【ガルパン】まほ「こんなところでウ〇チをしてはダメだろ」 (52)


―9月 西住家 まほの部屋―


杏『―――ということです』

まほ「方々から噂は聞いていたが、本当に大洗がまた廃校騒ぎになっていたとは」

杏『西住のお姉さん、お話を聞いてくださってありがとうございます』

まほ「わざわざ連絡をくれて感謝する」

杏『今日中には西住ちゃ……みほさんはそちらに到着すると思うので』

まほ「わかった」ピッ


まほ「さて、どうしたものかな……」


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―和室―


まほ「お母様」

しほ「何かしら、まほ」

まほ「散歩に行ってきます」

しほ「まだ日は高いですが」

まほ「……犬がどうしてもと言うので」

しほ「……そう」


――廊下――


まほ(みほはうちに入りづらいだろう。だから私が出迎えてあげたい)

まほ(しかしお母様にみほが帰ってきたと悟られてはならない)

まほ(どうやって家の外へ出る口実を作るか)

まほ(そこで私は考えた)

まほ(犬の散歩という手段を用い、お母様の鉄壁装甲を貫通すればいいのだと)

まほ「今日の私はプラウダの重戦車だぞ……」

まほ「フンデミーネ作戦、開始だっ」


――玄関の外――


まほ「ペットボトルに水道水を補給」ジャーッ キュッ

まほ「手提げへ入れて……装填、よし」

まほ「ポリ袋はちゃんと枚数あるな」

まほ「スコップ、軍手、ティッシュ……確認よし」

まほ「懐中電灯は今作戦には不要だ」

まほ「そうだ、ご褒美用のおやつクッキーを切らしていた。補填しておこう」

まほ(元々はみほのものだったこの散歩用手提げ……もう長いこと私だけが使っている)

まほ(みほの好きなクマの絵が描かれてる。みほとの大切な思い出だ)

まほ(お母様はこれを『ウ〇チ袋入れ』と呼んでいる)


―庭―


まほ「アイゼナッハ」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「おいで」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」ブンブンブンブン

まほ「そんなに尻尾を振って」ナデナデ

まほ(もしかして、みほが帰ってくるのを察知してるのか?)

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」ペロペロペロペロ

まほ「そんなわけないか」ベチョーッ

まほ(頭を撫でようとするとその手を舐められて涎でベトベトになってしまう)フキフキ

アイゼナッハ「ワンッ!」

まほ「わかったわかった。今ポールからリードを外してやるからな」ガチャッ

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」タッ タッ タッ タッ タッ

まほ「あ、こらっ! 待って! ハウス!」

まほ「脱走兵! 脱走兵!」タッ タッ


菊代「お嬢様、こちらに」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「はぁっ、はぁっ……菊代さん、ありがとうございます」

菊代「いえ。今日は外に逃げなかっただけ楽でした」

菊代「お嬢様はアイちゃんに甘すぎます。もっとリードを強く持っていいのですよ?」

まほ「ええ、気をつけます」

菊代(できないでしょうね……)

まほ「まったく。このイタズラ坊主め」ナデナデ

まほ(この快活さ、まるで昔のみほを見ているかのようだ) フフッ

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」ペロペロペロペロ

菊代(二つの意味で犬に舐められてることを伝えた方がいいのかしら?)

まほ「それでは散歩へ行ってきます」ベチョーッ

菊代「いってらっしゃいませ」


―小路―


アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」グイッ グイッ

まほ「そんなに引っ張るな。電柱は逃げないぞ」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」グイッ グイッ

アイゼナッハ「」クンクンクンクン

アイゼナッハ「」クンクンクンクン

アイゼナッハ「」シャーーーッ

まほ(早速おしっこか。早めにしてくれるのは助かる)

アイゼナッハ「」カリッ カリッ

まほ(この後ろ足で地面を蹴る仕草がかわいい)

まほ(おしっこにペットボトルの水をかけて流―――)トポポポ…

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」グイッ!

まほ「あっ!」

ビシャッ!

まほ「ああ、ペットボトルの水が自分にかかってしまった」ビチョビチョ


アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」グイッ グイッ

まほ「ひっぱるなー」トテトテ

アイゼナッハ「」ピタッ

アイゼナッハ「」クンクンクンクン

まほ「ん? こんなところが臭うのか?」

まほ(他の犬がここでおしっこでもしたのだろうか)


 ~30秒経過~

アイゼナッハ「」クンクンクンクン

まほ(まだかな)


~1分経過~

アイゼナッハ「」クンクンクンクン

まほ「もう行こう? な?」


 ~2分経過~


アイゼナッハ「」クンクンクンクン

まほ「……行くぞっ!」グイッ

アイゼナッハ「ウーッ!」ググ…

まほ「抵抗するのか……」

まほ(眉毛が怒ってるみたいでかわいい)

アイゼナッハ「」クンクンクンクン


まほ「ようやく動いてくれた……」

アイゼナッハ「ワンッ! ワンッ!」

まほ「ん? どうした?」


<ワンワンワンワンワンワンッ!!


