アルミン「うん、調査兵団の分隊長が巨人を小さくするウイルスを完成させたんだ。それを風に乗せてバラ撒いたら、壁外周辺の全ての巨人が小人になったんだって!」
エレン「おいおいマジかよ……それじゃあ人類は、二度と巨人に恐怖しなくていいってことか?」
アルミン「いや、小人化できたのはあくまで壁外周辺の巨人だけだけどね。でもこのウイルスをこれからもっとバラ撒けば、世界中の巨人が小さくなるはずだ! だから今、国中がお祭り騒ぎさ!」
ミカサ「もうすぐ、小人化した巨人のサンプルがここにも送られて来るらしい」
エレン「そ、そうなのか! すげぇな調査兵団、こんなに突然人類を窮地から救っちまうなんて!」
エレン「ん、なんかあっち賑やかだな」
アルミン「あ、早速サンプルが届いたみたいだね!」
ジャン「お、エレン、喜べ! お前が憎くて仕方のない巨人どもがちっぽけな小人になって送られてきたぞ!」
マルコ「これは驚きだ、本当に小さくなったんだね。最初はさすがにデマかと思ったよ」
コニー「すげぇ、見た目はそのままなのに、サイズはまるでそこら辺の子猫みてーだ!」
巨人1「」フルフル
巨人2「」ビクビク
巨人3「」ブルブル
エレン「おお、本当に小人だ……こいつらが今まで、俺達人類を…………」
アルミン「ん、どうしたんだい、ライナー、ベルトルト。なんだか元気がないね」
ライナー「い、いや、なんでもねぇよ……俺はあっち行ってる」
ベルトルト「ぼ、僕も……」
アルミン「?」
サシャ「ひゃーっ、本当に小さいですね! ちょっと味見してみたいです!」ヨダレ
クリスタ「駄目だよサシャ、このサンプルは殺しちゃいけないって決まりなんだから!」
サシャ「うう、残念です……」
ユミル「…………」
ジャン「なあ、こいつら……殺さなければいいんだよな?」
マルコ「そうだけど、なんでだい?」
ジャン「ってことはよぉ」
ドゴォ!
巨人1「ピイイ!」
アルミン「ちょ……なんで巨人を蹴り飛ばしてるんだ、ジャン!」
ジャン「殺さなければいいんなら傷めつけるのは構わないってことだ! おいお前ら、これは絶好のチャンスだぜ! 俺たち人類の怒りをまるごとお返しできるチャンスだ!」
マルコ「はは、でもさすがにそれは……」
ジャン「いい子ちゃんぶるなよマルコ。お前だって本当はやりたくてウズウズしてるんだろ?」
ジャン「ほらお前ら、試しに思いっきり蹴ってみろよ。スカッとするぞ」
エレン「…………」
サシャ「あ、じゃあ私がやります!」
クリスタ「サ、サシャ?」
サシャ「ふふふ、いつもユミルにこき使われてるせいでストレス溜まってるんですよね」
ジャン「よし、やっちまえサシャ!」
サシャ「おりゃあ!」ドゴォ!
巨人2「ビイイイッ!」
アルミン(うわぁ、壁にぶつかっていっちゃったよ)
サシャ「ふぅ……これはなかなか悪くないですね!」
コニー「じゃ、じゃあ俺も!」ボコッ
巨人3「ブヒャッ!」
アルミン(今度は思い切り踏みつけられてる……)
コニー「おお、楽しいなこれ!」
サシャ「クリスタもやってみましょうよ!」
クリスタ「ええ、でも私は……」
サシャ「一回だけ、一回だけやってみてください! 別に気にすることありませんよ、なにせこいつらは人類の敵なんですから!」
クリスタ「うぅ…………うん、それじゃあ」
バキッ
巨人1「ビイイイイイイイイイ!」
サシャ「おお、腕を踏みつけて骨を折るとはやりますね!」
クリスタ「はぁ…はぁ……ちょ、ちょっと楽しいかも!」パァ
ユミル「…………」
アルミン「クリスタもやるんだ……な、なら僕もやってみようかな!」
ミカサ「巨人はうなじさえ無事なら何度でも回復する。好きなだけ痛めつけられる」
アルミン「ほら、エレンもやろうよ! 君が一番巨人を憎んでるだろう?」
エレン「あ、ああ、そうだな」
ジャン「お、ついに巨人どもに復讐の時か、エレン。いいぞ、お前の怒りをぶつけてやれ」
エレン「よ、よし……!」
バキィ!
