茄子「もう何もいりませんね。私が居ますから」 (123)


ゆっくりやります。頑張ります。





ガチャ



茄子「あっ、プロデューサー……おはようございます!」ニッコリ


P「あぁ、茄子か……。おはよう」


茄子「今日もいい天気ですね~……。どうですか? 一緒にお散歩なんて」


P「いや、遠慮しとくよ」


茄子「もうっ、ダメですよ? 幸せは歩いてこないんですから」


P「ははっ、そうだな……。……まぁ、それは置いといて、だ」


茄子「はい、どうしましたか?」


P「いやぁさ……。ちょっと聞きたいことがあるんだが……――」









P「――なんで俺の家知ってるの?」









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茄子「ふふっ、なんとですね。昨日、お散歩してたら、偶然プロデューサーのお家を見つけたんですよ」ウフフッ


P「いや、ここアパートの二階なんだけど……。どんな散歩コース歩いてるんだよ」


茄子「まぁまぁ、細かいことはいいじゃないですか。幸せが逃げますよ?」


P「幸せが逃げるか……。確かにそれは困るな」


茄子「ふふっ、ですよね?」


P「ははっ、そうだな。細かいことは気にしないことにするよ……――」





P「――じゃ、また明日な」





ガッ‼



茄子「もう……せっかくこうして会えたんですから、もっとお話ししましょうよ」グググッ…


P「いや、会えたっていうのかこの状況は……。てか、力強いな」ググ…


茄子「あー、いい天気ですけど、やっぱり外は寒いなー」


P「だろうな」


茄子「プロデューサーのお家、暖かそうだなー」チラッ


P「まぁな」


茄子「………………」ニコッ


P「いや、居れないぞ?」


茄子「えーっ、なんでですかっ?」


P「何でもなにも……。茄子も知ってるだろ? ……俺は今日休みなんだよ」


茄子「もちろん、知ってますよ」


P「…………休みの日ぐらいはゆっくり過ごしたいだろ?」


茄子「あぁー、そうですね……」


P「そういうことだ」


茄子「……プロデューサーは知ってますよね? 私も、今日お休みなんです」


P「そうだな」


茄子「……休みの日ぐらいは、プロデューサーのお家でゆっくりしたいですよね?」


P「そう……いやいやいやいやっ! 俺はねっ?? 茄子は茄子の家で休めよっ!?」


茄子「………………あっ、なるほど」ポンッ


P「おっ、わかってくれたのか?」


茄子「『茄子の家』……と言うことは、将来私とプロデューサーが一つになった時の家ということで、入っていいってことですね?」ニコッ


P「あれ、なんにもわかってねぇし、とんでもないこと言うなぁ……」


茄子「…………あれ、プロデューサー」


P「ん、どうした?」


茄子「……これ、扉にチェーンかかってますよ?」


P「……そうだな」


茄子「もう、プロデューサーは天然さんですね。これじゃ入れないじゃないですか」


P「…………なぁ、茄子」


茄子「はい?」


P「この扉についてるチェーンって、なんのために存在してるのか知ってるか?」


茄子「それはもちろん……、変な人が入ってこないためですよね?」


P「正解だ」


茄子「…………? なんですか? 言いたいことがわからないんですけど……」


P「たった今な、扉の前に変な人が居るから、チェーン外せないんだ」


茄子「えっ!? ど、どこですかっ?? こ、怖いこと言わないでくださいよプロデューサー……」


P「………………」


茄子「……あれ、もしかして私のことですかっ? もう、冗談はいいですよー!」


P「まぁ、なんだ。今日のところは帰りなさい」


茄子「えー……。――……あれ?」


P「ん?」


茄子「わぁー、見てくださいプロデューサー! こんなところに偶然……――」







茄子「――ボルトクリッパーが」ニコッ







P「ははっ、アレだ。少し落ち着こうぜ、なっ?」


茄子「うふふっ、こんなところで拾うなんて幸運ですね」


P「おかしいなぁ。俺んちの前にそんなのあったかなぁ……」


茄子「誰か落としちゃったんですかね~?」


P「また随分物騒なものを落としてったもんだな」


茄子「…………では」スッ


P「いやいやいや……。それは、ダメだ」


茄子「えっ」


P「えっ、いいわけないだろ」


茄子「で、でもっ、このままじゃ私がプロデューサーのお部屋に入れないですよっ?」ビックリッ


P「そうだな」


茄子「私はどうすればいいんですか?」


P「いや、だからな。茄子は、茄子の家に帰ればいいんだぞ?」


茄子「プロデューサー…………」


P「……わかったか、茄子?」


茄子「…………はい」




茄子「…………では」スッ




P「違う違う違う違うっ! あれっ? いまわかった空気じゃなかったっ?」


茄子「えーっと……つまり、こういうことですよね?」


茄子「私にとっての家というのは、将来の旦那さまであるプロデューサーの家」


茄子「……だから、気にせず入ってこい。――……っていう、プロデューサーなりの遠回しの表現ですよね?」


P「違う。そのままの意味だよ」


茄子「…………では」スッ


P「まぁまぁ、とりあえずその工具を置け」


茄子「入れてくれるんですか?」


P「チェーン外すにも、まずは扉を閉めないとだろ?」


茄子「あっ、それもそうですね」ニコッ


バタン



ガチャリ



茄子「…………あれ、プロデューサー?」トントンッ


P「茄子、俺たちには明日も仕事が待ってるよな。今日はゆっくり休もうぜ」


茄子「………………」ガサゴソ…




ガチャリ




ガンッ‼




茄子「あっ、プロデューサー」


P「おう、茄子」


ジャラ…


茄子「……あれ? チェーンがまだついてますよ?」


P「えっ? おかしいなぁ。……もしかしたらアレかもしれないな。神様の、早く帰って休みなさいって意思表示が、鎖となって表れてるのかもしれないな」


茄子「そうなんですかっ? ……じゃあ、私のエクスカリバーで断ち切って見せますね」スッ…


P「まぁ、待て。…………それよりも、もっと気になることがあるんだ」


茄子「はい、どうしました?」


P「いま、どうやって鍵開けた?」


茄子「それは、私がプロデューサーのお部屋に入ることよりも大事なことですか?」ググ…


P「あぁ、大事だ。今後のプロデュースと、我が家の防犯にも関わってくる」グググ…


茄子「実はですね、この前幸運にもプロデューサーのお家のカギを拾ったんですよ」ニコッ


P「へぇー、ちょっと見せてくれよ」


茄子「えっと……。はいっ、これです」


P「貰ったッ!」ヒョイッ


茄子「あっ……――」





茄子「――まぁ、それはスペアキーのスペアなんですけどね」




P「えっ」



P「なぁ、茄子」


茄子「はい、プロデューサー」


P「興味本位なんだが、あと何本ぐらいあるんだ?」


茄子「さぁ~……? あっ、プロデューサーが私をお部屋に入れてくれたら、教えてあげますよ」ニコッ


P「そっか。じゃあ鍵変えるよ」


茄子「もう、プロデューサーは意地悪ですねっ。……でも、そんなところも好きです」


P「ははっ、ありがとう。じゃ、また明日な」


茄子「――あっ、そうそう。プロデューサーが好きな食べ物ってなんですか?」


P「んー、グミかな」


茄子「麻婆豆腐と麻婆茄子だったら、どっちが好きですか?」


P「麻婆豆腐かな」


茄子「なるほどっ、そこでプロデューサーが私を食べてくれれば、麻婆茄子になるってことですねっ?」


P「ごめん、ちょっと意味が分からない」


