【艦これ】戦争が変わって幾星霜【コンマっぽい】 (454)


・完全なコンマでもない
・あんこっぽいような気もする
・自分のコンマを使います


謎の、という形容も多少は払拭された存在である海の怪物「深海棲艦」


それに対抗する為に人類が生み出した魔の、という表現が未だ付き纏う「艦娘」


航空機が大空を舞い踊り、砲弾が飛び交い、血で血を洗う凄惨な闘争


人と化け物の丁度中間に位置するような、科学と隠秘の狭間に揺蕩うような、そんなヒトの物争


そういった怪と魔の相克が終わって暫く


それからまた意味の無い闘いが続いて暫く


人類がヒトを管理制御することに何らの疑問も持たなくなって暫く


無意味で醜悪な戦火はその悍ましさをそのままに


その姿を、異なるものへと変じさせていった


【主人公となる「提督」の性格】



0.真面目
1.普通
2.不真面目
3.真面目
4.普通
5.不真面目
6.真面目
7.普通
8.不真面目
9.畜生


提督「普通が一番だと思うんだ」



【「提督」の頑健さ・スタイル】



0.貧弱のっぽ
1.普通
2.長身ゴリマッチョ
3.貧弱チビ
4.普通
5.細マッチョ
6.病弱
7.普通
8.ハガネタイプ
9.健康だがクソ雑魚


提督「そう、普通が、うん」



【「提督」の軍人としての狡賢さ・策謀度】



0.卑怯
1.普通
2.正攻法
3.卑怯
4.普通
5.正攻法
6.卑怯
7.普通
8.正攻法
9.天然畜生・唸る豪運


提督「普通オブ普通、それが俺なんだ。自他共にね」



【「提督」のキャリア】



0.ベテラン
1.ルーキー
2.中堅
3.ベテラン
4.ルーキー
5.中堅
6.ベテラン
7.ルーキー
8.中堅
9.デザイナーベイビー


提督「昔は絶対駆逐艦だったりしたみたいだけど、便利な時代だね」



【最初の「艦娘」の艦種】




0.駆逐艦A
1.軽巡洋艦
2.重巡洋艦
3.戦艦
4.水上機母艦・航空母艦
5.特殊艦・潜水艦
6.駆逐艦B
7.軽巡洋艦
8.重巡洋艦
9.海外


提督「軽巡か……まぁ、いきなり重いのがきても資源とかあるし」



【軽巡洋艦の「型」】



0.天龍型・夕張型・大淀型
1.阿賀野型
2.球磨型
3.長良型
4.川内型
5.天龍型・夕張型・大淀型
6.阿賀野型
7.球磨型
8.長良型
9.川内型


提督「へぇ、阿賀野型かぁ、なるほどね」



【阿賀野型、誰?】



0.阿賀野
1.能代
2.矢矧
3.酒匂
4.阿賀野
5.能代
6.矢矧
7.酒匂
8.全員来るとか意味分かんねぇ
9.え、その予定だったけど、来れない?


阿賀野「こんにちはーっ! 最新鋭軽巡の阿賀野でーすっ。ふふっ」

能代「阿賀野型軽巡二番艦、能代。着任しました。よろしくどうぞ! 」

矢矧「軽巡矢矧、着任したわ。提督、最後まで頑張っていきましょう! 」

酒匂「ぴゃん♪ 阿賀野型軽巡四番艦、酒匂です! 司令、よろしくね! 」

提督「え? ……え? 何これどういうことなの」



【普通オブ普通の門出は普通ではなかった】


阿賀野「んー? 提督さんどしたの? 」

提督「え、何これおかしいの俺なの? 」

能代「……阿賀野姉ぇは天然なんですよ、提督」

提督「そ、そうか」



【阿賀野姉妹上二人の好感度】



阿賀野.一の位
能代.十の位



0.普通
1.苦手
2.好き
3.普通
4.苦手
5.好き
6.普通
7.苦手
8.好き
9.…………きーめたっ








矢矧「提督、これも何かの縁だから、諦めましょう? 」

酒匂「酒匂は嬉しいよ♪ みんなといれて! 」

提督「そ、そっすか……阿賀野、能代が睨んでくるからあまり引っ付かないでくれ」




【阿賀野型下二人の好感度】



0.普通
1.苦手
2.好き
3.普通
4.苦手
5.好き
6.普通
7.苦手
8.好き
9.…………きーめたっ




阿賀野「提督さぁん? これからも頑張っていきましょうっ」

能代「……阿賀野姉ぇ、やめた方が」

矢矧「私もそう思うわ、というかやめて」

酒匂「うーん? 」

提督「……何とも言えない」




【長女に好かれ真ん中二人に苦手意識を持たれ末には普通】



人類の科学力はシンギュラリティを迎えなかった

しかし、現れぬ特異点にも関わらずその力は増し続け、ついには数々の懸念事項すら斥けかけている

寿命、化石燃料の枯渇、食料難、人口爆発、未知の病原菌、環境汚染、それ以外の多くの事柄

旧来の生活を捨て去った人々は、その倫理観すら変化させ、喪失した

勿論、街を歩けば刺され、建物に入れば爆発し、兵器が人を常に狙う、などということは無い


むしろその正反対

程よく人口と娯楽を統制された人々の犯罪率は貧困地帯の紛争地を除けば極端に低い

けれど

やはり人類は争いを、無残に誰かが苦しむことを深層で望んでいたのだろうか

鼻歌混じりに酒を飲みながら、どこか見知らぬ地で、見知らぬ存在が辛酸を舐めるのを眺めることは至上の娯楽だ


戦争さえもほぼ統制し、ただ只管に悪戦苦闘する人形を嗤う

それは賭けを生み出し、賭けは金を湧かせ、金は利権を誘発した

「下界の下郎共には勿体無い娯楽だ」

誰か何処かの富豪がそんなことを嘯いたとかいないとか

戦争は、変わったのだ





ーーーーそう、戦争は、変わったのだ


【さぁ、これからが本当のスタート】



【提督】


性格、普通
頑健さ・スタイル、普通
狡猾さ、普通
ルーキー



【阿賀野型】



阿賀野……提督さんいい人そうだね!
能代……普通過ぎるのに何故阿賀野姉ぇは……
矢矧……普通がいいなんてつまらない男ね
酒匂……普通でいいかな? 特にいい人そうでもないけど


【これがこれから暫くの日常】



提督「さーて、予定消化しないと」



0.お話
1.出撃
2.建造
3.お話
4.出撃
5.建造
6.お話
7.出撃
8.建造
9.世界


阿賀野「え、もう? 阿賀野はもう少し、提督さんとお話したいなぁ」

提督「でも本営の命令だからね、で、俺軍人だから」

矢矧「ま、本営に抗う程の馬鹿でもないわよね、普通だし」



【また、仲間が増えるのか……】



0.駆逐艦A
1.軽巡洋艦
2.重巡洋艦
3.戦艦
4.水上機母艦・航空母艦
5.特殊艦・潜水艦
6.駆逐艦B
7.軽巡洋艦
8.重巡洋艦
9.海外


能代「金剛とか榛名とか、もう兎に角阿賀野姉と提督の間に誰か入って」

提督「聞こえてるし俺悪くないだろう……それにしても戦艦早くない? 」

酒匂「そうなの? 酒匂知らなーい」



【戦艦の「型」】



0.金剛型
1.扶桑型
2.伊勢型
3.長門型
4.大和型
5.金剛型
6.扶桑型
7.伊勢型
8.長門型
9.大和型


阿賀野「誰かな誰かなー? 」

矢矧「阿賀野姉、そのテンションを出来上がるまで続けるの? 」

提督「騒々しいっていうか何で全員工廠にいるんだ」



【さて、どっち? 】




0.伊勢
1.日向
2.伊勢
3.日向
4.伊勢
5.日向
6.伊勢
7.日向
8.まーた、何で二人なんだ
9.師匠!


日向「君、瑞雲はどこか分かる? ついでに伊勢は? 」

提督「伊勢はついでなのか……まぁ、よろしく」

日向「あぁ、よろしく。……ん? 」

提督「え? 」

日向「あれは瑞雲だな、よし」

提督「えぇ……」



【日向の好感度】



0.好き
1.普通
2.苦手
3.好き
4.普通
5.苦手
6.好き
7.普通
8.苦手
9.…………まぁ、悪くない






【新しい仲間が】



【提督】


性格、普通
頑健さ・スタイル、普通
狡猾さ、普通
ルーキー



【阿賀野型】



阿賀野……提督さんいい人そうだね!
能代……普通過ぎるのに何故阿賀野姉ぇは……
矢矧……普通がいいなんてつまらない男ね
酒匂……普通でいいかな? 特にいい人そうでもないけど

【日向】



日向……提督は普通のようだ


阿賀野「提督さぁーん、休憩しよ? 休憩っ」

能代「あの、それは阿賀野姉と食べようとしたケーキ……」

提督「……さーて、聞こえない聞こえない」



【予定は何だったかな】



0.お話
1.出撃
2.建造
3.お話
4.出撃
5.建造
6.お話
7.出撃
8.建造
9.世界


提督「んー……」



【何事もお話するのは大事】



0.阿賀野
1.能代
2.矢矧
3.酒匂
4.日向
5.阿賀野と能代
6.阿賀野
7.酒匂
8.日向
9.おう、ルーキー


阿賀野「提督さん、ご趣味は? 」

提督「えーっと、読書かな。野球とかサッカー観るのも好きだよ」

阿賀野「ふーん? どんな本? 」

提督「ミステリとかファンタジーとか、阿賀野は本読まないのか? 」

阿賀野「雑誌とかなら読むよ? ほら、ファッション誌とか」

提督「そっか」



【提督さーん】



0.出撃しないの?
1.能代と矢矧に何かした?
2.日向さんってなんだかよく分からないね
3.出撃しないの?
4.能代と矢矧に何かした?
5.日向さんってなんだかよく分からないね
6.出撃しないの?
7.能代と矢矧に何かした?
8.日向さんってなんだかよく分からないね
9.結婚、してる?


阿賀野「能代と矢矧に何かした? 」

提督「え、何で? 」

阿賀野「だって能代は阿賀野が提督さんといると機嫌悪くなるし」

提督「お、おう」

阿賀野「矢矧は阿賀野の趣味が悪いとか言うし」

提督「あ、あぁ」

阿賀野「提督さんが何かしないとこうならないでしょう? 」

提督「いや、あのさ」



【…………】



0.阿賀野の所為、だよ
1.相性って誰にでもさ
2.阿賀野の気の所為じゃないか?
3.阿賀野の所為、だよ
4.相性って誰にでもさ
5.阿賀野の気の所為じゃないか?
6.阿賀野の所為、だよ
7.相性って誰にでもさ
8.阿賀野の気の所為じゃないか?
9.…………ほら、阿賀野がこういうことするから



提督「…………」

阿賀野「……提督さん? 」

提督「…………ほら、阿賀野がこういうことするから」

阿賀野「こういう? ひゃっ」

提督「俺を気に入ってくれるのは嬉しいけど、こうやって二人でいるときにお前は距離が近い」

阿賀野「そ、それはでも、阿賀野は提督さんは悪い人じゃないっひゃうっ」

提督「……それでもさ、さすがに執務室とはいえソファで隣に座るのは」



【時間は夕方、丁度執務も一段落したけど】



0.あ、阿賀野の所為だったんだ……
1.それは勘違いする能代たちが悪いの
2.……えっち
3.あ、阿賀野の所為だったんだ……
4.それは勘違いする能代たちが悪いの
5.……えっち
6.あ、阿賀野の所為だったんだ……
7.それは勘違いする能代たちが悪いの
8.……えっち
9.…………もう我慢できなーいっ


阿賀野「…………ねぇ」

提督「ん? 分かってくれた? 」

阿賀野「……阿賀野、もう我慢できないかも」

提督「はい? 」

阿賀野「阿賀野って抜けてるとこあるかもしれないけど」

提督「かも? 」

阿賀野「馬鹿っ、今はそういうのはいいの! 」

提督「は、はい! 」

阿賀野「…………提督さんは、阿賀野のこと、嫌い? 」

提督「や、そりゃあ嫌いかと言われたら好きとしか言えないし可愛い女の子に好かれるのは男として

阿賀野「ふふ、それならいいじゃん♪ 」

提督「え? いや、ちょっ、さすがにそれはまずんむぅっ……! 」



【提督さんは阿賀野が骨抜きにしちゃうんだから♪ 】



0.提督、為す術無し
1.それどころかもうどハマり
2.提督、実は下半身だけは強い
3.提督、為す術無し
4.それどころかもうどハマり
5.提督、実は下半身だけは強い
6.提督、為す術無し
7.それどころかもうどハマり
8.提督、実は下半身だけは強い
9.あっ、いや、何これ、こんなの知らないよぉぉぉ!


「あ、ねぇ、んっ……嘘でしょう…………? 」

もう、何度目だろうか。
彼女と二人、執務を終えて夕食までの時間を楽しんでいたのに外は真っ暗だ。

最初は驚いた、ことも無い。
正直彼女が俺に向ける視線はどこか熱っぽかったし、
時々身体を擦り付けて熱い息を吐いていたこともあった。

だから、男として少しくらいは良い所を見せないと。
襲われたからといって何も襲われっぱなしというのも、面白くないのだから。

「あ、賀野っ、本当に、初めてなのか? 」

「当たり前、ひゃんっ……はぅ、てーとくさんが好きだからこうっ、んうっ……」

キスを押し付けて、口内を貪って、身体を擦り付け愛撫して。
そんなことを続けて彼女は、当然のことのように俺を咥え込もうとした。

けれど、彼女はきっと本当に初めてだったのだ。
衣服をはだけさせて熱い息を俺の顔に吹きかけた彼女は、しかし最後の最後で躊躇した。

「阿賀野、だって、初めてでこんなことになるなんっあんっ」

だから、だから仕方無かったんだ。
俺に馬乗りになって泣きそうで、それでいて期待するような貌をする美しい女の子をそのままにはしておけない。

そのままソファでヤり始めようとした阿賀野を抱き上げて、寝室のベッドに転がしてしまったのは、当然のことだ。





しとどに、というには少な過ぎる湿り気に少しだけ申し訳なさを感じた。
それから、少し怯えたような貌をした彼女に今度は自分からキスを。
啄むように、愛しむように、それから安心させるように。

勿論破瓜の痛みはあっただろう。
繋がって、それから暫くは彼女の身体を羽で撫でるように、そして少しずつ慣れるように腰を揺らした。

その間中、彼女は時折痛みを感じながら、それでも健気に俺のキスを、愛撫を受け切ってくれた。

だからきっとこれは必然なんだ。
俺と阿賀野の相性は、最高だ。
いや、というかもうそんなつまらないことは瑣末事でしかない。

彼女の顔を、彼女の艶やかに火照り朱く染まった肢体を、豊かに実った少女と女の結晶を。
それだけで十分じゃないか。


「んむぅ、っはぁっ……てーとく、さぁん! 」

まさか初めてでこんなに乱れる女の子がいるなんて知らなかったけれど。

「好きっ、好きっ、大好きだからぁっ」

いつの間にか完全に肉槍を咥え込めるようになった阿賀野が俺の上で悶える。
汗と涎と、それから涙が俺の胸板に零れ落ちる。

それはきっと甘露のような味で楽しませてくれるけれど、俺にとってはそれよりももっと大事なことがある。

「んっ、そうやってお尻、掴んでするのヤぁ、ヤぁなのぉん……ッ」

「阿、賀野、が悪いんだ、お前が、こんなっ……」

こんな、何だろうか。
淫乱? 雌豚? 売女?
いや、そのどれでも無い、絶対に。

「可愛くて、俺を好きなのがいけないっ」

「だって、好きなのは、好きなのぉ! もう離したくないから阿賀野だけ見せなきゃいけないのぉ! 」

「んっ、そうかよっ……は、阿賀んぅ」

何時間も続けているとはいえこんな、まるで娼婦のようなキスをいつ覚えたのだろう。
毒婦のような腰振りをいつ覚えたのだろう。
俺の胸板に自分の、俺とは比べ物にならない芸術品を擦り付けるようになったのだろう。