巨人3「ガッ!」
ジャン「ひゅーっ、やるなぁ。良い感じに拳が決まったぜ!」
エレン「はぁ……はぁ……」
アルミン「なかなか悪くないね」ボコッボコッ
巨人2「ギィ!ギィィィ!」
マルコ「ははは、こんな奴らに人類は怯えていたなんて、なんだかバカバカしく思えてきたよ」パキッ
巨人3「ギャーッ!」
クリスタ「ちょっとサシャ、今この子の指を一本ずつ折ってるところなんだから、邪魔しないでよ!」
サシャ「ふっふーん! 私だってこの指の一本ぐらい食べてみたいんです!」バリッ
巨人1「ビエエエエエエ!」
~数日後~
エレン「はぁ、今日も訓練疲れたな」
ミカサ「兵士になるためには仕方がない」
アルミン「でも兵士になる必要なんてあるのかな? だってもう巨人に怯える必要はないんだよ?」
ミカサ「既に商人達は壁外に開拓しに行っているらしい」
アルミン「彼らは行動が早いからね。そのうち一般住民も外で暮らし始めるだろうね」
エレン「俺、あっち行ってくる」
アルミン「また巨人のところ? エレンも好きだね」
ミカサ「やりすぎて殺さないように」
エレン「わかってるってー」タタッ
エレン「お、いたいた。たった1メートルの壁に囲まれてるだけで逃げ出せないなんて、お前らも哀れだな」
巨人1・2・3「ヒィ!」ビクビク
エレン「ほら、まずはお前だよ。こっち来い」グイッ
巨人1「グエッ!?」
エレン「ははは、巨人も首をしめられると苦しむんだな、呼吸しないくせに!」
巨人2「ヤメテー!」
エレン「あん?」
巨人2「ヤメテヨー!」ポカポカ
エレン「…………」
・・・・・・・・・・・・・・・・
エレン「うあああああ! 母さんを離せ!!」
巨人「」バキバキッ
カルラ「いやあああっ!」
エレン「か、母さああああああん!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
エレン「…………」
巨人2「1ヲハナシテー」
巨人1「クルシイ……クルシイヨォ……」
巨人3「コワイヨ……」ブルブル
エレン(なんだよこれ……これじゃあまるで、俺のほうが……)
パッ
巨人1「ウッ……タスカッタ」
巨人2「ウアアアアン、ヨカッター!」
巨人3「ウウウ……」
エレン(…………俺は……なんでこんな馬鹿なことをしてるんだ。こんなことして……何が楽しいっていうんだ……!)
エレン「……戻ろ」
~翌日~
アルミン「はぁ、疲れた。エレン、今日も巨人のところに行くのかい?」
エレン「……いや、俺はもういいよ」
アルミン「え、それは意外だね。何かあったの?」
エレン「なんでもねぇよ……」
サシャ「それで、ここをこうすれば……」
クリスタ「あはっ本当だ、すごーい!」
アルミン「あれ、クリスタとサシャだ。何をやってるんだろう」
エレン「珍しいな、クリスタがあんなに楽しそうに」
サシャ「あ、エレンとアルミン。見てください、凄いでしょう!」
アルミン「何をやってるんだい……あ、巨人?」
クリスタ「うん、今ね、この巨人の目玉をくりぬいてるところなの!」ブチッ
巨人1「ピギイイイイイ!!」
エレン「!!」
アルミン「へぇ、なかなか面白いことやってるんだね。僕も混ぜてよ」
クリスタ「うん、いいよ!」
サシャ「大歓迎です! 何度でも復活しますから好きなだけ……」
エレン「……やめろよ」
サシャ「へ?」
アルミン「え、エレン……?」
クリスタ「どうしたのエレン、怖い顔して」パキパキ
巨人2「ガアアアアア!」
エレン「やめろっつってんだろ!!」バッ
クリスタ「きゃあああ!!」
ゴン!
