にこ「恋は愛を呼ぶ」 (17)
にこまき百合注意!
絵里は(ほとんど)出ません
書き溜めある上に短いので、すぐ終わります。
クリスマスの話です。時期?知るか!
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唐突だけど、にこには今、彼女がいる。
同じ高校で、同じμ'sというスクールアイドルのメンバーの1年生、西木野真姫。
お互い、初めて会ったときからずっと意識していたけど、なかなか進展できずに半年くらいの時が過ぎて……。
結局、そんなにこたちを見かねた同じユニット、BiBiのリーダー、絢瀬絵里が機会を作ってくれて、晴れて真姫とは恋人になれた。
にこ「はぁ……」
今日は付き合い初めて最初のクリスマス。
そんな一大イベント真っ只中の街で、にこは1人、白いため息を吐く。
そう、にこはついさっき、今日のコーデが理由で真姫とケンカをしてしまい、逃げ出してしまったのだ。
周りを見渡して、にこより背が高く、綺麗な赤髪の彼女を捜すけど、そこに彼女の姿はなくて……。
書き忘れ!
会話はラスト少しだけ。
基本的に、にこ視点の地の文です。
にこ「何でいっつも、にこはこうなのよ……」
小さく呟く。
自分から電話を掛けたいけど、にこの意地っ張りな気持ちが行動に移させない。
きっとそれは真姫も同じ。
真姫も意地っ張りだから。
自分の性格が恨めしく思える。何もできないにこ自身にイライラする。
でもでこかで、電話を掛けてくれない真姫にも、イライラしてしまう。
街には溢れんばかりの人がいて、当然カップルなんかもたくさんいる。
そんな街を、大分長い間1人で歩いた。
陽が傾いてきた今も、まだ1人で歩いていく。
ふと店に目をやると、クリスマスの装飾らしき物が道端に1つ、ポツンと落ちている。
なんだか今のにこと同じように思えて、それを拾い上げると、隣にいるはずの真姫がいないという事実に、寂しさが募る。
にこ「真姫…会いたい……」
涙が流れてくる。
本当は会いたい気持ちでいっぱいなのに、全然素直になれなくて。
どんどん日も暮れてきて、空にはポツポツと星が姿を現している。
そんな場所に、たった1人取り残されたにこ。
そんなにこの会いたい気持ちは、にこの足を勝手に歩かせる。
あの日、にこと真姫が恋人になれた場所。
デートの待ち合わせも、いつもそこで。
今日だって、そうだった……。
あまり人が来ない、思い出の詰まった、公園に。
歩いていたはずのにこの足は、いつの間にか走り出していて、「早く早く」と、あの場所へとにこを急かす。
いつもレッスンをこなしてるにこでも、流石に疲れてきた。
それに今年は特に寒い冬だって、ニュースでも言ってた。
そんな中、にこは精一杯お洒落をして、ミニスカートで走っている。
こんなことなら、真姫が言ったように暖かくしてくればよかった。
でも、息を切らしても、息が真っ白になっても……にこの足は動きを止めず、真っ直ぐ走る。
そして、見えてきたのは、いつの間にか降りだした雪のせいで、白く染まり始めるあの公園。
にこは最後の力を振り絞り、なんとかゴールテープを切る。
にこ「ハァハァ……着いた」
本降りになった雪に身体を冷やしながら、真姫に会える、そんな予感を信じて待つ。
ふと、耳を澄ますと、ザッザッという、積もった雪を踏みしめて、にこと同じように息を切らしながら、真っ直ぐ公園に向かって走ってくる足音がする。
にこの涙腺は、壊れてしまったのかもしれない。
それくらいの涙が、両目から流れてくる。
弱さを見せたくなくて、なんとか止まってほしいけど、にこの想いを無視して、どんどん溢れて止まらなくなる。
真姫「にこちゃん!!」
やっぱり、この場所はにこたちの……2人の場所なんだ。
この場所に真姫は来てくれたんだ。
にこ「真姫ぃ!!」
会えたのが嬉しくて、にこは自分より大きい恋人の胸に飛び込む。
真姫「…泣いてる?」
にこ「泣いてないわよ……」
泣き顔を見られたくなくて、必死に顔を埋(うず)める。
そんなにこのほっぺたを、真姫が両手で包んで上を向かせ、にこの唇にキスを落としてくる。
真姫「んっ……相変わらず意地っ張りなんだから、にこちゃんは」
にこ「真姫に言われたくないわよ!」
真姫「そうね……。にこちゃん、さっきはごめんなさい」
にこ「…ううん。にこの方こそ、ごめん。勝手にどっか行って……」
にこの方が意地っ張りなのかもしれない。なんて思いながら、にこたちはもう一度キスをする。
今度は、さっきより深く、お互いを感じるキスを。
にこ「んぅっ…はぁっ……。会いたかった」
真姫「奇遇ね、私も丁度にこちゃんに会いたかったの」
にこ「にこの方が会いたかったの!」
お互い顔を見合わせる。
にこの思った通り、会いたいって気持ちは同じだったんだなって。
そう思うと、どうしてか笑えてくる。
にこにつられて、真姫も笑いだす。
そして、にこのほっぺたを、また真姫が両手で優しく包む。
真姫「にこちゃん、ほっぺ冷たいのね」
にこ「ずっと外にいたからね」
真姫「暖まる場所、行く?」
にこ「暖まる場所?どこよ、そこ」
真姫「私の家。私だってずっとにこちゃんを捜してたんだから、その分、一緒にいてもらうわよ」
にこ「え、それって――」
真姫の人差し指で、唇を塞がれる。
真姫「皆まで言わないの。まぁ、今日は帰れると思わないことね」
真姫は悪戯っぽくそう言うと、にこの手を引いて、目的地までつれて行く。
そのときの真姫は、耳まで真っ赤にしていた。
そして実感した。にこの真姫への恋心と、真姫のにこへの恋心が、にこと真姫、2人の間の愛を呼んだんだなぁって……。
な~んて、また凛に「寒くないかにゃ?」て言われちゃうかもね。
以上です。
本当に短かかった……。
関係ない?ですが、久々に3日にラブライブの映画を見て、号泣しました。
μ'sバンザイ!
絵里はでません
これいる?
>>14
元ネタがBiBiの曲なので書くか迷ったけど一応
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