【FateGO】ぐだ男「マシュ初め」 (18)
男主×マシュが初体験をするSSです
最終章のネタバレがあります
直接的な描写はありませんが、際どい描写はあります
通りのよさからスレタイでは男主の名前をぐだ男としましたが、本編では公式設定に則り藤丸立香と表記しています
次レスから投下開始します
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1483791599
「――――っつ」
目を覚まして、最初に感じたのは猛烈な腰の――というか、身体中の痛みだった。
痛い。とにかく痛い。
ただ寝転がっているだけで、ミシミシと軋むような痛みがある。
試しにごろんと寝返りを打ってみたら、あまりの痛さに声を上げるところだった。
恐る恐る体勢を整え、改めてゆっくりと横ざまに寝直す。
これじゃまるで、油の切れたロボットだ。
当分はマスターとしては役に立たないだろう。
「――――」
視界いっぱいに広がる、十代半ばの女の子の寝顔。
色素が薄めの白い肌は、触れるとぷにぷにと心地よい弾力を返してくる。
戦闘時には頼もしく引き締まる桜色の唇も、今では可愛らしく半開きのままだ。
その小さな隙間に、人指し指あたりをそっと差し込んでみたいという衝動を、
「えい」
特に我慢せずに解き放った。
つぷ、と割れ目に押し入った指先が、生暖かい肉の温もりに包まれる。
指の背と腹を淡く擦る歯の感触さえも、何だかものすごくいやらしく感じてしまう。
「ん……」
と、口元から小さく喘ぐような声が漏れ、どくんと心臓が一拍すっ飛ばす。
「ダメですよ、先輩……汚いですよ、そんなところ……うふふ」
しかし、次に続いたのはいまいち要領を得ない寝言だった。
幸い、まだ彼女はまどろみの中にいるようだ。
「先輩が綺麗にしてくれるんですか……? では、隅々までしっかりと、ハサン先生でも太鼓判をくれるくらいに完璧にお願いします」
あの人にどこの点検をさせるつもりだ。
驚かされた腹いせに、左手の指も口の中に侵入させる。
そして、
「びよーん」
口の端にそれぞれ指をかけ、横向きに軽く引っ張ってやる。
がま口みたいに広がった口から、さらに戯言が漏れた。
「ダメです先輩。そんなに広げたら、もう元に戻らなくなって……」
戻らなくなってどうなるのか。
その先を聞こうとした途端、ぱちっと彼女のまぶたが開かれた。
「………………」
「……お、おはよう。起きてたんだね」
「……はい、おはようございます、先輩。とてもよい朝ですね」
そして、彼女は――マシュ・キリエライトは、怒りと恥じらいをこめて、じっと俺を見つめてきた。
「気が済みましたら、喋りづらいのでやめてもらえると嬉しいです」
「すいませんでした」
ここは素直に謝罪する。
昨晩までの、従順で素直だったマシュはすっかり鳴りを潜め、なんというか少し気が強くなったような感じがする。
こっちは特に何が変わったとも思えないが、女性の側だといろいろ違うのだろうか。
――今更口を引っ張られるくらいどうってことないじゃないか、昨日はあんなに乱れてたくせに。
なんて言った日には、一週間はお預けを食らいそうな勢いだ。
まあ、お預けも何も。
マシュと肌を重ねたのは、昨日が初めてだったんだけど。
――きっかけは、マシュを伴って自室に帰ってきたところから始まる。
心胆沸き上がらせる高揚があった。
舌を震わせるような激情があった。
胸を締めつけるような郷愁があった。
そして、身を裂かれるような悲哀があった。
明日を目指して歩こうと、彼女は笑いながら言った。
そしてその言葉に、うつむきかけていた心が、前を向くことができた。
今はまだ実感が持てないけれど。
そう遠くない未来に、彼の喪失を嘆く時間は来る。
そのときまでは、取り戻した未来を楽しんでいてもいいのではないのか、と。
