邪竜「人間界?」 (37)

最高神「あぁ。ちと下界がきなくさくての」

邪竜「んなもんてめえの手下にやらせればいいじゃねえか」

最高神「……」つ置き手紙

邪竜「ん…なになに、『お父さんなんて大っ嫌い、もう知らない!』?反抗期かよあの嬢ちゃん達」

最高神「……」(´;ω;`)ウッ…

邪竜「わーった、わーったって。行きゃいいんだろ下界に。いい年したジジイが泣いてんじゃねえよ」

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邪竜「で?どこに行きゃいいのよ」

最高神「……東の最果てにヤーパンという国があるんじゃが、知っておるか?」

邪竜「なんだそりゃ?……あぁあれか、キングオニとかいうロボットが守っている国か」

最高神「それEmpire of Risingsun。まあその元になった所ではあるがの。そこで調査をしてほしいんじゃ」

邪竜「調査ぁ?俺の専門外だぞ。つうか極東なんて辺鄙な所になんの用があるってんだ?」

最高神「うむ。というのもな、そこで魔物が異常発生しとるんじゃ。お主にはその原因を調べてもらいたくての」

邪竜「魔物ねぇ…。んなもん土着の神様に頼んでちゃっちゃと焼き払ってもらえばいいじゃねえか」

最高神「いや、あそこの住民ときたらアニミズムとかいう訳の分からん考え持っとるから絶賛信者減少中」

邪竜「まじかよ。どんな民族だか知らねえが、自分とこの神様崇めないとか未来に生きてんな…」

邪竜「でもよ、俺ヤーパンとかいう国行ったことないぞ。ていうかそもそもこの大陸から出たことすら無いぞ」

最高神「心配ご無用。現地の住民の魂が偶然手に入っての」

邪竜「偶然…ねぇ。ホントか?実はこっそり○して連れてきたとかいうんじゃねえだろうな?」

最高神「……」

邪竜「おい、目を逸らすな」

最高神「ウォッホン。とにかく、道案内はそいつにしてもらった方がいいじゃろう」

邪竜「スルーしやがったこのジジィ」

最高神「という訳で、ワシは失礼するぞい」

邪竜「どこに行くんだ?」

最高神「ちと死神ちゃんに会いに……ゲフンゲフン。失礼、亡者の引き渡しの件で口説き……もとい話し合いに」

邪竜「……欲望だだ漏れだぞ。んなんだから嫁と娘に逃げられるんじゃねえのか?」

玄関
最高神「……では、案内役は小部屋で待たせとるでな。頼んだぞ」

邪竜「へいへい。せいぜい死神ちゃんに嫌われるんだな」

最高神「知っとるか?『嫌よ嫌よも好きの内』という言葉があるんじゃ」

邪竜「だめだコイツ……早くなんとかしないと。悪神にでもチクるか」

最高神「さーてとそろそろ行くかな」

邪竜「いってらっしゃーい(棒」

最高神「ヒィィィィヤッホウ!!死神ちゃん待っててねぇ──!!!」ビューン

邪竜「さてと、小部屋小部屋」

一時間後
邪竜「そういやこの神殿小部屋多いんだった……」

小部屋
男「……ついに麻薬に手を出したか俺?フランクフルト駅でココア片手に一息ついてたはずなんだけど」

神猫「シャ───!!!」

男「なんかココアがぬこに変わっているし」

神犬「ウゥゥゥゥゥゥ……」

男「スーツケースが唸ってるし」

男「ま、かわいいものならなんだろうと撫でちゃいますけどね♪」オテ♪

神猫・神犬「ガブゥ!!」

男「痛ってぇぇぇぇ!!!」

男「何しやがんだ畜生!愛でようとしただけじゃねえか!!」

神猫・神犬「ギャゥギャゥ!!」ガブリ

男「ギャ───ス!!」
ガチャ
邪竜「なんか騒がしいけどどうした……って何だこりゃ?」

男「竜!?やはり俺は薬に……ってどうでもいいけど助けてドラゴンさん!」

神猫・神犬「ギャウギャウ!!」

邪竜「おーおー嫌われてんなーお前。ホレ、お前らいいものやるから放してやれや」
お肉ペィッ
神犬「ワフゥッ」カジカジ
ネズミペィッ
神猫「ニャォン」チュッーカリカリ

