鎮守府内、トレーニングルーム
提督「おーおー、がんばってるようだな!」ウィ-ン
雷「はぁはぁ…あっ!司令官!」
暁「え!?なんでここに!」
電「は、はわわわ…いきなりなのです」ワタワタ
響「どうしたの?」
提督「どうしたのって?そりゃあ大事な仲間たちの訓練の様子を見にきたに決まってるだろう!」ニコ
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雷「そうなの!?おっし!じゃあがんばらなきゃ!」フンス!
暁「ふふん!私はトレーニングでも妥協しない一流のレディーなのよ!見てなさい!」
提督「そうだなー、えらいぞ~」ナデナデ
暁「ち、ちょっ!///子供扱いするなー!」ムキ-!
電(いいなぁ…)モジモジ
ワ-ワ-キャ-キャ-
天龍「おいおい、相変わらず甘めーなあ~。こいつらを鍛えてるとこなのに…」ハァ
龍田「うふふ、いいじゃない。それにしても提督は駆逐艦の子たちに人気ねえ」ウフフ
タンッ、タンッ
響「…ふうっ……ふうっ…」グッ
提督「お!響は何してるんだ?格闘の練習か?」
響「うん。私ちょっと苦手だから、踏み込みが足りないっていわれちゃって」
提督「踏み込み…?」ピクリ
響「だかこうやって前に……ふうっ!」タンッ!
提督「…………………」
ーーーーーーーーーーーー
ゲシッ!
提督「うぐ!?」ドテン!
響「ふふふふ……」グリグリ
提督「う…むぐぐ…!や、やめろ響!なんだ急に!?」ムグムグ
響「なんで?急に踏みたくなっちゃったんだ。司令官の顔を」グリグリ
提督「や、やめ……うぐぐ」ズリズリ
響「それにしても司令官の顔は踏みごごちがいいね……私、興奮してきちゃったよ」フフフ…
提督「ぐむむ…!やめろって言ってるだろこんなこと!いい加減…」
響「やめろだって?それはできないな」
提督「お、おい!」
響「だってさぁ…」スッ
提督「え…?」
響「興奮してるでしょ、私に踏まれて」ボソッ
提督「なっ!?」
響「バレバレだよ?さっきから司令官の声、なんだか嬉しそう。それに嫌ならすぐに私をどけてるもの」グリグリ
提督「そ、それは……」
響「そうなんだよ。司令官はこんな小さな子に踏まれて喜ぶ変態さんなの。ほら…」グニグニ
提督「ほっ!おっ…おおっ…!」ビクッ
響「トレーニングしてきたばっかりだから、足もムレてるんだ。司令官もその方が嬉しいでしょ?」ハァハァ…
提督「おっ…おっ…!うおおお…!」ビクビク…
ーーーーーーーーーーーー
提督「…あッ!ああああああああ~~ッ!!あはぁん!あはぁあああああんッあはぁあああ~んッ !!」ビクンビクンビクンビクンビクン!
響「?」
雷「?」
電「?」
暁「?」
天龍「?」
龍田「?」
提督「ふぅ………くれぐれも無理はしないようにな?」ニコリ
「「「「はーーーい!!」」」」
天龍「ケッ!甘々提督が!」フン!
龍田「うふふふ~」ニコニコ
◆つづく◆
次の日、起床時間
オハヨ-!オハヨ!キノウハキツカッタクマ-ソウダネ-ワイワイ
雪風「しれぇ!おはようございます!」ペコリ
島風「おぅっ!提督おっはよー!」パタパタ!