「あはっ、てーとくさん? ふ、ぅぅんっ……一緒に







イこ? 」



蠱惑的で魅力的で淫美的でそれからそれから……

取り敢えず、着任早々とんでもないことになったのだけは、確かだった。


阿賀野「提督さぁん、それともあなた、って呼んだ方がいい? 」

能代「……何これ」

矢矧「さぁ」

酒匂「ぴゃん? 」

日向「それはそうと瑞雲をだな」

阿賀野「ねぇ、あ・な・た? きゃーっ」

提督「は、は、は……」

結局次の日の朝何とか阿賀野を起こして朝食には出れた。
…………腰も腕も腹筋も痛い。あと今度から背中に爪を立てるなって伝えないと。



【もう終わっていいんじゃないですかね】



0.お話
1.出撃
2.建造
3.お話
4.出撃
5.建造
6.お話
7.出撃
8.建造
9.世界


提督「……出撃するにも情報が無いしなぁ」



0.阿賀野
1.能代
2.矢矧
3.酒匂
4.日向
5.能代
6.矢矧
7.酒匂
8.日向
9.上官


矢矧「ねぇ、提督」

提督「ん? 」

矢矧「私は別に提督のこと嫌いじゃないわ」

提督「ありがとう? 」

矢矧「だからといって好きではないけど、阿賀野姉みたいに」

提督「そ、まぁ、嫌ってても命令に従ってくれればいいんだが」

矢矧「それは当然。……でも」

提督「あぁ」

矢矧「避妊は、ちゃんとしてね? 」



【あ、暴露てたんすか……ははは】



0.そりゃね
1.俺も男だし当然
2.へーい
3.そりゃね
4.俺も男だし当然
5.へーい
6.そりゃね
7.俺も男だし当然
8.へーい
9.…………あっ


提督「俺も男だし当然」

矢矧「は? 」

提督「え? 」

矢矧「……やはり能代姉にも暴露した方が」

提督「やめ、やめてください、本当勘弁。つーかなんで? 」

矢矧「男だし当然、生がいいって言うんでしょう? ふざけないで、女のことをいつでも使える玩具みたいに

提督「待て待て待て、俺は男として当然それはしっかりしてると言いたかったんだが」

矢矧「え? 」

提督「ん? 」

矢矧「……」

提督「……」

矢矧「……忘れて、いや、忘れなさい」

提督「お、おう」



【三女はむっつり耳年増? 】


矢矧「私は悪くないおかしくない変態じゃない悪いのは提督であってでも提督はちゃんと避妊をして

能代「……提督、姉と妹がおかしくなったのはどう考えてもあなたの所為でしょう」

提督「いや、え? はははっ」

阿賀野「えー? 阿賀野はおかしくないよ? 」

酒匂「ぴゃんぴゃん? 」



【さっさと出撃しろ】



0.お話
1.出撃
2.建造
3.お話
4.出撃
5.建造
6.お話
7.出撃
8.建造
9.世界


提督「大本営も何なんだよ、出撃の催促かと思ったらまたか」

日向「正直浮いている気がするからちゃんと話せる相手が欲しい」



【はいはい、仲間仲間】



0.駆逐艦A
1.軽巡洋艦
2.重巡洋艦
3.戦艦
4.水上機母艦・航空母艦
5.特殊艦・潜水艦
6.駆逐艦B
7.軽巡洋艦
8.重巡洋艦
9.海外


酒匂「何だか飛行機の匂いがする」

矢矧「え? 」

提督「え? 」



【水上機母艦・航空母艦の「型」】



0.赤城・蒼龍
1.加賀・飛龍
2.翔鶴型
3.雲龍型
4.大鳳・龍鳳
5.鳳翔・龍驤
6.祥鳳型
7.飛鷹型
8.千歳型
9.瑞穂・秋津洲


提督「何か本当にそうな気がしてきたぞ」

酒匂「へへーん」



【どんな子だろうね】



0.翔鶴
1.瑞鶴
2.翔鶴
3.瑞鶴
4.翔鶴
5.瑞鶴
6.サド翔鶴
7.マゾ瑞鶴
8.ドM鶴姉妹
9.ドS鶴姉妹


翔鶴「翔鶴型航空母艦1番艦、翔鶴です。
一航戦、二航戦の先輩方に、少しでも近づけるように
瑞鶴と一緒に頑張ります! 」

提督「ん、こちらこそよろしくね」

翔鶴「はい。……あの、瑞鶴は」

提督「いないね、っていうか何で君来たの? 」

翔鶴「え? 」

提督「あぁ、悪い。でもさ、何か駆逐艦とか潜水艦がいなくてしかも出撃しないから資源が」

翔鶴「……え? 」

阿賀野「よろしくお願いしまーす」

能代「よろしくです」

矢矧「よろしく」

酒匂「よろしくー」

日向「よかった瑞雲仲……何、使えない、だと」

提督「ははは……」

翔鶴「…………え? 」



【翔鶴の好感度】



0.好き
1.普通
2.苦手
3.普通
4.普通
5.苦手
6.苦手
7.普通
8.苦手
9.…………ふふ



翔鶴「あの、提督」

提督「ん? 」

翔鶴「今夜、お時間はありますか? 」

提督「え、いや、まぁ、あるかな。執務次第だけど」

翔鶴「そうですか……へぇ、そう」

提督「何か用? 」

翔鶴「ふふ、それは夜になってからのお楽し

阿賀野「提督さーんっ、一緒にお煎餅食べましょう?」

提督「あぁ。……いきなり抱き付くなよ阿賀野」

阿賀野「んー? そんなこと言っちゃってココはぁ」

提督「や・め・ろ」

阿賀野「イ・ヤ」

提督「……悪い翔鶴、やっぱ今夜は駄目だ。明日にしてくれるか? 」

翔鶴「ええ、構いませんよ。元々大した用事ではないので」

阿賀野「んー、もっと阿賀野のこと見てよー」





翔鶴「…………なるほど、阿賀野さん、ね」



【割とヤバいかもしれません】


提督「…………」

酒匂「し、司令? どしたの? 」

矢矧「阿賀野姉が元気ということはそういうことよ、酒匂」

酒匂「ぴゃん? 」



【本当マジで出撃を】



0.お話
1.出撃
2.建造
3.出撃
4.出撃
5.建造
6.お話
7.出撃
8.出撃
9.世界


提督「やっと出撃できそう、っていうか弾薬遅れるとか意味分からねぇよ」



【初任務、ですね! 】



0.あーあ……
1.哨戒
2.護衛
3.進撃
4.哨戒
5.護衛
6.進撃
7.哨戒
8.護衛
9.進撃


日向「護衛、護衛か。まぁ、私は瑞雲が使えればそれでいい」

翔鶴「提督、期待していてくださいね? 」



【護衛とはいえ油断は禁物】



0.ひえー
1.要人
2.物資
3.要人
4.物資
5.要人
6.物資
7.要人
8.物資
9.海外からの……


矢矧「議員様を守る為に鍛錬しているわけではないのに」

酒匂「まぁまぁ、酒匂だってそうだけど戦うよりいいよ」



【結果は】



0.成功
1.失敗
2.成功
3.成功
4.失敗
5.うっそぉ……
6.成功
7.失敗
8.大成功
9.成功


阿賀野「提督さーん、何事も無く成功したよー」

提督「ん、お疲れ様」

阿賀野「うんうん、ちゃーんと阿賀野のこと、褒めてね? 」

提督「あぁ。……何かボタンを掛け違えてたら危なかった気がするな」




【普通に成功。議員様と繋がりができたかもしれません】


提督「そろそろ駆逐艦とか潜水艦とかがいてくれないと困るな」

翔鶴「そうですね。私たちだけでは、少し」

日向「資源が無ければ瑞雲の整備もできないからな」

提督「お、おう。……っても資源が割と潤沢なんだよなぁ、だから翔鶴とか日向がいるわけだし」



【今日は? 】



0.お話
1.出撃
2.建造
3.お話
4.出撃
5.建造
6.お話
7.出撃
8.建造
9.世界


提督「ふぁ、眠いよまったく。……阿賀野め」



【それは兎も角として】



0.翔鶴
1.能代
2.矢矧
3.酒匂
4.日向
5.翔鶴
6.能代
7.矢矧
8.酒匂
9.日向
ゾロ目.阿賀野


能代「提督」

提督「あぁ、能代。どうした? 」

能代「これ、何でしょうか」

提督「ん? ……え? 」



【さてさて】



0.エロ本
1.仕様済みの……
2.空になったお菓子の袋
3.エロ本
4.仕様済みの……
5.空になったお菓子の袋
6.エロ本
7.仕様済みの……
8.空になったお菓子の袋
9.提督の盗撮写真


提督「あー、空になったお菓子の袋をだね」

能代「しかもわざわざ能代が通販した」

提督「へ、へぇ」

能代「共用スペースに置いていたんですよ、名前まで書いて」

提督「見た感じそうみたいだね」

能代「楽しみにしてたんです」

提督「あれ、食べられなかったの? 」

能代「楽しみに、してたんです」

提督「…………」



【そんなこと言われても……】



0.……ごめんなさい
1.や、俺じゃないって
2.あ、阿賀野が食べちゃった……
3.……ごめんなさい
4.や、俺じゃないって
5.あ、阿賀野が食べちゃった……
6.……ごめんなさい
7.そ、それならこれをあげよう
8.……ごめんなさい
9.や、俺じゃないって


提督「……ごめんなさい」

能代「やっぱり提督でしたか」

提督「悪い。滅茶苦茶美味そうだったから」

能代「ちゃんと名前も書いてありますよね? 」

提督「……はい」

能代「上官とはいえこういうことして、いいんですか? 」

提督「駄目、です、はい」

能代「今度から気を付けてくださいね」

提督「はい。……あ、あのさ、違うもので悪いんだけど阿賀野の部屋の冷蔵庫のプリン食べちゃっていいよ、お詫びだから」

能代「は? 」

提督「ん? 」

能代「……何故、提督が阿賀野姉の冷蔵庫の中身を知っていて、しかも勝手に食べてもいいと? 」

提督「え、えーっと……ははっ」




【まぁ、もう諦められていたので何とかなりました】


能代「本ッ当どうして阿賀野姉はこの人なんか」

阿賀野「ねーねー、提督さーん? 阿賀野のプリン全部無くなってるんだけど食べた? 」

提督「ぜ、全部? 」

能代「…………」

阿賀野「うん」

提督「あー、阿賀野が食べたの忘れたんじゃないか? あぁ、きっとそうに違いない」

阿賀野「そうかなぁ、でも屑篭には無かったんだよねー」



【今日も新たな一日が始まる】



0.世界
1.出撃
2.建造
3.出撃
4.出撃
5.建造
6.お話
7.出撃
8.建造
9.世界





本当意味分からないんですけど……
次回出撃から始まります

ありがとうございました


【ここまでのまとめ】



【提督】



性格……普通
頑健さ・スタイル……普通(超絶倫・テクニシャン)
狡猾さ……普通
キャリア……ルーキー
その他……どこぞの議員様に名前は覚えてもらえたかもしれない

【阿賀野型】



阿賀野……提督さん? ……あはっ
能代……普通過ぎるのに何故阿賀野姉ぇは……
矢矧……普通がいいなんてつまらない男ね。むっつり? 馬鹿にしないで
酒匂……普通でいいかな? 特にいい人そうでもないけど

【日向】



日向……瑞雲だ、瑞雲。……提督? 普通なようだ

【翔鶴】



翔鶴……提督…………ふふ


提督「ふぅ……これから見送り続けるのも、割り切らないとな」



【出撃、出撃ですよ! 】



0.あーあ……
1.哨戒
2.護衛
3.進撃
4.哨戒
5.護衛
6.進撃
7.哨戒
8.護衛
9.進撃


翔鶴「む、日向さん? 」

日向「あぁ、いつでもいけるさ」



【会敵しました】



0.成功
1.失敗
2.成功
3.失敗
4.お仲間でーす
5.成功
6.成功
7.あっ
8.大成功
9.失敗


阿賀野「あ、阿賀野は、絶対沈めないんだからっ」

能代「くっ、阿賀野姉だけでもっ! 」



【うわぁ……】



0.轟沈×1
1.大破
2.中破
3.あぁん? 逆境で燃えずになぁにが軍人だおらぁ!
4.大破
5.中破
6.深海
7.中破
8.大破
9.深海


矢矧「っ……敵も中々」

酒匂「ひゃっ、あぁんもうっ」



【だ、大丈夫かっ? 】



0.阿賀野
1.能代
2.矢矧
3.酒匂
4.阿賀野型
5.翔鶴
6.日向
7.全員
8.翔鶴日向
9.え? 全員無傷ですけど……あ!


提督「の、能代っ」

能代「お恥ずかしい限りです……でも」

提督「能代」

能代「はい? 」

提督「俺はお前も人間だと言い切ることはできないけど、兵器だとも思わないから」

能代「……」



【……提督】



0.少々、甘過ぎるのでは?
1.……申し訳、ありません
2.……提督
3.少々、甘過ぎるのでは?
4.……申し訳、ありません
5.……提督
6.少々、甘過ぎるのでは?
7.ちっ、なんて指揮
8.……申し訳、ありません
9.……提督


能代「……申し訳、ありません」

提督「いや、だから」

能代「提督に、上官にそんなことを言わせてしまうのは私の落ち度ですから」

提督「能し

能代「触らないで! 」

提督「……悪い」

能代「……言葉だけ、受け取りますから。放っておいて」

提督「だが」

能代「傷は、治ります。……阿賀野姉のところへ」



【強がる女の子】



コンマ一桁目の分だけ好感度上昇
ゾロ目ならその分低下(現在苦手=30)


提督「なぁ、能代、大丈夫か? 」

阿賀野「傷は、ね」

提督「……そうか」



【それでも日々は過ぎてゆく】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.あ、こんちわー
4.出撃
5.建造
6.世界
7.出撃
8.建造
9.世界


提督「……能代、いいか? 」

このノックに、少しだけ躊躇した自分のことが、俺は嫌いだ。



「……構いませんよ」



提督「ん……悪いな」

能代「いえ、もう傷はありませんから」

提督「そうか」

能代「はい』

提督「……」

能代「……」

提督「……」

能代「……」

提督「……」

能代「……何か用があったのでは? 」

提督「ん、あぁ……まぁな」


能代「……」

提督「……」

能代「……」

提督「……生まれてすぐの記憶って、何かな」

能代「? それは勿論帝都の研究所です。私はここの工廠で建造されたわけではあり

提督「それだよ」

能代「は? 」

提督「確かに能代たちはさ、「艦娘」とか軍内では呼ばれてて人外なのは科学的に否定できないかもしれないけど」

能代「科学的に、どころか親が存在しない生物は宗教的にも倫理的にも人間とは認められないと思いますが」

提督「……それでも能代たちは俺と同じものを食べて、同じカタチで、同じような生活をしてるだろう」

能代「それならばアンドロイドでもできそうですね」

提督「……そうだが」


能代「……正直ね、提督」

提督「ん」

能代「阿賀野姉のことなんてどうでもいいんです」

提督「え? 」

能代「勿論、阿賀野姉のことは大切ですけど。……でも、あなたのことが好きになれないのはそういうところ」

提督「? 」

能代「能代たちは科学と隠秘の合いの子です。そんな存在を人間扱いして自分を善人に見せかけようとする人なんて嫌い」

提督「ーーーー」

能代「これ以上、能代に希望だとかそんなものを投げ掛けないでいただけますか? 」

提督「……」

能代「……」

提督「……」

能代「……能代は、死にたくもありませんけど、誰かの思想に流されて木偶のようにも生きていたくはありませんから」



【一度強がったら、もう戻れない】



コンマ一桁目の分だけ好感度上昇
ゾロ目ならその分低下(現在苦手=37)


確かに、彼女たち「艦娘」は人外なのだろう、それは認めなくてはならない。
受け入れて、噛み締めなくてはならない事実だ。

それに、能代が掠れた小声で語ったように、
彼女たちに何か希望があるかと問われれば俺は口を閉ざすだろう。



世界は、彼女たちに優しくない。
俺にだってきっと優しくはないのだ。

世界中の富を掻き集めてその八割を占有する一握りの者たちのゲーム。
人形や人形師たちが惑い、慌てふためく様を見て嗤う、賭ける、貶す。

何年かに一度、各国の軍が一斉に幾人かの軍人に権限を持たせる。
人外の少女たちを束ね、外敵を討ち滅ぼす為に。

そして大衆は一喜一憂するのだ。

「今日は南方で…」

「あぁ……その所為で私の会社も」

「ったく、軍人ならちゃんと仕事はしろよな」

「「「税金で食ってるくせに」」」


俺たちが、彼女たちが税金で生活しているのは確かに正しい。
けれど、それよりもさらに悪辣な方法で儲けている人間がいる。

バイオテクノロジーが飛躍的に発展した現代。
その力を、私利私欲の為に用いる悪漢たちが。



だが、
それに抗する術は、残念だけれど俺たちには、無いのた。


提督「……」

日向「どうした提督。無駄に険しい顔をして」

提督「……無駄、無駄ってね君」



【新しい朝がやってきました】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.あ、こんちわー
4.出撃
5.建造
6.あ、こんちわー
7.出撃
8.建造
9.世界


翔鶴「邪魔な子がこれ以上増えないといいのですが」

提督「ん? 」

翔鶴「いえ。……提督? この後私のお部屋でお茶でもしませんか? 」



【まだ足りないのか……】



0.駆逐艦A
1.軽巡洋艦
2.重巡洋艦
3.戦艦
4.水上機母艦・航空母艦
5.特殊艦・潜水艦
6.駆逐艦B
7.軽巡洋艦
8.重巡洋艦
9.海外


提督「資源も無尽蔵じゃないんだけどなぁ」

日向「伊勢、伊勢を頼む」

能代「……結局資源って言ってるじゃない。人間は資材から生まれないのに」



【戦艦の「型」】



0.金剛型
1.扶桑型
2.伊勢型
3.長門型
4.大和型
5.金剛型
6.扶桑型
7.伊勢型
8.長門型
9.大和型


提督「なーんか嫌な予感するなぁ」

阿賀野「大丈夫だよぉ、だって提督さんだし」

提督「そ、そうか? 」

阿賀野「うん! だって阿賀野がいるんだから」

提督「は、は、は……」



【長門型……重い、重過ぎる】



0.長門
1.陸奥
2.長門
3.陸奥
4.ドM長門
5.ドS陸奥
6.長門
7.陸奥
8.ドS長門姉妹
9.ドM長門姉妹


陸奥「長門型戦艦二番艦の陸奥よ。よろしくね。あまり火遊びはしないでね。お願いよ? 」

阿賀野「火遊び? 火遊びってそういうこと? 」

陸奥「え? 」

提督「……よろしく」

陸奥「よろしくね。……どうしてそんなにテンション低いの? 」

提督「いや、何でもないよ。決して君が重いとかそういうつもりじゃない」

陸奥「失礼ね。女に重いなんて言っちゃ駄目なんだから」



【火遊び、してみる? 】



0.好き
1.普通
2.苦手
3.好き
4.普通
5.苦手
6.好き
7.普通
8.あら、あらあら!
9.苦手


陸奥「んー……普通っていいものだけど特別でもないわね」




【(まだ)危ない女ではないようです】


提督「暫く大本営も建造とかの命令はやめてほしいね」

陸奥「なぁに? 私はいらないってこと? 」

提督「絡むなよ……そんな真顔で」



【新たに仲間を加えましたが】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.あ、こんちわー
4.出撃
5.出撃
6.あ、こんちわー
7.出撃
8.建造
9.世界


陸奥「あらあら、私大丈夫かしら」

阿賀野「阿賀野がいるんだからだいじょーぶ! 」

能代「……翔鶴さんや日向さんもいますから」

陸奥「そう? ……いいわ、やってあげる! 」



【今度は】



0.あーあ……
1.哨戒
2.護衛
3.進撃
4.哨戒
5.護衛
6.進撃
7.哨戒
8.護衛
9.進撃


矢矧「まぁ、今回もただの要人護衛だしなんとかなるわ」

陸奥「今回? ってことは前にもあったの? 」

酒匂「うん、前はどこかの議員さんだったよ」

陸奥「へぇ、いい男? 」

阿賀野「提督さん程じゃないよっ」

陸奥「……つまり大したことないってことね」

阿賀野「え? 」

陸奥「ん? 」

翔鶴「み、皆さん戦闘態勢を! 」

日向「来るぞ! 」


どこから湧いて出たのだろう。
どうして私たちの前に現れたのだろう。
何故? 何故? 何故?

