごちそうさまでした」ペコ
アンチョビ「って信じてないなお前!絶対信じてないだろ!!!」ジタバタ
ペパロニ「朝から元気ッスね~」
アンチョビ「お前にだけは言われたくない」
ペパロニ「あ、お茶どうぞ」スッ
アンチョビ「どうも」
アンチョビ「....」ズズ
ペパロニ「....」ズズ
本日はここまでです
前の話にあまり深い意味はないので安心してください
明日更新します
ペパロニ「やっぱあれッスよね~」
アンチョビ「?」
ペパロニ「早起きすると時間たっぷりあるじゃないスかぁ」
アンチョビ「そりゃ普段昼頃起きてるやつからしたらそうだろうな」
ペパロニ「朝ごはん食べ終わって片付けまでしてもまだ9時前ッス」
アンチョビ「それがどうした?」
ペパロニ「こっから寝るまでなにすりゃいいんスかね」ポケー
アンチョビ「そんなこと知るわけないだろ....」
ペパロニ「暇ッス」
アンチョビ「この部屋に居候し始めてから何回聞いたことやら....」
ペパロニ「姐さんの部屋に大したもの置いてないのが悪いんスよ~」ブーブー
アンチョビ「お前が勝手に来たんだろ!?」
アンチョビ「第一な、私の部屋じゃなくても人んちに何日もいたら飽きるわ!」
ペパロニ「そんなもんスかねぇ~」ゴロン
アンチョビ「というか、お前ここに来てどのくらいたつっけ?」
ペパロニ「ん~....」
ペパロニ「....」
ペパロニ「....わかんないッス」
アンチョビ「ったく....」
アンチョビ「確か、夏休みが始まったころだったよな?」
ペパロニ「そうッス」
アンチョビ「そろそろ盆前で8月始めからだと....」
アンチョビ「もう2週間近くなるじゃないか!?」
ペパロニ「楽しい時間は早く過ぎるって本当なんスねぇ~」
アンチョビ「いやそれはそうなんだが....」
アンチョビ「お前、帰らなくていいのか?」
ペパロニ「....」
ペパロニ「もしかして、私が邪魔だから帰れって言ってるんスか?」
ペパロニ「すみませ~ん、私バカなんでハッキリ言ってもらわないとわかんないんスよぉ~」
ペパロニ「察するとか無理なんで~」
アンチョビ「伝わってるな」
ペパロニ「....」
ペパロニ「....やっぱり迷惑ッスか」シュン
アンチョビ「....」
アンチョビ「別に、そんなことはないけどな」フフッ
ペパロニ「....」
ペパロニ「....本当に?」ショボン
アンチョビ「....」
アンチョビ「....はぁ」
アンチョビ「あのな、本当に迷惑なら初日の段階で追い出してるんだ」
ペパロニ「....でも」
アンチョビ「それに」
アンチョビ「私も1人暮らしには飽き飽きしてたんだ」
アンチョビ「このくらい騒がしいくらいがちょうどいいのかもしれないな」ニコ
ペパロニ「姐さん....」
アンチョビ「後輩1人置けないほど私の心は狭くないぞ」ニコニコ
ペパロニ「....」
ペパロニ「....」ピッ
『後輩1人置けないほど私の心は狭くないぞ』
アンチョビ「んなっ....////」
ペパロニ「着ボイスにするッス」ニヤニヤ
アンチョビ「お前っ、人がせっかく気ぃ使ってやったのに....!」ピキピキ
ペパロニ「まあまあ、姐さんには本当感謝してるんスよ!」
ペパロニ「メールとかが届くたびにこの声を聞いて姐さんへの愛を深めるッス!」ニヤニヤ
アンチョビ「消せ」
ペパロニ「てへぺろ☆」
アンチョビ「....」
アンチョビ「消せっ!!!」バシッ
ペパロニ「お、スマホの奪い合いッスね!いい暇つぶしになりそうッス!」キャッキャッ
アンチョビ「だぁ~~~~!!!!」バシバシ
アンチョビ「....」ハァハァ
ペパロニ「....」ハァハァ
アンチョビ「なあ、なんで私たち朝からプロレスしてんだ?」
ペパロニ「さあ?」
アンチョビ「お前のせいだろ!」バシィ
ペパロニ「いや~暇だったんで!」ペカー
アンチョビ「頼むから私まで巻き込まないでくれ....」
ペパロニ「朝から爽やかな汗かいていいじゃないッスか」
ペパロニ「これぞ青春ッス!」
アンチョビ「青春に謝れ」
アンチョビ「あーもうお前のせいで汗かいたわ、タオルいるか?」
ペパロニ「あ、お願いします」
アンチョビ「っこらせ」
テクテク
ペパロニ「....」
ペパロニ「....やっぱり姐さんには敵わないッス」ニコニコ
本日はここまでです
遅くなってしまし本当に申し訳ないです、すみません!
