漣「おいゴラァ!」 提督「え、なに?」 (97)

初投稿の初心者です。

キャラ崩壊、シリアス?、地の文、さらに駄文と、とても拙いSSみたいなものになりますが、温かい目で見ていただけたら幸いです。

以後、投下して行きます。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1394079993

漣「一番最初にこの舞鶴鎮守府に着任した艦娘は漣ですよね!?」

提督「あ、あぁそうだけど」

漣「そこから右も左も分からない私達は、お互いに奮闘してきたわよね!?」

提督「おう・・・」

漣「じゃぁ、なんで私を第一線で活躍させてくれないんですか!?来る日も来る日も遠征ばかり。旗艦のピーキーな夕張さんは、費用を食うし。色々とうんざりです!」

提督「費用を食ったのは戦時中の話だろ。本人を目の前にして、何か言ったりしてないだろうな?」

漣「・・・べつに夕張さんを悪く言っていません。あの人遅いですし、紙装甲だし」

提督「夕張は3300t級の軽巡に、どれだけ武装を詰めるかテストした・・・言わば実験艦だったからな。あと改装する前は、軽巡で一番燃料の消費が少なかったんだぞ」

漣「それ改装する前は、ですよね?夕張さんがあまり皆の役に立ててない事を悩んで、それを知ったご主人様が改装してあげたのを知ってるんですよ?」

提督「なぜそれを・・・」

漣「どれだけ付き合いが長いと思ってるんですか。それでも夕張さんは軽巡の中で耐久、回避、装甲がてんでダメです」

提督「お前・・・本当にそれ、本人目の前にして言ってないよな?」

漣「漣もそんなに鬼じゃありません。それに夕張さんは自分でも気にしてますから、突っついていじったりでもしたら、すぐ大泣きし始めますよ」

漣「んって!!!そういうことを話に来たんじゃないんです!」

提督「・・・お前のさっきまでの口振りだと、旗艦の夕張をどうにかして欲しい、って話に聞こえるんだが?」

漣「ち・が・い・ま・す!漣が言いたいのは、なぜ私は最初からこの鎮守府にいるのに、最前線で戦わせてもらえないかってことです!」

提督「あぁ、そういえば最初そんなこと言ってたな」

提督「ってかなんでそんなに最前線で戦いたいんだ?」

漣「さっきから言ってるじゃないですか!始めからこの鎮守府にいるから」

提督「いやだからと言って、お前を入れて他の子を入れないのはおかしいぞ。それは色々と差別してるだろう」

漣「妙にこんな時だけ正論言いやがって・・・漣が前にでちゃいけない理由があるんですか?」

提督「まぁ、理由を言うなら攻撃や耐久の低さかな」

漣「うぐっ・・・わかってます。わかってましたよそれくらい!気合でカバーですっ!」

提督「いや無理だし!あと特筆して加えるなら、お前は俺の思い入れも強いし、怪我をして欲しくないってのもあるな」

漣「そこは素直に嬉しいです。でも、漣は駆逐艦です。艦と名前がついてる以上、戦場で散るのが道理です」

提督「・・・どうしてそんなに生き急ぐ?」

漣「別にそんなつもりはありません。漣はただ前線で活躍したいのです。今までは補給を兼ねて、遠征することに甘んじてきましたが、そろそろ前線で戦って見たいのです!」

提督「・・・はぁ。漣、思ったよりも前線の攻略隊は厳しいぞ」

漣「はい!」

漣は部屋を出て行った。







提督「・・・あいつ、旗艦の夕張が羨ましいのかもな・・・」

こんな風に書いていきます

一体誰が見てるのか、むしろ誰も見てないのか・・・

余談ですがこのスレの近くに、同じく漣を主体として書いている人がいて親近感がわきました

漣関連のSSがもっと増えるといいなぁ

提督「あー、今日漣を連れて出撃して欲しいんだが」

北上「えー、駆逐艦。いや」

榛名「榛名は大丈夫ですけど、みなさんは?」

青葉「青葉はOKですぅ!」

最上「僕もOKだよ」

隼鷹「私も全然構わないぜー!」

金剛「漣ちゃんは私たちに任せてヨー!」

提督「よし、じゃぁ北上。留守番よろしくな?」

北上「えっ!?」

漣「ここがキス島沖・・・」

金剛「着きましター」

最上「羅針盤は?」

青葉「はい!・・・どうやら北東のようです」

金剛「サクッと終わらせてhomeに帰りまショー!」

ーーーーーーーーーーー

隼鷹「二連戦してるけど、大丈夫かいあんた」

榛名「はい!榛名は」

