[ダンガンロンパV3] 赤松楓「風呂上がりに、私の下着が盗まれていた…」 (197)

・ダンガンロンパSS
・キャラ崩壊注意

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赤松「ふぅ。何故かお風呂に誰もいなかったけど、けっこう快適だったなぁ。疲れが取れたよ」

赤松「さ、早く着替えて部屋に戻らないと」

赤松「……?」

赤松「あ、あれ?」

赤松「な、なんで!? 制服はあるのに私のブラとパンツがどこにもないっ」

赤松「制服の下に畳んでおいたはずなのに…私以外の子がお風呂に入ってないから、間違えて着替えたなんてこともないだろうし……。うう、困ったなぁ」

赤松「ど、どうしよう。部屋に替えの下着なんて見つけてないし、このままだとノーパンノーブラで生活しないといけなくなっちゃう…!?」

赤松「やだやだ!! 恥ずかしい!!」

赤松「……うう。でも、仕方ないよね。とりあえず制服を着て、スカートを長めにして、早く部屋に戻ろう」

赤松「……はぁ……」

赤松「(スカートの中がスースーして、落ち着かないよ……! 早く部屋で替えの下着を見つけないと)」

赤松「(それに、ブラがないから直に…胸が、制服に擦れるし)」

赤松「んんっ…やだなぁ」

赤松「(は、恥ずかしい…!)」

赤松「ッ!」

赤松「(スカートのガードに集中していて、廊下を歩いている途中誰かにぶつかってしまった)」

赤松「ご、ごめんなさい」

百田「おっと、赤松か」

赤松「百田くん…」

赤松「(百田くんは手提げ袋を持っている。多分今からお風呂に向かうのだろう)」

百田「ハハッ。お前も今風呂だったのか。俺も今から入りに行くんだけどよ」

赤松「そ、そうなんだ」

百田「おう。……赤松、なんか顔色悪いけど大丈夫か?」

赤松「えっ。そ、そうかな…のぼせちゃったのかも。お風呂気持ちよかったし、ちょっと長風呂しちゃったから」

赤松「(いきなり百田くんの兄貴力が発揮され、少しドキリとしてしまった)」

百田「そうか。何かあったら言ってこい。俺で良ければ相談に乗るからよ」

赤松「(それより早くこの場から解放してほしい。もし万が一誰かにこんなノーパンノーブラの状況を知られでもしたら…私はこの生活を乗り切れる気がしない)」

百田「……」

赤松「ど、どうしたの。百田くん」

百田「いや、何か赤松に違和感があるんだよなぁ」

赤松「えええっ!?」

赤松「(まさか、早々に気付かれたのだろうか。だとしたら百田くんは超高校級の透視能力を持ってるよ…いや、その前に私が超高校級のド変態に思われてしまう…バレませんようにバレませんように!!)」

百田「イメチェンでもしたか?」

赤松「し、してない」

百田「気のせいか。じゃあな。あんまり夜更かしはするなよ」

赤松「うん…ありがとう」

百田「おう」

赤松「じゃ、じゃあね」

百田「ゆっくり休めよ」

赤松「(変なところで洞察力があるというか…私もちょっと挙動不審だったかなぁ。とりあえず早く部屋に行かないと)」

百田「……」

百田「……間違いない。ぶつかった時のあの感触。胸のデカさ」

百田「(赤松は…確実にノーブラだった!)」

百田「(俺の勘は三割当たる!!)」

百田「ああ、誰かにこの興奮をぶつけたい…!」

楓の部屋にて

赤松「えええっ!? 何でタンスの中に下着の替えが1つもないの!?」

赤松「これじゃ、部屋の中ならまだしも外ではどうしたらいいの…他の皆も下着は上下セット一枚しかないのかな。うう、モノクマも少しはデリケートな部分を配慮してほしいよ」

赤松「……?」

赤松「(よくよく見てみたら、靴下は7セットあって、その隣のスペースが空いている。まるで何かがごっそり抜き取られたように)」

赤松「ハッ。もしかして、このスペースに下着があったのかも!」

赤松「そしたら、誰かがここにあった下着を抜き取った…?」

赤松「……ダメだ。全て憶測に過ぎないのに、私ったら他の人のせいにしちゃうなんて」

??「ふむふむ。困ってるみたいだねぇ。赤松さん」

赤松「ひぇっ!? も、モノクマ!?」

モノクマ「あ~あ、思春期真っ盛りの男女は嫌だね~。女子の下着を使ってナニするんだか。うぷぷ」

赤松「な、何が言いたいの…」

モノクマ「ナニかな?」

赤松「……」

モノクマ「一応言っとくけど、ボクはここの生徒のことはちゃんと考えてる有能な学園長だから。下着なんて揃えてるに決まってるじゃん! ボクを不潔なやつだなんて思わないでよね!」