読んでいる人もほとんでいないとは思いますが時間がかかっても一応完結させますのでご安心ください
アンチョビ「暇暇言ってるけどさ」
ペパロニ「はい?」
アンチョビ「どっかいくか?」
ペパロニ「今からッスか?」
アンチョビ「まあ、そうなるな」
ペパロニ「確かに....」チラ
ペパロニ「まだ昼前ッスね~」
アンチョビ「そうだろ?」
アンチョビ「時間もあるしそこそこの遠出も出来るんじゃないか?」
ペパロニ「まあ私らこの2週間かなりインドア寄りな生活してますからね~」
アンチョビ「一日中部屋でだらけてるお前と一応戦車道しに行ってる私を一緒にしないでくれるか」
ペパロニ「戦車道って言ってもどうせおやつ食べてる時間がほとんどなんでしょ~?」
アンチョビ「あのなあ、そんなのはアンツィオくらいだ!」
ペパロニ「えぇっ!?」
ペパロニ「じゃあ姐さんいっつも朝行って昼過ぎに帰ってくるまでずっと戦車ッスかぁ!?」
アンチョビ「当たり前だ!!!」
ペパロニ「えーそんなの戦車道とは言わないッスよ~、拷問ッス拷問!」ブーブー
アンチョビ「お前は戦車道を何だと思ってるんだ....」
ペパロニ「私も一応戦車道は引退したじゃないッスか」
アンチョビ「全国大会も終わったしな」
ペパロニ「そうなんスけど」
アンチョビ「?」
ペパロニ「戦車道中は毎日おやつ食べてたせいで」
ペパロニ「未だに3時になるとお腹が鳴っちゃうんスよね~」
アンチョビ「お前はパブロフの犬か....」
ペパロニ「なんスかそれ?」
アンチョビ「あー、うーん....」
アンチョビ「説明してもどうせ理解できないだろうから結論だけ言うと」
アンチョビ「お前は犬と同レベルってことだ」
ペパロニ「酷いッス!!!」
アンチョビ「お手」
ペパロニ「わん!」ペシッ
アンチョビ「いい子だ」ナデナデ
ペパロニ「わんわん////」テレ
アンチョビ「話が逸れたな」
ペパロニ「今さらッスか」
アンチョビ「で、どうする?」
アンチョビ「お前がどうしても暇で暇で死んでしまいそうって言うならどっか行ってもいいが」
ペパロニ「もしそうならここ来て何日か後には死んでるんじゃないッスかね?」
アンチョビ「それはそうかもしれない」
ペパロニ「まーでもたまにはいいかもしれないッスねー」
アンチョビ「まあな」
アンチョビ「どっか行きたいとことかあるか?」
ペパロニ「行きたいところっていっても私この辺のことほとんど知らないッス」
アンチョビ「そりゃそうだな....」
アンチョビ「うーん、この辺だとコンビニ、公園、カラオケ、寂れた喫茶店くらいか....?」
ペパロニ「うぇ~まともなとこがない!」
アンチョビ「さっきも言ったが電車でもバスでも乗ればどこでも行けるぞ?」
アンチョビ「徒歩圏内の惨状は私も十分わかってるから初めから選択肢に入れてないんだ」
ペパロニ「あーそういうことッスか!」
ペパロニ「うーん....」
ペパロニ「....」
ペパロニ「じゃあ公園で!」ペカー
アンチョビ「数十秒前の記憶すらないのか!?」アゼン
ペパロニ「いやいや違うんスよ!」
ペパロニ「数十秒前から気が変わったんス!」ペカー
アンチョビ「どっちでも大差ないなそれ」
ペパロニ「そッスか?」ペカー
アンチョビ「とりあえず行くか」
ペパロニ「あ、ちょっと待ってください」スック
テクテク
ガラガラ
アンチョビ「外出るのになんで窓開けるんだよ」
ペパロニ「....」スッ
ペパロニ「....」サワサワ
アンチョビ「(何もないところを手のひらで掴むような動きをしている....?)」
ペパロニ「....なるほど」
アンチョビ「?」
ペパロニ「姐さん」
アンチョビ「なんだ?というより何してんだ?」
ペパロニ「....」
ペパロニ「....外は相当」
ペパロニ「....暑いみたいッス」ゴクリ
アンチョビ「んなことわかってるわ!!!」
アンチョビ「そんなことやるために時間使いやがって....」
ペパロニ「これは時間との戦いになりそうッスよ....」ゴクリ
アンチョビ「お前が言うな!!!」
アンチョビ「あと喉鳴らすの無駄に上手いのが腹立つ!」
ペパロニ「もって数十分ってとこッスかね....」ゴクリ
アンチョビ「はいはいバカなことしてないで早く行くぞ~」ガチャリ
ペパロニ「あ~待ってくださいよ~!!!」タッタッ
本日はここまでです
余裕のあるうちにラストスパートまで進めたいところです
テクテク
アンチョビ「それで?」
テクテク
ペパロニ「?」
アンチョビ「公園で何するんだ?」
テクテク
ペパロニ「....」ピタ
ペパロニ「私ももう大人になっちゃったんで」
ペパロニ「ここらで一度」
ペパロニ「童心に帰ってみようと思って」
アンチョビ「お前がいつ大人になったんだ?」
ペパロニ「なぁんでそういうこと言うんスかぁ!」プンスカ
アンチョビ「端的に事実を述べただけなんだが」
アンチョビ「だいたいお前なんて全国の女子高生の中でもかなり童心持ってるほうだろ?」
アンチョビ「軽く平均以上だ!!!」ビシィ
ペパロニ「そうッスかねえ....」
アンチョビ「どうせ滑り台で遊びたくなったとかだろ」
ペパロニ「姐さん、それはないッス」
アンチョビ「おっと失礼、さすがに言い過ぎたか」
ペパロニ「私が遊びたいのは砂場ッス!」ペカー
アンチョビ「全身から童心溢れてるぞ」
ペパロニ「ってのは冗談でー」
アンチョビ「普段の行いが行いだから分かりづらいわ!」ペシ
ペパロニ「あ、ちょっと買うものあるんでコンビニ寄ってもいいスか?」
アンチョビ「ん、いいけど」
ウィーン
アリガトヤシター
ペパロニ「さ、行きましょ」
アンチョビ「なーんでそんなの買ってんだよ」
ペパロニ「姐さ~ん」チッチッチ
ペパロニ「網とカゴないとセミ獲れないッスよ!」
アンチョビ「なんで虫取りすることになってるのかを聞いてるんだ!!!」
ペパロニ「真夏の昼間に公園ですることっていったらそれくらいしかないッス」