茄子「あっ、もちろん……食べるっていうのは……。――いやっ、もう言わせないでくださいよプロデューサーっ!」エヘヘッ


P「閉めるぞ」


茄子「えぇー! 私を締め出したら、幸運も逃げちゃいますよっ? な~んて……」


P「まぁ、何はともあれっ」


P「茄子はもう自分の家に帰ること。……あと、鍵をあと何本持ってるのか知らないけど、扉を開けないことっ! わかったな?」


茄子「どうしても、ダメですか?」


P「ダメだ。もし開けたら……えーっと……、茄子のプロデューサーを別の人と代わってもらうことになるかもな」


茄子「…………わかりました」


P「はぁ……わかったならいい。それじゃ、また明日な」


バタンッ


P「……一応開かないように、なんか重いものでも置いておくか」


P「どれにするかな……」ウーン


ガタッガタガタッ…


P「……ん?」


P「なんだ? 窓のほうで音がするな……」

昔、本家の春香さんで似たようなやつがあったな

>>33
そうそう、やっぱあるよね。
自分も何年か前に見た記憶があって、そんな感じのを書いてる。



P「やぁ、茄子」


茄子「あっ、プロデューサー。ふふっ、今日はいい天気ですよ」


P「いやまぁ、それはさっき聞いたし、見ればわかるよ」


茄子「そうだっ、これからお散歩とかどうです?」


P「それもさっき……。――まぁ、それよりもだ。…………いま茄子は何をやってるんだい?」


茄子「えへへ、実は梯子を見つけちゃいまして」


P「いや、見つけちゃいましてって……じゃなくてだな」


P「――まぁまぁ、見つけるのはいいけど、何故それを俺の部屋の窓にかけてるんだい?」


茄子「えっ……。だってさっきプロデューサーが『扉からは』入るなっていうから……」キョトン


P「あぁー……そっかぁ……」


茄子「でも……おかしいですね。この窓開かないんですよ……」バシバシッ


P「そりゃまぁ、鍵かかってるからな」


茄子「えっ。……あの、外は寒いですよ?」


P「だろうな。…………というか、下の階の人にビックリされるから止めなさい」


茄子「なんとですね。幸運にも先ほどお出かけすると言って出ていきましたよ?」


P「幸運っていうか……。話したのか? ……でも、どこに?」


茄子「南到達不能極のレーニン像を見に行くと言ってました」


P「マジか。そんな冒険家の人だったかな……」


茄子「……ってことで、大丈夫ですから。…………ねっ」ニコッ


P「いや違う違う。重要な問題はそこじゃないんだ」


茄子「あー……、プロデューサーのお部屋の中暖かそうだなぁ……」


P「あぁ、きっと茄子の家も暖かいだろうよ」


茄子「……あれ? わぁー、見てくださいよプロデューサー。こんなところに……――」


P「今度はどうした」



茄子「――ガムテープと金づちが」スッ



P「いや、それはないわー……」

これか
春香「私、将来的にプロデューサーさんに嫁ぐじゃないですか」

>>37
それだ。面白いよね。



茄子「………………」


P「………………」


茄子「………………では」ビリリッ


P「あぁー……茄子。それは、ダメだ」


茄子「えっ?」キョトン


P「いやいやいや……。窓は割るなよ?」


茄子「で、でも、開かないなら割るしかないじゃないですか」


P「いやだから、なんていえばいいかな。そもそも、前提が違うと思うんだ」


茄子「はぁ…………」


P「俺は何も難しいことは言っていないぞ? 茄子は、茄子の、自分の家に帰ればいいんだ。な?」


茄子「………………」


P「……さぁ、疲れただろ? ゆっくり家で……――」





茄子「――あ~、間に窓があるせいかなー。プロデューサーさんの声が聞こえないなー」ペタペタ





P「いやいやいやいやいやっ!! さっきまで会話出来てたじゃん!」


茄子「………………」ペタペタ


P「か、茄子さん……? ほ、本当に割らないよね……?」


茄子「小さな~一歩だけど~♪ 君が居るから~……♪」フンフーン…


P「その一歩はダメだぞ? 茄子っ!? おーいっ!」ブンブンッ


茄子「……よしっ。………………ではっ」スッ


P「――わかったっ!! あ、開けるから、ストップだ。窓は、割るな」


茄子「聞こえないなー。……じゃあ、カウントダウン入りまーす。さーん……にー……――」


P「3からっ!? あぁ、もう……っ!!」ガチャッ



ガララッ‼




茄子「――お邪魔します、プロデューサーっ♪」ニコッ

1日1レスは少な過ぎ

ラフメイカーと化した茄子


茄子「わぁ、今日はなんて幸運な日なんでしょうっ! まさか、プロデューサーのお家にいれてもらえるなんて」ニコニコ


P「あぁ、うん……。少しゆっくりしたら帰るんだぞ?」


茄子「プロデューサーは朝ごはんはもう食べました?」


P「いや……。――あぁ、そうだ! どっかの喫茶店でも行こう、な? よし、それじゃさっそく出かける準備でも……」


茄子「それじゃ、台所お借りしますね」ススッ


P「いやいやいやいや。ほ、ほら、でも俺ってあまり料理作らないからさ、そんな材料もないし……。やっぱ喫茶店のほうが――」


茄子「ふふっ、大丈夫ですよ。プロデューサーの冷蔵庫事情ぐらい把握してますから」


P「当たり前のように言うけど、おかしいからな? なんで知ってるんだっ?」


茄子「いや、やっぱりプロデューサーの将来のお嫁さんとしては、それぐらいできないと…………ですよねっ?」ニコッ


P「それ、絶対外でそれ言うなよ?」


茄子「当たり前じゃないですかっ。サプライズですよね?」


P「おかしいなぁ。なんでこんなに話が通じないんだろうなぁ……」


茄子「まぁまぁ。おなか減ってるのかもしれませんけど、焦ってもいいことはありませんよ~?」


P「そうだな。俺が焦ってる原因をお前もわかってくれるといいんだけど……」


茄子「焦ってる……。……結婚式をいつにするか、とかですか?」


P「なわけないだろ」


茄子「そ、そうですよね……。まだ、ご両親にも挨拶してないですもんね」エヘヘ…


P「すごいな、茄子は。俺の想像を常に上回ってくるもんな」


茄子「えへへっ、ありがとうございます」


茄子「――それじゃ、すぐにおいしいご飯作りますから。ちょっと待っててくださいね~」


P「あぁ……うん…………。…………まぁ、しょうがない――」



P(――逃げるか……)



P(いくら茄子でも、逃げる俺には追いつけないだろう……)


P(とりあえず……財布と、携帯だけ持ってれば…………)スッ


ガッ


P「……ん? ドアが開かない――」


茄子「あれ~? 壊れちゃったんですかね~……?」


P「」

>>43
すまんな。どうしても暇つぶしに書いてるような感じなんだ。
ただ、最低でも1日1レスは書くようにするつもりだから、良ければ1か月後とかにまとめて見てくれ。

↑ ごめん、>>42だった。


P「…………そ、そうだなぁ……。壊れちゃったのかなぁ……あはは……」


茄子「困っちゃいましたね……。そうだ、業者さんに電話でもしておきますか?」


P「い、いや、それは俺がやるから、茄子はいいよ」


茄子「……そうですか」



茄子「――で、どこに行こうとしたんです?」



P「……ちょっと……自販機にジュースでもと……」


茄子「…………なーんだ、そうなんですか」エヘヘッ


茄子「も~、てっきりどっか逃げようとしてるのかと思っちゃいましたよー」


P「そ、そんなわけないだろ? あ、あはは……」


茄子「じゃあ、座ってテレビでも見ててください。……ねっ?」ニコッ


P「う、うん……。おとなしくしてるよ……」


P(……なんてことだ、茄子が何かしたのか……?)