赤松「ということは…私の部屋のタンスに下着はあったってこと?」

モノクマ「モチロン。ドジな誰かさんが更衣室とかに忘れても取り替えが効くようにね。ま、そういうシュミがある人は別だけど」

赤松「そ、そんな。それじゃ、私の部屋だけ下着がなかったわけじゃなくて」

モノクマ「何でだろうねぇ? 赤松さんの下着もちゃんと完備してあったのに」

赤松「……!」

モノクマ「あ、真っ赤になっちゃって……もしかして興奮してる? 誰かに自分のブラジャーパンティを弄ばれてるなんて考えると、確かに燃えてきちゃうよね!」

赤松「や、やめてよっ…!」

モノクマ「んじゃ、良い夢を~! おやすみなさい」

赤松「(モノクマはすぐにどこかへ消えていき、消灯時間を知らせるチャイムが鳴った)」

赤松「明日からどうしたらいいの……」

赤松「(微妙な不安を抱えたまま、その日は眠りについた)」



赤松「朝になっちゃった」

赤松「すこぶる憂鬱だけど、起きなきゃ」

赤松「はぁ……仕方ない。今日はひとまず我慢して、後でモノクマに下着を貰えるようにお願いしよう」

赤松「…嫌だなぁ。風が気になっちゃうよ」

赤松「す、スカートの下が気になって…! パンツって、やっぱり大切だったんだっ……!」

赤松「とりあえず、誰かに見られないようにしないと……だ、誰も見ないとは思うけどっ」

赤松「(うう…食堂までの道のりが遠く感じる。いつもだったらさっさと歩いていけるのに、パンツが気になって…!)」

赤松「あっ!」

赤松「(窓が空いていけるわけでもないのに、いきなりどこかから風が吹いてスカートが翻りそうになった)」

赤松「な、何なの……!? もうっ」

赤松「……っ、やっぱりパンツだけじゃなくて、胸の辺りも気になるなぁ」

赤松「は、ぁ……胸が、擦れて、変な感じ」

赤松「(早く下着対策を練らないと…もしこの状況が見つかりでもしたら、超高校級の痴女に思われちゃうよっ)」

食堂にて



赤松「お、おはよ」

百田「…! 赤松が来たぞ」

天海「はよっす」

最原「……お、おはよう赤松さん」

真宮寺「ククク」

王馬「今日は履いてるのかな?」

百田「王馬っ」

王馬「にししっ」

真宮寺「ククク……確かに気にはなるがネ」

赤松「?」

赤松「(何だか皆の視線が私に集中しているような…特に男子)」

春川「ちょっと、あんたらうるさい。特に百田。朝くらい静かにしなさいよ」

百田「おお、そんな朝から怒るなって」

春川「……」

赤松「(食事が終わっていたらしい春川さんは男子の方を睨みながらウーロン茶を口に含んだ。何だかすごく機嫌が悪そうだ)」

赤松「お、おはよう。春川さん」

春川「……おはよ。さっさとご飯食べれば? 東条さんが作ってるから」

赤松「うん…」

赤松「(やっぱり機嫌が悪いみたいだ)」

星「おい。あんた」

赤松「……? 星くん、どうしたの」

星「あんまり高いところに行くんじゃねぇぞ。俺はあまり背丈がある方じゃないからな」

赤松「わ、分かった。気を付けるね」

星「……ま、あんたがそういうオンナだったとは思わなかったけどな」

赤松「えっ?」

星「世界には色んな趣味を持ったやつがいるとは言うが…そこを変に誰かに付け込まれるようにはなるなよ」

赤松「うん…?」

星「やるならとことん突き抜けな」

赤松「う、うん。ありがとう」

赤松「(星くんによく分からないアドバイスをされ、東條さんの作った朝ご飯を取りに行くと茶柱さんと夢野さんもご飯を貰っていた)」

赤松「あ、おはよう。茶柱さん、夢野さん」

茶柱「赤松さん。おはようございます!」

夢野「うむ、早いの。うちはまだ眠っていたかったのだが、こやつに叩き起こされてしまってな」

茶柱「出来たら早朝トレーニングにも付き合ってもらおうかと思っていたのですが…」

夢野「んあー。うちは朝はMPが減ってる状態で始まるからの」

赤松「そっかぁ。二人とも、今からご飯?」

茶柱「いえ。転子はこれで白米が三杯目ですっ。朝はしっかり食べないと元気が出ませんからね!」

夢野「朝からよく食べるのう」

× 東條 → ○ 東条
キルミーすまん

東条「あら、おはよう。朝食はバイキング形式にしてあるから、好きな物をプレートに取って行って」

赤松「(東条さんはオリーブオイルを料理に加えながら、鮮やかに並べられた料理を指した)」

赤松「わぁ…! 東条さんの料理、美味しそうだなぁ」

茶柱「それはもう、絶品でしたよ! まるでホテルの朝食を食べているような錯覚を覚えました!」

夢野「流石に美味かったのう」

東条「和食と洋食、どちらも作ってあるから好きな料理を選んでね」

赤松「す、すごい…! どっちも作ってるなんて。流石、超高校級のメイドさんだね」

東条「ええ。まだ沢山残っているから、満足するまで食べていって。まだ朝だからよく食べる人は茶柱さんしかいないのだけど」

赤松「なるほど」

東条「人数も人数だから、多めに作っておいた方がいいわね」

赤松「ありがとう。東条さん」

赤松「(やっぱりお母さんっぽいというか……)」

赤松「(プレートに運んだご飯のいい匂いに心が温まるような気がした)」

赤松「(それでも、スカートの中の風の通る感覚で現実に引き戻されるように気分が重くなる)」

赤松「(油断しないようにしなくちゃ…!)」

赤松「(空いた席に行くと向かいにキーボくんが座っていた)」

キーボ「あ…オ、オハヨウございます」

赤松「おはよう、キーボくん。何か片言になってるけど」

キーボ「そ、そうですか? そんなことは……あっ」

赤松「だ、大丈夫!? 鼻からオイル噴き出しちゃってるよ! はい、ティッシュ」

キーボ「すみません…お世話を掛けてしまって」

赤松「ううん、いいよ。だって一緒に生活してるんだから、助け合わないと」

赤松「(キーボくんは顔を赤らめながら、困ったように眉を八の字に曲げていた)」

キーボ「……こんな優しい女性があんな趣味を持っているなんて」

赤松「?」

キーボ「うう、人間の性的趣向は分かりかねます。もっと勉強しないと。彼女みたいな人もいるんだから…」

赤松「え?」

キーボ「い、いや! 何でもありませガボガボ」

赤松「(キーボくんは飲んだお茶の湯のみに再びオイルを逆流させながら食器を片付けに行ってしまった)」

赤松「どうしたんだろう…何か男子が変だなぁ」

赤松「何か皆よそよそしいような…」

春川「ちょっと、赤松」

赤松「ひっ!? 春川さん…!」

赤松「(ご飯を食べている途中、音もなく春川さんが隣に座っていた。相変わらずポーカーフェイスだが、何かあったのだろうか)」

春川「あんた、何か男子にけしかけた?」

赤松「えっ!? ど、どういうこと」

春川「答えるだけでいいわ」

赤松「意味が分からないよ……」

春川「いや、何もないならいいんだけど…何かあんたの方を見てコソコソとしているから、変だと思ってね」

赤松「な、何も知らないよ」

春川「そう。ならいいわ。私の勘違いかしらね」

赤松「えっと、何の話か見えないんだけど」

春川「私が確認したかっただけ。まぁ、あんたは嘘もつけそうにないし共謀も出来そうにないしね。とりあえず変に動くのはよしなさいよ」

赤松「そ、そんなことしないよ!」

春川「どうかしらね。人って極限状態になると何をしでかすか分からないから…まあ、ここにいる全員に言えることだけど」

赤松「……」

赤松「(そう言うと、すっくと立ち上がって自分の皿を戻しに行ってしまった。どういうことなんだろう? 男子がコソコソと…?)」

春川「ああ、一つ言っておくわ。百田のバカには変なことをしない方がいい。バカが移るわよ」

赤松「う、うん」

春川「じゃあね」

赤松「(そう言うと、春川さんは食堂を出て行ってしまった。結局、彼女の言ったことは謎が残ったままだ)」

赤松「……ふぅ。春川さんは目で人を殺せちゃうんじゃないかなぁ」

一応クリア済み ネタバレは避ける


赤松「東条さん。ごちそうさまでした。とっても美味しかったよ」

東条「喜んでもらえて嬉しいわ」

赤松「洗い物なら手伝うよ。この量を一人で片付けるの大変そうだし」

東条「大丈夫。このくらい楽な方よ」

赤松「あー…えっと、洗い物は私がしたいことなんだけど、ダメ?」

東条「……それなら満足いくまで存分に洗ってくれるかしら」

赤松「(東条さんに美味しい料理を作ってもらったんだから、小さいことだけどお返しはちゃんとしないと)」

東条「……ありがとう」

赤松「え?」

東条「私だけで大抵のことはこなさないとならないから、当たり前だけど手伝ってくれる人なんていなかった……ごめんなさいね。私は奉公する立場だというのに」

赤松「い、いいよ! むしろ、こういうことは分け合ってこそっていうか」

東条「……いけない。メイド失格ね。今言ったことは忘れてくれるかしら」

赤松「東条さんも確かに一流のメイドさんなんだろうけど、ここでは女子高生っていう立場もあるから…その、やっぱり1人では大変だし」

東条「……ええ。その言葉だけでも嬉しいわ」

赤松「(東条さんは小さく微笑んだ。クールな印象を持っていた彼女が初めて笑ったのを見て、少し心が和んだ)」

