未央「ニュージェネ。海に来る」 (20)
未央「ニュージェネの中でお嫁さんにするとしたら」の続き
夏は海
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スレタイ来るじゃなくて行くだった
凛「夏だー」
卯月「海です!」
未央「大空だー!」
三人「わぁー!」
未央「そしてしぶりんの右手を持ち!」
凛「え? 何?」
卯月「私が左腕を持って」
凛「いきなり何して」
卯月・未央「ドーン!」
凛「うわッ!? ちょ、いきなり海に投げて、」
未央「フライングアターック!」
凛「ダッ! ちょっと未央、」
卯月「フライングダブルピースクロスチョーップ!」
凛「うわッ、うぷぇ!」
凛「どぅえ……いきなりびしょびしょ」
未央「未央ちゃんの連撃は止まず! もっとびしょぬれになれー!」
卯月「えいっ! えいっ!」
凛「あっ、もうっ! やってくれるね。お返し、」
P「オラお前ら集合ー! 海に来て燥ぐのもいいけど、きちんと準備運動したかー!? あと、日焼け止めを塗るんだ! アイドルはお肌を大事にしなきゃいけないし家に帰った時にヒリヒリになるぞー!」
卯月・未央「はーい」
凛「えぇ……やられっぱなし……」
P「よーし集まったな。ほら、川島さんが選りすぐった有能な日焼け止めだ。しっかり塗りたくるんだ」
未央「よししぶりん! ブラを外すんだ。塗ってあげよう」
凛「やだよ。自分が外せばいいじゃん」
未央「私だって嫌だよ。プロデューサーの前だもん」
凛「えぇ……」
卯月「ちなみに私はスク水なので塗るところは少ないです」
P「しっかり塗れよー」
未央「はいプロデューサー! しぶりんがプロデューサーに日焼け止め塗ってほしそうな顔をしてます!」
凛「は?」
P「なんだ凛。塗ってほしいのか」
凛「いや、別にいい」
P「そうか。なら代わりに未央に塗ってやろう! 腹出せ」
未央「え、何で? と言うかもうお腹は出してるけど」
P「フンっ!」
未央「えふっ! ちょ、今お腹パチンてした! セクハラー!」
P「仲間を売った罰だと思え。ところで肉ついてきたんじゃないか?」
未央「セクハラー!」
凛「またバカやってる」
卯月「私が塗ってあげますよ凛ちゃん」
凛「ありがとう卯月」
P「塗ったならガキどもは波打ち際でパチャパチャして来い。俺はパラソルの下で荷物を見ててやる」
未央「て言ってもどうせ私たち以外に居ないじゃん」
卯月「ここって桃華ちゃんのおうちのビーチなんですよね」
P「櫻井家のプライベートビーチだ。夏の間事務所のアイドルには無料で貸し出してくれてる。お前ら桃華に足を向けて寝れないな」
凛「八月中に来れてよかったよね」
未央「それもいいんだけどさ! やっぱ一番の驚きと言えばプロデューサーがスーツを脱いだことだよ! まさか水着姿になるとは思いもしなかった」
P「おいおい俺がいつもスーツみたいな物言いだな」
凛「スーツだよ」
卯月「目が痛くなるほどスーツですね」
P「仕事なら砂浜でもスーツを着てくるけど、今日はオフだからスーツは無しだ。スーツ型の水着があればいいんだけどな」
凛「えぇ……」
未央「でもさー。シャツ着てるのはいただけないなー。もしかしてお腹ぷよんぷよん?」
P「バカ言え。俺は美肌思考なんだ。体中に日焼け止めも塗ってるし焼きたくないだけだ」
凛「ふーん」
P「ほら。いつまでも俺と話してないで遊んで来い」
三人「はーい」
未央「諸君。海に来てすべき遊びは何だと思う」
凛「泳ぐ、じゃない?」
未央「海は確かに泳ぐけどプールでもできる」
卯月「じゃあビーチバレーです!」
未央「それもプールでできるぅ!」
卯月「プールにビーチってありましたっけ?」
凛「無いと思うな」
未央「海に来たら何も注目すべきは海だけじゃない。砂浜もある!」
卯月「ビーチですね」
未央「砂浜でできること……! 穴を掘ることだ!」
凛「……それこそ公園の砂場に行けばいいんじゃないの?」
未央「この歳で砂場に腰を下ろす勇気があればね。無限に掘れるなんて滅多にあることじゃない。そのためにスコップも持ってきた。しまむー、しぶりん。一緒にマントルを目指そう!」
凛「海にいこっか」
卯月「はい!」
未央「まってぇ! 一人にしないで! 私も一緒に海に入る!」
凛「別に一人で穴掘っててもいいよ」
卯月「にしても、プロデューサーさんもせっかく来たなら一緒に遊べばいいのに」
未央「シャツを脱がせたら遊ぶ気になるかも」
凛「脱がせるって……ん?」
卯月「あれは……プロデューサーが女の人と居ます!」
未央「逆ナンだぁ!」
凛「あの人何考え……って何だ拓海か」
P「ん? 帰ってきたか。どうやら俺たち以外でも櫻井ビーチに来てるやつがいるみたいだぞ」
拓海「よお。まさかPが来てるとは思わなかったよ」
未央「それはこっちのセリフだって! え? たくみん一人で来たの?」
拓海「んなわけあるか。美世が車を出してくれてな。事務所で暇なやつ集めてきたんだよ」
卯月「他に誰がいるんですか?」
拓海「一緒に来たのはアタシと美世とみくと森久保ォだな」
凛「意外な組み合わせ」
未央「ところでたくみん! 水着ならあれやってよ。水着ヘルメットバイク」
