モバP「未来から俺がやってきた」 (135)

☆自分の部屋☆


モバP(以下P)「どうしよう……」アタマカカエ

P「前々から分かってはいたんだ。何人かのアイドルから好意らしきものを向けられているのは」

P「でも付き合うわけにはいかないし、誰かを選ぶと他の子のモチベーションが下がるかもしれないし……」

P「でもまさかそれが仇になって――一斉に告白されるとは思わなかった」

P「俺は一体どうすればいいんだ……」

P「……悪いのは俺だな。アイドルとプロデューサーだからって立場を言い訳にして、曖昧な立場をとっていた」

P「だから皆の業を煮やしたんだろう」

P「まさか人生で『誰が一番好きなのか選んでください!』なんてラブコメみたいなセリフを自分が聞く立場になるなんて、思わなかったよ」

P「……」

P「もう……年貢の納めときってやつなのかもしれないな」

P「俺も結構いい歳だし、親からもそろそろ身を固めろって言われてるし……」

P「……よし。決めた。想いに応えよう」

P「あいつらも俺が誰を選んでも恨みっこなしって約束してるみたいだし」

P「だけど問題は……誰を選ぶかってことなんだよな」ハァ

P「アイドルだからみんな当然のように可愛いし、それぞれ個性的な魅力がある」

P「前にお遊びで作った晶葉の好感度が見える眼鏡使ったら、全員好感度カンストしてたし……」

P「どうすればいいんだ……俺は一体誰を選ぶべきなんだ……」

P「とりあえず順番に1人ずつ考えてみよう」

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『私……プロデューサーさんのことが好きですっ。プロデューサーのことを考えたら、毎日幸せで、笑顔を抑えられなくて……えへへ。私ずっとプロデューサーと一緒にいて……私の笑顔でプロデューサーさんもいっぱい笑顔にしますっ、いえい!』


P「卯月の笑顔は本当ヤバイわ。仕事に疲れてる時でも、卯月の笑顔を思い出すだけで癒されるし……ベホマズンクラスの笑顔だよ」

P「卯月か……」


ズオオオオオオオオ


P「え!? な、なんだこれ!? 部屋の中に……空間の裂け目的なものが!?」

P「だ、誰か……出てくる!?」


?「卯月ちゃんのエヘ顔ダブルピース、マジ頑張ります最高!」スタッ


P「だ、誰だ!?」

?「落ち着け。怪しい者じゃない。……こういうものです」メイシスッ

P「あ、どうもご丁寧に……」

P(ん? この名刺……役職は変わってるけど、俺のだ。どういうことだ?)

?「混乱してるのは分かる。まず説明するから聞いてくれ」

?「俺は――10年後の未来から来たお前だ」

P「10年後の……俺?」

?「ああ。晶葉が作ったタイムマシーン乗ってきた。一応証拠に……ほら、右脇の下に星型の痣があるだろ?」

P「本当だ……俺と同じ痣が……」

P「つまり本当に……俺なのか?」

P(タイムマシーン……晶葉ならいずれ作るだろうと思ってたけど)

P(よく見ると、こいつの顔……俺にそっくりだな。俺が順当に歳をとっていけばこんな顔になるだろうって顔だ)

P(しかし……結構老けてるな。想像以上に皺が……10年でここまで……)


P「そ、それで俺に一体何の用なんだ?」

?「ああ。お前は今、複数のアイドルに告白されて、誰を選べばいいか悩んでいる……そうだな?」

P「どうしてそれを……!?」

?「そこは俺も10年前に通った道だからな」

?「そして俺は……考えた末に卯月を選んだ。俺は卯月を選んだ未来の俺なんだ」

卯月P「今日は悩めるお前の力になる為に来たんだ。卯月を選んだ俺の話を聞いて、少しでも悩みを解決する力になればいいと思ってな」

P「そうなのか……それは助かる。正直、みんな可愛すぎて、誰を選べばいいか困ってたんだ」

卯月P「そうだろうな。……まあ卯月が一番可愛いがな!」

卯月P「さて、卯月を選んだ俺だが……まあ一言で言うと、普通に幸せな人生を送ってる」

卯月P「卯月は頑張り屋さんだろ? 最初はそこまで上手じゃなかったら家事とかも、俺のために頑張って覚えてくれた」

卯月P「そして何よりも……あの笑顔だ。あの卯月の笑顔を独り占めできるんだ」

P「それは……凄い幸せだな」

卯月P「ああ、朝起きて最初の笑顔。いただきますの笑顔。行ってらっしゃいの笑顔。お帰りなさいの笑顔。一緒にお風呂に入りませんか?のちょっと照れた笑顔。もうそこは自分で洗いますから!のちょっと怒ったような笑顔」

卯月P「そろそろお布団行きませんか?のもじもじした笑顔。今日は私が頑張っちゃいます!の発情した笑顔。えへへ……すごかったです、の疲れた笑顔。1日を締めくくるおやすみなさいの笑顔」

卯月P「そんな笑顔尽くしの生活がお前を待っている」

P「なんてこった……天国じゃないか。想像するだけで頬が緩む……」ニヤニヤ

卯月P「おいおい、だらしない笑顔が出ているぞ俺。まあ、気持ちは分かる。俺だって家で待ってる卯月の笑顔を想像したら……へへ、へへへ……」


卯月P「――えへへっ!」ダブルピース


P「!?」

卯月P「勿論卯月のいいところは笑顔だけじゃない」

P「いや、お前、今……何……え……?」

P(なんか凄いものを見せられた気がする……)

卯月P「お前も十分分かってると思うが……あのお尻だな。少し大きめで張りがあり、それでいてマイルドなミツボシヒップ。卯月を語る上で、あの存在は避けられない」

P「お、おう……確かに。あのお尻にはどうしても引き付けられてしまう」

卯月P「何より恐ろしいのは、あの尻……成長を続けるんだ。完成系じゃないんだ。卯月が歳を経る度に、更に強く、柔軟になっていく……あの尻がどこへ向かうのが、今の俺でも分からない」

卯月P「しかし卯月の尻……いいよなぁ本当……へへ……うへへ……うへへへへ……」

P(うわぁ、公共の場で浮かべたらまず通報されるだろういやらしい笑顔だ……)

卯月P「うへ、うへへ……うひひ……」


卯月P「――えへへっ!」ダブルピース


P「それ何なんだよ!?」

卯月P「なにって……なにが?」

P「だからさっきからちょくちょく出てくる、満面の笑み! 超ド級のエヘ顔ダブルピースのことだよ!」

卯月P「……そうか……気づいてしまったか。できるだけ気づかれないように、こっそり笑ってるつもりだったんだが」

P「どこがこっそりだよ。背景に星のエフェクトとか出てたぞ? ……中年のオッサンのエヘ顔ダブルピースとか……誰得なんだよ……」

卯月P「……そうだな。ああ、卯月との生活を送る上で1つだけ困ったことがある。それがこの笑顔だ」

卯月P「長い時間卯月の側にいて、あの笑顔を直に受け続けていた俺は……感染してしまったんたんだ。卯月の全開スマイルに」

卯月P「夫婦は癖が似るっていうだろ? 俺は卯月のあのエヘ顔ダブルピースを浮かべるのが癖になっちゃったんだ」

卯月P「しかも卯月の笑顔は強力過ぎた。俺は体の芯まで蝕まれて……どんな笑顔を浮かべようと、あのエヘ顔ダブルピースが発動する体質になってしまったんだ」

P「え……どういうことだ?」

卯月P「笑顔にも色々な種類があるだろ? 爆笑、失笑、嘲笑、冷笑、照れ笑い、微笑、愛想笑い……そのどれを浮かべる時も、無条件でEDP(エヘ顔ダブルピース)が暴発するんだ」