サシャ「ク、クリスタ!」
アルミン「な、何をやってるんだエレン!? クリスタが突き飛ばすなんて!!」
エレン「はぁ……はぁ……」
クリスタ「うぅ、痛いよぉ……」ジワァ
サシャ「な、泣かないでくださいクリスタ!」
アルミン「どういうことか説明してよエレン! いくら親友でも今のは許せないよ!」
エレン「お前らこそ……こんなことして平気なのか?」
サシャ「こんなこと?」
エレン「巨人たちを……こんなふうに虐めてよ!」
アルミン「何を言っているんだいエレン、こいつらは僕らの敵じゃないか! お母さんのことを忘れたの!?」
エレン「忘れてねぇよ! でも、だからと言って、こんな……」
サシャ「だいたいエレンだって、昨日まで普通に虐めていたじゃないですか! 自分が飽きたからってこんなことするなんて許せません!」
エレン「べ、別に俺は……飽きたとか、そういう理由でやめたわけじゃねえよ!」
アルミン「はぁ、君には幻滅したよエレン……もう僕は行くよ」スタスタ
サシャ「ほらクリスタ、部屋に戻りましょう」
クリスタ「う、うん……」グスン
エレン「…………」
エレン「くそっ……なんで俺はこんなことを」
巨人1「オニーサン」
エレン「あん?」
巨人1「アリガト……アリガトオニーサン」
巨人2「タスカッタヨー」
巨人3「」フルフル
エレン「……………………」
~夕食~
エレン「…………」モグモグ
ミカサ「お待たせエレン……なぜ一人? アルミンは?」
エレン「あいつならあっちでマルコ達と飯食ってるよ」
ミカサ「? いったいなぜ?」
エレン「……なんだっていいだろ」モグモグ
ミカサ「??」
巨人がなんか、カワイイ
コニー「ええ、じゃあエレンのやつ、巨人をかばってクリスタを突き飛ばしたってのか!?」
マルコ「信じられないな、あのエレンが」
アルミン「本当だよ、そのせいでクリスタ、すっかり怯えちゃって」
ジャン「ちっ、やっぱあいつは頭おかしいんだよ。この間までは巨人を駆逐するとか馬鹿言ってたくせに、巨人が弱くなったらこれだ。理解できねーな」
ライナー「そうだな……クリスタを怯えさせたのは許せん!」ヘイシモード
ベルトルト「は、はは………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ミーナ「だ、大丈夫、クリスタ?」
クリスタ「うん、平気……ちょっとビックリしただけだから」
ユミル「……まあ、怪我がなくて何よりだ。さすがにクリスタを突き飛ばした件についてはあいつに何か報復しねえとな」
クリスタ「大丈夫だよ。本当に……大丈夫だから」
アニ「…………」
エレン(はぁ、飯も食ったし……風呂にでも行くか)
アルミン「マルコ、一緒にお風呂に行こう」
マルコ「ああ、いいよ」
エレン「…………」
マルコ「あ、エレン……」ビクッ
アルミン「…………」
エレン(ちっ、なんだよその目は……別に通り過ぎるだけだっつーの)スタスタ
マルコ「……い、行っちゃったね」
アルミン「うん……僕らもさっさと行こっか」
エレン(仕方ない、あいつらが風呂から出るまでその辺りをぶらぶらと……)
ジャン「よーし、燃えろ燃えろー!」メラメラ
コニー「よく燃えるなあ!」
ライナー「ぶっはっは! すげぇな、必死にもがいてるぞこいつ!」
ベルトルト「は、ははは…………」
巨人3「ウアアアアアアアア!アツイヨー!」
エレン「!!! 何してやがるてめぇら!!」
巨人3「タスケテオニーサーン!」
巨人2「ヤメテアゲテー」
エレン「このっ!」ボカッ
ジャン「がっ! いってーなこの野郎!!」ガスッ
エレン「っ! このっ!」バキィ
