冬馬「クソッ!CDたくさん買ったのにまた落選しちまった!」 (92)

冬馬「こんなにやっても駄目なのか。…だが一次が駄目なら二次選考だ!」


冬馬「まだ希望がある、次のCD買って当てればいいだけだ!」


冬馬「俺は諦めねぇぞ!絶対にライブのチケット当ててやる!」


冬馬「……しっかし、このCDの山、どうすりゃいいんだ…」


冬馬「処分……はできねぇよな……何より俺自身が許せねぇ」


冬馬「……はぁ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1465289174

アニ○イト


冬馬「げぇ…!?マジかよ、なんだよこれ」


冬馬「棚一つまるごとCDが消えてやがる……」


冬馬「幸い隣の棚は無事みてぇだが、こっちも少ねぇな」


冬馬「つーか、なんでこんなに馬鹿みたいに買っているんだよどいつもこいつも」


冬馬「音楽が聴きたいのかチケットが欲しいのかはっきりしろっつーの、ったく…」


冬馬「……とりあえず5枚買うか」




真「あれ?あそこにいるのって冬馬じゃない?」


美希「本当なの、何でここにいるんだろ?」


真「何でって、ここにいるということは目的は限られてるでしょ」


美希「それもそうなの」

店員「ありがとうございましたー」


冬馬「さてと、今度こそ…」


美希「ねぇ」ヒョコ


冬馬「うぉおおっ!?お前ら、765プロの…!」


美希「さっき何買ってたの?ミキ達にも教えてほしいな?」


冬馬「ばっ…!なんでお前たちに教えてやらなきゃいけないんだよ!」


真「そうだよ美希!男がここで物をコソコソ買うときは大抵アレなものって決まってるんだから!」


冬馬「馬鹿野郎!そんなもん買ってねぇよ!」


美希「アレって何?ミキ15歳だからわからないの。冬馬は知ってるの?」


冬馬「―――――!」

冬馬「嵌めやがったな!」


真「そんなつもりはなかったんだけどなぁ」


美希「それで、何買ってたの?」


冬馬「さっきも言っただろ、教える義理はねーよ」


真「そうだよ美希、教えたくないのに無理やり聞き出すなんて失礼だよ」


美希「むぅ…でも……」


真「それにさっき買ってたところに行けば何を買ったのかわざわざ聞かなくてもわかるじゃないか」


美希「それもそうなの!」


冬馬「―――――!」

真「さて、あの天ヶ瀬冬馬は一体ここで何を買っていたのかな?」


美希「早速確かめに行くの!」


冬馬「………くっ!」ダッ


美希「あ、逃げた」


真「そんなの無視して確かめにいくよ」


美希「うん、えっと…」


真「ここだね、どれどれ?」


真「……これかな?えっと……はら?…この最初の字なんて読むんだろ??」


美希「ミキ知ってるよ、これ有名な声優さんが歌っている歌が収録されているCDだよ」


真「声優?ボクは声優についてよくわからないけど、冬馬はこれを買ってたの?」


美希「うん、そうみたいなの」


真「なんでまたこれを?」


美希「さあ?聴きたいからじゃないのかな?」

冬馬「はぁ…はぁ……なんで、俺が…逃げなきゃいけないんだよ…はぁ…」


冬馬「別にCDを買うのは恥ずかしいことじゃねぇよ、普通に会話の種になるしな」


冬馬「だが……同じCDを何枚も買うという光景は、絶対見せられねぇ…!」


冬馬「クソッ!誰だこんなふざけた売り方考えた奴!絶対許せねぇ!」


冬馬「……はぁ」


冬馬「…念のためTSUTAYAに行ってもう5枚買うか」

数週間後


冬馬「だあああああああ!また外れたァ!」


冬馬「これでもダメなのかよ!CD50枚分送ったっつーのになんつー倍率だ畜生!」


冬馬「クソッ…残ったのは一般発売とLV先行の抽選しかねぇ……」


冬馬「しかも一般販売の日は俺たちのライブがある日じゃねーかよ!これじゃあ買えねぇ!」


冬馬「一日で全部売り切れるに決まってるよな…どうせ業者が買い占めるに決まってる」


冬馬「となると、残ったのはライブビューイングただ一つのみ」


冬馬「生で見れないのは残念だが、ないよりはマシだ」


冬馬「今度こそ…今度こそ頼むぜ」

数日後


冬馬「賭けに出て一般で買おうとしたら見事に瞬殺だぜ畜生……」