提督「おはよう!みんなちゃんと起きてるようだな。感心感心!」スタスタ
高雄「おはようございます提督。今日も朝の見回りですか?」
提督「ああ、おはよう高雄。毎日やってることだからな、いつも通りさ」
高雄「ですが提督、昨日仕事が忙しかったみたいですが…ちゃんと寝れたんですか?」
提督「あー…まぁそうだな、3時間くらいは」タハハ
高雄「えっ!?ぜ、全然寝てないじゃないですか!まだ休んでなきゃ…」
提督「問題ないさ、それに見回りは大切だからな。みんなのコンディションを朝から見ておけばどんな編成にするか決めやすくなる。それに部下より遅起きじゃ示しがつかんからな!」ニコッ
高雄「て、提督…」ポッ
オハヨウゴザイマステイトク!オハヨウ!ゲンキデナニヨリダ!テイトク-!ワイワイ
霧島「提督は真面目ですね。私も見習わなければ」フ-ム
榛名「……素敵です」ポ-ッ
ネーネージンツウ!モエルゴミハココダッタカナ?ウン、ソコデアッテルワ。オッケー!
提督「む?あそこはゴミ捨て場か。そこにいるのは…」
神通「あ…おはようございます、提督」ペコ
川内「よいしょっ!よいしょっ!提督!おはよー!」ギュムギュム
提督「おはよう二人とも。ゴミ捨て当番ご苦労さん」
神通「決まり…ですから、はい」
川内「えらいでしょー!サボったりしないんだから!よいしょっ!」ムギュッ
提督「ところで…川内はなにしてるんだ?さっきからゴミ箱の上に座って」
川内「えっとね、ゴミが多すぎて中に入りきらないんだよ~!だからこうやって押してるの。んしょっ!」
神通「お、お行儀悪いよ。提督の前なんだから…」オロオロ
川内「えー!こうでもしなきゃ入りきらないよ!こうやってお尻でグイグイ押さなきゃ!えいえい!」ギュッギュッ!
提督「……………」
ーーーーーーーーーーーー
提督「……くー……すかー……」zzZZ
コソコソ…
提督(ん…?物音が…)パチリ
???「………えいっ!」ムギュッ!
提督「むぐっ!?」ムニュッ
提督(な、なんだぁ!?突然顔の上に柔らかいものが!?)
???「えへへ…こんばんわ~…て・い・と・く?」
提督「その声は川内か!?な、なにやってるんだ!こんな時間に!」
川内「なにって?決まってるじゃん。夜戦しに来たんだよ…提督のところにね」ペロリ
提督(なんだそりゃ!?今顔の上に乗ってるのは川内の尻か!い、息苦しい…)ムググ
川内「奇襲せいこう~!このまま撃沈させちゃうよ~それそれ♪」グリグリ
提督「やめっ…ぶはっ!息ができん!どいてくれ!」
川内「だーめ!やめてあーげない♪」
提督「ふ、ふざけ……うぐ、うむむ…」モゴモゴ
川内「それそれ!それそれ~♪」
提督(ぐお…苦しい…しかし、顔の上に乗ってるのが川内の尻だと思うと…おおお)ビクビク
川内「えへ…♪やっぱり提督興奮してるんだね?苦しいのと、私のおしりの匂いで喜んでる!」フフフ
提督「そ、そんなこと…」ハァハァ
川内「ばれてるんだよ?いつも私のおしりを隠し見てる事!だからこうしてあげるんだから!それそれっ!」グリグリ!
提督「お…おうっ!!おおお…!おおっ!?」ビクビクビクビク!
ーーーーーーーーーーーー
提督「あっ…あはぁんッ…!い、いいぞ川内!せえのでいくんだ!いいか?いいか?せえので!ゆっくりだ!じわじわと!い、いや!一気に!一気にだ!」ハァハァハァハァハァハァハァ!
神通「?」
川内「せぇので?せぇー……のっ!!」ムギュウッ!!
提督「あ………はぁああああああんんッ!!!はあんッ!?んあああああ~~~んッッッ!!入っちゃった!入っちゃったねえ!?全部はいっちゃったねえ!?」ビクンビクンビクンビクンビクンビクンビクン!!
川内「やったー!」
神通「?」
◆つづく◆
鎮守府内、道場
提督「…でだ、俺に組み手に付き合ってほしいって?」
長門「あ、ああ!その通りだ!」
提督「組み手って言ってもなぁ、俺じゃあ長門に手も足も出んだろ」
長門「そんなことはないぞ!提督は士官学校時代、柔道部の大将で大会でも優勝した事があると聞いた!なので!相手としてふさわしいんだ!」ドンッ!