ジャン「っでー!!(ちっ、やっぱ対人格闘じゃこいつにゃ勝てねぇ)」
ライナー「いい加減にしろよエレン」ガチッ
エレン「! 離せ、ライナー!」
ライナー「おらぁ!!」バキッ
エレン「ぐああっ!」
コニー「おいおい、さすがに顔面はまずいだろ……」
ベルトルト「ち、血が出てるよ……」
ライナー「ふん、クリスタを突き飛ばした報いだ」
エレン「」ダラダラ
ジャン「ちっ、死に急ぎ野郎が邪魔したせいでお楽しみが中断されたぜ。さてと」
巨人3「ヒイ!」
ジャン「今度はどこを燃やしてやろうか」
エレン「はぁ……はぁ……ああああああああああああ!!」ドゴォ
ジャン「ぐはっ!」
ライナー「こいつ、まだ立ち上がれたか!」
コニー「もう少し痛めつけてやろうぜ、立ち上がれなくなるまで」
ライナー「そうだな」
エレン「くそっ、お前らふざけるなよ! こんなことして良いと本気で思ってんのか!」ハァ……ハァ……
ジャン「それはこっちのセリフだよ!」
バキッ!ボコッ!ドゴォ!
ジャン「ふぅ……こんだけやれば充分か」
ライナー「だがさすがに疲れたな。今日はもう風呂入って寝るか」
コニー「おう、そうだな」
ベルトルト「……う、うん」
ゾロゾロ
エレン「」
巨人3「オニーサン、オニーサン!」
巨人2「オニーサン、シンジャダメー」
巨人1「オキテオニーサン!」
エレン「うっ……平気だっつーの」
エレン「はは……すまねぇな、情けない姿見せちまって」
巨人2「オニーサンカッコヨカッタヨー」
巨人3「アリガトーオニーサン!」
巨人1「シッカリシテー」
エレン(ああ、俺……巨人に励まされてるのか)
エレン(なんだかおかしな話だな。あんなに憎くて仕方のなかったはずなのに……今はこいつらを守らなくちゃいけない気がする)
エレン「……決めたよ」
巨人トリオ「?」
エレン「俺、お前らを絶対に守る。これ以上他の奴らに好き勝手させない」
~数日後~
モブ1「お、巨人どもだ。ちょっと虐めてやろうぜ!」
巨人1「ヒィ!」
モブ2「おい馬鹿、やめとけって!」
エレン「おい、何を虐めるって?」
モブ1「げっ、エレン……」
モブ2「ほら見ろ、行くぞ!」
エレン「…………ちっ」
巨人1「オニーサン、アリガトー」
エレン「もう安心だからな。ほら、お前らのためにお菓子持ってきたやったんだ。貴重だぞ?」
巨人2「オカシ!?」
巨人3「ヤッター」
心優しい巨人だな(:ω;)
巨人トリオ「モグモグ」
エレン「はは、本当に美味しそうに食べるなお前らは」
巨人1「オイシイヨー」
エレン「またお菓子持ってきてやるからな、楽しみにしてろよ」
ミカサ「…………」
エレン「うわっ! いたのかミカサ!」
ミカサ「……最近、エレンが構ってくれない」
エレン「なんだよ突然。俺は忙しいんだよ」
ミカサ「そうやって、巨人どもに構ってばっかり……」
エレン「うるせぇな、ならそろそろ食堂行くぞ。じゃあなお前ら」スタスタ
巨人トリオ「マタネーオニーサン」
ミカサ「…………」
~食堂~
エレン「」モグモグ
ミカサ「エレン、まだアルミンとは仲直りしてないの?」
エレン「いいだろ、別に……」
ミカサ「最近のエレンは孤立している。やはりクリスタの件は早く謝ったほうがいい」
エレン「それだけは絶対嫌だね。むしろクリスタ達のほうから謝るべきなんだ。俺に対してじゃないぞ? あいつらにだ」
ミカサ「あの巨人どもはそんなに大切なの?」
エレン「……なんだっていいだろ、そんなこと。お前も無理に俺と一緒にいなくていいんだぞ。お前まで孤立しちまう」
ミカサ「全部、あの巨人どものせいだ……」
エレン「は?」
ミカサ「いや、なんでもない」
巨人が危ない!
~座学~
エレン(えっと、教科書はっと……)
エレン(…………あれ、ねえぞ。確かにここに置いておいたはずなのに)
ジャン「プークスクス」
ライナー「ニヤニヤ」
ユミル「プッ」
クリスタ「…………クス」
エレン(あいつら……!)
教官「ん、どうしたイェーガー訓練兵。教科書が見当たらないぞ」
エレン「忘れました……いや!」ガタッ
エレン「あいつらに隠されました!!」ビシッ
教官「それは本当かね君たち?」
クリスタ「そんな、あんまりです! 私たちは、そんなことをする人間じゃありません!」
ライナー「そうです教官。俺が疑われるのは仕方ないかもしれません……でも、クリスタはそんなことができる人間ではありません!」
クリスタ「ライナー……そんな、私のために庇うなんて」
ジャン「さすがはライナーだ……クリスタのために無実の罪をかぶろうだなんて!」
ユミル「それなのに、エレンの野郎は最低だな。何の根拠もなく仲間を疑うなんてよぉ!」
エレン「なっ、お前ら……よくもそんな嘘を!」
教官「イェーガー訓練兵、彼らが君の教科書を隠した……その根拠はあるのかね」
エレン「……ありません」
教官「なら完全に君の管理が足らなかったということだな。その責任を戦友になすりつけるとは……恥を知りたまえ!」
エレン「……すみません」
ジャン「プッ………ブフッ!」
エレン「」ギリッ……!
エレン(はぁ……やっと今日の訓練が終わった)
クリスタ「ねぇ」
エレン「! クリスタ!」
クリスタ「今日のあれ……どんな気分だった?」ニヤ
エレン「ああ、あの教科書の件か? 最悪だったね」
クリスタ「エレンが悪いんだよ? 私がせっかく巨人を虐めて遊んでたのに、それを邪魔したんだもん…………せっかく、この私が……こんな私が見下して、支配できる存在を見つけたっていうのに……!」
エレン「何言ってんだお前?」
クリスタ「おまけに最近はあいつらにずいぶん入れ込んでるみたいじゃん。以前の駆逐野郎さんはどこに行ったの?」
エレン「……お前って、そういう人間だったんだな。何が天使だ女神だ。もう二度と俺に関わるな」スタスタ
クリスタ「…………」ギリッ
アルミン「ふぅ、そろそろ寮に戻ろう」
クリスタ「アルミーン!」
アルミン「ふあっ、クリスタ! ど、どうしたの?」
クリスタ「ちょっとね、頼みたいことがあるんだけど……駄目かな?」ウワメヅカイ
アルミン「そ、そ、そんなことないよ! むしろクリスタのお願いなら大歓迎だよ!!」
クリスタ「本当に? 良かったー!」
アルミン「本当だよ! それで、いったい何のお願いだい?」
クリスタ「うん、ちょっとね……キース教官に説得してほしいことがあるの」
~翌朝~
エレン(……眠い。って、あれ? 俺以外、寝室に誰も居ないぞ)
エレン(ああ、それもそうか。今じゃ誰も俺のこと起こしてくれないもんな。自分で起きれなきゃ自業自得だ)
~寮の外~
エレン(ん、なんかやけに賑やかだな……待てよ、あそこは巨人たちのいる場所じゃ!)
ジャン「よーし、やっちまえミカサー!!」
エレン(ミカサ……!?)
ミカサ「」ザシュッ
巨人3「ビアアアアアアアア!」
エレン「!!??」
エレン「な、何やってるんだミカサ!!」
巨人3「タスケテー、オニーサンタスケテー!」
エレン「き、傷だらけじゃねぇか! 待て、後の二匹は!?」
巨人1「」シューッ
巨人2「」シューッ
エレン(おい、どういうことだ……二匹とも蒸発してるじゃねえか!?)