まほ「ああ、ここの家の小型犬か。今日は庭に出ているんだな」


<ワンワンワンワンワンワンッ!!

<コラ! シズカニシナサイ!


まほ「…………」

アイゼナッハ「ワンッ! ワンッ!」

まほ「アイゼナッハ」

アイゼナッハ「ウー?」クルッ

まほ「しーっ」

アイゼナッハ「ワンッ!」

まほ(これはわかっているのだろうか)


―沼地―


まほ(まあ、うちの子は基本吠えない。アイゼナッハというだけある)

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」グイッ グイッ

まほ「こ、こら。そっちはダメだ。泥んこになっちゃうだろう」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」グイッ グイッ

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」グチャ ビチョ グニュ

まほ(ああ、アイゼナッハがぬかるみに入ってしまった)

まほ「帰ったら足を綺麗にしてやるからな。ほら、もうこっちへ来なさい」グイッ

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」クルッ

まほ「よし、良い子だ―――」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ!」ピョン

まほ「うおっと。飛びかかってくるとは、やんちゃな奴め」ベチョッ

まほ(そう言えば、昔ここでみほと泥んこになったことがあったな……)フフッ


―農道―


アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」グイッ グイッ

まほ(ここも昔のまま。よくみほとII号戦車F型で走ったものだ)

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」グイッ グイッ

まほ「ちょ。田んぼの中はダメだ、絶対ダメだ」グイッ

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」グイッ グイッ

まほ「私まで引き込まれる……ダメ、ダメ……だっ……」グイッ

まほ「あっ」

ビチャ ビチャ

まほ「…………」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」ブンブンブンブン

まほ(靴についた泥はアスファルトにこすりつけておこう)


まほ「しかし、なんでまた田んぼに突っ込んだんだ?」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」カプッ

まほ「ああ、いい具合の大きさの木の枝が落ちてたのか。鳥のイタズラかな?」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」ブンブンブンブン

まほ「いや、ここだとそれを投げて遊べないぞ?」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」ブンブンブンブン

まほ「ほら、それ、離しなさい。汚いから」グイッ

アイゼナッハ「ウーッ!」ググ…

まほ「離しなさい。ぺっしなさい」グイッ

アイゼナッハ「ウーッ!」ググ…

まほ「離し……なさい……!」グググイッ

アイゼナッハ「」カパッ

まほ「うわっ」ドテーンッ

まほ(尻もちをついたのがアスファルトじゃなくあぜ道でよかった)イタタ


近所のおばさん「あら、西住さんのとこの。こんにちは」

まほ「こんにちは、おば様。こんにちは、ハナちゃん」

ハナ「キャン! キャン! グルルル…」

まほ「怖くないよー。怖くない」

近所のおばさん「いつもごめんなさいねぇ」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」タッ! タッ!

ハナ「キャン!? キャン!?」タッ! タッ!

まほ「こ、こら。アイゼナッハ、ハナちゃんを追いかけまわすな」グッ

近所のおばさん「アイちゃんは元気ねぇ」ウフフ

まほ「すいません」グググ

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」クンクンクンクン

ハナ「キャイーン!?」


―少し大きい道 交差点―


まほ「信号だ。いいか、アイゼナッハ。青になったら渡るんだぞ」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「それまではお座りだ。お座りをして行儀よく待て」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「お座り」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「お座りしたらご褒美あげるぞー」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「ほら、腰を下ろして……」グイッ

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」ペタッ

まほ「それは伏せだ……まあいいか」


まほ「青になったぞ。立て」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「立て」グイッ

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」タッ タッ

まほ「あっ、急に走るなっ」タッ タッ

アイゼナッハ「」ピタッ

まほ「おっと。急に止まるな」

アイゼナッハ「」ヌヌヌ…

まほ「おい……」

まほ「待て待て。ここは横断歩道の真ん中だぞ」

アイゼナッハ「」ムムムムム…


\ジャジャーン/


まほ「ああ……」


まほ「こんなところでウ〇チをしてはダメだろ」

アイゼナッハ「」カリッ カリッ

まほ(この後ろ足で地面を蹴る仕草がかわいい)

まほ「とにかく、急いで処理しないと。ご褒美は後だぞ」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ!」ピョン