東条「ありがとう。おかげで早めに片付いたわ」

赤松「うん。東条さんも部屋で休んでね」

東条「気持ちだけ受け取っておくわね」

赤松「(そういえば、東条さんの嫌いなものってお休みなんだっけ)」

赤松「(逆に悪いこと言っちゃったかな)」

赤松「(そう考えていると同時に下半身がムズムズとしてきた。そういえば朝食で飲み物を飲んでからトイレに行っていないんだった)」

赤松「……早く行かないと」

赤松「(パンツを履いていないせいか、やたら尿意が強く迫ってくるような気がする)」

赤松「(しかし何というか、食堂を出てからとてつもない嫌な予感がした)」

赤松「誰にも会いませんように……」

王馬「あっ、赤松ちゃんみっけ!」

赤松「ひっ」

赤松「(後ろから制服を引っ張られ、振り向くとやたら良い笑顔をしている王馬くんがいた)」

赤松「(さながら悪魔の笑顔というべきか)」

赤松「(後から考えると、彼に出くわした時点で逃げるべきだったのだ)」

王馬「ねーねー、今からちょっと遊びに来ない? 秘密結社の話とか、何でもいいからとにかく誰かと話して気を紛らわせたい気分なんだ~」

赤松「えっと…ちょっと、私も用事が」

赤松「(みるみる王馬くんの表情が沈んでいくのが分かった。正直、小学生に見えた)」

王馬「……誰もオレに話しかけてくれなくなってさ。はは、オレと話すのも嫌がってるのかなぁ」

赤松「うっ」

王馬「やっぱり、オレのこと嫌いになっちゃったんだよね。赤松ちゃんも……」

赤松「っ……」

王馬「結局、オレは1人なんだよね」

赤松「(王馬くんは目に涙を溜めながらこちらを見上げてくる……ぐ、嘘っぽいのに、無視しなきゃいけないのに!)」

赤松「……っやめて! 行くから!そんな目で見ないでよ!」

王馬「わぁい。じゃ、早速行こう!」

赤松「……」

赤松「(王馬くんはぐいぐいと腕を引っ張りながら進んでいく。このニタニタとした笑みは、きっと、おそらく)」

王馬「ねー赤松ちゃん。お 茶 も 用 意 し て あ る か ら ! ゆっくりしていってね!」

赤松「(分かってやっている……!)」

王馬「それでねぇ、オレはこういったわけで結社したってわけ……あ、赤松ちゃん喉渇いたでしょ? はい。お茶」

赤松「い、いいよ……」

王馬「ほらほら。遠慮せずに」

赤松「ん、ぐ……っ」

王馬「あはは、よ く 飲 め た ね ♪」

赤松「っう……!」

赤松「(湧き上がってくる尿意。少しでも押されると、危ない気がする……! それにスカートの中に微妙な風が入って、更に尿意が!!)」

王馬「あれ。正座なんて堅苦しい座り方しないでさー、ゆったりしていいんだよ。体育座りとか」

赤松「いや、その、見えちゃうしね…」

王馬「え~。でもパンツくらい履いてるでしょ? 履いてるよね? 履いてないわけないよね!」

赤松「は、履いてるよ!!」

王馬「アハハ! そんなに強く言わなくてもいいのに。そうだよね~。日常生活でパンツとか下着を履いてない人って ド 変 態 以外いないもんね!」

赤松「うっ、うん……そう、だね」

王馬「ねー、赤松ちゃん。もしかしてトイレしたいんでしょ」

赤松「え、ええっと、そうなんだけど…今から行って来ていいかな」

王馬「うん。もちろん」

赤松「! ごめん、ちょっと行ってくるから」

赤松「(そう言われたのですぐに立ち上がろうとした瞬間、突然腕を引っ張られ、ペットボトルを差し出された)」

王馬「ここにしていいよ?」

赤松「」

王馬「にししっ。トイレに行く前に漏れちゃったりしたら大変でしょ~? 赤松ちゃんも女の子なんだしそんな恥ずかしいところを皆に見られたくないよね!」

赤松「だ、だからトイレに行こうとしてるんじゃない!」

王馬「その途中の事故をオレは心配してるんだよ。だったらここでしちゃった方が安全に決まってるじゃん。オレって頭いいなぁ」

赤松「そういうのは間違ってるんだよ!!」

王馬「廊下で漏らす赤松ちゃん……考えただけでもドエロいよね」

赤松「いやだ……」

王馬「さっさと出しちゃいなよ。見てるから」

赤松「なっ…! するわけないでしょ!? 早く離して!!」

王馬「ほら! しろよ!!」

赤松「やめて……王馬くんこそ変態じゃない!」

王馬「え? 今なんか言った? まるで自分は変態じゃないみたいな言い草だけど……赤松ちゃんはオレみたいなこと、もちろんしてないよね?」

赤松「ぐっ……し、してないに決まってる」

王馬「ふーん。ま、別に構わないけどさぁ。オレも嘘つきだから」

赤松「……う、嘘なんてついてない」

王馬「も~! そんな大嘘つき痴女の赤松ちゃんはここでするべきなんだよ! 全部出しちゃえばいいんだよ!」

赤松「自分でトイレに行くから!!」

王馬「恥ずかしがらなくてもいいよ! おしっこは生理現象だから! それに、女の子って男よりおしっこの頻度が高いんでしょ? ねぇ?」

赤松「し、知らない…っ」

王馬「大丈夫! オレがこういうデリケートなこと他の人に言いふらすなんて思う? 絶対言わないからっ」

赤松「(確実に全員に言いふらす気だ!!)」

王馬「さぁ、ここに……! 赤松ちゃんのを!!」

赤松「~~ッ!」

王馬「のわっ!?」

赤松「(王馬くんが近付いてきた隙を突いて彼を突き飛ばすと、ドアを早々に開けてトイレ目掛けて駆け抜けた)」


赤松「ひぐっ、ぐすっ、ううっ、うえええ……」

赤松「(トイレに入った瞬間、生理的な涙が出てきたがゆっくりと用を足した)」

赤松「(王馬くんは、ただのド変態サイコ野郎だ……!)」





王馬「……いてて。赤松ちゃんも乱暴だなぁ」

王馬「ま、赤松ちゃんが 本 物 だってことも分かったし、それだけでも収穫かな?」

王馬「にししっ」

赤松「はぁ…もう出来れば他の人と会いたくないけど、ここにいる時点でどうしようもないよね」

赤松「とにかく、モノクマに直談判して早くこの状況を抜け出さないと!」

赤松「モノクマ~……」

赤松「……こういう時に限ってどこにも出てこないんだから」

赤松「とりあえず都合よく下着が落ちてるなんてことは…ないよね」

赤松「みんなと仲良くなったらパンツ貰えるかなぁ……」

赤松「だ、ダメダメ! 普通の人がそんな変態みたいなことするわけないよ!」

赤松「まだここに来たばかりで女子とも下着の貸借りが出来るほど仲良くなってないし……はぁ」

赤松「(気付くと何故か図書室の方へ足を運んでいた。こんなところに下着を着けずに過ごせる方法が書いてある本なんてあるはずないのに…)」


天海「あれ。赤松さん」

赤松「っ! あ、天海くんか」

赤松「(ぼーっと本棚を眺めていると人畜無害そうな顔をした天海くんが真顔で立っていて、思わず肩を震わせて驚いてしまった)」

天海「そんなにびっくりしなくても…何か嫌なことでもあったっすか?」

赤松「い、いや。別に」

赤松「(あの鬼畜の所業をペラペラ話せるわけないよ!)」

赤松「(天海くんはそっすか~と言いながらヘラヘラとしている。下着を着けている平和な人がこんなに羨ましくなるなんて……!)」

天海「いやー、何だか平和っすね。これで普通の状況だったらどんなに楽しいことか」

赤松「そだね……」

天海「それにしてもなんでここの図書室はこんだけの種類の本があるんすかね? いや~、少し持って帰りたいくらいだ」

赤松「(そりゃモノクマが集めたんでしょうよ……)」

天海「ふふ、少し平和ボケが過ぎましたかね。それにしても読書はいいっすよ」

赤松「天海くんは本が好きなの?」

天海「いやぁ、何だか知らないけど図書室にいると落ち着くんすよね」

赤松「へぇ……何だか図書室が似合うよ」

天海「褒め言葉として受け取っておくっす」

赤松「(何だか下着を盗まれてから疑心暗鬼になっているようだ。いけない。誰もがあんな変態プレイを要求してくるわけでもないのに、最初から疑ってかかるなんて)」

天海「ほら。ここに脚立があるんでここから本を取ったらどうすか。赤松さん元気なさそうだし、本でも読んで気分を変えましょ」

赤松「そ、そうだね。本でも読もうかな」

天海「俺は下から押さえとくんで、ゆ っ く り 本を選ぶといいっす」

赤松「うん。ありがとうね」

赤松「(スカートを気にしつつ脚立を登っていくと、色々な本があった。小説から図解、哲学まで)」

天海「……」

赤松「あはは、本当にいっぱい本があるんだね。これは確かに読み応えがありそ…天海くん?」

天海「はい?」

赤松「な、何でずっと私の真下にいるの? 押さえてもらってるのはありがたいんだけど……そこからだと、その」

天海「え? まさかパンツが見えちゃうから心配だとか? 大丈夫っす。ばっちり全然何も見えてないんで」

赤松「そういう問題じゃなくて…」

赤松「いや、その…出来れば他のところに行っててほしいというか、私が集中できないというか」

天海「赤松さん!?」

赤松「ひぃっ!? いきなり叫ばないでよ!」

天海「もし俺がここで手を離して赤松さんが怪我でもしたらどうするんすか。それにその後に赤松さんに何かあって疑われるのは真っ先に俺になる。赤松さんはそうなってもいいんすか…?」