海の魔物と蔑まれながら、しかしその姿は母なる海をも汚染するかのような姿だった。



「ヤクニタタヌ……イマイマシイ……ガラクタドモメッ!! 」



その巨体に抱かれて、背筋をぞくりと震わせるような妖艶な女が口を開く。
それはこちらを塵芥と見なしているようにも、自らの配下を蔑むようにも聞こえた。



「ン……? 」



その彼女が、あるいはその配下が。
こちらを向いて、それからニーッ、と薄気味悪く、それでいて蠱惑的な笑みを浮かべる。

私たちは、生きて帰ることができるだろうか。



「ナキサケンデ……シズンデイケ! 」



人はアレのことを、戦艦水鬼と呼ぶ。


「ナカナカ……ヤルジャナイカ……」



【…………! 】



0.要人乗船の船のみ
1.全員大破
2.全員大破+要人
3.要人のみ生還
4.全員大破
5.要人乗船の船のみ
6.全滅
7.要人乗船の船のみ
8.全員大破
9.全員大破+要人


提督「………………………………」

「君の配下は、実に優秀だった」

提督「………………………………」

「私も実に心苦しいがね、それはそれこれはこれ、これで次の選挙も……ふっ」

提督「………………………………」

「なに、君の地位は微力ながら保証させてもらうよ。これでも私はそれなりの力があってね」

提督「………………………………」

「聞けば君はこの“ ゲーム ”ではルーキーだというじゃないか。これは私としてもなんとかしなければなぁ」

提督「………………………………」

「ま、安心したまえ。彼女たちはいつか戻ってくる。…………ではな、君も楽しみにしていたまえよ、はっはっは」

提督「………………………………」


「…………阿賀野、皆」

喪ってしまったものは戻ってはこない。
そんなのは当然のことだ。自然の摂理だ。世界は俺に優しくない。

けれど、どうして今なのだろう。
阿賀野と出会って、契りを結んで。
能代に避けられて、それでも漸く話してくれるようになって。
矢矧だって食事を共にしてくれるようになった。
酒匂や日向だっていい子だったんだ。
翔鶴も、こんな不甲斐無い俺のことを気にかけてくれていた。

「…………」

そりゃあ、何の欠点も無かったわけではないけれど。
どこかの誰かの下らない遊びの為に沈んでいくような子たちじゃなかった。

「…………」

確かに
あの醜く肥え太った薄汚い糞野郎の言うように「艦娘」はゲームの駒だ。彼らにとっては。

だけど、もう同じ彼女たちは戻ってはこない。
俺に笑いかけ、頬を染め、下らない冗談で笑いあった阿賀野も。
姉のことを第一に考え上官の俺にさえ小言を言ってきた能代も。
武人気質で、それでいて俗っぽいところのある矢矧も。
少女らしさ満点で、それでいて他者の心に敏感な酒匂も。
普段は瑞雲のことばかり考えているけれど、誰より仲間を愛した日向も。
人一倍愛を、温もりを求めていた翔鶴も。

「……………………」




ーーーーーーーー彼女たちは、俺の幸せは、もう戻ってはこない。


提督「……………………」

嫌味な程に整った体裁の書類には、
阿賀野たちの分の“ 資材 ”と数年は優に保つ資源の予算が下りたという内容が記されていた。

提督「……………………もう、何も返ってはこないのに」



【それでも朝は】



0.駆逐艦A
1.軽巡洋艦
2.重巡洋艦
3.戦艦
4.水上機母艦・航空母艦
5.特殊艦・潜水艦
6.駆逐艦B
7.軽巡洋艦
8.重巡洋艦
9.海外


提督「ははっ、これが最初ならよかったんだ。……いや、そうだ、俺はこれからゲームの駒になるのさ。やってやろうじゃねぇか」



【駆逐艦のAタイプの「型」】



0.初春型
1.白露型
2.朝潮型
3.陽炎型
4.夕雲型
5.初春型
6.白露型
7.朝潮型
8.陽炎型
9.夕雲型


提督「…………」



【「陽炎型」のA? B? 】



【陽炎型のA? B? 】



コンマが00~49でA、50~99でB


提督「…………陽炎はいいなぁ、ゆらゆら揺れて、それだけで存在していてしていなくて掴まれなくて殺されなくていなくなっても次の夏にはまた会えてそれから



【陽炎型Bタイプ、誰? 】



0.時津風
1.浦風
2.磯風
3.浜風
4.谷風
5.野分
6.嵐
7.萩風
8.舞風
9.秋雲


秋雲「秋雲着任! 提督、よろしくね」

提督「…………」

秋雲「…………提督? 」

提督「…………」

秋雲「提督、提督ってば、秋雲だよー? 」

提督「…………」

秋雲「ね、提督ってばー、もうっ」

提督「…………あ? 君誰? 」

秋雲「なっ……だーかーらー秋雲だって言ってるじゃん! 」



【秋雲の好感度】



0.好き
1.普通
2.嫌い
3.好き
4.普通
5.嫌い
6.…………ほほーぅ
7.好き
8.嫌い
9.普通


秋雲「ふーん、一見何の特徴も無いのに陰のある男、か」

実に良い、実に素晴らしい、と思う。
あぁいう人間がいるからこそこんな人外に生まれた甲斐があるってものだ。

壊し尽くしてしまうにしろ、癒してあげるにしろ。
それとも癒し尽くしてから壊すのか、痛め付けてから無尽蔵に甘えさせてあげるのか。

秋雲「……ふふ、いいなぁ、秋雲は好きだよ、提督のこと」



【危ない組み合わせなのかもしれません】


秋雲「提督、ケーキ持ってきたよケーキ、疲れたり沈んでるときは甘いものが一番! 」

提督「…………ケー、キ? 」

秋雲「そ、もしかして提督はケーキ嫌い? 」

提督「…………阿賀野は、好きだったなぁ」

秋雲「阿賀野? 」



【もう笑うしかない】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.あ、こんちわー
4.お話
5.建造
6.あ、こんちわー
7.お話
8.建造
9.世界


「…………クソッ」

秋雲が置いていったケーキを一口食べて阿賀野のことを思い出した。
笑顔、渋面、怒り顏、泣き顔。

そのどれ一つとして俺が見たものは笑顔以外本気ではなかった。
トランプやゲームで姉妹に負けて渋い顔をする阿賀野。
能代にお気に入りのプリンを食べつくされて怒った顏。
出撃の度に俺と離れることを悲しむあの、あの、あの……

「…………」

歪に一口分欠けたケーキを投げ捨てて踏みにじろうとして、止めた。
そんなことをしてしまっては、俺はあいつと同じになる。あの肥え太った豚に。
秋雲の好意はしっかり受け取るべきだ。例え俺がどれだけ苦しかろうと。

「…………苦い」

苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い
苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い
苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い



その、本来はとびきり甘い筈のショートケーキは、ただ只管に、苦い


悪いのは阿賀野たちか? いや、そんな筈は無い
悪いのは俺か? いや、違う
悪いのはあの豚か? いや、残念ながら違う
悪いのは敵か? いや、アレもこちらを敵と思っているのだ



ならば、ならば悪いのは何だ?

「…………世界、世界そのものだ」

そう、この世界が悪いのだ、何もかも。
幾星霜も昔に生み出された「艦娘」と「深海棲艦」を繰り返し顕現させて、戦わせる。

人々の日常には日常から遠く離れた恐怖が必要?
金を生み出すサイクルに組み込まれたやつが悪い?
死んだやつが敗者で、何もかも悪い?
どうせ死んでも“ 同じ存在 ”はまた生まれてくる?

「そんなものは、全部まやかしだろうがッ……! 」

フォークと皿が飛び、壁にぶつかって大きな雑音を響かせる。
フォークは当たり所がよかったのか木製の棚に突き立ち、皿は粉々に砕け散った。

まぁ、そんなものは本当にくだらないことなのだが。



何度も自分の知らぬ自分が世界に現れ、戦い、散ってゆく。
そんな存在だと知っていた阿賀野たちは、それでも笑っていた。

だから、だから俺もきっと笑わなきゃいけないのだけれど。

「…………笑い方って、忘れるもの、なんだな、阿賀野」

どうにも、口の周りが引き攣った感覚があるだけだった。





ーーーーいつの間にか、噛み締めた唇から、一筋の朱が。


秋雲「あのさ、前にいた人たち……阿賀野さんたちってどういう人たちだったの? 」

提督「……いい子たちだった、本当に」

秋雲「ふーん? 」

提督「…………なぁ」

秋雲「ん、なになに? 」

提督「…………お前は、沈まないよな? 秋雲」



【さてさて仕事仕事】



0.お話
1.出撃
2.お話
3.あ、こんちわー
4.お話
5.建造
6.あ、こんちわー
7.お話
8.建造
9.世界

まあ数増やさんとな、、、


秋雲「だっれがくっるかなー、っと」

提督「さてね……ま、どうせ誰が来ても阿賀野以上の子は……」



【仲間は仲間だ、それが例え信用に足らなくとも】



0.駆逐艦A
1.軽巡洋艦
2.重巡洋艦
3.戦艦
4.水上機母艦・航空母艦
5.特殊艦・潜水艦
6.駆逐艦B
7.軽巡洋艦
8.重巡洋艦
9.海外



秋雲「知ってる? 提督」

提督「……うん? 」

秋雲「駆逐艦秋雲はさ、昔一航戦に入って、それから翔鶴とか瑞鶴の護衛もしたんだよ? 」

提督「そうか。………………翔鶴…翔鶴、か」



【水上機母艦・航空母艦の「型」】



0.赤城・蒼龍
1.加賀・飛龍
2.翔鶴型
3.雲龍型
4.大鳳・龍鳳
5.鳳翔・龍驤
6.祥鳳型
7.飛鷹型
8.千歳型
9.瑞穂・秋津洲


提督「…………翔鶴がもし来たら、いや瑞鶴が来たら、俺はどんな顔をするんだろうか」



【「雲龍型」、誰かな】



0.雲龍
1.天城
2.葛城
3.雲龍
4.天城
5.葛城
6.ドS雲龍
7.ドM天城
8.ドM葛城
9.全員

普通の葛城やん(錯乱)


葛城「雲龍型航空母艦、三番艦、葛城よ!
え? 水上防空砲台ですって? ち、違

提督「葛城! 」

葛城「! は、はい! 」

提督「水上防空砲台って、どういう意味かな」

葛城「え、いや、それは葛城だけど葛城じゃなくてあの」

提督「……俺の前で、二度とそういう、自分が負傷するようなことを言うな」

葛城「はぁ、でも私たちは負傷ってよりも破そ

提督「葛城っ! 」

葛城「! 」

提督「…………悪い、ちょっと目障りだから、消えてくれないか。部屋は秋雲が案内する」



【葛城の好感度】



0.好き
1.普通
2.苦手
3.好き
4.普通
5.苦手
6.好き
7.普通
8.苦手
9.なるほど……冷たいって、こういうことなんだ


葛城「ふーん……なんだかいい声だったけど、そんなにクるってわけでもないかなぁ」

陰を帯びたその姿はそれなりに好みで、
なんとなくこのまま深い仲になれば愉しめそうな気もしたけれど。

葛城「……私は誰かの不幸で笑いたいんじゃなくて、私に痛みを与えてほしいの」



【なんとも言えない子のようです】


葛城「どうなの? あの人」

秋雲「うーん……秋雲もまだ分からないかなぁ」



【今日は幸せな日になると、いいかな】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.あ、こんちわー
4.お話
5.建造
6.あ、こんちわー
7.お話
8.建造
9.世界

秋雲以降業が深い、深くない?


「君には、褒賞が出される」

提督「はぁ」

「それについては、この後正式に手続きを踏んで式典にも出てもらうことになるが」

提督「ええ」

「まずは、君に新たな部下を紹介しよう。いくら君が優秀でも駒が減ってしまってはな」

提督「…………」

大本営から来た細身の役人が紹介してきたのは……



【誰? 】



0.大和
1.大淀
2.ハイパーズ
3.夕張
4.不幸姉妹
5.武蔵
6.間宮
7.ドイツ艦
8.“ 阿賀野 ”
9.明石






提督「……ま、どうとでもなるがいいさ」



【ドイツから誰です? 】



0.Z1
1.Z3
2.Bismarck
3.Prinz Eugen
4.U-511
5.Graf Zeppelin
6.Z1
7.Z3
8.Bismarck
9.Prinz Eugen


Graf Zeppelin「私が航空母艦、Graf Zeppelinだ。貴方がこの艦隊を預かる提督なのだな」

提督「艦隊? ……まぁ、三人しかいなくても艦隊は艦隊かもな」

GZ「三、人? 」



【Graf Zeppelinの好感度】



0.好き
1.普通
2.苦手
3.好き
4.…………なるほどな
5.普通
6.苦手
7.好き
8.普通
9.苦手



GZ「ま、悪い人間ではないようだが……暗いな」



【このままでいてくれると良いのですが】


GZ「なんだ、なんだこの面子は」

葛城「さぁね、葛城だけでも空母は足りると思うんだけどなー」

秋雲「そりゃ秋雲が逆に浮きそうな感じだしねぇ」



【平穏に、平穏に】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.お話
4.お話
5.建造
6.あ、こんちわー
7.お話
8.建造
9.世界

頭数だけでも揃えないとね


えぇ……ちょっと落差酷すぎないですかね
次回建造からですが月曜は少なくともお休みです

ありがとうございました

おつおつ
おかえり


予定があったと思ったらそんなことは無かったデース


【ここまでのまとめ】



【提督】


性格……普通
頑健さ・スタイル……普通(超絶倫・テクニシャン)
狡猾さ……普通
キャリア……ルーキー
状態……精神不安定
その他……どこぞの議員様や大本営とのパイプができた模様。
大切なモノを喪って莫大な資源と昇進を得た。

ーー轟沈組ーー

【阿賀野型】


阿賀野……提督さん? ……あはっ
能代……まだ苦手だけど……でも(30→ 40)
矢矧……普通がいいなんてつまらない男ね。むっつり? 馬鹿にしないで
酒匂……普通でいいかな? 特にいい人そうでもないけど

【それ以外】


日向……瑞雲だ、瑞雲。……提督? 普通なようだ

翔鶴……提督…………ふふ

陸奥……ま、悪くも良くもないわね。(出落ち気味)


ーー新たな犠せ……仲間ーー


秋雲……提督のことは秋雲が助けないと!

葛城……もっと提督がやさぐれてくれたらなぁ。(ドM)

Graf Zeppelin……例え上官が普通でも、あぁ


GZ「仲間、仲間であるならば私は誰であろうと構わないが」

秋雲「どっこい秋雲はねぇ……提督に近寄らないなら誰でもいいけど」

葛城「雲龍姉ぇか天城姉ぇだと嬉しいな」



【誰でもどんとこい】



0.駆逐艦A
1.軽巡洋艦
2.重巡洋艦
3.戦艦
4.水上機母艦・航空母艦
5.特殊艦・潜水艦
6.駆逐艦B
7.軽巡洋艦
8.重巡洋艦
9.海外

おっ来たのか嬉しい
助ける(意味深)


提督「…………俺は誰でも、変わらねぇよ」



【特殊艦・潜水艦の「型」】



0.練習巡洋艦
1.潜水艦
2.あきつ丸
3.明石
4.速吸
5.練習巡洋艦
6.潜水艦
7.あきつ丸
8.明石
9.速吸


速吸「航空機搭載給油艦、速吸です。みなさんのサポート、頑張ります」

提督「へーい、よろしくよろしく」

速吸「はい? 」

秋雲「許してあげてよ、提督も色々あるからさ」

速吸「は、はぁ」



【速吸の好感度】



0.好き
1.普通
2.苦手
3.…………速吸参ります
4.好き
5.普通
6.苦手
7.普通
8.好き
9.苦手


速吸「提督さん……速吸が癒して見せます! 」



【好かれるのに悪いことは無いはずです、本来ならば】


速吸「提督さん? 緑茶を淹れてきました」

提督「……ありがと」

秋雲「む……秋雲だってお茶くらいなら」



【今日は? 】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.お話
4.お話
5.建造
6.あ、こんちわー
7.ってらんねぇなぁ、おい
8.建造
9.世界


「帝都はまだ褒賞が足りないと思っているらしい」

提督「……そうですか」

もう二度と見たくないと思っていた細身の役人がまたやってきた。

部下か増えたとして、俺がどうにかできるとも思えないのに。



【誰です? 】



0.大和
1.大淀
2.ハイパーズ
3.夕張
4.不幸姉妹
5.武蔵
6.間宮
7.ドイツ艦
8.“ 阿賀野 ”
9.明石


大和「大和型戦艦一番艦大和、対空火器を大幅に強化致しました」

提督「」

確かに、阿賀野たちを最大限評価してくれたのなら、彼女は最適なのかもしれない、けれど。

提督「……どうせ沈む、沈むんだよ」

大和「は? 」



【大和の好感度】



0.好き
1.普通
2.苦手
3.戦艦大和、推して参ります!
4.好き
5.普通
6.苦手
7.好き
8.苦手
9.普通

これは…全滅しながも議員の豚を守ったことは評価されてますね


大和「提督、大和は、いや、大和なればこそ、あなたの傷、癒してみせます! 」



【好かれるのも大変ですね】


大和「提督」

秋雲「提督」

速吸「提督さん」

提督「……」

葛城「なんでこの人なんだろう」

GZ「そんなものは、知らん」



【今日は? 】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.お話
4.お話
5.建造
6.あ、こんちわー
7.ってらんねぇなぁ、おい
8.建造
9.世界


提督「……今日は何も無し、か」



【さてやってきたのは】



0.秋雲
1.葛城
2.GZ
3.速吸
4.大和
5.秋雲
6.葛城
7.GZ
8.速吸
9.大和


大和「提督」

提督「…………ん? 」

大和「あなたは、何を考えていますか? 」

提督「…………」

何、何と問われればそれは俺自身の存在意義に集約されるだろう。
阿賀野たちを犠牲にして、俺は昇進を果たした。

今をときめく代議士にもパイプができて、大本営にも功績ぐ認められて。
端から見れば化け物を犠牲にして成り上がった幸運を羨ましがられるだろう。

それでも、それでもそんなものの為に、俺は。

大和「……大和は、あなたの力になりたいのです」



【……俺は】



0.ただのゴミクズだから
1.お前にあいつの代わりがつとまるのかよ
2.…………ヤらせろよ
3.ただのゴミクズだから
4.お前にあいつの代わりがつとまるのかよ
5.…………ヤらせろよ
6.ただのゴミクズだから
7.お前にあいつの代わりがつとまるのかよ
8.…………ヤらせろよ
9.…………癒やして、差し上げますよ

すさんでんなぁ


提督「お前に、あいつの代わりがつとまるのかよ」

大和「あいつ……? 」

提督「阿賀野は、阿賀野は返ってこないんだよ! 」

敷物ごと薙ぎ倒した急須や湯呑みが散らばる。
それに疑問を抱きつつも慌てて掃除を始める大和が見える。

栄えある連合艦隊の雄が、俺の前で這い蹲る。
彼女が俺に何某かの好意を持っていたとしても、俺に何かをしてくれるその姿が阿賀野に被さり、癇に障る。

大和「……大和は、今度こそ、誰かを守らねばなりませんから」



【彼女の行動は】



0.抱き締める
1.押し倒す
2.叱咤
3.ビンタ
4.抱き締める
5.叱咤
6.ビンタ
7.抱き締める
8.叱咤
9.ビンタ


パァンッ

提督「ッ…………」

それまで砕けた陶器を片付けていた大和がやおらに立ち上がって、俺を引っ叩く。
そして、当然の様に頬が痛む。

大和「大和は、あなたがどのような業を背負っているかは知りません」

毅然とした強い瞳を俺に向ける彼女は何かに憤っているようだった。
刺すような、責めるような目をしている大和なんてものは、初めて見た。

大和「だけど、提督はまだ生きています。誰かの過去を、失われたものを受け入れるのがあなたの務めではないのですか」

激した大和は、怖い。
けれど、なにか普通ではない魅力を放っている。

阿賀野とは違う、優しさたけではない、武人の獰猛な笑み。
只管に甘くて、俺を甘えさせてくれた阿賀野とはまた違った優しさを湛えた怒気。

大和「大和は、あなたにそんなこと、言ってほしくありません」



彼女の瞳はなんだか、何か大切なものを思い出させてくれるような気がした。


大和「提督、こちら次目標の海図です」

提督「……あぁ」

立ち止まっていることが、果たして阿賀野たちの喜ぶことなのだろうか。
そんなことは分からない、死者は語らない。

けれど、俺は漸く阿賀野たちを永遠に失ったことを、身に馴染ませることができたような気がする。



【今日は? 】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.お話
4.お話
5.建造
6.あ、こんちわー
7.ってらんねぇなぁ、おい
8.建造
9.世界



提督「……命令でこの苦しみを紛らわせるのは、果たして正しいことなのだろうか」



【提督さーん、きらりーん】



0.秋雲
1.葛城
2.GZ
3.速吸
4.大和
5.秋雲
6.葛城
7.GZ
8.速吸
9.大和


秋雲「ふっふーん、提督遊ばなぁい? 」

提督「……何を、するんだ」

少しだけ、少しだけ大和よ発破で立ち直れたといっても。
すぐさま世界に反抗したり、目の前のことに集中はできない。

秋雲が俺のことを好いてくれているのは、嬉しい。
思えばケーキは苦かったけれど、今の俺にとってケーキが苦いことを教えてくれたのは秋雲だった。

そんな彼女に、不誠実なことはしたくなかった。



【根を詰過ぎるのはよくないことだよ? 】



0.皆でトランプ
1.絵でも描こうよ
2.ゲームでもしない?
3.……大人じゃなきゃ、できないことで忘れさせてあげるよ
4.皆でトランプ
5.絵でも描こうよ
6.ゲームでもしない?
7.皆でトランプ
8.絵でも描こうよ
9.ゲームでもしない?



