渋谷凛「煽り煽られ……」 (50)
※キャラ崩壊
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千川ちひろ「それじゃ、たるき亭に予約入れときますね」
高垣楓「はい。ふふ……久しぶりの飲み会、楽しみです」
本田未央「なになに?パーリーが催されるとな?それは未央ちゃんも気合いを入れとかないと!」
ちひろ「駄目ですよー?これは大人達だけのお楽しみ会だから、未央ちゃん達はまた今度」
未央「ぶー」
楓「ふふ。大人になったら、未央ちゃんも一緒に気持ちよくなりましょうね」
未央「おぉ……無駄にエロい……」
島村卯月「ハイハイ!私も気持ちよくなりたいです!プロデューサーさんとも一緒に!」
未央「コラッ、エロボケを被せてこない。しまむーのキャラじゃないでしょ」
卯月「え?私なんかエッチな事言った?」
未央「……え?」
卯月「未央ちゃん?私エッチな事言ったのかな?」
未央「ちょ……」
卯月「ねぇねぇ、未央ちゃん?私はどんなエッチな事言ったのかな?」
未央「こ、この……」
卯月「み~おちゃん?」
未央「っ…………プロデューサーとまぐわいたいって言ったんだよ?」
卯月「!?」
未央「しまむーは!プロデューサーのっ!○○○○を××××に!!△△△△△でっ!!□□□□したいって言ったんだよぉ!!」
卯月「!?!??」
ちひろ「……楓さんが変な言い回しするから……」
楓「てへっ」
渋谷凛・三船美優「「お疲れ様です」」カチャ
ちひろ「あ、お疲れ様です。美優さん、今度の飲み会についてちょっといいですか?」
美優「はい。なんでしょう?」スス
ちひろ「たるき亭でやることになったんですが、参加する人の―――――― 」
凛「……未央、外まで聞こえてきたよ。なんてこと叫んでるの……」
未央「あ!しぶり~ん。しまむーがエロおやじ化してセクハラしてくるんだよ~。卑猥な事言わされた~」
卯月「い、言わせてないよ!あんな事叫ばれて私のほうがセクハラされた気分だよぉ!!」
未央「いけしゃあしゃあとこの娘はっ!!こんな嘘吐き娘はパパに叱ってもらわないとっ!」
卯月「やーだー!やめてよー、ママー!!」ユサユサ
未央「離しなさい!もうすぐパパ帰ってくるから、それまで大人しくしてなさいっ!!」
卯月「やー!!ママの馬鹿ー!!」
凛「……いきなりコント始めないでくれる?」
未央「しぶりん……これはコントと見せかけて、しまむーの所業をプロデューサーにチクる為の布石だから」
卯月「え!?ホントに言うの!?ちょ……未央ちゃんっ!!」
未央「ちょっとしたおふざけが思わぬところに影響が出るって教訓だよ。アイドルは発言に気を使って……ね?」
卯月「ね?じゃ、ないよぅ!うぅ……いいもん!全力で否定したら、プロデューサーさんはきっと私の味方になってくれるからっ!」
未央「なにおう!?私とプロデューサーの親愛度の高さを舐めてるなぁ!?しまむーが何を言おうとプロデューサーは私の味方だからっ!」
卯月「かわいそう!未央ちゃんかわいそうっ!!その思い込みかわいそうっ!!」
未央「はぁ~ん!?まったくこの子は残念だよっ!ほら、しぶりん言ってあげて!この嘘吐き小娘に言ってあげて!!かわいそうなのは誰なのか言ってあげて!!」
凛「……二人共かわいそうだよ。プロデューサーは誰より私と」
未央・卯月「「そういうのいらないっ!!今は私達の戦いっ!!」」
凛「……はいはい。二人共ちょっと落ち着いて。お茶取ってくるね」スク
未央「……オッケー。しまむー、一時休戦だ。プロデューサーが帰ってきたら決着をつけようじゃないか」
卯月「恨みっこ無しだよ!」
未央「望むところっ!」
モバP「お疲れッス!!」ガチャ!
