モバP「元カノとプロデュース」 (458)


・これはモバマスssです
・P表記で進めます
・書き溜めはありません
・キャラ崩壊等があります


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1461513381


上司「君に、あるプロジェクトを任せたいと思う」


モバP(上司に呼び出された俺に告げられた言葉は、先日やらかしたポカに対する叱責ではなく人生最大級のチャンスだった)


P(俺がこのプロダクションに勤め始めて数年経ち、アイドルを何人か任される様にもなった)


P(それでも他の人に比べれば圧倒的なペーペー。にも関わらず、この巨大なプロダクションのとあるユニットのプロデュースを任せたい、との事だった)


上司「もちろん一人で全てこなせと言う訳ではない。優秀なアシスタントをつける」


P(驚いて何も言えない俺をおいて、話は進む)


上司「困った事があれば彼女に頼るといい」


P「あっ、はい!かしこまりました」




P(気付けば話は終わっていた。取り敢えず目の前の書類に目を通す)


P(…この絶対水着とか似合わなそうな目隠れ文学少女、どうやってスカウトしてきたんだろ…)


P(え?フランス語話せないフランスのハーフ?趣味が論破の小学生?)


上司「そう不安そうな顔をするな。君のアシスタントは優秀だ」


P「は、はぁ…」


上司「まぁ些か金銭面において厳しいのが玉に瑕だが、そこは業務には問題ないだろう」


P(金銭に煩い?それなら大丈夫だ。今までの人生に一人、とびっきりな奴がいた。それを越える者はそういないだろう)


上司「では、頑張ってくれたまえ」


P「が、頑張ります!」



P(取り敢えず、ユニットのメンバーとの顔合わせは明日らしい。でもまず先にそのアシスタントと会っておかなければ)


P(巨大な建物のエレベーターを使って明日から俺が使う部屋へ向かう。最初入った時も思ったけど超デカイ)


P(さーて、これからお世話になるんだ。第一印象を良くしないと!)


ガチャ


ちひろ「…どうも」


P「はじめまして、これからお世話になる…」


……………………


P「…モバPと言うものです。改めてよろしくお願いします」


P(回れ右したい気持ちをグッと抑えて自己紹介。ってか嘘だろ、なんだよこの奇跡)


ちひろ「…」





P(書類を見た時点で不安になるようなユニークなアイドルを6人も任され、上司からかなり期待を掛けられ)


P(でもそれ以上に胃が痛い原因が、目の前にあった)


ちひろ「千川ちひろです。千川と呼んで下さい」


P(まさか…高校時代の彼女がアシスタントに配属されるなんて思いもしなかった…)


翌日


P「とりあえず、書類は貰っているけど自己紹介からお願いしていいか?」


奏「速水奏、17歳よ。それにしても…ふぅん、貴女が私のプロデューサーに…随分と若いわね」


P「まぁまぁ、不安だろうが信頼してくれ。ってもの無理だろうから、今後の仕事で勝ち取っていくよ」


奏「あら、いい心構えじゃない…期待してるわ」


P「こっちも期待してるぞ。ユニークな面子の多そうなユニットの常識人として」


奏「常識人、ねえ…そもそも、常識って一体なんなのかしら?」


P(あかんこれ長くなるやつだ)




P「書類は貰ってるけれど、一応自己紹介を


フレデリカ「ハーイ、宮本フレデリカでーす。フランス語ペラッペラの美少女アイドルだよー」


P「あれ?でもフランス語は話せないって…」


フレデリカ「ラブリーエンジェルに不可能は無〜い!プロデューサーはうどん派?蕎麦派?」


P「俺はうどん派かな。温玉のせた冷やしうどんが好きで…って、なんでこんな話してんだろ?」


フレデリカ「まぁまぁ、難しく考えなさんな〜。これからよろしくねー」


P「あ、うん。よろしく」




周子「どーも、あたしシューコね」


P(おっ、もしかしてこっちが常識人枠か?)


周子「成り行きでアイドルになっちゃったけどさー。ま、よろしく頼むよ!」


P「うん、よろしく」


周子「あー、お昼まだ食べてないからお腹すいたーん。食べ行かない?」


P「それなら食堂にでも行ってくるといいさ。レッスンまでまだあと一時間以上あるし」


周子「え?奢ってくれるん?やったー」


バタッ


周子「フレちゃーん、奏ちゃん。プロデューサーが昼ご飯奢ってくれるって」


P「お、おい!いや奢るとは…


ちひろ「…ケチな人」


P「…チッ」


バタン




食堂


奏「悪いわね、奢って貰っちゃって」


P「気にしなくていいよ、記念すべきユニット結成の日なんだし。まぁここは食堂でメンバーも半分は来てないけど」


周子「うーん、うどんの出し汁しょっ辛くない?」


P「知らん、そんなのは俺の管轄外だ」


フレデリカ「プロデューサー、今日は何するのー?」


P「レッスンを…って、さっき言わなかったっけ?」


奏「ところで、その記念すべき日ならさっきのアシスタントの彼女は放っておいていいのかしら?」


P「…まぁ彼女は別の仕事もあるんだよ」



周子「あれ?ちひろさんあたし達のユニット専属のアシスタントじゃないの?」


P「千川さんは優秀な人だからな。いろんなトコに引っ張りダコなんだ」


奏「ふぅん…あ、ここのうどん美味しいわね」


フレデリカ「美少女三人に囲まれて食事なんて、なかなか出来る事じゃないよー?プロデューサー」


P「なんかもう色々と胃が痛いな」


失礼、貴女→貴方です





周子「じゃ、レッスン行ってきまーす」


P「おう、頑張ってこい」


奏「…行ってらっしゃいのキスはないの?」


P「アイドル生活を初っ端から棒に振る気か?じゃ、俺は部屋に戻ってるからまた後で」


P(…ふぅ、疲れた)


P(…部屋に戻ったらあいついるのか…戻りたくねぇなぁ…)


P(…屋上の喫煙所で仕事するか)



カカタカカタ


カカタカカタ、ッターン!


P「…ふう」


P「はぁー…あれ、なんで俺こんなトコで仕事しなきゃいけないんだ?」


P「よくよく考えたら俺がこんなに気遣う必要ねぇじゃん」


P「別に何も気にせず無視してりゃいいんじゃないか?」


P「…そうだよ、一服したら部屋戻ろ」





ガチャ


P「……」


ちひろ「…お疲れ様です」


P「…お疲れ様」


P(…心がしんどい)


ちひろ「…はぁ」カタカタカタカタ


P「…」カタカタカタカタ


ちひろ「…」カタカタカタカタ


P「…」カタカタカタカタ





ちひろ「…ふぅ」


P(えっ、終わんのはやっ!)


ちひろ「お疲れ様でした」


バタンッ


P(…あれですか、俺と同じ部屋に居たくないからさっさと終わらせた訳ですか)


P(あーそうですか。ふぅー、こっちだってせいせいするぜ)


P「おー!ここは俺の部屋だ!」


ガチャ


周子「…何してるの?プロデューサー」



P「え、あぁ、あれだよあれ。時々男の子は意味もなく叫びたくなるもんなのさ」


フレデリカ「ふーん、レッスン終わったらおやつの時間だよねー?」


P「全く関係ないしそんな事言ってないだろ。ってか終わるの早くない?」


周子「サボってないよ?」


P「このタイミングで言われると信用し辛いけど本当なんだろうな?」


奏「もちろん。嘘だったらキスしてあげてもいいわ」


P「おっけー信用しよう。じゃあ今後のスケジュールとか渡すから待っててくれ」




P「ーーと、まぁ今後はこんな感じかな。何か質問はあるか?」


周子「なるほどー、かっこよくてクールなアイドルユニットかぁ。あたし達にぴったりだね」


P「まぁ見た目はな」


フレデリカ「んふんふー、中身はそれ以上ってことー?」


P「まぁ想像以上ではあったな」


奏「で、今後は明日顔をあわせる六人で活動ね…六人組ってなんて言うんだったかしら?」


周子「クインテットプラスワン?」


フレデリカ「ダブルトリオ!」


周子「おぉ、かっこえぇな」


P「…質問ある?」



奏「そうね…プロデューサーさんって、ちひろさんと仲が良くないのかしら?」


P「え?いや、別にそんな事は無いぞ?俺も初対面だったからお互いまだ若干硬いだけだ」


フレデリカ「あ、じゃーアタシパフェ食べたーい」


P「お前らに俺の話を聞く気と質問が無いのは分かった。明日の集合は昼だから遅れるなよ」


周子「奢ってくれてもいいよ?」


P「その図太さとフランクさがあれば今後も大丈夫そうだな。不安しかないけど」


P「んじゃ、俺は書類やらなにやら提出しなきゃいけないから行くぞ」


バタンッ


???「先輩、最近無駄遣いが多くないですか?」


P「遊びや昼食が無駄遣いなら高校生の俺は何にバイト代を費やせばいいんだよ…」


???「例えば…こんなに可愛い後輩にスイーツを買ってあげるとか?」


P「確かに無駄遣いは良く無いな、貯金するか」


???「…箪笥の左列下から二段目の二重底に


P「今度一緒に行きたいと思ってた喫茶店があるんだ。帰りに寄ってかない?」


???「ふふっ、お言葉に甘えさせて頂きます」


P「はぁ…まぁ音ゲーやソシャゲに溶かすよりは有意義だと思おう」


???「素直じゃありませんね。腕組んで歩いてあげますから元気出して下さい」


P「周りからの冷やかしが嫌だし、学校から少し離れたらな?」


???「割と公認なのにですか?」


P「それでも恥ずかしいもんは恥ずかしいんだよ…」






ピピピピ!ピピピピ!


