【モバマス】森久保引っこ抜きチャレンジ (36)
エントリーナンバー1 白菊ほたる
ほたる「の、乃々さん……お願いします、出て来て下さい……」
乃々「む、無理です絶対むーりぃー……あんな四方八方から視線が突き刺さるステージに立ったら、森久保アナフィラキシーで死んでしまいますけど……」
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ほたる「そんな……みんなであんなに練習したのに……」
乃々「そ、そう言ってもりくぼの良心に訴えかけても、無理なものは無理なんですけど……」
ほたる「輝子さん、今日のステージをすごく楽しみにしてたんですよ……?」
乃々「確かにノリノリでデスボイスの練習はしましたけど、まさかこんなおっきいステージで披露するなんて聞いてなかったんですけど……」
ほたる「……………」
乃々「きっ、きっとキノコさんはわかってくれます……もりくぼには無理だって理解してくれてます……」
ほたる「………わかりました」
乃々「なのでもりくぼ達にはお構い無く………って、え?」
ほたる「乃々さんには乃々さんの事情があるんですよね………無理を言ってすみませんでした……」
乃々「えっ、えっ。えっ、と」
ほたる「……安心してください。私が代わりに出ます……!」
乃々「!? むっ、それこそ無理です無謀です!! キノコさんのデスボイスや凶悪シャウトに合わせるなんて、儚くてか細いほたるさんの歌声には無理なんですけど!?」
ほたる「………きっと、私の笑顔の練習の成果を見せる時なんだと思います。もう事務所を失うのは嫌なんです……乃々さん、見守っていてください。私のステージ……」
乃々「いやもりくぼが話してるのはViの話じゃあなくってVoの話なんですけど!! まっ、待ってほたるさん、はやまらないで!!」ガタッ
白菊ほたる 成功
記録 10分18秒
エントリーナンバー2 荒木比奈
比奈「ねーねー乃々ちゃーん。いい加減レッスン行きません? トレーナーさん待ってるッスよー」だらだら
乃々「比奈さん、もりくぼの少女漫画返して欲しいんですけど……」
比奈「や、これ結構面白いッスよ。なんかこう、熱いッス」だらだら
乃々「は、はぁ、そうですか……」
比奈「乃々ちゃんも、こっち来て一緒に読もッス」
乃々「そんなこと言って、机のすぐ横で、もりくぼが出てきた瞬間を捕まえようと待機してるプロデューサーさんが見えてるんですけど……」
比奈「ちっバレてら」
乃々「比奈さんって嘘が下手くそですよね……」
比奈「ねーねー乃々ちゃーん、このままサボるの、アタシは一向に構わないんスけどね? トレーナーさんがおかんむりなんスよ。行きたくない気持ちはよーくわかるッス、このまま漫画読んで一日終えたいッス正直」
乃々「……」
比奈「………前から気になってたんすけど、机の下ってそんなに居心地いいんスか?」
乃々「えっ……、あ、はい。暗くて狭くて落ち着きます……」
比奈「ふーん……。……どっこいしょ」ガタッ
乃々「ひっ、あっ、あの、なんでこっちに来るんですか……」
比奈「そういうパワースポットは独り占めするもんじゃあないッス。左失礼」ごそごそ
乃々「あう、157cmの83に押し潰されるぅー……」
比奈「言うほどデカイわけでもないサイズじゃあないッスか。……………うっわ男臭ッ! なにこれプロデューサーちゃんと消臭してまス!?」
乃々「そ、そんなド直球に言ったら、プロデューサーさんのガラスハートが粉々なんですけど……あ、足元キノコさんのキノコあるので気を付けて……」
比奈「や、やだなぁプロデューサー冗談ッスよ、ほんのアメリカンジョーク。そこまで臭くないッス。本気で落ち込まないで下さいよ……あ、乃々ちゃん漫画返すッス」
乃々「あ、ありがとうございます……」
比奈「続き借りていいッスか?」
乃々「えっ、あの、レッスンは……」
比奈「乃々ちゃん行かないなら仕方ないッス、アタシもサボるッス。ひとりだけズルいッス」