秋雲「絵でも、描かない? 」

提督「絵? 」

秋雲「そ、絵。心のままにさ、自分の描きたいこと、叫びたいことを描き殴るんだ」

提督「……」

秋雲「秋雲は提督の心を正確には描けないけど、でも秋雲が提督に伝えたいハートは描けると思う」

提督「…………そうか」



【さて、出来上がったのは】



0.拙い秋雲
1.真っ青な、空
2.阿賀野
3.拙い秋雲
4.真っ青な、空
5.阿賀野
6.ぐちゃぐちゃに描き散らした、黒
7.拙い秋雲
8.真っ青な、空
9.阿賀野

あっ


秋雲「て、提督? 」

提督「…………ッ」

秋雲の提案はいいことだと思った。
それは確かだった。
今の俺を、正確な俺を描き出すのは真っ新なキャンバスなのかもしれない。

でも、でも、でもでもでもでもでも……

自身の心が、分からない。
秋雲の似顔絵を下手くそでも描こうとしたし、青空を目指して描きたかった気もする。
それに、阿賀野を、俺の記憶が青い内に残しておきたかった気持ちも確かにある。

だが、

提督「……ごめん、秋雲」

秋雲「えっ、いや、そういう日もあるっていうか、秋雲もそんな日だって……」

あぁ、分かってしまう。
秋雲が引いている。
俺からまた誰かが離れていきそうな気配だ。






結局、俺の不幸は俺自身が招いた惨劇なのかもしれない。


提督「…………」



【精神不安定→ 情緒不安定】


秋雲「やっちゃったかなぁ、いい案だと思ったんだけど」

葛城「ねぇ、もう本当ヤバくない? これどうすればいいの? 」

GZ「……抱き締めて、心を溶かしてしまえばいいのだろうが、私には、な」



【今日は? 】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.お話
4.お話
5.建造
6.あ、こんちわー
7.ってらんねぇなぁ、おい
8.建造
9.世界


提督「はははっ、今日は気分がいいなぁおい。酒でも飲んでパーっとしたい感じだぜ! 」



【提督……あの】



0.秋雲
1.葛城
2.GZ
3.速吸
4.大和
5.秋雲
6.葛城
7.GZ
8.速吸
9.大和


GZ「Admiral」

提督「…………」

GZ「……Admiral」

提督「…………」

GZ「Admiral! 」

提督「んあ? 」

GZ「飲み過ぎだ、これくらいでやめておけ」

提督「…………んっんっん」

GZ「やめろ! 貴方がどうにかってしまってはもっと!

提督「んっ……もっと、何だよ」

GZ「ッ……」

提督「お前に、お前に俺の何が分かる」

自分が飲み過ぎていることも、自分が多くの人々より恵まれていることは分かっている。

でも、それでも俺は人間としてーーーー



【Graf Zeppelinは】



0.……秋雲や大和に縋ればいいではないか
1.戦争を、戦争を何だと思っている
2.甘ったれるな
3.……秋雲や大和に縋ればいいではないか
4.甘ったれるな
5.……秋雲や大和に縋ればいいではないか
6.…………Admiralの為なら、世界の為なら、私は
7.……秋雲や大和に縋ればいいではないか
8.甘ったれるな
9.戦争を、戦争を何だと思っている


GZ「戦争を、戦争を何だと思っている」

提督「あ? 」

アルコールに犯された頭が胡乱な自我を捉える。
ドイツからやってきた美人が、何か言っているようだ。まったく……頭に響く。

GZ「例え私や貴方が誰かの駒だとしても、ゲームの役割しか無いとしても、貴方は貴方ではないか」

提督「…………」

GZ「それならば、貴方は貴方の目的を持ってくれ、そうでなければ」

提督「……ん」

GZ「そうでなければ、貴方はーーーー




目障りだ

その言葉は、俺の心を……



【心の問題】



0.強く打った
1.素通りしていった
2.粉々に撃ち砕いた
3.強く打った
4.素通りしていった
5.粉々に撃ち砕いた
6.…………それなら、お前がまずは
7.強く打った
8.素通りしていった
9.粉々に撃ち砕いた


提督「それなら、それならお前がまずは」

GZ「ん? ……んんっ」

ちいさな円卓を挟んだ牝を素早く回り込んで抑えつける。
どうせ「艦娘」からすれば貧弱な人間の俺なんてとうということもない

仮に斥けられて、縊り殺されても文句は無い
女の尊厳を無理矢理奪い去るような行為を強要している自覚はフラフラした頭でも、分かっているから

GZ「……Admiral、それが貴方の答えなのか」

提督「知るかよ……知るかよそんなものぉぉぉ……! 」



【彼女は、俺を】



0.受け容れてくれた
1.受け容れてくれるだろう
2.はっきりと拒絶した
3.受け容れてくれた
4.受け容れてくれるだろう
5.はっきりと拒絶した
6.……そんなものは関係無い
7.受け容れてくれた
8.受け容れてくれるだろう
9.はっきりと拒絶した


「あ、Admiral……そんな、駄目だ」

心の一番柔らかい部分を先に貫いたのは、彼女だ。
もし彼女が俺に構わなければこんなことにはならなかった。

「お前も、いやお前だって所詮ッ」

阿賀野は俺のことを愛していた?
それとも身体の相性だけだった?
最早、そんなこともどうでもいい気さえする。

何か、本当に大事なモノを捨て去ってしまうような気もしたけれど。
それでも、俺は、今の俺にこの肢体は、魅惑的で……

「ぁ……本当に、駄目なんだ、私はあなたの心を守りたくてーーーー



【これが最後の】



0.……悪い
1.お前が、お前が踏み込んでこなければッ
2.…………
3.……悪い
4.ハハハハハハッ
5.お前が、お前が踏み込んでこなければッ
6.…………
7.……悪い
8.お前が、お前が踏み込んでこなければッ
9.…………

土壇場で踏みとどまったか


「……悪い」

「……Admiral」

俺は、俺は何てことを。
自暴自棄になって、阿賀野の代わりに女を見ていたなんて。

それは、阿賀野にも、それにGraf Zeppelinにも失礼で、傲慢な態度だった。

俺は何を考えた? ……阿賀野の気持ちを疑った。
俺は何をした? 俺を心配する女の善意を踏み躙った。

こんな俺が、生きていたって。

「Admiral」

「……なんだ」

「……ここで踏み止まれたんだ、あなたはまだ、真っ当に生きていけるさ」

「ッ……」

彼女の、好意が、痛い。
まるで聖母のような優しい笑みが、俺の心を焼き尽くす。

きっとその笑みは、阿賀野がしてくれるであろう愛しみに似ていたから……





【女は海】



コンマ一桁の分だけ好感度上昇
ゾロ目なら一桁分低下


GZ「……Admiral、きっと貴方なら、大丈夫だ」



【今日は? 】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.お話
4.お話
5.建造
6.あ、こんちわー
7.ってらんねぇなぁ、おい
8.建造
9.世界


提督「ありがとう、Graf Zeppelin、君のお陰で、俺はまだ阿賀野たちに顔向けできる気がするよ」



【ここでまた思い出させないでくださいね】



0.駆逐艦A
1.軽巡洋艦
2.重巡洋艦
3.戦艦
4.水上機母艦・航空母艦
5.特殊艦・潜水艦
6.駆逐艦B
7.軽巡洋艦
8.重巡洋艦
9.海外


秋雲「また仲間かぁ、仲良くできるといいけど」

葛城「自分で言うのもなんだけど葛城とか秋雲が仲良くできないって病んでるんじゃないの? 」



【特殊艦・潜水艦の「型」】



0.練習巡洋艦
1.潜水艦
2.あきつ丸
3.明石
4.潜水艦
5.練習巡洋艦
6.潜水艦
7.あきつ丸
8.明石
9.明石


明石「工作艦、明石です。泊地での応急修理ならお任せください! 第一線での艦娘をサポートしますね! 」

提督「あぁ、歓迎するよ、よろしく」

明石「はい! 」

速吸「なんか速吸のときと対応が違うような」

秋雲「言わないであげてよ、提督だって立ち直ろうとしてるんだからさ」

速吸「はぁ」



【明石の好感度】



0.好き
1.修理(意味深)、しときます?
2.普通
3.苦手
4.好き
5.普通
6.苦手
7.好き
8.普通
9.苦手


明石「……素敵」

私が初めて見た顔は、世界に絶望したような表情を打破堪えていたのに。
でも、私を認めた瞬間少しだけ生気が戻った。

あれは、女にとっての麻薬だ。
必要とされている、その充足感は、女にとって何事にも代えがたい、モノなのだから。



【修理してくれたらいいですね】


明石「提督、工廠の整備、終わりましたよ」

提督「そうか。……さんきゅ」

GZ「……このまま立ち直ってくれればいいのだが」

葛城「……何もかも絶望して葛城に当たってくれてもいいんだけど」



【はい】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.あ、こんちわー
4.出撃
5.建造
6.あ、こんちわー
7.出撃
8.建造
9.世界

うわあああ


今日はちょっと早めで、はい
今回は何事も無くてよかったですねー
次回出撃致します

ありがとうございました

おつ

ところでイッチは前にISとかペルソナ4のあんこやってた人?


滅茶苦茶空いて申し訳無いです


>>221
その方は恐らく艦これもやっていたと思いますが、
少なくとも>>1ではありませんね


【ここまで】



【提督】


性格……普通
頑健さ・スタイル……普通(超絶倫・テクニシャン)
狡猾さ……普通
キャリア……ルーキー
状態……精神不安定
その他……どこぞの議員様や大本営とのパイプができた模様。
大切なモノを喪って莫大な資源と昇進を得た。

ーー轟沈組ーー

【阿賀野型】


阿賀野……提督さん? ……あはっ
能代……まだ苦手だけど……でも(30→ 40)
矢矧……普通がいいなんてつまらない男ね。むっつり? 馬鹿にしないで
酒匂……普通でいいかな? 特にいい人そうでもないけど

【それ以外】


日向……瑞雲だ、瑞雲。……提督? 普通なようだ

翔鶴……提督…………ふふ

陸奥……ま、悪くも良くもないわね。(出落ち気味)


ーー新たな犠せ……仲間ーー


秋雲……提督のことは秋雲が助けないと!

葛城……もっと提督がやさぐれてくれたらなぁ。(ドM)

Graf Zeppelin……例え上官が普通でも、あぁ

速吸……補給(意味深)でも、速吸は……

大和……恩賞故改、強い。戦闘も癒しも大和にお任せです!

明石……修理しても、壊しちゃってもきっと素敵だよね、提督って



大和「提督、あなたの為にこの大和、必ずや殊勲を挙げて見せます! 」

提督「……そ」




【どんな?】



0.あーあ……
1.哨戒
2.護衛
3.進撃
4.哨戒
5.護衛
6.進撃
7.哨戒
8.護衛
9.進撃


秋雲「殊勲も何も無いよねー、哨戒任務じゃさ」



【さぁてそれはどうかな】



0.その通り
1.はぐれ敵性体程度ならまぁ
2.阿賀野
3.……ソウ…………マダタリナイノネェ……
4.その通り
5.阿賀野
6.その通り
7.悪賀野
8.その通り
9.はぐれ敵性体程度ならまぁ


「……………………」



葛城「? あ、あれ何? 」



【……】



0.ニドトフジョウデキナイ……シンカイへ……シズメッ
1.……テートク……サン
2.提督さぁーん
3.ニドトフジョウデキナイ……シンカイへ……シズメッ
4.……テートク……サン
5.ニドトフジョウデキナイ……シンカイへ……シズメッ
6.シネ
7.……テートク……サン
8.この未成熟な相手なら、いける!
9.ニドトフジョウデキナイ……シンカイへ……シズメッ


ソレは、確実に敵性体のはずだった。
哨戒に出ていた全員のそれは確かな一致。

けれど、その不確かで揺ら揺らと不安定な動きや、
こちらに全く敵意を見せない不審さは何か普通の「深海棲艦」とは違っていた。

万が一に備えて砲を構え、艦載機を張り付けさせ、徐々に近付けばその不気味さはさらに増す。
どう考えてもその異形の姿を見せながら、しかし。

ソイツは、いや彼女は僅かな光を湛えながら、



確かに「提督」、と呟いていた。



【来ちゃった☆ 】



0.残念、世は無情である(艦隊)
1.あっ、逃げた
2.……阿賀野?
3.あっ、逃げた
4.撃つな! 彼女を保護しろ!
5.あっ、逃げた
6.撃つな! 彼女を保護しろ!
7.残念、世は無情である(敵性体)
8.……阿賀野?
9.あっ、逃げた


「……阿賀野? 」

最初、秋雲から不審な敵性体がいる、と報告を受けたときは「またか」、と思った。
阿賀野たちを沈め肥えた豚を生かし、俺の地位を確かな物にしたソレ。

しかし、そのまま港まで連れられてきた彼女は、どこか阿賀野に似ていた。
いや、似ているどころかその異形の姿になってさえそれは、否彼女は“ 阿賀野 ”であった。



「……阿賀野、なのか? 」

「……? 」

「お前は、自分が誰か、何者なのか、分かるか? 」



噛んで含むように辛抱強く彼女の瞳に訴えかける。
思わず掴んで身体を揺らした手は濡れたが、そんなのとは知ったことではなかった。

遠巻きに見つめる何人かが妙な表情をしていたけれど、
それもきっと瑣末なことだ、どうでもいい。

今は、今はどうしても彼女の生の、生きた声が聞きたかった。
できうるならば、そうーーーー



【…………アァ】



0.……テートク……テートク…………提督さん?
1.コンナニモカンタンニワナニハマルトハナァッ
2.ここは私たちに任せてもらおうか
3.……テートク……テートク…………提督さん?
4.ッ……ハナセッ
5.…………帰って、きちゃった
6.! 敵艦隊接近中のことです!
7.……テートク……テートク…………提督さん?
8.! 敵艦隊接近中のことです!
9.ッ……ハナセッ


「.……テートク……テートク…………提督さん? 」



確かに、確かに彼女は俺の眼を見つめて「提督さん」、と言った。
それに続いて淡く水色の燐光を放つその瞳も生気を増したように思える。

それは明らかに、誰の言葉も借りることなく明言できる。
俺が焦がれ、夢見、そして恐れた瞳だった。



「阿賀野! 阿賀野なんだな? 」

「……阿賀野? 」

「いい、いいんだよ、もういいんだ、お前が、阿賀野が帰ってきてくれれば、なんだって」





ーーーー阿賀野は、帰ってきた。もう絶対に、俺は彼女を離さない。


提督「阿賀野、記憶だってなんだって、俺が取り戻してみせる。ゆっくりでも、もっと遅くても、俺は待ってるから」

悪賀野「……………………」




大和「どう思います? 」

秋雲「さぁね、何にせよ秋雲によくないことだってのは分かるけど」

速吸「……変なことしたら」

明石「しなくたって解体でも何でもしたいけど……提督の為には、ならないから、私は」




【どんな日だって世界は回る】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.悪賀野
4.出撃
5.建造
6.悪賀野
7.出撃
8.建造
9.世界


「沈んだ駒が帰ってきた? 」

「はい、どうやらそのようです」

「あの若造の所に? 」

「ええ」

「…………こんなことは」

「当然、初めてです。我々もどうしたらよいのか」

「何にせよ暫くは監視するしか無いが……どうするか」

「あの「提督」ごと消しますか? 」

「いや、それだけはならん、あれは駒として知名度が有り過ぎる。議員様の覚えもいい上に、軍内でも名が通り始めているのだ」

「……確かに、一般人にも知っているものはいるでしょうな」

「……そもそもこのような早期の段階で、かつこの国近海であのような「ボスクラス」が出たことがミスなのだ」

「…………」

「だからこそあの若造には「詫び」としてドイツ艦も大和改も与えたというのに、これ以上のイレギュラーは……」

「…………」

「…………」

「…………」

「…………」

「…………監視、ということでよろしいのでしょうか」

「そうする他あるまい。……上手く使えば我々の利益にも繋がるであろうしな」

「了解致しました。…………それでは」

「あぁ。…………忌々しい。若造も、クズの金持ちどもも、何も知らぬ市民どもも、それに世界も」



提督「阿賀野? 」

悪賀野「……ン? 」

提督「ケーキでも、食べないか? お前の好きそうな、とびきり甘いやつなんだ」





【動き出したもの、それから止まっているように見えるもの】


GZ「どうも……浮いている気がするな」

葛城「だよね、提督のこと好きな子よりはマシな状況かもしれないけど」




【今日は晴れてるなー】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.悪賀野
4.出撃
5.建造
6.悪賀野
7.出撃
8.建造
9.世界


大和「あの」

提督「なんだ? 」

大和「その方は……軽巡棲

提督「阿賀野だ」

大和「……阿賀野さんは出撃させないのでしょうか」

提督「大和、逆にさせられると思うのか? 」



そうだ。
俺の気持ちとしても、阿賀野の不安定さを考えても、それに普通の「艦娘」ではない特殊性にしても。
そんなことは不可能だ、それは決まっている、当然の真理なのだ。



【何やるんです? 】




0.進撃
1.世界も偶には俺に微笑んで、くれるのか
2.護衛
3.進撃
4.哨戒
5.護衛
6.あーあ……
7.哨戒
8.護衛
9.進撃


大和「……提督」

GZ「辛気臭い顔をするな、Admiralの言葉にも、一理あっただろう」

秋雲「そうそう。それに秋雲たちだって心を捕らえれば、あれだけ愛してくれるってことだし、さ」



【進撃かぁ……偶には緩くてもいいよね】



0.成功
1.大成功
2.成功
3.Attack on Titan
4.……阿賀野も戻ればそりゃあいるか
5.成功
6.失敗
7.成功
8.大成功
9.失敗


大和「提督、艦隊が無事帰投しました」

提督「あぁ、お疲れ様。報告は明日の朝で構わない」

大和「はい。……阿賀野さんは? 」

提督「さっき寝てしまった。まだ本調子じゃないらしあ」

大和「……そうですか、あの

提督「なぁ、大和」

大和「は、はい? 」

提督「……」

大和「……」

提督「……ごめん」

大和「……いえ」






【やったね! 無事なんて嬉しいな】


明石「提督ー、提督って単車とか乗りません? 」

提督「え? まぁ、免許なら持ってるけどそこまで好きでは」

明石「いいですよー、単車。そのうち改造単車乗り回しましょうね」

提督「あぁ、分か……は? 」



【穏やかな日々、悪くないね】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.悪賀野
4.出撃
5.悪賀野
6.建造
7.出撃
8.建造
9.世界


「……提督、さん? 」



何か……靄がかかったような……それとも何かを無理矢理捻じ込まれた不快感のような。
あるいは無理矢理吸い取られてしまったような怖気のような。

その名前には、自身よく分からないモノが付き纏う。
不快感、と思えば暖かな何かが高揚感を齎すような、そんな気もする。



「…………ワ、タシ、ハ、イッタイ」



【What? 】



0.……ダメダ、マダ、ワカラナイ
1.阿賀野ー
2.……ダメダ、マダ、ワカラナイ
3.……ダメダ、マダ、ワカラナイ
4.阿賀野ー
5.……これがきっと、阿賀野姉ぇの為だから
6.……ダメダ、マダ、ワカラナイ
7.阿賀野ー
8.……ダメダ、マダ、ワカラナイ
9.アシ、イツノマニ、ニンゲンノモノニナッタンダロウ




「阿賀野ー」



何の前触れも無く、彼はいつもそうやってこの部屋にやってくる。
ノックをして、それが終わるか終わらないかの内に扉を開けるのだ。

まるでそう、その扉を開けて何かが消えてしまうのを恐れるかのように。
それはきっと彼の、何か大切な心を表しているのではないだろうか。



「……マタ、キタノ」

「そりゃ、ね。……阿賀野、調子はどうだ? 」

「……ワルク、ナイ」



そう、身体の調子は悪くない。
いや、むしろ十分以上に休養を取ったこの身体は今すぐにでも砲を取って「艦娘」を……艦娘……を、……艦娘を?