薄暗い自室のベッドに二人並んで腰掛け、ただ手を繋いで寄り添っていた。
腕に感じる、マシュのかすかな重みと、確かな温かさ。
やがて、ぽつりと彼女の口からこんな言葉が漏れた。
『二人きり、ですね』
ああ、という面白みのない相槌を返したのを覚えている。
ただこうして、互いの存在だけを感じている時間が幸せだったから。
これ以上、他に何か求めようとは思わなかった。
ぎゅ、とマシュの手の力が強くなった。
『ダ・ヴィンチちゃんや他の職員の方々は、管制室で打ち上げの最中ですし、サーヴァントの方たちはほとんど座に還ってしまいました。
それに、部屋には電気がついていませんし、私たちがここにいるなんて、誰も思わないと思います』
気づけば、マシュの手のひらはしっとりと湿っていて、少し熱いほどだった。
『以前、ドクターに幸福とは何か、と尋ねたとき、彼は困ったようにこう答えてくれました。
「人それぞれだと思うけど、やっぱり自分のしたいことをしたいときにできるっていうのは、多分幸せなことなんじゃないかな」と』
『多分って』
ドクターらしい、と二人で笑った。
そして、人の幸福が分からなかった彼が、人としてのあり方を知らない彼女に、そんなことを教えたということがおかしくて。
それからしばらく、他愛のないドクターの思い出話に花を咲かせた。
『そういえば、ドクターが好きだったネットアイドルのマギ☆マリって、やっぱりマーリンのことだったのかな?』
『はい、恐らくは。マーリンは現在の全てを見通す千里眼を持っていると彼自身が言っていましたし、人理焼却を受けた現代において、カルデアの外部からインターネットを通じてアクセスできるのは、彼しかいませんから』
『大好きだったアイドルの中身が実は男だったなんて知ったら、何て言うかな』
『どうでしょう。あの人のことですから、耳を塞いで「あーあー聞こえない! 何にも聞こえないぞぅ!」とか言い出しそうです』
『あはは。そのドクターのモノマネ、結構似てる』
『はい。ドクターとは、私が目覚めたときからの付き合いですから。あの人の真似なら、大抵のリクエストには応えられると思います』
『じゃあ、レイシフト中に突然通信が途絶えて、思わぬ援軍の存在に気づいたときのドクター』
『分かりました。いきます。「ザ、ザー……よかった、やっと繋がった! いきなり通信が切れてしまって、そっちの状況が全くモニタリングできてなかったんだけど……って、ええええええ!? どうして○○がそこにいるんだい!?」』
『あははははは! すごい、すごいよマシュ! まるでドクターが喋ってたみたいだ! 今度皆の前でやってみなよ、絶対大受けするから!』
『この物真似は密かに私の中で十八番なのです。ドクターの前でやったときも、お腹を抱えて笑っていました』
『「あ、あんまりからかわないでくれよ。一応これでも、僕は真面目に心配してたんだからね?」とか言わなかった?』
『はい。いつも一生懸命な人でしたから。最初の頃は少し頼りないと思ったこともありましたけど、常に私たちのことを最優先に考えてくれていました』
『ああ。本当にいい人だったよ。本当に――――』
不意に、頬をつたうものがあった。
『あ、れ……?』
思わず目頭を抑えると、せきを切ったように熱い雫がいくつもこぼれ落ちる。
嗚咽は出ないのに、心は傷んでいないのに、何故か涙だけが止まらなかった。
『先輩』
見れば、マシュの顔も涙でぐしゃぐしゃだった。
形の良い眉をハの字に歪め、小さな鼻にしわを寄せて、はらはらと泣いていた。
『いないんですね。もうドクターは、どこにもいないんですね……!』
思い出せば思い出すほど、それはすでに亡い人がいた過去だという事実が、じわじわと心に染み込んでいく。
ドクター・ロマン。
ロマニ・アーキマン。
ソロモン。
あのとぼけた顔も、のんびりとした声も、パソコンに齧りついてネットアイドルとチャットを重ねる後ろ姿も、もう永遠に見られない。