ライナー「よぉエレン、ずいぶんなお寝坊だな」
エレン「お前ら、いったい何を……」
ライナー「見てわからないのか? 巨人どもを殺してんだよ。後あの一匹を殺せば終わりだ」
エレン「何言ってんだ、サンプルは殺しちゃいけない決まりじゃなかったのか!?」
クリスタ「ああ、それなら今日の朝撤回されたよ。そうだよね、アルミン?」
アルミン「……ああ、そうだよ」
エレン「はあ? 意味分かんねーよ……どうしてだよ!!」
アルミン「教官を説得したんだ。脅威が無くなったとはいえ、巨人を生かしてここに置いておくのは大勢からの反感を買う。ならばいっそ訓練兵達に処分させてしまったほうがいいってね」
クリスタ「そっ。だから今、ミカサがその代表として処分を行なっているの。凄いよミカサったら、綺麗に肉を削ぐの」
ミカサ「ふん!」ザシュ
巨人3「ウアアアアアアアアアアアアア!」
エレン「!!!!」
エレン「やめろ、ミカサ!」
ミカサ「こいつらのせいでエレンはおかしくなった。こいつらさえいなければ……!!」
巨人3「ヒッ……タスケテ、オニーサン」
エレン「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
ザシュッ
巨人3「アッ…………」バタッ
エレン「!!!!」
エレン「おい、お前……やめろよ……死ぬんじゃねえよ……!」
巨人3「オニーサン……ゴメンナサイ」
エレン「なんで謝るんだよ……むしろ謝らなっきゃいけないのは俺のほうだろ……」
巨人3「オニーサン、イママデ……タノシカッタヨ」
エレン「俺も……楽しかったよ…………だから……」
巨人3「サヨウナラ……オニーサン、イママデアリガトウ」
エレン「やめろ……やめろ! そんなこと言わないでくれ……」
巨人3「…………」シューッ
エレン「うあああああああああ!!!」ポロポロ
サシャ「うわぁ、巨人相手にマジ泣きしてますよ……」
コニー「俺、ああはなりたくねぇなぁ」
クリスタ「動物愛護ってやつかな? なんか気持ち悪い、相手は巨人なのに」
アルミン「ここまで来ると……さすがにドン引きだね」
エレン「……………………」
ミカサ「さあエレン、もう奴らは消えた。これで前みたいに皆と仲直りできるし、私と一緒にいられる時間も長くなる」
エレン「………………………………」
ミカサ「……エレン?」
エレン「駆逐してやる……」
エレン「お前たち人類を……駆逐してやる…………一匹残らず!!」
ミカサ「な、何を言っているのエレン」
エレン「よくもあいつらを……よくも巨人を………絶対許さない、お前達は皆殺しにしないと駄目なんだッ!!!!」
ミカサ「エレン、あなたは私達と同じ人間。巨人の味方ではない!」
エレン「駆逐してやる!!!」ガリッ
ビシャアアアアアアアアアアアアン!!
アルミン(落雷!!??)
エレン巨人「」コーホー
アルミン「え………エレン?」
ジャン「おい、何が起きたんだ! エレンが……巨人になっただと?」
コニー「に、逃げろ……巨人だああああ!!」
サシャ「ひいいい! エレンが……エレンがあああ!!」
ミカサ「嘘だ……エレンが巨人のはずが……嘘だ!」
エレン巨人「ウオオオオオアアアアアアアアアアアアアア!!」
ミカサ「嘘だと言って、エレン!!」
ブチッ
ミカサ「」
アルミン(ミカサが、エレンに踏み殺された……?)
エレン巨人「」ギロッ
アルミン「ひっ……!」
アルミン「ま、待ってくれエレン……僕は、僕はただクリスタに頼まれて………え、エレン、僕達、親友だよね? 親友を殺すなんて、そんなこと……!」
バキッ
アルミン「」
エレン巨人「」コーホー
クリスタ「ひっ! アルミンまで……は、はやく逃げないと!!」
ユミル「クリスタこっちだ! 私につかまれ!!」
クリスタ「ゆ、ユミルぅ……」
ユミル(くそっ、やむを得ない……今すぐ巨人化してクリスタと逃げねえと!)
