おそ松「ワンクリ詐欺に引っ掛かった」 (84)
松野家
おそ松「平日の昼間からゴロゴロ~ゴロゴロ~~」ゴロゴロ
おそ松「あ~一生遊んで暮らしてぇ」ホジホジ
ガラッ
トド松「今日も素敵だね、兄さん!」ニコッ
おそ松「お~おかえりー。ちゃんと暇潰してる?」
トド松「もちろん!働く時間がもったいないから全力で遊んできたよ!」
おそ松「いいね~。トド松は将来有望だね~。どっかの口だけ就活マンとは違うね~」
トド松「あはは!ああはなりたくないよねぇ~?」
おそ松「いや~よくできた弟を持って俺も鼻が高いよ~」ゴロゴロ
トド松「え~兄さんには負けるよ~?」テレッ
おそ松「イヒヒ……そぉ~?」
トド松「じゃあ僕も兄さんにあやかって暇潰そっかなー」ゴソゴソ
おそ松「……?」
トド松「じゃーん!」バッ
おそ松「ノートパソコン…?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1462451467
おそ松「どうしたんだ、それ?」
トド松「今どきパソコンもない家なんてありえないって笑われちゃってさ?だから友達にもらったの!」
おそ松「タダで?」
トド松「うん。新しいの買い換えるから処分したかったんだって?」
おそ松「へー?でもそれって繋がなきゃできないんだろ?」
トド松「えへへー!もう繋いじゃった?」
おそ松「?」
トド松「母さんにおねだりしたらいいって言ってくれたんだー?」
おそ松「おー!やるねー!家計を助けないクセに出費ばっかり産み出すねー!」
トド松「そんなに褒めないでよー?」テレテレ
おそ松「よっ!ワースト1位!」パチパチ
トド松「もー!おだてたってなんにも出ないからね?」ニコニコ
おそ松「で、まぁパソコンがあるってことはさ、やる事は一つだよな?」ニヤニヤ
トド松「一つだよねー?」ニヤニヤ
おそ松「せーので言う?」ニヤニヤ
トド松「いいよ?」ニヤニヤ
おそ松、トド松「せーの……」
おそ松、トド松「エロいのを見まくる!!」
おそ松「ハモった、ハモった!さすがだわ!これぞ究極の兄弟愛!!」ルンルン
トド松「僕たち六つ子はなんでもお揃いだね?」ルンルン
おそ松「じゃあ早速……」スッ
トド松「」ガシッ
おそ松「え?」ピタッ
トド松「100円」スッ
おそ松「……は?」
トド松「タダで使わせてあげると思った?」ニコッ
おそ松「だ、だってそれタダで……」
トド松「うん。僕はタダでもらってきたけど、それと兄さんは関係ないよね」
おそ松「し、使用料とかは母さんたちが……」
トド松「うん。でもこれ僕のだから」
おそ松「う、ウチにあるんだし、みんなで……」
トド松「家にあるから全部共用?」
おそ松「だ、ダメ…?」
トド松「……いいよ」
おそ松「おっ!やっぱりトド松は話がわか……」
トド松「じゃあ兄さんが大切にしてるエロ本もTENGAも家族共用だね?」
おそ松「へ?」
トド松「リビングに飾ってインテリアにしよっか。母さんに相談してくるね?」スクッ
おそ松「ノォォォ!!?」
おそ松「分かったよ、払うよ~…払えばいいんだろ?」チャリンッ
トド松「まいど!」パシッ
おそ松「ったく?兄弟相手にケチケチすんなよなー」
トド松「あ、一回につき100円だから」
おそ松「うわっ…出たよ」
トド松「じゃあ僕はまた出かけるけど、あんまり変なサイト見ちゃダメだよ?ウイルスとかに引っ掛かったら大変だから?」
おそ松「…へーい」
バタンッ
おそ松「この銭ゲバ!情無し!ドライモンスター!クズクズクーズ!!」ペッペッ
ガラッ
おそ松「」ビクッ
トド松「なんか言った?」
おそ松「い、いってらっしゃーい?」ニコニコ
バタンッ
おそ松「ふぅ…」
おそ松「さぁーてと!エロいのいっぱい見ちゃいましょー!」パカッ
おそ松「え、ろ、む、りょ、う……と!」カタカタ
おそ松「おほー!こりゃすげーや!何十万件って出てきた?」
おそ松「どれにしよっかなーん?迷っちゃうなー?」ニヘラッ
おそ松「『安心』『無料』『エロエロ動画』……ウッヒョー!安心で無料でエロエロ!?サイッコーじゃあーりませんか!?」
おそ松「このサイトにしーようっと」カチッ
おそ松「グヘヘ…やべっ!わんさか出てくるよ?これ全部タダでいーの?」ジュルリ
おそ松「さすがネットはハイテクだねー。昭和生まれの俺たちじゃ考えらんないくらい文明が栄えてるよ」
おそ松「え?なになに?ピーッがピーッなピーッでピーッ!?」
おそ松「ウオオオ!女の子もかわいいし、こりゃ見るっきゃない!」
おそ松「君に決めた!!」カチッ
おそ松「お?なんだ、これ…動画の再生ボタン押したら英語ばっかのページに飛んだけど?」
おそ松「どうしよ…英語読めない。プリーズヘルプミー」
おそ松「一旦、消すか……ん?ページが動かない?」スッスッ
『使用されているブラウザからウイルスが検出されました』ピピーッ
おそ松「喋ったぁ!?」ビクッ
『このままでは個人情報やデータを抜き取られてしまう可能性があります』
おそ松「え?え?え?」アワアワ
『ページを消さず音声ガイダンスの指示に従ってください』
おそ松「な、なんか分からないけど言われた通りにやりゃいいんだな?」
『問題を解決するには最新のセキュリティシステムをインストールしていただくか、もしくはサーバーを管理する契約会社のカスタマーサービスに連絡してください』
『電話番号は〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇。ウイルスの進行状況が深刻化する前に一刻も速くお電話することをおすすめします』
『繰り返します。使用されているブラウザから……』
おそ松「あわわ……ヤバいヤバいヤバい!電話、電話!?」ダッ
おそ松「えーと番号は…〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇だったよな?」ピッピッ
おそ松「間に合いますよーに…?」ハラハラ
『はい、もしもし』
おそ松「あ、あの…パソコンがウイルスに……」
『お使いになられてるバージョンは?』
おそ松「バージョン?」
『セキュリティプログラムはご自分でセットアップしてますか?』
おそ松「……?」
『もしもし?』
おそ松「わ、わかんないっす」
『…それは弱りましたね。機種も設定も分からないとなると』
おそ松「す、すんません。使ったばっかりで?」
『なるほど…ではこちらで一度、パソコンのデータ情報を把握したいので質問してもよろしいですか?』
おそ松「は、はい」