卯月P「朝、ゴミ捨て場で近所のオバサンに挨拶代わりの愛想笑いを浮かべるときでさえ――EDPだ。毎朝そんな笑顔を向けられるからかオバサンも勘違いして、最近、露骨にボディタッチとかしてくるんだよ……」ゲンナリ

卯月P「こんなんだから、営業先とかでも当然EDPが暴発して……周りからはエヘ顔ダブルPなんて呼ばれてるよ」

P「それは……辛いな。そんなんだと日常生活的に問題があるんじゃ……」

卯月P「時々な。だがまあこの体質以外は、幸せにやってるよ」

卯月P「おっと……そろそろ未来に戻らないと」

卯月P「俺の意見が参考になったら嬉しいよ」

P「ああ……うん。まあ参考になったと思う」

卯月P「そりゃよかった。……うん。何か変な感じだけど……昔の俺と会えてよかったよ」

P「俺も……まあ、貴重な体験ができてよかった」

卯月P「じゃあな。お前が誰を選ぶかは分からないが……後悔だけはするなよ」

卯月P「……じゃ」ピッ


卯月P「――えへへ!」ダブルピース


ズオオオオオオオ


P「最後、口の端だけを吊り上げるようなカッコイイ別れの笑顔を浮かべたかったんだろうな……」

P「もの凄いエヘ顔ダブルピースになってたけど……」

P「ていうか顔の皺はあの笑顔が原因か……」

P「……」

P「とりあえず……卯月は保留にしとこう」

P「そうだな……次は、茜か」

茜『私、プロデューサーさんのことを考えていると、胸の奥に火が点いたみたいに熱くなるんです! そ、それであの……皆から言われてこれは……恋だって。恋ってこんなに熱くてドキドキするものなんですね! このドキドキをプロデューサーさんに伝えるには……こうですか!? これだけくっつけば伝わりますか!? 私の好きって気持ち伝わってますか!? ……あ、あれ……何か急に恥ずかしくなって――ちょっとお外走ってきます!!!』

P「まさか茜に告白されるなんてなぁ……」

P「情熱的な告白だった……」


ズオオオオオオオオ


P「うおおおお!? ま、また空間の裂け目(仮)が!?」

P「まさか……また未来から……!?」



?「ボンバァァァァ!!!」ズシャアアア



P(何かすげえデカイ物が突っ込んできた!?)

?「……ふぅ」スクッ

?「どうも!!! 俺は未来から来たお前だ!!! 10年後から来たぞ!!!!」

P「声でけえっ!」

P(ていうか声だけじゃなくて……何だこの体!? 肩幅広っ! 腕太っ! 太腿なんて丸太みたいだぞ……)

P「……え? ていうか……俺? 本当に?」

?「自分の顔くらい見て分かるだろ? 変なこと言うなぁ……ハッハッハ!!!」バンバン

P「い、痛い痛いっ」

P「いや、顔はまあ面影あるから分かるけど……体が……えぇー……何がどうなったらそんな体に……」

?「うん? 体? ああ、確かに昔の俺に比べたら少し逞しくはなったかな?」

P(少しじゃねーよ)

?「まあ、それもこれも茜のお陰だよ」

P「ってことは……茜と?」

?「そうだ!!! 俺は茜と結婚したお前だ!!!! 茜と!!!! マリッジした俺なんだ!!!!!! ボンバー!!!!」

P「いちいち叫ばないでくれよ!」

茜P「茜を選んだ俺の生活は大きく変わった。出来るだけ茜と一緒にいる為に趣味のランニングに付き合うことにしたんだ」

茜P「通勤前のランニング、休憩時間のランニング、家に帰るまでのランニング、夜のランニング」

茜P「最初こそ大変だったが……茜のあの元気な姿を見ているだけで、幸せだった。筋肉痛になった時は、マッサージもしてくれたしな」

茜P「そしてランニングの後は米を食う! 2人で仲良く米を食うんだ! 茜が握ったおにぎりは美味いぞ!!!! 何個だっていけるからな!!!!」

茜P「夜は夜で別のトレーニングをして……そんな生活を続けていたら――」



茜P「――でっかくなっちゃった!!!!」



P「そんなマ○ー審司みたく言われても……」

茜P「ハッハッハ!!! この体のお陰で疲れ知らずだよ!!! 仕事もバリバリこなせてちひろさんも喜んでるよ!!! 暑苦しいって言われるけどな!!!!」

P「そりゃまあ……うん。ていうか、その格好は?」

茜P「これか? 俺が所属してるラグビーチームのユニフォームだよ。ここに来る前に1試合あってな」

P「え……試合って……」

茜P「最近プロのラグビーチームにスカウトされたんだよ。まさかスカウトする立場だった俺がスカウトされるなんてな……アッハッハ!!! 人生何が起こるか分からんな!!!」

茜P「今じゃプロデューサーとラグビー選手の二足の草鞋だよ!!! 大変だけど充実してる毎日だ!!!! 茜も側で応援してくれてるしな、ボンバー!!!!」

茜P「おっと、そろそろ帰らないと」

茜P「俺は行くぞ。茜が待ってるからな。お前も茜を選ぶといい……ひたすら前へ向かって走り続ける毎日は楽しいぞ!!!」

茜P「いつかお前と同じチームでプレイできる日を待ってる!!!」

P「いや、それは物理的に無理だろ……」

茜P「じゃあな! あとお前もっと飯食えよ!!! そんなヒョロヒョロじゃ茜のタックルに耐えられないぞ!?」

茜P「ボンバァァァァァァ!!!!」


ズオオオオオ


P「……」

P「な、なんて暑苦しい奴なんだ……俺だけど」

P「部屋の温度が5℃も上がってるぞ……」

P「ラグビー選手かぁ……」

P「まあ……うん。茜もちょっと保留だな」

ポーン

P「お、LINEの通知が……ありすか」

ありす『今日の撮影で使ったウェディングドレスの写真をスタッフさんから貰えました。Pさんにも見て欲しいので、添付しておきます』

ありす『Pさんの隣で正式にこれを着るのはまだ先ですけど……それまで待ってて下さいね。私頑張って、早く大人になりますから』

P「ほう……これはまた、可愛らしい写真が……」

P「待っててください……か」


ズオオオオオオオ


P「うお!? ま、またか……3回目でも慣れないな」

P「今度は一体……」



?「やあ……いきなり現れてびっくりしたと思う。だが驚かないで欲しい。俺はお前に忠告を与えに来たんだ」スタッ



P「……」

P(何か頭丸坊主で、囚人服着た不審者が出て来た……)

P「け、警察を……!」

?「待て! 俺は怪しいものじゃない! こんなナリをしてるが、10年後の俺だ!」

?「中学生の頃、好きだった女の子にラブレターをあまりに内容が痛々し過ぎて当然のように振られ、そのラブレターが最近になってコピペになって出回り始めた……俺だ!」

P「そ、そんな俺しか知らないピンポイントな秘密を……え、マジで俺なの?」

P「う……た、確かによく見ると顔は俺だ。しかし……苦労が顔に滲み出ている……」

?「ああ。まあ……色々あったからな」フフッ

?「本当に色々……色々……あったんだ……!」グスッ

P(聞きたくねー!)