未央「あ!プロデューサー!ちょっと話がっ!!」
卯月「プロデューサーさん!今から未央ちゃんがデタラメを言いますよ!!」
未央「なん!?いきなりこの子は……!!」
モバP「すまん!後でな!……凛は居るか!?」
凛「こっちだよ。どうしたの?」
モバP「やった、やったぞ!」ダッ
凛「え?」
モバP「朝の帯ドラマ……出演決定!」ギュ
凛「ちょ……」
モバP「おっと、すまん!嬉しさのあまり抱き付いてしまった!」パッ
凛「……ぁ」
モバP「おめでとう、凛!これだけは直接言いたくてな!」
凛「え、あ、うん……」
モバP「ははっ!まだ実感湧かないか……っと、もう少し喜びを分かち合いたいけど、打ち合わせがあるから行かないと」
凛「ま、待って!」
モバP「ん?」
凛「喜びの瞬間を呆けたままなんて嫌……お願い、もう一度抱きしめて」ギュ
モバP「っと。ん~……ま、いっか。改めておめでとう、凛」ギュ
凛「全部プロデューサーのおかげだよ。……タイミングもバッチリ」
モバP「タイミング?」
凛「ううん、何でもない。それじゃ、お仕事頑張って。あ、ネクタイ整えて……ん。行ってらっしゃい」
モバP「おぉ、サンキュ。行ってきます!」タタッ
未央「……」
卯月「……」
凛「はい、お待たせ。お茶だよ」
未央「ん、ありがとう」
卯月「あ、私お菓子持ってるよ。お茶請けにしよう」
未央「おー、流石しまむー。ナイスナイス」
卯月「えへへ……」
未央「……」
卯月「……」
凛「ふぅ……」
未央・卯月「「っ!」」
凛「……ん?」
未央「くっ……」
卯月「り、凛ちゃん!オーディション突破おめでとう!」
未央「そ、そう!それっ!しぶりん、おめっ!!」
凛「ふふ、ありがとう」
未央「うんうん、めでたいね。私も頑張らないと」
卯月「あ、頑張るは私が先に言いたかったな」
未央「おぉ、ごめん。しまむーの大事なやつとっちゃった」
卯月「もー。未央ちゃんったら。えへへ……」
未央「ははは……」
凛「……」
卯月「……」
未央「……」
凛「……」
卯月「……」
未央「……」
凛「……………………………………………………抱きしめられたわー」
未央・卯月「「っ!」」
凛「私からじゃなくて、プロデューサーから抱きしめてきたわー」
未央・卯月「「……」」
凛「その後、改めて抱きしめあったわー」
未央・卯月「「……」」
凛「仕事に送り出すとき、完全に夫婦のそれだったわー」
未央・卯月「「……」」
凛「……」
未央・卯月「「……」」
凛「……………………………………………………二人共かわいそう」フッ
未央・卯月「「あっ!」」
凛「あ、ゴメン。聞こえた?」
未央「あ゛あ゛!!地獄の渋谷ぁ!!!」
凛「うざいって言いたいのかな?ふふん、何とでも言えばいいよ。親愛度が一番高いのは誰かってはっきり分かった訳だし?今の私は無敵だよ」
卯月「蒼の剣を受けよ!アイオライト・ブルー!(カッコカワイイ宣言!)」
凛「言うに事欠いて、それは無いでしょ!」
未央「速攻でダメージ喰らってるじゃん」
凛「ぐっ……」
卯月「蒼穹の果て、私はここにいる!ヴォルト・オブ・ヘヴン!(カッコカワイイ宣言!)」
未央「うんうん。しぶりんのキャラも相まって、カッコよくてカワイイセリフだよね」
凛「違うでしょ!そういうのじゃないでしょ!!」
卯月「静かなる蒼の息吹よ……(カッコカワイイ宣言!)」
凛「せめて最後まで言ってよっ!」
卯月「我が剣に宿りて敵を穿て!ラズール・レオ!(カッコカワイイ宣言!)」
凛「ごめん、嘘!もう許してっ!」
卯月「だって、未央ちゃん」
未央「うむ。これに懲りたら調子に乗って煽らないように!分かったかね?渋谷君」
凛「………………………………でも、事実抱きしめられたし」
未央「おーし!いい度胸だ!しまむー、もう一度ミサワ責めだっ!」
卯月「本田未央ですっ!(カッコカワイイ宣言!)」
未央「何でもアリか、貴様っ!」
わーわー きゃいきゃい
ちひろ「女三人寄れば姦しいとは言いますが……」
楓「あの元気さは若さでしょうか。ふふ」
美優「……羨ましい……ですね……」
楓「……でも、お酒の席では私達も負けないくらい姦しくなりますから、心配いりません。そう……負けませんっ」
ちひろ「それ、心配なんですが……」
美優「ふふ……でも、やっぱり……羨ましいです……凛ちゃん……」
楓「そうですねぇ……」
ちひろ(凛ちゃん……?)