P(まぁ、正直わからんが……。窓には茄子がかけた梯子がある。……残ってるのはそこしかない)


P「あ、あー……、なんか暑くなってきたなー。ま、窓でも開けて、少し換気するかなー」


ガッ‼


P「…………あれ?」


ガッ‼ ガッ‼


P「………………あれ??」


P「…………開かない……?」


茄子「あー……、どうやら立て付けが悪くなっちゃったみたいですね……『偶然』にも」


P「そっかぁー……。さっきまで大丈夫だったのになー……」


茄子「…………ふぅ。確かに、プロデューサーの言う通り、少し暑くなってきましたね……」ヌギヌギ…


P「よし、暖房消そう。なっ? だから、服を脱ぐのやめようか」


茄子「えっ、でも暑いですし……」


P「そっか、じゃあ冷房にするか。よし、そうしよう」ポチー


P「………………あれ、電池切れ?」


茄子「あー、じゃあしょうがないですねー……」ヌギヌギ…


P「まぁ、アレだ。少し落ち着こうぜ、茄子」

ごめんなさい。
一日一レスとか言っといて申し訳ないんだけど、ちょっと止まります。

ワスレテナイヨ。来月に続き書きます。

それか、もし書きたい人が居たらどうぞ。

すまんやで。
実は小説を一作書いてて、そっちに集中してた。
明日こそ更新いたします。

ガッ‼


茄子「あっ」


P「ほら、コンセント抜いたから! じきに涼しくなるから大丈夫」


茄子「……チッ」


P「いま舌打ちしたか?」


茄子「――えっ? 私がそんなことするわけないじゃないですかー」


P「だよな、よかった」


茄子「それじゃ、ご飯作りますから。『大人しく』待っててくださいねっ?」


P(なんか強調された……)


茄子「ふんふ~ん……♪」


P(……ドアも窓も開かない……。なんだこれ、密室じゃないか……)


P(どうする、俺……。しかたがない、しばらく様子をみるか……)


茄子「――はいっ、出来ましたよー?」


P「あ、ありがとう……」


茄子「コーヒーは砂糖なしのミルクですよね?」


P「あぁ……って、あれ? うちにそんなマグカップあったか?」


茄子「え? なに言ってるんですかプロデューサー。前からあったじゃないですか、これは私のですよ」


P「おかしいなぁ。なんで俺の家に茄子のマグカップがあるんだろうなぁ」


茄子「きっとこのマグカップは、自分の居るべき場所がわかってるのかもしれませんね」ニコッ


P「だとしたらここに居るのは迷子だな。持って帰れよ」


茄子「まぁまぁ。はい、どうぞ」


P「あ、あぁ……」


茄子「………………」ジー…


P「………………」


P「……なに見てるんだ、茄子?」


茄子「そうですねー、しいていうなら私たちの未来……ですかね」


P「そうか。なら、トップアイドルになる未来かな?」


茄子「子供はやっぱり、一姫二太郎ですね」


P「俺にはちょっとわからないなー」


P「はぁ……。とりあえず、いただこう――」スッ


茄子「………………」ジー…


P(…………ん? 茄子、何見て……)