「…………阿賀野? 」



【……この沸き上がる、感情は】



0.「艦娘」ヲ、シズメネバ
1.……「深海棲艦」ヲ、コロシタイ?
2.…………ツカレタ、ネサセテ
3.「艦娘」ヲ、シズメネバ
4.……「深海棲艦」ヲ、コロシタイ?
5.……提督! もう耐えられません!
6.……ツカレタ、ネサセテ
7.壊したいなら、いくらでも俺に当たれ。痛みなら、阿賀野のものなら、俺は
8.……ツカレタ、ネサセテ
9.……ツカレタ、ネサセテ


「壊したいなら、いくらでも俺に当たれ。痛みなら、阿賀野のものなら、俺は」

「……? 」



彼女は、俺の言葉を聞いて、それからゆっくりと首を傾げた。
阿賀野は気付いていないのだろう。

今の様に、時々彼女はその病的に蒼白く、それでいてどこか生を強く意識させる顔を、何某かの感情で満たす。
破壊か破滅かそれとも殺害衝動か。

無生物を踏み潰したいのか、自分を傷付けたいのか、それとも俺や「艦娘」を嬲りたいのか。
何にせよ、それは阿賀野本来の顔ではないのは確かだ。

容姿は少々変わってしまったとしても、
阿賀野に似合うのは、笑顔だ。それを置いて他には無い。

だから、だからそれをいつか取り戻す為なら、俺は。



「……首を絞めても、腹を殴っても、それとも腕も捻じ曲げても構わない。それで、お前が笑ってくれるなら、さ」



【ン…………? 】



0.クビ……? カンデモ、イイ?
1.……チガウ
2.エンリョハ、シナーー
3.クビ……? カンデモ、イイ?
4.……チガウ
5.エンリョハ、シナーー
6.提督!
7.クビ……? カンデモ、イイ?
8.……チガウ
9.エンリョハ、シナーー


大和「提督! 」

提督「! あ、あぁ? どうした、大和」



阿賀野の私室とはいえ、どうも何か自分を失っていた気がする。
危ないところだった。大和に助けられたかもしれない。……多少、恨みがましい気持ちもあるけれど。



大和「例の重要案件が処理できそうなのにどこにもいらっしゃらなかったので。……お邪魔でしたか? 」

提督「……いや、大丈夫だよ。それで? 」

大和「軽じゅ……阿賀野さんを、“ 新たな阿賀野 ”として迎えることができそうです」

提督「そうか、ありがとう。……よかったな、阿賀野」

悪賀野「……ヨカッタ? 」





【きっと前進たぶん前進】


提督「これで、本営に遠慮することなく阿賀野の身体を診ることができるな」

明石「はぁ、その研きゅ……治療は私の役目なんですけどねぇ」



【激動の時代ですね】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.悪賀野
4.出撃
5.建造
6.悪賀野
7.出撃
8.建造
9.世界


秋雲「っと、ここで新しい仲間か。陽炎型なら嬉しいなぁ」

葛城「雲龍姉ぇか天城姉ぇなら嬉しいかも! 」

GZ「……私たちはどうすれば」

速吸「ですねぇ」

明石「本当ですよ」



【まぁ、明石引っ張り回すのちょっとあれだし】



0.駆逐艦A
1.軽巡洋艦
2.重巡洋艦
3.戦艦
4.水上機母艦・航空母艦
5.特殊艦・潜水艦
6.駆逐艦B
7.軽巡洋艦
8.重巡洋艦
9.海外


提督「あぁ、何かまた嫌な予感がするけど……お前がいさえすればいいさ」

悪賀野「……ン…………Zzz」



【海外艦、何処の?】



0.ドイツ
1.イタリア
2.アメリカ
3.英国
4.フランス
5.ドイツ
6.イタリア
7.アメリカ
8.英国
9.フランス


【海外艦の「型」】




0.Littorio
1.Roma
2.Aquila
3.Libeccio
4.Zara
5.Pola
6.戦艦ズ
7.よしよし(意味深)
8.酔ってる
9.もうどんと来い、今更何人来ても変わらない


Aquila「Buon Giorno! 地中海生まれの航空母艦Aquilaです。
活躍する……はずですー♪ 楽しみにしてて! 」

提督「ぼんじょるのー……何でこう国際色豊かに」

GZ「……やぁ」

Aquila「Wow! Grafもいるのね! 」



【Aquilaの好感度】



0.好き
1.普通
2.苦手
3.……Graf
4.好き
5.普通
6.苦手
7.あら…………よしよし、しないと
8.好き
9.普通


Aquila「あら……」



運命、なんてものに縛られるのは嫌だけれど、逆に自分が運命になってしまえばいいのかもしれない。

そんなことを思った相手は、きっと運命の、相手なのね。



Aquila「Aquilaを一番に……して差し上げますからね~ 」






【あははははー】


Aquila「提督、ワインでも如何です? 」

提督「いや、俺はこれから阿賀野のとこ行かないと……」

大和「……頭が痛い」

明石「修理を、と言いたいですけど……私も」

秋雲「……秋雲しかいなかったときに仕掛ければよかったのかなー」

速吸「……チャンスが無い」



【こんなに愉快な仲間たちなら何でもできるね☆ 】



0.お話
1.出撃
2.悪賀野
3.世界
4.出撃
5.建造
6.出撃
7.悪賀野
8.建造
9.世界


ちょっと空き過ぎましたがたぶんきっと大丈夫です

ありがとうございました


【ここまで】



【提督】


性格……普通
頑健さ・スタイル……普通(超絶倫・テクニシャン)
狡猾さ……普通
キャリア……ルーキー
状態……精神不安定→ 依存
その他……どこぞの議員様や大本営とのパイプができた模様。
大切なモノを喪って莫大な資源と昇進を得た。

ーー轟沈組ーー

【阿賀野型】


阿賀野……提督さん? ……あはっ
能代……まだ苦手だけど……でも(30→ 40)
矢矧……普通がいいなんてつまらない男ね。むっつり? 馬鹿にしないで
酒匂……普通でいいかな? 特にいい人そうでもないけど

【それ以外】


日向……瑞雲だ、瑞雲。……提督? 普通なようだ

翔鶴……提督…………ふふ

陸奥……ま、悪くも良くもないわね。(出落ち気味)


ーー新たな犠せ……仲間ーー


秋雲……提督のことは秋雲が助けないと!

葛城……もっと提督がやさぐれてくれたらなぁ。(ドM)

Graf Zeppelin……例え上官が普通でも、あぁ

速吸……補給(意味深)でも、速吸は……

大和……恩賞故改、強い。戦闘も癒しも大和にお任せです!

明石……修理しても、壊しちゃってもきっと素敵だよね、提督って

Aquila……よしよし(意味深)したい、あるいはされたい



悪賀野………………提督、さん、…………テートクサン?




「提督」

それはこの国において行われているゲームの駒の呼び名の一つである。

横須賀、呉、佐世保、舞鶴の四鎮守府に大湊の警備府を加えた五つ。
鳥羽や女川といったそれらの隷下にある要港部が幾つか。
それに海外の数箇所にもその下らぬ遊びに付き合わされる泊地。

そんな場所に彼ら、彼女らはいる。
駒である自覚の無い者、有るもののどうしようもなさに喘ぐ者。
駒であることを止め、ゲームの「プレーヤ」を倒さんとする者。
或いはただひたすらに短い生を楽しもうとする者。

「艦娘」、と呼ばれる科学と隠秘の合いの子を御して、あるいは抑えられて。
軍人を志したときには考えもしなかった事ばかりの生を生きる。




「……提督」

「うん? 」

「大和は、提督のことを考えているのですよ」

「知ってる。……異動でも上申してみるかい? 」

「まさか。……提督も「褒賞」である大和をそんなぞんざいにはできないでしょう? 」

「まぁね」



執務の補佐は相変わらず大和に任せっきりだった。
本来なら阿賀野をにまたその任を与えたいけれど、まだそれはできない。

未だに彼女の容貌は阿賀野、と言うには遠過ぎて。
会話も、思考も、所作も。全てたどたどしいままだったからだ。



いつになったら、阿賀野は俺の元へ帰ってきてくれるのだろうか。




Aquila「Grafもいるなんて嬉しいですー♪ 」

GZ「……頼むから今の彼らを無闇に刺激しないでほしい」

Aquila「あふ?」



【そんじゃ今日もゆるゆるとー】



0.お話
1.Aquila
2.世界
3.悪賀野
4.出撃
5.建造
6.悪賀野
7.出撃
8.建造
9.世界


「ワタシハ……ワタシダ」

そう、思うしか無いのだろう。
いつか遠い日に、それともふとした拍子、今にも何かが湧いてくるのかもしれないけれど。

千々に乱れ靄がかかり突然湧き上がる破壊衝動を必死に抑え込む日々にはもううんざりだ。
グラスでも、窓ガラスでも、デスクに放置されたペンでもいい。
何か、何か私の為の贄になってくれはーーーー



「……提督、さん」



彼は、何と言っていただろうか。
当たるなら、当たるなら自分にしても構わない、と言ってはいなかったか。

あの人並の首も、脚も、腕も。
妙に何かを、良き音を立てそうなソレを折りたい気持ちが蟠る。



ーーーー丁度よく、彼は私に背を向けて何がしか筆を走らせている。



【……この沸き上がる、感情をどうすれば】



0.……提督さん
1.…………できない
2.……阿賀野? どうしたんだ
3.……提督さん
4.…………できない
5.……阿賀野? どうしたんだ
6.……外ニ、デテミタイ
7.……提督さん
8.…………できない
9.…………破壊衝動? 本当ニコノキモチハ破壊ノ為ノ?




「提督さん」

「ん? 」



阿賀野の部屋で何とはなく過ごすのがここ最近の俺の日課だった。
執務の残りを持ち寄ることもあるし、ケーキや羊羹といった甘味を持ち込むこともある。

その一連の行動は俺の落ち着きの為でもあるし、
阿賀野の記憶に何か好影響を与えはしまいかという淡い期待の為でもあった。



「……アノ」

「あぁ」



気付けば、書物机に向かっている間に阿賀野が近付いてきていた。
相変わらず幽鬼のような白さは変わらないけれど、それでも幾許か生気が戻ったのだと信じている。



「どうした? プリンのおかわりか? 」

「チガウ。……ナァ」

「ん」



普段なら飛びつくようなそんな軽口にも彼女は無表情を貫いた。
これは、これは何か彼女の中で変化が起こったのだろうか。

それが、俺や阿賀野にとって良い変化であれば良いのだがーーーー



【乙女心は千変万化】



0.……ウデ
1.……ヤッパリプリン
2.ダキシメテ、ホシイ
3.……ウデ
4.……ヤッパリプリン
5.rrrrrrrrrrrrrrrrrrrr……!
6.……ウデ
7.……ヤッパリプリン
8.……ウデ
9.……ヤッパリプリン


「……ヤッパリ、ソノ、プリン」

「……そうか、待ってろ」



何か言いかけていた彼女に言い置いて、阿賀野の部屋を出る。
まだ、急ぐときでは無いはずだ。

資源も、それからクソったれの帝都との繋がりも十分。
時間はまだ、沢山残っているんだから。





【まだそのときではないようです】




秋雲「戦果が十分ってのもおかしい気がするよねー」

葛城「まぁ……でも大和さんとかをガンガン運用できる備蓄があればこんなものじゃない? 」

明石「これだけあれば多少ちょろまかしても……いやいやいや、しないですって、勿論」



【プリン美味しいもんね】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.悪賀野
4.出撃
5.建造
6.悪賀野
7.出撃
8.Aquila
9.世界




「阿賀野? 」

「…………Zzz」



大和にしては珍しく書類に不備が有り、それを指摘しに部屋を出て数分。
阿賀野は自分のベッドで毛布も掛けずに眠りに落ちていた。

蒼白い、けれどどこかヒトとは違った美しさを見せる肌が微動する。
その横顔に安心感を見て取って、知らず自分も息を吐いた。



「…………」


彼女の身体は、本当に不思議だった。
最初ここに来たときには魁偉な下肢を持っていたにもかかわらず、
それは数日後にはヒトと何ら変わらぬそれに変わってしまっていた。

阿賀野が何かやったのか、と訊いても本人の言葉は容量を得ないものばかり。
どうやらそれは彼女が眠っている間にいつの間にか変化してしまっていたらしかった。



「…………しかし」



【……阿賀野】



0.……手を握るくらい、いいかな
1.……せめて、額へのキスを
2.そういえば、写真なんて撮ってなかったんだな
3.……手を握? 、! ァァァァァァァァァ……!
4.……手を握るくらい、いいかな
5.そういえば、写真なんて撮ってなかったんだな
6.……せめて、額へのキスを
7.……手を握るくらい、いいかな
8.そういえば、写真なんて撮ってなかったんだな
9.……手を握るくらい、いいかな




「そういえば、写真なんて撮ってなかったんだな」



何とは無しに口をついて出た言葉に、驚く。
確かに、そんなものは無かった。

阿賀野らしさの残るものといえばこの部屋の小物が幾つかだけ。
冷蔵庫に入っていた甘味も処分するか、戻ってきた彼女と食べてしまった。

彼女の残り香を求めてこの部屋で泣き伏したことは何度もあったけれど。
しかし、不思議と何かを残そう、探そうとは思っていなかったことに気付く、気付いてしまった。



「……そうだ、結局俺ってそういうやつなんだ」



女々しく泣いて、無様に廃人手前まで落ちて。
けれどそれは、何の努力もせずにいた無能らしさの発露でしかなかったのだ。

悲劇の英雄気取りに酔って、酩酊して、泥酔して。
それはなんてーーーー



【…………】



0.下らないことだったのだろう
1.……寝よう
2.……提督、さん?
3.……寝よう
4.下らないことだったのだろう
5.……ここで寝ても、いいかな
6.……提督、さん?
7.……寝よう
8.下らないことだったのだろう
9.…………あ、賀野、姉ぇ


なんて、下らないことだったのだろう。

こうして阿賀野がまた俺の前にいるのは一種の、奇跡だ。
その奇跡が起こらなければ、俺は阿賀野の生きた証すら朽ちるままに任せる大馬鹿だった。

それは、それだけはいけないことだ。
例えまた阿賀野と俺が離れたとしても、二度とそんな無能に成り下がるわけには、いかない。



「……取り敢えず、明日皆で写真でも撮るか」





【やや前向きになったのかもしれません】


速吸「写真、ですか? 」

提督「そ、いつまた何があるか分からないからさ」





速吸「……ということのようです」

大和「……残念ながら提督の隣も片方は埋まっています、が」

Aquila「あはー♪ 」

秋雲「ふーん……」

葛城「ま、私はどこでもいいけどさ、喧嘩なら外ね? 」



【結局ジャンケンにしました】



0.出撃
1.悪賀野
2.世界
3.お話
4.出撃
5.建造
6.Aquila
7.出撃
8.建造
9.悪賀野




提督「最近は出撃しても普通に成功するな」

大和「提督の指示のお蔭、ですよ」



【誰と話そうか】



0.秋雲
1.大和
2.葛城
3.悪賀野
4.GZ
5.悪賀野とAquila
6.Aquila
7.議員様
8.明石
9.速吸


「……提督さん」

「うん? 」



阿賀野の部屋にばかりいても自分が駄目になる気がして、外に出ていたら速吸と会った。
白のコートに複雑な模様が編まれたマフラー。足元はジーンズの軽装。



「外に出てくるのなんて、お久し振りじゃないですか? 」

「そうかな、昨日だって午前に

「お一人で、という意味です」

「……む」



明るく明朗快活ではあってもどこか一歩引いて、相手のことを考えてくれる彼女にしては珍しく、
食い気味に掛けられた言葉には、確かに思い当たる節ばかりがあった。



「……提督さんは阿賀野さんのことばかり考えているから」

「…………」



無論、そうだ。
そうあるようにしてきた積りだったし、そうであることに後悔は無い、しかしーーーー



【俺は】



0.速水たちのことも考えているよ
1.そうでしか生きられないから
2.……悪かった。これからは善処する
3.速水たちのことも考えているよ
4.………………………提督、さん
5.そうでしか生きられないから
6.……悪かった。これからは善処する
7.そうでしか生きられないから
8.……悪かった。これからは善処する
9.…………阿賀野以上に大切なものなんて無いからな


「速水たちのことも考えているよ」

そう、その筈だ。
勿論俺が阿賀野のことを贔屓しているのは確かだけれど。
それに対して俺は何の言い訳もしない、できないだろう。

本来ならば、上官が明らかに一人の部下にかまけるのは良いことではない。
それでも俺がこうやって曲がりなりにも一端の「提督」であるのは、
ひとえに速吸たちが優秀な「艦娘」であるからだ。