隼鷹「あんたにゃきいてないよ」

榛名「えっ、あっはい・・・」

漣「漣は大丈夫なのです」

隼鷹「遠征ばかりで体が鈍ってるかもしれないから、気をつけときなよ?」

漣「わかりました」

ーーーーーーーーーーー

金剛「左舷敵艦確認!撃てェー!」

最上「敵機確認!発艦用意!」

隼鷹「よーし、攻撃隊!発艦しちゃってー!」

榛名「榛名、砲撃開始です!」

漣「これが漣の本気なのです!」

青葉「敵はまだこちらに気づいてないよ?」

隼鷹「は!?」

最上「え!?」

漣「・・・あはは・・・・・・」

そして、時間は帰投後まで進む。

提督「で、被弾して、しかも大破で帰ってきたと」

漣「ぐぬぬ・・・なんもいえねー」

金剛「て、提督ゥ・・・あんまり怒らないであげてヨ?私達がしっかりサポートできなかったってこともあるんだからサー」

最上「そ、そうですよ!僕も余り手が回らなくて・・・」

提督「・・・・・・はぁ~」

漣「・・・・・・うぅ」

提督「お前らもう帰っていいぞ。漣はここに残るように」

金剛「あんまりきつく怒っちゃダメだからネー」

青葉「さて、私はこの状況を取材でも」

隼鷹「はい、はい。あんたも素直に部屋をでる」

青葉「あっ、えっ待って!取材が!記者魂が!事件が私を呼んでいるっ!」

隼鷹「いいから、いくよ。」

青葉「ひっぱらないでくださいー!私はしゅざぃ...もっ..す.....ん....す」

青葉は連れていかれた。

青葉さんスネーク
オナシャス

提督「・・・・・・さて、漣。事後報告だ」

漣「・・・はいっ」

提督「・・・・・・どうだった?」

漣「・・・え?」

提督「第一線での戦闘はどうだったんだってことだ」

漣「あ、あの。えと」

提督「お前、怒られるとでも思ったのか?」

漣「は、はい」

提督「んなわけねぇだろ。むしろ生きて帰って来られたことにホッとしてるよ」

漣「・・・・・・」

提督「で、どうだったよ。最前線は」

漣「・・・私・・・足手纏いでした・・・・・・」

提督「・・・・・・そうか」

漣「本当に怒らないんですね」

提督「当たり前だろ。俺はただここで艦娘に指示をだして座ってるだけだしな」

漣「そ、そんなことっ」

おいゴラァ!免許持ってんのか

>>14

見ていた人がいるのに驚きです、ありがとうございます

なお青葉さんは、話の進行上まだ出てきません
隼鷹に連れていかれた上、見張られてるので・・・

>>17

一応最後まで書き溜めしてあるので、出来るだけ早く投稿したいとは思うのですが、昼ごはんをまだ食べてないので少しの間いなくなります
こんなSSのために、時間を割いて待っていただきありがとうございます

ホモはせっかち

だだだだ誰がホモなんだよよ?
お俺はホモォなんかじゃ、ねねねぇぇぞ?

帰ってきました

また投下し始めます

>>20
ホモは嘘つき

提督「他にも駆逐艦でお前みたいに、前線で働きたいやつもいる。そういうやつの願いを叶えてやって、今後第一艦隊で働くかどうかを決めてもらう」

提督「・・・俺自身はあまり進めないがな。いくら運が高くても、回避が高い駆逐艦でも、装甲は重巡や戦艦には劣る。一発当たったらほぼ大破だ」

提督「だからと言って一度も経験してみずに、夢を絶っちまうのは誰であろうが嫌だろ?」

提督「やっぱりやりたいやつには、やらせてやりたいんだよ」

漣「・・・・・・すみませんでした」

漣「・・・私の考えが甘かったです」

提督「・・・そうでもないぞ。漣も実践をこなして行けば、第一艦隊でもやっていけると思っているからな」

漣「でも、私には・・・荷が重いです」

提督「最初はあんなにやる気だったのにな」

漣「・・・皮肉ですか?」

提督「いや、あれだけの威勢があったんだ。むしろ皮肉なのは運命だ」

提督「そんな状態で帰ってこなかったら、漣はそんな考えを持たなかっただろ?」

漣「・・・・・・」

提督「すこし意地が悪いが最終確認だ。第一艦隊で働くつもりはないか?」

漣「・・・・・・私には、できません」

提督「・・・わかった。ならもう今日はこれ以上、漣を引き止める理由はない。それに疲れたうえ、入渠しなきゃいかんだろ?」

漣「そう、ですね。入渠してきます。失礼しました」

漣は部屋を出て行った。

提督「・・・はぁ・・・提督ってのは難儀なもんだな・・・・・・」

???????????