P「……なぁ、茄子」


茄子「はい、プロデューサーの茄子ですよ」


P「……まぁいい。……このコーヒー交換しないか?」


茄子「……な、なんでです?」


P「いや、なんかそっちのが飲みたくなってな」


茄子「………………」


P「………………」


茄子「………………」


P「……なに入れた?」


茄子「さぁ……? 何を言っているのかさっぱり……」


P「じゃあ交換なっ」ヒョイッ


茄子「あっ……!」


P「んっ……」ズズッ…


茄子「あぁ~……――」


P「………………あれ?」グラッ




茄子「――それには、私がよく眠れるようにお薬を入れておいたんですけど……」




P「えっ」


茄子「もうっ、プロデューサーが飲んじゃうなんて……」


P「えっ」


茄子「眠いですか? プロデューサー」


P「あぁ……えっと…………」ドサッ


茄子「しょうがないですね。……おやすみなさい」


P「――――っ」



P「――――……はっ!!」


茄子「あっ、起きましたかプロデューサー」カチャカチャ…


P「あ、あぁ……あれ……? 俺、寝てたのか……?」


茄子「はい、ぐっすりと」


P「…………な、なんで寝てたんだっけ?」


茄子「プロデューサーが私のお薬入りコーヒーを飲んじゃったんですよ」


P「そう、だったよな……」


P「………………」


P「………………な、なぁ、茄子?」


茄子「はい? どうしたんですか?」


P「……いや、なんかこういうのも変かもしれないんだけどさ」


茄子「もう、なんですか。私とプロデューサーの仲なんですから、遠慮しないでください」


P「そうだな、アイドルとそのプロデューサーだからな」


P「――……まぁでさ、…………俺になにかした?」


茄子「えー、私がですかー? 何もしてませんよー」


P「……本当に?」


茄子「もうっ、私を何だと思ってるんですかっ。寝てる殿方になんて……、そんな非常識な事しませんよ」


P「お、おう……。茄子が『非常識』って言葉を知っていたことに驚いたよ」


カァ…カァ…


茄子「あら、カラスが鳴いてますね……」


P「あぁ……そうだな――」


P「――って!! もう夕方ッ!?」


茄子「ぐっすり寝てましたからねぇ」


P「俺の休日が……」ガーン…


茄子「……さて、プロデューサーはお昼も食べてないことですし、早めに夕飯の準備に入りましょうか」


P「いや、もう茄子は帰りなさい」


茄子「えっ」


P「いや「えっ」じゃなくてだな……」


茄子「――……わかりました」


P「まぁ、そうだよな。茄子が素直にそう言わないのはわかって……」


P「……えっ?」


茄子「やっぱり明日のお仕事の準備もありますし、今日のところはいったん実家に帰るとします」


P「実家っていうか、自宅な。……しかし、えらい素直だな」」


茄子「あっ、じゃあ準備が終わったら帰ってきますね」


P「ノーサンキューだ。……まぁ、もう夕方だし送るよ」


茄子「わぁ、あの缶がいっぱいついてる……。ブライダルカーですか?」


P「違うよ。普通の軽だよ」


茄子「うふふっ、ハネムーンですね」


P「帰宅だろ。ほら、早く用意しな」


茄子「はーい……――」



――――――


――――


――




茄子「――それじゃ、また明日……事務所で」


P「あぁ、また明日」バタンッ



ブーン…



茄子「……うふふっ…………」フリフリ…



茄子「……嘘はついてませんよ――」




茄子「『プロデューサーには』何もしてませんから」




茄子「ふふふふ……――」


―――翌日


茄子「――あっ、おはようございます」


P「あぁ、おはよう。今日も頑張ろうな」


茄子「はいっ。……今日もいい天気ですね」


P「ん、そうだな」


茄子「ふふっ、まるで私たちの仲を祝福してるような天気ですね」


P「午後から雨らしいぞ」


茄子「まぁ! お天道様も泣くほど祝福してくれるってことですね」


P「どっちでもいいのか」


P「――それはともかく、今日の現場は近場なんだけど……。車出すか?」


茄子「いえ、せっかくだから歩きで行きましょ~。なんていったって、こんないい天気なんですから!」


P「そうか……。まぁ茄子がそう言うなら……。準備はできてるか?」


茄子「はい! いつでも大丈夫ですよー」


P「わかった。じゃ、行こうか――」


茄子「………………」








チュンチュン…

スタスタ…


P「――ん、こっちの道のほうが近道かな……」


茄子「……あっ、そっちですか……?」


P「あぁ……。どうしたんだ?」


茄子「いえ……。なんでもないです」


P「…………?」




P「――さて、今日の仕事で気になることとかないか?」


茄子「いえ、特には~」


P「そうか。まぁ、まだ寒いから、無理はしたらダメだぞ?」


茄子「はい。……その後プロデューサーが暖めてくれるんですよね?」


P「あぁ、カイロぐらいなら買ってあるから安心しろ」


茄子「もうっ、違いますよー」ギュッ‼


グイッ


P「――ちょ、茄子っ?」


茄子「こうやってですよ~! ……もちろん、もっと触れ合ってもいいですけど?」


P「寝言は寝て言うんだな。……ほら、早く――」





パァアァアアアッ‼





P「――えっ?」





ガッシャーーンッ‼


「キャーッ! く、車が……!」






P「…………ぁっ……」



P(急に車が突っ込んできた……っ? あ、危なかった……、茄子に止められずにあのまま歩いてたら、俺は……――)