―――――――――
――――――
―――
市原仁奈「ちひろおねーさん、ちょっと写真撮ってくだせー」
ちひろ「ん?いいですよー」
仁奈「それじゃ、Pは仁奈を抱っこしやがれです。美優おねーさんは隣で笑ってくだせー」
モバP「はいよ。そらっ」ヒョイ
美優「笑顔……ですか……。不自然にならないようにしないと……」
ちひろ「はーい。いきますよー」
美優「え?ちょっと、ま……」
ちひろ「はい、チーズ」カシャ
美優「ぁぅ……」
仁奈「ありがとーごぜーます!それじゃ見せてくだせー」ピョン
モバP「あ、コラ。危ないだろ」
仁奈「へへー。ちひろおねーさん、はやくはやくっ!」
ちひろ「はいはい。こんな感じですよ」
凛「……急に写真なんて、どうしたの?」
モバP「学校の宿題なんだと。大切な人や物を写真に撮って作文にするって」
卯月「……それ、人によっては残酷なことにならないですか?」
モバP「一応配慮はしてあるみたい。物を学校に持ち込んで先生が撮る方法でもいいみたいだし。それで済ませる子も結構いるみたいだから、心配するような事にはならんだろ」
卯月「そうですか。にしても、美優さんは納得ですけど、プロデューサーさんも大切な人に選ばれるとは。妬けますね~」
モバP「いいだろ~。これもプロデューサー特権かな?」
凛「ふふ。……あれ?仁奈ちゃんちょっと不満そう?」
モバP「え?」
仁奈「む~……美優おねーさん、うつむいちゃダメでごぜーますよ!」
美優「ご、ごめんね?」
仁奈「もう一度撮るです!Pっ!」
モバP「はいはい。……美優さん、自分が笑おうとするんじゃなくて、仁奈を楽しませる感じでいきましょう。カメラは無視して」
美優「えっと……それは……?」
モバP「こうです。仁奈、カモン!再び抱っこ状態へ移行!」
仁奈「がってん!」ピョン
モバP「そして、美優さんの手を取りっ!」
仁奈「手を取りっ!」ギュ
美優「え?え!?」
モバP「せっせっせーの?」
仁奈「……!よいよいよいっ!!」
美優「ま、まって……」
モバP「お寺の……」
仁奈「アルプス……」サッ
モバP・仁奈「「……」」
美優「あ、あの……?」
モバP「そこはお寺の和尚さんでしょうよ~、ニナちゃ~ん」
仁奈「何言ってやがりますか!アルプス一万尺で美優おねーさんと張り手合戦でごぜーますよ!」
モバP「あれ張り手合戦だったのか……」
仁奈「それじゃ気を取り直して……せっせっせーの」
美優「よ、よいよいよい」
仁奈・美優「「アーループースーいちまんじゃーくー♪」」パチパチ
モバP「っ……仁奈……!」
仁奈・美優「「こやりのうーえで♪」」ギュム
モバP「肘が……!」
仁奈・美優「「アルペン踊りをさあ踊りましょう♪」」ギュムギュム
モバP「おごっ……!仁奈……ちゃん!ストップ!」
仁奈「も~、なんで止めやがるですか。ノッてきたとこだったのに~」
モバP「仁奈ちゃん、思い出そう!そもそも何をするつもりだったのか!」
仁奈「……?あっ、写真!!」
モバP「そう!それです!……ちひろさん!」
ちひろ「オッケーでーす。ほら、良い感じに撮れました」
モバP「流石有能アシスタント!!……おぉ、二人共いい笑顔だ」
仁奈「あははっ!Pがひょっとこみてーですっ!」
モバP「よーし!撮り直そうかっ!」
仁奈「嫌でごぜーますよ!こんなに楽しい写真……これはもう、仁奈の大切な物でもあります!宿題にバッチリですよ!」
モバP「ぐぬぅ……そう言われると何も言えねぇ……」
美優「ふふふ……良かった……仁奈ちゃん嬉しそう……」
ちひろ「ですね。でも、この写真……見ようによっちゃ家族写真に見えますね」
美優「……え?」
ちひろ「あ、ごめんなさい。美優さんが老けて見えるって訳じゃなくて、三人の仲睦まじさが家族に見えるっていうか」
美優「いえ……嬉しい……です。仁奈ちゃんと……Pさんと家族……」チラ
凛・卯月「「!?」」
ちひろ「おっと……思わぬ煽りを生み出してしまいましたか……」
仁奈「……?P、どういうことですか?」
モバP「俺がパパで美優さんがママ、仁奈は俺達の娘に見えるってこと」
美優「っ!っ!」チラチラ
凛・卯月「「!!?」」
仁奈「……もう一人のパパとママ?」
モバP「仁奈が嫌じゃなかったら、そう思っても構わんぞ?」
仁奈「……嫌じゃない。嫌じゃないでごぜーます!パパ、ママっ!!」
モバP「おう!……って、すいません美優さん。勝手に……」
美優「いえ!本家のパパママに負けないように頑張りましょうね、パパ!!」
モバP「ノ、ノリノリっすね、美優さん……」
美優「……嫌です。ちゃんと夫婦らしくママって呼んでください」
