杏「幸子が離れない」 (32)
シンデレラジオの外伝です
例によって、今回だけでも見れるのでよければどうぞ
本編
杏「杏・輝子・小梅のシンデレラジオ 第170回」
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外伝
紗南「みよしんち LEVEL1」
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―事務所―
幸子「………」
杏「………」
幸子「………」
杏「ふわぁぁぁ………」
幸子「………」
杏「………」
幸子「………」
杏「…あのさぁ、幸子」
幸子「何ですか?」
杏「何でずっと杏にくっついてるの」
幸子「カワイイボクにくっついてもらえるなんて、杏さんは幸せ者ですね!」
杏「いや、そうじゃなくて」
幸子「うぐ」
杏「どうしたのさ」
幸子「べ、別になんでもありませんよ?」
幸子「ただ、杏さんをカワイイボクで幸せしてあげようと思っただけです!」
幸子「ボクはなんて慈悲深いんでしょうね!」
杏「………」
幸子「ちょっと、なんですかその、『何言ってるんだこいつ』みたいな顔!?」
杏「よく分かったね」
幸子「ふぎぎ…!」
杏「……で、結局何なの」
幸子「う……で、ですから、何でもないですっ」
杏「ふーん…?」
幸子「………」
杏「………」
幸子「………」
杏「………」
幸子「………」
杏「………」スッ
幸子「あ、ちょっと、どこに行くんですか」
杏「いや、飲み物取ってくるだけだよ…」
幸子「ボクも行きます!」
杏「何で!?」
幸子「ボ…ボクも喉が渇いたからです!」
杏「じゃあ、幸子が杏の分も持ってきて」
幸子「えっ」
杏「いつもやってくれるじゃん」
幸子「うっ…」
杏「……はぁ、いい加減素直に話したら?」
幸子「……」
杏「別に何言ったって杏はひいたりしないから」
幸子「…本当ですか?」
杏「ほんとほんと」
幸子「本当の本当ですね!?」
杏「嘘だったら外ハネ千本飲むから」
幸子「針千本みたいに言わないで下さい!」
杏「わはは」
幸子「……じ、実は」
杏「うん」
幸子「その、ちょっとイヤな夢を見てしまったんです」
杏「ほう」
幸子「杏さんがいなくなっちゃう夢…」
杏「……あー…そういうこと」
幸子「夢なのは分かってるんですけど」
幸子「それでも、もし杏さんがふといなくなってしまったらって…」
杏「……幸子はバカだなぁ」
幸子「な!?バカとは何ですか!?」
杏「杏が幸子の前からいなくなったりするわけないじゃん」
幸子「!」
杏「こんな面白くて弄り甲斐のある子を置いていなくなるなんて勿体無い」
幸子「んがー!!」
杏「あはは、冗談冗談」
幸子「もう!人が真面目に話してるのに!」
杏「ごめんごめん」
杏「ま、でも、いなくなったりしないのは本当だからさ」
幸子「…本当ですか?」
杏「本当だよ」
幸子「……フフン、そうですよね!」
幸子「こんなにカワイイボクを置いていなくなるなんてありえないですよね!」
杏(いつもの幸子に戻った)
杏「ちなみに、夢の中の杏はなんでいなくなったの」
幸子「それが…宝くじで5億円当たったからアイドルやめて隠居するって…」
杏「え、羨ましい」
幸子「杏さん!?」
杏「あっ…な、なんでもない」
幸子「杏さん、もし宝くじが当たってもアイドルやめていなくなったりしないですよね!?」
杏「し、しないしない………多分」
幸子「杏さんー!?」
ガチャ
小梅「あ…杏さん…!」
輝子「い、いた…」
幸子「あ、輝子さんと小梅さん」
杏「杏に何か用?」
小梅「……」ギュー
杏「お、おぉ?」
輝子「フヒ……」
杏「な、なになに。脚の間に入り込んで」
幸子「どうしたんですか?輝子さんも小梅さんも」