赤松「あの、それは尤もなんだけど…」

天海「赤松さんも真下から見られて後ろめたいことなんて何もないっすよね!」

赤松「う、ううううん……」

天海「それなら俺がしっかり支えてるんで、心いくまで読書するといいっす」

赤松「あ、ありがと……」

天海「……」

赤松「(下から、視線を感じる…! 私だって別に本を読みにきたんじゃないのに! 出来れば早く自室に戻って安らかに過ごしていたいよ)」

天海「……白桃……」

赤松「?」

天海「プリッと……どすけべ……安産型……」

赤松「えっ!?」

天海「俺って困ってる人を見ると放っておけなくて。だから、早く赤松さんの口からその悩みを言ってほしいっす!」

赤松「な! それって、私の悩みを分かったような言い方だね」

天海「早く言うっす! ナニが赤松さんの元からなくなって、今どんな状態になっているのか!! 出来たら恥ずかしそうにしながら懇願するように言ってください」

赤松「っ!? もしかして、天海くんは、知ってるの…?」

天海「知ってる? 何のことっすか? それに、赤松さんの知られたくない事実が既に周知のことだったら……恥ずかしいことこの上ないっすよね。俺だったらここにいられないかなぁ」

赤松「……ま、まさか」

赤松「(天海くんの表情はどす黒いというか、まるで私の秘密を見透かしたようにニヤニヤと笑っていた)」

赤松「(それに、突拍子もなく悩みがある? なんて…まるで分かっているような言い方だ)」

天海「なんて、真面目な赤松さんに限って隠したいことなんてないっすよね~」

赤松「う、嘘なの!?」

天海「あはは! そんなに驚いたらパンツ見えちゃいますよ」

赤松「ぐっ……! お、驚いかさないでよ」

赤松「(その時だった。本を戻そうと腕を伸ばした瞬間、バランスを崩して脚立から落下してしまった)」


赤松「うわ!?」

天海「おっと」

スッテンコロリン

赤松「(天海くんがクッションになって身体が床に打ち付けられることはなかった。天海くんは人が上に乗っかっているというのに、真顔で起き上がった)」

赤松「ご、ごめんね! 痛かったよね!本当にごめん!」

天海「いやいや、いいんすよ。俺も夢中で…」

赤松「う、ん」


赤松「(天海くんの手は私の胸を鷲掴んでいた……)」


天海「なるほどっすね……」

赤松「な、な!!」

天海「はっ! この感触は……! 直に感じられる温もり! これは俺の経験から考えると確実に!!」グニ

赤松「いやああああああ!!」

天海「あれ……行っちゃったっす。遊び過ぎちゃいましたかねぇ」

赤松「ハァ、ハァ……! 一体どうなってるの」

赤松「(天海くんを跳ね除け、全速力で図書室から飛び出した。もうこの学園は、超高校級のスケベしかいないのだろうか)」

赤松「(うう。さっきのは事故だと思いたい)」

赤松「(やっぱりおかしいよ! 分かってやっているというか、今なら春川さんが言ってたことも分かる気がする)」

赤松「(男子は私の今の恥ずかしい状況を知っている…?)」

赤松「早急にこの状況を打破するしかない! せめてパンツだけでもどうにかしないと」

赤松「うう……痴女だって思われちゃうよ」









天海「ふっ、十分分かってますよ。赤松さんが痴女だってことくらい」

天海「やれやれ……ま、百田くんの言ってたことの確証は得られちゃいましたね」

天海「ノーブラに加えてノーパンだったなんて……スケベなのはどっちなんだか!」

天海「全く。赤松さんもあんなエッチな女子だったなんて信じらんないっすね!」

天海「これはまた詳しく調査する必要があるっす」



天海「………ふぅ」

赤松「はぁ。これからどうしたらいいんだろう」

入間「おっ。バカ松じゃねぇの」

赤松「入間さんか……」

赤松「(早々にヤバそうな人と出くわしちゃったなぁ)」

入間「ちっ、アジの開きみてーなヤる気のねぇ顔しやがって。だから貧乳は嫌いなんだよ」

赤松「アジの開き?」

入間「あ? それっぽいやついるだろ? あのなんつーか、のっぺりした幼児体型のガキ」

入間「そうそう。この後研究室に来いよ。ちょうど暇人を集めてオレ様の素晴らしい発明品のお披露目をしようと思っててさ~」

赤松「あー、ええと…今はそんな気分じゃないかな」

赤松「(そう言うと、入間さんはみるみる涙目になっていった……)」

入間「えっ」

赤松「うっ、何かデジャヴだな。このやり取り」

入間「ふぇ……? 来てくれないのぉ? か、悲しいよぉ」

赤松「ちょ、ちょっと入間さん! そんなヘナヘナにならなくても」

入間「ぐすっ」

赤松「わ、分かった! 見に行くから!」

入間「ううっ……ほんとぉ?」

赤松「うん! 私も入間さんの発明品興味あったし」

入間「ふん! だったらさっさとイかせてくださいって言えばいいんだよカス! 黒豆まな板乳首が! 焦らしプレイとか求めてねーんだよ!」

赤松「(た、単純だ)」

入間「ふん。さっさと来いよな!」

赤松「(そう言うと入間さんはつかつかと私の前から去っていった。ある意味分かりやすい子だと思う)」

赤松「あはは。ホントに入間さんは切り替えが早いよね」

赤松「じゃあ、研究室に行ってみようかな。気が紛れるかもしれないし」

赤松「でも、何だか嫌な予感がするのは何でだろう。入間さんが絡んでるからかな……」

赤松「あー、私ったら! 簡単に疑ってかかったらダメなのに。純粋に発明品を見に行かないと」

赤松「そうだ。もし、女子がいたらパンツを貸してもらえるか頼んでみようかな」

赤松「危ない子だとは思われそうだけど……」

赤松「(入間さんの研究室に向かっている途中、前方で黒づくめの男子がてくてくと歩いていくのが見えた)」

赤松「最原くんだ」

最原「!! あ、赤松さん…朝食の時以来だね」

赤松「うん。最原くんは何してたの?」

最原「えっと、今から入間さんの研究室に発明品を見に行くところだったんだ」

赤松「そっか~。私も入間さんに誘われたから行こうと思って。何だかんだで楽しみなんだよね。彼女の発明品」

最原「そうなんだ。じゃあ、研究室まで一緒に行こうか」

赤松「うん。人数が多い方が楽しいよね! そうしよう」

最原「……」

赤松「えっと、最原くん? どうかした? すごい目でじっと見下ろして」

最原「い、いや! 別に何もないんだけど!!」

赤松「ふぅん」

赤松「(最原くんはそわそわとして落ち着きなく私の後ろを歩いていた。一体どうしたんだろう)」

最原「そ、そうか……赤松さんはこんな時でも恥ずかしげもなく普通にしているのか……興奮するな……」

赤松「え? 何か言った?」

最原「き、気にしないで!」

赤松「?」

最原「ふぅ………」

赤松「(何だか最原くんもおかしいような気がする。体調でも悪いのかな?)」

入間の研究室


入間「よく集まりやがったな雑魚ども! 今日はオレ様が満足いくまで発明品を見せつけてやるぜ!」

アンジー「そこまで集まってないけどねー」

獄原「あっ。赤松さん!」

赤松「獄原くんも入間さんに誘われたの?」

獄原「えへへ。発明品を見る機会なんて今までなかったから、ゴン太すっごく楽しみにしてたんだ!」

赤松「あはは。ゴン太くんを見ると和むなぁ」


真宮寺「ハァ。ロクな人間がいないネ」

キーボ「その発言はブーメランですよ。真宮寺さん」

真宮寺「おっと、機械人間もいたのか。失礼したネ」

キーボ「訴えますよ!」

赤松「(このメンバーかぁ……流石に下着を貸してほしいなんて頼めそうもないよね)」

最原「それで、入間さん。一体どんな発明品を作ったの?」

入間「ハッ、早漏ヤローが。すぐイきたがりやがる」

アンジー「うはー。美兎は息をするように下ネタ言ってるねー?」

真宮寺「下品な女だヨ」

獄原「早漏れ? うーん。一体どういう意味なんだろう」

赤松「獄原くんには、ピュアなままでいてほしいな……」

赤松「(入間さんが持ってきたのは大型の風車のような機械だった。扇風機よりも少し大きいくらいの大きさだ)」

キーボ「こ、これは一体」

入間「お前らにも分かるように言ってやると、扇風機を若干改良して大きくしたら普通の扇風機より風力を倍にして起こせるようになったんだ。これで暑くなっても簡単に涼しくなれるってわけ。まぁ他にも用途は色々あるけど」

