【響け!ユーフォニアム】中川夏紀誕生祭 (16)

久美子「誕生日おめでとうございます! 夏紀先輩!」

葉月「これ誕プレです、どうぞー」

みどり「三人で選んだクッキーの詰め合わせです!」

夏紀「わ、ありがとー、覚えててくれたんだー」

葉月「クラッカーとか飾り付けとか用意できなくてすみません~」

夏紀「うぅん、これで十分、すごい嬉しいよ、加藤さん」ナデナデ

みどり「あーっ、葉月ちゃんずるいですっ、みどりもっみどりもっ」

夏紀「はいはい押さないで押さないでー」ナデナデ


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久美子「……他の人からはプレゼントとか貰ったんですか?」

夏紀「クラスでチョコとか飴とかいっぱい貰ったよー。バレンタインかって感じ」ガサゴソ

葉月「あー……なんか先輩ってバレンタインに女子からチョコ貰いまくるタイプの女子ですよねー……」

夏紀「どんなタイプだよ……確かにみんなくれるけど」

久美子「ちなみに今年はどのくらい貰ったんですか?」

夏紀「ん? あー……20個……くらいかな?」

久美子「予想よりだいぶ多かった!」

葉月「クラスの女子のほぼ全員から貰ってるじゃないですかー! なんか羨ましい!」

みどり「本命はっ! 本命は貰ったことないんですかっ!?」

夏紀「いや、無い、てか普通無いでしょ……なんかあたしは『材料余ったから作った分あげるー』みたいの多いし」

久美子(それかえって本命まぎれてる気が)

夏紀「あ、例外が来た」

優子「ん?」

葉月「吉川先輩が例外?」

みどり「つまり……夏紀先輩の為だけにチョコを作ってくれる数少ない例外……!」キラキラ

夏紀「いやそっちじゃなくて……そもそもくれないほう、あいつケチだから」

優子「人を例外だとかケチだとか何の話よ!?」

久美子「え、えぇっと、今先輩に誕生日プレゼントを渡してまして……」

優子「たんじょうび……?」

みどり「私たちからはクッキーの詰め合わせです!」

夏紀「今のところお菓子ばっかりでカロリーがヤバいんだよ……」

優子(……あ、こいつの!? すっかり忘れてたぁー!)

久美子「優子先輩は夏紀先輩に何かあげるんですか?」

優子「え、えっと……」

夏紀「あー無駄無駄、どーせこいつ人の誕生日なんて覚えてやしないよ」ヘラヘラ

優子「」カチン

優子「ちゃっ、ちゃんと用意してありますけど!? 後であげるから楽しみに待ってなさい!」

夏紀「え、まじで?」

優子(わちゃー、しまったー……つい勢いで)

みどり「こ、これは本命の予感ですよ!」キラキラ

葉月「誕プレの本命って何……」

優子(どうしよどうしよどうしよ)モンモン

あすか「おー、なになになつきちー、今日誕生日なんだって?」

夏紀「あ、うっす。そうです」

あすか「おめでとー……。うーん、こういう時は何かあげた方がいいのかな?」

夏紀「いや、そんな気を使ってもらわなくても」

あすか「うーん、今あんまお金ないからちょっと難しいなぁ……新しい楽器とかは」

夏紀「そりゃ無理ですよ!」

久美子「あすか先輩ならアカペラでバースデーソング歌ったり、無理やりユーフォの良さについて語って聞かせたりするのかと」

あすか「あ、マジ? そんなんでいいの?」

みどり(久美子ちゃんのイメージって一体)

あすか「ではここで一曲ぅ!」

夏紀「あ、それはまた今度の楽しみに取っておきますんで」ササッ

あすか「ちぇー、つまんないの」

あすか「あっ、じゃあこれあげる、はいっ」

夏紀「……のどあめ」

あすか「吹奏楽部は喉が命だよっ! ハッピーバースデイ!」

夏紀「…………」

梨子「夏紀ー、優子ー、かえろーっ」

優子「はっ」

夏紀「はいよー……じゃ、お疲れ様でしたー」

夏紀「ほら行くぞ」グイ

優子「リボンひっぱるな」ズルズル

久美子「…………」

オツカレー

―ハンバーガー店―

梨子「夏紀、誕生日おめでとー!」

優子(何も思いつかない)

梨子「今日は何でも好きなもの頼んでいいよ! 私のおごり!」

梨子「と言っても、ハンバーガー屋さんだけど」ハハ

夏紀「うぅん嬉しいよ」

夏紀「プレゼントが食べ物ばっかだけど……」ボソ

梨子「一度言ってみたかったんだ~『何でも好きなもの頼んでいいよ』って!」

優子「あー、それちょっとわかる、なんていうの? 優越感?」

梨子「あと『このメニューに書いてあるの、全部持ってきて!』も言ってみたいなぁ~」

優子「なんというか……それは……ただの欲張りね」

梨子「ええっ!?」ガーン

優子「梨子は意外と贅沢が好きなのかもね」

梨子「うーん、そうかもね……あっ、夏紀何にするか決めた?」

梨子「贅沢に行っちゃってもオッケーだよ~?」

夏紀「じゃあ遠慮なく……普段は手が伸びない一番ビッグなセットを」

梨子「えっ」

夏紀「えっ」

梨子「……じゃあ私はポテト単品で」

夏紀「……なんかごめん」

優子(半分出そうかって言おうかな)