アンチョビ「お前なあ....」
アンチョビ「いい大人が平日の真昼間から虫取りってそれ通報されても文句言えないぞ?」
ペパロニ「やっぱり私大人なんじゃないッスかぁ~!」ニヤニヤ
アンチョビ「言葉の綾だ!!!」
ペパロニ「まあ大丈夫ッスよ、私ならまだ中学生でも通るッス!」フフン
プルンッ
アンチョビ「....」
アンチョビ「どこにそんな育ち切った中学生がい・る・ん・だ!!!」ペシペシペシペシ
ペパロニ「あっ、ちょっ!!!ひゃめてください!!!くふっ、くすぐったいッス!!!!」プルプルプルプル
アンチョビ「知らん!!!」
本日はここまでです
~公園~
ペパロニ「じゃ、私セミ捕まえてくるッス!」
ペパロニ「姐さんもどうすか?」
アンチョビ「いや私はいい」
ペパロニ「そんな遠慮しないで~」グイグイ
アンチョビ「お前はいいかもしれないけど私はこのあたりに知り合いがいる可能性があるんだよ....」
ペパロニ「何か問題でもあるんスか?」ポケー
アンチョビ「お前はそういうやつだったな....」
アンチョビ「まあそういうことだから私は適当な日陰にでも座っとく」
ペパロニ「残念ッス....」
ペパロニ「あ、荷物お願いしていいスか?」ポケー
アンチョビ「(本当に残念って思ってるのかこいつ)」
ペパロニ「よっしゃー!!!」ダダダダダダ
アンチョビ「....」
アンチョビ「....元気だなあ」ボー
アンチョビ「荷物も全部置いていったし本当に女子高生か?」
アンチョビ「ってもスマホと財布くらいなんだが....」
ペパロニ「そりゃ!!!」バシィ
ジジジジッ
ペパロニ「んん早い!!!」
アンチョビ「部屋の中で暑い暑い言ってんのになんで真昼の外であんなに動き回れるんだ....」
アンチョビ「こっちは日陰に座ってるだけで汗ばんでるってのに....」パタパタ
プルルルルル
アンチョビ「ん?」ガサゴソ
プルルルルル
アンチョビ「あ、ペパロニのか」
アンチョビ「おーいペパロニい!」
シーン
アンチョビ「あいつどこ行った!?さっきまでそこら辺にいたのに!」
プルルルルル
アンチョビ「どーしよ....」チラ
アンチョビ「ってこれ....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「だったらいいか」ピッ
アンチョビ「あーもしもし?」
???『やっと出た!!!!!!』
???『何日経っても出ないからどこかで行き倒れてるんじゃないかと思ったのよ!!!!!』
???『なんでずっと出なかったの!!!!!もしかして私が怖くて』
アンチョビ「すまん、ペパロニじゃなくて私だ」
カルパッチョ『....』
カルパッチョ『姐さん!?!?!?!??!?!?』
アンチョビ「久しぶりだな」
カルパッチョ『お久しぶりです姐さん!!!元気にしてますか?』
アンチョビ「ああ、苦労が減ったから高校生の頃より元気かもしれない」ニヤニヤ
カルパッチョ『そうかもしれませんね....』
アンチョビ「お前はどうだ?」
カルパッチョ『同じ立ち位置にいた姐さんなら分かりますよね?』
アンチョビ「ん?今のドゥーチェはペパロニのはずだが~?」スットボケ
カルパッチョ『もう!姐さんは意地悪です!』プンスカ
アンチョビ「それで、どうしたんだ?」
カルパッチョ『どうしたも何も!あの子私からの着信に何日も出てないんです!』
アンチョビ「(あいつまだ出てなかったのか....)」
カルパッチョ『でもまあ姐さんのところにいるならひとまず安心です』ホッ
カルパッチョ『あの子のことだからたぶん何の連絡もなかったんですよね?』
アンチョビ「まあな....」
カルパッチョ『ほんっとうにすみません姐さん!!!』
アンチョビ「いやいや、私も久しぶりににぎやかな生活が出来て楽しいんだ」
カルパッチョ『それならいいんですけど....』
アンチョビ「戦車道の方は大丈夫なのか?」
カルパッチョ『はい、一応私たちは引退してますし』
カルパッチョ『そもそもあの子は練習にいてもいなくてもあまり....』
アンチョビ「....お前も苦労してるな」
カルパッチョ『ありがとうございます』
アンチョビ「いやいや」
アンチョビ「まあそういうことならあいつがここに長居してるのも特に問題はないんだな」
カルパッチョ『問題....』
カルパッチョ『....』
アンチョビ「?」
アンチョビ「カルパッチョ?」
カルパッチョ『あの、姐さん』
アンチョビ「?」
カルパッチョ『ご迷惑でなければ、私もそちらに行ってもいいですか?』
アンチョビ「お前も!?いや別に構わないが....」
アンチョビ「狭いぞ?」
カルパッチョ『いえ、そんなに長居するつもりもないんです!』
カルパッチョ『駄目、ですか?』
アンチョビ「狭さを我慢してくれるなら全然いいぞ?」
カルパッチョ『ありがとうございます』
アンチョビ「にしても突然どうした?」
カルパッチョ『....』
アンチョビ「まさかあいつを連れ戻しに来るのか?」
カルパッチョ『....いえ、そういうわけではないんです』
カルパッチョ『ただ、あの子と話しておきたいことがあって....』
アンチョビ「....」
アンチョビ「....わかった、それでいつ来るんだ?」
カルパッチョ『明日の昼ごろには着けると思います』
アンチョビ「了解了解」
カルパッチョ『あ、ペパロニには秘密にしておいてください』
アンチョビ「なんでだ?」
カルパッチョ『お説教の前に逃げられたら困るので♪』ウフフ
アンチョビ「あー....了解」
カルパッチョ『それじゃあ失礼します』
アンチョビ「おー」ピッ
アンチョビ「....」
アンチョビ「....まあ自業自得だな」
ダダダダダダ
ペパロニ「姐さん姐さん姐さんっ!!!!!」ダダダダダダ
ペパロニ「セミッス!!!!」
アンチョビ「どこ行ってたんだよお前うわあああああああああああ!!!!!!」ポイッ!