獄原「わぁ~!」

アンジー「ほわぁ~。よく分かんないけど叫んどくよー」

最原「そ、そっか。すごいね」

赤松「う、うん」

真宮寺「風力を倍に…ネ」

入間「オレ様の天才的発明に感謝しやがれ! これでまた一歩人類は先に進んだな~!」

キーボ「それで、他に機能はないんですか?」

入間「ふぇっ?」

キーボ「ふふん。それだったら、ボクの方が高性能ですね。ボクは人間とほぼ同じように出来ているんですから。超高校級の発明家なら同じくらい洗練された機械を作れますよね!」

入間「え、えっとぉ」

キーボ「普通の電化製品の進化版ならちょっとボクは認められないですね~!」

赤松「あ、キーボくん…そんな入間さんの地雷を踏み抜くようなことを」

入間「な、なっ……!! ロボのくせに生意気なんだよ!」

真宮寺「ほォ、珍しい。君が弱気にならないとは」

獄原「それくらい発明品に自身があるってことだね! すごいよ!」

アンジー「そうなのかなー? いきがってるようにしか見えないよー?」

×自身 → ○自信

入間「じゃあ見てろ! たった今実際に使って威力を試してやる! おい! 誰か名誉ある実験体になりやがれ!」

赤松「威力? な、何か危ない気がするけど」

最原「ちょっと待ってよ! 入間さん」

入間「あ? んだよ邪魔すんな!」

最原「まだどれくらい風力が出ないのか実験してないなら、外とかではやらない方がいいよ。どんな被害があるか分かんないし」

真宮寺「まァ正論だネ。この研究室内でやった方が無難か」

入間「ふん。仕方ねー。狭苦しいここでやるのは癪だけど、さっさと実験体を決めるとするか」

赤松「(うう。夜長さんのイケニエと同じくらい嫌な予感がするよ…頼むから被害は受けませんように)」

赤松「(……って、風って危険の塊じゃない! 少しでも強い風が来たらどうなるか……想像したくないよっ)」

入間「ケケ! 誰にするかな~……じゃー、ダサイ原!」

最原「えっ!?」

入間「テメーを指名してやんよ」

獄原「頑張って!」

キーボ「最原クン。危ない時は叫んでくださいね」

真宮寺「おやおや。大変な任務を押し付けられたネ」

アンジー「終一ファイト!ファイト!」

赤松「ほっ……」



入間「お前が機械を使って実験体を弄ぶ権利を与えてやるから、さっさと選びやがれ!」

赤松「(えええええ~~!? 最原くんに決定したんじゃないの!?)」

入間「しっかりオレ様の発明品の素晴らしさを発揮してアピールしろよな!」

アンジー「むぅ? 何だかまどろっこしいねー」

入間「バカが!オレ様がやって成功するのは当たり前だけどインチキだと思われたら胸糞悪いからな! こういうのは第三者にヤらせて確認するのが適任なんだよ」

赤松「な、なるほど。意外とちゃんとした理由があってやらせるんだ」

入間「当たり前だろうが!」

最原「にしても、僕が選ぶなんて……」

入間「ハッ、流石に童貞だな。いいぜ、オレ様がおすすめを教えといてやるよ」

赤松「もう何でも童貞になっちゃうんだね」

入間「こういうのは女子に体験させるのがいいぞ~。暑がりの女子が寝ながら足でスイッチを押して涼しくなれるように作ったからな」

赤松「これも寝ながらシリーズなんだ」

キーボ「それはもはや扇風機なのでは……」

入間「威力が段違いだっつってんだろうが。女子ならスカート履いてるし面白くなるかもな! あ、もちろんオレ様は除外だ。そう軽々と童貞を殺すパンツを見せてたまるかってんだ。ビッチじゃあるまいし」

真宮寺「はァ。どこまでも腐っているネ」

アンジー「存在自体下ネタな人に言われてもねー」

獄原「誰が選ばれるのかなぁ。ゴン太が選ばれたなら、頑張るよ!」

キーボ「うう。いざ選ばれる立場になると緊張しますね…実験は何度もされているというのに」

アンジー「あはー、ロボアピール丸出しだねー」

キーボ「訴えますよ!」

最原「じゃ、じゃあ……」

赤松「(最原くんは機械を持ちながら周囲を見渡して、最後にじっとこちらを見てきた……!ダメだ、これは)」

最原「赤松さん……」

赤松「っ!?」

入間「ひゃーひゃっひゃっひゃ! どこまでも欲望に忠実な童貞ヤローだ!」

最原「そ、それは違うぞ! 赤松さんを選んだのはちゃんとした理由があって、身体があまりにも豊満だから風も対抗させやすいというか胸部で風を跳ね返すことが可能かもしれないとかそのワガママボディがとても魅惑的だからとかこの中で一番条件を満たしていると考えてその他諸々の意向を配慮して出した結論なんだよ!」

赤松「そ、そんなぁ……」

アンジー「おおー! 何かロンパしたみたいに決めてるけど、全くかっこついてないよー!」

真宮寺「ふむ。そこまで人間の本質を曝け出すとは。清々しい男だヨ」

入間「決まりだな! おら、バカ松もダサイ原の前にイきやがれ!」

獄原「赤松さん! しっかり!」

キーボ「そ、そうです! 何かあったら……その、ボクもしっかり見てカメラに収めてますから」

真宮寺「ククク……やけに人間らしいね」

キーボ「なっ! そ、それは正しいですよ!」

獄原「何だかゴン太も緊張してきたなぁ」

アンジー「2人とも~。ファイト!ファイト!」

赤松「(うっ…少しの風でも危ないのに、何とかスカートを押さえて耐えないと)」

最原「ど、どうかな! 赤松さん!」

赤松「どうかなって……ちょ、ちょっと…! 待って、風が、強くて…!」

入間「おっと? 何かやべーな。段々風力が上がってんぞ。へへっ! 流石オレ様だな! オレ様の発明品は予想外のことも引き起こす!」

赤松「(風がどんどん強くなり、スカートが捲れていく。前の方はどうにかなったけど、後ろがどうにも風を受けてしまっていた)」

赤松「~~~~ッ!!」

アンジー「ありゃー」

真宮寺「これは……」

獄原「なっ!」

キーボ「ひええええ」

最原「あ、赤松さん…!」

赤松「(後ろの方から強風をモロに受けてしまい、スカートが完全に捲れ上がってしまっていた。ということは……)」

赤松「や、やだっ……!」




入間「な、何だバカ松! パンチラどころかモロ尻かましちまってるぞ!? テメー、普段からノーパンとは生粋のド変態だったのか! 意外だな……とりあえず痴女松に改名しといてやるよ!」

赤松「ち、違うよ! その、色々事情があったっていうか」

入間「ナニが違うってんだ! まさか、オレ様の研究室に来たのもノーパンでいやらしい実験を試させてくれると見計らったからか! レベルたけー!」

赤松「いやぁ……! み、見ないで……! お願いっ」

最原「ご、ごめん! 今止めるから…! アレ、スイッチを切っても風が止まないぞ」

赤松「な、何で!? タイミングがおかしいよ!! 早く止めて!!」

アンジー「おー、風が強すぎてスカートが戻らなくなってるねー。楓~、セクシーだよー」

真宮寺「成る程。これは民俗学的に必要な資料だ。模写を施しておくとするかネ」

キーボ「ぼ、ボクも内蔵カメラに保存しておきますから!」

最原「赤松さん…! まるで桃のようにキレイな……!!」

獄原「うーん。でも何も着ないということは全然おかしいことじゃないよ。自然の中では全ての生き物たちは全裸だから! ゴン太もそうだったし」

アンジー「ゴン太ー? 全然フォローになってないよー」

赤松「(その時、研究室の扉が開いて外から他の人たちも騒ぎを聞きつけ研究室に入ってきた……! やめて! こんな痴態をこれ以上見られたくないよ!!)