乃々「えぅ……、ひ、比奈さんだけでも行ったほうがいいと思います……」
比奈「ひとりでトレーナーさんに怒られろっつーんスか。そら勘弁、こーいうのは一蓮托生でいきましょ」
乃々「えぇー……」
比奈「あ、飲み物欲しいな……コーラ買ってきますけど乃々ちゃんも飲みます?」
乃々「この人マジに落ち着くつもりなんですか……」
比奈「よっこらせっ……、ん? ガシッて、プロデューサーなんすかこの手は。アタシの腕なんか掴んでセクハラ……え? アタシだけでもレッスン行ってこい!? んな殺生な!? 待って待って原作だとそろそろ影月くんの出番がですね……やだぁーひとりであんきら狂騒曲なんてむーりぃーッスよぉぉ」ズルズル
乃々「……………」
乃々「…………………………さ、さすがにあんな状態の比奈さんを肴に漫画読む気にはなれないんですけど………」ごそごそ
荒木比奈 成功
記録 37分15秒
エントリーナンバー3 高森藍子
藍子「それで私がこっそり『答えはフライパンだよ』って言ったら、茜ちゃんバット持ったまま百貨店に入って行こうとしちゃって。未央ちゃんと二人がかりで止めたんです」
乃々「それは木場さんが悪いと思うんですけど……」
藍子「ヒョウくんにバター塗った私たちにも責任はありますけどね? あれは面白かったなぁ……ふふっ、思い出すだけで笑っちゃう」
乃々「…………あの」
藍子「はい?」
乃々「藍子さん、そろそろラジオ収録の時間でしたよね……」
藍子「へ? ああっ、もうこんな時間! すっかり話し込んじゃった~……乃々ちゃん、ちゃんとレッスン行ってくださいね? 行ってきまーす」
乃々「行ってらっしゃーい………」
藍子「大変大変、えーとスマホ持って、折り畳み傘持って、ハンカチ持って」
乃々「………あっ、机の上にカメラ忘れてますけど……」のそのそ
高森藍子 成功
記録 2時間8分44秒
藍子「あれ、ありがとうございます。いつの間に置いたのかな……」
乃々「さっきエアギターを弾くペロさんの話をしたときに……」
藍子「あー、なるほど。私、無意識で手が動いちゃうタイプで」
乃々「また話始まりそうですけど本当に時間ないですからね?」
エントリーナンバー4 相葉夕美
夕美「ふーんふふーんふーん」ごそごそ
乃々「……………」
夕美「るーたらっちゃーらーららー」ごそごそ
乃々「…………なんでいきなり机の前にプランターを置いたんでしょうか」
夕美「グリーンカーテン作ろうと思って!!」
乃々「グリーンカーテン」
夕美「乃々ちゃん、日差し眩しくない?」
乃々「むしろ暗いくらいなんですけど……」
夕美「ダメだよっ、そんなとこで本なんて読んでたら! 目が悪くなっちゃうっ」
乃々「じゃあなんのためのグリーンカーテンなんですか……」
夕美「マイナスイオンパワーでリラックス出来るよっ!」
乃々「もりくぼはいつも冷静なんですけど……」
夕美「暗いなら灯り付けてあげるね! 待ってて、電球貰ってくるからっ」
乃々「話が噛み合ってる気がまるでしないんですけど……何走り出してるんですか電球なんて設置したらプロデューサーさんの足あっつくなるんですけど!」
夕美「大丈夫、中学校でプランター作ったことあるくらいにはDIY得意だから!!」
乃々「駄目だ今日の夕美さん話聞いてくれない、止めなくっちゃ………、プランター邪魔で出られないんですけど! ……夕美さんまっ、待ってください……! も、もりくぼの声を聞いてぇ……!」
相葉夕美 成功
記録 2分28秒
エントリーナンバー5 成宮由愛
由愛「…………♪」かきかき
乃々「……………………」
由愛「……………」かきかき
乃々「……………………………あの」
由愛「あ、すいません………もうちょっとだけ………」かきかき
乃々「あ、はい………」
由愛「………♪」かきかき
乃々「………………………机の下のもりくぼなんかが絵のモデルで……楽しいですか?」
由愛「はい……」かきかき
乃々「即答ですか………もりくぼでも、お役に立てて何よりです……」