まほ「あっ、こら。ご褒美は後だって。ウ〇チ袋入れをまさぐるな」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「ダメ。待て。ステイ」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」ブンブンブンブン

プップー プップー

まほ「あ、しまった。信号が赤に……」


近所のおじさん「おい、あんた信号赤だぞ……って、西住さんとこの」

まほ「すいません。今ウ〇チ片付けますので」

近所のおじさん「ああ、なるほど。それじゃ、後ろから車来たらおっちゃん、止めといてあげるよ」(※ここ実話)

まほ「助かります」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」ブンブンブンブン

まほ(よし、アイゼナッハが大人しくしてるうちに素早くウ〇チを回収しなければ)

まほ(ポリ袋……なかなか開かない。むむむ)スリスリ

まほ(よし、開いた。すかさずスコップを装備)スッ

まほ(さっと拾ってすっと入れてきゅっと閉じる。状況終了)フゥ


近所のおじさん「車に気をつけてなー」ブロロロロ…

まほ「ありがとうございました」ペコリ

アイゼナッハ「ワンッ! ワンッ!」ブンブンブンブン

まほ「わかったわかった、ご褒美のクッキーだ。ほら」スッ

アイゼナッハ「」ガブッ

まほ「私の手はおやつじゃない」

まほ(この甘噛みの微妙な痛さがたまらなく良い)

アイゼナッハ「」ペロペロペロペロ

まほ「ゆ、指を舐めるな。くすぐったいぞ」ベチョーッ

アイゼナッハ「ワンッ! ワンッ!」ブンブンブンブン

まほ「もうないよ。今日の分はおしまい」

アイゼナッハ「ワンッ! ワンッ!」ブンブンブンブン

まほ「おしまいだ。2回吠えても1つだけ」

アイゼナッハ「ワンッ! ワンッ!」ブンブンブンブン

まほ「……仕方あるまい」スッ

アイゼナッハ「」ガブッ

中断します


まほ「喉も乾いただろう。水、飲むか?」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「まだペットボトルに水は残ってるな……ほら」トポポポ

アイゼナッハ「」ペチャペチャペチャペチャ

まほ「おいしいか?」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」ピョン

まほ「ちょっ。また飛びかかって」ビチャッ

アイゼナッハ「」ペロペロペロペロ

まほ「も、もうないぞ。顔を舐めるな」ベチョーッ

アイゼナッハ「」ペロペロペロペロ

まほ(しかし、アイゼナッハもよくなついてくれたな……)