冬馬「しかも転売のほうも全部売り切れてやがるし…」


冬馬「そんなに俺に当ててほしくないのかよ」


冬馬「クソッ!最近こればっかだ!ああもうイライラするぜ!」ワシャワシャ


冬馬「はぁ……カラオケにでも行って楽になるか」

冬馬「そうだ、せっかくだからあいつらに電話を」


prrrrrr



「ただいま電話にでることができません」


冬馬「ちっ、電源切ってるのかよ、まあいいや」


冬馬「北斗は…駄目だ、今あいつ雑誌のモデルでいないんだった」


冬馬「仕方ねぇ、一人で行くか…はぁ」


カラオケ


店員「いらっしゃいませー」


冬馬「一時間コースで」


店員「かしこまりましたー」

また糞スレ建ててんのかよ

冬馬「俺は誰だ?」亜美真美(どうしよ…)
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こいつの依頼はどうした?

毎度毎度依頼も出さずにゴミスレ量産すんじゃねえぞカス

頭のおかしい人は無視で

反応した時点で自分が書いたって認めてるんだよな~

大体この文体で言い逃れ出来ると思ってんの?

死ねよカス

春香「あれ?あそこにいるのって冬馬君じゃない?」


千早「みたいね、どうやら一人だけみたいだけど」


真「一人でカラオケかぁ…。他の二人には断られたのかな?それともただ一人だけで歌いたかった?」


春香「どうしよ?誘ったほうがいいのかな?」


千早「やめなさいよ、そんな残酷なこと」


真「そうだよ、いくら一人だからって誘うなんてそんな惨めなことするなんて」


冬馬「さっきから全部聞こえてるんだが」


三人「あっ」

過去のゴミスレ

冬馬「ホワイトデーのお返し何にするかな?」
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翔太「冬馬君の息子と言っている人がきたよ!」冬馬「は?」
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真美「大変だよ!れおれおが雨で濡れたら男になっちゃったYO!」亜美「本当?」
真美「大変だよ!れおれおが雨で濡れたら男になっちゃったYO!」亜美「本当?」 - SSまとめ速報
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冬馬「黙って聞いてみれば人のことを友達のいないかわいそうな人扱いしやがって」


冬馬「一人カラオケの何がいけないんだよ。いいだろ一人で歌っても」


春香「あっ…えっと……」


千早「そ、そうね。確かにボイストレーニング頭に一人で歌を歌うこともあるものね」


真「ボクだって一人で歌うこともあるしさ。恥ずかしいことじゃないよ、別に!」


冬馬「はぁ…せっかくカラオケで少しこのモヤモヤした気持ちを楽にさせようと思ったのに…」


冬馬「さらに悪くさせるなんてお前ら最悪だぜ…」


春香「ご、ごめんなさい…」

さっさと依頼出せカス

>>24
まだ書き終わってないのに依頼なんて出せるわけないでしょ

冬馬「はぁ…なんだか歌う気分すら失せてきたぜ…」


春香「何か嫌なことでもあったの?」


冬馬「嫌なことっていうか…まあ、嫌なことだな。他人や仲間に話せるようなことじゃねぇがな」


春香「ふーん」


冬馬「じゃあな、お前たちはお前たちで楽しく歌ってくれ。俺は一人で寂しく歌うから」


千早(ちょっと、可愛そうに見えてきたわね)


真(こんなに陰気な奴だっけ?違うよね)


春香「………」ちらっ


春香「………!」


春香「ねぇ、よかったら一緒にどうかな?」


冬馬「は?」

イライラでワロタ

自業自得だけどな(笑)

冬馬「なんでさっき後ろでかわいそう扱いしていた奴らと一緒に歌わなきゃいけないんだ」


春香「冬馬君ってあのフェス以降別の事務所に移って一生懸命レッスンしたんでしょ?」


春香「確かに961時代より遥かにうまくなったけど、私だってあの時の何倍も先に進んだの」


春香「だから勝負しない?事務所代表のあなたと私との勝負」


千早「…」ちらっ


4人グループ フリー XXXX円
男女混合の場合 3割引き!


