【モバマス】柚「朝だよ、起きてーっ」 (23)


モバP(以下、P)「うーん、あと5分……」

柚「駄目だよPサン、遅刻しちゃうよーっ」ユサユサ

P「んん……眠い……」

柚「朝ごはん、もう準備できてるから。冷めないうちに食べよっ」

P「うーん……分かった……」ムクリ



P「……おはよう、柚」

柚「はい、おはようっ」



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☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 


P「いただきます」

柚「いただきまーす」

カチャカチャ

P「んん……おいしい」モソモソ

柚「Pサン、口の横にご飯つぶついてるよ」ヒョイ

P「あ……ごめん」

柚「まだ寝ぼけてるのかな?寝ぼすけサンだね」パクッ

P「そうかな……そうかも」

柚「ホラ、しゃっきりして!柚ジュース、ついであげるから」トクトク

P「ありがとう……」ゴクゴク

P「……うわー、すっぱい」

柚「すっぱさで目が覚めるでしょ?」

P「そうだな。いい刺激になったよ」

柚「ハイ、それじゃご飯しっかり食べて、仕事の支度しよっ」

P「はーい」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 


P「それじゃ、行ってきます」

柚「行ってらっしゃい……あ!忘れ物してるよPサン」

P「えっ、忘れ物?何か忘れてたっけ……」ガサガサ

柚「Pサン、こっち向いて」

P「ん?」

グイッ  

チュッ

柚「ん……」

P「」

柚「……ぷぁ」

P「」ポカーン

柚「アタシからの、行ってらっしゃいのプレゼント!へへっ」

P「……あ、ありがとう」

柚「それじゃ、今日もお仕事頑張ってきてね!」

P「ありがとう。それじゃ行ってきます」

柚「いってらっしゃーい」

ガチャ バタン

P「……」

P「(やべぇ、今の自分めっちゃ顔ニヤニヤしてる……普通の顔、普通の顔……)」テクテク


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 


プルルル ガチャ

『ハイもしもし』

P「もしもし、柚?」

柚『ハーイ、柚だよ』

P「今日は早めに上がれそうだからさ、晩ご飯作っといてもらえる?」

柚『わかった。用意しとくね』

P「ありがとう」

柚『久しぶりだね。最近忙しかったもんね』

P「そうだな。1週間ぶり位か」


P「奥さんの素敵な料理、期待してるよ」

柚『腕によりをかけて作っちゃうからね!期待して待ってて!』



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 


ガチャ

P「ただいまー」

柚「おかえり、Pサン!」トテトテ

P「晩御飯作ってたところ?」

柚「うん、もう少しでできるよ」

P「了解。着替えて待ってるな」

柚「うんっ」

P「……」ジッ

柚「どうかしたの、Pサン?」

P「いや、エプロン似合ってるなーと思って」

柚「へへっ、そうカナ?でも、折角ならちゃんと言って欲しいなっ」

P「わかった。……コホン」


P「エプロン、すっごく似合ってる。可愛いよ」


柚「……うん、バッチリ!ありがとっ」

柚「それじゃ、すぐ晩御飯の用意するね」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 


TV『……続いては、今話題の3人組アイドルの登場です!……』


P「……」モグモグ

柚「Pサン、Pサン!」

P「ん?」

柚「もーっ、Pサンってば、テレビばっかり見すぎ!」

P「ああ、ゴメン……つい」

柚「気になっちゃうのは仕方ないと思うけど、ご飯とテレビ、どっちかに集中しよ?」

P「そうだな」

ピッ


P「……ごめんな、柚。せっかく一緒に晩ご飯食べてるんだもんな」

P「テレビばっかり見ちゃって、悪かった」


柚「……今はアタシとご飯食べてるんだからさ。こっちに集中して欲しいなって」プク

P「そうだな。カワイイ奥さんが作ってくれた素敵な料理を、一緒に食べられるんだもんな」

柚「……急にホメるの、ずるいってば」

P「ごめん」

柚「……」

P「……」

柚「……こっちこそゴメン。Pサンはお仕事頑張ってくれてるのに、邪魔しちゃったみたいで」

P「そんなことないよ。柚が目の前にいるのに、テレビばっかり見てた俺が悪い」

柚「いや、アタシがPサンの邪魔しちゃったから」

P「いや、俺が柚をないがしろにしちゃったから」

柚「アタシが」

P「俺が」

柚「……」

P「……」

柚「……ふふっ」

P「……ははっ」


柚「ハイ、じゃーこの話おしまい!」

柚「気持ち切り替えよっ。暗い気持ちでご飯食べてたら、おいしい料理もおいしくなくなっちゃうよ」

P「そうだな。おいしい料理はおいしく食べなきゃ」

柚「Pサン、アタシの作った晩ご飯、おいしい?」

P「もちろん!最高だよ」

柚「ありがとっ」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 


P「ごちそうさまでした」

柚「おそまつさまでしたっ」

P「それじゃ、皿洗いは俺がやるよ」

柚「えっ、いいの?」

P「うん。柚が素敵な料理を作ってくれたから、皿洗いくらいはやらせてくれ。その間に、お風呂でも入ってきな」

柚「ありがとう!じゃあお風呂入ってるね」




カチャカチャ ジャーッ

P「……ふぅ、皿洗いはこんなもんか」

P「テレビでも見てようかな」