―――――幼少期 回想―――――

―西住家 庭―


みほ「お姉ちゃん!」

まほ「どうした、みほ。今、お花に水やりしてるから――」

みほ「犬、飼いたい!」

まほ「……お母様に聞いてみないとな」

みほ「でももういるもん!」

まほ「いるって?」クルッ

みほ「ほらっ! これっ!」スッ


   「クーン……」プルプル


まほ「みほが抱っこしてるの……子犬じゃないか」


まほ「どうしたんだ、この犬」

みほ「拾った!」

まほ「ひろった……」

   「クーン……」プルプル

みほ「ダンボールに入ってたの。『誰か拾ってください』って書いてあった」

まほ「捨て犬か。かわいそうに」

みほ「お姉ちゃんもさわってみる?」

まほ「いや、よくわからないが汚いかもしれない。みほ、後でちゃんと手を洗うんだぞ」

みほ「みほが飼うの!」

まほ「まずはお母様にお伺いを立てないと」

みほ「わかった! お姉ちゃん、ここに置いとくからこの子見てて!」ヨイショ

まほ「えっ」

みほ「お母さーんっ!」タッ タッ

まほ「あっ」


まほ「…………」

   「クーン……」プルプル

まほ(かわいい……)ドキドキ

   「クーン……」プルプル

まほ「ちょ、ちょっとだけ、触ってみるか……」スッ

   「ウゥー……ガウッ! ガウッ!」

まほ「うわっ。……ほら、私は怖くないぞー」

   「ガウッ! ガウッ!」

まほ「弱ったな……」


みほ「お姉ちゃーん! お母さん、良いって!」

まほ(お母様、みほには甘いんだから)フフッ

まほ「良かったな、みほ」

みほ「あーっ! アイちゃん怯えてる!」

   「グルルル……」

まほ「アイちゃん?」

みほ「うん、アイちゃん!」

まほ「もう名前まで付けたの?」

みほ「うんっ!」


まほ「どうしてアイちゃんなんだ?」

みほ「この子ね、見つけた時、ひとりぼっちで寂しそうだったの」

みほ「お母さんも、お姉ちゃんも、友だちもいない、ひとりぼっちだったの」

みほ「だから、みんなから愛されるようにって、アイちゃんって付けたの!」

まほ「……そっか。みほらしいな」

みほ「だから、お姉ちゃんも仲良くしてあげるんだよ?」

まほ「ああ、もちろんだ」

まほ「アイちゃん。これからよろしくね」スッ

   「グルルルッ!」

みほ「あっ! お姉ちゃん、怖がらせちゃダメ!」

まほ「…………」



――――回想終了――――


まほ「なんてことがあったな」ベチョーッ

アイゼナッハ「」ペロペロペロペロ

まほ「まあ、保健所に届け出を出したり病気のチェックをしたりは全部菊代さんにやってもらったが」

まほ「あの頃のアイゼナッハはなかなか私に懐いてくれなかった」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「わかっている。お前は、私の本質を見抜いていたんだろう?」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「私はお前のリードを引っ張っているようでいて、その実、リードに繋がれて動けないんだ」



まほ「……西住流という名のリードに繋がれて」


まほ「みほは私と違って、小さい頃から自由奔放、闊達自在。それでいて慈愛に満ちていた」

まほ「そんな彼女をリードで繋ぎ止めておくなんて、最初から無理な話だったんだ」

まほ「無理が続けばどこかがダメになる……。みほの性格は、随分と変わってしまった」

まほ「きっと心に負担をかけさせてしまったんだ」

まほ「みほが家を出ていった時、哀しさも寂しさももちろんあったが、それ以上に安心したんだよ」

まほ「これでみほを縛るものは無くなった。自由に野原を駆け回ることができるんだ、と」


アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」


みほが居なくなってアイゼナッハはどうなるかと思ったが、意外にもこいつは平気な顔をしていた。

きっと、みほがまたコンビニで時間を潰しているのだと勘違いし続けて何か月も経ったのだろう。

そのせいか、私が散歩に連れて行くと、とてもよくはしゃぐのだ。

どこかでみほに出会うんじゃないかと思っているのかもしれない。

みほを見つけて、みほと一緒に散歩がしたいのかもしれない。

みほの歩く少し前を共に歩いて行きたいのかもしれない。

そんなアイゼナッハを見ていると気付かされることがある。


―――私もこいつと同じなのだ。


まほ「私は西住流だから、みほと歩いていくことはできない」

まほ「だけど今、みほは大変な状況にある」

まほ「それでも、きっとみほは私やお母様に助けを求めてこないだろう」

まほ「だから私は、自分に繋がれた鎖を自分で解こうと思っている」

まほ「ポールを引き抜いてでも、リードを噛みちぎってでも」

まほ「泥にまみれても、息が上がろうとも」

まほ「私はみほの元へ駆けてゆくつもりだ」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「だって、私はみほのお姉ちゃんだから」ナデナデ

アイゼナッハ「」ペロペロペロペロ

まほ(まあ、お母様も同じことを考えているかも知れないが)フフッ


まほ「私がお前とこうして打ち解けられたのも、みほのおかげだな」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「元気で、自由で、優しい。そんなみほのことがお前は好きなんだ」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「そんなみほのことを皆が愛している。お前が皆に愛されているようにな」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「そんなみほだから、遠く離れても寂しさに鳴くのではなく、信じて待っていられるんだ」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」

まほ「良かったな、アイゼナッハ。今日、お前の大好きな人が帰ってくるぞ」ナデナデ

アイゼナッハ「」ペロペロペロペロ


まほ「……アイちゃん」ボソッ

アイゼナッハ「グルルルルル!!」

まほ(なぜか私がアイちゃんと呼ぶと怒るのでアイゼナッハと呼んでいる)




まほ「さて」


まほ「行こうか」


アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」ブンブンブンブン



―西住家 門前―



みほ(なんだか久しぶりだな……)



まほ「みほ」

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」ブンブンブンブン



みほ「お姉ちゃん……」



まほ「おかえり」





アイゼナッハ「ワンッ!」

みほ「うん、アイちゃんも。ただいま」ニコ





―――――――――――――
――――――
―― 


―庭―


みほ「お手」

アイゼナッハ「」スッ

みほ「おかわり」

アイゼナッハ「」ススッ

みほ「おすわり」

アイゼナッハ「」シュタッ

みほ「ふせ」

アイゼナッハ「」ペタッ

みほ「ちんちん」

アイゼナッハ「」シュタッ!

みほ「よぉ~しよしよしよし」ワシャワシャワシャ

アイゼナッハ「ハッハッハッハッ」ブンブンブンブン



まほ(みほの命令は聞くんだよな……)








おわり

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