金剛「あ、漣ー! Come over here!」

漣「え?あ、はい」

金剛「んー?なんか元気ないネー。・・・やっぱり怒られタ?」

漣「いえ。怒られることはありませんでした。でも・・・」

金剛「But?」

漣「少し・・・無理を言っていたんだなっ・・・て」

金剛「無理?Why?」

漣は今朝方から今に至るまで、提督との事のあらましを金剛に話し始めた。

金剛「oh...提督はそこまで考えて、今日漣を出撃させてたんですネ」

漣「漣もそこまで考えていたとは思ってませんでした。」

金剛「あの人は優しいですもんネー。でも少し優しすぎるところが問題ですネ」

漣「自分が辛いなら、私たち駆逐艦を、無理に第一艦隊へ誘わなくてもいいのに・・・」

金剛「誘わなくても変わらなかったヨ」

漣「え?」

金剛「私たちは・・・りっぱな兵器デース。戦うために造られましタ。だから、漣の潜在的なその気持ちが、表に現れたんじゃないかナ?」

漣「・・・・・・」

金剛「そんなに深く考え込まないほうがいいヨ。今は今。昔は昔だしネ」

提督「おーい!漣!金剛!お前らいつまで入渠してるんだっ!ドックの妖精やおっちゃんが、お前らの艤装がずっと置きっ放しで邪魔だって言ってるぞ!」

風呂場の外から提督の声が聞こえた。

漣「やばっ!」

金剛「・・・これは怒られちゃうネー」

二人は急いで風呂場からでると、着替えを済まし、出入り口にある暖簾をくぐる。そこには提督が待っていた。

提督「あまりドックに迷惑かけるなよ?赤城じゃないんだから・・・」

漣・金剛「すみません」

提督「はぁ・・・こっもあんまり怒りたくないんだからな?」

金剛「なら怒らなければいいデース」

私は小さくそうつぶやく。

提督「おぉ、金剛。よほど怒られたいと見た」

どうやら聞こえていたらしい。

金剛「あー、えー・・・あはは」

提督「まったく。・・・・・・ほら、ドックに行って艤装をとって、部屋に戻れ」

漣・金剛「はい」

提督「金剛。お前は後で俺の部屋にこい」

金剛「oops!」

漣「あはは・・・」

ーーーーーーーーーーー

金剛「失礼しマス」

私は提督に言われた通り、提督の部屋に来た。

提督「おう、はいれ」

おそらく怒られるのだろうが、その程度ならなんとでもなる。

提督「まぁ、なんだ。呼ばれた意味は理解してると思うが...」

ほら、始まった。怒られる事には慣れてしまったが、無視を決め込むなんて、失礼なことはしない。

提督「それはおいといてだな・・・漣の様子はどうだった?」

金剛「・・・え?」

私は唖然とした。私自身漣の話をするため、今夜提督の部屋に向かうつもりでいた所、こんな形で来ることになるとは思いもしなかった。斯く言う提督も、同じ考えで私を呼んだことについて、やっぱりこの人は優し過ぎるヨ、と呆れる反面、内心漣を羨ましく思う。

提督「ほら、他人の目からみてどう映ったか、とか色々」

金剛「・・・少々危なっかしい所はあったケド・・・全体的には悪くないヨ」

提督「そうか・・・あいつな・・・自分が今回の任務の足をひっぱってたって言ってたんだ」

金剛「・・・漣にお風呂で聞いたヨ」

提督「あいつ・・・これからもそのことを悔やんだりするかなぁ」

金剛「漣は強い子だから、大丈夫だヨ」

提督「あぁ。でも漣はいつも元気で、わりとうるさいやつなのに、今回はしょんぼりして悩んでやがる」

提督「やっぱり俺個人としては心配なんだよな」

金剛「・・・・・・だからと言ってどうするんデスカ?」

提督「だからこそ、今の俺にはしてやれることがないんだ。時が解決してくれれば万々歳だけどな」

金剛「でも提督は、無責任だと思ってる?」

提督「・・・あぁ。・・・手厳しいな金剛は。しかし全くもってその通りだ」

金剛「それは.........違うと思いマス」

金剛「提督の采配は間違ってないデス。それは漣が望んだものだから」

提督「でも望みを叶えたのは俺個人の思いだけじゃなく、利己的な打算もあったからだ」

金剛「・・・」

提督「俺は漣以外の駆逐艦にも同じことをして、第一艦隊で働ける能力があるか選定したことがある。」

提督「そうやってお前たちは、遠征隊や攻略隊に分けられてきた。本人の性質や意志など加味せず、能力だけで判断されて、だ」

金剛「じゃぁ今までの事は、全くの偽善だったっていうんデスカ?そんなに卑しい打算だけじゃないはずデス!」

提督「いいや・・・現に第一艦隊には駆逐艦はいないだろう。このことから見て取れるように、俺の思いや本人の気概なんて希薄なものだ」

金剛「それは提督が漣や他の子たちを思ってのことデス!本当に利己主義な人は、数や物量をいいことに、捨て艦戦法や潜水艦での資材集めを行いマス!わざわざ選抜を行ったりしないヨ!」