その彼女たちのことを考えないわけがない。
俺にとって、彼女たちも同じく家族だ。

俺に好意を見せてくれる者も、見せてくれぬ者も。
短くない時を、濃厚な時間を過ごした彼女たちに情が湧かない、なんてことは、無い。



「…………でも」



【提督さんは】



0.自分のことを考えていません
1.……そう、ですか
2.よかった、です
3.自分のことを考えていません
4.……そう、ですか
5.よかった、です
6.よかった、です
7.……そう、ですか
8.……………………提督、さん?
9.自分のことを考えていません


「……そう、ですか」



喉まで出掛かった言葉を、辛うじて抑えた。
私は、速吸はあなたのことを、助けてあげたいのに。

でも、たった一言さえ声にできない私は。
阿賀野さんとの接し方の差を見せつけられるのを。
差し出した手を拒まれるのを。

そんなことを恐れる私は、なんてーーーー



「…………情けない」



【ルート】



0.自傷
1.踏み止まる
2.病み
3.踏み止まる
4.気付いちゃったんです、私。救いたかったんじゃなくて
5.踏み止まる
6.自傷
7.踏み止まる
8.病み
9.踏み止まる


「……速吸たちのこと、やっぱり考え直さないと駄目かな」



速吸の瞳は、明確に俺のことを案じる目だった。
自分のことを考えてすらいないのかもしれない不誠実な上官の身を案じるなんて、どうかしてる。

けれど、



「それが、嬉しいなんて感情があるだけ、俺もまだまともなんだ」





【よかったよかった】




速吸「え? 」

提督「トランプ大会だ」

速吸「……はい? 」

提督「よくよく考えると歓迎会も親睦会もしてなかったからな。各自適当な賞品を用意しておくこと」

大和「勝手なことの筈なのに何か嬉しいのは…………はぁ」



【さーて】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.悪賀野
4.出撃
5.建造
6.Aquila
7.出撃
8.世界
9.悪賀野


「提督、さん? 」



どうやらいつも通りいつの間にか睡魔に負けてしまっていたらしい。
夕陽が窓から射し込む自室のベッドから起きたときには、やや肌寒さを感じる時間だった。



「…………Zzz」



ベッドの隣の椅子には、これまたいつも通り、彼が。
何度か一緒に寝ても構わない、とは伝えたのだが都度断られてしまっている。
自分が怖い、何をするか分からない、なんてことを言い訳にして。

ちょっと、笑ってしまう。
彼には言わないけれど、私は彼より、強い。
それは厳然たる、事実だ。

それでも、その気遣いは、どこか暖かく、そして何かを呼び覚ますようなーーーー



【……フフ】



0.……寝テイルノダカラ、布団ニ引キズリ込ンデモ
1.…………ソノ穏ヤカナ寝顔ガ歪ンダトキ、私ハ
2.……寝テイルノダカラ、布団ニ引キズリ込ンデモ
3.……提督?
4.……コレハ、思イ出シテハ、イケナイコトダ
5.……寝テイルノダカラ、布団ニ引キズリ込ンデモ
6.……寝テイルノダカラ、布団ニ引キズリ込ンデモ
7.…………ソノ穏ヤカナ寝顔ガ歪ンダトキ、私ハ
8.……何カ、思イ出シタ、気ガスル
9.……寝テイルノダカラ、布団ニ引キズリ込ンデモ


「……提督? 」



それは、少しだけの勇気で事足りることだった。
提督の心に、Aquilaはまだ、いない。
それなら、自分から彼の心に入り込んで仕舞えばいいんだ。



「あら、やっぱりここにいたんですねー♪ 」



予想通り、否確信通り、提督は彼女の部屋にいた。
無防備な寝顔を晒して、ベッドの彼女に不安を与えないよう自分は硬い木椅子に座ったままで。



「……ア、クィラ? 」

「そ、お写真撮ったときにもっとお話ししたかったのにすぐいなくなっちゃうから挨拶も全然だけど。
改めてよろしくお願いしますね! 」



殊更に優しく、大仰と言える程に明るく。
Aquilaの目標は彼女から提督を奪うことだから、いつかはきっと敵対してしまうのかだろうけれど。

それでも、友人との束の間の幸せくらい、味ってもみたかったのだ。



【……アクィラ、カ】



0.一緒ニ寝ナイ?
1.…………
2.…………提督さん
3.キエロッ!
4.…………提督さん
5.…………
6.一緒ニ寝ナイ?
7.…………
8.キエロッ!
9.一緒ニ寝ナイ?


「……提督さん」

「…………え? 」



確かに一度はAquilaを認識したはずだった。
彼女は、阿賀野と呼ばれるその謎の存在は、
その一瞬が過ぎると自分への興味を失ったようだった。

視線を提督に向け、上体の力だけで彼の身体を布団の中へ器用に滑り込ませる。
そして提督の身体の配置が上手くいくと、彼女はこちらを見もせずに、寝ようとした。



「ちょ、ちょーっと待って、待って、ね? 」

「……? 」

「Aquilaがここにいるんてすけどー? 」

「ソレデ? 」

「はい? 」



一緒に入れて? Aquilaに渡して? 起こしてあげて?
それともお茶でも飲みながらお話しましょう?



「……っ」

「? 」





何か、普通の相手とは別の方法で、戦わなければいけないようだ。


提督「ん……昨日は寝過ぎたな」

Aquila「提督、今日もお疲れ様です」

提督「はいよ。……疲れてるのか? 」

Aquila「え? 」



Aquilaの顔には、明らかな寝不足の跡があった。
何故かは結局はぐらかされて分からなかったけれど。



Aquila「……提督の寝顔なんて初めて見たから、仕方無い、仕方無い」



【疲れの割に気分は割といい】



0.お話
1.建造
2.世界
3.悪賀野
4.Aquila
5.建造
6.世界
7.出撃
8.建造
9.悪賀野


悪賀野強い、強過ぎる……
何なんだこれは

次回悪賀野からスタートです

ありがとうございました


【ここまで】



【提督】


性格……普通
頑健さ・スタイル……普通(超絶倫・テクニシャン)
狡猾さ……普通
キャリア……ルーキー
状態……精神不安定→ 依存
その他……どこぞの議員様や大本営とのパイプができた模様。
大切なモノを喪って莫大な資源と昇進を得た。

ーー轟沈組ーー

【阿賀野型】


阿賀野……提督さん? ……あはっ
能代……まだ苦手だけど……でも(30→ 40)
矢矧……普通がいいなんてつまらない男ね。むっつり? 馬鹿にしないで
酒匂……普通でいいかな? 特にいい人そうでもないけど

【それ以外】


日向……瑞雲だ、瑞雲。……提督? 普通なようだ

翔鶴……提督…………ふふ

陸奥……ま、悪くも良くもないわね。(出落ち気味)


ーー新たな犠せ……仲間ーー


秋雲……提督のことは秋雲が助けないと!

葛城……もっと提督がやさぐれてくれたらなぁ。(ドM)

Graf Zeppelin……例え上官が普通でも、あぁ

速吸……補給(意味深)でも、速吸は……

大和……恩賞故改、強い。戦闘も癒しも大和にお任せです!

明石……修理しても、壊しちゃってもきっと素敵だよね、提督って

Aquila……よしよし(意味深)するにはあの女が……



悪賀野………………提督、さん、


『あなたは、提督のこと、好きなの? 』

『好キ……? 』



Aquila、という女にそんなことを言われてから随分と長い間考えている。
好きとは何か、あの男をどう思うのか、いや、そもそも私は何がしたいのか。

長い間、というのも変な話ではあるのだが四六時中眠っているばかりでは仕方が無い。
彼は、私に何かをしろとは言ってこない、言ってくれない。

私であれば彼女たちが戦っている相手にも有利に戦えると思うのに。
彼の為に何かができると思うのに。

それでも、私は彼の言葉を律儀過ぎる程に守っている。



【……つまり】



0.……コレガ、好キトイウコトナノカ
1.私ハ戦イタイノカ
2.……分カラナイヨ、提督さん
3.……コレガ、好キトイウコトナノカ
4.私は戦イタイノカ
5.……分カラナイヨ、提督さん
6.……コレガ、好キトイウコトナノカ
7.私ハ戦イタイノカ
8.……分カラナイヨ、提督さん
9.…………ナゼ、提督さんハ私を惑ワスノダロウ


「……私ハ戦イタイノカ」



きっと、そうなのだ。
本来何でも無いはずの家具やグラスにさえ湧き上がるこの破壊衝動。

それは私が私である為の、モノ。
生さえ不確かな私が唯一確信できる、意志。

それを押さえつけているから、きっと私はいつまでも不具のように。
だから私はくだらぬ些事に惑わされて木偶のように。

「…………ソレナラ」



【私、ハ】



0.テイトクガ、ジャマダ
1.提督さんニ、頼マナイト
2.……ドウシタラ
3.……ドウシタラ
4.テイトクガ、ジャマダ
5.提督さんニ、頼マナイト
6.……それでも提督さんを裏切れない
7.……ドウシタラ
8.提督さんニ、頼マナイト
9.テイトクガ、ジャマダ


「提督さんニ、頼マナイト」



幾らなんでも、ここまでよくしてくれる彼の意志を、私は無碍にできない。
拒まれたとしてこの欲求をいつまで抑えることができるかは分からないけれど。

それでも、それでも彼に私の気持ちを疑われることだけはーーーー



【提督は】



0.……仕方無い
1.……もう少し、待ってくれないか
2.大和は、出撃を具申致します
3.……仕方無い
4.……もう少し、待ってくれないか
5.大和は、出撃を具申致します
6.……駄目だ
7.……仕方無い
8.……もう少し、待ってくれないか
9.大和は、出撃を具申致します


「大和は、出撃を具申致します」



阿賀野が珍しく自分から私室を出て俺の執務室にやってきたと思えば、出撃したいと言い出した。
確かにそれは、いつだって予想できることだった。

戦う為に生まれたと言ってもいい「艦娘」。
例え姿形が多少変わったところでその深層意識に変化など生まれないのだ。

加えて、大本営に「阿賀野」として認識されている阿賀野が一度も出撃していないというのは、如何にも不審なことである。

それを、長く副官を務める大和にも言われる程には、俺も彼女を甘やかしていたらしい。



「…………」



【……俺は】



0.そうだな
1.……次な、次
2.そうだな
3.……次な、次
4.……今から、行くか
5.そうだな
6.……次な、次
7.そうだな
8.……次な、次
9.…………それなら、それならせめてお前を感じさせてくれよ


「……次な、次」



予想していた、といった諦め顔の大和。
特に感情も湧かない、といった阿賀野。

それからは何事も無く執務を終えた。
阿賀野は暫く俺と大和を眺めていたが、いつの間にか私室に帰ったらしかった。

それでいい、それで、いいんだ。





「……言質、取られちまったな」

それだけは、懸念材料として残ってしまったのだけれど。





【次回の出撃はドッキドキ? 】


Aquila「何故、妙に機嫌がいいの? 」

大和「……少しだけ、彼と彼女が前を向けたと思うので」

Aquila「はぁ。…………mamma? 」

大和「違います! 」



【報われないですねぇ】



0.お話
1.出撃
2.Aquila
3.悪賀野
4.建造
5.悪賀野
6.世界
7.出撃
8.建造
9.出撃


明石「ひっさびさですねー」

GZ「Bismarck……と思ったが別にあれが来ても面倒なだけだな」

速吸「どんな方なんですその方は」



【誰でもいいよもうどんとこい】



0.駆逐艦A
1.軽巡洋艦
2.重巡洋艦
3.戦艦
4.水上機母艦・航空母艦
5.特殊艦・潜水艦
6.駆逐艦B
7.軽巡洋艦
8.重巡洋艦
9.海外


GZ「Eugenならば、まぁ楽しくやれるな」

秋雲「それってフラグ……絶対来ないじゃん? 」



【重巡洋艦の「型」】



0.利根型
1.最上型
2.高雄型
3.妙高型
4.青葉型・古鷹型
5.利根型
6.最上型
7.高雄型
8.妙高型
9.青葉型・古鷹型


GZ「ま、誰が来ても私のすることに変わりは無いからな」

Aquila「ふふ……確かに、彼女より強い敵は考えられませんしねー」



【重巡洋艦の「型」】



0.青葉
1.衣笠
2.古鷹
3.加古
4.青葉
5.衣笠
6.青葉型
7.古鷹型
8.フルタカエル
9.スパイ





衣笠「はーいっ! 衣笠さんの登場よ! 青葉ともども、よろしくね! 」

提督「はいよ、まだまだ新米だがよろしくな」

衣笠「はいはーい、一緒に成長していこーねっ」



【衣笠の好感度】



0.好き
1.普通
2.苦手
3.好き
4.……ふふーん!
5.普通
6.…………この男自体は普通なんだね
7.苦手
8.普通
9.好き


衣笠「なーんか、ヤだなぁ。目が笑ってないっていうか。……人生楽しんでる? 」



【ま、普通で何よりですね。多少苦手意識があっても】


悪賀野「出撃……出撃……」

提督「……大和ー」

大和「知りません」

悪賀野「……敵…………提督さんの、敵」

提督「…………大和ぉ」

大和「……本当知りませんから」



【爆弾くらい気合いでなんとか】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.悪賀野
4.出撃
5.建造
6.Aquila
7.出撃
8.建造
9.悪賀野


大和「提督」

提督「分かってる、分かってるから」



【……何とかならないものは幾らでもあるね】



0.……!
1.哨戒
2.…………アァァァァァァァァァァァァ!
3.進撃
4.……!
5.護衛
6.進撃
7.…………ガラクタドモメ
8.……!
9.進撃


葛城「あれは! ……大和さん! 」

大和「提督! 敵艦隊が! 」

提督『あぁ、敵の陣容は』

葛城「軽巡が三に、戦艦が二、……空母が一隻! 」

提督『そう、か……? 』

大和「葛城、Graf! ありったけを! 大和たちもそれに続きます! 」

衣笠「まったく……衣笠さんの練度も考えてほしいところだけど、仕方無いか」

悪賀野「…………」



【敵艦隊見ゆ】



0.…………悪、賀野、姉ぇ?
1.撃退
2.残滅
3.撤退
4.撃退
5.残滅
6.撃退
7.残滅
8.撤退
9.…………戦ッテモ、コノ渇キハ満タサレナイ


「…………阿、賀野、姉ぇ? 」



私の放った砲弾で貫かれたその女は、そんなことを最後に言い残して去っていった。
懐かしむような、悲しむような、喜ぶような、哀れむような。
それでいて思い残すことなど何も無いというような、顔で。

その女の顔も声も溢れる意志も、何かが私に訴えかける。
それが一体何なのかは皆目分からないけれど。



「……取り逃がし、ましたね」



後から湧いて出た雑魚の最後の一隻を沈めた大和がそんなことを呟いた。
私に対して複雑な気持ちを抱いているであろう大和。

それでも戦闘中はしっかりと背中を預け、守ってくれた。
今は、それだけでも感謝に値するだろう。



「……ソウネ」



私と姿形が似通ったその女とその仲間たちを取り逃がしたことは事実だ。
けれど、きっとこの戦闘には何がしかの意味があったのだ。



私は、そう信じたい。


提督「ま、十分な戦果ではあるか」

明石「私は酷使されてますけどねぇ……寝てきます」



【お? 】



0.お話
1.出撃
2.世界
3.敵について
4.出撃
5.建造
6.悪賀野
7.お話
8.Aquila
9.悪賀野


大和「やはり、完全な勝利の為には戦力を増強しなくては」

秋雲「まぁ、資源は腐る程あるしねー」

速吸「ええ。……あ、時間まで甘味でもどうですか? 」



【回せ回せー】



0.駆逐艦A
1.軽巡洋艦
2.重巡洋艦
3.戦艦
4.水上機母艦・航空母艦
5.特殊艦・潜水艦
6.駆逐艦B
7.軽巡洋艦
8.重巡洋艦
9.海外


提督「って言っても何がくるやら」

衣笠「衣笠さんは楽しい人なら誰でもいいけどね」



【特殊艦・潜水艦の「型」】



0.練習巡洋艦
1.潜水艦
2.あきつ丸
3.練習巡洋艦
4.潜水艦
5.練習巡洋艦
6.潜水艦
7.あきつ丸
8.いっそ全部
9.あきつ丸


Aquila「……嫌な予感が」

GZ「……まったく勘弁してくれ」

悪賀野「…………」



【……平和に、平和に行こうぜ】



0.香取
1.鹿島
2.ドS香取
3.鹿島
4.香取
5.ドS鹿島
6.ドM香取
7.鹿島
8.香取
9.ドM鹿島


香取「練習巡洋艦、香取です。心配しないで……色々と優しく、指導してほしいです」

提督「は? 」

香取「はい? 」

提督「指導してくれるんじゃないの? 」

香取「え? 」

提督「……はぁ? 」



葛城「……同類の匂いッ」



【香取の好感度】



0.ご、ご主人様!
1.普通
2.……つまらない男
3.ご、ご主人様!
4.普通
5.……つまらない男
6.…………夜でーす
7.普通
8.……つまらない男
9.ご、ご主人様!