赤松「ひっ! み、みんな、来ないで……」


天海「赤松ちゃんの痴女オーラを察知してやってきたっす! やはり俺の予想は当たってましたね」

百田「なんだなんだ。この騒ぎは……って赤松!? 変なAVみたいになってんぞ!」

白銀「こ、これは全然地味じゃないね……」

夢野「んあー? 尻が丸出しじゃぞ。そういうプレイでもやっとるのか?」

茶柱「ど、どうしたんです赤松さん! 男死にやられたんですか!?」

春川「ちょっと赤松。入間じゃないんだから下品なことはやめてよね」

赤松「いやぁぁぁ……!」

赤松「(やっと風が収まった時、みんなは好奇の目を向けたり、呆れていたり、息を荒らげるなど、それぞれ思い思いの感情を私にぶつけている。私は恥ずかしさにいたたまれなくなって、俯いていた)」

赤松「(ど、どうしよう……私このままみんなの顔を見ることなんて出来ないよ。絶対、エッチな子だって思われてる……!)」

赤松「う、ううっ」

??「アハハ! 何か面白いことになってるけど。赤松さん、まだ下着借りられてなかったんだね~」

全員『モノクマ!?』

モノクマ「あー、もうまどろっこしいから学級裁判でもする? これで赤松さんが本物の痴女なのかも判明するしね! ついでに下着の在りかも……」

赤松「や、やめてよ! こんなくだらないことで学級裁判なんて……」

モノクマ「え? だってこのままキミが他の人たちと過ごしてても、『こんなこと言ってるけどやっぱノーパンなんだよなぁ…』とか『どうせ生おっぱい擦り付けて感じてんだろ!』とか色々恥ずかしいことを思われながら生活していくんだよ!? それでもいいの!? 大切な下着は取り戻さなくていいの!?」

赤松「ぐっ……」

モノクマ「これはキミがこれからの学園生活を平和に過ごせるかが懸かっている学級裁判なんだ! それに下着もね! ちゃんと自分の性癖がノーマルだってことを証明しなよ~。あ、ノーパンノーブラが気に入っちゃったならそれでいいとは思うけど……ハァハァ」

赤松「(下着がどこへ消えたのかも不明で、このままみんなに誤解されたままじゃ……私やっていけないよ。パンツとブラを取り戻すためにも、ここは頑張らないと)」

赤松「(でも、何でモノクマはこんなにノリノリなのかがよく分からないな)」

モノクマ「女の子が辱められているのを見て興奮しない漢がいますか!? ええ!?」

赤松「ひぃっ」

赤松「ご、ごめん……みんな。学級裁判、付き合ってくれる?」

天海「うん。もちろんっす」

天海「(ふっ。今度こそ赤松さんの口から下半身がムズムズするようなあんなことやこんなことを言わせてみせるっす)」

最原「僕も協力するよ!」

最原「(どんなことでも論破して、赤松さんを堕としてみせる!)」

獄原「ええっと…ゴン太は全裸で過ごしても大丈夫っていう証言をすればいいのかな?」

キーボ「そういう問題なんですか!?」

獄原「下着姿を見るのは恥ずかしいけど、何も着てないと幼少期を思い出して逆に親近感が湧いてくるんだよね!」

キーボ「ええ……」

百田「な、何かこっちまで恥ずかしくなってくるな……まぁ協力するけどよ」

百田「(ノーブラに加えノーパンだったとは…赤松は性に対して随分オープンなんだな)」

春川「……」

夢野「くっだらんのぅ。ウチは午後のお昼寝がしたいんじゃが」

茶柱「それなら、転子は赤松さんを全力でサポートしますよ! 任せてください!」

アンジー「でもでも、正直楓は不利なのかなー? 神様がもっといやらしいことをさせたいっていうみんなの心を代弁してるよー」

春川「そうね。赤松は男たらしで尻軽っぽいし」

赤松「なっ! それは偏見だよ!」

春川「ふん」




モノクマ「じゃ、ここにいないみんなにも教えとくね! それでは、学級裁判で会いましょう!」

赤松「(そして、みんな怪訝そうな顔をしながら少しの調査を終え、学級裁判は始まった)」

学級裁判 開廷

ザワザワ

モノクマ「えー始めに言っときますが、今回の学級裁判では赤松さんの下着を盗んだ犯人なのかを議論してもらいます」

入間「あ? 赤松が''好きでノーパン''だったんじゃねーのかよ」

赤松「それは違うよ! 私は下着が無くなってたから着けてなかったの!」

春川「そう。まぁどっちにしても赤松の性癖は歪んでそうね」

赤松「春川さん!? 何か私に対して辛辣だよ!」

モノクマ「静粛に! 通常の学級裁判と同じく正解のクロに投票して選べたらクロのみおしおきされますが、誤ったクロを指摘した場合は……」

モノクマ「赤松さんを好きにしていい権利を与えます! 赤松さんを所有物にしてオッケー!」

赤松「な、何で!? 私に負担が大きすぎるよ!」

モノクマ「だって、その場合は赤松さんがみんなを振り回して、かつノーパンノーブラで過ごすことを悦んでたってことになるからね! 今のこの貴重な時間も学級裁判に当てられて……言うなれば赤松さんへのおしおきになるのかな。ま、これって別に殺人とか関係ないし。軽い感じになるのはやむを得ないよね。楽しくないけど」

赤松「そんな……」

男死『赤松(さん)を好きに……!?』

赤松「こんなのって…」

王馬「まーまー落ち着いて! みんな変なことを考えてるわけないよ! 嘘だけど」

天海「……」モンモン

最原「……」モンモン

キーボ「あわわ……ボクが人間のことを好きにしていいなんて。初めてのことだからどうすればいいか」

王馬「アハハ! でも赤松ちゃんで遊べるなんて愉しそ~! オレだったら犯人が確定しても喜んで他のやつに入れるねっ」

星「ふん。クールじゃねぇな」

獄原「わぁ。じゃあその時はゴン太と一緒に昆虫さんと遊んでほしいなぁ」

茶柱「男死! さっきから赤松さんを見る目が変態のそれですよ!」

夢野「んあー。もし自由に扱えるんなら人体切断ショーにでも付き合ってもらうかのぅ」

アンジー「条件なしでイケニエになってもらえるなんて楽ちんだなー!」

茶柱「みなさん!! もう後のことを考え始めてますよ!?」

モノクマ「本物のクロへのおしおきは……う~ん。みんなが見てる前でパンツを被って裸になって逆立ちで学園十周とかでどう? ま、これも軽い軽い! その後の印象が最悪になるだけで」