永遠に。
声を上げて泣きたかった。
髪を振り乱し、腕をマットレスに叩きつけ、全身を掻きむしるような悲しみを、少しでも和らげたかった。
でも、
『ドクター、ドクター、ドクター……!』
親を亡くした子供のように泣きじゃくるマシュを見て。
ただ、泣いて欲しくないと思った。
そして、きっとドクターも、彼女が泣いているところを見たら、そう思うに違いないと思った。
マシュに泣き顔なんて似合わない。
せっかく明るく笑えるようになったんだから、今まで笑わなかった分も笑わないと嘘だと思う。
けれど、悲しいときに泣くのは人間として当然の衝動であり、生理現象だ。
人間は悲しいから泣くのではない。泣いたときに初めて、自分は悲しんでいると実感できるのだ。
そうして、心に積もった澱を洗い流して、また日々に戻ることができる。
だから、今彼女にしてあげられることと言ったら、
『――――あ』
せめて、こうして文字通り胸を貸してあげることくらいだろう。
腕の中に、マシュを感じる。
たまたま戦う力と理由を得てしまっただけの、ごく普通の可愛らしい女の子の存在を、これ以上ないほど身近に。
『気の利いた言葉の一つも言えなくて、ごめん。嫌ならすぐやめるから』
『――いいえ、嫌なんかじゃないです、先輩』
自分一人で舞い上がっていたらどうしよう、と恐る恐る確認を取るが、幸い受け入れてくれたようだ。
細い腕をきゅっと胸の前で折りたたみ、額をこちらの胸板に預けてくる。
『すいません。お見苦しいところをお見せして』
『見苦しくなんかない。誰かを喪って悲しむ女の子を、見苦しいなんて思う人間なんているもんか』
返答はなかった。
ただ、静かに顔を胸に押しつけながら、マシュは泣いていた。
どのくらい時間が経ったのだろう。
上着の前部分はすっかりマシュの涙で湿っぽくなり、長時間抱き合っていたせいで全身汗だくだった。
と、ほのかに彼女の髪から、レモンのような爽やかな香りが漂ってきたのに気づいた。
『いい匂いだね』
『え?』
しまった、口に出ていた。
心なしかマシュの返答にも呆れが混じっている気さえする。
前に、倉庫の中で見つけたレモン石鹸を懐かしがっていたときに、彼女から『先輩はレモンが好きなんですか?』と聞かれたことがあったのだ。
恐らく、そのときのやり取りを覚えていて、彼女はシャンプーを無香料の味気ないものからこちらに変えたのだろう。
そして、聞き返してきたマシュの声は割りといつも通りで。
どうやら、かなり前に泣き止んで平常モードに戻っていたらしい。
少し低い声でマシュが聞いてくる。
『あの、先輩、今、何とおっしゃったのですか?』
『ああ、マシュの髪がとてもいい匂いがすると思って、つい。ていうか、シャンプー変えたよね?』
ここまで来たら、いい雰囲気のまま押し通すしかない。
しんみりとした口調で言ったものの、内容は変態そのものだ。
『あ、はい。よく気が付きましたね』
『前と匂いが違ったからね』
『――――』
じろ、と上目遣いで睨まれた。
ヤバい、可愛い。
『……先輩。一応私は今、真剣に喪に服していたつもりだったんですが』
『ああ、俺もだよ』
『そうですか。でしたら私から言うことは何もありません』
『オーケー、了解』
はあ、と盛大にため息をつかれたが、どうやら怒ってはいないらしい。
ひとしきり泣き終えて、区切りがついたところだったのだろう。
『もう、いいです。先輩はそうしている方が先輩らしいですから』
『俺らしいって、それどういう意味?』
『そのままの意味ですよ、先輩』
アレか。シリアスなシーンでもふざけたことを言っているのが個性だと、そう言われたのか。
不名誉極まりないが、自覚はあるので言い返せない。
と、マシュがまなじりを決して俺の目を至近距離から見つめてきた。
『さっきの話に戻りますが、人間の幸せというものは、その人がしたいことを、したいときに自由にできることなのだそうです』