千早(春香…あなたっていう人は…)


冬馬「…勝負、勝負か」


冬馬「確かに最近勝負っぽいことしてないしな、いいぜ。気分転換に受けて立つぜ!」


春香「決まりだね」

>>30
だから構うなって…じゃないと構ってちゃんが尻尾振って喜ぶだけだぞ

>>31
スルーすればいいんでないの?

説得力皆無wwwwww

店員「ごゆっくりどうぞー」




春香「私たちの持ち歌じゃ普段歌いなれているせいで勝負にならないから別の曲を歌うってどう?」


冬馬「べ、別の曲か…。まあ問題ないぜ」


真「ねぇ、この勝負ってボクたちも入ってるの?」


春香「もちろん!」


真「え~…」


千早「巻き込まないでほしいわね…」


春香「ビリ…は面白くないから、3位になった人はカラオケ代おごるってどう?」


冬馬「いいぜ、まあ1位以外はなるつもりはないがな」


真「ちょっと春香…ひどくない?」

反論ないところをみると全部こいつが書いたやつって事だな

さっさと依頼出せよゴミクズ野郎

春香「それで、何歌おうか?」


千早「普段歌ってない歌を歌うのっていざ決めようとすると迷うわね」


真「ボカロでいいんじゃないかな?」


千早「ぼかろ…?」


冬馬「おーい」


春香「う~ん、アイドルになる前ってどんな歌を歌ってたんだっけ?たしかアニソンばっか歌っていた気がする。真はどうだったの?」


真「ボクも、よくセーラームーンとか歌ってた。千早は?」


冬馬「ちょっとー」


千早「私は…滅多に行かなかったわ。頻繁に来るようになったのはそれこそみんなと一緒にいてからだから…」


真「そ、そうだったんだ」


千早「だからみんなには本当に感謝しているわ。みんながいなかったら私は今でも…」

>>39
代わりに出してください

冬馬「楽しく話しているところ悪いんだがまだ決まらないなら俺が先に歌ってもいいか!」


春香「あ、ごめん。じゃあお先にどうぞ!」


冬馬「ったく、誘ってこの扱いかよ…。見てろよ、すぐに注目の的になってやる」ピピッ


店員「ジュースをお持ちしました」


春香「ありがとうございます」


冬馬『ここは裏切りのティル・ナ・ローグ!彷徨う心のはて~にぃ~♪』


冬馬『光をもと~め~て~祈る言葉とどけ~あな~たに~』


冬馬『囚われの羽がァ!遥かな空~へ~と~向か~う!』



冬馬「ぜぇ…ぜぇ…どうだ!」


『084』


冬馬「82か…少し力み過ぎたか」

真「次はボクの番だ!歌はこれで!」


冬馬(カードキャプターさくらだと?菊地がそんな似合わない歌を歌えるわけが…)


『092』


真「よし!」


冬馬「マジかよ!?」


春香「故障じゃないかな?」


真「それどういう意味!?」

『072』


千早「……」


春香「わははははははははははっ…!!っ…げほっ!ジュースが器官に…!」


冬馬「おい、なんでそんなに笑ってるんだ?72点がそんなに笑えることか?」


春香「ごほっ!あのね、72は千早ちゃんの…あだっ!!」ゴンッ!


千早「次笑ったら春香が合宿の時にやってたこと彼にばらすから…」


春香「………!」ビクッ!


冬馬「合宿?」


真「こっちの話」

072とか寒いことやんの?