?「んんっ。改めて初めまして、過去の俺。俺は10年後の未来から来たお前だ。……今は346番って呼ばれてるよ」

?「見ての通り囚人だ。もう5年近く刑務所に服役してる」

P(うわぁ……未来の俺とはいえ、前科が付いた自分を見るのは……辛い)

P「い、一体何をしたんだ?」

?「……まあ、それが気になるよな。うん、そうだな……俺は――ありすを選んだお前だ」

P「ありすを選ぶのと刑務所にぶち込まれるのに何の因果関係があるんだよ」

ありすP「……」

ありすP「……気いてもひかない?」

P「場合による」

ありすP「まあ……アレだ。ありすの告白を受け入れた俺は、それはもう健全なお付き合いをしてたわけだ」

ありすP「ありすが大人になるまで、大切に見守っていくつもりだったんだ。ゆっくりのんびり待つつもりだったんだ」

ありすP「だけど、その……なんだ……俺が……」



ありすP「――待てなかった♪」エヘッ



P「おい」

ありすP「ああ、分かってる。最低だよな、俺。待つって言っておきながら、結局手出しちゃったんだから」

P「本当にな」

ありすP「だってしょうがないだろ!? 俺の周りに年上の女性がいるから、負けたくないって無理して背伸びしてアプローチ仕掛けてきてさ!」

ありすP「その不器用なところとと慣れない大人っぽい仕草で恥ずかしがったりさ……滅茶苦茶可愛かったんだよ!」

ありすP「仕舞いにはあれだ。布団の中に潜り込んできてさ『既成事実というものを作ればいいってネットの掲示板で教えられて』ってな! あんまり意味も分かってないのにな!」

ありすP「でも恥ずかしいのに勇気を振り絞って震えるありすを見てたらさ、愛しさと切なさと心強さが湧いてきて……」

ありすP「その……恥ずかしい話なんですが……」




ありすP「――でっかくなっちゃった!」



P「早苗さーん!!!」

ありすP「そうだな早苗さんだな。流石に罪の意識を感じた俺は、早苗さんに洗いざらいぶちまけて、自首をした」

ありすP「これが事の顛末だよ」

ありすP「あ、一応言っておくけど、最後の一線は越えてないからな」

P「何の言い訳だよ」

ありすP「今日は面会に来た晶葉に協力して貰って、お前に会いに来たんだ」

ありすP「お前には俺と同じ道を歩んで欲しくないからな」

ありすP「おっと、もう行かないと。午後の刑務作業が始まっちまう」

P「そうか……まあ、お勤め頑張って下さい……でいいのか?」

ありすP「ははは、過去の自分に応援されるとはな。真面目に勤めてるからさ、後1年で出所できるんだ」

ありすP「出所したら……ありすにウェディングドレスを着せてやるんだ」

P「ありすは待っててくれてるのか?」

ありすP「ああ、ありがたいことにな。毎日面会に来てくれるよ。……まさか、俺の方が待ってもらうことになるなんてな」フフッ

ありすP「じゃあ、俺は行くよ」

ありすP「お前が誰を選ぶか分からない。だがありすを選ぶとしたら……その先は地獄だぞ?」

ありすP「ありすの誘惑に耐えるも地獄、耐えられなくて豚箱にぶちこまれ、ありすに会えないのも地獄」

ありすP「その覚悟があるなら……俺が歩んだ道を辿るといいさ」



ズオオオオオオ


P「……地獄か」

P「だけどアイツ……いい目をしてたな。希望に溢れた目だ。もう少しでありすと会える……そんな希望が眩しく光ってた」

P「でも、前科付きは嫌だな……」

P「とりあえず……ありすも保留だな」

P「しかし告白されて一番驚いたのは……やっぱり愛海だよな」

愛海『あたしね、プロデューサーのこと大好き! ……あ、なにその顔。べ、別にあたしだってお山以外のもの好きになるんだよ!? え? お山とプロデューサー、どっちが好きかって? ……ごめん、ちょっと考えさせて』

P「結局答えは出なかったみたいだけど……」


ズオオオオオ


P「また空間が……!?」



?「……」スタッ

?「ここは……本当に過去なの?」ブルン



P(誰だこの女性は……)

P(てっきり未来の俺が現れるものだと思ってたけど、他のパターンもあるのか?)

P(しかし胸でかいな。雫くらいあるんじゃないか……?)

