藍子「なんだかたくさん用意してますね」

ありす「プロデューサーさんの机に何種類も……」

佐久間まゆ「～～♪」

藍子「出て行っちゃいましたね」

ありす「まさか次の花を……？」

ｶﾞﾁｬ(ｼﾞｭｳﾚﾝﾅﾗｴｽｱ-ﾙｲｼﾞｮｳｶｸﾃｲﾃﾞｽﾖ)

相葉夕美「おはようございまーす」

ありす「夕美さん、おはようございます」

夕美「おはようありすちゃん……で、このお花はいったい……」

藍子「それが、まゆちゃんが持ち込んでるみたいで」

夕美「まゆちゃんが？」

ありす「はい、いったい何がしたいんでしょう……」

夕美「あれ……この花って……」

ありす「わかるんですか？」

夕美「うん、えっと、こっちの花は『ホトトギス』で、これは『コチョウラン』、これは……『サザンカ』かな？」

藍子「へえ～どれも綺麗な花ですよねぇ」

夕美「ま、まゆちゃんらしいといえばらしいのかな……」

ありす「どういうことですか？」

夕美「二人とも花言葉って知ってる？」

藍子「それぞれの花については知らないですけど……」

ありす「私も、薔薇が本数によって意味が違うとかその程度しか」

夕美「えっとね……『サザンカ』の花言葉は『永遠の愛』、『コチョウラン』は『あなたを愛しています』、ホトトギスは『永遠にあなたのもの』……なんだよね」

※他にもあります

ありす「……」

藍子「……」

夕美「それにしても沢山用意するなぁ……」

藍子「そういえばまゆちゃんってプロデューサーさんのこと大好きでしたね」

ありす「私も忘れてました」

夕美「そっち！？」

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まゆ「さて……最後は……」

塩見周子「あれ？まゆちゃん何持ってきたの？」

まゆ「周子さん、これブーゲンビリアって花なんですよぉ。プロデューサーさんの机に飾ろうと思って」

周子「へー綺麗な花だね」

まゆ「えぇ……本当に……」

周子(でも確かプロデューサーさん今日外行っててそのまま直帰だったような……まゆちゃんが予定を忘れてる……？)

まゆ「残念ながら今日はPさんは戻らないですけどね……」

周子(あっ、やっぱり把握してたか)

まゆ「でも明日もありますから、お世話もしっかりしないと」

周子(ブーゲンビリア……あとで夕美ちゃんに花言葉聞いておこうかな)

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周子「え、花多すぎない？」

藍子「やっぱりそう思いますよね……」

ありす「大きなのを4つも置いてますから机の半分くらい花瓶ですよ」

夕美「あはは……」

周子「あ、そうだ夕美ちゃん、ブーゲンビリアの花言葉ってどんな意味？」

夕美「ブーゲンビリア？えっと……『あなたしか見えない』だったかな」

ありす「そんなことだろうとは思いました」

藍子「まゆちゃん……積極的なのか奥手なのかわからないですね」

まゆ「～～♪」

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数時間後

藍子「志希ちゃん、そこで寝ちゃダメですよ」

一ノ瀬志希「ん～？大丈夫大丈夫すぐ起きるから……zzz」

ありす「志希さん、花の香りにつられたんですかね」

藍子「確かにいい香りはしますけど……」

志希「……zzz」

ありす「志希さん起きてください、もう寮に帰りますよ」

志希「……zzz」

ありす「志希さん！」

志希「……zzz」

宮本フレデリカ「ふふーん、ありすちゃーん志希ちゃんを起こす方法教えてあげよっか～～？」

ありす「嫌な予感がするので遠慮します」

フレデリカ「まあまあそう言わずに～確実に起こせる安心安全フレちゃん作戦だよ？」

ありす「…………一応、一応聞いておきます」

フレデリカ「それはねぇ……」

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ありす「…………」

志希「……zzz」



物陰
藍子「あの、フレデリカちゃん、ありすちゃんになにを言ったんですか？」

フレデリカ「まあみてて♪」

周子「さてさて」

志希「……zzz」

ありす「本当に起きないですね……」

志希「……zzz」

ありす「志希さん！……」

志希「……zzz」

ありす「志希さん！寮に帰りますよ！」

志希「……zzz」

ありす「ああもう！起きてください！……」


ｶﾞﾁｬ
速水奏「周子いる？明日の収録のこと」
ありす「志希お姉ちゃん！」
奏「なんだ……け、ど」

志希「っは！誰かに呼ばれた！気がする！」

奏「……」

ありす「か、奏さん！？ち、違うんですよこれは、そのえっと、違うんです！」

奏「ありすちゃん」

ありす「は、はい」

奏「寂しかったのね」

ありす「……へ？」

奏「そうよね、いくら寮で生活しているとはいえ家族と離れているのだもの……寂しくないはずがないわよね、気が付いてあげられなくてごめんね」

ありす「あ、あのー」

奏「でももう心配いらないわ、だって私たちは家族みたいなものでしょ？私のことも奏さんだなんて他人行儀な呼び方しなくてもいいわ、『お姉ちゃん』って呼んでいいのよ？」

ありす「」

藍子(あぁありすちゃん可愛い)
フレデリカ(可愛いなぁ)
周子(あー奏ちゃんスイッチ入っちゃったよ)

志希「ダメだよー奏ちゃん、ありすちゃんはあたしの子だからね」

奏「いいえ、私の子よ」

ありす「どちらでもありません！！」

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翌日

ありす「昨日は酷い目にあいました」

まゆ「寮でもすごかったですからね……奏さんなかなか帰らなかったんですよ？」

藍子「あはは……お疲れ様、ありすちゃん」

ありす「本当に疲れました……」

藍子(可愛かったんだろうなぁ)
まゆ(可愛かったですよぉ)
藍子(この事務所メンバーは思考に割り込むのが普通なんでしょうか……)

ありす「あれ？そういえばまゆさんお花はどうしたんですか？」

藍子「そういえば数が減ってますけど」

まゆ「それなんですけど……今日の朝一にPさんに叱られてしまって……」

藍子「机占領してたもんね……」

ありす「そうなりますよね」

まゆ「でも……」

藍子「でも？」

まゆ「怒るPさんも素敵でしたぁ♡」

ありす「久々に見ますねこの笑顔」

藍子「でも、あのお花たちはどうしたんですか？」

まゆ「まゆのお友達にあげました……お花に詳しいですからきっとちゃんとお世話してくれます」

ありす「それならよかったです、枯らしてしまうのはよくないですからね……それにしてもまゆさんのお友達ですか」




渋谷「ﾍｸﾁｯ……誰か噂してるのかな、寒くなってきたし風邪には気をつけないと……」

※別事務所アイドルさんは名字表記です



まゆ「さてと、じゃあ二人ともレッスン行きましょうか」

ありす「はい」

藍子「ふふっ、三人でレッスンするの久しぶりですね」

ありす「そうですね……私は最近千枝さんたちとやることが多かったですし」

まゆ「うふふっ、頑張りましょうねぇ」


フレデリカ「平和が一番！うちの事務所は変わらないね～」

志希「ほんとほんと、今日も事務所は平和だねー……zzz」

おわり

いつもよりさらに短い7作目でした。

奏Pの皆様本当にごめんなさい。愛が溢れてしまった結果なんです。
これとは別作で奏の話も書きたいですね……。

では、読んでくれた方がいらっしゃいましたら百万の感謝を。

忘れてました。

志希は一人暮らしだそうですがこのSSでは寮生活です。
美優さんが半ば強引に引き入れました。

乙
面白いんだけど短編がポンポン立つと追うの大変なのがちよっと