ペパロニ「あーなんてことするんスか!」パシッ
アンチョビ「お、お前っ!なんだこの虫かご!!!」
ペパロニ「なんだって....さっき買ったやつッスよ姐さん!」
アンチョビ「中身のこと言ってるんだ私は!!!」
アンチョビ「セミ詰め込みすぎだろバカ!!!!!」
ペパロニ「いやーコツ掴んだら案外簡単に捕まえられたんスよぉ~」エヘヘ
アンチョビ「気持ち悪いし気の毒だから早く逃がせええええええ!!!!!」
ペパロニ「え~姐さん冷たいッス....」パカ
バサバサバサバサバサバサ
アンチョビ「(うん、こいつはコッテリ絞られて当然だな!)」
本日はここまでです
長期間放置して申し訳ありませんでした
完結までもうしばらくお付き合いいただければ幸いです
ペパロニ「いやー楽しかったすね~」
アンチョビ「こっちはトラウマになりそうだ....」
ペパロニ「姐さんともあろうお方が随分軟弱なこと言うんすねえ」
アンチョビ「セミで破裂しそうな虫かごなんて見たら誰でもそう言うわ!」
ペパロニ「私はむしろワクワクするッス!」ペカー
アンチョビ「うん、お前はやっぱおかしい!」
ペパロニ「失礼ッスね~」
ペパロニ「姐さんカギ~」
アンチョビ「はいはい」ガサゴソ
アンチョビ「ん」スッ
ペパロニ「どうもッス~」ガチャリ
ガチャガチャ
ペパロニ「ん~?」
アンチョビ「何やってんだ?早く開けてくれ~」
ペパロニ「?」ガチャリ
ペパロニ「....」クイ
ペパロニ「あ、開いた」
アンチョビ「どうした?」
ペパロニ「いや、最初カギ開けたはずなのに開いてなくて」
ペパロニ「もっかい回したら開いたんスよ」
アンチョビ「....」
ペパロニ「不思議なこともあるもんッスね~」ヘラヘラ
アンチョビ「....」ガシッ
アンチョビ「....ぉぃ」グイグイ
ペパロニ「あれ、入んないんスか?」
アンチョビ「....」
アンチョビ「私は部屋を出るときカギを締めた、ちゃんと確認もした」
ペパロニ「エライッス!」
アンチョビ「それでお前がさっきカギを回したら締まった」
ペパロニ「そうッス!」
アンチョビ「これがどういうことかわかるか?」
ペパロニ「超常現象!」
アンチョビ「....」
アンチョビ「私らが外に出てる間に誰かがカギを開けて部屋に入った可能性があるってことだ....!」
ペパロニ「....」
ペパロニ「あ、なるほど~!」
ペパロニ「....」
ペパロニ「あれ、それって結構マズくないッスか?」
アンチョビ「....」
アンチョビ「....かなりマズい」
ペパロニ「....本当にカギ締めたんスよね?」
アンチョビ「....お前も見てただろ?」
ペパロニ「....」
ペパロニ「私、見てくるッス」
アンチョビ「は、はぁ!?お前、変質者とかだったらどうするんだよ!」
ペパロニ「....」
ペパロニ「姐さんを危険な目に遭わせるわけにはいかないッスからっ....」ダッ
アンチョビ「いや警察呼べよ!!!」
ガチャリ
カルパッチョ「お帰りなさい、ペパロニ♪」
ペパロニ「」
ペパロニ「....」
ペパロニ「....」ダッ
アンチョビ「あイテ!」
アンチョビ「ってカルパッチョ!?明日来るって言ってたじゃないか!!」
カルパッチョ「お邪魔してます姐さん♪」
アンチョビ「お前、来るなら普通に来てくれよ....」
カルパッチョ「姐さんの退屈な大学生活にもたまには刺激が必要じゃないかと思いまして」
アンチョビ「間に合ってる」
アンチョビ「こいつのおかげでここ何週間かは色んな意味で刺激的だ」
カルパッチョ「あら、良かったわねペパロニ?」
ペパロニ「ね、姐さん知ってたんすかぁ!?」
アンチョビ「いや今ここにいるとは知らなかったけど」
ペパロニ「来ることは知ってたんすね!?」
アンチョビ「ま、まあな」
ペパロニ「酷いッス!裏切りッス!」
カルパッチョ「あなたも私を裏切ってたと思うんだけど?」ニッコリ
ペパロニ「」
アンチョビ「自業自得なんだからたっぷり説教されろ」
ペパロニ「姐さんまでぇ~....」
カポーーーーン
カルパッチョ「....」ギュウ
ペパロニ「....」ギュウ
アンチョビ「....」ギュウ
アンチョビ「....なあ」
アンチョビ「3人で入るのは無理がないか....」
カルパッチョ「CV33にも乗れましたし大丈夫だと思ったんですけど....」
ペパロニ「姐さ~ん風呂の時くらいウィッグ取ってくださいよ~」
アンチョビ「地・毛・だ!!!」
ペパロニ「そ~だったんすかぁ~!」
カルパッチョ「あなた、わざと言ってるでしょ」
ペパロニ「へ?」ポケー
アンチョビ「そんな顔されると冗談なのか本気なのかわからんぞ....」
カルパッチョ「この子に限ってはありえますからね....」
ペパロニ「私のことバカにしすぎッスよ!?」
生きてます
土曜日に更新します
カルパッチョ「....」モグモグ
カルパッチョ「....」モグモグ
カルパッチョ「....」
カルパッチョ「....腕は落ちていないみたいね」ニヤリ
ペパロニ「へっへー!まあな!」
アンチョビ「数年ぶりの再会みたいな雰囲気醸し出してるなお前ら」
カルパッチョ「実際は2週間くらいです」
アンチョビ「だよなぁ」
カルパッチョ「....でも」
ペパロニ「?」
カルパッチョ「今まで2年以上ずっと一緒だったから」
カルパッチョ「少し寂しかったんです....」グスン
ペパロニ「カ、カルパッチョ....」
カルパッチョ「ま、久しぶりに姐さんに会えたから別にいいですけど」ケロッ
ペパロニ「んなっ....」
カルパッチョ「色々放り出して突然失踪したのは許してないのよ?」ニッコリ
ペパロニ「ひぇ....」
アンチョビ「まあまあ、その話はもういいじゃないか」アセアセ
ペパロニ「姐さん!」
アンチョビ「こいつにしては長く持った方だろ?」
カルパッチョ「それは、確かに....」
ペパロニ「長く持った方ってなんすか!?」
アンチョビ「え?アホの割には辛抱したなってことだぞ?」