P「あの、あなたは?」

?「えっ? あ、もしかして……モバP?」

P「え、ええそうですけど。何で俺の名前を……どこかで会いましたか?」

?「ふふふ、何言ってるのよ。私よ私」ファサッ

?「私は10年後の未来から来たあなたよ」

P「嘘だっ!!!」

?「そんな全力で否定しなくても……」

?「小学生の頃、近所のお兄ちゃんから教えられたセ○クスって言葉を特に意味も分からず連呼しまくって、歩く○ックスってあだ名を付けられた……そうよね」

P「う……その過去はやめてくれ。俺に効く」

P「う、嘘だろ……あんたが未来の俺って」

P「性転換したのか!?」

?「ああ、違う違う。ちょっと事情があってね。ほら」ファサッ

P「あ、その髪……カツラなのか」

?「そういうことだ。ほら、喋り方もこれでいいだろ?」

P「な、なんだよ……びっくりさせないでくれよ」

?「ははは、すまんすまん」

P「気持ち悪いから、その胸の詰め物も取れよ」ムギュ

?「あん!」

P「えっ」

?「……」

?「……これは自前なんだ」ブルン

P「いや、え……どういう……はぁ!?」

?「待て混乱するのは分かるが、落ち着け」

?「まずは自己紹介だ。俺は10年後の未来から来たお前だ。正確には愛海を選んだ未来から来た俺だ」

P「愛海を……」

愛海P「ああ。俺は愛海を選んだ。愛海との日々は……それはもう楽しいものだったよ。明るい性格の愛海と過ごす日々は幸せだった」

愛海P「お前も知ってると思うけど、あいつはアレで乙女っぽいところがある。恋人としても上手くやっていけた」

愛海P「そして以外なことに、アイツは俺に操を立てたんだ」

P「操って……もしかしてお山か?」

愛海P「ああ。例え相手が女性であっても、俺に対する不義理になるからって。お山を揉むのを止めたんだ」

愛海P「驚くだろ? あの愛海だぞ?」

愛海P「でも、そう簡単にお山に対する欲求は消えない。愛海は無意識の内に手の届く範囲にある……俺のお山を揉み始めたんだ」

愛海P「だが、当然のように欲求は満たされない。悲しげな愛海の顔」

愛海P「俺は思った。大好きな彼女の想いに応えたい。愛海の喜ぶ顔が見たい。お山に挑戦するときに浮かべる、あのだらしない笑顔を見たい、と」

愛海P「そしてなんやかんやと揉まれている内に――」



愛海P「――でっかくなっちゃった!」




P「マジか……」

愛海P「ああ、マジだ。これぞ愛の奇跡だな」

愛海P「それからの日々は、俺にとっても愛海にとっても何の文句もない幸せな日――Happy×2 Daysだよ」

愛海P「愛海は大好きな俺の大好きなお山を好きなだけ揉める。俺は幸せそうな愛海を見てもっと幸せになる。win-winってやつだよ」

P「そうか……まあ、お幸せに」

P「ん? 胸の大きさの件は理解したけど……その格好は? どうして女装なんてしてるんだ?」

愛海P「……」

愛海P「プレイの一環だ」

P「分かった、もういい」

愛海P「愛海は最近、OLの格好をした俺を痴漢するプレイに嵌っている」

P「いや、もういい。いいから」

愛海P「愛海は赤ちゃんプレイも好きだぞ? 覚えておくといい」

P「だからもういいって! 闇が深すぎてこれ以上聞きたくない!」

P「さっさと帰ってくれ!」


ズオオオオオ


P「しかし我ながら……」

P「ブッサイクな女装だったな……」

P「ただ悲しいことに、胸は柔らかくて気持ちよかった……」

幸子『恥ずかしいですから1度しか言いませんよ? ……好きです。世界で一番あなたのことが好きです。他の誰のものにもなってほしくないです。カワイイって言われて本当に嬉しいのは……プロデューサーさんだけですから。プロデューサーじゃないと駄目なんです。だからこれからも、ボクの側で……ボクのことをカワイイって言い続けてください。……フ、フフーン! どうですかプロデューサーさん! カワイイボクに告白されて嬉しいですよね!? ね? な、なんとか言って下さいよ! もうっ』

P「幸子か……」

P「顔を真っ赤にして、真剣な顔で俺を見続ける幸子の告白は……グッときたな。思わず10秒くらい思考停止しちゃったし」


ズオオオオオオ


P「またか……」

P「パターンから言って、今度は幸子と結婚した未来の俺か?」

P「幸子を選んだ俺のことだ。幸子に振り回されながらも楽しくやってるんだろうな」

ズオオオオオオ

?「……」

?「うぅ……幸子ぉ……幸子……」スンスン




P「……」

P「何か喪服着て幸子の写真抱えたオッサンが出て来た……しかもめっちゃ泣いてる……」

P「あ、あのー」

?「うぅ、ぐすっ……ん? あ、そうか。ここは過去の……ということはキミは過去の俺か」グシグシ

?「いきなり泣いててびっくりしただろ? すまないな。……俺は10年後から来た幸子を選んだ……幸子……さちこぉ……さちこぉ……!」ブワァ

P(喪服。泣いてる俺。満面の笑みを浮かべた幸子の写真)

P(い、嫌な予感がする……)ダラダラ

P「あ、あの……あなたは幸子を選んだ未来の俺、なんですよね? えっと……幸子は今?」

幸子P「……っ! ぐぅっ、うぐぅ……! ふぐぅ……!」ボロボロ

幸子P「す、すまない……で、でも幸子の名前を聞いただけで……あぁぁぁ……」ボロボロ

幸子P「幸子は……幸子は……俺の手の届かない……遠い場所に行ってしまったんだ……」グシグシ

P(マジか……今までの中で一番最悪のパターンじゃないか)

幸子P「幸子がいなくなってもう随分経つのにまだ慣れなくてね……みっともないだろ?」

P「……その格好は……つまり……」

幸子P「……格好? ああ、うん。今日は一周忌なんだ。その帰りにふとタイムマシーンのことを思い出してね。もし幸子をキミが選んだ時に失敗しないように……助言を与えに来たんだ。ボクのようになって欲しくないからね」

P(まあ……そうだよな。選んだアイドルとの生活が順風満帆に行くとは限らないんだよな。こういう最悪の可能性もある。……分かっていても辛いな)

P(ここは未来の俺の助言を聞いて、その最悪の未来とやらは絶対に避けないと……)

P「そ、それで……幸子に一体何が……?」

幸子P「ああ。ボクは幸子の告白を受け入れた。彼女を選んだことで、彼女と過ごすプライベートの時間が随分増えたよ。色々な場所に行ったり、食べたり……過ごす場所は付き合う前とあまり変わらなかったけれど、距離が随分近くなった。恋人の距離ってやつだね」

幸子P「楽しかったよ。とても……楽しい日々だった……」

幸子P「ただ変わらなかったこともある。仕事のことだ。幸子は絶対に公私混同はしないで欲しい、仕事に私情を持ち込まないで欲しい……それを強く言っていた」

幸子P「それについてはボクも同意だった。幸子を選らんだからって、幸子を特別優遇するつもりもなかったし、その逆もなかった」

幸子P「ボクは幸子に以前までと変わらない仕事を持ってきた。そして幸子もそれをこなしていった」

幸子P「そうすることが正しいと思ってたんだ」

幸子P「あの日が来るまでは……」

P「あ、あの日……」ゴクリ

幸子P「あれは幸子も同席した会議の場でのことだった。いつものアレだよ。幸子チャレンジの会議」

幸子P「いくつか案が出たが……上司がいきなりとんでもないことを言い出した」

幸子P「エベレストへの登山だよ。馬鹿げてるだろ? 今までのチャレンジとは話が違う。危険過ぎた」

幸子P「ボクは当然無理だと言った。いくら経験のあるプロが同伴するからといって、あまりにも危険すぎると」

幸子P「だが当時、ボクの状況は悪かった。付き合っているのはバレていなかったが、1人のアイドル……幸子に肩入れし過ぎている、特別な感情を持っているのでは……そう思われていたんだ。実際間違ってはいなかったからね」