茄子「――わぁ……びっくりしちゃいましたね……。……なんか、嫌な予感はしたんですけど」


P「えっ?」


茄子「それよりっ! 早く救急車とか呼ばないと……!」


P「あ、あぁ、そうだな……!」


――――――

――――

――




茄子「――運転手さん、大きな怪我もなくてよかったですね」


P「あぁ、そうだな……。今更だけど、茄子は大丈夫だったか?」


茄子「はいっ。……お嫁に行く前に傷がついてはいけないですからね」


P「あーはいはい。さぁ、行こうか」


茄子「あっ、プロデューサーになら……私は……」ポッ


P「置いてくぞ」


茄子「もうっ、プロデューサーは焦らし上手です~」キャッキャッ


P「はぁ……――」









――――後日、事務所


P「――うーん……」


ちひろ「……あれ、どうかしたんですか?」


P「あぁ、いや……」


ちひろ「あぁ、この前の事故に遭ったことです? 確かに、目の前でそんなことがあったら驚きますよねぇ」


P「まぁそれもそうなんですけど……。なんだろうな、なんだか最近、運が悪いような気がして……」


ちひろ「運……?」


P「はい。――そりゃまぁ、車に轢かれそうになる事はあれ以来ないですけど、些細な事が……」


ちひろ「あはは……、きっと気のせいですよ。もっと元気出してください。プロデューサーさんが元気なかったら、アイドルの皆も心配しちゃいます」


P「……それもそうですねっ。すいません、なんか……」


ちひろ「いいんですよっ。――……スタドリも安くしときますよ」ボソッ


P「…………ちひろさん……」グッ‼



ガチャ



朋「――おはようございまーす」


P「ん、おぉ……おはよう、朋」


朋「………………っ! な、なんかプロデューサーから負のオーラを感じる……っ?」


P「えっ」


P「い、いきなり何を言い出すんだ……」


朋「なんかこう……ビビッときたのよ。……一回占おうか」


P「え、いいよ」


朋「まぁ、勝手に占うんだけど……。星座はスタドリ座だっけ?」


P「あぁ、そうだよ」


朋「血液型は?」


P「P型」


朋「ふむふむ……。それと、名前の字画数とあとは――」ガサゴソ…


P「おいおい……そんなマジにやらなくても……」


朋「………………やばいわね」


P「えっ」


朋「占いによると、プロデューサーはもう死んでるわ」


P「えっ」


朋「……なんで生きてるの?」


P「いやいやいやいや……。まさか担当してるアイドルから、そんなナチュラルに罵倒されるとは思わなかったよ」


朋「うーん……、なにか間違えたかなー? 車とかに轢かれててもおかしくないんだけど……」


P「へ、へぇー……そうなの……」


朋「――……まぁ、きっと気のせいね。……さて、今日のお仕事は~……」


P「ち、ちひろさん……」


ちひろ「う、占いは占いですよっ。悪い時もありますって」


P「そ、そうですよね!」


ちひろ「――あっ、そう言えばスタドリには開運の効果も……」


P「マジっすか!」グッ‼


ちひろ「ちょろいな……(えぇ、本当ですよっ♪)」


P「えっ?」


ちひろ「――あ、いえいえっ! それではスタドリを用意してきますねっ!」


P「ありがとうございますっ!」

――

――――

――――――

P「――さて、と……。次はあの局に挨拶に行かないと……」フンフーン…


茄子「……あれ、プロデューサー?」


P「ん? おぉ、茄子か」


茄子「わぁっ! こんなところで出会えるなんて……。……これが、運命……」


P「いやいやいや……。別に茄子以外にもよく会うけどな」


茄子「プロデューサーはこれからどちらに?」


P「ん、ちょっと今度の番組の事でな……。茄子は帰るところか?」


茄子「はい。……あっ、送ってくれるんですか?」


P「いや、そんな時間はない」


茄子「私、待てますよ?」


P「いやいや、素直に帰りなさい」


茄子「はぁ、わかりました……。……それじゃ、おいしいご飯を作って待ってますからねっ」


P「ははっ、鍵は変えたぞ」


茄子「あぁ、心配しないでください。もう合鍵持ってますから」ニコッ


P「そんな心配はしてないんだよなぁ……。ってか、マジか」


茄子「………………」


P「………………」


茄子「………………それじゃ」スッ


P「いやいやいやいやっ!」ガシッ


茄子「きゃっ……! ……もう、大胆ですね」ポッ


P「いいか、よく聞くんだぞ? ……俺の部屋には立ち入り禁止だ。わかったな?」


茄子「えっ……。……それじゃ、座りながら入ればいいんですか?」


P「入り方の問題じゃないんだっ!」


茄子「あー、プロデューサーが送ってくれれば、大人しく帰るかもしれないなー」 


P「………………」


茄子「………………それじゃ」スッ


P「まぁ、待て」


P「……わかった、送るよ」


茄子「わぁっ。とってもうれしいですー」ニッコリ


P「ただ、条件がある。まず、鍵を渡しなさい」


茄子「まぁ、考えましょう」


P「それと、今日は直帰のつもりだったから、送ってほしいなら付いてきてくれ」


茄子「はい、喜んで~」


P「はぁ……、準備は大丈夫か?」


茄子「大丈夫です。それじゃ、行きましょうか」


P「お、おう…………――」








ガチャ


茄子「――あっ、おかえりなさいプロデューサー」


P「ただいま、それじゃ帰ろうか」ブルルン…


茄子「このまま愛の逃避行……っていうのも憧れますね」


P「憧れないでくれ」


茄子「そうですよね。プロデューサーのご両親にも挨拶に行かないと」


P「行かなくていいからな。だって行く意味がないもの」


茄子「えーっ。さっき今度ご挨拶に行きますって言っちゃいましたよ?」


P「………………ん? 『言っちゃいましたよ』??」


茄子「はい! なんとですね、携帯のダイヤルを適当に押してたら、幸運にもそれがプロデューサーの御実家の電話番号だったみたいで」ニッコリ


P「…………へぇー、茄子はすごいなぁー……」


茄子「今度のお休みでいいですかね? 御実家の住所教えてくださいよ」


P「行くなよ?」


茄子「……あっ、そうだ! 私が日本の地図にダーツを投げて、プロデューサーの御実家に見事刺さったら結婚する……って企画をテレビでやったらどうですか?」


P「やってたまるか」



P「馬鹿な事言ってないで、少しはアイドルとしての自覚を持ってくれ」


茄子「ちゃんと持ってますよー? だから、プロデューサーと一緒になろうとしてるんじゃないですか」


P「自覚を持ってるアイドルはそんなこと言わないんだよ」


茄子「……その言葉には二つの意味があるんですけど」ボソッ


P「えっ?」


茄子「――あっ、すいません。ちょっとコンビニに寄ってもらってもいいですか?」


P「ん、おぉいいぞ……」


イラッシャイマセー


茄子「ふんふ~ん♪」


P「茄子は何か飲むか?」


茄子「わぁ、私のために奢ってくれるんですか?」


P「いやまぁ、そんな大げさな物言いをしなくても……」


茄子「それじゃあ……、これでっ」


P「へぇ、茄子もコーヒー飲むのか。意外だな」


茄子「それじゃ、先に車で待ってますねっ」


P「おう」


アリガトウゴザイマシター

ガチャ


P「……って、茄子。茄子は何のためにコンビニ寄ったんだ?」


茄子「私もちょうど飲み物を買おうって思ったんですよー」


P「あぁ、そうなのか……」


ウゥーー‼


P「――ん、なんだ……? 事故か?」


茄子「そうみたいです……。怖いですねー……」


P「むぅ、しょうがない。道を変えるか……」


茄子「それじゃ、コーヒーいただきますっ」カシュッ


P「あぁ、どうぞ」カシュッ


P「ん……っ」ゴクッ


茄子「………………」ジーッ


P「……あれ、どうした?」


茄子「……やっぱり、そっちのコーヒーがいいなぁ」


P「えっ、もう口付けちゃったぞ……」


茄子「いいですよっ! むしろそれでいいです!」


P「お、おう……」


P「――あっ、そうだ。鍵を渡してくれたらいいぞ」


茄子「むっ……。はぁ……、しょうがないですね~」


P「いやいや、それが人んちの合鍵を勝手に作ったやつの言葉か。……ほら」スッ


茄子「えへへっ、ありがとうございます」


P「…………で、鍵は?」


茄子「あ~……、嘘です」


P「へっ?」


茄子「実はまだ作ってませんでした。ふふっ、嘘も方便ですねっ」