『あ、ああ。そうだな』
『先輩は、何をしているときが一番幸せですか?』
何を言うべきかを考える。
マシュの表情は真剣そのものだ。
そして、この問いが何を意味しているものなのか、分からないほど無知ではないつもりでいる。
『――もちろん、マシュと一緒にいるときだよ』
素直にそう言うことができた。
目の前の大きな瞳が、一際大きく見開かれたかと思うと、何かをこらえるように細められた。
心臓が痛いほど鳴っている。今レイシフトをしようとしても、間違いなくバイタルで弾かれるに違いない。
『――私もです、先輩』
たっぷり三十秒の間をもって、マシュは小さくそうつぶやいた。
悲しみで濡れていた眼が、今は違う涙で潤んでいる。
そういえば、目の前にいる女の子はなんて可愛らしいんだろう、と湯だった頭でそう思った。
――透き通るような紫紺の髪がいい。
手で梳いてみると、まるで水のように滑らかに指の間を通り抜けていく艶やかな髪が。
――宝石のように輝く、くりっとした大粒の瞳がいい。
長いまつ毛に縁取られた、見つめられるだけで心を奪われる美しい瞳が。
――桜色をした、小ぶりで柔らかな唇がいい。
そこから漏れる一言一句、吐息の欠片一つまでもが耳に心地よく艶やかな唇が。
――掴めば折れてしまいそうな、細くて華奢な首がいい。
初雪のように白いのに、不健康さなど微塵もなく、目が潰れそうなほど侵し難い首が。
――男の夢と、希望と、浪漫と、そして欲望の詰まったようなたわわで豊かな胸がいい。
彼女より胸が大きなサーヴァントはたくさんいる。
彼女より胸が美しいサーヴァントもたくさんいる。
けれど、彼女のものよりも愛でてみたいと思わせるものはない、そんな胸が。
――処女雪の積もった雪原のように神聖な、静やかで温かなお腹がいい。
初めてお目見えしたときに歓喜し、第一再臨で隠れてしまったことに落胆した秘裂の座すお腹が。
――胸よりも雄大で、お腹よりも神聖で、そして唇よりも愛らしいお尻がいい。
黒のワンピースの上にパーカーを羽織り、さらにストッキングまで装備した彼女のお尻を目にすることは、至極困難なことだろう。
だが、ここに例外が存在する。
短いワンピースの裾を抑えながら椅子に座ろうとするそのとき、確かに見える――否、感じるのだ。
その野暮ったい生地に浮かび上がる、小ぶりで素晴らしい仙桃を。
『――――』
どちらから促したのかは分からない。
けれど、自然にマシュと口づけを交わしていた。
ん、と彼女の喉から声が漏れ、一瞬身体に強張りが走る。
もう一度深く抱き直してやると、徐々に緊張がほぐれ始めた。
『ん……』
抱いた勢いのまま、ベッドに二人して倒れ込む。
しばらくの間、部屋は淫靡な水音だけがこだました。
ついばむようなキスを終え、顔を上げると、マシュとの唇の間に透明な糸が滴った。
『先輩……』
もう言葉などいらない。
ゆっくりとネクタイを彼女の首元から抜き取り、ボタンを一つずつ外していく。
その下から現れたのは、カルデア支給と思われる地味なブラ。
しかし、その余りの大きさと豊満さに、今にも我を失いそうになっていると、
『先輩は、本当に私のおっぱいが好きなんですね』
恥ずかしそうにはにかんだマシュが、自分でブラを引き上げて自らの胸をお披露目してくれた。
ぶるん、と音を立てて縛めから解き放たれた、マシュの第二宝具。
種別は対人。レンジは1~3。ランクはD……いや、Eといったところか。
効果は男性限定の強度の精神汚染。一秒ごとに判定が発生し、抵抗に失敗すると目の前の異性を襲わずにはいられなくなる。
なんて恐ろしい宝具なんだろう。ランク自体は低いが、脅威度は間違いなくEX級だ。
その上、この宝具は発動時にも、展開中にも一切の魔力を消費しない。
まさしく、最強の名をほしいままにするにもっともふさわしいと言えるだろう。