提督「・・・」

金剛「だからそんなに思い詰めないでくだサイ!漣の願いを聞いてあげたあなたに、非はありません!」

提督「たとえ・・・たとえ願いが聞けて、それが行えたとしても、叶わないなら何の意味がある!こんなことになったのは俺のせいだろう!?」

金剛「あなたの采配で全てが決まっても、それを行うのは艦娘である私たちデス!そもそも後押しをしただけで、できなかったのは漣では!?」

提督「・・・・・・」

金剛「・・・なぜ、そんなにも、優しくあろうとするんデスカ?私にはまったくわかりません」

提督「・・・・・・」

金剛「・・・すみません。言い過ぎマシタ」

提督「俺も・・・少し熱くなり過ぎた。すまなかった」

金剛「でも提督、これだけは言わせてくだサイ。その優しさはいつか身を滅ぼしマス」

提督「・・・・・・お前がそこまでいうのなら・・・そうなり過ぎないよう善処しよう」

金剛「では、失礼します」

提督「おう・・・あ、いやちょっと待ってくれ」

金剛「はい?」

提督「いや、漣の件は置いといてだな・・・今回はお前を怒るために呼んだんだ。それなのに何もなしで帰ってしまうってのはなぁ」

金剛は露骨に嫌な顔をする。

金剛「漣はお咎めなしなのニー?」

提督「今のあいつに、これ以上負担はかけたくないからな」

金剛「私だけなんて酷いヨ!そこは一蓮托生が普通でショ。だから私も怒らないで欲しいヨー」

提督「そうは問屋が卸さない。といっても俺も怒る気はないから、一つ貸しってことにしよう」

金剛「貸し・・・。はぁ、どうやって返そうカナー」

提督「まぁどんな形でもいいさ。さて、時間を取らせてすまない。もう下がっていいぞ」

金剛「はい。では失礼しました」

ーーーーーーーーーーー

私は今日、ご主人様に無理を言ってしまったことを謝るため、もう一度提督の部屋に向かった。

部屋の前に着くと、内部での会話がドア越しに聞こえてきた。

「わざわざ選抜を行ったりしないヨ!」

ノックをしようとした手を止める。

すこし強めな、金剛さんの声が中から聞こえてきたからだ。

怒られているはずの彼女が、どんな会話をしてるのか少し気になり、聞き耳を立ててみる。

金剛「だからそんなに思い詰めないでくだサイ!漣の願いを聞いてあげたあなたに非はありません!」

私はすこし戸惑った。

なぜ金剛さんが、ご主人様と私についての話をしてるのか分からなかった。

提督「たとえ・・・たとえ願いが聞けて、それが行えたとしても、叶わないなら何の意味がある!こんなことになったのは俺のせいだろう!?」

漣「え?・・・」

私はご主人様の珍しい大声に驚き、すこし惚ける。

金剛「あなたの采配で全てが決まっても、それを行うのは艦娘である私たちデス!そもそも後押しをしただけで、できなかったのは漣では!?」

停止していた脳が、ようやくここまでの会話を少し理解してきた。

私は居ても立っても居られなくなり、この場を走り去った。

ーーーーーーーーーーー

翌日。

金剛「提督ゥ!漣がいません!」

提督「は?」

金剛「朝から誰も見かけてないんデス!部屋ももぬけの殻!消えちゃったんだヨッ!」

俺はそこまで聞くと、咄嗟に部屋を出た。

その時、金剛に後ろから手を掴まれる。

金剛「どこにいくんデスカ!」

提督「漣を探しに行くんだ!」

掴まれた手を無理やり解き、俺は走り出した。

金剛「あっ、ちょっと提督ゥ!」

青葉「えぇ~と・・・なにやら切迫してましたが、事件ですか?」

金剛「漣がいないんデス!」

青葉「いない?」

ーーーーーーーーーーー

俺はまず適当な小型船で、海にでる準備をした。

艦娘が逃げるなら、陸路より海路のほうが圧倒的に早く、遠くへ行けると当たりをつけたからだ。

そのとき放送が聞こえた。

青葉「あー、あー、マイクテス、マイクテス、おはようございます。皆さんにごきょ」

金剛「漣が今日の朝からどこにもいないの!だからみんな、探すの手伝っテーーッ!」

青葉「うわわわ!そんなに大声出したらうるさ」

ここで放送が切れた。

提督「ははは・・・あいつら」

金剛も漣を探してくれるだろうと思ったが、こんな大々的にやってくれるとは、思わず嬉しさから笑みがこぼれた。

そして準備が整い次第、俺は海に出た。

ーーーーーーーーーーー

曙「漣ー!いたら返事しなさい!」

朧「漣ー!どこにいるのー!」

朧・曙「あっ」