P「はぁ……。『まだ』っていうか、その予定を立てないでくれると助かる」


茄子「えへへ、いただきまーす……」ニコニコ



――――――

――――

――


―――プロデューサー、ある日の休日


ガララッ

ガシッ


茄子「――あ、プロデューサー」


P「おぉ茄子。こんなところで奇遇じゃないか」


茄子「えへへっ、本当に奇遇ですね」


P「………………」


茄子「………………」


P「なぁ、茄子」


茄子「はい?」


P「ここはどーこだ?」


茄子「なんとっ、温泉ですね!」


P「そうなんだ、よくわかってるじゃないか」


茄子「………………」ググッ


P「………………」グググッ


茄子「プロデューサー?」


P「おう、どうした?」


茄子「温泉、入れないんですけど」


P「そうだなぁ。だって俺がいま入っているんだもの」


茄子「…………? なら、入ってもいいじゃないですか」


P「ダメだろ。…………ってか、ここは男湯だぞ。茄子、間違えちゃってるぞ?」


茄子「えっ、知らないんですか? ここは時間で男湯と女湯が入れ替わるんですよ?」


P「知ってるけど、まだだよね?」


茄子「あれー、おかしいなー」グググッ


P「あははっ、茄子は力が強いなぁ」ググッ


茄子「…………もうちょっとで見えるんですけど」


P「まぁなんだ、とりあえず出て行ってくれないか」


茄子「何言ってるんですかっ。お背中お流ししますよ」


P「余計な事しなくていいから出ていってくれるとうれしいな」


茄子「――はぁー、良いお湯でしたねプロデューサー」


P「まったく、なんとか出れたはいいが……。しかし、なんで茄子がこんなところに居るんだ?」


茄子「実はですね、この前お仕事の帰りにくじを引いてみたら、見事当たってしまいまして!」


P「まぁ、今さら驚かんよ」


茄子「で、来てみたらなんと偶然、プロデューサーが温泉に入っていくではありませんか」


P「うんうん、で?」


茄子「しかし、そこで不運にも旅館の人が、プロデューサーに気付かずに暖簾を入れ替えてしまいました」ナントッ‼


P「ほうほう」


茄子「まぁ、せっかくなのでプロデューサーのお背中をお流ししようと……」


P「そっかー、普通に伝えてくれればよかったんだけどな」


茄子「それじゃ旅情がないじゃないですか」


P「誰もそんな旅情を求めちゃいないんだよ」


P「――……はぁ、せっかくの旅行だったっていうのに」


茄子「まぁまぁ、旅は道連れっていうじゃないですか」


P「そうだな。……まぁ、それは置いといて、だ」


茄子「はい、どうしました?」


P「ここは茄子の部屋じゃないぞ?」グググッ…


茄子「嫌だなぁ。プロデューサーとアイドル、たまには腹を割って話しましょうよ」ググッ…


P「知ってるか? 俺、今日休みなんだよ」


茄子「私もですよ。ふふっ、一緒ですね」


P「今日はプロデューサーとしてここに居るわけじゃないんだ、わかるな?」


茄子「はっ……!」


茄子「――……なるほど。今日この場に居るのは、ただの一組の男女。……つまりはそういうことですね?」


P「いや、違うなぁ。何を考えてるのか知らないけど、おそらく違うなぁ」


茄子「そこにはアイドルもプロデューサーも関係ない……」


P「聞いてるか?」


茄子「……不束者ですが、よろしくお願いします」グググッ…


P「そう言いながらドアを開けようとするのは止めてくれ」ググッ…


――

――――

――――――

ザーー…

ゴロゴロ…

P「――ん、なんだか雨が降ってきたみたいだなぁ」


茄子「あーそうみたいですねぇ」


P「……なぁ茄子。いい加減諦めたりしないか?」ググ…


茄子「えー、プロデューサー。まだ夜はこれからですよ」グググ…


P「このドアの攻防を夜通しやる予定なのか」


茄子「プロデューサーが素直になれば解決ですよ」


P「もう十分に素直なつもりなんだけどなぁ」


茄子「えっ? ……おかしいなぁ、ドアが開かないんですけど」ググ…


P「そりゃ、入ってほしくないからだよ」グググ…


茄子「……あっ、なるほど! プロデューサーが私の部屋に来たいってことですか?」


P「なんだろうなぁ。茄子と話してると、俺が変なんじゃないかって気がしてくるよ」


茄子「もうっ、そうならそうって言ってくださいよー。えっと……、じゃあお部屋で待ってればいいですか?」


P「あー、うん。そうだなー」


茄子「わかりましたっ! じゃあ、えっと……おめかしして待ってますね?」


P「そうだなー」


茄子「………………」


P「………………」


茄子「嘘はダメですよ、プロデューサー?」


P「…………あ、あぁ当然じゃないか」シラー


茄子「――わぁ、ならよかった。……それじゃプロデューサー、また後で」

バタン

P「………………」


P「ま、まぁ大丈夫だよな……。茄子も一晩経てば頭も冷えるだろ……」


P「……一応、鍵はかけとくか」ガチャリ


ガチャガチャッ‼


P「――――ッ!」ビクッ‼


茄子「――ごめんなさいプロデューサー。そういえば、私のお部屋の番号を伝えてませんでしたー」ガチャガチャ


P「お、おう、そうだったか……」ドキドキ


茄子「…………あれ、おかしいですねー?」ガチャガチャ


P「ん、どうした?」


茄子「プロデューサーはこれから私の部屋に来る予定のはずなんですよね?」


P「いや?」


茄子「それなのに、なんで鍵がかかってるんでしょう……プロデューサー?」ガチャガチャガチャ


P「それはな、部屋の住人以外を入れないのがドアの仕事だからだよ」


茄子「ふぅーん……」チャリ…


P「………………っ!」グッ


ガチャリ ガンッ‼


茄子「…………あれ、プロデューサー? ドアを抑えてませんか?」


P「ふはは、いい加減茄子の行動パターンは読めてるさ。……一応聞いとくけど、どうやって鍵開けた?」


茄子「いやいや、なんとなく私の部屋の鍵を入れてみたら『偶然』開いちゃったんですよー」


P「ふーん……」


茄子「歴史が長そうな旅館ですからねー。そういうところが少し古いのかもしれないですねー」


P「そればっかりはどうしようもないなー」


茄子「………………」


P「………………」


P「――……ん? 茄子はいつまでこの旅館に泊まる予定なんだ?」


茄子「あー、私は明後日の朝に帰る予定ですねー」


P「あぁそうなのかー、残念だなー。俺は明日の朝に帰らなきゃいけないんだよー。いや、残念だなー」ボウヨミ


茄子「…………うれしいです」


P「へっ?」


茄子「プロデューサーがそう思ってくれているだなんて……。――こうしてはいられませんね」


P「…………お、おう?」


茄子「すいません、今日のところは失礼しますね。――……また明日ですね、プロデューサー?」


P「あ、あぁ……――」

まだ見てくれてる人が居たのか。


―――翌朝


ザーッ‼


P「――うぅん……?」


P「……うわ、すごい雨だな。ニュースでは大丈夫そうだって言ってたのに……、これ帰れるのか?」


P「まぁ、そんなこと言っててもしょうがない。とりあえず準備をして……――」






P「――…………えっ? い、いま、なんと……?」


「それが……、この大雨で土砂崩れがありまして……。今日いっぱいは通れないようなんですよ」


P「そ、そんな……。他の道とかはっ?」


「それが大変不運な事に、この旅館に続くすべての道で土砂崩れが……」


P「」


「いままでこんなことなかったんですけど……。――お代のほうは大丈夫なので、お部屋の方で明日までお過ごし下さい」


P「あ、あはは……。……まさか……な」




茄子「あっ、おはようございますプロデューサー。今日はすごい雨ですねー」ニコニコ




P「あ、あぁおはよう茄子……」


茄子「あれ、どうかしたんですか?」


P「い、いや、実は土砂崩れがあったみたいでな。今日は帰れないみたいなんだ……」


茄子「わぁー、それは大変ですねー。お仕事は大丈夫なんですか?」


P「こればっかりはな……。ちょっと色々電話かけてくるよ……」


茄子「はいー、わかりましたー。……でも――」


P「ん……?」



茄子「これで、今日は一緒に居られますね?」ニッコリ



P「あ、あぁ……そう、だな……」アハハ…


――――――

――――

――


―――事務所


ガチャ


P「ただいま帰りましたー……」


ちひろ「あ、プロデューサーさん。おかえりなさい、大変でしたね」