天海「うわぁ。男女どっちでもやるのは嫌っすね。地獄っす」

白銀「や、やだなぁ。学園という小さな社会的にだけど、抹殺されちゃうね」

入間「オレ様がそんなのやるわけねーだろうが!」

春川「私もそんなのやらない」

モノクマ「拒否するなら即処刑だよ! それもなかなか絶望的だよね~。うぷぷ」

赤松「極端!!」

モノクマ「あ、これも加えておこうかな。間違ったクロを選んだ時は赤松さんにも裸でパンツを頭に被って学園一周をやってもらいます!」

赤松「もう犯人を間違ったら私に不利益なことしかないじゃない……」

天海「それはちょっと……最高かもしれないっすね」

最原「う、うん……」

赤松「ちょっと!」

茶柱「男死!!」

モノクマ「じゃー、さっさと始めちゃってください!」

モノクマ「あ。モノクマーズは3時のおやつタイム中だよ~」



春川「……で、赤松はそういう趣味を持った痴女だった。それでいいんじゃない。どうせあんたが''下着をどっかに無くした''んでしょ」

東条「ちょっと春川さん。結論を出すにはまだ早いわ。これは赤松さんの女性としての尊厳が懸かっている裁判なのよ」

茶柱「そうです! しっかり検証して赤松さんの無実を証明しましょう!」

赤松「もう罪の領域に入ってるのか……」

春川「だってその時間に''赤松と遭遇した人間''はいるの? それも分からないじゃない」

赤松「それは……」

夢野「しかしのぅ。ウチらは入間の研究室で''尻を出した赤松''しか見ておらんから、何とも言いようもないわい」

赤松「(一斉に私に視線が浴びせられる。ここは昨日の下着が無くなった時からの経緯を説明しないと!)」

赤松「違う! 私は昨日のお風呂から上がった時から下着が無くなっていたんだ。だから今日もこうして、みんなの前で……その」

天海「赤松さん! 自分の言い分はしっかり証言するべきっす! 大きい声で!」

赤松「ぐっ……! お尻、を!! 出してしまっていたのも、そのせいなの」

シーン

天海「……なるほどっすね。よく分かりましたよ」ニヤリ

最原「じゃ、じゃあみんなその時間に何をしていたか言っていけばいいんじゃない?」

百田「……あのよぉ。その風呂から上がって最初に赤松と会ったのは、多分オレだぜ」

春川「!? そ、そう。別にそれが何だっていうの? 百田には関係ないわよね」

百田「いや、その時に赤松とぶつかって胸に腕が当たったんだ。オレの勘だが、その時にはもう既にノーブラだった。だろ? 赤松」

春川「」

赤松「う、うん。というか、百田くんよく分かったね……」

茶柱「サイテーですね! 胸の感触だけで判断するなんて!」

星「しかし、赤松。その時点でノーブラノーパンだったのは本当なんだな?」

赤松「うん……」

真宮寺「これも人間のサガというのかネ……醜くも美しいヨ」

入間「とんだセクハラヤローだぜ! 童貞臭がほとばしるな!」

百田「お、お前ら、そんな目で見るんじゃねーよ! ……だから、その時には既に赤松の下着が無くなっていたのは確実だな」

天海「だから俺らにも朝に嬉々として話してたんすね」

最原「(朝から興奮したなぁ)」

真宮寺「成る程。それでは盗難ということで、赤松さんは仕方なく下着を着けない状況を選ばざるを得なかったということか」

アンジー「楓の性癖が関係しているわけではなさそうだねー」

春川「……ちょっと待って」

赤松「え?」

春川「今朝、あんたと食堂で会った時も平然としてたけど、あの時も下着は着けてなかったのよね」

赤松「う、うん…不服だけど」

春川「短パンでも履けば回避できたのに、それでも何も履かなかったって、相当な変態じゃない!! あんな平然としていたなんて''本当は悦んでた''んじゃないの!?」

赤松「だから、その、仕方なかったんだって!」ハンロンシッパイ

春川「ま、私は貸せって言われても貸さないけど」

赤松「(しまった……言い訳しか言ってないよ)」

最原「それじゃ理由にならないね!!」\論破/

赤松「(こ、これじゃ反論できてない……まずい。私を変態だって思う人がどんどん増えているような気がする)」

王馬「あ。その次にさぁ、赤松ちゃん……俺の部屋で''アレ''をやったよね」

赤松「!?」

入間「あ? アレって何だよ! はっきり言いやがれ! 子作りか!?」

真宮寺「直球すぎるヨ……しかし人間がする営みといえばアレだよネ」

天海「ええっ。赤松さんナニしてたんすか?」

最原「探偵の僕から言わせると……男女が密室でヤることなんて一つしかないね!」

百田「タイミングよく自分の肩書きを持ち出してきたな」

獄原「交尾だったら疲れたでしょ? お疲れ様!」

キーボ「ボクにはまだ生殖機能は……」

赤松「ち、違うから!」

王馬「ちょっと揉み合いになっちゃったんだけどね……大変だったよ」

赤松「ちょっと! 変なことはやってないよ!」

王馬「そう……赤松ちゃんの濃厚な赤松ちゃんをオレのアレに!」

赤松「意味深な言い方しないで!」

天海「詳しく聞かせてほしいっす」

最原「それは同意だ!」

白銀「わ、わたしも地味に聞きたいかなぁ……」

赤松「便乗するのはやめようよ!」

赤松「(王馬くんはニヤニヤと腹黒そうな笑みを浮かべている。一斉に王馬くんは注目された)」

王馬「ね~? 一緒に楽しく……」

赤松「やめて……!」

王馬「''トランプで遊んだ''んだよね!」

赤松「えっ」

王馬「楽しかったなぁ~! でも赤松ちゃんは何かモジモジしてて''苦しそう''だったんだよね~」

天海「なんすか。もっと過激な遊びかと思ったっす」

最原「この裁判に関係ないノーマルな話題は慎んでくれないと」

キーボ「その発言もどうかと思いますが……とにかく赤松さんは下着を着けないことを利用した性的な遊びはやってなかったんですね」

星「それに、その状況を赤松は苦しんでいた……ノーブラノーパンの状態を楽しんではいなかったわけだ」

王馬「そーそー。つまんないよね! てっきりノーパン姿を見せつけてくるかと思ってたのに、ざーんねん」

赤松「(王馬くんは笑みを浮かべたまま頷いている。嘘をついて偽証をして、何か考えがあるのだろうか。ここは彼に感謝しないと)」




王馬「(……ま、こういうのは安心させて後から突き落とすのが一番面白いよね!)」

春川「……そう、分かったわ。少なくともあんたは自分で悦ぶような性癖は持ってなかったと」

天海「まぁ俺も途中でエロエロありましたけどね」

赤松「!?」

最原「でもまだ赤松さんの下着の在りかが分かっていない。もしかしたら彼女が''自分で隠して''興奮していたのかもしれないという疑惑は晴れていないよ!」

アンジー「おー、終一食いつくねー」

赤松「そんなわけないでしょ……! 最原くん、私だって怒るよ!」

最原「うっ……でも僕も負けていられないんだ!」

赤松「その無駄な意地はどこからくるの!?」

天海「まだ希棒は残されてるっす!」

茶柱「何の希望ですか!」

赤松「そ、そうだ。私がお風呂に入っていたのは6時くらいだったんだけど、みんなはどこにいたのか教えてくれるかな」

春川「それ、言わなきゃいけない?」

赤松「うん。これでみんなのアリバイも証明できるよね」

赤松「(ここからはしっかりみんなの意見を聞いてどうにか犯人を見つけ出さないと!)」

赤松「(……犯人がいたら、なんだけど)」

赤松「(……何だか急に虚しくなってきたなぁ。何でこんな変態裁判になってるんだろう。今更恥ずかしいよっ)」

赤松「それじゃ、申し訳ないけどみんな話してくれるかな?」

天海「赤松さんが私はお尻丸出しですと言ったらいうっすよ」

赤松「なっ!?」

天海「定期的に癒し要素がほしいっす。今の所正常な会話が続いてますから」

赤松「わ、たしは……お、お尻……っ! 丸出し、です……!」

天海「はいオッケーっす。それじゃ言いましょうか」

赤松「き、鬼畜だ……!」

東条「では、私から」

赤松「お願いするよ!」

東条「私は食堂で夕食を作っていたわ。6時には、ほぼ出来上がっていて……部屋に持ってきてと頼まれた''星くんと春川さんの元へ料理を届けに行った''わ」

百田「2人とも出て来ねーと思ったら部屋にいたのか」

春川「そう。私は部屋にいたから当たり前だけどその時間は風呂にも行ってない」

星「同意だ。俺も部屋にいた」

東条「届けに行ったから、2人の姿は見ているわ。そして私も会っているから、2人と私のアリバイは成立するのかしら」

茶柱「転子は''夢野さんと一緒に中庭へ行ってました''!」

夢野「ウチは茶柱のトレーニングに付き合わされたのじゃ。とんだ迷惑を被ったわい」

アンジー「アンジーはねー、転子と秘密子のトレーニングを見てインスピレーションを貰ってたよー!んーと、だからバスタイムは関係ないねー」

茶柱「夜長さんは転子も中庭で見ています! 独特な動きをしていました!」

アンジー「神様に祈ってたんだよー?」