P「…んあー、眠い」


P「なんか凄く懐かしいような大して遠くでもないような夢見た気がする」


P「あー…朝ってなんでこんなしんどいんだろ…永遠に夜が明けなければいいのに…」


P「頼む、残りの三人のうち一人でもいいから常識人を…」


P「さて!気合い入れて起きるか!」



バタン


P「おはようございます」


ちひろ「…おはようございます」カタカタカタ


周子「おはよー、もうみんな集まってるよ?」


P「そのノリだとお互いに自己紹介は済ませてそうだな。んじゃ奥の部屋に行くから、取り敢えず一人ずつ入ってもらってくれ」


奏「フレデリカと唯なら今はいないわ」


周子「食堂のソフトクリーム食べに行っちゃってさ。あたしも行きたかったんだけど常識人として踏みとどまったよ」


P「希望が2/3になったがまだいける。ソフトクリームにつられなかったって事は常識人だ」



ガチャ


ありす「失礼します」


P「あぁ、緊張せずに楽にして。書類は貰ってるけど、一応自己紹介をお願いできる?」


ありす「子供扱いしないで頂いて結構です。橘ありす、12歳です」


P「…おぉ…」


ありす「…?どうかしましたか?」


P「いや、ちょっと感動してただけだ」


ありす「もしかして、私の事を子供扱いしていませんか?」


P「まさか。頼りにしてるぞ」


ありす「まぁ、他の人達よりは頼れる人だと思って頂かないと心外です」


P「失礼な事を、って言いたいけど否定はしないよ…え?鷺沢さんと大槻さんも?」


遅れて申し訳ありません
再開します



ありす「あの人達は私より味覚も嗅覚も視覚も衰えているんですから」


P「ん?どゆことだ?」


ありす「理論上最高の料理である苺パスタの素晴らしさを分からないようでは、少なくとも常識人は名乗れません」


P「…あれ、もしかして俺が常識無いのかな…」


ありす「兎も角、これからよろしくお願いします」


P「うん、よろしく」


P「ええと…取り敢えず、自己紹介をお願いできるか?」


文香「鷺沢…文香です。あの…色々あってアイドルに…」


P(まだ普通、まだいける…)


文香「ですが…アイドルになったからには…頑張って、みようと…」


P「おう、お互い頑張ろう。これからよろしく頼むぞ」


文香「よろしく…お願いします」


P「…勝った」


文香「…?どうか、しましたか…?」


P「あぁいや、こっちの話。なんとかやっていける気がしたよ」


P「さーて、じゃあ俺はしばらくここで仕事してるから。何かあったら呼んでくれ」


ガチャ


周子「おーい、お昼食べに行かない?」


P「…デザートは一人一個までだぞ」


周子「話が早いね。もうフレちゃん達は食堂で待ってるから」


P「もうどころか最初からずっと食堂にいるだろ」


文香「話の流れからするに…奢って頂けるのですか?」


P「まぁうん。遠慮すんな、初の顔合わせだし楽しくいこう」


文香「そういう事でしたら、遠慮なく…」


P「ほれ、食堂向かうぞ」


文香「あの…千川さんは…?」


P「…あの人は他にも仕事あるから」


文香「…そうですか」


食堂


唯「いぇ〜い!かんぱい!」


フレデリカ「いえ〜い」


ありす「ソフトクリームで乾杯なんて行儀の悪い事はやめて下さい」


唯「ノリ悪いよぉありすちゃん!ほらほらその苺しまっちゃお!」


ありす「これはうどんに乗せる用です。あと、橘です!」


文香「…ここのシュークリームは…なかなか…」


周子「おぉ、見た目に反してかなり食べるねえ」


奏「それで太らないの…裏山しいわ」


P「…うどんうめえ」


フレデリカ「さぁて、みんな集まった事だしそろそろメンバー増やそっか〜」


周子「多い方が騒がしくていいしね」


奏「そう簡単に良い人が見つかるのかしら?」


文香「増える、となると…プロデューサーさんのお財布が心配ですね…」


P「せやな、橘さんちょっと七味とってもらえる?」


ありす「どうぞ、苺もご一緒に」


唯「キャンディもいるー?」


P「あ、わりと山椒も合うな」


P「さて、あと二千円置いてくからデザート食ったらレッスンいけよ」


フレデリカ「もちろんサボらないよー?」


P「…頼むぞ?割とまじで俺の首がかかってるんだから」


フレデリカ「心配する必要は無い。レッスンの開始時間は覚えている」


周子「安心したまえ、成功は此方が保証しよう」


P「じゃ、また何かあったら俺は部屋にいるから」


文香「このエクレアもなかなか…」


奏「ほんとによく食べるわね…二千円で足りるのかしら?」


P「あと一野口置いてくから程々にな」


P「まぁうん、まだ分からないよな」


P「もしかしたら本当はみんな緊張してるから変に明るく振舞おうとしてるだけかもしれないし、うん」


P「さーて、昼食費って事で経費でなんとかならないかなぁ…」


ちひろ「諦めて下さい」カタカタカタ


P「…分かってますよ」カタカタカタ


カタカタカタカタカタカタカタカタカタ


ッターン!


P・ちひろ「終わり!」


P・ちひろ「……」


ちひろ「…チェックするんでこっちに送って下さい」


P「今やってたの再来週のスケジュールですよね?送って貰えます?」



ちひろ「誤字脱字が多くないですか?」


P「すみませんね、なんだかこの部屋にいると疲れが溜まるみたいで」


ちひろ「それはいけませんね、スパドリでも飲んで下さい」


P「あれ、この日俺付き添えないって言いませんでしたっけ?」


ちひろ「あ、すみません。聞き取りにくい声なんで聞き逃してました」


P「こちらこそすみません、小銭の落ちる音よりも聞き取り難い声で」


ちひろ「大丈夫ですよ、どんな嫌な事でもこなすのがアシスタントですから」


P「…」


ちひろ「…」



ちひろ「取り敢えず此方で修正しておくんで、今後は気を付けて下さい。二度目はありませんから」


P「俺もこの日午前中はなんとか開けるんで次は聞き逃さないで下さいね。ほんとに耳が悪いようでしたら耳鼻科にかかる事をお勧めしますよ」


ちひろ「…」


P「…」


ちひろ「…はぁ、昼の休憩頂きます」


P「ごゆっくりどうぞ」


バタンッ


P「…こっわ!一々睨むなよ…」


ガチャ


周子「プロデューサー、レッスン終わったよー」


P「ん、おー。お疲れ様」カタカタカタ


周子「まだお仕事中だったかー。せっかく一緒にゲーセン行こうと思ってたのに」


P「女の子だらけの華々しい世界に混ざりたくもないよ。疲れそうなだけだし」


周子「んー、なんか枯れてない?」


P「仕事疲れしてるだけだよ。ほら、他の奴ら待たせてるんだろ?行ってこい」


周子「しょうがないなぁ。じゃ、また明日ー」


P「おーう、お疲れ様ー」


カタカタカタ


カタカタカタ カタカタカタ


P「ふー…さっき見栄はって終わったなんて言ったけど、まだ半分しか終わってなかったんだよなぁ…」


P「残りあと少しか。30分ぐらい仮眠とろうかな」


P「お、この椅子めっちゃリクライニングする!」


P「こりゃ仮眠が捗りそうだ。タイマーセットして、おやすみ!」


P「Zzz…」


………




???「先輩、もうすぐですよ!もうすぐ!」


P「ん?何がだ?勤労感謝の日か?」


???「…」


P「痛い痛い!無言でスネ蹴るのやめろって!」


???「素直にならないからですよ、まったく…」


P「お前の誕生日だろ?ちゃんと準備しておくよ、現ナマ」


???「…」


P「いやほんとごめんなさいまってまって無言でUターンしないで」


???「はぁ…」


P「まぁ期待しとけって、コンビニ弁当よりはマシなもの用意しておくよ」


???「ほんとですか…?」


P「バイトしてるのにお前から色々言われてるおかげで割と貯金はあるんだよ」


???「むっ、棘がありますね」


P「感謝はしてるからな、実際」


???「とは言え高いモノを期待してるわけでは無いですから」


P「…本気で言ってる…のか?」


???「なんですかその意外なモノを見るような目は…」


P「取り敢えず、その日は1日空けといてくれよ」


???「もちろんです、既に手帳にマークしてありますから」


P「$マークとか書いてそ痛い痛い!ごめんって!」




イヤッホォーーーーーゥ!イヤッホォーーーーーゥ!