香取「何かこう、思っていたのと違うわね。
海の男といえば筋肉質で暴力的で女なんてただの穴か玩具だと思っているはず」

葛城「うんうん! 」

GZ「……駄目だこれは、やり直してもらいたい」

大和「資源が余っていてもそれは無理です」

GZ「だが」

大和「無理です。……これでも」

GZ「……そうか」






【海軍は紳士集団ですよ勿論】


提督「命令に従ってくれて俺に対して普通なら何でもいい」

衣笠「衣笠さんたちの士気はどうなるのさ」

提督「知らん」

秋雲「砲撃される度に喘ぐ僚艦とか嫌なんですけどー」

速吸「葛城さんはまだそこまでイってないので大丈夫ですよ、たぶん」



【ドSなのは世界だけ】



0.お話
1.出撃
2.敵について
3.悪賀野
4.出撃
5.建造
6.Aquila
7.出撃
8.建造
9.悪賀野


大和「今度の敵は? 」

葛城「待って! もう少し、もう少しなんだから! 」

提督『冷静に、冷静にいけよ? 』



【またか早いな】



0.…………阿、賀野、姉ぇ、か
1.大戦果
2.残滅
3.…………戦ッテモ、コノ渇キハ満タサレナイ
4.どこぞの仲間の残骸
5.大戦果
6.撃退
7.どこぞの仲間の残骸
8.撤退
9.…………戦ッテモ、コノ渇キハ満タサレナイ


「いや、君も中々やるね」

「はぁ、ありがとうございます」



今回の大和たちの出撃は、大成功を収めた。
練巡を含むような、大概舐めたような艦隊にも拘らず、だ。

その香取さえ数隻の敵性体を沈めたというのだから議員様も笑うしかないのだろう。
仮にも祝いの席であるというのに苦笑いである。

だが、それよりもーーーー



「……この「阿賀野」戦果には目覚しいものがあるな」

「彼女も誉れ高いでしょう、あなたのような方にそう言ってもらえるのなら」



大和さえ寄せ付けない圧倒的な、戦果。
驕ることも、威張ることも、ましてや誇ることさえない、雑事。

阿賀野は、自ら戦闘に出たいと申し出ながら何一つ満足感を得ていないように見えた。
大和やGZが惚れ惚れするような戦果を稼ぎながら、だ。



「……ではな、私はこれから知事殿と話があるのだ」



どうぞご勝手に。自由に酒も飲めない席なら、せめて肥えた豚の顔など目に入れたくはない。



【それから暫くして】



0.……阿賀、野?
1.提督、大丈夫?
2.無理矢理提督に飲ませたら、ねぇ、葛城さん
3.……阿賀、野?
4.提督、大丈夫?
5.何事も無い。つまらない酒だった
6.……阿賀、野?
7.提督、大丈夫?
8.何事も無い。つまらない酒だった
9.何事も無い。つまらない酒だった


「……阿賀、野? 」



いつも通り泥のように眠って起きて。
シャワーでも浴びて嫌な寝汗を落とそうかという時間に彼はやってきた。

覚束ない足取り、乱れた髪、揺れて焦点の定まらない目線。
酔っている、しかも前後どころか自分さえ不確かな程に。

それは、いつも私のことを考えてくれる彼にしてはとても珍しいと言えた。



「…………」



【……湧き上がるこの気持ちに従うならば】



0.悪賀野
1.阿賀野
2.普通
3.悪賀野
4.阿賀野
5.普通
6.悪賀野
7.…………コノ疼キハ、一体
8.阿賀野
9.普通


「……休マセテ、アゲナイト」



疲れたならば、睡眠を。
眠いのならば、睡眠を。
酔いがあれば、睡眠を。

例え、この下肢と両腕に疼きがあろうとも。
私は、まだ自分に負けてはいけない気がしたのだ。



「……はっ……………………何で阿賀野の部屋? え? 」

「……Zzz」





【セーフセーフ】


提督「頭痛ぇ」

Aquila「そういうときはワインをどうぞ。この国では迎え酒と

大和「言いますが許しません。あなたは単に提督を連れ込みたいだけではないですか」



【酒気帯びは駄目ですよー】



0.お話
1.出撃
2.敵について
3.悪賀野
4.出撃
5.建造
6.Aquila
7.悪賀野
8.建造
9.世界


「提督さん」

「ん? 」



二日酔いが治ってもなお気分が優れない、
ということで大和は彼を強制的に休ませることにしたらしい。
その為彼は普段よりも早く、そして長い時間を私の部屋で過ごしていた。




「……? 」



私の隣で本を読んでいる彼を見ていると、やはり湧いてくる。
この気持ちはなんだ? この衝動はなんだ?
邪気か? 正気か? それともただの違和感なのか。

この気持ちは、彼を見ているときにしか湧いてこない。
他の「艦娘」を見ているときも、戦っているときも、家具も眺めているときにも、決して。



「私ハ……私ハ」

「……あ、あぁ」



【……アナタヲ、或いはアナタノ所為デ】



0.ヤハリ、壊シタイ
1.……何デモナイ
2.……疼クノ
3.ヤハリ、壊シタイ
4.……何デモナイ
5.……疼クノ
6.ヤハリ、壊シタイ
7.……何デモナイ
8.…………抱き締めて? 提督さん
9.……疼クノ


「阿、賀野? 」



全く避ける様子すら見せない彼の左手を無造作に掴み上げる。
結果として、彼の手から本は落ち無理矢理引き上げた所為で彼は腰を浮かさざるを得ない。



「痛いよ、阿賀野」



捩じり上げしっかりと逃げないように拘束した彼は、
私の顔を上目で見上げるような、傅くような姿勢のまま中途半端に態勢で私を見つめている。

しかし、その瞳に恐怖は、無い。
微塵も、欠片も、たった一粒の砂程さえも。

そこにあるのはただ純粋な、意志。
Aquilaや、それとも遠い記憶にあるかのような少女の、
私を姉と慕うような声の主ならば、それを愛と呼ぶのかもしれなかった。



「……私ハ、ヤハリ、壊シタイ」



【To be or not to be? 】



0.腕
1.提督!
2.腕
3.…………提督さん
4.……いいよ、阿賀野なら
5.提督!
6.……いいよ、阿賀野なら
7.腕
8.……いいよ、阿賀野なら
9.腕


「……いいよ、阿賀野なら」

「ハ? 」



今彼は何と言った?
阿賀野なら、私なら、いい、と?



「腕ヲ、イヤ、コノママナラ殺シタシマウコトモデキルノヨ? ナンデヨ! 」

「何でって……困るなぁ。阿賀野は本当、困るんだから」



そう微笑を浮かべて、彼は瞳を閉じた。



「…………いいんだ、腕でも、脚でも、首でも、目だっていいんだ。
この生命は、最初からお前のものなんだよ、阿賀野」



だから、所有物を壊すくらい何てこと無いだろう?
そんな言葉を吐いた彼は、それきり微動だにしなくなってしまった。

大の男を捩じり上げた女。
強大な女の暴力を恐れない男。

私は、私はどうすればいいんだ。
こんなとき、一体何をするのが正解で、私らしいっていうんだ。



ーーーー思えば、私のことは全て彼が決めてくれていたんだ。



【本当に最後】



0.腕
1.…………提督さん
2.提督!
3.腕
4.腕
5.……ソ、ソレナラ私モ傷ツケロッ!
6.腕
7.…………提督さん
8.腕
9.提督!


「…………阿賀野? 」



阿賀野の瞳が狂気と混乱に満ちていく。
そんな光景は見たくなかった。

けれど俺にできることはきっと無い。
力も、気持ちも、それに他の全てが。

だから俺は、逃げた。
ただ阿賀野の苦しむ儘に任せて、逃げたのだ。

彼女の意志の奔流を受け止める、と言えば多少は格好が付くけれど。
それは明確に彼女を苛むだけだというのに。

ーーーー俺は、逃げた。



「…………提督さん」

「うん」



阿賀野の声は、震えていた。
今にも涙を零して、両の手であの綺麗な瞳を塞いでしまいそうな程怯えて。



「恐れることも、逃げることもないんだ。ただ、お前のしたいようにすればいい」



掛け値無しに、それは逃げた俺の、本音だった。


「私、私どうすればいいの? ねぇ、提督さん」

「……だから」

「知らないっ! 今まで全部提督さんがしてくれて、決めてくれてたから、私は、私は何もできないの! 」

「…………阿賀野」



本来ならば、辿々しい声音から本来の阿賀野の可愛らしい声音に戻ったことを喜ぶべきなのだろう。
阿賀野を愛した男ならば、その姿が魁偉なそれから本当の阿賀野に戻りかけていることを祝うべきなのだろう。

それでも、それでも俺には自分で決めることなんて、できない。
そんな資格なんて、無いんだ。

思えば、阿賀野を暫く出撃させなかったのも。
阿賀野が出たがらないことを理由に私室に縛り付けたことも。
阿賀野が時々物言いたげだったにも拘らず無視したことも。

それらは全て、阿賀野の為、を免罪符にした俺の弱さだった。
そんな弱さを晒し続けた俺にできるのは、せめて最後までその無様な姿を彼女に見せ続けることだけでーーーー



【……何をしたら、いいっていうんだ】



0.抱き締める、くらいは
1.腕
2.……提督さん、キス、しよっか
3.抱き締める、くらいは
4…….何も、無い
5.抱き締める、くらいは
6.……提督さん、キス、しよっか
7.……何も、無い
8.抱き締める、くらいは
9.……提督さん、キス、しよっか


「提督、さんッッッッ……! 」

「ッ! っふっ、あっッ! 」



折れた。
本来ならば鋭い痛みが走るであろうに、やけに冷静で客観的な感想が最初に出てきた。

片腕の前腕が、普通は曲がらない方向に曲がっている。
いや、そもそも上肢は肘以外曲がりはしないのだが。



「アッ、アアッ、提督さん、提督さんっ! 」

「阿、賀野、叫ぶな、ッ……誰か、来てしまう」



そう、それだけが、恐ろしい。
如何に阿賀野が艦隊に受け入れられ始めているとはいえ。
大分大和たちも彼女を認め始められているとはいえ。

こんな情景を見られてしまえば、御仕舞いだ。



「せっ、ふぅ、角、お前が戻ってきかけたんだ、おま、えを、阿賀野を今更俺は放せないッ! 」

「デ、デモ、腕ガ、腕ガ、アアッ! 」

「外で、転んだってことに、すりゃ、あっ、いいだろうが、っと……悪い、さすがに、握らない、っで、くれないか」

「! ゴ、ゴメンナサイッ」





いいんだ、この痛みさえ、今は愛おしい。
お前が、阿賀野が戻ってきてくれるのなら。

例え、ゴミ屑のようになってしまっても。
お前に嫌われたのだとしても、構わない。

俺にできることは、それしか、無いんだから。





【惜しいっ】


Aquila「…………」

大和「…………」

秋雲「…………」

明石「…………」

速吸「…………」

GZ「…………」

衣笠「…………」

葛城「…………もう、ここまでくるとさ」

香取「? 提督は間抜けにも散歩中転んで腕を骨折なさっただけでは? 」

提督「そうだぞ」



空気は暫くどうしようもないな。
あと、滅茶苦茶痛い。泣きたい。



【腕くらい治る治る】



0.お話
1.敵について
2.世界
3.悪賀野
4.出撃
5.建造
6.Aquila
7.出撃
8.建造
9.悪賀野


ひえー! って感じですね
次回は出撃致しましょう

ありがとうございました


【ここまで】



【提督】


性格……普通
頑健さ・スタイル……普通(超絶倫・テクニシャン)
狡猾さ……普通
キャリア……ルーキー
状態……精神不安定→ 依存→?
その他……どこぞの議員様や大本営とのパイプができた模様。
大切なモノを喪って莫大な資源と昇進を得た。

ーー轟沈組ーー

【阿賀野型】


阿賀野……提督さん? ……あはっ
能代……まだ苦手だけど……でも(30→ 40)
矢矧……普通がいいなんてつまらない男ね。むっつり? 馬鹿にしないで
酒匂……普通でいいかな? 特にいい人そうでもないけど

【それ以外】


日向……瑞雲だ、瑞雲。……提督? 普通なようだ

翔鶴……提督…………ふふ

陸奥……ま、悪くも良くもないわね。(出落ち気味)


ーー新たな犠せ……仲間ーー


秋雲……提督のことは秋雲が助けないと!

葛城……もっと提督がやさぐれてくれたらなぁ。(ドM)

Graf Zeppelin……例え上官が普通でも、あぁ

速吸……補給(意味深)でも、速吸は……

大和……恩賞故改、強い。戦闘も癒しも大和にお任せです!

明石……修理しても、壊しちゃってもきっと素敵だよね、提督って

Aquila……よしよし(意味深)したい、あるいはされたい

衣笠……提督って人生楽しんでるのかなぁ

香取……提督は普通ですね……私も普通(にドM)ですが



悪賀野………………提督さん、私は、私は、私は……


大和「…………はぁ」

阿賀野「ひっ……」



【絆、なんて簡単に壊れてしまうんだ】



0.…………阿、賀野、姉ぇ
1.大戦果
2.残滅
3.…………ヤハリ、戦ッテモ、コノ渇キハ満タサレナイ
4.どこぞの仲間の残骸
5.大戦果
6.撃退
7.世界が優しいなんて一瞬でも思ったのが間違いなんだよ
8.撤退
9.…………ヤハリ、戦ッテモ、コノ渇キハ満タサレナイ


提督「えーっと……」

大和「トラック付近から侵攻していた敵艦隊を殲滅することに成功しました」

提督「……はぁ? 」

大和「しました」

提督「…………ごめん、ちょっと何言ってるか分からない」



【いやー、平和平和】



0.褒賞艦
1.スパイ
2.暫く出撃無し
3.褒賞艦
4.悪賀野
5.暫く出撃無し
6.褒賞艦
7.悪賀野
8.暫く出撃無し
9.報復


「入れ」

「…………」



褒賞、なんてものの内容が頭に入ってこなくなる程には現実離れした戦果だった。
祝辞を述べる無感動な役人の声も、些か投げやりである。

それは本来ならば、一族総出で、否実際のように国民全体で喜ぶべきもののはずではあるのだが。



【なんで前にこれじゃなかったんだろうね】



0.駆逐艦A
1.軽巡洋艦
2.重巡洋艦
3.戦艦
4.水上機母艦・航空母艦
5.特殊艦・潜水艦
6.駆逐艦B
7.軽巡洋艦
8.重巡洋艦
9.海外


衣笠「誰かな誰かな」

葛城「誰でもいいよ、ここの雰囲気少しでも明るくしてくれるなら」



【駆逐艦のA「型」】



0.初春型
1.白露型
2.朝潮型
3.陽炎型
4.夕雲型
5.初春型
6.白露型
7.朝潮型
8.陽炎型
9.夕雲型


秋雲「駆逐かぁ、秋雲さんの負担も少しは減るかな? 」

明石「……誰にしろ私の負担は増えるだけなんですが」



【朝潮型、誰? 】



0.朝潮
1.大潮
2.満潮
3.荒潮
4.朝雲
5.山雲
6.霞
7.霰
8.満潮&霞
9.あら荒潮


大潮「駆逐艦、大潮です~! 小さな体に大きな魚雷!  お任せください」

提督「はいはい。これからよろしくな」

大潮「ここの艦隊は精鋭揃いの人たちで構成されていると聞きました! 大潮も早く追いつきたいです! 」

明石「……改二なんですけど大潮さん。これ以上どうなりたいの? 」



【大潮の好感度】



0.好き
1.嫌い
2.普通
3.好き
4.間者
5.患者
6.好き
7.嫌い
8.普通
9.……アゲアゲでいきましょう!


大潮「司令官! 困ったときこそ、大潮を呼んでくださいね。必ずお守りしますから! 」

提督「お、おう。頼りにしてるよ、うん」

大和「何故こうも好かれるのか……嫌われるよりはマシですけど」





【なんだ……普通か】


秋雲「よっろしくー、なんか秋雲さんしか駆逐いなかったからさ、助かるよ」

大潮「はい! どーん! と行きましょう! 」



【アゲアゲ、かな? 】



0.お話
1.出撃
2.敵について
3.Aquila
4.出撃
5.建造
6.悪賀野
7.敵について
8.建造
9.悪賀野


提督さんの腕を、折った。

あのどうしようもない感情の暴走を止めることは、結局できなかったのだ。
戦闘中の激しい闘争心でもなく。
下肢に蟠る仄かに熱い熱情でもない。

あれは、あれは一体何だったのだろう。
私は彼にどうしてほしいのだろう。

それが分かれば、私は私であることを漸く、認めることができるというのに。



【悪賀野】



0.……好キ、ナノ?
1.…………分カラナイ。彼ナラ、ナンテ
2.破壊、シカナイノカナ
3.……好キ、ナノ?
4.…………分カラナイ。彼ナラ、ナンテ
5.破壊、シカナイノカナ
6.愛情と憎悪は表裏一体
7.……好キ、ナノ?
8.…………分カラナイ。彼ナラ、ナンテ
9.破壊、シカナイノカナ


「……好キ、ナノ? 」



私が、提督さんを、好いている?
勿論、彼のことは好きだ。

彼からすれば敵と同じ、化け物の姿で現れた私を、
何の嫌悪も見せずに受け入れてくれて。
身の回りの世話も、話し相手も、それから自分でも分からない衝動の犠牲にすらなってくれた。

そんな相手を嫌いになんて、なれない。
それが普通の、普通のニンゲンの思考のはずだ。



「……私ハニンゲント同ジ考エ方ヲシテモイイノ? 」



人間にも、「艦娘」にも、「深海棲艦」にも等しく放埓な破壊衝動を覚える私が。
何か、一つのモノへ愛を向け、愛を享受してもいいのだろうか。

それは、未だ分からない。考えの外である。
けれどーーーー



「……ソウ、ソウネ。私、提督さんノコトガ、好キ。ソレダケハ」



私の、たった一つ確かな真実なのだ。
罪も罰も関係無い。
それだけ、今はそれだけで、十分なのだと信じよう。



【ソレナラ……】



0.コノ下肢ノ疼キハ
1.……私ハ何テコトヲ
2.Aquilaタチヲドウスレバ
3.コノ下肢ノ疼キハ
4.……私ハ何テコトヲ
5.……私ハ何テコトヲ
6.襲ッタッテ、彼モキット幸セヨネ
7.……私ハ何テコトヲ
8.コノ下肢ノ疼キハ
9.……私ハ何テコトヲ




「私ハ、何テコトヲ」



自分のことを愛し慈しみ、見守ってくれる人に。
自分の好きで好きで堪らなくて、心から大切な人に。

私という化け物は何てことをしてしまったのか。
彼がその過剰な程の優しさと献身で許してくれたとしても、
私自身がその過ちを許せない。

自身の身体をどれだけ痛み付けても、それは贖うことのできない、罪だ。
決して消えない、過去なのだ。



「…………」



こんな私に、一体何ができるのだろう。
彼は、私に何を求めているのだろう。

それを知ることが、当面の私がしなければならないこと。そう、思う。






【“ 自覚 ”】


速吸「大潮さーん、このお皿お願いしまーす」

大潮「はーい! これまた大っきいお皿ですねー。……大和さん本当に全部食べられるの? 」

GZ「まだまだあんなものでは済まないぞ」

大潮「?! 」



【進め進めー】



0.お話
1.出撃
2.敵について
3.悪賀野
4.出撃
5.お話
6.Aquila
7.敵について
8.建造
9.悪賀野


「提督」

「……うん」



執務室に大和と二人きり。
けれど、そこには何らの浮わついた雰囲気も存在しえはしなかった。

大きな柱時計が刻を刻む音、外で風が唸るざわめき。
二人が時折漏らす溜息、それからコーヒーカップが触れる、雑音。

いっそ、お互いを貶し罵倒し合えた方がまだ気が楽な程、部屋の空気は澱み切っていた。



「……阿賀野が戻ってきたんだ。そういうことも、あるだろうよ」

「しかし、今までこんなことは一度も報告されていません。
沈んだ「艦娘」が意志を持ったまま何隻も「深海棲艦」となるなんて」

「だけど「艦娘」も「深海棲艦」もその存在は表裏。
偶然今こうなった、それだけのことかもしれないじゃないか」

「……」



この沈んだ空気も幾度目か。
澱み、冷たい床に根を下ろした寒気は俺の背中を貫いて脳を犯す。

思考も想いも千々に乱れ、まるでそれらが周囲に霧散していくようだった。
考えが、纏まらない。



「…………」

「…………」



重苦しい空気に耐えかね、冷めたコーヒーの代えを淹れようとした、そのとき。
大和が口を開いた。



「……提督」

「うん? 」

「阿賀野さん、本当にあなたの知る阿賀野さん、なんでしょうか」

「はぁ? お前その話はもうしないって決め

「分かってます、分かっていますけれど、大和は」



あなたがそんなにも愛し、想いを漏らす相手が、あなたの腕をへし折ったなんて考えられないのです。
その言葉は、的確に俺の澱み切って蟠った心を貫いた。



「…………」

「…………差し出がましくて、余計な御世話なのでしょうけれど、大和は提督のことを、考えているのです」

「…………」



しかし、それならどうすればいい?
阿賀野が仮にあの阿賀野ではなくて、敵の間諜だったり、記憶の混濁した不良品だったりしたとして。

漸く彼女も、俺に心を開いてきてくれたっていうのに。
なのに、俺が今から彼女に疑いの眼差しを向けろ、なんて言うのか、大和は。



【……嫌な、気持ちだ】



0.……もう、二度とこの話はするな
1.大潮の歓迎会、してなかったな
2.阿賀野と、会おうかな
3.大潮の歓迎会、してなかったな
4.Aquilaで、いいか
5.……もう、二度とこの話はするな
6.大潮の歓迎会、してなかったな
7.…………そんなに俺を想うなら、慰め方があるだろう
8.阿賀野と、会おうかな
9.……もう、二度とこの話はするな


「…………」

「…………」

「…………あの」

「なんだ」

「…………コーヒー、冷めちゃいましたね」



淹れ直します。
立ち上がる所作、ただそれだけの行動すら絵になる女。それがこの、大和という女だ。

いつもならその女らしさ、この国が誇る武の頂点でありながら女であることを止めないその矜持に。
敬意に匹敵する程の愛を感じるのだが、しかし。

今だけは、俺の心の最も柔らかい部分を土足で踏み躙ったにも拘らず意に介してもいなさ気なその背を。
ーーーー滅茶苦茶に、壊してやりたいと、思った。



「…………そんなに俺を想うなら、慰め方があるだろう」

「え? ……あっ」



執務室は実のところ余り広くはない。
コーヒーを淹れる為の給湯設備のある場所はとても狭いのだ。

そんな場所で人が二人立てば狭さに肩を寄せ合うしかない。
ーーーー当然、一方が一方を壁に抑えつけることなんて、容易い。



【】



0.……悪い
1.……阿賀野さんへの想いは、その程度なんですか?
2.…………あなたが、それを望むのなら
3.……悪い
4.……阿賀野さんへの想いは、その程度なんですか?
5.……悪い
6.…………提督さん
7.……悪い
8.…………提督さん
9.……阿賀野さんへの想いは、その程度なんですか?