邪竜「ご満足いただけたかな?」

男「あ、あぁ……。ありがとう」

邪竜「お前に言ったんじゃねえ、この愛らしくうごうごする神様に言ったんだ」

男「……」

邪竜「で、ぶっちゃけお前誰よ?見た感じ神族には見えねえけど」

男「おとこ……です」

邪竜「男か。で、なんでここにいるんだ男は?」

男「分かりません…。列車を待ちながらココア啜ってると、気がついたらここに……」

邪竜(あ、最高神が言ってた案内人てもしかしてコイツ?)

酉つけます

邪竜「……フム、話は分かった」

邪竜(つまり、あのジジィは人目を気にせずに白昼堂々と異邦人を○したと!バカじゃねえのか!?」

男「あの、声がでかいんですけど」

邪竜「おっと、すまん」

男「で、どうすりゃいいんですか俺は」

邪竜「……単刀直入に言っちゃっていい?」

男「何?」

邪竜「お前死んだんだわ」

男「……はい?」

邪竜「いいか、幻覚とかじゃなくて、お前は○されて死んだんだよ。ここはあの世」

男「……えぇぇ!?俺が!?誰に!?なんで!?」

邪竜「驚きすぎだバカ」

男「じゃあ俺二度とあそこに戻れないの?」

邪竜「いや、そういう訳じゃ───」

男「そんなの嫌すぎる!まだ彼女作ってないんだぞ!!」

邪竜「だからな───」

男「俺はおにゃのことチュッチュイチャイチャしたいんだ───!!!」

邪竜「人の話を聞きやがれこのヤロウ!!!」
ハリセンスパン!
男「痛ぇ……」

邪竜「あのな、まだそう決まった訳じゃねえ。ある仕事をやってもらうためにお前は連れてこられたんだよ」

男「え、でも俺ソッチの気はないよ?」

邪竜「馬鹿野郎、お前の頭の中にはおが屑でも詰まってんのか。お前の故郷はヤーパンってとこだよな」

男「ヤーパン?……あぁ、ジャパンか!うん、おれ日本人だよ?」

邪竜「よし。いいか、俺はお前と一緒にお前の故郷に行って調べ物をするよう頼まれている。もしこれが無事に終わればだ、   
   もしかしたらもしかするとあのジジィがお前を解放して元の世界に戻してくれるかもしれない」

男「マジで!?じゃあすぐに行こうよ!」

邪竜「落ち着け。それにはまず容れ物がないと話にならん」

男「容れ物?」

邪竜「体だよ。か・ら・だ。人魂の状態で行けなくもないがフヨフヨしてたって何も面白くないし何もできねぇ」

男「でもどうやって。今頃俺の体はこんがり焼かれてると思うよ?」

邪竜「馬鹿だな。お前の死体がどこにあるのか知らないのか?」

男「?」

邪竜「ただいま駅構内で放置プレイ中だ」

人間界 フランクフルト駅 駅員室
男「帰ってキタ───!!!」

邪竜(うるせえよ阿呆)

男「うわっ!何々!?どこにいるの!?」

邪竜(お前の脳みそん中。やたら響くんだよお前の声は。もうちょっと下げろや)

男「へ、へんたい!早く俺の体からでてって!」

邪竜(誰が変態だバカ。つうか周り見ろ)

男「へ?」

ダレアノヒトヤーネヒトリデキーキーシャベッテテヒソヒソ

邪竜(……な?)

男「……もう俺お婿に行けない」

男「……で、どうすんの?」

邪竜(まずはお前の故郷に帰る。だが……」

男「お金ないよ俺」

邪竜「その通り。と言うわけで───」

フランクフルト空港
警備員「暇だなー」

探知犬「わふっ」

警備員「仕事たりーなー」

探知犬「わふっ」

警備員「……よし、さぼるかっ」

探知犬「ワンッ♪」

男&邪竜「…………」

邪竜(行ったか…?)