由愛「………」かきかき
乃々「………………」
由愛「…………………………………出来ました」
乃々「あ、お疲れ様でした………ちょっと見せてもらっても……?」のそのそ
成宮由愛 成功
記録 16分9秒
由愛「はい……あの、どうですか?」
乃々「………私には絵心とかないので、よくわかりませんけど……もりくぼとは思えないくらい、いいと思います……」
由愛「そうですか………よかった。えへへ」
エントリーナンバー6 栗原ネネ
ネネ「乃々ちゃーん、ライブ会場の下見に行きますよー」
乃々「や、やっぱり行かないとダメですか……?」
ネネ「ダメですよー。私たち、今度のライブで一番手なんですから。すっごく重要ですよ?」
乃々「あの、急な腹痛で休まないといけなくなって……」
ネネ「ええっ、乃々ちゃんお腹痛いんですか!? 大変!!」
乃々「あう、その、今じゃあなくって……」
ネネ「清良さん呼んできます!」
乃々「ひっ、違う違うんです! お腹痛くないです!! もりくぼ元気です!!」
ネネ「我慢したらダメですよ! 今はノロウィルスも流行ってますから、ちょっとでも怪しく感じたらすぐ医療機関へ行かないと!」
乃々「あうう、すみません嘘つきました! 会場下見私も行くので清良さん沙汰にしないでほしいんですけどぉぉぉ!!」がたっ
栗原ネネ 成功
8分40秒
ネネ「ふふっ、わかってますよ。乃々ちゃん」がしっ
乃々「あ………捕まったんですけど……誘い出されたんですけど……」
ネネ「妹が病院に行きたくないって駄々をこねたときと一緒です。乃々ちゃんも、本当は行きたくないで済ませられるとは思ってない、そうでしょう?」
乃々「うぅ……」
ネネ「……本当は私も」
乃々「……へ?」
ネネ「大きなライブの前だとか、すごく大物な人の前座のときには時々、『無理だ』って弱気になるんです。私だけじゃあなくって、誰でも」
乃々「は、はぁ……」
ネネ「特に直前まで『余裕でやれる』って思ってるときほど、震えは大きくなるんです。だから今日は、思いっきり怖がりに行きましょう!」
乃々「……どういう理屈ですか、それ……」
ネネ「怯えの前借りですよ! 妹が言ってました。ずっと怖がってると、怖がってること自体に飽きてきちゃって、何だか無性に動きたくなるらしいですよ。さあ、二人でプレッシャーを分かち合いましょう!!」
乃々「……なんか変な考え方ですね……。い、行くと言ってしまった以上、もりくぼも後には退けないので……その考え方に乗っかってみても、いいですか……?」
ネネ「どうぞどうぞ、二人乗りですからね♪」
乃々「……………………最近」
乃々「もりくぼのことを、皆さんが交代で机の下から引っ張り出そうとして来ているような」
乃々「そんな感覚がしてるんですけど」
乃々「これは間違いない、組織ぐるみの強行策です」
乃々「人に強く出られるとノーとは言えないもりくぼの特性を熟知したプロデューサーによる計画です」
乃々「しかしもうその手にはのりませんよ」
乃々「手口を理解した以上、もう二度とその手には絶対に乗らないんですけど」
乃々「今日、もりくぼはノーと言えるもりくぼに変わりますけど」
乃々「ノーくぼですけど。絶対にノウですけど」
ガチャ
乃々「来ましたね、今日の刺客が」
乃々「しかしもりくぼはさっきまでのもりくぼとは別人、拒否くぼです」
乃々「いかなる交渉にも応じません」
乃々「動かざること杏さんの如し」
乃々「さあ! 強くなった否定くぼを動かして見やがれなんですけど!!!!」
時子「へぇ」
エントリーナンバー7 財前時子
乃々「」
時子「それで、拒否くぼさん」
乃々「はい」
時子「言いたいことはわかってるわね?」
乃々「はい」
時子「三回回ってにゃん、よ」
乃々「はい」
時子「返事はにゃん!!!」
乃々「にゃん!!!!!!」
財前時子 成功
記録 52秒
おしまい
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