幸子P「だからボクが意見を出せば出すほど……自分の状況が悪くなっていった。冷静だったなら話は別だったけど、その時のボクは痛いところを突かれて焦っていた」

幸子P「そんなボクを見て……幸子が言ったんだ。『やりますよ。カワイイボクなら、登山なんて簡単ですよ!』と。ボクにウィンクをしながら」

幸子P「その言葉で企画は決まった」

幸子P「……この時、幸子を止めていれば……今でも悔やむよ」

P「ということは……その企画で……」

幸子P「ああ、そうなんだ。その企画で幸子はボクの手の届かない場所に……」

P「……」

幸子P「……」

幸子P「頼む。ボクのようにならないでくれ。ボクの間違っていた選択を……キミは選ばないでくれ……」

P「ああ」

P「幸子を選ぶとは限らないけど……約束するよ」

幸子P「そうか……ありがとう」

幸子P「その言葉を聞いて安心した。これで安心して未来に帰れるよ」




幸子P「さて、明日は幸子が帰ってくるし、部屋の片付けをしないとな」

P「え、生きてんの!?」

P「いや……えぇ!? 幸子死んだんじゃなかったの!?」

幸子P「ちょっと縁起でもないことを言わないでくれよ。元気にやってるよ」

P「で、でも登山の企画で手の届かない場所にって」

幸子P「ああ、そうなんだ。企画は見事成功してね。彼女はアイドルとして初めてエベレストを制覇した。しかも途中、同伴したスタッフと逸れた上で……だ」

幸子P「そして幸子は……目覚めた。登山の楽しさに」

幸子P「仕事の合間の休みに登山を楽しむ……そんな彼女に変わってしまったんだ」

幸子P「最初はボクも付き合っていたんだけど……最近は体力が追いつかなくて」

幸子P「今も1人で登山中だよ。ボクを置いてね。ボクの手の届かない場所に1人で……」

幸子P「かれこれ2週間も会ってない……寂しくて……うぅ……」グスン

幸子P「まあ、帰ってきた日の夜は、会ってない間の寂しさを埋めるような激しい……フフフ」

P「なに笑っとんねん」

P「いや……喪服! 一周忌は!?」

幸子P「ああ、これはほら……ブリッツェンが亡くなって1年経つから……」

P「ああ……そういう」

幸子P「アイツさ、いきなりウニやらイクラに嵌りだしてさ……それで……」

P「しかも痛風で死んだのかよ……」

幸子P「というわけだから。幸子を登山に行かせちゃ駄目だぞ? じゃあさよなら」


ズオオオオオオオ



P「紛らわしいな……」

P「しかし幸子は登山に目覚めるとは……予想してなかった。登山の企画だけは絶対に通さないようにしないと」

P「あとアレだ。ブリッツェンからウニとかを遠ざけとかないと……」


P「そういえば最近に雪美は以前にも増して、心を許してくれるようになったなぁ」

P「当たり前のように俺の膝で眠るし……信頼されてるってことだよな」

雪美『……Pのお膝は……ずっと私の……だから……お婆ちゃんになっても……ここは譲らないから……ね?』

P「雪美が大人になる頃には、多分俺もうこの世にいないだろうなぁ」シミジミ

P「むっ!?」

P「この気配……空間が割れる気配……!」ピキーン


ズオオオオオオ



?「……」スタッ

P「……」

?「……」

P「……」

?「……」

P「……」

?「……」





?「………………」ジー

P「何か喋ってくれよ!」

?「……?」

?「……さっきから……心の中に伝えてるけど……聞こえない?」

P「いや、俺超能力者じゃないから」

?「……そうか。過去の自分だから……伝わると思ったけど……残念だ。……雪美なら、簡単に伝わるのに……心が繋がってるから……」

P「ということは……雪美を選んだ俺か?」

雪美P「……ああ、うん。そう……雪美を選んで……10年……どうも……初めまして」

P「雪美みたいな喋り方ですね」

雪美P「……ずっと、一緒……だから。いつの間にか……こんな感じに……」

雪美P「でも家では……あんまり喋らないな……。心が繋がってるから……言葉にしなくても……お互い伝わる……」

P「家の中、凄い静かそうですね」

雪美P「ああ……雪美を膝に乗せて過ごす静かな時間が……一番好き……」

雪美P「雪美の吐息や……髪が流れる音……服が擦れる音が……心地いい……」

雪美P「でも……」

雪美P「雪美……夜の方の声は結構大きい……フフフ」ドヤァ

P「下ネタかよ」

雪美P「ペロもそう思う……?」ナデナデ

P「あの誰もいないところ見て撫でるの止めてもらえます? かなり怖いんですけど」

雪美P「ペロ……見えない……? 5年前に死んじゃったけど……俺と雪美を……ずっと見守ってくれてる……ありがとう……ペロ」ナデナデ

P(ペロ……死してなお雪美を守って……!)

雪美P「……!」ピキーン

雪美P「雪美が……呼んでる……行かないと……!」

雪美P「うんうん……分かった……牛乳買っていけばいいんだな……了解……」

雪美P「え……? は、裸エプロンで……待機してる……だと……」

雪美P「急がないと……!」



ズオオオオオオオ

P「……」

P「あんなに無口で仕事とか大丈夫なのかな……雪美を選んだ俺」

P「しかし雪美に裸エプロンとか……アリだな」

菜々『菜々、今とっても楽しいですっ! 大好きなアイドルやって、いっぱい仲間ができて……毎日が楽しくて仕方ないですっ! それもこれも全部プロデューサーさんのお陰です。あの……あと少し……もう少しだけこの幸せな時間を楽しんだら、菜々の実家に……ウサミン星に来てくれませんか? ……えへへ、そういう意味です。プロデューサーさんの周りには菜々より若くて可愛い女の子がたくさんいます……それでも……それでもっ、プロデューサーの事を好きな気持ちだけは負けませんから! 菜々頑張っちゃいます☆』

P「菜々かぁ」

P「菜々はこう……支えてあげたい!って気持ちになるんだよな。すっごい頑張ってるところ見てると」

P「もし菜々と結婚したら……菜々の愚痴を聞いたり、疲れた体をマッサージしてあげたり、落ち込んでるところを滅茶苦茶に慰めて甘やかしたり……そういう生活もいいかもしれないな」


ズオオオオオオ


P「来たか。流石に余裕が出てきたぞ」

P「どんな未来の俺が現れても……問題はない」




?「こ、ここは……?」キョロキョロ

?「昔住んでた俺の部屋? ということは過去に来れたのか!?」

?「追手は……よし。上手く撒いたみたいだな」」




P「……」

P(なんか杏が持ってるウサギのぬいぐるみの超デカイ奴が出て来た……)

P(しかも喋ってるし……怖い……超怖い!)

?「ということは……」クルッ

P「ひっ!?」

?「見つけた……見つけたぞ!」ポフポフポフ

P「ひぃ!? こ、来ないでくれ!? 俺は美味しくないぞ!?」

?「静かに……! 奴らに気づかれる……!」シー

?「落ち着け。こんな格好をしているが……俺は未来のお前だ」

P「ほ、本当に?」

?「ああ。中二の時に書いてた小説の主人公が必殺技を放つセリフは『煉獄へ誘う我が漆黒の炎……顕現せよ(マテリアライズ)!』……だろ?」

P「う……挿絵も自分で書いた痛々しい小説の痛々しいセリフを知っているとは……本当に俺なのか」

P「ど、どうしてそんな格好を?」

?「これは逃げる時に兵士の装備を無断で拝借して……ってそれはどうでもいい!」

?「いいか? 時間がないから手短にいくぞ?」

?「俺は菜々を選んだ10年後のお前だ」

P「菜々を選んだ……俺?」

菜々P「ああ、そうだ。人気絶頂の中、電撃的に引退をした菜々に告白されて、俺は菜々を選んだんだ」

菜々P「最初に言っておく。菜々を選ぶのは止めろ! 生半可な気持ちで菜々を選んだら……絶対に後悔をする」

P「それは一体どういう意味で……」

菜々P「何から話せばいいか……そうだな。まず、菜々は嘘を吐いていなかった」

P「嘘?」

菜々P「そうだ。全部本当だったんだ。菜々はウサミン星人だし、ウサミン星には電車で行けるし、年齢も地球人に換算すると17歳だし、私立ウサミンハイスクールのJKなんだ」

