凛・みほ「セイハイ・ウォー!」 (23)
凛「セイバーが良かったのに、どう見ても普通の女の子だし……」
みほ「あはは……」
凛「ヘラヘラしないでよ!」
みほ「ご、ごめんなさい!」
凛「それで? クラスは何なのよ」
みほ「えっと、アーチャーです」
凛「へぇー、まあ弓なら女の子でも扱えるかしら」
みほ「あ、弓じゃなくて戦車」
凛「戦車ぁ!?」
みほ「はい、戦車で戦います。なので本当はライダーのほうが良かったんだけど」
凛「じゃあ宝具も戦車?」
みほ「そうだね。あと一応切り札のようなものもないことは」
凛「ふーん、まあいいわ。私は遠坂凛。よろしくね、アーチャー」
みほ「西住みほです。よろしくお願いします、凛さん」
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夜の学校
みほ「凛さん、こんな時間に出歩いて学校は大丈夫?」
凛「魔術師の戦いは秘匿されないといけないから仕方ないのよ……学校は眠くても行くから大丈夫」
みほ「そう……敵っ!」
凛「サーヴァント!?」
???「ほう、女子供と思ったが勘は良いみてえだな」
凛「長槍、ランサーね」
ランサー「ご名答、そっちの嬢ちゃんは何だ? 腕っ節で戦うようにゃ見えねえが……アサシンかライダーかキャスターか」
みほ「私はアーチャー。確かに筋力は低いけど、白兵戦で引けを取るつもりはありません」
ランサー「言うねえ、そういうのは嫌いじゃねえぜ」
みほ「凛さんは下がって。サーヴァント化して得た力だから勝手が少し違うけど……やれるはず」
凛「ねえ、大丈夫なんでしょうね? 自信があるんだかないんだか」
みほ「多分、大丈夫です」
ランサー「話し合いは終わったか? そんじゃ行くぜ!」ズアッ
みほ「行かせません。砲撃開始!」ドドン
凛「何も無いところから砲弾が!」
ランサー「いや、砲身が一瞬見えた。これじゃあ近づけねえ、なっと!」ガキンガキン
みほ「さすがは英雄、この弾幕で仕留められない。撃つのをやめたらこちらの負け。どうすれば……」ドンドンドドン
凛「負ける訳にはいかないんだからね!」
みほ「わかってます!」
ランサー「ちっ、誰かに見られたか!」
凛「ランサーが退いた。目撃者?」
みほ「あの、魔術師の戦いは秘匿って言ってたけどサーヴァントの戦いは?」
凛「同じよ」
みほ「じゃあ目撃者って」
凛「殺すか記憶を消すか。まああのランサーなら……」
みほ「っ! 追いかけます」
凛「お願いね。私は後から行くわ」
校舎
士郎「」
凛「衛宮くん……アーチャー、周囲の警戒を。私はこいつの治療をするわ」
みほ「え、治るの……?」
凛「やらないよりはマシでしょ。知り合いだし寝覚めが悪いわよ」
夜の街
みほ「あの怪我で治るなんて、魔術ってすごいんだね」
凛「いや、あれは治る怪我じゃなかったんだけど。あいつの回復力が異常というか」
みほ「ふーん。そういえば凛さん、衛宮くんだっけ。治療したけど、目撃者がどうしたって話は」
凛「あ」
みほ「え、それって」
凛「やばい」
みほ「ええ~! あ、サーヴァント反応」
凛「やばいやばいやばい! 急ぐわよ!」
みほ「あ、じゃあ宝具を出します!」
勝利掴みし御旗の鮟鱇
Ⅳ 号 戦 車
みほ「狭いけど乗ってください」
凛「すごいわね。ここから入ればいいの」
沙織「やっほー。あなたがみぽりんのマスターさん! 通信手の武部沙織だよ」
華「砲手を務めております。五十鈴華と申します」
優花里「装填、秋山優花里です! 魔術と戦車のコラボレーション、最高の組み合わせですぅ!」
麻子「冷泉麻子。自己紹介もいいが急ぐんじゃないのか」
沙織「もう麻子ったら。ちょっとくらいいーじゃん」
麻子「命かかってるんだろ」
凛「な、な、何よこいつら!?」
みほ「あはは……とりあえず麻子さん、出してください」
麻子「おーらい」ブロロロ
みほ「さて、何から説明しようかな」
凛「魔力消費が殆ど無いけど、この子たちもサーヴァント、よね?」
みほ「うん、だけどこの戦車から出られないことを条件に私の武器として限界してる。まあちょっとした裏技かな」
沙織「戦車の機能扱いみたいだよ」
華「みほさんの脳波コントロールのようなことも出来なくはなさそうですが」
麻子「負担が大きい。戦闘に集中できない」
優花里「無人で動くのもそれはそれですが、何より風情がありませんから!」
凛「そういう問題?」
みほ「あはは……」
沙織「あとあと、出す時は魔力使うけど、私たちの魔力も維持に使うから燃費はいいはずなんだって」
凛「頭痛くなってきた」
麻子「もう着く」
衛宮邸
凛(まさか衛宮くんがマスターになるとはね)
士郎「この聖杯戦争とやらで優勝すればなんでも願いが叶うのか」
セイバー「そうです。そして私は悲願を達成する」
凛「あ、そういえば戦車は」
みほ「出すのもしまうのも自由自在なの」
凛「便利ねえ」
セイバー「……」
みほ「と、とりあえず、情報共有はしたほうが」
凛「そうね、監督役に引き合わせるわ」
言峰教会からの帰り道
士郎「俺は、敵を欲して……?」
凛「衛宮くん、あいつの言うことにまともに取り合っちゃダメよ? 性格最悪だから」
セイバー「心を強く持ってください。マスター」
士郎「そうか、そうだよな」
???「ねえ、お話は終わり?」
凛「この威圧感、バーサーカー!?」
セイバー「下がってください、ここは私が」
???「じゃあ、殺すね。やっちゃえ、バーサーカー!」
バーサーカー「■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!」
凛「跳躍! 衛宮くん下がって!」
士郎「っ!」
みほ「華さん」
カチッ
バーサーカー「!?!?!?」ドン!
セイバー「最高の援護です。あとはお任せください」
沙織「二人はこっちこっち!」
優花里「中は安全ですよぉ」
凛「行くわよ、衛宮くん」
戦車内部
麻子「ちょっと狭すぎないか」
華「みほさん、あまり蹴らないで」
みほ「多分それ凛さん……」
凛「仕方ないでしょ!」
士郎(女の子の密度が過去最高に高い空間だ……俺は正義の味方俺は正義の味方)ブツブツ
みほ「麻子さん、とりあえず敵の視界から離れて、だけど射程範囲には捉える感じで動いてください」
麻子「了解」
優花里「セイバーさんすごいですねぇ! あの筋肉ダルマと互角に渡り合ってますぅ!」
沙織「でも相手はバーサーカーなのにすごい身のこなしだよ。暴れてるだけじゃないみたい」
書きために戻ります
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