うわぁほんとやってた

ツマンネ~ゴミすぎる

早く依頼出せよカス

代わりにお願いします

春香「最後はやっぱりこの私でしょ!」


春香「ここで私が一番になれば、冬馬君は3位に転落、そして私が一番に!」


冬馬「何!」


春香「おねシン選んでっと、よし!ミュージックスタート!」



『80』


春香「なっ!?」


千早「ふふふふっ!残念ね春香、あなたが三位よ」


千早「散々調子に乗った罰が当たったんだわ!」

春香「もう一度!もう一度勝負しよ!」


千早「都合が悪くなったら再戦なんていい身分ね!」


春香「何よビリの癖に!」


千早「ビリですって!?あれはまぐれなだけよ!もう一度やれば一位取れるわよ!」


真「ちょっと二人とも、こんなところでケンカは…」


春香「じゃあもう一回やろうよ!」


千早「望むところよ!」


真「聞いてないし…」


冬馬「……」


冬馬「ふふっ……」

冬馬「ふっ…あっははははは!」


春香「?」


冬馬「はは、あ…いや、お前ら見てると、なんか俺の悩みがちっぽけすぎて馬鹿馬鹿しくなってきたぜ」


冬馬「最近こうみんなと一緒に馬鹿みたいに騒ぐことはやってなかったからかな。おかげでいいストレスの解消になった」


千早「そ、そう。元気になってよかったわ」


冬馬「よし、確かもう一勝負っつってたな、いいぜ。何度でも相手になってやるぜ」


春香「よしきた!今度こそおごってもらうからね!」

そして


真「で、結局春香はずっと3位になり続けてそのまま時間切れ」


千早「身から出た錆ね。せいぜい後悔するといいわ」


春香「うぅ…。みんなひどいぃ……」


冬馬「……」


冬馬「まあ、自分の分くらいは自分で払うさ」チャリン


冬馬「今日はお前たちに元気をもらったしな」


春香「うぅ…冬馬くんありがとうぅ…!」

冬馬「それじゃあな、天海たち。今日は楽しかったぜ」


春香「今度会ったらまたやろうね!カラオケ!」


冬馬「考えとくぜ」


冬馬(カラオケやったおかげでなんか吹っ切れた気がするぜ)


冬馬(そうだよな、いつまでも辛気臭い顔してちゃ当たるもんも当たらねぇよな)


冬馬「暗い顔してるより笑っていたほうが断然いいに決まってるしな」


冬馬「ん?」


TSUTAYA


冬馬「…金はCD一枚分か、まあいいか。今回は一枚だけにしてみるか」


冬馬「それになんか今買ったら当たる気がするしな」

冬馬「それじゃあな、天海たち。今日は楽しかったぜ」


春香「今度会ったらまたやろうね!カラオケ!」


冬馬「考えとくぜ」


冬馬(カラオケやったおかげでなんか吹っ切れた気がするぜ)


冬馬(そうだよな、いつまでも辛気臭い顔してちゃ当たるもんも当たらねぇよな)


冬馬「暗い顔してるより笑っていたほうが断然いいに決まってるしな」


冬馬「ん?」


TSUTAYA


冬馬「…金はCD一枚分か、まあいいか。今回は一枚だけにしてみるか」


冬馬「それになんか今買ったら当たる気がするしな」









wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

>>61
まさかずっと監視していた?
ストーカーですか?

そして


冬馬「………」


冬馬「よっ……」


冬馬「よっしゃあアアアアアアアアアアアアアアアアアーーッ!!!」


冬馬「ついにみのりんのライブチケット当たったぜ!」


冬馬「まさかあの一枚で手に入るなんて!今までの努力は何だったのか一々気にするのもどうでもよくなったぜ!」


冬馬「結局LVしか取れなかったがそこは妥協するぜ!」


冬馬「よし!そうと決まればLVの準備をするか!日はまだずっと先だが備えあれば憂いなしだ!」


冬馬「さーて、まずは予約を……」

予約すんなようぜーな

数日後


冬馬「~♪」


翔太「冬馬君、さっきから笑顔が気持ち悪いよ」


冬馬「え?俺ってそんなににやけてたか?」


翔太「うん、正直イケメンが台無しになるほど」


北斗「何かいいことでもあったのか?」


冬馬「ああ、ちょっとな」


冬馬(そんなに浮かれてたのか。ヤベ…気を付けねぇと)

「……というわけで今度のライブイベントはこの内容になります」


翔太「それいいじゃん!カッコいいし楽しそう」


北斗「今度はどんなパフォーマンスでエンジェルちゃんたちを魅了してあげようかな?」


冬馬「どんなイベントだろうといつものように最高のライブにするだけだぜ!」


翔太「ねぇプロデューサー、ライブはいつからなの?」


「はい、○月×日になります」


冬馬「……えっ?」

北斗「冬馬、どうかしたのか?」


冬馬「いや、すまねぇプロデューサー。本当に○月×日なのか?」


「はい、間違いありませんが…?」


冬馬(マジかよ…、その日はライブビューイングのある日じゃねぇか!)