仁奈「そうですよ!ちゃんとママって呼びやがれですっ!!」
モバP「そ、それは……」
美優「美優って呼び捨てでも……いいです……けど……」
モバP「マ、ママっ!この子を立派に育てましょうね!そらっ!高い高~い!!」ヒョイ
仁奈「おわー!高ぇー!!あははっ!」
美優「もう……。ふふ……」チラ
凛・卯月「「!?!!?」」
凛・卯月「「ちひろさんっ!!」」
ちひろ「……三人共幸せそうないい笑顔!私グッチョブっ!!」
凛「っ……仁奈ちゃんの手前、否定出来ないでしょ!」
ちひろ「ほーほっほっほ!さあ、仕事仕事っ!!」
楓「……お疲れ様です」カチャ
卯月「……」
楓「……卯月ちゃん?どうしたの?どうにかして自分も上手く事が運べないか思案してる顔になってますよ?」
卯月「そんな顔になってました!?私凄いっ!」
凛「いや、楓さんが凄いでしょ……」
―――――――――
――――――
―――
卯月「こほっこほ……おはよう……ございます……こほこほ」カチャ
モバP「おはよう……って、どうした?風邪か?」
卯月「えっと……なんかフラフラしちゃって、咳が……こほっ」
未央「大丈夫?ていうか、しまむー今日オフでしょ。なんでそんな状態で来ちゃったのさ」
卯月「あ、あー。ボーとしちゃって、つい来ちゃった」
凛「……」
モバP「危なっかしいなぁ……。熱はあるのか?」
卯月「どうでしょう……測ってもらえますか?体温計がないので、こう……おでことおでこを……」
凛「わかった。おいで」
卯月「い、いや……プロデューサーさんに……」
凛「大丈夫。私が測ってあげるから。おでこを合わせるのがいいんだよね?任せて。優しくしてあげる」
卯月「ひっ!プ、プロデューサーさん助けて!凛ちゃんが爆弾パチキをキメようとしてます!」サッ
モバP「ば、爆弾パチキ?」
凛「……元気みたいだね。そんだけ素早く動けるなら熱もないでしょ。咳も止まったみたいだし」
卯月「あっ!……えーっほ!えほっ!こほっこほん!」
未央「えー……しまむー、マジでー……?それはないよ~」
卯月「……。プロデューサーさ~ん……」ウルウル
モバP「……しんどそうだな」
凛「……プロデューサー、騙されちゃだめだよ。この子仮病を使って良からぬこと考えてる」
モバP「こらっ。仮病って決めつけちゃダメだろ?目も充血してるんだし」
凛「ただ追い込まれてるだけだよ」
モバP「そう言うなって。ほら、卯月。こっちゃ来い」
卯月「……!はいっ!」スス
凛「ちょっと!」
モバP「熱測るくらいいいだろ……ん~……?平熱っぽいけど……」ス
卯月「あ、手……ですか……」
未央「ま、そんなもんだよね」
卯月「うぅ……」
モバP「……やっぱ、しんどそうだな」
未央「いやいや、思い描いた展開にならなくて落ち込んでるだけだって。仮病を使った罪悪感もあるんでしょ」
モバP「……凛にしても、未央にしてもなんで仮病を推してくるかな。こんなにうなだれてるんだから無碍にしちゃダメだろ」
卯月「やっぱりプロデューサーさんは私の味方……」チラ
未央「野郎っ……!」
凛「……また咳止まってるよ?」
卯月「……こほっ!えっほ、えっほ!!こほっ……!?……っ!!ごっは!ごふっ!!え゛ぇっほ!!え゛ふっえ゛ふっ!ひゅ~ひゅ~……あぁぁ……ぷろでゅ~しゃ~しゃ~ん……」
モバP「ほらっ!仮病でこんな酷い事にはならんだろ!?大丈夫か!?」サスサス
凛「無理矢理咳き込んで、えずいただけでしょ……」
モバP「何にしてもこんな卯月は放っておけんって。……卯月、歩けるか?送って行くぞ」
卯月「……!はい……すいません、お願いします。あの、それでお願いがあるんですが……今日両親が遅くまで帰ってこないので……それまで一緒に居てくれませんか?心細いんです……」
モバP「ん~……今日は、楓さんと美優さんの現場に付き添う予定だったけど……あの二人なら俺が居なくても大丈夫か。よし、わかった!特製のおかゆも作ってやろう!!」
卯月「や、やった!お願いしますっ!」
凛・卯月「「はぁ!?」」
モバP「それじゃ、行くか。ちひろさんそう言う事なんで」カチャ
ちひろ「はーい。お大事にー」
凛・未央「「ちょっ」」
卯月「お疲れ様でしたっ!!」バタン
凛・未央「「」」
モバP『あ、楓さん、美優さんちょうどよかった。これから卯月の……』
楓『は~い。今日は美優さんと二人で撮影に向かえばいいんですね?』
モバP『そうですけど……把握してるってことは、ここで聞いてたんですか?』
楓『……ちょっとした茶目っ気です。プロデューサーが若い子とイチャついてる様子を盗み聞きしてた……訳じゃありませんよ?』