提督「はぁ」ポリポリ
長門(はぅぅ…!こ、これでいいんだよな陸奥?)チラリ
陸奥(グーよグーッ!その調子よ!)コソコソ
提督「まぁ、俺でよかったら付き合うが」
長門「ほ、ほんとか!?」パァッ!
提督「なんでそんなに嬉しそうなんだ…?ま、いいけど」
陸奥(キタキタキター!ここまでくればもうS勝利は目前!『奥手な長門を提督と密着させてくんずほずれつあんなところやこんなところが密着してあれやこれやで告白大作戦!』考案、あたしむっちゃん!いったれ長門ー!)ニシシ
長門「よ、よし!それじゃあいくぞ…!」ジリッ…
長門(くうう…!今から提督と、密着!?き、緊張が…!)ドキドキドキ
提督「…おし!どんとこい!お前の技、全部俺が受け切ってやろう!こっちからは手は出さずにな!」ドン!
長門「え!?」
陸奥(おっ…?)
提督「どうした長門?来いと言ってるだろ」クイクイ
長門「し、しかし…つまり私が一方的にということだよな?それはさすがに…」
提督「さすがに女の子には手を上げられないさ、その代わり!我が鎮守府のエースの実力を全身全霊をもって確かめてやろう!全力で来い!」ビッ!
長門(女の子……私が?はうう~….)キュンキュ-ン!
陸奥(……相変わらずオトコマエね。ちょっと惜しいケド、ここは姉に花を持たせてあげなきゃね~!)
…ダンッ!
長門「はあっ!」ブンッ!
提督「うおっ!」ビタン!
長門「ど、どうだ…!締め技には自信があるんだ。ほら!」ギュムッ!
提督「おうう…!中々やるじゃないか…!」
陸奥(いい流れよ…今や2人は完全密着状態!もっと顔とか胸とか股とか押し付けてホラ!)コソコソ
長門(こ、こんなに近くに提督が…!身体が密着して、なんだかゴツゴツしてる…はわわわわ)ダラダラ
陸奥(長門汗!汗抑えて!)
提督「ふふふ…!こんなものか長門!お前の力は!」ニイッ!
長門「まっ、まだまだ!ふんっっ…!!」ギュムムム…
提督「うぐおっ!?」
提督(うごごご….!強がってみたがなんてパワーだ!このままじゃ落ちてしまう!し…しかしここでギブアップするのは日本男児として…!だが苦しいものは苦し……苦しい?)ピタッ
長門「ふぬぬぬぬ…!」グググ…
提督「………………………」
ーーーーーーーーーー
提督「なあ、どうしたんだ長門?道場なんかに呼び出して。もう夜中だぞ」
長門「…………」
提督「おい、何とか言……」
長門「…ふんっ!」ダンッ!
提督「へ?うわっ!?」バタン!
ギリリリ…
長門「捕まえたぞ……提督」ニヤリ
提督「なっ…なんだいきなり!離してくれ!」ジタバタ!
長門「ダメだ」
提督「んなっ…し、締まるうう…!」グググ
長門「情けないな、それでも私たちの司令官か?ほら!」グッ!
提督「うごっ!?」
長門「貴様が最近たるんでいるから私がこうやって鍛え直してやっているんだ。感謝してほしいものだな。ン?」
提督(くっ…苦しい!だが、これは…この匂いはッ…!!)スンスン
長門「すまない…!私は汗をかきやすいんだ。だが貴様は汗だくの方が嬉しいだろ?お互いな…!」ギリギリ
提督「は…はぁぁぁ……!!」ゾクゾク
長門「ああぁん……いっ…いいぞ…!私と貴様の汗が混ざって蒸せ返るようなニオイがする…たまらなく興奮するぞッ!!」ジワァ…
提督「ふあ……ああああああ…」グルン
ーーーーーーーーーーーーー
提督「…はぁんッ!!んあああああんッ…!な、長門!緩めて!緩めて!」タップタップ!