柚「お風呂、上がったよ」

P「了解、次入るわ……」

P「って、何でバスタオル一枚なんだ!?」

柚「パジャマ、お風呂場に持っていくの忘れちゃって」

P「なんだ、そういう事か」

柚「どう?柚、セクシー?」キメッ

P「うんうん、セクシーセクシー」

柚「ちょっと!ヒドくない!?」

P「……でも、多分真面目に見たらガマンできなくなっちゃうから」

柚「!」

P「俺が風呂入ってから、な?」

柚「……Pサンのエッチ」

P「ごめんごめん、ほら湯冷めするから早く着替えな」

柚「うん、そうする」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 


柚「電気消すね」

P「おう」

パチッ



P「……」モゾモゾ

P「柚……」ギュッ

柚「もう、どうしたのPサン?」

P「……」

柚「……いつもお仕事お疲れ様。頑張ってるもんね」ギュッ

P「ん」

柚「いつも頑張ってくれて、ありがとう」

P「……うん」

柚「今日はどうするの?」

P「……疲れてるから、やっぱりこのまま寝る」

柚「わかった。おやすみ」ナデナデ

P「おやすみ……」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 


ガチャ

P「ただいま」

柚「おかえり、Pサン」

P「……なあ、今更なんだけどさ」

柚「?」

P「柚の俺の呼び名って、ずっと『Pサン』のままなんだよな」

柚「そういえばそうだね」

P「折角結婚したんだしさ、『あなた』って呼んでくれない?」

柚「ええっ、それはチョット恥ずかしいかも」

P「とりあえず1回でいいから、頼むよ」

柚「うーん、わかった」

P「それじゃ、帰ってくる所からもう一回やるから」


ガチャ

P「ただいまー」


柚「おかえりなさい、アナタ」



P「……」

柚「……」

P「これ、思ったよりだいぶ恥ずかしいな」

柚「うん、アタシも恥ずかしかった」

P「やっぱり『Pサン』でいいかな」

柚「でも、折角だしたまにはいいかもっ」

P「(あっ、これイタズラのネタ提供しちゃったやつだ)」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 


柚「んーっ、家事も一通りやっちゃったし、ヒマだなー」

柚「なにか本でも読もうかな……ふわぁ」





P「ただいまー」

P「……あれ、柚?」



柚「……すぅ……」

P「ソファで寝てる……珍しいな」

P「……家事も楽じゃないもんな。いつもありがとうな」

P「ゆっくり寝てていいからな」ナデナデ


柚「んぅ……Pサン……むにゃ」

P「……俺の夢でも見てるのかな」

P「そうだ、ちゃんとベッドに寝かせてあげよう。よいしょっと」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 


柚「……ん、ぁ……アレ?」

P「お、起きたか。おはよう」

柚「えっと……アレ?Pサン?」

P「おう。ただいま」

柚「おかえり……って!今何時!?」

P「夜の7時半くらいかな」

柚「わーっゴメン!急いで晩ご飯作るから!」

P「大丈夫。作っといたよ」

柚「えっ、ホント?」

P「ああ。久しぶりだったけど、意外とうまくできたよ」

柚「ホントだ……いい匂いしてる」

P「ちょうどさっき出来た所だし、一緒に食べよう」

柚「ありがとう。ゴメンね」

P「いいっていいって。柚も家事大変だろうしさ、たまにはこういうのもいいじゃん」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 


P「今日はいい天気だな」

柚「そうだねっ。折角の休日だし、公園でも行かない?」

P「おっ、そうするか」

柚「バドミントンの道具も持っていこっと」




P「バドミントンも久しぶりだな」パシッ

柚「そうだねー」パシン

P「おっと」バシッ

柚「わわっ、Pサン、どこ飛ばしてるのっ」

P「ごめんごめん」

柚「ずいぶん遠くまでいっちゃった……」タッタッ



柚「あ、子どもが拾ってくれてる」

「はい、お姉ちゃん」

柚「ありがとっ」



柚「よし、いくよーPサン」

P「おう」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 


P「ふう。ベンチで休もうか」

柚「うん」


ワイワイ キャッキャッ


柚「子ども達はゲンキだね」

P「そうだなー、見てて微笑ましくなるよ」

柚「カワイイよね」

P「ああ」

柚「……Pサンはさ」

P「ん?」

柚「子どもって、欲しいと思う?」

P「……唐突だな」

柚「そろそろ、こういう話もした方がいいカナって」

P「まあ、それもそうか……」

柚「……」


P「そうだな……欲しいか欲しくないかで言えば、欲しいな」

柚「そっか」

P「柚はどう思ってる?」

柚「アタシも、Pサンとの子どもだったら、欲しいと思うよ」

P「そうか」

柚「きっと楽しいと思うな。こうして、子ども連れて公園に来たりして、一緒に遊んで……」

P「そうだな……」

柚「……」

P「……まあ、そんなに急がなくてもいいかなって思ってるけど」

P「こうして柚と二人きりでいる時間も、幸せだし、大事にしたいって思えるから」

柚「……そっか。ありがと」

P「……まあ、そう遠くないうちに、な」

柚「うん」



おわり



以上となります。
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