カルパッチョ「この調子だから大丈夫だったんじゃないですか?」
ペパロニ「2人とも酷いッス!」
ペパロニ「そもそも私は戦車道のことで来たんじゃ....」ボソ
アンチョビ「わかってるよ、お前はそんなやつじゃないよな」
カルパッチョ「....」
アンチョビ「せっかく久しぶりに3人そろったんだし何か楽しいことでもするか!」
カルパッチョ「そうですね!」
ペパロニ「あ!私やりたいことあるッス!」
アンチョビ「おーなんだペパロニ!」
ペパロニ「ここの棚の奥に隠してある....」ガサゴソ
カルパッチョ「?」
アンチョビ「んんっ!?」
ペパロニ「姐さんとっておきの恋愛小説鑑賞会がしたいッス!」
アンチョビ「お、お前ぇ!なんでそれを知ってるんだぁ!!!」
ペパロニ「いやー偶然って怖いッスねぇ....」
アンチョビ「嘘つけ!あんな込み入ったところ偶然見るわけないだろ!!!」
カルパッチョ「うわっ....///これ結構....///」
アンチョビ「読むなぁ!!!」ガバッ
カルパッチョ「きゃっ!」
ピュー
ペパロニ「おりゃ」パシッ
ペパロニ「んーどれどれ~....」ペラペラ
アンチョビ「あ゛~~!!!」
ペパロニ「....」
ペパロニ「///」ポッ
アンチョビ「頬を赤らめるな!!!」
ペパロニ「....」
ペパロニ「....」スッ
アンチョビ「バツが悪そうに差し出すな!!!」
カルパッチョ「ペパロニには刺激が強すぎたのね....」
アンチョビ「さすがに3人で寝ると....」
ペパロニ「狭いッスね....」
カルパッチョ「すみません....」
アンチョビ「まあこのギュウギュウ感もたまには、な?」ニコ
ペパロニ「思い出しますねえ」
カルパッチョ「あの時のこと?」
ペパロニ「あぁ」
アンチョビ「どの時だ?」
ペパロニ「ギュウギュウといえば大学選抜戦の後の移動ッス」
アンチョビ「あーあったなぁ」
カルパッチョ「思い出すってほど昔でもないんですけどね....」
ペパロニ「姐さんが卒業して、私たちも進級して、全国大会に出て、負けて....」
カルパッチョ「あっという間に過ぎちゃって....」
アンチョビ「凄く昔のことみたいだな....」
3人「....」
ペパロニ「しかし....」
ペパロニ「まさか姐さんがあんなの読んでたとは....」
アンチョビ「この流れで!?」
アンチョビ「というか!あ、あのくらい普通だろ!」
カルパッチョ「大学生では普通なんですか?」
ペパロニ「教科書ッスか?」
アンチョビ「教科書じゃないけど....」
ペパロニ「思い出したらなんか熱くなってきたッス....///」
アンチョビ「そこまででもなかっただろ....」
カルパッチョ「....」
ペパロニ「....」
アンチョビ「なんか言ってくれ....」
アンチョビ「よし!もう寝よう!おやすみ!」
ペパロニ「強引ッスねぇ~」
カルパッチョ「ふふっ」クスリ
カルパッチョ「なんだか....」
カルパッチョ「懐かしいですね....」クスクス
アンチョビ「....」
アンチョビ「....あぁ」ニコニコ
ペパロニ「....」
ペパロニ「そうッスね....」ニコニコ
アンチョビ「....ん」パチ
アンチョビ「....トイレ」
ジャー
アンチョビ「....」
カルパッチョ「姐さん」
アンチョビ「うぉ!?」
アンチョビ「お、お前、いきなり脅かすなよ....」
カルパッチョ「あ、すみません、そんなつもりじゃなかったんですけど....」
アンチョビ「いや、こっちこそ起こしちゃったか?ごめんな」
カルパッチョ「いえ....」
カルパッチョ「....」
アンチョビ「?」
カルパッチョ「姐さん、少し、話しませんか」
アンチョビ「....」
アンチョビ「フフッ」
アンチョビ「実はな、とっておきの紅茶があるんだ」
カルパッチョ「夏の真夜中にですか?」
アンチョビ「あぁ」ニヤリ
これを書き始めて2度目の夏が来そうです、本当にすみません
もう終盤ですのでどうかもうしばらく
アンチョビ「....」フーフー
カルパッチョ「....」フーフー
カルパッチョ「....」クピ
カルパッチョ「....」
カルパッチョ「熱帯夜に飲むものじゃないですね」
アンチョビ「私もそう思う」クスクス
カルパッチョ「じゃあなんで飲ませたんですか!」
アンチョビ「....なんとなくリラックスすると思ってな」
カルパッチョ「....」
アンチョビ「ペパロニのことなんだろ?」
カルパッチョ「....」
カルパッチョ「やっぱり、わかりますよね」
アンチョビ「まー何か理由がないとこんな強引なことするやつでもないだろ、お前は」
カルパッチョ「....さすが姐さんです」
アンチョビ「それに」
アンチョビ「ペパロニとも長く一緒にいたからな」
アンチョビ「あいつの調子がなんとなく奮ってないような気はしてたんだ」
アンチョビ「奮ってなくても十分すぎるくらいなんだが....」
カルパッチョ「....」
アンチョビ「ま、その程度だ」
アンチョビ「内容までは私にもわからないからよろしく!」
カルパッチョ「....」
カルパッチョ「私が直接聞いたわけじゃないのであくまで推測なんですけど」
カルパッチョ「あの子、進路のことについて悩んでると思うんです」
アンチョビ「....」
アンチョビ「進路ぉ!?」
アンチョビ「それは高校を卒業できるのかって話か?」
カルパッチョ「姐さん!今は真面目な話をしてるんですよ!茶化さないでください!」
アンチョビ「あ、すまんすまん」ペコ
アンチョビ「いや、それにしてもだな」
アンチョビ「あいつがそんなことで悩んでる姿が想像できないというかなんというか....」
カルパッチョ「私も最初はそう思ってたんですけど....」
カルパッチョ「姐さんが卒業して私たちが進級した頃から、あの子ちょっと変わったんです」
アンチョビ「というと?」
カルパッチョ「試験前に図書館で勉強してました」
アンチョビ「!?!?!??!?!?!?!?!?!?!?