長門「へ?あ、ああ…」スッ…
提督「ほあああああ…そ、そこだっ!次は強く!力の限り締めるんだ!全身全霊でぇええええええん!!!」ビクビクビクビクビク!
陸奥(?)
長門「お、おうっ!?そりゃああああああああ!!」ギリギリギリギリギリ!!
提督「んっほぉああああああああああああああああんッッッ!!逝くッ!逝く逝く逝く逝く逝く逝く逝く逝くゥ~!あはぁ~ん!!逝ッくゥゥウウウウウ!!!」アヘアヘアヘアヘアヘアヘ!
長門(こ、この流れならばいける告白するんだ長門!一気に行くんだーーーーッ!!)カッ!
長門「……好きだーっ!!君のことを好きなんだ!1人の男性として!大好きなんだーっ!!」ドォ-ン!!
提督「」カクン
長門(つ、ついに言ってしまった!は、恥ずかしくて目が開けられないぃぃ~!!)ギリギリギリギリギリ!
陸奥(やったーっ!作戦!大・成・功ーッ!!)ブイブ-イ!
提督「」
◆つづく◆
鎮守府内、執務室
曙「…とまあ、今回の遠征結果はこんなところよ。どう?何か文句でもある?」フン
鹿島「提督さん?お茶が入りました」コト
提督「おお、ありがとう鹿島!相変わらず気がきくなあ」
曙「…………」メキッ
鹿島「まあ、ありがとうございます」ペコリ
提督「ふぅー…あ、ごめん曙。最後なんて言ったっけ?」ズズズ
曙「こんのっ…………クソ提督ッ!!」ブンッ!
提督「へ?うごあッ!?」ベチ-ン!
鹿島「きゃっ!」
曙「どこに耳つけてんのよこのアホ!何よデレデレデレデレしちゃってホントバカみたい!ばーか!」イライライラ
提督「うぷぷ……作戦要項を投げるなよ…ちょっと聞きそびれただけじゃないか」
鹿島「だ、大丈夫ですか…?」オロオロ
曙「鹿島さんも鹿島さんよ!秘書艦だからってこいつを甘やかしちゃダメ!そんなことしたらすぐにつけ上げっていやらしいことをしてくるに決まってる…このド変態甲斐性なしスケベクソ提督はね!」キッ!
提督(はうあッ……!)ゾクゥッ!
鹿島「そんな事ありませんよ!提督さんは素敵な人ですし」
曙「あーもう!たまにはガツンと言わなきゃダメなんだって!鹿島さんは優しすぎるの!こいつには厳しくするべきなのが一番なのよ!犬と一緒なの!だから…」プンスカ
鹿島「は、はぁ」
提督(…フー、危うく言葉責めで達してしまうところだった。相変わらず曙は手厳しいな。まったく、穏やかな鹿島にはありえない……ありえない?)ピクッ
ギャ-ギャ-!ダカラワタシガカワリニイッテルンダカラ!デ、デモ…。デモジャナ-イ!
提督「………………」
ーーーーーーーーー
コツーンコツーン……
提督「む…ぐぐ…!むぐぐ!むぐぐぐぐ!」ンーンー!
鹿島「うふふふ…」コツ…コツ…
提督「んぐぐっ!んぐぐ!んぐぐぐ!!」バタバタ!
鹿島「あらら?ダメですよ提督さん?いくら暴れてもその縄は解いてあげませんから」ニコ
提督「んんんッ!?んーんんー!!」
鹿島「仕方ありませんねえ…さるぐつわだけならほどいてあげましょうか」シュルッ
提督「ご…ごほっ!ごほっ!一体なにしてるんだ鹿島!?椅子なんかにしばりつけて!!」
鹿島「そうですねえ、見せたいものがあるからこうしたんです。とっても……へーんたいな提督さんにね」フー…
提督「ひいぃっ!?」ゾワッ!