P「えぇ、こんなことってあるんですね……。何か問題とかはありましせんでしたか?」


ちひろ「いえ、幸いにも特に大きなことは」


P「そうですか。よかったー……」


ちひろ「あー……。ただ、ちょっと気になることがあるんですけど」


P「え、気になること?」


ちひろ「はい。……えっと、最近ほたるちゃんって見ました?」


P「…………い、いや、確かに会ってはないかもですけど……。でもスケジュールは――」ペラペラ


ちひろ「まぁ、そうなんですけど。なんか、最近不自然に会っていないような気がして……」


P「なるほど……。ありがとうございます、ちひろさん。ちょっと、連絡を取ってみますね」


ちひろ「はい、気のせいかもしれないですけど……」


P「えぇっと、ほたるの番号は……」


ピッ プルルルル…


ほたる『はっ、はいぃっ! プ、プロデューサーさんっ』ワタワタ


P「お、おぉほたるか? 何をそんなに慌てて……」


ほたる『い、いえっ! 何でもないんです、本当に……』


P「そうか? ならいいんだけど……。――ところで、ほたるは今どこにいるんだ?」


ほたる『わ、私ですか? ……もしかして、お仕事の時間を間違えて――』


P「あー違う、そうじゃないんだ。ちょっと気になってな」


ほたる『私はいま……えっと……。そ、外に、外にいます……』


P「……? そうか。次の現場には俺も行こうと思うんだけど、よかったら迎えに行こうか?」


ほたる『大丈夫です。私なら、一人で……。今の私なら…………』


P「そ、そうか? わかった、それじゃまた後でな」


プツッ


P「……まぁ、大丈夫そうか」



ほたる「――今の私なら…………」


P『そ、そうか? わかった、それじゃまた後でな』


プツッ


ほたる「はぁ……」ホッ


茄子「プロデューサーはどうでしたか?」


ほたる「い、いえ、いつも通りだと……」


茄子「そう、それならよかったです」


ほたる「そ、それで、あの茄子さん……。――いえ、茄子様。あ、アレをいただけませんか?」


茄子「もちろんですよ。……はい、どうぞ。幸運のお守りです」スッ


ほたる「あ、ありがとうございます! わ、私、これのお陰で……」


茄子「ふふ、気にしなくていいんですよ。ほたるさんはそれでいいんです」


ほたる「…………で、でも本当にいいんでしょうか、私が……」


茄子「……イヤなんですか?」


ほたる「い、いえっ! そんなことはないのですけど……。でも、やっぱりプロデューサーに申し訳ないような……――」







ほたる「――私が、プロデューサーの部屋でいつも過ごしてるって知ったら……」






茄子「ほたるさん? これは条件なんです、わかってますよね?」


ほたる「も、もちろんですっ! で、でも、プロデューサーに私の不幸がうつったりしたら……――」


茄子「そのために私が居るんです。ほたるさんは何も心配しなくていいんですよ」


茄子「このために、プロデューサーのお部屋に細工までしたんですから」


ほたる「わ、私は……」


茄子「ほたるさんはいつも通りに……ね?」


ほたる「は、はい……、茄子様」


茄子「では、そろそろ移動しないとではないですか? ……ほたるさんのファンが大勢待ってますよ」


ほたる「わたしの……ファンが……大勢……。ふふ、ふふふ……」フラフラ…


茄子「えぇ……」ニコニコ


―――別の日、事務所


P「――はい、よろしくお願いします。それでは……」


ガチャ


P「うーん……、疲れたなー」ノビー


ちひろ「お疲れさまです。お茶飲みますか?」


P「あ、すいません。お願いします」


ちひろ「いえいえ」


ちひろ「――それにしても、プロデューサーさんって最近ちゃんと家に帰ってます?」


P「も、もちろんですよー。そんな、人を社蓄かのように言わないでくださいよー」


ちひろ「いや、十分だと思いますけど……」


P「ほ、ほら、この前だってお休みもらえましたしっ!」


ちひろ「何日ぶりのお休みでした?」


P「えっ………………」


ガチャ


朋「おはようございまーす」


P「――お、おぉ、朋じゃないか! おはよう!」


ちひろ「話を終わらせましたね……。――朋ちゃんおはよう」


P「……ん? どうした朋、そんな顔して……」


朋「…………プロデューサー。なんか、後ろに死神でも付いてない?」


P「おぉ……挨拶の次の会話にしては、随分と変化球が効いてるじゃないか……」


朋「ちょっと待って、また占ってみるから……」ガサゴソ…


P「い、いやいいよ怖いから――」


朋「出たわ」


P「早いな」


朋「……やっぱりなにか変よ。本当だったら今頃、プロデューサーは土砂崩れに巻き込まれてないと……」


P「ど、土砂崩れ……」


朋「……どこか良いパワースポット教えようか? 東尋坊とか」


P「そこ本当にパワースポット?」



―――また別の日


朋「――おはようございまーす」


P「あぁ、おはよう」カチャカチャ


朋「…………あっ」


P「えっ、なんだよ……。人の顔を見るなり……」


朋「…………」ガサゴソ…


朋「――プロデューサー。ちょっとこのおみくじ引いてみて」


P「お、おう、いいけど……」スッ



  大凶



朋「………………」


P「………………」


朋「そっかー、ふーん……」


P「ま、まぁこんなこともあるよなっ! 偶然だよ、偶然」


朋「そうね」


P「な、なんか素っ気なくないか?」


朋「そんなことないわ。――じゃ、現場行こうかしら」


P「なら送っていくよ。ちょうど仕事も一段落したし……」


朋「いや、いいわ。一人で行きたい気分だし」


P「そ、そっか。気を付けて行くんだぞ?」


朋「プロデューサーと行く方が――あ、なんでもない。じゃあ行ってきまーすっ!」


ガチャバタン


P「偶然だよな……。偶然…………――」


――――――

――――

――



―――またまた別の日


朋「……あぁ、プロデューサー」


P「おはよう。その何かを察したような目はやめてくれ」


朋「あはは、何のことだか」


朋「……ところでプロデューサー。タロットカードって知ってる?」


P「あぁ、そりゃ知ってはいるけど」


朋「ちょっとやってみない?」


P「い、いや……。うーん……――わかった、やってみよう」


朋「あれ、嫌がらないのね」


P「まあ、もしかしたら良い結果になるかもしれないしな」


朋「確かにね。私の占いも完璧とはいえないし、今まではなにかミスもあったのかもしれないわ」


P「そうだよな! よし、さっそくやってみよう――!」











朋「………………」


P「………………」


朋「あー……なるほどね」


P「なぁ朋。このカードはいったいどんなカードなんだ?」


朋「見たらわかるでしょ」


P「わからない。もしかしたら俺の勘違いかもしれないしさ」


朋「死神よ」


P「あー、やっぱそうかー。死神っぽいなーとは思ったんだ」


朋「……仕事に行くわ」


P「送っ――。……あー、気をつけていくんだぞ」


朋「うん。プロデューサーもね」


ガチャバタン


P「なんか、本気でやばいんじゃないか俺……」


―――またまたまた別の日


ガチャ


朋「――おはようプロデューサー」


P「おぉ、おはよう」


朋「今日はね、ちょっと手相とかを改めて勉強しなおしてきてみたの」


P「え、まだやるのか?」


朋「まぁね、なんだかんだで私たちのプロデューサーなわけだし、できることはやりたいのよ」


P「朋……」ウルッ


朋「さ、まずは左手から見せて……――」


朋「……あれ、生命線が」


P「えっ、なんだよどうかしたのか?」


朋「…………手相はやめましょ」


P「えっ」





―――またまたまたまた別の日


ガチャ


朋「――おはよう」


P「お、おう朋……」


朋「今日はね、水晶占いをしてみようと思うわ」


P「そ、そんなこともできるのか……。それで企画もらえないか聞いてみるか」


朋「わ、私のことは今はいいのよ! ほら、早くそこ座って」


P「よし、わかった……」ドキドキ…


朋「さて、それじゃあ――」スッ


ピキッ

パカッ


P「………………」


朋「………………」


P「け、経費で落ちるか、ちひろさんに聞いてみるよ……」


朋「お願いするわ……」


―――またまたまたまたまた別の日


朋「今日はね、星占いを交えてやってみようと思うわ――」