朧「曙も探してたんだ」

曙「当たり前じゃない。全く迷惑かけてくれるわね」

朧「ははは、だね」

潮「み、みんなぁ~!」

曙「ん?」

朧「お?」

潮「ハァ・・・ハァ・・・て、提督が」

朧「ほらほら、落ち着いて」

曙「なれてないのに、大声なんてだすからよ」

潮「はぁ、えぇっと、提督が海に行っちゃって、多分漣お姉ちゃんの事だと思ったから、だから」

朧「提督は、海に行ったとおもったのね・・・なら」

曙「ったく、しょうがないわね」

潮「え?え?」

曙「なにぼさっとしてんの?あんたも行くんでしょ。漣を迎えに」

朧「早くこないと私一人で行っちゃうよ」

潮「え、えっと・・・そっちは・・・・・・陸です・・・・・・海は・・・ないです」

朧と曙は一瞬停止してUターンし、何事もなかったかのように海に向かい始めた。

ーーーーーーーーーーー

曙「なにぼさっとしてんの?あんたも行くんでしょ。漣を迎えに」

朧「早くこないと私一人で行っちゃうよ」

潮「え、えっと・・・そっちは・・・・・・陸です・・・・・・海は・・・ないです」

朧と曙は一瞬停止してUターンし、何事もなかったかのように海に向かい始めた。

ーーーーーーーーーーー

海は広い。

この中から人間を一人探し出すのは、とても困難だ。

だが普通の人間のように、水に沈み、海上に頭一つ浮かんでいる人を探すよりかは、幾分も気が楽だ。

されど海上、幾ら水面上に立てる艦娘であっても、人の形をしている。離れていてはただ点のようにしか見えない。

それゆえに俺は目を凝らし、漣を探す。

そうこうして海を走ること数十分。

前方の海面下に、黒い影が複数現れた。

駆逐イ級の三隻である。

提督「クッソ!」

急いで航路を変える。

舵を切るのが遅れていたら、今頃正面衝突により、この小型船は大破していたことだろう。

しかし深海棲艦もこちらに気づいていたようで、後ろから追ってくる。

提督「攻撃なんか受けたら、一瞬でおじゃんだ!」

駆逐イ級は口の内部から攻撃を繰りだし、その砲弾が船を横切って海面に落ちた。波の余波により船体が大きく揺れる。

提督「うおっ!ここにきて運がついてねぇな」

しかし攻撃はそれだけに留まらない。

提督「しつこいなっ!」

俺はこの状況を何とかできないか、考えてみることにした。

ーーーーーーーーーーー

金剛「提督が海に出たッテーー!?」

隼鷹「あ、いや、おちつけって。まだそうと決まったわけじゃないからさ」

金剛「でも鎮守府にあった小型船がないなら、提督しかいないヨ!」

隼鷹「だとしても、あてもなくうちらが、海にでてどうすんだい?」

榛名「そうですよ。お姉様はすこし落ち着いてください。榛名が行ってきます」

隼鷹「お前もおちつけって!」

最上「ちょっとみんな。ここは素直に待ってみたらどう?」

金剛「Why!?」

最上「あれ見てよ」

窓の外を指差す。

そこに映るのは真っ青な大海原と。

金剛「あれって・・・」

最上「ね?僕達が行くより、姉妹のほうがいいと思うんだ。それに、ここには何人か残ってなくちゃだしね」

ーーーーーーーーーーー

朧・曙・潮の三人は、風を切りながら海を進む。

潮「あのー・・・どこに向かってるんですか?」

朧「とにかく何処か」

曙「は!?朧姉ぇ、当てはないの!?」

朧「い、いや。だって海なんて、隠れるところないし」

潮「でも方角もわからないんじゃぁ、探しようがないですよ」

曙「ここまできたってのに、踏んだり蹴ったりじゃない」

朧「だとしても探さなきゃ!」

曙「それは・・・わかってるわよ」

潮「・・・はい」

曙「朧姉ぇ?深海棲艦は近海にもいるから危険性が高いわよ」

朧「うっ」

曙「また一人で行動しようと思ってたでしょ?」

朧「いやー、あはは」

潮「あ、曙お姉ちゃんも、あまり離れて行動したら・・・その」

曙「・・・わかってるわよ。潮の運にあやからせてもらうわ」

朧「まぁとにかく、もうこうなったらホントに運かな」

潮「そう・・・ですよね」

ーーーーーーーーーーー

真夜中の海はとても怖い。

ただっぴろい空間。頭上には月と星々。黒い水面は、月の光を浴びてただ揺蕩う。

ここに生は感じられず、ただあるとすれば私一人。

海を覗いてみれば、生き物なんて数えられないほどいるはずなのに、この闇と静けさがそうは感じさせない。

このまま夜闇に溶けてしまえば、もう見つかることはない。

一瞬そう思った自分が一番怖い。

恐怖を感じるということは、やっぱりまだ、後悔している自分がいるからだろう。

漣「みんなに謝ろうって、思ってたのになぁ・・・」

一時の感情に身を任せた、自分が悪い。

そんなことは分かっている。

分かっていたはずなのに・・・。

漣「あれ?・・・なんで泣いてんだろ、私・・・あれ?」

私は訳もわからず泣いた。

ーーーーーーーーーーー

提督「いくら小型船で、小回りがきくからって・・・いけるもんかね?」

自分に自問する。

幸いにも、他の敵艦には見つかっていない。なので今のうちに、こいつらをどうにかしなければいけない。

考えている間にも攻撃はたえず、俺の向かわされている先は南西諸島沖方面。

俺は一層焦り始める。

このまま進んで行ったら、こいつらよりも厄介なやつに出会ってしまう。

そこで俺は有る考えを持って、鎮守府近海付近に帰るため、大きく旋回する。

そこに駆逐イ級の一隻が、先へ回り込んで来た。

後ろには残りの敵駆逐艦が、縦に並んでいる。

挟撃の隊形だ。

提督「やはりな」

俺は後ろの駆逐艦と、一列になるように船を動かす。

そしてスピードをあげた。

後ろの二隻もそれにつられて追いかけてくる。

その時、前方に構えた駆逐イ級の、かすかな動きが見てとれた。

提督「今だ!」

俺は直角に曲がるよう舵をきった。

その後、駆逐イ級の口から魚雷が放たれる。

船はすぐには曲がらなかったが、船体は大きくずれた。

その真横を、駆逐イ級の放った魚雷が通り過ぎる。

後方の敵艦は、俺の急な動きを予想していなかったのか、勢いを殺しきれずに前に進む。

曲がろうともしていたが、あいにくもう遅い。

敵の放った魚雷は、後方にいた駆逐艦二隻に激突し、みるも無残に沈んで行った。

俺はある程度進んだ後船を止め、残った一隻を遠くから見る。

提督「あとはあいつだけか・・・」

一息つく暇もなく、敵の駆逐イ級に変化が現れる。

全身が赤いオーラに包まれ、目が赤く光だした。

そして咆哮をあげ、こちらに向き直り、直進してくる。

提督「っ!?鬼ごっこはまだ終わってないってか!!」

急いで船をだし、また逃げる。

提督「一対一じゃ分が悪いっての!」

俺は最後の賭けにでる。

ーーーーーーーーーーー

朝になり数時間たった頃。

漣「やっぱり・・・帰ろう」

半日頭を冷やして、自分がどれほど馬鹿だったかを思い知った。

この考えに至るまでに、これほどの時間がかかった自分へ、憤りを感じる。

漣「そしてみんなに・・・ちゃんと謝ろう。許してくれないかもだけど」

私は鎮守府を目指し進み始めた。

ーーーーーーーーーーー

提督「さっきのやつよりスピードや攻撃の正確さが違う!エリート艦ってのは伊達じゃないなっ!」

ふと船のメーターに目を落とす。

提督「まじか・・・」

ガソリンがそろそろなくなりそうなのである。

俺は焦燥感に駆られ始めた。

提督「もうやるしかねぇな・・・」

勢いよく旋回して、駆逐イ級に向き直る。

提督「これが人生最後の大博打・・・」

駆逐イ級に向かい、スピードをあげる。

正面衝突だ。

これは向かっている途中に、攻撃されたら完全に失敗だ。

だがもう背に腹は変えられない。

提督「人間様をなめるなよ!」

駆逐イ級は魚雷を発射した。

それが船体に突き刺さる。

提督「くっ!」

しかし何も起こらない。

船も前にちゃんと進んでいる。

提督「不発弾・・・運は俺に味方したみたいだなっ!」

そのまま船は、駆逐イ級に突っ込んだ。

なぜか漣の声が聞こえた気がした。

ーーーーーーーーーーー

そろそろ鎮守府近海だ。

なんだかそわそわしてきたので、少し止まってみた。

するとなにか音が聞こえてくる。

漣「敵っ!?」

あたりを見回す。

音の聞こえた方向には、深海棲艦に追われるモーターボートが見える。

漣「助けなきゃ!」

漣は急いで敵艦の方へと向かう。

追いかけられている船は、急に旋回し、敵艦に勢いをあげて向かい始めた。

漣「何を考えてるの!?あれじゃぶつかっちゃう!」

船に乗っている人物の行動が気になり、よく見てみると、漣にとっては見慣れた人物だった。

漣「ご、ご主人様!?なんで!」

そして敵艦の魚雷が船へささる。

漣「え?・・・」

だが、不発したようで事なきを得た。

それにもかかわらず、船は敵艦へと進む。

漣「う、嘘!なんで逃げないの!!間に合って!」

しかしご主人様を乗せた船は、そのまま敵艦に衝突してしまう。

漣「嫌っ!・・・嫌ぁぁーーーー!」

ーーーーーーーーーーー

朧「ん?何か声が聞こえなかった?」

曙「漣・・・かもしれないわね」

潮「行ってみますか?下手に動くよりかはいいと思うので」

朧「そうだね。たぶんこっちの方から聞こえてきたはず」

ーーーーーーーーーーー

派手に駆逐イ級とぶつかった俺は、海に放り投げだされ沈んでいく。

提督「(我ながら、思い切ったなぁ)」

ある程度沈むと浮かんで行き、水面に顔がでた。

だが体はそこら中が痛く、どうも動けそうにない。

漣「ご主人様!ご主人様!どこですかっ!・・・ご主人様ぁっ!」

船の瓦礫をかき分け、俺を呼ぶ漣の声が聞こえる。

漣「もしかして、海に・・・!」

気付いて欲しいが、ここはあえて黙っておこうと思った。

一応生きてるし、漣も近くにいるから、最悪助かるだろうと思った反面、今まで迷惑をかけたことへの仕返しだ。

でも流石に見つけてもらえなかったら困るので、何とか体を動かして漣にサインを送る。

だが体も思うように動かない。

漣「ご主人様!?ご主人様!!」

どうやら漣に発見してもらえたらしい。

とりあえずこれで助かった。

漣はそこらへんで拾った船の大きな破片に、俺を乗せてくれた。

これで楽に息ができる。

さて、ここから俺は死んだふりをする。

漣の反応を伺うためだ。

漣「起きてっ!起きてください!ご主人様!死んじゃ嫌です!」

お?来たな。

すこし悪い気もするが、今までの報復だ。

しかし揺さぶられると体が痛い。

おそらく、何処かの骨が折れているようなきがする。

漣「死んじゃぁ・・・いやぁ・・・ひぅっ、うっ・・・やだぁ・・・まだっ・・・まだ謝ってないのに・・・やあぁぁ・・・起きて!起きてよぉっ!」

ふふふふふ。

楽しくなってきたぞ。

だがそろそろ止めてやらないと、流石にかわいそうだ。

提督「漣・・・」

漣「え!?・・・ご主人様?ご主人様ぁ!」

漣が抱きついてきた。

その勢いで俺と漣は海に沈む。

提督「ごぁ!」

抱きつかれた衝撃が体に響く。

水を少し飲み込んでしまった。

そして再び浮かび上がる。

漣「ご主人様・・・ご主人様・・・よかったぁ・・・ホントに・・・うっ・・・えぐっ・・・よがっだぁ」

漣はまた泣き出してしまった。

提督「はは・・・漣も無事でよかったよ」

漣「どーして・・・こんなところに」

提督「漣を探しに来たからに決まってるだろ」

漣「でも、だって」

提督「お前はうちの鎮守府の艦娘だ。だからかってに何処かにいかれたら困る。それに・・・」

漣「・・・」

提督「お前は俺の大切なパートナーだ。どこへ行ったって探しに行ってやる」

漣「・・・・・・ふぇっ・・・ひぅっ・・・うわぁぁぁぁん!」

提督「え!おい、何で泣く!?」

朧「いたっ!漣!と、提督も!」

曙「まったく、なに泣かせてんのよ!!」

潮「一応、一件落着・・・かな」

提督「いや違うっ!俺じゃない!断じて俺じゃないぞ!」

曙「こう言ってるけど。本当なの漣?」

漣は泣きながら首を縦に振る。

提督「ほ、ほら」

曙「・・・ならいいわ。というかこの破片はなんなのよ」

朧「それ、私も気になってた」

提督「話すと長くなるんだが・・・」

潮「か、帰りながらでいいじゃないですか」

朧「それもそうね」

曙「問題はどうやってこいつを連れて帰るかね」

そういって俺を見る三人。

提督「欲を言えば、優しく・・・・・・かな?」

曙「引きずって帰りましょ」

提督「もう少しいたわって!!」

ーーーーーーーーーーー

その後私は、ご主人様を連れて帰投し、金剛さん達やお姉様と潮にこってり怒られました。

でもみんな私を心配してくれていて、また泣き出してしまいました。

そのあと金剛さんに、ご主人様が私の事について苦悩していた様子を聞きました。

それを聞いて、私はこの鎮守府に来てよかったと思いました。

それと同時になぜか・・・ご主人様の事が気になって仕方なくなりました。

そんなご主人様はというと・・・。

漣「失礼します」

提督「おう、おはよう」

足や腕の骨が折れていて、ただいま入院中です。

漣「今日は何をしますか?」

提督「そうだなー。遠征をある程度しておいてくれ。あと攻略隊は今日はお休みで、演習でもさせておいてくれ」