鹿島「『何のことだ!』と言うのは分かっています。だから、これを見てもらった方が早いですよね?」スッ
提督「な、なんのことだか…え?これ、動画…?」
鹿島「そうです。提督さんが響さんに踏みつけられたり、川内さんにお尻を押し付けられたリ、長門さんに締め付けられてる動画なんですよ♪」ニコォ
提督「ッ………!!」ゾクゥ!
鹿島「『なんで』って顔してますよね?当たり前なんです、鎮守府の中にはいたるところに監視カメラがあるんですから」
提督「ち、違うんだ鹿島!これはみんなが…む、無理やり!」
鹿島「無理やり?そうでしょうか?私には責められてる提督さんの顔……とーっても喜んでいるように見えるんですけど」
提督「そんな…事は…」ガクガク
鹿島「いいえ、提督さんは喜んでます。女の子にイジめられて、それで興奮しちゃう最低の変態さんなんです」レロォ…
提督「あああうっ………!」ゾクゾクゾク
鹿島「ほらぁ♪ここの顔見てください!とってもだらしない顔……ケイベツしちゃいます、うふふ」
提督「はっ…はぁっ…!はぁっ…!」ハァハァ
鹿島「それに提督さん、今この動画の中とそっくりな顔になってますよ。あらら…?身体は正直なんですね♪」サスサス
提督「うっ!?」ビクン!
鹿島「私にはぜ~んぶお見通しです♪最低のド変態さん?」シコシコ…
ーーーーーーーーーーー
提督「はぁああうッ!おふぅッ!ダメェ!ダメダメダメダメダメ!このままじゃッ!あふんッ!た、魂が!はぅううんッ!勃起しちゃうぅううッ!!」ビクンビクンビクンビクンビクンビクンビクン!
曙「?」
鹿島「ぼっき?」
提督「……ッウェァアアアアアアアアアッ!!勃起ッッッッッッッッッ!!!!!!」ガッタァーーーーーン!!
曙「?」
鹿島「ぼっき?」
提督「……………………………ふぅー(スゴイ)、悪かった曙。いつもありがとうな……」ポン
曙「わ…分かればいいのよ!分かれば……もう……ばか」プイッ
鹿島「いま机が勝手に持ち上がりませんでしたか…?」
◆あと一回だけ続く◆
鎮守府内、入渠ドック
ドタドタドタドタ!
提督「はぁ…!はぁ…!み、みんな!無事だったか?」ゼエゼエ
日向「提督…みっともないぞ、息をせきたてて」フゥ
加賀「第1部隊、只今帰投しました」ペコリ
提督「被害は!?大けがしている者はいるか!?」
日向「そうせかすな、この通り六人とも無事だよ」
加賀「被害は小破が3人、中破がひとり…私たちの勝利。お見事です、提督」
鈴谷「見くびらないでよね!確かに小破してはいるけど問題無し!」
千歳「流石にちょっとつかれちゃいました…あはは」
加古「つっかれたぁー………ねみい…」ファアア
比叡「司令!無事に帰投…あいたたた…」
那智「今回は予想以上に苦戦したな。だが私たちはこうして欠けずに戻ってこれたわけだ」
提督「…………はぁ~!そうかぁ、無事で良かったよ本当に!みんなゆっくり休んでくれ」
提督「那智も警備任務中なのにいきなり援護命令をしてすまなかったな…面倒をかけてしまった」
那智「問題ないさ。さぁみんな、順番に入渠してくれ」
イヤージッサイコンカイヤバゲダッタヨネー。チヨダ、シンパイシテルダロウナア。ハヤクオネエサマニアイニイキタイデス!ネミイ…
日向「まったく、慌てて部下を直接迎えに来るとは過保護が過ぎるんじゃないか?」
提督「ははは…そう言うな。途中で通信が切れてしまったんだからそりゃあ心配にもなるさ」
加賀「今回の敵は特に強敵だったわ。一歩間違えれば全員が大破してしまう可能性もあるくらい」
提督「本当にご苦労様。みんなのお蔭だな」
