男「リア充体験版」 (9)

男(吾輩は人間である)

男(名前は気軽に男とでも呼んでくれ)

男(高校入って初の夏休み)

男(ついに終盤にさしかかってきた今日この頃)

男(少し思う事がある)

カップル「」イチャイチャ

カップル「」イチャイチャ

カップル「」イチャイチャ

男「………」

男(リア充は死んで、どうぞ)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1472308469

友「………」ププププッ

男「何がおかしいんだよっ!」

男「カップル共が!目の前で!手繋ぎあって!至近距離で隣り合って!」

男「なにイチャイチャしてんだカス共が!!」

友「いや~wwwまぁうんwwしゃあなしwww」

男「おま笑ってんじゃねえよ!」

友「wwwww」

男「止めろ!!!」

男「ったく…友はイイよな?」

男「1学期に早速1人告ってきたんだろ?」

男「モテ男ってなんなん…」

友「いやはやいやはや」

友「なにぶん童貞男では信じられない光景でしたでしょうなぁww」

男「よし、脱童貞だって事お前の今カノに伝えてやる」ピッピッ

友「違います!断じて違います!てか謝るからやめて!」



友「ふぅ…」

男「なぁなぁモテるコツ教えてくれよー」

男「俺もリアル充実したいよぉ~」

友「駆逐はやめたのな」

友「コツっておまな…」

友「別にモテるのはメリットばかりって訳じゃないんだぜ?」

男「といいますと?」

友「毎回毎回告白されて付き合うじゃん」

男「うん」

友「………」

友「飽きる」

友「嘘です嘘ですいやまぁ嘘じゃないけどって話聞けゴラ!!」グッ

男「ぬぬ…」

友「いいか?要は衝撃がなくなる訳だ」

男「衝撃とな」

友「皆ポ○GOでカ○リューとかラ○○スとか取りたがるだろ?」

友「なんで?」

友「皆怖いのヤダヤダ言いながら怪談聞くだろ?」

友「なんで?」

友「ズバリ!未体験の事だからだ!」

男「はぁ…」

友「人間ってのは未知のものに恐怖と同時にそれに対する興味ってのを湧く」

友「つまり刺激が欲しいのさ」

友「最初は告白されてキャーキャー騒いでるが」

友「いつしかそれが日常になっちまえば別に女に興奮も興味も示さなくなる」

男「つまりスペアが一杯いるから俺には心配ねえって事か?ああん?」グッ

友「ノー!ワタシソンナコトイテナイーーー!」

男「てんめは…」

友「……意味が感じられなくなるんだよ」

男「?」

友「最初はなぁ…そりゃもう嬉しくて飛び跳ねてたぜ?うん」

友「でも3ヶ月後すぐ別れちまった」

友「飽きたって言われてな」

友「別の男の所行きやがった

男「……」

友「別れてからはショックで立ち直れなくてさ…」

友「そうこうしている内に2人目の彼女が現れて…」

友「で別れて…3人目…で別れて…」

友「正直こんな繰り返し面白いか?」

友「俺は面白くもないし、別につまらないとも感じない」

友「相手がマジでこっちに好意もってると思ったらそら嬉しいさ」

友「でも今じゃデートも最初ほどドキドキするもんじゃなくなったよ」

友「…………お前が羨ましいよ」

友「未体験で」

男「……なんというかお前…」

男「クズだなぁ…」

友「おお酷い酷い」

友「まぁ彼女からしたら当然の反応だけどさ」

友「こっちも同じ事やられてんだよね」

男「…」

友「…でだ、え?コツだっけ」

友「ただ告られてハイしますって奴じゃすぐ別れるぞ?」

男「うう…」

男「でもブサイクにはそんなチャンス滅多に…」

友「とりあえずイケメンがブサイクって言うのやめろ」

男「え、俺ってイケメンの部類入るの?」

友「中間よりちょいイケ」

男「そうなのか」

友「そんなすぐに恋人作らんでもいいんだぞ?」

友「理想は1発で夫婦だからな」

男「そんなのほぼほぼ無理そうだが」

男「つーかコツになってねえ!」

友「うるせえ!性格よかったらいつの間にか告白きてるよ!」

男「適当!!」

友「もしこないなら好きな人に自分から告白しろよ!」

男「無理だから!」

友「なんでもかんでも否定すんな!」

友「……っくそ…仕方あるまい」