カルパッチョ「ガリ勉ってほどじゃないですよもちろん」
カルパッチョ「でも今までから考えるとありえないじゃないですか!」
アンチョビ「天変地異の前触れだろ」
カルパッチョ「私もそう思って、聞いてみたことがあったんです」
カルパッチョ「『突然勉強なんてして、あなた進学するつもりなの?』って」
アンチョビ「ふむふむ」
カルパッチョ「そしたら」
ペパロニ『うちにそんな余裕ねえよ!』
カルパッチョ「って言われて」
アンチョビ「....」
アンチョビ「(そういえば前そんなこと言ってたな....)」
カルパッチョ「そのあと『じゃあなんで勉強してるのよ』って聞いたんですけど」
カルパッチョ「ちょっと黙ったと思ったらすぐにはぐらかされちゃいました」
アンチョビ「なるほどなぁ....」
カルパッチョ「それからは私もそのことを聞かないようにしたんです」
アンチョビ「どうして?」
カルパッチョ「....だって」
カルパッチョ「無理やり笑顔を作るペパロニなんて、私は見たくなかったので」
アンチョビ「....」
アンチョビ「私も同感だな」
カルパッチョ「....」
カルパッチョ「....すみません」
アンチョビ「なんで謝るんだよ?」
カルパッチョ「だって、姐さんはもうとっくに卒業していて」
カルパッチョ「関係ないはずのに」ウル
カルパッチョ「私の力不足のせいでっ....悩みを押し付けてしまってっ....」ポロポロ
アンチョビ「....」
アンチョビ「私はさ、お前がそんなになるまで思い詰めてしまったことのほうが辛いし悲しい」
カルパッチョ「....」ポロ
カルパッチョ「っ....」フキ
カルパッチョ「すみません....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「謝るくらいならこれ飲んでくれ、暑いから飲みたくない」スッ
カルパッチョ「なんで淹れたんですか!?」
アンチョビ「や、悩み相談には雰囲気も大事かなって」アハハ
カルパッチョ「ふふっ」クスリ
アンチョビ「ふっ」クス
アンチョビ「話してくれてありがとう、カルパッチョ」
カルパッチョ「い、いえ、むしろ私の方がお礼を言うべきです」
アンチョビ「よし!」
アンチョビ「あとは私に任せてくれ」
カルパッチョ「....はい」
カルパッチョ「あの子のこと、よろしくお願いします」ペコリ
アンチョビ「....いいコンビになったな」ニコニコ
カルパッチョ「....」
カルパッチョ「嬉しいです」ニコ
アンチョビ「まだたっぷりお湯はあるからな」ニコニコ
カルパッチョ「そんなに飲んだら汗だくになっちゃいます!」
アンチョビ「紅茶なんて送ってきたやつが悪い」
カルパッチョ「失礼ですよダージリンさんに」
アンチョビ「よくわかったな」
カルパッチョ「わからないほうがどうかしてます」
アンチョビ「確かに」
遅くなってしまい申し訳ありません
次回、クライマックスです
近日中に更新します
今度こそ近日中に更新します
ペパロニ「ん....」ムニャ
アンチョビ「お は よ う」ニッコリ
ペパロニ「ちかいッスよ姐さん....」ムニャムニャ
アンチョビ「今すぐ着替えろ」
ペパロニ「あさごはんは....」
アンチョビ「弁当を作っておいた!」
ペパロニ「用意周到ッスね、どこに行くんスか?」
アンチョビ「ヒミツだ」ニヤニヤ
ペパロニ「ほほう....それは楽しみッス....」ニヤニヤ
ペパロニ「あれ、そういえばカルパッチョは?」
アンチョビ「まだ寝てるし置いていこう」
ペパロニ「えーだったらなんで私は無理やり起こしたんスかぁ~」
アンチョビ「お前はずっとここでぐうたらしてるんだからいいだろ!」
アンチョビ「こいつはお前のために長旅して来たんだぞ?」
ペパロニ「それもそうッスね!」ペカー
カルパッチョ「(ほっ)」
アンチョビ「じゃあ行くか!」
ペパロニ「はーい!」
カルパッチョ「....」
カルパッチョ「(姐さん、よろしくお願いします....)」
~戦車庫~
ペパロニ「ここって?」
アンチョビ「私の今のホーム、大学の戦車庫だ!」
ペパロニ「知ってるッス」
ペパロニ「てか前来ましたし」
アンチョビ「そういえばそうだったな....」
アンチョビ「(恥ずかしくて記憶から消してた)」
ペパロニ「今日は誰もいないんスねぇ」
アンチョビ「休みだからな」
アンチョビ「自主練をしようにも戦車は1人じゃ動かせないし」
ペパロニ「改めて考えると面倒な乗り物ッスね~」ポケー
アンチョビ「乗り物ってか兵器だしなぁ」
アンチョビ「....」
アンチョビ「まあでも私は」
アンチョビ「その面倒臭さすら愛おしく感じてしまうくらいに」
アンチョビ「戦車バカなのかもしれないな」フフ
ペパロニ「....」
アンチョビ「お前はどうだ?」
ペパロニ「私ッスか?」
アンチョビ「戦車道好きか?」
ペパロニ「そりゃあ好きっすよ~、当り前じゃないッスか~」
アンチョビ「だから迷ってるのか?」
ペパロニ「え?」
アンチョビ「お前、本当は大学に行って戦車道続けたいんじゃないのか?」
ペパロニ「....」
ペパロニ「そんなことは....」