うん、仕方ない。いわゆる不可抗力である。
こんなものを使われてしまっては、ただの人間である藤丸立香が理性を保つことなど不可能なのだから。
『あ、あの、先輩。私、これが初めてなので、その……優しくしてくださいね?』
目の前に現れた新たなビーストに恐れをなしたのか、マシュが弱々しくそんなお願いをしてきたのだが、
『……ごめん、マシュ。それ逆効果』
『あ、せんぱ……っ!』
その一言で頭の中で何かが切れ、勢いよくマシュに覆い被さった。
――そして現在に至る。
「確かに、私は先輩に……その、初めてを捧げはしましたが、それはそれです。親しいからこそ、互いを尊重し、慎みを持つことが重要なんですよ」
親しき仲にも礼儀ありです、と柳眉を逆立てるマシュ。
真剣に言っているのは分かるんだけど、いまいち迫力がないというか、
「その、マシュ。少しいいかな」
「どうかされましたか、先輩」
「お説教の前に、とりあえず服を着るとか、シャワーを浴びるっていうのはどうだろう」
行為後ということで、当然お互いに一糸まとわぬプリミティブスタイル。
眠りに落ちる前は間違いなくかけていたシーツも、腰のあたりまでずり落ちてしまっていて。
要するに、マシュのマシュマロボディが半分以上も露わになったままなのだ。
特大サイズのマシュマロおっぱいが、ずっしりと重力に負けてベッドの上に積み重なり、さながら鏡餅のごとし。
芸術的な曲線を描く腰のラインは、お尻のあたりから唐突に荒々しく跳ね上がる。
程よく腹筋と腸腰筋の浮き出た健康的な下腹部には、切れ込みのような形の良いおへそがある。
「……どこを見ているんですか」
「目の前におっぱいがあるんだから、見ない方がかえって失礼だ」
言っててどうかと思うような詭弁だが、マシュは顔をほんのりと赤らめた。
白魚のような指先で、自身の乳房をそっと撫でる。
「先輩があんまり吸うから、跡が残ってしまいました」
「マシュがあんまりしがみついてくるから、俺も背中に跡が残っちゃったよ」
「あ、あれは不可抗力です。あんまり痛かったものですから、つい」
「……ごめん、下手くそで」
「違います! 別に、私は先輩を責めているつもりなど毛頭ありません!」
ころんとマシュに背を向け、いじけた振りをすると、慌てたように彼女は俺の肩にすがりついてきた。
「人間、何事も最初は上手くいかないものです。落ち込むことはありません、何度も経験を積んでいけば、そのうち上手になります!」
「……じゃあ、今」
「え?」
「今から、経験積んでいい?」
お返しとばかりに、肩甲骨あたりをつねられる。
彼女に背を向けたのは、この流れに持ち込むためもあるが、単純に昨晩のことを思い出したのを隠すためでもある。
いや、これがもう本当に凄かったのだ。
まさか、あのマシュが、あの可愛かった後輩が、自分から進んで飲んでくれるだなんて。
あまつさえ、挟んだり、舐めたり、舐めさせたり、あんなことやこんなことまでしてくれるとは。
おかげでもう、マシュの身体で触れても舐めてもいない部位など、ほんの一平方センチもないに違いない。
シーツの上で四つん這いになり、自分から誘ってくるマシュの姿を思い出すだけで、一ヶ月分のネタになるだろう。
やがて、消え入りそうな声で、そっとマシュが耳元でささやく。
「……一回だけですよ、でないと朝食に遅れてしまいますから」
「じゃ、遠慮なく」
仰向けに寝転がり、マシュの華奢な身体をそっと左手で抱き寄せ、口づけする。
空いた右手で、たっぷりとしたお尻の肉をもてあそぶと、求めるように胸を寄せてきた。
「……本当に、一回だけですからね」
「分かってる」
結局、朝食には遅刻した。
おわり
以上になります
読了いただきありがとうございました
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