冬馬(なんでこう思い通りに物事が進まねぇんだよ畜生ッ!)


冬馬「……」


翔太「冬馬君どうしたの?目が赤いよ?」

冬馬「な、なぁ…。そのイベント、俺…不参加にすることはできねぇか?」


「え?」


北斗「!?」



翔太「ええええええええっ!?ちょっとどうしたの冬馬君!?いつもの冬馬君なら考えられない台詞だよ!」


北斗「絶対に妥協しない冬馬が参加しないなんて珍しいな。何かあったのか?」


冬馬「あ、いや…」


翔太「何か悪いところでもあるの?ライブより大事なことがあるの?」


北斗「あの冬馬がライブを休むというんだ。何か大切なことがあるかもしれないな」


「そうなんですか冬馬さん?」


冬馬「あ……えっと……その……」

冬馬「……なんでも……ないぜ。ただちょっと言ってみただけだ。冗談だ」


翔太「なんだ冗談か。もうびっくりさせないでよね」


北斗「冬馬が言うと本気に聞こえるからつい信じちゃったじゃないか」


「冬馬さんったら、驚かさないでくださいね」


冬馬「はは、すまねぇな。すまねぇ…な」


冬馬「……」


冬馬「……」


「で、イベントについてですが…」


冬馬「……グスン」

冬馬「……」


冬馬「せっかく……せっかく血反吐がでる思いで手に入れたというのに…この仕打ちかよ!」


冬馬「……こんなものっ…!」


冬馬「…いや、これは誰かに売ったほうが、いいのかもしれねぇな…」


冬馬「下手に破くより誰かに売って笑顔になるやつを増やしたほうがいいに決まってるしな…」


冬馬「はぁ…LV…行きたかったぜ…」

冬馬「結局、手元に残ったのはチケット売ったかねと山積みになったCDの山か…」


冬馬「ははっ…まじどうするんだこれ、保存用も間に合ってるぞ」


冬馬「……ガチで売ろうか迷ってきた…」


冬馬「はぁ……」

数週間後


冬馬「ウッス、おはようみんな」


北斗「ええっ!?本当ですか!?プロデューサーさん!?」


「はい、突然向こうがキャンセルを…」


冬馬「なんだ?何かあったのか?」


翔太「大変だよ!もうすぐやるはずだったライブイベントが中止になっちゃったんだ!」


冬馬「……」


冬馬「……」




冬馬「はっ?」

冬馬「は?ちょ…何だよ、それ…」


北斗「イベントの会場とうちの事務所に爆破予告の手紙が送りつけられてきて俺たちの安全のために中止になったんだ」


冬馬「おい、マジかよ…どう考えてもでっち上げだろ!嘘に決まってるだろ!なぁプロデューサー!」


「そうは言われてももしものことがありますし…」


冬馬「何がもしもだよ!そんな愉快犯が仕立てたくだらねぇ爆破予告で俺たちのライブが中止になってたまるかよ!」


「すみません…、社長や向こうのスタッフさんたちが決めたことなので、私には何も…」


冬馬「くっ…、なら社長に直接…」


北斗「冬馬、冷静になれ。ライブができずに悔しい気持ちはわかるけど冬馬一人の意見でこの状況が変わるとは思えない」


冬馬「だが…!」


翔太「僕たちだって悔しいんだよ、こんなことになっちゃってさ。でもしょうがないよね。事が事だから」


冬馬「そんな…」

冬馬(そんな…それじゃあ俺は何のために…)


冬馬(CDが山になるほど買ってやっと手に入れたみのりんのLVチケットをわざわざライブのために売ったというのに…)


冬馬(そのライブが中止になっちまったら……俺は……)


冬馬「あっ…あぁ……」


北斗「冬馬?顔色がすごく悪いぞ?」


翔太「よっぽどショックだったの?」


冬馬「…わりぃ……少しトイレ……」


北斗「あ、ああ。わかった」

ヴォォォエォォオオオエェッ!!!