ペパロニ「....ないッス」
アンチョビ「....」
アンチョビ「ペパロニ、私は別に問い詰めてるわけじゃない」
アンチョビ「ただ私は、お前の先輩....」
アンチョビ「いや、姐さんとして」
アンチョビ「お前にそんな顔をさせたくないんだ」ニコ
ペパロニ「....」
アンチョビ「他の誰にも話さなくていい」
アンチョビ「ただ私にだけは」
アンチョビ「頼ってくれないか?」ニコ
ペパロニ「姐さん....」
ペパロニ「....」
ペパロニ「....姐さんには敵わないッス」エヘヘ
アンチョビ「私はドゥーチェ」
アンチョビ「ドゥーチェ・アンチョビだからな!」
ペパロニ「....」
ペパロニ「私は元々戦車道なんて聞いたこともなかったし、それをやるつもりでアンツィオに来たわけでもなかったッス」
ペパロニ「姐さんに出会って、よく分からないまま始めて」
アンチョビ「最終的には私の鉄板ナポリタンに釣られたんだったか」
ペパロニ「いやあれは死ぬほど美味かったッスけど!一番の理由じゃないッスよ!?」
アンチョビ「冗談冗談」アハハ
ペパロニ「あの時姐さんに戦車道を教えてもらって、楽しそうだなって思ったッス」
ペパロニ「実際、私ものすっごく楽しかったんスよ」
アンチョビ「そりゃあよかった」
ペパロニ「でもそれって、姐さんがいるからなのかなって」
ペパロニ「ちょっと思ってたッス」
アンチョビ「....」
ペパロニ「実際は違いました」
ペパロニ「姐さんが引退して、私がドゥーチェになってから」
ペパロニ「寂しい気持ちはあっても」
ペパロニ「楽しくなくなる、なんてことは全くなかったッス」
アンチョビ「....」
アンチョビ「それだけお前の中では、戦車道の存在が大きなもの、大切なものになったのかもしれないな」
ペパロニ「....そうかもしれないッス」
ペパロニ「始めたときはなんとなくだったし、その先のことなんて考えもしなかったんスけど」
ペパロニ「いざ自分の引退が近くなってくると」
ペパロニ「急に焦りっていうか....」
ペパロニ「これで終わりでいいのか?」
ペパロニ「みたいなこと考えるようになっちゃって....」
アンチョビ「終わらせないってことはつまり?」
ペパロニ「大学に行って続ける、しかないッス」
アンチョビ「まー高卒でプロに入るほど有名な選手ではないからな」
ペパロニ「だから言わなかったんスよ!」
アンチョビ「すまんすまん」アハハ
ペパロニ「でも現実的なことを考えたら」
ペパロニ「私を大学に入れて戦車道を続けさせる余裕は、たぶんうちにはなくて」
ペパロニ「それでも無理を言ってやらせてもらう覚悟ややる気が私にあるのかも」
ペパロニ「....正直、よくわかんないんス」
アンチョビ「....」
ペパロニ「だから一旦家から離れてそのことを考えたり」
ペパロニ「姐さんに大学生活のこと色々聞いたりして」
ペパロニ「自分の気持ちに整理をつけようと思って来たッス」
アンチョビ「....」
ペパロニ「気が付いたら姐さんに甘えて、迷惑をいっぱいかけちゃって」
ペパロニ「....巻き込んじゃってすみません」ペコ
アンチョビ「お前の迷惑は今まで通り過ぎてもう慣れたから別にいい」
ペパロニ「酷いッスよぉ」ニコ
アンチョビ「....」
アンチョビ「それで、結論は出たのか?」
ペパロニ「....」
ペパロニ「迷いが大きくなったッス」
アンチョビ「だろうな....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「私はお前の最後の大会を見てたんだが」
ペパロニ「?」
アンチョビ「実はな、かなり驚いたんだよ」
ペパロニ「アンツィオのあまりの弱さにッスか?」ペカー
アンチョビ「お前の成長に」
ペパロニ「えぇっ!?」
アンチョビ「確かにアンツィオはあっさり負けた」
アンチョビ「でもな、お前がしっかり隊長やってるのはすぐに分かった」
ペパロニ「そ、そうッスか....///」
アンチョビ「私がいないと何もできないし、いても余計なことをするお前はもういなくて」
アンチョビ「ドゥーチェ・ペパロニになれたんだなって思ったんだ」
ペパロニ「....」
アンチョビ「お前の事情とか悩みとかぜ~んぶ抜きにした私の気持ちを言うならば」
アンチョビ「成長したお前には是非とも戦車道を続けて欲しい」
ペパロニ「....」
アンチョビ「最近勉強してるんだろ?」
ペパロニ「な!?どこでそれを!」
アンチョビ「でもな、聞いてる限りそんな勉強じゃ足りないぞ!」
ペパロニ「?」
アンチョビ「もし本気で戦車道を続けたいなら」
アンチョビ「死ぬ気で勉強して勉強して勉強して」
アンチョビ「うちの大学の特待生になるんだ!!!!」
アンチョビ「これが前ドゥーチェとして活躍した優秀な私が考えた」
アンチョビ「全ての事情を円満に解決できるスマートでベストな作戦だ」
ペパロニ「」
ペパロニ「姐さん、本気で言ってるんスか?」
アンチョビ「あぁ」コクリ
ペパロニ「私バカなんスよ!」
アンチョビ「当然」
ペパロニ「もう3年の夏ッス!!」
アンチョビ「知ってる」