天海「俺は6時というか、1日中図書室にいましたね。その時は''真宮寺くんに夕食に誘われた''んで、怪しみつつも着いて行きましたよ。意外と普通だったっす」

真宮寺「あァ。それは正しいヨ。あまりにも退屈だったから、図書室狂の彼を誘って6時には食堂にいたネ。一応彼と僕のアリバイは成立するヨ」

キーボ「ボクは入間さんの研究室で……その、色々と」

入間「はっはー! ''エロエロと点検を施してやった''ぜ! とりあえずロボはオレ様のアリバイ証明になるな!」

赤松「(今の所誰もお風呂場に近づいた人はいないのか…どうしよう。このまま誰も見つからず、私が変態のまま終わっちゃったら)」

赤松「つ、次は……最原くん。お願いしてもいいかな」

最原「僕はその時間は''獄原くんの部屋で昆虫についての教授を受けていた''よ」

獄原「うん! 楽しかったなぁ。これで一応ゴン太もアリバイを持ってることになるのかな?」

獄原「あ、でも……最原くんは6時くらいには用事があるって''ゴン太の部屋を出て行った''ような気がするよ」

最原「!」

赤松「そ、そうなの? 最原くん」

最原「た、多分その時間は獄原くんと別れて食堂に向かっていたんじゃないかな」

赤松「ふーん」

赤松「(最原くんは目が泳いでいるように見えた。見間違いかな。彼がそんなことするようには見えないし)」

白銀「あー……わたしは地味に''自分の部屋へ向かう途中''だっかなぁ。最原くんも途中で会ったから、わたしのことを見てると思う」

最原「うん。白銀さんは廊下ですれ違ったよ」

白銀「えーと…一応、わたしもアリバイ成立かな。うん。これでよし」

百田「そんで、多分一番疑われるのはオレか……さっきも言ったが、最初に赤松と遭遇したのはオレだと思う」

赤松「そうだけど…その後は?」

百田「風呂に入ってた。周りには誰もいなかったから、アリバイは証明できねーんだが……」

春川「っ! 百田はそんな姑息なやつじゃないよ!」

真宮寺「春川さん。キミはアリバイもない人間を一番疑いそうな人だけどネ……どうして証拠もないそんな男を擁護するんだか」

キーボ「あなたまで怪しまれることになりますよ!」

アンジー「庇う必要はないよねー?」

春川「だって、だって……! その次には私と一緒に風呂に入ったから!」

全員『えっ?』

シーン……

赤松「(春川さんは顔を真っ赤にさせながらぷるぷると震えている。百田くんを含めたみんなはあっけにとられたように黙ったままだった)」

春川「私は…夕食を食べずにそのまま風呂に向かった。その後赤松と別れた百田を見かけて…そのまま風呂へ行ったのよ」

赤松「(赤くなっている春川さんと対照的に困惑したような顔をしている百田くんを見た)」

百田「ど、どうした? 春川」

春川「……」

赤松「ええっと、百田くん。本当に春川さんとお風呂に行ったの?」

百田「えっ。入ってねーけど……? 春川、何でそんな嘘を」

春川「バカ!!」

百田「俺、別に女と風呂に入りたくねーし」

春川「」

王馬「ひぇ~っ! 百田ちゃん、悲惨すぎるよ!」

茶柱「す、少しは女子の気持ちを汲み取ったらどうなんですか!?」

百田「えっ? 春川の記憶違いだろ?」

全員『……』

白銀「地味に公開処刑だね……」

赤松「(春川さんは打ちひしがれたように座り込み、肩を震わせている。よく分からない)」

赤松「うーん…百田くんのアリバイはないけど、正直百田くんが犯人とは思えないな」

星「丸分かりのアリバイ工作も目の前で行われたことだしな」

東条「では、春川さんは元通り部屋にいたということでいいわね?」

春川「……はい」

天海「っていうかその時間食堂に最原くんいましたっけ? 俺覚えがないなぁ」

東条「私も白銀さんと最原くんは見かけていないわね…」

赤松「(ということは、百田くんを除くと、みんなが見ていないのは2人だけになるけど…?)」

最原「……流石だね。赤松さん」

アンジー「んー? 何か言ったかー? 終一ー」

最原「見苦しく散るのならいっそ……それならここで言ってしまった方がいいかな?」

白銀「ちょっと! 最原くん?」

赤松「えっ?」

最原「僕はキミのパンツが欲しかったんだ。赤松さん!」

赤松「ええええっ!?」

最原「赤松さんのパンツを偶然見かけてから……何だかこの機会を逃すとキミに会えなくなりそうで、カッとなって」

赤松「だ、だからって盗まなくても……」

王馬「え~? 自分から告白しちゃうの?」

茶柱「ふん! やはり男死でしたか! こんなことだろうと思いましたよ!」

百田「早く言ってほしかったぜ…」

白銀「……」

白銀「ち、違うの! わたしも地味に一枚噛んでて……」

全員『え?』

白銀「わ、わたしも赤松さんの魅惑のお尻にどうしても惹かれちゃって……赤松さんのバストとブラのサイズを知ってから感触を知って自分だけでハァハァしようと思って風呂に向かって……下着を……!その後に赤松さんの部屋へ入ってしまったの。そして、根こそぎ……」

天海「何だか俺らと同じ発想っすね」

夢野「じゃー、真の実行犯は……白銀ということになるのぅ」

真宮寺「でも何だか知らないけどさァ……キミってやりそうな感じしてるよネ」

入間「地味にヤってそうな感じはするよな!」

白銀「何やかんやで開けられたよ? 何でかなぁ」

赤松「……」

キーボ「何かあなたなら開けられそうな気はしますが」

白銀「そして途中で会った最原くんに……」

最原「僕が、頼んでしまったんだ。白銀さんに……赤松さんの下着を!!」

最原「僕は! 変態だ!!」

赤松「わ、分かったから。顔を上げてよ。最原くん」

最原「赤松さん……」

天海「十分変態ということは知れ渡ってましたよ」

茶柱「で、でも! 女子でも鬼畜の行為です! 十分反省をお願いします! あ! 男死には極刑を!」

アンジー「いやいやー。つむぎにやってもらいたいなー。ヘンタイカメンー」

王馬「なるほどね。これが事件の真相かぁ。単純だったなぁ」

赤松「(正直、ほっとしてしまう自分がいた。よかった。これで、この裁判は終幕を迎える……と思っていた)」






王馬「でもさぁ」

王馬「本当にこのままでいいの? 1人の人間を好きに出来る権利……オレはみすみす逃さないけどねっ」

天海「そっすねー。俺も迷いが生じてきたっす」

アンジー「うーん。アンジーも迷ってきたなぁ」

赤松「なっ、もうクロは決定したんだよ!?」

王馬「甘いなぁ~赤松ちゃん! この世の中には欲望に溢れている人間もいるんだからさぁ! あ、もちろんオレはクロに入れるよ?」

赤松「最後の最後に揺さぶらないでよ……!」

茶柱「そうですよ! 投票で全てが決まります!」

一部男死『……』

モノクマ「さて、そろそろ結論がついてきたらしいので、投票ターイム! 多数決で決まりますが、痴女…クロだと思う生徒に投票してくださいね!」

モノクマ「では……スタート!」

.
.
.

東条「災難だったわね。赤松さん」

獄原「何故か赤松さんにも投票されていて、ギリギリで本物のクロが選ばれたんだよね」

星「全く。俺たちもお前に疑いを掛けてすまなかったな」

茶柱「ほんっとに信じられませんでした! これだから一部の男死は!」

赤松「ううん。最終的に下着も返ってきたし、私の疑いも晴れてよかったよ!」

赤松「(あのロクでもない学級裁判から数日経ち、私は平和な日々を送っている。中庭ではスクール水着を着てパンツを被り、逆立ちで歩いている白銀さんの姿が見えた)」



白銀「むぐぐ……! 地味っていうか相当辛いわこのおしおき! もはや誰も見てないし!? わたしってコスプレしてないとダメなの!? というか全てのヘイトをぶつけられてる気がする!!」

アンジー「わー。何だかすごく悪役顔だよー。つむぎー」

白銀「酷い!?」

赤松「あはは……」

赤松「(本当に平和で、何だか少し物足りない気がするくらいだ)」

赤松「……」

赤松「(さりげなく、自分の尻を撫でる)」

赤松「あ……っ」

赤松「(今日は、下着を着けていない日で、少しスリルがあって)」

赤松「(私って、本当に変態と呼ばれても仕方ない行動をしている。あの裁判でせっかく自分が正常だって証明したのに……自分の否定していた行為が、とても気持ちいい)」

赤松「……何だか、くせになっちゃったかも」




物陰

王馬「にししっ。今度はしっかり調教しないとなぁ」

最原「今度はしっかり絆を深めてパンツを貰わないと……」

天海「全く懲りないっすねぇ。最原くん」

最原「天海くんこそ」




真宮寺「ククク……快感を求めるのは人間の真の美しさ、だよネ」

色々長くなって申し訳ない
V3のキャラはみんな好きです

183の冒頭が抜けてた

>夢野「お主、地味に最後まで難をかいくぐってそうだのぅ」

>赤松「な、何で白銀さんは私の部屋の鍵を……」

>白銀「何やかんやで開けられたよ? 何でかなぁ?」

>赤松「……」

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