『なにかセキュリティブロックに関するメッセージなどは出ましたか?』
おそ松「よ、よく知らないけど…なんかパソコンが動かなくなって…そしたらアナウンスが鳴って…」
『フリーズしたんですね。シャットダウンはお試しになられましたか?』
おそ松「そ、そのままって言われたんで…そのままに?」
『え?そのまま?』
おそ松「な、なんかヤバかったっすか?」
『……まずいですね』
おそ松「え?だ、だって……」
『そういう時は速めにページを消さないとアドレスからIPからなにまで履歴が残ってしまいますからね』
おそ松「す、すぐ消します!シャットダウンのやり方教えてください!」
『残念だけどもう手遅れですね』
おそ松「うそぉ!?」
『とりあえず時間が経てば経つほど個人情報を盗まれてしまいますから、すぐに対策ソフトをインストールしてウイルスの侵入をブロックしましょう』
おそ松「お、お願いします!速く!?」アセアセ
『まずはパソコンの画面下にあるメニューからインターネットに接続してください』
おそ松「は、はい!」カタカタ
『それからL、I、A、R、無料アプリと検索して先頭のページをクリックしてください』
おそ松「はいはいはい!」カチッ
『ホームページの一番下にある規約に同意しますというところをクリックしていただいて……』
おそ松「同意します…これか」カチッ
『プロフィール画面が出てきたら、そこに氏名、生年月日、住所、パソコンのメールアドレス、クレジットカード、あるいは預金口座の番号を入力してください』
おそ松「え?」
『プロバイダー契約に必要な情報なんで』
おそ松「ぷ、プロバイダーってなんすか?」
『……速くしないと間に合わなくなりますよ』
おそ松「っ……わ、分かりました!」カタカタ
おそ松「ぜ、全部打ちました!」
『じゃあ最後にダウンロードするをクリックしてください』
おそ松「は、はい」カチッ
『以上になります。パソコンのデータがウイルスから守られました』
おそ松「ほ、ほんとに大丈夫ですか?」
『相談料ですが…』
おそ松「は?」
『アプリの使用料金と併せて10万円になります。メールで送信しますから指定する口座に振り込んでください』
おそ松「ちょ、ちょっと待った!金取るの!?」
『はい』
おそ松「じゅ、十万なんて払えないんだけど!」
『来週までにお願いします』
おそ松「だ、だから……!」
『請求に応じなかった場合、法に則っておたくを訴訟しますよ。裁判沙汰になってもいいんですか?』
おそ松「さ、裁判…!?」
『こちらはそれでも構いませんがご家族や会社の方に知られて困るのはそちらでは?』
おそ松「……」ブルブル
おそ松「どうしよう…!」ガクガク
松代「どうしたの?電話の前で突っ伏して?」
おそ松「」ビクッ
松代「夕飯の買い物してきてくれる?」
おそ松「お、オッケー…」
松代「…あら、素直に聞くなんて珍しい?」
おそ松「お、お駄賃くれない?」
松代「また?どうせくだらない事に使うんでしょ?」
おそ松「た、頼むよ!」
松代「はぁ…いくら?」
おそ松「じゅ、十万…」
松代「……」
おそ松「……」
松代「ちょっと待ってて」スタスタ
おそ松「え!?いいの!?」
松代「たしか物置きにノコギリがあったわね。どうせ働きゃしないんだし腕の一本くらい無くても……」
おそ松「ウソウソ!ごめん!冗談だからぁ!?」アセアセ
街中
おそ松「はぁ…どうしよう」トボトボ
おそ松「よくよく考えたら安心無料とか危ないに決まってんのに…!うぅ…!」
おそ松「10万なんて…とてもじゃないけど払えねーよぉ!!」ワシャワシャ
ジャラジャラ ジャラジャラ
おそ松「ん?パチンコ屋……」
おそ松「そうだ!その手があった!」ピコンッ
おそ松「母さんからもらった夕飯代を20倍にしてやるぜ!」ニカッ
~~~~~~~~
カラ松「パソコンがある…」ジーッ
カラ松「誰かが買ったのか…?」パカッ
カラ松「ふん…繋がるみたいだな」カチッ
カラ松「」カタカタ
カラ松「ふっ…ブラインドタッチで入力する俺……クリエイティブだぜ」パチッ
カラ松「……あ、ダメだ。やっぱり普通に入力しよう」カタカタ
カラ松「アルファベットなど知らなくても本能で解き明かし、真実と対面する…」
カラ松「俺が求めるお宝は…そう!『ふしだらな巨乳人妻と真昼の密会』だぁぁ!!」ターンッ
カラ松「……ベストアンサー!」ニッ
カラ松「……なんだ、これは?」
『この先のページは安全ではない可能性があります。接続を続行しますか?」
カラ松「ふっ…リスクを恐れてちゃ真の栄光は掴めない。俺は迷わず先を行く!」ターンッ
『警告!使用中のブラウザからウイルスが検出されました』
カラ松「なん……だと…?」
『最新版のセキュリティシステムをダウンロードすることをおすすめします』
カラ松「チッチッチッ…よすんだな?俺に脅しは通用しない?」
カラ松「こういう時は落ち着いて深呼吸するんだ…。スーッハーッスーッハーッ」
カラ松「……よし、強制終了だ」カチッ
カラ松「ふんっ…我ながらパーフェクトなアクションだぜ…」キランッ
数日後
プルルルルル
カラ松「おっと電話だ…。俺しかいないし出るか」スクッ
カラ松「はい、松野ですが」ガチャッ
『あぁ~こちらエロエロドットコムのモンですが』
カラ松「え、エロ…?」
『松野さぁん、あんた動画見たでしょ~?』
カラ松「えっ」
『入会金と視聴料金、合計15万…これお支払いいただいてませんよね~?』
カラ松「あ、その…なんで番号が……」
『はぁ~?なんすかぁ~?』
カラ松「わ、分かったぞ。あやしい業者だな?」
『………』
カラ松「いいだろう!これ以上、俺を脅すなら警察に……」
『ぐらぁぁっ!!!まつのぉぉ!!!』
カラ松「ひぃっ!?」
『てめぇナメてんなぁ、おぉい!?こちとら住所分かってんだからな!?えぇうらぁ!?』
カラ松「じゅ、住所…!?」
『てめぇ、あそこのあれだろぉ!?どこそこのああだこうだだろぉ!?なぁおぉい!!?』
カラ松「あ、アァァァヒャアア……」ガクガク
『すぐ行っからなぁ!?首ぃ洗って待っとけや!?』
カラ松「す、すみません!!お金はなんとかしますから!勘弁してください!!」
『……あ~そぉ?じゃあ3日以内に用意しとけよ?すっぽかしたら分かってんだろうなぁ?』
カラ松「も、もちろん!」
『うーし!男と男の約束だ!変な気だきゃ起こすなよ?居場所割れてっからな!いつでも行ったんぞ!?』
カラ松「ばい…ずびばぜん……」ズビッ
プツッ
カラ松「あ、あ、あぁぁ…お、おぉ俺としたことがぁぁ……」ガクガク