ペパロニ「だったら!!!」
アンチョビ「ペパロニ」
アンチョビ「ウジウジ独りで悩んで」
アンチョビ「後ろ向きなことばっかり言って」
アンチョビ「あれこれ言い訳ばっかり並べて」
アンチョビ「それでもお前はアンツィオの生徒か!!!」
ペパロニ「....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「ノリと勢いはどこに行ったんだ?」ニッコリ
ペパロニ「ノリと勢い....」
アンチョビ「....私がお前に教えられるのはここまでだ」
ペパロニ「姐さん....」
アンチョビ「てことで」
アンチョビ「カルパッチョ~」
カルパッチョ「はいこれ」ドスン
ペパロニ「うぇっ!?お前いたのかよ!」
ペパロニ「ってこれは?」
アンチョビ「お前の荷物だ」
アンチョビ「もうここで悩む必要はないだろ」
カルパッチョ「用事は済んだでしょう?」
ペパロニ「えぇ....」
アンチョビ「ペパロニ」
ペパロニ「なんスか?」
アンチョビ「色々厄介なことも多かったけど」
アンチョビ「なかなか悪くなかったぞ」
アンチョビ「2人暮らし」
ペパロニ「姐さん!!!」
ペパロニ「私も、すっっっっっっごく楽しかったッス!!!!」ニカッ
アンチョビ「まだ分からないだろうが」
アンチョビ「お前の気持ちが、進む先が決まった時には教えてくれ」
ペパロニ「すぐに教えるッス!」
アンチョビ「カルパッチョ、ペパロニを頼む」
カルパッチョ「この子のお世話には慣れてますから」
アンチョビ「まーペパロニを心配して追いかけてくるくらいだからな~」ニヤニヤ
カルパッチョ「ちょ、ちょっと姐さん!?」アセアセ
ペパロニ「カルパッチョぉ~、お前結構可愛いとこあるじゃね~か~」ニヤニヤ
カルパッチョ「....帰ったら覚えてなさい」
ペパロニ「じょ、冗談だよ冗談!」
アンチョビ「私は、お前がどんな道を選んでも絶対に応援する」
ペパロニ「....はい」
アンチョビ「ただやると決めたなら」
アンチョビ「全力のノリと勢いをお見舞いしてやれ!」
ペパロニ「ふっ....」
ペパロニ「....私を誰だと思ってるんスかぁ~?」
ペパロニ「ドゥーチェ・ペパロニッスよ!!!」
アンチョビ「言うじゃないか」ニヤリ
ペパロニ「....」
ペパロニ「....」ギュッ
アンチョビ「んぉっ、い、いきなり抱き着くな!」
ペパロニ「....姐さん」
ペパロニ「本当にありがとうございました」ギューッ
アンチョビ「....」ニコ
アンチョビ「頑張れ」ポンポン
ペパロニ「はい!」ニカッ
アンチョビ「って言っていい感じで別れたのが半年以上前....」
アンチョビ「あいつの進路どうなったんだ!?」
アンチョビ「ペパロニどころかカルパッチョからも一切連絡来ないんだが!?」
アンチョビ「私気持ちが決まったら連絡しろって言ったよな!?」
アンチョビ「もう3月も半ばなのに未だに連絡ないってどうなってるんだよ!!!」
アンチョビ「でもあんなこと言った手前こっちから聞くわけにもいかないし....」
アンチョビ「....」
アンチョビ「あーなんでこんなことに!!!」ジタバタ
ピンポーン
アンチョビ「なんだこんな時に」ガチャリ
ペパロニ「あ、姐さん久しぶりッス!」
アンチョビ「」
アンチョビ「おおおおおおお前な!!!!!なんであれ以降何も言ってこないんだよ!」
アンチョビ「てかいきなり来るな!!!!!!もっとメールとか電話とか段階を踏んでから来いよ!!!!!」
ペパロニ「いやだって姐さんが」
ペパロニ「『お前の気持ちが、進む先が決まった時には教えてくれ』」
ペパロニ「って言ってたんで」
ペパロニ「決まってすぐ教えに来たんスよ?」
アンチョビ「あれはそういう意味じゃなくでだな....」
アンチョビ「ん?」
アンチョビ「今なんて」
ペパロニ「とりあえず荷物入れちゃっていいッスか?」ペカー
アンチョビ「?」
ペパロニ「オッケー出たんでお願いしまーす!」
アンチョビ「!!?!?!?!!?!?!?!?!?!?!?!?!!!?」
アンチョビ「なんで引っ越し業者が大荷物持って入ってくるんだ!!!?!?!?!?!?」
ペパロニ「あ、私姐さんの大学入れたんでここ住んでいいスか?」
アンチョビ「!!!!!?!?!!?!?!!?!?!?!?!?!??!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」
アンチョビ「そういう大事なことはもっと早くに言え!!!!!」
ペパロニ「私たちの2人暮らし第2章はまだ始まったばかりッス!!!」
アンチョビ「勝手に始めるなぁ~!!!!!!」
【完】
最後までお付き合いいただきありがとうございました
とんでもない時間がかかってしまいましたが、なんとか考えていた通りの結末を書くことが出来て本当によかったです
過去作ともども、これからもよろしくお願いします
このSSが読者の方の人生の糧に少しでもなれば幸いです
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません