提督「痛風になった」 (27)
叢雲「は?…………は?」
提督「いや、だから痛風になったんだって」
叢雲「…………意味分かんないんだけど」
大淀「え、えぇ。残念ながら事実です。今朝私も病院へ付き添いましたので」
叢雲「……急用って病院だったのね」
提督「昨日の晩に足首に激痛が走ってな。あ、今は鎮痛剤飲んだから大丈夫だ」
叢雲「大丈夫じゃないわよっ!!」
提督「あ、いや、その、すまん」
大淀「え、えーと、私はこれで失礼しますね?」
提督「あ、待て……逃げたな」ボソッ
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覚えてる人はいるかも
少しずつ投下します
叢雲「ばっかじゃないの!?ねぇ!!」
提督「すんません」
叢雲「軍人が贅沢病だなんて冗談じゃないわよっ!!!」
提督「全くその通りでございます」
叢雲「そりゃあ、あんだけ酒飲んでりゃ、なるわよっ!!」
提督「返す言葉もございません」
叢雲「いい!?今日から禁酒よ!!……分かってるでしょ?」
提督「……もちろんでございます」
叢雲「……なによ、その間は」
提督「もちろんでございます!」
叢雲「ったく………心配させないでよ」ボソッ
提督「………ごめんな?」
叢雲「………早期なの?」
提督「幸運にも」
叢雲「そ……よかったわ。あんた禁酒できるの?」
提督「…………」
叢雲「しょうがないわね。これからあんたの部屋に住むわ」
提督「え、それは悪いって」
叢雲「今までも、よくあんたの部屋で過ごすことなんてあったでしょ?荷物まで持ってくるってだけよ」
提督「……すまん、迷惑かける」
叢雲「気にしないで。あ、でも反省はしなさいよ」
提督「あ、はい」
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隼鷹「ぶははっ、おーい提督よー!!!お前痛風になったん、ぶはははっ!!!なったんだって!?おい!!あっはははは」
提督「くそったれだなこいつ」
隼鷹「ほーれ、お前の大好きな酒だぞー?あ、ざーんねん、呑めないんでしたっけ?がっははははは!!!!」
提督「おい、誰か!!こいつ外にほっぽりだせっ!!」
隼鷹「呑まれない可哀想なお酒ちゃんは私が呑んであげまちゅね?……んく、んく。ぷはぁ!!!仕事中に呑む酒はうめぇなぁ!!!」
提督「くそっ!!こんなに人を殴りたいと思ったのは初めてだ!!くーやしーーー!!!!」
那智「まぁ、許してやってくれ。こいつは貴様と酒を呑むことが出来なくなって寂しいんだ。かく言う私もだがな」
提督「………なっちん」
那智「おい、いろいろと台無しだ」
那智「まぁ、こいつは自棄酒なんだろ」
隼鷹「………ちょっと悪酔いし過ぎたな、提督。悪い」
提督「そっか、もうお前達とも呑めないのか」
那智「寂しくなるが、貴様が死んではかなわんからな」
隼鷹「……自棄酒は悪酔いしやすくてダメだな。やっぱり酒は楽しく呑みてーな」
那智「……今日はしっぽり呑むか」
隼鷹「あぁ。千歳も誘うか」
提督「……結局呑むんかい」
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千代田「提督痛風になったんだって?叢雲に禁酒までさせられるんでしょ?」
提督「させられてるというか、しなきゃ死んじゃうしね」
千代田「えっ!?死んじゃうの!?」
提督「いやいや、比喩ね。あまりの痛みにね」
千代田「そ、そんなに痛いの?」
提督「痛いのなんのって、足首に釘でも打たれてるのかと思ったよ」
千代田「うわぁ……お気の毒だね。ま、千代田からしたら、これでお姉とお酒呑むこと無くなったから、気が楽だけどね」
提督「もっと心配してくれよ」
千代田「だって自業自得だし?」
提督「ぐうの音も言えねぇ」
赤城「あ、提督。これからお昼ですか?一緒しませんか?」
提督「ん、そうだな。今日の定食は何だ?」
赤城「たしかAはカツでしたっけ。………あ、やっぱりそうです」