P「待て待て待て! 一体何の話だよ?」

菜々P「ああ、意味は分からないと思う。だが真実だ! 菜々は何一つ嘘を吐いていなかった。ウサミン星はあるんだ! しかも俺達が予想もしなかった場所に! 俺はただ両親に挨拶を行くくらいの気持ちで菜々の実家に向かったらそこは……」


ズオオオオオ


?「そこまでウサ。王子」

菜々P「ひっ!? もう追っ手が!?」

P(ウサギの気ぐるみが増えた……)

ウサギ兵士「それ以上の機密漏洩は王子といえど許されないウサ」

ウサギ兵士「さあ王子。城に戻るウサ」

ウサギ兵士「発情期に入った王女がずっと待ってるウサ。『ほ、放置プレイってやつですかね!』とか言って1人で盛り上がり始めて、居た堪れないウサ」

菜々P「この10年ずっと発情期じゃん! もうマジで無理だって! 俺30過ぎてるんだぞ!? 毎日毎日……このままじゃ死ぬって!」

ウサギ兵士「大丈夫ウサ。最近、イチノセ博士が毛髪と引き換えに精力を引き出すアロマを開発したウサ。だから安心して王子の責務――ウサミン星の人口増加に勤めるウサ!」

菜々P「い、いやだ! 俺はまだハゲたくない!」

ウサギ兵士「ふっ!」ボフッ

菜々P「おぐぅ! ぐ、ぐぅぅ……」バタッ

ウサギ兵士「では失礼ウサ」


ズオオオオオオオオ


P「い、一体なんだったんだ?」

P「ウサミン星とか王子とか……意味が分からん」

P「……」

P「……分からんけど、生半可な気持ちで菜々を選ぶのは止めたほうがいいってのは理解した」

P「……ふぅ、色々あって喉が渇いたな」

P「コンビニで買った紅茶でも飲むか」グビグビ

P「んー、やっぱり桃華が入れてくれた紅茶とは比べ物にならないな。まあ比べるのも失礼だと思うけど」

P「桃華、か」

桃華『ね、Pちゃま。わたくしPちゃまが望むことなら何でも叶えて差し上げたいと思っていますわ。それが今のわたくしの何よりの幸せなんですの。その代わり……1つだけ、1つだけ桃華の願いを聞いて下さる? 欲しい物があるんですの。……ね、Pちゃま。わたくしにPちゃまの人生を……下さる? 意味は分かって下さるでしょう? ええ、勿論冗談じゃなくってよ? ……ね? お願いPちゃま。わたくしの全てを差し上げますから……勿論わたくしの人生も……ふふっ』

P「12歳であんなことを言うなんて……もうマセてるとかそういうレベルじゃねーよな」


ズオオオオオオオオ


P「またか。……ん!? な、なんだこの空間の割れ目の先から感じる……圧倒的なオーラは!?」



?「……ほう。この部屋……懐かしいな」ゴゴゴゴゴ

?「こんな狭い部屋に住んでいたんだったな、若い頃の私は」ゴゴゴゴゴゴ

?「ということは……君が10年前の私か」ゴゴゴゴゴ



P「……っ」

P(何なんだこの人から感じる圧倒的な強者のオーラは……!?)

P(この人が10年後の俺だって? 信じられない……)

P(着ているスーツ、時計、靴……全て超一流の物だ。そして何よりも……それを平然と着こなしている本人の貫禄(カリスマ)……!)

P(自分と同じ存在だなんて、とても思えない……!)

?「……ふっ、緊張しているのかね? 気を抜きたまえ。私と君は同一人物、血の繋がった家族よりも近しい存在だ」

?「と言っても無理な話か。最近の私はどうにもただ立っているだけでも相手にプレッシャーを与えてしまっているようでな。桃華にも、もっと力を抜けと注意されているよ」

P「も、桃華?」

桃華P「桃華の名前が出て、少し力が抜けたようだな。ああ、そうだ。私は桃華を伴侶に選んだ、10年後の君だ。どれ名刺を渡しておこう」

P「どうも……」

P(これ……櫻井財閥が経営してる会社の……社長!? しかも本社の!?)

P(え……コネとか?)

桃華P「言っておくがコネでこの地位まで上り詰めたわけではないぞ」

P「えっ、何で考えてることを!?」

桃華P「経験上、相手がどんなことを考えているかある程度分かるんでね。それに君は私だ。なおさらだよ」フフッ

桃華P「コネと思われたままでは流石にシャクだな。そうだな……まあ、君にもいい機会だ。私の10年間を聞いて、今度の選択に役立てるといい」

P「あ、ありがとうございます……! あ、お茶とか!」

桃華P「いい。私は桃華が淹れた紅茶しか飲まん」

桃華P「私は自分に好意を寄せるアイドルの中から桃華を選んだ。最も彼女に惹かれていたからね」

桃華P「そして私と桃華は幸せな、薔薇色人生を過ごしました。めでたしめでたし――と、人生そこまで上手くはいかない」

桃華P「当然周囲の反対があった。なにせ彼女は櫻井財閥の令嬢だ。一方の私はしがないプロデューサー。吊り合うはずもない」

桃華P「桃華は言ったよ。『わたくしにはPちゃまが居てくれればそれでいいの。他の人なんて……』と。まさか12の娘に駆け落ちを提案されるなんて思っていなかったよ。それも一時の迷いなどではなく、本気で彼女はそう言っていた」

桃華P「だが私はその選択を選びたくはなかった。彼女はまだ幼い。家族から引き離すなんて考えたくもなかったし、彼女が家族を愛していることは十分に分かっていた」

桃華P「そんな時に桃華の祖父……桃華財閥を1代で巨大財閥までに築き上げたその祖父が私に1つの試練を課した」

P「試練ってのはつまり、桃華との関係を認めさせる……」

桃華P「そういうことだ。ちょうど桃華財閥が新しく興したばかりの会社――それを軌道に乗せ、十分な利益を出すこと。それもプロデューサー業を続けつつ……それが私への試練だった」

桃華P「私は迷ったよ。会社の経営なんてテレビゲームでも触れたことのない、全くの素人だったからね。その上プロデューサー業も平行して……だがそれでも桃華の為に……私はその提案に乗った」

桃華P「それからの日々は……私にとって試練の連続だった」

桃華P「日中はプロデューサー業をしつつ、合間の時間で会社に指示を出す。合間の時間、夜は深夜まで経営の勉強……眠る時間なんて殆どなかったよ」

桃華P「プロデュース業が休みの日は会社に出て、直接社員に指示を出す……全く、自分のことながらよく死ななかったと思うよ」ハハッ

桃華P「最初の1年ははっきりいって、目も当てられない惨状だった」

桃華P「軌道に乗せるどころか、会社を何とか潰さないだけで精一杯。本業のプロデュース業にも支障は出る。体調を崩して倒れる……そんな日が続いた。頭の中でやるべきことを処理ができず、常に頭痛と吐き気に襲われていたよ」

桃華P「そんな辛い日々が続いた。それでも逃げ出さなかったのは……桃華がいたからだ。彼女はいつだって私の側にいて、私を支えてくれた。時間もとれず、まともに恋人として相手を出来ない私を献身的に支えてくれたんだ」