ブチッ
ユミル「」
クリスタ「嘘……ユミル……ユミル!!!」
クリスタ「ああ……ユミルまで死んじゃった……私は、私はいったいどうすれば……」
エレン巨人「」コーホー
クリスタ「ははは……エレン、嫌だなぁ……そんな目で見ないでよ。私、別に悪いことなんてしてないよ?」
クリスタ「ただ、人類の敵を駆逐しただけだもん! エレンだって以前は言ってたじゃない、巨人を駆逐してやるーって! 私は同じ事をしただけだよ!! だからお願い、許して!」
ガシッ
クリスタ「ひい!! やめて、つかまないで! 離して、お願い、降ろして!!」
バキバキバキバキ
クリスタ「ああああああ骨が折れてる折れてる折れてるよ! お願い、殺さないで殺さないで殺さないで殺さないで殺さないで殺さないで殺さないで!!!!」
バッキッ
クリスタ「」
その後、エレンの巨人化というあまりにも不測な事態により訓練兵達は為す術もなく次々に殺されていった。
更に、まるでそれに誘発されたかのように超大型巨人が現れ、開閉扉が破壊された。
直後、壁外に現れた女型の巨人によって引きつれられてきた大勢の巨人がトロスト区に侵入し、住民たちは彼らの餌となって散っていった。
なお、鎧の巨人はなぜか現れなかったという。
小人化ウイルスは徐々に世界にバラ撒く予定だったので、生産は全く追いついていなかった。そのため、侵入した巨人を無力化させることができず、それどころかトロスト区にあったウイルス生産拠点は巨人に蹂躙されつくされてしまった。
こうして、ついに平和を取り戻したはずである人類は、終焉へと向かうこととなった。
終わり
続きをかくよな?(土下座
くぅ疲
まだ2作目だから色々突っ込みどころあると思うけど勘弁してくれ、というか結構適当に終わらせてごめん
ちなみにこれは、つい最近巨人が小型のペットになるSS見て思いついた
このSSまとめへのコメント
このssのエレン気持ちわかるぞこれじゃ人類が巨人と同じじゃねえか!
ザマアアアアアアアアアアアアアアアアアアwwwwwww
このssを見て泣いたのは俺だけなのだろうか
3俺とおんなじじゃないかwこんな巨人は駆逐したくないし逆にいじめる人類を駆逐したい。
ライナーコノヤロオォ!
3.4俺もだ。続き期待
俺も泣いた。これ見たらまともに進撃が読めないじゃないか(批判ではない)!
これからまいにちセンシセンシしようぜ
巨人痛め付けてた人ざまぁ
と思ったwwww
くそ泣いたじゃねかあああ駆逐してやる人類を ガリツ ピィィィィン
ライナーはなにしてたんだろ?
ああ、エレンいじめてたメンバーにアニとベルトルさん居なかったっけ(多分)
いやこれ、エレンが一個人の刹那的感情で人類に仇なしただけじゃねえの
母親を食われた恨みはいいのかエレン
クリスタきもいね♥死んで♥
エレン、よくやった☆
なんか、巨人かわいくない!?ww
1の人同感です♪
なんか人類まじうざいwwwww
人類ザマァァァwwwwwエレンをいじめてるのみて、「おっと、エレンをいじめているお方たちよ。私が、あなたたちを殺らないといけないようだな。」(マジギレ)と思った。
3さん、4さん!俺も同じです!巨人化しなければ!
クリスターー❤死ねーー❤
こういうの見るとやっぱり人間の素性は悪魔なんだと改めて思った。
そしてこのss、( `・ ω・ ′ )b
そしてクリスタが1番悪魔でした。
乙
巨人可愛いなぁーー♪抱っこしたいーー!
巨人可愛い❤️ クリスタ見損なった!
コメントで人類駆逐してやるって
言う人自分達も人間ズバリ
自分達に死ねと言うことになるよ