P「あー、よく寝た!」


文香「…おはようございます…」


P「あ、すまないな鷺沢さん。俺に何か用事でも?」


文香「ええと…その、来週のスケジュールを頂きに…」


P「あれ、メール送った筈なんだけど。まぁいいや、ちょっと待ってて」


文香「申し訳ありません…誤って消してしまって…」


P「成る程、と言うか起こしてくれて良かったのに」


文香「いえ…仕事でお疲れかと思いまして…」


P「優しさが心に染みるなぁ」


文香「それに…」


P「ん?何かあった?」


文香「とても…幸せそうな表情を…していたので…」


P「なんだろ、楽しい夢でも見てたのかな?まぁいいや、ほい」


文香「ありがとうございます…助かりました。出来れば、今後もスケジュールを紙面で頂けると助かるのですが…」


P「そのくらいなら構わないぞ。じゃ、俺は残りの仕事してるから」


文香「でしたら…此処で本を読んでいても大丈夫でしょうか…?もう少しで読了しますので…」


P「ご自由にどうぞ…お、星新一か」


文香「…!ご存知ですか…?」


P「まぁ昔読んだ事があって、多少はね?」


文香「…ちなみに、どの様な話を?」


P「どんなんだったかな…取り敢えず後味の悪い感じだったんだけど、そんな話ばっかだからなぁ」


文香「でしたら…迷惑でなければ、明日何冊かお持ちします」


P「お、ありがとう。読書なんで久し振りだなぁ」


文香「ちなみにですが…確かに、よく後味の悪い話が多いと言われています…けれど、本当にその話が


P(…仮眠取らずにちゃんと仕事終えておけば良かった…)


文香「あの…本当にすみません…久し振りに、話しすぎてしまって…」


P「気にしないでくれ。どうせ仕事なら直ぐ終わるし、鷺沢さんの話も面白かったから」


文香「そう言って頂けると、助かります…」


P「まぁ、もう遅い時間だし出よう。車で送って行こうか?」


文香「そこまでして頂かなくても…」


P「無理にとは言わないさ。電車賃が浮いた程度に考えてくれればいいよ」


文香「でしたら…お言葉に甘えさせていただきます」


P「じゃ、先に駐車場に行っててくれ。電気消して鍵閉めたら向かうから」



P「車出してから気付いたんだけど、鷺沢さんの家ってどの辺?」


文香「ええと…」


P「って、流石にアイドルを家まで送り届けるのはマズイか。最寄りをナビに登録してくれる?」


文香「ナビに…登録…ここ、でしょうか?」


P「そうそう、そこに駅名入力してくれればいいから」


文香「…ふぅ、終わりました…」


P「後は完了ボタン押して。お、丁度この道真っ直ぐでいいのか」


P「さて、何か音楽でも長そうか?」


文香「いえ、大丈夫です…それより…尋ねたい事が…」


P「なんだ?今手元にパソコンが無いから再来週の予定までは分からないけど、答えられる事なら何でも聞いてくれ」


文香「…今…いえ、それより…」


P「…?」


文香「その…千川さんと…あまり、仲がよろしく無いのでしょうか…?」


P「え、どうして?」


文香「ええと…レッスン前に、荷物を置きに部屋へ戻ったら…その…」


P「あー、あれだよあれ。まだ千川さんとも知り合って短いから緊張してるんだよ」


文香「そう、ですか…それにしては、なんと言えば良いのでしょうか…」


文香「お互いを…深く知り合っているような、そんな会話、でしたから…」


P「…千川さんは会話が上手だからな、そう見えただけだよ」


P「ところで今日のレッスンはどうだった?結構厳しかったんじゃないか?」


文香「…そう、ですね。もとより…あまり運動は得意ではありませんでしたから…」


P「鷺沢さんは、歌うのは好きなのかな?」


文香「嫌いでは…ありません。ですが、踊りながらとなると…」


P「ま、あのレッスンをこなしてれば出来るようになるよ。それに全部が全部踊りながら歌う曲って訳じゃないし」


文香「それと…鷺沢ではなく、文香と…そう呼んで頂いて結構です…」


P「いいの?初日から名前で呼ぶと気に触る子もいるからさ」


文香「はい…逆に、苗字で呼ばれる事の方が…慣れていないもので…」


P「じゃ、文香さんって呼ばせて貰うよ」


文香「…よろしくお願いします…」


P「ーーっと、到着。此処で合ってる?」


文香「はい…ええと、ありがとうございました…」


P「気にしないでって。俺も、文香と色々話せて楽しかったよ」


文香「そう言って頂けると…有難いです…ではまた、明日…」


P「じゃ、気を付けて帰れよ」


文香「本を…何冊か持って行きますので…」


P(…仕事早めに終わらせておこう)


カシュ


P「あー!今日も1日疲れたビールが美味い!」


P「鷺沢さん、他のメンバーに比べれば圧倒的に常識はあると思ってるけど」


P「まっさか五時間以上語り続けるとは思わなかったよ…」


P「話自体は面白かったからいいんだけど、これ毎日やられるとヤバイ。仕事終わらねぇ」


P「それで終わらなかった時がマズイなぁ…何か対策を…!」


P「そうだ、夜ラインか電話すればいいじゃん。そっちで仕事終わってからのんびり話を聞けばいいんだ」


P「にしても、変に感が良いなぁ…」


P「まぁいいや、シャワー浴びて寝よう」



P「…どうした?不満でもあったか?」


???「Pさんが思った以上に、私の事を想ってくれてるんだなぁって…その…」


P「なんならもっと安い物と交換してきてやろうか?」


???「ふふふっ、照れ隠ししてるのがバレバレですよ。それと、交換する必要はありません」


???「ずっと…大切にします」


P「そうしてくれると有り難いかな。まぁ割と高かったし」


???「この分で、友達と何回か遊びに行けたんじゃないですか?」


P「無駄遣いするよりも有意義な使い道だと思ったんだよ」


???「まったく…本当に、まったく…」


P「まぁ、取り敢えず」


P「誕生日、おめでとう」




ヤッホォーーーーーゥ!イヤッホォーーーーーゥ!


P「…また懐かしい夢を見てた気がする…」


P「さーて、今日も心を強く持たないと。大丈夫だ、俺には鷺沢さんという心強い常識人がいる」


P「ん、噂をすれば鷺沢さんからラインが来てるな。ええと…?」


文香『良ければ、到着したら連絡しますので事務所の下まで取りに来て頂けると助かります』


画像:大量のダンボール


P「…まぁうん、ギリ常識人」




P「おはよう文香。取り敢えず二回に分けて運ぶから先に部屋で待っててくれ」


P(と言うかこれほんとどうやって持ってきたんだろう)


文香「すみません…オススメの本をアレもコレもと詰めていたら…」


P「大丈夫大丈夫、こう見えて力はあるから任せてって」


文香「でしたら…お茶を淹れてお待ちしております」


P「…よし。ちょっとすみません事務員さん、運ぶの手伝って貰えますか?」


周子「…うわぁ、ださい」


P「うるせえ、ダンボール運ばせるぞ」



P「ふー、何とか終わった…」


文香「お疲れ様です…助かりました」


フレデリカ「おはよープロデューサー。朝から疲れてるー?」


P「そう思うなら俺が疲れるような事をしないでくれよ?」


フレデリカ「フンフンフフーン」


P「せめて会話を最後までしようよ」


周子「でもプロデューサー半分は事務員さんに


P「六○亭のバターサンド」


周子「こんな大荷物お疲れ様。一人で運ぶなんてなかなか出来る事じゃないよ」






おそらく夜まで投稿出来ないので暇な方はぜひ
関係ないけどBMDお疲れ様でした
まぁ前のチョコイベで私の戦いは終わってましたが

モバP「もしかして、俺ってモテてる?」
モバP「もしかして、俺ってモテてる?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1434901432/)

鷺沢文香「短冊に願いを」
鷺沢文香「短冊に願いを」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1436265979/)

モバP「余命ドッキリ」
モバP「余命ドッキリ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1440496249/)

【モバマス】加蓮「蓮華の残火」
【モバマス】加蓮「蓮華の残火」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1440698201/)

モバP「過去神社」
モバP「過去神社」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1446049047/)

鷹富士茄子「過去神社」
鷹富士茄子「過去神社」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1446113496/)

【モバマスSS】Be My…
【モバマスSS】Be My… - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1453736060/)

モバP「チョコを受け取るな?」
モバP「チョコを受け取るな?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1455349844/)

モバP「妹が欲しい」
モバP「妹が欲しい」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456334710/)


周子「そう言えば、昨日から聞きたかったんだけどさ」


P「ん?なんだ?」


周子「プロデューサーとちひ


P「桔○屋の信玄餅」


周子「ちひろさんって知り合いだったの?」


P「…」


周子「信玄餅は割と食べ飽きてるんだー」


P「…まぁ、同じ事務所に勤めてる訳だし知り合いっちゃ知り合いだな」


ちひろ「…すみません、書類提出してきます」


バタンッ!