桃華P「そんな彼女が居たらからこそ、私は血反吐を吐きながらも綱渡りのような日々を歩み続けた」

桃華P「勿論桃華だけじゃない。他のアイドル達、ちひろさん、同僚……みんなの協力があってこそ続けられた日々だった。特につかさには世話になったよ。彼女の助言と手助けがなければ、会社はとっくに潰れていた」

P「……」ゴクリ

P(何だか、本当に信じられない。目の前にいるのは確かに未来の自分で、でもその口から語られるのは、今ままで俺が歩んでいた人生からはとても考えられない人生で……)

P(それでも彼が語る10年は、俺が歩むかもしれない道で……)

P(俺、今……凄い貴重な経験をしてるんじゃないだろうか……)ドキドキ

桃華P「色々な人に助けられて私は成長した。少しずつ、だが着実に力を得て、その能力を実践し、会社経営に取り組んだ」

桃華P「そして――当初は相当上手く行って5年はかかるだろうと思っていた会社経営は……3年で桃華の祖父が認めるレベルの軌道に乗せることができた」

P「おお……!」

桃華P「そして俺達は認められた。……これがその時の写真だよ。俺、桃華、そして俺について来てくれた社員達……いい顔をしてるだろう?」

P「確かにみんな達成感に満ちた表情を――ん?」ジッ

P「あ、あのちょっといいですか?」

桃華P「ん? 何かね?」

P「なんか……大きくないですか?」

桃華P「大きい? そうか、この会社のことか。確かに会社は最初、売れないアイドル事務所ほどの大きさしかなかった」

桃華P「だが経営が軌道に乗り始め、社員も増えて新しい建物に引越し……そんなことを繰り返していたら、会社が――」





桃華P「――でっかくなっちゃった!」

P「何ですかいきなり!?」

桃華P「なにって知らないのかね君? 最近の流行なんだよ。この時代で言う『おっぱっぴー』みたいなものだ」

P「それ別に今の流行じゃ……」

桃華P「これくらいの流行を知っていないと君も困るぞ? 世間の流行をしっかり把握しておくのも会社を経営する上で重要なんだ。覚えておきたまえ」

P「はぁ……」

P「いや、大きいってのは会社のことじゃなくて……その……」

桃華P「うん? 何だ? 他でもない私と君の仲だ。何でも言いたまえ」

P「じゃあ言わせてもらいますけど……」




P「なんかこの写真に写る桃華のお腹……大きくありません?」

桃華P「……」

P「この時点で3年って……桃華15歳ですよね?」

桃華P「……」

桃華P「そのことか。ああ、別に大したことじゃないんだ。言っておくが私は桃華との関係が認められるまで、彼女に手を出すつもりはなかった。当たり前だろう?」

桃華P「彼女は幼いながら私をしっかり支えてくれた」

桃華P「プロデュース業、会社経営、家での家事……全ての面で俺を支えてくれた」

桃華P「精神面でも私の支柱になってくれた。彼女の穏やかな口調と優しい言葉はいつだって私を癒してくれた」

桃華P「特に私が落ち込んだときにしてくれる、布団の中で添い寝は格別でね」

P「……」

桃華P「私の頭を撫で、耳元で『Pちゃま……大好き……』と囁き、もう片方の手で背中を摩られる……至福の時だった」

桃華P「そんな癒しの時、ある日、ちょっと悪戯心を出した私は彼女の小ぶりなヒップをツンツンと……ね。てっきり怒られると思ったのだが『……もう、Pちゃまったら……いいですわよ、どうぞ』……とね」

P「……」

桃華P「まあ、そこまで言われたら仕方がない。アレをアレして、何やかんやとしてたら……」




桃華P「――桃華のお腹がでっかくなっちゃった!」エヘ

P「2回目!?」




桃華P「だって仕方がないだろう!? 『どうぞ♪』なんて耳元で囁かれたら……はい喜んで!と応えるしかないだろう!?」

P「開き直った……!」

桃華P「ああ、そうだ! 私は年端もいかない少女のアレをアレしてボテ腹にしたさ! だが誰が文句を言う!? 私は社長だぞ!? 文句を言える奴なんて周りにはいなかった! はははっ!」

桃華P「いいか? 若い私よ、これだけは覚えておきたまえ。……偉ければ基本何しても許されるんだよ」

P「うわぁ……」

桃華P「そういうわけで会社を軌道に乗せ、桃華との仲を認められ、まあ子供が出来ていたことについてはひと悶着あったが……その後も私は会社を大きくし続けた」

桃華P「そしてその会社を後輩に託し、本社に異動。そして自らの力で伸し上がり……トップへと登りつめた」

桃華P「それが今の私だ。さて、立身出世を成した未来の私を見て君はどう思った」

P「ロリコン糞野郎は凄いと思いました」

桃華P「そうだ! それでいい! 私がここまで来れたのは桃華への愛があったからこそだ。だから君も誰かを選ぶのなら……本気で愛せ」

桃華P「愛さえあれば、何だって出来る。愛は可能性の根を広げる無限の栄養素なんだ」

P「いや、何かいい事言ってまとめようとしてますけど……」

桃華P「おっとそろそろ桃華とのお布団の中での恒例行事(レクリエーション)の時間だ!」

P「恒例行事って……頭ナデナデとか耳元で囁くとか……今もやってるんですか!?」

桃華P「当たり前だろう? 毎日やっている。……ほら、社長も大変なんだよ、マジで。未だに俺のことコネ入社だと思って目の仇にしてる幹部いるし、一部のアイドルが会社に入社してきて心が休まらないし……毎日胃がキリキリして大変なの」

桃華P「そういうわけだ。じゃあ、そろそろ桃華が恋しくなって手が震えてきたから俺、お家帰る」

桃華P「ばいちゃ!」


ズオオオオオオ


P「……なんか最後の方の言動とか見てたら、やっぱり自分と同じ存在なんだなぁって思ってしまった」

P「社長も大変なんだなぁ……あんなクレイジーな性格になるなんて……」

P「今度からつかさにもっと優しくしよっと」

P「しかし……人間の可能性ってのは凄いな」

P「囚人、社長、常時ダブルピース、女装趣味、ラガーマン……俺にあんなに多くの未来の可能性があるなんて」

P「まあ、流石にそろそろ打ち止めだろう」



ズオオオオオオ


?「やっほー☆ おっすおっす! Pちゃんだよー☆ にょわー!」ドドーン

P(2メートル近い大男が現れた。これには俺もびっくり)

きらりP「Pちゃんはきらりと結婚したんだよー☆ 2人で毎日ハピハピしてるんだ☆ 羨ますぃーでしょー?」

P「お体……大きいですね」

きらりP「でしょー? でっかいでしょー? あのねー、Pちゃんきらりんパワーを毎日注入されてたらぁ――こんなに大きくなっちゃった☆」

きらりP「きらりとお揃いでPちゃんうれすぃー☆」

きらりP「まあ夜はきらりにPちゃんパワーを注入してるんだけどな」ドヤァ

P「下ネタやめーや」

きらりP「はずかしぃー☆」


ズオオオオオオオオ

?「千枝はいいぞぉ」

千枝P「ほら見てみ? 俺の宝物。すっげえ可愛いぞ」ピラリ

P(そこに映っていたのは今の姿と変わらない千枝を抱きかかえる、少し老けた俺の姿だった)

P「え? 千枝……若すぎないか? つーか歳とってないような……」

千枝P「ああ違う違う。今年で8歳になる俺達の娘だよ。千枝に似て可愛いかろ?」

P「び、びっくりした。確かに今の千枝と比べて少し若いな」

P(娘を抱える俺……幸せそうな笑顔だ。……ん?)