「……悪い」

「…………」



肩を力任せに鷲掴みにして抑えつけた大和の呻き声で、気付いた。
俺は、俺はまたこんなことを。

かつてGZに対しても同じことをした。
阿賀野を喪って、新参のGZに無能な俺を指摘されて。

それで怒りに託けてやり場の無い破壊衝動を発散させようとしたのだ。
それは性処理なんかですらない。

そこには阿賀野の幻影も、肉欲を満たす肉袋も、ましてや敵への憎悪も無い。
あったのは、単なる幼稚な駄々をこねる、馬鹿な男の存在だけ。



「…………構いませんよ、提督」



一瞬の出来事にすら上気し、上擦った声を吐息と共に吐き出しながら、大和が言う。
怯えも、恐怖も、それからきっと落胆もあったのだろう。

それが、それが俺の心をズタズタに引き裂いたことに気付いた時点で。
俺の心はさらに、鈍く重い痛みを受けた。

俺は、こんなにも大切な相手のプライドを、殺そうとしたのだ。
仮令大和が阿賀野にはなれなくとも、阿賀野だって大和にはなれない。
そんなことにも気付かないなんて、本当に俺は、駄目なやつだ。



「…………どうせなら、もっと雰囲気のあるところでお願いしますね」

「は? 」



ーーーー本当に、色んな意味で、留まれてよかったのだと思う。





【彼と彼女と彼女と敵と、それから】



GZ「コーヒーだ」

Aquila「紅茶です」

GZ「コーヒー」

Aquila「紅茶」

GZ「コーヒー」

Aquila「紅茶」

GZ「コー

大和「五月蝿い! それ以上続けるなら外で泥水を飲ませますよ」

GZ「」

Aquila「」



その苛々、原因は俺なんだ、悪いな。



【良かったのか悪かったのか】



0.お話
1.出撃
2.敵について
3.Aquila
4.お話
5.建造
6.悪賀野
7.出撃
8.大和orAquila
9.悪賀野


「んー……こう片腕が効かないと不便なんだが……自業自得だしなぁ」



寝室の片付けすらままならないのはどうしたものか。
確かにこの状況は自分の所為ではあるのだが、あるのだが。

シーツを代えるのにすら時間を取られるなんて、情けないにも程がある。
これでも本当に快進撃を続ける若手海軍士官の星か。



「……ま、それは阿賀野や大和のお陰なんだけどな」



【お邪魔しまーす】



0.大和
1.Aquila
2.大和
3.Aquila
4.大和&Aquila
5.Aquila
6.大和
7.Aquila
8.大和
9.大和&Aquila…………|悪賀野


「失礼します」

「へ? 」



この部屋の扉がノックされる、なんてことは殆ど無い。
だから、その不意の訪問は俺の心臓を一瞬バタつかせるには十分過ぎた。



「常々思っていたのです。執務室は私や他の軍属の方が掃除しますけれど、
寝室に入っているのは見たことが無いな、と」



そんなことを早口で捲したてる彼女の顔は、赤い。
確かに上官の男の私室に緊急事態でもないのに上がり込むのは、とても勇気のいることだろう。だが、



「……別に思っただけでそのままにしておけばいいだろうが」



それに、尽きる。
それに仮令大和が、俺に対して並々ならぬ感情を向けていたとしても、
俺にはそれに返すものが無いし、先日その資格すら失ってしまったのだ。



「…………いいえ! 大和は、大和は提督の為にこの身を使いたいのです」

「…………」



【為に】



0.例えばほら、今もシーツを
1.……悪いな、それでも俺は
2.……またこの前みたいなこと、するかもしれないぞ
3.例えばほら、今もシーツを
4.……悪いな、それでも俺は
5.…………その、提督は、利き手でスるん、でしょうか
6.例えばほら、今もシーツを
7.……悪いな、それでも俺は
8.例えばほら、今もシーツを
9.…………ごめん、その場所は、阿賀野の場所なんだ


「……悪いな、それでも俺は、一人でやらなくちゃいけないんだ」

「提督……」

「お前ももう分かってるだろうけどさ、この腕、阿賀野にやられたんだ」

「……はい」

「でも、俺が許して阿賀野が折った、ただそれだけのことでね」

「許、した? 」

「あぁ。……俺への、罰なんだ、これは。阿賀野を独りぼっちにして、暗い海のそこで苦しめた、さ」

「……あれは提督の責任では」

「いいんだ大和。俺が、俺がそう思いたいんだから」



きっとそれすらも、俺の自己満足。
醜い俺が生み出した、贖罪を背負った気になる、陶酔感。

けれど、これを止めることは、できない。
これすら止めてしまえば、もう俺が阿賀野にあげるものが、本当に無くなってしまう気がするから。



「…………提督」



【ラストチャンス/トラップ】



0.あなたのそういうところ、好きですよ
1.あなたのそういうところ、嫌いですよ
2.……分かりました
3.あなたのそういうところ、好きですよ
4.あなたのそういうところ、嫌いですよ
5.……分かりました
6.それなら、私はどうすればいいっていうんですかっ
7.あなたのそういうところ、好きですよ
8.あなたのそういうところ、嫌いですよ
9.……分かりました


「……分かりました」

「うん」

「…………でもせめて、今日だけは、そのシーツとお布団、綺麗にさせてくれませんか」

「いや、だが……あぁ、やっぱ任せたよ。きっと今日はいつもよりよく寝られる」



本当なら、自分一人で全て行わなければいけないのだけれど。
大和のあんな顔を見ては、大和の本当に深い心を覗かされてしまっては、断ることなんてできない。

彼女の心はとても澄んでいて、こんな屑にはとてもではないが直視できないから。
彼女の愛は、俺がただ甘えるには気高過ぎるから。



「……提督は、執務の続きを。大和もすぐ向かいます」

「…………あぁ」



言って、もう大和を見ずにドアノブに手を掛ける。
そのノブを回す刹那、きっと勘違いで、俺の浅ましさが聞かせた幻聴だとは思うのだけれど。



ーーーーとてもか細い、嗚咽が聞こえた、ような気がした。






【純度100%ルート】


葛城「大和さんのテンションがヤバい」

香取「提督……虐めるならこのわた……いえ、さすがに不謹慎というか、分かりますけれどよ」



【平和っちゃ平和】



0.お話
1.敵について
2.お話
3.悪賀野
4.出撃
5.大和
6.Aquila
7.出撃
8.建造
9.悪賀野


衣笠「青葉かな? 青葉かな? 」

秋雲「そっか、なんか微妙に浮いてるのって衣笠さんだけなんだ」

葛城「もしかして私ってこの人とペアなの? なんかそれ嫌なんだけど」

香取「? 」



【ルーレット、スタート! 】



0.駆逐艦A
1.軽巡洋艦
2.重巡洋艦
3.戦艦
4.水上機母艦・航空母艦
5.特殊艦・潜水艦
6.駆逐艦B
7.軽巡洋艦
8.重巡洋艦
9.海外


GZ「赤城」

葛城「雲龍姉ぇか天城姉ぇ」

Aquila「Graf、はもういますし別に誰でも~ 」



【水上機母艦・航空母艦の「型」】



0.赤城・蒼龍
1.加賀・飛龍
2.翔鶴型
3.雲龍型
4.大鳳・龍鳳
5.鳳翔・龍驤
6.祥鳳型
7.飛鷹型
8.千歳型
9.瑞穂・秋津洲


提督「暫く出撃しても敵いねぇ気がするんだけど……戦力拡充し過ぎじゃないのかこれ」

明石「本当ですよ、まったく。装備の修理だとかは演習でも必要になるんですからね? 」



【普通ので頼みますよ】



0.大鳳
1.龍鳳
2.大鳳
3.龍鳳
4.ドS大鳳
5.ドM龍鳳
6.大鳳
7.龍鳳
8.ドM大鳳
9.ドS龍鳳


龍鳳「潜水母艦改装空母の、龍鳳です。航空母艦として、私、頑張ります! 」

提督「よろしくな。……同室でいい? 」

葛城「龍鳳さんが私の声とか持ち物に耐えられるならね」

提督「は? 」

龍鳳「……え? 」

香取「……ふふ」



【龍鳳の好感度】



0.好き
1.嫌い
2.普通
3.間諜
4.好き
5.嫌い
6.普通
7.……きゃあ~!
8.好き
9.普通


龍鳳「いつまでも、いつまでも提督のお側に、私……! 」






提督「あれ……なんか嫌な予感するなこれ」

悪賀野「ン……? 」






【普通だって言ってたじゃないですかー】


龍鳳「提督っ」

Aquila「提督ー♪ 」

明石「はぁ」

秋雲「また」

速吸「ですか」

大和「……諦めたいのですけれど、でも」



【嫌われてくれてもいいんですよ? 】



0.敵について
1.お話
2.お話
3.大和 or 龍鳳
4.出撃
5.建造
6.悪賀野
7.出撃
8.大和 or Aquila
9.悪賀野


戦争が無ければ、平和。なんと言われても平和
次回は出撃致します

ありがとうございました




【ここまで】



【提督】


性格……普通
頑健さ・スタイル……普通(超絶倫・テクニシャン)
狡猾さ……普通
キャリア……ルーキー
状態……精神不安定→ 依存→?
その他……どこぞの議員様や大本営とのパイプができた模様。
大切なモノを喪って莫大な資源と昇進を得た。

ーー轟沈組ーー

【阿賀野型】


阿賀野……提督さん? ……あはっ
能代……まだ苦手だけど……でも(30→ 40)
矢矧……普通がいいなんてつまらない男ね。むっつり? 馬鹿にしないで
酒匂……普通でいいかな? 特にいい人そうでもないけど

【それ以外】


日向……瑞雲だ、瑞雲。……提督? 普通なようだ

翔鶴……提督…………ふふ

陸奥……ま、悪くも良くもないわね。(出落ち気味)


ーー新たな犠せ……仲間ーー


秋雲……提督のことは秋雲が助けないと!

葛城……もっと提督がやさぐれてくれたらなぁ(ドM)

Graf Zeppelin……例え上官が普通でも、あぁ

速吸……補給(意味深)でも、速吸は……

大和……恩賞故改、強い。戦闘も癒しも大和にお任せです!

明石……修理しても、壊しちゃってもきっと素敵だよね、提督って

Aquila……よしよし(意味深)したい、あるいはされたい

衣笠……提督って人生楽しんでるのかなぁ

香取……提督は普通ですね……私も普通(にドM)ですが

大潮……困ったときこそ大潮にお任せを!

龍鳳……きゃあ~! 私、いつまでもお側に……!



悪賀野………………提督さん、私は、私は、私は……


大和「自らの心に支配されるのではなく、戦場をこそ支配すべきです」

GZ「己がどのような状態であっても、な」

秋雲「そりゃねー、それができれば今頃

大潮「はい! どーん! 」

秋雲「ふぇっ? 」

Aquila「あら、あらあらぁ~? 」



【復帰戦といえないこともない】



0.大戦果
1.…………阿賀野姉、駄目だよ
2.シズメッ!
3.大失敗
4.大戦果
5.大失敗
6.大失敗
7.大戦果
8.大戦果
9.余裕でした。前進も後退も無し
ゾロ目.慰めの報酬


提督「…………? 」

大和「…………あの」

悪賀野「…………ヤリスギタ? 」

提督「や、そんなこと……そんなことは、大和? 」

大和「あるに決まっているでしょうが……敵、なんてものを探す方が余程困難ですよ、これじゃあ」



海は、燃えるものだったのだ。
ばら撒かれ引火し灼熱の大蛇に焼かれた人外の存在が悶え怨嗟を撒き散らす。

燃えて炭化しかけた身体で尚彼女たちを破壊しようとして。
結局は、その身を冷たい深海へと沈ませて逝った。

それだけ、それだけのはずなのだけれど。
単なる悲劇的な典型的戦場だったはず、なのだけれど。



大潮「」

龍鳳「」

葛城「新人になんてものを……」

速吸「まさか良過ぎる意味で攻撃よりも救助を優先するなん……重いです」



【きっともう、死なないね☆ 】


【少しずつでも、進んで行こうとしたら】



提督「…………何かまた昇進したんだけど」

悪賀野「オメデトウ」

提督「ありがとう。…………お守り」

大和「どうしろというんです」

秋雲「何かもう序盤から自棄みたいだったよねー。
色々度外視様々ぶっ殺みたいな」

龍鳳「……あれに勝たないと、いけないの? 」

葛城「ははは……」



【もう誰も退役なんて止めないと思うよ】



0.お話
1.スペシャル()な建造
2.お話
3.お話
4.尚も戦場へ
5.悪賀野
6.お話
7.大和or龍鳳
8.お話
9.大和orAquila
ゾロ目.…………提督、さん。震えが止まらないの


私は、私は、私は……私は……私とは、一体何なのだろう。

存在価値は、と問われればそれは今や提督のモノだ、と断言してもいい。
その身全てを捧げ、慈愛と理由を呉れる、それは既に神と同義。

信じるモノ、としての神はきっと彼のようなものを指すのだ。
私にとっての彼を信じられなくなったとき、それはきっとあらゆるものへの拒絶に落ちた終わり。

だが、だがそれでも、分からない。

判然としない意志も、混濁した意識もとうに無い。
クリアになった瞳で見た彼は、しかし私にとって未だ謎の存在と言えた。

私が私である為に不可欠なのは間違い無いのだけれど。
その私、というものが分からない。

人間でないのならば何故そんなものを求めねばならないだろう。
求めた先に一体何があるのだろう。
それは幸福へと繋がる輝きなのだろうか。
いや、そもそも幸福、なんてものを私は求めているのだろうか。

破壊か、それとも破壊か。
意識がはっきりしてきたときにはそんな、
野蛮でありながら純粋で分かりやすい衝動に苛まれていたものなのだがーーーー



【……此ノ、心カラクル震エハ、イッタイ】



0.ヤハリ、腕ガ疼ク
1.敵襲
2.何故、下肢ガ疼ク
3.この胸の高鳴りは
4.どうした、阿賀野
5.この胸の高鳴りは
6.ヤハリ、腕ガ疼ク
7.どうした、阿賀野
8.何故、下肢ガ疼ク
9.敵襲
ゾロ目.…………提督サンハ、今眠ッテイルハズダ


「ヤハリ、腕ガ……何故? 何故ナンダ……」



どうしても、疼く。
抑えがたい衝動、何かを掴みたい情動の震え。

何がしたい、何をさせたいんだ、お前たちは。
たった二本の細い肉と骨ではないか、これは。

何を、何で、何が、何の、何から、何へ、何何何何何何何何……。
まるで自分が自分じゃない。
最近では完全に支配し理性に閉じ込めたはずなのに。

それでも時折この抑え難い、抑えておくには、きっと惜しいーーーー



【……惜シイ? 】



0.折ルナンテ、駄目ダ
1.Aquila
2.ソレデモ……私ニハキットコレシカ
3.折ルナンテ、駄目ダ
4.大和
5.折ルナンテ、駄目ダ
6.ソレデモ……私ニハキットコレシカ
7.……掴ンダ後、ドウシタインダ?
8.龍鳳
9.ソレデモ……私ニハキットコレシカ
ゾロ目.……阿賀野?


「何、考えているんですか? 」

「……ハ? 」

「だから、何、考えているんですか? 」

「……? 」



気付けば場所は暖かな自室から、寒々とした廊下へ。
そして、私が立っているのは彼の、提督、さんの寝室の前だ。

扉の前に立つ女が宣う。

「そんな目と笑い方した女、提督に会わせられません! 」

まるで音どころか衝撃波すら放ってこようかという、睨み。
睨みに籠った意志には強い敵意と、覚悟と、そして

「……何ガワカル。私ニハ……私、ニハ…………」

「だから何を言われても遠さ

「私には! もうあの人しかいないんだからっ! 退きなさいよ! 邪魔するならっ! 」



瞳が、燃える。
全身の筋肉が硬化し人外の組成を成し始める。
骨繊維が鋼鉄の歯車となり、軟骨さえ鋼の様相を呈す。

あれ程疼いていた両腕は最早兵器どころか単なる殺戮の道具へーーーー




「阿賀野」



「! 」

「! 」



邪魔なだけの女の背が、光になった。
それはとどのつまり、扉が開いた、ということなのだけれど。
そのときには、そうとしか思えなかったのだ。


「……阿賀野」



呼び掛ける、彼の表情は、何だろう?

愛情? 後悔? 憐憫? それとも怒気? あるいは無感動な無表情?

分からない、分からない、分からない、分からない…………ッ!

何にも自分には分からない世界で誰かに縋ることさえ儘ならない気持ちがお前らにーーーー



【……分かるっていうの? 】



0.……ここまでだ、龍鳳
1.私を、私を見てよ! 私だけを見てよっ!
2.……そこまでだ、阿賀野
3.アァァァァァァァァ!
4.……ここまでだ、龍鳳
5.アァァァァァァァァ!
6.……そこまでだ、阿賀野
7.アァァァァァァァァ!
8.……ここまでだ、龍鳳
9.……そこまでだ、阿賀野
ゾロ目.阿賀野? 阿賀野ッ? 随分と魘されーーーー


^ ^

長く開けてしまい申し訳ありません。
然程早くもないスピードですがまた続けていきます

ありがとうございました

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