周子「…ごめん、割とほんとに突っ込んじゃイケナイ感じだったみたい」


P「…そのうち話すよ、多分」


周子「喧嘩でもしてるの?」


P「今突っ込まないって言わなかった?」


周子「まぁまぁ、少しくらい話してくれてもいいじゃん?」


文香「…ほんとうに…唯の同僚、というだけですか…?」


P「それよりもほら、もうすぐレッスンの時間だぞ」


周子「終わったら聞かせてくれるん?」


P「そのうちって言っただろ…」



カタカタカタ


P「…はぁ…」カタカタカタ


P「…流石に申し訳無いよなぁ…」カタカタカタ


P「って、いやいやいやいや、俺別に悪い事してないじゃん…」カタカタカタ


P「…ちひろの分の書類、少しやっとくか…」カタカタカタ


フレデリカ「あれー?プロデューサーちひろって呼び捨てなのー?」


P「まぁ元カノだしな…」カタカタカタ


カタカタカタカタカタカタ


P「……」カタカタカタ


P「…なんでいるの?」


フレデリカ「何だかんだと聞かれたらー、答えてあげるが以下略ーん」


P「いや答えてよ。レッスンは?」


フレデリカ「あのくらいのダンスなんてアタシにかかれば指先一つでダウンだよー。ンフンフー」


P「さいですか。ところで何が望みだ?」


フレデリカ「いやだなーあプロデューサー。アタシは別に脅したりなんてしないってー」


P「頼むからみんなには言わないでくれよ?」


フレデリカ「話を詳しく聞かせてくれるならねー」


P「…はぁ」



P「端的に言えば高校時代に付き合ってて、喧嘩して別れたんだよ」


フレデリカ「あっ、しゅーこちゃんから連絡きたーん。はよレッスンに戻ってこいだってさー」


P「…行ってこい。最終的に怒られるの俺だから」


フレデリカ「んじゃー、また後でねー」


P「おう、レッスン頑張れよ」


フレデリカ「デザート楽しみにしてるからねー」


P「冷蔵庫にエクレア冷やしてあるから安心しろ」


バタン


P「…ふぅ」


P「さて、俺は知ってるぞ。絶対まだ誰かこの部屋にいる!」


P「出てこい!見てるんだろ!姿を現せ!」


P「どこだぁぁぁあ!ソファの下か?!デスクの下か?!天井裏か?!」


P「出てこい!出てこぉぉぉおい!!」


ガチャ


ちひろ「…すみません、部屋を間違えました」


P「待って待って言い訳させて!ちょっと疲れてただけですから!」


ちひろ「…エナドリ置いておくんでどうぞ。それでは」


バタン


P「…アレだな、変なのに囲まれて疲れてるんだな俺。少し休憩がてら仕事しよう」カタカタカタ



カタカタカタ


P「ふー…大方終わったし、休憩がてら書類出しに行くか」


P「あれ、俺休憩しかしてねぇじゃん。仕事しなきゃ」カタカタカタ


周子「プロデューサー、レッスン終わったよー」


P「お疲れ様。冷蔵庫に色々入ってるから自由に取ってくれ」カタカタカタ


周子「ありゃ、お仕事中か。流石に邪魔しちゃ悪いね」


文香「…私は、今日はこれで…プロデューサーさん…その、よろしければ明日本の感想を…」


P「おう、読めるだけ読んでおくよ。ありがとな」カタカタカタ


文香「それでは…お疲れ様でした」


P「お疲れ様ー」カタカタカタ



カタカタカタ


P「ふー、気付けばもう夜か。そろそろ帰らないとな」


P「おっと、鷺沢さんから借りた本を読んで感想を送らないと申し訳無い」


P「えっと、どのダンボールから開けていこうかな」


P「まぁ片っ端から読んでくか。明日の出勤までまだまだ時間あるし」


P「分厚い本から薄い本まで色々あるなぁ…取り敢えずビブリアでも読むか」


P「おっと、明日の分のお菓子も冷やしておかないと」


P「さて、ドリンクはあるし一気に読むぞー」




ヤッホォーーーーーゥ!イヤッホォーーーーーゥ!


P「やべっ、本読んでたら朝だ!起きなきゃ!」


P「まだ鷺沢さんは起きてないだろうし、今のうちに感想を送って…」


P「冷蔵庫に苺はある、今日周る場所も確認済み、ガソリンも満タン、完璧だ!」


P「さて、取り敢えず仕事しなきゃ」カタカタカタ


カタカタカタカタカタカタ



ちひろ「おはようございます…はぁ」


P「あっ、おはようございます。早い出勤ですね」カタカタカタ


ちひろ「…大丈夫ですか?」


P「もちろん今日明日の分の仕事は殆ど仕上げてありますよ。安心して下さい」カタカタカタ


ちひろ「ええと…あの…」


P「あと一時間くらいで彼女達が来ますから、それまでに確認お願いします」


ちひろ「あっ、はい」



ありす「おはようございます」


P「おはよう橘さん。一番乗りだよ、早いね」


ありす「早寝早起きが基本ですから。ところでプロデューサーさん、あまり顔色が良くありませんよ?」


P「朝ご飯食べてないからかな。まぁ後で何か食べるから大丈夫だよ」


ありす「それはいけません。朝ご飯を抜くと元気が出ませんし頭もまわりません」


P「あー、じゃあ何か作ろうかな」


ありす「でしたら、私が得意料理を振る舞ってあげましょうか?」


P「おっ、それは有り難いな。頼むよ」


ありす「10分ほど待っていて下さい」




ありす「お待たせしました、苺パスタです。プロデューサーさんが疲れている様ですので、特別にホイップクリームも多目です」


P「おぉ、美味そう!いただきます」


ちひろ「…あの、プロデューサーさん。ほんとうに大丈夫ですか?」


P「美味しいですよ?」


周子「おはようございまー…おぉお、プロデューサー大丈夫?」


P「おはよう周子。今日は最初の三人で挨拶回りに行くからもう少し待っててくれ」




車内


P「さて、これから色んなとこに挨拶しに行くから、大丈夫だとは思うけどピシッとしてくれよ」


奏「プロデューサーさん、大丈夫なの?体調悪いって周子から聞いたけど」


P「大丈夫大丈夫」


周子「1足す1は?」


P「ミソスープ」


フレデリカ「大丈夫そーだねー」


P「お前らの無茶振りについていけるくらいには正常だよ」


周子「おおう、言ってくれるねー」




フレデリカ「おー、おっきな建物だねー」


P「頼むから失礼な事だけは言わないでくれよ?」


周子「大丈夫、プロデューサーの育てたアイドルだよ」


P「俺まだ担当になって数日しか経ってないし、その間に安心できる様な事なんてなかったぞ」


フレデリカ「フンフンフフーン、何とかなるよー。多分ねー」


P「胃が痛い…若いのにハゲそう…」


ガチャ


P「…ふぅ、ただいま戻りました」


ちひろ「…お疲れ様です」


P(こっち向いて挨拶してくれるのは有り難いけど視線が怖かった)


唯「おかえりー、プロデューサーちゃん!お土産あったりする?」


P「五家宝と仕事があるぞ。沢山の偉い人にメールするけどやるか?」


唯「え、いいの?唯やっちゃうよ〜」


P「ごめんやっぱ俺やるからお茶でも飲んでて」





P(こんな感じでストレスを貯めつつ仕事をこなし、夜は本を読んで朝は苺パスタ)


P(フリーダムな彼女達に振り回されながら色々な人に頭を下げ、部屋に戻れば無言でパソコンをうつ)


P(そんな俺が体調を崩したのは、それから約一ヶ月後だった)


P「…はぁ…」


P(良い感じに疲れていたのか、昨日までの俺が今週分の仕事を丸々仕上げておいてくれた)


P(今日はレッスンしか入っていなかった筈だし、明日はみんな休み。明後日までには完治させてみせる)


P「…はぁ…」


P(溜息がとまらない。咳はないから、単に疲れから倒れてしまっただけだ。アイドル達に風邪をうつした心配はない)



P(まぁむしろ、頑張った方だろう。まだまだ新人なのに。そう言い訳しながら自分を慰めてみる)


P(当然虚しくなるだけだった)


P(…寝よう。休まなきゃ治るものも治らない)


P(久しぶりにアラームを解除し、瞼を閉じる)


P「うぉっ」


P(なかなか眠りに落ちる事は出来なかったが、起き上がろうとしたところで視界が眩んだ)






???「もうすぐですね!」


P「…ん?何が?」


???「そこでボケないとは、先輩らしくありませんね…どうかしました?」


P「…いや、別に…」


???「クリスマスですよ!クリスマス!」


P「あー…もうそんな季節か。あっという間だなあ、一年って」


???「そんな事言って、本当は楽しみにしてるんじゃないですか?」


P「そりゃな、年に一度の大イベントだし」


???「プレゼント、期待してますよ!」


P「あー…うん。期待しないで待っててくれ」


???「ノリが悪いですね…元気無い様でしたら、私が


P「すまん、そろそろバイトだから帰るわ」


???「あれ?でも今日は空いてるって…」


P「他のやつが来れなくなったって店長から連絡が来てな。じゃ、また明日」


???「…また、明日…」




P「…あー…」


P(気付けば、結構な時間寝てしまっていた様だ。既に窓の外は真っ暗になっている)


P(まだ気怠さの残る身体を無理矢理起こし、充電器につないであったスマートフォンの画面をつける)


P(ラインの通知が数件。半分が担当のアイドル達、残りの半分は同僚)


P(はぁ…色んな人に迷惑かけちゃったな…)


P(少し、無理しすぎてたのかもしれない)


P(さて、水飲んだらまたもう一眠りしようか)




???「…どうして、ですか…?」


P「…」


???「…私、面倒くさい女だったんでしょうか…」


P「…」


???「迷惑だったんですか…?色々とうるさかったですか?」


???「それでも、私はPさんと…」


P「…もういいよ」


P「こんな日にこんな話を切り出して、悪いとは思う。でも、もう限界なんだ…」


???「不満があったなら直します!だから


P「もういいんだよ!不満があったのはそっちだろ!」


P「他の奴から聞いた時は嘘だと思ってた…でも、本当だったなんて…」


P「プレゼントの好みが合わなかった程度ならよかった!でもさ」


P「お前がそこまで、そんなに、そんな時にまで値段に拘る奴だとは思ってなかったよ!」


???「ち、違います!私は!」


P「ほんと、もういいよ。今まで色々ありがとう」


???「待って下さい!話を聞いて!」


P「じゃあな。次はもっと金に余裕のある奴と付き合えばいいよ」


???「……」





P「…はぁ」


P(疲れてるからかな…嫌な夢を見た)


P(…はぁ)


P(もう朝か…まぁ今日は休むって言ってあるし、のんびりしよう)


P(また明日から疲れる毎日なんだ。今日くらいのんびりしたってバチは当たらないだろ)