男「なぁ、やばくないか密航って。見つかったら」

邪竜(見つからねえためにこうしてシルフ共に包まって息潜めてんじゃねえか)
シルフ達フワフワー

ちょっと落ちます。もしかしたら今日はこれで終わりかも。保守よろ

初めてだから知らなかった、ありがとう。恥ずい。
男「シルフ?」

邪竜(大気の元素霊だよ。普通は風を吹かしたりするために使うんだが、俺みたいな高位の妖魔はこういう使い方もできるんだな)
シルフ達ホヨホヨー
男「きれいだな」

邪竜(いいか、もう一辺こいつらを可愛いなんて言ってみろ、魂を持ち始めてわがまま言い出して厄介な事になるぞ)

男「シルフこえー」

邪竜(という訳だ。貨物庫に入るぞ)

男「え?でも航空機で荷物ともみくちゃって……」

邪竜(細けぇこたぁ気にすんな)

男「いや、すごく重要よ?生死に関わるし」

邪竜(心配すんな、お前もう死んでるし)

こうかな
東京国際空港
男「ついたー」

邪竜(酔った、気持ち悪ぃ)

男「あれれー、ずいぶんと元気が無いご様子ってオロロロロロ」ビチャビチャ

邪竜(馬鹿め、俺とお前の精神はリンクしてるからフィードバックするんだよってウボェェ)

男「……ふぅ、出すもん出したし、次の便に乗りますか」

邪竜(は?お前の故郷はここじゃねえのか?)

男「いや、国という意味では間違いないけど……」

男「俺の今の住処は函館」

邪竜(と、いうことは……)

男「一時間のフライトだけど、エチケット袋が大量に必要だね♡」

邪竜「ウヘァ」ゲンナリ

函館空港
男「函館か…なにもかもが…なつかし…い……」

邪竜(しっかりしろ、こっちだって倒れたいのは山々なんだよ)

男「ちとタンマ……」

邪竜(情けねえな、元の俺ですら回復してるってのに)

男「多分それ俺の分まで回復してるんだと思う……」

一旦落ちます。つづきは昼にでも

邪竜(そんじゃ、獲物探しの前に得物探しといきますか)

男「え、このまま調べ物じゃないの?」

邪竜(調べ物は調べ物でも今回のは魔物の調査。異常発生しているらしくてな、土地に詳しいお前が選ばれたって訳)

男「なんだか面倒くさい事に巻き込まれたような……」

邪竜(今更かよ。ともかく、なにか刀剣の類を売っている店はないか?できれば飛び道具)

男「銃刀法という法律がこの国にはあってだな、武器の所持は禁じられているんだ」

邪竜(土着神の不信仰といい武器の不保持といい、この国はよっぽど狂っているな)

男「何か変か?」

邪竜(変も何も、手前の神様拝まずに武装しないなんて、魔物が現れたらヤバいだろ)

男「そもそも魔物自体が現れていない件」

邪竜(当たり前だ、他の土着神の連中が尻拭いしてるらしいからな。それでも俺達が調査に来たって事は、許容範囲を超える量が沸いたんだろうよ)

男「エクソシストみたいに人間に頼まないの?」

邪竜(あんな排他的な宗教ともつかないようなとこと一緒にすんな。人間には元素霊が扱えないんだよ。元素霊が使えなきゃ魔物と戦う事すらできねえ)

男「何がなんだか分からないけど理由は分かった気がする」

邪竜(おしゃべりはやめといて、何かあては無いか?)

男「あてねぇ……無い訳じゃないけど——」

函館市某私立カトリック監獄擬寮付学園
邪竜(学校に武器なんかあるのか?おおよそ戦闘とはほど遠そうな場所なんだが)

男「守衛室という部屋があってだな。そこに行きゃ何かしらの手頃な武器が……」
ガララララ
四四式騎兵銃デーン
邪竜(……一応確認しとくが、この国では人を殺害可能な武器は所持しちゃ行けないんだよな?)

男「……うん」

邪竜(……なんでこんな最新式っぽいマスケット銃があるんだ?)

男「これマスケットじゃなくてライフルだと思うんだけど……」

邪竜(ライフル?よく分からんが、マスケットよか強えのか?)

男「多分。弾道が安定するし、射程も長くなったって世界史の先生が言ってた」

邪竜(じゃあ拝借しとくか)

ねんがんの よんよんしききへいじゅうを てにいれたぞ

男「いいのか?ばれたら怒られんじゃね?」

邪竜(大丈夫だって、ばれやしな——)
ガララララ
守衛「いや〜全然馬券当たらねぇな〜……ぁ」

男「……」

守衛「不審——」

邪竜(チェストォォオオオ!!)

男「えっ、ちょおま俺の体勝手に使うなし」

守衛「ぶべら!」

男「えええええええ」

邪竜(任・務・完・了!)

守衛「」

男「退学&ムショ暮らしコース来たんじゃねコレ」

邪竜(細けぇこた気にすんな、お前もう死んでるし)

男「生き返らない事前提ですか!?」

ズリズリ
男「……重いなこいつ」

邪竜(何食ったらこんなデブになれるんだ?おまけにタバコくせぇし!)

守衛「」

学園前更地
男「ここに置きゃあ大丈夫っしょ」

邪竜(いい人に見つけてもらうんだぞ)

男「やめろよ、犬を捨てるみたいで罪悪感を感じちゃうだろ」

邪竜(確かに。こいつ犬より可愛くないから犬に失礼だな)

男「同意する」

邪竜(で、どこから探すよ?)

男「どんな感じの所に出るの魔物って」

邪竜(うーん、一言で言うなら人気があまりないとこか?)

男「あら意外。てっきり繁華街とかかと思ったのに」

邪竜(そんな目立ちたがり屋は即淘汰されるわ。人間を捕食するというより、じっくり追いつめるのが楽しいらしい)

男「なんか進撃の巨人みたいだな」

邪竜(あと、継続的に人が来るような所だな。いくら人気が無くたって、えさがなければ留まったって意味が無いからな)

男「定期的に人が訪れ、かつ人気があまりないような所か……」

邪竜(さすがにないか)

男「……いや、ある」

邪竜(どこだ?)

男「五稜郭だ」

邪竜「?」

夜 五稜郭
邪竜(へぇ、なかなか風情のある古城じゃねえか)

男「夜の時はけっこう暗くてさ、麻薬の取引とかに使われるんだ」

邪竜(チクらねえのか?)

男「冗談。バレたら友愛されちゃうよ」

邪竜(なんだか知らねえが、複雑だねぇ)

男「まぁね。じゃ早速、お化け退治と行きますか」

邪竜(随分と威勢がいいことで)

男「一度死んだんだ、もうなにも怖くない!」

邪竜(言っとくが、もしまた死んだら俺等消滅するからな)

男「………はい?」

邪竜(当たり前だろ。ただでさえ法則ねじ曲げて生き返ってんだ、もう一回死んだらあの世にも行けないのは当然だろ)

男「じゃあ俺の考えていたチート戦術って……」

邪竜(中身は分からんがだいたいの想像はついた。死んでもまた生き返れるってのは大間違いだぞ)

男「ガーン」

邪竜(まぁ気にすんな。死ななきゃいいだけだ


男「……」

邪竜(燃えかすになってんなこりゃ)

男「……」

邪竜(ちょっと失礼しますよっと)

からだのしはいけんを てにいれたぞ

邪竜「人間の体って不便だねえ、手足が4本しかない上に空も飛べない!もし俺が人間だったら頭がおかしくなっちまうかもしれんな」

男(……)

邪竜「さてと、1名様ごあんな〜い」
スタスタ

邪竜「にしてもいい月夜だな。こんな夜なら、つい人間を襲いたくなるのも分からんでもない」

男(……)

邪竜「しかぁし。だからといって人間の乱獲を許す訳には行かん」

男(……)

邪竜「で、ここまで来た訳だが……」

奉行所デーン
邪竜「おもっくそここに潜んでますスメルがするんだよなぁ。どうしよ」

男(……)