~~~~~~~~
チョロ松「ふーん。これがトド松のもらってきたパソコンかぁ」
チョロ松「せっかく100円払ったし、ちょっとやってみよっかな」パカッ
チョロ松「や、別にさ。変な意味はないんだけど」カタカタ
チョロ松「ただちょっと知的好奇心がうずいたって言うのかな?」
チョロ松「まぁこれも社会勉強の一環な訳で…要は興味本意だよね」
チョロ松「普段あんまり使う機会もないしさ、今どきパソコンもできないんじゃ就職にも影響大だから」
チョロ松「しかたなくっていうか……うん、ある物はどんどん利用しないと社会に乗り遅れちゃうよ」
チョロ松「……誰に言い訳してんだろ、僕」
チョロ松「(ふんふん、あのアイドルグループのセンターがハメ撮り流出ね?)」
チョロ松「ティッシュよし。玄関の鍵も閉めた。家には誰もいない」
チョロ松「僕の計画に狂いはない…あ、ソォォレ!!」カチッ
チョロ松「ウイルス…そんなぁ!?」
チョロ松「で、電話番号が書いてある…ここに掛ければいいのか?」
チョロ松「いや、待てよ…!これは典型的な詐欺の手口かも?」
チョロ松「まずは安全な番号かどうか検索にかけてみよう」カタカタ
チョロ松「…やっぱり!違法業者の番号だ!」
チョロ松「バカめ!僕は騙されないぞ!……ん?下に詳しいホームページがある?」
チョロ松「…インターネット詐欺の対策法と相談案内。覗いてみよう」カチッ
チョロ松「なになに…もし電話したら無料対策ソフトと偽ってパソコンのデータを抜き取れるようにするアプリをダウンロードさせられる?」
チョロ松「しかも住所とかクレジットの暗証番号まで聞き出される…か」
チョロ松「へー…こういう手口なのか。こわいなぁ」
チョロ松「誰か引っ掛かってなきゃいいけど」
チョロ松「ん?メールが来てる?」
チョロ松「は?きゅ、900件!?ほぼ未読だけど…なにこれ!?」
チョロ松「ひ、開いて確認してみるか…」オソルオソル
『松野トド松様。今回、弊社でご提供させていただいたサービスから発生した使用料金が支払われておりません。ただちに下記の口座に振り込んでください』
『不倫コミュニティ、ご入会ありがとうございます。以下のURLよりプロフィールにお進みください』
『只今の滞納金、30万円。至急、振り込んでください』
『エロエロドットコム、視聴料金未払いに関する督促。今月末までに入金いただけない場合は法的手段に出させていただきます』
『あの女優がついに脱いだ!!グランドプラザホテルで撮影会!!あなたは招待されました!!以下のURLから日時等ご確認ください!!』
『おい、松野。いつ振り込むんだよ。おめーの自宅ピーッピーッピーッのピーッだろ。早くしねぇとこっちから行くぞ』
『ご入金はまだですか?今週中に50万支払わなければ信用調査機関にお客様の滞納情報を記載しなければなりません。お早めにお願いします』
『松野トド松っておまえ?クソみてぇな名前だな』
『(笑(笑)笑)』
『おまえん家だろこれ!写真アップしといたよ!www』
『お節介かもしれませんけど、あなたのアドレスやIPが某SNSにアップされてましたよ。近くの警察に相談した方がいいと思います。一応、心配になったので仮アドから失礼しました』
『松野松造、松野松代、松野おそ松、松野カラ松、松野チョロ松、松野一松、松野十四松、松野トド松』
『特定したwwwねぇ今どんな気持ちwww』
『なんで平日も土日も家にいるんだよ。ニートは限りある地球の空気を無駄に消費するだけだから早く死んでください』
チョロ松「なん……だ、これ」ボーゼン
チョロ松「あ、あふっ…アウアウアウ…!うわああああああ!!!」ガタンッ
チョロ松「なんで……こんなこと…!」
チョロ松「ど、どうしたら……」
プルルルルル プルルルルル
チョロ松「」ビクッ
プルルルルル プルルルルル
チョロ松「え、え、え…!?」
チョロ松「(そ、そういえば母さんが…最近変な電話がひっきりなしに掛かってくるって…?)」
プルルルルル プルルルルル
チョロ松「ど、どうにかしなきゃ…!でもどうしたら…?」
チョロ松「」ハッ
チョロ松「さっきのホームページ…!」
『もしもし、インターネット詐欺、相談窓口ですが』
チョロ松「た、助け…助けてください!!」
『どうされました?』
チョロ松「変なメールとか…電話がいっぱいきて…!」
『落ち着いて……詳しくお聞かせください』
チョロ松「は、はい!」
『それは典型的なフィッシング詐欺ですね』
チョロ松「で、でも僕…電話なんかしてないんです!」
『他のご兄弟が電話してしまったのでは?』
チョロ松「そ、そういえば…あの二人、最近挙動があやしかったような」
『おそらくすでに個人情報も聞き出され、ウイルスアプリをインストールしてしまった可能性が高いですね』
チョロ松「あ、あんのバカども…!」
『ご安心ください。お使いのブラウザからデータ情報を送信していただければ、こちらで改めてスキャンシステムをプログラミングし、最新のウイルス対策ソフトを実施致します』
チョロ松「そ、それでなんとかなるんですか…!?」
『はい。弊社で新たな保護プログラムを作成し、データの漏洩を防ぎます』
チョロ松「で、でもそれってお金が掛かるんじゃ…?」
『いえ、弊社の活動方針はインターネット詐欺被害に遭われた方々の救済ですので、すべて無料で行わせていただいてます』
チョロ松「ほ、ほんとに!?」
『ただし現在、流出してしまった情報に関する保障はできかねます』
チョロ松「うっ…やっぱり警察に……」
『おそらく交番や県警受付では聞き流されてしまうでしょう。インターネット詐欺は未だ発展途上の事案ですので警察も対策係を都庁にしか設置していません』
チョロ松「じゃ、じゃどうしたら…」
『そこで提案なのですが』
チョロ松「はい…?」
『一度、弁護士を通して対策手段を講じてみるのはいかがでしょうか』
チョロ松「弁護士に…?」
『はい。こちらではそういったケースに応じて国家認定司法書士に代行依頼などもさせていただいております』
チョロ松「……」
『ご自分で電話していただいてもよいのですが…向こうも依頼が多発しておりまして事情説明にあまり時間をかけられません』
『ですので私どもが代わってお客様の依頼事項を簡潔にお伝え致します』
『ちなみにご紹介させていただくのは法人累計5000人の相談実績を誇る優秀な弁護士です』
『過去にも似たような事例がございましたが先生が介入したことで見事、流出したデータ情報の削除、バックアップの一掃を完遂し、お客様の個人情報が守られました』
『先生は国内で数少ないインターネット詐欺を専門にしておられますので信頼性は保証します』
『いかがなさいますか?』
チョロ松「お、お願いします…!」
『承りました。ではまた後程、ご連絡差し上げます』
チョロ松「よ、よ……よかったぁ…」ホッ
~~~~~~~~~
トド松「あははは!この動画おもしろすぎっ!?」ゲラゲラ
十四松「ヒィッヒィッ!もサイッコォー!!一松兄さんも見てみなよー!?」ダンッダンッ
一松「興味ない……」
おそ松「(まだ誰にも気付かれてないみたいだな…)」
カラ松「(心臓が痛いぜ…!だがブラザーたちに悟られる訳にはいかない…!)」
チョロ松「(メールは全部削除しといたし…ったく!こいつら二人、あとで説教しまくってやる!)」
トド松「あれー?動かなくなっちゃった?」
十四松「叩けば直るよ!」ブンッブンッ
トド松「ダメダメ!!バットしまって!?」アセアセ
一松「ちっ…ユーチューバーなんかいいからネコが筒にすっぽり収まる動画見せろよ」
トド松「い、いや…やってるんだけど……おっかしいなー?」カタカタ
十四松「壊れた!?」
一松「使えねーな…」
トド松「うーん…僕もそんなに詳しくないから…ねぇ、兄さんたち、なんかした?」
おそ松「え?は?な、なにが?」
十四松「パソコンが見れない!見れない!見れなーい!!」ジダンダ
カラ松「ん、ンゥゥ…!じゅ、寿命じゃないのか?」
一松「知ったかぶってんじゃねーよ、クソ松…」ジロッ
チョロ松「き、きっと使いすぎだよ。しばらく触らない方が……」
トド松「あ、そうだ!友達に相談してみよ!」
おそ松、カラ松、チョロ松「」ビクッ
トド松「えーと…パソコンに詳しいのは~…」スマホスッスッ
ガシャンッ
トド松「……え?」
おそ松「な、なんか割れた…?」
カラ松「下から聴こえたが…」
チョロ松「母さんかな…?」
一松「……」
十四松「僕、見に行ってくる!」ダッ
トド松「あっ!ぼ、僕も?」ダッ
ピロリロリン♪
おそ松「ん?パソコンにメールが……」パカッ
『ノンキに動画なんか見てる場合か?』
おそ松「ひっ!?」
カラ松「おそ松?」
チョロ松「ど、どうしたの?」
おそ松「……あ、いや」
おそ松「(な、なんで弟たちが動画見てたの知ってんだ…?てか誰だよ、こいつ……)」
トド松「…びっくりした?外から石が投げ込まれてたよ。ひどいイタズラするよね?」
おそ松、カラ松、チョロ松「」ビクッ
おそ松「(ま、まさか…?いや、だってちゃんと言われた通りにやったじゃん!あのアプリで……だったら他の連中か?)」
カラ松「(あ、あの業者だろうか…!や、やっぱり家がバレて…!)」ブルブル
チョロ松「(だ、大丈夫…しっかりプログラムしてもらったし弁護士も動いてるはず……)」
十四松「トド松!電話!」
トド松「え?僕?友達に家の番号教えてないんだけど…」
おそ松、カラ松、チョロ松「!!!」
トド松「はぁ…」
おそ松「な、なんの電話だった?」
トド松「…タチの悪いイタズラ電話だったよ。何人かで笑いながら松野、松野ーって?」
おそ松「へ、へー!あ、俺ちょっと出かけるわ」
トド松「? いってらっしゃい」
プルルルルル プルルルルル
トド松「あ、まただ。もうしつこいなぁ」
チョロ松「ぼ、僕が出るよ」
トド松「そう?じゃおねがい」
一松「なに震えてんだよ、クソ松」
カラ松「む、武者震いだ…」ブルブル
一松「なに言ってんだ、こいつ」
チョロ松「は!?300万!?」
『はい。弁護士への依頼料と代行手数料の総額になります』
チョロ松「ば、バカ言わないでくださいよ!!全部、無料でやってくれるって……」
『セキュリティシステムのプログラミングまでは当社の活動範囲内ですが弁護士への依頼は別途になります。言ってませんでしたか?』
チョロ松「聞いてないですよ!?」
『それは失礼しました。ですが既に先生にも動いてもらっているので依頼取り消しとなれば弁護料金とは別途のキャンセル料金150万が発生してしまいます』
チョロ松「ひゃ、150万!?」
『こちらと致しましては継続をオススメしますが』
チョロ松「(こ、こんなのどう考えてもおかしい…!もしかして…)」ハッ
チョロ松「だ、騙したな…!これも詐欺なんだろ!?」
『は?』
チョロ松「人の弱味につけこんで陥れるなんて最低だぞ!?」
『納得した上で相談なさったのでは?』
チョロ松「どうせ弁護士なんていないんだろ!?例のフィッシング詐欺業者と繋がってんじゃないの!?」
『ピピーッガーッガガーッ…お、お願いします…!…ピーッ…プツンッ』
チョロ松「!? い、今の……」
『ハイパークリアボイス機能を搭載したレコーダーです。よく聞き取れるでしょう?』
チョロ松「……!?」
『当社の活動概要はお客様の了承を得た結果であると理解していただけましたか?』
チョロ松「くっ…うぅ…!」
『今月中にお支払い手続きをお願いします』
チョロ松「そ、そんなの払わないからな!」
『……それならそれで構いませんがね。一応、親切心からご連絡差し上げたのですが』
チョロ松「? なにそれ?ちゃんと説明……」
プツンッ ツーッツーッツーッ………
チョロ松「あっ!切られた!」
~~~~~~~~~
カラ松「」カーンッカーンッ
現場監督「おい、新人!なにダラダラやってんだ!日が暮れちまうぞ!?」
カラ松「す、すみません!」
カラ松「(結局、延滞金だなんだと請求されて支払い額が50万に膨らんでしまった…)」ズーン
カラ松「(日雇い派遣でコツコツ払ってはいるが、とても間に合わない…)」
カラ松「(あぁ俺はなんてバカなことをしてしまったんだ…)」
カラ松「(こんな無様な姿を愛するファミリーに見せる訳にはいかない…!自分でなんとかしないと…!)」
現場監督「てめぇなにボーッとしてんだよ!?とっととやれや!?」
カラ松「は、はいぃ!!」
~~~~~~~
おそ松「また負けちゃったよぉ~。今日こそ勝って全部チャラにしてやろうと思ったのに~?」
おそ松「こうなったら最後の手段……」
おそ松「借金だ!!」
聖澤庄之助「」コロコロコロ
おそ松「あ、聖澤庄之助だ?なんで転がってんの?」
聖澤庄之助「借金返せなくてダルマにされちゃった」コロコロコロ
おそ松「そっかー。お大事にねー?」フリフリ
おそ松「…借金はダメだな、うん」
おそ松「やっぱ地道にコツコツ、ギャンブルしてくしかないかー」
今日はここまでにしときます。お付き合いくださり、ありがとうございます!
また明日の夜頃に投下しようかと思います!
~~~~~~
トド松「ふーん!そっか!この初期化っていうのをすると直るんだね?」デンワチュー
トド松「うん、ありがとう。また遊びに行こうね!じゃ!」ピッ
トド松「初期化、初期化と…ポチっとな」カチカチ
トド松「よーし、パソコンも直したし……」カタカタ
トド松「出会い系チャットやーろっと!」キュルンッ
トド松「わー!写真かわいいー!早く会いたい!あわよくばヤりたい!」ハァハァ
トド松「あ~またポイントなくなっちゃう!」
トド松「お金ないしなぁ…。やっぱ一回100円は安かったかぁ…200円にしとけばよかった?」
トド松「残りのポイントで今日会えないかだけ聞いてみよ」カタカタ
トド松「……ま、無理だろーけど」
トド松「え!?」
トド松「きた!キタキタキタ!やったぁぁ!!」
トド松「…今すぐ公園で待ち合わせ!よっしゃああああ!!!」
トド松「こうしちゃいらんない!すぐ行かなきゃ!」テキパキ
公園
トド松「……来ないし」ムスッ
トド松「はぁ…まぁどうせそんなことだろうと……」
女の子「あの…松野トド松さん、ですか?」
トド松「え?」
女の子「チャットでお話した女の子ですけど…」
トド松「(うおっシャアああああああああ!!!)」グッ
女の子「あの……」
トド松「あ、ごめんね?じゃあ行こっか?」ニコッ
女の子「はい!」ニコッ
トド松「(か、わ、いぃぃぃぃ!!!)」ワナワナ
トド松「(これで僕もやっと最底辺の松野家から抜け出してワンランク上の男になれるんだぁぁぁ!!!)」ゴゴゴゴ
~~~~~~
十四松「あれ~!?トッティは!?」
一松「知らない…他の兄弟も最近いないし」
十四松「え~!?トッティいないの!?パソコンやりたい!」
一松「やれば?」
十四松「100円入れないとできないんだって!?どこに入れるかわかんない!!」
一松「タダで出来るから大丈夫…勝手にやれ」
十四松「そっかぁ~!!じゃあやりマッスル!!」パカッ
十四松「ウッホホーイ!たっのしー!!」カタカタ
一松「なにやってんの…?」ノゾキッ
十四松「一松兄さんもやってみる!?すっごいよ!!」
一松「ペニスオークション?通販サイトか?」
十四松「これ!欲しい物をクリックしたらもらえるんだって!!」
一松「え……お前、それ」
十四松「あれも欲しい!!これも欲しい!!もっと欲しい!!もっともっと欲しい~!!」ポチポチポチポチ
一松「やめろぉぉぉ連打するな、十四松ぅぅぅぅ!!!」ガッ
十四松「猫缶!煮干し!猫じゃらし!マンチカン!」
一松「あ、それは欲しいな…」
十四松「じゃ100個ずつ!!」ポチポチポチポチ
一松「や、だからやめろってぇぇぇ!!?」ヒエエエエ
一松「まずい…十四松が野球しに行ったはいいけど、どうやってキャンセルしたらいいんだ…?」オロオロ
一松「これ…軽く三桁はいくぐらい買ってないか?ヤバいヤバいヤバい……」アセアセ
一松「ひゃ、百万以上の商品の山が届いたら、さすがに母さんたちにバレる…」ゾクッ
一松「な、なんかないのか…なんとかする方法……ん?」スッスッ
一松「…秒速100万稼ぐ方法、完全無料でリスクなし……広告ってやつか」
一松「……」
一松「べ、別に信じちゃないけど、ちょっと見てみるだけ…」カチッ
一松「は?会員登録完了…!?」ドキンッ
一松「い、いや、俺はただ覗いてみようとしただけで…どうなってんだ…」ブルブル
一松「あ、あわわ…!」ガクガクブルブル
一松「ど、どどどうしよ…どうしよう…!そ、そもそも十四松があんな買い物するから……」ブルブル
一松「お、俺は知らないし!!うわー!!」ダダダッ
~~~~~~
松代「ちょっとニートたちー。お父さんのクレジットカードから全額引き出されてるんだけど何か知らないかしらー?」
おそ松「……」
松代「最近、変な電話が多いのよね。お金の要求ばっかりで…まるでヤクザみたいに乱暴なのよ?」
カラ松「……」
松代「あ、そういえば弁護費用がどうとか言ってたわねぇ?」
チョロ松「……」
松代「そうそう。娘を強姦されたから慰謝料寄越せっていうのもあったわ。そのことかも?」
トド松「……」
松代「それから今朝、商品振り込みの請求が来たわよ。なんにも届いてないのにおかしいわよねぇ」
十四松「……」
松代「なんかやたらメールの広告増えたと思ったらあやしいサイトの有料会員にされてたみたいだわ。月額2000円払えってしつこく来るのよ」
一松「……」
松代「あと母さんのへそくり勝手に使ったのは誰なの?」
おそ松「あ、それ俺だ。競馬でスッた!」
ズバァッ ザシュッ ゴガァァン ドクシャアアアアア!!!
肉松「」ピクッピクッ
松代「じゃあみんな出てってちょうだい」パッパッ
六つ子「!?」
松代「父さんと母さんはこの家売って生活保護申請したら公団に引っ越すから、もうあんた達なんか養ってらんないわ」
六つ子「シエー!!!!!!」ピョンッ
公園
おそ松「はい、今日からここが俺たちの家です!今まで通り、のんびりダラダラいきましょー!」
チョロ松「家じゃねーよ!!外だし公共の場だからね!?」
カラ松「ふっ…夜空に放たれた星屑を数えて眠るのも悪くはない」
チョロ松「ハート強いな!?ちょっとは危機感持てよ!?」
一松「にゃーにゃー」ナデナデ
チョロ松「野良猫と戯れてる場合じゃないんだよ!!現状を見つめろよ!?」
十四松「段ボールって食えるんだよね!」
チョロ松「食えねーよ!!まだそこに行き着くのは早いから!?」
トド松「うわーん!!やだやだやだ!!こんな汚いとこで寝たくなーい!!お風呂も布団もないなんて絶対ムリー!!」ジダンダ
チョロ松「うるせぇぇぇ!!」バキッ
トド松「ゴフッ!?」ドシャッ
おそ松「まぁそうカリカリすんなって?これはこれで楽しいかもよ?」
チョロ松「楽しいもんか!?どうすんだよ、これから!?」
カラ松「フンッ…明日のことは明日の俺が決める」ニヤリ
一松「」バリンッ
カラ松「あぁぁぁ俺のサングラスがぁぁぁ!!!なぜだブラザー!?」
トド松「お腹すいたよー!母さんの手料理食べたーい!!」ビエー
チョロ松「だだっ子かよ!いい歳なんだからやめろ、みっともない!!」
十四松「お腹すいた?一狩り行こうぜ!」
チョロ松「こんなハイテクノロジー満載の時代に何言ってんの!?つーか何を狩る気!?」
十四松「ハトとか鼠とかゴキブリ!」
トド松「オェェェェ!!!」ゲボボボ
チョロ松「吐くなトド松ぅぅ!!気持ちは分かるけどぉぉ!!?」
一松「おい、十四松。狩るならクソ松のダサいジャケットだけにしろ」
十四松「あいあいさー!!」ビリビリ
カラ松「お、おいじゅう…ちょ…なぜなんだブラザァァァ!!」
チョロ松「つーか…元はと言えば原因はお前らだよな?」ジロッ
おそ松「は?なにが?」
カラ松「俺の服が…」シクシク
チョロ松「お前らどっちかフィッシング詐欺に引っ掛かったろ!?」
おそ松「フィッシング……あぁ釣り堀か。行った行った」
チョロ松「釣り堀じゃねーよ!?変な業者に電話しただろーが!?」
おそ松「あーそうそう!そうなんだよ!スッゲー怖くて電話したら親切なおっさんがいろいろ教えてくれてさ!」
チョロ松「やっぱりお前か!?その電話相手が詐欺師なんだよ!?」
おそ松「えー?ウッソだー!ウイルスとかバッチリやっつけるアプリ入れてくれたよ!?」
チョロ松「だからそれが手口だっつってんの!?そのアプリがパソコンのデータとか盗むやつなの!!」
おそ松「えぇ!?マジで!?」
カラ松「じゃ、じゃあ…あの電話は…」
チョロ松「電話?」
カラ松「警告を華麗にスルーしてエロサイトに入ったら、なぜかそのサイトから電話が来たんだが…」
おそ松「あ、じゃあたぶんそれも俺だ。番号と住所書いたから」
チョロ松「しっかり業者間で流通しちゃってるじゃねーかよ!?」
カラ松「俺のせいじゃなかった訳か…フッ」
チョロ松「お前も警告無視してヤバいサイトに入った時点でアウトだからね!?」
カラ松「アウトなのか!?」
チョロ松「そりゃそうだよ!お前が入ったサイトの業者からしたら飛んで火に入る夏の虫だよ!IPの履歴が電話してくださいのGOサインだよ!?」
おそ松「いやーめんごめんご」ヘラヘラ
カラ松「まぁ落ち込んでいても始まらないな。こんな日もあるさ」
チョロ松「ちょっとは反省しろやぁぁ!!」ブチィッ
一松「とりあえず死ぬか、それとも死ね」
十四松「みんなで死んじゃう!?」
トド松「やめて十四松兄さん!!この状況でそれはシャレになんないから!?」ウルウル
チョロ松「ったく!どいつもこいつも……」ブツブツ
おそ松「つーかさ、なんでチョロ松がそれを知ってんの?」
チョロ松「え?」
カラ松「たしかに…引っ掛かった俺たちでさえ気付かなかった事をなぜ関係ないお前が…?」
チョロ松「あ……」
一松「あ……ってなんだよ?」
トド松「まさかチョロ松兄さんも…?」
チョロ松「い、いや~僕は……解決しようとしたっていうか」
十四松「解決したの!?さっすがチョロ松兄さん!!」
チョロ松「した……んだけど」モゴモゴ
おそ松「おい」
チョロ松「」ビクッ
おそ松「はっきりしてくんない?あんだけ俺らにギャーギャー言ったんだからさぁ?」ポキッポキッ
チョロ松「ひっ!?」ズサァァァ
カラ松、一松、十四松、トド松「」ジトー
チョロ松「……す、す、すんませんっしたぁぁぁ!!」ドゲザッ
おそ松、カラ松、一松、十四松、トド松「……………」
チョロ松「いたた……」ボッコボコ
おそ松「ふースッキリした!弟ボコんの最高だな!」キラキラ
十四松「大丈夫?」ハラハラ
一松「心配しなくていいよ…。あの流れじゃやるしかないだろ…」
カラ松「ま、多少はな」
トド松「結局、チョロ松兄さんも引っ掛かったんじゃん!信じらんない!?」
チョロ松「ご、ごめん…でも詐欺被害の相談サイトが詐欺なんて思わないじゃん…」
トド松「ツメが甘過ぎ!自称まともが聞いてあきれるよ!」
一松「エロサイト見たさにやった時点で同類だし…」
チョロ松「め、面目ない…」
おそ松「しょうがないよ。チョロ松もシコりたかったんだもんな?」ポンッ
チョロ松「そうかもしんないけどストレートに言わないでくれる!?」
トド松「はぁ…ほんとバカばっかり?僕しかまともなのはいないわけ?」
一松「いや、出会い系はお前だろ」
トド松「え!?」ピシィッ
おそ松「出会い系?なにそれ?」
一松「トド松がチャットで女の子と……」
トド松「わーっ!!わーっ!!ちょ、なんで一松兄さんが……」
チョロ松「おい、末っ子」ガシッ
トド松「ひやあっ!?」ビクッ
チョロ松「さんざん兄貴に混じってぶん殴ってくれたよなぁ…?」ヒクヒク
トド松「あ、あのね、チョロ松兄さん…それは…」アタフタ
おそ松「トド松ー!チョロ松マジだから早めに言った方がいいよ?」
トド松「え、えっと……」ダラダラ
チョロ松「出会い系で知り合った女の子とホテルに行ったら美人局に遭った!?」
トド松「ひゃい…しょうでしゅ……」グッチャグチャ
おそ松「かー!バッカだねぇ、トド松?兄ちゃんたちを出し抜いて童貞卒業しようとするから?」
カラ松「で、どうなったんだ?」
トド松「…身分証取られて慰謝料寄越せって脅された」
一松「うわー…ダッサ?ひくわぁ…」ドンビキ
トド松「うるさいよ!!僕だって先走ったのは分かってるよ!!でもしょうがないだろ、童貞なんだからさ!?」ムキーッ
おそ松「一松と十四松はなんかないの?」
十四松「はい!商品買いまくったのは僕だよ!!」
トド松「あ、うん。そんな気してた」
十四松「クリック一つでなんでももらえる魔法のサイトがあるんだ!!」
トド松「十四松兄さん。あれ架空の通販サイトだから、いくら待っても商品なんか届かないんだよ?」
十四松「ガガーン!?」
おそ松「十四松だからしゃーない。バカにネットやらせたら大概こうなるよ」
チョロ松「お前も人のこと言えないからね?」
カラ松「一松は?」
一松「話しかけんな」
カラ松「えっ」
十四松「一松兄さん、僕が帰ってきたらパソコンの周りうろうろしてたよ!!」
トド松「なに!?一松兄さんもなんかやったの!?」
一松「だ、だって…ちょっとクリックしたら……いきなり会員登録されてて……俺、なんにもしてないのに……」モゴモゴ
トド松「よりによって一番、典型的なやつ!?」
チョロ松「順番的におかしいだろ!最後なんだから一番でっかいのに引っ掛かっとけよ!?」
一松「……」ヌギッ
おそ松「分かった。分かったからウンコすんのやめよ?兄ちゃんたちが悪かったから?」
カラ松「俺たちはブラザーであり、トゥギャザーだ。許してやろう」
トド松「ここで野グソされたら困るしね」
チョロ松「ウンコするから許すってなんなの…。プレッシャー与えるたびに排便するシステムも分かんないし…」
おそ松「つーかさ、そもそもでいっちゃうとトッティのせいじゃね?」
トド松「は!?なにが!?」
おそ松「あんなのウチに持ち込んだら、そりゃああなるっしょ」
トド松「なにそれ!?僕ちゃんと注意したよね!?」
おそ松「いやいや注意したからどうにかなる兄弟じゃないだろ?」
トド松「開き直りにも程があるよ!?」
カラ松「一理あるな…。エロの可能性を無限に秘めた文明の利器を前に抗える男などいない」
チョロ松「全部お前のせいだよ。やっぱトド松はいらない子だな」
一松「あーあ…お前がパソコンなんかもらってくるから…」
十四松「あはははは!トッティやっちゃったねぇ~!」
トド松「ふざけんなぁ!!お前らが揃いも揃ってクソだからだよ、バーカ!!」
ギャーギャー!
おそ松「はー…なんかドッと疲れたわ…。で、どうする?金も家もない訳だけど」
カラ松「俺に名案がある?」キランッ
一松「黙ってろ」
カラ松「……」
チョロ松「とりあえずバイトでもいいから探して収入源を確保しないと?」
おそ松「やぁ~チョロ松は意見からしてクソダサいねぇ」
チョロ松「クソダサい意見ってなに?」
トド松「それよりお腹すいたよ~…なんか食べたい」
十四松「チビ太の屋台行ってみる!?」
おそ松「だな!まずは腹ごしらえだ!」
屋台
チビ太「で、文無しのホームレスになっちまったと」
おそ松「そーそー。養ってよ、チビ太ぁ」
チビ太「ざけんな、穀潰しが!」
カラ松「…」グビッ
チョロ松「」ベタァァ
一松「」ムシャムシャ
チビ太「きょ、今日はいつになく湿気たツラしてんなぁ?」ポリポリ
十四松「おかわり!」
チビ太「あいよ。金もねぇのに食い意地ばっか張ってやがら…」コトン
トド松「ねぇチビ太、お金貸してよ?」
チビ太「いっぺんでもお代払ってから言いやがれ、コンチキショー!」
チビ太「お前らさぁ、そろそろ働こうとかなんねーの?」
おそ松「ん?なんで?」キョトン
チビ太「なんでって…親からも見捨てられたんだし自立するしかねーだろ?」
おそ松「それはまぁそれとしてさ。ビールおかわり!」
チビ太「バーロー!!こちとらマジメに言ってんだぞ!?」ダンッ
おそ松「サンキュー」キュポンッ トクトク
チビ太「おめぇら、いつまでもオイラが優しくしてやると思ったら大間違いだぞ!」
おそ松「(めんどくせ)」
カラ松「……チビ太の言う通りかもな」コトン
おそ松「は?」
カラ松「いろいろあったがなんだかんだとリセットした訳だ…」
チョロ松「リセットって…無職童貞にホームレスがプラスされただけだろ。なんも清算できてないから」
トド松「まぁ一応、業者とは縁を切れたからね~」モグモグ
カラ松「これはもしかしたら自分たちをリニューアルするチャンスかもしれないぜ?」
トド松「ここまで落ちて、まだ夢見ちゃうなんて、ほんとイッタいよねー?」パクッ
カラ松「落ちるとこまで落ちたら、あとは上がるだけさ?」ニッ
おそ松「あ、イタタタタタ!!イタい!!肋骨擦れた!!」ジタバタ
一松「耳障りでうざってぇ…」イライラ
十四松「チビ太ーおかわりー!」スッ
チビ太「カラ松!いいこと言うじゃねーか!」
カラ松「まぁな?」フッ
チビ太「変わる気があるっつーんなら、オイラんとこで修行するか?」
カラ松「い、いや、それはいい。チビ太のおでんへの情熱にはかないそうにないからな?」アセアセ
チビ太「てやんでぇ!!オイラに勝とうなんざ100年はえーや?」
カラ松「ハ、ハハハ…」ヒクヒク
おそ松「え?なに!カラ松、マジで働く気?」
カラ松「…というより実はもう働いてるんだ」
チビ太「おっ!えらいじゃねーか!?」
チョロ松「えー!?ウソ!?カラ松に先越された!?」
十四松「カラ松兄さん、どこで働いてんの!?」
カラ松「これさ」スッ
一松「あ?携帯がどうしたんだよ?」
カラ松「フンッ…業者に支払う為に派遣会社に登録してたのさ」
チョロ松「あーなんだ、派遣か…ならセーフ」
トド松「…派遣かぁ」
一松「派遣って働いてる内に入るの…?」
十四松「アウトー!!」ブッブー
カラ松「」ズーン
チビ太「いや、落ち込むなって!ニートより100倍マジだから!?」アセアセ
チビ太「ま、そーゆーことなら応援してやらぁ?景気付けにたんと食いやがれ!」コトン
おそ松「お、あんがと!」パクッ
チビ太「てめぇじゃねーやい!バーローチクショー!?」
カラ松「フンッ…孤独と戦い、静寂に佇む日々に身を投じるのも悪くなさそうだ」
トド松「なにその気になってんの?カラ松兄さんが自立なんて出来っこないって?」
おそ松「そうだぞ、カラ松!」
チビ太「いーや、そんなこたぁないぜ!カラ松もお前らもその気になりゃ自立くらい、どうってことねぇや!」
チョロ松「そ、そうかな…」
トド松「まぁ僕はね~?」
チビ太「おう!だから心機一転、バイトでも派遣でも始めてみやがれ!」
カラ松「フッ…運命の分かれ道、だな」カランッ
チョロ松「……」
トド松「たしかに何しようにもお金がないとダメかぁ…」
おそ松「ちっ…」
おそ松「チビ太!それ本気で言ってんの?」
チビ太「あ?」
おそ松「この二人見ても自立出来ると思う?」
一松、十四松「」ジーッ
チビ太「……」
一松、十四松「」ジーッ
チビ太「……」
一松、十四松「」ジーッ
チビ太「ま、まぁなんとかなんじゃねーかな?」ヒクヒク
おそ松「はい、ウソだね!!今、適当に言ったよね!?なんかいい話みたいにしようとして無理くりやってるよね!?」ガタッ
チビ太「そ、そうじゃねーよ…。オイラはただお前らを心配して……」
おそ松「じゃあ説教とかやめてくれる!?大きなお世話だから!?タダ飯食わして酒飲ましてくれたら、それでいいから!?」
チビ太「おめぇらがそれでよくてもオイラは破産だ、バーロー!?」
ギャーギャー ギャーギャー
~~~~~~
おそ松「ういー…ひっく!チビ太のバーローめ!なぁ~にが自立だ、ざけんじゃねぇよ…」フラフラ
おそ松「カラ松もその気になりやがって…挙げ句にチョロ松が一緒になって自立するとか言い出して……みーんな仲良くアルバイト?」
おそ松「あームッかつく!!」ガンッ
おそ松「俺ぁ働かねーぞ!!生涯ニート宣言だ、バカヤロー!!」ゴロンッ
おそ松「あ゙~コンクリートが冷たくてきもち~」ダラァァン
おそ松「ぐがー…ぐごー…」スヤスヤ
~~~数年後~~~
チョロ松「はい、それじゃ久しぶりの松野家勢揃いを祝して…かんぱーい!!」
チンチンッ チンチンッ
松造「いやー!それにしてもお前たちがこんなに立派になるなんてな!めでたい、めでたい!」
松代「今でも信じられないわぁ?あのダメクズニートたちが自立して帰ってくるんだもの?」
チョロ松「もー母さんも父さんもやめてよ!昔の話でしょ?」
カラ松「あのワンクリ詐欺の一件から早数年か。時の流れは凄まじいものだぜ」
チョロ松「そうだねー!一回バラバラになっちゃったけど、こうやって元通りになれてよかったよ!」
松造「カラ松は今、どんな仕事に就いてるんだ?」
カラ松「フッ…しがないバーテンさ」
トド松「ひゅー!かっこいい!」
カラ松「よせよ、まだまだ修行の身さ」
一松「気取ってんじゃねーよ…」グビッ
松造「一松はなにしとるんだ?」
一松「え?お、俺は…ペットシッター…」
チョロ松「ペットシッター?」
一松「ペットを預かって世話する仕事…」
松代「あら、立派じゃない?あの一松がねぇ?」
一松「う、うん…」グビッ
カラ松「褒められてよかったじゃないか?」ポンッ
バキィィィィッ ボガァァァン!