モバP『ホントにお茶目さんですね。まったく……イチャつけるもんならイチャつきたいですよ』
楓『……イチャつきたいんですか?』
美優『……パパ?浮気は駄目ですからね?』
モバP『パ……仁奈がいない時にその設定は……』
美優『……パパ』ウルウル
モバP『あ、はい。ごめんなさい』
楓『……』
モバP『じ、じゃあ卯月を送って……あれ?卯月?』
凛・未央「「」」
卯月「……」カチャ ニュ
凛・未央「「!」」
卯月「えへっ」ピース
凛・未央「「あっ!」」
卯月「それじゃ、プロデューサーさん。帰りましょう!!」バタン
凛・未央「「っ!!」」ダッ
モバP『おぉ。忘れ物か?』
卯月『はい。ちょっとした……』
凛・未央『『島村卯月ぃ!!』』ダンッ
モバP『ど、どうした二人共!?』
未央『こやつ去り際に、渾身のダブルピースをかましたっ!!』
凛『それはもう、いい笑顔でっ!!』
卯月『いやぁ……』
未央・凛『『褒めてないっ!!』』
モバP『……遊んでないで、はよ行くぞ』
凛『待ってっ!!そうじゃなくて……えっと……』
未央『くそう……くそう……何か……』
凛『……あっ!プロデューサー!何アイドルの家に上がり込もうとしてんの!?』
未央『それだ!しまむーが煽ってこなかったらそのまま見過ごすとこだったよ!』
卯月『ちょ、ちょっと!凛ちゃん!未央ちゃんっ!!』
モバP『そう言われると……マズイよな……』
卯月『なっ!……ごほごほ!ごーっほぅ!!』
モバP『でも、放っておけんし……』サスサス
卯月『ふ~ふ~……ふふ』
凛『……だったら私達が行くから』
未央『それなら安心だね!今日は写真チェックだけだったから、もう仕事ないし』
卯月『プ、プロデューサーさん!耳を貸してはいけません!二人が発しているのは呪詛ですよ!呪詛っ!!』
モバP『……こんな訳分からん感じにヤられてる卯月だけど、いいのか?それにお前らの予定は……』
凛・未央『『この子の方が大事だからっ!正常に戻るまで傍に居てあげたいの!』』
モバP『なんて優しい子達……それじゃ頼む!では、美優さん楓さん。予定通り仕事に付き添いますね……って楓さん、もう事務所に入っちゃったか』
卯月『そ、そんなぁ……』
美優『な、なんか……ごめんなさい……卯月ちゃん……』
未央『うんうん。丸く収まったところで……さっき、パパがどうとか聞こえたんだけど?』
美優『あ、それは……ふふふ』チラ
凛・卯月『!?』
未央『?』
わーわー きゃいきゃい
楓「……お疲れ様です」
ちひろ「あ、お疲れさまでーす。そうだ、明日の飲み会、私ちょっと遅れそうなので先に始めちゃってて下さいね」
楓「……」
ちひろ「……楓さん?」
楓「あ、ごめんなさい。プロデューサー達、賑やかだなって気を取られてました」
ちひろ「あぁ……。傍から見る分には楽しそうですね。傍から見る分には」
楓「………………そうですね。でも、明日は、私も楽しませて頂きます。存分に……うふふ」
ちひろ「……飲み過ぎて暴走だけは勘弁して下さいね」
楓「ちひろさんには、先に謝っときます。勝手な事してごめんなさい」
ちひろ「うそぉ……謝罪の先払いはタチ悪いですよぉ……」
楓「ふふ……」
―――――――――
――――――
―――
凛「……二人に提案があるんだけど」
卯月「何?」
未央「どしたん?」
凛「プロデューサーの事で自分の優位性をアピールするのはもう止めにしない?不毛だし」
未央「しぶりんがそれを言うか……」
卯月「昨日でその不毛さは身に染みて分かったけど……」
凛「うん。煽ったところでろくな事にならないからさ」
卯月「邪魔してきた人が言いますか……」
凛「……聞いて?問題はそれだけじゃないんだよ。美優さんを見たでしょ?」
未央「……確かに私達だけでじゃれ合うのはいいけど、思わぬとこに影響を与えちゃってたね」
凛「そう……美優さんですらあんな変なテンションになったんだよ?それが、まゆとか留美さんだったりしたら……」
未央「非常に面倒くさい事になるだろうね!よっし!しぶりんの提案を受け入れようじゃないか!」
凛「分かってくれて嬉しいよ。けど、プロデューサーへのアピールはしない訳じゃないから」
未央「ほう……早い話が、煽り合いをせず、お互いの恋路は邪魔しない様にって事ね」
卯月「淑女協定だねっ!」
凛「そんな感じ。二人共いい?」
未央・卯月「「いいですとも!」」
凛「ふふ、決まり……ん?この気配……」
卯月「凛ちゃんが抱き付かれた時に感じたあの気配……」
未央「……急に電波受信されると反応に困るんだけど」
凛・卯月((今回は誰が……!))