P「……8歳?」

P「10年後から来て8歳の子供がいて……今の千枝は11歳だから……」

P「……」

千枝P「……」

千枝P「ほ、ほら……布団に潜り込んで大人を誘惑なんてするから……わ、悪い子にはお仕置きしなきゃ駄目だろ?」

千枝P「……」

千枝P「うん、まあ……千枝は本当に悪い子だよ。実際のところ全部計算で、俺が手を出すところまで隠しカメラで撮影されてたし。録音までされてたし」

千枝P「とにかく……お前も隠しカメラには気をつけろ? マジでな」

ズオオオオオオオ

?「漆黒の炎に呑まれよ!(お疲れ様!)」バッ

P(黒いロングコートに、ロングブーツ、全身を黒で固め、銀色の長髪を靡かせる男が現れた)

P(こ、この姿……俺が中二の時に書いてた小説の主人公の格好そのもの……!)

P「やばいって……30過ぎてその格好は……マジでやばいって」ガタガタ

蘭子P「我は漆黒の堕天使と永久の契約を結んだ者なり(俺は蘭子と結婚したお前だよ)」

蘭子P「堕天使が放つ鮮烈な波動は我が胸の内に封印されていた力を呼び覚ました!(蘭子と過ごしてたらさ、俺もあの格好とか振る舞いに影響されてた。いい歳して目覚めちゃったんだよ。ははは)」

蘭子P「漆黒の堕天使、我、そして我らが紡いだ結晶……3つの闇が合わさり、最強に見える!(今じゃ、蘭子と俺と娘の3人でやみのま一家って呼ばれてな。ちょこちょこテレビにも出てるよ)」

P「俺その歳でテレビデビューしてのかよ……」

蘭子P「激動たる日々よ!(毎日楽しいぜ!)」

ズオオオオオ

?「……よしよし。装置は問題なく動いてるようだな」

?「お、君は10年前の俺か? よろしく、俺は晶葉を選んだ君だよ」

P「ど、どうも。なんか……若いですね。ていうか……今の俺より若くありません?」

晶葉P「はっはっは。この間スキンをバージョンアップしてね」

P「……バージョンアップ?」

晶葉P「その時、ついでに指が十徳ナイフになる機能も付けてもらったんだよ。ほら? ほらほら?」シャコッ

P「ロボだこれ!」ガビーン

晶葉P「いや、ロボじゃないから。サイボーグだから」

晶葉P「あ、勘違いしないでくれよ? 俺が頼んだんだ。ちょっと車で事故ちゃってさ……晶葉を置いて死ぬわけにはいかないから、改造するように頼んだんだ」

晶葉P「お陰で病気知らず。頑丈だから怪我もしない。羨ましいだろ?」

晶葉P「愛する人に体中を弄られる気分って分かるか? 最高だぞ?」

晶葉P「好きな人に染められていく気持ちよさっていうの? こればっかりは改造されないと分からないなぁ」

晶葉P「次回のバージョンアップでは念願のバイクとの合体機能も付けてくれるらしいし、楽しみだ」

晶葉P「まあ晶葉との合体は毎晩やってるけどな」ドヤァ

P「俺ってこんなに下ネタ好きだっけ?」


ズオオオオオオ

?「回さなきゃ……もっと回さなきゃ……」ガチャガチャ

ちひろP「もっと働いて……ガチャを回さないと……」ブツブツ

ちひろP「こ、今回はちひろさんが普段やってくれないようなプレイをしてくれる限定ガチャ……」

ちひろP「うへ、うへへへ……SSRの妹プレイと隣に住んでる女子学生プレイ……絶対に当てないと……」

ちひろP「今回のアイドル成りきりプレイガチャは美波だし……すげえのを期待できる……」

ちひろP「あは、あはは……楽しいなぁ」

P「……」

P「いつもの俺だなコレ」

>116

妹プレイと隣に住んでる女子学生プレイ⇒3年ぶりに留学から帰ってきた妹プレイと隣に住んでるエロい女子大学生プレイ

です。

P(その後も未来の俺が現れ、助言や惚気話などをしていった)

P「うーん」

P「悩んでる俺の手助けをする為に、来てくれたのはいいけど……」

P「さっきより迷いが深くなったような……」

P「アレだな。なまじ未来の自分を見せられたからか、何かこう……人生のネタバレをされたみたいで」

P「必ずしも未来の俺が語る通りになるとは限らないんだどうけど……うーん」

P「……」

P「……未来には無限の可能性がある」

P「その中には、まだ俺が選んでない未来もあるはず」

P「そう、例えば――全員を選ぶ未来、とか」





・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・

10年後

池袋晶葉の研究室


晶葉「次の改造ではPの位置を確認できる機能を入れておこう。いや、別にいつでもPがどこにいるか知りたいわけではなく、ほら……何かあった時に、すぐ回収に行けるから……って私は誰に説明しているんだ?」

コンコン

晶葉「開いてるぞ」

P「……」

晶葉「おおPか。どうした今日は私の番じゃないぞ? いや……まあ、私の番じゃなくても会いに来てくれたのは正直、嬉しいが……」モジモジ

晶葉「今日は確か、凛、奈緒、加蓮の3人が相手だったはず」

P「……」

晶葉「どうした? 随分とやつれているが……ハッスルし過ぎたのか? まあ聞いた話、あの3人は色々とその……凄いらしいな……///」

P「タイムマシーン」ボソ

晶葉「ん? ああ、うん。もうすぐタイムマシーンが完成するが……どうしてそれを? まだ誰にも言っていないはず」

P「完成したら俺に使わせてくれ」

晶葉「む……まあ被験者は募集するつもりだったが……あまり君を危険に晒すわけには……」

P「晶葉の発明品だったら大丈夫だ。絶対に上手くいく。間違いなく」

晶葉「そ、そうか……へへへ。だ、だったらお願いしようかな!」

P(そう間違いなくタイムトラベルは成功する)

P(俺は過去に遡って伝えなければ行かない)

P(安易な選択はするな、と。絶対に後悔する、と)

P(全員を選ぶ――ハーレムルートなんて、間違っても選ぶな、と)

P(毎日毎日絞られ続けて……干物になっちゃう、と)

P(子沢山になって、定期的に大家族の特番が組まれちゃう、と)

P(子供達のプロデュースで休む日もない、と)

P(最近は親子ユニットもプロデュースして、マジで眠れない、と)

P(それを伝えないと)

P(もう俺みたいな思いをする俺を見たくない……!)


P「10年前の俺よ……今行くぞ!」

P「――跳べよぉおおお!!!!!!」

晶葉「いや、まだ完成していないぞ」

おしまい。

思いついてから「全アイドル書こう」なんてアホなこと考えましたが、やっぱりどう考えても無理だし、早く○ルノサージュクリアしないといけないし、この辺りで終わっておきます。
お付き合い頂き、ありがとうございました。

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