P「…仕事してないと不安になるな…外出るか」



P「のんびり散歩も、偶には悪くないかなぁ」


フレデリカ「あれー、プロデューサーはっけーん」


P「あっはっは、何も見えない、何も聞こえない…」


フレデリカ「ねぇねぇ、なにしてるのー?ワッフル食べにいかなーい?」


P「…どうした?フレデリカ」


フレデリカ「…プロデューサーだいじょーぶ?元気ないならアタシが分けてあげよー」



P「…だれから住所聞いた?」


フレデリカ「プロデューサーの机の上になんでか住所が書いてあったのさ。文香ちゃんもそのうち来るんじゃないかなー?」


P「大丈夫なのか、うちの色々…ってかお前、一応最近は顔も知られ始めてるんだから俺と会ってちゃまずいだろ。グッバイ」


フレデリカ「まぁまぁ、折角偶然出会ったんだしお茶でもしよーよー」


P「偶然って…?」


P「ってか、文香も来るとか怖いなぁ。どれだけの本が運び込まれる事か…」



ミス○ードーナツ


P「好きなの取っていいぞ。ここなら大した値段もしないからな」


フレデリカ「ならねー、担々麺と麻婆豆腐と


P「ごめんドーナツだけで頼むわ。コーヒーならいくら飲んでもいいぞ、おかわりが出来るからな」


文香「でしたら…この列と、この列のドーナツを一つずつ…」


P「ははっ、文香はよく食べるなぁ。いつから居たんだろ」


文香「宮本さんが先に向かったと知っていたので…おそらく此処に来ると…」


P「文学少女ってすげぇ」

???「おいしいから大丈夫だよ!」

??「こうしたらもっと素敵だと思わない?」 のそっ……



P「さて、改めて…昨日は休んですまなかった。特に何も無かったと思うけど大丈夫だったか?」


フレデリカ「まーレッスンだけだったからねー」


文香「それと…ミーティングや他の部署への挨拶回りを…」


P「あれ、そんな予定あったっけ?」


文香「いえ…元々は明後日の予定でしたが…」


フレデリカ「…プロデューサーさんの負担を減らす為に、ってちひろさんが言ってたよー」


P「マジか」



文香「…私の記憶が正しければ…確か、それを言い出したのは…」


フレデリカ「そう言えば、プロデューサーとちひろさんの話結局聞けてないんだけどー。話してくれるー?」


P「うーん…頼むから、他の奴には話さないでくれよ?」


フレデリカ「もっちろんさー」


文香「…もちろんです…」


P「片方信用し難いけどいいか。まぁアレだ、取り敢えずちひろと俺が高校時代は付き合ってたってのは知ってるだろ?」


文香「…初耳…なのですが…」


P「…あ」


P「あれは俺が高校二年生の頃…」


フレデリカ「ねーねー、そのダブルショコラ貰っていーい?」


文香「…半分で、良ければ…」


P「ねぇほんとなんなの?話聞いてくれないなら俺買い物して帰りたいんだけど」


フレデリカ「ごめーん。代わりにアタシのドーナツ食べていーよ?」


P「いやそれ文香のじゃん。そして元を言えば俺が買ったモノじゃん」


P「取り敢えず話続けていい?」



P「まぁ兎も角、俺とちひろは付き合っていたわけだ」


フレデリカ「えぇえー、そーだったのかー」


P「…学年が違ったから同じクラスになったりはしなかったけどな」


P「色々とあいつに振り回されながらも、なんやかんや楽しい高校生活を送ってた」


文香「先輩と後輩…教室の外で彼を待つ千川さん…素晴らしいですね」


P「文香なんでそんな恍惚とした表情してるの?」


文香「待たせたか?いえ、全然待ってませんよ。…王道ですね…ですが、だからこそ良い」


P「…続けるぞ?」


P「夏休みや誕生日も、色々とあったが恋人らしく過ごしてた」


P「クリスマスの数日前、までだけどな」


文香「…まさか」


P「そう、クリスマス当日だ」


文香「千川さんは…サンタクロースだった…?」


P「ちがうよ恋人はサンタクロースじゃなかったよ。なんでいちいち変な方向いくのさ」


フレデリカ「まーまー、空気が重くならないよーにね」


P「どうしたフレデリカが普通の事言ってるぞ」


P「お前達に対してはどうか分からないけど、あいつはかなり金に五月蝿い奴だった」


P「無駄遣いするなだの、それを買うくらいなら自分に貢げだの」


P「電車賃が勿体無いからって理由で、デートは大体お互いの家だったし」


フレデリカ「フレちゃんプロデューサーの自分から地雷踏み抜きに行こうとするの嫌いじゃないよー」


P「ん?何かあったか?」


文香「デートがお互いの家…暑い夏の日…アイスティー…」


P「やめろ」


文香「…冗談は兎も角…と言うことは、割と進展もすぐ…」


P「…あー…」



P「まぁその辺はあまり突っ込まないでくれると有り難いかな」


文香「どこまで…進みましたか?」


P「文香、落ち着け。取り敢えず俺の話を聞こうか」


フレデリカ「文香ちゃんけっこームッツリだよね」


文香「私はただ…知りたい、知識を得たい…それだけです」


P「おかしい…文香だけがうちのユニットの良心だった筈なのに…」


フレデリカ「で、結局どうなったんだっけー?」


P「司会進行ありがとう。やっと話が進められる」





文香「…生が…お好きですか?」


P「いやいやいやいや、ちゃんと着けて…あ」


文香「…私は…お酒の話をしようとしていたのですが…」


P「…話進めてくぞ」


P「きっかけはクラスメイトの話だった。あいつが、誕生日のプレゼントに文句を言ってる、ってな」


P「当然俺は信じなかったさ。自分で言うのも難だけど、あいつの好みは把握出来てると思ってたから」


フレデリカ「これもーさー、大体話読めるよねー」


P「いやいやいや、まぁ最後まで聞こうって」


フレデリカ「そのクラスメートって、女子でしょー?」


P「よく分かったな…俺言って無いよな?」


フレデリカ「うーん…タイミングが悪かったのか普段の行いが悪かったのか…両方っぽいかなー」


文香「…あの…私にも分かるように…お願いします…」


P「しばらくしてさ、あいつの教室の前を通りがかった時偶々聞こえたんだ」


P「他の女子達と笑いながら、プレゼントの値段について話してるのを」


P「これ買わなければその分で何が出来た〜とか、大してお金がある訳でもないんだから安物でよかったのにとか」


P「なんだろうな…プレゼントの為に貯めてたのが、それ聞いてアホらしくなっちゃってさ」


P「笑い話のネタにされるのなら慣れてたけど、その時ばかりはダメだったな」


P「そっからはなんかもう冷めちゃって、そのまま別れたよ」


P「今思うと下らない理由だよなぁ…でも、当時はどうしても許せなかったんだ」


文香「…」


P「とは言えその後は俺も同じく笑い話にしてたから何も言えないんだけどな」


P「それ以降会う事は無くて、先月このユニットを任されるって伝えられた日に再会したんだ」


フレデリカ「ありがちっちゃありがちだねー」


P「大体こんな話だよ。実際話してみればこんなもんさ」


フレデリカ「うーん、実際はもうちょっとドロドロしてそーだけどね」


P「え?」


フレデリカ「あ、しゅーこちゃんからメールきたーん。これからクレープ食べに行ってくるねー」


文香「…でしたら、私も御一緒させて頂きます」


P「フリーダムだなぁ。じゃ、また明日な」


フレデリカ「あ、ちひろさんへのお礼にー、仕事手伝ってあげるといいよー。勿論何も言わずにね」


P「おう、ありがとな」



P「あー…なんか話し過ぎた気がする」


P「なんでたろ、フレデリカ相手だと口が軽くなるなぁ…」


P「折角ミスド来たんだし、コーヒーひたすら飲んで一服してくか」


P「丁度文香が置いてった本が大量にあるし」


P「…こんな大量の本、持って帰るの大変そうだなぁ…」




ガチャ


P「おはようございまーす」


ちひろ「…おはようございます」カタカタカタ


文香「…おはよう、ございます…」


ありす「おはようございます。もう体調は大丈夫なんですか?」


P「おう、一昨日は休んですまなかったな」


ありす「快気祝いに苺パスタは如何ですか?」


P「お、じゃあ頼もうかな」


ありす「茹でたものが此方になります」


P「はやっ!まぁ細かい事はいいや。頂きます」


ずるっ


P「……」


ありす「如何でしょうか?今日は砂糖多めにしてみました」


P「…う、うん。良いんじゃないかな…」


P(…なんで俺、これ食えてたんだろ…)


周子「お、おはよープロデューサー。もう大丈夫なの?」


P「あぁ、体調も味覚もばっちりだ」


奏「あら、じゃあ…おはようのキ


P「おはよう奏。冷蔵庫にプリン冷えてるぞ」


奏「…私の扱いが雑になってないかしら?」


P「まっさか、みんな同じだよ」


フレデリカ「だって」


周子「あたし達」


唯「ずっともだもんね!」


P「あぁ…この騒がしさが懐かしい」



P「…」カタカタカタ


ちひろ「…」カタカタカタ


P「…」カタカタカタ


ちひろ「…」カタカタカタ


P「…ふー…よし」


P「…千川さん、よければ俺の分終わったんで手伝いますよ?」


ちひろ「…」カタカタカタ


ちひろ「…」カタカタカタ


ちひろ「…え?」


ちひろ「私も今丁度終わったので大丈夫です」


P「あ、そうですか…」


ちひろ「…」


P「…」


ちひろ「…」


P「…ちょっと外行ってきます…」


バタン




屋上


P「何て事だ…あいつあんなに優秀だったのか…」


P「まずいな、何とかして次の手を考えないと…」


P「さり気無いお礼…流石に現金渡すのはアレすぎるよなぁ…」


文香「流石に…それは…」


P「よう文香。レッスン行こうか」


文香「プロデューサーさんが…絶対失敗すると思って…待っていました」


P「色々とよく分かってるじゃないか。取り敢えずレッスン行こうか」


文香「お礼に…詩を読むと言うのは如何でしょう…」


P「ロマンチックだな、やらないけど。あとレッスン行こうか」


文香「でしたら…さり気無く珈琲を淹れてあげる、などはどうでしょう…」


P「お、それはいいかもな」


文香「…これが…本で学んだ心理学テクニック…」


P「ありがとな、文香。じゃあレッスン行こうか」


文香「…私、ダンスは…苦手で…」


P「いやいやいや、だからレッスンして克服を


文香「あ、すみません…ありすちゃんから早くレッスンに戻って来てくださいと連絡が…」


P「…おう、行ってこい」


P「さて、早速文香の言ってた事を試してみるか」


P「…そういや珈琲切れてる…自販機のでいいか」


ピッ、ガタンッ!


ピピピピ、ピピピピ、ピッ、ピッ


P「お、当たった。もう一本」


ピッ、ガタンッ!


P「あいつ確か甘いの好きだったし、微糖でいいかな」




ガチャ


P「お疲れ様です」


ちひろ「…お疲れ様です」


P「よければどうぞ」コン


ちひろ「…どうも、お金払います」


P「いや、いいですよ」


ちひろ「…どうせ私は守銭奴ですから」


P「知ってる…あ」


ちひろ「…」


P「…お金は結構です。ちょっと外行ってきます」


バタン



屋上


P「…自然に言っちゃった…くそ」


P「これ絶対部屋戻っても飲まずに置いてあるだろうなぁ…」


フレデリカ「フフーン、やっぱりダメだったねー」


P「難しいなぁ。レッスンはどうした?」


フレデリカ「今はきゅーけーちゅーらばー」


P「風の戦士が歌ってそうだな。よく失敗するって分かったじゃないか」


フレデリカ「そんな簡単に上手くいくならそもそも別れてないだろーしねー」



更新遅れてすみません…
生存本能ギリギリはいれました


フレデリカ「さーて、来週のプロデューサーさんはー?」


P「その某海産物アニメみたいなノリはなんなんだ…しかもそれまた絶対失敗するやつじゃん」


フレデリカ「上手くいく自信はー?」


P「…ないけどさ」


フレデリカ「じゃーそんなプロちゃんには天啓を授けよー」


P「他の人が見てるから出来るだけその不思議なポーズやめてくれる?」


フレデリカ「さりげなーく親切にしてあげるのさー。ドア開けてあげたり、飲み物用意してあげたりねー」


P「そんなんでいいのか?」




フレデリカ「チリも積もればなんとやらだよ、プロデューサー」


P「おーし分かった!フレデリカがそー言うんなら試してやろうじゃないか」


フレデリカ「上手くいったらー、ごほーび、頂戴?」


P「あぁ、何だって…はしないけどクレープか柚餅子くらいは買ってやるさ!」


フレデリカ「…凄く失敗しそーだねー」


P「…正直部屋に戻るのが怖いんだけど」


フレデリカ「あ、しゅーこちゃんかなり怒ってる。トレーナーさんがカンカンだってさー」


P「…行ってこい。その怒りの最終的な矛先は俺になるんだから…」



フレデリカ「じゃーねー。ゴクゴク」


P「何そんなワザとらしく缶コーヒー飲んで…」


P(フレデリカが飲んでる缶コーヒー、さっき俺がちひろに渡したヤツだ…)


P(…まぁそうだよな。悪いのは俺だし)


P(でもやっぱイラッとくる)


フレデリカ「おっとぉ、何か勘違いしてないかなー?プロデューサー」


フレデリカ「これはフレちゃんが自分で買ったモノだよ?」


フレデリカ「状況証拠だけで全てを判断するのは良くないんじゃないかなー?」




P「とは言え、何からすればいいのやら…」


ちひろ「…ふぅ。書類終わったので出しに行って来ます」


P(ここだ!)


P「あ、なら俺出しに行きますよ」


ちひろ「…」


P(…目が怖い…)


P「ち、丁度俺のも出しに行くつもりだったんで」


ちひろ「…でしたら、お願いします」


P「…ふぅ」


P「怖かったけど今のは俺が原因だしな…」


P「あれ?そもそもあいつが守銭奴とか言わなければ良かったんじゃないか?」


奏「あら、プロデューサーさん。レッスン終わったわ」


P「あ、おつかれ奏。どうだった?」


奏「文香とフレデリカが何度かレッスン抜け出して怒られてたわ。二人とも全く気にしてなかったけれど」


P「うーん、叱るに叱れないなぁ…」


奏「トレーナーさん、後であのプロデューサー〆るって怒ってたわ」


P「鷺沢ぁ!宮本ぉ!ちゃんとレッスン受けろよ!」


奏「にしても…」


P「ん?なんだ?」


奏「随分文香やフレデリカと仲良いじゃない。妬けちゃうわね」


P「なら奏も二人と仲良くすればいいじゃないか。譲るぞ」


奏「…ところで、この後空いてるかしら?」


P「みんなで甘いものでも食べに行くなら千川さんでも誘ってあげな。周子か唯辺りが俺を誘おうとしてたんだろ?」


奏「あら、バレてるのね」


P「悪いけど俺はこの書類出しに行かにゃならんからパスで。じゃあな」



P「ふぅ…二回も親切に出来た」


P「フレデリカ達とのお出掛けを譲ったのは親切心からだぞ。押し付けたつもりなんてないぞ」


ありす「…一人で何を言っているんですか?」


P「おうあり…橘さん。他のみんなと一緒には行かないのか?」


ありす「ありすでいいです。他の方とお出掛けしたくないわけではありませんが、親に早く帰って来いと言われたので」


P「本当にそうか?」


ありす「あの人達と出掛けると17時に帰る予定が20時を回ってしまいますから…」


P「フレデリカと周子あたりが引き留めそうだもんなぁ」


ありす「いえ、鷺沢さんが…」


P「…お前も文香から本借りてるな?」



ありす「楽しいんですけど、いかんせん話が長くて…」


P「それこそラインでいいじゃないか」


ありす「朝起きたら通知が上限を越えている恐怖知ってますか?」


P「…ごめん」


ありす「ところで、プロデューサーさんは何をしているんですか?」


P「今書類提出し終わって戻るとこだったんだ。あ」


ありす「どうかしましたか?」


P「この後少し時間があるならこの事務所のカフェテリア行かないか?」


ありす「構いませんが…」


P「ここのイチゴパフェ美味しいんだよ」


ありす「ご一緒させていただきます」


カフェテリア


P「カフェオレ一つ」


ありす「いちごラテとスペシャルいちごパフェで」


P「ありすはいちご好きだなあ」


ありす「見た目、栄養価、全てにおいて完璧な果物ですから」


P「あ、ありす。出来ればでいいんだけどさ。最近胃もたれが酷いから苺パスタの生クリームは


ありす「橘です」


P「多目がいいかな。凄く美味しいし」


ありす「そう言って頂けると私も作り甲斐があります」フフーン


P「ところで、最近どうだ?レッスンは大変じゃないか?」


ありす「どうしたんですか?いきなり」


P「ははっ、なんか娘との距離感を測れないお父さんみたいだったな今の」


ありす「…」


P「ありすは大人っぽいとは言えまだ身体が成長過程だからな。疲れたり無理したりはしてないか?」


ありす「問題ありません。ただ…」


P「ただ?」


ありす「レッスン中に鷺沢さんが抜け出すのは…一緒に頑張りたいので…」


P(…フレデリカ…)




ありす「あ、プロデューサーさん。よければいちごパフェ、一口いかがですか?」


P「ありすに悪いしいいよ。それにもたれそ


ありす「橘です」


P「うっわ美味しい!やっぱりいちごは最高だな!」


ありす「パフェではしゃぐなんて、プロデューサーさんは子供ですね」


P「…そう言えばありす、甘いものとコーヒーは抜群に相性が良いんだぞ。ブラックならなおさら」


ありす「…ふ、普段はブラックですよ。折角いちごオレがあったからそっちを選んだだけです」


P「じゃ、また明日」


ありす「お疲れ様です、プロデューサーさん」


P「…ふぅ。俺も帰るか」


ピロリン


P「ん、周子からラインだ」


画像:ワッフルとみんなのピース


P「女子女子してるなぁ…6人って事は、手前の手はちひろのか」


P「こっちも何か貼るか…さっきのスペシャルいちごパフェを前に目を輝かせてるありすにしよう」


ピッ


周子『…プロデューサーってロリコンなん?』


フレデリカ『手を出して良いのは18になってからだよー?』


P「…帰って寝よう」



翌日


P「おはようございまーす」


ちひろ「おはようございます」


周子「おー、おはようプロリデューサー」


P「…いや、俺自身はロリじゃないからな?」


文香「…ロリコンと言う事を否定は…しないのですか?」


唯「魔の手からありすちゃんを守らなきゃ!ねぇねぇありすちゃん、アイス食べに行かない?」


ありす「橘です。ここは折衷案としてパスタはどうですか?」


唯「う〜ん、今はいらないかなぁ」





奏「…で、結局プロデューサーさんはロリコンなの?」


フレデリカ「けーさつ呼ぶ?」


P「え、酷くない?俺まだ何も言ってないんだけど」


P「あとロリコンじゃないって。普通に考えて高校卒業してない18以下はアウトだろ」


文香「…そう、ですか…プロデューサーさんが正常な思考をお持ちの様で何よりです」


フレデリカ「けーさつ呼ぶ手間が省けたねー」



霧島「ふむ、先ずは連絡。」

トキメキアッテ!メグリアッテ~モ~エ~テ~

大淀(別室)「提督、出ないのですか。」

提督(別室)「ああ。」


大淀(別室)「その後何度か連絡を取っていましたが、諦めて執務作業開始しましたか・・・これは駄目かも分かりませんね。」

提督(別室)「いや、ここまでは予定通りだ。」
そして時は過ぎ1130

大淀(別室)「早いですねぇ、量は少ないですがもう本日分の作業を終えてしまいました。」

提督(別室)「さて、勝負はここからだ。」


霧島「あー、あー、よし!さてさてどう出てくるかしら?」ストン

大淀(別室)「ついに、提督の机に・・・」

ごめんなさい、誤爆しました


P「あ、あとみんなで遊びに行くのは良いけど一応マスクとか帽子かぶってけよ」


P「まだ大丈夫だろうけど、これから知名度が上がるにつれて面倒なことも増えるからさ」


周子「ほーい、任せて」


P「…頼むぞ?」


奏「さて、そろそろみんなレッスンの時間よ」


ありす「鷺沢さん、何も聞こえない振りしながら
読書を続けないで下さい」


P「じゃ、俺多分今日は戻って来れないからまた明日な」


P(そんなこんなで早一ヶ月。色々な処へ走り回った甲斐もあってウチのユニットは華々しくデビューした)


P(まぁ元々デカいプロダクションの割と大きな企画だったと言うのが大きいけれど)


P(あのフリーダムな面子をある程度纏めたのだから、自分の手柄だと思っても良いはずだ)


P(高頻度で冷蔵庫に突っ込んである栄養ドリンク的な物のおかげで、体調も崩れるどころか絶好調)


P(そろそろみんなにアイドルなんだと言う自覚を持って頂きたいところではあるが…)


唯「ねぇねぇ、アイス食べに行かない?」


P「行かないよ、俺まだ仕事あるし」




P「ふー、あと一息」カタカタカタ


ちひろ「…ふぅ、終わりました」


P「お疲れ様です」


ちひろ「お疲れ様でした」


バタン


P(相変わらず視線が怖い…)


P(嫌っているとか嫌われているとか関係無く、女性の睨みってほんと怖い)


P(…もしかしたら、俺もキツい眼つきしてたかもしれないな)


P(さっさとこれ終わらせて帰ろう)




サー!ザー!


P「はぁ…」


P(事務所の入り口まで来て漸く気付いた。酷い雨が降ってる)


P(天気予報じゃ1日晴れるって言ってたのにな。常に折り畳み傘持ち歩いててよかった…)


P(夜というのも相俟って、視界がいい感じに悪い)


ちひろ「…はぁ…」


P(だからきっと。入り口で俺と同じ様に溜息をついている人がいたとしても、気付けなくても仕方の無い事だ)



P(…俺より五分は前に出て行ったのにまだ帰ってない…傘、持ってないな)


P(普段は事務所の傘を借りる事ができるが、おそらくストックが切れてしまったんだろう)


P(コンビニで買うと言う選択肢は、コンビニまでの距離と今の雨の酷さを考えれば選べない)


P(ははっ、ざまぁねえな。濡れて風邪引いて一人暮らしで寝込む寂しさを味わえばいい)


P(………)


P(……はぁ)


P「…傘、貸そうか?」



ちひろ「…いえ、折り畳み傘を持っているので結構です」


P「遠慮するな、と言うかこれで風邪引かれるとこっちが困るんだよ」


ちひろ「…傘、そっちも一本しか持ってないですよね?」


P「一応アイドル達に何時でも貸せる様に二本持ち歩いてる、問題無い」


ちひろ「結構です。あなたに借りは作りたく


P「公私を混合するな…って、俺が言えた事じゃないけどな。あいつらの面倒を俺一人じゃ見きれないから休まれたく無いんだよ」


P「此処は俺に貸しを作ったと思って受け取っておけ」


ちひろ「…ありがとう、ございます」


P「じゃ、俺は一旦戻ってもう一本取ってくるから。お疲れ様でした」


ちひろ「お疲れ様です…」




P(…行ったな、さて)


P「よーし…走るか」


P(大雨に打たれながら走るってテンションあがるぜ!)


P(なんて自分に言い聞かせながらひたすら走る)


P(スーツが濡れる事よりも、体調を崩す方が心配だ)


P「いやっほおぉぉぉぉぉ!」


P(叫んで無理矢理テンションを上げ、駅まで走る)


P(途中で職質をくらった。雨の中お疲れ様です)


翌日


P(よし、風邪引いてない。鞄にもう一本折り畳み傘も入れたし、完璧だ)


P「行ってきます」


P(返事はない。一人暮らしなのだから当たり前の事だ)


P(ん、誰かからライン来てる。誰だろ)


文香『体調を崩してしまったので、今日はお休みさせて頂きます』


P『ゆっくり休め、本なんて読んでるんじゃないぞ。お大事に』


P(まぁ今日はダンスのレッスンしかなかったし、大丈夫だ)


ガチャ


P「おはようございます」


ちひろ「おはようございます…」


ありす「おはようございます」


フレデリカ「おはよー」


P「あ、今日は文香が体調崩して休むってさ」


ありす「あれ…鷺沢さん、昨日夜遅くまでずっとラインしてきてたんですけど…」


P「…まじか」


ありす「それに、今日はダンスレッスン…」


P「君のような勘のいい子にはピノをあげよう。トレーナーさんには言わないであげろよ」



周子「あたしには無いん?」


P「レッスン終わったらな」


フレデリカ「じゃ、いってきまーす」


P「さぼるなよー」


唯「ねえねえ、クレープ食べ行かない?」


P「だからお前らはもう顔知られはじめてるんだから…」


唯「だめぇ?」


P「…レッスン終わったらな」



P「…ふぅ」カタカタカタ


ちひろ「…」カタカタカタ


P「…」カタカタカタ


ちひろ「…あの」


P「ん?」カタカタカタ


ちひろ「…昨日は傘、ありがとうございました」


P「いいって、二本あったんだし」


ちひろ「それが嘘だって事くらいは分かりますよ。誤魔化すために今日もう一本鞄に折り畳みを入れてるんじゃないですか?」


P「…お互い様だ。前俺が体調崩した時に迷惑かけたし」


ちひろ「なんやかんや、あの子達はしっかりしてるから大丈夫でしたよ」


P「いや、その日に他の予定も終わらせてくれてたみたいだからさ」


ちひろ「…?あ、あの子達がプロデューサーさんの負担を減らすため挨拶回り今日やっちゃおうって言ってましたね」


P「あれ?」


ちひろ「取り敢えず、傘は乾いたら返します」


P「じゃあそれはこの部屋に置いとこう。誰かが傘忘れた時用に」



ちひろ「すみませんね、天気予報確認しないような人で」


P「いや、昨日の雨は予報にはなかった…って、いや天気予報は確認しようよ」


ちひろ「…家に、テレビ無いんです」


P「…すまん…」


ちひろ「…流石に冗談ですよ。今後は気をつけます」



P「ふぅ、ひと段落。少し一服して来ます」


バタン


P(あー、なんやかんや少しは会話出来るようになってるなあ)


P(なんでだろ。最初は視界に入れる事すら嫌だったのに)


P(昔の事なんて気にしてられないからかな…)


P(お互い大人だし、成長したって事か)



P「ふー…うまい」


周子「タバコって美味しいん?」


P「銘柄によりけりだな。コレは美味い」


周子「ふーん…あ、なんでここに居るのか聞いてこないんだね?」


P「どうせレッスンの小休止だろ?俺が部屋に居なかったら屋上って事はみんな知ってそうだし」


周子「うーん、ツッコミを待ってたんだけど上手くはいかないね」


P「どうだ?みんな上手くいってるか?」


周子「今日いるみんなはダンスばっちしだよ」


P「みんな運動得意そうだしな。一番問題なのは今日は体調不良だし仕方ない」



周子「ところでさー。ちひろさんの件、まだ話してくれないの?」


P「気が向いたら話すよ」


周子「気が向いたらって何時?」


P「そのうちだよ。そのうち」


周子「フレちゃんには話したのに?」


P「あれは話したんじゃなくて聞かれたんだ。ってかなんで知ってるんだ?」


周子「フレちゃん見てれば分かるよ。で、そのいざこざは解決できそう?」


P「さぁな。まぁお前達に迷惑掛けるような事は無いから安心してくれ」


P「悪いな、なんか心配かけて」


周子「職場の空気が悪くなるのは嫌だからね。あと少しはフレちゃんも労ってあげなよ?あとついでにあたしも」


P「冷蔵庫に色々冷やしてあるよ。レッスン終わったらみんなで食べてくれ」


周子「あーい。じゃ、行ってくる」


P「おう、頑張ってこい」



P(…ふぅ。こう言っちゃった手前、何としてでも何とかしないと)


P(とは言え最近は最低限の日常会話を交わせるくらいには普通の同僚程度の関係には戻れている)


P(かと言って多分これじゃダメだ。フレデリカと鷺沢に協力して貰ってるんだから、せめて最終的には飲みに誘えるくらいには…)


P(…難しい事を考えるのは俺には合わないな。取り敢えずもう少し動いてみよう)


P(それに、フレデリカが言っていた言葉…あいつはあの時、俺に何て言うつもりだったんだろ…)



バタン


P「戻りましたー」


ちひろ「お疲れ様です」カタカタカタ


P(…さて、どうしよう)


P(ここでいつも通りに仕事をする事は簡単だ。でも、それじゃ何も変わらない」


P(取り敢えず、声を掛けてから考えるか)


P「なぁ、ちひ…千川さん」


ちひろ「…なんですか?」カタカタカタ


P(…やべぇ、なんも思いつかねえ)


P(思い出せ、テンションとその場の勢いで喋っていた学生時代を…)


P(…よし!)


P「今日、仕事終わったら飲みにいきませんか?」


ちひろ「…え?」


P(…何を言ってるんだ…俺は)


ちひろ「まぁ、構いませんが…」


P「ですよねー…え?マジか」


ちひろ「とは言え明日も仕事があるのであまり長い時間は無理ですが」


P「…じゃ、安い店探しておきます」


ちひろ「変に気を使わなくても結構ですからね?」


P「…マジか。誘ってみるもんだな」


フレデリカ「あれ?プロデューサーどーしたの?」


P「聞いてくれよフレデリカ。間違えてちひろを飲みに誘っちゃったらオッケーされたんだ」


フレデリカ「おーう、大進展だね」


P「とは言えこのまま飲みに行っても会話が弾まない事は明白だ。と言う訳で」


フレデリカ「ファイトプロちゃん!アタシはこれからふみふみとケーキ屋さん行ってくるよー」


P「…おう、行ってらっしゃい」


P「しゃあない、ノリでなんとかなるだろ」


P「…」カタカタカタ


ちひろ「…」カタカタカタ


P(…このまま仕事が終わらなければいいのに…あ、終わった)


ちひろ「…」


P「…」


P「…」カタカタカタ


ちひろ「…」カタカタカタ


P「…千川さん。仕事もう終わりました?」


ちひろ「…今ちょうど、終わったところです」


P「じゃ、行きますか」


ちひろ「…はい」


P(飲む前から足が重い…いや、ここで一気に何かを何とかする!)


P「此処から歩いて五分くらいの店なんですけど、生と焼き鳥が安いんですよ」


ちひろ「…」


P「取り敢えず、向かいましょうか」


居酒屋


ラッシャッセー


P「取り敢えず生二つで」


ちひろ「…今日はどう言うつもりで


P「まぁまぁ、まずは一杯飲んでからにしよう。タバコは…止めとくか」


ちひろ「構いませんよ?気にせずどうぞ」


P「んじゃ、遠慮なく…」カチッ



P「さて、ビールも来たし。んじゃ、お疲れ様!」


ちひろ「お疲れ様です」


ゴクゴク


P「ぷはー、うまい!」


ちひろ「…それで、話しを聞いてもいいですか?」


P「…簡単に、完結に言えば…仲直りがしたかったんだよ」


ちひろ「お酒の力を借りて、ですか?」


P「いや、飲みに誘ったのは特に考え無しにだ。まぁこう言う雰囲気の方が話しやすいってのも後から気付いたんだがな」



ちひろ「…今更、仲直りだなんて


P「と言うよりも…謝りたかった。それこそ本当に今更だけどな」


P「あの時全く話を聞こうとしなかった事、笑い話にしてた事。本当に悪かった」


ちひろ「…私の怒りがそんな簡単に鎮まると思ってるんですか?」


P「ちひろは俺よりよっぽど大人だ。本当はそもそも怒ってなんか無かったんじゃないか?」


ちひろ「…随分、感がよくなりましたね」


P「俺も実際、どう接すればいいのか分からなかったからな」


P(当たり!文香から大量に恋愛小説借りててよかった)




P「お互い大人になったんだしあの時の事は全部忘れて、なんて無理だとは思う」


P「まだ子供だったからなんて言い訳をするつもりもない。お互い様だなんていう気もない」


P「それでも俺は、ちひろとこれから仲良くやっていきたいと思ってる」


ちひろ「相変わらず、大切な話の時は人の意見を聞かずに一人で喋る人ですね」


P「…」


ちひろ「全部、忘れられるのなら忘れたいんですか?忘れて欲しいんですか?」


ちひろ「少なくとも私には忘れられる程の事ではありませんし、忘れたい事でもありません」


ちひろ「…ジョッキ、空になってますけど次頼みますか?」


P「そうだな、ついでに焼き鳥と枝豆でも頼むか」


ちひろ「…はぁ。お互い、もうお酒を飲める大人になってるんですよね」


ちひろ「タバコまで吸って…若干匂い甘ったるいんですけど」


P「気にしないって言っただろ、確かにかなり特徴的な匂いだけどさ」


ちひろ「身体を気遣ってくれる人と、出会えなかったんですね」


P「残念ながら大学時代にそんな花のある出会いは無かったよ」


ちひろ「さて、あの頃の事を思い出すと若干腹が立ってきますね」


P「それは俺もだよ。それでもこうやって会話出来てるあたり俺たちが大人なのか酒の力なのか」


ちひろ「どっちもじゃないですか?」


P「だとしたら居酒屋に来て正解だった訳だ」


ちひろ「…あの時の事、本当は私も謝りたかったんです。最初は悪いのは完全に私でしたから」


ちひろ「貴方の気持ちを考えず、軽い気持ちであんな事を言ってしまって…」


ちひろ「と言う事を、あの時に言いたかったんですけどね」


P「…唐揚げにレモンかけていい?」


ちひろ「ふざけないで下さい!」


ちひろ「ダメに決まってるでしょう!」

>P(当たり!文香から大量に恋愛小説借りててよかった)
恋愛小説(フランス書院)とか小説(著:団鬼六)とか?


P「まぁ掛けるんだけどな」


ちひろ「え、じゃあ私も焼き鳥に七味掛けちゃいますね」


P「ざけんな一本目は塩だけだろ」


ちひろ「知りませんよ、と言うか私タレ派ですし」


P「知ってる。だから塩にしたんだよ」


ちひろ「ガキですか?」


P「頭にくの字型の狩猟武器刺さってるぞ」




P「…」


ちひろ「…」


P「…んふっ」


ちひろ「…ふふふっ」


P「仲直りのきっかけなんて、こんなもんなのかもな」


ちひろ「お酒の力は偉大、って事ですよ」


P「はぁー、変な意地張ってたなぁ」


ちひろ「お互いそこは成長しませんね」


P「兎に角、フレデリカと文香には感謝しないと」


ちひろ「私だからいいですけど、女性と二人きりの時に他の名前を出すのはいけませんよ?」


P「ふーん、覚えとくよ。多分」



P「ふー…なんかどっと疲れたわ」


ちひろ「自業自得ですよ。悔い改めて下さい」


P「にしてもよく誘いに乗ってくれたな」


ちひろ「まぁ、私だってこのままでいいとは思っていませんでしたし」


P「あんなに睨んだり酷いこと言ってきたのにか?」


ちひろ「それこそお互い様でしょう。どう接すればいいのか分からなかったんですよ」



ちひろ「あ、それとですけど」


P「ん?」


ちひろ「女性絡みの相談を女性にするのはオススメ出来ませんよ」


P「なんでですか?」


ちひろ「もしその人が…と言っても分からないでしょうね」


ちひろ「当時私が色々言っているという事を貴方に伝えたの、クラスメイトの女子だったでしょう?」


P「そうだったな。それが何か?」


ちひろ「その人がもし貴方を狙っていて、私との別れを望んでいたとしたら?」


P「…今更ながら更に申し訳ないな。ほんと」


ちひろ「まぁ私が怒ったのは、その女子と仲良くしながら私との事を笑い話にしてしたからですが」


P「…お互い、若かったなぁ…」



ちひろ「もういいですよ。私も変な意地張ってすみませんでした」


P「よし、今日は飲むか!明日からまたよろしくな!」


P(あ、フレデリカと文香には一応メールしておくか)


P『なんとか仲直り出来た。色々ありがとな』



P(ふー、色々あったけど良い結果に落ち着けたな)


P(明日から、変なのは多いけど軽い気持ちで出勤できる)


P(最近はあの6人の扱いにも慣れてきたし、頑張っていくか!)



翌日


凛「ふーん、あんたが私のプロデューサー?まぁ悪くないかな…」


奈緒「あ、あたしは可愛いカッコなんか興味ねぇぞ!」


加蓮「あたし努力とか根性とかそういうキャラじゃないんだよねー」


P「…うん、よろしく」


ちひろ「あ、すみません伝え忘れてました。今日から彼女達もうちの部署に…」


P「…お前、ワザとだろ?」


ちひろ「怒るなら昨日の私にして下さい。少なくとも今の私にそんなつもりは…」


P「ざっけんな!公私混合するなっつったろ!」


ちひろ「よくもまぁ貴方がそんな事言えますね。プライベートの問題にアイドルを巻き込んで」


P「それは俺のせいじゃねぇよ。あいつらが勝手に」


フレデリカ「うわあー、いい年した大人が未成年に責任押し付けてるよー」


文香「…私が居ない間に…」


フレデリカ「にしても一瞬だったね」


文香「人を…好きになったり嫌いになったり、そんなキッカケは、ほんの些細な事ですから…」


フレデリカ「さりげない告白かなー?」


文香「…宮本さん、それは貴女もでは…」



P「ってか昨日やってた書類なんで俺の方に来てんだよ。さり気無く押し付けたな?」


ちひろ「貴方の書いた書類を修正してたら終わらせる時間が無くなったからです。文句ありますか?」


P「それも含めてお前の仕事だろ」


凛「…賑やかな所だね。蒼さが足りてないかな」


加蓮「もー帰っていい?」


奈緒「ふぁぁ…今朝まで起きてアニ…小説読んでたから眠いなぁ」


P「…胃が痛い…」



ちひろ「では、私は書類を提出してきますので」


P「おう行ってこい。あ、なら俺の書類も


バタン


P「…ジーザス」


P「…ん?」


P(今、あいつがつけてたネックレス…)


フレデリカ「あれ、ちひろさん珍しくお洒落なネックレスしてるねー」


文香「…まるで、女性の好みを知らない男子高校生からプレゼントされた様なデザインでしたが…」


P「こっちみんな」




P「ふぅ…」


P「さて、今日も死ぬ気で頑張るか」


くうつか
途中かなり間が空いてしまってすみません
見切り発車でスタートしたら全く続きが思いつかなかったです
お付き合い有難うございました

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom