男「また水道から水が出ている」(14)
7/5 01:43
男「5分前くらいに蛇口をキツく閉めたはずだが」
男「なぜか、また水が出ている」
男「水が出ていると言っても大量に出ているわけではない、水が一滴ずつ、ゆっくり、ポタ、ポタ、と落ちている程度で、気にさえしなければどうということはない」
男「しかし俺はどうやら神経質なようで、この小さな音や、小さな違いでさえ気になってしまう」
男「俺は今度こそ水が出ないように蛇口をしっかり閉め、寝室にまた向かった」
7/5 01:47
男「寝室に到着し、布団に寝転ぶ」
男「水道は修理してもらわなければいけないな、と、水道屋さんに電話をしようと携帯を取るが、睡魔には勝てずそのまま瞼を閉じた」
男「この時間だ、電話してもやっていないだろうな…」
7/5 10:55
男「兎が野を駆けて、鹿がそれを追う夢を見た」
男「夢から覚めて時計を確認する、どうやら寝過ぎてしまったようだ」
男「やる事がたくさんあるが、仕事は12時頃だからまあ問題ないだろう」
男「とりあえず掃除をする、できれば洗濯機も回したいが、時間的に間に合わない、明日の休みに回すことにしよう」
7/5 11:35
男「思っていたより掃除に時間がかかった、後やることは顔を洗い髭を剃り…掃除なんかしている場合じゃなかった」
男「このままでは仕事に遅れてしまいそうだ、会社に電話し、遅れてしまうことを報告する」
男「遅刻の件を報告すると上司は笑い始めた、何がおかしいのか俺には良くわからなかった、上司は笑い終わるとこう言った」
「君はもう出勤しているだろう?姿が見えんが、トイレにでも行ったのか?」
男「と、俺はどう言葉を返せばいいかわからず、はい、とだけ言って電話を切った」
7/5 11:55
男「あそこで私は出勤していないと言えば、何故出勤していると上司が言ったのか、どうなっているのかすぐに分かったはずだ」
男「だが、上司は冗談がキラいなタイプで、しかも嘘を付いたり黙ったりすることが苦手な人だ、嘘をついてるとは思えない」
男「俺はどうしても気になり、後輩に電話をかけた」
男「俺は出勤しているか?と、簡潔に知りたい事だけを伝えると」
「今さっきすれ違ったのに何言ってるんですか」
男「と、怒られ電話を切られた」
男「何が起きているかはわからないままだが、今日は出勤しないほうがよさそうだ」
男「俺は水道屋さんに電話をし、水道の事を話したら、2日後に直しに行きます、と言われた」
7/6 01:15
男「また、水道から水が通る音が聞こえ、ポタ、ポタ、と水の落ちる音がする」
男「今日は何故か水の落ちるテンポが早く、不気味な感じがした」
男「俺はいつも通りに蛇口を閉め、寝室に戻り、布団に潜った」
男「潜ったと同時に、ペタ、ペタ、と、水が付いた足で歩くような足音が聞こえた」
男「それが怖く、また布団に深く潜り、目を瞑って時が過ぎるのを待っていた」
7/6 12:35
男「目を瞑っていたら寝てしまったみたいだった、しかも深く眠っていたようで、気付けば昼になってしまっていた」
男「休みなのでとりあえず洗濯機だけ回し、テレビを付ける、ニュースをじっと見ていると、家のインターホンが鳴った」
男「ドアを開けると水道屋さんだった、水道の修理は明日の予定では?と、俺が聞くと」
「貴方がどうしても今日にと言うから」
男「と、言われてしまった、言ったつもりはないのだが、遅い方より早い方が得だ、俺は素直に謝り、水道が直るのを待った」
7/6 14:42
男「案外早く終わった水道屋さんにお金を渡し、帰る水道屋さんを見送り、またテレビを見ることにした」
男「テレビを見ていると、また、水が通る水道の音に、ポタ、ポタ、と、音がする」
男「まさかと思い見に行くと、いつも通り水が少し垂れていた」
男「蛇口を閉めようと手を伸ばすと、水が一瞬止まったような気がした」
男「俺はその水を見たら急に目眩がして、バタッ、とその場に倒れてしまった」
?/? 11時頃
男「目を開けると、朝の11時頃になっていた」
男「今は何日か、を確かめようと携帯を確認しようとするが、なぜかポケットに携帯がない」
男「そうだ、そろそろ12時だ、髭を剃って顔を洗って、早く出なければ、スーツにパッパと着替える」
男「幸い家の中でアクシデントは起きなかった、外を出て会社に向かう、道中も、アクシデントは起きず、無事に会社に到着した」
?/? 12時頃?
男「おはようございます」
上司「おはよう、男くん!」
男「挨拶だけして、仕事を始める、暫く仕事をしていると、トイレに行きたくなってしまったため、少々離席し、トイレへ向かうことにした」
男「トイレに到着し、用を済ませようとしたら急に腹痛に見舞われたため、個室に入る」
男「個室の中で15分後くらい過ごした後、用は済んだため個室から出ることにした」
男「仕事場に戻る途中、後輩とすれ違った、すれ違った後、後ろで何か怒鳴っていたようだが、僕には関係ない」
男「胸ポケットに四角い違和感があったのでスーツの胸ポケットに手を突っ込み、取る、胸ポケットには携帯があったが、見ている暇なんてない、僕は携帯を手に持ち急ぎ足で仕事場に戻った」
男「…」ポロッ…ガタッ
男「ん?…気のせいか…」
携帯[_/_ ___:___]ピーッ
携帯[7/5 11:55]ピッ
終わり
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