女「もしも私を殺さないと世界が滅ぶとしたら、男は私を殺せる?」
男「急にどうしたの?」
女「何となく聞いてみたくて」
男「何となくで聞くことじゃないと思うけど」
女「それで、男はどうするの?」
男「殺すよ」
男「俺は女を殺す、それで世界を救う」
女「…迷わないんだね」
男「一人の犠牲で世界を救えるなら…」
女「私のこと嫌いなの?」
男「好きとか嫌いとかじゃないよ」
男「最小限の被害で済む選択をするだけ」
女「相変わらず冷たいね、男は」ハァ
女「でも、それでいいよ」
ピピピ
女「時間だね、じゃあ行こっか」カチャ
男「あぁ」
女「ね、男?」
男「何?」
女「これからも迷わないでね」ニコ
男「………………」
───
──
─
ザシュッ ドサッ
主人「ひ、ひぃぃぃ?!貴様ら何者だ?!」
女「暗殺者ですよ」ニコ
男「全然、暗殺じゃないけど」ザシュッ
部下「─────」ドサッ
主人「わ、私を殺しに……?一体誰に雇われたんだ!」
女「それは教えられませんよ」
男「…女、さっさと殺して」
女「えー、もう少しお話したいなぁ」
主人「な、なに?」
女「死ぬ直前の人って、怯えて可愛いんだもん」ピト
主人「や、やめっ……?!」ビク
女「このまま刃を引いたら首切れますよ?」ニコ
男「女…いいから早く───」
主人娘「お父さん!」タッ
主人「娘?!な、何故出てきた!」
主人娘「離れて!お父さんを殺さないで!」ガシッ
女「あらら、娘さんいたんだ…」チラッ
男「…………」
女「依頼内容って───」
男「この屋敷の人間は全員殺す」ガシッ
主人娘「あぁっ?!」
主人「や、やめろ…娘には手を出すな!」
女「……男は迷わないよね」
男「あぁ…迷わないよ」
女「ふふ、なら私も迷わないよ」スパン
ブシャァ
主人娘「いやぁぁぁぁぁ?!!」
男「…………」スパン
主人娘「……………………」ドサッ
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません