島村卯月の場合。


プロデューサーさんっ、お疲れ様です♪
……なんだか元気ないですね？　なにかあったんですか？
……。
仕事で失敗した……ですか。それは災難でしたね……。でも、プロデューサーさんがここまで落ち込むだなんて、珍しいですね？

プロデューサーさんは私の笑顔の大切さを教えてくれた人ですから！　えへへ。笑うのも、悲しむのも、いつでもプロデューサーさんと一緒ですよ！　暗い顔は似合わないです。
えっ？　私が応援してくれれば元気が出る、ですか？
それなら、はい！　島村卯月、がんばります！

フレー！　フレー！　プロデューサー！
頑張れ！　頑張れ！　プロデューサー！
ネガティブなんて！　吹っ飛ばせー！
……ふう、どうでしたか？

えぇ！？　駄目でしたか……。応援っていってもそうじゃない、って？
うーん……それならプロデューサーさん、少し頭を下げてみてもらっていいですか？
よし……！　なでなで……なでなで……。
私、プロデューサーさんに頭を撫でられるとすごく元気になるんです。だからきっと……！
……。

あ、あれ？
……、プロデューサーさん？　駄目でした、か？
……ひゃっ、あの、私を撫でるのは今日はちがくて……。……え？　元気が出てきた、ですか？
もう……♪　どきどきさせないでください。……ほかのアイドルにはこういうことしたらダメ、ですからね？

でもプロデューサーさんに笑顔が戻って、よかったです！
やっぱり、元気な顔が一番かっこいいですよ？　なーんて……。
えへへ、プロデューサーさんはいつも褒めてくれますから。移っちゃったのかもしれないですね。
プロデューサーに可愛いって言われたら、私、勝手に笑顔になっちゃうんです。……えへへ、すこし恥ずかしいですね。顔、赤くなってませんか？

真っ赤ですか！？　うぅ……恥ずかしいです。でも、プロデューサーさんも赤いです。一緒ですね♪
さぁ、元気になったなら、お仕事頑張りましょう！　失敗して一歩下がっても大丈夫です。私と一緒に二歩進んでいきましょう！
プロデューサーさんの魔法で、私、たくさん頑張れます。笑顔でいられますから♪
だから、ずーっと手を取り合って、行きましょう？　あの煌めきのステージまで！

緒方智絵里の場合。

あっ、プロデューサーさん。おっ、お疲れ様ですっ。今日もお仕事、頑張りましょうね。
…………？
プロデューサーさん、なにかあったんですか？　なんだか、元気がないように見えますけど……。
……えっ、何でわかったか……ですか？
だって、いつもと雰囲気が全然、違いましたから……。その、出会った頃の私、みたいな……そんな雰囲気になってて。
あっ、ご、ごめんなさい……、失礼でしたよね。……でも、本当に心配です。なんだか、自信がなさそうな……。

えっと、なんでもないって……。
……。
そんな、そんなこと、言わないでください……。
プロデューサーさんだって……私が不安な時は、すぐに気づいて、励ましてくれるじゃないですか？　きっと、それと同じです。私、プロデューサーさんの元気がないと……私も元気、なくなっちゃいます。
それに、ここでなにもしなかったら、きっと私、あとで後悔すると思います。それは、いやだから……。

私……プロデューサーさんから、一番元気をもらってますっ。
プロデューサーさんといる時が、一番、自然でいられます。笑顔でいられるんですっ。
特別な人、なんです……。
その、プロデューサーさんは、違い、ますか……？

……えへへ、ありがとうございます。
……そうだ。
プロデューサーさんにチョ、チョップ！　です。えい！　……なんて。
その、不安も、悩みも……私のチョップでやっつけちゃいますから。

あ、あの、かわいい……、って、そんなつもりじゃ……。少し、恥ずかしい……。
元気になった……？　ですか？　……たしかにさっきより、元気です。
そしたら……これ……四葉のクローバーのアクセサリ、受け取ってください。幸せの証、ですっ。
クローバーは、傷つくと四葉に生まれ変わんだそうです。プロデューサーさんもきっと。
私は、プロデューサーさんのおかげで変われました。だから、今度は私がプロデューサーさんを変える番です！

っていっても……今だけ、ですけど……。でも、これからアイドルを続けてれば、恩を返すチャンス、ありますよね？　今日はその第一歩、です。
プロデューサーさん、手を握ってもいいですか？
わっ、冷たい……。まずは、この手を暖かくするところから……。

えへへ、プロデューサーさん……。
今日も、お仕事頑張りましょう、ね？
私もプロデューサーさんがくれたお仕事、頑張りますから！

依田芳乃の場合。


どこからか良くない気を感じるのでして―。
ほー……どこかしらー……？
おや、そなたでしたかー。
そなたからーなにか良くないものを感じまして―、その原因を取り除きにー。

お悩みがあるのでしょー？　ならばこそ依田の芳乃に頼ってみるのはいかがでしょー。
さー、お話くだされー？　悩みならば話してみるとよいでしょー。
…………、ふむふむー。
なるほどー、そうでしたかー。

そなたはー、一人でしょい込み過ぎなのでー。
人というのは万能ではありませんでしてー。穢れを背負うことも、悩み迷うこともありましょー。
しかしー、ここにはたくさんの仲間がおりますゆえー、他人に頼るというのは決して、恥ずかしいことではありませんでしょー。
悩みならばわたくしがいくらでも聞きましょうー。

辛いことがあるのならー、わたくしはすぐそばにおりますゆえー。
そなたにはーいただくものも、多いゆえー。わたくしもー、返したいのでー。
では早速ー、ほら貝をー吹きましょー。これでそなたの穢れも―。
…………。
ほら貝は、大丈夫でして―？

吹けないのは残念ですがー、ほかにも方法はあるのでして―。頭を差し出しなさい―。
そなたへ、わたくしの気を分けて差し上げましょー。なでなで、なでなでー。
このようにー触れ合うのはー、幸せのための―大切な行為なのでしてー。
手も、握りあいましょー。相手の体温に触れ合うのですー。このひとときには、言葉を交わさずとも相手の気持ちが分かりましょうー。

人の世に穢れはつきものゆえー。それはそなたも例外ではなく―。
だからこそ人は癒しを必要とし、他人と触れ合うことを必要とするのでしょー。
わたくしはー、あいどるとしてみなに癒しをもたらす存在でしてー。
まずは、そなたから幸せにして見みせましょうー。

そなたの魂が、清らかになるのを感じますー。
言の葉に魂を込める事、そなたもやっていることでしてー。相手に気持ちが通じるでしょー。
わたくしはもう御礼はいただいておりましてー、そなたの幸せそうな笑顔が見れればー、はいー。
しかしー、気持ちが収まらぬのであればー、わたくしを撫でるのがいいですー。こころが平穏になりますゆえー。

さあー。では、本日も輝く舞台で癒しを授けましょうー。