小梅「よ、よかった…杏さん…ちゃんと、生きてる…」
輝子「フヒ…食べられてなかった…」
杏「へ!?」
幸子「何の話を…!?」
小梅「え…えっと、その…昨日…イヤな夢…見ちゃって…」
杏「…まさか」
幸子「この流れは…」
小梅「杏さんがゾンビになっちゃう夢…」
杏・幸子「うわぁ…」
小梅「さ、最初は…ゾンビ杏さんと一緒に遊んでたんだけど…」
小梅「途中で…どこからか飛んできたロケットランチャーの流れ弾で…」
小梅「ゾンビ杏さんがバラバラに…」
杏「ぎゃあ」
幸子「自分がゾンビになってしかもバラバラにされるのはイヤ過ぎますね…」
小梅「で、でも…ちゃんと生きてたから…よかった…えへへ」
杏「お、おう…」
杏「…で、輝子は何の夢を見たの」
輝子「あ、あぁ…夢を見たのは…分かってるんだな…フヒ」
杏「流れ的にね…」
輝子「フヒ…その…杏さんが…アンズタケになる夢を…」
杏「なんて分かりやすい…」
幸子「アンズタケって、実在するキノコなんでしたっけ…」
輝子「あぁ…ヨーロッパでは食用として重宝されてるんだが…」
輝子「日本では、毒素が検出されるから…毒キノコとして扱われてるな…」
杏「…で、そのアンズタケになった杏が、誰かに食べられたと」
輝子「……フヒ」
杏「3人揃ってなんて夢を見てるんだ…」
輝子「3人…?」
小梅「じゃ、じゃあ…幸子ちゃんも…?」
幸子「…ま、まぁ」
杏「宝くじが当たった杏がアイドルやめて隠居する夢だとさ」
輝子・小梅「……」
杏「ちょっとありそうだなって思ったでしょ」
小梅「そ…そ、そんなこと…ないよ…」
輝子「そ、そうだぞ…フヒ」
幸子「2人とも目が泳いでますよ…」
杏「全く、3人揃って夢の中で杏を好き放題してくれるね」
小梅「あぅ」
輝子「フヒ」
幸子「うっ」
杏「杏は隠居しないしゾンビにもキノコにもならないから」
小梅「そ…そうだよね…えへへ」
輝子「杏さんは…いつもの、杏さん…フヒ」
幸子「隠居については羨ましいって言ってましたよね…」
杏「た、宝くじが羨ましいって言っただけだから」
―夜―
杏「んー……うーん……」
杏「うぅ……いかないで……」
杏「…はっ!」
杏「……ゆ、夢…」
―次の日―
菜々「………」
杏「………」
菜々「………」
杏「………」
菜々「………」
杏「………」
菜々「…あのー、杏ちゃん」
杏「なにー」
菜々「何でずっとナナにくっついてるんですか?」
杏「なんとなくー」
菜々「そ、そうなんですか?」
杏「そうなのー」
菜々「え、ええっと、ナナ、そろそろレッスンに行かないといけないんですけど…」
杏「えー…今日はお休みでいいよー」
菜々「よくないですよ!?というか、杏ちゃんもこの後撮影ですよね!?」
杏「記憶にございません」
菜々「ござってください!」
菜々「もう、どうしたんですか杏ちゃん?今日はやけに甘えん坊さんですね?」
杏「……気のせいだよ」
菜々「…ナナ、笑ったりしないですから、教えてください?」
杏「……むぅ」
杏「その…ちょっと、イヤな夢を見ちゃって」
菜々「イヤな夢…ですか?」
杏「その夢で、菜々さんがいなくなっちゃって」
菜々「…なるほど、そういうことだったんですね」
杏「夢だってのは分かってるけど、ちょっとリアルな夢だったから、つい」
菜々「大丈夫ですよ。ナナは杏ちゃんの前からいなくなったりしませんから♪」
杏「ん」
菜々「ちなみに、どんな夢だったんですか?」
杏「菜々さんが一般男性と結婚してウサミン星人を卒業する夢」
菜々「ちょっと!!!」
おしり
みなみけにあった話のオマージュ的な感じです
見てくれた人ありがとう
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