トド松「あ、カラ松兄さんが飛んでった」
チョロ松「トド松はなにしてんの?」
トド松「ん?僕はね…ヒモのヒモ」
チョロ松「は?」
松造「紐を作ってるのか!」
松代「違うわよ、お父さん。干物を作ってるのよね?」
トド松「んーん。友達が社長令嬢引っ掛けてさ、その友達と仲良くして一緒にタカってんの」
松代「まぁ立派なお仕事じゃない?」
松造「トド松はウチの稼ぎ頭になりそうだな!」
チョロ松「いやいやいやいや、それってとどのつまりはニートだよね。クズ度が増しただけだよね」
トド松「ニートじゃないもーん?友達の彼女専属のファッションコーディネーターやってるもーん?」
一松「肩書きだけもらって給料泥棒してんのか…あざとい奴…」
カラ松「服や身に付けてる物がブランド一色なのは気になってたが…どうりでな」フムフム
トド松「えへへー?いいでしょー?十四松兄さんもうらやまし……」チラッ
十四松「」バクバクムシャムシャ
トド松「うわー…聞いてないや。マイペースだね、相変わらず?」
十四松「はい!はい!僕ね、アレやってるよ!アレアレ!!」
松造「お、十四松なのに働いてるんだな!えらいぞ!」
松代「あら~十四松だから……ボットン便所のウンコ掬いとかかしらぁ?」
チョロ松「息子のイメージひどいな」
十四松「そうだよ!!」キラキラ
チョロ松「合ってたよ!!親ってスゲー!?」
トド松「ゔえ゙~…な、なにそのクッサイ汚れ仕事?聞いただけで吐きそう……」ウプッ
一松「ほんとにそんな仕事あんのかよ…?」
十四松「あるよ!地主のお婆さんに頼まれて一回10万でやってるよ!!」
カラ松「ほう…地主の世話になってるのか。つまりトッティと同じくヒモという訳だな」
トド松「ハァァ!!?ウンコ掬いとファッションコーディネーターを一緒にしないでくれる!?同じヒモでもぜんっぜん違うから!?主に清潔感とかね!?」
十四松「月収300万!!」
トド松「アァァァ負けたぁあああ!!ウンコ掬いよりヒモのランク下がったぁあああ!!」ガクッ
一松「ダッサ…」
トド松「うるさいよ!うるさいんだよ!不審者みたいなツラして平凡な職に就いちゃってさ!?」
チョロ松「いや、別にいいじゃん。なんも悪くないでしょ」
松造「チョロ松、お前は何をしとるんだ?」
松代「チョロ松は…きっとクソつまらない仕事ねぇ」
チョロ松「クソつまらないってなに?逆にクソおもしろい仕事なんてあるの?」
松造「まぁまぁ母さん、仕事してればなんでもいいんだから?」
松代「どうせ普通のサラリーマンでしょう?聞いたっておもしろくないわよ」
チョロ松「その通りだけど冷たすぎない!?」
松代「だってせっかく酒の席なのに肴にもならない退屈な話、聞いてらんないじゃない?」グビッ
チョロ松「じゃあもういいよ!黙ってりゃいいんだろ!!」
松造「そうだ!おそ松!お前はどうしたんだ?」
松代「そうよ~。あんたも長男なんだからいい就職先、見つけたんじゃないの?」
チョロ松「はいはい、どうせ僕はつまんないですよ…けっ!」グビグビ
カラ松「フンッ…やはりトリは長男に託さなければな」キランッ
一松「誰も期待しちゃいないけど…」
十四松「おそ松兄さん、ビッグなカリスマになれた!?レジェンド!?レジェンド!?」
トド松「もったいぶらずに言ってよ!はやく~?」クルッ
シーン
カラ松「……」
一松「……」
十四松「……」
トド松「……」
チョロ松「……」
松造「そういや……いなくね?」
松代「あらま。どこ行っちゃったのかしらね」
松造「いや、どこというか…最初っからいなくね?」
松代「いなかったわねぇ」
松造「お前たち連絡しとらんのか?」
チョロ松「え?いや、さぁ?」
松造「さぁ?…さぁってなんだ?」
チョロ松「まぁ…僕はちょっとアレだったし…カラ松、知ってる?」
カラ松「ん?ンゥゥ…俺もアレがアレでな。一松は何か知ってるか?」
一松「知らねーよ。俺に振るな、クソ松」
松造「じゃ、じゃあ十四松とトド松はどうだ!」
十四松「僕、あの日から一回も会ってないよ!!」
トド松「たぶん死んだんじゃない?」
松造「そ、そうか…」
松代「死んだんならしょうがないわね」
トド松「うん、しょうがないね」パクッ
チョロ松「しょうがないで済ましていいのかな…」
カラ松「そういえばチビ太の屋台を出た後、一人ふてくされて、どっかに行ってしまったような…」
一松「…深く考えない方がいいんじゃないの?」
十四松「なんでなんで!?」
一松「いや、だって……あの日、わりと寒かったし…夜だし……パーカー一枚で酔っぱらったホームレスが辿る末路って……」
全員「……………」
松造「よし、やめよう。楽しく飲もう!」
全員「」コクコク
ワイワイガヤガヤ
ドンチャン ドンチャン
十四松「あ、そーれっ!!あ、そーれっ!!ウリャウリャホイホイホイ!!」グルグルグル
一松「ギェッヘッヘッへ!!フヒィッフヒィッ!!ダバババババババ!!!」ゲラゲラ
カラ松「おい!一松、飲みすぎじゃないか?」
トド松「一松兄さん、酔うとゲラだったんだね」
チョロ松「ゲラっていうかストレス溜まってるだけじゃないかな、これ?精神、病んでないと説明つかない奇声あげてるし」
松造「いやーまたこうして家族みんなでワイワイやれるとはなぁ!わしらは幸せもんだ!」ニコニコ
松代「そうねぇ、家族っていいわねぇ」
バァンっ!!!
全員「」ビクッ
チョロ松「び、びっくりしたぁ~…なに……あっ」ハッ
カラ松「…お、お前は!」ガタッ
一松「兄さん…生きてたの?」ジトッ
十四松「え!?あ、ほんとだぁー!!兄さんだぁ~!!」ピョンピョン
トド松「も…も~!兄さんったら遅いよ~?みんな兄さんの話で盛り上がってたんだから~?」アセアセ
松造「今までどこで何を……」
松代「あら、まだくたばってなかったの?しぶといわね?」
チョロ松「母さんやめて!!今は空気読んで!?」
松造「いやしかしよかったな!兄弟もみんな揃って今度こそ家族が一つになった!」
松代「さ、あんたの分の料理とお酒もちゃんと用意してあるのよ?」カチャカチャ
チョロ松「ほら、遠慮しないで座って!」サッ
カラ松「乾杯…俺は生きてると信じてたぜ。ブラザー?」カンッ
一松「にしても雰囲気変わったな…もちろん良い意味で」ジッ
十四松「ほんとよかったぁー!!やっぱ兄さんがいないとハッスルしないよ!!」
トド松「なにはともあれ…おかえりなさい!」キュルンッ
「「「「「「「新おそ松兄さん!!!!!!」」」」」」」
聖澤庄之助「」チョコン
おわり
~~~数年前~~~
TV『本日のニュースです。情報商材を扱う世界的超一流IT企業の会長、ミスターフラッグが人身売買に手を染めていると嫌疑をかけられました』
TV『ミスターフラッグは以前からアフリカやカナダ、オーストラリアの難民を買い付けていたと見られ、所有していた難民や取り引きに関わっていた役員の消息は不明』
TV『警察はフラッグ系列の飲食店を中心に捜査を進めております』
TV『続いてのニュースです。東京都赤塚区で住所不定無職の男性が刃物を持ってコンビニを襲撃し、店員から20万相当の現金を奪って逃走した事が分かりました』
TV『その後、数多の目撃証言を手掛かりに発見され、無事、逮捕されました』
TV『取り調べによりますと容疑者は「ワンクリ詐欺に引っ掛かったせいでこうなった」などと供述しており……』
お粗末!
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