モバP「未央っ!未央はいるか!?この前受けた舞台のオーディション、受かったぞっ!!」ガチャ!
凛・卯月「「……」」
未央「え!?や、やったぁ!!プロデュー……」ガタッ
凛・卯月「「……」」ガシ
未央「……」
凛・卯月「「……」」
未央「……」グイグイ
凛・卯月「「……」」グッグッ
未央「手……離してもらえるかな?」
凛・卯月「「……なんで?」」
未央「プロデューサーと喜びを分かち合いたいんだけど」
凛・卯月「「でも、抱き付くでしょ?」」
未央「……おいこら、恋路は邪魔しない淑女協定は」
凛「だって煽り合わないことで成り立ってる協定だし」
卯月「未央ちゃん、抱き付いたら絶対ドヤ顔するし」
凛・卯月「「仕方ないね」」
未央「……協定破棄じゃあ、ぼけぇ!!」
凛「未央ご乱心!!」
卯月「殿中でござる!!殿中でござるっ!!」
未央「うるせぇー!!」
モバP「……何してんだ、あいつら」
楓「ぷーろでゅーさー」ニュ
モバP「うおっ。居たんですか」
楓「はい。プロデューサーの帰りを、今か今かと心躍らせながら待っていました。もう今日はお仕事終わりですよね?」
モバP「ええ、飲み会の為に早く上がれるよう調整しましたからね。しかし、ホントに楽しみにしてるんですね」
楓「それはもう……。そこで一つお知らせがありまして」
モバP「お知らせ?」
楓「ちひろさんからの伝言で……たるき亭の予約が上手く取れてませんでした、と」
モバP「え!?じゃあ……」
楓「ご安心を。今から他のお店でするのも難しそうなので、今回は宅飲みになりました」
モバP「宅飲みですか……でも、誰の家で?」
楓「……ちひろさんが場所を」
モバP「ちひろさん家か……行ったこと無いな」
楓「……ふふ。だからこそ、今か今かと待ってたんですよ?御一緒する為に」
モバP「そうなんですか?そう言えばちひろさんが居ませんね」
楓「……ちょっと急用が入って出ています。先に始めちゃって下さいとの事です」
モバP「え!?あの人、自分が居ないのに他人を家に上げんの!?」
楓「……とにかく、そう言う事なので……早く行きましょう」グイグイ
モバP「わ、わかりました。あ、未央!舞台おめでとうなっ!それからお前達、あんまり遅くまで駄弁るなよっ!それじゃ、また明日なぁ!!楓さん、そんな引っ張らんでも―――」バタン
未央「……」
凛・卯月「「……」」ス
未央「……ねぇ」
凛・卯月「「……」」ダッ
未央「逃がすかっ!」ガシッ
卯月「!?」
未央「さて、どうしてくれよう……うふっ……うふふふふ……」
卯月「り、凛ちゃん!捕まった!私、捕まったよ!!」
凛「……」タッタッタッ
卯月「あぁ!?すっごい綺麗なフォームで走り去っ……わわっ!未央ちゃん!女の子がしちゃダメな顔になってるよっ!!おち、落ち着いて……凛ちゃんっ!ドアを盾に様子を窺ってなくて助け……未央ちゃん!パチキ!?パチキなの!?なんで頭を振りかぶっ……凛ちゃん!なにうっすらと笑ってるの!?全然笑えな……未央ちゃん!ホントに?ホントにするのっ!?凛ちゃん!助けっ!!」ワタワタ
ちひろ「……何してるんですか」
凛「あ、ちひろさん」
卯月「え!?ち、ちひろさん助けてぇ!!未央ちゃんが、鬼のようにっ!悪魔のようにっ……!ほ、ほらっ……鬼!悪魔!ちひろさん!!」
ちひろ「……さて、仕事しましょうか」スタスタ
卯月「な、なんで!?ちひろさん!!ちひろさ~ん!!」
凛「哀れ卯月。南無」
未央「てめぇも逃がさねぇぞ……しぶやぁ……」クル
凛「!」
―――
未央「まったく!まったく、もう!!二人共おふざけが酷すぎるぞ!ぷんぷん!!」
凛・卯月「「ぉぉ……」」フルフル
未央「そんな蹲ることないじゃん。軽くコツンっておでこを当てただけでしょ?も~」
凛「今更かわいこぶっても遅いからっ!」
卯月「コツンじゃなくて、ゴッ!だからっ!」
未央「……しぶりん、しまむー……頭突いた私も痛いんだよ?」
凛「でしょうねっ!」