漣「はい」

私はご主人様が提督をできない間だけ、提督として活動させてもらえることになりました。

元々秘書艦だったので、仕事については近くで見たり、書類整理やお仕事を一緒にしたことがあるので、ご主人様自身が、私に提督としての仕事を命じてくれました。

そして私はあの時から少し気になる事があります。

漣「あ・・・あの、ご主人様?」

提督「ん?」

漣「前・・・漣はご主人様のパートナーだって・・・その・・・・・・あれはどういう意味ですか?」///

提督「あぁ、あれ」

漣「はい」///

提督「あれは秘書艦だって事だけど・・・え、そもそも意味って?パートナーの意味?」

漣「・・・・・・」

私は呆れました。

抱きかけていた恋心も消え去るような、この言葉に。

漣「この天然ジゴロ!ご主人様のバカァ!」///

提督「は?え?」

私は勢いよく部屋を出て行きました。

あの時のトキメキを返して欲しいくらいです。

でもこれで確信しました。

この感情は、好きって意味なんだって。

漣「いつか・・・いつか絶対。漣の魅力に気付かせてあげますからね!ご主人様!」

この思いはまだまだ秘密です。


誤字脱字など、至らない点が多々あるとは思うのですが、以上をもって話は終了とさせていただきます

これは
どのタイミングでHTML以来を出せばいいんでしょうか?

では、ちょっとだけ蛇足を


病室にて。

夕張「失礼します。提督、おはようございます!」

提督「ん?、あぁ夕張か。おはよう」

夕張「その様子だと、まだ退院は遠そうですね・・・」

提督「たしかに・・・。あいつにも迷惑ばかりかけてられないんだが、なんにせよこれじゃぁな」

夕張「あはは・・・。あ、そういえば、私の部屋のブルーレイレコーダーが壊れてしまって・・・・・・提督の部屋のやつ、使ってもいいですか?」

提督「あぁ、自由に使ってくれいいぞ」

夕張「本当ですか!?ありがとうございます!提督大好きっ!」

提督「まったく・・・安いやつだな」

夕張「む・・・提督以外の人にこんなこと言いませんからね?」

提督「ホントかねぇ・・・」

夕張「ホントですよっ!」

提督「おうおう、なら時間と場所わきまえろよ?」

夕張「え?」

あたりを見回す。

老婆「若いってのは、いいねぇ」

老婆2「本当にね。私もあの頃はねーーー」

提督「ここ、病室だぞ」

青葉「青葉、見ちゃいました。夕張さんが病室で、提督に告白しているところを!」

青葉「これは、スクープです!【夕張 男の弱みにつけこんで】 明日の一面はこれで決まりです!」

隼鷹「おいおい、ほどほどにしておかないと、提督に怒られるぞー?」

漣「誰が、どこで、誰に、告白ですって?」#

青葉「あ、え?なんでそんなに怒ってるんですか!?ちょ、コワイ。怖いですっ、漣さん!!」

隼鷹「・・・ほら、言わんこっちゃない」

以上で本当に終わりです

読んでくださっていたみなさん
(いるかどうかは不明ですが)
ありがとうございました

ここは100近くなるか、明日になるかのどちらかで、html依頼を出します

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年03月11日 (火) 04:05:10   ID: 9Dvlx2BT

金剛に怒鳴るところとか、漣探しに海に一人で出てくところとかアホにもほどがあるな。そんなんで司令とか優しい以前に無責任だわ

2 :  SS好きの774さん   2014年03月19日 (水) 04:22:04   ID: qccZkokw

たs

3 :  SS好きの774さん   2014年11月14日 (金) 13:58:49   ID: sb6HHt3R

メソ…

4 :  SS好きの774さん   2014年12月24日 (水) 21:38:09   ID: ERP_oKDf

ボスケテ…

5 :  SS好きの774さん   2015年02月05日 (木) 12:54:38   ID: TGCIqV07

面白い、淡白だけど短いから仕方ないか

6 :  SS好きの774さん   2020年01月07日 (火) 18:27:50   ID: JHfc73sL

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