冬馬「はぁ……はぁ……」


冬馬「ちくしょう……ちくしょう……」ポロポロ


冬馬「何で…次から次へと俺に不幸が降り注ぐんだ……」


冬馬「俺はただ、ライブを見たかっただけなんだぞ…!」


冬馬「うっ…!」


ヴォォォエォォオオオエェッ!!!

冬馬「うぅ…」クラッ


翔太「ちょっと冬馬君どうしたの!?」


冬馬「ぁあっ…?」


北斗「すごい音が聞こえたぞ、それにその顔…さっきより顔色がひどくなってるじゃないか」


冬馬「……わりぃ、三人とも、来て早々悪いが俺、早退するぜ」


「は、はい。わかりました」


北斗「何があったのかわからないけど、とりあえず体をゆっくり休めたほうがいい」


翔太「お大事に」

数日後


翔太「あれから冬馬君、部屋からでないどころか携帯にもつながらないね」


北斗「よっぽど何か嫌なことがあったんだな。でも一体なんだろな」


翔太「さぁ?」


美希「さっきから何の話?」


翔太「!?」


北斗「君たちは…いつの間に…!」


美希「何かぶつぶつ話し込んでいたから気になっちゃったの」


真「北斗さんが僕たちをそのまま素通りするなんて…いつもなら、チャオ☆とか言ってくるのに」


美希「なんか困ったことでもあるの?」


北斗「いや、実はね…」

北斗「…というわけなんだ」


美希「ふむふむ」


真「それだったらボクたち、原因はともかく、きっかけはわかるかもしれません」


北斗「何だって!?それは本当かい!?」


翔太「どんなきっかけ!?」


美希「あのね、冬馬はいろんな店で同じ声優が歌っているCDを何枚も買っていたのを何度も見かけたんだ」


美希「たぶんあれが原因じゃないかなーってミキ思うんだ」


真「理由を聞いても教えてくれなくて…。あれかな?観賞用保存用とかそんな感じの」


北斗「同じCDを何枚も買う……ライブイベントをするとき欠席するといったらしくない発言…」


北斗「そうか!冬馬はあるアイドル声優のライブチケットを手に入れるためにたくさんCDを買ったんだ!そして運よくそれを手に入れた」


翔太「そっか!それで運よく手に入れたけどライブの日が重なっちゃっていけなくなってあんなうつ状態になったんだ!」

翔太「でも中止になったらその声優さんのライブにいけるよね。何で吐くほど辛い目にあったの?」


北斗「もう誰かにあげたとか、売ったんじゃないのかな。持っていても仕方ないと思ったんだろう」


北斗「だけど中止と決まった瞬間、手放したことが仇となりあんなことになったのか」


翔太「やった!これで冬馬君が引きこもった理由がわかったよ!」


北斗「だけど立ち直る方法が……その声優さんって?」


美希「あれだよ。ほら、あの宣伝用のテレビで大きく出ている人」


北斗「彼女か、確かに10年前からのファンも多いし倍率も高そうだ」


翔太「そういえば先日彼女のライブだったよね」


北斗「冬馬も見たかったんだろうな…」

北斗「……よし、ならやることは一つだけだ」


翔太「え?」


北斗「あの負のオーラ全快の冬馬を復活させるにはこの方法しかない」


翔太「どの方法?」


北斗「詳しくは帰ってから話すよ。それじゃあ二人とも、チャオ☆」


美希「またね」



真「それにしてもさっき聞いたけどCDをたくさん買ってライブチケットを手に入れるって変な方法だね」


美希「うん、あれじゃあまるでCDはチケットを手に入れるためのくじみたいなの」


真「せっかくアイドルが一生懸命歌って収録したCDがそんなガチャみたいな使い方されたらムッとくるよ」


美希「うん、何でそんなことをするんだろうね?」


真「さあ、儲けるためじゃない?1枚買わせるよりたくさん買わせたほうが儲かるし」


美希「ふ~ん、ま、ミキたちには関係のない話なの」


真「それもそうだね、それじゃあデートの続きしようか」


美希「うん!」

しばらくして


ピンポーン


ガチャ


冬馬「……ぁ?」


翔太「ヤッホー!冬馬君元気?」


冬馬「…見りゃわかるだろ…」


翔太「そうだね…」