ソロリ…ソロリ…
邪竜「お邪魔しまーす……」
……
邪竜「誰かいませんかー?……」
……
邪竜「……予感が外れたかな?ま、いいか。さっさと寝床を探すとし──」
ピチュン…
邪竜「ピチュン?」
ピチュン…ピチュン…
邪竜「……」
視線↑
レッドキャップ「……」ニヒィ

邪竜「デスヨネー」

男(……)


書き溜めてきます。今日はこれで終わりかも

レッドキャップ「……チ…ヒサシブリノチ……」

邪竜(やべぇよやべぇよなんでケルトのバケモンが住み着いてんだよ罰ゲームですかそうですかチクショウ)

邪竜「……ずいぶんと積極的な方ですね。えっと……まずはお名前から──」

レッドキャップ「チヲヨコセェェェ!!!」

邪竜「ぎゃぁぁぁあああ!!!」ダッシュ

男(……)

レッドキャップ「ニガサナイ……!!!」
シュッ

邪竜(読者の諸君!なぜ俺が逃げたのか気になるかね!?説明しよう!赤帽子は現在のイギリスに生息する魔物で、なんと聖書の文句か十字架、あるいは圧倒的な火力でも無いと撃退できないという超・面倒くさいモンスターなのだよ!ちなみに赤帽子1体撃退に必要な火力は具体的にいうと120mm砲16発分くらいです!つうかそもそも今の俺には従う現地の元素霊がいないので戦えないんだった!)

某幸運の道化師亭前
邪竜「はぁっはぁっ……もう……追ってこねぇよな……」
カサカサ……
邪竜「えっ──」
カサカサカサ…
レッドキャップ2「……グヒヒヒ、ニンゲンダァ」

邪竜「──あれ?なんでこいつら活動領域から出られるの?」

男(ん……)

邪竜「やっべ、体のコントロールががが──)

男「あれ?どこだここ……」

レッドキャップ「ガァ!!!」
ドゴッ
男「うわぁ!」

邪竜(逃げろ!!そいつとはやりあわないのが一番だ!!)

男「か、体が……」

邪竜(何ブルってんだよ、死にたいのか!?)

レッドキャップ「ニゲバハナイゾニンゲンンンンンン!!!」

男「ヒィッ」

邪竜(オワタ────)
ザシュッ
邪竜(────あり?)

レッドキャップ「」クビナシー

男「」シロメダラー

邪竜(……あっら〜、あっれ〜?)

男「」

邪竜(……お体を拝借)

からだのしはいけんを てにいれたぞ

邪竜「まずは状況確認っと」

レッドキャップ「」クビナシー

邪竜「【対象は頭部の損失により、生命活動を停止しています。蘇生する可能性は低いです】なんちって」

邪竜「問題は……」

???「……」ゴゴゴ

邪竜「誰この別嬪さん怖い」

???「──る?」

邪竜「はい?」

???「ここで何をしているかと聞いている」

邪竜「いや〜?帰り道歩いていると、こいつにいきなり襲われたから逃げてきてね〜」ヘラヘラ

???「そうか。私の記憶が正しければ、こんな深夜に未成年を返すような教育施設ないし企業は無かったはずだが?」

邪竜「いや〜俺の家ここからずいぶん南にありまして〜」

???「ほう、貴様の地元は海か?それとも本州か?」

邪竜(やっべ、墓穴掘った)

???「……貴様何者だ?」

邪竜「通りすがりの高校生ですよ〜。ね、早く帰らせてくれないかな。早くしないと門限が──」

???「門限か、ならば仕方ないな」

邪竜(イヨシッ!やっぱ女はぬる──)

???「保護者に連絡を入れよう。連絡先を教えてもらおうか?」

邪竜(今、俺はマリアナ海溝並の墓穴を掘ったようだ)

???「どうした、早くしろ」

邪竜(まずい、どうやって抜けよう……そうだ!)

邪竜「ねーねー、立ち話も何ですからどこか暖かい所にいきましょうよー」

???「結構だ。私は寒いほうが好きなのでな」

邪竜(詰んだわコレ……ぇ?)