加賀「いえ、それだけじゃないわ」フルフル
提督「え?」
日向「私たちが勝てたのは…提督、君のおかげだよ」
提督「俺の…?いやいや、俺はただ……」
加賀「いえ、貴方のおかげです。通信が切れる直前…あの陣形の指示がなければ」
日向「私たちは負けていただろう。だからこれは君の功績だ」
提督「そう、か…なんだか2人に真面目に褒められると妙な気分だな。はは…」ポリポリ
加賀「……どういう意味かしら」ムスッ
日向「もっと胸を張れ。君は提督なのだから」
加賀「それと提督、見せたいもの……いや、人かしらこっちへ」スッ
提督「見せたい人?なんだ…?」
ヲ級「……………」ボロッ
提督「この娘は……まさか!深海棲艦娘か!?」
日向「見ての通りだ、彼女は敵部隊のフラグシップ……」
加賀「弱っていたところを鹵獲したわ。前例が無いから不確定要素まみれでしたけど」
提督「そいつはまあ……しかし直接見たのは初めてだ。ウチの子たちと白い肌以外は殆ど違いがないな」
ヲ級「…………」プイッ
提督「はは…なんだか嫌われてしまったようだ」
ヲ級「………………」
日向「当たり前だ。彼女は味方が倒れる中、1人でも戦い続けたほどの強敵。那智が増援に来てもな」
加賀「情報が得られる期待はこの通り少ないわ。でも、敵の艤装も手に入れたから今後の敵への攻略に役立つはず……提督?」
提督「よっと」スッ
ヲ級「………ヲッ?」ピクッ
提督「こんなにボロボロになるまで戦ったのか……すまなかったね、手荒な真似をしてしまって」
ヲ級「…………ワタシハ何モ話スツモリハナイ、スキニシロ」
提督「そうだね…しばらくはウチにいてもらうけど、傷が治ったら仲間たちのところへ戻してあげよう。約束する」
ヲ級「エ……?」
提督「なるべくなら君たちと戦いたくないのさ。なんなら話し合いで解決できるならそれ以上のものはない。俺たちは争いのない平和な海を……元々あったように戻したい。それだけなんだ」
ヲ級「……………」
提督「…まあ、いきなりこんなこと言っても信じてもらえないか。那智?この子の治療も頼む」
那智「ああ、了解した」
加賀(予想通り、やっぱり解放する気なのね)
日向「…………まったく」ハァ
提督「『甘すぎる』だろ?分かってるよ!次は艤装の方だ。そっちを見せてくれ」
加賀「ええ、この子が頭につけていたものよ」ウニョウニョ
提督「うお……なんだこりゃあ?触手がついた厳つい帽子ってところか」
日向「これには苦労させられた。触手の攻撃や拘束に加え、なおかつ航空機も飛ばしてくる。遠近ともにスキが無い」
提督「そりゃ恐ろしいな。触手で拘束か……….拘束?」ピクッ
加賀「姫クラスの敵とも遜色無い戦闘能力と言っても過言ではないわ。そもそも……」
提督「…………………」
………………………
戦艦棲姫「フフフ……遂ニ捕マエタワヨ、憎キ艦娘タチノ司令官サン?」
提督「ぐうう…!」ギリギリ
南方棲鬼「無駄ナ抵抗ハヤメナサイ?ヨクヤッタワヲ級、拘束ヲ緩メナイデ」
ヲ級「ヲッ」ペコリ
飛行機場姫「手コズラセテクレチャッテサァ~…ドウシテクレヨウカシラア?」フフフ
提督「ふっ…!見くびってもらっては困る!俺も1人の軍人だ……どんなことをされようとも何も喋らんぞ!」キッ!
港湾棲姫「フゥーン……ヲ級、締メ付ケヲ強メテ」
ヲ級「ハイ」ギュムッ!
提督「へ……あふんっ!?」ビクンッ!
戦艦棲姫「ヤッパ喜ンデルワ。敵ノ司令官ガドMノヘンタイッテイウ噂、本当ダッタノネー」
飛行場姫「アハハハーッ!ナニソレキモーイ!艦娘カワイソー!」ゲラゲラ!