友「まぁお前の事だ。なんかしらそういう頼みは来ると思ってたよ」ピッピッ

友「ワイも少し気になってたからなこれ」

男「ふぉ?」

友「トップシークレットだぞ?まだ学校の誰にも言ってない」

友「因みに検索した結果」

友「このスレッドにしかこの話題は出されてない」

男「な、なんだよそれ」

友「まぁ俺はただ怖い話なんかねえかな探したろwwって思って探ってただけだったが」

友「偶然これを見つけたのさ」ピッ

友「ある日このレスの奴のダチが街ブラついててな」

友「人気のない所にレンタルビデオ屋さんがあったんだよ」

男「レンタルビデオ~?」

男「なんで今もそんな古いの残ってんだよ…機能してねぇんだろ?」

友「で…そいつは無事帰宅できたんだがその後眠った後目を覚ます事は無かったらしい」

男「……え…なにそれ」

男「ってかモテるのと関係ないだろ」

友「そう、これはモテる方法じゃない」

友「確実に彼女を作る方法だ」

男「???」

友「つっても都市伝説だ。あんまし可能性はねえが…」

友「ただこれ…そのダチはある機械を頭につけてて寝てたらしい」

男「機械?」

友「そう。詳しい話は聞けなかったらしいけど」

男「……まさかイチャイチャする夢に設定して永眠したなんてオチは…」

友「俺そういう系を想像してた」

男「なんだよそれ、馬鹿馬鹿しいにもほどあるぜ」

男「根拠も証拠もまるっきりねえっつうの」

友「実は根拠はあるんだなぁこれが」ピッピッ

男「ん?」

友「見てみろ」

男「……これ最近起こってる連続殺人事件じゃん」

友「よく文章読め」

男「………その内1人には外傷なし?」

友「そう…にも関わらず意識が戻らない…」

友「しかもそりゃここ1年で4、5回起きてやがる」

友「おまけに県がばらけててな」

男「な、なんだよそれ…つまり…証拠隠滅の為に家族も消したって事か!?」

男「確かにその寝ている奴の家族は殺されてるってニュースに書いてあったけど…」

友「どーにも俺は引っかかるんだよねー」

友「なにかしら関係があるって見てる」

男「…………………」

男「何!?つまり俺に死ねと!?それとも俺の家族に死ねと!?」グイッグイッ

男「テメェはなんてクズヤローなんだよ信じてたのニィィィィィ………」グイッグイッ!

友「ち、違う!違う!」

友「よく訊けよ、これ…つまり意識はずっと夢の中なんだよな?」

友「って事はそこでずっとキレイな子とイチャイチャできるわけだ」

友「しかも実質両思いよ?別れないよ?」

友「天国じゃね?」

男「……お前それプラス思考なん?」

友「いやはやいやはや」

友「まぁいわゆるチートって奴っすか!?」

友「いやでも俺は使いたくねえからな!」

友「でもさでもさ!好きな子の夢見られんだぜ?」

友「最高じゃんか!?」

友「初恋の子とかいないわけねえだろ男www」

男「ん…ま、まぁな」

友「もしくは理想な娘にしてもいいんだぜぇ?」

友「あ…………」

友「でも待ったお前………」

友「いるじゃん…いい奴」

男「ん?」

友「幼(男「却下」

友「……えええ」

友「あいつ結構可愛いだろ?」

男「ネズミのどこが?」

友「……ひ、ひでえ…」

友「そんなに嫌なのか?」

男「見たくもねえ」

友「まままぁ…確かにお前避けてるよな…ってか挨拶の所すら見た事ねえ」

男「あんなツンデレからデレなくしたような感じの嫌らしい奴のどこが可愛いんだよ」

男「吐き気もよおろろろろろ」

友)吐きやがった…)

男「とにかくそいつはパス」

男「クソ中のクソよ」

友(幼馴染ェ…)

男「…理想な娘ねぇ…」

男「死ぬのは御免だが…」

男「………行ってみたい気もする」

友「だろだろ?刺激欲しいだろ?」

友「まぁつってもこんな都会にビデオ屋さんなんて絶望的だがなぁwww」

友「俺最初から諦めとるw」

男「テメ…」

友「そこまでやりてえなら探してみりゃいいだろ自分で」

男「ぇぇぇぇぇ」

男「………」テクテク

男(ビデオ屋さんねえ…)

男(確かにこんな所にあるわけねえし…)

男(って何探してんだよ自分)

男(皆いなくなるんだぞ?)

男(つーか現実世界に戻れなくなるんだぞ?)