提督「じゃあ、俺はAだな」
赤城「私も同じのします」
提督「間宮さーん、俺、Aでお願いしまーす」
赤城「私も同じのを10こです」
間宮「赤城さんは分かりました。提督は別メニューをご用意していますので」
提督「別メニュー!?」
赤城「えー!!何ですか、それ!ずるいです!!」
間宮「痛風用メニューです」
赤城「あ………」
提督「あ、そっすよね、はい」
間宮「プリン体の少ないものばかりにしましたので、これからは提督だけ、別メニューです」
提督「あ、はい。わざわざすいません」
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叢雲「さ、戻ってきたわね。じゃあこれ」
提督「……2リットルのペットボトル?」
叢雲「これを1日一本飲みなさい。お茶にしてもいいから。いろいろ調べたんだから」
提督「悪い、世話かけるな」
叢雲「いーの。薬は飲んだ?」
提督「はい、飲みました」
叢雲「よし、じゃあ私は訓練行くから」
提督「ん、また終わったらな」
叢雲「何かあったらすぐ言いなさいよ」
提督「……大丈夫だって」
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隼鷹「なぁ、ちっと調べてみたんだけど」
那智「……何をだ?」
隼鷹「痛風だよ、痛風」
那智「なんだ、やはり気になるのか」
隼鷹「……で、調べたんだけど。酒でも、種類よっちゃ、飲めるみたいだぞ」
那智「なんだと!?」
隼鷹「ほら、ワインとか」
那智「ほぅ……それなら……」
鳳翔「それなら……なんです?」
隼鷹「げっ、鳳翔さん……」
鳳翔「いいですか。ワインなどはプリン体という点ではいいですが、アルコールがダメなんです。アルコールはよって、尿酸の排出を阻害し、濃縮します」
隼鷹「……プリン体だけじゃないのかよ」
那智「隼鷹……」
鳳翔「隼鷹さん達が提督のことを思っているのは分かりますが、提督自身も禁酒を決めたので……ね?」
隼鷹「……分かってるよ」
那智「やはり寂しいな」
鳳翔「今夜は鳳翔に来て下さい。たまには、私も混ぜてくれませんか?」
隼鷹「鳳翔さん……」
鳳翔「ふふっ、私の奢りですよ?」
那智「……ふっ、鳳翔さんには敵わんな」
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提督「ふぅ、ただいま」
叢雲「あら、おかえりなさい。夕ご飯の準備出来てるわよ」
提督「ん、いい匂いだ。お腹空いてたんだ。……おっ、ハンバーグ?療養中だからこういうのは食えないと思ってけど」
叢雲「食事制限はストレスを溜めないように……よ?ま、ただのハンバーグじゃないけどね」
提督「色々すまんな。……よっと」
叢雲「ご飯よそうわね。……はい」
提督「……ん、ありがと。じゃあ、いただきますっ!」
叢雲「……いただきます」
提督「美味っ」
叢雲「ふふっ、さて問題よ」
提督「ん?」
叢雲「そのハンバーグは何が入っているでしょうか?」
提督「……そういやただのハンバーグじゃないって言ってたな。……分からんが豆腐とか?」
叢雲「むぅ……つまらないわね」
提督「お、合ってたのか」
叢雲「そうよ、豆腐ハンバーグよ。もちろん牛肉も入ってるけど。豆腐ってわかる?」
提督「いや、分からんよ。ただ、ハンバーグに何かいれるって言ったら豆腐しかな」
叢雲「確かに……。ちゃんと水抜きまでしたんだからね」
提督「だから豆腐感が無いのか……ん?他にも何か……」
叢雲「細く切ったレンコンね」
提督「歯応えもあって美味いな」
叢雲「ふふっ、当たり前でしょ。何せこの私が作ってんだから」
提督「ははっ、そうだな不味いわけがない。何せ叢雲が作ったもんだからな」
叢雲「ん、分かってるじゃない」
書き溜めたのはこれで終了
これからも提督の療養ライフが始まるぜっ!!ってことで終わりでいかんでしょうか?
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