提督「はふうぅうう…!な、何を言ってるか分からないな…!鎮守府の司令官たるこの俺がドMなワケが…」ガクガク
南方棲鬼「アーラソウ、ジャア見ラレテモ問題ナイワヨネ」
港湾棲姫「ホーラ、コレガヘンタイサンデスヨー」
北方棲姫「ヘンタイサン!」ワ-イ!
駆逐棲姫「キモイデス」ジト-
提督「んおおおおおおッ!?やめてえ!子供に見せるのはやめてぇーッ!こんな情けない姿を見られたら!んほっ!んほああああああああッッッッッッ!?!?!?」ビクンビクンビクンビクンビクンビクン!
……………………………
提督(あ、ダメだ。うっ)ドピュッ
日向「?」
加賀「?」
提督「………………」ガクリ
シィ-ン…………………
提督「………………」
日向「どうしたんだ……?急に膝なんかついて」
加賀「下腹部を抑えてるけど、どこか調子でも悪くなったの……?」サスサス
提督(……そうだ、もうダメだ。俺はドMなんだ、どう足掻いても、どうしようもない変態野郎なんだ)
提督(今まではなんとかごまかしてきた。被虐への欲求を必死に抑えて、ここまで頑張ってきた……)
提督(でもいつも心の奥ではこう思っていた。『ああもう…いっそここでドMだということをバラしてしまおうか!?』…と)
提督(そうだ、今がその時なのだろう。この2人に言ってしまおう。そしてみんなにも言ってしまおう。君たちの司令官は最低のド変態の屑だと)
提督(士官学校時代に週3で通っていたSMクラブのゴールド会員だった元帥と意気投合して、この鎮守府の司令官に抜擢されたこともバラしてしまおう)
提督(そうすればみんなは俺のことを蔑んでくれるだろうか?軽蔑してくれるだろうか?罵ってくれるだろうか?汚いものを見る目で見てくれるだろうか?受け入れてくれるだろうか?……受け入れてもらえなくてもそれはそれでアリだ。言ってしまおう。それがきっと一番なのだから……)
提督「………………」スクッ…
日向「む?」
加賀「提督……?」
提督「……………….聞いてくれ2人とも。俺、実は」
ヲ級「……チョット、イイ?」
提督「ドえ…………え?」ピタッ
ヲ級「アナタノサッキノ話、簡単ニハ信ジラレナイ。私タチハ艦娘トアナタノコトヲタンナル敵トシカ思ッテイナカッタカラ」
提督「……………」
ヲ級「デモ、アナタノ『ヒトミ』ハ嘘ヲツイテナカッタ。私ニハ分カル、ダカラアナタヲ信ジテモイイト考エガ変ワッタ」
提督「俺を……信じる?」
ヲ級「姫サマタチハ言ッテタ、『ヒトミハ嘘ヲツカナイ』ッテ。ダカラ………」
提督(……俺は)
ヲ級「………頑張ッテ、アナタナラ出来ルカモシレナイ。戦イヲ止メルコトガ」クルッ
那智「……来るんだ」
ヲ級「ワカッタ」
コツ-ンコツ-ン…
提督「……………」
日向「戦いを止める、か」
加賀「瞳は嘘をつかない……あの子たちも案外、私達と変わらないのかもしれないわね」
提督「………そうか、変わらないんだろうな。俺たちも、彼女たちも」クイッ
日向「さて、さっき言いかけてたことは何だ?」
加賀「私達に言いたいことがあるんでしょう?」
提督「そうだな………俺は、実を言えば、こんな甘ちゃんなんだよ。いつか敵とも手が取り敢えると思ってしまってるような最高の甘ちゃんだ」
日向「……ふっ」
加賀「勿論、もう知ってるわ」クス
提督「でもこんな俺でも、この先着いてきてくれるか?そう言いたかったんだ。自信がなくなってしまいそうでな」
加賀「意味のない質問よ。私が従うのはたったひとりだけ、認めた人にしか着いていかないわ。それは……貴方しかいないのだから」ギュッ
日向「まあ、そうなるな。世界に1人、君だけさ。私たちの司令官はな」ポン
提督「………ありがとうな。2人とも」ニコリ
提督(そうだ。確かに俺はドMだ。しかしそれ以前に、みんなを率いる司令官だったんだ)
提督(だから言わなくていい、俺がドMであることを。ただ心の中にしまっておけばいい……みんなの前では、俺はいつでも頼れる存在でいなければならないんだ)
提督(いつかこの暁の水平線に………日が沈むのを、仲間と、敵だった子たちとも一緒に見つめられるまでは、俺は………)
提督(………提督なんだ!しっかりしなくちゃなぁ!)グッ!