レッドキャップ1「……」ソロリ…ソロリ

邪竜「あ──」

???「……?」

邪竜「どうでもいいけど、チェックシックス」

???「!?」

レッドキャップ1「グゲァァァ!!!」

???「なっ───」
ドゴッ
邪竜(赤帽子ナイ──)

レッドキャップ1「グゲゲゲ、ニンゲンガニヒキ……オデノボウシ、マッカッカニソメラレルダ〜」

邪竜(スと一瞬でも思ってしまった自分が憎い)

レッドキャップ1「グゲゲゲゲ……」

邪竜「ちょっ、こっちくん──」
ザシュッ
レッドキャップ1「……ンア?」

???「逃げろ……少年」

レッドキャップ1「ケケケ…。ナンダオナゴカ。オメハアトデジックリイタブッテヤルヨ」

???「やってみろ化け物め……!!」

邪竜(……あり?あいつが持っている刀、もしかしてイクタチ……?)

???2「正解♪」

邪竜(だよな……って神犬!?)

神犬(人型)「や。お困りのご様子で」

邪竜「てか、時間が止まってる……」

神犬(人型)「神族の特権発動!ってね。見ての通り、あの娘は退魔師の類だよ」

邪竜「退魔師?あんなひょろっちいガキがか?」

神犬(人型)「うん。君が冥界で安眠を貪っている間に、人間達は退魔のギルドを作っていたんだよねぇ」

邪竜「でもよ、どうしてあいつが生太刀なんか持っているんだ?ありゃ妖刀だぞ」

神犬(人型)「分からないの?彼女は相当なレベルの祓魔師(ふつまし)だよ?」

邪竜「でも現にこうしてレッドキャップにボコられてんじゃねぇか」

神犬(人型)「そう、そこが問題。君たちを庇っているようにも見えるんだけどねぇ…」

邪竜「民間人の保護が目的じゃねぇの?」

神犬(人型)「いや、まるで男君と顔見知りのような感じがするんだよ」

邪竜「どうしてそう思うんだ?思い違いかもしれないのに」

神犬(人型)「臭う……臭うぜぇ……!的な?」

邪竜「アバウトすぎんだろ」

ヤーパンと聞いて飛んできた

エクソダス、するかい?

>>35OVERMANキングゲイナーにお帰りください

邪竜「知人かどうか確かめようにも……」

男「」

邪竜「本人がこの有様じゃあねぇ……」

神犬(人型)「ハハッ、まあ僕の勘違いってことでいいじゃないか」

邪竜「で、何しにきたんだ?」

神犬(人型)「ズバリ、レベル4元素霊支配権の委譲と追加指令の伝達」

邪竜「待ってました……って、追加指令だぁ?」

神犬(人型)「異常発生している妖魔の討伐。どうやら最高神さまは親玉がここにいると踏んだらしい」

邪竜「へぇ、やるじゃねぇか」

神犬(人型)「なお、本人は死神ちゃんにDFMを仕掛けている模様」

邪竜「なぜだろう、最後の言葉で感謝の気持ちが一瞬にして崩れ去ったわ」

神犬(人型)「ほら、僕って一言多いから」

神犬「という訳で、魔物退治がんばってねぇ〜。後々何かお知らせするかもだけど」

邪竜「ほう、まだ何か隠し機能があるのか?」

神犬(人型)「……」シマッタ

邪竜「おい、目を逸らすな」

神犬(人型)「それじゃ、僕はこれで!」
ボフン
邪竜「あんにゃろう、今度の骨付き肉を抜きにしてやろうか……」

男「」

邪竜「……さーて、反撃開始といきますか」

邪竜(ん、元素霊支配権とは何だって?説明しよう!元素霊支配権とは文字通り元素霊を操れる力のことで、これがないと俺みたいな高ランク妖魔であろうが地元以外では元素霊を使えないのだ!これは全部で9つの位があって、そのうちの一つの「レベル9支配権」は最高神にしか持つことを許されないその名の通り特権なのだ!)

男「」

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