【モバマスSS】目覚まし時計 (18)

モバP「遅くなりました!」バァン


ちひろ「おはようございます。珍しいですね。電車が遅れたんですか?」


モバP「…寝坊です。目覚まし時計が壊れていたようです」


ちひろ「あらら、この時間分は欠勤扱いですね」


モバP「ううう…。しかし、壊れてしまうとは…」


ちひろ「長かったんですか?目覚まし時計が壊れるってあまり聞きませんよ」


モバP「高校時代からのものですから、10年ですね」


ちひろ「そこまでですか!それは壊れちゃいますね」


モバP「参ったな。買ってこないといけないな…。でも、今日は出かけるわけにはいかないし…」


ちひろ「明日も寝坊じゃ困りますからね」


???「そのお困り、聞きました!」


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モバP「その声は…!茜!」


茜「ふっふっふ…。私が明日の朝、起こしに伺いましょう!」


モバP「それは嬉しいんだけど、スキャンダルが怖いし…」


ちひろ「それでお願いします」


モバP「ちひろさぁん!」


ちひろ「時計が買えないなら、明日も寝坊はまずいですから」


茜「分かりました!何時に起こしに行けばいいですか?」


モバP「えっと、午前6時に…」


茜「分かりました!日野茜、責任もって起こします!」


――翌朝5時55分。モバP宅前。


茜「ちひろさんから借りたこのカギを使えば入れるそうですが…」ガチャカチャリ


茜「開きましたね。では突入!」

茜「えっと、プロデューサーさんは、いました…」


茜「5秒前、4、3、2、…おっはようございまーす!」ピョーン!