男(そんな事……)

男「………」

ピタッ

男「……?」

男「……」

男(ここの路地…)

テクテク…

男「くっ…やっぱ大きくなると通りにきぃ…」グイ…

テクテク…

男「ふんぐぐぐ…」

スポッ

男「ばぶ」ズザザ

男「…まだ残ってら…」

狭い路地を通った先には懐かしきビデオ屋さん

昔によく親父にねだって何十本も借りた覚えがある

男「て言っても流石に営業はしてなさそうだな」

男「っにしてもなんでまだ壊れねえんだろうな」

男「こんなボロボロな店さっさと潰した方が…」

男「………レンタルビデオ……?」

男「………………」

男「まさかぁ」

男「だってシャッターだって閉まってるし」

男「閉店だって張り紙だってちゃんと…」

男「……誰も気づかねえのか?」

男「……」

気になった俺は手探りで何かないか探してみた

シャッターのところをうろついていると…

ドッ

男(何かぶつかった!?)

グ…

男(握れる…ドアノブか?)

ガチャ

男「やべ!開けち…」

男「…?」



中は電気が点いておらず真っ暗だった

その為店の様子が把握できなかった

男(透明なドアノブ…隠し扉…)

男(どんな店だっつーの)

男「あのぉ…誰かいらっしゃいませんかぁ…」

男「………誰もいねえのか?」

男「なんだよ…おどかせやがって…」

男「帰るか」

俺が呆れて帰ろうとしたその瞬間だ

ガシッ

男「なっ…!?」

?「み…た…な~?」

男「ひぃぃぃ!?おばけ!?」

男「や、やめてくれ!まだ死にたくないんだ俺は!」ジタバタ

?「えへへ」グイッ

男「ひ、引っ張ん…」

思わず俺はドアノブから手を離してしまう

男「あ」

もちろんドアを全開にしていたわけではないので…

ギィィ…

こうなった

バタン

男「……う…」

男(くっそ…ドア閉めちまった…)

男(脱出経路が…)

?「もう…」

?「お店に入った途端すぐ出ようとするんですから」

?「失礼ですよ!もてなしてる側に!」プンプン

男「はぁ?」

?「あ、こんな暗かったら見えませんよね」

カチッ

?「…私の姿分かりましたかぁぁぁ」ドロロロ

男「デタァァァ妖怪冥土女ァァァァ!!!!」

?「妖怪じゃありません!というか懐中電灯点けただけじゃないですか!」

男「だだだ誰だ貴様!!?」

?「私ですか?」

店員「私はしがない店員でございます。以後お見知りおきを」

男「とりあえず自己紹介になってないね」

店員「おめでとうございます。貴方は7番目のお客様です!」

店員「ラッキーセブンデスネ!」

男「ラッキーじゃねえよ!」

男「…?7番目?」

店員「まぁこの様な場所でお話しするのもあれなので」

店員「少し移動しましょうか」

男「?」




テクテク…

俺とその店員は暗い廊下をただひたすら歩いていた

店員「成る程。男様でございますか」

男「とりあえず帰らせてくんない?」

店員「いやだ」

男「…」

店員「…わざわざこの古いお店に来たということは恐らく男様もあの噂を聞きつけてここに来たのでしょう?」

男「は…?知ってんのか…ってかそれって」

店員「ここはレンタルはレンタルでも彼女をレンタルできるお店でございます」

男「帰らせてくれえええっ!!!」ガシッ

店員「いやだ」グイッグイッ

男「ちょ…俺人殺しの店なんて来るつもりなかったよ」

店員「人殺しとは物騒な言い方を…」

店員「当店はその様な営業はしておりません!」

男「うん、営業じゃしないね普通!」

店員「中々私達の事を信用してくださりませんね…」

男「当たり前だろ!てかなんでメイド1人なの!?」

店員「大人の事情です」

男「どーいう事情なの!?」

店員「まぁまぁ着いてからのお楽しみですよ!」

男「何が一体…」

店員「ほら、着きました」

男「ん?暗くて何も…」

店員「…」ピッピッ

ピッ

ウィィ…

男(なんだ?パスワードを解いて…扉を開けたのか?)

テクテク…

カチッ

店員の手によって部屋に明かりがつけられた

ようやく部屋の様子がうかがえられる様になったわけだが…

男「…なんだこりゃ…」

そこは機械の山積みだった

男「どこの柵にも…」キョロキョロ

男「しかもなんだ…これ全部…」

男「頭につける…?」

そこにあった機械はほぼ全て名状しがたいヘルメットのようなものだった

男「なんだよこれ…」

店員「これは私達が最先端技術で開発しました…」

店員「最新型VRでございます!」

男「ぶ、VRって…あれ?S○O的な?」

店員「まぁ…似た様なものですかね…」

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