――

バイバーイ マタアシター

夏紀「やっぱりもう少し遠慮するべきだったかな……」ケプ

優子「意外と図々しいわよね、あんた」

夏紀「したたかと言って欲しい」

優子「まぁ、梨子も会計のとき『負けて悔いなし』って感じの表情だったわよ」

夏紀「あちゃー、やっぱ負かしちゃったかー……」

優子「梨子にとっても忘れられない日になっちゃったわね」

夏紀「で、敢えて触れずにいたけど、お楽しみのプレゼントとやらは……?」

優子「うっ」ギクリ

夏紀「もしかして人には見せられないタイプのヤツ? 爆弾とか?」

優子「んなわけあるか!」

夏紀「いやー、今のあたしとしては食べ物以外ならかなり素直に喜べそうだよ」

優子「うぅー……」

夏紀「あー……まじ? まさかの食べ物? 奇跡のシンクロ?」

優子「…………」フルフル


優子「あー! はいはいはいはい! すっかり忘れてましたよ! ごめんなさいねー!」フンゾリ

夏紀「うわ、何その態度、逆ギレすんな」

優子「そもそもこんな忙しい時期に誕生日があるのが悪いのよばーか!」

夏紀「そんな忙しい? 六月……」

優子「夏紀って名前なのに六月とか微妙に夏っぽくないしっ! まぎらわしい!」

夏紀「まぁ、言われてみれば確かに」

優子「大体祝って欲しいなら祝って欲しいで何日か前から話しとくとかもっとこう……!」

優子「……ごめん」ポツリ

夏紀「え? 今」

優子「何も言ってない! 空耳よ空耳っ!」

夏紀(ホント不器用な奴……)

優子「ふーんだっ」

夏紀「……ま、どーせあんたのことだから! 別に? 忘れてるだろうと思ってたけど?」

優子「むっ!」カチン

夏紀(しまった、不器用はあたしも同じだった……)

優子「もーっ! そこまで言われたら後には引けないじゃないっ!」

優子「迷ってたけど……とっておきのプレゼント、お見舞いしてやろうじゃないの!」

夏紀「え、まだ何かあるの?」

優子「わたしが……」

夏紀「…………」ゴクリ

優子「何か一つだけ、言うことをきいてあげるわ」

夏紀「……え?」

優子「品物は無いんだから、体張るしか無いじゃない」フンッ

夏紀(小学生の肩たたき券みたい)

夏紀「一つだけか……じゃあ……」

夏紀「明日一日、何でも言うこと聞いて」

優子「だぁーっ!」

優子「あんたランプの魔人に願い事の回数を増やしてくださいってお願いしたり!」

優子「クリスマスプレゼントで欲しいものに『お金』とか書いたりするタイプでしょ!」

夏紀「うん」

優子「この現代っ子めぇ……!」

優子(……あれ? それならプレゼント現金で良かったんじゃね?)

夏紀「あーはいはいわかってますよー! 冗談冗談」

夏紀「無茶な願い事してリターンゼロになったら嫌だもんね」

夏紀「現代っ子は現代っ子らしく、求められるギリギリのラインを狙うとしますか」

優子「ギリギリ……?」

夏紀「……んーそいじゃー……」

夏紀「ほっぺに……チューして」ニヤリ

優子「はぁ!?」

夏紀「できない?」ニヤ

優子「…………」

夏紀「…………」ニヤニヤ

優子「――んっ!」チュ

夏紀「……ほえっ?」

優子「――ハァ、これで、いいよね?」

夏紀「ぃ、うん……?」

優子「じゃ、バイバイ! ハピバ!」ダダッ

夏紀「う、うそ……?」カァ

夏紀(ギリギリ『断られる』ラインを選んで迷ったり恥ずかしがったりするカオを見て、からかってやろうと思ってたのに……)

夏紀「何考えてんだよ、アホーー!」

優子「あぁあわたしのあほっあほっアホー!」ポカポカ

優子(いくらあいつのニヤけ顔がウザいからって、なにも言う通りにしてやる事は無かったぁぁーっ!)

優子(いーのよどーせあいつのプレゼントなんだから! そこらのコンビニでケーキでも買ってやれば良かったのよ!)

優子(いやケーキじゃもったいない! 駄菓子! そう! もう来年からはチロルチョコ一個でいいわよ! はい決定!決定ですー!)

優子(しかしあいつのあのポカンとした顔ったら無かったわね! 今思い出してもホント笑えるわ!)クスクス

優子「…………」

優子「はぁ~……」カァ


「「明日は……休みたい……」」

おわり

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