卯月「ゴッ!だもんね!ゴッ!私、う゛ん!?って言っちゃったよ!」
未央「ごめんごめん。でも、それだけ悲しかったんだからね!ちゃんとお祝いしたかったのに……」
凛「うっ……それは……ごめん」
卯月「あぅ……ごめんね?」
未央「ん!じゃあ、仲直りだ!もう一度、淑女協定を結ぼうじゃないか!」
凛・卯月「「……え?」」
未央「……今度二人にラブいことが起きそうだったら、全力で邪魔してやる……」
凛・卯月「「ご、ごめんごめん!冗談だから!!」」
未央「こやつら……」
ちひろ「ふふ、いつも仲良いですね。……さて、もう一息頑張りましょうか。お楽しみソーダが私を待ってます!ガンバレちひろ!!」
未央「大変そうだね。でも、その仕事、家で出来ないものなの?」
ちひろ「基本的に資料の持ち帰りは厳禁なの。特に今日なんか飲み会があるから、コソっと持ち帰ってお店に忘れたりしたら……おぉ、怖い怖い」
卯月「色んな決まり事があるんですね……ん?お店?」
ちひろ「たるき亭なら知らない仲じゃないし、忘れたところで上手く対処してくれそうだけど、何が起きるかわかりませんからね。きちんと責任は持たないと」
凛「……たるき亭?」
ちひろ「そうですよ~。あそこ765さんのおかげか、この業界に理解があるから具合が良くて。多少ハメを外しても優しく受け流してくれるの。見て見ぬふりとも言いますけどね~」
未央「うん、それはいいんだけど……予約取れなかったんじゃないの?」
ちひろ「え?ちゃんと取ったけど……どうして?」
未央「さっきかえ姉さまが、ちひろさんから伝言頼まれたって。たるき亭の予約が取れてなくて……え?」
ちひろ「……そんな伝言、頼んだ覚え無いんですが……」
卯月「宅飲みになったって……」
ちひろ「聞いてないんですが……」
凛「ちひろさん家で……」
ちひろ「聞いてないんですが!?」
凛「嘘……」
未央「マジで……?」
卯月「楓さん……」
ちひろ「うわぁ……」
ヴヴヴ ヴヴヴ
ちひろ「……プロデューサーさんだ……」
凛・未央・卯月「「「!?」」」
ちひろ「……もしもし」
モバP『あ、ちひろさん?どのくらいで帰って来られそうです?やっぱり家主が居ないと居心地悪いですよ。ていうか、不用心過ぎですって。信用してくれてるのは嬉しいんですけど』
ちひろ「プロデューサーさん……」
モバP『え?なんです?』
ちひろ「私……楓さんに伝言なんてしてないし、ましてや場所なんて提供してません……」
モバP『……は?』
凛「ちひろさん、スピーカーにしてっ!!プロデューサー聞こえる!?」
モバP『り、凛か?』
凛「近くに楓さんは居る!?居ないならそこからすぐ離れてっ!居たとしてもすぐ離れてっ!!」
モバP『準備があるからって傍には居ないけど……ちょっと落ち着けって。何が何だか……』
凛「いいから、早く!そういうグズグズと聞き返すやつフラグだから!もの凄いイライラするやつだからっ!!」
モバP『何言って……フラグって、なんの』
楓『プロデューサー……なに……してるんですか……?』ヌッ
モバP『おわっ!?か、楓さん……』
凛「ほらぁ!!ばかぁ!!」
未央「何でもいいから、逃げてっ!!なんかやばそうだよっ!!」
卯月「……ちひろさんのお家ってどこですか!?すぐ行きましょう!!」
ちひろ「そ、そうですね。そんなに遠くでは……」
楓『……ここはちひろさんの家ではありません』
凛・未央・卯月「「「は!?」」」
モバP『え……でも……ちひろさんが場所をって……』
楓『場所を……提供してくれないだろうから、私が用意したって意味だったんです……うふふ、少し言葉足らずでしたね』
モバP『た、足りなさ過ぎ……じゃあ、ここは……?』
楓『……うふふ』
モバP『か、楓さん?ここはどこ……』
楓『うふふふふふ』
モバP『……か、楓さん家かな?えーと……一介のプロデューサーが人気アイドルの家に居るのは世間体がよろしくないのでおいとましますねそれではお邪魔しましたまた明日連絡を入れますのでではではでは』サササ