日向(……なあ加賀、この匂い)ヒソヒソ
加賀(一体なんなのかしら…?魚介の香り?)ヒソヒソ
ヲ級「オマエタチノ司令官ハ烏賊ノ匂イガスルンダナア」
那智「?」
◆少しだけ続く◆
鎮守府、屋外テラス
提督「…………んっ?」パチリ
提督(眠って……しまったのか?ベンチで一休みするつもりだったんだが、こりゃあ一休みどころじゃ済まないな)ゴシゴシ
提督「思えばもう日の入りじゃないか……とっとと戻らないと、また日向と加賀にどやされてしまうな」ヨイショ
…コテン
提督「む…?肩が重…」
雷「………くー………」スピ-…
提督「………なんで横にいるのに気づいてないんだ、俺は」ボスッ
提督(そもそも、よく見れば)チラ
電「すぅ……すぅ…………」
暁「むにゃ………エライの……むにゃ……」
響「しれい……………ふぅぅ……」
提督(鹿島あたりに頼まれて俺を探しに来て見つけたはいいが、起こすのが可哀想だと思い一緒に寝た。そんなところだろうか?なぜ一緒に寝るという選択をしたのかは全くわからんが…)
提督(なんだか4人の気の抜けた寝顔を見てると普段の戦いのことを忘れてしまいそうになる。しかしそれは紛れもない現実だ)
提督(あの深海棲艦の子を解放してしばらく経った。今まではどちらかの部隊が戦闘不能になるということでしか決着はつかなかったが、今は相手が投降に応じたり、領海内に侵入してくることもかなり減った。現実は変わりつつある……あの子が何か伝えてくれたのだろうか)
提督「……まだまだやることは山積みなのには変わりがないがな、とにかくいい加減戻るとするか」グイグイ
提督(しかし重い。流石に子供とはいえど4人に寄りかかられるとズシンとくるな。カワイソウだがここは起こして………ん?4人分?重い………)ピタッ
スピ-スピ-……
提督「……………」
…………………………
提督「うっ….…ぐおおお……!おふぅううう……よ、4人とも…….ど、どいてくれぇ………!」ミシミシ
雷「あれれー?このイス喋ってるよ?イスが喋るなんて不思議だなー」クスクス
電「おかしなイスさんなのです。座り心地は悪くないけど…ふふ」
暁「あんたなんて私たちのイスになるのが相応しいのよ!ありがたく思いなさい!」ケラケラ!
響「どう司令官?4人にいじめられるのは、とっても嬉しいでしょ…?」ニコ
……………………………
提督「すごく……イイですッ!生きててよかったッ!あはぁあああんッ!!おほぉっ!?はぁあああんッ!!んッほぁああああああああああああ~~~んッッッッッッ!!」ビクンビクンビクンビクンビクンビクンビクンビクンビクンビクンビクンビクンビクン!
雷「ほへ…?」パチリ
電「はぅ…?」パチリ
暁「んむ…?」パチリ
響「ふえ…?」パチリ
アッハァアアアアアアアアアンッ…!
不知火「……司令って」
弥生「ええ」
不知火「変態ですよね」
弥生「ええ」
完
数日間に渡ってご覧くださりありがとうございました。
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変態提督を超える更なる変態が出てくるマンガはこれしかない!今すぐ書店へ急ごう!
続きは8巻が出たらやるかもしれない
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