モバP「ふげっ!!」


茜「さぁ!素晴らしい朝ですよ!起きてください!」


モバP「」


茜「プロデューサーさん?どうしたんですか?プロデューサーさん!」


――


モバP「気が付いたら、午前8時になっていました…」


ちひろ「気を失っていたんですか…」


茜「すいませんでした!気合を入れすぎて、空回りしてしまいました…」


モバP「いや、茜は悪くないぞ。茜が部屋に入ったのに気付けばよかった」


ちひろ「というわけで、その時間は欠勤扱いです」


モバP「はぁ…」

――
モバP「参ったな。今日も出かけるわけにはいかないし…」


ちひろ「明日も寝坊じゃ困りますからね」


???「そのお悩み、聞きました」


モバP「お前は、藍子!」


藍子「お困りのようですね。私が明日の朝、起こしに行きます」


モバP「いや、だからモーニングコールでいいだろ」


ちひろ「それでは藍子ちゃん、お願いします」


藍子「はい。明日は何時に起こせばいいでしょうか?」


モバP「午前6時に…」


藍子「はい。それでは」

――翌朝5時55分。モバP宅前。


藍子「おはようございます。ちひろさんからお借りした合鍵で…」カチャリ


藍子「お邪魔します…。プロデューサーさんはいました」


モバP「ん。藍子か、おはよう」


藍子「はい。おはようございます。お約束通り起こしに来ましたよ」


モバP「お、時間通りだ。さすが藍子だな」


藍子「はい!今朝ご飯作りますね」


モバP「ああ…。彼女や奥さんがいる人の朝ってこんな感じなのかな…」


藍子「プロデューサーさんの彼女…。奥様…」ポワワ


モバP「藍子!目玉焼きが焦げてるぞ!」

――


藍子「ちょっとトラブルもありましたが、出来ましたよ」


モバP「トーストに目玉焼きにサラダ。コーヒー…。久しぶりに美味しそうな朝食だ。」


藍子「普段はどんな朝食なんですか?」


モバP「菓子パンにジュースで済ませたり、最悪、ジュースいっぱいで済ませたりして――」


藍子「だから駄目なんです!――今日はしっかり朝食を摂って、事務所に行きましょうね」


――


モバP「いやぁー。久しぶりに美味しい朝食が食べられたな。さてと、後片付けしなくちゃ」


藍子「それは私に任せてください。プロデューサーさんは身支度をしてくださいね」


モバP「さてと、――ぎゃぁぁぁ!」


藍子「どうしたんですか!」


モバP「8時半すぎてる!遅刻だ!」


藍子「ええ!すぐに行ってください!私は片付けてから行きますから!」

――


ちひろ「藍子ちゃんのゆるふわ空間で遅刻した訳ですね」


モバP「すみません…」


藍子「すみませんでした…」


モバP「いや、藍子は何も悪くない。俺が時間を気にせずにいたせいだ」


ちひろ「というわけで、その時間は欠勤扱いです」


モバP「はぁ…」


――


モバP「参ったな。今日も出かけるわけにはいかないし…」


ちひろ「明日も寝坊じゃ困りますからね」


???「そのお悩み…。聞きました…」


モバP「お前は、小梅!」


小梅「寝坊しない一番は…。寝ないこと…。夜通しホラー映画…。楽しいよ…」


ちひろ「では、よろしくお願いします」


モバP「働いて、夜寝れないって拷問…」


小梅「私とホラー見るの、拷問…?」


モバP「そんなことは無いぞ!楽しみだな!」


小梅「うん。じゃあ、お菓子持って行くね」


ちひろ「これ、プロデューサーさんの合鍵です」


モバP「俺の家って出入り自由なんだな…」

――夜。モバPの自宅。


モバP「ただいま。――ってもういたか」


小梅「うん…。お夕飯食べてない、よね…。作ったから…」


モバP「マジで!俺、おなかペコペコなんだ」


小梅「ハンバーグ…。自信作…」


――


モバP「美味しかったぞ。女の子の手料理っていいなぁー」


小梅「…私、女の子じゃない。小梅…」


モバP「小梅の手料理は美味しかったなー」


小梅「うん。お粗末様でした…。えへへ…」


モバP「それで、何を見るんだ?」


小梅「ゾンビパニック…。ゾンビと盆踊り…。甦る死霊…。ゾンビ船長…」


モバP「どんだけゾンビ推しなんだよ!」


小梅「このゾンビ映画結構怖い…。眠らせない…」


モバP「――ゾンビ映画で眠らせない。って省けば、悩殺だったのに…」

――ゾンビパニック。


テレビ「うぉぉぉぉ!」


モバP「うお…。ゾンビの肉が剣で切られて、ひき肉みたいな…。――うっ…」


小梅「♪」


――ゾンビと盆踊り。


モバP「気持ち悪い…。トイレ行こう…」


小梅「♪♪」


――甦る死霊。


小梅「プロデューサー…。遅い…」


モバP「」チーン


――ゾンビ船長


小梅「プロデューサー…。いた…」


モバP「」ズルズル


――翌午前6時


小梅「プロデューサー…。起きて朝だよ…」ペチペチ


モバP「」

――


ちひろ「ホラー映画で気を失っていて遅刻した訳ですね」


モバP「すみません…」


小梅「すみませんでした…」


モバP「いや、小梅は何も悪くない。俺が気を失っていたせいだ」


ちひろ「というわけで、その時間は欠勤扱いです」


モバP「はぁ…」


――


モバP「参ったな。今日も買いに出る時間ないし…」


ちひろ「明日も寝坊じゃ困りますからね」


???「そのお悩み。聞きました」


モバP「お前は、ゆかり!」


ゆかり「はい。起きれずに悩んでいるようでしたので、私がフルートを使って、起こそうかと」


モバP「俺の部屋で起こすことが前提なの!?」


ゆかり「目覚まし時計が壊れたんですよね。ですから――」

――結局、堂々巡りになったので、モバPさんが折れました。


モバP「じゃあ、翌朝6時。俺の部屋に」


ちひろ「ゆかりちゃん。コレがプロデューサーさんの部屋の合鍵です」


ゆかり「お借りしていきます。それではプロデューサーさん。また翌朝お会いしましょう」


――翌朝5時55分。モバP宅前。


ゆかり「おはようございます。ふふふ。男性を起こしに部屋に向かうなんて、アイドルって面白いですね」


ゆかり「では、合鍵で。――開きました」


ゆかり「プロデューサーさんは、いましたね。それにしてもいい寝顔です。普段はきりっとお仕事されているプロデューサーも、寝顔は無防備…」


ゆかり「ふあ…。早起きして少し眠くなって…。でも、フルートの演奏も…」ウトウト


ゆかり「」スヤァ

――


ちひろ「二人して寝てしまって、遅刻した訳ですね」


モバP「すみません…」


ゆかり「すみませんでした…」


モバP「いや、ゆかりは何も悪くない。俺が気づいてやれなかったせいだ」


ちひろ「というわけで、その時間は欠勤扱いです」


モバP「はぁ…」


――


モバP「参ったな。今日も買いに出る時間ないし…」


ちひろ「明日も寝坊じゃ困りますからね」


???「そのなやみ、きいたぞ~」


モバP「お前は、こずえ!」

こずえ「ふわぁー。こずえだよー。プロデューサー。おきれなくておなやみ?」


モバP「そうなんだ。こずえは朝起きるの得意か?」


こずえ「うんー。おねぼうないー」


モバP「さすがだな。えらいぞ」ナデナデ


こずえ「えへへー」


ちひろ「そんなこずえちゃんにお願いがあります。明日の朝、プロデューサーさんを起こしに行ってください」


モバP「ちひろさん!またそんな!こずえはまだ子ども!」


こずえ「いーよー。こずえちゃんと起きて起こすよー。こどもあつかいすんなー」


モバP「はぁ…。分かりましたよ。じゃあ、明日――」


こずえ「今日のおしごとおわったら、でんわでよんでー。『むかえ』にいくからー」


モバP「え?迎え?」


こずえ「よべよー。いいなー?」


モバP「あ、ああ…」

――夜。


モバP「すっかり遅くなっちまった。こずえ起きてるかな?」ピポパ


こずえ『ふわぁー。まってたー』


モバP「それで俺はどうしたら?」


こずえ『いまじむしょー?おそとでまっててー』ブツッ


モバP「???」


モバP「外で待ってるが、なにも来ない…」


モバP「!なんだか周りが明るい…。!!」


モバP「空を飛ぶ丸い円盤…。あれって、UFO!?」


こずえ『このひかりにのってー』


モバP「え?うわっ!?宙に浮いた!これって、キャトル何とかってやつじゃ…」


こずえ「ようこそわがやへー」


モバP「これがお前のうちなのか…」


こずえ「こずえのへやー。明日、それでじむしょにいくよー」


モバP「何やら難しい機械がいっぱいだな…」


こずえ「みんなじどううんてんだから、さわらないでー」


モバP「そうか。じゃあ、俺は寝ることにするよ」


こずえ「こずえもねるー」


モバP「」スヤァ


こずえ「…自動操縦解除。目的地アルファケンタウリ。自動操縦座標確定。食料、燃料十分。自動航行開始」


こずえ「ふわぁー。これでずっといっしょー」


劇終!

おまけ


満員電車


由愛「満員電車ってどういうものなんでしょうか?」


モバP「あれは、知らない方が良いやつの一つだな。身動き取れなくなるほどで蒸し暑くなるんだ」


由愛「――でも、アイドルのみんなとだったら、楽しそう?」


由愛「体験してみたいです!」


モバP「…じゃあ、みんなでやってみるか?」


――数日後


モバP「てなわけで、電車一両を借り切って、満員電車を体験しようという企画だ」


由愛「ありがとうございます!」


モバP「本当は所属アイドル全員でやる予定だったが、ほたるが風邪をひいて来れなくなってしまった。人数がアレだから、俺が入ることになった」


アイドル「!!」


モバP「てなわけで俺は隅でちっさくなってるから。――ってなんで、俺の方に入ってくるだよぉー!」

アイドル「」ギュウギュウ


モバP「――うぉぉぉ!密着して色々とヤバイ!」


由愛「私たちは…。座席で座ってよう…」


薫「せんせえたちはおしくらまんじゅうやってる見たーい!」


仁奈「仁奈たちもやりたいでごぜーます!」


千枝「だめだよ!私たちはちゃんと座席で座ってなくちゃ!」


凛「まゆ。みんな。ここじゃ満員電車の検証が出来ないよ」


まゆ「それなら凛ちゃんが先にどいた方が良いですよぉ」


留美「ほら。みんな。早く動いて頂戴。――もちろん、瞳子も美優も」


瞳子「…どういう意味かしら?」


美優「抜け駆けは…。許しませんよ…。留美さん…」


友紀「先に抜けた人が、後から抜けた人にビール御馳走するから抜けてよ!」


早苗「今日は、あたしが奢りたい気分なのよ!」


瑞樹「今日こそ女を見せてやりたいのよ!」


モバP「――うぉぉぉ!女気じゃんけんみたいなノリは良いから!はやくどいてぇー!」


由愛「――やっぱりみんなと一緒だと、楽しそうですね…♪」


今度こそ劇終!

以上です。
コーディエ帰ったね。まるで今年のオリックスを象徴するみたいだった…。
明日からほーくす変則4連戦。勝ち越し上等!

ちなみに、今回のネタはゴーゴーゴジラ!マツイくんより、暴力をふるうセンイチ時計より。

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