楓『……玄関、鎖で封鎖してるので出れませんよ?』
モバP『く、鎖で封鎖……!?』
楓『うふ……うふふ……二人だけの世界ですね……』ジリ
モバP『!?』
卯月「わー!わー!わぁぁああ!!がおー!がおー!!」
未央「ど、どうした、しまむー!!気が触れたかっ!?」
卯月「なんとか二人だけの世界をぶち壊せないかなと思って……」
凛「楓さん!卯月がおかしくなった!プロデューサーを返して……帰してっ!そしたら治るからっ!!」
卯月「え!?」
未央「しまむー……かわいそうに……かえ姉さま!お願いっ!!しまむーを助けて!!」
卯月「へ、変な立ち位置に……ぅぅ……が、がおー!がおー!!わー!わー……わぁぁん!!」
楓『……』ジリジリ
モバP『う、卯月がやばいみたいなんで、また後日にしましょう!?』
楓『……捕まえた』ギュ
モバP『……っ』
楓『プロデューサーがいけないんです……私の目の前で女の子達といっぱいスキンシップして……』ズイ
モバP『ちょちょっ!!』
楓『それで私自身気付いてなかった気持ちを呼び起こしたんですから……責任取ってください……』
モバP『か、楓さん!ちょっと間を置きましょう!さすれば道は開けるかと……!』
楓『バージンロードですね……。あぁ……愛おしい……愛おしいです、プロデューサー……』スー
モバP『ひっ……か、顔を撫でるのは、よ、妖艶過ぎますよー……なんて……』
凛「プロデューサー何言ってんの!?」
未央「誘惑に負けちゃダメだよ!?自分をしっかり持って!!」
卯月「がおー!がおがおー!!あ゛あ゛あ゛っ!!!プロデューサーさぁぁん!!」
楓『……二人の世界にこれは無粋ですよ……』サッ
モバP『ぁ……』
プッ ツーツーツー
凛・未央・卯月「「「」」」
ちひろ「……」ス
《おかけになった電話をお呼びしましたがお出になりません》
ちひろ「着信……拒否です」
凛「早業過ぎるでしょ!?」
未央「私が……!」スス
《おかけになった電話をお呼びしましたがお出になりません》
未央「ッデム!!」
卯月「っ!」スス
《おかけになった電話をお呼びしましたがお出になりません》
卯月「ノンっ!!」
凛「くっ……」スス
トゥルルル
凛「!」
トゥルルルルルル トゥルルルルルル トゥルルルルルル―――
凛「る、留守電にもならない……」
未央「ワザとくさい……まさか煽られてる?かけても無駄ですよって……」
卯月「それとも着信音をムーディーなものにして……」
未央「いや、マナーにしてるでしょ……」
卯月「マナー……ですか……」
ちひろ「……意味深ですね」
未央「……しぶりん、切ろう」
凛「……」ス
卯月「……」
未央「……」
凛「……って、いやいや!どうするの、この状況!」
未央「どうするって言われても……ちひろさん、かえ姉さまの住所分かる?」
ちひろ「分かるけど……鎖で封鎖されてますよ?それに、自分の家なんて分かりやすいとこに行きますかね……」
卯月「ですよね……」
凛「……」
未央「……」
卯月「……」
ちひろ「……まぁ、あれですよ。未央ちゃんの言う、ちょっとしたおふざけが思わぬところに影響が出るって教訓ですね。駄目、絶対。煽り合い」
凛「……」
未央「……」
卯月「……」
ちひろ「……でも、楓さんが病んじゃうとは、なかなかどうして……」
凛「……」
未央「……」
卯月「……」
ちひろ「……うん……えっと……つまり……」
凛「……」
未央「……」
卯月「……」
ちひろ「ハッピーエンド!!!」
凛・未央・卯月「「「なるものかっ!!!」」」
ハッピーエンド
前に書いてたやつのボツネタ供養
渋谷凛「好きな人にアピールする方法……」とか
モバP「みんな……今まで、ありがとう。俺忘れないよ」 です
↑
ボツネタというのは、これを書いてたときのです
モバP「これからは一緒に」
↓
モバP「ハッピーエンド」で終わりだね
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