P「死兆星みたいな星が輝いて見えるんだが、これって……」




―――またまたまたまた…………


朋「今日は風水のことも考えて――」


P「この前水晶割れたけど大丈夫か……?」



――――――

――――

――





―――ある日の事務所


ちひろ「あれ、プロデューサーさん? まだ帰らないんですか?」


P「へっ? あ、あぁ、えっと……あはは……」


ちひろ「…………?」


P「ま、まだやり残した仕事がありまして……」


ちひろ「そうなんですか。私に手伝えることがあれば……」


P「い、いいいいや、いいんですいいんですっ! すぐ終わりますから!」


ちひろ「そうですか? それじゃ、私は先に失礼しますね」


P「はいっ、おつかれさまです!」


ガチャ…

バタン


P「…………事務所から出るのが怖いなんて、とても言えない……」カタカタ


P「あぁ、俺はどうすれば良いんだ……――」






朋「――どうですか? 私、言われたとおりに……」


茄子「えぇ、ありがとうございます。……これ、約束の品です」スッ


朋「は、はぁあああぁあ……。こ、これが噂の……。す、すごい力を感じますっ! これがあれば……ふふふ……」


茄子「さて、そろそろかなー……。ふふ、ふふふ……――」


―――とある日の事務所


P「………………」スピー


ガチャ…

バタン


P「…………んん……」スクッ


P「あぁ、朝か……」


茄子「……あら、起こしちゃいましたか? ごめんなさい、プロデューサー」


P「か、茄子? ど、どうして?」


茄子「どうしてって……。ここ事務所ですよ? 別に私が朝に来ることはおかしくないと思いますけど……」


P「あ、あぁ、それもそうだな……」


茄子「それにしても、最近プロデューサーはよく事務所に泊まってますね。……あっ、もしかして一秒でも早く私に会いたかったとかそういうことですか?」


P「いや、全然違うんだけどさ。というか、家にまで押しかけてくるやつが何をいまさら……」


P「………………」


P「まぁ、こんなこと茄子に言ってもしょうがないってことはわかってるんだけどさ……。最近、変なんだよ」


茄子「………………」


茄子「――変、っていうのは……?」


P「俺の周りでよくないことが起きる……というか、不運なことに巻き込まれるというか……」


P「気のせいだとは思うんだけどさ、俺の部屋も……なんだか自分のものでは無い気がするというか……」


P「だからってわけでもないんだけど、家に帰るのも億劫になっちゃってな……」


茄子「はぁ……」


P「――……いや、悪かった。茄子にこんなこと言うのは間違ってるよな。寝起きだからか、少し弱音が出ちゃったよ」


P「……今のは忘れてくれ」


茄子「プロデューサー……」


P「さてっ、よぉーっし! 今日も仕事がんばるぞーっ」オーッ!


茄子「…………プロデューサーっ!」ガシッ


P「えっ?」


茄子「ぎゅ~~っ」


P「か、茄子? いきなり何を……」


茄子「――はいっ! これで大丈夫です」パッ


P「だ、大丈夫って?」


茄子「きっとプロデューサーは深く考えすぎなんですよ。今のは、プロデューサーが幸運になるおまじないです。ふふっ、きっと効果ありますよ~」


P「茄子……」


茄子「早くいつものプロデューサーに戻ってください。……じゃないと、私も調子が狂っちゃいます」フフッ


P「そ、そうだなっ! ありがとう、茄子。なんだか元気が出てきたよ!」


茄子「その調子ですよっ、プロデューサー」












茄子「――なーんて……ね」ボソッ














――

――――

――――――


ガチャ


朋「――あれっ?」


P「おぉ、朋か。おはよう」


朋「プロデューサー……何か変わった?」


P「あぁ……。きっと俺は深く考えすぎてたんだって思ってな。なんか吹っ切れた感じだ」


朋「……そうね、私も占いの結果をプロデューサーに押し付けてたのかもしれないわ」


P「――さて、実はちょうど占いの番組の話があってな。どうだ朋、興味あるか?」


朋「本当っ? もちろんよ!」


P「よしっ、じゃあ送って……あっ」


朋「――ふふっ、大丈夫よ。お願いするわ」


P「――あぁ!」


―――ある日の事務所



ちひろ「――最近、プロデューサーさん元気になりましたね。なにかあったんですか?」


P「えっ? ……いえ、むしろ細かいことを気にしすぎてたといいますか、心機一転してがんばろうと思って」


ちひろ「……よかった、これでスタドリを捌くことができます」


P「なにか言いました?」


ちひろ「いえ、何も」


P「……? ――おっと、もうこんな時間だ。ほたるを迎えに行かないと……」テキパキ


ちひろ「気をつけて行ってきて下さいね」


P「はーい。じゃあちょっと行ってきますー」ガチャ


バタン






P「――さて、まだ間に合うよな……」スタスタ…


P「――――ッ!!」ゾクッ


P「……えっ?」


P(な、なんだ今の感覚……? なんか、この道を進んじゃいけない気がする――)


プップー!


P「……あっ――」



ドンガラガッシャーン!

キャー!

クルマガー!



P「………………」ボーゼン


キュウキュウシャダー

ワーワー!


P「まただ……。……あのまま進んでたら、俺は――」





―――事務所


ガチャ


ちひろ「――あれ、プロデューサーさん? ほたるちゃんを迎えに行ったんじゃ……」


P「すいません、ちひろさん……。俺の代わりに行ってくれませんか?」


ちひろ「えっ……」


P「おねがいします。すいません……、本当にすいません……」ガタガタ


ちひろ(プロデューサーさん、すごい震えてる……? いったい何が……)


ちひろ「わ、わかりました。よくわかりませんけど、プロデューサーさんはゆっくり休んでてください」


P「ありがとう……ございます……」


ガチャ

バタン


P「……気のせいだ、その筈だろ……! ここ数日大丈夫だったじゃないか……!」


ガタガタ


P「でも、ダメだ。震えが止まらない……。そんな……、俺は……俺は……っ」





ガチャ






茄子「 こんばんは、プロデューサー 」






P「か、茄子……」


茄子「どうしたんですか? そんなに震えて」


P「や、やっぱり、ダメだったんだ……。気のせいなんかじゃなかった……俺は……」


茄子「……大丈夫ですよ。きっと私のおまじないが切れちゃっただけです」


P「えっ……?」


茄子「プロデューサーが望むなら、またおまじないをかけてあげますよ。ずーっと、プロデューサーのお側で」ニコッ


P「茄子……。わかった……、お願いだ……っ! 俺と……一緒に……」ガシッ


茄子「えぇ……もちろんですよ、プロデューサー」ギュッ


茄子「ふふ、ふふふふ……。もう怖がらなくていいんですよ。そうですよね、プロデューサー? ふふっ、だから……もう――」













茄子「 もう何もいりませんね。私が居ますから 」











お わ り


すっごい時間がかかりました。
読んでる人は多分居ないと思いますが、もし居たら大変お待たせしました。

最後は少し展開が急だったかもしれません。
正直に言いますと、本当はボルトクリッパーのくだりがやりたかっただけなのですが、自分的には満足のいく終わりに持っていけたと思っています。


また次の機会がありましたら、そのときも暖かく見守ってくれるとうれしいです。


それでは。

読んでくれてたのはとてもうれしいです。ありがとうございます。
言い訳になっちゃうけど、このオチ自体はずいぶん前に思いついてたんです。
ただ、もっと良いオチがないかなぁと考えてて、でも『茄子にとって不幸な事があってはならない』って前提で考えると全然思いつかなくて、自分の実力不足でした。


でもあれなのね。
モロ初心者で恥ずかしいんだけど、完結してから読んでくれればいいやと思ってsage進行でやってても、更新したのわかったりするのかな。

まぁ、とりあえず勢いで書き始めるのは止めます。ごめんなさい。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年03月27日 (火) 08:06:41   ID: aCKcIWVA

茄子さんにここまでさせてイヤイヤ言うPにむかつく
ホモだろ

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