拓海「あ?」
P「あれかぁ。いやぁ見てて面白かったよ。もう見た目のシュールさと言ったら。思い出しただけで笑顔になれる」
拓海「あ? テメェその体四つ折り仕立てにしてやろうか?」
P「やってみろ。素手喧嘩で俺に勝てると思ってんのか?」
凛「何か始まった」
未央「で、どうする? プロデューサー脱がせ計画」
拓海『オラァ!』 P『なんの! ミュースマン直伝パーフェクト・ディフェンダー!』
卯月「脱がせる……ですか。頼んでみたらどうです?」
凛「無理でしょ。あの人美肌思考とか言ってるし」
拓海『防御するんじゃねぇ!』 P『ツアー!』
卯月「逆に……脱がなきゃいけない状況を作り出すとか」
凛「作り出す?」
拓海『何でこたえねぇんだ』 P『たくみんに慈悲の心が無いからだ。ん?』
未央「それいいね! 押してダメなら引いてみなってやつ」
凛「違う気がするんだけど」
みく『たくみチャンどこー? ん?』 P『みくにゃんだ!』
未央「よし! 北風と太陽作戦開始だ!」
卯月・凛「おー」
拓海『隙ありぃ!』 P『ぐあー!』 拓海『勝った』
卯月「で、決着がついたみたいですけどどうしましょう」
未央「はい。私に言い考えがある」
凛「いい考え?」
未央「簡単だよ。楽しい気分にさせればいいんだよ」
卯月「楽しい気分ですか」
未央「やっぱり遊びたいって思うには意気揚々とした感じにならないとね」
凛「で、どうするつもりなの」
未央「まあ見ててよ」
P「クッソみくのやつたくみんと逃げるように去りやがって。にしても海かぁ。美優さんと来たかったなぁ……ん?」
未央「本田未央! 一発ギャグします!」ザッザッザッ
凛「一発ギャグ……」
卯月「足踏みしてますね」
未央「残していこうか、未央ちゃんの足跡…!」
凛「!?」
卯月「あれは……凛ちゃん語録ですよ!」
凛「ふーん」
未央「どうよ?」
P「砂浜と言う地の利を生かしたギャグはいいけど、凛の真似すれば笑いを取れるって魂胆が目に見えるな。まだこの前の『ピサの斜塔を意識するしぶりん』の方が面白かった」
未央「ただいま~。ダメだった」
凛「次は私だね」
未央「いだだだ! しぶりんごめんって! ヘッドロックやめて!」
凛「シャツを脱がすなんて簡単。濡らせばいい」
卯月「濡らす? 濡らすって……どこをですか?」
凛「全体的にだよ。全身びしょぬれになれば自然と脱ぐと思う」
未央「でもどうやって?」
凛「こう、手で水を掬ってプロデューサーのところに急いで行って……」
P「ん? どうしたんだ凛。手で器作って」
凛「……何でもない」
卯月「どうでした?」
凛「海から結構距離あるせいで途中で海水がしたたり落ちた……」
未央「やっぱバケツとかないとね。スコップならあるけど」
凛「貸して! これを使って……えいっ!」
P「……さっきから何だよ」
凛「……何でもない。ダメだった。スコップで掬える水もたかが知れてる」
未央「ダメだったかー」
凛「どうしようか」
卯月「あの、いいですか」
未央「しまむー。いい考えがあるの?」
卯月「ごにょごにょ」
凛「……本気で言ってるの?」
未央「やったら多分、大目玉喰らうよ」
卯月「やっぱり、駄目ですよね」
未央「いや、やろう。せっかく連れてきてもらったんだし、プロデューサーにも楽しんでもらわないと」
卯月「未央ちゃん……ありがとうございます」
未央「じゃあ実行だー!」
卯月「おー!」
凛「大丈夫かなぁ……」
P「海に来てパラソルの下で一人……淋sea……微妙だな」
未央「大変だよプロデューサー!」
P「ん? どうしたんだそんなに急いで」
凛「卯月がちょっと沖まで泳ごうっていって、おぼれてる!」
P「何ぃ!? どこだ!?」
未央「あそこにいるよ!」
P「あれか! 今行くぞ卯月ィ! うおぉおおお! 大丈夫か!?」
卯月「はい大丈夫です!」
P「え? おぼれてるんじゃ……」
凛・未央「……」
P「……卯月。ちょっと海から上がってくれるか?」
卯月「……はい」
P「何考えてんだお前ら! 言っていい嘘と悪い嘘の区別がつかないのか!」
凛「まあこうなるよね」
未央「すごい大目玉……」
卯月「うえぇ」
P「で、こんな質の悪い芝居を考案したのは誰だ?」
卯月「わ、私です」
P「卯月が? 何でこんなことをやったんだ」
卯月「その……。プロデューサーさんと一緒に楽しみたいって話になって。シャツを脱いでもらえれば一緒に遊んでくれるんじゃないかって話になって」
P「一緒に遊ぶって……そんなことであんな危険な真似をしたのか」
未央「そんなことじゃないよ! せっかく海に来たんなら一緒に遊びたいじゃん」
凛「プロデューサー一人に荷物番させておくのも悪いし」
P「……別に脱がなくたって遊べるだろ。まあ、泳ぐから脱いだけど。そうだな。せっかく海に来たんなら……楽しむか」
卯月「プロデューサーさん」
P「じゃあさっそくだ。ビーチボールがあるんだ。ビーチバレーやんぞ! お前たち三人一片に相手してやる。三体一だ。かかって来い」
三人「わぁー!」
完!
キュートは悪魔超人、クールは完璧超人、パッションは正義超人
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