北斗「冬馬、もうすぐ俺たちの大きなライブがある。どうか出てくれないか。ていうか出てくれ」


冬馬「……」

冬馬「……はぁ、すまねぇ。今気分がすげぇ悪いんだ。一昨日来てくれ」


翔太「そんなこと言い続けて逃げてるといつまで経っても引きこもったままだよ!」


冬馬「俺だって申し訳なく思ってるよ。だがこんな調子でライブやっても最高のパフォーマンスを見せることなんてできっこねぇ…」


冬馬「ライブで恥かくよりここで引きこもってみんなの足引っ張ったほうが、俺たちのためだ…」


翔太「うわっ…相当重傷だよこれ」


北斗「冬馬、これはただのライブじゃない。ランティス合同ライブだ」


冬馬「ランティス……だと……?」


北斗「そう、ランティスのありとあらゆるアーティストが集結するライブだ、それで俺たちも参加することになった」


北斗「ランティスということは当然彼女も来る。誰のことなのかファンであるお前ならわかるはずだ」


冬馬「………」


冬馬「みのりん!!」ガバッ!

北斗「そう、だから早く家から出てきて事務所に来いよ。みんなが待ってる」


翔太「感謝してよね~。プロデューサーが無理言って僕たちのイベント突っ撥ねてなんとかねじ込んでくれたから」


冬馬「おう!こんなカビ臭ぇ部屋でいつまでもいじけるわけにはいかねぇぜ!」


冬馬「いくぞ二人とも!みのりん……いや、ファンのためにも最高のパフォーマンスをしてライブを盛り上げていこうぜ!」


翔太「やれやれ、あれで回復するなんて…」


北斗「まあでも、もとに戻ってよかった。戻りようが異常に早いけど」



冬馬「ところで何で俺がみのりんのファンってわかったんだ?教えたっけ?」


翔太「え?えっと…ほら冬馬君よく鼻歌で歌ってたじゃん!彼女の歌!」


冬馬「そうだっけ?まあいっか」

数週間後


冬馬「ウッス!みんなおはようッ!」


翔太「冬馬君完全復活だね」


冬馬「おう!一緒に共演できたしサインも握手もしてもらった!最高だったぜ!」


冬馬「何度感謝してもしたりねぇ!本当にありがとな!」


翔太「ならこれからもそのパフォーマンスを維持し続けてよね!」


冬馬「おう!楽勝だぜ!」


翔太(案外ちょろいね、これからもちょくちょく共演させる?)ヒソヒソ


北斗(そうしよう。いや、そうしないとまたいじけて引きこもったりされたら敵わない)ヒソヒソ


冬馬「よし!今日もライブを力尽き果てるまでやり合おうぜ!!」

765プロ


冬馬『不幸に不幸を重ねどうしようもなくなった俺を、あいつらは助けてくれたんです』


冬馬『やっぱ持つべきものは、掛け替えのない仲間だな!』


美希「ふ~ん」


P「何見てるんだ美希?」


美希「これだよ」


P「冬馬のインタビューか。何があったんだ?」


美希「あのね、冬馬が前に引きこもっちゃったんだけどジュピターの二人が冬馬を復活させるためにこの合同ライブに参加させたって話」


P「ん?話がよくわからんな。つまりどういうことだ?長くなってもいいぞ」


美希「ようするにね……………」

P「………ということがあったらしいんです」


高木「なるほど、ライブチケットをCDにか…」


高木「そうか…そういう方法もあったな。前はともかくこのご時世なら受け入れられる!」


高木「そろそろ新しくライブ劇場を建てたいと思っていたんだ!この手を使わないわけにはいかない!」


高木「これは使えるかもしれないぞ君ィ!」


P「はい!CDにライブチケットを付けることで大儲けできますね!」


高木「そうと決まれば早速取り掛かろう!もちろんついてきてくれるね!」


P「はい社長!どこまでも御供致します!」


高木「これで私の念願の夢が叶うぞぉ!」


高木「ふふふふふふ……ははははははははははっ!」


終わり

この物語はフィクションです。登場する名称・設定等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

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